JP2003260278A - 車両用座席 - Google Patents

車両用座席

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JP2003260278A
JP2003260278A JP2002065125A JP2002065125A JP2003260278A JP 2003260278 A JP2003260278 A JP 2003260278A JP 2002065125 A JP2002065125 A JP 2002065125A JP 2002065125 A JP2002065125 A JP 2002065125A JP 2003260278 A JP2003260278 A JP 2003260278A
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heat
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cushion
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Hideo Isoda
英夫 磯田
Mikiya Hayashibara
幹也 林原
Hideo Ito
日出夫 伊東
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Toyobo Co Ltd
Nippon Seal Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
Nippon Seal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐久性、良好なクッション性を有し、
蒸れ難く、体圧分布が良好で、分別リサイクルが容易な
車両用座席を提供する。 【解決手段】 座席座部が(i)熱可塑性弾性樹脂から
なる線条がループを形成して互いの接触部の大部分が接
合した三次元網状構造体と(ii)熱可塑性樹脂からなる繊
維が接合した不織布との積層構造を有するクッション層
を含み、(ii)不織布が着座面側にある車両用座席におい
て、(i)三次元網状構造体の少なくとも厚み方向に相
対する二面の切断端が圧縮接合された構造を有すること
を特徴とする車両用座席。本発明の座席は車両用のみな
らず、船舶用座席、航空機用座席、病院やホテル等の業
務用座席、ベット、家具用クッション、寝装用品等にも
適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐久性、ク
ッション性を有し、かつ分別リサイクルが容易な車両用
座席に関する。
【0002】
【従来技術】現在、電車、自動車等の車両用座席は、ク
ッション材に発泡ウレタンや捲縮繊維を接着した樹脂綿
や硬綿などが使用されている。
【0003】しかしながら、発泡ウレタンはクッション
材としての耐久性に優れるが、透湿透水性に劣り蓄熱性
があるため蒸れやすく、かつ熱可塑性では無いためリサ
イクルが困難となり、焼却される場合、焼却炉の損傷が
大きく、かつ有毒ガス除去に経費が掛かる。このため埋
め立てされることが多くなったが、地盤の安定化が困難
なため埋め立て場所が限定され経費も高くなっていく問
題がある。また、加工性は優れるが製造中に使用される
薬品の公害問題などもある。
【0004】かかる発泡ウレタンの欠点である蒸れ易さ
を改良する方法として、特許第2580659号公報、
実用新案第2595948号公報、特開平10−108
757号公報、特開平10−108758号公報等に座
席の表面から空気を吹き出させて冷却又は暖める方法が
提案されている。この方法は一時的には有効な方法であ
るが、常時強制的な風を皮膚に受けると体調が不調とな
り健康上好ましくない。また、リサイクルや環境問題の
解決にはなっていない。
【0005】一方、クッション材にポリエステル繊維を
接着剤で接着した樹脂綿、例えば接着剤にゴム系を用い
たものとして特開昭60−11352号公報、特開昭6
1−141388号公報、特開昭61−141391号
公報等がある。又、架橋性ウレタンを用いたものとして
特開昭61−137732号公報等がある。これらのク
ッション材は耐久性に劣り、かつ熱可塑性でなく単一組
成でもないためリサイクルができない等の問題、及び加
工性の煩雑さや製造中に使用される薬品の公害問題など
がある。
【0006】さらに、クッション材にポリエステル硬綿
を用いたものとして例えば特開昭58−31150号公
報、特開平2−154050号公報、特開平3−220
354号公報等があるが、使用する熱接着繊維の接着成
分が脆い非晶性のポリマ−であるため(例えば特開昭5
8−136828号公報、特開平3−249213号公
報等)接着部分が脆く、使用中に接着部分が簡単に破壊
されて形態や弾力性が低下するなどの耐久性に劣る問題
がある。改良法として、交絡処理する方法が特開平4−
245965号公報等で提案されているが、接着部分の
脆さは解決されず弾力性の低下が大きい問題と加工時の
煩雑さがある。また、実用新案第2588757号公報
には、見掛密度を変えてクッション性と耐久性を両立さ
せようとする座席が提案されているが、充分な耐久性を
付与できない問題がある。
【0007】また、硬綿の母材にシリコ−ン油剤を付与
して繊維の摩擦係数を下げて耐久性を向上し、風合いを
良くする方法が特開昭63−158094号公報で提案
されているが、熱接着繊維の接着性に問題があり、耐久
性が劣るのでクッション材に使用するには好ましくな
い。このため、接着部分に柔らかくしかもある程度変形
しても回復するポリエステルエラストマ−を用い、芯成
分に非弾性ポリエステルを用いた熱接着繊維を使用した
クッション材がWO−91/19032号公報、特開平
5−156561号公報、特開平5−163654号公
報等で提案されている。この繊維構造物に使われるポリ
エステルエラストマ−はソフトセグメントとしてポリア
ルキレングリコ−ルを30〜50重量%含有し、ハ−ド
セグメントの酸成分としてテレフタル酸を50〜80モ
ル%含有し、他の酸成分組成として特公昭60−140
4号公報に記載された繊維と同様にイソフタル酸を含有
する。このため非晶性が増すことになり、融点も180
℃以下となり、低溶融粘度として熱接着部分の形成を良
くしてアメーバー状の接着部を形成しているが、塑性変
形しやいため、及び芯成分が非弾性ポリエステルのた
め、特に加熱下での塑性変形が著しくなり、耐熱抗圧縮
性が低下する問題点がある。しかし、このクッション材
は非エラストマー系熱接着繊維を用いたものより耐久性
及びクッション性が優れているので、このクッション材
を用いてメンテナンス性も改良した座席が特開平11−
42147号公報で提案されている。しかし、この改良
方法では、耐久性が不充分であり、耐久性を改良させよ
うとすると高密度とする必要があり、高密度化すると、
クッション性の低下とコストアップになる問題がある。
これらの改良法として、特開平5−163654号公報
にシ−ス成分にイソフタル酸を含有するポリエステルエ
ラストマ−、コア成分に非弾性ポリエステルを用いた熱
接着複合繊維のみからなる構造体が提案されているが、
上述の理由で加熱下での塑性変形が著しくなり、耐熱抗
圧縮性が低下し、クッション材に使用するには問題があ
る。他方、特開平6−299413号公報等に塑性変形
し難い熱接着成分を用いたクッション構造体の提案があ
るが、母材繊維のヘタリがあり、発泡ウレタンに比し耐
久性が劣る問題が解決できなかった。
【0008】さらに、特開平7−68061号公報に耐
熱耐久性、クッション性、通気性、リサイクル性に優れ
たクッション材として熱可塑性弾性樹脂のみを用いた三
次元網状構造体が提案されているが、凸凹の触感を感じ
る問題がある。触感の改良法として、特開平7−238
460号公報、特開平7−238461号公報、特開平
7−238462号公報等には熱可塑性弾性樹脂を熱接
着成分とした繊維不織布と三次元網状構造体が接合一体
化した積層構造が開示されている。この構造には積層に
よる効果は認められるが、接合一体化しているためリサ
イクルする場合に煩雑な分別工程を必要とし、リサイク
ルし難い問題がある。
【0009】本発明者らは上記問題を解決する方法とし
て、繊維不織布と熱可塑性弾性樹脂を用いた三次元網状
構造体との積層クッションの座席を既に提案した。しか
し、この座席では金属コイルスプリング積層クッション
座席に近い弾力性が出ないため、弾力性の改善が望まれ
ていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するために創案されたものであり、優れた耐久性、
クッション性を有し、蒸れ難く、体圧分布が良好で、分
別リサイクルが容易な車両用座席を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、驚くべきこと
に、座席座部が、不織布からなるクッション材(上層)
と、熱可塑性弾性樹脂を用いた三次元網状構造体(下
層)との積層構造を有する場合において、下層の三次元
網状構造体の切断端を圧縮接合により一体化することに
より、クッション性と耐久性が著しく向上し、極めて乗
り心地の良好な車両用座席となることを知見し、本発明
に到達した。
【0012】即ち、座席座部が(i)熱可塑性弾性樹脂
からなる線条がループを形成して互いの接触部の大部分
が接合した三次元網状構造体と(ii)熱可塑性樹脂からな
る繊維が接合した不織布との積層構造を有するクッショ
ン層を含み、(ii)不織布が着座面側にある車両用座席に
おいて、(i)三次元網状構造体の少なくとも厚み方向
に相対する二面の切断端が圧縮接合された構造を有する
ことを特徴とする車両用座席である。
【0013】本発明の車両用座席の好ましい態様では、
クッション層が布帛又は不織布で包まれて一体化してお
り、クッション層の熱可塑性弾性樹脂及び不織布がポリ
エステルである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明における熱可塑性弾性樹脂
としては、ソフトセグメントとして分子量300〜50
00のポリエ−テル系グリコ−ル、ポリエステル系グリ
コ−ル、ポリカ−ボネ−ト系グリコ−ルまたは長鎖の炭
化水素末端をカルボン酸または水酸基にしたオレフィン
系化合物等をブロック共重合したポリエステル系エラス
トマ−、ポリアミド系エラストマ−、ポリウレタン系エ
ラストマ−、ポリオレフィン系エラストマ−などが挙げ
られる。熱可塑性弾性樹脂は、再溶融により再生が可能
であるため、リサイクルが容易である。
【0015】例えば、ポリエステル系エラストマ−とし
ては、熱可塑性ポリエステルをハ−ドセグメントとし、
ポリアルキレンジオ−ルをソフトセグメントとするポリ
エステルエ−テルブロック共重合体、または脂肪族ポリ
エステルをソフトセグメントとするポリエステルエステ
ルブロック共重合体が例示できる。
【0016】ポリエステルエ−テルブロック共重合体の
より具体的な例としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレン2,6ジカルボン酸、ナフタレン2,7
ジカルボン酸、ジフェニル4,4’ジカルボン酸等の芳
香族ジカルボン酸、1,4シクロヘキサンジカルボン酸
等の脂環族ジカルボン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバチ
ン酸ダイマ−酸等の脂肪族ジカルボン酸、またはこれら
のエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸
の少なくとも1種と、1,4ブタンジオ−ル、エチレン
グリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレン
グリコ−ル、ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレ
ングリコ−ル等の脂肪族ジオ−ル、1,1シクロヘキサ
ンジメタノ−ル、1,4シクロヘキサンジメタノ−ル等
の脂環族ジオ−ル、またはこれらのエステル形成性誘導
体などから選ばれたジオ−ル成分の少なくとも1種、お
よび平均分子量が約300〜5000のポリエチレング
リコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチ
レングリコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド共重合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ
−ルのうち少なくとも1種から構成される三元ブロック
共重合体である。
【0017】ポリエステルエステルブロック共重合体と
しては、上記ジカルボン酸とジオ−ル及び平均分子量が
約300〜5000のポリラクトン等のポリエステルジ
オ−ルのうち少なくとも各1種から構成される三元ブロ
ック共重合体である。熱接着性、耐加水分解性、伸縮
性、耐熱性等を考慮すると、ジカルボン酸としてはテレ
フタル酸及び/又はナフタレン2,6ジカルボン酸、ジ
オ−ル成分としては1,4ブタンジオ−ル、ポリアルキ
レンジオ−ルとしてはポリテトラメチレングリコ−ルの
3元ブロック共重合体、ポリエステルジオ−ルとしては
ポリラクトンの3元ブロック共重合体が特に好ましい。
特殊な例では、ポリシロキサン系のソフトセグメントを
導入したものも使うことができる。また、上記エラスト
マ−に非エラストマ−成分をブレンドしたもの、共重合
したもの、ポリオレフィン系成分をソフトセグメントに
したもの等も本発明の熱可塑性弾性樹脂に包含される。
【0018】ポリアミド系エラストマ−としては、ハ−
ドセグメントにナイロン6、ナイロン66、ナイロン6
10、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12等
及びそれらの共重合ナイロンを骨格とし、ソフトセグメ
ントには、平均分子量が約300〜5000のポリエチ
レングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテト
ラメチレングリコ−ル、エチレンオキシド−プロピレン
オキシド共重合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレ
ンジオ−ルのうち少なくとも1種から構成されるブロッ
ク共重合体を単独または2種類以上混合して用いてもよ
い。更には、非エラストマ−成分をブレンドしたもの、
共重合したもの等も本発明に使用できる。
【0019】ポリウレタン系エラストマ−としては、通
常の溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド等)の存在または不存在下に、(A)数平均分子量1
000〜6000の末端に水酸基を有するポリエステル
及び/又はポリエ−テルと(B)有機ジイソシアネ−ト
を主成分とするポリイソシアネ−トを反応させた両末端
がイソシアネ−ト基であるプレポリマ−に、(C)ジア
ミンを主成分とするポリアミンにより鎖延長したポリウ
レタンエラストマ−を代表例として例示できる。(A)
のポリエステル、ポリエ−テルとしては、平均分子量が
1000〜6000、好ましくは1300〜5000の
ポリブチレンアジペ−ト共重合ポリエステルやポリエチ
レングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテト
ラメチレングリコ−ル、エチレンオキシド−プロピレン
オキシド共重合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレ
ンジオ−ルが好ましく、(B)のポリイソシアネ−トと
しては、従来公知のポリイソシアネ−トを用いることが
でき、ジフェニルメタン4,4’ジイソシアネ−トを主
体としたイソシアネ−トを用い、必要に応じ従来公知の
トリイソシアネ−ト等を微量添加使用してもよい。
(C)のポリアミンとしては、エチレンジアミン、1,
2プロピレンジアミン等公知のジアミンを主体とし、必
要に応じて微量のトリアミン、テトラアミンを併用して
もよい。これらのポリウレタン系エラストマ−は単独又
は2種類以上混合して用いてもよい。
【0020】なお、本発明の熱可塑性弾性樹脂の融点は
耐熱耐久性が保持できる140℃以上であることが好ま
しく、160℃以上のものを用いると耐熱耐久性が向上
するのでより好ましい。本発明の座席座部を構成する三
次元網状構造体の熱可塑性弾性樹脂のソフトセグメント
含有量は少なくとも5重量%以上必要である。5重量%
未満では、弾力性や耐久性が劣るので好ましくない。好
ましいソフトセグメント含有量は15重量%以上、より
好ましくは30重量%以上であり、耐熱耐へたり性から
は80重量%以下であることが好ましく、より好ましく
は70重量%以下である。
【0021】なお、必要に応じ、抗酸化剤、耐光剤、難
燃剤、着色剤、抗菌剤、芳香剤等を添加して機能性を付
与できる。本発明の座席は車両用に用いるため、三次元
網状構造体としたクッション層には難燃性の付与が必要
である。難燃性を付与する方法には、例えば重縮合時に
燐含有エステル形成性化合物を共重合したり窒素含有成
分を添加する方法や、重合後に燐含有難燃剤又は窒素含
有成分を添加して難燃性を付与する等の公知の方法が採
用できる。共重合比や添加量は必要な難燃性とゴム弾性
や硬さ等の機械的な特性とをバランスさせながら性能低
下せしめない範囲で量設定することができる。
【0022】三次元網状構造体を構成する熱可塑性弾性
樹脂成分は、示差走査型熱量計にて測定した融解曲線に
おいて、融点以下に吸熱ピ−クを有することが好まし
い。融点以下に吸熱ピ−クを有するものは、耐熱耐へた
り性が吸熱ピ−クを有しないものより著しく向上する。
例えば、本発明の好ましいポリエステル系熱可塑性樹脂
として、ハ−ドセグメントの酸成分に剛直性のあるテレ
フタル酸やナフタレン2,6ジカルボン酸などを90モ
ル%以上含有するもの、より好ましくはテレフタル酸や
ナフタレン2,6ジカルボン酸を95モル%以上、特に
好ましくは100モル%含有するものとグリコ−ル成分
をエステル交換後、必要な重合度まで重合し、次いでポ
リアルキレンジオ−ルとして、好ましくは平均分子量が
500〜5000、特に好ましくは1000〜3000
のポリテトラメチレングリコ−ルを15重量%〜70重
量%、より好ましくは30重量%〜60重量%共重合さ
せた場合、ハ−ドセグメントの酸成分に剛直性のあるテ
レフタル酸やナフタレン2,6ジカルボン酸の含有量が
多いとハ−ドセグメントの結晶性が向上し、塑性変形し
にくく、かつ、耐熱抗へたり性が向上するが、溶融熱接
着後更に融点より少なくとも10℃以上低い温度でアニ
−リングするとより耐熱抗へたり性が向上する。圧縮歪
みを付与してからアニ−リングすると更に耐熱抗へたり
性が向上する。このような処理をした三次元網状構造体
は示差走査型熱量計で測定した融解曲線に室温以上融点
以下の温度で吸熱ピークをより明確に発現する。なおア
ニ−リングしない場合は融解曲線に室温以上融点以下に
吸熱ピ−クを発現しない。このことから類推するに、ア
ニ−リングにより、ハ−ドセグメントが再配列され、疑
似結晶化様の架橋点が形成され、耐熱抗へたり性が向上
しているのではないかとも考えられる(この処理を疑似
結晶化処理と定義する)。この疑似結晶化処理効果は、
ポリアミド系弾性樹脂やポリウレタン系弾性樹脂にも有
効である。
【0023】本発明における熱可塑性樹脂からなる繊維
は、上述の熱可塑性弾性樹脂からなる繊維であっても熱
可塑性非弾性樹脂からなる繊維であってもよく、特に限
定されない。安価な不織布とする場合には、繊維は熱可
塑性非弾性樹脂からなるものを用いることが望ましい。
熱可塑性非弾性樹脂としては、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリオレフィン等が例示できる。なお、本発明では
ガラス転移点温度が少なくとも40℃以上のものを使用
することが好ましい。例えば、ポリエステルでは、ポリ
エチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフ
タレ−ト(PEN)、ポリシクロヘキシレンジメチレン
テレフタレ−ト(PCHDT)、ポリシクロヘキシレン
ジメチレンナフタレ−ト(PCHDN)、ポリブチレン
テレフタレ−ト(PBT)、ポリブチレンナフタレ−ト
(PBN)、ポリアリレ−ト等、及びそれらの共重合ポ
リエステル等が例示できる。ポリアミドでは、ポリカプ
ロラクタム(NY6)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(NY66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(NY6
−10)等が例示できる。ポリオレフィンとしては、ポ
リプロピレン(PP)、ポリ1−ブテン(PB・1)等
が例示できる。
【0024】本発明に用いる熱可塑性非弾性樹脂として
は、クッション材の側地にポリエステルを用いる場合が
多いので、廃棄する場合に側地と不織布を分離せずにリ
サイクルが可能な素材として、耐熱性も良好なPET、
PEN、PBN、PCHDT等のポリエステルが特に好
ましい。更には、PET、PEN、PBN、PCHDT
等と重縮合して燐含有エステル形成性化合物を共重合し
てなるまたは燐含有難燃剤を含有してなる難燃性ポリエ
ステル(以下難燃性ポリエステルと略す)が好ましく、
例えば、特開昭51−82392号公報、特開昭55−
7888号公報、特公昭55−41610号公報等に例
示されたものが挙げられる。なお、塩化ビニルは自己消
火性を有するが、燃焼すると有毒ガスを多く発生するの
で本発明に用いるのは好ましくない。
【0025】本発明座席の不織布は、低融点の熱接着繊
維と母材繊維を混合開繊して熱接着した不織布を用いる
と、座席クッションの形状形成が容易であるので好まし
い。熱接着繊維を構成する熱接着成分は、融点が100
℃以上で母材繊維の融点より少なくとも40℃は低いも
のが好ましい。より好ましくは、150℃〜220℃
が、耐熱性を保持し母材の熱劣化防止ができるので好ま
しい。熱可塑性樹脂を低融点化する方法には、例えばポ
リエステルでは、酸成分を立体障害を作るイソフタレー
ト等を共重合したり、グリコール成分の分子量を大きく
したり、ジエチレングリコール等の融点降下効果のある
物質を含有させる等の公知の方法を用いることができ
る。
【0026】本発明座席の座部クッション層は、上層に
おいて、熱可塑性樹脂、好ましくは熱可塑性弾性樹脂を
熱接着成分とした熱接着繊維と熱可塑性非弾性樹脂から
なる短繊維を混合開繊して三次元構造化し、接触部の大
部分を熱接着成分で接合一体化した不織布に、体型保持
性と座席形状保持性、及び通気性を持たせ、下層におい
て、熱可塑性弾性樹脂からなる線条ループを互いに融着
した三次元網状構造体に、ゴム弾性を併用したコイルス
プリング機能による振動吸収性、耐熱耐ヘタリ性、通気
性を持たせ、上層と下層の積層面を接合しない方法で、
該クッションの下層を構成する三次元網状構造体の少な
くとも厚み方向の相対する二面の切断端が圧縮接合し一
体化構造にしている。従って、本発明の座席は、金属製
コイルバネ積層体の弾力に近い抗圧縮回復性を示し、弾
力性に優れた乗り心地を発現すると共に、クッション層
全体の耐ヘタリ性も向上することができる。また、上層
と下層は接合しなくても上記効果の発現が顕著なため、
上層と下層の不接合により分別リサイクルを容易にする
機能も付与できるものである。
【0027】金属製コイルバネ積層体の弾力に近い抗圧
縮回復性を示す理由は、明確ではないが、切断端に近く
なるほど、構造体の面の連続性が低下して抗圧縮性が低
下し、切断端では支えを失い抗圧縮性が消失するためと
推測される。また、切断端を圧縮接合して一体化構造と
することで、面の連続性消失を防止して下層の三次元網
状構造体が連続面のコイルスプリングとして機能してゴ
ム弾性とスプリングの相乗効果で押し上げる応力が働く
ため、極めて優れた弾力を発現できるクッション性を示
すためと類推される。また、切断端を接合しない場合よ
り耐久性が向上する理由は、切断端が存在する場合は抗
圧縮性が劣るので、低荷重でも大変形が容易なため損傷
も生じ易いが、接合一体化により極端な変形を生じ難く
なり損傷が少ないためと類推される。
【0028】本発明の座席の好ましい実施形態として
は、三次元網状構造体の切断端が全て接合されているも
のである。本発明の最も好ましい実施形態としては、不
織布層の下面に該三次元網状構造体の接合部分以外をは
め込み、圧縮接合部を不織布層下部に接触させて座席支
持体に固定して組立て縫製したものである。この方法は
圧縮接合部が座席支持体に固定されているため、ローリ
ングを生じ難い。固定できる圧縮接合部の幅は好ましく
は5mm〜30mmとすることで、支持体への固定が容
易となる。圧縮接合部の厚みは特には限定されないが、
はめ込み方式を採用する場合、5mm未満であることが
好ましい。接合部の接合強度は、接合部と接合している
非接合部の線条を人力で引っ張っても剥離しない強度で
あることが好ましい。最も好ましい接合強度は線条の破
断強度と同等の強度である。
【0029】本発明座席の座部を構成する不織布は、熱
可塑性樹脂からなる繊維で構成されていれば特に限定さ
れないが、熱接着繊維で母材繊維を接合した不織布が形
状形成が容易である点で好ましい。特に熱接着繊維の熱
接着成分に熱可塑性弾性樹脂を用いると不織布のクッシ
ョン性、耐ヘタリ性が向上するので望ましい。熱接着成
分が熱可塑性弾性樹脂からなる場合の好ましいソフトセ
グメント量は40重量%〜70重量%である。40重量
%未満であると振動吸収機能と変形応力吸収機能が充足
できず、70重量%を越えると短繊維の形態保持性が低
下し、沈み込みが大きくなるので好ましくない。
【0030】なお、不織布の密度は特に限定されない
が、タッチが良好で適度の弾発クッション性を付与でき
る0.02g/cc〜0.10g/ccとするのが良
い。密度が低すぎると、沈み込みが大きくなり過ぎて弾
力のあるクッション性を付与しにくく、密度が高過ぎる
と硬くなり、座り心地が悪くなり好ましくない。不織布
の厚みは特に限定されないが、あまり薄いと支えの接触
部が触感として違和感を感じる場合があるので注意を要
する。好ましくは、不織布の厚さは表面層機能が発現で
きる5mm〜80mmであり、20mm〜60mmが特
に好ましい。
【0031】不織布を構成する繊維は22デシテックス
以下の繊度の短繊維であることが好ましい。熱接着繊維
及び母材繊維の繊度が22デシテックスを越えると不織
布の見掛け密度を好ましい表面層機能を付与できる0.
02g/cc〜0.1g/ccにする場合、構成本数が
少なくなり、緻密な構造体としての特徴がでず快適なタ
ッチを損なう場合がある。また、熱接着繊維は繊度が太
くなるほど構成本数が少なくなり、熱接着点が減少して
変形応力の分散が悪くなり、接着点での応力集中が大き
くなって耐へたり性が低下するので好適な繊度を設定す
るのが良い。他方、繊度が細すぎると母材繊維とのマイ
グレ−ションが悪くなり、熱接着繊維が作る熱接着点に
斑が発生し、変形応力の分散が悪くなり応力分散性が低
下するので好ましくない。好ましい熱接着繊維の繊度は
1.1デシテックス〜11デシテックス、より好ましく
は3.3デシテックス〜6.6デシテックスである。母
材繊維は適度の沈み込みを付与する弾発性を保持する必
要から好ましくは3.3デシテックス〜16.5デシテ
ックス、より好ましくは5.5デシテックス〜14.3
デシテックスである。
【0032】熱接着繊維と母材繊維の混綿比は5/95
〜60/40重量比が適当である。混綿比<5/95重
量比では、接合点が少なくなり、形状形成の仕上がりが
悪くなり好ましくない。混綿比>60/40重量比では
適度の弾発力を持つクッション性を付与し難いので好ま
しくない。しかし、熱接着成分に熱可塑性弾性樹脂を用
いた場合は、混綿比>60/40重量比でも好ましいク
ッション性を付与できるので、熱接着繊維を多く用いて
もかまわない。
【0033】車両用座席の場合は、混合開繊されて三次
元構造化され、次いで熱成形で接触部の大部分が熱接着
により融着一体化した(好ましくは接触点の全てが融着
一体化した)クッション材の形状を付与されることが多
い。この成形時に、不織布の三次元網状構造体との積層
面を実質的にフラット化し、下層の三次元網状構造体も
フラット化しておくと着座時の異物感を与えないので好
ましい。又、積層して座席を組み立てる場合の作業性も
良くなるので好ましい。はめ込み用凹部を不織布に形成
して、下層を構成する三次元網状構造体の少なくとも厚
み方向の相対する二面の切断端が圧縮接合された部分を
支持体で固定できるようにして、非接合部が上層の不織
布にはめ込まれた実施形態は、本発明では特に好まし
い。はめ込みにより、上層と下層を積層するだけで接合
しなくても、大きい横方向のズレ力が作用した場合にも
上下層のズレがほとんど発生しない。
【0034】他方、三次元立体網状構造体は、熱可塑性
弾性樹脂からなる連続線条がループを形成し接触部の大
部分で接合一体化された立体スプリング構造を形成して
おり、切断端が圧縮接合されているので、形態的及び素
材的なクッション機能を連続面で発現できる機能を持
つ。上層の不織布から与えられた変形応力を立体スプリ
ング構造と素材のゴム弾性で連続面として受け止め、変
形応力と変形量に応じて構造全体が変形して応力を吸収
しつつ適度の弾性で体型を保持する。応力が解除される
と、構造弾性力とゴム弾性により直ちに回復して好まし
いクッション性と耐へたり性を発揮する。フレームから
の振動も熱可塑性弾性樹脂の振動吸収機能で大部分の振
動を吸収減衰して振動遮断層として働く。公知の非弾性
樹脂のみからなる線条で構成した三次元網状構造体で
は、表面層で吸収できない大きい変形を受けるとゴム弾
性を持たないので圧縮変形により塑性変形又は構造破壊
を生じて回復しなくなり上層の撓みも大きくなり上下層
共にヘタリが大きくなり耐久性が劣り、著しくクッショ
ン性も劣る座席となる。
【0035】熱可塑性弾性樹脂からなる線条より形成さ
れている三次元網状構造体の場合でも、前記した如く切
断面が接合されていない場合は、上層の不織布層から伝
達される変形歪が切断端に近い部分及び切断端面におい
て抗圧縮性が極端に低下して低荷重で変形が大きく伝達
されるので、応力集中を生じ難い。又、上層が薄い場合
は、三次元網状構造体の積層面が凸凹になっていると、
着座時に臀部へ異物感を与える場合があるので、積層面
はフラット化されていることが特に好ましい。線条が接
合していない場合は、上層をゴム弾性で支えられず、上
層の撓みが大きくなり疲労現象が起こり耐久性が劣ると
同時に、形態が変形して体型保持ができなくなるので好
ましくない。好ましい接合の程度は、線条が接触してい
る部分の大半が接合した状態であり、最も好ましくは接
触部分が全て接合した状態である。
【0036】本発明の三次元網状構造体を形成する線条
の繊度は110デシテックス以上110000デシテッ
クス以下が好ましい。見掛け密度を0.2g/cc以下
にした場合、110000デシテックスを越えると構成
本数が少なくなり、密度斑を生じて部分的に耐久性の悪
い構造ができ、応力集中による疲労が大きくなり耐久性
が低下するので好ましくない。他方、線条の繊度は、繊
度が細すぎると抗圧縮性が低くなりすぎて変形による応
力吸収性が低下するので110デシテックス未満は好ま
しくない。線条繊度の好ましい範囲は抗圧縮性の効果が
出やすい330デシテックス以上、構成本数の低下によ
る構造面の緻密性を損なわない55000デシテックス
以下である。より好ましくは1100デシテックス以
上、11000デシテックス以下である。
【0037】本発明車両用座席の三次元網状構造体を構
成する線条の断面形状は特に限定されないが、中空断面
や異形断面が好適な抗圧縮性(反発力)やタッチを付与
することができるので特に好ましい。抗圧縮性は繊度や
用いる素材のモジュラスにより調整することができ、例
えば繊度を細くしたり、柔らかい素材では中空率や異形
度を高くし初期圧縮応力の勾配を調整できるし、繊度を
やや太くしたり、ややモジュラスの高い素材では中空率
や異形度を低くして座り心地が良好な抗圧縮性を付与す
る。中空断面や異形断面の他の効果として中空率や異形
度を高くすることで、同一の抗圧縮性を付与した場合、
より軽量化が可能となり、車両用座席では省エネルギ−
化ができる。
【0038】本発明車両用座席の座部の三次元網状構造
体の見掛け密度は0.005g/cc〜0.25g/c
cであることが好ましい。見掛け密度が0.005g/
cc未満では反発力が失われ、振動吸収能力や変形応力
吸収能力が不充分となりクッション機能を発現させにく
くなる場合があり、0.25g/ccを越えると反発力
が高すぎて座り心地が悪くなる場合がある。好ましく
は、振動吸収能力や変形応力吸収機能が生かせてクッシ
ョン体としての機能が発現されやすい0.01g/cc
〜0.20g/cc、より好ましくは0.03g/cc
〜0.08g/ccである。本発明における三次元網状
構造体は繊度の異なる線状を見掛け密度との組合せで最
適な構成とする異繊度積層構造とする方法も好ましい実
施形態として選択できる。
【0039】本発明の三次元網状構造体と不織布の積層
構造体としての見掛け密度は0.01g/cc〜0.2
g/ccであることが好ましい。見掛け密度が0.01
g/cc未満では体型保持や振動吸収などのクッション
機能が低下する場合があり、0.2g/ccを越えると
反発弾性が大きくなり座り心地が悪くなる場合がある。
好ましい見掛け密度は0.02g/cc〜0.1g/c
cであり、より好ましくは0.03g/cc〜0.08
g/ccである。
【0040】本発明に用いる三次元網状構造体の厚みは
特に限定されないが、10mm〜150mmが好まし
い。厚みが10mm未満では弾力性が低下する場合があ
り、厚みが厚い程クッション体機能の発現力は向上す
る。しかし、150mmを越えると座席の厚みが厚くな
り過ぎて設計上の課題が大きくなる。より好ましい厚み
は現有車両に適合し易い20mm〜80mmである。
【0041】本発明の車両用座席の座部を構成するクッ
ション層は着座面側(上層)の不織布とその下層の三次
元網状構造体とが積層され、好ましくは、両層が接合一
体化されないで積層されている。三次元網状構造体が少
なくとも厚み方向に相対する二面の切断端が圧縮接合し
てクッション支持体に接合されないで又は不織布にはめ
込まれないで積層されているのみでは、極端に大きいず
り変形を受けると積層形態を維持できない場合も起こり
うる。この対策として、該積層構造のクッション層を側
地及び/又は布帛又は不織布で包んで一体化させ積層形
態を維持する方法が挙げられる。用いる布帛や不織布と
しては、薄くて通気性が高くかつ強度の高いものが好ま
しく、例えばモケット等の側地や、内層に金巾のような
布帛を用いることができる。
【0042】本発明の車両用座席は、座部、側地、クッ
ション材を包む布帛又は不織布、クッション層の上層を
全てポリエステルとし、三次元網状構造体のみを分別可
能にすることにより、ポリエステル繊維としての再生が
容易になる。なお、背部も座部と同様の素材を用いるの
が最も好ましい。再生の方法は公知の方法、例えば反毛
処理によるカードウエッブ化による不織布化、粉砕、再
溶融による再ペレット化などが挙げられる。なお、三次
元網状構造体も単独成分のみに分別しておくと、再ペレ
ット化して再度三次元網状構造体化が容易である。他の
非相溶性ポリエステルが混入すると、三次元網状構造体
を溶融成形するときのせん断速度が極端に遅くなるため
相分離を起して異常流動を生じ、三次元網状構造を形成
できなくなるので、三次元網状構造体を再生するには他
の素材が混入しないように分別する必要がある。しか
し、射出成形用等の高せん断速度で形成できる溶融成形
物に他の素材が混入していても相分離を起し難いので比
較的容易に溶融成形が可能である。この場合には、全て
がポリエステルであれば許容できるので、分別せずに他
の物に再生する場合はこの方法が利用できる。なお、本
発明座席の背部にも熱可塑性弾性樹脂からなる三次元網
状構造体を使用することによって背部も蒸れ難くより快
適な座席とすることができる。
【0043】次に本発明の車両用座席の製造方法を述べ
る。本発明車両用座席の座部クッション層の下層に用い
る三次元網状構造体は、複数のオリフィスを持つ多列ノ
ズルより熱可塑性弾性樹脂を各ノズルオリフィスに分配
し、該熱可塑性樹脂の融点より10℃〜50℃高い溶融
温度で、該ノズルより下方に向けて吐出させ、溶融状態
で互いに接触させて融着接合させ三次元構造を形成しつ
つ、引取り装置で挟み込み冷却槽で冷却せしめた後、擬
似結晶化のための熱処理して行って得られる。
【0044】三次元網状構造体の紡糸は、一般的な多成
分押出機を用い、熱可塑性弾性樹脂の融点より10℃〜
50℃高い温度で溶融紡糸する。融点より10℃以上高
くしないとメルトフラクチャ−を発生し正常な線条形成
ができなくなり、また吐出後ル−プ形成しつつ接触させ
融着させる際、線条の温度が低下して線条同士が融着し
なくなり接着が不充分な網状体となる場合があり好まし
くない。他方、融点より50℃を越えて高くすると熱劣
化が著しくなり、物性の低下を生じるので好ましくな
い。好ましい溶融紡糸温度は融点より15℃〜40℃高
い温度、より好ましくは融点より15℃〜30℃高い温
度である。
【0045】一方、溶融紡糸温度での滞留時間は30分
未満である。滞留時間が30分以上では、好ましい紡糸
温度でも熱劣化が進み物性低下を生じるので好ましくな
い。溶融紡糸温度での滞留時間は15分未満、より好ま
しくは10分未満である。
【0046】本発明に適合させる三次元網状構造体を製
造するに際して用いるノズルオリフィスの形状は特に限
定されないが、例えば中空断面(例えば三角中空、丸型
中空、突起付きの中空等となるような形状)及び/又は
異形断面(例えば三角形、Y型、星型等の断面二次モ−
メントが高くなる形状)である。この形状により溶融状
態の吐出線条が形成する三次元構造を流動緩和し難く
し、逆に接触点での流動時間を長く保持して接着点を強
固にすることができる。
【0047】特開平1−2075号公報に記載の接着の
ための加熱をする場合、三次元構造が緩和し易くなり平
面構造化し、三次元立体構造化が困難となるので好まし
くない。網状体の特性向上効果としては、見掛けの嵩を
高くできて軽量になり、また抗圧縮性が向上し、弾発性
も改良できへたり難くなる。中空断面では中空率が80
%を越えると断面が潰れ易くなるので、中空率は好まし
くは軽量化の効果が発現できる10%〜70%、より好
ましくは20%〜60%である。
【0048】オリフィスの孔間ピッチは線状が形成する
ル−プが充分接触できるピッチとする必要がある。緻密
な構造にするには孔間ピッチを短くし、粗な構造にする
には孔間ピッチを長くする。本発明の三次元網状構造体
を得るためのノズルの孔間ピッチは特に制限されない
が、好ましくは3mm〜20mm、より好ましくは5m
m〜10mmである。3mm未満の孔間ピッチでは、ル
ープ形成前に溶融線条が接触して融着し正常な網状構造
を形成できない場合があり好ましくない。20mmを超
える孔間ピッチでは、ループ形成時隣り合う線条同士が
接触しない場合があり好ましくない。もちろん、ループ
径は、線条の太さと吐出線速度に由来するので、形成す
る線条とのバランスで孔間ピッチは設定するのが望まし
い。吐出量は特には制限されないが、所望の線径と所望
の見掛け密度を得るのに、引取り速度と線条の線速度と
のバランスで設定するのが望ましい。
【0049】所望により異密度化や異繊度化も可能であ
る。列間のピッチ又は孔間のピッチも変えた構成、及び
列間と孔間の両方のピッチも変える方法などで異密度層
を形成できる。また、オリフィスの断面積を変えて吐出
時の圧力損失差を付与すると、溶融した熱可塑性樹脂を
同一ノズルから一定の圧力で押し出される吐出量が圧力
損失の大きいオリフィスほど少なくなる原理を用いると
列内、列間で異繊度線条からなる三次元網状構造体も製
造することができる。
【0050】次いで、該ノズルより下方に向けて吐出さ
せ、ル−プを形成させつつ溶融状態で互いに接触させて
融着させ三次元構造を形成しつつ、引取りネットで挟み
込み、網状体の表面の溶融状態の曲がりくねった吐出線
条を45°以上折り曲げて変形させて表面をフラット化
すると同時に、曲げられていない吐出線条との接触点を
接着して構造を形成後、連続して冷却媒体(通常は室温
の水を用いるのが冷却速度を早くすることができ、コス
ト面でも安くなるので好ましい)で急冷して本発明の三
次元立体網状構造体を得る。
【0051】ノズル面と引取り点の距離は少なくとも4
0mm以下にすることで吐出線条が冷却され接触部が融
着しなくなるので好ましい。吐出線条の吐出量5g/分
孔以上と多い場合、前記距離は10mm〜40mmが好
ましく、吐出線条の吐出量5g/分孔未満と少ない場
合、5mm〜20mmが好ましい。網状体の厚みは溶融
状態の三次元立体構造体両面を挟み込む引取りネットの
開口幅(引取りネット間の間隔)で決まる。本発明では
上述の理由から引取りネットの開口幅は5mm以上とす
る。
【0052】次いで、水切り乾燥するが、冷却媒体中に
界面活性剤等を添加すると、水切りや乾燥がしにくくな
ったり、熱可塑性弾性樹脂が膨潤することもあり好まし
くない。尚、ノズル面と樹脂を固化させる冷却媒体上に
設置した引取りコンベアとの距離、樹脂の溶融粘度、オ
リフィスの孔径と吐出量などにより所望のループ径や線
径を決めることができる。冷却媒体上に設置した間隔が
調整可能な一対の引取りコンベアで溶融状態の吐出線条
を挟み込み停留させることで互いに接触した部分を融着
させつつ、連続して冷却媒体中に引込み固化させ網状構
造を形成する時、上記コンベアの間隔を調整すること
で、融着した網状構造が溶融状態でいる間で厚み調節が
可能となり、所望の厚みのものが得られる。コンベア速
度も速すぎると、接触点の形成が不充分になったり、融
着点が充分に形成されるまでに冷却され、接触部の融着
が不充分になる場合がある。また、速度が遅過ぎると溶
融物が滞留し過ぎ、密度が高くなるので、所望の見掛け
密度に適したコンベア速度を設定する必要がある。
【0053】本発明では、該網状体を一旦冷却後、又は
成形して製品化に至る任意の工程で熱可塑性弾性樹脂の
融点より少なくとも10℃以下の温度でアニ−リングに
よる疑似結晶化処理を行うのがより好ましい製造方法で
ある。疑似結晶化処理温度は、少なくとも融点(Tm)
より10℃以上低く、Tanδのα分散立ち上がり温度
(Tαcr)以上で行う。この処理で、融点以下に吸熱
ピ−クを持ち、疑似結晶化処理しないもの(吸熱ピ−ク
を有しないもの)より耐熱耐へたり性が著しく向上す
る。本発明に適用する好ましい疑似結晶化処理温度は
(Tαcr+10℃)から(Tm−20℃)である。単
なる熱処理により疑似結晶化させると耐熱耐へたり性が
向上する。また、該三次元網状構造体を一旦冷却後、乾
燥工程を経る場合、乾燥温度をアニ−リング温度とする
ことで同時に疑似結晶化処理を行うができる。また、製
品化する工程で別途疑似結晶化処理を行うができる。
【0054】次いで、所望の長さまたは形状に切断して
切断端を圧縮接合する。接合方法は、例えば熱プレス機
を用いてプレス型で切断部を加熱圧縮して得られる。加
熱温度は、融点より50℃から30℃低い温度で行う。
圧縮は、圧縮厚みを邪魔板等で押さえられないようにセ
ットして圧縮接合するのが好ましい。圧縮接合は小さい
サイズのものは多数同時にプレスして打ち抜き切断もで
きる。余分な圧縮耳部は切断して所望の圧縮部幅に調整
する。かくして得られた切断端が圧縮接合した構造体を
クッション層の下層に用いる。なお、本発明の好ましい
実施形態としては、背部にも同様の素材を用いることが
できる。
【0055】本発明車両用座席の座部クッション上層に
用いる不織布の製造方法は特に限定されず、公知の方法
を適用することができる。本発明で用いる最も好ましい
不織布としては、熱可塑性弾性樹脂の熱接着成分を有す
る熱接着繊維と熱可塑性非弾性樹脂からなる母材繊維を
混綿開繊したウエッブを、クッション下層をはめ込める
ように設計された熱成形型に詰めて熱成形により接合し
形状形成したものが挙げられる。以下にこの不織布の製
造方法を例示する。
【0056】熱可塑性弾性樹脂からなる繊度が22デシ
テックス以下の熱接着繊維は、低融点の熱可塑性弾性樹
脂と高融点の熱可塑性弾性樹脂とを個々に溶融し、公知
の複合紡糸により紡糸し、延伸して完成糸を得ることが
できる。しかし、この方法では、熱接着成分の融点が低
いので、延伸時に高温で熱セットできないため収縮率が
30%から80%と高いものしか得られず、ウエッブを
熱成形する際ウエッブ収縮による成形寸法不良を生じ
る。本発明に適用するには、この問題を解決するため、
3000m/分以上の高速紡糸により収縮率を10%以
下に低収縮化して一気に完成糸にする方法で得るのが好
ましい。次いで、巻縮を付与し、所望のカット長に切断
して熱接着繊維を得る。
【0057】本発明に使用する熱接着繊維の複合形態は
特に限定されないが、熱接着繊維としての機能が必要で
あるので、サイドバイサイドまたはシ−スコアで低融点
成分が繊維の表面の50%以上を占めるのが好ましく、
低融点成分が繊維の表面の100%以上を占めるのがよ
り好ましい。母材繊維は公知の方法で非弾性樹脂を非対
象冷却法又は複合紡糸法により潜在捲縮能を付与し、延
伸後熱処理により立体捲縮を発現させて切断または切断
後熱処理して立体捲縮を発現させて母材繊維を得る。
【0058】母材繊維は耐へたり性と耐熱性を要求され
るので、初期引張り抵抗度が少なくとも35g/1.1
デシテックス以上で、70℃での初期引張り抵抗度が少
なくとも10g/1.1デシテックス以上にしたものが
好ましい。嵩高性と抗圧縮性からの立体捲縮の捲縮度は
15%以上、捲縮数は10〜25個/インチが好まし
い。
【0059】かくして得られた熱接着繊維と母材繊維を
混合開繊する。好ましい熱接着繊維と母材繊維の混合比
率は20/80〜60/40重量比である。熱接着繊維
が少ないと振動吸収機能が低下する場合があり、熱接着
繊維が多すぎると嵩高性が低下する場合がある。熱接着
繊維と母材繊維は、オ−プナ−等で予備開繊混合した
後、カ−ド等で開繊し、三次元構造とした開繊ウエッブ
を、下層の三次元網状構造体にはめ込めるように、下層
側に凹のへこみを形成できる成形型に詰め込み、熱接着
繊維が溶融する温度より10℃以上高い温度に加熱後、
圧縮冷却して不織布上層を得る。
【0060】好ましい熱成形温度は、熱接着成分の流動
開始温度より20℃以上高い温度で行う。20℃未満で
は熱接着成分が流動しないため、繊維同士の接触部で接
合できない場合があり好ましくない。より好ましくは、
熱処理時間を短縮できる50℃〜80℃で熱処理を行
う。但し、100℃以上の高温にすると熱接着成分が熱
劣化を生じる場合があり好ましくない。加熱時間は1分
〜15分とするのが好ましい。短時間では温度が上がら
ないので接合できない場合があり、長時間では接合点の
熱接着成分が流れて強固な接合点形成ができない場合が
ある。又、繊維が劣化する場合があるので好ましくな
い。
【0061】本発明のクッション材上層を成形する場合
の別の方法としては、開繊ウエッブを成形型に詰めて圧
縮してから加熱する方法を採用することができる。この
場合は成形型はできるだけ熱容量の少ない型を用いると
昇温時間が短縮できるので好ましい。例えば、パンチン
グメタルの型を用いると加熱冷却媒体が通り易く、早く
昇温又は冷却させることができる。アルミの鋳型では熱
容量が大きいので昇温時間がかかり作業性が低下する場
合があり、熱風を通す孔を多く開け、高圧の熱媒体を通
すと早く昇温する。冷却の場合も高圧の冷却媒体を通す
のが好ましい。加熱冷却媒体としては、加熱空気、蒸気
等の処理が容易な気体が好ましく、冷却媒体は冷却空気
等が好ましい。必要に応じて、成形時に側地の引込み金
具を上層に埋設しておくことができる。金具を用いない
場合は、接合のための例えばマジックテープ(登録商
標)等を上層に接合することができる。マジックテープ
は上層の素材が例えばポリエステルであれば、同じポリ
エステルのものを用いると分別しないでリサイクルが可
能となるので好ましい。又、上層クッション材部分のみ
で側地の引き込みができるように切り込みを入れ、側地
を引き込み、上層底辺でマジックテープにより引き込み
を接合して固定する方法も用いることができる。この場
合は、側地の外周側は座席の底辺に同様にしてマジック
テープで接合できるようにするのが好ましい。なお、背
部も同様の素材を用いるのが好ましい。
【0062】次いで、クッション層の支持体にクッショ
ン層を固定して側地を巻き座席とする。支持体の素材や
形状は特には限定されないが、耐久性があり、使用時に
破損や変形し難いものを用いるのが好ましい。例えば、
金属、木材、合成樹脂、コンポジット品等を例示でき
る。支持体は補強梁を入れた構造も採用できる。例え
ば、支持体はアルミの中空又は異形断面の射出成形品で
作成することもできる。具体的には、下層のクッション
層をフリーにしたときの厚みの3/5以下の高さで、上
層との接触部の幅12mmの中空四角形のアルミ製射出
管を用い、これを座席の着座面正面と背面側の下層クッ
ション面全面がカバーできる幅に切断し、一方底面に5
mmのアルミ板を用い、これらの射出管とアルミ板を溶
接又はボルトで接合して支持体を作成する。得られた支
持体に下層をはめ込み、側地を引き込んだ上層に支持体
を入れた下層をはめ込み、座席底面に側地の外周部を引
き込み接合する。側地の張り具合で、クッション性も変
化するので、所望に応じて張りを設定するのが好まし
い。次いで、フレームにセットすると、本発明の車両用
座席が得られる。
【0063】他の方法では、上層と支持体を取りつけた
下層をはめ込み積層してクッション層を得る。得られた
クッション層を、例えば目の粗い金巾で包み込み、例え
ば引込みにマジックテープを用いる場合には、上層のフ
ァスナーが側地との接合に機能するように切除又はマジ
ックテープの絡み端を突き出させておくことができる。
引込み金具を用いる場合には、金巾でそのまま包み込む
ことができる。次いで、側地を被せて座席の形状に合わ
せて引込みを行い、フレームにセットすると、本発明の
車両用座席が得られる。
【0064】用いる側地は特に制限されないが、通気性
の良いものを用いると蒸れ難くできるので好ましい。
又、吸湿性の高いものを用いると、着座時の臀部からの
水蒸気の移動が容易になるのでより好ましい。なお、背
部も熱可塑性弾性樹脂及び/又は、不織布から構成され
たものを用いると、蒸れ防止と適度のクッション性およ
び体形保持性を付与できるので特に好ましい。
【0065】かくして得られた本発明の車両用座席は、
金属コイルスプリング積層座席に近い弾力性を有し、優
れた耐久性、体型保持性を有し、蒸れ難く、体圧分散が
良好で、網状構造体をはめ込み式にした場合はローリン
グもしがたく、極めて乗り心地が良好であり、しかも積
層体を接合しない場合は分別リサイクルが容易な車両用
座席を提供することができる。
【0066】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳述するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0067】なお、実施例中の評価は以下の方法で行っ
た。 ・融点(Tm)および融点以下の吸熱ピ−ク 島津製作所製TA50,DSC50型示差熱分析計を使
用し、昇温速度20℃/分で測定した吸発熱曲線から吸
熱ピ−ク(融解ピ−ク)温度を求めた。
【0068】・見掛け密度 クッション層に成形したものを試料とし、圧縮接合部を
除く試料の重さを体積で除した値(n=4の平均値)で
示す。
【0069】・線条の繊度 試料を10箇所から各線条部分を切り出し、アクリル樹
脂で包埋して断面を削り出し切片を作成して断面写真を
得る。各部分の断面写真より各部の断面積(Si)を求
める。また、同様にして得た切片をアセトンでアクリル
樹脂を溶解し、真空脱泡して密度勾配管を用いて40℃
にて測定した比重(SGi)を求める。次いで次式より
線条の9000mの重さを求める。(単位cgs) 繊度=〔(1/n)ΣSi×SGi〕×900000
【0070】・線条の接合 試料を目視で接合しているか否かを判断する。接合して
いる繊維同士を手で引っ張って外れないものを接合して
いると判断する。
【0071】・圧縮接合部の強度 接合部と接合された線条1本を、構造体側に長さ10m
mを残して切断し、切断端を接合部側に引き抜き、以下
の評価(n=20)を行った。線条が切断しても剥離し
ない:5点、手で引き抜いても剥離しない:3点、容易
に接合部から剥離:0点とし、n=20の平均値が、4
点以上:◎、3点以上:○、2点以上:△、2点以下:
×で評価した。
【0072】・乗り心地 本発明の座部は、上層がポリエステルステープル及びポ
リエステル熱接着繊維を熱成形した最大厚み55mm〜
85mm、最小厚み25mmで中央部に幅400mm、
長さ450mmで凹み厚み20mm〜50mmの凹みを
有し、座席の断面外側が座席全体を覆い被さるように成
形された硬綿で構成し、通気度80cc/cm・秒の
ポリエステル製モケット側地を上層中央と後部の2箇所
で引き込み、上層硬綿底面でマジックテープにより固定
した状態とし、熱可塑性弾性樹脂の線条からなる厚み3
5mm〜65mmで硬綿層の凹部にあわせて回りを圧縮
接合した三次元網状構造体を挿入して、側地を引き込ん
だ上層にはめ込み、底辺のクッション層支持体に8mm
のコンパネ(側地を引き込み用マジックテープを下面に
装着した)を用い、外側全体の側地を底辺のマジックテ
ープで張り込んで座部とした。比較のため、硬綿は同じ
形状で、硬綿凹部にあわせて切断した切断端を圧縮接合
しない熱可塑性弾性樹脂の線条からなる三次元網状構造
体を挿入した以外、本発明の座部の方法と同様にして座
部を作成した。
【0073】背部は、硬綿で成形したクッションで構成
し、座部と同様の側地を張り込んで背部とした。座部と
背部を座席用フレ−ムにセットして座席を作成し、30
℃RH75%室内で作成した座席にパネラ−を座らせ以
下の評価を行った。他の比較のため、難燃性ウレタン1
00%及び不織布100%で外形が同一のクッション層
としたものを用いた座部を作成した。なお、基準の座部
として、金属コイルスプリングを下層に設置し、15m
mのばね受け材を接合し、上層に難燃性ウレタンを設置
して側地で張り込んだ座部及びコンパネ板のみが着座部
となる座部も作成した。
【0074】作成した座席は、以下の官能評価(n=
5)を行った。 弾力性:着座時の座席のストローク感を弾力性とし
て、金属コイルスプリング座部を5級、コンパネ板のみ
の座部を1級とし、評価用座部を各自で等級づけさせ
て、各座席の平均等級を求めた。4級以上:◎、3級以
上:○、2級以上:△、2級以下:×で評価した。 ローリング感:着座部の片面側に偏って着座荷重を掛
けさせ、次いで反対側の片面側に偏って着座荷重を掛け
させて、ローリング状態を定性官能評価した。ローリン
グ感なし:◎、ローリング感殆ど感じない:○、少しロ
ーリング感あり:△、ローリング感顕著:×で評価し
た。 床つき感:座ったときの「どすん」と床に当たった感
じの程度を感覚的に定性評価した。感じない;◎、殆ど
感じない;○、やや感じる;△、感じる;×で評価し
た。 蒸れ感:2時間座っていて、臀部や太股の内側の座席
と接する部分が蒸れた感じを感覚的に定性評価した。殆
ど感じない:◎、僅かに蒸れを感じる;○、やや蒸れを
感じる;△、蒸れを著しく感じる;×で評価した。 疲れ感:4時間座席に座らせたときの腰の疲れ程度を
感覚的に定性評価した。無し;◎、殆ど疲れない;○、
やや疲れる;△、非常に疲れる;×で評価した。 ・総合評価:からまでの評価の◎を4点、○を3
点、△を2点、×を1点として17点以上で△を含まな
いもの;非常に良い(◎)、15点以上で△を含まない
もの;良い(○)、12点以上で×を含まないもの;や
や悪い(△)、×を含むもの;悪い(×)として評価し
た。
【0075】・座席の常温耐久性 乗り心地評価に供したものと同じ座席を作成し、雰囲気
22℃にて、20cm角の重り(約61kg)を着座部
に10cm上から1分/回のサイクルで落下させ、8万
回繰返した後の厚み低下率と硬さ低下率を求め、厚み低
下率:5%未満:4点、5%以上8%未満:3点、8%
以上10%未満:2点、10%以上:1点で評価し、硬
さ低下率:10%未満:4点、10%以上15%未満:
3点、15%以上20%未満:2点、20%以上:1点
で評価し、評価点合計が7点以上:◎、6点:○、5
点:△、5点未満:×で総合評価した。
【0076】・座席の耐熱耐久性 乗り心地評価に供したものと同じ座席を作成し、雰囲気
50℃にて、20cm角の重り(約61kg)を着座部
に設置して22時間放置後の厚み低下率:10%未満:
◎、10%以上15%未満:○、15%以上20%未
満:△、20%以上:×で評価した。
【0077】実施例1 ポリエステル系エラストマ−として、ジメチルテレフタ
レ−ト(DMT)又はジメチルナフタレ−ト(DMN)
と1,4ブタンジオ−ル(1・4BD)を少量の触媒と
ともに仕込み、常法によりエステル交換後、ポリテトラ
メチレングリコ−ル(PTMG)を添加して昇温減圧し
つつ重縮合せしめポリエ−テルエステルブロック共重合
エラストマ−を生成させ、次いで抗酸化剤及び難燃剤を
添加混合練込み後、ペレット化し、50℃で48時間真
空乾燥して熱可塑性弾性樹脂を得た。熱可塑性弾性樹脂
の原料の処方を表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】有効幅1000mm、有効厚み80mmの
ノズル面に、外径4mm、内径3.2mmでトリプルブリッ
ジの中空形成性断面としたオリフィスを、幅方向の孔間
ピッチを8mm、列間ピッチを6.92mmの正三角形
の千鳥配列としたノズルを用いて、熱可塑性弾性樹脂原
料(A−1)を220℃の溶融紡糸温度で、吐出量を3
250g/分にてノズル下方に吐出させ、ノズル面25
cm下に冷却水を配し、幅1500mmのステンレス製
エンドレスネットを平行に開口幅65mm間隔で一対の
引取りコンベアを水面上に一部出るように配して、溶融
状態の吐出線状を曲がりくねらせル−プを形成して接触
部分を接合させつつ三次元網状構造を形成し、溶融状態
の三次元網状構造体の両面を引取りコンベア−で挟み込
みつつ毎分1mの速度で25℃の冷却水中へ引込み固化
させ両面をフラット化した後、所定の大きさに切断し、
110℃にて15分間熱風で乾燥熱処理し擬似結晶化し
て三次元網状構造体を得た。
【0080】かくして得られた三次元網状構造体は、断
面形状が三角おむすび型の中空断面で中空率が28%、
繊度が6160デシテックスの線条で形成しており、線
条は大部分が接合しており、平均の見掛け密度が0.0
5g/cc、融点以下122℃に吸熱ピークを有し、車
材燃試に合格するものであった。
【0081】次いで、この構造体を幅400mm、長さ
500mmに切断して、内側が幅350mm、長さ45
0mm、厚み65mmとなるプレス金型を20トンプレ
ス機上面に接合し、下面に圧縮部厚みが2mmとなるよ
うにスペーサーを挿入して、プレス鉄板温度180℃に
て3分間圧縮して四方の切断端が圧縮接合された三次元
網状構造体(B1)を得た。得られた構造体の接合強度
を表2に示す。
【0082】別途に、常法により公知の複合紡糸機に
て、熱可塑性弾性樹脂A−3をシ−ス成分、A−2をコ
ア成分となるように個々に溶融してオリフィス直前で分
配し、各吐出量を50/50重量比で、単孔当たり1.
6g/分孔(0.8g/分:0.8g/分)として紡糸
温度245℃にて吐出し、紡糸速度3500m/分にて
得た繊度が4.51デシテックス、乾熱160℃での収
縮率8%の糸を収束してトウ状でクリンパ−にて機械巻
縮を付与し、64mmに切断してシ−スコア断面の熱可
塑性弾性樹脂からなる熱接着繊維を得た。
【0083】母材繊維は、常法により、極限粘度0.6
3と0.56のポリエチレンテレフタレート(以下PE
Tという)を重量比50/50に分配して単孔当たり
3.0g/分孔(1g/分:1g/分)として紡糸温度
285℃にてC型オリフィスよりサイドバイサイドにな
るように吐出し、紡糸速度1300m/分で複合紡糸
し、次いで70℃及び180℃にて2段延伸して得た延
伸糸を64mmに切断し170℃にてフリ−熱処理して
立体捲縮を発現させ、中空断面で中空率32%のサイド
バイサイド構造の繊度6.6デシテックス、初期引張り
抵抗度38g/1.1デシテックス、捲縮度20%、捲
縮数18個/インチの母材繊維を得た。
【0084】得られた熱接着繊維と母材繊維を40/6
0重量比で混合し、オ−プナ−にて予備開繊した後カ−
ドで開繊してウエッブを得た。このウエッブを、バケッ
ト型のシート用で着座部に三次元網状構造体をはめ込む
凹みの厚みが50mmとなる形状ができるようにしたパ
ンチングメタルからなるメス型枠に、所定の位置にセッ
トした引き込み金具とともに、見掛け密度が0.05g
/ccとなるように詰め込み、180℃の熱風にて5分
間熱処理後、オス型枠で圧縮後、直ちに冷却し、次いで
105℃にて10分間擬似結晶化処理して冷却し、クッ
ション材上層(C1)を得た。上層(C1)の熱接着繊
維成分である熱可塑性弾性樹脂も融点以下114℃に吸
熱ピークを持っていた。
【0085】次いで、上層上部から側地を引き込み、上
層と下層を積層して、クッション支持板に載せ、側地で
周りから引き込み支持板下部で面ファスナーで固定して
座部を得た。硬綿100%を用いて背部を作成し、背部
と座部を座席フレームにセットして座席を得た。
【0086】得られたクッション層の特性及び座席の評
価結果を表2に示す。表2から明らかなごとく、実施例
1の座席は常温耐久性、耐熱耐久性及び弾力性に優れた
座り心地の良いものであった。
【0087】実施例2 ノズル有効厚み幅60mm、吐出量1750g/分、エ
ンドレスネットの開口幅35mmとした以外、実施例1
と同様にして三次元網状構造体を得た。かくして得られ
た三次元網状構造体は、断面形状が三角おむすび型の中
空断面で中空率が28%、繊度が6160デシテックス
の線条で形成しており、線条は大部分が接合しており、
平均の見掛け密度が0.05g/cc、融点以下122
℃に吸熱ピークを有し、車材燃試に合格するものであっ
た。
【0088】次いで、この構造体を幅400mm、長さ
500mmに切断して、内側が幅350mm、長さ45
0mm、厚み35mmとなるプレス金型を20トンプレ
ス機上面に接合し、下面に圧縮部厚みが1.5mmとな
るようにスペーサーを挿入して、プレス鉄板温度180
℃にて3分間圧縮して四方の切断端が圧縮接合された三
次元網状構造体(B2)を得た。得られた構造体の接合
強度を表2に示す。
【0089】次いで、着座部に三次元網状構造体をはめ
込む凹みの厚みが25mmとなる形状ができるようにし
たパンチングメタルからなるメス型枠を使用した以外、
実施例1と同様にしてクッション材上層(C2)を得
た。そして、実施例1と同様にして座席を作成した。得
られたクッション層の特性及び座席の評価結果を表2に
示す。表2から明らかなごとく、実施例2の座席は常温
耐久性、耐熱耐久性及び弾力性に優れた座り心地の良い
車両用座席であった。
【0090】実施例3 実施例1で得られた三次元網状構造体を、幅350m
m、長さ500mmに切断して、内側が幅350mm、
長さ450mm、厚み65mmとなるプレス金型を用い
た以外、実施例1と同様にして相対する二方向の切断端
が圧縮接合された三次元網状構造体(B3)を得た。得
られた構造体の接合強度を表2に示す。
【0091】他方、ジメチルイソフタレ−ト(DMI)
40モル%とDMT60モル%及びエチレングリコール
(EG)を少量の触媒とともに仕込み、常法によりエス
テル交換後重合して融点が112℃のポリエステル樹脂
を得た。このポリエステル樹脂をシース成分として用
い、コア成分に極限粘度0.63のPETを用い、紡糸
温度285℃で行った以外は実施例1の方法と同様にし
て熱接着繊維を得た。この熱接着繊維と実施例1と同一
の母材繊維を30/70重量比で混綿開繊してウエッブ
を作成し、実施例1と同様のクッション材上層(C3)
を得た。
【0092】次いで、得られた三次元網状構造体の下層
(B3)及クッション材上層(C3)を用いて、実施例
1と同様にして車両用座席を得た。クッション層の特性
及び座席の評価結果を表2に示す。表2から明らかなご
とく、不織布の熱接着成分に熱可塑性非弾性樹脂を用い
たものでも、本発明の範囲に入るものは常温耐久性、耐
熱耐久性及び弾力性の優れた座り心地の良い車両用座席
であった。
【0093】比較例1 下層は、実施例2で得た三次元網状構造体を、幅350
mm、長さ450mmに切断したもの(B4)を用い、
上層は、実施例3で用いた熱接着繊維及び母材繊維を用
いた以外、実施例2と同様にして作成したもの(C4)
を用いて車両用座席を作成した。その評価結果を表2に
示す。下層が圧縮接合されていない比較例1の座席は、
弾力性が不足しており、他の特性についても実施例の座
席に比べて劣っていた。
【0094】比較例2 下層は、圧縮接合の際、クリアランスの厚みを5mmと
した以外、実施例2と同様にして得たもの(B5)を用
い、上層は、比較例1と同様のもの(C4)を用いて車
両用座席を作成した。その評価結果を表2に示す。比較
例2の座席は下層の圧縮接合が不充分なため、弾力性が
不足しており、他の特性についても実施例の座席に比べ
て劣っていた。
【0095】比較例3 実施例2と同様の開繊ウエッブを用い、クッション層全
体が同一となる金型を用いて、実施例2の上層と同様の
作り方で作成した不織布100%のクッション層を用い
て車両用座席を作成した。その評価結果を表2に示す。
不織布100%のクッション層を用いた比較例3の座席
は、常温耐久性、耐熱耐久性及び弾力性が劣り、座り心
地が好ましくない車両用座席であった。
【0096】比較例4 車両用の難燃基準(車材燃試)に合格する厚み40m
m、見掛け密度0.05g/ccの発泡ウレタンを切
断、スライスして接着し、比較例3のクッション層と同
一の形状に形成して車両用座席を得た。その評価結果を
表2に示す。本発明を外れる発泡ウレタンを用いた比較
例4の座席は、常温耐久性、耐熱耐久性は優れるが、座
り心地の劣る車両用座席であった。
【0097】
【表2】
【0098】
【発明の効果】本発明の車両用座席は上述のように構成
されているので、極めて優れた弾力性を持ち、耐久性と
体型保持性に優れ、乗り心地が良好で、かつ分別リサイ
クルが容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林原 幹也 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 伊東 日出夫 大阪府大阪市住之江区平林南1丁目3番65 号 日本シール株式会社内 Fターム(参考) 3B096 AD04 AD06 BA00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座席座部が(i)熱可塑性弾性樹脂から
    なる線条がループを形成して互いの接触部の大部分が接
    合した三次元網状構造体と(ii)熱可塑性樹脂からなる繊
    維が接合した不織布との積層構造を有するクッション層
    を含み、(ii)不織布が着座面側にある車両用座席におい
    て、(i)三次元網状構造体の少なくとも厚み方向に相
    対する二面の切断端が圧縮接合された構造を有すること
    を特徴とする車両用座席。
  2. 【請求項2】 クッション層が布帛又は不織布で包まれ
    て一体化していることを特徴とする請求項1記載の車両
    用座席。
  3. 【請求項3】 クッション層の熱可塑性弾性樹脂及び不
    織布がポリエステルであることを特徴とする請求項1記
    載の車両用座席。
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