JP2003258639A - アナログ−ディジタル変換器 - Google Patents
アナログ−ディジタル変換器Info
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Abstract
た、充放電回路や放電用スイッチなどの外部機器を新た
に追加することなく、さらに、サンプリングコンデンサ
の放電電圧を所望の電圧値に設定することを可能にする
アナログ−ディジタル変換器を提供する。 【解決手段】本発明に係るA/D変換器101はD/A
変換器104を内蔵しており、このD/A変換器104
をA/D変換後にゼロスケール電圧出力に制御し、D/
A変換器の出力電圧をサンプリングすることにより、A
/D変換器101それ自体でサンプリングコンデンサ1
07を放電する。
Description
タル変換器及びアナログ−ディジタル変換方法に関し、
特に、アナログ−ディジタル変換器が備えるサンプリン
グコンデンサの残留電荷に起因する弊害を解消するアナ
ログ−ディジタル変換器及びアナログ−ディジタル変換
方法に関する。
ナログ−ディジタル変換器(以下、「A/D変換器」と
略称する)によりデジタル値に変換した後に処理を行う
各種の制御装置は、複数のアナログ入力端子と、A/D
変換器の入力部に設けられ、複数のアナログ入力端子か
ら一つのアナログ入力端子を選択するチャンネル選択部
と、選択されたアナログ入力端子の電圧をA/D変換動
作が終了するまで保持するサンプリングコンデンサと、
を備えている。
込まれた状態で実際にその装置を使用している間に、何
らかの原因によりアナログ入力端子が外れ、あるいは、
配線が断線するなどのオープン故障が発生した場合、A
/D変換器は放電用の回路を備えていないため、故障発
生前の時点でA/D変換したチャンネルの電圧がサンプ
リングコンデンサに保持されたままの状態になる。
電圧がA/D変換され、A/D変換された電圧が誤った
変換値として出力されることになるため、場合によって
は、そのA/D変換器を組み込んでいる装置の誤動作の
原因となる。
放電用のスイッチ回路を追加することも考えられるが、
装置構成の複雑化及びコストアップという新たな問題を
生じることとなる。
子に高抵抗を介して一定電圧を印可しておき、オープン
故障の発生時に、一定電圧に放電するという方法も考え
られる。
め、放電回路の時定数が大きくなり、オープン故障発生
から放電終了までにかなりの時間がかかる。このため、
この間に、誤った変換値を取り込むと、何ら対策を施し
ていないことと同じ状態になり、装置の誤動作の原因と
なる。
と、センサや信号源との分圧による誤差が大きくなり、
精度上の問題が発生する。
として、これまでに様々な手段が提案されている。
案しているアナログ−ディジタル変換器を図9に示す。
ログ−ディジタル変換部901と、複数個のチャンネル
CH1(909)、CH2(910)−CHnと、各チ
ャンネルCH1−CHnに接続されているスイッチ90
6、907、908を備えるチャンネル選択部902
と、各スイッチ906、907、908に対して直列に
接続され、かつ、アナログ−ディジタル変換部901に
直列に接続されているスイッチ905と、スイッチ90
5とグラウンドとの間に接続されているサンプリングコ
ンデンサ904と、を備えている。
は、チャンネル選択部902の一つのチャンネルCHn
を放電用チャンネルとしてGNDに接続するとともに、
他のチャンネルにおけるA/D変換前に、放電用チャン
ネルCHnを選択してサンプリングコンデンサ904の
残留電圧を放電させている。
に示すようなサンプル・ホールド回路を提案している。
チャンネルCH1(1009)、CH2(1010)−
CHn(1011)と、各チャンネルCH1−CHnに
接続されているスイッチ1006、1007、1008
を備えるチャンネル選択部1002と、各スイッチ10
06、1007、1008に対して直列に接続され、か
つ、出力端子1001に接続されているスイッチ100
5と、スイッチ1005とグラウンドとの間に接続され
ているサンプリングコンデンサ1004と、スイッチ1
005と出力端子1001との間のノードに接続されて
いる充放電回路1013と、前記ノードと充放電回路1
013との間に設けられているスイッチ1012と、を
備えている。
サンプリングコンデンサ1004に充放電回路1013
を追加し、サンプリング期間の前にサンプリングコンデ
ンサ1004を充放電回路1013によって所定の電圧
に初期化することにより、その前にA/D変換したチャ
ンネルの影響を排除している。
が提案しているアナログ−ディジタル変換器を図11に
示す。
は、複数対のチャンネル端子1102と、複数対のチャ
ンネル端子1102の各々に接続されている第一回路1
101と、各第一回路1101に対して直列に接続され
ている増幅器1103と、増幅器1103の出力端と接
続されているアナログ−ディジタル変換器1110と、
増幅器1103の二つの入力端子に並列に接続されてい
るサンプリングコンデンサCsと、増幅器1103の二
つの入力端子の間においてサンプリングコンデンサCs
に並列に接続されているスイッチ放電用SWdと、を備
えている。
ンネル端子1102にそれぞれ接続されている抵抗Ri
1、Ri2と、抵抗Ri1、Ri2のそれぞれに直列に
接続されているスイッチSWiと、抵抗Ri1、Ri2
に対して並列に接続されているコンデンサCiと、から
なっている。
は、サンプリングコンデンサCsに放電用スイッチSW
dを追加し、サンプリング期間の前に放電用スイッチS
WdをONにすることによって、サンプリングコンデン
サCsの残留電圧を放電させている。
の従来技術には、次のような問題点があった。
を1チャンネル無駄にしているという点である。
ャンネルCHnを放電用チャンネルとしてGNDに接続
しているからである。A/D変換器を含むシステムが複
雑・高度化するに伴い、センサその他の信号源の数も増
えていくが、同時に、コスト上の面あるいは実装面積の
面などからA/D変換器またはA/D変換器を内蔵した
LSIの端子数は必要最小限にしたいという要求がある
ため、1チャンネルでも無駄にできない場合がある。
費電流の面で不利であるということである。
うに、サンプリングコンデンサ1004、Csの残留電
圧を放電するために、新たに充放電回路1013または
放電用スイッチSWdを追加する必要が生じるためであ
る。
の電圧をある固定電位にしか放電できないことである。
NDに接続し(図9)、または、充放電回路(図10)
もしくは放電用スイッチ(図11)により放電する構成
になっているためである。
あり、その出力電圧特性もさまざまである。サンプリン
グコンデンサの残留電位を放電する際、場合によって
は、GND電位でない別の電位に放電した方がそのサン
プリングコンデンサを含む制御装置にとって適している
場合もあり得るが、図9、10または11に示した従来
のA/D変換器においては、サンプリングコンデンサの
電圧をある固定電位にしか放電することができない。
ディジタル変換器における問題点に鑑みてなされたもの
であり、チャンネル端子を無駄に使用することなく、ま
た、充放電回路や放電用スイッチなどの外部機器を新た
に追加することなく、さらに、サンプリングコンデンサ
の放電電圧を所望の電圧値に設定することを可能にする
アナログ−ディジタル変換器及びアナログ−ディジタル
変換方法を提供することを目的とする。
圧をA/D変換器によりデジタル値に変換し処理を行う
各種の制御装置において、センサの端子またはA/D変
換器の端子が外れる、あるいは、センサとA/D変換器
の間の配線が断線するといったアナログ入力部分のオー
プン故障を検出するために、従来のアナログ−ディジタ
ル変換器においては、特定のアナログ入力端子をGND
に接続して、本来A/D変換に用いるべき端子とGND
に接続した端子とを交互にA/D変換に用いることによ
り、A/D変換器内部のサンプリングコンデンサを毎回
放電させていた。
おいては、A/D変換器にD/A変換器を内蔵させ、こ
のD/A変換器をA/D変換後にゼロスケール電圧出力
に制御し、D/A変換器の出力電圧をサンプリングして
A/D変換器自身でサンプリングコンデンサを放電する
機能を実現した。
デンサ及びディジタル−アナログ変換器を備えるアナロ
グ−ディジタル変換器であって、前記ディジタル−アナ
ログ変換器は、前記アナログ−ディジタル変換器による
アナログ−ディジタル変換の前または後において、前記
サンプリングコンデンサの残留電圧の放電を行うもので
あるアナログ−ディジタル変換器を提供する。
サンプリングコンデンサの残留電圧の放電をゼロスケー
ル電圧、フルスケール電圧または前記ゼロスケール電圧
と前記フルスケール電圧の間の任意の電圧に設定するこ
とが可能である。
と、前記複数のアナログ入力端子から一つのアナログ入
力端子を選択するチャンネル選択手段と、前記チャンネ
ル選択手段により選択されたアナログ入力端子の電圧が
サンプリングされるサンプリングコンデンサと、ディジ
タル−アナログ変換器と、前記ディジタル−アナログ変
換器の出力を前記サンプリングコンデンサに接続する第
一のスイッチと、前記サンプリングコンデンサの出力を
入力とする入力端子と、接地されている入力端子とを有
するコンパレータと、前記コンパレータの出力に応じ
て、前記ディジタル−アナログ変換器を制御するレジス
タと、を備え、前記ディジタル−アナログ変換器は、ア
ナログ−ディジタル変換の前または後において、前記サ
ンプリングコンデンサの残留電圧の放電を行うものであ
るアナログ−ディジタル変換器を提供する。
サンプリングコンデンサの残留電圧の放電をゼロスケー
ル電圧、フルスケール電圧または前記ゼロスケール電圧
と前記フルスケール電圧の間の任意の電圧に設定するこ
とが可能である。
前記チャンネル選択手段により選択されたアナログ入力
端子の電圧を前記サンプリングコンデンサにサンプリン
グする第二のスイッチを備えることができる。この場
合、前記第二のスイッチをオンにすることにより、前記
チャンネル選択手段と前記サンプリングコンデンサとの
間のノードに存在する寄生容量を排除することができ
る。
グ−ディジタル変換器の作動タイミングを制御するタイ
ミング制御手段をさらに備えることができる。この場
合、前記レジスタは、前記タイミング制御手段からのタ
イミング信号によって、アナログ−ディジタル変換終了
後において、前記サンプリングコンデンサの放電電圧を
ゼロスケール電圧またはフルスケール電圧に設定するよ
うにセットされることが可能である。例えば、8ビット
のアナログ−ディジタル変換器においては、レジスタは
00HまたはFFHにセットされる。
らの信号を受信して、前記サンプリングコンデンサの放
電電圧をゼロスケール電圧またはフルスケール電圧のい
ずれかに設定する信号を前記レジスタに送信する選択回
路を備えることができる。
換終了後において、外部から入力される電荷クリア用デ
ータに応じて、前記サンプリングコンデンサの放電電位
を設定することができる。
ンデンサにサンプリングされた電圧と、前記ディジタル
−アナログ変換器の出力電圧とを比較するように構成す
ることができる。
ャンネル選択手段により選択されたアナログ入力端子の
電圧を前記サンプリングコンデンサにサンプリングする
第二のスイッチをさらに備えることができる。この場
合、電荷クリア期間において前記第一及び第二のスイッ
チをオンにすることにより、前記ディジタル−アナログ
変換器が前記サンプリングコンデンサの残留電圧を消去
することができる。
は、アナログ−ディジタル変換開始後であって、サンプ
リング期間前に、電荷クリア期間を設けることが好まし
い。
サ及びディジタル−アナログ変換器を備えるアナログ−
ディジタル変換器において実施されるアナログ−ディジ
タル変換方法であって、アナログ−ディジタル変換を実
行する過程と、前記アナログ−ディジタル変換の前また
は後において、前記ディジタル−アナログ変換器によ
り、前記サンプリングコンデンサの残留電圧の放電を行
う過程と、を備えるアナログ−ディジタル変換方法を提
供する。
残留電圧の放電をゼロスケール電圧、フルスケール電圧
または前記ゼロスケール電圧と前記フルスケール電圧の
間の任意の電圧に設定する過程を備えることが好まし
い。
サ及びディジタル−アナログ変換器を備えるアナログ−
ディジタル変換器において実施されるアナログ−ディジ
タル変換方法であって、一のアナログ入力端子の電圧を
前記サンプリングコンデンサにサンプリングする第一の
過程と、サンプリングした電圧と前記ディジタル−アナ
ログ変換器の出力電圧とを比較する第二の過程と、前記
第二の過程における出力に応じて、次に比較する電圧を
決定し、これらの動作を繰り返すことにより、アナログ
−ディジタル変換を行う第三の過程と、アナログ−ディ
ジタル変換終了後において、前記ディジタル−アナログ
変換器を制御するレジスタをリセットし、前記ディジタ
ル−アナログ変換器の出力電圧をサンプリングする第四
の過程と、前記レジスタに設定された値に応じて、前記
サンプリングコンデンサに所定の電圧がサンプリングさ
れる第五の過程と、を備えるアナログ−ディジタル変換
方法を提供する。
サンプリングされる所定の電圧をゼロスケール電圧、フ
ルスケール電圧または前記ゼロスケール電圧と前記フル
スケール電圧の間の任意の電圧に設定する第六の過程を
備えることが好ましい。
号に応じて、前記サンプリングコンデンサにサンプリン
グされる電圧をゼロスケール電圧またはフルスケール電
圧のいずれかに設定することができる。
後において、外部から入力される電荷クリア用データに
応じて、前記サンプリングコンデンサにサンプリングさ
れる電圧を設定する第七の過程を備えることが好まし
い。
明の第一の実施形態に係る逐次比較型のアナログ−ディ
ジタル(A/D)変換器101のブロック図であり、図
2は、A/D変換器101の動作を示すタイミングチャ
ートである。
は、複数のチャンネルCH1、CH2、CHnに対応す
るアナログ入力端子115、116、117にそれぞれ
接続されたアナログスイッチ111、112、113を
備え、複数のアナログ入力端子115、116、117
から一つのアナログ入力端子を選択するチャンネル選択
部102と、サンプリングコンデンサ107と、チャン
ネル選択部102により選択されたアナログ入力端子の
電圧をサンプリングコンデンサ107にサンプリングす
る際のオン・オフを行うアナログスイッチ108と、一
方の入力端子がサンプリングコンデンサ107に接続さ
れ、他方の入力端子がGNDに接続されているコンパレ
ータ103と、サンプリングコンデンサ107のコンパ
レータ入力側の電極をGNDに接続するアナログスイッ
チ109と、ディジタル信号をアナログ信号に変換する
ディジタル−アナログ(D/A)変換器104と、D/
A変換器104の出力をサンプリングコンデンサ107
に接続するアナログスイッチ114と、コンパレータ1
03の比較結果を示す出力信号110を受信し、受信し
た出力信号110に応じてD/A変換器を制御する逐次
比較レジスタ105と、A/D変換器101全体のタイ
ミングを制御するタイミング制御部106と、から構成
されている。
回路106から選択信号122を受信し、この選択信号
122により指定されたチャンネルCH1、CH2、C
Hnに対応するアナログ入力端子115、116、11
7に接続されたアナログスイッチ111、112、11
3だけがONする。
CH1が選択された場合には、アナログスイッチ111
だけがONとなり、選択信号122によりチャンネルC
H2が選択された場合には、アナログスイッチ112だ
けがONとなり、あるいは、選択信号122によりチャ
ンネルCHnが選択された場合には、アナログスイッチ
113だけがONとなる。
号120とクロック121とが入力され、各アナログス
イッチ111、112、113を選択する選択信号12
2と、逐次比較レジスタ105を制御する制御信号12
3と、逐次比較レジスタ105をリセットするリセット
信号124と、を出力する。
比較型A/D変換器101の動作について、図2のタイ
ミングチャートを用いて説明する。
と、タイミング制御回路106がクロック121に従っ
て、動作を開始し、A/D変換動作が開始される。
8ビットとし、チャンネルCH1が選択されているもの
とする。
ング期間に入ると、チャンネルCH1に対応するアナロ
グスイッチ111とアナログスイッチ108、109と
がONになり、チャンネルCH1の電圧がサンプリング
コンデンサ107に充電される。
リング期間をカウントすると、タイミング制御回路10
6はアナログスイッチ108、109をOFFとし、サ
ンプリングした電圧を保持する。
グスイッチ114がONとなり、サンプリングした電圧
とD/A変換器104の出力電圧とがコンパレータ10
3に入力され、コンパレータ103はこの二つの電圧を
比較する。
信号110を逐次比較レジスタ105に送信し、逐次比
較レジスタ105は、出力信号110が示す比較結果に
より、次に比較する電圧を決定し、その電圧を示す制御
信号118をD/A変換器104に出力する。
ットA/Dの場合は8回)、逐次比較レジスタ105は
A/D変換結果を示す信号119を出力する。
路106はアナログスイッチ111をOFFにし、さら
に、チャンネル選択部102の他の全てのアナログスイ
ッチ112、113をOFFにする。
比較レジスタ105にリセット信号124を送信し、こ
のリセット信号124により、逐次比較レジスタ105
を00Hにリセットし、さらに、アナログスイッチ10
8、109、114をONにする。この状態において
は、D/A変換器104の出力電圧をサンプリングする
状態になる。
トされているため、D/A変換器104からはゼロスケ
ール電圧が出力されており、図2の電荷クリア期間に示
すように、サンプリングコンデンサ107にはゼロスケ
ール電圧がサンプリングされる。
がゼロスケール電圧をサンプリングする前にA/D変換
したチャンネルCH1の電圧はクリアされている。
102内の全てのアナログスイッチ111、112、1
13が接続しているため、ノード126に存在する寄生
容量は小さくない。
サンプリングコンデンサとして機能するが、アナログス
イッチ108もONになっているため、ノード126に
存在する寄生容量の残留電圧もサンプリングコンデンサ
107の残留電圧と同時にクリアすることができる。
を想定する。この場合、チャンネルCH2に対応するア
ナログ入力端子116が外れるというオープン故障が発
生した場合を考えると、サンプリング期間に入った後に
アナログスイッチ112、108、109をONにして
も、サンプリングコンデンサ107への充電は行われな
い。
により、ゼロスケール電圧がサンプリングされたままの
状態になっているので、逐次比較レジスタ105が出力
するA/D変換結果を示す信号119はゼロスケール電
圧に近い電圧を示す。
ると、サンプリングコンデンサ107はチャンネルCH
1の電圧をサンプリングしたままの状態であるので、チ
ャンネルCH1の電圧に近い電圧がチャンネルCH2の
A/D変換結果として得られ、場合によっては、誤処理
を引き起こす可能性がある。しかしながら、サンプリン
グコンデンサ107の残留電圧がクリアされているた
め、このような誤処理の発生を防ぐことができる。
Fにしたまま、サンプリングコンデンサ107の残留電
圧だけをクリアしていた場合、ノード126の寄生容量
にはチャンネルCH1の電圧が保持されたままの状態で
あるため、チャンネルCH2の電圧のA/D変換動作の
際に、サンプリングコンデンサ107とノード126の
寄生容量とで容量分圧が起こる。
は、サンプリングコンデンサ107の残留電圧をクリア
した効果があまり得られない場合もある。
換器101においては、アナログスイッチ108もON
にしてノード126の寄生容量の残留電圧も同時にクリ
アしているため、このような問題は起こらない。
サ(図示せず)がゼロスケール付近の電圧を出力するこ
とがないセンサである場合には、A/D変換結果として
得られたゼロスケール付近の電圧は異常電圧と判定する
ことができ、何らかの故障が起こっていると判定するこ
とができる。このため、直ちに、その故障に対する処理
を行うことができる。
換器101によれば、アナログ入力部分のオープン故障
が起こった場合であっても、誤処理の発生を防止するこ
とができ、さらには、故障が起こったことを判定するこ
とができ、A/D変換器101を搭載した装置の信頼性
を高めることができる。
01により得られる効果を具体的に説明する。
装置の信頼性を高めることができるということである。
て、A/D変換後にサンプリングコンデンサ107及び
それに関連する内部ノード126の電荷をクリアされる
からである。
故障が発生した場合でも、故障発生以前にA/D変換し
たチャンネルの電圧はクリアされているため、故障発生
以前にA/D変換したチャンネルの電圧を再度A/D変
換することに起因して誤った変換結果を得て、誤った処
理に入ることを防ぐことができる。
も無駄にする必要がないということである。
るA/D変換器101のブロック図から明らかであるよ
うに、サンプリングコンデンサ107に保持された電圧
をクリアするために特定のアナログ入力端子をGNDに
接続する必要がないからである。
1013のような特別な充放電回路を設ける必要がない
という点である。これにより、消費電流の増加も防ぐこ
とが可能である。
7に保持された電圧を、充放電回路ではなく、内蔵した
D/A変換器104を使用してクリアすることができる
からである。
07に保持された電圧をクリアする際のクリアの仕方を
任意に設定できることである。これにより、使用するセ
ンサの特性に合わせて、ゼロスケール側にクリアするの
か、あるいは、フルスケール側にクリアするのかを決め
ることが可能になる。
ア期間に設定する逐次比較レジスタ105の値をゼロス
ケールに、あるいは、フルスケールに、あるいは、ゼロ
スケールとフルスケールとの間の任意の値に設定するこ
とが可能であるように構成されているためである。 (第二の実施形態)図3は、本発明の第二の実施形態に
係るA/D変換器201の構造を示すブロック図であ
り、図4は、A/D変換器201の動作を示すタイミン
グチャートである。
図1に示した第一の実施形態に係るA/D変換器101
と同一の構造を有しているが、以下に述べるように、本
実施形態に係るA/D変換器201においては、サンプ
リングコンデンサ107の放電電圧の値が第一の実施形
態に係るA/D変換器101における値とは異なってい
る。
換器101においては、サンプリングコンデンサ107
の放電電圧をゼロスケール側に設定していたのに対し
て、本実施形態に係るA/D変換器201においては、
サンプリングコンデンサ107の放電電圧をフルスケー
ル側に設定する。
変換器101においては、タイミング制御回路106が
逐次比較レジスタ105にリセット信号124を出力し
ていたのに対して、本実施形態に係るA/D変換器20
1においては、タイミング制御回路106が逐次比較レ
ジスタ105にセット信号223を出力している。この
ため、図4のタイミングチャートに示すように、A/D
変換終了後において、逐次比較レジスタ105はFFH
にセットされ、サンプリングコンデンサ107はフルス
ケール側にクリアされる。 (第三の実施形態)図5は、本発明の第三の実施形態に
係るA/D変換器301の構造を示すブロック図であ
る。
図1に示した第一の実施形態に係るA/D変換器101
と比較して、選択回路327を追加的に備えている。
a、327bからなっており、それぞれにはタイミング
制御回路106からの出力信号と、外部信号としてのモ
ード信号326が入力される。AND回路327a、3
27bはこれら二つの信号に基づく論理演算を行い、選
択回路327は、AND回路327aから逐次比較レジ
スタ105にリセット信号324を送信するか、あるい
は、AND回路327bから逐次比較レジスタ105に
セット信号325を送信する。
によれば、選択回路327が受信するモード信号326
に応じて、逐次比較レジスタ105をセットするか、あ
るいは、リセットするかを選択することが可能である。
これにより、サンプリングコンデンサ107をゼロスケ
ール側にクリアするか、あるいは、フルスケール側にク
リアするかを選択することができる。 (第四の実施形態)図6は、本発明の第四の実施形態に
係るA/D変換器401の構造を示すブロック図であ
る。
図1に示した第一の実施形態に係るA/D変換器101
と比較して、逐次比較レジスタ405の構造が第一の実
施形態における逐次比較レジスタ105の構造と異なっ
ている。逐次比較レジスタ405以外の構造は、第一の
実施形態に係るA/D変換器101の構造と同一であ
る。
レジスタ405には外部から電荷クリア用データ625
が入力されるようになっている。逐次比較レジスタ40
5の値は、A/D変換終了後、電荷クリア用データ42
5が示す値に設定される。このため、使用するセンサの
特性に合わせて、サンプリングコンデンサ107の電位
を任意の電位に設定することができる。
器401によれば、電荷クリア期間における逐次比較レ
ジスタ405の値を任意に設定することが可能である。 (第五の実施形態)図7は、本発明の第五の実施形態に
係るA/D変換器501の構造を示すブロック図であ
る。
図1に示した第一の実施形態に係るA/D変換器101
と比較して、以下の点においてのみ相違し、以下の点以
外の構造は第一の実施形態に係るA/D変換器101と
同一である。
変換器501は第一の実施形態に係るA/D変換器10
1が備えていたようなスイッチ109は備えておらず、
それに代わって、本実施形態におけるサンプリングコン
デンサ507は一端において常にGNDに接続されてい
る点である。
力電圧が常にコンパレータ103に直接入力される点で
ある。
いては、サンプリングコンデンサ507にサンプリング
した電圧とD/A変換器704の出力電圧はともにコン
パレータ103に直接入力され、コンパレータ103に
おいて比較される。この場合においても、電荷クリア期
間にアナログスイッチ108、114をONさせること
により、D/A変換器704により、サンプリングコン
デンサ507の残留電圧をクリアすることができる。 (第六の実施形態)図8は、本実施形態に係るA/D変
換器の動作を示すタイミングチャートである。
形態に係るA/D変換器101、201、301、40
1、501においては、A/D変換終了後に、電荷クリ
ア期間が設けられていたが、図8に示すように、A/D
変換開始信号が入力された直後に電荷クリア期間を経
て、サンプリング期間に入るように制御しても、第一乃
至第五の実施形態と同様の効果を得ることができる。
ディジタル変換器及びアナログ−ディジタル変換方法に
よれば、次のような効果を得ることができる。
した装置の信頼性を高めることができる。
ログ入力部分のオープン故障が発生した場合であって
も、故障発生以前にA/D変換したチャンネルの電圧は
クリアされる。このため、故障発生以前にA/D変換し
たチャンネルの電圧を再度A/D変換することに起因す
る誤った変換結果の出力ひいては誤処理を防止すること
ができる。
要がなくなる。
ては、サンプリングコンデンサに保持された電圧をクリ
アするために特定のアナログ入力端子をGNDに接続す
る必要があったが、本発明に係るA/D変換器において
は、A/D変換器に内蔵されたD/A変換器により、サ
ンプリングコンデンサの残存電荷をクリアするため、特
定のアナログ入力端子をGNDに接続する必要性はなく
なった。
充放電回路のような特別な充放電回路を設ける必要がな
い。
の電流を低減することができるので、消費電流の増加を
防ぐことも可能である。
間に設定する逐次比較レジスタの値をゼロスケールに、
あるいは、フルスケールに、あるいは、ゼロスケールと
フルスケールとの間の任意の値に設定することが可能で
ある。
て、ゼロスケール側にクリアするのか、あるいは、フル
スケール側にクリアするのかを決めることが可能にな
る。
ジタル変換器の構造を示すブロック図である。
ナログ−ディジタル変換器の動作を示すタイミングチャ
ートである。
ジタル変換器の構造を示すブロック図である。
ナログ−ディジタル変換器の動作を示すタイミングチャ
ートである。
ジタル変換器の構造を示すブロック図である。
ジタル変換器の構造を示すブロック図である。
ジタル変換器の構造を示すブロック図である。
ジタル変換器の動作を示すタイミングチャートである。
造を示すブロック図である。
構造を示すブロック図である。
構造を示すブロック図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 サンプリングコンデンサ及びディジタル
−アナログ変換器を備えるアナログ−ディジタル変換器
であって、 前記ディジタル−アナログ変換器は、前記アナログ−デ
ィジタル変換器によるアナログ−ディジタル変換の前ま
たは後において、前記サンプリングコンデンサの残留電
圧の放電を行うものであるアナログ−ディジタル変換
器。 - 【請求項2】 前記ディジタル−アナログ変換器は、前
記サンプリングコンデンサの残留電圧の放電をゼロスケ
ール電圧、フルスケール電圧または前記ゼロスケール電
圧と前記フルスケール電圧の間の任意の電圧に設定でき
ることを特徴とする請求項1に記載のアナログ−ディジ
タル変換器。 - 【請求項3】 複数のアナログ入力端子と、 前記複数のアナログ入力端子から一つのアナログ入力端
子を選択するチャンネル選択手段と、 前記チャンネル選択手段により選択されたアナログ入力
端子の電圧がサンプリングされるサンプリングコンデン
サと、 ディジタル−アナログ変換器と、 前記ディジタル−アナログ変換器の出力を前記サンプリ
ングコンデンサに接続する第一のスイッチと、 前記サンプリングコンデンサの出力を入力とする入力端
子と、接地されている入力端子とを有するコンパレータ
と、 前記コンパレータの出力に応じて、前記ディジタル−ア
ナログ変換器を制御するレジスタと、 を備え、 前記ディジタル−アナログ変換器は、アナログ−ディジ
タル変換の前または後において、前記サンプリングコン
デンサの残留電圧の放電を行うものであるアナログ−デ
ィジタル変換器。 - 【請求項4】 前記ディジタル−アナログ変換器は、前
記サンプリングコンデンサの残留電圧の放電をゼロスケ
ール電圧、フルスケール電圧または前記ゼロスケール電
圧と前記フルスケール電圧の間の任意の電圧に設定でき
ることを特徴とする請求項3に記載のアナログ−ディジ
タル変換器。 - 【請求項5】 前記チャンネル選択手段により選択され
たアナログ入力端子の電圧を前記サンプリングコンデン
サにサンプリングする第二のスイッチを備えており、前
記第二のスイッチをオンにすることにより、前記チャン
ネル選択手段と前記サンプリングコンデンサとの間のノ
ードに存在する寄生容量を排除することができることを
特徴とする請求項3または4に記載のアナログ−ディジ
タル変換器。 - 【請求項6】 アナログ−ディジタル変換器の作動タイ
ミングを制御するタイミング制御手段をさらに備えてお
り、 前記レジスタは、前記タイミング制御手段からのタイミ
ング信号によって、アナログ−ディジタル変換終了後に
おいて、前記サンプリングコンデンサの放電電圧をゼロ
スケール電圧またはフルスケール電圧に設定するように
セットされることを特徴とする請求項3または4に記載
のアナログ−ディジタル変換器。 - 【請求項7】 外部からの信号を受信して、前記サンプ
リングコンデンサの放電電圧をゼロスケール電圧または
フルスケール電圧のいずれかに設定する信号を前記レジ
スタに送信する選択回路を備えていることを特徴とする
請求項3または4に記載のアナログ−ディジタル変換
器。 - 【請求項8】 前記レジスタは、アナログ−ディジタル
変換終了後において、外部から入力される電荷クリア用
データに応じて、前記サンプリングコンデンサの放電電
位を設定するものであることを特徴とする請求項3また
は4に記載のアナログ−ディジタル変換器。 - 【請求項9】 前記コンパレータは、前記サンプリング
コンデンサにサンプリングされた電圧と、前記ディジタ
ル−アナログ変換器の出力電圧とを比較することを特徴
とする請求項3に記載のアナログ−ディジタル変換器。 - 【請求項10】 前記チャンネル選択手段により選択さ
れたアナログ入力端子の電圧を前記サンプリングコンデ
ンサにサンプリングする第二のスイッチをさらに備えて
おり、 電荷クリア期間において前記第一及び第二のスイッチを
オンにすることにより、前記ディジタル−アナログ変換
器が前記サンプリングコンデンサの残留電圧を消去する
ことを特徴とする請求項9に記載のアナログ−ディジタ
ル変換器。 - 【請求項11】 アナログ−ディジタル変換開始後であ
って、サンプリング期間前に、電荷クリア期間を設けた
ことを特徴とする請求項3乃至10の何れか一項に記載
のアナログ−ディジタル変換器。 - 【請求項12】 サンプリングコンデンサ及びディジタ
ル−アナログ変換器を備えるアナログ−ディジタル変換
器において実施されるアナログ−ディジタル変換方法で
あって、 アナログ−ディジタル変換を実行する過程と、 前記アナログ−ディジタル変換の前または後において、
前記ディジタル−アナログ変換器により、前記サンプリ
ングコンデンサの残留電圧の放電を行う過程と、 を備えるアナログ−ディジタル変換方法。 - 【請求項13】 前記サンプリングコンデンサの残留電
圧の放電をゼロスケール電圧、フルスケール電圧または
前記ゼロスケール電圧と前記フルスケール電圧の間の任
意の電圧に設定する過程を備えることを特徴とする請求
項12に記載のアナログ−ディジタル変換方法。 - 【請求項14】 サンプリングコンデンサ及びディジタ
ル−アナログ変換器を備えるアナログ−ディジタル変換
器において実施されるアナログ−ディジタル変換方法で
あって、 一のアナログ入力端子の電圧を前記サンプリングコンデ
ンサにサンプリングする第一の過程と、 サンプリングした電圧と前記ディジタル−アナログ変換
器の出力電圧とを比較する第二の過程と、 前記第二の過程における出力に応じて、次に比較する電
圧を決定し、これらの動作を繰り返すことにより、アナ
ログ−ディジタル変換を行う第三の過程と、 アナログ−ディジタル変換終了後において、前記ディジ
タル−アナログ変換器を制御するレジスタをリセット
し、前記ディジタル−アナログ変換器の出力電圧をサン
プリングする第四の過程と、 前記レジスタに設定された値に応じて、前記サンプリン
グコンデンサに所定の電圧がサンプリングされる第五の
過程と、 を備えるアナログ−ディジタル変換方法。 - 【請求項15】 前記サンプリングコンデンサにサンプ
リングされる所定の電圧をゼロスケール電圧、フルスケ
ール電圧または前記ゼロスケール電圧と前記フルスケー
ル電圧の間の任意の電圧に設定する第六の過程を備える
ことを特徴とする請求項14に記載のアナログ−ディジ
タル変換方法。 - 【請求項16】 前記第六の過程においては、外部から
の信号に応じて、前記サンプリングコンデンサにサンプ
リングされる電圧をゼロスケール電圧またはフルスケー
ル電圧のいずれかに設定することを特徴とする請求項1
5に記載のアナログ−ディジタル変換方法。 - 【請求項17】 アナログ−ディジタル変換終了後にお
いて、外部から入力される電荷クリア用データに応じ
て、前記サンプリングコンデンサにサンプリングされる
電圧を設定する第七の過程を備えることを特徴とする請
求項14に記載のアナログ−ディジタル変換方法。
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