JP2003266861A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法および画像形成装置

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JP2003266861A
JP2003266861A JP2002072245A JP2002072245A JP2003266861A JP 2003266861 A JP2003266861 A JP 2003266861A JP 2002072245 A JP2002072245 A JP 2002072245A JP 2002072245 A JP2002072245 A JP 2002072245A JP 2003266861 A JP2003266861 A JP 2003266861A
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clocks
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Koichi Sawada
宏一 沢田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディザリング・クロックを適用した場合であ
っても、クロック周波数の変動によって画質に影響を与
えることのない画像形成方法および画像形成装置を提供
する。 【解決手段】 基準クロックを生成する基準クロック生
成手段と、基準クロックに基づいて装置の各部に供給す
るクロックについて、隣接する奇数クロックと偶数クロ
ックとを一組として、基準クロックの周期をT,隣接す
る奇数クロックの周期をTo、偶数クロックの周期をTe
としたとき、2T=To+Teの関係を保ちながらクロッ
クの周波数を分散させた周波数分散クロックを生成する
クロック変調手段と、前記周波数分散クロックを用い
て、主走査および副走査によって記録媒体上に画像デー
タに応じた画像を形成する画像形成手段と、を備えたこ
とを特徴とする画像形成装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は画像形成方法および
画像形成装置に関し、さらに詳しくは、周波数帯域が拡
散された状態のディザリング・クロックを使用する画像
形成方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種ディジタル回路において、回路動作
のためにクロックを必要としている。このクロックは、
各種方式のクロック発生回路によって生成されている。
【0003】従来から存在している一般的なクロック発
生回路(発振器)では、クロックの周期(周波数)は一
定であり、立ち上がり・立ち下がりの位置は固定された
状態になっていた。
【0004】このため、このクロック発生回路およびク
ロックの供給を受ける各種の処理回路の信号配線やケー
ブルからは、クロックの周波数の整数倍の高調波が放射
電磁雑音として装置外部に輻射される。
【0005】なお、機器の高画質化、高速化に伴い、こ
れを満たすため原稿を読み取ってから画像を出力するま
でに至る画像処理部の動作クロックの高速化が進んでい
る。動作クロックが高速化すると、スイッチング回数が
増加することから、機器から発生する電磁波である放射
ノイズを増加させることになる。
【0006】このため、近年は、以上の放射電磁雑音が
大きな問題となっており、これを減らすべく、EMI
(Electro-Magnetic Interference)対策について各種
の提案がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の問題を解決する
ため、クロックを周波数変調すること(クロック・ディ
ザリング)で、放射される電磁波の周波数帯域を広げ、
ピークとなる部分のレベルを低下させる技術が開発され
ている。
【0008】このような技術を実現するものとして、入
力されるクロックをPLL回路によって周波数変調し
て、クロック周波数を分散させた状態のディザリング・
クロックとして出力するICが市販されている。
【0009】このディザリング・クロックを出力するI
Cは単体のデバイスであり、また、PLLは基本的にア
ナログの回路であるため、ディジタル回路と一体的に形
成することができないという問題がある。
【0010】なお、上述した市販のICでは、アナログ
方式のデバイスであり、フリーランを前提としており、
外部から制御することが困難である。従って、クロック
周波数の分散の周期を、適用する装置の状態に合わせて
制御することも困難である。なお分散を停止する/停止
しない、の切替えができるICも存在しているが、分散
の周期を制御することはできなかった。
【0011】すなわち、市販されているディザリング・
クロック用ICを、記録媒体に画像を形成する画像形成
装置に適用した場合に、具体的には、以下のような不具
合が想定される。
【0012】市販のディザリング・クロック用ICは、
クロック周波数を分散する周波数分散周期が固定であ
る。このため、画像形成装置における主走査ラインの1
ライン分の周期より短くなっている。
【0013】図16は画像形成装置の画像形成の際に1
種走査毎に生成されるインデックス信号(=1主走査ラ
インの周期)と、ディザリング・クロック用ICによる
周波数分散周期との関係を示した説明図である。
【0014】この図16に示すように、ディザリング・
クロック用ICを画像形成に使用すると1ライン期間内
で周波数分散による増減を繰り返す周波数分散周期(図
16(b))が1ラインの周期内(図16(a))に幾
つか存在することになる。この結果、この周期的な変動
が濃度の変動として画像に現れるといった問題がある。
【0015】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、画像形成装置にディザリング・ク
ロックを適用した場合であっても、クロック周波数の変
動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与え
ることのない画像形成方法および画像形成装置を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、上
記の課題を解決するため、画像形成装置にディザリング
・クロックを適用する際に、クロック周波数の変動を適
切な状態に制御することで、画像上で周期的なノイズや
濃度むらが影響を与えることのない状態を保つようにす
るものである。
【0017】なお、上記の課題は、以下のそれぞれに示
す構成の発明によって解決することができる。 (1)請求項1記載の発明は、画像データに応じて主走
査および副走査によって記録媒体上に画像を形成する画
像形成方法であって、基準クロックに基づいて装置の各
部に供給するクロックについて、隣接する奇数クロック
と偶数クロックとを一組として、基準クロックの周期を
T,隣接する奇数クロックの周期をTo、偶数クロック
の周期をTeとしたとき、2T=To+Teの関係を保ち
ながらクロックの周波数を分散させた周波数分散クロッ
クを生成し、前記周波数分散クロックを用いて画像形成
を実行する、ことを特徴とする画像形成方法である。
【0018】また、請求項4記載の発明は、基準クロッ
クを生成する基準クロック生成手段と、基準クロックに
基づいて装置の各部に供給するクロックについて、隣接
する奇数クロックと偶数クロックとを一組として、基準
クロックの周期をT,隣接する奇数クロックの周期をT
o、偶数クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+
Teの関係を保ちながらクロックの周波数を分散させた
周波数分散クロックを生成するクロック変調手段と、前
記周波数分散クロックを用いて、主走査および副走査に
よって記録媒体上に画像データに応じた画像を形成する
画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装
置である。
【0019】これらの発明では、装置の各部に供給する
クロックについて、隣接する奇数クロックと偶数クロッ
クとを一組として、基準クロックの周期をT,隣接する
奇数クロックの周期をTo、偶数クロックの周期をTeと
したとき、2T=To+Teの関係を保ちながらクロック
の周波数を分散させた周波数分散クロックを生成し、前
記周波数分散クロックを用いて画像形成を実行する。
【0020】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなる。
【0021】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用した場合であっても、クロック周波数の
変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与
えることのない画像形成方法および画像形成装置を実現
できる。
【0022】(2)請求項2記載の発明は、画像データ
に応じて主走査および副走査によって記録媒体上に画像
を形成する画像形成方法であって、基準クロックに基づ
いて装置の各部に供給するクロックについて、隣接する
奇数クロックと偶数クロックを一組として、基準クロッ
クの周期をT,隣接する奇数クロックの周期をTo、偶
数クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+Teの
関係を保ちながら分散させた周波数分散クロックを生成
し、前記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像
形成の際の主走査の開始と同期して開始するように制御
し、前記周波数分散クロックを用いて画像形成を実行す
る、ことを特徴とする画像形成方法である。
【0023】また、請求項5記載の発明は、基準クロッ
クを生成する基準クロック生成手段と、基準クロックに
基づいて装置の各部に供給するクロックについて、隣接
する奇数クロックと偶数クロックとを一組として、基準
クロックの周期をT,隣接する奇数クロックの周期をT
o、偶数クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+
Teの関係を保ちながらクロックの周波数を分散させた
周波数分散クロックを生成するクロック変調手段と、前
記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像形成の
際の主走査の開始と同期して開始するように制御する制
御手段と、前記周波数分散クロックを用いて、主走査お
よび副走査によって記録媒体上に画像データに応じた画
像を形成する画像形成手段と、を備えたことを特徴とす
る画像形成装置である。
【0024】これらの発明では、装置の各部に供給する
クロックについて、隣接する奇数クロックと偶数クロッ
クとを一組として、基準クロックの周期をT,隣接する
奇数クロックの周期をTo、偶数クロックの周期をTeと
したとき、2T=To+Teの関係を保ちながらクロック
の周波数を分散させ、かつ、画像形成の際の主走査の開
始と同期して開始するような周波数分散クロックを生成
し、前記周波数分散クロックを用いて画像形成を実行す
る。
【0025】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなり、さらに、主走査開始時
点での分散の度合いが揃っているためにライン間のずれ
も目立たなくなる。
【0026】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用した場合であっても、クロック周波数の
変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与
えることのない画像形成方法および画像形成装置を実現
できる。
【0027】(3)請求項3記載の発明は、画像データ
に応じて主走査および副走査によって記録媒体上に画像
を形成する画像形成方法であって、基準クロックに基づ
いて装置の各部に供給するクロックについて、隣接する
奇数クロックと偶数クロックを一組として、基準クロッ
クの周期をT,隣接する奇数クロックの周期をTo、偶
数クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+Teの
関係を保ちながら分散させた周波数分散クロックを生成
し、前記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像
形成の際の主走査の開始と同期して開始する際に、奇数
クロックの分散を周波数を下げる方向から分散を開始す
る場合と、奇数クロックの分散を周波数を上げる方向か
ら分散を開始する場合と、を1主走査単位で交互に切り
替えるように制御し、前記周波数分散クロックを用いて
画像形成を実行する、ことを特徴とする画像形成方法で
ある。
【0028】また、請求項6記載の発明は、基準クロッ
クを生成する基準クロック生成手段と、基準クロックに
基づいて装置の各部に供給するクロックについて、隣接
する奇数クロックと偶数クロックとを一組として、基準
クロックの周期をT,隣接する奇数クロックの周期をT
o、偶数クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+
Teの関係を保ちながらクロックの周波数を分散させた
周波数分散クロックを生成するクロック変調手段と、前
記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像形成の
際の主走査の開始と同期して開始する際に、奇数クロッ
クの分散を周波数を下げる方向から分散を開始する場合
と、奇数クロックの分散を周波数を上げる方向から分散
を開始する場合と、を1主走査単位で交互に切り替える
ように制御する制御手段と、前記周波数分散クロックを
用いて、主走査および副走査によって記録媒体上に画像
データに応じた画像を形成する画像形成手段と、を備え
たことを特徴とする画像形成装置である。
【0029】これらの発明では、装置の各部に供給する
クロックについて、隣接する奇数クロックと偶数クロッ
クとを一組として、基準クロックの周期をT,隣接する
奇数クロックの周期をTo、偶数クロックの周期をTeと
したとき、2T=To+Teの関係を保ちながらクロック
の周波数を分散させ、かつ、画像形成の際の主走査の開
始と同期して開始させ、さらに、奇数クロックの分散を
周波数を下げる方向から分散を開始する場合と、奇数ク
ロックの分散を周波数を上げる方向から分散を開始する
場合と、を1主走査単位で交互に切り替えるように制御
した周波数分散クロックを生成し、前記周波数分散クロ
ックを用いて画像形成を実行する。
【0030】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなり、さらに、主走査開始時
点での分散の度合いが揃っているためにライン間のずれ
も目立たなくなる。さらに、これに加えて、奇数クロッ
クの分散を周波数を下げる方向から分散を開始する場合
と、奇数クロックの分散を周波数を上げる方向から分散
を開始する場合と、を1主走査単位で交互に切り替える
ように制御した周波数分散クロックを生成しているた
め、ライン間の画素ずれも1ライン毎に相殺された状態
になる。
【0031】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用した場合であっても、クロック周波数の
変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与
えることのない画像形成方法および画像形成装置を実現
できる。
【0032】なお、上記の課題は、請求項には記載され
ていないが、以下の〔A〕〜〔G〕のそれぞれに示す構
成の発明によっても解決し、良好な結果を得ることが可
能である。
【0033】〔A〕第A番目の発明は、基準クロックを
用い、画像データに応じた画像を主走査および副走査に
よって記録媒体上に形成する画像形成方法であって、基
準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロックの
周波数を周期的に分散させると共に、前記分散させた周
波数の周波数分散周期が、前記画像形成の際の1主走査
に要する周期以上になるように制御する、ことを特徴と
する画像形成方法である。
【0034】また、第A番目の発明は、画像データに応
じた画像を主走査および副走査によって記録媒体上に形
成する画像形成手段と、基準クロックを生成する基準ク
ロック生成手段と、基準クロックに基づいて装置の各部
に供給するクロックの周波数を周期的に分散させるクロ
ック変調手段と、前記分散させた周波数の周波数分散周
期が、前記画像形成手段における画像形成の1主走査に
要する周期以上になるように制御する制御手段と、を備
えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0035】これらの発明では、画像データに応じた画
像を主走査および副走査によって記録媒体上に形成する
際に、基準クロックに基づいて装置の各部に供給するク
ロックの周波数を周期的に分散させると共に、前記分散
させた周波数の周波数分散周期が、前記画像形成の際の
1主走査に要する周期以上になるように制御している。
【0036】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合であっても、周波数分散周期が1主走査(1ライ
ン)以上の緩やかな周期になるため、クロック周波数の
変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与
えることがなくなる。
【0037】〔B〕第B番目の発明は、基準クロックを
用い、画像データに応じた画像を主走査および副走査に
よって記録媒体上に形成する画像形成方法であって、基
準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロックの
周波数を周期的に分散させると共に、前記分散させた周
波数の周波数分散周期が、前記画像形成の際の記録媒体
1枚の副走査に要する周期以上になるように制御する、
ことを特徴とする画像形成方法である。
【0038】また、第B番目の発明は、画像データに応
じた画像を主走査および副走査によって記録媒体上に形
成する画像形成手段と、基準クロックを生成する基準ク
ロック生成手段と、基準クロックに基づいて装置の各部
に供給するクロックの周波数を周期的に分散させるクロ
ック変調手段と、前記分散させた周波数の周波数分散周
期が、前記画像形成手段における画像形成の記録媒体1
枚の副走査に要する周期以上になるように制御する制御
手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置であ
る。
【0039】これらの発明では、画像データに応じた画
像を主走査および副走査によって記録媒体上に形成する
際に、基準クロックに基づいて装置の各部に供給するク
ロックの周波数を周期的に分散させると共に、分散させ
た周波数の周波数分散周期が、画像形成の際の記録媒体
1枚の副走査に要する周期以上になるように制御してい
る。
【0040】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合であっても、周波数分散周期が1副走査(記録媒体
1頁分の走査)以上の緩やかな周期になるため、クロッ
ク周波数の変動による周期的なノイズや濃度むらが画像
に影響を与えることがなくなる。
【0041】〔C〕第C番目の発明は、基準クロックを
用い、画像データに応じた画像を主走査および副走査に
よって記録媒体上に形成する画像形成方法であって、基
準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロックに
ついて、隣接する奇数クロックと偶数クロックとを組に
して、該隣接する奇数クロックと偶数クロックとで互い
に異なる方向に周波数を分散させる、ことを特徴とする
画像形成方法である。
【0042】また、第C番目の発明は、画像データに応
じた画像を主走査および副走査によって記録媒体上に形
成する画像形成手段と、基準クロックを生成する基準ク
ロック生成手段と、基準クロックに基づいて装置の各部
に供給するクロックについて、隣接する奇数クロックと
偶数クロックとを組にして、該隣接する奇数クロックと
偶数クロックとで互いに異なる方向に周波数を分散させ
るクロック変調手段と、を備えたことを特徴とする画像
形成装置である。
【0043】これらの発明では、画像データに応じた画
像を主走査および副走査によって記録媒体上に形成する
際に、基準クロックに基づいて装置の各部に供給するク
ロックについて、隣接する奇数クロックと偶数クロック
とを組にして、該隣接する奇数クロックと偶数クロック
とで互いに異なる方向に周波数を分散させるように制御
している。
【0044】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合に、隣接する画素で互いに反対方向に分散している
ことで、効率的な分散が行える。
【0045】〔D〕第D番目の発明は、基準クロックを
用い、画像データに応じた画像を主走査および副走査に
よって記録媒体上に形成する画像形成方法であって、基
準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロックに
ついて、同一主走査ラインにおける隣接する奇数クロッ
クと偶数クロックとを組にして、該隣接する奇数クロッ
クと偶数クロックとで互いに異なる方向に周波数を分散
させると共に、隣接する主走査ラインの各クロック同士
でも互いに異なる方向に周波数を分散させる、ことを特
徴とする画像形成方法である。
【0046】また、第D番目の発明は、画像データに応
じた画像を主走査および副走査によって記録媒体上に形
成する画像形成手段と、基準クロックを生成する基準ク
ロック生成手段と、基準クロックに基づいて装置の各部
に供給するクロックについて、同一主走査ラインにおけ
る隣接する奇数クロックと偶数クロックとを組にして、
該隣接する奇数クロックと偶数クロックとで互いに異な
る方向に周波数を分散させると共に、隣接する主走査ラ
インの各クロック同士でも互いに異なる方向に周波数を
分散させるクロック変調手段と、を備えたことを特徴と
する画像形成装置である。
【0047】これらの発明では、画像データに応じた画
像を主走査および副走査によって記録媒体上に形成する
際に、基準クロックに基づいて装置の各部に供給するク
ロックについて、隣接する奇数クロックと偶数クロック
とを組にして、該隣接する奇数クロックと偶数クロック
とで互いに異なる方向に周波数を分散させ、さらに、隣
接する主走査ラインの各クロック同士でも互いに異なる
方向に周波数を分散させるように制御している。
【0048】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合に、隣接する画素で互いに反対方向に分散してお
り、さらに、隣接する主走査ライン間で互いのズレをう
ち消し合う方向に分散していることで、クロック周波数
の変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を
与えることがなくなる。
【0049】〔E〕第E番目の発明は、記録媒体の両面
画像形成を行う場合に、記録媒体の両面でそれぞれ等し
い状態に周波数を分散させる制御を行う、ことを特徴と
する(A)〜(D)のいずれかに記載の画像形成方法で
ある。
【0050】また、第E番目の発明は、前記クロック変
調手段は、前記画像形成手段が記録媒体の両面画像形成
を行う場合に、記録媒体の両面でそれぞれ等しい状態に
周波数を分散させる制御を行う、ことを特徴とする
(A)〜(D)のいずれかに記載の画像形成装置であ
る。
【0051】これらの発明では、画像データに応じた画
像を主走査および副走査によって記録媒体の両面に形成
する際に、両面でそれぞれ等しい状態に周波数を分散さ
せる制御を行うように制御している。
【0052】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合であっても、表面と裏面との画素位置のずれが目立
ちにくい状態になる。
【0053】〔F〕第F番目の発明は、複数頁の記録媒
体の画像形成を行う際に各頁でそれぞれ異なる状態に周
波数を分散させる制御を行う、ことを特徴とする(A)
〜(D)のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0054】また、第F番目の発明は、前記クロック変
調手段は、前記画像形成手段が複数頁の記録媒体の画像
形成を行う際に各頁でそれぞれ異なる状態に周波数を分
散させる制御を行う、ことを特徴とする(A)〜(D)
のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0055】これらの発明では、画像データに応じた画
像を主走査および副走査によって記録媒体上に形成する
際に、基準クロックに基づいて装置の各部に供給するク
ロックについて、複数頁の記録媒体の画像形成を行う際
に各頁でそれぞれ異なる状態に周波数を分散させるよう
に制御している。
【0056】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合であっても、複数頁のそれぞれで異なる状態に分散
していることで、クロック周波数の変動による周期的な
濃度むらがより一層目立ちにくい状態になる。
【0057】〔G〕第G番目の発明は、記録媒体の片面
画像形成を行うか、両面画像形成を行うかにより、それ
ぞれ異なる状態に周波数を分散させる制御を行う、こと
を特徴とする(A)〜(D)請求項4のいずれかに記載
の画像形成方法である。
【0058】また、第G番目の発明は、前記クロック変
調手段は、前記画像形成手段が記録媒体の片面画像形成
を行うか、両面画像形成を行うかにより、それぞれ異な
る状態に周波数を分散させる制御を行う、ことを特徴と
する(A)〜(D)のいずれかに記載の画像形成装置で
ある。
【0059】これらの発明では、画像データに応じた画
像を主走査および副走査によって記録媒体上に形成する
際に、記録媒体の片面画像形成を行うか、両面画像形成
を行うかにより、それぞれ異なる状態に周波数を分散さ
せる制御を行うように制御している。
【0060】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合であっても、片面画像形成と両面画像形成とのそれ
ぞれに適した状態の制御が可能になり、クロック周波数
の変動による周期的な濃度むらがより一層目立ちにくい
状態になる。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
画像形成装置および画像形成方法の実施の形態例につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0062】〈画像形成装置の全体構成〉図1はディザ
リング・クロックを適用した画像形成装置の基本的な最
小限の構成を示すブロック図である。この図1におい
て、10は画像形成装置の各部を制御する制御手段とし
てのCPUである。このCPU10はクロック周波数を
分散させる際の各種の制御も行う。
【0063】20は基準クロックを遅延させて複数の遅
延クロックを生成し、基準クロックに同期した同期遅延
クロックもしくは前記同期基準クロックに対して所定の
時間を加減した遅延クロックを適宜選択することで、処
理回路内の各部に供給するクロックの時間間隔を分散さ
せた状態のディザリング・クロックを生成するディザリ
ング・クロック回路である。このため、基準クロックを
生成する基準クロック生成手段としての発振器21と、
基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
の周波数を周期的に分散させるクロック変調手段として
の変調部22と、を有している。
【0064】30は基準クロックを遅延させて複数の遅
延クロックを生成し、基準クロックに同期した同期遅延
クロックもしくは前記同期基準クロックに対して所定の
時間を加減した遅延クロックを適宜選択することで、処
理回路内の各部に供給するクロックの時間間隔を分散さ
せた状態のディザリング・クロックを生成するディザリ
ング・クロック回路である。このため、基準クロックを
生成する基準クロック生成手段としての発振器31と、
基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
の周波数を周期的に分散させるクロック変調手段として
の変調部32と、を有している。
【0065】ここで、変調部22と32とは、基準クロ
ックを遅延させて複数の遅延クロックを生成し、基準ク
ロックに同期した同期遅延クロックもしくは前記同期基
準クロックに対して所定の時間を加減した遅延クロック
を適宜選択することで、クロック周波数を分散させた状
態のディザリング・クロックを生成するものである。
【0066】40は原稿の内容を撮像素子などにより読
み取って画像データを生成する画像読み取り部、50は
読み取られた画像データに必要な画像処理を施す画像処
理部である。ここでは、画像読み取り部40と画像処理
部50とがディザリング・クロック回路20からディザ
リング・クロックの供給を受けている。
【0067】60は画像処理済みの画像データを記録媒
体上に形成する画像形成手段としての画像書き込み部で
ある。ここでは、画像書き込み部60はディザリング・
クロック回路30からディザリング・クロックの供給を
受けている。
【0068】〈装置各部へのディザリング・クロックの
供給〉ここで、基準クロックを遅延させて複数の遅延ク
ロックを生成し、基準クロックに同期した同期遅延クロ
ックもしくは前記同期基準クロックに対して所定の時間
を加減した遅延クロックを適宜選択することで、処理回
路内の各部に供給するクロックの時間間隔(クロック周
波数)を分散させた状態のディザリング・クロックを生
成する変調部22,32の内部構成を図2に示す。
【0069】なお、この図2に関する以下の説明におい
て、図1のCPU10が、クロックの1周期以内に、何
れのクロックを選択するかを判断してシフト情報(図2
)を生成する手段を構成している。また、ここでは、
ディザリング・クロック回路30について説明するが、
ディザリング・クロック回路20についても同様な回路
構成である。
【0070】この図2において、発振器31は、基準と
なるクロック(基準クロック:図2)を生成してい
る。また、複数の遅延クロックを生成するクロック生成
部としてのディレイチェーン部32aは、入力信号(発
振器31からの基準クロック)を遅延させて位相が少し
ずつ異なる複数の遅延クロック(複数のクロック:図2
、図3参照)を得るためのディレイ素子群である。こ
こで、ディレイチェーン部32aは、位相が少しずつ異
なる遅延クロックについて、基準クロックの2周期分に
わたって生成できる段数になるようにチェーン状にディ
レイ素子が縦続接続されていることが好ましい。なお、
ここではディレイ素子を用いて遅延クロックを生成した
が、ディレイ素子を用いずに位相の異なる複数のクロッ
クを生成できるクロック生成部を設けるようにしてもよ
い。
【0071】同期信号検出部32bは、複数のクロック
(図2)の中で基準クロック(または、何らかの基準
となるクロック)に同期している遅延クロックの段数
(同期ポイント)を検出する同期検出手段であり、同期
情報(図2)を出力する。なお、この同期情報を位相
差状態と呼ぶこともでき、この同期情報(位相差状態)
は、後述する同期ポイント情報や位相差そのものの状態
(位相差状態)を含む。
【0072】ここで、同期信号検出部32bは、複数の
クロック(図2)の中で、最初に基準クロックに同期
している第1同期ポイント情報V1stと、2番目に基準
クロックに同期している第2同期ポイント情報V2nd
と、それらの間の遅延段数Vprdを出力できることが好
ましい。図3に示すタイムチャートの例では、第1同期
ポイント情報V1st=20,第2同期ポイント情報V2nd
=50,遅延段数Vprd=30,となっている。
【0073】切替制御部32cは、発振器31からの基
準クロック(図2)と、同期信号検出部32bからの
同期ポイント情報(図2)と、CPU10からのシフ
ト情報(「出力クロック情報」:図2)とをもとにし
て、所望のタイミング(所定の時刻もしくは所定の時
間)にクロックの立ち上がりと立ち下がりを生じさせて
クロック周期を分散させるために、複数のクロック(図
2)の中からどの位相のクロックを選択すべきかのセ
レクト段数情報(「選択信号」:図2)を出力する。
【0074】なお、ここで切替制御部32cに対してC
PU10から与えられる「シフト情報」としては、 ・シフト量情報FREQdata(セレクト段数の間隔の情
報)、 ・シフト回数情報TIMESdata(動作を繰り返す情
報)、 ・シフトモード情報MODEdata(周期を増加(減少)
させるための情報)、などが存在する。
【0075】なお、この切替制御部32cの構成は図4
のようになっている。すなわち、基準クロックや有効期
間信号(H_VALD、V_VALID)を受けてカウンタデータ
を生成する切り替えカウンタ部321と、このカウンタ
データ,CPU10からのシフト情報,同期信号検出部
32bからの同期ポイント情報(V1st,V2nd,Vpr
d)を受けてセレクト段数情報(Fsync)を生成するセ
レクト信号演算部322とから構成されている。
【0076】セレクト部32dは、切替制御部32cか
らのセレクト段数情報(図2)を受け、複数のクロッ
ク(図2)の中から、時間間隔(クロック周波数)が
分散された状態になるようにクロックを選択し、ディザ
リング・クロック(図2)として出力する選択手段で
ある。ここで、時間間隔(クロック周波数)が分散され
た状態は、所望のタイミング(所定の時刻もしくは所定
の時間)にクロックの立ち上がりと立ち下がりを生じさ
せることにより実現する。
【0077】なお、本願明細書において、出力するクロ
ックの立ち上がり,立ち下がりまたは周期を変更するこ
とで、周波数変調と同様な効果を得ることを「クロック
・ディザリング」と呼ぶ。また、このクロック・ディザ
リングによって得られたクロックを、「ディザリング・
クロック」と呼ぶことにする。このため、変調部22,
32では「変調」という用語を用いている。
【0078】なお、以上の変調部22,32は、出力さ
れるクロックの1周期以内に、複数のクロックのうち少
なくとも2つの互いに位相の異なるクロックを選択・合
成して出力する、あるいは、選択・合成するために判断
することを特徴としている。この選択・合成について
は、以下の(a)〜(j)のような態様が考えられる。
【0079】(a)複数のクロックのうちから何れかのク
ロックを選択して出力するとともに、出力されるクロッ
クの1周期以内に、異なるクロックへ切り換えて出力す
る。 (b)出力されるクロックの1周期以内に、複数のクロッ
クのうち少なくとも2つの互いに位相の異なるクロック
を合成して出力する。
【0080】(c)複数のクロックのうちから何れかのク
ロックを選択して出力する際に、出力されるクロックの
1周期以内に、何れのクロックを選択するかを判断す
る。 (d)選択信号に基づいて複数のクロックのうちから何れ
かのクロックを選択して出力するとともに、出力される
クロックの1周期内の立ち上がり部に相当するクロック
と立ち下がり部に相当するクロックとは異なるクロック
を選択する。
【0081】(e)選択信号に基づいて複数のクロックの
うちから何れかのクロックを選択して出力する際に、出
力されるクロックの1周期以内に、セレクト部へ選択信
号を出力する。
【0082】(f)予め設定されている出力クロック情報
に基づいて、複数のクロックのうち何れのクロックを選
択するかを示す選択信号を生成してセレクト部へ出力す
る。 (g)予め設定されている出力クロック情報と、同期信号
検出部により検出された位相差状態とに基づいて、複数
のクロックのうち何れのクロックを選択するかを示す選
択信号を生成してセレクト部へ出力する。
【0083】(h)以上の(f)、(g)の出力クロック情報
は、予め記憶部に記憶されている、または、演算回路に
より設定されている。 (i)出力されるクロックが、複数のクロックのうち1つ
のクロックから、他のクロックへと切り換える際には、
該1つのクロックと該他のクロックの論理が同じであ
る。
【0084】(j)基準クロックを遅延させて位相の異な
る複数の遅延クロックを生成し、基準クロックと複数の
遅延クロックとのうちから何れかのクロックを選択す
る。 なお、従来の変調部22,32で生成されるクロックは
図5(a)に示すように、周期t1は一定、かつt2=
t3(または、t2とt3の比が一定)であった。これ
に対し、本実施の形態例の変調部22,32で生成され
るクロックは図5(b)に示すように、周期t1は可変
(t1’≠t1”)とすることが可能であり、さらに、
t2’≠t3’(または、t2’とt3’の比(デュー
ティ)が可変)とすることが可能である。
【0085】なお、以上の選択・合成に関して、異なる
位相のクロックを選択するだけでなく、結果として同じ
位相のクロックを選択することもありうる。すなわち、
選択するに際して、判断を加えることも本実施の形態例
の特徴である。
【0086】図6は本実施の形態例の特徴部分である動
作、すなわち、出力されるクロックの1周期以内に、複
数のクロックのうち少なくとも2つの互いに位相の異な
るクロックを選択・合成して出力する様子を模式的に簡
略化して示すタイムチャートである。
【0087】ここでは、基準クロックCLK(図6
(a))、複数のクロックとしての遅延クロックDLn-
1(図6(b))、複数のクロックとしての遅延クロッ
クDLn(図6(c))、複数のクロックとしての遅延
クロックDLn+1(図6(d))、および、複数のクロ
ックのうち少なくとも2つの互いに位相の異なるクロッ
クが選択・合成された出力クロック(図6(e))を示
している。
【0088】この図6では説明を簡単にするため、複数
のクロックとしてDLn-1〜DLn+1の3クロックを示し
ている。そして、出力されるクロック(出力クロック)
の1周期以内に、複数のクロックのうち少なくとも2つ
の互いに位相の異なるクロックの立ち上がりと立ち下が
りとから選択し、選択結果を合成することで、図6
(e)に示す出力クロックCLK’を生成している。
【0089】この結果、図5(b)に示したような状
態、すなわち、クロック周期t1を可変にして、さら
に、クロックのデューティを可変にすることが可能にな
る。また、この実施の形態例では、出力クロックの1周
期以内に、複数のクロックのうち少なくとも2つの互い
に位相の異なるクロックを選択・合成しているため、ク
ロックの立ち上がりや立ち下がりに関して、少なくとも
1クロックごとに任意の位置に制御することが可能にな
る。
【0090】以上のように複数のクロックの選択によっ
て所望の立ち上がりや立ち下がりの出力クロックを生成
するため、CPU10からのシフト情報として、シフト
量情報(セレクト段数の間隔の情報)、シフト回数情報
(動作を繰り返す情報)、シフトモード情報(周期を増
加(減少)させるための情報)などが、切替制御部32
cに与えられる。なお、CPU10は、内蔵あるいは外
付けのメモリ(ROMやRAM)やテーブルといった記
憶部、または、演算回路などを参照して、以上のシフト
情報(出力クロック情報)を生成する。
【0091】そして、切替制御部32cは、以上のシフ
ト情報に従って、複数のクロック(図2)の中からど
の位相のクロックを選択すべきかのセレクト段数情報
(図2)をセレクト部32dに対して出力する。そし
て、セレクト部32dは、切替制御部32cからのセレ
クト段数情報を受け、複数のクロックの中から、時間間
隔が分散された状態になるようにクロックを選択し、出
力クロック(ディザリング・クロック)を出力する。
【0092】なお、図6において、具体的には、選択さ
れる双方のクロック間で論理が同じ(HとH(図6
)、あるいは、LとL(図6))のように、ディザ
リング・クロックを生成するための複数のクロックの選
択は、基準クロックの1/4付近のタイミング(図6
)あるいは基準クロックの3/4付近のタイミング
(図6)で行う。このようにすると、ノイズが発生せ
ず安定した動作が実現できる。図6の場合には、HとH
である付近で複数のクロックの選択を行った場合の例
を示している。すなわち、セレクト部32dで、出力さ
れるクロックが、複数のクロックのうち1つのクロック
から、他のクロックへと切り換える際には、該1つのク
ロックと該他のクロックの論理が同じであることを特徴
としている。
【0093】また、この図6で示したものでは3種類の
クロックから出力クロックの立ち上がりと立ち下がりと
を決定するようにしているが、実際にはディレイチェー
ン部32aからの多数のクロックから選択するので、出
力クロックの立ち上がりや立ち下がりに関して、少なく
とも1クロックごとに任意の位置に制御することが可能
になる。
【0094】また、図7は、第1同期ポイント情報V1s
t=8,第2同期ポイント情報V2nd=19,遅延段数V
prd=11,の場合におけるシフト情報の各種の状態を
示したタイムチャートである。なお、REVICEdata
=FREQdata*Vprdとであるとする。
【0095】ここでは、 信号制御が行われない場合のFsync(図7(d)):
REVICEdata=0。
【0096】信号制御が+方向(周波数を下げる方
向)に1回行われる場合のFsync(図7(e)):RE
VICEdata=1,TIMESdata=1,MODEdata
=00。
【0097】信号制御が−方向(周波数を上げる方
向)に1回行われる場合のFsync(図7(f)):RE
VICEdata=1,TIMESdata=1,MODEdata
=11。
【0098】信号制御が±方向(交互方向)に1回行
われる場合のFsync(図7(g)):REVICEdata
=1,TIMESdata=1,MODEdata=01。 信号制御が+方向(周波数を下げる方向)に2回行わ
れる場合のFsync(図7(h)):REVICEdata=
1,TIMESdata=2,MODEdata=00。
【0099】信号制御が−方向(周波数を上げる方
向)に2回行われる場合のFsync(図7(i)):RE
VICEdata=1,TIMESdata=2,MODEdata
=11。
【0100】信号制御がランダム方向(不規則方向)
に1回行われる場合のFsync(図7(j)):REVI
CEdata=1,TIMESdata=1,MODEdata=1
0。の様子を示している。
【0101】以上のようにして、出力されるクロックの
1周期以内に、複数のクロックのうち少なくとも2つの
互いに位相の異なるクロックを選択・合成して出力する
ことにより、出力クロック(ディザリング・クロック)
の周波数をある程度変更することが可能である。
【0102】この場合に、図8(a)のように、出力ク
ロックの周波数を正弦波の形に変化させ、周波数変調と
同様な結果を得ることが可能である。なお、ここでの正
弦波の1周期が、本実施の形態例における周波数分散周
期の1周期に相当する。
【0103】また、この図8(a)の縦軸の0は周波数
偏差が0であって、クロックの周波数が変化していない
ことを意味する。また縦軸の+Δfは+方向の周波数偏
差が生じて、クロックの周波数がΔfだけ上昇する方向
に変化したことを意味する。また、縦軸の−Δfは−方
向の周波数偏差が生じて、クロックの周波数がΔfだけ
低下する方向に変化したことを意味する。
【0104】なお、実際には、ディジタル回路で実行す
るため、細かくみると図8(b)のような状態で周波数
偏差が変化している。なお、ここでは正弦波の例を示し
たが、三角波,矩形波,その他の任意の形状であっても
よい。このような制御のため、CPU10は、内蔵ある
いは外付けのメモリ(ROMやRAM)やテーブルとい
った記憶部あるいは演算回路等を参照して、以上の正弦
波や三角波、あるいは、矩形波やその他の任意の波形を
生成するためのシフト情報(出力クロック情報)を生成
する。
【0105】以上の場合に、周波数変調の場合と同様に
周波数偏差が生じているため、出力クロックの周波数帯
域が広がることになる。この結果、クロックもしくはそ
の高調波によって生じる電磁放射のスペクトルが広がる
と共に、ピークの電界強度が低下することになる(図9
参照)。結果として、5dB〜10dB程度、放射電磁
雑音を低下させることができる。これにより、本実施の
形態例の変調部22,32を、各種の機器のクロック発
生部にEMI対策として用いると良好な結果が得られ
る。
【0106】なお、以上のシフト情報に応じて周波数偏
差が異なり、また、周波数偏差=0にとどまる時間が異
なるため、電磁放射のスペクトルは異なった状態になる
ため、電磁放射のピークを低減させる必要に応じてシフ
ト情報を定めるようにすればよい。
【0107】そして、本実施の形態例の変調部22,3
2、および変調部22,32を備えた回路基板は、全体
がディジタル回路で構成されているため、精度の管理が
容易である。また、ディジタル回路であるため、扱いが
容易になるという利点もある。
【0108】また、以上の構成で、基準クロック発生部
だけ、ディレイチェーン部だけ、各制御部だけ、セレク
ト部だけ、あるいはCPUだけというように、それぞれ
を独立して配置してもよいが、それぞれを組み合わせて
1チップの集積回路として配置することができる。この
場合には、集積回路としたことで小型化が実現でき、取
り扱いも容易になるという利点がある。さらに、以上の
それぞれの構成要素の一部を兼用したデバイスにより配
置することも可能である。また、本実施の形態例の変調
部22,32を、他のディジタル回路と同一基板上に配
置することも可能である。
【0109】なお、入力されるクロックをPLL回路に
よって周波数変調してディザリング・クロックとして出
力する市販のICなどでは、不連続なクロックに対して
正常動作が保証されていなかったり、内部にフィードバ
ックループを有するためセットアップタイムがかかると
いった問題を有していたが、全体がディジタル回路で構
成されている本実施の形態例では、そのような問題は解
消される。すなわち、本実施の形態例のクロック発生で
は、不連続なクロックに対しても正常動作が期待でき、
各種の変動に対してリアルタイムで演算して瞬時に結果
を得ることが可能になっている。
【0110】〈画像ノイズを低減する実施の形態例
(1)〉なお、図1において、本実施の形態例において
は、CPU10から変調部22および変調部32に対し
て、画像形成装置の各部に供給するクロックの周波数を
周期的に分散させると共に、分散させた周波数の周波数
分散周期が、画像形成の際の1主走査に要する周期以上
になるように制御している。
【0111】図10は画像書き込み部60で画像形成の
際に1種走査毎に生成されるインデックス信号(=1主
走査ラインの周期)と、本実施の形態例による周波数分
散周期との関係を示した説明図である。
【0112】図16で説明した市販のディザリング・ク
ロック用ICは、クロック周波数を分散する周波数分散
周期が固定であり、かつ、画像読み取り装置(画像形成
装置のスキャナ部)における主走査ラインの1ライン分
の周期より短くなって信号ラインに画像ノイズを発生さ
せていたが、この図10では1ライン期間内で周波数分
散による増減を繰り返さないように周波数分散周期を制
御している(図10(b))ので、周期的な画像ノイズ
が1主走査内に発生することがなくなる。
【0113】ここで、望ましくは、周波数分散周期を2
ライン以上とすることで、1主走査ライン内に折り返し
がなく、周期的なむらは更に発生しにくくなる。なお、
図10は周波数分散周期を2主走査ラインの周期とした
場合を示している。
【0114】すなわち、1主走査内にディザリング・ク
ロックによる周期的な変動は含まれない状態となり、画
像書き込み部60にディザリング・クロックを適用した
場合であっても、クロック周波数の変動による周期的な
ノイズや濃度むらが画像に影響を与えることのない画像
形成装置を実現できる。
【0115】〈画像ノイズを低減する実施の形態例
(2)〉また、図1において、CPU10から変調部2
2および変調部32に対して、画像形成装置の各部に供
給するクロックの周波数を周期的に分散させると共に、
分散させた周波数の周波数分散周期が、画像書き込み部
60における1副走査(画像書き込み部60が記録媒体
1枚の走査に要する周期)に要する周期以上になるよう
に制御することも望ましい。
【0116】図11は画像書き込み部60に使用される
ページ信号(≒1副走査に要する周期)と、ラインセン
サの蓄積時間信号(≒1主走査ラインの周期)と、周波
数分散周期との関係を示した説明図である。
【0117】図16で説明した市販のディザリング・ク
ロック用ICは、クロック周波数を分散する周波数分散
周期が固定であり、画像読み取り装置(画像形成装置の
スキャナ部)における主走査ラインの1ライン分の周期
より短くなって信号ラインに画像ノイズを発生させてい
たが、この図11では1ライン期間内でも1ページの期
間内でも周波数分散による増減を繰り返さないように周
波数分散周期を制御している(図11(c))ので、周
期的な画像ノイズが1副走査内に発生することがなくな
る。
【0118】ここで、望ましくは、周波数分散周期を2
副走査周期以上とすることで、1副走査周期内に折り返
しがなく、周期的なむらは更に発生しにくくなる。な
お、図11は周波数分散周期を2副走査の周期とした場
合を示している。
【0119】すなわち、1副走査内にディザリング・ク
ロックによる周期的な変動は含まれない状態となり、画
像書き込み部60にディザリング・クロックを適用した
場合であっても、クロック周波数の変動による周期的な
ノイズや濃度むらが画像全体にわたって影響を与えるこ
とのない画像形成装置を実現できる。
【0120】〈奇数/偶数クロックで分散を変え画素ズ
レを抑制する実施の形態例〉図12に示す実施の形態例
では、隣接する奇数クロックと偶数クロックとを組にし
て、該隣接する奇数クロックと偶数クロックとで互いに
異なる方向に周波数を分散させるように制御している。
なお、奇数クロックとは奇数番目(,,,,
…)の画素に対応するクロック、また、偶数クロックと
は偶数番目(,,,,…)の画素に対応するク
ロックである。
【0121】ここで、図12(a)は基準クロックNC
K、図12(b)は主走査ライン1における周波数分散
特性(周波数偏差の増減)の状態を示し、図12(c)
は主走査ライン2における周波数分散特性(周波数偏差
の増減)の状態を示している。図12(d)は主走査ラ
イン1における分散された状態のディザリングクロック
DCK1、図12(e)は主走査ライン2における分散
された状態のディザリングクロックDCK2である。図
12(f)は上記DCK1によって変調された主走査ラ
イン1におけるPWM信号、図12(g)は上記DCK
2によって変調された主走査ライン2におけるPWM信
号であり、ここでは、ハーフトーン(パルス幅50%)
のPWM信号を中央パルス生成モードで生成した様子を
示している。なお、1画素期間の中央付近でPWM信号
を発生させる中央パルス生成モード以外にも、1画素期
間の左端部でPWM信号を発生させる左パルス生成モー
ド、1画素期間の右端部でPWM信号を発生させる右パ
ルス生成モードが選択可能である。
【0122】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合に、隣接する画素で互いに反対方向に分散している
ことで、効率的な周波数の分散が行える。なお、このよ
うな2画素を単位で反対方向とする分散では、分散が互
いに反対方向であるために分散の効果が大きくなるた
め、分散の絶対値は小さくて済むようになる。
【0123】〈主走査ライン間の濃度変動を抑止する実
施の形態例〉なお、以上の図12の実施の形態例によっ
て生成されたPWM信号は図12(f)(g)に示すよ
うに、中心位置からの画素ずれが各ラインで同じにな
り、縦方向に揃っているため、縦方向の線(縦筋)が存
在しているように濃度むらが見えることがある。
【0124】そこで、図13に示す実施の形態例では、
隣接する奇数クロックと偶数クロックとを組にして、該
隣接する奇数クロックと偶数クロックとで互いに異なる
方向に周波数を分散させるように制御すると共に、隣接
する主走査ラインの各クロック同士でも互いに異なる方
向に周波数を分散させる、ことを特徴とする。
【0125】ここで、図13(a)は基準クロックNC
K、図13(b)は主走査ライン1における周波数分散
特性(周波数偏差の増減)の状態を示し、図13(c)
は主走査ライン2における周波数分散特性(周波数偏差
の増減)の状態を示している。図13(d)は主走査ラ
イン1における分散された状態のディザリングクロック
DCK1、図13(e)は主走査ライン2における分散
された状態のディザリングクロックDCK2である。図
13(f)は上記DCK1によって変調された主走査ラ
イン1におけるPWM信号、図13(g)は上記DCK
2によって変調された主走査ライン2におけるPWM信
号であり、ここでは、ハーフトーン(パルス幅50%)
のPWM信号を中央パルス生成モードで生成した様子を
示している。
【0126】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用して基準クロックの周波数を分散させた
場合に、隣接する画素で互いに反対方向に分散している
ことで、効率的な周波数の分散が行える。
【0127】そして、この図13の実施の形態例によっ
て生成されたPWM信号は図13(f)(g)に示すよ
うに、中心位置からの画素ずれが各主走査ラインで同じ
にならない。なお、図13(f)(g)の各PWM信号
の破線は、各PWM信号の中心位置と各画素の基準とな
るもともとの中心位置とを示している。すなわち、各主
走査ラインで各画素のずれが反対方向になり、縦方向に
揃っていないため、縦方向の線(縦筋)は発生しなくな
る。このため、良好な画質が得られる。
【0128】〈両面画像形成で記録媒体の両面で等しい
状態にする実施の形態例〉なお、記録媒体の両面に画
像形成を行う場合に、記録媒体の両面でそれぞれ等しい
状態に周波数を分散させる制御を行うことが望ましい。
【0129】すなわち、記録媒体表面の主走査1ライン
目における周波数分散特性の開始部分と、記録媒体裏面
の主走査1ライン目における周波数分散特性の開始部分
とを同じにし、主走査最終ラインまでおなじ周波数分散
特性となるように制御する(図14参照)。なお、図1
4は周波数分散周期を2主走査ラインの周期とした場合
を示している。
【0130】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用した基準クロックの周波数を分散させた
場合であっても、表面と裏面との画素位置のずれが目立
ちにくい状態になる。
【0131】〈両面画像形成で記録媒体の両面で等しい
状態にする実施の形態例〉また、図15に示すよう
に、周波数分散周期を1副走査の周期より大きくした場
合にも、記録媒体表面の主走査1ライン目における周波
数分散特性の開始部分と、記録媒体裏面の主走査1ライ
ン目における周波数分散特性の開始部分とを同じにし、
主走査最終ラインまでおなじ周波数分散特性となるよう
に制御する。なお、図15は周波数分散周期を副走査周
期の2倍以上の周期とした場合を示している。
【0132】この場合にも、記録媒体の両面に画像形成
を行う場合に、記録媒体の両面でそれぞれ等しい状態に
周波数を分散させる制御を行うことができて望ましい。
この結果、画像形成装置にディザリング・クロックを適
用した基準クロックの周波数を分散させた場合であって
も、表面と裏面との画素位置のずれが目立ちにくい状態
になる。
【0133】なお、両面画像形成を複数頁連続して実行
する場合には、記録媒体1枚目の終了時の周波数分散特
性の偏差を維持して、記録媒体2枚目の制御を開始して
いくようにすればよい。
【0134】〈奇数クロックと偶数クロックとを1組に
して制御する実施の形態例〉この実施の形態例では、
装置の各部に供給するクロックについて、隣接する奇数
クロックと偶数クロックとを一組として、基準クロック
の周期をT,隣接する奇数クロックの周期をTo、偶数
クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+Teの関
係を保ちながらクロックの周波数を分散させた周波数分
散クロックを生成し、前記周波数分散クロックを用いて
画像形成を実行する。
【0135】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定(2T)にしてい
るため、画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相
殺されて、画素ずれが目立たなくなる。
【0136】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用した場合であっても、クロック周波数の
変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与
えることのない画像形成方法および画像形成装置を実現
できる。
【0137】〈奇数クロックと偶数クロックとを1組に
して制御する実施の形態例〉この実施の形態例では、
装置の各部に供給するクロックについて、隣接する奇数
クロックと偶数クロックとを一組として、基準クロック
の周期をT,隣接する奇数クロックの周期をTo、偶数
クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+Teの関
係を保ちながらクロックの周波数を分散させ、かつ、画
像形成の際の主走査の開始と同期して開始するような周
波数分散クロックを生成し、前記周波数分散クロックを
用いて画像形成を実行する。
【0138】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなり、さらに、主走査開始時
点での分散の度合いが揃っているためにライン間のずれ
も目立たなくなる。
【0139】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用した場合であっても、クロック周波数の
変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与
えることのない画像形成方法および画像形成装置を実現
できる。
【0140】〈奇数クロックと偶数クロックとを1組に
して制御する実施の形態例〉この実施の形態例では、
装置の各部に供給するクロックについて、隣接する奇数
クロックと偶数クロックとを一組として、基準クロック
の周期をT,隣接する奇数クロックの周期をTo、偶数
クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+Teの関
係を保ちながらクロックの周波数を分散させ、かつ、画
像形成の際の主走査の開始と同期して開始させ、さら
に、奇数クロックの分散を周波数を下げる方向から分散
を開始する場合と、奇数クロックの分散を周波数を上げ
る方向から分散を開始する場合と、を1主走査単位で交
互に切り替えるように制御した周波数分散クロックを生
成し、前記周波数分散クロックを用いて画像形成を実行
する。
【0141】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなり、さらに、主走査開始時
点での分散の度合いが揃っているためにライン間のずれ
も目立たなくなる。さらに、これに加えて、奇数クロッ
クの分散を周波数を下げる方向から分散を開始する場合
と、奇数クロックの分散を周波数を上げる方向から分散
を開始する場合と、を1主走査単位で交互に切り替える
ように制御した周波数分散クロックを生成しているた
め、ライン間の画素ずれも1ライン毎に相殺された状態
になる。
【0142】この結果、画像形成装置にディザリング・
クロックを適用した場合であっても、クロック周波数の
変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与
えることのない画像形成方法および画像形成装置を実現
できる。
【0143】〈その他の実施の形態例〉なお、以上の両
面画像形成では、表面と裏面とで周波数分散特性と等し
くすることで、画素ずれが目立たないように制御してい
た。これに対して、片面の画像形成を複数頁実行する場
合には、各頁で周波数分散特性を等しくしてもよいし、
各頁で周波数分散特性を異なるように制御してもよい。
【0144】複数頁の記録媒体の片面画像形成を行う際
に、各頁でそれぞれ異なる状態に周波数を分散させるよ
うに制御すると、複数頁のそれぞれで異なる状態に分散
していることで、クロック周波数の変動による周期的な
濃度むらがより一層目立ちにくい状態になる。
【0145】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、以下のような効果が得られる。 (1)請求項1と請求項4とに記載の発明では、装置の
各部に供給するクロックについて、隣接する奇数クロッ
クと偶数クロックとを一組として、基準クロックの周期
をT,隣接する奇数クロックの周期をTo、偶数クロッ
クの周期をTeとしたとき、2T=To+Teの関係を保
ちながらクロックの周波数を分散させた周波数分散クロ
ックを生成し、前記周波数分散クロックを用いて画像形
成を実行する。
【0146】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなる。この結果、画像形成装
置にディザリング・クロックを適用した場合であって
も、クロック周波数の変動による周期的なノイズや濃度
むらが画像に影響を与えることのない画像形成方法およ
び画像形成装置を実現できる。
【0147】(2)請求項2と請求項5とに記載の発明
では、装置の各部に供給するクロックについて、隣接す
る奇数クロックと偶数クロックとを一組として、基準ク
ロックの周期をT,隣接する奇数クロックの周期をT
o、偶数クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+
Teの関係を保ちながらクロックの周波数を分散させ、
かつ、画像形成の際の主走査の開始と同期して開始する
ような周波数分散クロックを生成し、前記周波数分散ク
ロックを用いて画像形成を実行する。
【0148】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなり、さらに、主走査開始時
点での分散の度合いが揃っているためにライン間のずれ
も目立たなくなる。この結果、画像形成装置にディザリ
ング・クロックを適用した場合であっても、クロック周
波数の変動による周期的なノイズや濃度むらが画像に影
響を与えることのない画像形成方法および画像形成装置
を実現できる。
【0149】(3)請求項3と請求項6とに記載の発明
では、装置の各部に供給するクロックについて、隣接す
る奇数クロックと偶数クロックとを一組として、基準ク
ロックの周期をT,隣接する奇数クロックの周期をT
o、偶数クロックの周期をTeとしたとき、2T=To+
Teの関係を保ちながらクロックの周波数を分散させ、
かつ、画像形成の際の主走査の開始と同期して開始さ
せ、さらに、奇数クロックの分散を周波数を下げる方向
から分散を開始する場合と、奇数クロックの分散を周波
数を上げる方向から分散を開始する場合と、を1主走査
単位で交互に切り替えるように制御した周波数分散クロ
ックを生成し、前記周波数分散クロックを用いて画像形
成を実行する。
【0150】このため、クロックの周期の分散によって
ディザリング・クロックとしての効果が得られるが、奇
数・偶数のクロックの周期の和を一定にしているため、
画素ずれが奇数・偶数のクロックの範囲内で相殺され
て、画素ずれが目立たなくなり、さらに、主走査開始時
点での分散の度合いが揃っているためにライン間のずれ
も目立たなくなる。さらに、これに加えて、奇数クロッ
クの分散を周波数を下げる方向から分散を開始する場合
と、奇数クロックの分散を周波数を上げる方向から分散
を開始する場合と、を1主走査単位で交互に切り替える
ように制御した周波数分散クロックを生成しているた
め、ライン間の画素ずれも1ライン毎に相殺された状態
になる。この結果、画像形成装置にディザリング・クロ
ックを適用した場合であっても、クロック周波数の変動
による周期的なノイズや濃度むらが画像に影響を与える
ことのない画像形成方法および画像形成装置を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の全体
の電気的構成を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の全体
の電気的構成を示す構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作
を説明するタイムチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の主要
部の電気的構成を示す構成図である。
【図5】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作
を説明するタイムチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作
を説明するタイムチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作
を説明するタイムチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動作
を説明するタイムチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態例の画像形成装置が発生
するディザリング・クロックの周波数帯域を示す特性図
である。
【図10】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の蓄
積時間信号と周波数分散周期との関係を示す説明図であ
る。
【図11】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の蓄
積時間信号と周波数分散周期との関係を示す説明図であ
る。
【図12】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の主
要部の詳細構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の主
要部の詳細構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動
作を説明するタイムチャートである。
【図15】本発明の一実施の形態例の画像形成装置の動
作を説明するタイムチャートである。
【図16】従来の蓄積時間信号と周波数分散周期の関係
を示す特性図である。
【符号の説明】
10 CPU 20 ディザリング・クロック回路 21 発振器 22 変調部 30 ディザリング・クロック回路 31 発振器 32 変調部 40 画像読み取り部 50 画像処理部 60 画像書き込み部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに応じて主走査および副走査
    によって記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であ
    って、 基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
    について、隣接する奇数クロックと偶数クロックとを一
    組として、基準クロックの周期をT,隣接する奇数クロ
    ックの周期をTo、偶数クロックの周期をTeとしたと
    き、2T=To+Teの関係を保ちながらクロックの周波
    数を分散させた周波数分散クロックを生成し、 前記周波数分散クロックを用いて画像形成を実行する、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 画像データに応じて主走査および副走査
    によって記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であ
    って、 基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
    について、隣接する奇数クロックと偶数クロックを一組
    として、基準クロックの周期をT,隣接する奇数クロッ
    クの周期をTo、偶数クロックの周期をTeとしたとき、
    2T=To+Teの関係を保ちながら分散させた周波数分
    散クロックを生成し、 前記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像形成
    の際の主走査の開始と同期して開始するように制御し、 前記周波数分散クロックを用いて画像形成を実行する、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】 画像データに応じて主走査および副走査
    によって記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であ
    って、 基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
    について、隣接する奇数クロックと偶数クロックを一組
    として、基準クロックの周期をT,隣接する奇数クロッ
    クの周期をTo、偶数クロックの周期をTeとしたとき、
    2T=To+Teの関係を保ちながら分散させた周波数分
    散クロックを生成し、 前記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像形成
    の際の主走査の開始と同期して開始する際に、奇数クロ
    ックの分散を周波数を下げる方向から分散を開始する場
    合と、奇数クロックの分散を周波数を上げる方向から分
    散を開始する場合とを1主走査単位で交互に切り替える
    ように制御し、 前記周波数分散クロックを用いて画像形成を実行する、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】 基準クロックを生成する基準クロック生
    成手段と、 基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
    について、隣接する奇数クロックと偶数クロックとを一
    組として、基準クロックの周期をT,隣接する奇数クロ
    ックの周期をTo、偶数クロックの周期をTeとしたと
    き、2T=To+Teの関係を保ちながらクロックの周波
    数を分散させた周波数分散クロックを生成するクロック
    変調手段と、 前記周波数分散クロックを用いて、主走査および副走査
    によって記録媒体上に画像データに応じた画像を形成す
    る画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】 基準クロックを生成する基準クロック生
    成手段と、 基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
    について、隣接する奇数クロックと偶数クロックとを一
    組として、基準クロックの周期をT,隣接する奇数クロ
    ックの周期をTo、偶数クロックの周期をTeとしたと
    き、2T=To+Teの関係を保ちながらクロックの周波
    数を分散させた周波数分散クロックを生成するクロック
    変調手段と、 前記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像形成
    の際の主走査の開始と同期して開始するように制御する
    制御手段と、 前記周波数分散クロックを用いて、主走査および副走査
    によって記録媒体上に画像データに応じた画像を形成す
    る画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 基準クロックを生成する基準クロック生
    成手段と、 基準クロックに基づいて装置の各部に供給するクロック
    について、隣接する奇数クロックと偶数クロックとを一
    組として、基準クロックの周期をT,隣接する奇数クロ
    ックの周期をTo、偶数クロックの周期をTeとしたと
    き、2T=To+Teの関係を保ちながらクロックの周波
    数を分散させた周波数分散クロックを生成するクロック
    変調手段と、 前記周波数分散クロックの周波数分散を、前記画像形成
    の際の主走査の開始と同期して開始する際に、奇数クロ
    ックの分散を周波数を下げる方向から分散を開始する場
    合と、奇数クロックの分散を周波数を上げる方向から分
    散を開始する場合とを1主走査単位で交互に切り替える
    ように制御する制御手段と、 前記周波数分散クロックを用いて、主走査および副走査
    によって記録媒体上に画像データに応じた画像を形成す
    る画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009029044A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラム
JP2016068370A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 ブラザー工業株式会社 露光装置および画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009029044A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラム
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