JP2003259319A - 電子透かし埋め込み装置および検出装置 - Google Patents

電子透かし埋め込み装置および検出装置

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JP2003259319A JP2002058185A JP2002058185A JP2003259319A JP 2003259319 A JP2003259319 A JP 2003259319A JP 2002058185 A JP2002058185 A JP 2002058185A JP 2002058185 A JP2002058185 A JP 2002058185A JP 2003259319 A JP2003259319 A JP 2003259319A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い流通性を維持しながら、透かし情報検出
の信頼性を向上する。 【解決手段】 時系列に処理される所定のコンテンツに
対して所定の透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み
装置において、複数の異なる埋め込み態様で前記コンテ
ンツに対する透かし情報の埋め込み処理を実行する機能
を持つ埋め込み実行手段と、前記コンテンツに関して時
間軸上の区間を指定する区間指定手段とを備え、少なく
とも、当該時間軸上で隣接する区間については、透かし
情報の埋め込み処理を規定する前記埋め込み態様を相違
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子透かし埋め込み
装置に関し、例えば、動画像に電子透かし情報を埋め込
み著作権の保護、画像改竄検出、各種情報記録等を行う
場合などに適用して好適なものである。
【0002】また、本発明は、かかる電子透かし埋め込
み装置に対応する電子透かし検出装置に関するものであ
る。
【0003】
【従来の技術】従来の動画用電子透かし埋め込み装置と
しては、次の文献1に示すものがある。
【0004】文献1: 特開平11−341452号公
報 従来、この種の動画用電子透かし埋め込み装置では画質
に対する影響を考慮に入れ、動画を構成するフレームに
出来るだけ弱い強度で電子透かしを埋め込んでいた。こ
の際後の電子透かし検出において統計的判断を可能にす
るため動画を構成する全てのフレームに同じ透かし情報
を埋め込んでいた。
【0005】すなわちこの統計的判断に基づく検出で
は、動画像を構成する連続したフレーム中の画像の内容
は、通常、時間経過とともに動的に変化していくが、透
かし情報は不変であるため、多数のフレームから統計的
に不変の部分を抽出することで、透かし情報を得ること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
編集によって、別の透かし情報(著作権者情報等)を持
つ複数の動画像コンテンツを時間軸方向に切断したり結
合したりして、新たな一つの動画像コンテンツを構成す
る場合などには、構成した新たな動画像コンテンツの区
間毎に著作権者等が相違するため、区間ごとに別の著作
権者情報(例えば、著作権者の氏名やIDなど)を埋め
込むことになり、従来の方法では電子透かしの検出がう
まく行かない事があって、透かし情報検出の信頼性が低
い。
【0007】これは一般に区間の境界を予め知る事が出
来ず、区間ごとに透かし情報自体も変化するため、隣り
合う区間に埋め込まれた透かし情報に干渉されて、いず
れの透かし情報の検出に関しても、正しい統計的判断を
下せない為である。
【0008】もちろん、区間の境界を明示的に示す境界
指示データを動画像コンテンツとともに配信するように
すれば、境界指示データによって画定された区間のなか
でのみ上述した不変部分の抽出を実行することで、正し
い統計的判断を下すことは可能であると考えられるが、
動画像コンテンツと別個にこのような境界指示データを
配信することは動画像コンテンツの流通性を阻害して好
ましくない。
【0009】一方、動画像コンテンツに関する編集は、
時間軸方向で行われるだけでなく、静止画像と同様、空
間軸方向すなわち1フレームのなかで行われることもあ
る。この場合、動画像を構成する1つひとつのフレーム
に、透かし情報(例えば、著作権者情報)が異なる複数
のコンテンツが混在することになる。
【0010】透かし情報の検出が正常に行えない場合に
は、例えば、フレーム中の一部の透かし情報の一部の情
報項目(例えば、著作権者C1の著作にかかるコンテン
ツの透かし情報のうち著作権者C1の氏名やIDなどの
著作権者情報)に関してのみ使用(例えば、コンテンツ
のユーザが目視すること)が許可されている場合でも、
他の透かし情報の情報項目(例えば、著作権者C2の著
作にかかるコンテンツにおいて不正コピーの流通経路を
特定するために密かに埋め込んであるコンテンツ購入者
情報など)も一緒に検出され、目視されてしまうケース
などが該当する。
【0011】すなわち、従来の方法では、透かし情報の
管理が適切に行えない可能性がある。
【0012】透かし情報として含まれ得る様々な情報項
目のうち、いずれの情報項目をユーザに目視できるよう
にするか等(例えば、著作権者の氏名は目視させたい
が、コンテンツ購入者情報は秘匿したい等)は、本来、
著作権者などの意向にしたがって個々のコンテンツごと
に決定されるものであるが、異なる著作権者にかかる透
かし情報を同じフレーム内に同じ方法で埋め込むかぎ
り、そのようにきめ細かな処理を行うことは困難であ
る。
【0013】すなわち、従来の方法では、透かし情報を
利用した制御が適切に行えない可能性もある。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、第1の発明では、時系列に処理される所定のコン
テンツに対して所定の透かし情報を埋め込む電子透かし
埋め込み装置において、(1)複数の異なる埋め込み態
様で前記コンテンツに対する透かし情報の埋め込み処理
を実行する機能を持つ埋め込み実行手段と、(2)前記
コンテンツに関して時間軸上の区間を指定する区間指定
手段とを備え、(3)少なくとも、当該時間軸上で隣接
する区間については、透かし情報の埋め込み処理を規定
する前記埋め込み態様を相違させることを特徴とする。
【0015】また、第2の発明では、請求項1の電子透
かし埋め込み装置で透かし情報を埋め込まれたコンテン
ツを時系列に処理して当該コンテンツから透かし情報を
検出する電子透かし検出装置において、(1)複数の異
なる埋め込み態様に対応する複数の検出態様で、前記コ
ンテンツに対する透かし情報の検出処理を実行する機能
を持つ検出実行手段と、(2)当該検出実行手段の動作
を制御する検出制御手段とを備え、(3)当該検出制御
手段は、前記埋め込み態様を時間軸上で隣接する区間に
ついて相違させた時系列なコンテンツから、統計的な処
理によって当該区間の検出を行う区間検出状態では、前
記検出実行手段に複数の検出態様で並行して検出処理を
実行させ、透かし情報を検出する透かし情報検出状態で
は単一の検出態様で検出処理を実行させることを特徴と
する。
【0016】さらに、第3の発明では、時系列に処理さ
れる所定のコンテンツに対して所定の透かし情報を埋め
込む電子透かし埋め込み装置において、複数の異なる埋
め込み態様で前記コンテンツに対する透かし情報の埋め
込み処理を実行する機能を持つ埋め込み実行手段と、こ
れらの埋め込み手段を用いて、前記コンテンツに関し、
異なる透かし情報を異なる埋め込み態様で、空間軸上に
埋め込むことを特徴とする。
【0017】さらにまた、第4の発明では、請求項8の
電子透かし埋め込み装置で透かし情報を埋め込まれたコ
ンテンツを時系列に処理して当該コンテンツから透かし
情報を検出する電子透かし検出装置において、(1)複
数の異なる埋め込み態様に対応する複数の検出態様で、
前記コンテンツに対する透かし情報の検出処理を実行す
る機能を持つ検出実行手段と、(2)当該検出実行手段
の動作を制御する検出制御手段とを備え、(3)当該検
出制御手段は、統計的な処理によって前記検出実行手段
に複数の検出態様で並行して検出処理を実行させること
を特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】(A)実施形態 以下、本発明にかかる電子透かし埋め込み装置および検
出装置を、動画像コンテンツのための電子透かし埋め込
み装置および検出装置に適用した場合を例に、各実施形
態について説明する。
【0019】電子透かしは、コンテンツの制作者や版権
者などの著作権者を特定できる著作権者情報などの透か
し情報を当該コンテンツ自身に密かに埋め込む技術であ
る。
【0020】コンテンツに埋め込む透かし情報の情報項
目としてどのような項目を設けるかは、本来、著作権者
などの意向にしたがって個々のコンテンツごとに決定さ
れるものであるが、電子透かしによって透かし情報をコ
ンテンツに埋め込むことは多くの場合、著作権保護を目
的とするものであるから、透かし情報の情報項目として
も、前記著作権者情報だけでは必ずしも十分ではなく、
同一の制作者が制作した異なるコンテンツと区別するた
めにコンテンツ自体を特定するためのコンテンツ識別情
報、コンテンツを購入した者を特定するコンテンツ購入
者情報、ネットワーク経由でコンテンツを利用した者
(あるいはコンピュータ端末)を逐次特定するコンテン
ツ利用者情報、コンテンツのコピーを許可するか否か、
許可する場合のコピー回数制限値、現時点のコピー回数
などの各種情報項目を包含することが好ましい。
【0021】コンテンツ識別情報、コンテンツ購入者情
報、コンテンツ利用者情報、および現時点のコピー回数
などの情報は、著作権法違反の事実や不正な流通経路を
特定するのに有効であり、コピーを実行するコピー装置
が透かし情報によるコピー回数制限に対応していれば、
コピー回数制限値と現時点のコピー回数に応じて、自動
的に、回数制限値を超えたコピーを禁止すること等も可
能である。
【0022】なお、電子透かしによって埋め込まれる透
かし情報はコンテンツの本来的な構成要素ではなく、コ
ンテンツにとってはノイズの一種であるため透かし情報
を埋め込むことは必然的にコンテンツの品質劣化をもた
らすが、品質劣化の程度は、様々な方法によって抑制す
ることが可能である。
【0023】第1〜第8の実施形態に共通する特徴は、
時間軸方向(前記区間毎)、または同じ単位データ内に
別の方法で透かし情報を埋め込むことで、前記境界指示
データ等を用いなくても、異なる透かし情報を区別して
検出することを可能とする点にある。
【0024】(A−1)第1の実施形態の構成 本実施形態にかかる動画用区間別電子透かし埋め込み装
置10の構成例は図1に示す通りである。この埋め込み
装置10は、動画像コンテンツ(ディジタル動画像)を
編集する機能を持つ編集装置(図示せず)に接続して使
用するものであってよい。
【0025】図1において、当該埋め込み装置10は、
電子透かし埋め込み部11と、埋め込み方式指定部12
と、埋め込み情報の符号化部13と、埋め込み符号の切
替部14とを備えている。
【0026】このうち埋め込み情報の符号化部13は、
動画像コンテンツに埋め込もうとする前記透かし情報
(埋め込み情報)を、埋め込みやすい形に符号化する部
分である。当該符号化部13には、前記編集装置などか
ら前記透かし情報S3と、動画像コンテンツの前記各区
間に同期して処理を行うための同期情報S10とが供給
され、透かし情報S3を符号化して得られる符号S4を
出力する。
【0027】透かし情報S3には、異なる4通りの透か
し情報S3A〜S3Dがあり、透かし情報S3A〜S3
Dを符号化して得られる符号にもS4A〜S4Dの4通
りがある。そして、符号S4Aは透かし情報S3Aに対
応し、符号S4Bは透かし情報S3Bに対応し、符号S
4Cは透かし情報S3Cに対応し、符号S4Dは透かし
情報S3Dに対応するものとする。
【0028】ここで透かし情報は、上述した情報項目の
うち少なくともいずれか一項目が相違していれば、異な
る透かし情報であるといえる。例えば、編集の基礎とな
る動画像コンテンツの著作権者が4人存在し、4人の著
作権者に対応して透かし情報の情報項目のうち著作権者
情報の有無またはその内容が相違する場合は異なる透か
し情報であるが、それに限らず、コンテンツ識別情報の
有無またはその内容が相違する場合、コンテンツ購入者
情報の有無またはその内容が相違する場合、コンテンツ
利用者情報の有無またはその内容が相違する場合、コピ
ー回数制限の有無またはコピー回数制限値の値が相違す
る場合、現時点のコピー回数の有無またはその値が相違
する場合などはすべて、透かし情報が異なるといえる。
【0029】また、同期情報S10には、各区間に関
し、区間が開始するフレームのフレーム番号である区間
開始フレーム番号SNと、当該区間が終了するフレーム
の番号である区間終了フレーム番号ENと、当該区間に
埋め込む透かし情報(当該透かし情報を指定する識別子
WD)との対応関係に関する情報(リスト)が含まれて
いてよい。
【0030】すなわち、当該リストの構成は、(区間開
始フレーム番号SN:区間終了フレーム番号EN、透か
し情報識別子WD)である。
【0031】前記符号化部13による符号化は、同期情
報S10に合わせて、十分に早いタイミングで完了する
必要がある。
【0032】当該同期情報S10に対応する同期情報S
11と、符号S4A〜S4Dを符号化部13から受け取
る埋め込み符号の切替部14は、外部に存在する前記編
集装置などからフレーム番号S2を受け取ると、埋め込
みを行う前記区間に応じた符号を選択して前記埋め込み
部11に出力する部分である。
【0033】前記編集装置による編集後の動画像コンテ
ンツ(フレーム系列)S1は例えば図2に示すようなも
のである。図2では、時間的に連続して処理される時系
列なフレームF1〜F29を示している。このうちフレ
ーム番号1のフレームF1からフレーム番号7のフレー
ムF7までの各フレームF1〜F7によって動画像コン
テンツの区間TD1が構成され、同様に、フレーム番号
1からフレーム番号7までの各フレームF8〜F14に
よって区間TD2が構成され、フレーム番号1からフレ
ーム番号6までの各フレームF15〜F20によって区
間TD3が構成され、フレーム番号1からフレーム番号
9までのフレームF21〜F29によって区間TD4が
構成されている。
【0034】各区間の時間軸方向の長さ(すなわちフレ
ーム数)は、編集作業の内容によって動的に決定される
ものであるため、1つの動画像コンテンツS1には長短
さまざまの区間が混在し得る。また、フレーム番号とし
て編集前の各動画像コンテンツの内部における相対的な
フレームの順番を示す番号を用いるものとすると、図示
したように各区間がフレーム番号1のフレームから開始
するとはかぎらないし、また編集作業によっては、1区
間内でフレームの順番を入れ替えたり、一部のフレーム
を削除したりすることも起こり得るため、必ずしも1区
間内のフレーム番号が連続した番号にならない可能性も
あるが、図2ではすべての区間はフレーム番号1のフレ
ームから開始し、1区間内のフレーム番号は連続番号で
あるものとしている。編集作業に応じて、フレーム番号
の入れ替えや削除が発生した場合には、埋め込み装置1
0に入力する前にフレーム番号の付け替えを行うことに
よって、連続番号とすることができる。同様に、フレー
ム番号の付け替えを行うことによって、すべての区間に
おいて最初のフレームのフレーム番号を所定の値(例え
ば、フレーム番号1)とすることができる。
【0035】ここで、任意の1つの区間内に属する各フ
レームについては埋め込むべき前記透かし情報が同じ
(各情報項目の有無およびその内容が同じ)であるが、
異なる隣接区間内のフレーム相互間では、埋め込むべき
透かし情報が異なる(各情報項目の有無またはその内容
が異なる)。
【0036】図2上では左方ほど時刻が早いので、図中
では、フレーム番号1のフレームF1が最も早期に処理
され、フレーム番号9のフレームF29が最も遅く処理
される。
【0037】フレーム番号系列が図2に示すようなもの
である場合、上述したリストを使用しなくても、フレー
ム番号1の出現を監視するだけで、区間の境界を検出す
ることも可能である。
【0038】なお、画像に関する単位データとしてはテ
レビジョンなどで使用されるフィールドもあるが、コン
ピュータ内の処理では通常、フレームを使用するため、
本実施形態でもフレームを用いている。
【0039】図2の動画像コンテンツS1およびフレー
ム番号S2を想定すると、前記切替部14は、フレーム
番号1〜7の前記区間TD1では前記符号S4Aを出力
し、フレーム番号1〜7の前記区間TD2では前記符号
S4Bを出力し、…、フレーム番号1〜9の前記区間T
D4では前記符号S4Dを出力することになる。
【0040】当該切替部14はまた、埋め込み方式指定
部12に対して、前記同期情報S11に対応した制御信
号S6を供給する機能も備えている。
【0041】埋め込み方式指定部12は、所定の指定ア
ルゴリズムにしたがって埋め込み方式指定信号S9が指
定した埋め込み方式を埋め込み方式制御信号S5とし
て、当該制御信号S6に応じたタイミングで埋め込み部
11に伝える部分である。
【0042】当該埋め込み方式指定部12から埋め込み
方式制御信号S5を受け取り、前記切替部14から符号
S4A〜S4Dを受け取るとともに、前記編集装置から
動画像コンテンツS1を受け取る電子透かし埋め込み部
11は、動画像コンテンツS1を構成する各フレームに
対し、符号S4A〜S4Dのいずれかの符号を、埋め込
み方式制御信号S5で指定された埋め込み方式で埋め込
む部分である。
【0043】各フレームに符号が埋め込まれていない場
合には単に埋め込みを行うだけでよいが、各フレームに
すでに符号が埋め込まれている場合には、当該符号を消
去した上で新しい符号を埋め込むようにしてもよい。た
だし当該消去を正確に実行するためには、消去しようと
する符号の埋め込みに使用された埋め込み方式に対応し
た消去操作を行うことが必要である。
【0044】フレームF1〜F29などの画像フレーム
の表現方法には、ピクセル(画素)を最小単位として画
像を表現するピクセル表現と、余弦波を最小単位とし位
相や振幅(あるいは周波数)の異なる複数の余弦波の重
ね合わせで画像を表現する周波数表現と、基準となる画
像を持つフレームやこの基準となる画像からの差分情報
として生成できる予測フレームによって動画像を表現す
る圧縮表現があり、前記透かし情報の埋め込み方式は、
これらの表現方法に応じて相違する。
【0045】具体的には、ピクセル表現には、光の3原
色であるR(赤)、G(緑)、B(青)を使用するRG
B表現や、Y(輝度)とCr、Cb(色差)を使用する
YCrCb表現などがあり、周波数表現にはDCT(離
散コサイン変換)を用いた表現や、フーリエ変換を用い
た表現や、ウエーブレット変換(HARR変換)を利用
した表現があり、圧縮表現にはMPEG1やMPEG2
などに対応した表現があり、これらのうち任意の1表現
に関しても、さまざまな埋め込み方式が利用できる。し
たがって本実施形態で利用可能な埋め込み方式は極めて
多様であり、各種の画像処理(アフィン変換(画像の拡
大、縮小、回転など)、フィルタ処理、圧縮処理などを
含む)、加工処理、伝送等を受けたあとでもコンテンツ
上で透かし情報をかなりの程度で保存でき(すなわち、
画像処理などに対する耐性強度がそれほど弱くない)、
なおかつ画質の劣化をユーザが受容可能なレベルに抑え
ることのできるさまざまな優れた埋め込み方式が考案さ
れているが、対応できる画像処理の種類や加工処理の種
類、画質劣化の程度、適用しやすい画像の内容などは埋
め込み方式ごとに異なるため、画像フレームの表現方法
や、埋め込み後に各動画像コンテンツが受けることが予
測される画像処理の種類や加工の種類、許容できる画質
劣化の程度、動画像コンテンツの画像内容などの諸条件
に応じて、最も適切な埋め込み方式を選択するようにす
るとよい。
【0046】本実施形態で用いる埋め込み方式は、単独
の埋め込み方式としての性能が優れていることも重要で
あるが、それに加えて、隣接する各区間に対して適用す
る埋め込み方式相互間の関係が重要である。隣接する各
区間に対して適用する埋め込み方式相互間の関係は、後
述する統計的判断の正否に直接影響するからである。
【0047】また、一般的に、埋め込んだ透かし情報の
画像処理、加工処理や伝送等に対する耐性強度の強さと
透かしを埋め込まれた画像の画質の高さとはトレードオ
フの関係にあるためにここでは埋め込み方式として比較
的弱い耐性強度を持つ方式を用いるものとする。ただ
し、画質を劣化させずに耐性強度の比較的強い埋め込み
を行うことが可能であるなら、そのような埋め込みを行
うことは本実施形態においても好ましいことは当然であ
る。
【0048】本実施形態では、これら多様な埋め込み方
式のなかから4通りの埋め込み方式MV1〜MV4を候
補として用意し、埋め込みを実行する際には埋め込み方
式MV1〜MV4のうちのいずれか1つを使用するもの
とする。
【0049】ここでは4通りの埋め込み方式MV1〜M
V4を用意するものとしたが、用意する埋め込み方式の
数は一般的にはN通りである。ここでNは、自然数であ
るが、必要に応じて、4より多くしてもよく少なくして
もよい。隣接する任意の2つの区間(例えば、区間TD
2とTD3)のあいだで明確に相違する埋め込み方式を
実行できれば十分であるものとすると、最低、2(N=
2)通りの埋め込み方式を用意しておけば足りる。
【0050】ただし本実施形態の埋め込み装置10に対
応する検出装置(例えば、図7に示す検出装置60)で
は、後述するように、透かし情報埋め込み後の動画像コ
ンテンツS1から透かし情報の検出を行う場合、まず最
初に、各区間の識別と各区間で使用されている埋め込み
方式の識別を統計的に実行する必要があるが、1つの区
間の長さが極めて短い場合もあることや埋め込み方式と
して耐性強度が比較的弱いものを用いることを考慮する
と、必ずしも隣接していなくても時間軸上で距離の近い
区間のあいだでは、別の埋め込み方式を選択しておくほ
うが好ましい。その点では、候補として用意しておく埋
め込み方式(例えば、MV1〜MV4)の数Nは、多い
ほうが有利であるといえる。
【0051】一般的に動画像の場合、単位時間あたりに
処理されるフレームの数は一定(一例としては、1秒間
に30フレーム)であるので、時間軸上で各区間が近い
か否かは、単純にフレームの数をもとに判定することが
可能である。
【0052】したがって、前記指定アルゴリズムが決定
する埋め込み方式指定信号S9は、前記埋め込み方式を
例えば、MV1、MV2,MV3,MV4,MV1,…
などの順番で、逐次、巡回的に指定するものであってよ
い。必要に応じて、当該指定アルゴリズムよりも優先し
て、外部からの強制指定に対応できるようにすることも
好ましい。
【0053】埋め込み部11によって透かし情報を埋め
込まれた後の動画像コンテンツS1は、当該埋め込み部
11から動画像コンテンツS8として出力される。
【0054】埋め込み済み動画像コンテンツS8は、L
AN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット
などのネットワーク経由で送信されることによって、コ
ンテンツ購入者やコンテンツ利用者のあいだを流通した
り、DVDなどの記録媒体に記録されることによって流
通することになる。
【0055】前記埋め込み部11の内部構成は例えば図
3に示す通りであってよい。
【0056】図3において、当該埋め込み部11は、フ
レーム振り分け部20と、埋め込み機構21A〜21N
と、埋め込み符号記録部22とを備えている。
【0057】埋め込み機構21A〜21Nは、それぞれ
異なる埋め込み方式に対応した機構である。本実施形態
の場合、埋め込み方式はMV1〜MV4であるため、埋
め込み機構21A〜21Nの数は4つである。ここで
は、埋め込み機構21Aは埋め込み方式MV1を実行す
る機能を持ち、埋め込み機構21Bは埋め込み方式MV
2を実行する機能を持ち、…、埋め込み機構21Nは埋
め込み方式MV4を実行する機能を持つものとする。
【0058】フレーム振り分け部20は、前記埋め込み
方式制御信号S5に応じて、埋め込み機構21A〜21
Nのいずれかに動画像コンテンツS1を振り分ける部分
である。
【0059】埋め込み符号記録部22は、入力された前
記符号S4A〜S4Dを一時的に記録して埋め込み機構
21A〜21Nに供給する部分である。1つの区間に属
するフレームにはすべて同じ透かし情報(符号)が埋め
込まれるため、符号記録部22における符号の記録は、
基本的に、該当する1区間のあいだだけ維持されること
になる。
【0060】以下、上記のような構成を有する本実施形
態の動作について説明する。
【0061】(A−2)第1の実施形態の動作 前記埋め込み装置10に対して動画像コンテンツS1、
フレーム番号S2,透かし情報S3A〜S3Dが入力さ
れれば、埋め込み装置10は、いつでも動作を開始する
ことができる。前記編集装置や埋め込み装置10を操作
するオペレータや、動画像コンテンツの配信元である著
作権者等、および配信先であるコンテンツ購入者やコン
テンツ利用者にとって意味のある情報は、これら動画像
コンテンツS1、フレーム番号S2,および透かし情報
S3A〜S3Dとその組合せである。
【0062】ただし 埋め込み装置10が動作すると
き、これらの情報に加えて、前記同期情報S10と埋め
込み方式指定信号S9も、当該埋め込み装置に供給され
る。
【0063】埋め込み方式指定信号S9が候補として用
意した埋め込み方式MV1〜MV4を、MV1、MV
2,MV3,MV4,MV1,…の順番で、巡回的に指
定すると、埋め込み機構12の内部では、フレーム振り
分け部20が、動画像コンテンツS1の振り分け先を、
21A、21B、…、21N、21A、…の順番で、巡
回的に変化させる。また方式指定の変更はフレーム毎も
しくは区間毎に行われる。
【0064】したがって、外部からの強制指定がないか
ぎり、図2に示す前記区間TD1について埋め込み方式
MV1を適用するものとすると、区間TD2には埋め込
み方式MV2が適用され、区間TD3には埋め込み方式
MV3が適用され、区間TD4には埋め込み方式MV4
が適用されることになる。
【0065】また、外部からの強制指定があったとして
もその強制指定が隣接する区間(直前の区間)と同じ埋
め込み方式を指定するものである場合には、その指定を
拒否したり警告を発して指定の変更を促すようにするこ
とが好ましい。このような指定を許容すると、統計的に
区間の境界を検出し区間を識別することが正常に行えな
くなり、当該区間はもちろん、直前の区間の透かし情報
の検出にも支障をきたす可能性が高いからである。
【0066】任意の1区間(例えば、TD1)に対し
て、該当する埋め込み機構(例えば、21A)が対応す
る埋め込み方式(例えば、MV1)に基づいて符号(透
かし情報)の埋め込みを行っているあいだ、前記同期情
報S10,フレーム番号S2等に応じた符号化部13お
よび切替部14の動作によって、埋め込む透かし情報
(例えば、S3A)の内容は維持される。
【0067】1つの区間(例えば、TD2)内ではまっ
たく同じ内容の透かし情報が、まったく同じ埋め込み方
式(例えば、MV2)によって埋め込まれ、当該区間に
隣接する区間(例えば、TD1とTD3)では、当該区
間(TD2)とは異なる埋め込み方式(例えば、MV
1,MV3)を使用することによってはじめて、検出装
置側で、区間の境界を統計的に正確に検出し、正確な透
かし情報を検出することが可能となる。
【0068】上述した通り、本実施形態で用意した埋め
込み方式MV1〜MV4としては、さまざまな埋め込み
方式を使用可能であるが、ここでは一例として、前記周
波数表現に対応する埋め込み方式を例に説明する。
【0069】この埋め込み方式では、透かし情報S3A
〜S3D(符号S4A〜S4D)を構成する1ビットの
値として1を埋め込む場合にはフレーム(例えば、F
1)上のある座標の変換係数をその周辺の変換係数から
求めた基準値より大きくし、反対に、0を埋め込む場合
にはフレーム上のある座標の変換係数をその周辺の変換
係数から求めた基準値より小さくすることによって、埋
め込みを行う。変換係数の元の値との差を出来るだけ小
さくする様基準値との差を調整する事で画質への影響を
抑えることができる。
【0070】ただし上述したようにこの埋め込み方式で
も、一般的にはフレーム上の多くの座標において、ある
座標の変換係数の元の値は周辺変換係数から求めた基準
値とほぼ等しくなると考えられるため、耐性強度の強さ
は画質の高さとは基本的にトレードオフの関係にあり、
基準値との差を大きくして耐性強度を強くすると画質が
損なわれてしまう。画質を重視して基準値との差を小さ
くすれば、耐性強度は、比較的弱いものとなる。耐性強
度が弱ければ、上述した画像処理などを行なうと変換係
数と基準値との大小関係が反転して、埋め込んだ透かし
情報が破壊されてしまう可能性は小さくない。
【0071】実際にこのような大小関係の反転が起きる
か否かは、透かし情報埋め込み済みの動画像コンテンツ
S8に対して施す画像処理等の種類によって異なり、各
フレームの画像の内容によっても相違し得るため、画像
処理を受けた結果、あるフレーム(例えば、F1)上で
ある変換係数とある基準値との大小関係が反転したとし
ても、同じ区間内の別なフレーム(例えば、F7)でも
反転するとはかぎらない。
【0072】ただし動画像コンテンツでは、一般的に、
連続するフレーム(例えば、F1とF2)の画像内容は
ほとんど変化せず強い相関関係を有するため、出来るだ
け多くのフレームから検出した結果に基づき統計的判断
を行なう必要がある。
【0073】例えば周辺変換係数から得られた基準値と
の大小関係で埋め込みを行なう際、基準値との差(各変
換係数−基準値)の値、すなわち1符号のフレームごと
の信頼度(フレーム内符号信頼度)を各フレームについ
て足し合わせていき、最終的にその総和の絶対値がある
閾値を超える正数なら1、絶対値がある閾値を超える負
数なら0とする。このとき絶対値が大きければ大きいほ
ど複数フレームにわたるその符号の値の信頼度(フレー
ム間符号信頼度)が高いといえる。
【0074】しかしながら、区間の境界を越えてこの様
な値(フレーム間符号信頼度)を蓄積していくと埋め込
まれている異なる区間では透かし情報が違うので、時間
的に前の区間での符号と反転した符号が埋め込まれてい
る場合、前記フレーム間符号信頼度を下げる方向に働い
てしまい正確な統計的判断が出来なくなってしまう恐れ
がある。
【0075】また、画質を重視すれば、各フレームに対
して透かし情報を比較的低い強度(上の例では基準値と
の差の絶対値が小さいことに対応)で埋め込む必要があ
るため、区間の境界に位置するフレーム(例えば、区間
TD1の最後尾に位置するフレームF7や、区間TD2
の先頭に位置するフレームF8)から検出される透かし
情報だけに基づいて、区間の境界を正確に判断すること
は困難である。さらに、符号すべてにつきフレーム間符
号信頼度が低くなる方向に動く訳ではないので、フレー
ム間符号信頼度の増減(変化方向)での判断も行なえな
い。
【0076】これを解決する為に、本実施形態では、区
間毎に別の埋め込み方式で透かしを埋め込むという手法
をとる。例えばフーリエ係数に透かし情報(符号)を埋
め込む埋め込み方式をとる場合、予めフーリエ係数をグ
ループ分けし隣り合う区間では互いに別のグループに透
かし情報を埋め込むようにする。
【0077】例えば、区間TD1で使用する前記埋め込
み方式MV1では、フーリエ係数のグループFAに対し
て透かし情報の埋め込みを行い、区間TD2で使用する
埋め込み方式MV2では、フーリエ係数の別なグループ
FBに対して透かし情報の埋め込みを行う。
【0078】隣接する各区間に対して適用する埋め込み
方式(ここでは、MV1,MV2)相互間にこのような
関係を形成しておき、検出側で各埋め込む方式に対応す
る検出方式を実行する。透かし情報が埋め込まれていな
い係数から透かしを読み込むと白色雑音的にランダムな
分布を示す符号が生成される事になるから、透かし情報
が埋め込まれていない係数については、フレーム内符号
信頼度を蓄積した結果の絶対値は小さくほぼ0となり、
正規の透かし情報が埋め込まれた係数ではフレーム内符
号信頼度の蓄積結果の絶対値すなわちフレーム間符号信
頼度は大きく、前記閾値を超えることができる。これに
より、正確な区間の識別や、透かし情報の検出が可能と
なる。
【0079】同様にして、画像処理の影響を排除するこ
とが可能である。
【0080】またウェーブレット変換係数に埋め込む場
合には位相をずらして埋め込む事が可能である。通常、
離散ウェーブレット変換ではダウンサンプリングを行な
う際常に偶数番目の変換係数のみを選択する様になって
いるが、各レベルで偶数番目の変換係数を選択しようと
奇数番目の変換係数を選択しようと、再構成時、ダウン
サンプリングする際に選択した位置(偶数番目の位置か
奇数番目の位置)に係数を移動させ、間に0を挿入しフ
ィルタをかけて行けば元の画像に戻す事が出来る。nレ
ベルまでウェーブレット変換を行なうと画像(2次元信
号)の場合2×2通りの位相ずれに対応したウェー
ブレット変換を行なう事が出来る。
【0081】ここでレベルnの変換係数に透かし情報を
埋め込めば、埋め込んだ場合とは別の位相でウェーブレ
ット変換して得られる係数からは透かし情報が読めなく
なりランダムな符号が生成される事になる。
【0082】このように検出時に埋め込まれた透かし情
報の埋め込み方式に対応しない方式で検出を行なうと基
本的にランダムな符号が検出される事になるので、例え
ば基準値との差を蓄積していくと隣の区間(例えば、埋
め込み方式MV3で透かし情報の埋め込みを行った区間
TD3に対して埋め込み方式MV4に対応する検出方式
を適用すると)ではランダムな符号(負と正の値がラン
ダムに現れ足し合わせれば統計的に0となる)が現れ、
蓄積してきた値に大きな影響を与えなくなる。この様な
検出符号のランダム性を検出時に検知する事で区間の境
界を検知し次の区間に埋め込まれた透かし情報の検出を
開始する事になる。
【0083】特に、本実施形態では、混同する可能性の
高い隣接した区間や時間的に近い区間では異なる埋め込
み方式を用いるようにしているため、確実に、区間を識
別して正確な透かし情報の検出を行わせることが可能で
ある。
【0084】(A−3)第1の実施形態の効果 以上の様に本実施形態によれば、動画像コンテンツ(S
1)の区間毎に異なる埋め込み方式(MV1〜MV4)
を使用して、異なる透かし情報を埋め込むため、検出装
置側では統計的な判断に基づいて正確に透かし情報を検
出することが可能で、信頼性の高い透かし情報検出を実
現することができる。
【0085】透かし情報検出の信頼性が高いことによ
り、動画像コンテンツに埋め込んだ各透かし情報の管理
を適切に行うことが可能になるとともに、当該透かし情
報に基づく制御を適切に行うことも可能となる。
【0086】また、本実施形態では、強度の比較的弱い
埋め込み方式を用いることができるため、透かし情報を
埋め込んだあとでも、動画像コンテンツの品質は十分に
高い。
【0087】しかも、本実施形態では、前記境界指示デ
ータなどを用いる必要もないため、動画像コンテンツの
流通性も高い。
【0088】(B)第2の実施形態 以下では、本実施形態が第1の実施形態と相違する点に
ついてのみ説明する。
【0089】本実施形態は、第1の実施形態で必ずしも
明確でなかった実時間性を実現するための具体的な構成
を提案するものである。
【0090】ここで、実時間性とは、透かし情報を埋め
込み済みの動画像コンテンツを、要求に応じて、動画像
に必要な所定のフレーム間隔(一例としては、1秒間に
30フレーム)で直ちに出力できる性質である。
【0091】(B−1)第2の実施形態の構成および動
作 本実施形態にかかる動画用区間別実時間電子透かし埋め
込みシステム30の構成例は図4に示す通りである。
【0092】図4において、当該埋め込みシステム30
は、動画用区間別電子透かし埋め込み装置31と、フレ
ーム読み込み部32と、フレームカウント部33とを備
えている。
【0093】このうち埋め込み装置31の機能は、基本
的に、第1の実施形態の埋め込み装置10と同じであ
る。また、図4中で図1と同じ符号S1,S2,S8を
付与した各信号の機能は基本的に第1の実施形態と同じ
である。
【0094】ただし本実施形態の埋め込み装置31は、
動画像コンテンツS1のなかの1フレームに対する透か
し情報(符号)の埋め込みが完了するたびに、埋め込み
完了信号S24を出力する機能を備えている点で、第1
の実施形態の埋め込み装置10と相違する。
【0095】フレーム読み込み部32は前記透かし情報
の埋め込みを指示する埋め込み開始信号S21を受けた
あと、前記埋め込み完了信号S24を受けるたびに、順
次キャプチャされる動画像コンテンツS22の各フレー
ムを1枚ずつ読み込み、読み込みのたびに読み込み通知
信号S23を出力する部分である。当該動画像コンテン
ツS22は、図2に示した動画像コンテンツS1と同じ
ものであってよく、フレーム読み込み部32は基本的
に、読み込んだ各フレーム系列をそのまま埋め込み装置
31に供給する。このフレーム系列が、図4に示した動
画像コンテンツS1である。
【0096】読み込み通知信号S23を受け取るフレー
ムカウント部33は、当該読み込み信号を受け取るたび
に出力するフレーム番号の内容を変化させる部分であ
る。この変化は、例えば、単純なインクリメントであっ
てよい。
【0097】当該フレームカウント部33には前記埋め
込み開始信号S21も供給されているため、新たな区間
が開始するたびに前記埋め込み開始信号S21を供給し
てカウント値を初期値(ここでは、0とする)にリセッ
トするようにしておけば、フレームカウント部33が出
力するフレーム番号の系列は、図2とまったく同じもの
となる。
【0098】本実施形態の埋め込みシステム30では、
実時間でキャプチャされる動画像コンテンツS22の各
フレームに指定された区間毎に別の埋め込み方式で区間
毎に異なる透かし情報を埋め込み、透かし情報を埋め込
み済みの動画像コンテンツS8を、動画像に必要な所定
のフレーム間隔(一例としては、1秒間に30フレー
ム)で出力でき、しかもこのような出力を要求を受けて
から直ちに開始することができる構成となっている。
【0099】また、第1の実施形態では、外部でフレー
ム番号S2を生成して動画像コンテンツ(フレーム系
列)S1とともに供給する必要があったが、本実施形態
の場合には、外部から動画像コンテンツS22を供給す
れば、フレーム番号S2は、埋め込みシステム30の内
部において実時間で生成することができる。
【0100】(B−2)第2の実施形態の効果 本実施形態によれば、第1の実施形態と同等な効果を得
ることができる。
【0101】加えて、本実施形態では、異なる区間に対
し異なる埋め込み方式によって異なる透かし情報を埋め
込むことが、確実に、実時間で処理できる。
【0102】したがって、本実施形態の埋め込みシステ
ム(30)は、例えば、動画像コンテンツを配信するネ
ットワーク上のサーバなどに搭載するのに適している。
【0103】(C)第3の実施形態 以下では、本実施形態が第1、第2の実施形態と相違す
る点についてのみ説明する。
【0104】第1の実施形態の埋め込み装置10でも最
終的に出力する透かし情報埋め込み済みの動画像コンテ
ンツ(S8)をDVDなどの記録媒体上に生成されたフ
ァイルに書き込むことが可能であるが、本実施形態は、
第1の実施形態で必ずしも明確でなかったそのための具
体的な構成を提案するものである。
【0105】(C−1)第3の実施形態の構成および動
作 本実施形態にかかる動画用区間別逐次電子透かし埋め込
みシステム40の構成例を図5に示す。
【0106】図5において、当該埋め込みシステム40
は、動画用区間別電子透かし埋め込み装置41と、ファ
イルからのフレーム読み込み部42と、フレームカウン
ト部43と、ファイルへのフレーム書込み部44を備え
ている。
【0107】このうち埋め込み装置41の機能は、基本
的に、第2の実施形態の埋め込み装置31と同じであ
る。また、図5中で図4と同じ符号S1,S2,S3
(A〜D)、S8、S20,S22、S23を付与した
各信号の機能は基本的に第2の実施形態と同じである。
【0108】本実施形態の埋め込み装置41は、動画像
コンテンツS1のなかの1フレームに対する透かし情報
(符号)の埋め込みが完了するたびに、前記埋め込み完
了信号S24を出力する機能を持つ点で、第2の実施形
態の埋め込み装置31と同じである。
【0109】また、基本的に、本実施形態のフレーム読
み込み部42は前記フレーム読み込み部32に対応し、
フレームカウント部43は前記フレームカウント部33
に対応する。
【0110】ただし本実施形態のフレーム読み込み部4
2は、フレームカウント部43が出力するフレーム番号
S2を基に次に読み込むフレームの先頭アドレスを計算
し、埋め込み完了信号S24を受け取るたびに、新たな
計算結果(新たな先頭アドレス)を基にファイルからフ
レームを読み込む操作を繰り返して、動画像コンテンツ
S22の読み込みを行う。
【0111】フレームカウント部53のカウント値は最
初、初期値0にセットされている。必要に応じ、当該カ
ウント値は、前記埋め込み開始信号S21と同様な信号
によって、いつでも初期値にリセットすることができ
る。
【0112】ここではフレームの読み込み先のファイル
は1つであり、当該ファイルのなかに編集済みの動画コ
ンテンツが格納されていることを前提としているが、フ
レームの読み込み先のファイルは必ずしも1つである必
要はないから、別途、編集作業の内容を論理的に確定し
ておけば、当該編集作業の内容に応じて読み込み先のフ
ァイルを切り替えるようにすることもできる。この場
合、読み込み先の各ファイルには編集前の各動画像コン
テンツが格納されており、当該読み込みをもって、編集
作業の内容を物理的に実現する構成となる。
【0113】なお、本実施形態では、透かし情報を埋め
込んだあとの動画像コンテンツS8は、フレーム書込み
部44により、動画像コンテンツS25としてファイル
に格納される。
【0114】このあと、当該ファイルの内容を記録した
記録媒体(例えば、DVDなど)は、例えば、動画像コ
ンテンツの購入者に販売されること等により、市場を流
通することになる。
【0115】この書込みにおいても、フレームカウント
部43が出力する前記フレーム番号S2が利用される。
【0116】(C−2)第3の実施形態の効果 本実施形態によれば、第1の実施形態の効果と同等な効
果を得ることができる。
【0117】加えて、本実施形態では、ファイルから読
み込んだ動画像コンテンツに透かし情報を埋め込んだ上
で当該動画像コンテンツをファイルに格納することが容
易である。
【0118】(D)第4の実施形態 以下では、本実施形態が第1〜第3の実施形態と相違す
る点についてのみ説明する。
【0119】第1〜第3の実施形態では、基本的にすべ
ての区間について何らかの透かし情報を埋め込むことを
想定していたが、本実施形態では、動画コンテンツ上の
連続する複数の区間のうち、一部の区間についてのみ透
かし情報の埋め込みを行い、他の区間については行わな
い機能を実現するための具体的な構成を提案するもので
ある。
【0120】(D−1)第4の実施形態の構成および動
作 本実施形態にかかる動画像への部分的電子透かし埋め込
みシステム50の構成例を図6に示す。
【0121】図6において、当該埋め込みシステム50
は、動画用区間別電子透かし埋め込み装置51と、ファ
イルからのフレーム読み込み部52と、フレームカウン
ト部53と、ファイルへのフレーム書込み部54と、フ
レーム読み込み制御部55とを備えている。
【0122】このうち埋め込み装置51の機能は、基本
的に、第2の実施形態の埋め込み装置31と同じであ
る。また、図6中で図5と同じ符号S1,S2,S3
(A〜D)、S8、S20,S22、S23を付与した
各信号の機能は基本的に第3の実施形態と同じである。
また、図6中の埋め込み方式指定信号S9は、図5には
示していなかったが、この信号はすでに第1の実施形態
で説明した信号であり、第3の実施形態においても当
然、使用する信号である。さらに、本実施形態のフレー
ム読み込み部52は前記フレーム読み込み部42に対応
し、フレームカウント部53は前記フレームカウント部
43に対応し、フレーム書込み部54は前記フレーム書
き込む部44に対応する。
【0123】したがって本実施形態と第3の実施形態の
実質的な相違点は、フレーム読み込み制御部55に関連
する部分と、埋め込み区間指定信号DC1に関連する部
分にかぎられる。
【0124】フレーム読み込み制御部55は埋め込み区
間指定信号DC1に基づきフレームカウント部55のカ
ウンタに、前記リスト中の埋め込み開始フレーム番号S
Nと埋め込み終了フレーム番号ENをセットさせる。
【0125】そして、フレームカウント部53のカウン
ト値が、埋め込み開始フレーム番号SNから埋め込み終
了フレーム番号ENまでの範囲内にないときは、読み込
んだフレームに対して透かし情報の埋め込みを行わない
ように制御するとともに、当該範囲内にあるときには透
かし情報の埋め込みを行うように制御する。
【0126】どのようにすれば透かし情報の埋め込みを
行わないように制御できるかは、埋め込み装置51など
の機能仕様に依存するが、例えば、有効な透かし情報S
3A〜S3Dの供給を行わないか、所定の無効な透かし
情報を供給するか、あるいは、フレームカウント部53
から供給するフレーム番号S2のなかに、埋め込み動作
の可否を示す情報を含ませること等により、埋め込みを
行わせないことが可能である。
【0127】埋め込み装置51の機能仕様によっては、
図6に示すような構成を取らなくても、有効な透かし情
報S3A〜S3Dの供給を行わないことや、所定の無効
な透かし情報を供給すること等によって、所望の一部の
区間についてのみ透かし情報を埋め込むことができる可
能性もある。したがってこの場合には、例えば、図1に
示す第1の実施形態によっても、所望の一部の区間につ
いてのみ透かし情報を埋め込むことができる。
【0128】なお、フレーム読み込み制御部55がフレ
ームカウント部53にセットする埋め込み開始フレーム
番号SNと、埋め込み終了フレーム番号ENの組は、複
数組であってもかまわないことは当然である。
【0129】また、特殊な使用方法として、埋め込み開
始フレーム番号SNと、埋め込み終了フレーム番号EN
の組をフレームカウント部53に1組もセットしなかっ
たり、切れ目なく連続的にセットすることも可能であ
る。切れ目なく連続的にセットした場合、最終的に出力
される動画像コンテンツS25の内容は、第3の実施形
態の動画像コンテンツS25とまったく同じとなる。
【0130】(D−2)第4の実施形態の効果 本実施形態によれば、第1および第3の実施形態の効果
と同等な効果を得ることができる。
【0131】加えて、本実施形態では、連続する区間の
うち一部の区間だけに透かし情報を埋め込むことが容易
である。
【0132】(E)第5の実施形態 以下では、本実施形態が第1〜第4の実施形態と相違す
る点についてのみ説明する。
【0133】本実施形態は第1〜第4の実施形態で埋め
込んだ透かし情報を検出するための検出装置に関するも
のである。したがって、本実施形態の構成は、基本的に
第1〜第4の実施形態の構成に対応するもので、その要
点の多くは、すでに第1の実施形態において説明してい
る。
【0134】(E−1)第5の実施形態の構成および動
作 本実施形態にかかる動画像区間別電子透かし検出装置6
0の構成例は図7に示す通りである。当該検出装置60
には、動画像コンテンツS8を再生するための再生装置
や、複製するためのコピー装置などが接続され得る。
【0135】図7において、当該検出装置60は、電子
透かし検出及び信頼度計算部61と、信頼度蓄積及び解
析部62と、埋め込まれた情報の復号部63と、検出さ
れた情報とその区間のリスト作成部64とを備えてい
る。
【0136】このうち信頼度計算部61は、前記解析部
62からの検出方式切り替え制御信号SC1に基づいた
検出方式で動画像コンテンツS8中の各フレームに埋め
込まれた符号の検出及びその符号に関する前記フレーム
内符号信頼度(基準値との差の絶対値)の計算を行なう
部分で、検出された符号及び計算されたフレーム内符号
信頼度は前記解析部62に入力される。
【0137】なお、一般的な検出方式は、コンテンツに
埋め込まれている透かし情報のあるビットが1であるか
0であるかを特定できれば十分(すなわち、透かし情報
の検出を行うことができれば十分)であるため、このよ
うなフレーム内符号信頼度を求める手順を備えてはいな
い。
【0138】透かし情報を埋め込む側の埋め込み装置が
例えば第1の実施形態にように埋め込み方式としてMV
1〜MV4を用意してある場合、検出装置60内の信頼
度計算部61は、これらの埋め込み方式に対応する検出
方式NV1〜NV4を用意するものであってよい。ここ
で、検出方式NV1は埋め込み方式MV1に対応し、検
出方式NV2は埋め込み方式MV2に対応し、検出方式
NV3は埋め込み方式MV3に対応し、検出方式NV4
は埋め込み方式MV4に対応する。
【0139】これらの対応関係は、方式の用い方が対応
しているだけでなく、方式内部の詳細な手順も完全に対
応したものであることが必要であるのは当然である。検
出方式の実装しだいでは、ここでいう方式の用い方も含
めて、各検出方式(例えば、NV1)の手順として記述
しておくことができる。
【0140】例えば、上述したように、埋め込み方式
が、フーリエ変換係数をグループ分けしその内の1つの
グループに透かし情報を埋め込むものである場合、対応
する検出方式でも同じ様にグループ分けし、その中から
1つのグループを選択して検出を行なえる様にしなくて
はならない。
【0141】同様に、埋め込み装置側でウェーブレット
変換の位相のずれを使って埋め込み方式を選択する場
合、信頼度度計算部61においても位相のずれを指定し
て検出方式を選択できる様にしなければならない。
【0142】さらに、これらの係数から透かし情報を検
出する手順も埋め込みの手順と完全に対応が取れたもの
でなければならない。例えば上述したように、周辺係数
から得られた基準値との大小関係を使って透かし情報を
埋め込む場合、検出側でも同じように基準値との大小関
係を使って透かし情報を検出しなければならない。
【0143】当該信頼度計算部61の構成は、例えば、
図8に示すようになる。
【0144】(E−1−1)電子透かし検出及び信頼度
計算部61の構成例 図8において、当該信頼度計算部61は、フレーム振り
分け部66と、検出機構65A〜65Nと、検出結果統
合部67とを備えている。
【0145】このうち検出機構65Aは前記検出方式N
V1を実行する機能を有し、検出機構65Bは前記検出
方式NV2を実行する機能を有し、…、検出機構65N
は前記検出方式NV4を実行する機能を有している。
【0146】埋め込み方式MV1〜MV4の数は、上述
したように最低でも2通り以上必要であるから、検出方
式NV1〜NV4の数も最低でも2通り以上は必要であ
る。ただし検出装置60と埋め込み装置10は必ずしも
1対1に対応するわけではなく、1種類の埋め込み装置
10が複数種類の検出装置60に対応する埋め込みを行
う機能を備えること等もあるため、検出装置60が搭載
している検出方式の数と埋め込む装置10が搭載してい
る埋め込み方式の数は必ずしも同じである必要はない。
【0147】フレーム振り分け部66を含む信頼度計算
部61は大きく分けて2通りの動作モードを持ってお
り、その1つは、上述した区間の識別や埋め込み方式の
識別を行うための探索モードであり、もう1つは、区間
の識別後に透かし情報を検出するために実行する検出モ
ードである。
【0148】探索モードでは、例えば、埋め込み方式M
V1で透かし情報を埋め込まれた図2に示す区間TD1
を処理しているときであっても、まだ区間が識別でき
ず、区間の埋め込み方式がMV1であることを特定でき
ていない段階であるため、候補として用意されているす
べての埋め込み方式MV1〜MV4に対応するすべての
検出方式NV1〜NV4を実行する必要がある。したが
って、当該振り分け部66は、探索モードにあるとき、
すべての検出機構65A〜65Nに対して前記動画像コ
ンテンツS8の振り分けを行う。
【0149】連続する各フレームを限られた時間のなか
で処理しなければならない動画像コンテンツを取り扱う
以上、振り分け部66がすべての検出機構65A〜65
Nに振り分けたときには、検出機構65A〜65Nが同
時並列的に各検出方式NV1〜NV4を実行することが
できるほうが望ましい。
【0150】これに対し前記検出モードでは、特定した
1つの検出方式(例えば、NV1)に対応する1つの検
出機構だけを用いて透かし情報の検出を行うので、振り
分け部66は、該当する1つの検出機構(例えば、65
A)に対してのみ、動画像コンテンツS8を供給する。
【0151】当該振り分け部66(および信頼度計算部
61)が探索モードを取るか、検出モードを取るかは、
解析部62から供給される検出方式切替制御信号SC1
によって決定される。
【0152】探索モード(および検出モード)において
各検出機構65A〜65Nが該当する検出方式NV1〜
NV4を実行した結果として得られる検出信号DT1〜
DTNは、検出結果統合部67によって統合され、統合
検出信号DTSとして図7上で当該信頼度計算部61の
後段に配置された前記解析部62に供給される。
【0153】検出結果統合部67が出力する統合検出信
号DTSの内容は、前記探索モードと検出モードで相違
する。すなわち探索モードでは、全ての検出部機構65
A〜65Nで得られた検出信号DT1〜DTNの内容
(DTX)と、各検出機構を特定する検出機構識別子
(65X)によって構成されるリストが出力され、当該
リストの構成は、(検出機構識別子65X、検出結果D
TX)となる。
【0154】これに対し検出モードの統合検出信号DT
Sは、ただ一つの特定された検出機構(例えば、65
A)から出力される検出信号だけから構成される。
【0155】探索モードにおいて各検出機構(例えば、
65A)から出力される検出信号(例えばDT1)が上
述したフレーム内符号信頼度(例えば、前記差(各変換
係数−基準値)の絶対値)であるのに対し、検出モード
において各検出機構(例えば65A)から出力される検
出信号(例えばDT1)はこの例では、当該差の値が正
であるか負であるかを示す情報である。
【0156】このように信頼度を求めるための手順は、
各変換係数の値と基準値との差の値を求めるための手順
に、当該差の絶対値を求めるための手順を付加したもの
となるため、各検出機構(例えば、64A)が実行する
検出方式の手順自体も探索モードと検出モードでは相違
し得るが、正負符号付きの符号をそのまま解析部62に
送り解析部62側で必要に応じて正負符号を除いて絶対
値を生成する処理を行うようにすれば、検出機構で実行
する検出方式の手順は、探索モードと検出モードで同じ
とすることができる。
【0157】前記検出方式切替制御信号SC1を出力す
る解析部62の構成は、例えば、図9に示すようなもの
である。前記信頼度計算部61との関係では、当該解析
部62は、区間の識別が行えたか否か、および検出方式
の識別(すなわち、埋め込み方式の識別)が行えたか否
かを判定し、検出方式の識別が完了したとの判定結果が
出た場合には、検出方式切替制御信号SC1を変化さ
せ、フレーム振り分け部66(および信頼度計算部6
1)を探索モードから検出モードに遷移させる。
【0158】(E−1−2)解析部62の構成例 図9において、当該解析部62は、信頼度及び符号振り
分け部70と、信頼度蓄積部71A〜71Nと、検出方
式決定部72とを備えている。
【0159】このうち振り分け部70は、検出方式別に
信頼度及び符号を分けて信頼度蓄積部71A〜71Nに
振り分ける。
【0160】これを受けた信頼度蓄積部71A〜71N
ではそれぞれの前記フレーム内符号信頼度の蓄積を行
い、前記フレーム間符号信頼度を求める。ここで、信頼
度蓄積部71Aは前記検出機構65Aに対応し、信頼度
蓄積部71Bは前記検出機構65Bに対応し、…、信頼
度蓄積部71Nは前記検出機構65Nに対応するものと
する。
【0161】通常、十分な蓄積が行われたあとでは、信
頼度蓄積部71A〜71Nのなかのいずれか1つの信頼
度蓄積部(例えば、71A)に蓄積されるフレーム間符
号信頼度が、他の信頼度蓄積部(例えば、71B〜71
N)に蓄積されるフレーム間符号信頼度に比べ、突出し
て大きくなるが、処理するフレームが属する区間が変化
すると(例えば、前記区間TD1からTD2へ変化する
と)、それまでとは異なる信頼度蓄積部(例えば、71
B)のフレーム間符号信頼度が突出して大きくなる。
【0162】検出方式決定部72では図10に示したス
テップP10〜P12に応じた手順にしたがい前記検出
方式の識別を実行する。
【0163】図10に示すステップP10では、現時点
の信頼度計算部76の動作モードが前記探索モードであ
るか、前記検出モードであるかが検査され、前記探索モ
ードであればNo側に分岐する。
【0164】ステップP10のNo側につづくステップ
P12では、検出方式が特定できたか否かを検査する。
これは、例えば、各信頼度蓄積部71A〜71Nのうち
の1つの信頼度蓄積部に蓄積されたフレーム間符号信頼
度だけが所定の閾値を超え、他の信頼度蓄積部に蓄積さ
れたフレーム間符号信頼度が当該閾値未満であることを
もって、検出方式が特定(識別)できたものとしてもよ
い。
【0165】特定できた場合、前記検出機構65A〜6
5Nのうち特定した当該検出方式に対応した前記検出機
構だけを動作させ(P12のYes側)、特定できない
場合には、前記検出機構65A〜65Nのすべてを動作
させてすべての検出方式NV1〜NV4による探索をつ
づける(P12のNo側)。ここで、ステップP12が
Yes側に分岐することは、前記探索モードから検出モ
ードへの遷移の発生を意味する。
【0166】ステップP10のYes側につづくステッ
プP11では、符号が白色雑音的にランダムに分布して
いるか否かが検査される。ランダムに分布していれば前
記フレーム間符号信頼度が小さく、そうでなければ当該
フレーム間符号信頼度が大きい。
【0167】ランダムに分布している場合にはステップ
P11はYes側に分岐して前記探索モードを継続し、
ランダムに分布していない場合にはステップP11はN
o側に分岐して結果の蓄積をつづける。ステップP11
のNo側の分岐は、前記検出モードの継続を意味し、Y
es側の分岐は検出モードから探索モードへの遷移を意
味する。
【0168】動画像コンテンツS8のある区間(例え
ば、前記TD1)について信頼度計算部61が検出モー
ドにあるとき、当該区間の境界をすぎて次の区間(例え
ば、TD2)を処理するようになれば、使用中の検出方
式が埋め込み方式に適合しなくなるため、検出モードか
ら探索モードへ遷移する必要が生じる。
【0169】なお、新たに探索モードへ遷移する場合、
それまで信頼度蓄積部71A〜71Nに蓄積してある符
号信頼度は、初期値(例えば、0)にリセットする必要
がある。
【0170】検出方式切替制御信号SC1で検出モード
を指示している間、検出方式決定部72は、該当する信
頼度蓄積部(例えば、71A)のフレーム間符号信頼度
を解析結果信号DDとして、図7上で後段に配置されて
いる復号部63に供給する。
【0171】当該復号部63では、当該解析結果信号D
Dに対し、第1の実施形態における前記符号化部13の
符号化に対応する復号を実行して復号信号DEを出力す
る。例えば蓄積した基準値との差が結果として渡された
場合、絶対値が閾値を超える正の値の場合には1を、負
の場合には0を割り当てることで2進符号を得て、この
2進符号から埋め込み時に例えば前記符号化部13で使
用した符号方式に対応した復号方式で埋め込んだ透かし
情報を復号する。
【0172】当該復号部63の後段の前記リスト作成部
64では、前記復号信号DEをもとに、順次復号された
透かし情報とその透かし情報が埋め込まれた区間(例え
ば、TD1)の対をリストとして作成する事になる。動
画像コンテンツS8の1つの区間(例えば、TD1)に
埋め込まれた透かし情報全体の検出が終了しリストの作
成が終了すれば、作成されたリストを出力する。当該リ
ストは、検出装置60による最終的な透かし情報の検出
結果であり、検出リストLT1として検出装置60から
出力される。
【0173】一般的に、動画像コンテンツの場合、動画
像コンテンツ全体の長さが例えば1時間程度であるとす
ると、数分置きに透かし情報(この場合は、検出リスト
LT1)の検出が行えればよいとされることが多いが、
この時間間隔が短いほど、透かし情報の管理や透かし情
報による制御を、より厳密に行うことができる。
【0174】(E−2)第5の実施形態の効果 以上の様に本実施形態によれば、第1の実施形態と協働
することで、第1の実施形態の効果と同等な効果を得る
ことができる。
【0175】すなわち、本実施形態の検出装置(60)
では、埋め込み装置側で動画像コンテンツ(S1)の区
間毎に異なる埋め込み方式(MV1〜MV4)を使用し
て、異なる透かし情報を埋め込んでいる場合でも、統計
的な判断に基づいて正確に透かし情報を検出することが
可能であるため、信頼性の高い透かし情報検出を実現す
ることができる。
【0176】透かし情報検出の信頼性が高いことによ
り、動画像コンテンツに埋め込んだ各透かし情報の管理
を適切に行うことが可能になるとともに、当該透かし情
報に基づく、前記コピー装置や再生装置などの制御を適
切に行うことも可能となる。
【0177】例えば、透かし情報が著作権者の氏名やI
Dなどを画面表示することを要求している場合、検出装
置(60)に接続されている再生装置は、この要求に応
じて著作権者の氏名やIDなどを画面表示することが可
能である。
【0178】また、本実施形態では、耐性強度の比較的
弱い埋め込み方式を用いることができるため、透かし情
報を埋め込んだあとでも、動画像コンテンツの品質は十
分に高い。
【0179】(F)第6の実施形態 以下では、本実施形態が第5の実施形態と相違する点に
ついてのみ説明する。
【0180】第5の実施形態では、探索モードと検出モ
ードが存在し検出モードでは1つの検出機構だけを動作
させたが、本実施形態では、常時、すべての検出機構を
動作させ、探索と検出を並列的に実行する。
【0181】第5の実施形態は検出モードでは1つの検
出機構だけを動作させるため、計算量が少ない点で有利
であるものの、動画像コンテンツ(S8)のある区間
(例えば、TD1)が終了して次の区間(例えば、TD
2)を処理するようになると、検出モードから探索モー
ドへの遷移が発生し、この遷移の必要性を認めるまでに
一定の処理時間を必要とするため、次の区間(例えば、
TD2)の処理が開始されてからしばらくの間は、直前
の区間(例えば、TD1)に対応する検出方式による検
出モード(無効な検出モード)がつづき、有効に透かし
情報の検出が行えない。
【0182】さらにこの無効な検出モードのあとで探索
モードに遷移し、区間の識別および検出方式の識別が終
了してはじめて、新たな検出モードに遷移することがで
きる。
【0183】当該無効な検出モードの期間や、探索モー
ドの期間が長いと、全体として、有効な検出モードの割
合が少なくなってしまい、透かし情報の管理や透かし情
報による制御が適切に行えなくなる可能性が高くなる。
例えば、透かし情報によってコピー回数を制限しようと
しても、コピー装置の機能仕様しだいでは、透かし情報
の検出自体が正常に行えていない間、不当なコピーが行
われてしまう可能性がある。
【0184】本実施形態はこのような問題点を解決する
ものである。
【0185】(F−1)第6の実施形態の構成および動
作 本実施形態にかかる動画用区間別電子透かし検出装置7
5の構成例は図11に示す通りである。
【0186】図11において、当該検出装置75は、全
ての検出法による電子透かし検出及び信頼度計算部76
と、信頼度蓄積及び解析部77と、埋め込まれた情報の
復号部78と、検出された情報とその区間のリスト作成
部79とを備えている。
【0187】このうち信頼度計算部76は前記信頼度計
算部61に対応し、解析部77は前記解析部62に対応
し、復号部78は前記復号部63に対応し、リスト作成
部79は前記リスト作成部64に対応する。
【0188】ただし本実施形態では、信頼度計算部61
に前記探索モードと検出モードの相違がないため、両モ
ードのあいだでモード切替えを行うための機能は信頼度
計算部76と、解析部77に搭載されていない。したが
って、本実施形態では、解析部77から信頼度計算部7
6へ検出方式切替制御信号SC1が供給されることもな
い。
【0189】これを受けて、信頼度計算部76の内部構
成も、図12に示すように、前記振り分け部66に相当
する構成要素を持たないものとなっている。ただしそれ
以外の点で、信頼度計算部76は信頼度計算部61と同
じであり、その内部において、検出機構80Aは前記検
出機構65Aに対応し、検出機構80Bは前記検出機構
65Bに対応し、…、検出機構80Nは前記検出機構6
5Nに対応する。
【0190】同様に、解析部77の内部構成例を示す図
12において、前記検出方式切替制御信号SC1を出力
する機能を持たない点を除き、解析部77は前記解析部
62と同じであり、信頼度蓄積部83Aは前記信頼度蓄
積部71Aに対応し、信頼度蓄積部83Bは前記信頼度
蓄積部71Bに対応し、…、信頼度蓄積部83Nは前記
信頼度蓄積部71Nに対応し、検出方式決定部84は前
記検出方式決定部72に対応する。
【0191】探索モードと検出モードを持たない本実施
形態では、前記検出機構80A〜80Nおよび前記信頼
度蓄積部83A〜83Nが常時動作しているため、上述
した無効な検出モードに相当する期間においても、すべ
ての信頼度蓄積部83A〜83Nがフレーム間符号信頼
度の蓄積を継続している。
【0192】そして、各フレーム間符号信頼度の蓄積状
況(伸張状況)を常時監視することができ、前記無効な
検出モードの期間や探索モードの期間に相当する期間が
少なくなって、有効な検出モードに相当する期間が長く
なる。
【0193】本実施形態では、信頼度蓄積部83A〜8
3Nの蓄積するフレーム間符号信頼度は、定期的に、初
期値(例えば、0)にリセットするようにしてもよい。
【0194】(F−2)第6の実施形態の効果 本実施形態によれば、第5の実施形態の効果と同等な効
果を得ることができる。
【0195】加えて、本実施形態では、有効な透かし情
報の検出を行うことのできる期間の割合が増大し、可用
性が向上する。
【0196】これにより、透かし情報の管理や透かし情
報による制御が適切に行えなくなる可能性が低くなるか
ら、例えば、透かし情報によってコピー回数を制限しよ
うとしても不当にコピーされてしまうこと等の発生確率
を十分に低減することができる。
【0197】(G)第7の実施形態 以下では、本実施形態が第1〜第4の実施形態と相違す
る点についてのみ説明する。
【0198】本実施形態は埋め込み装置に関するもので
あるが、第1〜第4の実施形態の埋め込み装置が時間軸
方向に異なる透かし情報を埋め込むものであったのに対
し、本実施形態の埋め込み装置は、空間軸方向に異なる
透かし情報を埋め込む。
【0199】すなわち、本実施形態による埋め込みで
は、1フレームのなかにも、異なる透かし情報が混在す
る。
【0200】なお、このように空間軸方向に異なる透か
し情報を埋め込む必要性は、例えば、コンテンツの編集
作業を空間軸方向に施した場合などに発生する。
【0201】(G−1)第7の実施形態の構成および動
作 本実施形態にかかる動画用複数電子透かし埋め込み装置
85の構成例は、図14に示す通りである。図14から
明らかなように、埋め込み装置85の大枠の構造は第1
の実施形態とかなり相違するが、細部においては共通点
が多い。
【0202】図14において、当該埋め込む装置85
は、複数の埋め込み機構87A〜87Mと、埋め込み情
報の符号化部86とを備えている。
【0203】このうちM(原理上、Mは2以上の自然数
であればいくつであってもかまわないが、図14の例で
は、Mは4より大きい)個の埋め込み機構87A〜87
Mの機能は実質的に同じであるので、ここでは主として
埋め込み機構87Bに着目して説明を進める。なお、符
号化部86は前記符号化部13に対応する部分である。
【0204】埋め込み機構87Bは、直前の埋め込み機
構87Aから受け取った動画像コンテンツ(フレーム系
列)に対して符号(透かし情報)MKA〜MKMのうち
自身に割り当てられた符号MKBを埋め込み、埋め込み
後の動画像コンテンツS8Aを直後の埋め込み機構(図
示せず)に渡す機能を持つ。埋め込み機構87Aから受
け取る動画像コンテンツS8Aにはすでに受け込み部8
7Aによって符号MKAが埋め込まれているため、埋め
込み機構87Bが出力する動画像コンテンツS8Bに
は、符号MKAとMKBが埋め込まれていることにな
る。このように動画像コンテンツS1には、新たな埋め
込み機構に供給されるたびに、新たな符号が埋め込まれ
て行く。
【0205】最前段の埋め込み機構87Aは直前の埋め
込み機構を持たず、最後段の埋め込み機構87Mは直後
の埋め込み機構を持たないが、埋め込み機構87Aにと
っては、透かし情報を埋め込んでいない動画像コンテン
ツS1の供給元を直前の埋め込み機構とみなし、埋め込
み機構87Mにとってはすべての符号MKA〜MKMを
各フレームに埋め込んだ動画像コンテンツS8Mの出力
先を直後の埋め込み機構とみなすことができる。
【0206】符号MKA〜MKMの埋め込みに使用する
埋め込み方法は第1の実施形態と同様な埋め込み方式M
V1〜MV4を用いるようにしてもよいが、本実施形態
の場合、同一のフレーム内で、各埋め込み方式による符
号MKA〜MKMの埋め込みが干渉しないように配慮す
る必要がある。このような干渉が発生すれば、電子透か
しに対する攻撃の一種である上書き攻撃を受けた場合と
同様な事態が発生する可能性があり、検出装置側で正常
な透かし情報の検出を行うことが困難になる可能性があ
るからである。
【0207】符号MKA〜MKMのもとになる透かし情
報と、その埋め込み方式を、予めリスト形式などによっ
て対応付けておくことも考えられる。この場合、リスト
を作成する際に、前記干渉が生じないような配慮を行う
ことができる。
【0208】(G−2)第7の実施形態の効果 本実施形態によれば、空間軸方向に異なる透かし情報を
埋め込むことができる。
【0209】これにより、検出側では、空間軸方向に埋
め込んだ透かし情報(MKA〜MKMに対応)のうち一
部の透かし情報だけを検出することなども可能となる。
【0210】(F)第8の実施形態 以下では、本実施形態が第1〜第7の実施形態と相違す
る点についてのみ説明する。
【0211】本実施形態は、第7の実施形態の埋め込み
装置85に対応する検出装置を提案するものである。
【0212】(F−1)第8の実施形態の構成および動
作 本実施形態にかかる動画用複数電子透かし検出装置88
の構成例は図15に示す通りである。
【0213】図15において、当該検出装置88は、検
出機構89A〜89Mと、信頼度及び符号蓄積部90A
〜90Mと、復号部91A〜91Mと、検出情報のリス
ト作成部92と、検出完了信号統合部93とを備えてい
る。
【0214】このうち検出機構89A〜89Mの任意の
1つの検出機構の機能は、基本的に、検出機構65A〜
65Nのいずれかの検出機構の機能に相当する。ただ
し、前記検出機構65A〜65Nが時間軸方向に異なる
透かし情報を埋め込むための埋め込み方式に対応するも
のであったのに対し、当該検出機構89A〜89Mの機
能は、前記埋め込み機構87A〜87Mに応じて、空間
軸方向に異なる透かし情報を埋め込むための埋め込み方
式に対応するものである点で質的に相違する。
【0215】検出機構89Aは前記埋め込み機構87A
に対応し、検出機構89Bは前記埋め込み機構87Bに
対応し、…、検出機構89Mは前記埋め込み機構87M
に対応する。
【0216】埋め込み装置85と、検出装置88が必ず
しも1対1に対応するわけではないことから、上述した
検出装置60と埋め込み装置10の関係と同様、第7の
実施形態の埋め込み装置85が備える埋め込み機構87
A〜87Mの数と、本実施形態の検出装置88が備える
検出機構89A〜89Mの数は必ずしも同じである必要
はない。
【0217】ただし、第1〜第4の実施形態の埋め込み
装置では、時間軸上の途中に透かし情報を検出すること
のできない区間があるとその影響は以降の区間や直前の
区間における透かし情報の検出にもおよぶため、すべて
の区間の透かし情報が、その検出装置(例えば、60)
において検出できることが必要であるが、本実施形態の
場合には基本的にこのような制限がない。
【0218】したがって本実施形態では、動画像コンテ
ンツS8Mに、検出装置88において検出することので
きない埋め込み方式によって透かし情報が埋め込まれて
いてもかまわない。すなわち、空間軸方向に埋め込まれ
た異なる透かし情報のうち、一部の透かし情報は検出装
置88で検出できるが、その他の透かし情報は検出する
ことができないことも、本実施形態では許される。
【0219】このため、本実施形態では、検出装置88
のユーザごとに、透かし情報に対して異なる使用権を設
定することも可能で、図15中に示す検出機構使用権情
報RT1によって、一部の検出機構(例えば、89A)
だけを動作させ、他の検出機構(例えば、89B〜89
M)を動作させないように制御することもできる。
【0220】なお、本実施形態の各検出機構89A〜8
9Mは、各自における透かし情報の検出が完了すると、
検出完了信号CLA〜CLMを検出完了信号統合部93
に供給する機能を備えている。
【0221】これを受けて当該検出完了信号統合部93
は、すべての検出機構89A〜89Mから検出完了信号
CLA〜CLMが供給を受けた場合や、検出機構89A
〜89Mのうち、予め検出機構使用権情報RT1に基づ
いて動作することが判明しているすべての検出機構から
検出完了信号の供給を受けた場合に、統合検出完了信号
CLSを装置外に出力する。
【0222】この統合検出完了信号CLSは、例えば、
前記コピー装置などが、当該検出装置88と同期を取る
ために利用することができる。
【0223】検出機構(例えば、89A)で検出された
信頼度(前記フレーム内符号信頼度)や、前記符号は、
蓄積部90A〜90Mのうち該当する蓄積部(例えば、
90A)に蓄積され、十分な信頼度の蓄積が確認された
とき、蓄積結果は復号部91A〜91Mのうちの該当す
る復号部に蓄積される。ここで、蓄積部90A〜90M
は、前記信頼度蓄積部83A〜83Nに対応し、復号部
91A〜91Mは前記復号部78に対応する部分である
が、本実施形態では透かし情報を空間軸方向に埋め込ん
でいるため、区間の識別は不要で、透かし情報の識別だ
けを行えばよい。
【0224】また本実施形態では、検出機構89A〜8
9Mごとに異なる復号部91A〜91Mを設けてあるた
め、各透かし情報の復号を同時並列的に実行することが
可能である。
【0225】ただし復号にそれほど厳密な同時並列性を
要しない場合には、1つの復号部、あるいは検出機構8
9A〜89Mの数よりも少ない数の復号部を用いて、時
分割で復号を行うことが可能である。
【0226】復号部91A〜91Mから出力された復号
結果としての復号信号DEA〜DEMを受け取ったリス
ト作成部92は、前記検出リストLT1に対応する検出
リストLT2を出力する。当該検出リストLT2のなか
には、検出使用権情報RT1によって動作するように制
御された検出機構に対応する復号部(例えば、89Aに
対応するのは、91A)から供給された復号信号の内容
が含まれている。
【0227】(H−2)第8の実施形態の効果 本実施形態によれば、空間軸方向に異なる透かし情報を
埋め込んだ場合でも、適切に透かし情報の検出を行うこ
とができる。
【0228】例えば、検出機構使用権情報(RT1)な
どに応じて、空間軸方向に埋め込んだ透かし情報(MK
A〜MKMに対応)のうち一部の透かし情報だけを検出
することなども可能となる。
【0229】(I)他の実施形態 上記第1〜第8の実施形態では動画像コンテンツを例に
説明したが、本発明は動画像に限らず、音声データや音
楽データなど、時系列に処理されるマルチメディアに関
して広く適用することが可能である。
【0230】また、第1〜第4の実施形態と、第7およ
び第8の実施形態の特徴は相互に排他的ではないため、
これらの特徴を併せ持つ装置やシステムを構築すること
が可能である。
【0231】例えば、第7および第8実施形態では、同
一単位データ内にのみ異なる透かし情報を(異なる埋め
込み方式で)埋め込んだが、同一単位データ内複数埋め
込み方式に加えて時間軸方向にも異なる透かし情報を埋
め込むようにしてもよい。
【0232】さらに、第1〜第8の実施形態における符
号化や復号は省略することが可能である。
【0233】また、透かし情報は、埋め込む前に暗号化
してもよい。これにより、埋め込み方式が第3者に知ら
れた場合などでも攻撃に耐えることができ、高いセキュ
リティ性を維持することができる。
【0234】さらに、埋め込み方式の違いを出すために
は、埋め込む周波数領域を変える方法、ウエーブレット
変換において位相を変えることによって埋め込む方法、
実際の係数値を変える際、量子化による方法を選択する
か、係数の大小関係によって係数値を変える方法を選択
するか等、透かしを埋め込むための係数値修正方法の選
択による方法等の使用が考えられる。
【0235】以上の説明では主としてハードウエア的に
本発明を実現したが、本発明はソフトウエア的に実現す
ることも可能である。
【0236】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、コンテンツに対して統計的な処理を施すことによっ
て透かし情報を正確に検出することができるため、高い
流通性を維持しながら、透かし情報検出の信頼性を向上
することができる。
【0237】これにより、コンテンツに埋め込んだ各透
かし情報の管理を適切に行うことが可能になるととも
に、当該透かし情報に基づく制御を適切に行うことも可
能となる。
【0238】また、本発明では、比較的弱い耐性強度し
か持たない埋め込み態様を用いることができるから、埋
め込み処理を施したあとのコンテンツの品質を高く維持
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る動画用区間別電子透かし
埋め込み装置の主要部の構成例を示す概略図である。
【図2】第1〜第8の実施形態で使用する動画像コンテ
ンツの一例を示す概略図である。
【図3】第1の実施形態に係る動画用区間別電子透かし
埋め込み装置で使用する電子透かし埋め込み機構の主要
部の構成例を示す概略図である。
【図4】第2の実施形態に係る電子透かし埋め込みシス
テムの主要部の構成例を示す概略図である。
【図5】第3の実施形態に係る電子透かし埋め込みシス
テムの主要部の構成例を示す概略図である。
【図6】第4の実施形態に係る電子透かし埋め込みシス
テムの主要部の構成例を示す概略図である。
【図7】第5の実施形態に係る動画用区間別電子透かし
検出装置の主要部の構成例を示す概略図である。
【図8】第5の実施形態に係る動画用区間別電子透かし
検出装置で使用する電子透かし検出及び信頼度計算部の
構成例を示す概略図である。
【図9】第5の実施形態に係る動画用区間別電子透かし
検出装置で使用する信頼度蓄積及び解析部の構成例を示
す概略図である。
【図10】第5の実施形態の動作説明図である。
【図11】第6の実施形態に係る動画用区間別電子透か
し検出装置の主要部の構成例を示す概略図である。
【図12】第6の実施形態に係る動画用区間別電子透か
し検出装置で使用する全ての検出法による電子透かし検
出及び信頼度計算部の主要部の構成例を示す概略図であ
る。
【図13】第6の実施形態に係る動画用区間別電子透か
し検出装置で使用する信頼度蓄積及び解析部の主要部の
構成例を示す概略図である。
【図14】第7の実施形態に係る動画用複数電子透かし
検出装置の主要部の構成例を示す概略図である。
【図15】第8の実施形態に係る動画用複数電子透かし
検出装置の主要部の構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
10、31,41,51、85…電子透かし埋め込み装
置、11…電子透かし埋め込み部、12…埋め込み方式
指定部、13…埋め込み情報の符号化部、14…埋め込
み符号の切替部、21A〜21N…埋め込み機構、3
0,40,50…電子透かし埋め込みシステム、60、
75、88…電子透かし検出装置、61…電子透かし検
出及び信頼度計算部、62…信頼度蓄積及び解析部、6
3…埋め込まれた情報の復号部、64…検出された情報
とその区間のリスト作成部、65A〜65N…検出機
構、S1,S8…動画像コンテンツ、TD1〜TD4…
区間、S3A〜S3D…透かし情報、MV1〜MV4…
埋め込み方式、F1〜F29…フレーム。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時系列に処理される所定のコンテンツに
    対して所定の透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み
    装置において、 複数の異なる埋め込み態様で前記コンテンツに対する透
    かし情報の埋め込み処理を実行する機能を持つ埋め込み
    実行手段と、 前記コンテンツに関して時間軸上の区間を指定する区間
    指定手段とを備え、 少なくとも、当該時間軸上で隣接する区間については、
    透かし情報の埋め込み処理を規定する前記埋め込み態様
    を相違させることを特徴とする電子透かし埋め込み装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1の電子透かし埋め込み装置にお
    いて、 前記埋め込み態様には、 埋め込み方式を規定する埋め込み方式要素、および/ま
    たは、前記透かし情報の符号化方式を規定する符号化方
    式要素が含まれることを特徴とする電子透かしの埋め込
    み装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の電子透かし埋め込み装置にお
    いて、 前記コンテンツは動画像を構成する単位データであり、 前記各区間には、時間軸上で連続する複数の単位データ
    が含まれていることを特徴とする電子透かし埋め込み装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3の電子透かし埋め込み装置にお
    いて、 前記埋め込み実行手段は、 透かし情報の埋め込み処理との同期を取りながら単位デ
    ータの入力を行なう入力部と、 埋め込み処理の開始と共に入力された単位データの数を
    数えて単位データ番号を生成するカウント部と、 指定を受けた埋め込み態様で、単位データに対する前記
    埋め込み処理を実行させる埋め込み態様制御部とを備
    え、 前記カウント部が生成する前記単位データ番号に応じ
    て、その時点で入力された単位データがいずれの区間に
    属するかを判定し、判定結果に応じて、当該埋め込み態
    様制御部に対する埋め込み態様の指定を変化させること
    を特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  5. 【請求項5】 単位データを記録媒体に記録する場合の
    請求項4の電子透かし埋め込み装置において、 各時点の前記単位データ番号に基づいて前記記録媒体に
    対するアドレス指定を行うことで、次の単位データを前
    記入力部に入力する読出しアドレス指定手段と、 各時点の単位データ番号に基づいてアドレス指定を行う
    ことで、埋め込み処理を施した単位データを記録媒体に
    書き込む書込みアドレス指定手段とを備えたことを特徴
    とする電子透かし埋め込み装置。
  6. 【請求項6】 請求項1の電子透かし埋め込み装置で透
    かし情報を埋め込まれたコンテンツを時系列に処理して
    当該コンテンツから透かし情報を検出する電子透かし検
    出装置において、 複数の異なる埋め込み態様に対応する複数の検出態様
    で、前記コンテンツに対する透かし情報の検出処理を実
    行する機能を持つ検出実行手段と、 当該検出実行手段の動作を制御する検出制御手段とを備
    え、 当該検出制御手段は、前記埋め込み態様を時間軸上で隣
    接する区間について相違させた時系列なコンテンツか
    ら、統計的な処理によって当該区間の検出を行う区間検
    出状態では、前記検出実行手段に複数の検出態様で並行
    して検出処理を実行させ、透かし情報を検出する透かし
    情報検出状態では単一の検出態様で検出処理を実行させ
    ることを特徴とする電子透かし検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項6の電子透かし検出装置におい
    て、 前記区間検出状態のなかには、処理中の時系列なコンテ
    ンツに関し統計的な処理を実行して前記埋め込み態様を
    特定することで対応する検出態様を一義的に特定する検
    出態様特定状態を含むことを特徴とする電子透かし検出
    装置。
  8. 【請求項8】 時系列に処理される所定のコンテンツに
    対して所定の透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み
    装置において、 複数の異なる埋め込み態様で前記コンテンツに対する透
    かし情報の埋め込み処理を実行する機能を持つ埋め込み
    実行手段と、 これらの埋め込み手段を用いて、前記コンテンツに関
    し、異なる透かし情報を異なる埋め込み態様で埋め込む
    ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  9. 【請求項9】 請求項8の電子透かし埋め込み装置で透
    かし情報を埋め込まれたコンテンツを時系列に処理して
    当該コンテンツから透かし情報を検出する電子透かし検
    出装置において、 複数の異なる埋め込み態様に対応する複数の検出態様
    で、前記コンテンツに対する透かし情報の検出処理を実
    行する機能を持つ検出実行手段と、 当該検出実行手段の動作を制御する検出制御手段とを備
    え、 当該検出制御手段は、統計的な処理によって前記検出実
    行手段に複数の検出態様で並行して検出処理を実行させ
    ることを特徴とする電子透かし検出装置。
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