JP2003261261A - 用紙処理装置及び画像形成システム - Google Patents

用紙処理装置及び画像形成システム

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JP2003261261A JP2002064260A JP2002064260A JP2003261261A JP 2003261261 A JP2003261261 A JP 2003261261A JP 2002064260 A JP2002064260 A JP 2002064260A JP 2002064260 A JP2002064260 A JP 2002064260A JP 2003261261 A JP2003261261 A JP 2003261261A
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淳一 飯田
Hideya Nagasako
秀也 永迫
Hiroki Okada
浩樹 岡田
Nobuyasu Suzuki
伸宜 鈴木
Masahiro Tamura
政博 田村
Kenji Yamada
健次 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で用紙束が乱れを防止して綴じる
ことが可能で、用紙上の所定位置で正確に綴じることが
できる用紙処理装置及び画像形成システムを提供する。 【解決手段】 搬入されてきた用紙に対してスティプラ
S2によって綴じ処理を含む所定の処理を施して排出す
る用紙処理装置において、前記スティプルS2がスティ
プル処理トレイF上に集積された用紙束に対して綴じ処
理を行う際に用紙束の厚み方向から叩きコロ12で用紙
を押さえる。叩きコロ12の駆動源である叩きコロモー
タ156は、他の搬送要素の駆動源とは独立させ、用紙
を押さえるときは叩きコロモータ156の駆動を停止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、印刷機等の画像形成装置に一体もしくは別体に設け
られ、画像形成済みの用紙(記録媒体)に対して綴じ、
穴明け、揃え、折りなどの所定の処理を行って排紙する
用紙処理装置及び当該用紙処理装置を含んで構成される
画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やプリンタ等の画像形成装置から
排出される用紙に対して、仕分け/パンチ/スティプル等
の処理を自動で行う用紙後処理装置が種々提供されてい
るが、近年では、その各機能の品質に関してニーズが多
様化/高度化しており、特にスティプル処理された用紙
束の揃え精度(整合状態)に対するニーズは極めて高くな
ってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、整合さ
れた用紙束を綴じ位置迄移動する時に用紙束の自重によ
って束が撓んだりして整合状態が乱れてしまい安定して
綴じ処理ができないという不具合が有る。又、上記不具
合の対応策としてスティプルトレイに収納されている用
紙押さえを行う部材を追加するという策が考えられる
が、装置が複雑化し、コスト高になるという不具合を有
することになる。
【0004】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、簡単な構成で用紙束
が乱れを防止して綴じることが可能で、用紙上の所定位
置で正確に綴じることができる用紙処理装置及び画像形
成システムを提供することにある。
【0005】また、他の目的は、最小限のコストで用紙
束が乱れることなく綴じることが可能な用紙処理装置及
び画像形成システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、第1の手段は、搬入されてきた用紙に対して綴じ手
段によって綴じ処理を含む所定の処理を施して排出する
用紙処理装置において、前記綴じ手段がトレイ上に集積
された用紙束に対して綴じ処理を行う際に用紙束の厚み
方向から用紙を押さえる押さえ手段を備えていることを
特徴とする。
【0007】第2の手段は、第1の手段において、前記
押さえ手段が前記トレイ上の用紙を用紙搬送方向に直交
する方向に整合させる整合手段からなることを特徴とす
る。
【0008】第3の手段は、第2の手段において、前記
整合手段の駆動源は、他の搬送要素の駆動源とは独立
し、用紙を押さえるときは前記整合手段の駆動源の駆動
を停止することを特徴とする。
【0009】第4の手段は、第1または第2の手段にお
いて、前記トレイは用紙搬送方向に対して搬送方向下流
側が下側に位置するように傾斜して設けられていること
を特徴とする。
【0010】第5の手段は、第1の手段において、前記
綴じ手段による綴じ処理は、用紙束の中央部を綴じる中
綴じであることを特徴とする。
【0011】第6の手段は、第1ないし第5のいずれか
の手段に係る用紙処理装置と、入力された画像情報に基
づいて記録媒体上に可視画像を形成する画像形成装置と
から画像形成システムを構成したことを特徴とする。
【0012】第1の手段によれば、用紙束の厚み方向か
ら用紙束を押さえるので、綴じ動作を行う際に用紙束が
乱れることはない。
【0013】第2の手段によれば、整合手段によって用
紙束を押さえるようにするので、構成要素を増やすこと
なく制御手段のプログラムの変更だけで対応することが
可能となる。これにより、コストの上昇は最小限に留め
ることができる。
【0014】第3の手段によれば、整合手段の駆動源を
他の搬送要素の駆動源とは独立して設けたので、他の搬
送要素が駆動中であっても用紙束が乱れることなく用紙
束の押さえ動作が可能になる。
【0015】第4の手段によれば、用紙トレイが用紙搬
送方向に対して搬送方向下流側が下側に位置するように
傾斜して設けられているので、整合手段によって用紙束
を押さえることにより重力によって生じる撓みを抑制す
ることができる。
【0016】第5の手段によれば、中綴じ時に生じる撓
みを抑えることができ、精度のよい中綴じが可能とな
る。
【0017】第6の手段によれば、用紙束の乱れを生じ
ることなく綴じることが可能な画像形成システムを構成
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0019】1.全体構成 図1は本発明の実施形態に係る用紙処理装置としての用
紙後処理装置と画像形成装置とからなる画像形成システ
ムのシステム構成を示す図であり、図では、用紙後処理
装置の全体と画像形成装置の一部を示している。
【0020】図1において、用紙後処理装置PDは、画
像形成装置PRの側部に取付けられており、画像形成装
置PRから排出された用紙(記録媒体)は用紙後処理装
置PDに導かれる。前記用紙は、1枚の用紙に後処理を
施す後処理手段(この実施形態では穿孔手段としてのパ
ンチユニット100)を有する搬送路Aを通り、上トレ
イ201へ導く搬送路B、シフトトレイ202へ導く搬
送路C、整合およびスティプル綴じ等を行う処理トレイ
F(以下、スティプル処理トレイとも称する)へ導く搬
送路Dへ、それぞれ分岐爪15および分岐爪16によっ
て振り分けられるように構成されている。
【0021】搬送路AおよびDを経てスティプル処理ト
レイFへ導かれ、スティプル処理トレイで整合およびス
ティプル等を施された用紙は、偏向手段である分岐ガイ
ド板54と可動ガイド55により、シフトトレイ202
へ導く搬送路C、折り等を施す処理トレイG(以下、中
折り処理トレイとも称する)へ振り分けられるように構
成され、中折り処理トレイGで折り等を施された用紙は
搬送路Hを通り下トレイ203へ導かれる。また、搬送
路D内には分岐爪17が配置され、図示しない低荷重バ
ネにより図の状態に保持されており、用紙後端がこれを
通過した後、搬送ローラ9、10、スティプル排紙ロー
ラ11の内少なくとも搬送ローラ9を逆転することによ
って用紙後端を用紙収容部Eへ導いて用紙を滞留させ、
次用紙と重ね合せて搬送することが可能なように構成さ
れている。この動作を繰り返すことによって2枚以上の
用紙を重ね合せて搬送することも可能である。
【0022】搬送路B、搬送路Cおよび搬送路Dの上流
で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置から受
け入れる用紙を検出する入口センサ301、その下流に
入口ローラ1、パンチユニット100、パンチかすホッ
パ101、搬送ローラ2、分岐爪15および分岐爪16
が順次配置されている。分岐爪15、分岐爪16は図示
しないバネにより図1の状態に保持されており、図示し
ないソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上
方に、分岐爪16は下方に、各々回動することによっ
て、搬送路B、搬送路C、搬送路Dへ用紙を振り分け
る。
【0023】搬送路Bへ用紙を導く場合は、分岐爪15
は図1の状態で前記ソレノイドはOFF、搬送路Cへ用
紙を導く場合は、図1の状態から前記ソレノイドをON
することにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下
方にそれぞれ回動した状態となり、搬送路Dへ用紙を導
く場合は、分岐爪16は図1の状態で前記ソレノイドは
OFF、分岐爪15は図1の状態から前記ソレノイドを
ONすることにより、上方に回動した状態となる。
【0024】この用紙後処理装置では、用紙に対して、
穴明け(パンチユニット100)、用紙揃え+端部綴じ
(ジョガーフェンス53、端面綴じスティプラS1)、
用紙揃え+中綴じ(ジョガーフェンス53、中綴じステ
ィプラS2)、用紙の仕分け(シフトトレイ202)、
中折り(折りプレート74、折りローラ81、82)な
どの各処理を行うことができる。
【0025】画像形成装置PRは、この実施形態では、
入力された画像データに基づいて感光体ドラムなどの画
像形成媒体に光書き込みを行って感光体ドラム表面に潜
像を形成し、形成された潜像をトナー現像して用紙など
の記録媒体に転写し、定着して排紙するいわゆる電子写
真プロセスを使用した画像形成装置であり、電子写真プ
ロセスを使用した画像形成装置自体は公知なので、ここ
での詳細な構成の説明と図示は省略する。なお、この実
施形態では、電子写真プロセスを使用した画像形成装置
を例示しているが、そのほかに、インクジェットや印刷
機などの公知の画像形成装置および印刷機(プリンタ)
を使用したシステムでも良いことはいうまでもない。
【0026】2.シフトトレイ部 この用紙後処理装置PDの最下流部に位置するシフトト
レイ排紙部Iは、シフト排紙ローラ6と、戻しコロ13
と、紙面検知センサ330と、シフトトレイ202と、
図2に示すシフト機構Jと、図3に示すシフトトレイ昇
降機構Kとにより構成される。なお、図2はシフト機構
Jの詳細を示す要部を拡大した斜視図、図3はシフトト
レイ昇降機構Kの要部を拡大した斜視図である。
【0027】図1および図3において、符号13はシフ
ト排紙ローラ6から排出された用紙と接して前記用紙の
後端を図2に示すエンドフェンス32に突き当てて揃え
るためのスポンジ製のコロを示す。この戻しコロ13
は、シフト排紙ローラ6の回転力で回転するようになっ
ている。戻しコロ13の近傍にはトレイ上昇リミットス
イッチ333が設けられており、シフトトレイ202が
上昇して戻しコロ13を押し上げると、前記トレイ上昇
リミットスイッチ333がオンしてトレイ昇降モータ1
68が停止する。これによりシフトトレイ202のオー
バーランが防止される。また、戻しコロ13の近傍に
は、図1に示すように、シフトトレイ202上に排紙さ
れた用紙もしくは用紙束の紙面位置を検知する紙面位置
検知手段としての紙面検知センサ330が設けられてい
る。
【0028】図1に詳細には図示していないが、紙面検
知センサ330は、図3に示す紙面検知レバー30と、
紙面検知センサ(スティプル用)330aと紙面検知セ
ンサ(ノンスティプル用)330bとから構成されてい
る。紙面検知レバー30は、レバーの軸部を中心に回動
可能に設けられ、シフトトレイ202に積載された用紙
の後端上面に接触する接触部30aと扇形の遮蔽部30
bとを備えている。上方に位置する紙面検知センサ(ス
ティプル用)330aは主にスティプル排紙制御に用い
られ、紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bは
主にシフト排紙制御に用いられる。
【0029】本実施形態では、紙面検知センサ(スティ
プル用)330aおよび紙面検知センサ(ノンスティプ
ル用)330bは、遮蔽部30bによって遮られたとき
にオンするようになっている。したがって、シフトトレ
イ202が上昇して紙面検知レバー30の接触部30a
が上方に回動すると、紙面検知センサ(スティプル用)
330aがオフし、さらに回動すると紙面検知センサ
(ノンスティプル用)330bがオンする。用紙の積載
量が所定の高さに達したことが紙面検知センサ(スティ
プル用)330aと紙面検知センサ(ノンスティプル
用)330bによって検知されると、シフトトレイ20
2はトレイ昇降モータ168の駆動により所定量下降す
る。これにより、シフトトレイ202の紙面位置は略一
定に保たれる。
【0030】2.1 シフトトレイの昇降機構 シフトトレイ202の昇降機構について詳細に説明す
る。
【0031】図3に示すようにシフトトレイ202は、
駆動ユニットLにより駆動軸21が駆動されることによ
り昇降する。駆動軸21と従動軸22との間にはタイミ
ングベルト23がタイミングプーリを介してテンション
をもって掛けられ、このタイミングベルト23にシフト
トレイ202を支持する側板24が固定されている。
【0032】このように構成することにより、シフトト
レイ202を含むユニットが昇降可能にタイミングベル
ト23に吊り下げられている。
【0033】駆動ユニットLは、トレイ昇降モータ16
8とウォームギア25とから構成され、駆動源としての
正逆転可能なトレイ昇降モータ168で発生した動力
が、ウォームギヤ25を介して駆動軸21に固定された
ギヤ列の最終ギヤに伝達され、シフトトレイ202を上
下方向に移動させるるようになっている。動力伝達系統
がウォームギヤ25を介しているため、シフトトレイ2
02を一定位置に保持することができ、このギア構成に
より、シフトトレイ202の不意の落下事故等を防止す
ることが可能となっている。
【0034】シフトトレイ202の側板24には、遮蔽
板24aが一体に形成され、下方には積載用紙の満載を
検出する満杯検知センサ334と下限位置を検出する下
限センサ335が配置されており、遮蔽板24aによっ
て満杯検知センサ334と下限センサ335とがオン・
オフされるようになっている。満杯検知センサ334と
下限センサ335はフォトセンサであり、遮蔽板24a
によって遮られたときにオンするようになっている。な
お、図3において、シフト排紙ローラ6は省略してい
る。
【0035】シフトトレイ202の揺動(シフト)機構
は図2に示すように、シフトモータ169とシフトカム
31とからなり、シフトモータ169を駆動源としてシ
フトカム31を回転させることにより、シフトトレイ2
02は用紙排紙方向と直交する方向に往復動する。シフ
トカム31には回転軸中心から一定量離れた位置にピン
31aが立てられ、そのピン31aの他端部がエンドフ
ェンス32の係合部材32aの長孔部32bに遊嵌され
ている。係合部材32aはエンドフェンス32の背面
(シフトトレイ202が位置しない側の面)に固定さ
れ、前記シフトカム31のピン31aの回動位置に応じ
て、用紙排紙方向と直交する方向に往復動し、これにと
もなってシフトトレイ202も用紙排紙方向と直交する
方向に移動する。シフトトレイ202は図1において手
前側と奥側の2つの位置で停止し(図2のシフトカム3
1の拡大図に対応)、その停止制御はシフトカム31の
切り欠きをシフトセンサ336により検出し、この検出
信号に基づいてシフトモータ169をON、OFF制御
することにより行われる。
【0036】エンドフェンス32の前面側には、前記シ
フトトレイ202の案内用の突条32cが設けられ、シ
フトトレイ202の後端部がこの突条32cに上下動自
在に遊嵌され、これにより、シフトトレイ202は上下
動可能かつ用紙搬送方向と直交する方向に往復動可能に
エンドフェンス32に支持される。なお、エンドフェン
ス32はシフトトレイ202上の積載紙の後端をガイド
し、後端を揃える機能を有する。
【0037】2.2 排紙部 図4はシフトトレイ202への排紙部の構造を示す斜視
図である。
【0038】図1および図4において、シフト排紙ロー
ラ6は、駆動ローラ6aと従動ローラ6bを有し、従動
ローラ6bは用紙排出方向上流側を支持され、上下方向
に揺動自在設けられた開閉ガイド板33の自由端部に回
転自在に支持されている。従動ローラ6bは自重または
付勢力により駆動ローラ6aに当接し、用紙は両ローラ
6a、6b間に挟持されて排出される。綴じ処理された
用紙束が排出される時は、開閉ガイド板33が上方に引
き上げられ、所定のタイミングで戻されるようになって
おり、このタイミングはシフト排紙センサ303の検知
信号に基づいて決定される。その停止位置は排紙ガイド
板開閉センサ331の検知信号に基づいて決定され、排
紙ガイド板開閉モータ167により駆動される。なお、
排紙ガイド板開閉モータ167は排紙ガイド板開閉リミ
ットスイッチ332のオンオフにより駆動制御される。
【0039】3 スティプル処理トレイ 3.1 スティプル処理トレイの全体構成 スティプル処理を施すスティプル処理トレイFの構成を
詳細に説明する。
【0040】図5はこのスティプル処理トレイFを用紙
搬送面に垂直な方向から見た平面図、図6はスティプル
処理トレイFとその駆動機構を示す斜視図、図7は用紙
束の放出機構を示す斜視図である。まず、図6に示すよ
うに、スティプル排紙ローラ11によってスティプル処
理トレイFへ導かれた用紙は、スティプル処理トレイF
上に順次積載される。この場合、用紙ごとに叩きコロ1
2で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガー
フェンス53によって横方向(用紙搬送方向と直交する
方向−用紙幅方向とも称す)の整合が行われる。ジョブ
の切れ目、すなわち、用紙束の最終紙から次の用紙束先
頭紙までの間で、制御装置350(図23参照)からの
スティプル信号により端面綴じスティプラS1が駆動さ
れ、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われた用紙束
は、ただちに放出爪52aが突設された放出ベルト52
によりシフト排紙ローラ6へ送られ、受取り位置にセッ
トされているシフトトレイ202に排出される。
【0041】3.2 用紙放出機構 放出爪52aは、図7に示すように、放出ベルトHPセ
ンサ311によりそのホームポジションが検知されるよ
うになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放
出ベルト52に設けられた放出爪52aによりオン・オ
フする。タイミングベルトからなるこの放出ベルト52
の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置
され、スティプル処理トレイFに収容された用紙束を交
互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を
逆回転し、これから用紙束を移動するように待機してい
る放出爪52aと対向側の放出爪52a’の背面でステ
ィプル処理トレイFに収容された用紙束の搬送方向先端
を揃えるようにすることもできる。したがって、この放
出爪52aは用紙束の用紙搬送方向の揃え手段としても
機能する。
【0042】また、図5に示すように、放出モータ15
7により駆動される放出ベルト52の駆動軸である放出
軸65には、用紙幅方向の整合中心に放出ベルト52と
その駆動プーリ62とが配置され、駆動プーリ62に対
して対称に放出ローラ56が配置、固定されている。さ
らに、これらの放出ローラ56の周速は放出ベルト52
の周速より速くなるように設定されている。
【0043】放出ベルト52は放出モータ157の駆動
力をタイミングベルト、タイミングプーリ62を介して
伝達されている。ここではタイミングプーリ(駆動側の
プーリ)62と放出ローラ56は同一軸(放出軸65)
に配置したことで構成される。放出ローラ56と放出ベ
ルトの速度関係を変更する場合等は放出ローラ56を前
記放出軸65上に空転可能とし、放出ローラ56に対し
放出モータ157から分割された駆動力を伝達して減速
比の設定に自由度を持たせても良い。
【0044】また、放出ローラ56の円筒面はゴム等の
高摩擦部材で形成され、従動ローラである加圧コロ57
の自重あるいは付勢力で、両者間に挟持された用紙ある
いは用紙束に対して搬送力を発生できる。
【0045】3.3 処理機構 図6に示すように、叩きコロ12は支点12aを中心に
叩きSOL(ソレノイド)170によって振り子運動を
与えられ、スティプル処理トレイFへ送り込まれた用紙
に間欠的に作用して用紙を後端フェンス51に突き当て
る。なお、叩きコロ12は図において反時計回りに回転
する。叩きコロ12は叩きコロモータ156によって他
の駆動源とは独立して駆動される。駆動制御は後述のC
PU360によってモータドライバ380を介して行わ
れる。叩きコロモータ156はステッピングモータから
なるので、ステッピングモータ381を駆動するモータ
ドライバ380によって駆動される。また、叩きSOL
170もドライバ390を介して駆動され、CPU36
0によって駆動制御される。
【0046】ジョガーフェンス53は、正逆転可能なジ
ョガーモータ158によりタイミングベルトを介して駆
動され、用紙幅方向に往復移動する。
【0047】端面綴じスティプラS1は、図8のステイ
プラS1を移動機構とともに示す斜視図から分かるよう
に、正逆転可能なスティプラ移動モータ159によりタ
イミングベルトを介して駆動され、用紙端部の所定位置
を綴じるために用紙幅方向に移動する。その移動範囲の
一側端には、端面綴じスティプラS1のホームポジショ
ンを検出するスティプラ移動HPセンサ312が設けら
れており、用紙幅方向の綴じ位置は、前記ホームポジシ
ョンからの端面綴じスティプラS1移動量により制御さ
れる。端面綴じスティプラS1は、図9の斜視図に示す
ように針の打ち込み角度を用紙端部と平行あるいは斜め
に変更できるように、さらには、前記ホームポジション
位置でスティプラS1の綴じ機構部だけを所定角度斜め
に回転させ、スティプル針の交換が容易にできるように
構成されている。スティプラS1は斜めモータ160に
よって斜め回転し、針交換位置センサ313によって所
定の斜めの角度に、あるいは、前記針の交換位置まで達
したことが検出されると、斜めモータ160は停止す
る。斜め打ちが終了し、あるいは針交換が終了すると、
元の位置まで回転して次のスティプルに備える。
【0048】中綴じスティプラS2は図1および図5に
示すように、後端フェンス51から中綴じスティプラS
2の針打ち位置までの距離が、中綴じ可能な最大用紙サ
イズの搬送方向長の半分に相当する距離以上となるよう
に配置され、かつ、用紙幅方向の整合中心に対して対称
に2つ配置され、ステー63に固定されている。中綴じ
スティプラS2自体は公知の構成なので、ここでは詳細
についての説明は省略するが、中綴じを行う場合、ジョ
ガーフェンス53で用紙の搬送方向に直交する方向が整
合され、後端フェンス51と叩きコロ5で用紙の搬送方
向が整合された後、放出ベルト52を駆動して放出爪5
2で用紙束の後端部を持ち上げ、中綴じスティプラS2
の綴じ位置に用紙束の搬送方向の中央部が位置するよう
にし、この位置で停止して、綴じ動作を実行させる。そ
して、綴じられた用紙束は、中折り処理トレイG側に搬
送され、中折りされる。詳細は後述する。
【0049】なお、図中符号64aは前側板、64bは
後側板であり、符号310はスティプル処理トレイF上
の用紙の有無を検出する紙有無センサである。
【0050】4.用紙束偏向機構 前記スティプル処理トレイFで中綴じが行われた用紙束
は用紙の中央部で中折りされる。この中折りは中折り処
理トレイGで行われる。そのためには、綴じた用紙束を
中折り処理トレイGに搬送する必要がある。この実施形
態では、スティプル処理トレイFの搬送方向最下流側
に、用紙束偏向手段が設けられ、中折り処理トレイG側
に用紙束を搬送する。
【0051】用紙束偏向機構は、図1および図15のス
ティプル処理トレイFと中折り処理トレイG部分の拡大
図に示すように分岐ガイド板54と可動ガイド55とか
らなる。分岐ガイド板54は図10ないし図12の動作
説明図に示すように支点54aを中心に上下方向に揺動
自在に設けられ、その下流側に回転自在な加圧コロ57
が設けられ、スプリング58により放出ローラ56側に
加圧される。また、分岐ガイド板54の位置は、束分岐
駆動モータ161より駆動力を得て回転するカム61の
カム面61aとの当接位置によって規定される。
【0052】可動ガイド55は放出ローラ56の回転軸
に揺動自在に支持され、可動ガイド55の一端(分岐ガ
イド板54とは反対側の端部)には連結部60aで回動
自在に連結されたリンクアーム60が設けられている。
リンクアーム60は図5に示す前側板64aに固定され
た軸と長孔部60bでされており、これにより可動ガイ
ド55の揺動範囲は規制される。また、スプリング59
により下方に付勢されることによって図10の位置に保
持される。さらに、束分岐駆動モータ161より駆動を
得て回転するカム61のカム面61bによりリンクアー
ム60が押されると、連結されている可動ガイド55は
上方へ回動する。束分岐ガイドHPセンサ315はカム
61の遮蔽部61cを検知してカム61のホームポジシ
ョンを検知する。これにより、カム61はそのホームポ
ジションを基準として束分岐駆動モータ161の駆動パ
ルスをカウントすることにより、停止位置の制御が行わ
れる。
【0053】図10は、カム61がホームポジションに
位置した時の分岐ガイド板54と可動ガイド55の位置
関係を示す動作説明図である。可動ガイド55のガイド
面55aはシフト排紙ローラ6への経路において、用紙
をガイドする機能を有する。
【0054】図11は、カム61が回転することによ
り、分岐ガイド板54が支点54aを中心として図にお
いて反時計方向(下方)へ回動し、加圧コロ57が放出
ローラ56側に接触して加圧している状態を示す動作説
明図である。
【0055】図12は、カム61がさらに回転すること
により、可動ガイド55が図において時計方向(上方)
に回動し、スティプル処理トレイFから中折り処理トレ
イGに導く経路を分岐ガイド板54と可動ガイド55と
で形成した状態を示す動作説明図である。また、図5に
は奥行き方向の位置関係を示す。
【0056】この実施形態では、分岐ガイド板54と可
動ガイド55は1つの駆動モータにより動作するが、個
々に駆動モータを設けて、用紙サイズや綴じ枚数に応じ
て、移動タイミングや停止位置を制御可能に構成しても
良い。
【0057】5.中折り処理トレイ 図13および図14は中折りを行うための折りプレート
74の移動機構の動作説明図である。
【0058】折りプレート74は前後側板64a、64
bに立てられた各2本の軸64cに長孔部74aを遊嵌
することにより支持され、さらに、折りプレート74か
ら立設された軸部74bがリンクアーム76の長孔部7
6bに遊嵌され、リンクアーム76が支点76aを中心
に揺動することにより、折りプレート74は図13およ
び図14中を左右に往復移動する。すなわち、リンクア
ーム76の長孔部76cに折りプレート駆動カム75の
軸部75bは遊嵌されており、折りプレート駆動カム7
5の回転運動によりリンクアーム76は揺動し、これに
応じて、図15において、折りプレート74は束搬送ガ
イド板下上91,92に対して垂直な方向に往復動す
る。
【0059】折りプレート駆動カム75は折りプレート
駆動モータ166により図13中の矢印方向に回転す
る。その停止位置は半月形状の遮蔽部75a両端部を折
りプレートHPセンサ325により検知することで決定
される。
【0060】図13は、処理トレイGの用紙束収容領域
から完全に退避したホームポジション位置を示す。折り
プレート駆動カム75を矢印方向に回転させると折りプ
レート74は矢印方向に移動し、処理トレイGの用紙束
収容領域に突出する。図14は、処理トレイGの用紙束
中央を折りローラ81のニップに押し込む位置を示す。
折りプレート駆動カム75を矢印方向に回転させると折
りプレート74は矢印方向に移動し、処理トレイGの用
紙束収容領域から退避する。
【0061】なお、この実施形態では、中折りについて
は用紙束を折ることを前提にしているが、この発明は1
枚の用紙を折る場合でも適用できる。この場合は、1枚
だけで中綴じが不要なので、1枚排紙された時点で中折
り処理トレイG側に送り込み、折りプレート74と折り
ローラとによって折り処理を実行して下トレイに排紙す
るようにする。
【0062】6.制御装置 制御装置350は、図16に示すように、CPU36
0、I/Oインターフェース370等を有するマイクロ
コンピュータからなり、画像形成装置PR本体のコント
ロールパネルの各スイッチ等、および入口センサ30
1、上排紙センサ302、シフト排紙センサ303、プ
レスタックセンサ304、スティプル排紙センサ30
5、紙有無センサ310、放出ベルトホームポジション
センサ311、スティプル移動ホームポジションセンサ
312、スティプラ斜めホームポジションセンサ313
などの各センサからの信号がI/Oインターフェース3
70を介してCPU360へ入力される。 CPU36
0は、入力された信号に基づいて、シフトトレイ202
用のトレイ昇降モータ168、開閉ガイド板を開閉する
排紙ガイド板開閉モータ167、シフトトレイ202を
移動するシフトモータ169、叩きコロ12を駆動する
叩きコロモータ156、叩きSOL170等の各ソレノ
イド、各搬送ローラを駆動する搬送モータ、各排紙ロー
ラを駆動する排紙モータ、放出ベルト52を駆動する放
出モータ157、端面綴じスティプラS1を移動させる
スティプラ移動モータ159、端面綴じスティプラS1
を斜めに回転させる斜めモータ160、ジョガーフェン
ス53を移動するジョガーモータ158等の駆動を制御
する。叩きコロモータ156はステッピングモータから
なるので、ステッピングモータ381用のモータドライ
バ380を介して駆動され、叩きSOL170はSOL
用のドライバ390を介して駆動される。モータスティ
プル排紙ローラを駆動する図示しないスティプル搬送モ
ータのパルス信号はCPU360に入力されてカウント
され、このカウントに応じて叩きSOL170およびジ
ョガーモータ158が制御される。また、パンチユニッ
ト100もクラッチやモータを制御することによりCP
U360の指示によって穴明けを実行する。
【0063】なお、用紙後処理装置PDの制御は前記C
PU360が図示しないROMに書き込まれたプログラ
ムを、図示しないRAMをワークエリアとして使用しな
がら実行することにより行われる。
【0064】7.動作 以下、前記CPU360によって実行される本実施形態
に係る用紙後処理装置の動作について説明する。
【0065】7.1 処理モードに応じた動作 本実施形態では、後処理モードに応じて下記の排出形態
をとる。
【0066】本実施例では、後処理モードに応じて下記
の排出形態をとる。
【0067】 ノンスティプルモードa:搬送路A搬
送路Bを通り上トレイ201へ排出される。
【0068】 ノンスティプルモードb:搬送路A搬
送路Cを通りシフトトレイ202へ排出される。
【0069】 ソート、スタックモード:搬送路A搬
送路Cを通りシフトトレイ202へ排出される。その
際、シフトトレイ202が、部の区切れ毎に排紙方向と
直交方向に揺動する事で排出される用紙は仕分けられ
る。
【0070】 スティプルモード:搬送路A搬送路D
を経て処理トレイFで整合及び綴じを施され搬送路Cを
通りシフトトレイ202へ排出される。
【0071】 中綴じ製本モード:搬送路A搬送路D
を経て処理トレイFで整合及び中央綴じを施され、更に
処理トレイGで中央折りを施され搬送路Hを通り下トレ
イ203へ排出される。
【0072】また、各モードでの動作は以下のようにな
る。
【0073】のノンスティプルモードaでは、搬送路
Aから分岐爪15で振り分けられた用紙は、搬送路Bに
導かれ搬送ローラ3と上排紙ローラ4によって上トレイ
201へ排出される。また上排紙ローラ4の近傍に配置
され用紙の排出を検出する上排紙センサ302によって
排紙の状態を監視する。
【0074】のノンスティプルモードbでは、搬送路
Aから分岐爪15分岐爪16で振り分けられた用紙は、
搬送路Cに導かれ搬送ローラ5、シフト排紙ローラ6に
よってシフトトレイ202へ排出される。またシフト排
紙ローラ6の近傍に配置され用紙の排出を検出するシフ
ト排紙センサ303によって排紙の状態を監視する。
【0075】のソート、スタックモードでは、ノンス
ティプルモードb時と同様の搬送排紙を行う。その際、
シフトトレイ202が、部の区切れ毎に排紙方向と直交
方向に揺動する事で排出される用紙は仕分けられる。
【0076】のスティプルモードでは、搬送路Aから
分岐爪15、分岐爪16で振り分けられた用紙は、搬送
路Dに導かれ、搬送ローラ7、搬送ローラ9、搬送ロー
ラ10、スティプル排紙ローラ11により処理トレイF
に排出される。前記処理トレイFでは、排紙ローラ11
により順次排出される用紙を整合し所定枚数に達すると
端面綴じスティプラS1により綴じ処理を行う。その
後、綴じられた用紙束は放出爪52aにより下流へ搬送
されシフト排紙ローラ6によりシフトトレイ202へ排
出される。またシフト排紙ローラ6の近傍に配置され用
紙の排出を検出するシフト排紙センサ303によって排
紙の状態を監視する。
【0077】このスティプルモード時の処理トレイFは
以下のように動作する。
【0078】スティプルモードが選択されると、図6に
示すように、ジョガーフェンス53はホームポジション
より移動し、処理トレイFに排出される用紙幅より片側
7mm離れた待機位置で待機する。用紙がスティプル排
紙ローラ11によって搬送され、用紙後端がスティプル
排紙センサ305を通過すると、ジョガーフェンス53
が待機位置から5mm内側に移動して停止する。
【0079】また、スティプル排紙センサ305は用紙
後端通過時点にそれを検知し、その信号がCPU360
に入力される。CPU360ではこの信号の受信時点か
らスティプル排紙ローラ11を駆動する図示しないステ
ィプル搬送モータ155からの発信パルス数をカウント
し、所定パルス発信後に叩きSOL170をオンさせ
る。叩きコロ12は、叩きコロモータ156により駆動
され、叩きSOL170のオン・オフにより振り子運動
をし、オン時には用紙を叩いて下方向に戻し、後端フェ
ンス51に突き当てて紙揃えを行う。このとき、処理ト
レイFに収容される用紙が入口センサ101あるいはス
ティプル排紙センサ305を通過するたびにその信号が
CPU360に入力され、用紙枚数がカウントされる。
【0080】叩きSOL170がオフされて所定時間経
過後、ジョガーフェンス53は、ジョガーモータ158
によってさらに2.6mm内側に移動して一旦停止し、
横揃えが終了する。ジョガーフェンス53はその後7.
6mm外側に移動して待機位置に戻り、次の用紙を待
つ。この動作を最終頁まで行う。その後再び7mm内側
に移動して停止し、用紙束の両側端を押えてスティプル
動作に備える。その後所定時間後に図示しないスティプ
ルモータにより端面綴じスティプラS1が作動し、綴じ
処理が行われる。このとき2ヶ所以上の綴じが指定され
ていれば、1ヶ所の綴じ処理が終了した後、スティプル
移動モータ159が駆動され、端面綴じスティプラS1
が用紙後端に沿って適正位置まで移動され、2ヶ所目の
綴じ処理が行なわれる。また、3ヶ所目以降が指定され
ている場合は、これを繰返す。
【0081】綴じ処理が終了すると、放出モータ157
が駆動され、放出ベルト52が駆動される。このとき、
排紙モータも駆動され、放出爪52aにより持ち上げら
れた用紙束を受け入れるべくシフト排紙ローラ6が回転
し始める。このとき、ジョガーフェンス53は用紙サイ
ズ及び綴じ枚数により異なるように制御される。例え
ば、綴じ枚数が設定枚数より少ない、あるいは設定サイ
ズより小さい場合には、ジョガーフェンス53により用
紙束を押えながら放出爪52aにより用紙束後端を引っ
かけ搬送する。
【0082】そして、紙有無センサ310あるいは放出
ベルトHPセンサ311による検知より所定パルス後に
ジョガーフェンス53を2mm退避させジョガーフェン
ス53による用紙への拘束を解除する。この所定パルス
は、放出爪52aが用紙後端と接触してからジョガーフ
ェンス53の先端を抜ける間で設定されている。
【0083】また、綴じ枚数が設定枚数より多い、ある
いは設定サイズより大きい場合には、予めジョガーフェ
ンス53を2mm退避させ、放出を行う。いずれの場合
も用紙束がジョガーフェンス53を抜けきると、ジョガ
ーフェンス53は、更に5mm外側に移動して待機位置
に復帰し、次の用紙に備える。なお、用紙に対するジョ
ガーフェンス53の距離により拘束力を調整することも
可能である。
【0084】の中綴じ製本モードでは、搬送路Aから
分岐爪15分岐爪16で振り分けられた用紙は、搬送路
Dに導かれ、搬送ローラ7搬送ローラ9搬送ローラ10
スティプル排紙ローラ11により処理トレイFに排出さ
れる。処理トレイFでは、スティプルモード時と同様
に排紙ローラ11により順次排出される用紙を整合し、
スティプルする直前までは同様の動作をする(図1
7)。その後、放出爪52aにより用紙束は図18の位
置(用紙サイズ毎に設定された所定距離下流位置)へ運ば
れ、その時にSOL170をオンして叩きコロ12が用
紙束を押さえる。又、この時叩きコロ12の回転駆動
(図6の矢印で示す方向への回転)は停止している。整合
状態が保たれた用紙束は図18の位置で中綴じスティプ
ラS2により綴じ処理される。綴じられた用紙束は放出
爪52aにより下流へ用紙サイズ毎に設定された所定距
離搬送され一旦停止する(図19)。この移動距離は放
出モータ157の駆動パルスにより管理される。その
後、図19に示すように、用紙束先端部は放出ローラ5
6と加圧コロ57により挟持され、分岐ガイド板54と
可動ガイド55とが回動することによって処理トレイG
へ導かれる経路を通過するべく、再度放出爪52aと放
出ローラ56により下流へ搬送される。この放出ローラ
56は放出ベルト52の駆動軸に設けられており放出ベ
ルト52と同期して駆動される。そして、図20に示す
ように、その用紙束は束搬送ローラ上71と束搬送ロー
ラ下72により、予めその用紙サイズに応じた位置にホ
ームポジションから移動し下側の端面をガイドするべく
停止している可動後端フェンス73まで搬送される。こ
のとき、放出爪52aは、放出ベルト52の外周上に対
向する位置に配置されたもう1つの放出爪52a′が後
端フェンス51近傍に達した位置で停止し、分岐ガイド
板54と可動ガイド55はホームポジションへ復帰し、
次の用紙に備える。
【0085】図21に示すように、可動後端フェンス7
3に突き当てられた用紙束は、束搬送ローラ下72の加
圧を解除される。その後、図22に示すように、綴じら
れた針部近傍は略直角方向に折りプレート74により押
され、その対向する折りローラ81のニップへと導かれ
る。予め回転していた折りローラ81はその用紙束を加
圧搬送することによって用紙束中央に折りを施す。図2
3に示すように、折りを施された用紙束は第2の折りロ
ーラ82により折りぐせを強化され、下排紙ローラ83
により下トレイ203へ排出される。このとき、用紙束
後端が折り部通過センサ323に検知されると、折りプ
レート74可動後端フェンス73はホームポジションに
復帰し、束搬送ローラ下72の加圧は復帰され、次の用
紙に備える。また、次のジョブが同用紙サイズ同枚数で
あれば、可動後端フェンス73はその位置で待機しても
良い。
【0086】このような上記中綴じモード時には、図2
4に示すように綴じ処理される位置から放出爪52a迄
の間で用紙が撓んでしまうことがある。このように撓み
が発生すると、図25(a)に示すように狙いの綴じ位
置(用紙の長手方向中央部)から3〜5mm程度ずれた位
置で綴じてしまったり、図25(b)に示すように綴じ
られた用紙束の端部が揃わずに束の最初の用紙と最後の
用紙で3〜5mm程度ずれてしまうという問題が生じ
る。
【0087】また、用紙搬送方向の整合動作を行う叩き
コロ12の叩きコロモータ156の回転動作を停止ない
と、用紙押さえ動作時に叩きコロ12に接触した用紙が
図6に示す矢印の方向(反時計方向)に動かされて他の用
紙との整合状態が乱されてしまう。
【0088】そこで、本実施形態では、叩きコロ12で
用紙束を押さえて用紙束が図24に示すように撓むこと
がないようにし、また、用紙を押さえている間、叩きコ
ロモータ12を止めて用紙がずれないようにしている。
この処理を図26のフローチャートに示す。
【0089】図26はスティプル/中綴じ製本モード時
に実行されるスティプルトレイ部の制御手順を示すフロ
ーチャートである。
【0090】この処理では、まず、各搬送ローラ1,
2、7,8,9,10,11等及び叩きコロ12が回転
を開始し(ステップS1)、分岐爪15,16が共に上
方向(図1において反時計方向)に切り替えられ、搬送
路D側が開放される(ステップS2)。そして、放出爪
52aのホームポジション位置をホームポジション検知
センサ311によって検知し、ホームポジションから待
機位置に放出爪52aを移動させる(ステップS3)。
この移動は、放出ベルト52を回動させることにより行
われる。同様にジョガーフェンス53も図示しないホー
ムポジション検知センサによってホームポジション位置
を検知し、ホームポジションから待機位置に移動する
(ステップS4)。
【0091】この状態で入口センサ301位置を用紙が
通過するのを待ち(ステップS5,S6)、用紙が通過
する(用紙が搬入される)と(ステップS6−YE
S)、スティプル排紙センサ305位置を用紙が通過す
るのを待つ(ステップS7,S8)。そして、スティプ
ル排紙センサ305を通過して所定時間経過し、用紙が
スティプル処理トレイF上に排紙されたタイミングで叩
きSOL170を所定時間ONし(ステップS9)、叩
きコロ12によって用紙を後端フェンス51側に確実に
落とす。後端フェンス51に用紙の搬送方向後端を押し
当て、用紙搬送方向の整合を取る。叩きコロ12が紙面
から離れた後、ジョガーフェンス53を前述のように所
定量内側に移動させて用紙搬送方向に平行な方向の揃え
動作を行った後、待機位置に戻す(ステップS10)。
このステップS5〜S10までの動作を部の最終紙まで
繰り返し(ステップS11)、ジョガーフェンス53を
所定量内側に移動させて用紙束を挟んだ状態で(ステッ
プS12)端面綴じを行うかどうかチェックする(ステ
ップS13)。
【0092】ステップS13のチェックで、端面綴じを
行うのであれば、端面綴じスティプラS1を移動させて
指示された位置に対して綴じ針を打ち込んで端面綴じを
実行し(ステップS14)、放出爪52aを所定量移動
させて用紙束を少なくともシフト排紙ローラ6のニップ
位置まで押し上げて排紙する(ステップS20)。一
方、端面綴じを行わないのであれば、叩きコロ12の回
転を止め(ステップS15)、中綴じを行うために放出
爪52aを所定量移動させて用紙束の中心を中綴じステ
ィプラS2の綴じ位置まで移動させる(ステップS1
6)。そして、叩きSOL170をONにして(ステッ
プS17)叩きコロ12を回転させない状態で用紙束の
上面に押し当て、用紙束が撓まないように押さえつけて
中綴じスティプラS2によって綴じ動作を行う(ステッ
プS18)。綴じが終了すると、叩きSOL170をオ
フして(ステップS19)叩きコロ12を用紙束から離
間させ、放出爪52aを所定量移動させて用紙束を少な
くともシフト排紙ローラ6のニップ位置まで押し上げて
排紙する(ステップS20)。そして、放出爪52aが
取り付けられている放出ベルト52のホームポジション
センサ311がONになり(ステップS21)放出ベル
ト52のホームポジション位置が認識されると、放出爪
52aが待機位置に達するまで放出ベルト52を駆動し
(ステップS22)、ジョガーフェンス53を待機位置
に戻して(ステップS23)次の動作を待つ。これらの
ステップS5からステップS23までの処理をジョブの
最終部が終了するまで繰り返し(ステップS24)、最
終部まで処理した時点で放出爪52aとジョガーフェン
ス53をホームポジション位置に移動させ(ステップS
25,S26)、各搬送ローラの回転を停止させ、ま
た、叩きコロ12が回転していれば、叩きコロ12の回
転も停止させる(ステップS27)。その後、分岐爪1
5,16を切り替えてシフトトレイ202へ導く搬送路
C側を開放し、用紙がシフトトレイ202に排紙させる
ようにして(ステップS287)この処理を終える。
【0093】叩きコロ12は、用紙がスティプル処理ト
レイFに進入した直後に整合動作を行うため、図27に
示すようスティプル排紙ローラ11より下流側に配置す
る必要があり、さらに、B5横サイズのスティプル処
理、ここでは端面綴じが可能となるようにすると、後端
フェンス51から搬送方向下流側に182mmまでの間
で用紙に接触するように配置される。すなわち、図22
に示すように叩きコロ12の用紙への接触位置は、ステ
ィプル排紙ローラ11のニップ位置から後端フェンス5
1の用紙支持部から182mmまでの間に設定される。
これにより、中綴じ時の用紙束の押さえと、用紙の整合
を確実に行うことができる。
【0094】なお、この実施形態では、用紙搬送方向の
整合手段を叩きコロ12として説明しているが、コロに
限定せずベルトやパドルローラやブラシローラであって
も良い。
【0095】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、綴じ手段
が前記トレイ上に集積された用紙束に対して綴じ処理を
行う際に用紙束の厚み方向から用紙を押さえる押さえ手
段を備えているので、綴じ動作の際に用紙束が乱れるこ
となく用紙束の所定の位置で精度良く綴じることができ
る用紙処理装置及び画像形成システムを提供することが
可能となる。
【0096】また、本発明によれば、整合手段が押さえ
手段を兼ねるので、新たな構成を付加することなくプロ
グラムの変更で対応することが可能であり、最小限のコ
ストで綴じ動作の際に用紙束が乱れることなく用紙束の
所定の位置で精度良く綴じることができる用紙処理装置
及び画像形成システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置を主に
示す用紙処理装置と画像形成装置とからなる画像処理シ
ステムのシステム構成を示す図である。
【図2】実施形態に係る用紙後処理装置のシフト機構の
詳細を示す要部を拡大した斜視図である。
【図3】実施形態に係る用紙後処理装置のシフトトレイ
昇降機構の要部を拡大した斜視図である。
【図4】実施形態に係る用紙後処理装置のシフトトレイ
への排紙部の構造を示す斜視図である。
【図5】実施形態に係る用紙後処理装置のスティプル処
理トレイを用紙搬送面に垂直な方向から見た平面図であ
る。
【図6】実施形態に係る用紙後処理装置のスティプル処
理トレイとその駆動機構及び叩きコロの独立した駆動源
との関係を示す斜視図である。
【図7】実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束の放出
機構を示す斜視図である。
【図8】実施形態に係る用紙後処理装置の端面綴じステ
イプラを移動機構とともに示す斜視図である。
【図9】図8における端面綴じスティプラの斜め回動機
構を示す斜視図である。
【図10】実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束偏向
機構の動作説明図で、用紙あるいは用紙束をシフトトレ
イに排紙するときの状態を示す。
【図11】実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束偏向
機構の動作説明図で、図10の状態から分岐ガイド板が
放出ローラ側に回動した状態を示す。
【図12】実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束偏向
機構の動作説明図で、図11の状態から可動ガイドが分
岐ガイド板側に回動し、中折り処理トレイ側に用紙束を
偏向する経路を形成した状態を示す。
【図13】実施形態に係る用紙後処理装置の折りプレー
トの移動機構の動作説明図で、中折り動作に入る前の状
態を示す。
【図14】実施形態に係る用紙後処理装置の折りプレー
トの移動機構の動作説明図で、中折り後、初期位置に戻
るときの状態を示す。
【図15】実施形態に係る用紙後処理装置のスティプル
処理トレイと中折り処理トレイの詳細を示す図である。
【図16】実施形態に係る画像形成システムの制御系の
構成、特に用紙後処理装置の制御構成を主に示すブロッ
ク図である。
【図17】中綴じ製本モードにおいてスティプル処理ト
レイにスタックされた用紙束の状態を示す動作説明図で
ある。
【図18】中綴じ製本モードにおいてスティプル処理ト
レイでスタックされ、中綴じされるときの状態を示す動
作説明図である。
【図19】中綴じ製本モードにおいてスティプル処理ト
レイで中綴じされた用紙束を用紙束偏向機構によって偏
向させる状態を示す動作説明図である。
【図20】中綴じ製本モードにおいてスティプル処理ト
レイで中綴じされた用紙束を用紙束偏向機構によって偏
向させ、中折り処理トレイに送り込んだときの状態を示
す動作説明図である。
【図21】中綴じ製本モードにおいて中折り処理トレイ
で用紙束を中折り位置に位置させたときの状態を示す動
作説明図である。
【図22】中綴じ製本モードにおいて中折り処理トレイ
で中折りプレートを作動させて用紙束の中折り動作を開
始した時の状態を示す動作説明図である。
【図23】中綴じ製本モードにおいて中折り処理トレイ
からで用紙束を中折りローラによって中折りして排紙す
るときの状態を示す動作説明図である。
【図24】スティプル処理トレイ上の用紙束が撓んだ状
態を示す図である。
【図25】用紙束が撓んだ状態で綴じたときの問題点を
示す図である。
【図26】スティプル処理トレイで中綴じ時に用紙束を
押さえて処理するときの処理手順を示すフローチャート
である。
【図27】用紙束を押さえる機能を発揮できる叩きコロ
の位置を説明するための図である。
【符号の説明】
12 叩きコロ 51 後端フェンス 52 放出ベルト 52a 放出爪 53 ジョガーフェンス 156 叩きコロモータ 170 叩きコロSOL 350 制御回路 360 CPU 370 I/O 380 モータドライバ 390 ドライバ F スティプル処理トレイ G 中折り処理トレイ PD 用紙後処理装置 PR 画像形成装置 S1 端面綴じスティプラ S2 中綴じスティプラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永迫 秀也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 岡田 浩樹 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 伸宜 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田村 政博 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 山田 健次 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 3F054 AA01 AC02 AC04 AC05 BA04 BD02 BG02 BG04 BH02 BH14 DA01 3F108 GA02 GA04 GA05 GB01 GB03 GB07 HA02 HA33 HA39

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬入されてきた用紙に対して綴じ手段に
    よって綴じ処理を含む所定の処理を施して排出する用紙
    処理装置において、 前記綴じ手段がトレイ上に集積された用紙束に対して綴
    じ処理を行う際に用紙束の厚み方向から用紙を押さえる
    押さえ手段を備えていることを特徴とする用紙処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記押さえ手段が前記トレイ上の用紙を
    用紙搬送方向に直交する方向に整合させる整合手段から
    なることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  3. 【請求項3】 前記整合手段の駆動源は、他の搬送要素
    の駆動源とは独立し、用紙を押さえるときは前記整合手
    段の駆動源の駆動を停止することを特徴とする請求項2
    記載の用紙処理装置。
  4. 【請求項4】 前記トレイは用紙搬送方向に対して搬送
    方向下流側が下側に位置するように傾斜して設けられて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の用紙処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記綴じ手段による綴じ処理は、用紙束
    の中央部を綴じる中綴じであることを特徴とする請求項
    1記載の用紙処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の用紙処理装置と、 入力された画像情報に基づいて記録媒体上に可視画像を
    形成する画像形成装置と、から構成されていることを特
    徴とする画像形成システム。
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