JP4184639B2 - 用紙処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、印刷機等の画像形成装置に一体もしくは別体に設けられ、画像形成済みの用紙(記録媒体)に対して所定の処理を行って排紙する用紙処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機やプリンタ等の画像形成装置から排出される用紙に対して、丁合い/仕分け/穴あけ/スティプル等の処理を自動で行う用紙後処理装置が種々提供されている。中でも、オフィス作業の多様化/効率化および複写機/プリンタのカラー化に伴い、用紙の中心部にスティプル処理を行い、その中心部を折る「中綴じ製本」機能のニーズが高まっている。
【0003】
この種の技術として、例えば特開平7−48062号公報に開示された発明が公知である。この発明は、丁合い/仕分け/スティプル(端面綴じ)を行うためのユニットと中綴じ製本を行うためのユニットをそれぞれ別々に設け、用紙後処理装置の用紙受入口にて搬送経路を分岐させてそれぞれのユニットへ導くように構成され、さらに、中綴じ製本を行うための用紙整合部分を急傾斜させて配置することによって多機能/省スペースの装置を提供している。
【0004】
この発明では、丁合い/仕分け/スティプル(端面綴じ)を行うためのユニットと中綴じ製本を行うためのユニットをそれぞれ別々に設けているので、部品点数が多く、装置全体がコスト高となってしまう。
【0005】
そこで、特開平11−286368号公報および特開平11−246103号公報には、前記公知技術の問題点を解決するため、丁合い/仕分け/スティプル(端面綴じ)/中綴じ製本を行うためのユニットを1つとすることによって部品点数の削減とコストダウンを図った発明が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平11−286368号公報記載の発明では、部品点数の削減とコストダウンを図ることができるが、中綴じ製本時は用紙整合/スティプル処理を施した後、折り処理を同一ユニット内で施す構成となっているので、前の部の折り処理が完了するまで次の部の用紙をユニットへ搬送することができず、生産性の面で不利となってしまう。
【0007】
また、特開平11−246103号公報記載の発明では、中間トレイの下部にスティプラを設け、端部綴じの場合には、そのスティプラで綴じて情報に搬送して上側の排出トレイに排紙し、中綴じの場合には、中間トレイに集積された用紙束の中心位置を前記スティプラの位置まで下げて中綴じを行った後、さらに、用紙束の中心が押し型の位置に来るまで用紙束を下げ、その位置で用紙束の中折りを行って端部を裁断して下側の排紙トレイに排紙するようになっている。そのため、中折時に少なくとも中間トレイから用紙束が排紙され、用紙受けが所定の位置に戻るまで、次の用紙を受け入れることができず、生産性の面で不利となってしまう。
【0008】
さらに、この発明では、中間トレイの延長上の下方に中折り機構を設けているので、中折り機構の配設位置が低くならざるを得ず、中折りした用紙束の集積部数が限られることになる。
【0009】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、装置の設置面積を最小限のものとした上で、装置内部の機器の配置空間を確保できる用紙処理装置を提供することにある。
【0010】
また、他の目的は、中折りを行った場合にキズやシワ等の発生がなく、中折りが確実に行える用紙処理装置を提供することにある。
【0011】
また、生産性の高い丁合い/仕分け/パンチ/スティプル(端面綴じ)/中綴じ製本等の用紙処理機能を備えた用紙処理装置を提供することにある。
【0012】
さらに、他の目的は、中折りした用紙の積載量の増大を図ることができる用紙処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、導入された用紙に対して所定の処理を施す用紙処理装置において、用紙束を排紙可能な少なくとも上下2段の排紙トレイと、用紙束の排紙方向の突出量が上側排紙トレイの突出量以下であって、かつ上側排紙トレイより小サイズの下側排紙トレイと、上側排紙トレイへ排紙する第1の排紙ローラ対と、この第1の排紙ローラ対の設置位置よりも用紙排出方向に突出した位置に設置され、下側排紙トレイへ排紙する第2の排紙ローラ対と、前記第2の排紙ローラへ中折り後または切断後の用紙を直接送り込む搬送手段と、用紙搬送方向下流側が上流側よりも高くなるように傾斜し、用紙を一時収納して整合処理を行うトレイと、当該トレイに収納された用紙に対して綴じ処理を行う綴じ手段と、前記トレイの用紙搬送方向下流側に設けられ、前記トレイの下流端部より上方へ用紙束を搬送する第1の搬送経路および前記トレイ下流端部より下方に用紙束を搬送する第2の搬送経路と、を備え、前記搬送手段が中折り処理を行う複数の折りローラ対からなり、前記折りローラ対が前記第2の搬送経路に設けられていることを特徴とする。
【0014】
この手段によれば、設置面積を増加することなく、装置内部の機器の配置空間を確保して中折りまたは切断された用紙を排出することができる。また、複数の折りローラにより、確実にかつきれいに中折りされた用紙束を得ることができる。さらに、折り機構を装置空間内に確保するとともに、スティプルした後に別の処理トレイで折り処理を行うので、折り処理に入る前に次の用紙をスティプル処理トレイに供給することが可能となり、その分、生産性を高めることができる。
【0017】
の手段は、第1の手段において、前記折りローラ対の最終段のローラ対が前記第1の排紙ローラ対よりも用紙排出方向に突出した位置に設置されていることを特徴とする。
【0018】
この手段によれば設置面積を増加させることなく、折り機構を装置空間内に確保することができる。
【0019】
の手段は、第または第の手段において、前記折りローラ対の前段に用紙束の中央部を折りローラ対のニップ部に押し込む折りプレートを備え、当該折りプレートから前記折りローラ対を経て第2の排紙ローラ対に至る搬送経路が略同一平面上に設けられていることを特徴とする。
【0020】
この手段によれば、中折り時に加わる力が均等になるので、中折りを行った場合にキズやシワ等の発生がなく、中折りが確実に行える。
【0023】
の手段は、第1ないし第3の手段において、前記中折りローラ対が前記綴じ手段よりも上方に配置されていることを特徴とする。
【0024】
この手段によれば、中折りされた用紙束の排出位置が高くなるので、下側の排紙トレイにおける用紙束の積載量を増大させることができる。
【0025】
なお、以下の実施形態において、上側排紙トレイはシフトトレイ202に、下側排紙トレイは下トレイ203に、第1の排紙ローラ対はシフト排紙ローラ6に、第2の排紙ローラ対は下排紙ローラ83に、搬送手段は折りローラ81,82に、最終段のローラ対は折りローラ82に、用紙を一時収納して整合処理を行うトレイは処理トレイFに、綴じ手段は端面綴じステイプラS1に、第1の搬送経路はシフト排紙ローラ6に続く経路に、第2の搬送経路は中折り処理トレイGを構成する束搬送ガイド板上、下91,92にそれぞれ対応する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0027】
<全体構成>
図1は本発明の実施形態に係る用紙処理装置としての用紙後処理装置の全体構成を示す図である。
【0028】
図1において、用紙後処理装置PDは、図示しない画像形成装置の側部に取付けられており、画像形成装置から排出された記録媒体、ここでは用紙は用紙後処理装置に導かれる。前記用紙は、1枚の用紙に後処理を施す後処理手段(この実施形態では穿孔手段としてパンチユニット)を有する搬送路Aを通り、上トレイ201へ導く搬送路B、シフトトレイ202へ導く搬送路C、整合およびスティプル綴じ等を行う処理トレイF(以下スティプル処理トレイとも称する)へ導く搬送路Dへ、分岐爪15および分岐爪16によって振り分けられるように構成される。
【0029】
スティプル処理トレイFで整合およびスティプル等を施された用紙は、偏向手段である分岐ガイド板54と可動ガイド55により、シフトトレイ202へ導く搬送路C、折り等を施す処理トレイG(以下、中折り処理トレイとも称する)へ振り分けられるように構成され、中折り処理トレイGで折り等を施された用紙は搬送路Hを通り下トレイ203へ導かれる。また、搬送路D内には分岐爪17が配置され、図示しない低荷重バネにより図の状態に保持されており、用紙後端がこれを通過した後、搬送ローラ9、10、スティプル排紙ローラ11の内少なくとも搬送ローラ9を逆転することで後端を用紙収容部Eへ導き滞留させ、次用紙と重ね合せて搬送することが可能なように構成されている。この動作を繰り返すことによって2枚以上の用紙を重ね合せて搬送することも可能である。
【0030】
搬送路B、搬送路Cおよび搬送路Dの上流で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置から受け入れる用紙を検出する入口センサ301、その下流に入口ローラ1、パンチユニット100、搬送ローラ2、分岐爪15および分岐爪16が順次配置されている。分岐爪15、分岐爪16は図示しないバネにより図1の状態に保持されており、図示しないソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方に、各々回動することによって、搬送路B、搬送路C、搬送路Dへ用紙を振り分ける。
【0031】
搬送路Bへ用紙を導く場合は、分岐爪15は図1の状態で前記ソレノイドはOFF、搬送路Cへ用紙を導く場合は、図1の状態から前記ソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方にそれぞれ回動した状態となり、搬送路Dへ用紙を導く場合は、分岐爪16は図1の状態で前記ソレノイドはOFF、分岐爪15は図1の状態から前記ソレノイドをONすることにより、上方に回動した状態となる。
【0032】
<シフトトレイ部>
この用紙後処理装置PDの最下流部に位置するシフトトレイ排紙部Iは、シフト排紙ローラ6と、戻しコロ13と、紙面検知センサ330と、シフトトレイ202と、図3に示すシフトトレイ昇降機構Jと図2に示すシフト機構K等により構成される。なお、図2はシフト機構Kの詳細を示す要部を拡大した斜視図、図3はシフトトレイ昇降機構Jの要部を拡大した斜視図である。
【0033】
図3において、符号13はシフト排紙ローラ6から排出された用紙と接して前記用紙の後端を図示しないエンドフェンス32に突き当てて揃えるためのスポンジ製のコロを示す。この戻しコロ13は、シフト排紙ローラ6の回転力で回転するようになっている。戻しコロ近傍にはトレイ上昇リミットスイッチ333が設けられており、シフトトレイ202が上昇して戻しコロ13を押し上げると前記トレイ上昇リミットスイッチ333がオンしてトレイ昇降モータ168が停止する。これによりシフトトレイ202のオーバーランが防止される。また、戻しコロ13の近傍には、図1に示すように、シフトトレイ202の紙面位置を検知する紙面位置検知手段としての紙面検知センサ330が設けられている。
【0034】
図1には図示していないが紙面検知センサ330は、図3に示す紙面検知レバー30と、紙面検知センサ(スティプル用)330aと紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bとから構成されている。紙面検知レバー30は、その軸部を中心に回動可能に設けられ、シフトトレイ202に積載された用紙の後端上面に接触する接触部30aと扇形の遮蔽部30bを備えている。上方に位置する紙面検知センサ(スティプル用)330aは主にスティプル排紙制御に用いられ、紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bは主にシフト排紙制御に用いられる。
【0035】
本実施形態では、紙面検知センサ(スティプル用)330aおよび紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bは、遮蔽部30bによって遮られたときにオンするようになっている。したがって、シフトトレイ202が上昇して紙面検知レバー30の接触部30aが上方に回動すると、紙面検知センサ(スティプル用)330aがオフし、さらに回動すると紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bがオンする。用紙の積載量が所定の高さに達したことが紙面検知センサ(スティプル用)330aと紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bによって検知されると、シフトトレイ202は所定量下降する。これにより、シフトトレイ202の紙面位置は略一定に保たれる。
【0036】
《シフトトレイの昇降機構》
シフトトレイ202の昇降機構について詳細に説明する。
【0037】
図3に示すようにシフトトレイ202は、駆動ユニットLにより駆動軸21が駆動されることにより昇降する。駆動軸21と従動軸22との間にはタイミングベルト23がタイミングプーリを介してテンションをもって掛けられ、このタイミングベルト23にシフトトレイ202を支持する側板24が固定されている。このように構成することにより、シフトトレイ202を含むユニットが昇降可能にタイミングベルト23に吊り下げられている。
【0038】
駆動ユニットLは、トレイ昇降モータ168とウォームギア25とから構成され、駆動源としての正逆転可能なトレイ昇降モータ168で発生した動力が、ウォームギヤ25を介して駆動軸21に固定されたギヤ列の最終ギヤに伝達され、シフトトレイ202を上下方向に移動させるるようになっている。動力伝達系統がウォームギヤ25を介しているため、シフトトレイ202を一定位置に保持することができ、このギア構成により、シフトトレイ202の不意の落下事故等を防止することが可能となっている。
【0039】
シフトトレイ202の側板24には、遮蔽板24aが一体に形成され、下方には積載用紙の満載を検出する満杯検知センサ334と下限位置を検出する下限センサ335が配置されており、遮蔽板24aによって満杯検知センサ334と下限センサ335とがオン・オフされるようになっている。満杯検知センサ334と下限センサ335はフォトセンサであり、遮蔽板24aによって遮られたときにオンするようになっている。なお、図3において、シフト排紙ローラ6は省略している。
【0040】
シフトトレイ202の揺動機構は図2に示すように、シフトモータ169とシフトかむ31十からなり、シフトモータ169を駆動源としてシフトカム31を回転させることにより用紙排紙方向に直交する方向に往復動する。シフトカム31には回転軸中心から一定量離れた位置にピン31aが立てられ、そのピン31aの他端部がエンドフェンス32の係合部材32aの長孔部32bに遊嵌されている。係合部材32aはエンドフェンス32の背面(シフトトレイ202が位置しない側の面)に固定され、前記シフトカム31のピン31aの回動位置に応じて、用紙排紙方向と直交する方向に往復動し、これにともなってシフトトレイ202も用紙排紙方向と直交する方向に移動する。前記シフトトレイ202は図1において手前側と奥側の2つの位置で停止し(図2の拡大図に対応)、その停止制御はシフトカム31の切り欠きをシフトセンサ336により検出し、この検出信号に基づいてシフトモータ169をON、OFF制御することにより行われる。
【0041】
エンドフェンス32の前面側には、前記シフトトレイ202の案内用の突条32cが設けられ、シフトトレイ202の後端部がこの突条32cに上下動自在に遊嵌され、これにより、シフトトレイ202は上下動可能かつ用紙搬送方向と直交する方向に往復動可能にエンドフェンス32に支持される。なお、エンドフェンス32はシフトトレイ202上の積載紙の後端をガイドし、後端を揃える機能を有する。
【0042】
図4はシフトトレイへの排紙部の構造を示す斜視図である。図1および図4において、シフト排紙ローラ6は、駆動ローラ6aと従動ローラ6bを有し、従動ローラ6bは用紙排出方向上流側を支持され、上下方向に揺動自在設けられた開閉ガイド板33の自由端部に回転自在に支持されている。従動ローラ6bは自重または付勢力により駆動ローラ6aに当接し用紙は両ローラ間に挟持されて排出される。綴じ処理された用紙束が排出される時は、開閉ガイド板33が上方に引き上げられ、所定のタイミングで戻されるようになっており、このタイミングはシフト排紙センサ303の検知信号に基づいて決定される。その停止位置は排紙ガイド板開閉センサ331の検知信号に基づいて決定され、排紙ガイド板開閉モータ167により駆動される。
【0043】
<スティプル処理トレイ>
スティプル処理を施すスティプル処理トレイFの構成を詳細に説明する。
【0044】
図5はこのスティプル処理トレイFを用紙搬送面に垂直な方向から見た平面図、図6はスティプル処理トレイFとその駆動機構を示す斜視図、図7は用紙束の放出機構を示す斜視図である。まず、図6に示すように、スティプル排紙ローラ11によってスティプル処理トレイFへ導かれた用紙は、スティプル処理トレイF上に順次積載される。この場合、用紙ごとに叩きコロ12で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53によって横方向(用紙搬送方向と直交する方向−用紙幅方向とも称す)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、用紙束の最終紙から次の用紙束先頭紙までの間で、制御装置350(図23参照)からのスティプル信号により端面綴じスティプラS1が駆動され、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われた用紙束は、ただちに放出爪52aが突設された放出ベルト52によりシフト排紙ローラ6へ送られ、受取り位置にセットされているシフトトレイ202に排出される。
【0045】
放出爪52aは、図7に示すように、放出ベルトHPセンサ311によりそのホームポジションが検知されるようになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放出ベルト52に設けられた放出爪52aによりオン・オフする。この放出ベルト52の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置され、スティプル処理トレイFに収容された用紙束を交互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を逆回転し、これから用紙束を移動するように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52a′の背面で、スティプル処理トレイFに収容された用紙束の搬送方向先端を揃えるようにすることもできる。
【0046】
また、図5に示すように、放出モータ157により駆動される放出ベルト52の駆動軸には、用紙幅方向の整合中心に放出ベルト52とその駆動プーリ62とが配置され、それに対して対称に放出ローラ56が配置固定されており、放出ローラ56の周速は放出ベルト52の周速より速くなるように設定されている。
【0047】
図6に示すように、叩きコロ12は支点12aを中心に叩きSOL170によって振り子運動を与えられ、スティプル処理トレイFへ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙を後端フェンス51に突き当てる。なお、叩きコロ12は反時計回りに回転する。
【0048】
ジョガーフェンス53は、正逆転可能なジョガーモータ158によりタイミングベルトを介して駆動され、用紙幅方向に往復移動する。
【0049】
端面綴じスティプラS1は、図8のステイプラS1を移動機構とともに示す斜視図から分かるように、正逆転可能なスティプラ移動モータ159によりタイミングベルトを介して駆動され、用紙端部の所定位置を綴じるために用紙幅方向に移動する。その移動範囲の一側端には、端面綴じスティプラS1のホームポジションを検出するスティプラ移動HPセンサ312が設けられており、用紙幅方向の綴じ位置は、前記ホームポジションからの端面綴じスティプラS1移動量により制御される。端面綴じスティプラS1は、図9の斜視図に示すように前記ホームポジション位置でスティプラS1の綴じ機構部だけを所定角度斜めに回転させ、スティプル針の交換が容易にできるように構成されている。スティプラS1は斜めモータ160によって斜め回転し、針交換位置センサ313によって前記針の交換位置まで達したことが検出されると、斜めモータ160は停止する。針交換が終了すると、元の位置まで回転し、次のスティプルに備える。
【0050】
中綴じスティプラS2は図1および図5に示すように、後端フェンス51から中綴じスティプラS2の針打ち位置までの距離が、中綴じ可能な最大用紙サイズの搬送方向長の半分に相当する距離以上となるように配置され、かつ、用紙幅方向の整合中心に対して対称に2つ配置され、ステー63に固定されている。
【0051】
<用紙束偏向手段>
前記スティプル処理トレイFで中綴じが行われた用紙束は用紙の中央部で中折りされる。この中折りは中折り処理トレイGで行われる。そのためには、綴じた用紙たばを中折り処理トレイGに搬送する必要がある。この実施形態では、スティプル処理トレイFの搬送方向最下流側に、用紙束偏向手段が設けられ、中折り処理トレイG側に用紙束を搬送する。
【0052】
用紙束偏向手段は、図1に示すように分岐ガイド板54と可動ガイド55とからなる。分岐ガイド板54は図10ないし図12の動作説明図に示すように支点54aを中心に上下方向に回動自在に設けられ、その下流側に回転自在な加圧コロ57を有しており、スプリング58により放出ローラ56に加圧される。また、分岐ガイド板54の位置は、束分岐駆動モータ161より駆動を得て回転するカム61のカム面61aと当接することにより決められる。
【0053】
可動ガイド55は放出ローラ56の回転軸に回動自在に支持され、可動ガイド55には回動自在に連結されたリンクアーム60が設けられている。リンクアーム60は図5に示す側板64に固定された軸と長孔部60aで嵌合されており、これにより可動ガイド55の回動範囲は規制される。また、スプリング59により下方に付勢されることによって図10の位置に保持される。さらに、束分岐駆動モータ161より駆動を得て回転するカム61のカム面61bによりリンクアーム60が押されると連結されている可動ガイド55は上方へ回動する。カム61は束分岐ガイドHPセンサをその遮蔽部61cにより検知させることによって、そのホームポジションを得て、束分岐駆動モータ161の駆動パルスによりその停止位置を制御する。
【0054】
図10は、カム61がホームポジション時の分岐ガイド板54と可動ガイド55の位置関係を示す。可動ガイド55のガイド面55aはシフト排紙ローラ6への経路において、用紙をガイドする機能を有している。
【0055】
図11は、カム61が回転することにより、分岐ガイド板54が下方へ回動し加圧コロ57が放出ローラ56に加圧していることを示す。
【0056】
図12は、カム61がさらに回転することにより、可動ガイド55が上方に回動し、処理トレイFから処理トレイGに導く経路を、分岐ガイド板54と可動ガイド55とで形成することを示す。また、図5には奥行き方向の位置関係を示す。
【0057】
この実施形態では、分岐ガイド板54と可動ガイド55は1つの駆動モータにより動作するが、個々に駆動モータを設けて、用紙サイズや綴じ枚数に応じて、移動タイミングや停止位置を制御可能に構成しても良い。
【0058】
<折プレートの移動機構>
図13および図14は折りプレート74の移動機構の動作説明図である。
【0059】
折りプレート74は前後側板に立てられた各2本の軸に長孔部74aが嵌合して支持され、その軸部74bとリンクアーム76の長孔部76bは嵌合されており、リンクアーム76が支点76aを中心に揺動することによって折りプレート74は図13および図14中を左右に往復移動する。このリンクアーム76の長孔部76cと折りプレート駆動カム75の軸部75bは嵌合されており、折りプレート駆動カム75の回転運動によりリンクアーム76は揺動する。
【0060】
折りプレート駆動カム75は折りプレート駆動モータ166により図13中の矢印方向に回転する。その停止位置は半月形状の遮蔽部75a両端部を折りプレートHPセンサ325により検知することで決定される。
【0061】
図13は、処理トレイGの用紙束収容領域から完全に退避したホームポジション位置を示す。折りプレート駆動カム75を矢印方向に回転させると折りプレート74は矢印方向に移動し、処理トレイGの用紙束収容領域に突出する。
【0062】
図14は、処理トレイGの用紙束中央を折りローラ81のニップに押し込む位置を示す。折りプレート駆動カム75を矢印方向に回転させると折りプレート74は矢印方向に移動し、処理トレイGの用紙束収容領域から退避する。
【0063】
本実施形態では、後処理モードに応じて下記の排出形態をとる。
【0064】
▲1▼ ノンスティプルモードa:搬送路A、搬送路Bを通り上トレイ201へ排出される。
【0065】
▲2▼ ノンスティプルモードb:搬送路A、搬送路Cを通りシフトトレイ202へ排出される。
【0066】
▲3▼ ソート、スタックモード:搬送路A、搬送路Cを通りシフトトレイ202へ排出される。その際、シフトトレイ202が、部の区切れ毎に排紙方向と直交方向に揺動することで排出される用紙は仕分けられる。
【0067】
▲4▼ スティプルモード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合および綴じを施され搬送路Cを通りシフトトレイ202へ排出される。
【0068】
▲5▼ 中綴じ製本モード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合および中央綴じを施され、さらに処理トレイGで中央折りを施され、搬送路Hを通り下トレイ203へ排出される。
【0069】
▲1▼ ノンスティプルモードaの動作を以下に説明する。
【0070】
搬送路Aから分岐爪15で振り分けられた用紙は、搬送路Bに導かれ搬送ローラ3と上排紙ローラ4によって上トレイ201へ排出される。また上排紙ローラ4の近傍に配置され用紙の排出を検出する上排紙センサ302によって排紙の状態を監視する。
【0071】
▲2▼ ノンスティプルモードbの動作を以下に説明する。
【0072】
搬送路Aから分岐爪15分岐爪16で振り分けられた用紙は、搬送路Cに導かれ搬送ローラ5およびシフト排紙ローラ6によってシフトトレイ202へ排出される。またシフト排紙ローラ6の近傍に配置され、用紙の排出を検出するシフト排紙センサ303によって排紙の状態を監視する。
【0073】
▲3▼ ソート、スタックモードの動作を以下に説明する。
【0074】
ノンスティプルモードb時と同様の搬送排紙を行う。その際、シフトトレイ202が、部の区切れ毎に排紙方向と直交方向に揺動することによって排出される用紙は仕分けられる。
【0075】
▲4▼ スティプルモードの動作を以下に説明する。
【0076】
搬送路Aから分岐爪15分岐爪16で振り分けられた用紙は、搬送路Dに導かれ、搬送ローラ7、搬送ローラ9、搬送ローラ10およびスティプル排紙ローラ11により処理トレイFに排出される。前記処理トレイFでは、排紙ローラ11により順次排出される用紙を整合し、所定枚数に達すると端面綴じスティプラS1により綴じ処理を行う。その後、綴じられた用紙束は放出爪52aにより下流へ搬送されシフト排紙ローラ6によりシフトトレイ202へ排出される。またシフト排紙ローラ6の近傍に配置され、用紙の排出を検出するシフト排紙センサ303によって排紙の状態を監視する。
【0077】
▲5▼ スティプルモード時の処理トレイFの動作について説明する。
【0078】
スティプルモードが選択されると、図6に示すように、ジョガーフェンス53はホームポジションより移動し、処理トレイFに排出される用紙幅より片側7mm離れた待機位置で待機する。用紙がスティプル排紙ローラ11によって搬送され、用紙後端がスティプル排紙センサ305を通過すると、ジョガーフェンス53が待機位置から5mm内側に移動して停止する。
【0079】
また、スティプル排紙センサ305は用紙後端通過時点にそれを検知し、その信号がCPU360に入力される(図23参照)。CPU360ではこの信号の受信時点からスティプル排紙ローラ11を駆動する図示しないスティプル搬送モータからの発信パルス数をカウントし、所定パルス発信後に叩きSOL170をオンさせる。叩きコロ12は、叩きSOL170のオン・オフにより振り子運動をし、オン時には用紙を叩いて下方向に戻し、後端フェンス51に突き当てて紙揃えを行う。このとき、処理トレイFに収容される用紙が入口センサ101あるいはスティプル排紙センサ305を通過するたびにその信号がCPU360に入力され、用紙枚数がカウントされる。
【0080】
叩きSOL170がオフされて所定時間経過後、ジョガーフェンス53は、ジョガーモータ158によってさらに2.6mm内側に移動して一旦停止し、横揃えが終了する。ジョガーフェンス53はその後7.6mm外側に移動して待機位置に戻り、次の用紙を待つ。この動作を最終頁まで行う。その後再び7mm内側に移動して停止し、用紙束の両側端を押えてスティプル動作に備える。その後所定時間後に図示しないスティプルモータにより端面綴じスティプラS1が作動し、綴じ処理が行われる。このとき2ヶ所以上の綴じが指定されていれば、1ヶ所の綴じ処理が終了した後、スティプル移動モータ159が駆動され、端面綴じスティプラS1が用紙後端に沿って適正位置まで移動され、2ヶ所目の綴じ処理が行なわれる。また、3ヶ所目以降が指定されている場合は、これを繰返す。
【0081】
綴じ処理が終了すると、放出モータ157が駆動され、放出ベルト52が駆動される。このとき、排紙モータも駆動され、放出爪52aにより持ち上げられた用紙束を受け入れるべくシフト排紙ローラ6が回転し始める。このとき、ジョガーフェンス53は用紙サイズおよび綴じ枚数により異なるように制御される。例えば、綴じ枚数が設定枚数より少ない、あるいは設定サイズより小さい場合には、ジョガーフェンス53により用紙束を押えながら放出爪52aにより用紙束後端を引っかけ搬送する。
【0082】
そして、紙有無センサ310あるいは放出ベルトHPセンサ311による検知より所定パルス後にジョガーフェンス53を2mm退避させジョガーフェンス53による用紙への拘束を解除する。この所定パルスは、放出爪52aが用紙後端と接触してからジョガーフェンス53の先端を抜ける間で設定されている。
【0083】
また、綴じ枚数が設定枚数より多い、あるいは設定サイズより大きい場合には、予めジョガーフェンス53を2mm退避させ、放出を行う。いずれの場合も用紙束がジョガーフェンス53を抜けきると、ジョガーフェンス53は、さらに5mm外側に移動して待機位置に復帰し、次の用紙に備える。なお、用紙に対するジョガーフェンス53の距離により拘束力を調整することも可能である。
【0084】
▲6▼ 中綴じ製本モードの動作を以下に説明する。
【0085】
搬送路Aから分岐爪15分岐爪16で振り分けられた用紙は、搬送路Dに導かれ、搬送ローラ7搬送ローラ9搬送ローラ10スティプル排紙ローラ11により処理トレイFに排出される。処理トレイFでは、▲4▼スティプルモード時と同様に排紙ローラ11により順次排出される用紙を整合し、スティプルする直前までは同様の動作をする(図16参照)。その後、図17の位置に、用紙束は放出爪52aにより用紙サイズ毎に設定された所定距離下流へ運ばれ、その中央を中綴じスティプラS2により綴じ処理される。綴じられた用紙束は放出爪52aにより下流へ用紙サイズ毎に設定された所定距離搬送され一旦停止する。この移動距離は放出モータ157の駆動パルスにより管理される。その後、図18に示すように、用紙束先端部は放出ローラ56と加圧コロ57により挟持され、分岐ガイド板54と可動ガイド55とが回動することで形成され、処理トレイGへ導かれる経路を通過するべく、再度放出爪52aと放出ローラ56により下流へ搬送される。この放出ローラ56は放出ベルト52の駆動軸に設けられており放出ベルト52と同期して駆動される。そして、図19に示すように、その用紙束は束搬送ローラ上71と束搬送ローラ下72により、予めその用紙サイズに応じた位置にホームポジションから移動し下側の端面をガイドするべく停止している可動後端フェンス73まで搬送される。このとき、放出爪52aは、放出ベルト52の外周上に対向する位置に配置されたもう1つの放出爪52a′が後端フェンス51近傍に達した位置で停止し、分岐ガイド板54と可動ガイド55はホームポジションへ復帰し、次の用紙に備える。図20に示すように、可動後端フェンス73に突き当てられた用紙束は、束搬送ローラ下72の加圧を解除される。その後、図21に示すように、綴じられた針部近傍は略直角方向に折りプレート74により押され、その対向する折りローラ81のニップへと導かれる。予め回転していた折りローラ81はその用紙束を加圧搬送することで、用紙束中央に折りを施す。
【0086】
図22に示すように、折りを施された用紙束は第2の折りローラ82により折りぐせを強化され、下排紙ローラ83により下トレイ203へ排出される。このとき、用紙束後端が折り部通過センサ323に検知されると、折りプレート74と可動後端フェンス73はホームポジションに復帰し、束搬送ローラ下72の加圧は復帰され、次の用紙に備える。また、次のジョブが同用紙サイズ同枚数であれば、可動後端フェンス73はその位置で待機しても良い。
【0087】
図21および図22に示すように、中折りは、折りプレート74と第1および第2の折りローラ81,82によって行われるが、図1に示すように第2の折りローラ82と下排紙ローラ83は、エンドフェンス32あるいはシフトトレイ202の基部の筐体側面SBAよりも側方に突出した位置に設けられ、かつ、下トレイ203の先端部はシフトトレイ202の先端部の鉛直下方と同一位置、もしくは同一位置よりも用紙後処理装置PD本体側に位置し、シフトトレイ202で規定される垂直投影面積よりも垂直投影面積が大きくならないように意図されている。
【0088】
また、前述の第2の折りローラ82と下排紙ローラ83とを前記筐体側板SBAよりも側方に突出させて、複数段にわたる折りローラによって十分な折り処理を可能としている。その際、中折りにより用紙束のサイズが半分になるので、下トレイ203のトレイサイズもそのサイズに最大処理サイズの半分でよく、前述のように下トレイ203の先端部をシフトトレイ202の先端部から突出させることなく、前述の折りローラ82と下排紙ローラ83の設置空間を無理なく確保できる。そのため、シフトトレイ202の最大下降位置より下側の筐体側面SBBは、前記筐体側面SBAよりも前記設置空間分側方に突出している。これにより、垂直投影面積を増大させることなく、十分は折り機能を有する折り機構を用紙後処理装置PD本体下方に設けることができる。
【0089】
なお、この実施形態では、中折り処理トレイGはスティプル処理トレイFの上方に位置する用紙搬送方向最下流側から下方に向かって略垂直に設けられ、用紙束は可動ガイド55によって偏向されて中折り処理トレイGに搬入されるので、中折りを行う個所を端面綴じスティプラS1よりも上方に配置することができる。そして、中折り位置で折りプレート74を略水平方向に移動させ、この略水平な平面に沿って第1および第2の折りローラ81,82と下排紙ローラ83を配置することができる。これにより、下排紙ローラ83から用紙束を排紙する位置を上方に設定することができ、下排紙トレイ203への積載量を多くすることが可能になる。さらに、用紙束を折りながら排紙トレイ上へ排出する際に、均等に用紙束に力を加えることが可能なので、キズ/シワ等の不具合発生を防止することができる。
【0090】
また、用紙折り機構である折りプレート74、第1および第2の折りローラ81,82を中折り処理トレイGの略中央部に配しており、搬送されてきた用紙束先端部が突き当たるフェンスを可動フェンス73とすることによって、スティプル(中綴じ)処理された用紙束の中折り処理トレイGへの搬入が完了した時点で、サイズに合った中折り位置で突き当たるように移動させることができる。これにより、可動フェンス73に突き当たった直後に折り処理を開始することを可能にし、中折りのための無駄時間が生じないので、生産性の点で有利となる。
【0091】
また、スティプル処理トレイGで用紙束をスティプルし、中折り処理トレイGに搬出した時点で、スティプル処理トレイGに次の用紙を受け入れることができるので、中折り処理を行う時間が無駄時間となることがなく、効率的に用紙の後処理が行える。
【0092】
また、スティプル処理トレイFおよび中折り処理トレイGは搬送され得る用紙の内、最大長さの用紙を収納できる長さに設定する。これにより、スティプル(端面綴じ)が可能な用紙サイズは全て中綴じ製本も可能となり、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0093】
なお、この実施形態では、中折り処理トレイGで折り処理を行っているが、この処理トレイGの中折り位置に用紙切断処理を行う機構、例えばカッタ機構を設け、用紙束を中央部で切断して下トレイに排紙するというように応用することも可能である。
【0094】
<制御装置>
制御装置350は、図23に示すように、CPU360、I/Oインターフェース370等を有するマイクロコンピュータからなり、図示しない画像形成装置本体のコントロールパネルの各スイッチ等、および紙面検知センサ330等の各センサからの信号がI/Oインターフェース370を介してCPU360へ入力される。CPU360は、入力された信号に基づいて、シフトトレイ202用のトレイ昇降モータ168、開閉ガイド板を開閉する排紙ガイド板開閉モータ167、シフトトレイ202を移動するシフトモータ169、叩きコロ12を駆動する図示しない叩きコロモータ、叩きSOL170等の各ソレノイド、各搬送ローラを駆動する搬送モータ、各排紙ローラを駆動する排紙モータ、放出ベルト52を駆動する放出モータ157、端面綴じスティプラS1を移動するスティプラ移動モータ159、端面綴じスティプラS1を斜めに回転させる斜めモータ160、ジョガーフェンス53を移動するジョガーモータ158、分岐ガイド板54および可動ガイド55を回動する束分岐駆動モータ161、その束を搬送する搬送ローラを駆動する図示しない束搬送モータ、可動後端フェンス73を移動させる図示しない後端フェンス移動モータ、折りプレート74を移動させる折りプレート駆動モータ166、折りローラ81を駆動する図示しない折りローラ駆動モータ等の駆動を制御する。スティプル排紙ローラを駆動する図示しないスティプル搬送モータのパルス信号はCPU360に入力されてカウントされ、このカウントに応じて叩きSOL170およびジョガーモータ158が制御される。
【0095】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、最小の装置設置面積で、かつ、装置内部の機器の配置空間を確保することができる。また、複数の折りローラにより、確実にかつきれいに中折りされた用紙束を得ることができる。さらに、折り処理に入る前に次の用紙をスティプル処理トレイに供給することが可能となり、その分、生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る用紙処理装置としての用紙後処理装置の全体構成を示す図である。
【図2】シフト機構の詳細を示す要部を拡大した斜視図である。
【図3】シフトトレイ昇降機構の要部を拡大した斜視図である。
【図4】シフトトレイへの排紙部の構造を示す斜視図である。
【図5】スティプル処理トレイを用紙搬送面に垂直な方向から見た平面図である。
【図6】スティプル処理トレイとその駆動機構を示す斜視図である。
【図7】用紙束の放出機構を示す斜視図である。
【図8】端面綴じステイプラを移動機構とともに示す斜視図である。
【図9】端面綴じスティプラの斜め回動機構を示す斜視図である。
【図10】用紙束偏向機構の動作説明図である。
【図11】用紙束偏向機構の動作説明図である。
【図12】用紙束偏向機構の動作説明図である。
【図13】折りプレートの移動機構の動作説明図である。
【図14】折りプレートの移動機構の動作説明図である。
【図15】スティプル処理トレイと中折り処理トレイの詳細を示す図である。
【図16】スティプル処理トレイにスタックされた用紙束の状態を示す動作説明図である。
【図17】スティプル処理トレイでスタックされ、中綴じされるときの状態を示す動作説明図である。
【図18】スティプル処理トレイで中綴じされた用紙束を用紙束偏向機構によって偏向させる初期状態を示す動作説明図である。
【図19】スティプル処理トレイで中綴じされた用紙束を用紙束偏向機構によって偏向させ、中折り処理トレイに送り込んだときの状態を示す動作説明図である。
【図20】中折り処理トレイで用紙束を中折り位置に位置させたときの状態を示す動作説明図である。
【図21】中折り処理トレイで中折りプレートを作動させて用紙束の中折り動作を開始した時の状態を示す動作説明図である。
【図22】中折り処理トレイからで用紙束を中折りローラによって中折りして排紙するときの状態を示す動作説明図である。
【図23】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
6 シフト排紙ローラ
32 エンドフェンス
74 折りプレート
75 折りプレート駆動カム
81 第1の折りローラ
82 第2の折りローラ
83 板搬送ローラ
91 束搬送ガイド板上
92 束搬送ガイド板下
166 折プレート駆動モータ
201 上トレイ
202 シフトトレイ
203 下トレイ
A,B,C,D 搬送路
F スティプル処理トレイ
G 中折り処理トレイ
PD 用紙後処理装置
SBA,SBB 筐体側面
S1 端面綴じスティプラ
S2 中綴じスティプラ

Claims (4)

  1. 導入された用紙に対して所定の処理を施す用紙処理装置において、
    用紙束を排紙可能な少なくとも上下2段の排紙トレイと、
    用紙束の排紙方向の突出量が上側排紙トレイの突出量以下であって、かつ上側排紙トレイより小サイズの下側排紙トレイと、
    上側排紙トレイへ排紙する第1の排紙ローラ対と、
    この第1の排紙ローラ対の設置位置よりも用紙排出方向に突出した位置に設置され、下側排紙トレイへ排紙する第2の排紙ローラ対と、
    前記第2の排紙ローラへ中折り後または切断後の用紙を直接送り込む搬送手段と、
    用紙搬送方向下流側が上流側よりも高くなるように傾斜し、用紙を一時収納して整合処理を行うトレイと、
    当該トレイに収納された用紙に対して綴じ処理を行う綴じ手段と、
    前記トレイの用紙搬送方向下流側に設けられ、前記トレイの下流端部より上方へ用紙束を搬送する第1の搬送経路および前記トレイ下流端部より下方に用紙束を搬送する第2の搬送経路と、
    を備え
    前記搬送手段が中折り処理を行う複数の折りローラ対からなり、
    前記折りローラ対が前記第2の搬送経路に設けられていること
    を特徴とする用紙処理装置。
  2. 前記折りローラ対の最終段のローラ対が前記第1の排紙ローラ対よりも用紙排出方向に突出した位置に設置されていることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  3. 前記折りローラ対の前段に用紙束の中央部を折りローラ対のニップ部に押し込む折りプレートを備え、当該折りプレートから前記折りローラ対を経て第2の排紙ローラ対に至る搬送経路が略同一平面上に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の用紙処理装置。
  4. 前記折りローラ対が前記綴じ手段よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の用紙処理装置。
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