JP3901359B2 - 電子透かし方法、署名画像埋め込み装置、及び記録媒体 - Google Patents
電子透かし方法、署名画像埋め込み装置、及び記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、署名画像を原画像に埋め込む電子透かし方法、署名画像埋め込み装置、及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、医用画像の保存形態には、大きく分けて次の3種類の使い分けが存在する。
【0003】
即ち、第1に診断の場合、第2にデータベース利用の場合、第3に画像データを長期保存する場合である。
【0004】
まず、診断の場合について述べる。
【0005】
この場合、取得した医用画像は、診断行為に利用する関係上、正確に保存されることが必要なので、非圧縮もしくは可逆圧縮(lossless圧縮)で圧縮されて保存される。
【0006】
又、医用画像を参照する人間は、医者などの特定の人に限られる。通信路を経由して遠隔地で参照する場合でも、通信路でのセキュリティを確保しておけば、不特定多数の人がアクセスすることはない。
【0007】
これに対して、データベース利用の場合、不特定多数の人がアクセスすることが前提であり、セキュリティの確保は重要である。また、長期保存の場合においても、格納した人と読み出す人が同じでない場合が十分考えられるので、同様にセキュリティの確保は重要となる。
【0008】
ところで、医用画像の長期保存の対象となる画像は、大抵は診断後の画像であるので、診断により、その画像中で、重要な部分と重要でない部分に分けることが可能である。この内、前者を興味領域、すなわちROI(Region Of Interest;興味領域)と呼び、後者の領域と区別される。
【0009】
一般に、長期保存においては、ROIはより画質の高い方式、もしくは、lossless 圧縮で圧縮され、それ以外は画質の低い非可逆圧縮(lossy 圧縮)で圧縮され、格納される。これにより、診断前の非圧縮よりも少ない容量で長期保存ができる。 また、データベース利用を行なうアプリケーションの一つとして、遠隔教育(distant learning)がある。この場合は、新しい症例等の新規な画像を参照することがあるので、長期保存された画像を参照することになる。従って、例えば、第3者がその新しい症例の画像を取得して、自らがその症例の発見者であると主張するようなことも考えられる。
【0010】
このように、特にROIを含む画像の取り扱いに対しては、セキュリティの確保とともに、その画像の著作権を守る必要性もある。
【0011】
一方、画像データの著作権保護を目的とした従来技術として、署名データを原画像に埋め込む方式と、署名画像を原画像に埋め込む方式が知られている。
【0012】
ここでは、署名画像を用いる方式の例として、”ウェーブレットを利用した著作権保護のための画像符号化”, (大西淳児、松井甲子雄, 情報処理学会論文誌, Vol.38, No.3, 1997)に基づき、既存のwaveletを用いた電子透かし方式について述べる。
【0013】
この方式は、まずHaar基底を用いて原画像をwavelet変換し、その高周波成分の下位ビットに署名画像のビットを埋め込むものである。
【0014】
例えば、署名画像の各画素を3ビットで表現し、埋め込み対象画像(原画像)を2x2の画像領域に分け、それぞれの画像領域をwavelet変換し、その高周波成分(LH,HL,HH)の各領域に、署名画像の各画素を表す3ビットの内、1ビットずつを埋め込む。即ち、原画像の各画素は上記各領域に応じて、9〜10ビットで表現されており、それぞれの画素の最下位のビット位置に、上記署名画像の1ビットが埋め込まれる。
【0015】
尚、この場合、原画像の画質の大きな低下を避けるため、低周波成分(LL)の領域には、署名画像のビットは埋め込まないが、署名画像の一つの画素は、原画像の2x2の画像領域に対応すると言える。従って、例えば、128x128画素サイズの署名画像を埋め込むには 256x256画素サイズの原画像の領域が必要である。
【0016】
さらに、この様にして署名画像の各ビットが埋め込まれたwavelet係数を逆wavelet変換し、overflow/underflowの処理をして、署名埋め込み済み画像を得る。
【0017】
以上のことから明らかなように、上記署名埋め込み済み画像の、署名画像が埋め込まれた部分は、若干画質の劣化が生じるが、署名画像そのものが主観的に識別できるというものではない。
【0018】
従って、著作権を保護したい画像に、このように署名画像を埋め込んでおくことにより、第3者には判別出来ないので、第3者の不正行為を立証出来る。
【0019】
即ち、仮に、署名埋め込み済み画像が、画像データとして不正に販売されたり、あるいは、第3者が自らがその画像に示された症例の最初の発見者であると偽証したとしても、その署名画像埋め込み済み画像に対して、署名画像データの検出を行うことにより、真実の創作者しか知り得ない署名画像を確認することにより、上記立証が可能となる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
この様な従来の技術を背景として、本願発明者は、上述した医用画像の著作権を保護するために、上記従来のような電子透かし技術を適用してはどうかと考えた。
【0021】
しかし、この場合、医用画像の特徴として、画像の劣化が許されない上述したROIには上記従来の電子透かしデータを埋め込むめないという制約を設ける必要があることに気がついた。即ち、上述の通り、ROIはlosslessで圧縮される必要があるので、その部分に透かし情報を入れることは許されないからである。
【0022】
次に、上記制約のもとで、上記電子透かし技術を単純に適用した場合について、図14〜18を参照しながら説明する。尚、図面に示す画像例は、理解しやすくするため、模式的に描いてある。図14は、署名画像1401を示す図である。
【0023】
まず、上記の電子透かし技術を用いて、図14の署名画像データを、原画像のwavelet係数の高周波成分に埋め込む。更に、それを逆wavelet変換して得られた署名埋め込み済み画像1501は、図15のようになる。この署名埋め込み済み画像1501中の、左上付近の四角の枠1502はROIを意味する。すなわち、この部分には署名画像は埋め込まれていない。もちろん、署名画像が埋め込まれた部分は主観的には判別がつかない。
【0024】
次に、この署名埋め込み済み画像1501から、署名検出を行なった結果得られた画像1600を図16に示す。これら双方の画像1501,1600は同じサイズである。
【0025】
同図に示すように、図中の左角上部の領域1601において、署名画像のデータの一部は、上述した制約により、ROI部分1502には埋め込まれないので、その部分には署名画像は検出されない。つまり、そのROI部分1502の署名画像のデータ自身が欠如しているのである。しかし、ROI部分1502と重ならなかった署名画像のデータの残りの部分は埋め込まれているので、その部分が検出されて、署名画像1401の頭の一部と、左側の耳の部分のみの不完全な署名画像しか検出出来ない。
【0026】
しかし、署名検出画像1600の上記領域1601以外の部分からは、少なくとも3つの領域1602〜1604において、署名画像1401が完全な形で確認できる。
【0027】
これにより、署名画像1401が少なくとも1つ以上確認出来るので、画像の著作権保護を実現することが出来る。
【0028】
しかし、医用画像の場合、署名埋め込み済み画像1501から、ROIを含むサブ画像を切り出して利用する場合が考えられる。ここで、図17において、切りだし画像としてのサブ画像1701を示している。
【0029】
このサブ画像1701から、上述の場合と同様に署名検出を行った結果、得られる画像を図18に示す。
【0030】
この場合、図18からも分かる様に、切り出した部分に対して ROI範囲が大きく、かつROIに署名埋め込みをしていないので、署名検出を行なおうとしても元の署名画像を判読することができない。
【0031】
この様に、医用画像において、上記従来の電子透かし技術を単純に適用しただけでは、原画像に対して、ROI範囲の占める割合が大きくなると署名画像の判別が難しくなるという課題が有ること、また、原画像から任意のサブ画像が切り取られた場合、他の領域に埋め込まれている署名画像を利用することが出来ないので、署名画像の認識が出来ない場合があるという課題が有ることに、本願発明者は気付いた。
【0032】
本発明は、このような従来の課題を考慮し、画像の著作権の保護を従来に比べてより確実に行える電子透かし方法、署名画像埋め込み装置、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、原画像を蓄積する手段と、
前記原画像のうち興味領域の範囲を設定する入力手段と、
前記原画像の内部に設定された前記興味領域の座標位置情報を設定する手段と、
署名画像を符号化しビット列にする符号化手段と、
前記符号列を前記座標位置情報に基づいて、前記興味領域の周囲に位置する画素に埋め込む署名情報埋め込み手段と、を備え、
前記符号化手段は、
前記署名画像を、先頭から順に重要度に複数の段階を有するビット列に符号化し、
前記署名情報埋め込み手段は、
前記重要度の段階が高い前記ビット列の部分を、前記興味領域の周囲の画素のうち内周の位置の画素に埋め込み、前記部分より前記重要度の段階が低い部分を、前記内周に比して外側の周の位置の画素に埋め込み、
前記ビット列の埋め込み位置はいずれも前記入力手段により設定された前記範囲の外であることを特徴とする署名画像埋め込み装置である。
又、第2の本発明は、前記符号化手段は、EZW方式、JPEGのモードのプログレッシブ符号化、あるいは、JPEGのモードのモデルベース符号化のいずれかにより、前記署名情報を、重要度に複数の段階を有するビット列に符号化することを特徴とする第1の本発明の署名画像埋め込み装置である。
又、第3の本発明は、原画像を蓄積するステップと、
前記原画像のうち興味領域の範囲を設定する入力ステップと、
前記原画像の内部に設定された前記興味領域の座標位置情報を設定するステップと、
署名画像を符号化しビット列にする符号化ステップと、
前記符号列を前記座標位置情報に基づいて、前記興味領域の周囲に位置する画素に埋め込む署名情報埋め込みステップと、を備え、
前記符号化ステップは、
前記署名画像を、先頭から順に重要度に複数の段階を有するビット列に符号化し、
前記署名情報埋め込みステップは、
前記重要度の段階が高い前記ビット列の部分を、前記興味領域の周囲の画素のうち内周の位置の画素に埋め込み、前記部分より前記重要度の段階が低い部分を、前記内周に比して外側の周の位置の画素に埋め込み、
前記ビット列の埋め込み位置はいずれも前記入力ステップにより設定された前記範囲の外であることを特徴とする電子透かし方法である。
又、第4の本発明は、第1の本発明の署名画像埋め込み装置の、原画像を蓄積する手段、
前記原画像のうち興味領域の範囲を設定する入力手段、
前記原画像の内部に設定された前記興味領域の座標位置情報を設定する手段、
署名画像を符号化しビット列にする符号化手段、
前記符号列を前記座標位置情報に基づいて、前記興味領域の周囲に位置する画素に埋め込む署名情報埋め込み手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
なお、本発明に関連する技術の発明は、以下の通りである。
発明1は、特定領域を含む原画像に対して署名画像を埋め込む電子透かし方法であって、
前記署名画像のデータが前記特定領域により実質上削除されることなく、且つ、その特定領域以外の領域に前記署名画像のデータを埋め込む電子透かし方法である。
【0034】
又、発明2は、上記特定領域以外の領域に前記署名画像のデータを埋め込むとは、前記署名画像のデータの内、少なくとも主要情報を前記特定領域の外周部により近い位置に、且つ、その外周部に沿う様に埋め込むことである電子透かし方法である。
【0035】
又、発明3は、上記特定領域以外の領域に前記署名画像のデータを埋め込むとは、前記署名画像のより重要度の高い情報から優先的に前記特定領域の外周部により近い位置から遠ざかる位置に、且つ、その外周部に沿いつつ、その外周部を取り囲む様に埋め込むことである電子透かし方法である。
【0036】
以上の構成によれば、例えば、ROIを含む任意のサブ画像から署名画像を検出することができる。
【0037】
又、発明4は、上記特定領域の外周領域を複数の領域に分割し、
前記分割した各領域毎に、前記署名画像データの埋め込みを行う電子透かし方法である。
【0038】
上記構成により、例えば、ROIの一部を含む任意のサブ画像から署名画像を検出することができる。
【0039】
又、発明5は、原画像に埋め込むための署名画像を保持する署名画像保持手段と、
前記署名画像保持手段から前記署名画像を得て、その署名画像を所定のビット列に変換するビット列形成手段と、
前記原画像に特定領域を設定する特定領域設定手段と、
前記ビット列の内、主要情報を含むビットを優先的に前記特定領域の外周部により近い位置に、且つその外周部に沿う様に埋め込む署名情報埋め込み手段と、 前記署名情報の埋め込まれた署名埋め込み済み画像を記録し、保持する記録・保持手段とを備えた署名画像埋め込み装置である。
【0040】
又、発明6は、上記署名画像埋め込み装置により生成された前記署名埋め込み済み画像から、前記特定領域を検出する特定領域検出手段と、
前記検出された特定領域の情報に基づいて、前記署名埋め込み済み画像における前記署名画像の情報の埋め込み場所を特定し、その特定した場所から前記署名画像の情報を抽出する署名情報抽出手段と、
前記抽出された署名画像情報に基づいて、署名画像を復元する署名画像復元手段とを備えた署名画像抽出装置である。
【0041】
又、発明7は、特定領域を含む原画像に対して署名画像を埋め込む電子透かし方法であって、前記署名画像のデータが前記特定領域により実質上削除されることなく、且つ、その特定領域以外の領域に前記署名画像のデータを埋め込む電子透かし方法により生成された署名画像埋め込み済み画像から、前記特定領域を検出する特定領域検出手段と、
前記検出された特定領域の情報に基づいて、前記署名埋め込み済み画像における前記署名画像の情報の埋め込み場所を特定し、その特定した場所から前記署名画像の情報を抽出する署名情報抽出手段と、
前記抽出された署名画像情報に基づいて、署名画像を復元する署名画像復元手段とを備えた署名画像抽出装置である。
又、発明8は、原画像を蓄積する原画像蓄積手段と、
前記原画像にROI(興味領域)を設定するROI設定手段と、
前記ROI設定手段で設定されたROIにより実質上削除されることなく、且つ、そのROI以外の領域に署名情報を埋め込む署名情報埋め込み手段と、
署名情報が埋め込まれた画像データを記録・保持する手段と、
を備えた電子透かし装置である。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下本発明の電子透かし方法、及び署名画像埋め込み装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における、電子透かし方法の概念図である。
【0043】
本実施の形態の構成を説明する前に、図1を用いて本実施の形態の概要について述べる。
【0044】
即ち、本発明の電子透かし方法は、原画像に署名画像を埋め込み、その署名画像を検出ことにより、原画像の著作権を保護しようとするものである。署名データではなく、署名画像を埋め込みに用いるのは、画像の方が人間の直感に訴えるので、多少、データが欠損しても、署名として検出が容易であろうと考えたからである。
【0045】
本実施の形態は、ROIをもった医用画像に対する署名画像埋め込みを目的としており、上述した通りROI部分には署名情報は埋め込まない。又、ROIは重要な部分であるので、原画像を切り出して再利用する場合も、通常、その切り出した画像(サブ画像)の中にROIが必ず含まれることになる。従って、本実施の形態では、署名画像の情報の内、主要情報から順に、図1に示すように、ROIの回りに略螺旋上に埋め込むようにした。
【0046】
ここで、主要情報としてはいくつか考えられる。例えば、後述するEZW方式(embedded zero-tree wavelet)や、JPEGのモードの一つとして存在するプログレッシブ符号化による画像の圧縮データ、あるいは、モデルベース符号化した場合の、主要オブジェクトの順に情報を並べたもの等がある。本実施の形態では、画像情報が比較的効率良く圧縮できるEZWを主要情報として用いる。
【0047】
次に、主に図2,3を参照しながら、本実施の形態の構成について詳細に述べる。
【0048】
図2、図3は、それぞれ、本実施の形態の署名画像埋め込み装置及び署名画像抽出装置の構成図である。図4(a)は、本実施の形態で用いる原画像401を示す図であり、図4(b)は、原画像上のROIの位置を示す図である。又、本実施の形態で使用する署名画像は、図14に示した署名画像1401と同じものを用いた。尚、図面に示す画像例は、本実施の形態の理解を容易にするため、模式的に描いてある。
【0049】
図2において、原画像蓄積手段201は、図4に示す様な医用画像データを複数種類蓄積する手段である。署名画像保持手段202は、図14に示す様な署名画像データを複数種類保持する手段である。表示手段203は、原画像の表示やROIを特定するための四角形の枠402(図4(b)参照)の表示、及びそれらの表示制御を行う手段である。入力手段204は、表示手段203に表示されている原画像401上で、ROIを示す枠402の大きさと位置を指定するためのマウスや、後述する乱数列発生用の秘密番号(seed)等を入力するキーボードなどを含む手段である。ROI設定手段205は、表示手段203に対しては、入力手段204により表示画面上に指定された位置にROIを示す枠402の座標位置情報を送り、又、原画像蓄積手段201に対しては、表示対象となった原画像401に対応するように、設定されたROIの枠402の座標位置情報を決定し、記録する手段である。
【0050】
画像圧縮・ビット列形成手段206は、署名画像保持手段202から選ばれた署名画像を後述するEZW方式により圧縮し、ビット列に変換する手段である。誤り訂正符号化手段207は、そのビット列に対して、誤り訂正符号化処理を行う手段である。乱数列発生手段208は、オペレータにより入力手段204から入力される秘密番号をもとに、その番号に応じて乱数列を発生する手段である。この乱数列は、誤り訂正符号化手段207から出力されるビット列の各ビットを埋め込むべきビット位置としてのビットプレーンを指定するために使用される。即ち、原画像の各画素は、8ビットで表されているので、その8ビットの内、どのビット位置を埋め込みビットブレーンとして使用するかを指定するものである。この秘密番号は、後述する署名画像を抽出する際にも、使用するので、第3者に漏れることのないよう秘密性を保持しておく必要がある。
【0051】
署名情報埋め込み手段209は、原画像蓄積手段201から送られてくる、処理の対象となる原画像401とそれに対応するROIの枠402の座標位置情報と、乱数列発生手段208から送られてくる乱数列とを用いて、誤り訂正符号化手段207から送られてくるビット列を、ROIの枠402の周囲の原画像401の各画素上に一定の順序で埋め込むための手段である。署名埋め込み済み画像記録・保持手段210は、署名情報埋め込み手段209からの画像データを記録媒体等に記録し、保持する手段である。
【0052】
次に、図3を用いて、本実施の形態の署名画像抽出装置の構成を述べる。
【0053】
即ち、同図に示す様に、画像保持手段301は、例えば、著作権を侵害すると思われる行為が有った場合に、著作権者が上記不正を立証するために証拠として取得した画像データ等を保持する手段である。ROI検出手段302は、画像保持手段301に保持されている画像からROIの枠402の座標位置情報を検出する手段である。入力手段303は、上述した秘密番号等を入力するための手段である。この秘密番号は、その医用画像に署名画像を埋め込む際に使用したものと同一のものでなければならない。尚、秘密番号の管理自体は、著作権者又は、その委託を受けた管理会社を行うものとする。
【0054】
署名情報抽出手段305は、問題となっている医用画像を画像保持手段301から得て、ROI検出手段302から送られてくるROIの座標位置情報と、乱数列発生手段304から送られてくる乱数列とを利用して、上記得られた医用画像のデータから、埋め込みビット列の画素位置及びビットブレーンを特定し、そのビット列を抽出する手段である。誤り訂正復号化手段306は、誤り訂正の復号処理を行う手段である。ビット列伸張手段307は、EZW方式により圧縮されているビット列を伸張し、署名画像1401(図14参照)を復元する手段である。表示手段308は、この様にして復元された署名画像1401を表示するディスプレー手段である。
【0055】
以上の構成により、主に図5を参照しながら、以下に本実施の形態の主要動作を述べ、同時に、本発明の電子透かし方法の一実施の形態について説明する。図5は署名画像埋め込みのアルゴリズムを示す流れ図である。
【0056】
図5に示す様に、画像圧縮・ビット列形成手段206は、署名画像をEZW方式により圧縮し、ビット列に変換する(ステップ601参照)。EZW方式を用いることにより、このビット列は主要情報から順に符号化されている。尚、本実施の形態の場合、署名画像保持手段202から複数種類の署名画像が表示手段203に表示され、オペレータが入力手段204を用いて、何れの署名画像を使用するかを選択出来る構成となっている。ここでは、オペレータが、表示手段203に表示された複数の署名画像の内、入力手段204を用いて、図14に示す署名画像1401を選択したものとして説明している。
【0057】
ここで、EZW(embedded zero-tree wavelet)方式による画像データの圧縮について説明する。
【0058】
即ち、wavelet圧縮の方式の一つにJ.SapiroのEZWという方式がある(”Embedded Image Coding Using Zerotrees of Wavelet Coefficients”, Vol.41, No.12, IEEE Trans. of Signal Processing, 1993)。この方式によれば、画像を圧縮し、主要な情報から符号化することができる。つまり、圧縮したビット列を、任意の長さで切り出しても、その長さに見合った画質で画像が再生される。よって、最大に長く取り出せば、画像を100%再生できるlossless圧縮にもなり、また、短く取り出せば、画質の落ちたlossy圧縮になる。
【0059】
従って、署名画像をEZWで圧縮し、その主要情報から順に、図1に示すように、ROIを示す枠402の回りに略螺旋上に埋め込んでいくことを考える。こうすれば、ROIを含む任意のサブ画像102(図中、点線で表した)で切り出しても、主要情報はそのサブ画像に含まれることになる。
【0060】
例えば、従来技術の説明に使用した図17の例を用いて、本実施の形態の構成の場合について述べると、次の通りである。即ち、図17に示した切りだし画像(サブ画像)1701の場合、既に述べたとおり、従来例では署名画像の検出、及び確認は難しい。しかし、本実施の形態では、サブ画像1701とROIの枠1502との大きさの相対的な関係から見て、64×64画素サイズの署名画像を表すデータ量(元の署名画像が一画素当たり8ビットで表されている場合、約33000ビットのデータ量となる)の内、約4000ビットの画像データが抽出出来る。これは、元の署名画像のデータ量を約1/8に圧縮した場合に相当するものであり、この程度の圧縮画像であれば、人間の目で見る限り、元の署名画像との画質の差はほとんど感じない。従って、図14に示した署名画像1401の確認は可能となる。
【0061】
次に、再び図5に戻り、説明を続ける。即ち、ステップ601で得た、ビット列に対して、耐性を上げる必要があれば、誤り訂正符号化手段207がこのビット列に対して、RS符号等の誤り訂正符号化の処理をする(ステップ602)。
【0062】
次に、原画像中にROIの枠402の大きさと位置を指定する(ステップ603)。図4(b)に示す様に、ROIの枠402の大きさと位置は、オペレータが表示手段203の画面上に表示された原画像401を見ながら、重要と判断した部位を囲む様に、マウスで指定する。指定されたROIの枠402は、画面上に表示される。
【0063】
さらに、署名情報は原画像401の所定の位置の各画素(1画素が8ビットで表されている)に1ビットずつ埋め込むので、どのビットプレーンに埋め込むかを指定するための乱数列(random sequence)を乱数列発生手段208により決定する(ステップ604)。なお、この乱数列を決定するための秘密番号(seed)は、署名付与者(即ち、著作権者)であるオペレータが入力手段204から入力するものであり、秘密に保持しておく必要があることは、上述した通りである。
【0064】
最後に、図1に示す様に、ROIの枠402に近い場所から順に、即ち、第1周103、第2周104、第3周105、第4周106、第5周107の順番に、ステップ601で生成したビット列を、ステップ604で指定したビットプレーンに埋め込む(ステップ605)。
【0065】
本実施の形態では、第1周103上のビット列は、図1に示す様に、ROIを示す4角形の枠402の下辺左隅を埋め込み開始点101として、そこから左回りに埋め込まれる。
【0066】
例えば、開始点101の座標位置を(Xi,Yj)とし、上記乱数列を(8,1,5,3,・・・・)であるとした場合の埋め込み位置は、次の通りである。即ち、第1周103の開始点101(Xi,Yj)の画素では、第8番目すなわち最上位のビット位置に、次の点(Xi+1,Yj)の画素では、第1番目すなわち最下位のビット位置に、更にその次の点(Xi+2,Yj)の画素では、第5番目のビット位置に、という様に、順次、ビットデータが埋め込まれることになる。第1周103上の終始点の画素の座標は、(Xi,Yj+1)である。又、第2周104の埋め込み開始点108の座標位置は、(Xi-1,Yj-1)となり、第3周105,第4周106,第5周107の開始点は、各々、(Xi-2,Yj-2)、(Xi-3,Yj-3)、(Xi-4,Yj-4)となる。又、第2周104〜第5周107の終始点の座標位置は、各々、(Xi-1,Yj)、(Xi-2,Yj-1)、(Xi-3,Yj-2)、(Xi-4,Yj-3)となる。
【0067】
尚、図1中での座標軸は、上方向をY軸の正方向に、右向き横方向をX軸の正方向に設定している。
【0068】
次に、主に図6を参照しながら、本実施の形態の署名画像抽出の動作を述べる。図6は署名確認のアルゴリズムを示す流れ図である。
【0069】
同図に示す様に、まず、ROI検出手段302が、画像保持手段301に保持されている画像からROIの枠402を検出する(ステップ701参照)。
【0070】
さらに、オペレータが秘密に保持していた秘密番号が入力手段303から入力されることにより、乱数列発生手段304は、上述したステップ604で発生さされたものと同一の乱数列を発生させる。これにより、署名画像情報が埋め込まれているビットプレーンを指定するrandom sequenceを決定する(ステップ702)。これは、署名付与者にしか分からないことは上述した通りである。
【0071】
次に、署名情報抽出手段305は、図1に示す様に、ROIの枠402の回りの第1周103、第2周104、・・・、第5周107の順番で、即ち、上記ステップ605で埋め込みを行ったのと同じ順番で、第1周103の開始点101の画素位置を起点として、しかも、各画素においては、ステップ702において決定したrandom sequenceに従った埋め込みビットプレーンから、ビット列を抽出する(ステップ703)。この時、画像保持手段301に保持されている画像が、原画像から切り出された画像102(サブ画像)の場合は、署名画像の一部のビットしか抽出できないかもしれないので、抽出できる最大のビット列までを抽出する。図1では、欠落のない完全なかたちで抽出出来るビット列は、第3周105までであるので、第1周103から第3周105までのビット列が署名画像の復元に用いられる。
【0072】
そして、誤り訂正復号化手段306により復号処理されたビット列に対して、ビット列伸張手段307は、EZW方式により伸長することにより、署名画像の復元を行う(ステップ704)。
【0073】
最後に、このようにして復元された署名画像を表示手段308に表示して確認を行なう。
【0074】
尚、抽出できるビット列が少ない場合は、図7に示す様に、十分な画質を得られないことも考えられる。しかし、署名画像を復元するために最も重要となる情報から優先的に抽出しているので、従来例に比べると、抽出できるビット列が同数とした場合、署名画像を認識できる可能性はより高いと言える。ここで、図7は、復元された画質の低下した署名画像を示しており、画質が低下している様子を模式的に点線を用いて表した。
【0075】
これにより、著作権者の署名画像が、従来に比べてより確実に確認出来る様になり、上記不正行為の立証により役立ち、更に不正行為の防止にもつながる。
(実施の形態2)
図8は、本実施の形態2における、署名画像の埋め込み方法の概念図である。
【0076】
本実施の形態の構成を説明する前に、図8を用いて、本実施の形態の概要について述べ、上記実施の形態との相違点を明らかにする。
【0077】
即ち、一般に、医用画像において、ROIは重要情報が含まれているので、原画像からの切りだしを行なう場合は、必ずROIを全て含む様に切り出しが行われると考えられる。しかし、オペレータ(著作権者)がROIを指定する際に、本来重要な情報よりも大きめに領域を指定する可能性がある。この様な場合には、原画像からの切り出しの際に、ROIの一部を含まないことも考えられる。
【0078】
そこで、本実施の形態では、上記実施の形態とは、異なり、図8に示すように、ROIを示すの枠801の周囲の領域を、4つの領域802〜805に分割し、それぞれの領域801〜805において、実施の形態1で述べたのと同様の方法によりビット列の埋め込みを行なうものである。図9では、4つの領域802〜805の区分を点線で示している。
【0079】
本実施の形態では、重要部分(星形の表示の部分)を含んだ大きめのROI指定になっているので、図9に示すように重要部分を含むROIの一部のみが切り出されることが考えられる(切り出された部分には、図9中、符号901を付した)。
【0080】
この場合、ビット列の埋め込みが、上下左右の4ヶ所に多重に行なわれているので、図9のような切りだしを行なっても、ROI下部のビット列(領域802に含まれる部分)と左部のビット列(領域805に含まれる部分)との対応する部分において、双方のビット列を連結することにより、本来のビット列が再現できることになる。したがって、ROIの一部のみを含む切り出し領域901であっても、署名画像の確認は可能となる。
【0081】
次に、図10,11を参照しながら、本実施の形態の構成について、上記実施の形態との相違点を中心に述べる。
【0082】
ここで、図10、図11は、本実施の形態の署名画像埋め込み装置及び署名画像抽出装置の構成図であり、上記実施の形態1と同じものには、同じ符号を付した。
【0083】
即ち、図10に示す様に、領域分割手段1001は、図8で述べた通り、ROIの周囲の領域を4つの領域に分割する手段である。又、署名情報埋め込み手段1002は、領域分割手段1001からの分割情報を利用して、4つの領域802〜805毎に、上記署名情報埋め込み手段209と同様の動作を行うための手段である。
【0084】
次に、図11に示す様に、署名情報抽出手段1101は、ROIの回りの各領域802〜805毎に、上記署名情報抽出手段305と同様に、ビット列を抽出する手段である。ビット列連結手段1102は、署名情報抽出手段1101からの抽出ビット列を得て、図9で述べた通り、分割されたビット列を、相互に対応する部分において連結するための手段である。又、このビット列連結手段1102は、連結されたビット列を誤り訂正復号化手段306に出力する手段である。
【0085】
以上の構成により、主に図12を参照しながら、以下に本実施の形態の主要動作の内、上記実施の形態1との相違点を中心に述べ、同時に、本発明の電子透かし方法の一実施の形態について説明する。図12は署名画像埋め込みのアルゴリズムを示す流れ図であり、図5と同じものには、同じ符号を付した。
【0086】
図12に示す様に、ステップ601〜ステップ603は、上記実施の形態と同じである。
【0087】
ステップ1201では、領域分割手段1001により、ROIの回りを4個の領域に分割する(図9参照)。
【0088】
次に、署名画像を埋め込むためのビットプレーンは、上記実施の形態のステップ604と同様にrandom sequenceで指定されている。
【0089】
尚、ここで、秘密番号は、4つの領域毎に異なるものを使用しても勿論よい。その場合、4つとも同一の秘密番号を用いるよりさらにセキュリティーが高くなる。
【0090】
次に、ステップ1202では、署名情報埋め込み手段1002により、上記各領域802〜805毎に、それぞれのROIに近い場所から順に、上記ステップ601で生成したビット列を埋め込む。即ち、これら4つの領域802〜805には、同じ署名画像の情報が埋め込まれる。
【0091】
次に、主に図13を参照しながら、本実施の形態の署名画像抽出の動作について、上記実施の形態1との相違点を中心に述べる。図13は署名確認のアルゴリズムを示す流れ図である。ここでは、上述した通り、図9に示すように重要部分を含むROIの一部のみが切り出された場合(サブ画像)を想定している(図9の符号901を参照)。従って、画像保持手段301には、符号901を付した領域内の画像が格納されている。
【0092】
図13に示すように、ステップ701〜702は、上記実施の形態と同じである。
【0093】
ステップ1301では、署名情報抽出手段1101は、図9に示す様に、ROIの回りの領域802の内、第1周802a、第2周802b、・・・、第6周802fの順番で、即ち、上記ステップ1202で埋め込みを行ったのと同じ順番で、しかも、ステップ702で決定したrandom sequenceに従った埋め込みビットプレーンから、ビット列を抽出する。又、領域805についても、第1周805a、第2周802b、・・・、第6周805fの順番で上記の場合と同様に、ビット列を抽出する。
【0094】
更に、この様に抽出したビット列が分断されているので、その場合は、ビット列連結手段1102により、それぞれ対応するビット列について、連結される。例えば、領域805の第1周805aのビット列の内、領域802近傍にある部分が、領域901の第1周802aのビット列の欠落部分に対応するものであるので、それらの部分が連結されて、欠落部分のビット列が正しく修復され、元のビット列が再現される。
【0095】
ステップ704での動作は、図6と同様である。
【0096】
以上の様に、本実施の形態によれば、領域を分割する数を増やすことにより、復元可能な切り出しパターンは増えるが、一般に、同じ署名画像を異なる場所に埋め込むことになるので、埋め込みデータの重複度が増え、その分、埋め込みビット量が相対的に少なくなるので画質は悪くなる。
【0097】
以上述べた構成により、サブ画像が、ROIの一部しか含まない場合でも、署名画像を検出することができる。
【0098】
尚、以上説明した全ての実施の形態において、各構成要素の機能をソフトウェア的に実現してもよいし、専用のハードウェアにより実現してもよい。
【0099】
又、以上説明した実施の形態の何れかに記載の各手段又は各ステップの全部又は一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記録した磁気ディスクや、光ディスクなどのプログラム記録媒体を作成し、これをコンピュータに用いることにより、上記と同様の動作を実行させることが出来ることはいうまでもない。
【0100】
又、上記実施の形態では、乱数列発生手段は、秘密番号を入力することにより、乱数列を発生させる場合について述べたが、これに限らず例えば、秘密番号が、乱数列の初期位置を指定する役割を果たす構成としても勿論良い。
【0101】
又、本発明の特定領域は、上記実施の形態では、医用画像におけるROIとして説明したが、これに限らず、原画像は、どのような分野の画像であっても良いし、又、不正の対象となる可能性のある領域等、何らかの特徴を備えた領域であればどのような領域でもよい。
【0102】
又、上記実施の形態では、特定領域として、ROIの周囲近傍に署名画像を埋め込む場合について述べたが、これに限らず例えば、署名画像のデータが特定領域により実質上削除されることなく、且つ、その特定領域以外の領域に埋め込まれる構成であってもかまわない。これにより、特定領域の存在により、署名画像のデータが欠落することが防止出来る。
【0103】
又、本発明の特定領域は、上記実施の形態では、四角形の枠内の領域として説明したが、これに限らず例えば、円形でもその他の多角形の枠内の領域であっても良い。
【0104】
【発明の効果】
以上述べたところか明らかなように本発明は、画像の保護をより確実に行えるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における電子透かし方法を示す概念図
【図2】本発明の実施の形態1における署名画像埋め込み装置の構成図
【図3】本発明の実施の形態1における署名画像抽出装置の構成図
【図4】(a):本発明の実施の形態1における医用画像の例を示す図
(b):本発明の実施の形態1におけるROIの例を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における署名付与アルゴリズム示す流れ図
【図6】本発明の実施の形態1における署名確認アルゴリズム示す流れ図
【図7】本発明の実施の形態1における復元した署名画像を示す図
【図8】本発明の実施の形態2における電子透かし方法を示す概念図
【図9】本発明の実施の形態2における切り出し画像を示す説明図
【図10】本発明の実施の形態2における署名画像埋め込み装置の構成図
【図11】本発明の実施の形態2における署名画像抽出装置の構成図
【図12】本発明の実施の形態2における署名付与アルゴリズム示す流れ図
【図13】本発明の実施の形態2における署名確認アルゴリズム示す流れ図
【図14】従来例と、本実施の形態における電子透かし方法を説明するのに用いられる署名画像を示す図
【図15】従来例における電子透かし方法を説明するのに用いられる原画像を示す図
【図16】従来例における電子透かし方法から検出される署名画像を示す図
【図17】従来例における電子透かし方法を説明するのに用いられる原画像を示す図
【図18】従来例における電子透かし方法から検出される署名画像を示す図
【符号の説明】
101 第1周の埋め込み開始点
102 サブ画像
103 第1周
104 第2周
105 第3周
106 第4周
107 第5周
108 第2周の埋め込み開始点
201 原画像蓄積手段
202 署名画像保持手段
203 表示手段
204 入力手段
205 ROI設定手段
206 画像圧縮・ビット列形成手段
207 誤り訂正符号化手段
208 乱数列発生手段
209 署名情報埋め込み手段
210 署名埋め込み済み画像記録・保持手段
301 画像保持手段
302 ROI検出手段
303 入力手段
304 乱数列発生手段
305 署名情報抽出手段
306 誤り訂正復号化手段
307 ビット列伸張手段
308 表示手段
401 原画像
402 ROIの枠
901 ROIの一部のみを含む切り出し領域
1001 領域分割手段
1002 署名情報埋め込み手段
1101 署名情報抽出手段
1102 ビット列連結手段
1501 署名埋め込み済み画像
1701 サブ画像
Claims (4)
- 原画像を蓄積する手段と、
前記原画像のうち興味領域の範囲を設定する入力手段と、
前記原画像の内部に設定された前記興味領域の座標位置情報を設定する手段と、
署名画像を符号化しビット列にする符号化手段と、
前記符号列を前記座標位置情報に基づいて、前記興味領域の周囲に位置する画素に埋め込む署名情報埋め込み手段と、を備え、
前記符号化手段は、
前記署名画像を、先頭から順に重要度に複数の段階を有するビット列に符号化し、
前記署名情報埋め込み手段は、
前記重要度の段階が高い前記ビット列の部分を、前記興味領域の周囲の画素のうち内周の位置の画素に埋め込み、前記部分より前記重要度の段階が低い部分を、前記内周に比して外側の周の位置の画素に埋め込み、
前記ビット列の埋め込み位置はいずれも前記入力手段により設定された前記範囲の外であることを特徴とする署名画像埋め込み装置。 - 前記符号化手段は、EZW方式、JPEGのモードのプログレッシブ符号化、あるいは、JPEGのモードのモデルベース符号化のいずれかにより、前記署名情報を、重要度に複数の段階を有するビット列に符号化することを特徴とする請求項1記載の署名画像埋め込み装置。
- 原画像を蓄積するステップと、
前記原画像のうち興味領域の範囲を設定する入力ステップと、
前記原画像の内部に設定された前記興味領域の座標位置情報を設定するステップと、
署名画像を符号化しビット列にする符号化ステップと、
前記符号列を前記座標位置情報に基づいて、前記興味領域の周囲に位置する画素に埋め込む署名情報埋め込みステップと、を備え、
前記符号化ステップは、
前記署名画像を、先頭から順に重要度に複数の段階を有するビット列に符号化し、
前記署名情報埋め込みステップは、
前記重要度の段階が高い前記ビット列の部分を、前記興味領域の周囲の画素のうち内周の位置の画素に埋め込み、前記部分より前記重要度の段階が低い部分を、前記内周に比して外側の周の位置の画素に埋め込み、
前記ビット列の埋め込み位置はいずれも前記入力ステップにより設定された前記範囲の外であることを特徴とする電子透かし方法。 - 請求項1記載の署名画像埋め込み装置の、原画像を蓄積する手段、
前記原画像のうち興味領域の範囲を設定する入力手段、
前記原画像の内部に設定された前記興味領域の座標位置情報を設定する手段、
署名画像を符号化しビット列にする符号化手段、
前記符号列を前記座標位置情報に基づいて、前記興味領域の周囲に位置する画素に埋め込む署名情報埋め込み手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。
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