JP2003262566A - 透明導電膜の欠陥検出方法および欠陥検出装置 - Google Patents

透明導電膜の欠陥検出方法および欠陥検出装置

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JP2003262566A
JP2003262566A JP2002061482A JP2002061482A JP2003262566A JP 2003262566 A JP2003262566 A JP 2003262566A JP 2002061482 A JP2002061482 A JP 2002061482A JP 2002061482 A JP2002061482 A JP 2002061482A JP 2003262566 A JP2003262566 A JP 2003262566A
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transparent conductive
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Hideki Nakakuki
秀樹 中久木
Yasuyuki Yanagisawa
恭行 柳沢
Hiroshi Kojima
弘 小島
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カラーフィルタに用いるITO膜の欠陥検査に
おいて、従来の探針式では針でITO膜を傷つけ測定に
使用した製品はロスになってしまうため、短針式に代わ
る非接触式のITO膜の欠陥検査方法を提供すること。 【解決手段】ガラス、透明電極膜、BSO、誘電体反射
膜の4層からなるEOセンサの下部に電極を取付け、光
源、偏光子、カメラを用いて、EOセンサの透明電極と
EOセンサ下部に設けた電極間に電圧を印加し、下側電
極を検査対象となるITO膜面に接触させ、電極間に生
じる電界をEOセンサにより可視化し、カメラで撮像し
てITO膜の欠陥を検査する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明導電膜の欠陥
を電気的に検出する方法、装置に関するものである。特
に、液晶ディスプレイパネル部品のひとつであるカラー
フィルタのITO(インジウム−チン−オキサイド)膜
の膜厚が部分的に極端に薄くなっている、あるいは部分
的に膜が欠落している欠陥を検出する方法、装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】以下に、透明導電膜の欠陥検出方法の従
来例について、特に、カラーフィルタのITO膜の欠陥
検出方法の従来例を説明する。
【0003】液晶ディスプレイパネル部品のひとつであ
るカラーフィルタにはTFT基板と対向するITO膜を
形成している。部分的にITO膜厚が極端に薄くなって
いる、あるいは部分的にITO膜が欠落している欠陥が
あると液晶ディスプレイパネルに製品化されたとき表示
画面に部分的なむらが発生するなど液晶ディスプレイパ
ネルの表示品質を著しく低下させることになる。図1に
カラーフィルタの断面図を示す。ガラス11上にブラッ
クマトリクス12、カラーレジスト13が形成され、そ
の上にITO膜がスパッタリングにより形成される。I
TOスパッタリング前工程であるカラーレジスト13の
形成工程において、材料、製造条件の変動等により逆テ
ーパー状のオーバーハング形状となり、ITOスパッタ
リング工程で庇部分の膜形成が阻害され、この部分だけ
ITO膜厚が極端に薄くなったり、断線状態となる場合
があり、ITO膜にこのような欠陥を生じる主因とな
る。図1の14はITO膜が正常に形成された状態の部
分、15はオーバーハングにより、ITO膜の形成が阻
害され、断線状態となった部分である。オーバーハング
の庇部は1μm以下と非常に小さく、膜が透明であるた
め欠陥を外観検査で検出することは困難である。そこ
で、現在は4探針式の抵抗率計を使って、抵抗率の値で
膜の異常を検出している。しかし、この方法では測定器
の針で膜を傷付けてしまうので、測定に使用した製品は
ロスとなる問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑みてなされたものであり、透明導電膜を傷つけずに
その欠陥の検出をする方法、装置を提供するものであ
る。特に、カラーフィルタのITO膜を傷つけずに済む
検出方法、検出装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、少なくとも、透明基板と、透明電極層と、電界に応
じて複屈折率が変化する電気光学結晶層とを有する電気
光学素子の電気光学結晶層側の近傍に欠陥の検出対象で
ある透明導電膜を配置し、透明電極層と透明導電膜の間
に電圧を印加し、この状態で、偏光子を介して、前記電
気光学素子に光源から2次元的に光を照射し、電気光学
素子からの反射光を前記偏光子とクロスニコルに設定さ
れている偏光子を介して検出した光強度分布データに基
づいて欠陥を検出する方法であって、該電圧が周期的零
和電圧、パルス電圧、ステップ電圧のいずれかであり、
該電圧の印加タイミングに合わせて前記光を照射するこ
とを特徴とする透明導電膜の欠陥検出方法である。
【0006】請求項2に記載の発明は、少なくとも、透
明基板と、透明電極層と、電界に応じて複屈折率が変化
する電気光学結晶層とを有する電気光学素子の電気光学
結晶層側の近傍に欠陥の検出対象である透明導電膜を配
置し、透明電極層と透明導電膜の間に電圧を印加し、こ
の状態で、偏光子を介して、前記電気光学素子に光源か
ら2次元的に光を照射し、電気光学素子からの反射光を
前記偏光子とクロスニコルに設定されている偏光子を介
して検出した光強度分布データに基づいて欠陥を検出す
る方法であって、該電圧が周期的零和電圧、パルス電
圧、ステップ電圧のいずれかであり、該電圧の印加タイ
ミングに合わせて前記反射光を検出することを特徴とす
る透明導電膜の欠陥検出方法である。
【0007】請求項3に記載の発明は、前記電気光学素
子が、前記透明導電膜が配置された側に電極を有し、該
電極と前記透明導電膜を接触させ、該電極に電圧を印加
することにより、前記透明電極層と前記透明導電膜の間
に電圧を印加することを特徴とする請求項1または2に
記載の透明導電膜の欠陥検出方法である。
【0008】請求項4に記載の発明は、前記透明導電膜
がITO膜であることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の透明導電膜の欠陥検出方法である。
【0009】請求項5に記載の発明は、前記ITO膜が
カラーフィルタに具備されているITO膜であることを
特徴とする請求項4に記載の透明導電膜の欠陥検出方法
である。
【0010】請求項6に記載の発明は、少なくとも、透
明基板と、透明電極膜と、電界に応じて複屈折率が変化
する電気光学結晶層とを有する電気光学素子と、欠陥の
検出対象である透明導電膜と該透明電極層の間に電圧を
印加する信号源と、前記電気光学素子に偏光子を介して
光を2次元的に照射する光源と、電気光学素子からの反
射光を前記偏光子とクロスニコルに設定されている偏光
子を介して検出する光検出装置とを有する透明導電膜の
欠陥検出装置であって、該電圧が周期的零和電圧、パル
ス電圧、ステップ電圧であり、該電圧の印加タイミング
に合わせて前記光を照射するように制御する制御装置を
有することを特徴とする透明導電膜の欠陥検出装置であ
る。
【0011】請求項7に記載の発明は、少なくとも、透
明基板と、透明電極膜と、電界に応じて複屈折率が変化
する電気光学結晶層とを有する電気光学素子と、欠陥の
検出対象である透明導電膜と該透明電極層の間に電圧を
印加する信号源と、前記電気光学素子に偏光子を介して
光を2次元的に照射する光源と、電気光学素子からの反
射光を前記偏光子とクロスニコルに設定されている偏光
子を介して検出する光検出装置とを有する透明導電膜の
欠陥検出装置であって、該電圧が周期的零和電圧、パル
ス電圧、ステップ電圧であり、該電圧の印加タイミング
に合わせて前記反射光を検出するように制御する制御装
置を有することを特徴とする透明導電膜の欠陥検出装置
である。
【0012】請求項8に記載の発明は、前記電気光学素
子が、前記透明導電膜が配置された側に電極を有し、該
電極を前記透明導電膜に接触させた状態で該電極に電圧
を印加することにより、該透明導電膜と該透明電極層の
間に電圧を印加する手段を有することを特徴とする請求
項6または7に記載の透明導電膜の欠陥検出装置であ
る。
【0013】請求項9に記載の発明は、前記透明導電膜
がITO膜であることを特徴とする請求項6乃至8のい
ずれかに記載の透明導電膜の欠陥検出装置である。
【0014】請求項10に記載の発明は、前記ITO膜
がカラーフィルタに具備されているITO膜であること
を特徴とする請求項9に記載の透明導電膜の欠陥検出装
置である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の欠陥の検出装置および検
出方法の実施の形態を以下に説明する。本発明の検出装
置は、図2のように、少なくとも、光学系、電気光学素
子291、信号源28、光検出装置25、制御装置27
を有する。必要に応じて、表示装置、解析装置26を具
備させる。
【0016】まず、光学系の実施の形態を説明する。光
学系は、少なくとも、光源20と、ビームエキスパンダ
21と、偏光子22,24(光源側と、光検出器側との
2つ。:光源側の偏光子22と、光検出器側の偏光子2
4とはクロスニコルに設定されている必要がある。)
と、ビームスプリッタ23からなる。但し、この光学系
の形態とは異なっていても、偏光を電気光学素子に2次
元的に照射でき、さらに、電気光学素子からの反射光を
偏光できるように設定されている光学系であれば良い。
光源20は、レーザ光源でも、非レーザ光源でも良い。
非レーザ光源としては、ハロゲン光源、メタハライド光
源などを用いることができる。また、光源20から連続
光を照射する形態もあるし、パルス光を照射する形態も
ある。
【0017】次に、電気光学素子の実施の形態を図3を
用いて説明する。電気光学素子30は、少なくとも、透
明基板31(支持体の役目を果たす)と、透明電極層3
2と、電気光学結晶層35とを具備することが必要であ
る。透明基板31としては、ガラス基板やプラスチック
基板などの透明な基板が好適である。また、電気光学素
子30の片面(光の照射側とは反対の側)に反射層36
を用いることが好適である。また、電気光学結晶層35
と、透明電極層32とを接着剤33で接着するが、その
接着剤層33の片面、あるいは両面に反射防止層34,
37を設けることが好適である。例えば、電気光学素子
30の実施の形態の一例を示すと、透明基板31/透明
電極層32/反射防止層37/接着剤層33/反射防止
層34/電気光学結晶層35/反射層36をこの順に積
層したものが、使用できる。さらに、電気光学素子30
の裏面(欠陥の検出対象である透明導電膜と対向する
側)に電圧印加用の電極を具備させることもできる。例
えば、電気光学素子30が矩形や、円形でる場合、四角
あるいは円のライン状の電極を設ける形態がとり得る。
電極の厚さは20μm以下が望ましい。なぜなら、電気
光学結晶層35と透明導電膜29との間隔がある程度以
上隔たると、電気光学結晶層35に進入する電界強度が
減少することによって、検出される光の強度変化も減少
し、検査の感度も低下するからである。もちろん、この
形態に限らず、透明導電膜に電圧を印加できる形態の電
極であれば、適用可能である。この形態の一例を図15
に示す。図15においては、電気光学素子が透明基板1
50/透明電極層158/電気光学結晶層151/反射
層159/電極152を有している形態を示している
が、この場合も接着剤や反射防止層を適宜使用可能であ
ることはもちろんである。
【0018】電気光学結晶層35について、実施の形態
を説明する。電界に応じて複屈折率が変化する電気光学
結晶層35としては、例えば、ポッケルス結晶等があ
る。ポッケルス結晶により光を利用して電界を検出する
場合、光と垂直な方向の電界に感度を有する横電界検出
と、光と平行な方向の電界に感度を有する縦電界検出が
ある。透明導電膜29に発生している電圧分布に応じた
電界分布を正しく検出するためには、縦電界検出が用い
られる。光の進行方向に平行な電界に感度を有する縦電
界検出が可能なポッケルス結晶としては、Bi12SiO
20(BSO、ビスマス酸化シリコン)、GaAs(ガリ
ウム砒素)、LiNbO3−55度カット、ZnSe、
KDP(KH2PO4、水素リン酸カリウム)、KTP
(KTiOPO4、リン酸チタニルカリウム)等があ
る。KDP、KTPは潮解性があり、ZnSe、GaA
s等は電気光学係数の値が低い。そこで、複屈折率は高
いものの潮解性は無く、立方晶で等方的な性質を持ち、
電気光学係数が比較的大きいBSO結晶を用いるのが望
ましい。
【0019】例えば、1〜30mm程度のBSO結晶
を、望ましくは100〜500μmの厚さに研磨し、電
気光学結晶層35とする。BSO結晶が100μm未満
であると、電位差が小さくなるため、電界の検出感度が
小さくなる。また、500μmを越えると面方向に電界
が広がり、電圧分布を検出することが容易ではない。
【0020】なお、電気光学素子30に用いられる電気
光学結晶層35としては上述のものに限らず、電界によ
り複屈折率が変化するものであれば良く、上述したいず
れかのもの、あるいは上述していないものを用いてもよ
い。
【0021】次に、透明電極層32の実施の形態を説明
する。透明電極層32は、通常、接地させて使用する。
また、透明電極層32は、光が透過する程度に透明であ
る必要がある。透明電極層32は、ITO(インジウム
−チン−オキサイド)膜や、酸化スズ(SiO2)膜が
使用可能であるが、透明であり、導電性のある膜であれ
ば、これら以外でも使用可能である。
【0022】次に、反射防止層34,37について実施
の形態を説明する。光源20としてレーザ光を使用し、
透明基板31としてガラス基板を使用する場合について
以下に詳細に説明する。
【0023】電気光学結晶層35は薄いため破損しやす
いので、透明電極層32が形成されたガラス基板へ接着
剤層33を介して接着されている。接着剤層33は、硬
化収縮が大きい材質を用いると、電気光学結晶層35が
薄いために応力が加わり、特にビスマス酸化シリコン
(BSO)等の圧電性のある結晶の場合、光学特性が不
均一となる恐れがある。そのため、接着剤層33には、
エポキシ系等の硬化収縮の小さい材質を用いる。
【0024】電気光学素子30は、屈折率の異なる材質
の多層構造であり、さらに入射するレーザ光束はコヒー
レンスが高いため、多重反射による干渉が発生しやす
い。特に、接着剤層33と、屈折率の高い電気光学結晶
層35の境界では、反射率が大きくなる。例えば、接着
剤層33は、エポキシ系の接着剤の場合、屈折率が1.
56程度であり、電気光学結晶層35は、ビスマス酸化
シリコン(BSO)の場合、屈折率が2.53であり、
屈折率の差が大きい。そのため、電気光学結晶層35の
上面及び下面の反射による干渉縞が発生し、電界検出分
布の画像(光強度分布データに対応する)を、著しく劣
化させるという問題がある。
【0025】電気光学結晶層35と接着剤層33との間
に両者の屈折率の差を考慮した反射防止層34を形成
し、電気光学結晶層の上面(レーザ光束の入射側の面)
での反射率を低くすることによって多重反射による干渉
縞を抑圧し、電界分布に応じた画像を良好に検出するこ
とができる。反射防止層34は、接着剤層33と電気光
学結晶層35の屈折率の差を考慮して設計する必要があ
り、SiO2−TiO2の多層誘電体反射防止層などを用
いることができるが、上記の効果を有するものであれ
ば、何でも適用可能である。
【0026】さらに透明電極層32と接着剤層33との
間にも反射防止層37を設けた形態も取り得る。これに
より、透明電極層32の下面(レーザ光束が入射する側
とは反対側の面)での反射率を抑え、総合的に電界分布
画像(光強度分布データに対応する。)の画質向上が図
られる。
【0027】例えば、透明電極層32の屈折率は1.9
0であり、エポキシ系の場合の接着剤層33の屈折率は
1.48程度であるので、両者の境界で反射を生じ、透
明電極層32での多重反射を生じる。透明電極層32で
も、電気光学結晶層35の上面及び下面の反射と同じく
多重反射が生じ、干渉縞が発生する可能性がある。そこ
で、透明電極層32と接着剤層33との屈折率の差を考
慮した反射防止層37を形成する。
【0028】この形態によれば、電気光学結晶層35と
接着剤層33との間にも反射防止層34を形成している
ため、電気光学素子30にレーザ光を照射した場合、電
気光学結晶層35とともに透明電極層32での多重反射
を抑圧でき、電界分布を良好な画像(光強度分布データ
に対応する)として検出することができる。
【0029】次に、反射層36について、実施の形態を
説明する。特に、透明基板31として、ガラス基板を使
用し、光源20としてレーザ光を使用した場合について
詳述する。
【0030】電気光学素子30に入射したレーザ光束
は、電界による位相変調を受け、電気光学結晶層35の
底面にて反射される。電気光学結晶層35は、屈折率が
高いものが多く、反射率も高くなる。LiNbO3の場
合、屈折率は2.2となり、この場合14%程度の反射
率となる。そのため、電気光学結晶層35を光学研磨
し、底面での反射光を検出してもよいが、より反射率を
高めるために、反射層36を電気光学結晶層35の底面
に形成した方が好ましい。反射層36としては誘電体多
層反射層を用いることができ、材質としては、MgF2
−TiO2、SiO2−TiO2等がある。なお、上記の
効果を満たすものであれば、上記の材料以外のものも使
用できることはもちろんである。
【0031】次に、信号源28の実施の形態を説明す
る。信号源28としては、周期的零和電圧(「周期的零
和電圧」とは、周期積分した電圧値が零となる電圧とい
う意味で使用する。この例としては、交流電圧や正負の
パルス電圧が周期的に連続する電圧があるが、これらに
限らない。)や、ステップ電圧、パルス電圧(連続する
場合も含む)、を印加できる手段を用いることができ
る。具体的な信号源28としては、公知の電源で、上記
の電圧を出力できるものであれば、使用可能である。
【0032】電気光学素子30(291)として、欠陥
の検出対象の透明導電膜29に対向する側の面に、電極
152を設ける形態(図15参照。)と設けない形態が
あるが、電極を設ける形態では、電極152と欠陥の検
出対象の透明導電膜29を接触させて欠陥を検出するの
で、該電極152に信号源28により電圧を印加し、該
電極152を介して透明導電膜29に電圧を印加する。
電気光学素子30に電極152を設けない形態では、直
接、信号源28から欠陥の検出対象の透明導電膜29
に、電圧を印加する。この場合、電気光学素子30と、
欠陥の検出対象の透明導電膜29は、直接は接触させ
ず、適当な距離をおいて設置する(図2参照)。例え
ば、20μm以下が望ましい。なぜなら、電気光学結晶
層35(293)と透明導電膜29との間隔がある程度
以上隔たると、電気光学結晶層35(293)に進入す
る電界強度が減少することによって、検出される光の強
度変化も減少し、検査の感度も低下するからである。
【0033】なお、電気光学素子30(291)の欠陥
の検出対象側の面に電極152を設ける場合は、電気光
学素子30(291)自身に電圧印加用の電極152を
有しているので、あらためて、透明導電膜29に信号源
28からの端子を接触させたり、外したりする工程が不
要であるので、簡便に欠陥の検出が行える。
【0034】なお、上記の形態とは逆に、透明導電膜2
9を接地し、透明電極層32(292)に信号源28に
よって電圧を印加する形態でも良い。
【0035】次に、光検出装置25の実施の形態を説明
する。光検出装置25としては、CCDなど、公知の2
次元光検出手段を用いることができる。さらに、CRT
などの表示装置を具備させれば、欠陥の検出者が目視で
確認できる。表示装置がなくても、なんらかの解析装置
26(例えば、画像処理装置により、画像を抽出し、欠
陥判定装置により、良品画像との比較により、良不良を
判定する形態の解析装置がある。)を具備させることに
よって、欠陥の有無を確認することは可能である。
【0036】次に、制御装置27の実施の形態を説明す
る。制御装置27は、本明細書において記載するよう
に、光検出装置25が反射光を検出するタイミングや、
信号源28の電圧印加タイミングや、光源20の光照射
のタイミングを制御する。
【0037】次に、信号源28と光検出装置25での反
射光の検出タイミングとの関係について、実施の形態を
詳細に説明する。特に、電気光学素子291(30)が
反射層294(36)を有する場合について詳述する。
【0038】まず、基本的な原理について図4(電気光
学素子と、電気光学素子と透明導電膜との間の空気層
と、を合わせた部分の等価回路図),図5(図4に示す
等価回路に電圧が伝搬していくことを示す説明図。)を
用いて以下に説明する。
【0039】電気光学素子291(30)は、反射層2
94(36)と透明電極層32との間に形成される電気
光学結晶層35のキャパシタ成分によって、面方向には
低域通過特性を持つ。そのため、信号源28(42)か
ら透明導電膜29(41)にステップ電圧を印加した
時、図4,5に示すように、透明導電膜29(41)か
ら空気層のキャパシタ成分Cairを介して、透明導電膜
(の電圧が印加され、導通している部分)近傍のキャパ
シタ成分C1に電圧V1が加わり、順次、面方向に隔たっ
たキャパシタ成分C2、C3、…Cn(透明導電膜の欠陥
の部分に対向している部分のキャパシタ成分)に電圧V
2、V3、…Vnが加わっていく。このように、透明導電
膜41に直流電圧を印加すると、光検出装置25では、
電圧分布が広がって検出されてしまうため、透明導電膜
の欠陥が検出できない。
【0040】誘電体反射層36は理想的な誘電体では無
く、実際は高い抵抗値をもっており、このことが透明導
電膜41の導通部分の領域を検出する際の分解能を劣化
させる原因となっていることがあった。誘電体反射層の
抵抗成分により透明導電膜41に直流電圧が印加された
時、電荷が面方向に広がり、電圧分布の空間分解能が低
下する。
【0041】このため、図4の等価回路から、透明導電
膜41に例えば交流電圧を印加すると、電荷の面方向へ
の拡散を抑圧することができ、透明導電膜41に印加さ
れた電圧分布を分解能よく検出することができることが
分かる。
【0042】例えば、図6(a)に示すように交流電圧
を信号源28から透明導電膜29に印加する。図6
(b)に示すように交流電圧の絶対値が最大になった時
に同期して、制御装置27でタイミングを制御し、光検
出装置25で電気光学素子291からの反射光を検出す
る。交流電圧の絶対値が大きい時、検出される電圧分布
の強度も大きくなる。このため、図6(a)のような交
流電圧を透明導電膜29に印加し、図6(b)に示すよ
うに交流電圧の振幅最大時に同期して反射光を検出する
ことにより感度よく、電気光学素子291(30)の面
方向の分布定数の影響なく、電圧分布を検出することが
できる。
【0043】上記のように、電気光学素子291(3
0)と、電気光学素子291(30)と欠陥の検出対象
との間の空気層とを合わせて、分布定数回路的な特性を
もつので、下記するような、信号と反射光の検出タイミ
ングの組み合わせも、実施の形態として望ましい。
【0044】図7(a)、(b)はパルス電圧による周
期的零和電圧を印加する実施形態の概要を示す図であ
る。
【0045】図7(a)に示すように等しい振幅の正負
のパルス電圧を信号源28から透明導電膜29に印加す
る。図7(b)に示すようにパルス電圧の印加タイミン
グに同期して、制御装置27でタイミングを制御し、光
検出装置25で電気光学素子291(30)からの反射
光を検出する。この形態によって、電圧分布を光強度分
布として分解能よく、S/N比を向上して検出すること
ができる。
【0046】上記の形態では周期的零和電圧の印加によ
り、電荷の面方向への拡散を抑圧しているが、次に、瞬
間波形電圧を印加し、この電圧の直流成分によって、電
界分布が消滅しない過渡段階で検出することにより、電
荷の面方向への拡散の影響を無くした実施形態を説明す
る。
【0047】この実施形態では、図8(a)に示すよう
にステップ電圧を信号源28から透明導電膜29に印加
する。図8(b)に示すようにステップ電圧の印加タイ
ミングに同期して、制御装置27でタイミングを制御
し、光検出装置25で電気光学素子291(30)から
の反射光を検出する。これにより、電気光学素子291
(30)での電荷の拡散による影響無しに、光強度分布
として電圧分布を分解能よく検出することができる。
【0048】次に説明する実施形態では、図9(a)に
示すようにパルス電圧を信号源28から透明導電膜29
に印加する。図9(b)に示すようにパルス電圧の印加
タイミングに同期して、制御装置27でタイミングを制
御し、光検出装置25で電気光学素子291(30)か
らの反射光を検出する。これにより、電気光学素子29
1(30)での電荷の拡散による影響無しに、光強度分
布として電圧分布を分解能よく検出することができる。
【0049】次に説明する実施形態では、図10(a)
に示すようにパルス電圧を連続して信号源28から透明
導電膜29に印加する。図10(b)に示すようにパル
ス電圧の印加タイミングに同期して、制御装置27でタ
イミングを制御し、光検出装置25で電気光学素子29
1(30)からの反射光を検出する。この時、図10
(a)の電圧が印加されない期間Toffを、電気光学結
晶層35(293)のキャパシタ成分に発生する電荷が
放電するに十分な時間に設定する。これにより、電気光
学素子291(30)での電荷の拡散による影響無し
に、光強度分布として電圧分布を分解能よく検出するこ
とができる。連続して印加するパルス電圧に同期して、
光検出装置25で検出した複数の光強度分布のデータ
を、解析装置26で加算平均することにより、S/Nよ
く電圧分布を光強度分布として検出することができる。
【0050】上記の実施形態によれば、透明導電膜29
への電圧の印加時に瞬時に反射光を検出するので、透明
導電膜29の電圧分布が電気光学素子291(30)の
面内方向に広がる前に電圧分布を空間分解能よく検出す
ることができる。
【0051】図11はもう一つの実施形態の透明導電膜
1192の欠陥の検出装置の概略図である。この実施形
態は、偏光子112とビームスプリッタ114の間に
(1/8)波長板113を設け、ビームスプリッタ11
4と検光子116との間に(1/8)波長板115を設
けるものである。(1/8)波長板115を設けない場
合、(1/8)波長板113の代わりに(1/4)波長
板を設けてもよい。これにより、電気光学素子1196
への入射光と出射光の偏光面に最大(1/4)波長分位
相差を持たせることができる。このため、透明導電膜1
192に電圧を印加した時、印加電圧と光強度との関係
は、図12の特性16Aから特性16Bとなり、電圧を
印加した時の感度が高くなる。なお、位相差をもたせる
量として、(1/4)波長分の場合を示したが、本発明
の効果を奏するのであれば、これに限らない。
【0052】この場合、透明導電膜1192に、例え
ば、図6(a)に示したような交流電圧を印加し、図6
(b)に示すように制御装置119でタイミングを制御
することにより、正電圧と負電圧が加わったタイミング
と同期して、光検出装置117で光強度分布を検出す
る。解析装置118で、正電圧、負電圧が加わった時
の、光強度分布の差分をとることにより電圧分布を感度
と分解能よく、光強度分布として検出することができ
る。
【0053】次に、光源20としてパルス光を用いる場
合の実施の形態を説明する。装置の概略構成は図2に示
した実施形態と同じである。特に、電気光学素子が誘電
体反射層294(36)を有する場合について詳述す
る。
【0054】既に、上述したように、誘電体反射層29
4(36)は理想的な誘電体では無く、実際は高い抵抗
値をもっており、このことが透明導電膜29の電圧分布
検出の分解能を劣化させる原因となる。誘電体反射層2
94(36)の抵抗成分により透明導電膜29に直流電
圧が印加された時、電荷が面方向に広がり、電圧分布の
空間分解能が低下する。これを解決するために上記の実
施形態では連続光を照射し、交流電圧を印加するなどの
手段をとった実施形態を記載した。
【0055】ところで、電気光学効果による光強度変化
は非線形な特性であり、印加電圧と光強度変化が電圧の
極性に対し対称の場合、0V付近での感度が低下する。
しかし、電気光学素子291への入射光と出射光の偏光
面に位相差を持たせると、印加電圧と光強度との関係は
既に図12で示したように、非対称となる。そのため、
0V付近での感度が高くなるが、交流電圧を印加した
時、正負の電圧に対し光強度の変化もそれぞれ、明るく
なるか、暗くなってしまう。したがって、CCD等の2
次元光検出装置25で検出した場合、検出周期中の光の
強度変化は平均化され感度が低下することがある。
【0056】そこで、本実施形態では、パルス光を照射
し、その反射光を検出することで、交流電圧の印加で変
化する光の強度変化が、パルス光照射期間中に限り検出
され、透明導電膜29の電圧分布を感度よく検出するこ
とを可能にしたものである。
【0057】図13(a)〜(e)を参照して、本実施
形態の動作を説明する。
【0058】制御装置27は信号源28を制御して、例
えば、図13(a)に示すような交流電圧を透明導電膜
29に印加する。制御装置27は光検出装置25には図
13(b)に示すように連続して検出信号を供給する。
これにより、光検出装置25は、一定期間中、継続的に
反射光を検出可能な状態となる。しかし、後述するよう
に、光の照射タイミングを制御して、光の照射を離散的
に行っているので離散的に反射光を検出することにな
る。なお、本実施形態では、パルス光を照射している
が、光源20は連続光を照射し、光検出装置25の前面
にシャッタを設け、取り込む光を時間的に制限してもよ
い。
【0059】制御装置27は光源20を制御して図13
(c)に示すように交流電圧の正または負(ここでは、
正)の期間に同期してパルス光を電気光学素子291
(30)へ照射させる。
【0060】パルス光は誘電体反射層294(36)で
反射され、反射光が光検出装置25で検出される。反射
光は、交流電圧の印加により生じた電界による光強度変
化成分が重畳され、光検出装置25で検出される反射光
強度は図13(d)に示すようになる。光検出装置25
で検出される光強度は、光検出装置25の検出信号(図
13(b))がONの期間中、すなわち検出期間中に反
射光強度が積算された値である。反射光の検出結果から
照射光に相当する値を減算すると、図13(e)に示す
ように、電界による光強度変化成分(電界画像)が抽出
される。これにより、光検出装置25で検出される2次
元の光強度分布において、透明導電膜29から発生した
電界が存在する部分では電界による光強度変化が検出さ
れ、透明導電膜29の電圧分布が得られる。
【0061】次に、図14(a)〜(g)を参照しても
う一つの実施形態を説明する。
【0062】制御装置27は信号源28を制御して図1
4(a)に示すような交流電圧を透明導電膜29に印加
する。制御装置27は光検出装置25には図14(b)
に示すように連続して検出信号を供給する。
【0063】制御装置27は光源20を制御して図14
(c)に示すように交流電圧の正の期間に同期してパル
ス光を電気光学素子291(30)へ照射させる。
【0064】パルス光は誘電体反射層294(36)で
反射され、反射光が光検出装置25で検出される。反射
光は、交流電圧の印加により生じた電界による光強度変
化成分が重畳され、光検出装置25で検出される反射光
強度は図14(d)に示すようになる。光検出装置25
で検出される光強度は、光検出装置25の検出信号(図
14(b))がONの期間中、すなわち検出期間中に反
射光強度が積算された値である。反射光の検出結果から
照射光に相当する値を減算すると、図14(g)に示す
ように、電界による光強度変化成分(電界画像)が抽出
される。
【0065】次に、制御装置27は光源20を制御して
図14(e)に示すように交流電圧の負の期間に同期し
てパルス光を電気光学素子291(30)へ照射させ
る。
【0066】パルス光は誘電体反射層294(36)で
反射され、反射光が光検出装置25で検出される。反射
光は、交流電圧の印加により生じた電界による光強度変
化成分が重畳され、光検出装置25で検出される反射光
強度は図14(f)に示すようになる。光検出装置25
で検出される光強度は、光検出装置25の検出信号(図
14(b))がONの期間中、すなわち検出期間中に反
射光強度が積算された値である。照射光に相当する値か
ら反射光の検出結果を減算すると、図14(g)に示す
ように、電界による光強度変化成分(電界画像)が抽出
される。
【0067】上記の実施形態の欠陥の検出装置によれ
ば、電気光学効果を応用した方法で、透明導電膜29の
電圧分布を、電気光学素子291(30)の誘電体反射
膜294(36)で電荷が拡散する影響を抑圧し、空間
分解能よく検出できる。この電圧分布を解析することに
より、透明導電膜29の欠陥の検出ができる。
【0068】2次元の光検出装置117において、一般
によく用いられているCCDではサンプリング周波数が
30Hzであり、そのナイキスト周波数より高い交流電
圧を印加するとサンプリング周期中で増減する光強度変
化が相殺し、感度が劣化する場合が有る。
【0069】上記の実施形態では、交流電圧の正負それ
ぞれに同期してパルス光を照射するので、電界によって
光強度が増減どちらかに変化した場合のみが検出され
る。これによりナイキスト周波数よりはるかに高い交流
電圧を印加でき、電界の空間分解能が高まる。
【0070】また、交流電圧と光検出装置の検出タイミ
ングを非同期とすることができ、簡易な装置構成とな
る。電圧分布の差分をとることで、透明導電膜の電圧が
印加されている部分を感度よく検出できる。
【0071】次に、欠陥の検出対象の透明導電膜につい
て説明する。欠陥の検出対象の透明導電膜としては、I
TO(インジウム−チン−オキサイド)膜、や、他の透
明導電膜(例えば、SiO2(酸化スズ)など)などが
検出対象になり得る。もちろん、これらに限らず、透明
な導電膜なら欠陥の検出が可能である。また、カラーフ
ィルタに具備してあるITO膜について適用可能であ
る。また、全面ベタの透明導電膜にある欠陥だけでな
く、ライン状の透明導電膜の断線も検出できる。また、
何らかの基板表面に有る透明導電膜でなく、基板の内部
や裏面に有る透明導電膜の欠陥も検出可能である。
【0072】次に、本発明の欠陥の検出装置および検出
方法により、透明導電膜の欠陥を測定する場合の実施の
形態について、特に、カラーフィルタのITO膜を電極
付きの電気光学素子を用いた場合について説明する。検
出装置の形態を図15に示す。
【0073】電気光学素子の欠陥の検出対象側の電極1
52を欠陥の検出対象であるITO膜(図示せず)に接
した状態で、透明電極膜158と電極152間に交流電
圧を印加する。すると、電極152とITO膜パターン
が電気的に接続された状態であるので、ITO膜のパタ
ーンに応じて電気光学結晶層151に電界が浸透し、電
界により電気光学結晶層151の複屈折率が変化する。
従って、光源157からの光を偏光子153に通して所
望の偏光とし、電気光学素子の上面より入射すると、電
界による複屈折率変化によって偏波成分毎の位相変化が
生ずる。これを誘電体反射層159で反射させて、偏光
子153を通してCCDカメラ155に入射する。光源
側の偏光子153と、光検出器側の偏光子153をクロ
スニコルに設定することで、電界による光の位相変化を
光の強度変化としてCCD155で可視化することが出
来る。これを画像処理装置156で画像処理して、欠陥
の有無を判定できうる。
【0074】検出する際は、カラーフィルタ(図示せ
ず。)の全面を1回で検出できない場合は、カラーフィ
ルタを複数の領域に分けて、それぞれの領域ごとに検出
を行えば良い。
【0075】さらに、具体例で詳述する。欠陥の検出対
象となるカラーフィルタの基板161は多面付けされ、
大型なので図16に示すようにセンサヘッド部分162
(電気光学素子(電極付き))をXYステージ163に
組み込み順次走査により全面検出を行った。
【0076】1つのカラーフィルタ161を複数の領域
に分け、それぞれの領域ごとに欠陥の検出を行う。セン
サヘッド162を下げて、接触させ、1領域の検出が終
わると、センサヘッド162を上げ、次の領域までセン
サヘッド162を移動させ、次に、センサヘッド162
を下げ、次の領域の欠陥の検出を行う。一つのカラーフ
ィルタ161の欠陥の検出が終われば、やはり、センサ
ヘッド162の移動により、次にカラーフィルタ161
の欠陥の検出を行う。
【0077】本検出例により、欠陥がない場合は、一つ
のカラーフィルタ161に対し、一つの全面ベタの画像
が得られるが、欠陥がある場合には、その欠陥に対応し
たところだけが欠如した全面ベタの画像が得られた。
【0078】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、微細で透
明なため、従来の方法では検出が困難であったり、検出
できるが破壊検出となる透明導電膜(特に、カラーフィ
ルタITO膜)の欠陥検出を非破壊で行うことが可能と
なり、検出によるロスを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルタの断面図である。(カラーレジ
ストのオーバーハング形状によりITO成膜が阻害さ
れ、断線が生じている様子を示す説明図。)
【図2】本発明の透明導電膜の欠陥の検出装置の一実施
形態を示す図。
【図3】本発明で使用する電気光学素子の一実施形態を
示す図。
【図4】電気光学素子と、電気光学素子と透明導電膜と
の間の空気層と、を合わせた部分の等価回路図。
【図5】図4に示す等価回路に電圧が伝搬していくこと
を示す説明図。
【図6】信号源から出力される交流電圧と光検出タイミ
ングとの関係を示す説明図。
【図7】信号源から出力される連続する正・負のパルス
電圧と光検出タイミングとの関係を示す説明図。
【図8】信号源から出力されるステップ電圧と光検出タ
イミングとの関係を示す説明図。
【図9】信号源から出力されるパルス電圧と光検出タイ
ミングとの関係を示す説明図。
【図10】信号源から出力される連続する正のパルス電
圧と光検出タイミングとの関係を示す説明図。
【図11】本発明の欠陥の検出装置の一実施形態(光の
位相補償をする場合)を示す図。
【図12】信号源から出力される電圧と光検出装置で検
出される光強度の関係を示す図。(位相補償についての
説明図。)
【図13】光源からパルス光を照射する場合の、印加電
圧、照射光、反射光、電界画像などの関係を示す説明
図。
【図14】光源からパルス光を照射する場合の、印加電
圧、照射光、反射光、電界画像などの関係を示す説明
図。
【図15】本発明の方法を用いた装置概略図である。
【図16】本発明の装置をカラーフィルタのITO膜成
膜工程後のITO膜欠陥検出に適用した場合の図。
【符号の説明】
1…BSO 2…電極 3…偏光子 4…ビームスプリッタ 5…カメラ 6…画像処理装置 7…光源 8…透明電極層 9…誘電体反射層 10…透明基板 11…ガラス 12…ブラックマトリクス 13…カラーレジスト 14…正常に成膜されたITO膜 15…断線したITO膜 20…光源 21…ビームエキスパンダー 22…偏光子 23…ビームスプリッタ 24…偏光子 25…光検出装置 26…解析装置 27…制御装置 28…信号源 29…透明導電膜を有する基板 291…電気光学素子 292…透明基板を有する透明電極層 293…電気光学結晶層 294…反射層 30…電気光学素子 31…透明基板 32…透明電極層 33…接着剤層 34…反射防止層 35…電気光学結晶層 36…反射層 37…反射防止層 41…透明導電膜 42…信号源 110…光源 111…ビームエキスパンダ 112…偏光子 113…(1/8)波長板 114…ビームスプリッタ 115…(1/8)波長板 116…偏光子 117…光検出装置 118…解析装置 119…制御装置 1191…信号源 1192…透明導電膜 1193…透明電極層を有する透明基板 1194…電気光学結晶層 1195…反射層 1196…電気光学素子 150…透明基板 151…電気光学結晶層 152…電極 153…偏光子 154…ビームスプリッタ 155…CCD 156…画像処理装置 157…光源 158…透明電極層 159…反射層 161…カラーフィルタ 162…電気光学素子 163…XYステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01B 5/14 H01B 5/14 A 5G307 Fターム(参考) 2F065 AA49 BB22 CC25 FF41 GG04 JJ03 JJ26 LL09 LL33 LL34 LL36 SS02 SS13 2G051 AA51 AB02 BB07 BB09 BB11 BB20 BC01 CA04 CC07 CC11 CD06 DA07 EA12 2G086 EE10 2H088 FA13 FA30 HA02 HA12 2H092 HA04 NA30 PA08 5G307 FA01 FB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、透明基板と、透明電極層と、
    電界に応じて複屈折率が変化する電気光学結晶層とを有
    する電気光学素子の電気光学結晶層側の近傍に欠陥の検
    出対象である透明導電膜を配置し、透明電極層と透明導
    電膜の間に電圧を印加し、この状態で、偏光子を介し
    て、前記電気光学素子に光源から2次元的に光を照射
    し、電気光学素子からの反射光を前記偏光子とクロスニ
    コルに設定されている偏光子を介して検出した光強度分
    布データに基づいて欠陥を検出する方法であって、 該電圧が周期的零和電圧、パルス電圧、ステップ電圧の
    いずれかであり、該電圧の印加タイミングに合わせて前
    記光を照射することを特徴とする透明導電膜の欠陥検出
    方法。
  2. 【請求項2】少なくとも、透明基板と、透明電極層と、
    電界に応じて複屈折率が変化する電気光学結晶層とを有
    する電気光学素子の電気光学結晶層側の近傍に欠陥の検
    出対象である透明導電膜を配置し、透明電極層と透明導
    電膜の間に電圧を印加し、この状態で、偏光子を介し
    て、前記電気光学素子に光源から2次元的に光を照射
    し、電気光学素子からの反射光を前記偏光子とクロスニ
    コルに設定されている偏光子を介して検出した光強度分
    布データに基づいて欠陥を検出する方法であって、 該電圧が周期的零和電圧、パルス電圧、ステップ電圧の
    いずれかであり、該電圧の印加タイミングに合わせ前記
    反射光を検出することを特徴とする透明導電膜の欠陥検
    出方法。
  3. 【請求項3】前記電気光学素子が、前記透明導電膜が配
    置された側に電極を有し、該電極と前記透明導電膜を接
    触させ、該電極に電圧を印加することにより、前記透明
    電極層と前記透明導電膜の間に電圧を印加することを特
    徴とする請求項1または2に記載の透明導電膜の欠陥検
    出方法。
  4. 【請求項4】前記透明導電膜がITO膜であることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の透明導電膜
    の欠陥検出方法。
  5. 【請求項5】前記ITO膜がカラーフィルタに具備され
    ているITO膜であることを特徴とする請求項4に記載
    の透明導電膜の欠陥検出方法。
  6. 【請求項6】少なくとも、透明基板と、透明電極膜と、
    電界に応じて複屈折率が変化する電気光学結晶層とを有
    する電気光学素子と、欠陥の検出対象である透明導電膜
    と該透明電極層の間に電圧を印加する信号源と、前記電
    気光学素子に偏光子を介して光を2次元的に照射する光
    源と、電気光学素子からの反射光を前記偏光子とクロス
    ニコルに設定されている偏光子を介して検出する光検出
    装置とを有する透明導電膜の欠陥検出装置であって、 該電圧が周期的零和電圧、パルス電圧、ステップ電圧で
    あり、該電圧の印加タイミングに合わせて前記光を照射
    するように制御する制御装置を有することを特徴とする
    透明導電膜の欠陥検出装置。
  7. 【請求項7】少なくとも、透明基板と、透明電極膜と、
    電界に応じて複屈折率が変化する電気光学結晶層とを有
    する電気光学素子と、欠陥の検出対象である透明導電膜
    と該透明電極層の間に電圧を印加する信号源と、前記電
    気光学素子に偏光子を介して光を2次元的に照射する光
    源と、電気光学素子からの反射光を前記偏光子とクロス
    ニコルに設定されている偏光子を介して検出する光検出
    装置とを有する透明導電膜の欠陥検出装置であって、 該電圧が周期的零和電圧、パルス電圧、ステップ電圧で
    あり、該電圧の印加タイミングに合わせて前記反射光を
    検出するように制御する制御装置を有することを特徴と
    する透明導電膜の欠陥検出装置。
  8. 【請求項8】前記電気光学素子が、前記透明導電膜が配
    置された側に電極を有し、該電極を前記透明導電膜に接
    触させた状態で該電極に電圧を印加することにより、該
    透明導電膜と該透明電極層の間に電圧を印加する手段を
    有することを特徴とする請求項6または7に記載の透明
    導電膜の欠陥検出装置。
  9. 【請求項9】前記透明導電膜がITO膜であることを特
    徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の透明導電膜
    の欠陥検出装置。
  10. 【請求項10】前記ITO膜がカラーフィルタに具備さ
    れているITO膜であることを特徴とする請求項9に記
    載の透明導電膜の欠陥検出装置。
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