JP2003264364A - 電気回路装置及びその製造方法 - Google Patents

電気回路装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003264364A
JP2003264364A JP2002066257A JP2002066257A JP2003264364A JP 2003264364 A JP2003264364 A JP 2003264364A JP 2002066257 A JP2002066257 A JP 2002066257A JP 2002066257 A JP2002066257 A JP 2002066257A JP 2003264364 A JP2003264364 A JP 2003264364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
hole
land
lead electrode
circuit device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002066257A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kondo
浩史 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002066257A priority Critical patent/JP2003264364A/ja
Publication of JP2003264364A publication Critical patent/JP2003264364A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 両面プリント配線基板や多層プリント配線基
板に鉛フリーはんだを用いて挿入部品をフローはんだ付
けする際にリフトオフや銅箔ランド剥離を発生させず、
パターン断線を起こさない電気回路装置の製造方法を提
供すること。 【解決手段】 基板1の少なくとも1面において、リー
ド電極7を有する電気部品を基板のスルーホール4にそ
のリード電極を挿入する工程と、フローはんだ付けによ
りリード電極とスルーホール及びランド2とを接続する
工程を少なくとも有する装置の製造方法において、基板
表面のリード電極を挿入するスルーホール部にはんだ材
と合金化しない材料から成るフィルム5を配置する工程
と、リード電極が前記配置されたフィルムを貫通し、基
板のスルーホール内を貫通して挿入される工程と、基板
裏面側に溶融したはんだ材料を接触させ、リード電極と
基板のスルーホール及びランドとを接合するフローはん
だ工程とを少なくとも有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気回路装置とそ
の製造方法に係り、鉛フリーはんだを用いてはんだ付け
された挿入部品において、はんだ付け部のリフトオフや
銅箔ランド剥離発生を防ぐための電気回路装置とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のはんだ付けは、鉛共晶はんだ(S
n−Pb:融点183℃)を用いて行われていたが、近
年の環境規制により、はんだに鉛を含まない鉛フリーは
んだによるはんだ付けが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在主流の高
温系鉛フリーはんだは、Sn−Agを主体とした組成
で、概ねその融点は220℃前後である。これら高温系
の鉛フリーはんだを用いて挿入部品をフローはんだ付け
した場合、はんだの凝固は、熱伝導の良い挿入部品近傍
からプリント配線基板近傍へと凝固収縮を伴いながら進
行するため、特に基板側の挿入部品が搭載されたはんだ
接合界面が最終凝固部となり、リフトオフや銅箔ランド
剥離が発生していた。
【0004】更に、上述したような鉛フリーはんだを用
いてフローはんだ付けを行う場合、冷却過程に於いて、
挿入部品のリード部の表面処理に含まれるPbや、フロ
ーはんだ付けに用いる鉛フリーはんだに含まれる元素
(Bi,In、etc )が偏析することにより、リフトオ
フや銅箔ランド剥離の発生が増大し、最悪の場合銅箔ラ
ンド剥離に伴い銅箔ランドに接続されているパターンが
断線するという問題があった。
【0005】このような問題を解決するために、特開平
11−354919号公報に示されている手法は、はん
だ付けプロセスの冷却過程での対策について述べられて
いるが、冷却時に使う冷媒が必要であり、はんだ付けコ
ストが上昇するという問題があった。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、両面プリント配線基板や多層
プリント配線基板に鉛フリーはんだを用いて挿入部品を
フローはんだ付けする際にリフトオフや銅箔ランド剥離
を発生させず、パターン断線を起こさない電気回路装置
とその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、基板の少なくとも1面において、リード
電極を有する電気部品を基板のスルーホールにそのリー
ド電極を挿入する工程と、フローはんだ付けにより挿入
されたリード電極と基板に設けられたスルーホール及び
ランドとを接続する工程を少なくとも有する電気回路装
置の製造方法において、基板表面のリード電極を挿入す
るスルーホール部にはんだ材と合金化しない材料から成
るフィルムを配置する工程と、電気部品をその有するリ
ード電極が前記配置されたフィルムを貫通し、且つ、基
板のスルーホール内を貫通して挿入される工程と、基板
裏面側に溶融したはんだ材料を接触させ、リード電極と
基板のスルーホール及びランドとを接合するフローはん
だ工程とを少なくとも有していることを特徴とする。
【0008】又、本発明は、基板の少なくとも1面にお
いて、リード電極を有する電気部品を基板のスルーホー
ルにそのリード電極が挿入されはんだ付けにより挿入さ
れたリード電極と基板に設けられたスルーホール及びラ
ンドとが接続されている電気回路装置において、電気部
品が配置された基板の表面から電気部品本体までの間の
リード電極がフィルムを貫通していることを特徴とす
る。
【0009】本発明によれば、フローはんだ付け時に挿
入部品のリード電極及びスルーホールを介して基板裏面
側より吸い上がったはんだ材が基板表面に配置されたフ
ィルムにより基板表面上より上に吸い上がれなくなり、
はんだ材が凝固する際に基板表面側のスルーホールラン
ド端までのはんだフィレットを形成することがなく、リ
フトオフやランド剥離を発生することがなくなる。
【0010】このようなフィルムを介して挿入部品を挿
入する際、リード電極とフィルムとの間に隙間がないこ
とが吸い上がりを最も抑えることができる。そこで、フ
ィルムとリード電極が密着するようにフィルムに穴を設
けず、リード電極がフィルムを破って挿入するようにす
るのが望ましい。但し、この場合、配置されたフィルム
に粘着性がないと、フィルムを破く際に加わる力によっ
てフィルムが基板表面から持ち上がり、基板表面のスル
ーホールランドとフィルムが密着せず、はんだ材が基板
表面以上に吸い上がる場合がある。そこで、フィルムの
片面に接着剤を塗布付しておき、基板と接着し、挿入時
にフィルムを破る力が加わってもフィルムが基板から剥
がれないようにすることで、確実に基板表面以上にはん
だ材が吸い上がることを防ぎ、リフトオフやランド剥離
を発生することがなくなる。
【0011】更に、この挿入時にフィルムを破く力を低
減し、挿入性を高めるためには、フィルムに複数の切り
込み、ミシン目、スルーホール径より小さい穴等を入れ
ておくとこれらの切れ込みを起点としてフィルムが破け
易くなり、挿入性が高くなる。
【0012】又、本発明では、フィルムが完全に基板表
面と密着していなくても、フィルムがリード電極へのは
んだの吸い上りを抑制することから、基板表面上に吸い
上がってくるはんだ量が大幅に減少することよりはんだ
の熱容量が下がり、吸い上がったはんだ材が凝固するま
での時間が大幅に短縮されて偏析を起こし難くなり、リ
フトオフやランド剥離を発生することがなくなる。
【0013】更に、フィルムの片面にスルーホールラン
ド径より大きいランドを設けスルーホールランドと対向
させるようにしておくと、吸い上がってきたはんだは、
フィルムのランドに濡れ広がることからスルーホールラ
ンドに対して上広がりのはんだフィレットが形成され
る。そのため、上広がりのはんだフィレットがプリント
配線基板上のランドの剥離を押さえ込む形状となり、リ
フトオフやランド剥離を発生することがなくなる。
【0014】フィルムを用いた場合、このようなはんだ
材の基板表面への吸い上がりを抑制する効果の他に、フ
ィルム材にセラミック粉体を混ぜておくとセラミック粉
体がフローはんだ時の熱を蓄熱し、はんだ材が凝固する
際、はんだフィレットに近いフィルムから遠赤外線を輻
射し、冷却時のはんだフィレット部の温度勾配を均一化
することができ、急冷による凝固時間の短縮を行わなく
ても凝集を防ぎ、リフトオフやランド剥離を発生するこ
とがなくなる。
【0015】又、フィルム中に複数の気泡を混入させて
おくことにより、フローはんだ付け時の加熱冷却や、実
装後の製品の昇温冷却時にフィルムの熱膨張収縮による
リード電極に掛かる熱応力を気泡部が変形することで低
減でき、リード電極とスルーホール部の接合信頼性を下
げることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0017】<実施の形態1>図1は本発明の実施の形
態1を示す模式的断面図であり、1はプリント配線基
板、2はスルーホールランド、3はソルダーレジスト、
4はスルーホール、5は密着フィルム、6は接着剤、7
は挿入部品のリード電極、8は挿入部品であるコネクタ
ーハウジングである。
【0018】本実施の形態においては、先ず、挿入部品
を挿入するφ0.8mmのスルーホール2にφ1.15
mmのスルーホールランド2が設けられたプリント配線
基板1のこれらスルーホールランド2が設けられた部分
を覆うようにポリイミドから成り、片面に接着剤6が設
けられた密着フィルム5を貼り付ける(図1(B)参
照)。
【0019】その後、挿入部品である1.27mmピッ
チのコネクターをリード電極7が密着フィルム5を突き
破るようにスルーホール4の中に挿入する(図1(C)
参照)。
【0020】その後、フローはんだ槽で230〜260
℃で溶融しているSn−3.0wt%Ag−0.8wt
%Cu鉛フリーはんだにプリント配線基板1の裏面側に
突出しているリード電極7とプリント配線基板の裏面が
触れるように浸し、フローはんだ付けを行う(図1
(D))。
【0021】その際、溶融したはんだが、リード電極7
とスルーホール4の銅に濡れプリント基板1の表面まで
吸い上がってくるが、密着フィルム5によってプリント
配線基板1表面のスルーホールランドが覆われているこ
とと、リード電極7と密着フィルム5が密着しているこ
とから、プリント配線基板1の表面より上には上がるこ
とができない。
【0022】従って、プリント配線基板1の表面側のス
ルーホールランド2にはんだフィレットが形成されるこ
とはなく、リフトオフや銅箔ランド剥離が発生すること
はなくなった。
【0023】尚、貼り付ける密着フィルムの材質として
は、はんだに濡れない(合金化しない)材料であれば、
特に限定されるものではないが、フロー工程中の熱に耐
えられる材質であり、且つ、挿入時にこのフィルムを突
き破ることができるように柔らかい材質であることが好
ましく、ポリイミド、シリコンゴム、66ナイロン、ガ
ラスクロス、エポキシ、ガラスクロスに含浸させたエポ
キシ等の樹脂材料が好ましい。
【0024】フィルムの厚みとしては、特に限定される
ものではないが貼り付ける作業性や、リード電極挿入性
を鑑みて50〜200μmのものであれば良く、本実施
の形態では100μmのものを使用した。
【0025】<実施の形態2>図2は本発明の実施の形
態2を示す模式的断面図である。
【0026】本実施の形態においては、複数の切れ込み
穴9を入れた厚み0.1mmの密着フィルム5をプリン
ト配線基板1のスルーホールランド上に貼り付ける(図
2(B))。
【0027】その後、挿入部品のリード電極7が密着フ
ィルム5を突き破って、スルーホール内に挿入される。
その際、本実施の形態においては、密着フィルム5に予
め切れ込み穴9を入れてあるため、リード電極7が密着
フィルム5を突き破る力を小さくできる。そのため、挿
入時に密着フィルム5がよれたり、捲り上がったりする
ことがなく、確実にスルーホールランド2を覆うことが
できる。更に、突き破る際にフィルムに入る亀裂が切れ
込み穴9で止まり、大きな亀裂を密着フィルム5に発生
させることがなく、スルーホールランド2の被覆性の安
定度が上がった。
【0028】又、室温からフローはんだ温度230℃〜
260℃に上昇し、室温まで冷却されるフローはんだ工
程において、密着フィルム5も同様に加熱、冷却され
る。この工程内において密着フィルム5、プリント配線
基板1、挿入部品8の各々が熱膨張・収縮し、密着フィ
ルム5とリード電極7の熱膨張係数差により熱応力が密
着フィルム5、リード電極7に掛かる。そのため、フロ
ーはんだ付け時に熱応力により密着フィルム5がスルー
ホールランド2から剥がれる可能性があったが、切れ込
み穴9が変形をフィルム全体の変形を吸収することによ
り、安定したスルーホールランド2の被覆性を得ること
ができるようになった。
【0029】この切れ込み穴9の形状としては、特に制
限されるものではないが、突き破る力が加わった際の力
の分散性からは丸形状が好ましい。そして、大きさとし
てはスルーホール4の穴径より小さく、面内に密に入っ
ていた方が好ましい。切れ込み穴9を設ける方法は、何
れの方法であっても構わない。例えば, レーザー光によ
る形成、金型による形成、ドリルによる形成等である。
【0030】本実施の形態では、挿入部品のリード電極
7のピッチが1.27mmであり、スルーホール4の穴
径がφ0.8であったことから、1つのスルーホール4
に1〜3の切れ込み穴が当たるようにφ0.2mmで約
0.4mmの間隔に配置した。
【0031】そのため、挿入時及びフローはんだ付け時
の密着フィルム5の剥れ、よれの発生がなくなり、スル
ーホールランド2の被覆性が格段に向上したことから、
リフトオフ、銅箔ランド剥離の発生がないはんだ付けが
得られた。
【0032】又、切れ込みだけでなくフィルム中に複数
の気泡を混入させた密着フィルムであっても、同様の効
果が得られ、この方式では、フィルムを形成する際に発
泡剤を使うことにより、フィルムに穴をあけるといった
後加工することなく切れ込みと同様の効果が得られるた
め、製造工数低減によるコストダウンを図ることが可能
となった。
【0033】<実施の形態3>図3は本発明の実施の形
態3を示す模式的断面図である。
【0034】本実施の形態としては、セラミックから成
り、挿入部品のリード電極部7に相当する位置に貫通穴
のあいた厚み0.1mmのセラミックフィルム11をプ
リント配線基板1のスルーホール4とセラミックフィル
ム11の穴とが合うように位置合わせを行い、プリント
基板1上に配置する(図3(B))。
【0035】その後、挿入部品をリード電極7がセラミ
ックフィルム11の穴とスルーホール4を貫通するよう
に挿入する(図3(C))。
【0036】次に、フローはんだ槽にリード電極7と、
プリント配線基板1の裏面が接するように浸し、はんだ
付けを行う(図3(D))。その際、はんだは、リード
電極7、スルーホール4を吸い上がりプリント基板1の
表面から更にリード電極7を吸い上がっていくが、プリ
ント基板1表面のスルーホールランド2のすぐ上にはん
だに濡れないセラミックフィルム11が配置されている
ことから、スルーホールランド2上にはんだが自由に濡
れ広がることができない。そのため、吸い上がるはんだ
の量は、極めて少ないものとなる。
【0037】従って、プリント基板表面上にあるはんだ
の熱容量は小さくなり、冷却時にはんだ内での温度勾配
ができ難くなる。更に、セラミックフィルム11を用い
ていることから冷却時には、セラミックフィルム11か
ら遠赤外線が輻射されセラミックフィルム11近傍のは
んだを均温化しつつ冷却していく。そのため、プリント
基板1表面上に吸い上がったはんだは、はんだ組成の偏
析を起こさず冷却凝固するので、リフトオフや銅箔ラン
ド剥離の発生を防ぐことが可能となった。
【0038】又、セラミックフィルム11とスルーホー
ルランド2との間隔は、はんだレジスト3厚の0.01
〜0.02mmからフローはんだ中吸い上がってきたは
んだがセラミックフィルム11をはんだの表面張力で持
ち上げる0.01mm〜0.02mm程度との積み重ね
であり、その量は極めて小さく、且つ、上に濡れないセ
ラミックフィルム11があることからスルーホールラン
ド2上のフィレットの形状は上に凸形状となり、凝固時
に従来のようなフィレット端にて銅箔を引き剥がし易い
形状(リード電極側に収縮する方向)ではなくなってい
る。
【0039】本実施の形態では、スルーホールランド2
に密着しない穴あきのセラミックフィルム11を使用し
たのは、挿入部品においてリード電極の線径が細く、剛
性が低い小型のコンデンサーや抵抗の場合、穴の空いて
いない密着フィルムを用いると密着フィルムを突き破る
際にリード電極が変形し挿入できなくなることを防ぐた
めである。
【0040】そのため、本実施の形態では、リード電極
の細い挿入部品であっても、確実に挿入され、且つ、リ
フトオフや銅箔ランド剥離を発生することがなくなっ
た。
【0041】<実施の形態4>図4は本発明の実施の形
態4を示す模式的断面図である。
【0042】本実施の形態においては、ガラスクロスに
エポキシ樹脂を含浸させたガラスエポキシフィルムから
成り、挿入部品のリード電極部7に相当する位置に貫通
穴が開き、ガラスエポキシフィルムの1面の貫通穴の周
りのみ銅パターン12が設けられている厚み0.1〜
0.2mmのガラスエポキシフィルム11をプリント配
線基板1のスルーホール4とガラスエポキシフィルム1
1の穴とが合い、ガラスエポキシフィルム11の銅パタ
ーン12がプリント配線基板1表面のスルーホールラン
ド2と対向するように位置合わせを行い、プリント基板
1上に配置する(図4(B))。
【0043】その後の工程は、実施の形態3と同じであ
る。
【0044】本実施の形態においては、フローはんだ時
に吸い上がってきたはんだは、ガラスエポキシフィルム
11の銅ランド12とプリント配線基板1のスルーホー
ルランド2との間でフィレットを形成する。そこで、本
実施の形態では、ガラスエポキシフィルム11に設けら
れた銅パターンの外径をプリント配線基板1のスルーホ
ールランド径の大きさより大きくし、フィレット形状が
プリント配線基板側が小さくなるようにしてある(図4
(D))。
【0045】そのため、はんだ材が凝固収縮する過程で
の収縮方向は、ガラスエポキシフィルム11に設けられ
た銅パターン12側に強く働き、プリント配線基板1の
スルーホールランド側には働き難くなり、プリント配線
基板のスルーホールランドには、リフトオフや銅箔パタ
ーン剥離は発生しなくなった。
【0046】本実施の形態では、プリント配線基板1の
スルーホールランド径がφ1.0mmに対してガラスエ
ポキシフィルム11の銅パターンの外形をφ1.4mm
としてある。このガラスエポキシフィルム11上の銅パ
ターンの大きさとしては、隣接するリード電極間がショ
ートしない範囲においては、大きい方が好ましいが、大
きくしていくとプリント基板表面上へはんだを吸い上げ
る量を増やすことになる。
【0047】そこで、スルーホールランド径+ガラスエ
ポキシフィルムとプリント配線基板の位置合わせ精度+
スルーホール加工精度がどのような場合においても、本
実施の形態のフィレット形状を作り出せる最大の銅パタ
ーンの大きさとしてある。
【0048】更に、本実施の形態では、プリント配線基
板1のスルーホールランド2の銅と基板基材との密着強
度よりもガラスエポキシフィルムと銅パターンとに密着
強度が低くなるように、ガラスエポキシフィルムの銅箔
の基材との接着面の表面粗さをプリント配線基板側の銅
箔のそれより小さい(平滑)銅箔を使用した。
【0049】そのため、銅箔パターン剥離が発生しそう
な大きな力がフィレット部に加わる場合であっても、電
気信号に関係のないガラスエポキシフィルム側の銅箔が
剥離し、製品のプリント配線基板を破壊せず、信頼性の
高い製品を製造することが可能となった。
【0050】図5はリフトオフ、銅箔ランド剥離が発生
した場合の従来例を示したプリント配線基板の断面図で
ある。
【0051】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、鉛フリーはんだを用いて挿入部品をフローはん
だ付けする場合、挿入部品をはんだ付けするプリント配
線基板の挿入部品が搭載される面のスルーホールの銅箔
ランド上にはんだに対して濡れない部材を配置して製造
することにより、挿入部品が搭載された面の挿入部品の
リードと銅箔ランドの間にフィレットが形成されないた
め、リフトオフや銅箔ランド剥離が発生することがな
く、パターン断線のないプリント配線基板及びそれらを
搭載した電子機器の提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す模式的断面図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態2を示す模式的断面図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態3を示す模式的断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態4を示す模式的断面図であ
る。
【図5】リフトオフ、銅箔パターン剥離が発生した従来
例を示した模式的断面図である。
【符号の説明】
1 プリント配線基板 2 スルーホールランド 3 ソルダーレジスト 4 スルーホール 5 密着フィルム 6 接着剤 7 リード電極 8 ハウジング 9 切り込み穴 10 セラミックフィルム 11 ガラスエポキシフィルム 12 銅箔パターン

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の少なくとも1面において、リード
    電極を有する電気部品を基板のスルーホールにそのリー
    ド電極を挿入する工程と、フローはんだ付けにより挿入
    されたリード電極と基板に設けられたスルーホール及び
    ランドとを接続する工程を少なくとも有する電気回路装
    置の製造方法において、 基板表面のリード電極を挿入するスルーホール部にはん
    だ材と合金化しない材料から成るフィルムを配置する工
    程と、電気部品をその有するリード電極が前記配置され
    たフィルムを貫通し、且つ、基板のスルーホール内を貫
    通して挿入される工程と、基板裏面側に溶融したはんだ
    材料を接触させ、リード電極と基板のスルーホール及び
    ランドとを接合するフローはんだ工程とを少なくとも有
    していることを特徴とする電気回路装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 配置されたフィルムが基板表面のスルー
    ホールランドと密着していることを特徴とする請求項1
    記載の電気回路装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 配置されるフィルムの片面において接着
    剤が塗布されていることを特徴とする請求項1記載の電
    気回路装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 配置されるフィルムに複数の切り込み或
    は貫通穴が設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の電気回路装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 配置されるフィルムにスルーホール部に
    対応する位置に貫通穴が設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の電気回路装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 配置されるフィルムの片面にスルーホー
    ルランドと対応する位置に外径の大きさがスルーホール
    ランド径より大きいリング状の銅ランドを有し、このラ
    ンドが基板のスルーホールランド対向するようにフィル
    ムが配置されることを特徴とする請求項1又は5記載の
    電気回路装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 フィルムにセラミック粒子が含まれてい
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電
    気回路装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 フィルムに複数の気泡が含まれているこ
    とを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の電気回路
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 基板の少なくとも1面において、リード
    電極を有する電気部品を基板のスルーホールにそのリー
    ド電極が挿入されはんだ付けにより挿入されたリード電
    極と基板に設けられたスルーホール及びランドとが接続
    されている電気回路装置において、 電気部品が配置された基板の表面から電気部品本体まで
    の間のリード電極がフィルムを貫通していることを特徴
    とする電気回路装置。
  10. 【請求項10】 フィルムの片面において接着剤が塗布
    されていることを特徴とする請求項9記載の電気回路装
    置。
  11. 【請求項11】 フィルムに複数の切り込み或は貫通穴
    が設けられていることを特徴とする請求項9記載の電気
    回路装置。
  12. 【請求項12】 フィルムのスルーホール部に対応する
    位置に貫通穴が設けられていることを特徴とする請求項
    9記載の電気回路装置。
  13. 【請求項13】 フィルムの片面にスルーホールランド
    と対応する位置に外径の大きさがスルーホールランド径
    より大きいリング状の銅ランドを有し、このランドが基
    板のスルーホールランド対向するようにフィルムが配置
    されていることを特徴とする請求項10又は12記載の
    電気回路装置。
JP2002066257A 2002-03-12 2002-03-12 電気回路装置及びその製造方法 Pending JP2003264364A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002066257A JP2003264364A (ja) 2002-03-12 2002-03-12 電気回路装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002066257A JP2003264364A (ja) 2002-03-12 2002-03-12 電気回路装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003264364A true JP2003264364A (ja) 2003-09-19

Family

ID=29198133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002066257A Pending JP2003264364A (ja) 2002-03-12 2002-03-12 電気回路装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003264364A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7361983B2 (en) * 2002-07-26 2008-04-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Semiconductor device and semiconductor assembly module with a gap-controlling lead structure

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7361983B2 (en) * 2002-07-26 2008-04-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Semiconductor device and semiconductor assembly module with a gap-controlling lead structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4463319B2 (ja) 接合構造体
JP2002374051A (ja) 回路基板及び該回路基板の実装方法並びに該回路基板を用いた電子機器
JP2003318524A (ja) 配線板、電子機器および電子部品の実装方法
JP3606785B2 (ja) 配線基板の製造方法
JP2001036253A (ja) 多層配線回路基板及びその製造方法
KR100386810B1 (ko) 모듈 기판의 제조방법
JP2791995B2 (ja) プリント配線板
JP2833642B2 (ja) 多層配線基板及びその製造方法
JP2003264364A (ja) 電気回路装置及びその製造方法
JP2000058736A (ja) 樹脂基板へのピン接続方法
JP2001358442A (ja) 半導体パッケージの実装構造
JP2700259B2 (ja) プリント配線板における凹所を有する半田層の形成方法
JP2850761B2 (ja) 多層配線基板及びその製造方法
JP2001284480A (ja) リードレス電子部品の製造方法
JP2002026482A (ja) 電子部品の実装構造
JP2827965B2 (ja) ボールグリッドアレイ実装方式
JP3774039B2 (ja) 樹脂成形基板
JP2002111189A (ja) 回路基板
JP2983214B1 (ja) テ―プ形チップサイズパッケ―ジの製造方法、およびテ―プ形チップサイズパッケ―ジ
JP2649438B2 (ja) 回路部品搭載用端子を備えた回路基板及びその製造法
JP4419656B2 (ja) 半導体装置用基板及びその製造方法
JPH1056243A (ja) 回路基板
JP4081718B2 (ja) ブラインドビアを有する多層基板
JP2957747B2 (ja) 回路部品搭載用端子を備えた回路基板の製造法
WO2005112531A1 (ja) 回路基板及びこの回路基板を用いた電子機器