JP2000106624A - データ処理装置、方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

データ処理装置、方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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JP2000106624A
JP2000106624A JP27862998A JP27862998A JP2000106624A JP 2000106624 A JP2000106624 A JP 2000106624A JP 27862998 A JP27862998 A JP 27862998A JP 27862998 A JP27862998 A JP 27862998A JP 2000106624 A JP2000106624 A JP 2000106624A
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English (en)
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Keiichi Iwamura
恵市 岩村
Junichi Hayashi
淳一 林
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像に電子透かし情報を埋め込んで合成する
場合において、合成画像の画質の劣化を軽減する。 【解決手段】 入力された画像データをウェーブレット
変換し、その変換係数のうち、最低域に含まれる係数を
除く係数の中で絶対値の大きな係数を、同じ空間位置に
存在する係数の集合として抽出し、この係数の集合に対
して電子透かし情報を埋め込む。埋め込まれた画像デー
タは逆ウェーブレット変換された後、埋め込み位置の情
報と共に出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データ等のデ
ータに電子透かし情報を埋め込むための、及び電子透か
し情報が埋め込まれたデータから電子透かし情報を抽出
するためのデータ処理装置、方法及びこれらに用いられ
るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年におけるコンピュータ及びネットワ
ークの発達は著しく、文字データ、画像データ、音声デ
ータ等の多種のデータがコンピュータ内やネットワーク
内で扱われるようになってきている。このようなデータ
はデジタルデータであるために同質のデータの複製を容
易に作成できる環境となっている。
【0003】このため、データの不正なコピーや改竄等
を防ぎ著作権を保護するために、従来より、画像や音声
等のデータの中に著作権情報や利用者情報を電子透かし
情報として埋め込むことが行われている。これは、デー
タに所定の処理を施すことにより、このデータに密かに
情報を埋め込む技術である。従って、電子透かし情報を
データから抽出することにより、著作権情報や利用者情
報を得ることができるので、不正コピーを追跡すること
ができる。
【0004】電子透かし情報を埋め込む方法として、空
間領域に埋め込む方式と周波数領域に埋め込む方法との
二つの方法がある。空間領域に埋め込む方法の例として
は、パッチワークによるものとしてIBMの方式(W.
Bender,D.Gruhl,N.Morimot
o,Techniques for Data Hid
ing,”Proceeding of the SP
IE,San Jose CA,USA,Februa
ry1955)等が挙げられる。
【0005】また、周波数領域に埋め込む方式の例とし
ては、離散コサイン変換を利用するものとしてNTTの
方式(中村、小川、高嶋,”ディジタル画像の著作権保
護のための周波数領域における電子透かし方式”,SC
IS’97−26A,1997年1月)がある。また離
散フーリエ変換を利用するものとして防衛大の方式(大
西,岡,松井,”PN系列による画像への透かし署名
法”,SCIS’9726B,1997年1月)があ
る。さらに離散ウェーブレット変換を用いるものとして
三菱,九大の方式(石塚,坂井,櫻井,”ウェーブレッ
ト変換を用いた電子透かし技術の安全性と信頼性に関す
る実験的考察”,SCIS’97−26DP1997年
1月)及び松下の方式(”ウェーブレット変換に基づく
ディジタル・ウォーターマーク−画像圧縮,変換処理に
対するロバスト性について−”,井上,宮崎,山本,
桂,SCIS’98−3.2.A,1998年1月)等
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像デ
ータに電子透かし情報を埋め込むと、人間の目に見えや
すい画質の劣化が生じ、電子透かし情報が埋め込まれて
いることが比較的判りやすくなり、このため電子透かし
情報を消去したり、破壊する等の攻撃の対象になりやす
い。あるいは画質劣化を嫌う利用者にとっては煩わしい
ものであった。
【0007】また、従来は電子透かし情報が埋め込まれ
た画像から電子透かし情報を抽出して、埋め込まれた情
報を閲覧するためには必ず鍵と呼ばれる情報を必要と
し、この鍵情報を知らない者は電子透かし情報を閲覧す
ることはできなかった。これは、ある特定の状況下、例
えばどの画像データがどの鍵に対応しているかが判らな
いような場合には不都合であった。また、目視しにくい
電子透かし情報が埋め込まれた画像から電子透かし情報
が埋め込まれる前の画像を完全に復元することは不可能
であった。
【0008】また、上述の電子透かし情報を用いてディ
ジタル情報(特に、画像データ)の著作権をより強く保
護する場合、ディジタル情報に埋め込む電子透かし情報
の耐性を強くし、そのディジタル情報に多少の変更(例
えば、圧縮、拡大、縮小、回転)が加えられても、その
電子透かし情報が破壊されないようにする必要があっ
た。
【0009】しかしながら、その場合、多少の変更や改
竄をディジタル情報に加えても、その情報から正常な電
子透かし情報を抽出することができるため、そのディジ
タル情報が変更や改竄のない正常な情報として認識され
てしまうという問題があった。さらに、情報の一部が変
更あるいは改竄されたディジタル情報が正常な情報とし
て、ネットワーク上に配布される危険性があった。
【0010】逆に、電子透かし情報を用いてディジタル
情報に対する変更あるいは改竄を検出したい場合、ディ
ジタル情報に埋め込む電子透かし情報の耐性を弱くし、
多少の変更によってもその電子透かし情報が壊れるよう
にする必要があった。
【0011】しかしながら、その場合、多少の変更を加
えただけでディジタル情報に埋め込まれた電子透かし情
報を正常に抽出することができなくなるため、そのディ
タル情報の著作権の保護や不正コピーの追跡を実現する
ことが難しくなるという問題があった。
【0012】このように、従来の電子透かし技術では、
ディジタル情報に埋め込む電子透かし情報の耐性を高め
る機能と、そのディジタル情報の変更あるいは改竄を検
出する機能とを両立させることが大変困難であった。
【0013】本発明は、上記の問題を解決するために成
されたもので、電子透かし情報が埋め込まれた画像の画
質劣化等のデータの品質劣化を抑えることを目的として
いる。また、データ品質の劣化を抑えながら電子透かし
情報への攻撃に対する耐性を強くすることを目的として
いる。
【0014】また、電子透かし情報が埋め込まれた画像
から電子透かし情報を抽出して閲覧できるようにするこ
とを目的としている。また、電子透かし情報が埋め込ま
れた画像から電子透かし情報が埋め込まれる前の画像を
完全に復元できるようにすることを目的としている。さ
らに、電子透かし情報が変更されたり、改竄されたこと
を検出できるようにすることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によるデータ処理装置においては、入力デ
ータの知覚的に重要でない部分を抽出する抽出手段と、
上記抽出された部分に所定の電子透かし情報を埋め込む
埋め込み手段とを設けている。
【0016】また、本発明による他のデータ処理装置に
おいては、ウェーブレット変換された係数のうちの所定
の複数の係数に対して同じ電子透かし情報が埋め込まれ
ている入力データから上記電子透かし情報を抽出する際
に、多数決判定により抽出を行う電子透かし情報抽出手
段を設けている。
【0017】また、本発明によるデータ処理方法におい
ては、入力データの知覚的に重要でない部分に所定の電
子透かし情報を埋め込むようにしている。
【0018】また、本発明による他のデータ処理方法に
おいては、ウェーブレット変換された係数のうちの所定
の複数の係数に対して同じ電子透かし情報が埋め込まれ
ている入力データから上記電子透かし情報を抽出する際
に、多数決判定により抽出を行うようにしている。
【0019】また、本発明による記憶媒体においては、
入力データの知覚的に重要でない成分を抽出する抽出処
理と、上記抽出された成分に所定の電子透かし情報を埋
め込む埋め込み処理とを実行するためのプログラムを記
憶している。
【0020】また、本発明による他の記憶媒体において
は、ウェーブレット変換された係数のうちの所定の複数
の係数に対して同じ電子透かし情報が埋め込まれている
入力データから上記電子透かし情報を抽出する際に、多
数決判定により抽出を行う電子透かし情報抽出処理を実
行するためのプログラムを記憶している。
【0021】また、本発明による他のデータ処理装置に
おいては、入力データを複数の周波数成分に変換する変
換手段と、上記入力データの所定の空間位置における最
低周波数成分以外の周波数成分に対して誤り訂正符号化
された電子透かし情報を埋め込む埋め込み手段とを設け
ている。
【0022】また、本発明による他のデータ処理装置に
おいては、入力データを複数の周波数成分に変換する変
換手段と、上記入力データから誤り訂正符号化された電
子透かし情報を抽出する抽出手段とを設けている。
【0023】また、本発明による他のデータ処理装置に
おいては、被写体の光学像から所定形式の画像データを
生成する撮像手段と、上記画像データに埋め込む電子透
かし情報を誤り訂正符号化する符号化手段と、上記符号
化手段により誤り訂正符号化された電子透かし情報を上
記画像データの所定の空間位置に対応させて埋め込む埋
め込み手段とを設けている。
【0024】また、本発明による他のデータ処理方法に
おいては、入力データを複数周波数成分に変換し、上記
入力データの所定の空間位置における最低周波数成分以
外の周波数成分に対して誤り訂正符号化された電子透か
し情報を埋め込むようにしている。
【0025】また、本発明による他のデータ処理方法に
おいては、入力データを複数周波数成分に変換し、上記
入力データから誤り訂正符号化された電子透かし情報を
抽出するようにしている。
【0026】また、本発明による他の記憶媒体において
は、入力データを複数周波数成分に変換する変換処理
と、上記入力データの所定の空間位置における最低周波
数成分以外の周波数成分に対して誤り訂正符号化された
電子透かし情報を埋め込む埋め込み処理とを実行するた
めのプログラムを記憶している。
【0027】また、本発明による他の記憶媒体において
は、入力データを複数周波数成分に変換する変換処理
と、上記入力データから誤り訂正符号化された電子透か
し情報を抽出する抽出処理とを実行するためのプログラ
ムを記憶している。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。 〔第1の実施の形態〕まず、本発明の第1の実施の形態
を説明する。図1は本発明による画像処理装置における
電子透かし情報を埋め込むための埋め込み装置の実施の
形態を示す。
【0029】図1において、入力部101から入力され
る画像データは、1画素当たり所定のビット数を持つ多
値画像データ(x)と、埋め込むべき電子透かし情報
と、埋め込みに必要なパラメータとを含む。これらのう
ち多値画像データはウェーブレット変換器102に送ら
れ、電子透かし情報及びパラメータは電子透かし埋め込
み器103に送られる。
【0030】ウェーブレット変換器102に入力された
多値画像データは所定の変換処理が施される。ウェーブ
レット変換器102からは周波数分析された係数が出力
され、この係数は電子透かし埋め込み器103に送られ
る。上記ウェーブレット変換器102及び電子透かし埋
め込み器103の詳細は後述する。電子透かし埋め込み
器103の出力には、電子透かし情報が埋め込まれた合
成画像のデータ系列と、この合成画像から電子透かし情
報を抽出するための情報とが含まれる。
【0031】電子透かし埋め込み器103の出力は逆ウ
ェーブレット変換器104に入力される。この逆ウェー
ブレット変換器104の詳細は後述する。逆ウェーブレ
ット変換器104の出力と、電子透かし埋め込み器10
3から得られる合成画像から電子透かし情報を抽出する
ための情報とが出力部105に送られる。出力部105
からは、電子透かし情報が埋め込まれた合成画像データ
と合成画像から電子透かし情報を抽出するための情報と
が出力される。
【0032】次に各部の詳細について説明する。まず、
ウェーブレット変換器102について説明する。ウェー
ブレット変換器102は入力された多値画像データにウ
ェーブレット変換処理を施して、所定の周波数帯域(以
降、サブバンドという)に分解するものである。
【0033】図3にウェーブレット変換の実行手順を示
し、図4にこの変換処理により生成されるサブバンドの
概念を示す。図1において入力される多値画像データ
は、図3のように水平、垂直の各方向について低域通過
フィルタH0と高域通過フィルタH1とのいずれか又は
両方を通過し、各フィルタを通過する毎にサブサンプリ
ングを行うことにより、複数の周波数帯域に分解され
る。
【0034】図4は横Wb画素、縦Hb画素の多値画像
データに対して、水平、垂直の3段階の変換処理を行っ
た結果を示す。図4におけるブロックのサイズは、ブロ
ック分割器でブロック化された画像の大きさ(Wb×H
b)に対応している。例えば多値画像データxに対して
上記フィルタH0による処理及びサブサンプリングの結
果は(1)式で表され、上記フィルタH1による処理及
びサブサンプリングの結果は(2)式で表される。 r(n)=≪{x(2n)+x(2n+1)}/2≫ ───(1) d(n)=x(2n+2)−x(2n+3)+≪{−r(n)+r(n+2) +2}/4≫ ───(2) 但し、≪x≫はxを越えない最大の整数。
【0035】ウェーブレット変換器102は、上記のよ
うにフィルタ処理とサブサンプリングを図3のように水
平、垂直方向に処理を順次繰り返すことにより、入力さ
れる各ブロック画像を複数のサブバンドに順次に分割し
ていく。図4は図3の処理で得られた各サブバンドの名
前と空間的な位置との関係を示したものであり、各サブ
バンドにはそれに対応する変換係数(周波数成分)が含
まれている。
【0036】次に、電子透かし埋め込み器103につい
て説明する。一般的な自然画像には、ウェーブレット変
換領域において最低域サブバンドには非常に多くの信号
を持ち、最低域サブバンド以外には画像のエッジ部分や
テクスチャ領域など局所的に小さな信号を持つだけであ
ることが知られている。さらに、人間の視覚特性として
「人間の視覚は、空間領域において変化の大きな部分で
の小量の変化は知覚しにくい」ということが知られてい
る。
【0037】上記のことを利用してウェーブレット変換
領域に電子透かし情報を埋め込む。これは「空間領域で
変化の大きな部分」が「ウェーブレット変換領域で係数
の絶対値の大きな部分」に対応することを利用するもの
である。具体的には本発明実施の形態では、ウェーブレ
ット変換領域において最低域サブバンド以外のサブバン
ドに含まれている係数のうち、絶対値が大きな係数に対
して電子透かし情報の埋め込を行う。これにより、電子
透かし情報は人間の目に知覚しにくいものとなる。
【0038】上記のことを利用して本実施の形態では、
ウェーブレット変換領域においてツリー構造に着目し、
一本のツリーに対して1ビットの情報を順に埋め込む。
ここでツリーとは、ウェーブレット変換領域において同
じ空間位置に存在する係数の集合である。
【0039】図5はウェーブレット変換領域におけるツ
リー構造の例を示す。ツリーに含まれる係数のうち最低
域サブバンド、即ち図4のLL3に含まれる係数を除く
係数の中で絶対値がn_i番目に大きな係数を電子透か
し情報の埋め込み対象として選択する。ここでn_iは
乱数発生器等により生成される自然数であり、iはツリ
ーに対して順に付けられる番号である。このような係数
を選択して埋め込み操作を行うことにより、人間の目に
比較的知覚しにくいものにすることができる。
【0040】上記選択された係数に対する埋め込み操作
としては、例えば量子化による操作を行う。ここで量子
化とは、連続値又は離散値を、離散値又は異なる幅の離
散値に丸めることである。この丸められた離散値を量子
化代表値と言い、幅即ち、隣り合う量子化代表値の間隔
を量子化ステップと言う。このときの量子化ステップの
大きさは埋め込みの強度となる。
【0041】例として、以下に示すようなビット埋め込
み規則により、電子透かし情報のビットの0又は1を埋
め込む。電子透かし情報のビットが0のときは、最も近
い偶数インデックスの量子化代表値へ量子化する。電子
透かし情報のビットが1のときは、最も近い奇数インデ
ックスの量子化代表値へ量子化する。ここでインデック
スとは、量子化代表値を量子化ステップで割ったときの
商である。以上の処理を行った係数を電子透かし埋め込
み器103の出力とする。
【0042】電子透かし埋め込み器103からは、さら
に埋め込みのときに用いた量子化ステップの値及び電子
透かし情報の埋め込み位置の情報が出力される。電子透
かし情報の埋め込み位置の情報とは、電子透かし情報が
埋め込まれた後の係数データから求められるものであ
る。これは、電子透かし情報を埋め込む前に、n_i番
目に絶対値の大きな係数を埋め込み対象とするが、この
係数に対して上述の量子化による埋め込み処理を施した
係数は、n_i番目に絶対値が大きな係数とはなってい
ない。
【0043】従って、電子透かし情報を抽出するとき
に、埋め込まれている箇所を特定するためには、電子透
かし情報が埋め込まれた後のデータを元にして埋め込ま
れている箇所を特定する情報が必要となる。上記埋め込
まれている箇所を特定する情報、即ち電子透かし情報を
埋め込んだ係数がツリーの中で絶対値がn’_i番目に
大きな情報であることを情報とする。
【0044】これらの情報は電子透かし情報抽出のため
に必要な情報であり、出力部105へ出力される。これ
らの情報がない場合は、正しく抽出することはできな
い。また、これらの情報は図1の入力部101に入力さ
れる埋め込みに必要な情報とは違うものである。即ち、
抽出のために必要な情報は、電子透かし情報が埋め込ま
れた情報から生成されるものであり、埋め込みに用いる
情報とは違うものである。
【0045】次に逆ウェーブレット変換器104につい
て説明する。逆ウェーブレット変換器104には、電子
透かし埋め込み器103から合成画像データが入力され
る。この合成画像データに対して逆ウェーブレット変換
器104は、ウェーブレット変換器102と同じ基底を
用いて逆ウェーブレット変換を行。この逆ウェーブレッ
ト変換が施されたデータは、電子透かし情報の合成画像
データとして出力部105に送られる。
【0046】以上は電子透かし情報の埋め込み装置につ
いて説明したが、次に電子透かし情報の抽出装置につい
て図2を用いて説明する。入力部201に入力されるデ
ータ(x’)は、図1の埋め込み装置により電子透かし
情報が埋め込まれている合成画像データと電子透かし情
報の抽出のための情報とからなる。上記合成画像データ
はウェーブレット変換器202へに送られ、上記抽出の
ための情報は電子透かし抽出器203に送られる。
【0047】ウェーブレット変換器202に送られた合
成画像データは所定の変換処理が施される。この処理
は、図1のウェーブレット変換器102における処理と
等しくなければならない。ウェーブレット変換器202
からは周波数分析された係数が出力され、この係数は電
子透かし抽出器203に送られる。電子透かし抽出器2
03は上記係数から電子透かし情報の抽出のための情報
を用いて抽出を行う。
【0048】次に電子透かし抽出器203について説明
する。まず、ウェーブレット変換器202から入力され
たデータの中から電子透かし情報が埋め込まれている係
数を特定する。これには、入力部201を介して入力さ
れる抽出のために必要な情報を用いる。抽出のために必
要な情報とは、例えば図1の装置により埋め込まれてい
るデータの場合、ツリーの中でn’_i番目に絶対値の
大きなデータに埋め込まれているということを示す情
報、即ち、数列n’_iである。これにより電子透かし
情報が埋め込まれている係数を特定することができる。
【0049】上記電子透かし情報が埋め込まれている係
数が特定された後、この係数から電子透かし情報を判定
する。これには、まず電子透かし情報が埋め込まれてい
る係数がどの量子化インデックスに相当するかを求め
る。これは電子透かし情報が埋め込まれている係数を量
子化インデックスで割ることにより求めることができ
る。
【0050】次に求められた量子化インデックスを用い
て次の規則によりビットを判定する。 量子化インデックスが偶数のときはビットは0 量子化インデックスが奇数のときはビットは1 以上の処理を全てのツリーに対して順次に行うことによ
り、全ての電子透かし情報を抽出することができる。
【0051】本実施の形態では、ウェーブレット変換領
域において処理を行ったが、空間領域、即ち、画素の持
つ輝度値等に適応できることは明らかである。即ち、輝
度値が閾値以上の場合、人間の視覚はその少量の変化に
対しては鈍感であると考えられるので、輝度値が閾値以
上のときに、それらの係数を電子透かし情報の埋め込み
対象とすることにより、人間の目に知覚しにくい電子透
かし情報の埋め込みを実現することができる。
【0052】本実施の形態では、電子透かし情報を埋め
込む位置を絶対値がn_i番目に大きな係数とするため
に、埋め込み後では、埋め込み位置を特定する情報とし
てn’_i番目に大きな情報とする必要があり、埋め込
みに用いる情報と抽出に用いる情報とが異なっていた。
しかしながら、埋め込む位置を、空間的な位置、即ち、
座標等により特定する場合には、埋め込み位置を特定す
る情報を、電子透かし情報の埋め込み前と埋め込み後と
で異なる情報にする必要はない。
【0053】〔第2の実施の形態〕次に本発明の第2の
実施の形態を説明する。上記第1の実施の形態では、電
子透かし情報を抽出するためには、鍵となる情報が必要
であり、量子化ステップの大きさ及び埋め込み位置の情
報等を用いていた。このように鍵を必要とするというこ
とは、電子透かし情報を特定の応用において実用的でな
い場合が考えられる。
【0054】例えばどの画像データがどの鍵に対応して
いるかが判らない場合を考える。この場合は、画像デー
タから電子透かし情報を抽出するためには、存在する全
ての鍵を用いて抽出を試みなければならないことにな
る。上記の不都合をなくすために、本実施の形態では、
鍵を用いない電子透かし情報の埋め込み方法及び抽出方
法を提供する。
【0055】図6は本実施の形態による電子透かし情報
の埋め込み装置を示し、図7に抽出装置を示す。図6に
おいては、入力部601、ウェーブレット変換器60
2、電子透かし埋め込み器603、逆ウェーブレット変
換器604及び出力部605が設けられている。図7に
おいては、入力部701、ウェーブレット変換器70
2、電子透かし抽出器703が設けられている。
【0056】第2の実施の形態は、第1の実施の形態お
ける埋め込み対象係数の選択及び量子化による埋め込み
方法を変更することにより実現可能である。第1の実施
の形態では、埋め込み対象係数は、ウェーブレット変換
領域におけるツリー構造に着目し、ツリーに含まれる係
数のうち最低域サブバンドに存在する係数を除く係数の
中で絶対値がn_i番目に大きな係数であった。
【0057】これに対して本実施の形態では、埋め込み
対象係数は、ウェーブレット変換領域におけるツリーに
含まれる係数のうち最低域サブバンドに存在する係数を
除く係数の中で絶対値が最大の係数としている。
【0058】また、第1の実施の形態では、電子透かし
情報の埋め込み操作は、量子化によるものであった。
【0059】これに対して本実施の形態では、電子透か
し情報の埋め込み操作は、絶対値が大きくなる方向にだ
け量子化を行うものとする。あるいは、第1の実施の形
態と同様の量子化を行い、その結果、量子化後の係数の
絶対値がツリーの中で最大でなくなった場合には、量子
化後の係数よりも絶対値が大きくなった係数を全て変更
後の係数よりも絶対値が小さくなるように操作すること
も含まれる。これによって、電子透かし情報を埋め込み
対象として選択された係数は、ツリーの中では相対的に
絶対値は最大になる。
【0060】上記の二つの処理によって、ツリーの中で
絶対値が最大の係数が選択され、さらに電子透かし情報
の埋め込み後でも、この係数はツリーの中で絶対値が最
大の係数となる。このことにより、電子透かし情報の抽
出の際には、鍵、即ち埋め込み位置の情報(図1、図2
の抽出に必要な情報)が図6、図7のように省略され、
ツリーの中で絶対値が最大の係数を電子透かし情報が埋
め込まれている係数と特定し、抽出処理を行うことがで
きる。
【0061】〔第3の実施の形態〕次に第3の実施の形
態を説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態にお
いてより有効的に鍵を利用し、電子透かし情報の秘匿性
を向上させるものである。図8に電子透かし情報の埋め
込み装置を示し、図9に抽出装置を示す。図8において
は、入力部801、ウェーブレット変換器802、電子
透かし埋め込み器803、逆ウェーブレット変換器80
4及び出力部805が設けられている。図9において
は、入力部901、ウェーブレット変換器902、電子
透かし抽出器903が設けられている。
【0062】第1の実施の形態では、ウェーブレット変
換領域のツリー構造における全てのツリーに対して電子
透かし情報を埋め込んでいる。これに対して本実施の形
態では、埋め込む対象となるツリーを鍵により選択す
る。この鍵は例えば乱数発生器で生成される数列であ
る。この鍵は図8、図9において、埋め込み位置を特定
する情報として、出力部805から出力され、入力部8
01、901に入力される。
【0063】本実施の形態によれば、、第1の実施の形
態がウェーブレット変換領域において、周波数的な場所
を乱数的に選択することを鍵としていたのに加えて、空
間的な場所を乱数的に選択することを鍵とすることによ
り、電子透かし情報の埋め込み位置の秘匿性をより向上
させることができる。
【0064】電子透かし埋め込み器803は、入力され
た疑似乱数系列を用いて埋め込み対象とするツリーを選
択し、電子透かし情報を以下のような方法により埋め込
む。一つの方法は、ウェーブレット変換領域において、
ツリー構造に着目し、電子透かし情報の1ビットを乱数
的に選択されたツリーに対して埋め込む。
【0065】他の方法は、やはり全てのツリーを埋め込
み対象とするのではなく、ツリー構造のパターンに着目
し、パターンが予め決められたパターンと一致するとき
だけに限り、埋め込み対象とするものである。
【0066】この例として、3段階のウェーブレット変
換の例を示す。3段階のウェーブレット変換を施した場
合に、ツリーは64個のウェーブレット変換係数から構
成される。このツリーの要素をそれぞれに対して閾値処
理をし、閾値以上のものを有効とし、閾値より小さいも
のを無効とする。するとこの64個の要素から構成され
るツリーは、要素が有効か無効かに関して2^64通り
のパターンを有する。これらのパターンの中で、予め決
められたパターンを有するツリーを埋め込み対象とす
る。この方法により埋め込まれた電子透かし情報を抽出
するには、予め決められたパターンを知っている必要が
あり、このパターンの情報を抽出のために必要な情報、
即ち鍵情報として利用することができる。
【0067】〔第4の実施の形態〕次に第4の実施の形
態を説明する。本実施の形態は、第1〜第3の実施の形
態における電子透かし情報抽出の際におけるビット誤り
率を低減するものである。上記各実施の形態における抽
出の際には、埋め込んだビット系列と抽出したビット系
列とで違いが生じる場合がある。これは、電子透かし情
報を埋め込んだ画像データに対して消去や破壊等の攻撃
を受けた場合に起こり得る。
【0068】この攻撃としては、故意のものがあり、電
子透かし情報を埋め込んだ画像データにノイズを付加し
たり、埋め込んだと思われる領域を削除すること等があ
る。他の攻撃としては、画像処理によるものがあり、電
子透かし情報を埋め込んだ画像データに対して画像圧
縮、拡大、縮小、切り取り、階調変換、プリントアウト
及びスキャンニング等の画像処理を施す。
【0069】上記のような攻撃を受けた場合にも、電子
透かし情報を正しく抽出するための一つの方法として、
電子透かし情報を埋め込むときの強度を強くすることが
考えられる。この強度は上記各実施の形態においては、
量子化ステップの大きさに対応する。この埋め込み強度
を強くすればするほど攻撃に対して耐性が強くなる、即
ち、抽出されたビット誤りを小さくすることができる。
一方、埋め込み強度を強くすればするほど合成画像の画
質は劣化する。
【0070】そこで、本実施の形態は、第1の実施の形
態における埋め込み強度を変化させることなく、即ち合
成画像の画質を劣化させることなく、攻撃に対しての耐
性を強くすることのできる方法を提供するもので、多数
決判定を用いるものである。
【0071】次に各実施の形態に多数決判定を用いる方
法について説明する。第1、第2の実施の形態では、ウ
ェーブレット変換領域におけるツリー構造の一本のツリ
ーに1ビットの電子透かし情報を順に埋め込んでいっ
た。ここで電子透かし情報を埋め込む単位を一本のツリ
ーから複数本のツリーに変更する。即ち、複数のツリー
に対して情報の1ビットを埋め込んで行く。例えば、最
低域サブバンドを互いに重ならない複数のブロックに分
割し、このブロックに含まれるツリーに対して電子透か
し情報の1ビットを埋め込む。
【0072】図10にそのための具体例を示す。図10
はウェーブレット変換領域において、最低域サブバンド
を互いに重ならない複数のブロックに分割し、同じブロ
ックに含まれるツリーに対して同じ電子透かし情報の1
ビットを埋め込んでいくことを示している。ここで同じ
ブロックに含まれるツリーとは、図10の灰色で示すブ
ロックである。
【0073】電子透かし情報を抽出するときは、ブロッ
クに含まれるツリーから順に電子透かし情報の1ビット
を抽出し、同じブロックに含まれるツリーから抽出され
た複数のビットを用いて、個数の多いビットに決定す
る。これにより、ブロックに含まれるツリーから抽出さ
れるビットのうち、半数までが誤って検出されても、正
しくビット判定することができる。以上の処理により、
埋め込み強度を強くすることなく、即ち、画質劣化を起
こすことなく、電子透かし情報への攻撃に対する耐性を
強くすることができる。
【0074】他の方法として、最低域サブバンドを互い
重ならない複数ブロックに分割し、各ブロックにおける
ブロック座標の同じ位置には、どのブロックも同じ電子
透かし情報のビットを埋め込むようにしてもよい。ここ
でブロック座標とは、例えばブロックの左上を原点と
し、それぞれのブロックに対して与えられる座標系にお
けるブロック内での位置を一意に表現するものである。
同じ電子透かし情報の1ビットを埋め込むブロックの選
択を、画像全体に分散させることにより、同じ電子透か
し情報の1ビットは画像全体に分散する。
【0075】以上処理により、電子透かし情報が埋め込
まれた画像データが切り取られても、切り取られた画像
データの一部から電子透かし情報を抽出することができ
る。また、上記ブロック座標を乱数により決定すること
により、秘匿性を向上させることができる。
【0076】〔第5の実施の形態〕次に第5の実施の形
態を説明する。本実施の形態は、第4の実施の形態と同
様に、埋め込み強度を強くすることなく、抽出の際のビ
ット誤り率を低減するものであり、電子透かし情報とし
て埋め込む符号系列を、誤り訂正符号化して埋め込むこ
とにより、実現するものである。誤り訂正符号として
は、BCH符号やリードソロモン符号等を始めとする種
々のブロック符号や畳み込み符号(今井秀樹著、電子情
報通信学会発行“符号理論”)等を適用することができ
る。
【0077】図11は埋め込み装置を示し、図12は抽
出装置を示す。図11において、入力部1101、ウェ
ーブレット変換器1102、逆ウェーブレット変換器1
104、出力部1105が設けられると共に、誤り訂正
符号化器1106が設けられている。図12において、
入力部1201、ウェーブレット変換器1202、電子
透かし埋め込み器1203が設けられると共に、誤り訂
正復号器1204が設けられている。
【0078】図1、図2の第1の実施の形態との違い
は、電子透かし情報を埋め込む前に、誤り訂正符号化器
1106により、電子透かし情報を符号化すること及び
電子透かし情報を抽出する際に、誤り訂正復号器120
4により抽出した情報を復号することである。
【0079】また、本実施の形態と第4の実施の形態と
を組み合わせることもできる。即ち、誤り訂正された多
数の電子透かし情報を、画像の所定の位置に多数決判定
的に埋め込むことにより実現できる。これにより、電子
透かし情報が埋め込まれた画像の一部又は全部から電子
透かし情報の全てを正しく訂正して抽出することができ
る。
【0080】〔第6の実施の形態〕次に第6の実施の形
態を説明する。本実施の形態は、電子透かし情報が埋め
込まれた画像データから元の画像データを完全に復元で
きるようにするものである。このために、第1の実施の
形態の次の点を変更する。即ち、第1の実施の形態で
は、抽出のために必要な情報として、元の画像データが
電子透かし情報の埋め込みによって変更された位置に関
する情報を出力していたのに対して、本実施の形態で
は、抽出のために必要な情報として、元の画像データが
電子透かし情報の埋め込みによって変更された位置に関
する情報に加えて、元の画像データと電子透かし情報が
埋め込まれた合成画像データとの差分、あるいは電子透
かし情報を埋め込みのために変更された位置の元データ
を出力する。
【0081】図13は埋め込み装置を示し、図14は抽
出装置を示す。図13において、入力部1301、ウェ
ーブレット変換器1202、電子透かし埋め込み器12
03、電子透かし埋め込み器1303、逆ウェーブレッ
ト変換器1304及出力部1305が設けられている。
図14において、入力部1401、ウェーブレット変換
器1402及び電子透かし抽出器1403が設けられて
いる。第1の実施の形態と異なる点は、元の画像を復元
するのに必要な情報が用いられていること及び復元され
た画像が出力されていることである。
【0082】元の画像を復元するのに必要な情報とし
て、原画像データと電子透かし情報が埋め込まれた合成
画像データとの差分を用いる場合を説明する。元の画像
データをx_iとし、電子透かし情報が埋め込まれた画
像データをx’_iとする。この場合、元の画像データ
と合成画像データとの差分をd_iとして、 d_i=x_i−x’_i ───(3) により計算し出力する。ここでiは自然数である。
【0083】この差分データを合成画像データに加える
ことにより、元の画像データを完全に復元することがで
きる。即ち、 x_i=x’_i+d_i ───(4) となる。
【0084】上記差分データd_iは電子透かし情報そ
のものであるとも考えられる。あるいは差分データd_
iは、電子透かし情報を抽出するための鍵情報であると
も考えられる。その場合、鍵情報の通信や蓄積のため
に、差分データd_iをデータ圧縮することもできる。
【0085】また、元の画像データを復元するのに必要
な情報として、電子透かし情報の埋め込みのために変化
が施された係数データの元データを出力してもよい。そ
の場合、元の画像データの完全な復元のためには、電子
透かし情報が埋め込まれている箇所を、単に元データに
置き換えることにより、完全に元の画像データを復元す
ることができる。
【0086】〔第7の実施の形態〕次に第7の実施の形
態を説明する。本実施の形態は、第5の実施の形態と同
様の機能、即ち埋め込み強度を強くすることなく、ディ
ジタル情報(特に、画像データ)に埋め込む電子透かし
情報の耐性を高める機能に加えて、そのディジタル情報
の変更あるいは改竄を検出する機能を両立させるもので
ある。具体的には、誤り訂正符号化された電子透かし情
報の符号系列を、上述のツリーにおいて設定された所定
の係数に対して1ビットずつ埋め込むことにより実現す
るものである。以下、第7の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0087】(1)データ処理装置の説明 図15は、本実施の形態のデータ処理装置1500を示
すブロック図である。データ処理装置1500は、画像
データに対して所定の電子透かし情報を埋め込む装置で
あり、本実施の形態においては、データ処理装置150
0は、ディジタルカメラ、ディジタルビデオカメラ、ス
キャナ等の撮像手段を具備する装置である。
【0088】まず、データ処理装置1500の処理動作
について簡単に説明する。図15において、入力部15
01には、1画素当たり所定ビットの情報量を持つ多値
画像データ1506、電子透かし情報1507及びこの
電子透かし情報1507を埋め込む際に必要となる埋め
込みパラメータ情報1508が入力される。入力部15
01に入力された多値画像データ1506は、ウェーブ
レット変換部1502に供給される。また、入力部15
01に入力された電子透かし情報1507及び埋め込み
パラメータ情報1508は、電子透かし埋め込み部15
03へ供給される。
【0089】ここで、多値画像データ1506とは、撮
像部1512で撮像された静止画像データ又は動画像デ
ータである。撮像部1512は、1つ以上のレンズと1
つ以上の撮像素子とを有し、これらを用いて被写体の光
学像を所定の電気信号に変換した後、その電気信号を多
値画像データ1506として入力部1501に供給す
る。
【0090】また、上述の電子透かし情報1507に
は、上述の実施の形態と同様に、著作権情報、ユーザの
個人情報(例えば、氏名、年齢、電話番号、e−mai
lのアドレス情報等)、多値画像データ1506に関す
る情報(例えば、撮影場所、撮影日時、ユーザ独自のコ
メント等)、データ処理装置1500に関する情報(例
えば、メーカ名、機種名等の製品情報)、所定のマーク
からなる2次元情報(例えば、模様、ロゴ、印鑑等)の
少なくとも一つが含まれている。
【0091】これらの情報は、電子透かし情報生成部1
514に予め保持されているか、電子透かし情報生成部
1514を用いてユーザ自身が設定したものである。
尚、電子透かし情報1507の内容は、著作権の保護、
改竄検出、不正コピーの追跡等の目的に応じて選択され
る。
【0092】図15において、ウェーブレット変換部1
502は、入力部1501から供給された1画面分の多
値画像データ1506に対して所定の変換処理を施す。
尚、ウェーブレット変換部1502の詳細な動作につい
ては後述する。所定の変換処理後、ウェーブレット変換
部1502から出力された係数情報(各係数情報は、周
波数分析処理に基づいて生成された値である)は、電子
透かし埋め込み部1503に供給される。
【0093】電子透かし埋め込み部1503は、埋め込
みパラメータ情報1508を用いて、所定の係数情報に
対して電子透かし情報1507を埋め込む。尚、電子透
かし埋め込み部1503の詳細な動作については後述す
る。電子透かし情報1507を埋め込んだ後、電子透か
し埋め込み部1503は、全ての係数情報を逆ウェーブ
レット変換部1504に供給する。また、電子透かし埋
め込み部1503は、所定の係数情報から電子透かし情
報1507を抽出するために必要となる抽出パラメータ
情報1509を出力部1505に供給する。
【0094】逆ウェーブレット変換部1504は、ウェ
ーブレット変換部1502の変換処理に対応する処理を
行い、その結果として合成画像データ1510(以下、
電子透かし情報を埋め込んだ画像データを合成画像デー
タと称する。)を出力部1505に供給する。
【0095】出力部1505は、電子透かし情報150
7を埋め込んだ合成画像データ1510と、その電子透
かし情報1507を抽出するために必要な抽出パラメー
タ情報1509とを外部に出力する。ここで、出力部1
505は、上述の実施の形態と同様に、例えば、IEE
E1394規格に準拠したディジタルインタフェースで
あってもよい。この場合、出力情報はバス型伝送路を介
して外部機器に供給される。また、出力部1505は、
上述の実施の形態と同様に、赤外線通信方式に準拠した
無線インタフェースであってもよい。この場合、出力情
報は無線伝送路を介して外部機器に供給される。
【0096】また、図15において、データ処理装置1
500は、このデータ処理装置1500の具備する各処
理部の動作を制御する制御部1511と、この制御部1
511の読み出し可能なプログラムコードを記憶する記
憶媒体1513を具備している。
【0097】次に、データ処理装置1500の具備する
各処理部の処理動作について詳細に説明する。 (2)ウェーブレット変換部1502の説明 まず、図16を用いて第7の実施の形態のウェーブレッ
ト変換部1502について詳細に説明する。ウェーブレ
ット変換部1502の具備するブロック化回路1601
は、入力された1画面分の多値画像データ1506を所
定のサイズからなる1つ以上のブロックに分割し、出力
することが可能である。ここで所定のサイズとは、図1
7(a)に示すように、1画面分の多値画像データ15
06を横Wb画素×縦Hb画素(Wb,Hbは正の整
数)の単位に分割したサイズである。
【0098】ウェーブレット変換部1502は、上述の
実施の形態と同様に、ブロック化回路1601から出力
された各ブロックの画像データをウェーブレット変換
し、それらを複数のサブバンド(LL,LH3,…,H
L1,HH1)に分解する。ここで、本実施の形態のウ
ェーブレット変換部1502は、上述の実施の形態と同
様に、1つのブロックに対して3段階の処理を行ってい
る。
【0099】これにより、1つのブロックから生成され
た複数のサブバンドは、図17(b)のように表すこと
ができる。また、1ブロックにおける1つのツリー40
1の構造は、図18(a)のように構成される。各ツリ
ーは原画像の所定の空間位置に対応している。従って、
1ブロックにおける複数のツリーを夫々の空間位置に対
応させると図18(b)のように表すことができる。
【0100】以上のように、第7の実施の形態のウェー
ブレット変換部1502は、1つ以上のブロックからな
る1画面分の多値画像データ1506を1ブロック毎に
ウェーブレット変換し、各ブロックから生成される複数
のツリーを順次電子透かし埋め込み部1503に供給す
る。
【0101】(3)電子透かし埋め込み部1503の説
明 次に、図19〜21を用いて電子透かし埋め込み部15
03の詳細な動作について説明する。図19は、本実施
の形態の電子透かし埋め込み部1503の構成を説明す
るブロック図である。図20は、本実施の形態の電子透
かし埋め込み部1503の動作を説明するフローチャー
トである。図21は、1ブロック分の画像データと誤り
訂正符号化された電子透かし情報との関係を説明する図
である。
【0102】上述のように、一般的な自然画像に対して
ウェーブレット変換処理を施した場合、最低周波数成分
を含むサブバンド(LL)は非常に多く情報量を持つ信
号を含み、それ以外のサブバンドは画像のエッジ部分や
テクスチャ領域など、局所的で少ない情報量を持つ信号
を含むことが知られている。また、前述したように人間
の視覚特性として「高周波領域における少量の変化は、
知覚しにくい」という特性が知られている。
【0103】このような特性から、原画像をほとんど劣
化させることなく電子透かし情報を埋め込むためには、
より高周波成分からなるサブバンドに対して電子透かし
情報の埋め込みを行う必要がある。従って、本実施の形
態の電子透かし埋め込み部1503は、上述の最低域サ
ブバンド(最低周波数成分を含むサブバンド)以外のサ
ブバンドに対して電子透かし情報1507を埋め込む。
【0104】また、第7の実施の形態の電子透かし埋め
込み部1503は、抽出側で画像データの変更部分や改
竄部分の特定を可能とするために、予め誤り訂正符号化
された電子透かし情報1507(以下、誤り訂正符号化
電子透かし情報と称する)を1ブロックの画像データ全
体に対して一様に埋め込む。具体的に、電子透かし埋め
込み部1503は、1つのブロックから生成される全て
のツリーに対して1ビットの情報を埋め込む。
【0105】以下、図19〜21を用いて、1ブロック
の画像データに対して誤り訂正符号化電子透かし情報を
埋め込む処理について説明する。ステップS2001に
おいて、誤り訂正符号化回路1904は、電子透かし情
報1507を誤り訂正符号化し、図21(b)に示す誤
り訂正符号化電子透かし情報を生成する。図21(b)
において、電子透かし情報1507は、D1〜D48に
より構成され、D1〜D48の夫々は、1ビット分の情
報である。また、P1〜P16は、D1〜D48の電子
透かし情報に対するパリティビットである。この誤り訂
正符号化電子透かし情報は、誤り訂正符号化回路190
4に一時的に保持され、必要に応じて量子化回路190
2に供給される。
【0106】ステップS2002において、分離回路1
901は、ウェーブレット変換部1502から供給され
たツリーを順次入力する。ここで、図21(a)に1ブ
ロックの原画像データと複数のツリーとの関係を示す。
図21(a)において、各ツリーは、夫々所定の空間位
置に対応した画像データからなり、1つ以上の係数情報
を含む複数のサブバンドから構成されている。
【0107】ステップS2003において、分離回路1
901は、各ツリーを構成する複数の係数情報を最低域
サブバンドに含まれる係数情報と、それ以外のサブバン
ドに含まれる係数情報とに分離する。ここで、分離回路
1901は、最低域サブバンドに含まれる係数情報を再
構成回路1903に供給し、それ以外のサブバンドに含
まれる係数情報を量子化回路1902に供給する。
【0108】ステップS2004において、量子化回路
1902は、1つのツリーを構成する複数の係数情報の
中からの1ビット分の誤り訂正符号化電子透かし情報
(例えば、D1)を埋め込む係数情報を設定する。ここ
で、1ビットの情報の埋め込み対象となる係数情報は、
量子化回路1902の具備する乱数発生器等によって選
択される。尚、この乱数発生器により選択された係数情
報は、合成画像データ1510から電子透かし情報15
07を抽出するために必要となる抽出パラメータ情報1
509の一つとして外部に供給される。
【0109】ステップS2005において、量子化回路
1902は、各ツリーの中から選択された係数情報に対
して1ビット分の誤り訂正符号化電子透かし情報を埋め
込む。1ビットの情報の埋め込みが終了したツリーは、
順次再構成回路1903に供給される。
【0110】ここで、本実施の形態の量子化回路190
2は、上述の実施の形態と同様の埋め込み方法により、
誤り訂正符号化電子透かし情報の符号系列を各ツリーの
係数情報に対して1ビットずつ埋め込む。尚、本実施の
形態において、制御部1511は、量子化回路1902
にて使用される量子化ステップの値を、1ブロックの画
像データの特徴に応じて自由に設定することができる。
また、量子化回路1902において使用された量子化ス
テップの値は、合成画像1510から電子透かし情報1
507を抽出するために必要となる抽出パラメータ情報
1509の一つとして外部に供給される。
【0111】ステップS2006において、再構成回路
1903は、最低域サブバンドに含まれる係数情報(分
離回路1901から供給される)とそれ以外のサブバン
ドに含まれる係数情報(量子化回路1902から供給さ
れる)とを合成して、再び図18に示すようなツリーを
再構成する。
【0112】ステップS2007において、埋め込み処
理の終了していないツリーがある場合には、再びステッ
プS2002以下の処理を行う。全てのツリーに対する
埋め込み処理が終了した後、再構成回路1903の出力
は、電子透かし埋め込み部1503の出力として逆ウェ
ーブレット変換部1504に供給される。
【0113】以上の処理を全てにツリーに対して行うこ
とにより、電子透かし埋め込み部1503は、1ブロッ
クの画像データの全てのツリーに対して一様に誤り訂正
符号化電子透かし情報を埋め込むことができる。尚、電
子透かし埋め込み部1503は、1画面の画像データを
構成する全てのブロックに対して上述の埋め込み処理を
行い、各ブロックに対して同じ誤り訂正符号化電子透か
し情報を埋め込むように構成されている。
【0114】以上説明したように、第7の実施の形態の
データ処理装置1500は、最低域サブバンド以外のサ
ブバンドに含まれる所定の係数情報に対して電子透かし
情報を埋め込むため、原画像をほとんど劣化させること
なく電子透かし情報を埋め込むことができる。
【0115】また、第7の実施の形態の電子透かし埋め
込み部1503は、攻撃に対する耐性を強くできると共
に、変更あるいは改竄位置を特定できる電子透かし情報
を埋め込むことができる。
【0116】特に第7の実施の形態のデータ処理装置1
500がデジタルカメラやデジタルビデオカメラの場
合、上述のような埋め込み方法を用いることによって、
ユーザ個人により撮像された画像データに対して、耐性
に強く、変更あるいは改竄位置の特定可能な電子透かし
情報(例えば、ユーザの個人情報や著作権情報からな
る)を埋め込むことができる。これにより、ユーザ個人
によって撮像された画像データに対しても著作権情報を
保護することができ、その画像データの不正使用も検出
することができる。
【0117】また、第7の実施の形態のデータ処理装置
1500がスキャナの場合、上述のような埋め込み方法
を用いることによって、ユーザ個人によってスキャンさ
れたイメージに対して、耐性に強く、変更あるいは改竄
位置の特定可能な電子透かし情報(例えば、スキャナの
製品情報からなる)を埋め込むことができる。これによ
り、ユーザ個人に読み取られたイメージの不正使用を検
出したり、不正コピーの追跡を行うことができる。
【0118】(4)データ処理装置2200の説明 図22は、第7の実施の形態のデータ処理装置2200
を示すブロック図である。データ処理装置2200は、
データ処理装置1500において埋め込み処理された誤
り訂正符号化電子透かし情報を抽出する装置である。
尚、データ処理装置2200は、パーソナルコンピュー
タ等の情報処理装置である。
【0119】以下、図23を用いてデータ処理装置22
00の抽出処理について説明する。ステップS2301
において、入力部2201には、図15のデータ処理装
置1500で処理された合成画像データ1510、抽出
パラメータ情報1509が入力される。入力部2201
に入力された合成画像データ1510は、ウェーブレッ
ト変換部2202に供給される。また、、入力部220
1に入力された抽出パラメータ情報1509は、電子透
かし抽出部2203に供給される。
【0120】ステップS2302において、ウェーブレ
ット変換部2202は、合成画像データ1510に対し
て、上述のウェーブレット変換部1502と同様の処理
を行う。即ち、ウェーブレット変換部2202は、合成
画像データ1510を1ブロック毎にウェーブレット変
換し、各ブロックから生成された全てのツリー(各ツリ
ーは、誤り訂正符号化電子透かし情報を埋め込んだ所定
の係数情報を含む)を順次、電子透かし抽出部2203
に供給する。
【0121】ステップS2303において、電子透かし
抽出部2203は、抽出パラメータ情報1509を用い
て上述の所定の係数情報を特定し、各ツリーから1ビッ
ト分の誤り訂正符号化電子透かし情報を抽出する。抽出
された誤り訂正符号化電子透かし情報は、改竄検出部2
208に供給される。
【0122】尚、電子透かし抽出部2203は、電子透
かし埋め込み部1503に対応する処理を行うように構
成されている。具体的に電子透かし抽出部2203は、
各ツリーの最低域サブバンド以外のサブバンドに含まれ
る所定の係数情報を逆量子化することにより1ビットの
埋め込み情報を抽出する。
【0123】ステップS2304において、改竄検出部
2208は、各ブロックから抽出された誤り訂正符号化
電子透かし情報を復号化し、この情報に生じた誤りを検
出し、訂正する。また、改竄検出部2208の検出結果
は、制御部2206に供給される。
【0124】ステップS2305において、誤りが検出
されなかった場合、制御部2206は、誤り訂正符号化
電子透かし情報を抽出したブロックには変更あるいは改
竄個所がないと判別する(ステップS2306)。さら
に、制御部2206は、そのブロックから抽出された電
子透かし情報を正常な情報であると判別する(ステップ
S2307)。この場合、改竄検出部2208は、その
ブロックから抽出された子透かし情報を表示部2205
に供給する。
【0125】ステップS2308において、検出された
誤りが訂正可能な範囲である場合、制御部2206は、
誤り訂正符号化電子透かし情報を抽出したブロックには
変更あるいは改竄された可能性があると判別する(ステ
ップS2309)。また、制御部206は、誤り情報が
抽出されたツリーを検出し、そのツリーに対応する空間
位置を変更あるいは改竄位置として判別する(ステップ
S2310)。この場合、制御部2206は、変更ある
いは改竄の可能性を示す警告メッセージ情報と改竄位置
とを表示部2205に供給する。
【0126】ステップS2310の処理後、制御部22
06は、1つのブロックから抽出され誤り訂正された電
子透かし情報を正常な情報であると判別する(ステップ
S2311)。この場合、改竄検出部2208は、その
ブロックから抽出された電子透かし情報を表示部220
5に供給する。
【0127】また、ステップS2308において、訂正
不能な誤りが検出された場合、制御部2206は、誤り
訂正符号化電子透かし情報を抽出したブロックには変更
あるいは改竄箇所があると判別する(ステップS231
2)。また、制御部2206は、誤り情報が抽出された
ツリーを検出し、そのツリーに対応する空間位置を変更
あるいは改竄位置として判別する(ステップS231
3)。この場合、制御部2206は、変更あるいは改竄
を検出したことを示す警告メッセージと改竄位置とを表
示部2205に供給する。
【0128】ステップS2313の処理後、制御部22
06は、1つのブロックから抽出された電子透かし情報
を正常でない情報であると判別する(ステップS231
4)。この場合、改竄検出部2208は、そのブロック
から抽出された電子透かし情報を表示部2205に供給
しない。
【0129】電子透かし抽出部2203にて処理された
1ブロック分の画像データは、逆ウェーブレット変換部
2204に供給される。尚、逆ウェーブレット変換部2
204は、上述の逆ウェーブレット変換部1504と同
様の処理を行う。逆ウェーブレット変換部2204によ
り1ブロック毎に逆ウェーブレット変換された画像デー
タは、表示部2205に供給される。
【0130】表示部2205は、1画面分の画像データ
とその画像データから抽出された電子透かし情報150
7とを同一画面上に可視的に表示する。また、改竄検出
部208において誤りが検出された場合、あるいは、正
常な電子透かし情報が検出できなかった場合は、制御部
2206で生成された警告信号や改竄位置を画像データ
に多重させて可視的に表示することもできる。これによ
り、ユーザは合成画像データ1510に加えられた変更
あるいは改竄を認識することができ、そのデータが正常
な著作権をもつものか否かを認識することができる。
【0131】以上説明したように、第7の実施の形態の
データ処理装置2200は、上記ブロックから抽出した
誤り訂正符号化電子透かし情報を復号化することによ
り、そのブロックにおける変更あるいは改竄の有無を検
出することができると共に、改竄位置までも特定するこ
とができる。
【0132】また、第7の実施の形態のデータ処理装置
2200は、上記ブロックから抽出した誤り訂正符号化
電子透かし情報の誤りが訂正可能な範囲であれば、その
電子透かし情報を正常な情報として認識することがで
き、その結果として電子透かし情報の耐性を高めること
ができる。
【0133】尚、第7の実施の形態の電子透かし埋め込
み部1503は、1ブロックの画像データから生成され
た全てのツリーに対して1ビット分の誤り訂正符号化電
子透かし情報を埋め込む構成としたが、それに限るもの
ではない。例えば、図21(b)におけるD1〜D48
の夫々を複数ビットとする場合、1つのツリーにおいて
埋め込み対象となる係数情報を複数個とし、これらの係
数情報に複数ビットの情報を埋め込みようにしてもよ
い。
【0134】これにより、電子透かし埋め込み部150
3は、1ブロックに埋め込むことのできる電子透かし情
報の情報量を増やすことができる。また、埋め込む電子
透かし情報の情報量を変えず、誤り訂正能力をより強化
させた誤り訂正符号化電子透かし情報を埋め込むことも
できる。
【0135】また、第7の実施の形態の電子透かし埋め
込み部1503は、1ブロックの画像データから生成さ
れた全てのツリーに対して1ビット分の誤り訂正符号化
電子透かし情報を埋め込む構成したが、これに限るもの
ではない。通常、ユーザが変更あるいは改竄を行う範囲
は1つ以上のツリーを含む単位であるので、例えば図2
4(a)に示すように、隣接する4つのツリーの一つに
1ビット以上の誤り訂正符号化電子透かし情報を埋め込
むように構成してもよい。さらに、これに限らず、等間
隔の空間位置に相当するツリー、あるいは図24(b)
に示すように規則的に選択されたツリーに対して1ビッ
ト以上の情報を埋め込むように構成してもよい。
【0136】これにより、電子透かし埋め込み部150
3は、埋め込み処理に要する時間を短縮でき、埋め込み
処理によって生ずる原画像の劣化を更に抑えることがで
きる。尚、この場合、埋め込み対象となるツリーは、色
情報、輝度情報、輪郭情報、コンテンツ情報等に基づい
て選択される。
【0137】また、第7の実施の形態の電子透かし埋め
込み部1503は、1ブロックの画像データに対して誤
り訂正符号化された電子透かし情報1507を1つ埋め
込むように構成したが、それに限るものではない。例え
ば、埋め込む誤り訂正符号化電子透かし情報のビット数
が全てのツリーの数よりも少ない場合、複数個の同じ誤
り訂正符号化電子透かし情報を繰り返し埋め込むように
構成してもよい。具体的に図21(b)において、D1
〜D12で1つの電子透かし情報1507を表す場合、
1ブロックの画像データには、4つの同じ情報が埋め込
まれることになる。
【0138】これにより、データ処理装置2200は、
複数個の誤り訂正符号化電子透かし情報のうち、少なく
とも一つの電子透かし情報を正常に抽出することができ
れば、その電子透かし情報の内容を保護することがで
き、その結果としてより耐性を高めることができる。
【0139】尚、この場合、改竄検出部2208に多数
決判定器等を追加し、複数個の電子透かし情報を比較す
ることにより改竄位置を検出するように構成してもよ
い。多数決判定する場合、改竄検出部2208は、合成
画像データ1510を供給する媒体(例えば、通信路、
記録媒体)の誤り率を基準に判断する。つまり、伝送媒
体や記録媒体等で標準に生じる誤り率を基準値とし、そ
の基準値以下の誤りであれば誤りでないと判断し、その
基準値を越える誤りを検出した場合には、改竄されたと
判断する。
【0140】また、第7の実施の形態の電子透かし埋め
込み部1503では、各ツリーにおいて埋め込み対象と
なる係数情報を乱数発生器によって選択したが、それに
限るものではない。例えば、上述の実施の形態と同様
に、埋め込み対象となる係数情報を固定の係数情報ある
いは予め設定された規則によって選択するように構成す
ることも可能である。この場合、固定の係数情報或いは
予め設定された規則が埋め込みパラメータ情報1508
の一つとなる。
【0141】これにより、データ処理装置1500、2
200は、電子透かし埋め込み部1503及び電子透か
し抽出部2203の回路構成と動作制御を簡略化するこ
とができる。
【0142】また、第7の実施の形態の電子透かし埋め
込み部1503では、ウェーブレット変換された1ブロ
ック分の画像データに対して誤り訂正符号化電子透かし
情報を埋め込むように構成したが、それに限るものでは
ない。例えば、ウェーブレット変換以外の直交変換方式
(離散コサイン変換、フーリエ変換等)を用いて変換さ
れた画像データに対して誤り訂正符号化電子透かし情報
を埋め込むように構成することもできる。
【0143】この場合、直交変換の対象となる領域は、
原画像の所定の空間位置に対応させる必要がある。例え
ば、原画像を8×8画素からなるブロック単位に離散コ
サイン変換し、各ブロックに対して1ビット以上の誤り
訂正符号化電子透かし情報を埋め込むように構成しても
よい。また、各ブロックに同一の誤り訂正符号化電子透
かし情報を埋め込むように構成してもよい。
【0144】これにより、1ブロックの画像データがウ
ェーブレット変換以外の直交変換方式により変換されて
も、電子透かし埋め込み部1503は、攻撃に対する耐
性を強くできると共に、変更あるいは改竄の有無をブロ
ック単位に検出できる電子透かし情報を埋め込むことが
できる。
【0145】さらに、第7の実施の形態のデータ処理装
置1500、2200は、画像データを対象として誤り
訂正符号化された電子透かし情報を埋め込む方法と、そ
の埋め込み方法に対応する抽出方法を制御するように構
成したが、これに限るものでない。例えば、上述の埋め
込む方法、抽出方法をグラフィックスデータ、テキスト
データ等に適用し、各データの著作権情報の保護、改竄
の有無の検出を両立させることも可能である。
【0146】〔第8の実施の形態〕次に本発明の第8の
実施の形態による記憶媒体について説明する。本発明の
目的は、記憶媒体とCPUで構成されるコンピュータシ
ステムで達成することができる。即ち、上述した各実施
の形態において説明した動作による処理や、図20、図
23のフローチャートによる処理を実行するためのソフ
トウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体をシス
テムや装置で用い、そのシステムや装置のCPUが上記
記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実
行することによって達成することができる。
【0147】その場合、上記記憶媒体から読み出された
プログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を
実現することになり、そのプログラムコードを記憶した
記憶媒体は、本発明を構成することになる。
【0148】また、この記憶媒体としては、ROM、R
AM等の半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク、
磁気媒体等を用いてよく、これらをCD−ROM、フロ
ッピィディスク、磁気媒体、磁気カード、不揮発性メモ
リカード等に構成して用いてよい。
【0149】従って、この記憶媒体を図1、図2、図6
〜図9、図11〜図16、図19、図22等に示したシ
ステムや装置以外の他のシステムや装置で用い、そのシ
ステムあるいはコンピュータがこの記憶媒体に格納され
たプログラムコードを読み出し、実行することによって
も、前述した各実施の形態と同等の機能を実現できると
共に、同等の効果を得ることができ、本発明の目的を達
成することができる。
【0150】また、コンピュータ上で稼働しているOS
等が処理の一部又は全部を行う場合、あるいは記憶媒体
から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに
挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された
拡張機能ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そ
のプログラムコードの指示に基づいて、上記拡張機能ボ
ードや拡張機能ユニットに備わるCPU等が処理の一部
又は全部を行う場合にも、各実施の形態と同等の機能を
実現できると共に、同等の効果を得ることができ、本発
明の目的を達成することができる。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜39に
関する発明によれば、データに電子透かし情報を埋め込
む際に、元のデータの品質を劣化させることなく埋め込
むことができる。また、電子透かし情報を埋め込む対象
としてウェーブレット変換領域の絶対値の大きな係数を
用いることにより、データの品質を劣化させることな
く、電子透かし情報を埋め込むことができる。
【0152】また、上記係数の中で同じ空間位置に存在
する係数の集合であるツリーを複数抽出して電子透かし
情報を埋め込むことにより、データ品質を劣化させるこ
とがなく、しかも電子透かし情報が埋め込まれたデータ
に対して消去、破壊、切り取り等の攻撃を受けても、電
子透かし情報を抽出する際に確実に抽出することができ
る。
【0153】また、ツリーを乱数により選択することに
より、電子透かし情報の秘匿性を高めることができる。
また、ツリーの中で絶対値が最大の係数に対して電子透
かし情報を埋め込むことにより、埋め込まれたデータか
ら電子透かし情報を抽出する際に鍵情報を用いずに抽出
することができる。また、電子透かし情報を誤り訂正符
号化した後、データに埋め込むことにより、電子透かし
情報を抽出する場合の誤り率を低減することができる。
【0154】また、電子透かし情報が埋め込まれたデー
タと共に、電子透かし情報を埋め込んだ位置に関する情
報を出力することにより、データから電子透かし情報を
抽出する場合に、上記位置に関する情報を鍵情報として
抽出を行うことができる。
【0155】電子透かし情報が埋め込まれたデータと、
この電子透かし情報が埋め込まれたデータと上記入力デ
ータとの差分情報又は上記入力データにおける上記電子
透かし情報が埋め込まれた位置の元データとを出力する
ことにより、電子透かし情報を抽出する場合に元のデー
タを確実に復元することができる。
【0156】さらに、ウェーブレット変換された係数の
うちの所定の複数の係数に対して同じ電子透かし情報が
埋め込まれている入力データから上記電子透かし情報を
抽出する際に、多数決判定により抽出を行うことによ
り、攻撃を受けたデータからも確実に電子透かし情報を
抽出することができる。
【0157】また、請求項40〜58に関する発明によ
れば、最低域サブバンド以外のサブバンドに含まれる所
定の係数情報に対して電子透かし情報を埋め込むため、
原画像をほとんど劣化させることなく電子透かし情報を
埋め込むことができる。
【0158】また、埋め込む電子透かし情報の耐性を高
めるために、誤り訂正符号化された電子透かし情報を埋
め込むことができる。これにより、画像データに対して
多少の変更が行われても、その変更による生ずる誤りが
訂正可能な範囲であれば、その画像データの電子透かし
情報の内容を保護することができる。
【0159】また、誤り訂正符号化された電子透かし情
報を画像全体に対して一様に埋め込むことができる。こ
れにより、誤り訂正符号化電子透かし情報から検出され
た誤りにより改竄の有無を検出できる。また、検出され
た誤りが訂正可能な範囲内であれば、埋め込んだ電子透
かし情報の内容を保護することができ、その結果として
耐性を高めることができる。
【0160】さらに、複数の領域(例えば、ブロック)
からなる画像データの夫々に同じ誤り訂正符号化電子透
かし情報を埋め込むことができる。これにより、各領域
から抽出された誤り訂正符号化電子透かし情報を比較す
ることにより、改竄された領域を特定することができ
る。
【0161】また、複数の領域の少なくとも1つから抽
出された誤り訂正符号化電子透かし情報の誤りが訂正可
能な範囲内であれば、画像に埋め込んだ電子透かし情報
の内容を保護することができ、その結果としてより耐性
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による電子透かし情
報の埋め込み装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による電子透かし情
報の抽出装置を示すブロック図である。
【図3】ウェーブレット変換器の構成図である。
【図4】ウェーブレット変換により生成されるサブバン
ドの概念を示す構成図である。
【図5】ウェーブレット変換領域におけるツリーを説明
する構成図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による電子透かし情
報の埋め込み装置を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による電子透かし情
報の抽出装置を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による電子透かし情
報の埋め込み装置を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態による電子透かし情
報の抽出装置を示すブロック図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態による同じブロッ
クに含まれるツリーの例を示す構成図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態による電子透かし
情報の埋め込み装置を示すブロック図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態による電子透かし
情報の抽出装置を示すブロック図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態による電子透かし
情報の埋め込み装置を示すブロック図である。
【図14】本発明の第6の実施の形態による電子透かし
情報の抽出装置を示すブロック図である。
【図15】本発明の第7の実施の形態によるデータ処理
装置1500の構成を示すブロック図である。
【図16】第7の実施の形態のウェーブレット変換部1
502の構成を示すブロック図である。
【図17】1ブロックの大きさとそのブロックから生成
されたサブバンドを説明する構成図である。
【図18】ウェーブレット変換領域におけるツリー構造
を示す構成図である。
【図19】第7の実施の形態の電子透かし埋め込み部1
503の構成を説明するブロック図である。
【図20】第7の実施の形態の電子透かし埋め込み部1
503の動作を説明するフローチャートである。
【図21】1ブロック分の画像データと誤り訂正符号化
された電子透かし情報との関係を説明する構成図であ
る。
【図22】第7の実施の形態ののデータ処理装置220
0を示すブロック図である。
【図23】データ処理装置2200の抽出処理を説明す
るフローチャートである。
【図24】埋め込み対象となるツリーの一例を示す構成
図である。
【符号の説明】
101、601、801、1101、1301 入力部 102、602、802、1102、1302 ウェー
ブレット変換器 103、603、803、1103、1303 電子透
かし埋め込み器 104、604、804、1104、1304 逆ウェ
ーブレット変換器 105、605、805、1105、1305 出力部 1500、2200 データ処理装置 1501、2201 入力部 1502、2202 ウェーブレット変換部 1503 電子透かし埋め込み部 1504、2204 逆電子透かし埋め込み部 1505 出力部 1506 画像データ 1507 電子透かし情報 1510 合成画像データ 1511、2206 制御部 1512 撮像部 1513、2207 記憶媒体 1514 電子透かし情報生成部 1902 量子化回路 1903 再構成回路 1904 誤り訂正符号化回路 2205 表示部 2208 改竄検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/081 H04N 7/133 A 7/30 Fターム(参考) 5C053 FA05 FA06 FA08 FA13 GB07 GB15 GB21 GB22 GB27 GB33 GB40 JA30 LA01 LA11 LA14 5C059 KK43 MA24 RC32 RF04 SS14 SS20 SS26 SS30 UA39 5C063 AB03 AC01 AC10 CA11 CA40 5C076 AA14 AA40 BA03 CA09 CA12 5C078 BA60 CA12 CA47

Claims (58)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力データの知覚的に重要でない成分を
    抽出する抽出手段と、 上記抽出された成分に所定の電子透かし情報を埋め込む
    埋め込み手段とを設けたことを特徴とするデータ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 上記抽出手段は、上記入力データに所定
    の処理を施すデータ処理手段と、この処理されたデータ
    のうち絶対値の大きな係数を抽出する係数抽出手段とを
    有し、上記埋め込み手段は、上記抽出された絶対値の大
    きな係数に上記電子透かし情報を埋め込むことを特徴と
    する請求項1記載のデータ処理装置。
  3. 【請求項3】 上記データ処理手段は、上記入力データ
    をウェーブレット変換する変換手段を有し、上記係数抽
    出手段は、上記ウェーブレット変換されたデータ列の中
    で最低域に含まれる係数を除く係数のうち絶対値の大き
    な係数を抽出することを特徴とする請求項2記載のデー
    タ処理装置。
  4. 【請求項4】 上記係数抽出手段は、上記ウェーブレッ
    ト変換された係数の中で同じ空間位置に存在する係数の
    集合を抽出することを特徴とする請求項3記載のデータ
    処理装置。
  5. 【請求項5】 上記係数抽出手段は、上記係数の集合を
    乱数により選択することを特徴とする請求項4記載のデ
    ータ処理装置。
  6. 【請求項6】 上記係数抽出手段は、上記係数の集合の
    うち絶対値が最大の係数を抽出することを特徴とする請
    求項4記載のデータ処理装置。
  7. 【請求項7】 上記係数抽出手段は、複数の上記係数の
    集合を抽出することを特徴とする請求項4記載のデータ
    処理装置。
  8. 【請求項8】 上記埋め込み手段は、上記抽出された係
    数の集合の要素の組み合わせによって上記電子透かし情
    報を埋め込む位置を決定することを特徴とする請求項4
    記載のデータ処理装置。
  9. 【請求項9】 上記抽出手段は、上記入力データのうち
    所定の閾値以上のデータを抽出することを特徴とする請
    求項1記載のデータ処理装置。
  10. 【請求項10】 上記埋め込み手段は、上記電子透かし
    情報を誤り訂正符号化した後、埋め込みを行うことを特
    徴とする請求項1記載のデータ処理装置。
  11. 【請求項11】 上記電子透かし情報が埋め込まれたデ
    ータとその埋め込まれた位置を特定する情報とを出力す
    る出力手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のデ
    ータ処理装置。
  12. 【請求項12】 上記電子透かし情報が埋め込まれたデ
    ータと、この電子透かし情報が埋め込まれたデータと上
    記入力データとの差分情報又は上記入力画像データにお
    ける上記電子透かし情報が埋め込まれた位置の元データ
    とを出力する出力手段を設けたことを特徴とする請求項
    1記載のデータ処理装置。
  13. 【請求項13】 ウェーブレット変換された係数のうち
    の所定の複数の係数に対して同じ電子透かし情報が埋め
    込まれている入力データから上記電子透かし情報を抽出
    する際に、多数決判定により抽出を行う電子透かし情報
    抽出手段を設けたことを特徴とするデータ処理装置。
  14. 【請求項14】 入力データの知覚的に重要でない成分
    に電子透かし情報を埋め込むことを特徴とするデータ処
    理方法。
  15. 【請求項15】 入力データに所定の処理を施したデー
    タのうち、絶対値の大きな係数に電子透かし情報を埋め
    込むことを特徴とする請求項14記載のデータ処理方
    法。
  16. 【請求項16】 上記入力データをウェーブレット変換
    したデータ列の中で、最低域に含まれる係数を除く係数
    のうち絶対値の大きな係数に上記電子透かし情報を埋め
    込むことを特徴とする請求項14記載のデータ処理方
    法。
  17. 【請求項17】 上記ウェーブレット変換された係数の
    中で、同じ空間位置に存在する係数の集合に対して上記
    電子透かし情報を埋め込むことを特徴とする請求項16
    記載のデータ処理方法。
  18. 【請求項18】 上記ウェーブレット変換されたデータ
    系列の中で、乱数により上記係数の集合を選択すること
    を特徴とする請求項17記載のデータ処理方法。
  19. 【請求項19】 上記係数の集合の中で絶対値が最大の
    係数に上記電子透かし情報を埋め込むことを特徴とする
    請求項17記載のデータ処理方法。
  20. 【請求項20】 複数の上記係数の集合に電子透かし情
    報を埋め込むことを特徴とする請求項17記載のデータ
    処理方法。
  21. 【請求項21】 上記係数の集合の要素の組み合わせに
    より、上記電子透かし情報を埋め込む位置を決定するこ
    とを特徴とする請求項17記載のデータ処理方法。
  22. 【請求項22】 上記上記入力データのうち所定の閾値
    以上のデータを抽出することを特徴とする請求項14記
    載のデータ処理方法。
  23. 【請求項23】 上記電子透かし情報を誤り訂正符号化
    した後、埋め込みを行うことを特徴とする請求項14記
    載のデータ処理方法。
  24. 【請求項24】 上記電子透かし情報が埋め込まれたデ
    ータとその埋め込まれた位置を特定する情報とを出力す
    ることを特徴とする請求項14記載のデータ処理方法。
  25. 【請求項25】 上記電子透かし情報が埋め込まれたデ
    ータと、この電子透かし情報が埋め込まれた画像データ
    と上記入力データとの差分情報又は上記入力画像データ
    における上記電子透かし情報が埋め込まれた位置の元デ
    ータとを出力することを特徴とする請求項14記載のデ
    ータ処理方法。
  26. 【請求項26】 ウェーブレット変換された係数のうち
    の所定の複数の係数に対して同じ電子透かし情報が埋め
    込まれている入力データから上記電子透かし情報を抽出
    する際に、多数決判定により抽出を行うことを特徴とす
    るデータ処理方法。
  27. 【請求項27】 入力データの知覚的に重要でない成分
    を抽出する抽出処理と、 上記抽出された成分に所定の電子透かし情報を埋め込む
    埋め込み処理とを実行するためのプログラムを記憶した
    コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  28. 【請求項28】 上記抽出処理は、上記入力データに所
    定の処理を施すデータ処理と、この処理された画像デー
    タのうち絶対値の大きな係数を抽出する係数抽出処理と
    を有し、上記埋め込み処理は、上記抽出された絶対値の
    大きな係数に上記電子透かし情報を埋め込むことを特徴
    とする請求項27記載のコンピュータ読み取り可能な記
    憶媒体。
  29. 【請求項29】 上記データ処理は、上記入力データを
    ウェーブレット変換する変換処理を有し、上記係数抽出
    処理は、上記ウェーブレット変換されたデータ列の中で
    最低域に含まれる係数を除く係数のうち絶対値の大きな
    係数を抽出することを特徴とする請求項28記載のコン
    ピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  30. 【請求項30】 上記係数抽出処理は、上記ウェーブレ
    ット変換された係数の中で同じ空間位置に存在する係数
    の集合を抽出することを特徴とする請求項29記載のコ
    ンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  31. 【請求項31】 上記係数抽出処理は、上記係数の集合
    を乱数により選択することを特徴とする請求項30記載
    のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  32. 【請求項32】 上記係数抽出処理は、上記係数の集合
    のうち絶対値が最大の係数を抽出することを特徴とする
    請求項30記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒
    体。
  33. 【請求項33】 上記係数抽出処理は、複数の上記係数
    の集合を抽出することを特徴とする請求項30記載のコ
    ンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  34. 【請求項34】 上記埋め込み処理は、上記抽出された
    係数の集合の要素の組み合わせによって上記電子透かし
    情報を埋め込む位置を決定することを特徴とする請求項
    30記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  35. 【請求項35】 上記抽出処理は、上記入力データのう
    ち所定の閾値以上のデータを抽出することを特徴とする
    請求項27記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒
    体。
  36. 【請求項36】 上記埋め込み手段は、上記電子透かし
    情報を誤り訂正符号化した後、埋め込みを行うことを特
    徴とする請求項27記載のコンピュータ読み取り可能な
    記憶媒体。
  37. 【請求項37】 上記電子透かし情報が埋め込まれたデ
    ータとその埋め込まれた位置を特定する情報とを出力す
    る出力手段を設けたことを特徴とする請求項27記載の
    コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  38. 【請求項38】 上記電子透かし情報が埋め込まれたデ
    ータと、この電子透かし情報が埋め込まれたデータと上
    記入力データとの差分情報又は上記入力画像データにお
    ける上記電子透かし情報が埋め込まれた位置の元データ
    とを出力する出力手段を設けたことを特徴とする請求項
    27記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  39. 【請求項39】 ウェーブレット変換された係数のうち
    の所定の複数の係数に対して同じ電子透かし情報が埋め
    込まれている入力データから上記電子透かし情報を抽出
    する際に、多数決判定により抽出を行う電子透かし情報
    抽出処理を実行するためのプログラムを記憶したコンピ
    ュータ読み取り可能な記憶媒体。
  40. 【請求項40】 入力データを複数の周波数成分に変換
    する変換手段と、 上記入力データの所定の空間位置における最低周波数成
    分以外の周波数成分に対して誤り訂正符号化された電子
    透かし情報を埋め込む埋め込み手段とを設けたることを
    特徴とするデータ処理装置。
  41. 【請求項41】 上記埋め込み手段は、上記入力データ
    の所定の空間位置を所定の規則に基づいて複数個設定
    し、上記空間位置のそれぞれに対して上記誤り訂正符号
    化された電子透かし情報の少なくとも一部を埋め込むこ
    とを特徴とすることを特徴とする請求項40記載のデー
    タ処理装置。
  42. 【請求項42】 上記埋め込み手段は、上記入力データ
    の所定の空間位置における最低周波数成分以外の周波数
    成分に対して誤り訂正符号化された複数の同じ電子透か
    し情報を埋め込むことを特徴とする請求項40又は41
    記載のデータ処理装置。
  43. 【請求項43】 上記変換手段は、上記入力データを所
    定のブロック毎に直交変換することを特徴とする請求項
    40〜42の何れか1項記載のデータ処理装置。
  44. 【請求項44】 上記変換手段は、上記入力データをウ
    ェーブレット変換することを特徴とする請求項40〜4
    3の何れか1項記載のデータ処理装置。
  45. 【請求項45】 上記入力データは、画像データである
    ことを特徴とする請求項40〜44の何れか1項記載の
    データ処理装置。
  46. 【請求項46】 上記データ処理装置は、デジタルカメ
    ラ、デジタルビデオカメラ又はスキャナであることを特
    徴とする請求項40〜45の何れか1項記載のデータ処
    理装置。
  47. 【請求項47】 入力データを複数の周波数成分に変換
    する変換手段と、 上記入力データから誤り訂正符号化された電子透かし情
    報を抽出する抽出手段とを設けたことを特徴とするデー
    タ処理装置。
  48. 【請求項48】 上記抽出手段は、上記入力データの所
    定の空間領域における最低周波数成分以外の周波数成分
    から誤り訂正符号化された電子透かし情報を抽出するこ
    とを特徴とする請求項47記載のデータ処理装置。
  49. 【請求項49】 上記誤り訂正符号化された電子透かし
    情報の誤りを検出し、訂正する復号化手段を設けたこと
    を特徴とする請求項47記載のデータ処理装置。
  50. 【請求項50】 上記復号化手段によって検出された誤
    り位置に基づいて上記入力データの変更位置を検出手段
    を設けたことを特徴とする請求項49記載のデータ処理
    装置。
  51. 【請求項51】 上記復号化手段から出力された電子透
    かし情報と上記検出手段によって検出された変更位置と
    の少なくとも一方を選択的に表示する表示手段を設けた
    ことを特徴とする請求項50記載のデータ処理装置。
  52. 【請求項52】 上記変換手段は、上記入力データをウ
    ェーブレット変換することを特徴とする請求項47〜5
    1の何れか1項記載のデータ処理装置。
  53. 【請求項53】 被写体の光学像から所定形式の画像デ
    ータを生成する撮像手段と、 上記画像データに埋め込む電子透かし情報を誤り訂正符
    号化する符号化手段と、 上記符号化手段により誤り訂正符号化された電子透かし
    情報を上記画像データの所定の空間位置に対応させて埋
    め込む埋め込み手段とを設けたことを特徴とするデータ
    処理装置。
  54. 【請求項54】 上記データ処理装置は、デジタルカメ
    ラ、デジタルビデオカメラあるいはスキャナであること
    を特徴とする請求項47記載のデータ処理装置。
  55. 【請求項55】 入力データを複数周波数成分に変換
    し、 上記入力データの所定の空間位置における最低周波数成
    分以外の周波数成分に対して誤り訂正符号化された電子
    透かし情報を埋め込むことを特徴とするデータ処理方
    法。
  56. 【請求項56】 入力データを複数周波数成分に変換
    し、 上記入力データから誤り訂正符号化された電子透かし情
    報を抽出することを特徴とするデータ処理方法。
  57. 【請求項57】 入力データを複数周波数成分に変換す
    る変換処理と、 上記入力データの所定の空間位置における最低周波数成
    分以外の周波数成分に対して誤り訂正符号化された電子
    透かし情報を埋め込む埋め込み処理とを実行するための
    プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶
    媒体。
  58. 【請求項58】 入力データを複数周波数成分に変換す
    る変換処理と、 上記入力データから誤り訂正符号化された電子透かし情
    報を抽出する抽出処理とを実行するためのプログラムを
    記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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