JP2003266096A - 排水処理装置 - Google Patents
排水処理装置Info
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Abstract
りを効果的に防止して生物学的窒素除去を行う。 【解決手段】 カルシウムおよび窒素を含む排水につい
て、硝化槽10で硝化処理し、脱窒槽20で脱窒処理
し、酸化槽36で酸化処理し、酸化槽36内に配置され
た浸漬膜装置40によって処理水を得る。そして、処理
水中の全リン濃度を全リン自動分析装置50によって検
出し、この検出値が所定の低濃度になるようにリン酸注
入ポンプ48によるリン酸の硝化槽10への注入量を制
御する。
Description
はフッ素および窒素を含む排水を処理する排水処理装置
に関する。
などでは、フッ酸、アンモニア、硝酸などが使用され
る。このため、その廃液として、フッ素(フッ酸)、窒
素(アンモニア、硝酸)を含む排水が排出される。ま
た、LCD(液晶ディスプレイ)製造工程なども基本的
に半導体製造工程と同様の工程を有しており、同様の排
水が生じる。さらに、石炭火力発電所、ガラス表面加工
工場などにおいても、フッ素、窒素を含む排水が生じ
る。
水については、まずフッ素を物理化学的に処理し、その
後生物処理によって窒素を除去するのが一般的である。
どを添加してフッ化カルシウムを析出させる。これは、
2F−+Ca2+→CaF2という反応である。そし
て、析出したフッ化カルシウムを分離除去するが、フッ
化カルシウムは非常に細かい微粒子になりやすいため、
無機凝集剤やアクリルアミド系高分子凝集剤を添加して
フロックを粗大化してフッ化カルシウムを沈殿除去して
いる。
ッ素濃度は、通常10mg/L以下であり、この場合に
は処理水中の残留カルシウム濃度を100〜1000m
g/L程度にする必要があることが知られている。従っ
て、フッ素除去処理水中のカルシウム濃度がかなり高濃
度になる。
どが存在する場合もある。しかし、フッ素除去の際に、
カルシウムを添加するため、3Ca2++2PO4 3−
→Ca3(PO4)2という反応でリン酸は除去され
る。
0.1〜0.5mg−P/L程度であり、非常に低濃度
になる。
後、窒素を除去するが、この窒素除去としては、通常生
物学的窒素除去が採用される。
をまず硝化槽に導入し、ここで好気的状態において硝酸
化細菌(ニトロソモナスやニトロバクター)によってア
ンモニア態窒素を亜硝酸態窒素や硝酸態窒素に酸化す
る。次に、硝化処理水を脱窒槽に導入し、メタノールな
どの水素供与体を添加して、無酸素状態にする。これに
よって、BOD酸化細菌などの通性嫌気性細菌が硝酸呼
吸を行い、亜硝酸態窒素や硝酸態窒素を窒素ガスとして
除去する脱窒処理が行われる。そして、脱窒処理水を槽
内が好気的状態に維持される酸化槽に導入し、ここにお
いて残存するメタノールを生物的に酸化分解する酸化処
理を行う。なお、本明細書では、亜硝酸態窒素および/
または硝酸態窒素を簡単に硝酸態窒素または単に硝酸と
適宜呼ぶ。
窒素1gを硝化するに際し、7.14gのアルカリ度が
消費され、脱窒処理においては、硝酸1gを脱窒する際
に3.75gのアルカリ度が生成される。そこで、硝化
槽にアルカリを、脱窒槽に酸を適宜添加してpHが6.
5〜8.5の範囲内になるようにpH調整し、微生物の
活性が維持されるようになっている。
源として必要なリン酸濃度は、全窒素100mg/Lに
対して、1.0mg−P/L程度であるとされている。
一方、前述したように、フッ素除去後のリン酸塩濃度は
非常に低濃度であり、そのままではリン酸が不足する。
そこで、通常は、フッ素除去後の排水にリン酸(または
リン酸塩)を適宜添加し、これによって生物処理におけ
る生物活性を維持している。このような場合、原水水質
変動などの要因により、微生物によるリン消費量も変動
する。そこで、リン酸を不足しないように添加すること
から、通常の処理においては、処理水中に全リン濃度と
して数mg/Lのリン酸が流出している。
処理には、微生物を浮遊させた状態で処理を行う浮遊式
の活性汚泥処理装置が広く用いられており、この活性汚
泥処理においては、活性汚泥混合液(微生物汚泥混合
液)の固液分離手段として沈殿槽を用いるのが一般的で
ある。しかし、沈殿槽はその固液分離能力が低く、生物
反応槽内の微生物濃度をあまり高く維持できないという
問題がある。一方、各生物処理の効率化のためには、槽
内の微生物濃度をなるべく高くしたいという要求があ
る。
槽内に浸漬配置し、この分離膜によってろ過処理された
処理水を取り出す浸漬膜装置が開発されている。この浸
漬膜によれば、沈殿槽が不要であるというほかに、固液
分離能力が高いため、極めて清澄な処理水が得られると
いうメリットがあり、さらに生物反応槽内の微生物濃度
を高くできるため、処理槽の容積負荷を高くでき、生物
反応槽を小さくできるというメリットも得られる。この
ため、処理の効率化のために、生物反応槽内に、分離膜
を設置するいわゆる浸漬膜装置を利用したいという要求
がある。
に、生物反応槽(硝化槽)に流入してくる排水は、窒素
の他に多量のカルシウムを含んでいる。カルシウムは、
pHなど各種の条件によるが、固形物として析出しやす
い。実際に上述のような浸漬膜装置を利用して処理を行
ってみると、分離膜上にカルシウムが析出し、分離膜が
目詰まりを起こしやすいという問題点があった。
する目詰まりが発生した場合には、塩酸やクエン酸など
を用いた薬品洗浄により、カルシウムを溶出させて目詰
まりを解消する。しかし、このような薬品洗浄を行うに
は、浸漬膜装置の運転を中断する必要があり、また目詰
まりが著しい場合には分離膜を装置内から取り外して洗
浄を行うなど煩雑な作業が必要となる。
採用することは困難であり、固液分離装置として沈殿槽
が採用されるのが一般的であった。
あり、カルシウムの析出に起因する分離膜の目詰まりを
効果的に防止して生物学的窒素除去を行うことができる
排水処理装置を提供することを目的とする。
ルシウムを含む排水を処理する排水処理装置であって、
前記排水に対し、微生物を利用して窒素を分解する生物
反応槽と、前記排水または前記生物反応槽にリン酸を注
入するリン酸注入装置と、この生物反応槽内に浸漬され
分離膜を介して固形物を除去した処理水を取り出す浸漬
膜装置と、この浸漬膜装置により取り出された処理水中
のリン濃度を検出するリン検出装置と、このリン検出装
置により検出した処理水中のリン濃度に基づいて、前記
リン酸注入装置によるリン酸注入量を制御することを特
徴とする。
量を制御することで生物反応槽内でのリン酸カルシウム
の析出を抑制することができる。これによって、浸漬膜
装置の分離膜のカルシウムスケールによる目詰まりを大
幅に低減することができる。そこで、分離膜の薬品洗浄
の頻度も大幅に低減でき、効果的な生物学的窒素除去を
行うことができる。
て、浸漬膜装置を採用することができ、従来の沈殿槽に
より固液分離を行う装置に比べて、非常に効率的な処理
を行うことができる。
る排水処理装置であって、フッ素および窒素を含む排水
に対し、カルシウムを添加し、フッ化カルシウムを析出
させてフッ素を除去するフッ素処理装置と、このフッ素
処理装置によって得られた窒素およびカルシウムを含む
排水に対し、微生物を利用して窒素を分解する生物反応
槽と、前記窒素およびカルシウムを含む排水または前記
生物反応槽にリン酸を注入するリン酸注入装置と、この
生物反応槽内に浸漬され分離膜を介して固形物を除去し
た処理水を取り出す浸漬膜装置と、この浸漬膜装置によ
り取り出された処理水中のリン濃度を検出するリン検出
装置と、このリン検出装置により検出した処理水中のリ
ン濃度に基づいて、前記リン酸注入装置によるリン酸注
入量を制御することを特徴とする。
ウムを多量に含み、リン酸を含まない排水が得られる。
本発明はこのような排水を効果的に処理することができ
る。
する硝化槽と、硝化処理された窒素を脱窒処理する脱窒
槽と、有機物を酸化する酸化槽と、を含むことが好適で
ある。このような構成によって、生物学的脱窒が効果的
に行える。
検出することが好適である。全リン濃度の検出により、
処理水中のリン濃度を正確に把握でき、リン酸添加の過
不足を適切に検出できる。
を超え0.5mg/L以下になるように前記リン酸注入
量を制御することが好適である。
5mg−P/L以下になるように制御することによっ
て、リン酸カルシウムの析出を抑制し、浸漬膜装置にお
ける目詰まりを効果的に解消することができる。
て、図面に基づいて説明する。図1には、実施形態に係
る装置の全体構成が示されている。この装置では、カル
シウムおよび窒素を含む排水から窒素を除去する。
力発電所、ガラス(表面加工)工場などにおいて生じる
フッ素および窒素を含有する排水は、まずカルシウムを
添加してフッ化カルシウムを析出除去することによって
フッ素が除去される。このフッ素除去の際にリン酸もリ
ン酸カルシウムとして常時に除去される。そこで、フッ
素除去を行った処理水として、カルシウムと窒素を含
み、リン酸をほとんど含まない排水が得られる。
水は、貯槽などを介し、硝化槽10に供給される。この
硝化槽10には、ブロア12からの空気がその底部に設
けられた散気管などの散気部材から噴出されるようにな
っており、これによって槽内が曝気される。そこで、槽
内は好気的状態に維持されている。一方、流入水中には
窒素(アンモニア態窒素)が含まれており、好気的条件
下で硝化細菌が増殖し、窒素の硝化反応が生起される。
液pHは低下する。このため、アルカリ貯槽14からア
ルカリ注入ポンプ16によって硝化槽10にアルカリ
(例えば水酸化ナトリウム)を注入する。特に、pHセ
ンサ18によって、硝化槽10内pHを検出し、検出し
たpHが6.5以上(7.0以下)となるように、アル
カリ注入ポンプ16によるアルカリの注入量を制御す
る。
(微生物汚泥混合液)は、脱窒槽20に流入される。こ
の脱窒槽20には、メタノール貯槽22からのメタノー
ルがメタノール注入ポンプ24により、水素供与体とし
て脱窒槽20に注入される。これによって、脱窒槽20
内で、メタノールを水素供与体として硝酸、亜硝酸を窒
素ガスに還元する脱窒反応が生起される。また、脱窒槽
20内には撹拌機26が設けられており、槽内を撹拌混
合している。
の混合液pHは上昇する。このため、酸貯槽28から酸
注入ポンプ30によって脱窒槽20に酸(例えば塩酸)
を注入する。ここで、pHセンサ32によって、脱窒槽
20内pHを検出し、検出したpHが7.0以下(6.
5以上)となるように、酸注入ポンプ30による酸注入
量を制御する。
混合液)は、酸化槽36に流入する。この酸化槽36に
は、ブロア38からの空気が供給され、槽内が曝気され
好気的状態に維持されている。この酸化槽36におい
て、残留メタノールが酸化分解される。
置40が設けられている。この浸漬膜装置40は、微生
物フロックを十分分離除去できる孔径を有する分離膜4
0aを有しており、この分離膜で原水側と透過水(ろ過
水)側に分離している。なお、分離膜には、精密ろ過な
どで利用される有機高分子膜、セラミック膜など各種の
ものが適宜採用可能である。そして、この浸漬膜装置4
0の透過水側には、吸引ポンプ42が接続されており、
この吸引ポンプ42がろ過処理水を取り出し、これを処
理水として系外に放流する。
とも一部が浸漬膜装置40の直下から噴出され、曝気さ
れるようになっている。この曝気により、浸漬膜装置4
0の分離膜40a上には、せん断力が発生し、常時膜面
が洗浄されている状態になり、分離膜の目詰まりの発生
が防止される。
装置40によって分離され、処理水に流出することはな
く、高濃度の微生物汚泥が槽内に保持される。さらに、
酸化槽36内の微生物汚泥混合液は、循環ポンプ44に
よって硝化槽10に返送される。これによって、硝化槽
10、脱窒槽20、酸化槽36内を微生物汚泥が循環さ
れる。循環流量は、原水流量の2倍量〜5倍量が好適で
ある。このような構成により、系内の微生物濃度を高濃
度に保持して効率的な処理が行える。すなわち、各槽の
処理対象(窒素、メタノール)に対する容積負荷を高く
して、処理槽の容積を小さくすることができる。
0、および酸化槽36により構成される窒素除去のため
の生物反応装置においては、微生物の栄養源としてのリ
ンが必要である。そこで、リン酸貯槽46が設けられ、
ここからのリン酸がリン酸注入ポンプ48によって硝化
槽10に供給されるようになっている。ここで、窒素処
理において、微生物の活性を維持するために、窒素に対
し必要なリン酸濃度は、全窒素100mg/Lに対し、
1.0mg/L程度である。
注入ポンプ48を介し、硝化槽10に供給する。この場
合に、残存したリンは分離膜40aを透過して処理水側
に流出する。そこで、処理水流出配管には全リン自動分
析装置50が設けられており、随時処理水中の全リン濃
度を検出する。そして、この全リン自動分析装置50に
おける検出値が所定値になるようにリン酸注入ポンプ4
8の運転が制御される。なお、全リン自動分析装置は、
市販されている装置を適宜採用することができる。
ン酸(H3PO4)の他、リン酸ナトリウム(Na3P
O4)などのリン酸塩であってもよい。
分離膜40a上へのカルシウムの析出について、種々検
討を行い、膜上に析出するカルシウムスケールとして、
リン酸カルシウムが支配的であることを知得した。この
リン酸カルシウムは、3Ca 2++2PO4 3−→Ca
3(PO4)2という反応で生成される。そこで、リン
酸濃度を低濃度にすることで、リン酸カルシウムの析出
を抑制することが可能と考えられる。
濃度の他に、共存するカルシウム濃度や、pHによって
変化する。本発明者らは、全リン酸濃度、カルシウム濃
度およびpHの関係について、下記の式における飽和指
数2.0以下にすれば、リン酸カルシウムが析出しがた
いことを確認した。
(リン酸塩ファクター)+(pH・濃度ファクター) ここで、 (pH・温度ファクター)=2log(K1K2K3/(K1K2K3+[H+]
3+K1[H+]2+K1K2[H+]))-logKsp (カルシウムファクター)=-3log[Ca2+] (リン酸塩ファクター)=-2log[PO4]total Ksp:リン酸カルシウムの溶解度積 K1,K2,K3:リン酸の第1、第2、第3解離定数 である。
度は、100〜1000mg/Lの範囲で変動し、平均
的には500mg/L程度であり、pH6.5以下では
微生物の活性が低下する。このことから、硝化槽10、
脱窒槽20、酸化槽36などの生物反応槽のpHは、
6.5〜7.0程度に制御される。
が500mg−Ca/L、pH7.0では、リン酸濃度
が0.5mg/Lで飽和指数2.0になる。そこで、処
理水中の全リン濃度を0.5mg−P/L以下になるよ
うに制御することによって、浸漬膜装置40における目
詰まりを効果的に解消して処理が行える。
装置50における検出値が(0を超える値であって)
0.5mg−P/L以下になるようにリン酸注入ポンプ
48の運転が制御される。
は例えば全リン自動分析装置50の検出値に対する比例
制御とし、検出値が0.1mg−P/Lとなった場合に
は、リン酸注入量が原水中の全窒素100mg/Lに対
して1.0mg/Lとなるように設定し、検出値が0.
5mg−P/L以上となった場合には、リン酸注入量が
0になるように設定する。これによって、処理水中の全
リン濃度が0を超える0.5以下の値に維持できる。
酸を供給しつつ、浸漬膜装置40の分離膜40aにおけ
るリン酸カルシウムスケールの発生を抑制することがで
きる。
理装置の概略構成が示されている。このように、フッ素
および窒素を含む排水は、カルシウム凝集槽60で凝集
された後、沈殿槽62に導入され、ここでフッ化カルシ
ウムが沈殿分離される。
ルシウムや塩化カルシウムなど)の他に、ポリ塩化アル
ミニウムなどの無機凝集剤および/またはアクリルアミ
ド系の高分子凝集剤なども添加される。
および窒素を含み、リン酸を含まない排水が、生物反応
槽64に導入され、ここで窒素が生物分解される。この
生物反応槽64は、上述の硝化槽10、脱窒槽20、酸
化槽36に対応する。なお、この生物反応槽64の硝化
槽10、脱窒槽20、酸化槽36には、浸漬ろ床型のも
のを利用することもできる。また、脱窒槽としては上向
流スラッジブランケットタイプのものを利用することが
できる。さらに、脱窒槽20を硝化槽10の前段に配置
し硝化処理水を脱窒槽20に循環するタイプのものなど
各種のものが採用可能である。
40が配置され、ここから処理水が得られる。また、こ
の処理水中の全リン濃度が全リン自動分析装置50で検
出され、この検出値に基づいてリン酸注入ポンプ48に
よるリン酸の注入量が制御される。
説明する。
ッ素除去した後、中和した排水の性状は、表1に示すと
おりであった。アンモニア態窒素と、硝酸態窒素ともに
変動が激しく、また全リンは未検出であった。
温20℃程度、硝化槽10における最大アンモニア態窒
素容積負荷0.3kg−N/m3/d、脱窒槽20にお
ける最大全窒素容積負荷0.6kg−N/m3/dとし
た。処理水より流出する全リン濃度が0.5mg−P/
L以下になるようにリン酸注入ポンプ48を制御した。
また、硝化槽10のpHを6.5、脱窒槽のpHを7.
0に制御した。浸漬膜装置40の分離膜40aにおける
フラックス(膜面積負荷)は、0.4m/dである。
が、浸漬膜装置40における膜差圧の上昇はみられなか
った。試験終了後、分離膜表面を蛍光X線分析に供し、
成分分析を行った結果、カルシウムおよびリンは、検出
されなかった。また、全窒素除去率は試験を通じて95
%以上であった。
図1に示す装置で処理した。ただし、リン酸の注入は従
来法に従い、全窒素100mg−N/Lに対して、1.
0mg−P/Lとなるように制御した。
0〜3.0mg−P/Lとなった。通水開始5日目に
は、浸漬膜装置40の分離膜40aにおける膜差圧が上
昇し、通水を停止した。この際、分離膜表面を蛍光X線
分析に供し、成分分析を行った結果、カルシウムおよび
リンが多量に検出された。なお、通水中における全窒素
除去率は95%以上であった。
リン酸注入量を制御することで生物反応槽内でのリン酸
カルシウムの析出を抑制することができる。これによっ
て、浸漬膜装置の分離膜のカルシウムスケールによる目
詰まりを大幅に低減することができる。そこで、分離膜
の薬品洗浄の頻度も大幅に低減でき、効果的な生物学的
窒素除去を行うことができる。また、微生物汚泥の固液
分離手段として、浸漬膜装置を採用することができ、従
来の沈殿槽により固液分離を行う装置に比べて、非常に
効率的な処理を行うことができる。
である。
槽、16 アルカリ注入ポンプ、18,32 pHセン
サ、20 脱窒槽、22 メタノール貯槽、24 メタ
ノール注入ポンプ、26 撹拌機、28 酸貯槽、30
酸注入ポンプ、36 酸化槽、40 浸漬膜装置、4
2 吸引ポンプ、44 循環ポンプ、46 リン酸貯
槽、48 リン酸注入ポンプ、50 全リン自動分析装
置、60カルシウム凝集槽、62 沈殿槽、64 生物
反応槽。
Claims (5)
- 【請求項1】窒素およびカルシウムを含む排水を処理す
る排水処理装置であって、 前記排水に対し、微生物を利用して窒素を分解する生物
反応槽と、 前記排水または前記生物反応槽にリン酸を注入するリン
酸注入装置と、 この生物反応槽内に浸漬され分離膜を介して固形物を除
去した処理水を取り出す浸漬膜装置と、 この浸漬膜装置により取り出された処理水中のリン濃度
を検出するリン検出装置と、 このリン検出装置により検出した処理水中のリン濃度に
基づいて、前記リン酸注入装置によるリン酸注入量を制
御することを特徴とする排水処理装置。 - 【請求項2】 フッ素および窒素を含む排水に対する排
水処理装置であって、 フッ素および窒素を含む排水に対し、カルシウムを添加
し、フッ化カルシウムを析出させてフッ素を除去するフ
ッ素処理装置と、 このフッ素処理装置によって得られた窒素およびカルシ
ウムを含む排水に対し、微生物を利用して窒素を分解す
る生物反応槽と、 前記窒素およびカルシウムを含む排水または前記生物反
応槽にリン酸を注入するリン酸注入装置と、 この生物反応槽内に浸漬され分離膜を介して固形物を除
去した処理水を取り出す浸漬膜装置と、 この浸漬膜装置により取り出された処理水中のリン濃度
を検出するリン検出装置と、 このリン検出装置により検出した処理水中のリン濃度に
基づいて、前記リン酸注入装置によるリン酸注入量を制
御することを特徴とする排水処理装置。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の装置におい
て、 前記生物反応槽は、窒素を硝化処理する硝化槽と、硝化
処理された窒素を脱窒処理する脱窒槽と、有機物を酸化
する酸化槽と、を含むことを特徴とする排水処理装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の装
置において、 前記リン検出装置は、全リン濃度を検出することを特徴
とする排水処理装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の装置において、 処理水中の全リン濃度が0mg/Lを超え0.5mg/
L以下になるように前記リン酸注入量を制御することを
特徴とする排水処理装置。
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JP2002074539A JP4101539B2 (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 排水処理装置 |
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