JP2003266554A - 半径方向に拡大可能なタイヤ組立ドラム - Google Patents

半径方向に拡大可能なタイヤ組立ドラム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ある範囲の直径サイズに亘って等しいビード
径または異なるビード径のタイヤの組立てが可能である
組立ドラムを提供する。 【解決手段】 本発明は改良された半径方向に拡大可能
なタイヤ組立ドラム(10)と、この組立ドラム(1
0)を用いてタイヤ各部材の集合からタイヤ(2)を形
成する方法とに関する。組立ドラムにはドラムコア組立
体上に載せられた本体が有り、この本体は組立てられる
タイヤ部材の受け面を提供している。半径方向に拡大可
能なドラムは増大する螺旋状カムフォロワー溝を持つカ
ムディスクを含み、組立ドラムを半径方向に拡大する手
段を有する。カムフォロワー溝は連続範囲に亘って直径
の選択を可能とし、またカムディスク回転の関数として
安定したドラム直径の拡大を行わせるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は改良された半径方向
に拡大可能な組立ドラム(10)と、この組立ドラム
(10)を用いてタイヤ部材の集合からタイヤ(2)を
形成する方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】歴史的に空気入りタイヤはビード、トレ
ッド、ベルト補強材およびカーカスを持つ、ほぼトロイ
ド状の成層構造体として作られてきた。タイヤはゴム、
織物および鋼より作られる。用いられる製造技術は、た
いてい、材料の平坦なストリップまたはシートからの多
くのタイヤ部材の組立てを伴っている。各部材は組立ド
ラム上に置かれて、部材の端部が合致しまたは重なって
接合されるれるような長さに切断される。
【0003】組立ての第1段階ではカーカスが1層以上
のプライと、さらに1対のサイドウォール、1対のエイ
ペックス、インナーライナー(チューブレスタイヤ
用)、1対のチェイファー、および、ことによると1対
のゴムショルダーストリップを含むだろう。環状ビード
コアをタイヤ組立ての第1段階の間に追加することがで
き、プライは“折返しプライ”を作るため、ビードコア
の周りで折り返すことができる。
【0004】典型的には、カーカス部材(ビードコアを
除く)は“突き合わせ接合”か、または“重ね合わせ接
合”される。突き合わせ接合は部材端部が接合されるが
重なりはしない。重ね合わせ接合は重なり合った端部を
持つ。
【0005】この中間製品は、組立ての第1段階のこの
時点で円筒状の形に作ることができる。円筒状のカーカ
スはタイヤ組立ての第1段階の完了後、トロイド形に拡
げられる。補強ベルトとトレッドとが製造の第2段階の
間に中間製品に追加され、この第2段階は同一の組立ド
ラムまたは作業場所を使って、あるいは別の成形場で行
ってもよい。
【0006】カーカスの拡大中、引張応力が接合されて
未加硫のタイヤカーカス部材に加えられる。
【0007】自動車用または軽トラック用タイヤの場
合、突き合わせ接合が開きすなわち切れがちであるの
に、重ね合わせ接合は接合個所がそのまま残っているの
でより好まれた。重ね合わせ接合の良好な接合でも、接
合部の近くのコードが接合部で重なる2つのコード層に
対してとかく補償して引っ張られ勝ちであった。この局
部的な伸張はX−線や超音波による表示で直ちに認めら
れ、あるいはタイヤを物理的に切断してそれを視認検査
することにより容易に判る不均一性を作り出す。
【0008】タイヤ設計者はタイヤの不均一性問題の発
生を防止するために、部材の種々の層の接合部が周辺上
で1箇所に揃わないように歴史的に保証してきた。この
接合箇所の不揃いは、強度の大きさの変化とタイヤの平
衡性とにより測られるカーカス全体の耐久性と均一性と
を改善するものと信じられてきた。タイヤ技術者はま
た、これらの不連続部をよく注意してカーカス周りで周
辺方向に間隔を置いて配置しておけば、タイヤの均一性
を改良できようと信じてきた。このことはタイヤ組立場
所で、各部材が切断され間隔を置いた順に接合されるプ
ライに適用されねばならないことを意味した。
【0009】コード補強されたプライが組立ドラム上に
置かれるときは、ビードおよび折返しプライの幾何的な
間隔が均一となるように制御されることが非常に重要で
ある。タイヤ組立工程全体での変動は、コード張力の変
動を招来する。これらの不均一性がタイヤの乗り心地と
操縦性とに影響する可能性が有る。
【0010】ミシェラン社の米国特許明細書第6,25
0,356号には、ビードが2つの異なるサイズである
タイヤ組立ドラムが開示されている。従来、タイヤは等
しいビード径を持つ対称形のものとされている。タイヤ
での2つの異なる直径はタイヤ組立問題を募らせ、開示
された組立ドラムはタイヤがより均一により速いやり方
で組立てられることを可能とする方法と装置とを提供し
ている。この組立ドラムは、組立ての第1段階で所与の
2つの異なる直径の組を持つタイヤを組立てるべく設計
された。別のタイヤ成形ドラムがタイヤカーカスをトロ
イド状に成形してトレッドとベルト補強材とを組立てる
のに使われており、このドラムは米国特許明細書第6,
234,227号に開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半径方向に
拡大可能であり、かつ、ある範囲の直径サイズに亘って
等しいビード径または異なるビード径のタイヤの組立て
が可能である組立ドラムを提供することを目的としてい
る。1つの実施例では組立ドラムがさらにタイヤ組立て
の第2段階中に、組立てたカーカスに組立ドラムからの
取り外しを避けて拡大させトロイド形をとらせるため、
気密に密閉できる軸方向に可動の両端部を持つことを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】タイヤ製造のための改良
された半径方向に拡大可能な組立ドラムが開示される。
組立ドラムにはドラムコア組立体上に載せられた本体が
有り、この本体は組立てられるタイヤ部材の受け面を提
供している。両端部と受け面とは同じかまたは異なる直
径を持つ。受け面の両端部をカバーする手段とドラムを
半径方向に拡大する手段とも備えられている。ドラムを
半径方向に拡大する手段は、中央の受け面と組立ドラム
の両端部とを半径方向に拡大する能力を含む。
【0013】半径方向に拡大可能なドラムは増大する螺
旋状カムフォロワー溝を持つカムディスクを含み、組立
ドラムを半径方向に拡大する手段を有する。カムフォロ
ワー溝は連続範囲に亘って直径の選択を可能とし、また
カムディスク回転の関数として安定したドラム直径の拡
大を行わせるものである。螺旋状のカムカムフォロワー
溝は回転方向に応じて半径方向に増加または減少し,組
立ドラムの回転角360°につき40mmの割合で直径
を拡大させまたは縮小させる。選択可能な直径の連続範
囲は直径diから全拡大直径deにまで増大し、このde
はdiに等しいか、diプラス50mmまでである。
【0014】本発明の一実施例では、半径方向に拡大可
能な組立ドラムは軸方向に組立ドラムの両端部を動かす
手段を有し、この両端部は同時に軸方向に広く間隔を取
った位置から組立ドラムの中心線により近い軸方向内部
の位置まで移動可能である。これら両端部の動きは軸方
向変位量が等しいのが好ましい。両端部間の軸方向間隔
の減少は、組立てられるタイヤが半径方向に拡大可能な
組立ドラム上に保持されている間、プライコードが半径
方向に拡大され、トレッドと補強ベルト構造が組立てら
れるように組立てられたタイヤカーカスがトロイド形に
成形されるのを可能とする。
【0015】組立ドラムの多重運動能力はこの独特のド
ラムコア組立体により達成される。ドラムコア組立体
は、組立ドラムを回転させるスピンドルとスピンドル中
心線を通る駆動軸と組立ドラムを半径方向に拡大する手
段に接続された第1の外部軸とを含む。第1の外部軸は
スピンドルの中心線に関して平行で、かつ偏心して位置
する。駆動軸は第1の外部クラッチ機構を介して第1の
外部軸に回転運動を伝達する。第1の外部クラッチ機構
の係合により、第1の外部軸は回転してドラム組立体の
半径方向の拡大または縮小を開始させる。
【0016】ドラムコア組立体はさらに組立ドラムの両
端部を軸方向に動かす手段に接続された第2の外部軸を
含む。第2の外部軸はスピンドルの中心線に関して平行
で、かつ偏心して位置している。第2の外部軸は第2の
クラッチ機構に接続される。第2のクラッチ機構による
(駆動軸への)係合により第2の外部軸が回転して組立
ドラムの両端部の軸方向移動を開始させる。
【0017】第2の外部軸は互いに反対方向のねじを備
えており、そのねじの1組は組立ドラムの一つの端部に
接続され、他の反対方向ねじの組は組立ドラムの反対側
の端部に接続される。第2の外部軸の一回転方向への回
転は組立ドラムの両端部をより接近させるのに対し、第
2の外部軸の反対方向への回転は両端部をさらに離れさ
せる。
【0018】ドラム全体が第1または第2の外部軸の動
作とは無関係なスピンドルにより回転され得るという事
実は、軸方向幅、半径方向拡大および角回転に関してド
ラム組立体の正確な位置がこれらの位置を確立する手段
なくしては定まらないということを意味する。半径方向
に拡大可能な組立ドラムには組立ドラムの各位置の正確
な位置決めを行うための3方向エンコーダ手段が備えら
れている。
【0019】エンコーダ手段はドラムコア組立体の角回
転を指示する3個のセンサーを有する。これら3センサ
ーはスピンドル、第1の外部軸および第2の外部軸それ
ぞれの角回転を指示する。各エンコーダは各軸の1つに
固定された環状ディスクの近くに位置するセンサーを有
する。環状ディスクは、センサーによる各軸の正確な位
置の検出を可能とする読取り可能面を持つ。軸の回転が
検出され、ドラム組立体の移動を開始させるため予め選
択された組立て順序に関する各軸の角度位置を計算する
手段にフィードバックされる。
【0020】本発明の好適な実施例は、組立てられたタ
イヤカーカスがトレッドおよびベルト補強構造の第2段
階組立に対して組立ドラムの上にある間に、このタイヤ
カーカスを膨張させる手段を含む。一実施例では組立ド
ラムの両端部の1つまたは2つを、それぞれ他の端部に
対して動かす手段が有る。さらに受け面の両端をカバー
する手段は可撓性のエラストマー膜であるのが好まし
い。受け面の両端部のカバー手段は、組立ドラムの両端
部上に気密シールを作る。この特徴は、組立ドラムの両
端部周りを気密にシールすることで組立てられたタイヤ
部材の膨張を容易にするものである。さらに両端部をカ
バーするためのエラストマー手段を両端部の凹み内に押
し入れることにより、タイヤのビードはタイヤの内部表
面と組立ドラムとの間のシールが維持されることを保証
する。
【0021】
【定義】“エイペックス”はビードの半径方向上側にあ
り、プライと折返しプライとの間に挿入されたエラスト
マー充填材を意味する。
【0022】“軸線方向”および“軸線方向に”はタイ
ヤの回転軸に平行なラインまたは方向を意味する。
【0023】“ビード”は環状の張力部材を有するタイ
ヤの部分を意味し、プライコードに包まれて規格のリム
に適合するように形成されが、この場合フリッパ、チッ
パ、エイペックス、トウガードおよびチェイファーのよ
うな他の補強部材を有することもあれば、有しないこと
もある。
【0024】“ベルト構造”または“補強ベルト”はト
レッドの下に存在し、ビードに固定されておらず、タイ
ヤの赤道面に対して17°から27°の範囲の左および
右のコード角を有する、織物または不織布の平行なコー
ドの少なくとも2つの環状の層すなわちプライを意味す
る。
【0025】“カーカス”は継ぎ合わせて円筒形状また
は環状とするのに適した長さで切断され、または既に継
ぎ合わされたタイヤプライ材料および他のタイヤ要素の
未加硫の薄層を意味する。成形タイヤを作るための加硫
前にカーカスに追加的要素を付加してもよい。
【0026】“ケーシング”はタイヤカーカスと、トレ
ッド以外の関連したタイヤ部材とを意味する。
【0027】“チェイファー”はリムからコードプライ
を保護し、リム上の可撓性を与え、タイヤをシールする
ためのビードの外側を囲む細い帯状の材料を言う。
【0028】“円周方向”は軸線方向に垂直な環状トレ
ッドの表面の周囲に沿って伸びるラインまたは方向を意
味する。
【0029】“コード”はタイヤのプライを構成する補
強用の撚り紐の一つを意味する。
【0030】“赤道面(EP)”はタイヤの回転軸線に
垂直でトレッドの中心を通る平面を意味する。
【0031】“インナーライナー”はチューブレスタイ
ヤの内面を形成するエラストマーや他の材料の単層また
は複層を意味し、タイヤの中に膨張用の流体を保持す
る。
【0032】“インサート”は、通例、タイヤのサイド
ウォール領域に配置された補強用に用いられるエラスト
マー部材を意味する。
【0033】“プライ”はゴム被覆された平行するコー
ドの連続する層を意味する。“半径方向の”と“半径方
向に”とは、タイヤの回転軸に対して半径方向に向かう
かあるいはタイヤの回転軸から離れる方向を意味する。
【0034】“ラジアルプライタイヤ”は、ビードから
ビードへ延びるプライコードがタイヤの赤道面に対して
65°から90°の間のコード角度で配置された、ベル
トを巻かれまたは円周方向に制限された空気入りタイヤ
を意味する。
【0035】“ショルダー”はトレッドエッジの下端か
らサイドウォール上端にかけてのタイヤの部分を意味す
る。
【0036】“サイドウォール”はトレッドおよびビー
ド間のタイヤ部分を意味する。
【0037】“サブアセンブリ”は、コード補強プライ
および他の部材がタイヤカーカスを形成するため追加で
きる成層タイヤ部材の未加硫組立体を意味する。
【0038】“トレッド”は、タイヤカーカスに固着さ
れたときタイヤが標準圧で空気を入れられて標準荷重が
かけられている場合に道路に接触するタイヤ部分を含
む、ゴム部材を意味する。
【0039】“トレッド幅”は軸線方向、すなわち、タ
イヤの回転軸線に平行な平面におけるトレッド面の弧の
長さを意味する。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明を実施例により、図面を参
照して説明する。
【0041】図1および2に関して、本発明の半径方向
に拡大可能な組立ドラム10が図示されている。ドラム
10は、駆動軸13に接続されたドラム回転を制御する
スピンドル120と、半径方向の拡大を制御する第1の
外部軸140と、ドラム10の軸方向の拡大または縮小
を制御する第2の外部軸160とを含む独特のドラムコ
ア組立体12を有する。第1の外部軸140と第2の外
部軸160は、差動クラッチ組立体11で駆動される。
第1の外部クラッチ機構11Aは第1の外部軸140を
制御し、一方、第2の外部クラッチ機構11Bは第2の
外部軸160を制御する。ドラム10は外側組立体24
と中央組立体20と内側組立体22とを含む。これらの
組立体20、22、24の半径方向に外側の表面は、上
でタイヤを組立てることのできる受け面21となる。受
け面21は内側組立体22と外側組立体24とを含む両
端部23を有する。受け面21全体は、タイヤの第1お
よび第2段階全体の組立てが図示した組立ドラム10上
で行われ得るように、軸方向に縮小可能であるのみなら
ず半径方向に拡大可能である。組立ドラム10全体およ
びドラムコア組立体12は、位置110でタイヤ組立機
112にボルト締めされ、このタイヤ組立機は主軸すな
わちスピンドル120を回転させる。タイヤ組立機の取
り付け位置110の直前にエンコーダ組立体30が示さ
れている。この3方向エンコーダ組立体30はセンサー
31A、31B、31Cと、環状エンコーダディスク3
2A、32B、32Cとを有し、各環状ディスクは読取
り可能面33A、33B、33Cを備える。エンコーダ
30はセンサーの1つ31Aとディスクの1つ32Aと
を用いて、スピンドル120に対する第1の外部軸14
0の位置の確認方法を提供する。第2のセンサー31B
とディスク32Bとはスピンドル120に対する第2の
外部軸160の角変位量を定めるのに用いられ、第3の
エンコーダセンサー31Cと読取り可能面33Cを持つ
環状ディスク32Cとは、スピンドル120の絶対角変
位量を知るために備えられる。このようにして、各軸1
20、140、160の正確な角位置が各センサーの組
み合わせにより知られる。3軸120、140および1
60の相対位置により、いつでも設備の正確な位置を精
密に知ることが保証される。このことは、コンピュータ
にいかなる時点でもリアルタイムソフトウエアを使って
機構の精密な位置を決めさせることを可能とする。この
ことがこのタイプの半径方向に拡大可能な組立ドラム1
0の重要な特徴となる理由は、半径方向に拡大する独特
の方法によりこのドラム10は以下に説明するように所
定の範囲内で殆ど無限数の拡大可能な直径位置を提供で
きる、という事実に基づくからである。この能力はこの
ドラム10を直径のどのような組合せのどのようなサイ
ズ種類のタイヤでも作れるようにする。このことはま
た、タイヤの右側に対してタイヤの左側に独自のビード
直径を持つタイヤを作るため種々のビード直径を提供で
きるように、両端部23に、種々の直径を用意すること
ができる。たいていの用途ではタイヤは対称形であり、
ビードは実際に同じ直径を持っている。しかしあるタイ
ヤではビードが非対称構造を作る異なる直径であり得
る。このような場合、環状の組立ドラムが異なる直径の
ビードコアを収容できるようなやり方で用意されること
が重要である。後に論じるように、この半径方向に拡大
可能な組立ドラム10はこのようなタイヤが容易に精確
な方法で製造される方法を提供するものである。
【0042】図3に関して、ドラムコア組立体12が、
ドラムコア組立体12から分離して示されているエンコ
ーダ30と共に分解斜視図で示されている。図示されて
いるドラムコア組立体12はスピンドル120を有し、
このスピンドルは図示した支持機構110によりタイヤ
組立機械112に取り付けられる。スピンドル120の
断面は図示した3個の凹曲面420を持つ。2個の凹曲
面420内に第1の外部軸140と第2の外部軸160
とが有る。図のようにガイドレール130がスピンドル
120上の凹曲面420に隣る各位置に示されている。
これらのガイドレール130は、半径方向に拡大可能な
組立ドラム10の外側組立体221、中央組立体20、
内側組立体22のための実際の取り付け具となり、さら
に、これらのガイドレール130に沿う外側および内側
組立体の両端部23の直線運動を規定する。
【0043】さらに、第1の外部軸140に関して、半
径方向拡大の全制御はこの軸を介して伝達される。図示
の軸140は図示の溝148Aを持ち、溝148Aはス
プラインギア組立体142用のキー溝となり、スプライ
ンギア組立体142は軸の両側に示される。スプライン
ギア組立体142は軸溝148Aに嵌合されるスプライ
ンギアと軸受ハウジング139と内部にボールスプライ
ンナット147Aを有するスプラインスリーブ147と
を含む。スプラインスリーブ147は軸受け139を貫
通してロックナット141に接続される。スプラインギ
ア組立体142の対と軸140との組合せは組立ドラム
10の半径方向への拡大を行わせる。軸140の各端部
には図示の軸受145を含み、軸受ハウジング144が
有る。軸受ハウジング144は、軸140をねじ穴46
6で図示のスピンドル120に直接取り付けるための図
示した開口465を持つ。
【0044】図3の上部に示す第2の外部軸160に関
して、この軸は組立ドラム両端部23の内方および外方
への直線移動のためにある。この運動は、一方のねじ付
き部分160Aが他方のねじ付き部分160Bに対して
反対にねじ切りされているねじ付き軸160を有するこ
とにより行われる。これら2つの軸部分160Aおよび
160Bは図面中の160Aと160Bで図示されてい
る。ローラーナットハウジング167は、ローラーナッ
トと称される軸160のねじ付き部分160Aまたは1
60Bと係合するねじ付き軸受166を含み、組立ドラ
ム10の直線移動を行わせる。これらのローラーナット
ハウジング167の1つが軸160の各端部に用意さ
れ、前述したように差動クラッチ11Bが係合したとき
互いに反対方向に動き、軸160が回転するにつれてロ
ーラーナットハウジング167は軸160の一回転方向
に対しては内方へ、また軸160の反対の回転方向に対
しては外方へと移動する。軸160の各端部には内部軸
受164を有する軸受ハウジング165が取り付けられ
ており、軸受ハウジング165には、軸160を図示の
スピンドル120にねじ穴466で取り付けるため、ね
じ付きファスナーが使える4個の開口465が有る。
【0045】図4ないし図18に関して、外側組立体2
4および内側組立体22の詳細説明を続ける。この説明
を通じて外側組立体24の機構は、内側組立体22の機
構とは異なるビード直径を持つタイヤの組立用に適合し
た機構を持つ点を除いて同一であることに留意すること
が肝要である。タイヤが同一直径で作られる場合には、
内側および外側組立体は間に中央組立体20を挿入して
軸12上で反対方向に向いているだけで、事実上、同一
である。図示の実施例では、外側組立体および内側組立
体の直径は、作られているタイヤに関して、タイヤの内
側サイドウォールおよび外側サイドウォールに対する異
なる直径のタイヤを収容するように設計されている。
【0046】図4に関して、折返し組立体200が図の
ずっと左下隅に図示されている。折返し組立体200の
隣にキャリア組立体220を示す。キャリア組立体22
0の隣に直径制御組立体240が有る。直径制御組立体
240の隣に半径方向に拡大可能なセグメントセット2
60が有る。セグメントセット260の隣にはシール組
立体280が有る。シール組立体280は外側組立体2
4および内側組立体22の端部23をカバーする手段を
提供する。図示のシール組立体280は可撓性の膜とす
ることができる。
【0047】図5に注意すると、折返し組立体200が
詳細に分解図で示されている。各折返し組立体200は
複数の折返しセグメントセット212と、セグメントセ
ット212が上に載るカムリング202とを含む。各折
返しセグメントセット212はリンク組立体210を含
む。リンク組立体210はフォロワーブロック213
と、アンカーブロック209および1対のリンクアーム
215とを含む。フォロワーブロック213は折返しセ
グメントセット212の軸方向外側の部分に強固に取り
付けられる。半径方向に内側の位置にカムフォロワー2
11が、カム面202に沿って載るようにカムフォロワ
ーブロック213に取り付けられている。カムフォロワ
ー211はカムリング202表面に沿って載るので、カ
ムフォロワー211が軸方向内側を横断されるにつれて
セグメント全体を半径方向外側に動かして、カムフォロ
ワーブロック213を持ち上げる。カムフォロワーブロ
ックは1対のリンクアーム215を有するリンクアーム
機構によりアンカーブロック209に接続され、リンク
アーム215はフォロワーブロック213とアンカーブ
ロック209との両者に、軸受219、ロックワッシャ
ー217および軸受を適所に位置に保持するねじ218
を持つ複数の軸受セットにより取り付けられる。それ
は、リンクアーム215を旋回させてセグメントセット
212に必要な動きを与えることができる。
【0048】さらに図5に関して、上右部分にプッシャ
ーリング214が示されている。プッシャーリング21
4には3個のシリンダー216が取り付けられる。これ
らのシリンダー216はプッシャーリング214に取り
付けられ、さらにシリンダーが図4に図示するようにリ
ニア軸受242に取り付けられる。図6の端面図に図示
するようにリニア軸受242は、タイヤの組立期間中の
折返しとして知られる動作中にセグメント212に直線
移動をさせるためのガイドレール130と接続する。折
返しセグメント212は等間隔で24個有る。図示のよ
うにこれらのセグメントはカムリング202の周縁面の
周りに等間隔で24個有る。シリンダー216の直線動
作により、カムフォロワー211はカムリング202の
カム面上を転がり、このためリンク組立体210を動か
して折返しセグメント212の外側部分を持ち上げ、そ
れを半径方向に外側に動かし、また横方向内側に動か
し、タイヤプライとライナーとの折返しをもたらす。
【0049】図7の断図面に示される半径方向に拡大可
能な組立ドラム10に関して、前述した部材のすべてが
組立体中に示されている。前述の部材に追加して、駆動
ギア13Aが主駆動軸120の中心に取り付けるように
され、また駆動クラッチ11Aに噛み合って示されてい
る。図7の断面図の線8−8に沿ってカムディスク24
5が示されている。図8に示すように螺旋溝243がカ
ムディスク245に切り込まれている。螺旋溝243
は、ドラムが一定の割合で回転角を増して360°回転
すると、最初の0°位置から360°位置まで直径方向
に外側へ40mmの移動を生じるように刻まれている。
図示のようにドラム10は実際には、図示のディスク2
45を半径方向にカムフォロワー溝243に沿って拡大
して直径を50mm増加できるように、ドラム回転軸に
関して360°以上回転できる。
【0050】図9はカムフォロワー溝243を有するカ
ムディスク245の断面図である。図10はカムフォロ
ワーディスクの斜視図を示す。内側および外側の組立体
22、24の両者は、それぞれにカムディスクを持つも
のと理解されたい。
【0051】図11に関して、カムディスク245は直
径制御組立体240の一部分として示されている。カム
ディスク245の外側に、カムディスク245を押し付
け、図18に示す1対の軸受252をカバーする軸受ス
リーブ249が示されており、この軸受スリーブ249
は図示のようにギア244に当接し、全組立体はギア2
44内に図示のロックリング253により保持される。
【0052】図12に関して、支持リング250が示さ
れている。支持リング250とカムディスク245との
間に挿入されて複数のスライド組立体247が示されて
いる。各スライド組立体247の間にはキーパーすなわ
ち保持用スペーサ251が有る。
【0053】図13および図14に関して直径制御組立
体240の2つの斜視図が示されている。図13ではカ
ムディスク245が取り除かれてドラム10の半径方向
拡大を行うための機構を見せている。スライド組立体2
47はカムフォロワー軸受248を有する。カムフォロ
ワー軸受248は螺旋溝243内に適合する設計であ
る。図示のようにカムフォロワー軸受248は、その1
つが図13に見えるものの周りに反時計方向にすすむに
つれて、外側に向け半径方向に変位が増大する。このカ
ムフォロワー軸受248の半径方向変位の増大は、螺旋
溝243の増大と正確に一致する設計である。このこと
は、ドラム10が回転するにつれて各カムフォロワー軸
受248が精確にケース毎に半径方向外方、場合によ
り、内方へ同一の寸法を動くことを保証する。こうする
ことにより、スライド組立体247の半径方向外側の表
面はすべて精確に同一の速度で動く。したがってドラム
の各動きは、ドラム外表面21周り360°の各位置毎
に正確かつ精密な直径を作り出す。これは内方あるいは
外方へのドラムのいかなる角運動についても言えること
である。この特徴は組立ドラム10が所定の範囲内で螺
旋面243の無限とおりの直径を選択することを可能と
するものである。
【0054】図14に関して組立体240の背面側が示
され、そこにはスライド組立体247が保持スペーサ2
51により間隔を置いて示されている。背面側から示さ
れているので保持スペーサ251はすべて事実上、ドラ
ム10の正確な回転軸と交叉する半径方向線上に位置す
る。スライド組立体247はドラム10の回転にしたが
って、これらの保持スペーサ251の間で外方または内
方へ半径方向に滑り動く。図示のようにリニア軸受24
2は、組立体240の半径方向内側の表面上にある。こ
れらのリニア軸受242は必要に応じて外方または内方
への軸方向または直線移動用のものである。
【0055】図15および図16はさらに直径制御組立
体240の側面図および端面図を図示するのに対して、
図17は直径制御組立体240の反対側を図示し、図1
7の線18−18に沿って図18の断面図があり、これ
は直径制御組立体240のすべての内部機構を示してい
る。図示のように、カムディスク245は螺旋溝243
を有し、スライド組立体247に取り付けられ、かつ、
螺旋溝243の一部に配置されたカムフォロワー軸受2
48と共に図示されている。軸受スリーブ249はカム
ディスク245と支持リング250を圧迫し、したがっ
てスライド組立体247およびスペーサ251を抑さえ
る。軸受スリーブ249の直下に軸受スリーブ249と
ロックリング253とで保持される2個のローラー軸受
が有る。軸受スリーブ249の隣にはギア244があ
る。直径制御組立体240の内部にリニア軸受242が
図示されている。これらの軸受242はガイドレール1
30に取り付けられる。これらの部材は組立ドラム10
の主要特徴点を作り上げているものである。組立てられ
たとき、直径制御組立体は半径方向に拡大可能なセグメ
ントセット260とシール組立体280との半径方向内
方にある。
【0056】図19に示すようように、組立ドラム10
の中央に中央支持部材290がある。中央支持部材はス
ピンドル120の上に載せられて半径方向に外方に延
び、支持部材290の両側に、1対の環状リング292
を持つ円筒形状に成形された外表面を有する。環状リン
グの内部で支持部材290の間に複数対のシール284
および282が在る。支持リングに付属して可撓性のシ
ール材280が組立ドラム10の両側に在る。組立ドラ
ム10の外側には中央組立体20が在る。これらの特徴
により部材を真空下または気圧下に置くことのできる気
密な封じが得られる。
【0057】ここで本発明によるタイヤ組立てのドラム
操作手順を説明する。
【0058】図19に示すように、インナーライナー4
0が先ず、組立ドラム10の受け表面21としても知ら
れる半径方向外側の表面21に載せられる。インナーラ
イナー40の先端をドラム10に保持するため、ドラム
の1つの中央デッキセグメント262に真空を適用する
のが好ましい。インナーライナー40を載せるためドラ
ム10全体が回転する。インナーライナーは1層または
2層を適用することができる。次に分割チェイファー4
4がドラム10の内側組立体22の左側および外側組立
体24の右側に適用される。セグメント262の露出し
た半径方向面と折返しセグメント212の内側側面と
は、分割チェイファー44が図示のように適合するノッ
チを形成する。分割チェイファー44の内側縁部は図の
ようにインナーライナー40の外側縁部の上面に重畳す
る。ドラム10全体は分割チェイファー44を載せるた
め回転する。分割チェイファー44の適用後、ドラム1
0の外径は折返しセグメントと共に次の部材を適用する
ためのほぼ平坦な円筒表面を備える。
【0059】次に1層または2層のプライストック50
が適用される。プライストック50はインナーライナー
40と分割チェイファー44とを完全にカバーする。プ
ライストック50の外縁は、ドラム10の両端部23外
側で折返しセグメント212の上面に重なる。プライス
トック50はプライの外側および内側両縁部と揃えられ
た外側ゴムストリップおよび内側ゴムストリップで予め
組立てることもできる。その代わりに、ゴムストリップ
がドラム10上へのプライストック50の適用以前に折
返しセグメントの露出した半径方向面上に適用されても
よい。プライストック50はドラム10全体を回転させ
ることによって適用される。次に、タロン60と称され
る硬質のゴム挿入材が、左右の両直径制御機構240上
のプライストック50の上面に置かれる。タロン60の
外側垂直面は折返しセグメント212の内側面のちょう
ど軸方向内側に位置決めされる。タロン60の外側垂直
面は折返しプライのための折り曲げ線を定める。タロン
60はドラム10全体を回転させて適用される。適用
後、タロン60の合わせ端はステッチ接合される。
【0060】次に図20に示すように、タロン60のフ
ープ張力を増加させるため左側直径制御組立体240お
よび右側直径制御組立体240の直径が僅かに増加され
る。直径制御組立体20は共通の回転ボールスプライン
軸140を介して同時に動作する。ボールスプライン軸
140は、ドラム全体に関して各直径制御区域240で
の螺旋カムディスク245に回転をもたらす。螺旋カム
ディスク245の回転は、個々のドラムセグメント24
0を支持するスライド組立体247の半径方向移動を引
き起こす。中央デッキセグメント270の組は左右直径
制御組立体240の可撓性スリーブ280の外側に載
り、したがってデッキ270の半径方向移動は直径制御
組立体240の直径に追従する。この動きはドラム10
のすべての直径変化に対して典型的なものである。
【0061】図21に関して、タロン60上にまたがる
プライ端部の折返しが図示のように行われる。折返し動
作は各折返し区域で共通プッシャーリング214を動か
す空気シリンダー216を動作させることにより開始さ
れ、プッシャーリング214の動きは数多くの折返しセ
グメント212を同時に移動させる。各折返し区域21
2上での共通カムリング202の形状のため、最初の動
きは、半径方向外向きで、続いて、軸方向運動が進行す
る。全体の運動によりプライ端部は持ち上げられタロン
60上を超えてプライストック50にまで押し付けられ
る。一旦、折返しがプライストック50に押し付けられ
ると空気シリンダー216が逆転され、プッシャーリン
グ214を逆方向に動かし、したがって折返しセグメン
ト212を引っ込める。
【0062】図22に関して、タイヤ組立ての次の手順
は、ビード70、72を軸方向にドラム10の上に動か
す必要がある。ビード70、72は直径制御区域260
のセグメント262内に形成されたビードポケット27
4、275の直上に配置される。一旦、ビード70、7
2が、セグメント262により形成されたこれらのポケ
ットすなわち溝274、275の直上に配置されると、
小ビード70が重ねられたプライ50の外側でちょう
ど、折り返しに接触するまで、直径が左右の直径制御区
域240上で増加させられ、ビード70がこのプライ折
返しと接触すると、支持機構あるいはアーム270はセ
グメント262から半径方向に内方に逸れて外れる。こ
れらの特徴は後述することとし、図27A、図27B、
図28A、図28B、および図29A、図29Bに示す
とおりである。小ビード70の接触後、左右直径制御区
域の直径はさらに大ビードが、折り畳まれたプライ50
の外側でゴムストリップと接触するまで増加される。こ
の時点で支持機構すなわちアーム270は、大ビード7
2の直径がビードポケット275内へ完全に係合するよ
うに逸れて外れる。この時点で、直径の増加により両ビ
ード70、72に、それぞれのビードポケット274、
275内に完全に着座させることができる。
【0063】図23に関して、限定はしないが、エイペ
ックス、先に置かれた分割チェイファーの分割片の露出
面と合体する分割チェイファーおよびサイドウォール材
を含むタイヤカーカスの残りの部材が追加され、全ドラ
ム10はこれらの部材取り付けのため回転させられる。
これはさらに図24および図24Aに図示してある。
【0064】図25に関して、予め作られたベルト54
とトレッド52をドラム10の軸方向および半径方向中
心の上方に置くことができる。これはタイヤ組立機械1
12上の不図示のトレッドおよびベルト支持リングを介
して行うことができる。タイヤ組立ドラム10は、折返
し機構200のみならず左右の直径制御組立体240の
軸方向位置を制御する共通ローラスクリュー160を操
作することで設定されるビード幅を減らされる。左右の
直径制御組立体240が軸方向内向けに動かされるの
で、これらは複数の中央デッキセグメント270の外側
縁部の下を滑動する。この動作中、ドラム10の内部エ
アシール280、タイヤ2のインナーライナー40の内
部、および左右直径制御組立体240上の可撓性スリー
ブ280により形成された室内に空気が注入される。タ
イヤ組立機中にこの時点で、タイヤカーカスのビード区
域と可撓性スリーブ280との境界面がビードポケット
274、275の底に下ろされて、気密シールを作って
いることが注目される。膨張空気と共にビード70、7
2の軸方向内側への合同運動により、タイヤ2の中央部
は直径方向に拡大してトレッドベルト54およびトレッ
ド52の内側直径に合致する。代わりに一旦、タイヤ2
が完全に膨張したら、トレッド52とベルト54とをサ
ーバーを用いてドラム組立体全体を回転させて取り付け
ることができる。トレッドおよびベルト組立体はその
後、必要に応じて接合される。タイヤ2は組立てられれ
ば、両直径制御組立体240の直径を減少させることで
ドラム10から容易に取り出すことができる。載せられ
組立てられたタイヤ2を図26に示す。
【0065】半径方向に拡大可能なセグメント組立体2
60を動かす直径制御組立体240の能力のさらに詳細
な説明に対して、図27Aから図29Bまでの図に注目
されたい。図27A、図27Bに関して、セグメント組
立体260が図示されている。セグメント組立体260
には複数のセグメント262が有る。図示のように各セ
グメント262は一側に刻まれたアンカー溝264を有
する。セグメント262が整合すると、ビードポケット
274、275はビード70、72をそれぞれ受け入れ
る環状溝を形成する。図27Aに関して支持アーム27
0が各セグメント262の隣りにその間に挟まれて示さ
れている。完全に直立した位置でのアーム270は、組
立て中のタイヤ2のための追加の支えとなる。ポケット
274の反対側は端面265である。
【0066】図27Bに関して、アーム270はビード
70、72を受けるためのビードポケット274、27
5全体を露出して後退位置で示されている。各セグメン
ト262はリニア軸受271に取り付けられたスライド
リンク269を有する。リニア軸受271は図示のセグ
メント262内に取り込まれている。スライドリンク2
69とリニア軸受271とは、アーム270を後退させ
る動きをする。この動きはアーム270に付いている中
間リンク266によりなされる。アーム270はピン2
73を介して中間リンクに付き、さらにピン273によ
り図示のセグメント262に付く。図示のスライドピン
268は半径方向に拡大されるときのセグメント262
が、ドラム10が完全に拡大される位置に近づくにつれ
て半径方向を維持するように保証するガイドとして作用
する。
【0067】図29A、図29Bに関し、アーム270
がタイヤ組立てに対して上向き位置で示され、またビー
ド取り付けに対しては引っ込み位置で示される。図示の
ようにリニア軸受271に沿って動くスライド機構26
9は、ほぼ図示の距離Dだけスライドピン268を動か
して後退する。スライドピン268が後退するのにつれ
て中間リンクアーム266はアーム270をほぼ図示の
角度αだけ角運動させて動かし、後退位置に引き入れ
る。これはビードポケット274を完全に露出する。示
した実施例は、ビード70、72が付けられる前にタイ
ヤ部材が取り付けられるときのタイヤ部材の支持体とな
るものである。ビード70、72が付けられると、ビー
ドが組立タイヤ部材をそれぞれの位置に固定し確保す
る。
【0068】あるいは、シール材280を簡単にセグメ
ント262上に取り付けることができ、何らのアーム仕
掛けは必要無いかもしれない。このような条件では膜2
80が単に溝274を形成するポケットにかけられ、タ
イヤ2の組立てを可能とする。この膜は部材を適用する
のにあまり支持の働きはしないが、ビードを添加する
と、ドラム10がビードに組立タイヤ部材をしっかりと
一緒に押さえさせて、完全に拡大された時点で適切な接
合を可能とするものと考えられる。
【0069】以上説明したように、半径方向に拡大可能
な組立ドラム10はタイヤ2を第1、第2の段階を通じ
て全工程で組立てることを可能とし、この段階でトレッ
ド52とベルト補強構造54とを組立ドラム10に適用
することができて、タイヤ2を完全に作り上げ、タイヤ
硬化型内での硬化作業に備えさせることを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による半径方向に拡大可能なドラム組
立体の斜視図である。
【図2】 ドラムコア組立体、差動クラッチ組立体、外
側組立体、中央組立体、内側組立体およびエンコーダ手
段を説明する半径方向に拡大可能なドラム組立体の分解
斜視図である。
【図3】 センタースピンドル、第1の外部軸、第2の
外部軸およびエンコーダ手段を説明するドラムコア組立
体の分解斜視図である。
【図4】 外側組立体の分解斜視図であり、内側組立体
は反対方向に向いていることと、ある例では外側組立体
と不等のビード直径を持っていること以外は外側組立体
と同一であると理解される。
【図5】 受け面部分を半径方向に拡大するための機構
を説明する内側組立体部分の斜視図である。
【図6】 本発明による半径方向に拡大可能なドラムの
端面図である。
【図7】 本発明による半径方向に拡大可能なドラムの
横断面図である。
【図8】 図7の線8−8に沿って見た、螺旋溝を示す
カムディスクの平面図である。
【図9】 図8に示したカムディスクの横断面図であ
る。
【図10】 カムディスクの斜視図である。
【図11】 内側組立体および外側組立体の部材である
本発明の直径制御組立体の斜視図である。
【図12】 直径制御組立体のもう1つの斜視図であ
る。
【図13】 カムディスクを外して半径方向に拡大可能
な組立ドラムの受け面を半径方向に拡大するための滑り
機構を見せる直径制御組立体の斜視図である。
【図14】 滑り機構の反対側を示せるように図12の
透視図から支持リングを外して見た斜視図である。
【図15】 図11からとられた直径制御組立体の平面
図である。
【図16】 図11からとられた直径制御組立体の端面
図である。
【図17】 図12からとられた直径制御組立体の反対
側平面図である。
【図18】 直径制御組立体の断面図である。
【図19】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図20】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図21】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図22】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図23】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図24】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図25】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図26】 タイヤ製造の種々の段階での半径方向に拡
大可能な組立ドラムの説明図である。
【図27】 タイヤ受け面を示す内側組立体および外側
組立体の半径方向外側部分の斜視図であり、図27Aで
はビード受け溝領域で支持部材を半径方向外方に位置さ
せ、図27Bではビードの組立てができるように支持部
材を引っ込めて示す。
【図28】 図28Aおよび図28Bは図27Aおよび
図27Bに示す機構の拡大斜視図である。
【図29】 図29Aおよび図29Bは直立位置と引っ
込み位置それぞれでの機構を示す平面図である。
【符号の説明】
2 タイヤ 12 ドラムコア組立体 21 受け面 23 受け面の両端部 243 カムフォロワー溝 245 カムディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590002976 1144 East Market Stre et,Akron,Ohio 44316− 0001,U.S.A. (72)発明者 ダグラス レイモンド ウェヴァー アメリカ合衆国 44685 オハイオ州 ユ ニオンタウン エイプリル ドライヴ 4013 (72)発明者 ウィリアム ダドリー カリ アメリカ合衆国 44224 オハイオ州 ス トウ ヘザーウッド コート 2950 (72)発明者 デニス アラン ランデル アメリカ合衆国 44224 オハイオ州 ス トウ オックスブリッジ レーン 4484 Fターム(参考) 4F212 AH20 VA02 VK02 VK12 VK24 VP03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラムコア組立体上に取り付けられ、組
    立てられるタイヤ部材の受け面となり該受け面の両端部
    が同一または異なる直径を持つ本体と、前記受け面の両
    端部をカバーする手段と、前記受け面とその両端部とを
    含めて前記組立ドラムを半径方向に拡大する手段とより
    なる、タイヤ製造用の改良された半径方向に拡大可能な
    組立ドラムにおいて、 前記組立ドラムを半径方向に拡大する手段が増大する螺
    旋状のカムフォロワー溝を持つカムディスクを含み、該
    カムフォロワー溝が前記カムディスクの回転の関数とし
    て連続範囲に亘って選択可能な直径と安定に拡大するこ
    とを特徴とする半径方向に拡大可能な組立ドラム。
  2. 【請求項2】 ドラムコア組立体上に取り付けられ、組
    立てられるタイヤ部材の受け面となり該受け面の両端部
    が同一または異なる直径を持つ本体と、前記受け面の両
    端部をカバーする手段と、前記受け面とその両端部とを
    含めて前記組立ドラムを半径方向に拡大する手段とより
    なる、タイヤ製造用の改良された半径方向に拡大可能な
    組立ドラムにおいて、 前記組立ドラムの両端部を軸方向に動かす手段を有する
    ことを特徴とする半径方向に拡大可能な組立ドラム。
  3. 【請求項3】 ドラムコア組立体上に取り付けられ、組
    立てられるタイヤ部材の受け面となり該受け面の両端部
    が同一または異なる直径を持つ本体と、前記受け面の両
    端部をカバーする手段と、前記受け面とその両端部とを
    含めて前記組立ドラムを半径方向に拡大する手段とより
    なる、タイヤ製造用の改良された半径方向に拡大可能な
    組立ドラムにおいて、 前記組立ドラムの両端部を軸方向に動かす手段を有し、
    前記受け面の両端部をカバーする前記手段が可撓性のエ
    ラストマー膜であることを特徴とする半径方向に拡大可
    能な組立ドラム。
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