JP2003261849A - 耐熱性微粘着剤組成物及びこれを用いて形成された耐熱性微粘着フィルム・シート - Google Patents
耐熱性微粘着剤組成物及びこれを用いて形成された耐熱性微粘着フィルム・シートInfo
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Abstract
シートにラミネートされて補強材として用いられるもの
であり、特に、環境に悪影響を与えることがなく、使用
後の廃棄が容易である上、耐熱性が高く、又、補強材と
して優れた粘着力を有し、しかも製造工程後には容易に
剥離することができる耐熱性微粘着剤組成物及びこれを
用いた耐熱性微粘着フィルム・シートを提供することを
目的とする。 【構成】 本発明の耐熱性微粘着剤組成物は、FPC用
基材などのフィルムないしシートにラミネートされて当
該フィルムないしシートを補強する耐熱性微粘着フィル
ム・シート用の粘着剤組成物であって、この粘着剤組成
物は、アクリル系ポリマーに対して、イソシアネート樹
脂及び金属キレート剤を配合したものである。又、本発
明の耐熱性微粘着フィルム・シートは、本発明の耐熱性
微粘着剤組成物をフィルム状ないしシート状の基材に積
層したことを特徴とする。
Description
造工程中におけるFPC用基材(以下、CCLとい
う。)などの断線、支持体(フィルムないしシート)の
折れ等を防止するために、このCCLなどのフィルムな
いしシートにラミネートされて当該フィルムないしシー
トを補強する補強材として好適に用いられる耐熱性微粘
着剤組成物及びこれを用いた耐熱性微粘着フィルム・シ
ートに関する。
ルムのラミネート、エッチング、洗浄、カバーレイのラ
ミネート、キュア等の多くの製造工程を経て製造される
が、近年のCCLの薄膜化に伴い各工程でCCLの折れ
等から回路パターンの断線による不良や、歩留り低下が
問題となっており、その改善方法としてCCLのフィル
ムないしシートにラミネートする補強用の耐熱性微粘着
フィルム・シートが使用されている。
としては、例えば特開平11−112125号に開示さ
れている塩化ビニル系樹脂を基材に積層したものが多用
されている。
うな耐熱性微粘着フィルム・シートは、FPCの製造後
に剥離し、廃棄することを前提として使用されるもので
あるが、近年、環境への配慮から脱塩ビの傾向が強くな
ってきたことに伴い、廃棄コストが多大になってきてい
る。
ル系樹脂を用いないで、その他の樹脂を主成分にした耐
熱性微粘着フィルム・シートが使用されているが、その
ほとんどが耐熱性に劣り、FPC製造工程における熱的
負荷に対する耐性が充分でなく、特に最後のカバーレイ
の硬化工程においては、150〜170℃の温度で1〜
3時間もの高温長時間の熱的負荷がかかることから、F
PCの製造工程で最終のキュア工程まで連続して使用で
きず、中間工程のエッチング工程前までの使用にしか耐
えないといった問題が生じている。
め、特に耐熱性と環境への配慮を念頭において鋭意検討
を重ねた結果、この種、CCLのフィルムないしシート
にラミネートされる補強材として用いられる耐熱性微粘
着フィルム・シート用の粘着剤組成物として、アクリル
系粘着剤を主成分とし、これにイソシアネート系硬化剤
と金属キレート剤を配合した耐熱性微粘着剤組成物を開
発するに至ったものである。
マーを主成分とし、これにイソシアネート樹脂及び金属
キレート剤からなる硬化剤を配合してなる耐熱性微粘着
剤組成物が、FPC基材やCCLの銅箔面に対して適度
な接着性を有し、各工程でCCLに対して剥がれること
なく十分に追従し得るとの知見を得たのである。
物をフィルム状ないしシート状の基材に積層した耐熱性
微粘着フィルム・シートは、耐熱性が高く、且つ補強用
として十分な粘着力を保持し、しかも、高温でのキュア
工程後でもFPCに悪影響を及ぼすことなく容易に再剥
離できるとの知見を得たのである。
のであり、主としてCCLのフィルムないしシートにラ
ミネートされて補強材として用いられるものであり、特
に、環境に悪影響を与えることがなく、使用後の廃棄が
容易である上、耐熱性が高く、又、補強材として優れた
粘着力を有し、しかも製造工程後には容易に剥離するこ
とができる耐熱性微粘着剤組成物及びこれを用いた耐熱
性微粘着フィルム・シートを提供することを目的とす
る。
着剤組成物は、前記目的を達成するために、FPC用基
材などのフィルムないしシートにラミネートされて当該
フィルムないしシートを補強する耐熱性微粘着フィルム
・シート用の粘着剤組成物であって、この粘着剤組成物
は、アクリル系ポリマーに対して、イソシアネート樹脂
及び金属キレート剤を配合したものであることを特徴と
する。
シートは、前記目的を達成するために、本発明に係る耐
熱性微粘着剤組成物をフィルム状ないしシート状の基材
に積層したことを特徴とする。
及び耐熱性微粘着フィルム・シートについて、以下、詳
細に説明する。
主ポリマーとして用いられるアクリル系ポリマーとして
は、特に制限されるものでなく、公知のアクリル系ポリ
マーを適宜選択して用いることができるが、特に、以下
の特定範囲の水酸基価を有するものを用いることが好ま
しい。
2.0未満の場合にあっては、カバーレイの硬化工程等
の高温条件下において、凝集力が低下しズレ、糊のはみ
出し等が生ずる虞れがあるので好ましくない。
提案されるが、硬化剤を多量に配合すると、FPCの補
強の為に要する最低の粘着力を得ることが困難となり、
CCLへのラミネート後の整面工程やドライフィルムの
ラミネート工程において浮きが生じ易くなったり、エッ
チング工程において、粘着層の界面にエッチング液の浸
透を招く虞れがあるため好ましくない。
が15.0を超えると、粘着力が高くなり過ぎて、製造
工程後の剥離が困難となる虞れがある。
し、粘着力を低下させる手段が提案されるが、製造時の
ポットライフが短くなり、製品後の経日変化も激しく変
化するため好ましくない。
おいて用いられるアクリル系ポリマーとしては、その水
酸基価が2.0〜15.0のものを用いることが好まし
く、更に3.0〜13.0のものを用いることが特に好
ましいのである。
しては、イソシアネート樹脂をはじめとして、エポキシ
樹脂、過酸化物、金属キレート剤、アミン等が一般的で
あるが、通常、それぞれの硬化剤を単体で使用するもの
であり、単体で使用することで十分な粘着特性を得るこ
とのできるのである。
熱性微粘着フィルム・シートにおいては、FPC製造後
の剥離除去を前提としているため、FPC製造工程にお
いて必要な粘着があれば充分であり、むしろ必要以上の
高い粘着力は剥離除去が困難になるため好ましくない。
せる為に、硬化剤を大量に配合する手段も提案される
が、このように硬化剤を多量に配合すると、粘着剤組成
物の製造時に十分な時間と温度を要したり、経日変化が
大きくなったり、ポットライフが短くなったり、硬化剤
の反応後の不純物が析出したりする等の問題が生ずるの
で好ましくない。
アネート樹脂と金属錯体を併用するという構成を採用
し、これにより、FPC製造工程における必要な粘着力
と製造後の剥離の容易性を両立させ、耐熱性微粘着フィ
ルム・シートの製造後の経日変化が少なく安定した特性
を発現させているのである。
物において、硬化剤として使用されるイソシアネート樹
脂は、アクリル系ポリマーの粘着力、凝集力を適度に調
整し、耐熱性を向上させために配合されるものであり、
その種類としては特に制限されるものではないが、一般
的には例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート等の代表的なイソシアネート樹脂やその他多官能ポ
リイソシアネート等から選択された少なくとも1種以上
を好適に用いることができる。
おいて、前記イソシアネート樹脂の配合量としては、選
択されたイソシアネート樹脂に応じて適宜決定されるも
のであり、特に限定されるものではないが、一般的には
前記アクリル系ポリマー100重量部に対して、前記イ
ソシアネート樹脂4〜25重量部の範囲程度とすること
が好ましい。
00重量部に対して、イソシアネート樹脂の配合量が4
重量部未満では、硬化状態が不充分で、FPCのキュア
工程を経て剥離の際に粘着剤の糊残りが発生する虞れが
あり、しかも粘着力が高くなり、剥離し難く、FPCが
損傷し易くなるので好ましくない。
対して、イソシアネート樹脂の配合量が25重量部を超
えると、硬化後の粘着力が低くなり過ぎて、CCLへの
ラミネート後の整面工程やドライフィルムのラミネート
工程において、浮きが生じ易くなり、又、エッチング工
程において、粘着層の界面にエッチング液の浸透を招く
おそれがあるので好ましくない。
て、前記イソシアネート樹脂と併用する金属キレート剤
としては、鉄、銅、ナトリウム、カルシウム、アルミニ
ウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、コバルト等の金
属を含むアミノカルボン酸塩から選ばれた少なくとも1
種以上を好適に用いることができる。
キレート剤の配合量としては、選択された金属の種類、
アミノカルボン酸の種類に応じて適宜決定されるもので
あり、その配合量としては限定されるものではないが、
一般的には、アクリル系ポリマー100重量部に対し
て、金属キレート剤0.05〜3重量部の範囲程度が好
ましい。
て、金属キレート剤の配合量が0.05重量部未満で
は、少なすぎてイソシアネート樹脂と併用して用いた意
味がなくるため好ましくない。
対して、金属キレート剤の配合量が3重量部を超える
と、経日変化が大きくなり、又、硬化後の粘着力が低く
なり過ぎて、CCLへのラミネート後の整面工程やドラ
イフィルムのラミネート工程において浮きが生じ易くな
ったり、エッチング工程において粘着層の界面にエッチ
ング液の浸透を招くおそれがあり、逆にFPCのキュア
工程でかかる高温下においては粘着性が非常に大きくな
る結果、使用できなくなるので好ましくない。
着剤組成物においては、水酸基価が2.0〜15のアク
リル系ポリマー100重量部に対し、硬化剤としてのイ
ソシアネート樹脂4〜25重量部及び金属キレート剤
0.05〜3重量部を配合して得られたものが最も好ま
しいのである。
記アクリル系ポリマーとして2種類以上のアクリル系ポ
リマーを使用しても良く、又、相溶性の良い他のエラス
トマー、更に、可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤等を適
宜、適量添加し、粘着性を調整しても良いのである。
物においては、前記所定の成分を適当量配合し、ディス
パー等、公知の混合機で攪拌混合して得られる。
は、このような構成を有するため、耐熱性が高く、且つ
補強用として十分な粘着力を有し、しかもFPC製造工
程後には容易に剥離することができるのであるが、加熱
処理後の粘着力を数値的に制御することが好ましく、具
体的には、常圧下、温度170℃で、2時間の加熱処理
後の粘着力を、0.5N/20mm以下に設定すること
が好ましい。
ートについて、詳細に説明する。
トにおいては、前記目的を達成するために、本発明に係
る耐熱性微粘着剤組成物が、フィルム状ないしシート状
の基材に積層されていることを特徴とするものである。
ルム・シートは、主としてCCLの薄膜化による当該C
CLのフィルム状ないしシート状の基材を補強すること
を目的とするものであることから、この基材としては、
適度なフィルムの硬さ、つまり所定の強度が要求される
が、FPCの製造ライン中での平面性においても重要な
要求特性で、その厚さは、20μm以上75μm以下の
ものが使用に適しており、特に35μmから60μmの
ものが望ましい。
を行っても所要の強度が得難く、CCLの折れや断線を
防止することが困難になるので好ましくないのであり、
一方、75μmを超えるとコストが高くなるだけでな
く、厚さが厚い為に、一般的なCCLとのラミネート方
法である、ロールラミネーターの場合、特に曲率の差か
ら、ラミネート後の浮きが発生し易く、また、製造工程
中のパスロールを介在させるときにも同様の問題が発生
し易いので好ましくない。
トの基材としては、一般的に、ポリエステルフィルム・
シート、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム
・シート、ポリフェニレンサルファイドフィルム・シー
ト又はポリイミドフィルム・シート等が使用できるが、
特に、熱収縮率が温度150℃で30分の条件下におい
て、MD方向で0.5%以下、好ましくは、0.25%
以下であり、TD方向は、0.3%以下、好ましくは
0.2%以下であることが望ましい。
性微粘着フィルム・シートは、FPCの最終工程で通常
1〜3時間もの長時間150〜170℃の高温下に暴露
されるので、通常のポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム等のポリエステルフィルムでは、当該ポリ
エステルのオリゴマーの析出が激しく発生し、この表面
に析出したオリゴマーが製造ライン中で接触部分に付着
したり、転着したりしてFPCの致命的な異物となる。
ては低オリゴマータイプのPETフィルムやPENフィ
ルム等を使用することが好ましく、一般的に要求される
性質として、オリゴマーの程度が、一般にキシレン抽出
法(24時間)により判定した場合、フィルム基材とし
て0.8重量%未満、好ましくは0.5重量%以下のも
のが望ましい。
状ないしシート状の基材に積層するにあたり、その積層
方法は特に限定されるものではないが、具体的には、例
えば公知のフィルム化ないしシート化する方法を採用す
れば良く、具体的には、例えばロールコーター、ファウ
ンテンコーター、ダムコーター等によるコーティングに
より積層するなどの方法が挙げられる。
シートにおいては、その粘着剤層の厚さが用途に応じて
特に限定されるものではないが、一般に、4〜20μm
の範囲、好ましくは6〜10μmの範囲とするのが望ま
しい。
ート時に充分な密着性が得られない場合が有り、一方、
20μmを超えるとシート端面に粘着感があり異物が付
着し易くなるばかりでなく、FPCキュア後の粘着力が
高くなって剥離し難く、これを無理に剥離しようとする
とFPCが損傷する為、好ましくない。
これを用いた本発明に係る耐熱性微粘着フィルム・シー
トは、前記構成を有し、主としてFPC用基材(CC
L)のフィルム面にラミネートされて補強材として用い
られるものであるが、この用途に限られるものではな
く、その他薄膜の加工工程で支持体の補強が必要な分野
のいずれの用途にも好適に採用されるのである。
について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
れぞれ耐熱性微粘着剤組成物を構成する成分をディスパ
ーで、均一に混合した後、基材(プラスチックフィル
ム)上に厚さ7±1μmに塗工し、それぞれ粘着シート
に成形したものである。
合は以下の通りである。
部に対し、イソシアネート樹脂(日本ポリウレタン工業
社製 商品名コロネートL)15重量部、アルミキレー
ト剤(DIC社製 商品名ファインタックTK101)
1重量部を前記の方法で配合し、これをポリエステルフ
ィルム(東レ社製 商品名X10S)に塗布することに
より、本発明の耐熱性微粘着フィルム(塗布厚さ8±2
μm)を得た。
部に対し、イソシアネート樹脂(日本ポリウレタン工業
社製 商品名コロネートL)20重量部、アルミキレー
ト剤(DIC社製 商品名ファインタックTK101)
0.5重量部を前記の方法で配合してポリエチレンナフ
タレートフィルム(帝人社製 商品名テオネックスTM
Q51)に塗布することにより、本発明の耐熱性微粘
着フィルム(塗布厚さ8±2μm)を得た。
量部に対し、イソシアネート樹脂(日本ポリウレタン工
業社製 商品名コロネートL)12重量部、マグネシウ
ムキレート剤(キレスト化学社製 商品名 キレストM
g−40)1.0重量部を前記の方法で配合してポリエ
チレンナフタレートフィルム(帝人社製商品名テオネッ
クスTM Q51)に塗布することにより、本発明の耐
熱性微粘着フィルム(塗布厚さ8±2μm)を得た。
部に対し、イソシアネート樹脂(日本ポリウレタン工業
社製 商品名コロネートL)15重量部を前記の方法で
配合してポリエステルフィルム(東レ社製 商品名X1
0S)に塗布することにより、粘着フィルム(塗布厚さ
8±2μm)を得た。
量部に対し、アルミキレート剤(DIC社製 商品名フ
ァインタックTK101)2重量部を前記の方法で配合
してポリエステルフィルム(東レ社製 商品名ルミラー
X60K)に塗布することにより、粘着シート(塗布厚
さ8±2μm)を得た。
る配合割合の詳細を表1に示す。
粘着フィルムに対して、以下の比較試験を行った。
粘着力の性能を試験するために、当該各粘着フィルムを
MD方向に20mm×120mmの大きさに切断し、
又、CCL(東洋メタライジング社製 メタロイヤル
PI−25D−CCS−08D0)をMD方向40mm
×100mmの大きさに切断して、このCCLのポリイ
ミド側にJIS C 2107に準じて前記各粘着フィ
ルムを常温でラミネートして20分以上放置した。
力)と温度170℃で2時間加熱後に取り出して20分
以上放冷した試料(加熱後粘着力)の180度引き剥が
し粘着力を引張速度50mm/分で測定した。
当該各粘着フィルムをTD方向に20mm×120mm
の大きさに切断し、又、CCL(東洋メタライジング社
製 メタロイヤル PI−25D−CCS−08D0)
をTD方向40mm×100mmの大きさに切断して、
このCCLのポリイミド側にJIS C2107に準じ
て各粘着フィルムを常温でラミネートして20分以上放
置後、恒温槽に入れ、温度170℃で2時間加熱した。
その後に取り出して20分以上放冷した試料のカール状
態を観察した。
において白色析出物の有無を確認した。
で半分をゆっくり、残りの半分をすばやくT剥離で引き
剥がしたときに、CCLのポリイミド面に糊残りが無い
かを確認した。
は0.1〜0.5N/20mmであり、経日試験におい
ても安定した特性をしめしていることが確認され、且つ
外観試験でも問題がないことが認められた。
れも粘着力が比較的強く、又、経日試験で著しく変化
し、特に比較例2のものは外観試験でも、オリゴマー成
分の析出、糊残り等の問題が発生していることが確認さ
れ、安定した特性は得られないことが認められた。
例3に係る耐熱性微粘着フィルムは、FPC製造時の補
強材料としてすべての要求機能を満足できることが認め
られた。
前記構成を有し、FPC製造時の歩留りや取扱性の向上
を実現し、しかも優れた耐熱性、寸法安定性及び経日特
性を備える上、ポリ塩化ビニル樹脂を用いていないので
環境に穏やかであり、その結果、補強材として好適に使
用できるなどの効果を奏するのである。
おいては、従前において通常単体で硬化剤を使用するの
に対し、異質の硬化剤を併用してはじめて得られる耐熱
性微粘着剤組成物であり、又、本発明に係る耐熱性微粘
着剤組成物をフィルム状ないしシート状の基材に積層し
て得られた耐熱性微粘着フィルム・シートは、環境に穏
やかであり、しかも優れた耐熱性、寸法安定性及び経日
特性を備える結果、これらの諸特性上何等問題が無いの
で、FPC製造工程、その他薄膜の加工工程で支持体の
補強が必要な分野のいずれの用途における補強材として
好適に用いられるなどの効果が得られる。
Claims (8)
- 【請求項1】 FPC用基材などのフィルムないしシー
トにラミネートされて当該フィルムないしシートを補強
する耐熱性微粘着フィルム・シート用の粘着剤組成物で
あって、この粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーに対
して、イソシアネート樹脂及び金属キレート剤を配合し
たものであることを特徴とする耐熱性微粘着剤組成物。 - 【請求項2】 アクリル系ポリマーは水酸基価が2.0
〜15.0の範囲にある請求項1に記載の耐熱性微粘着
剤組成物。 - 【請求項3】 アクリル系ポリマー100重量部に対し
て、イソシアネート樹脂の配合量が4〜25重量部であ
る請求項1又は2に記載の耐熱性微粘着剤組成物。 - 【請求項4】 アクリル系ポリマー100重量部に対し
て、金属キレート剤の配合量が0.05〜3重量部であ
る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の耐熱性微粘
着剤組成物。 - 【請求項5】 常圧下、170℃で2時間の加熱処理後
の粘着力が0.5N/20mm以下である請求項1ない
し4のいずれか1項に記載の耐熱性微粘着剤組成物。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
の耐熱性微粘着剤組成物がフィルム状ないしシート状の
基材に積層されていることを特徴とする耐熱性微粘着フ
ィルム・シート。 - 【請求項7】 フィルム状ないしシート状の基材が低オ
リゴマータイプで、且つ、熱収縮率が150℃で30分
の条件化でMD方向0.5%以下、TD方向0.2%以
下である請求項6に記載の耐熱性微粘着フィルム・シー
ト。 - 【請求項8】 請求項6又は7に記載の耐熱性微粘着フ
ィルム・シートがFPC用基材などのフィルムないしシ
ートにラミネートされて当該フィルムないしシートを補
強するために用いられるものである耐熱性微粘着フィル
ム・シート。
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