JP2003261613A - オレフィン類重合用固体触媒成分及び触媒 - Google Patents
オレフィン類重合用固体触媒成分及び触媒Info
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Abstract
ことのでき、特にはプロピレン重合体を高い立体規則性
を維持しながら極めて高い収率で得ることのできるオレ
フィン類重合用固体触媒成分および触媒を提供するこ
と。 【解決手段】 (a)マグネシウム化合物、(b)4価
のチタンハロゲン化合物、(c)電子供与性化合物およ
び(d)一般式X(R1 2SiO)nSiR2 2Xで表され
るハロゲン含有ポリシロキサンを接触させることにより
調製されることを特徴とするオレフィン類重合用固体触
媒成分および触媒。
Description
に維持しながら、極めて高い収率でオレフィン類重合体
を得ることのできるオレフィン類重合用固体触媒成分お
よび触媒に関するものである。
グネシウム、チタン、電子供与性化合物及びハロゲンを
必須成分として含有する固体触媒成分が知られている。
また該固体触媒成分、有機アルミニウム化合物及び有機
ケイ素化合物から成るオレフィン類重合用触媒の存在下
に、オレフィンを重合もしくは共重合させるオレフィン
の重合方法が数多く提案されている。例えば、特開昭5
9−142206号公報には、アルコキシマグネシウム
を酢酸メチルのごときカルボン酸エステルの存在下、芳
香族炭化水素に懸濁させ、次いでおよび四塩化チタンの
ごときハロゲン化チタンを接触してなるオレフィン類重
合用触媒成分が開示されている。
は、アルコキシマグネシウムを芳香族炭化水素に懸濁さ
せ、しかる後にハロゲン化チタンと接触させて得られた
組成物にさらにハロゲン化チタンを接触させ、この際い
ずれかの時点でフタル酸ジエステルのごとき芳香族ジカ
ルボン酸のジエステルと接触させて得られる個体触媒成
分、有機アルミニウム化合物及び有機ケイ素化合物から
なるオレフィン類重合用触媒が開示されている。
は、アルコキシマグネシウム、チタン化合物、フタル酸
ジエステルのごとき芳香族ジカルボン酸のジエステルお
よび環状又は鎖状ポリシロキサンを用いて調製されるオ
レフィン類重合用触媒成分が開示されている。
に残留する塩素やチタン等の触媒残渣を除去する所謂脱
灰行程を省略し得る程の高活性を有すると共に、併せて
立体規則性重合体の収率の向上や、重合時の触媒活性の
持続性を高めることに注力したものであり、それぞれ優
れた成果を上げている。
低減要求、プロセス改善、また共重合体のような高機能
を有する重合体を効率よく製造するために、さらに触媒
の高活性化が強く望まれており、この要求を満足するに
は必ずしも十分ではなく、より一層の改良が望まれてい
た。
は、オレフィン類重合体を極めて高い収率で得ることの
でき、特にプロピレン重合体を高い立体規則性を維持し
ながら高い収率で得ることのできるオレフィン類重合用
固体触媒成分および触媒を提供することにある。
技術に残された課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結
果、マグネシウム化合物、4価のチタンハロゲン化合
物、電子供与性化合物および特定のハロゲン含有ポリシ
ロキサンから形成される固体触媒成分が、オレフィン類
の重合に供したときに極めて高い活性を示し、特にプロ
ピレンの重合に供したとき、高い立体規則性を維持しな
がら極めて高い活性と収率を持つことを見出し、本発明
を完成するに至った。
化合物、(b)4価のチタンハロゲン化合物、(c)電
子供与性化合物および(d)下記一般式(1); X(R1 2SiO)nSiR2 2X (1) (式中Xはハロゲン原子、R1およびR2は炭素数1〜3
のアルキル基、アリール基、フェニル基および水素原
子、nは1〜1000の整数である。)で表されるハロ
ゲン含有ポリシロキサンを接触させることにより調製さ
れるオレフィン類重合用固体触媒成分を提供するもので
ある。
および(B)下記一般式(2); R3 pAlQ3-p (2) (式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは
水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3
の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物か
ら形成されるオレフィン類重合用触媒を提供するもので
ある。
分、(B)下記一般式(2); R3 pAlQ3-p (2) (式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは
水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3
の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物、
および(C)下記一般式(3);R4 q Si(OR5)4-q
(3) (式中、R4は炭素数1〜12のアルキル基、シクロア
ルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、又はアラ
ルキル基を示し、同一または異なっていてもよく、R5
は炭素数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基、アリル基、又はアラルキル基を示
し、同一または異なっていてもよく、qは0≦q≦3の
整数である。)で表される有機ケイ素化合物から形成さ
れるオレフィン類重合用触媒を提供するものである。
のうち固体触媒成分(A)(以下、「成分(A)」とい
うことがある。)の調製に用いられるマグネシウム化合
物(以下単に「成分(a)ということがある。」として
は、ジハロゲン化マグネシウム、ジアルキルマグネシウ
ム、ハロゲン化アルキルマグネシウム、ジアルコキシマ
グネシウム、ジアリールオキシマグネシウム、ハロゲン
化アルコキシマグネシウムあるいは脂肪酸マグネシウム
等が挙げられる。これらのマグネシウム化合物の中でも
ジアルコキシマグネシウムが好ましく、具体的には、ジ
メトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジプ
ロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、エト
キシメトキシマグネシウム、エトキシプロポキシマグネ
シウム、ブトキシエトキシマグネシウム等が挙げられ、
ジエトキシマグネシウムが特に好ましい。また、これら
のジアルコキシマグネシウムは、金属マグネシウムを、
ハロゲンあるいはハロゲン含有金属化合物等の存在下に
アルコールと反応させて得たものでもよい。また、上記
のジアルコキシマグネシウムは、単独あるいは2種以上
併用することもできる。
用いられるジアルコキシマグネシウムは、顆粒状又は粉
末状であり、その形状は不定形あるいは球状のものを使
用し得る。例えば球状のジアルコキシマグネシウムを使
用した場合、より良好な粒子形状と狭い粒度分布を有す
る重合体粉末が得られ、重合操作時の生成重合体粉末の
取扱い操作性が向上し、生成重合体粉末に含まれる微粉
に起因する閉塞等の問題が解消される。
必ずしも真球状である必要はなく、楕円形状あるいは馬
鈴薯形状のものを用いることもできる。具体的にその粒
子の形状は、長軸径lと短軸径wとの比(l/w)が3
以下であり、好ましくは1から2であり、より好ましく
は1から1.5である。
均粒径は1から200μmのものが使用し得る。好まし
くは5から150μmである。球状のジアルコキシマグ
ネシウムの場合、その平均粒径は1から100μm、好
ましくは5から50μmであり、更に好ましくは10か
ら40μmである。また、その粒度については、微粉及
び粗粉の少ない、粒度分布の狭いものを使用することが
望ましい。具体的には、5μm以下の粒子が20%以下
であり、好ましくは10%以下である。一方、100μ
m以上の粒子が10%以下であり、好ましくは5%以下
である。更にその粒度分布をln(D90/D10)
(ここで、D90は積算粒度で90%における粒径、D
10は積算粒度で10%における粒径である。)で表す
と3以下であり、好ましくは2以下である。
ムの製造方法は、例えば特開昭58−41832号公
報、特開昭62−51633号公報、特開平3−743
41号公報、特開平4−368391号公報、特開平8
−73388号公報などに例示されている。
れる4価のチタンハロゲン化合物(b)(以下「成分
(b)」ということがある。)は、一般式Ti(O
R6)mCl 4-m(式中、R6 は炭素数1〜4のアルキル
基を示し、mは0または1〜3の整数である。)で表さ
れるチタンハライドもしくはアルコキシチタンハライド
群から選択される化合物の1種あるいは2種以上であ
る。
テトラクロライド、チタンテトラブロマイド、チタンテ
トラアイオダイド等のチタンテトラハライド、アルコキ
シチタンハライドとしてメトキシチタントリクロライ
ド、エトキシチタントリクロライド、プロポキシチタン
トリクロライド、n−ブトキシチタントリクロライド、
ジメトキシチタンジクロライド、ジエトキシチタンジク
ロライド、ジプロポキシチタンジクロライド、ジ−n−
ブトキシチタンジクロライド、トリメトキシチタンクロ
ライド、トリエトキシチタンクロライド、トリプロポキ
シチタンクロライド、トリ−n−ブトキシチタンクロラ
イド等が例示される。このうち、チタンテトラハライド
が好ましく、特に好ましくはチタンテトラクロライドで
ある。これらのチタン化合物は単独あるいは2種以上併
用することもできる。
に用いられる電子供与性化合物(以下、単に成分(c)
ということがある。)は、酸素原子あるいは窒素原子を
含有する有機化合物であり、例えばアルコール類、フェ
ノール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、酸ハラ
イド類、アルデヒド類、アミン類、アミド類、ニトリル
類、イソシアネート類、Si−O−C結合を含む有機ケ
イ素化合物等が挙げられる。
−プロパノール、2−エチルヘキサノール等のアルコー
ル類、フェノール、クレゾール等のフェノール類、メチ
ルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチ
ルエーテル、アミルエーテル、ジフェニルエーテル、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン、2−イソ
プロピル−2−イソペンチル−1,3―ジメトキシプロ
パン等のエーテル類、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビ
ニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチ
ル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息
香酸フェニル、p−トルイル酸メチル、p−トルイル酸
エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル等のモノカル
ボン酸エステル類、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ
ブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、ア
ジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸
ジイソデシル、アジピン酸ジオクチル、フタル酸ジエス
テル等のジカルボン酸エステル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルブチルケトン、アセトフェノン、ベ
ンゾフェノン等のケトン類、フタル酸ジクロライド、テ
レフタル酸ジクロライド等の酸ハライド類、アセトアル
デヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、
ベンズアルデヒド等のアルデヒド類、メチルアミン、エ
チルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、アニリ
ン、ピリジン等のアミン類、オレイン酸アミド、ステア
リン酸アミド等のアミド類、アセトニトリル、ベンゾニ
トリル、トルニトリル等のニトリル類、イソシアン酸メ
チル、イソシアン酸エチル等のイソシアネート類等を挙
げることができる。
化合物としては、フェニルアルコキシシラン、アルキル
アルコキシシラン、フェニルアルキルアルコキシシラ
ン、シクロアルキルアルコキシシラン、シクロアルキル
アルキルアルコキシシラン等を挙げることができる。
類、とりわけ芳香族ジカルボン酸ジエステルが好ましく
用いられ、特にフタル酸ジエステル及びその誘導体が好
適である。このうち、フタル酸ジエステルの具体例とし
ては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジ−n−プロピル、フタル酸ジ−iso−プロピル、フ
タル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ−iso−ブチル、
フタル酸エチルメチル、フタル酸メチル(iso−プロ
ピル)、フタル酸エチル(n−プロピル)、フタル酸エ
チル(n−ブチル)、フタル酸エチル(iso−ブチ
ル)、フタル酸ジ−n−ペンチル、フタル酸ジ−iso
−ペンチル、フタル酸ジ−neo−ペンチル、フタル酸
ジヘキシル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、フタル酸ジ−
n−オクチル、フタル酸ビス(2,2−ジメチルヘキシ
ル)、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、フタル酸
ジ−n−ノニル、フタル酸ジ−iso−デシル、フタル
酸ビス(2,2−ジメチルヘプチル)、フタル酸n−ブ
チル(iso−ヘキシル)、フタル酸n−ブチル(2−
エチルヘキシル)、フタル酸n−ペンチルヘキシル、フ
タル酸n−ペンチル(iso−ヘキシル)、フタル酸i
so−ペンチル(ヘプチル)、フタル酸n−ペンチル
(2−エチルヘキシル)、フタル酸n−ペンチル(is
o−ノニル)、フタル酸iso−ペンチル(n−デシ
ル)、フタル酸n−ペンチルウンデシル、フタル酸is
o−ペンチル(iso−ヘキシル)、フタル酸n−ヘキ
シル(2,2−ジメチルヘキシル)、フタル酸n−ヘキ
シル(2−エチルヘキシル)、フタル酸n−ヘキシル
(iso−ノニル)、フタル酸n−ヘキシル(n−デシ
ル)、フタル酸n−ヘプチル(2−エチルヘキシル)、
フタル酸n−ヘプチル(iso−ノニル)、フタル酸n
−ヘプチル(neo−デシル)、フタル酸2−エチルヘ
キシル(iso−ノニル)が例示され、これらの1種あ
るいは2種以上が使用される。
は、下記一般式(6); (R7)lC6H4(COOR8)(COOR9)
(6) (式中、R7は炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン
原子を示し、R8およびR 9は炭素数1〜12のアルキル
基を示し、R8とR9は同一であっても異なってもよく、
また、置換基R7の数lは1又は2であり、lが2のと
き、R7は同一であっても異なってもよい。)で表わさ
れるものが好ましい。
1〜8のアルキル基は、具体的にはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペ
ンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキ
シル基、2,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチル
ペンチル基、イソオクチル基、2,2−ジメチルヘキシ
ル基であり、R7のハロゲン原子はフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子である。R7は好ましくはメ
チル基、臭素原子又はフッ素原子であり、より好ましく
はメチル基または臭素原子である。
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−
ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘ
キシル基、イソヘキシル基、2,2−ジメチルブチル
基、2,2−ジメチルペンチル基、またはイソオクチル
基、2,2−ジメチルヘキシル基、n−ノニル基、イソ
ノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ドデシル
基である。この中でもエチル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル
基、イソオクチル基が好ましく、エチル基、n−ブチル
基、ネオペンチル基が特に好ましい。また、置換基R7
の数lは1又は2であり、lが2のとき、R7は同一で
もあっても異なってもよい。lが1の場合、R7は上記
一般式(6)のフタル酸エステル誘導体の3位、4位又
は5位の位置の水素原子と置換し、lが2の場合、R7
は4位および5位の位置の水素原子と置換すると好まし
い。
ステル誘導体としては、4−メチルフタル酸ジエチル、
4−メチルフタル酸ジ−n−ブチル、4−メチルフタル
酸ジイソブチル、4−ブロモフタル酸ジネオペンチル、
4−ブロモフタル酸ジエチル、4−ブロモフタル酸ジ−
n−ブチル、4−ブロモフタル酸ジイソブチル、4−メ
チルフタル酸ジネオペンチル、4,5−ジメチルフタル
酸ジネオペンチル、4−メチルフタル酸ジネオペンチ
ル、4−エチルフタル酸ジネオペンチル、4−メチルフ
タル酸−t−ブチルネオペンチル、4−エチルフタル酸
−t−ブチルネオペンチル、4,5−ジメチルフタル酸
ジネオペンチル、4,5−ジエチルフタル酸ジネオペン
チル、4,5−ジメチルフタル酸−t−ブチルネオペン
チル、4,5−ジエチルフタル酸−t−ブチルネオペン
チル、3−フルオロフタル酸ジネオペンチル、3−クロ
ロフタル酸ジネオペンチル、4−クロロフタル酸ジネオ
ペンチル、4−ブロモフタル酸ジネオペンチルが挙げら
れる。
合わせて用いることも好ましく、その際用いられるエス
テルのアルキル基の炭素数合計が他のエステルのそれと
比べ、その差が4以上になるように該エステル類を組み
合わせることが望ましい。
ロゲン含有ポリシロキサン(d)(以下単に「成分
(d)」ということがある。)は上記一般式(1)で表
される化合物である。上記一般式(1)においてハロゲ
ン原子としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ
素原子であり、好ましくは塩素原子および臭素原子であ
る。本発明の成分(d)はα、ω−ジハロアルキルポリ
シロキサン、α、ω−ジハロアリールポリシロキサン、
α、ω−ジハロフェニルポリシロキサン、あるいはα、
ω−ジハロハイドロジェンポリシロキサンであり、具体
的な化合物としては、1、3−ジクロロテトラメチルジ
シロキサン、1、5−ジクロロヘキサメチルトリシロキ
サン、1、7−ジクロロオクタメチルテトラシロキサ
ン、ジクロロポリシロキサン、1、3−ジブロモテトラ
メチルジシロキサン、1、5−ジブロモヘキサメチルト
リシロキサン、1、7−ジブロモオクタメチルテトラシ
ロキサン、ジブロモポリシロキサンなどが挙げられる。
これらのハロゲン含有ポリシロキサンは1種又は2種以
上用いることができる。ハロゲン含有ポリシロキサン
(d)を用いることにより、生成ポリマーの立体規則性
あるいは結晶性を向上させることができる。
(b)、(c)及び(d)を、芳香族炭化水素(e)
(以下単に「成分(e)」ということがある。)の存在
下で接触させることによって成分(A)を調製する方法
が調製方法の好ましい態様であるが、この成分(e)と
しては具体的にはトルエン、キシレン、エチルベンゼン
などの沸点が50〜150℃の芳香族炭化水素が好まし
く用いられる。また、これらは単独で用いても、2種以
上混合して使用してもよい。
においては、上記成分の他、更に、上記ハロゲン含有ポ
リシロキサン(d)以外のポリシロキサン(以下単に
「成分(f)」ということがある。)を使用することが
好ましく、ポリシロキサンを用いることにより生成ポリ
マーの立体規則性あるいは結晶性を向上させることがで
き、さらには生成ポリマーの微粉を低減することが可能
となる。ポリシロキサンは、主鎖にシロキサン結合(−
Si−O−結合)を有する重合体であるが、シリコーン
オイルとも総称され、25℃における粘度が2〜100
00センチストークス、より好ましくは3〜500セン
チストークスを有する、常温で液状あるいは粘稠状の鎖
状、部分水素化、環状あるいは変性ポリシロキサンであ
る。
リシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンが、部分
水素化ポリシロキサンとしては、水素化率10〜80%
のメチルハイドロジェンポリシロキサンが、環状ポリシ
ロキサンとしては、ヘキサメチルシクロトリシロキサ
ン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチル
シクロペンタシロキサン、2,4,6−トリメチルシク
ロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラメチルシク
ロテトラシロキサンが、また変性ポリシロキサンとして
は、高級脂肪酸基置換ジメチルシロキサン、エポキシ基
置換ジメチルシロキサン、ポリオキシアルキレン基置換
ジメチルシロキサンが例示される。これらの中で、デカ
メチルシクロペンタシロキサン、及びジメチルポリシロ
キサンが好ましく、デカメチルシクロペンタシロキサン
が特に好ましい。
サンを上記成分(d)のハロゲン含有ポリシロキサン
(f)と併用することによって、さらに生成する重合体の
立体規則性を向上することができる。
ついて述べる。具体的には、ジアルコキシマグネシウム
(a)を、アルコール、ハロゲン化炭化水素溶媒、4価
のチタンハロゲン化合物(b)または芳香族炭化水素
(e)に懸濁させ、フタル酸ジエステルなどの電子供与
性化合物(c)及び/または4価のチタンハロゲン化合
物(b)及びハロゲン含有ポリシロキサン(d)を接触
して固体成分を得る方法が挙げられる。該方法におい
て、球状のマグネシウム化合物を用いることにより、球
状でかつ粒度分布のシャープな固体触媒成分を得ること
ができ、また球状のマグネシウム化合物を用いなくと
も、例えば噴霧装置を用いて溶液あるいは懸濁液を噴霧
・乾燥させる、いわゆるスプレードライ法により粒子を
形成させることにより、同様に球状でかつ粒度分布のシ
ャープな固体触媒成分を得ることができる。
分等を除去した状況下で、撹拌機を具備した容器中で、
撹拌しながら行われる。接触温度は、各成分の接触時の
温度であり、反応させる温度と同じ温度でも異なる温度
でもよい。接触温度は、単に接触させて撹拌混合する場
合や、分散あるいは懸濁させて変性処理する場合には、
室温付近の比較的低温域であっても差し支えないが、接
触後に反応させて生成物を得る場合には、40〜130
℃の温度域が好ましい。反応時の温度が40℃未満の場
合は充分に反応が進行せず、結果として調製された固体
成分の性能が不充分となり、130℃を超えると使用し
た溶媒の蒸発が顕著になるなどして、反応の制御が困難
になる。なお、反応時間は1分以上、好ましくは10分
以上、より好ましくは30分以上である。
製方法としては、成分(a)を成分(e)に懸濁させ、
次いで成分(b)を接触させた後に成分(c)及び成分
(d)を接触させ、反応させることにより固体触媒成分
(A)を調製する方法、あるいは、成分(a)を成分
(e)に懸濁させ、次いで成分(c)を接触させた後に
成分(b)を接触させその後成分(d)を接触させ、反
応させることにより固体触媒成分(A)を調製する方法
を挙げることができる。
製する際の好ましい接触順序をより具体的に例示する。 (1)(a)→(e)→(b)→(c)→(d)→《中
間洗浄→(e)→(b)》→最終洗浄→固体触媒成分
(A) (2)(a)→(e)→(c)→(b)→(d)→《中
間洗浄→(e)→(b)》→最終洗浄→固体触媒成分
(A) (3)(a)→(e)→(b)→(c)→(d)→《中
間洗浄→(e)→(b)→(c)》→最終洗浄→固体触
媒成分(A) (4)(a)→(e)→(b)→(c)→(d)→《中
間洗浄→(e)→(c)→(b)》→最終洗浄→固体触
媒成分(A) (5)(a)→(e)→(c)→(b)→(d)《中間
洗浄→(e)→(b)→(c)》→最終洗浄→固体触媒
成分(A) (6)(a)→(e)→(c)→(b)→(d)→《中
間洗浄→(e)→(c)→(b)》→最終洗浄→固体触
媒成分(A)
っこ(《 》)内の工程については、必要に応じ、複数
回繰り返し行なうことで一層活性が向上する。かつ
《 》内の工程で用いる成分(b)あるいは成分(e)
は、新たに加えたものでも、前工程の残留分のものでも
よい。また、上記(1)〜(6)で示した洗浄工程以外
でも、各接触段階で得られる生成物を、常温で液体の炭
化水素化合物で洗浄することもできる。
(A)の特に好ましい調製方法としては、ジアルコキシ
マグネシウム(a)を沸点50〜150℃の芳香族炭化
水素(e)に懸濁させ、次いでこの懸濁液に4価のチタ
ンハロゲン化合物(b)を接触させた後、反応処理を行
う。この際、該懸濁液に4価のチタンハロゲン化合物
(b)を接触させる前又は接触した後に、フタル酸ジエ
ステルなどの電子供与性化合物(c)の1種あるいは2
種以上を、−20〜130℃で接触させ、さらに電子供
与性化合物(c)を接触させた後に、ハロゲン含有ポリ
シロキサン(d)を20〜130℃で接触させ、反応処
理を行い、固体反応生成物(1)を得る。この際、電子
供与性化合物の1種あるいは2種以上を接触させる前ま
たは後に、低温で熟成反応を行なうことが望ましい。こ
の固体反応生成物(1)を常温で液体の炭化水素化合物
で洗浄(中間洗浄)した後、再度4価のチタンハロゲン
化合物(b)を、芳香族炭化水素化合物の存在下に、−
20〜100℃で接触させ、反応処理を行い、固体反応
生成物(2)を得る。なお必要に応じ、中間洗浄及び反
応処理を更に複数回繰り返してもよい。次いで固体反応
生成物(2)を、常温で液体の炭化水素化合物で洗浄
(最終洗浄)し、固体触媒成分(A)を得る。上記の処
理あるいは洗浄の好ましい条件は以下の通りである。
くは−10〜60℃、より好ましくは0〜30℃で、1
分〜6時間、好ましくは5分〜4時間、特に好ましくは
10分〜3時間。 ・反応処理:40〜130℃、好ましくは70〜120
℃、特に好ましくは80〜115℃で、0.5〜6時
間、好ましくは0.5〜5時間、特に好ましくは1〜4
時間。 ・洗浄:0〜110℃、好ましくは30〜100℃、特
に好ましくは30〜90℃で、1〜20回、好ましくは
1〜15回、特に好ましくは1〜10回。なお、洗浄の
際に用いる炭化水素化合物は、常温で液体の芳香族ある
いは飽和炭化水素が好ましく、具体的には、芳香族炭化
水素としてトルエン、キシレン、エチルベンゼンなど、
飽和炭化水素としてヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサ
ンなどが挙げられる。好ましくは、中間洗浄では芳香族
炭化水素を、最終洗浄では飽和炭化水素を用いることが
望ましい。
の使用量比は、調製法により異なるため一概には規定で
きないが、例えばマグネシウム化合物(a)1モル当た
り、4価のチタンハロゲン化合物(b)が0.5〜10
0モル、好ましくは0.5〜50モル、より好ましくは
1〜10モルであり、電子供与性化合物(c)が0.0
1〜10モル、好ましくは0.01〜1モル、より好ま
しくは0.02〜0.6モルであり、ハロゲン含有ポリ
シロキサン(d)が0.01〜100g、好ましくは
0.05〜80g、より好ましくは1〜50gであり、
芳香族炭化水素(e)が0.001〜500モル、好ま
しくは0.001〜100モル、より好ましくは0.0
05〜10モルでである。
中のチタン、マグネシウム、ハロゲン原子、電子供与性
化合物の含有量は特に規定されないが、好ましくは、チ
タンが0.5〜8.0重量%、好ましくは1.0〜6.
0重量%、より好ましくは1.5〜4.0重量%、マグ
ネシウムが10〜70重量%、より好ましくは10〜5
0重量%、特に好ましくは15〜40重量%、更に好ま
しくは15〜25重量%、ハロゲン原子が20〜85重
量%、より好ましくは30〜85重量%、特に好ましく
は40〜80重量%、更に好ましくは45〜75重量
%、また電子供与性化合物が合計0.5〜30重量%、
より好ましくは合計1〜25重量%、特に好ましくは合
計2〜20重量%である。
る際に用いられる有機アルミニウム化合物(B)(以下
単に「成分(B)」ということがある。)としては、上
記一般式(2)で表される化合物であれば、特に制限さ
れないが、R3としては、エチル基、イソブチル基が好
ましく、Qとしては、水素原子、塩素原子、臭素原子が
好ましく、pは、2又は3が好ましく、3が特に好まし
い。このような有機アルミニウム化合物(B)の具体例
としては、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニ
ウムクロライド、トリイソブチルアルミニウム、ジエチ
ルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムハイ
ドライドが挙げられ、1種あるいは2種以上が使用でき
る。好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウムである。
び成分(B)の他に電子供与性化合物(C)(以下単に
「成分(C)」ということがある。)を用いることがで
きる。特にプロピレンの立体規則性重合を行う際、成分
(C)を用いることにより、触媒の活性および重合体の
立体規則性を向上させることができる。
いられる電子供与性化合物(C)としては前記した固体
触媒成分の調製に用いることのできる電子供与性化合物
と同じものが用いられるが、その中でも9,9−ビス
(メトキシメチル)フルオレン、2−イソプロピル−2
−イソペンチル−1,3―ジメトキシプロパン等のエー
テル類、安息香酸メチルおよび安息香酸エチルなどのエ
ステル類、また有機ケイ素化合物である。
ましく、上記一般式(3)で表される化合物が用いられ
る。一般式(3)で表される有機ケイ素化合物として
は、フェニルアルコキシシラン、アルキルアルコキシシ
ラン、フェニルアルキルアルコキシシラン、シクロアル
キルアルコキシシラン、シクロアルキルアルキルアルコ
キシシラン等を挙げることができる。
ると、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシ
シラン、トリ−n−プロピルメトキシシラン、トリ−n
−プロピルエトキシシラン、トリ−n−ブチルメトキシ
シラン、トリイソブチルメトキシシラン、トリ−t−ブ
チルメトキシシラン、トリ−n−ブチルエトキシシラ
ン、トリシクロヘキシルメトキシシラン、トリシクロヘ
キシルエトキシシラン、シクロヘキシルジメチルメトキ
シシラン、シクロヘキシルジエチルメトキシシラン、シ
クロヘキシルジエチルエトキシシラン、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジ−n−プロ
ピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラ
ン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジイソプロピ
ルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラ
ン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジ
メトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、n
−ブチルメチルジメトキシシラン、ビス(2−エチルヘ
キシル)ジメトキシシラン、ビス(2−エチルヘキシ
ル)ジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシ
ラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジシクロヘ
キシルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジエトキシ
シラン、ビス(3−メチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ビス(4−メチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ビス(3,5−ジメチルシクロヘキシル)ジメト
キシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシ
シラン、シクロヘキシルシクロペンチルジエトキシシラ
ン、シクロヘキシルシクロペンチルジプロポキシシラ
ン、3−メチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキ
シシラン、4−メチルシクロヘキシルシクロペンチルジ
メトキシシラン、3,5−ジメチルシクロヘキシルシクロ
ペンチルジメトキシシラン、3−メチルシクロヘキシル
シクロヘキシルジメトキシシラン、4−メチルシクロヘ
キシルシクロヘキシルジメトキシシラン、3,5−ジメチ
ルシクロヘキシルシクロヘキシルジメトキシシラン、シ
クロペンチルメチルジメトキシシラン、シクロペンチル
メチルジエトキシシラン、シクロペンチルエチルジエト
キシシラン、シクロペンチル(イソプロピル)ジメトキ
シシラン、シクロペンチル(イソブチル)ジメトキシシ
ラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロ
ヘキシルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルエチ
ルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジエトキシ
シラン、シクロヘキシル(n−プロピル)ジメトキシシ
ラン、シクロヘキシル(イソプロピル)ジメトキシシラ
ン、シクロヘキシル(n−プロピル)ジエトキシシラ
ン、シクロヘキシル(イソブチル)ジメトキシシラン、
シクロヘキシル(n−ブチル)ジエトキシシラン、シク
ロヘキシル(n−ペンチル)ジメトキシシラン、シクロ
ヘキシル(n−ペンチル)ジエトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フ
ェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエト
キシシラン、フェニルエチルジメトキシシラン、フェニ
ルエチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメ
トキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、n−
プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキ
シシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチル
トリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、
n−ブチルトリエトキシシラン、2-エチルヘキシルトリ
メトキシシラン、2-エチルヘキシルトリエトキシシラ
ン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチ
ルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシ
ラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプ
ロポキシシラン、テトラブトキシシラン等を挙げること
ができる。上記の中でも、ジ−n−プロピルジメトキシ
シラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−ブ
チルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラ
ン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチル
ジエトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、ジ
シクロヘキシルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジ
エトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラ
ン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、シクロヘ
キシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチル
ジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラ
ン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、シクロペンチ
ルメチルジメトキシシラン、シクロペンチルメチルジエ
トキシシラン、シクロペンチルエチルジエトキシシラ
ン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、
シクロヘキシルシクロペンチルジエトキシシラン、3−
メチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラ
ン、4−メチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキ
シシラン、3,5−ジメチルシクロヘキシルシクロペン
チルジメトキシシランが好ましく用いられ、該有機ケイ
素化合物(C)は1種あるいは2種以上組み合わせて用
いることができる。
にオレフィン類の重合もしくは共重合を行う。オレフィ
ン類としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロ
ヘキサン等であり、これらのオレフィン類は1種あるい
は2種以上併用することができる。とりわけ、エチレ
ン、プロピレン及び1−ブテンが好適に用いられる。特
に好ましくはプロピレンである。プロピレンの重合の場
合、他のオレフィン類との共重合を行うこともできる。
共重合されるオレフィン類としては、エチレン、1−ブ
テン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニ
ルシクロヘキサン等であり、これらのオレフィン類は1
種あるいは2種以上併用することができる。とりわけ、
エチレン及び1−ブテンが好適に用いられる。
る各成分の使用量比は、本発明の効果に影響を及ぼすこ
とのない限り任意であり、特に限定されるものではない
が、通常、成分(B)は成分(A)中のチタン原子1モ
ル当たり、1〜2000モル、好ましくは50〜100
0モルの範囲で用いられる。成分(C)は(B)成分1
モル当たり、0.002〜10モル、好ましくは0.0
1〜2モル、特に好ましくは0.01〜0.5モルの範
囲で用いられる。
内にまず有機アルミニウム化合物(B)を装入し、固体
触媒成分(A)を接触させることが望ましい。電子供与
性化合物(C)を用いる場合、まず有機アルミニウム化
合物(B)を装入し、次いで電子供与性化合物(C)を
接触させ、次いで固体触媒成分(A)を接触させること
が望ましい。更にあるいは重合系内にまず有機アルミニ
ウム化合物(B)を装入し、一方で成分(A)と成分
(C)とを予め接触させ、接触させた成分(A)、成分
(C)を重合系内に装入接触させ触媒を形成することを
特徴とすることも好ましい態様である。このように予め
成分(A)と成分(C)とを接触させて処理することに
よって、触媒の対水素活性および生成ポリマーの結晶性
をより向上させることが可能となる。
在下でも不存在下でも行うことができ、またプロピレン
等のオレフィン単量体は、気体及び液体のいずれの状態
でも用いることができる。重合温度は200℃以下、好
ましくは100℃以下であり、重合圧力は10MPa以
下、好ましくは5MPa以下である。また、連続重合
法、バッチ式重合法のいずれでも可能である。更に重合
反応を1段で行ってもよいし、2段以上で行ってもよ
い。
(B)、又は成分(C)を含有する触媒を用いてオレフ
ィンを重合するにあたり(本重合ともいう。)、触媒活
性、立体規則性及び生成する重合体の粒子性状等を一層
改善させるために、本重合に先立ち予備重合を行うこと
が望ましい。予備重合の際には、本重合と同様のオレフ
ィン類あるいはスチレン等のモノマーを用いることがで
きる。具体的には、オレフィン類の存在下に成分
(A)、成分(B)または成分(C)を接触させ、成分
(A)1gあたり0.1〜100gのポリオレフィンを
予備的に重合させ、さらに成分(B)または成分(C)
を接触させ触媒を形成する。
マーの接触順序は任意であるが、好ましくは、不活性ガ
ス雰囲気あるいはプロピレンなどの重合を行うガス雰囲
気に設定した予備重合系内にまず成分(B)を装入し、
次いで成分(A)を接触させた後、プロピレン等のオレ
フィン及び/または1種あるいは2種以上の他のオレフ
ィン類を接触させる。
で、オレフィン類の重合を行った場合、従来の触媒を使
用した場合に較べ、同じ水素量で生成ポリマーのメルト
フローレイト(MI)が向上しており、更に触媒活性及
び生成ポリマーの立体規則性も従来の触媒と同等の性能
を示す。すなわち、本発明の触媒をオレフィン類の重合
に用いると、活性及びポリマーの結晶性を高度に維持し
つつ、対水素活性が改善されるという作用が確認され
た。
に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限
するものではない。 実施例1 〈固体触媒成分の調製〉撹拌機を具備し、窒素ガスで充
分に置換された、容量1000mlの丸底フラスコに、
ジエトキシマグネシウム75g及びトルエン350ml
を装入し、懸濁状態とした。次いで、該懸濁液を、撹拌
機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量100
0mlの丸底フラスコに予め装入されたトルエン300
ml及びチタンテトラクロライド150mlの溶液中に
添加した。次いで、該懸濁液を4℃で1時間反応させた
(低温熟成処理)。その後、フタル酸ジ−n−ブチル2
7.0mlを添加して、昇温して40℃と100℃にな
った時点で、1、7−ジクロロオクタメチルテトラシロ
キサンをそれぞれ15mlずつ添加した。さらに105
℃まで昇温した後、撹拌しながら2時間反応処理(第1
処理)を行った。反応終了後、生成物を100℃のトル
エン650mlで4回洗浄(中間洗浄)し、新たにトル
エン600ml及びチタンテトラクロライド150ml
を加えて、撹拌しながら100℃で2時間の反応処理
(第2処理)を行った。次いで、生成物を40℃のヘプ
タン500mlで7回洗浄し、濾過、乾燥して、粉末状
の固体触媒成分(A)を得た。この固体触媒成分中のチ
タン含有量を測定したところ、2.2重量%であった。
完全に置換された内容積2.0リットルの撹拌機付オー
トクレーブに、トリエチルアルミニウム1.32mmol、
シクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.13mmolお
よび前記固体触媒成分をチタン原子として0.0026
mmol装入し、重合用触媒を形成した。その後、水素ガス
2.0リットル、液化プロピレン1.4リットルを装入
し、20℃で5分間予備重合を行なった後に昇温し、7
0℃で1時間重合反応を行った。このときの固体触媒成
分1g当たりの重合活性、生成重合体中の沸騰n−ヘプ
タン不溶分の割合(HI)、生成重合体(a)のメルト
インデックスの値(MI)を表1に示した。
の重合活性は下式により算出した。 重合活性=生成重合体(g)/固体触媒成分(g) また、生成重合体中の沸騰n−ヘプタン不溶分の割合
(HI)は、この生成重合体を沸騰n−ヘプタンで6時
間抽出したときのn−ヘプタンに不溶解の重合体の割合
(重量%)とした。さらに、生成重合体(a)のメルト
インデックスの値(MI)は、ASTM D1238、又はJIS
K7210に準じて測定した。
りに1、3−ジクロロテトラメチルジシロキサンを使用
した以外は、実施例1と同様に実験を行った。得られた
結果を表1に示す。
りに1、5−ジクロロヘキサメチルトリシロキサンを使
用した以外は、実施例1と同様に実験を行った。得られ
た結果を表1に示す。
なかった以外は、実施例1と同様に実験を行った。得ら
れた結果を表1に示す。
りにデカメチルシクロペンタシロキサンを使用した以外
は、実施例1と同様に実験を行った。得られた結果を表
1に示す。
りにジメチルポリシロキサンを使用した以外は、実施例
1と同様に実験を行った。得られた結果を表1に示す。
ン含有ポリシロキサンを用いると、生成重合体の立体規
則性を高度に維持しながら、触媒の活性が向上すること
がわかる。
い立体規則性を高度に維持しながら、オレフィン類重合
体を極めて高い収率で得ることができる。従って、汎用
ポリオレフィンを、低コストで提供し得ると共に、高機
能性を有するオレフィン類の共重合体の製造において有
用性が期待される。
を示すフローチャート図である。
Claims (8)
- 【請求項1】(a)マグネシウム化合物、(b)4価の
チタンハロゲン化合物、(c)電子供与性化合物および
(d)下記一般式(1); X(R1 2SiO)nSiR2 2X (1) (式中Xはハロゲン原子、R1およびR2は炭素数1〜3
のアルキル基、アリール基、フェニル基および水素原
子、nは1〜1000の整数である。)で表されるハロ
ゲン含有ポリシロキサンを接触させることにより調製さ
れることを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成
分。 - 【請求項2】 前記マグネシウム化合物がジアルコキシ
マグネシウムである請求項1に記載のオレフィン類重合
用固体触媒成分。 - 【請求項3】 前記4価のチタンハロゲン化合物が四塩
化チタンである請求項1に記載のオレフィン類重合用固
体触媒成分。 - 【請求項4】 前記電子供与性化合物がフタル酸ジエス
テルである請求項1に記載のオレフィン類重合用固体触
媒成分。 - 【請求項5】 前記成分(a)〜(d)を沸点が90〜
150℃の常温で液状状態の芳香族炭化水素化合物の存
在下に接触させる請求項1に記載のオレフィン類重合用
固体触媒成分。 - 【請求項6】 前記成分(d)のハロゲン含有ポリシロ
キサンが、1、3−ジクロロテトラメチルジシロキサ
ン、1、5−ジクロロヘキサメチルトリシロキサンおよ
び1、7−ジクロロオクタメチルテトラシロキサンから
選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載のオレ
フィン類重合用固体触媒成分。 - 【請求項7】 (A)請求項1に記載の固体触媒成分お
よび(B)下記一般式(2); R3 pAlQ3-p (2) (式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは
水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3
の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物か
ら形成されることを特徴とするオレフィン類重合用触
媒。 - 【請求項8】 (A)請求項1に記載の固体触媒成分、
(B)下記一般式(2); R3 pAlQ3-p (2) (式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは
水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3
の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物、
および(C)下記一般式(3); R4 q Si(OR5)4-q (3) (式中、R4は炭素数1〜12のアルキル基、シクロア
ルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、又はアラ
ルキル基を示し、同一または異なっていてもよく、R5
は炭素数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基、アリル基、又はアラルキル基を示
し、同一または異なっていてもよく、qは0≦q≦3の
整数である。)で表される有機ケイ素化合物から形成さ
れることを特徴とするオレフィン類重合用触媒。
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