JP2003255600A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法及び画像形成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿条件下においても、転写性が高く、
且つ、定着ローラへの巻き付きが少ない静電荷像現像用
トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法及び画像形成
方法を提供する。 【解決手段】 水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子とを
融着させる工程を経て製造された静電荷像現像用トナー
において、下記一般式(1)と、下記一般式(2)また
は(3)で表される界面活性剤を合計で1ppm〜10
00ppm含むことを特徴とする静電荷像現像用トナ
ー。 一般式(1) R1O(R2O)nSO31 一般式(2) R3OSO32 一般式(3) R4−(C64)α−SO33

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電荷像現像用ト
ナー、静電荷像現像用トナーの製造方法及び画像形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、電子写真法に代表される静電潜像
現像法は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形
成方法に広く用いられている。
【0003】この理由は高速で高品質な画像が安定して
得られる完成度の高い方法である為だが、なお、いくつ
かの問題点も残っている。
【0004】例えば、従来、粉砕法で調製されたトナー
ではトナー中に分散された材料が破断面に不均一に存在
し、トナー同士の表面性が一定になりにくく、転写工程
でのバラツキが発生しやすく、カラー画像としての色再
現性が低下する問題がある。
【0005】一方、静電潜像現像用トナーは高画質の観
点から小粒径化が望まれている。小粒径トナーを製造す
る方法として近年重合法トナーの開発が盛んである。こ
の重合法トナーには樹脂粒子と必要に応じて着色剤粒子
とを会合あるいは塩析、凝集、融着させて不定形化した
トナーを調製する方法や、ラジカル重合性モノマーと着
色剤とを分散し、ついで水系媒体等に所望のトナー粒径
になるように液滴分散し、懸濁重合する方法等がある。
【0006】しかしながら、懸濁重合法を適用して作製
されたトナー粒子は球形で表面性が均一なトナーを形成
することができるため、トナー間での均一性は高くなる
が、形状が球形なため、潜像担持体に対する付着性が高
くなるため、転写性が低下する問題があった。
【0007】そこで、特開平11−194540号に
は、界面活性剤を含む水系媒体中で重合した樹脂粒子を
該樹脂粒子の臨界凝集濃度以上の凝集剤と、水に対して
無限溶解する有機溶媒で処理されて造られたことを特徴
とする非球形粒子が開示されている。
【0008】上記記載の技術では、凝集剤として2価ま
たは3価金属塩を使用することで、形状の均一性、帯電
量の均一性に優れ、先鋭性の高い画像が得られるが、2
価または3価金属塩の存在により界面活性剤のクラフト
点が上昇し、水に難溶の析出物が形成される。この析出
物が、着色粒子すなわちトナーを水系媒体から分離した
のちもトナーに付着した状態で存在し、高温高湿下でカ
ブリが発生しやすくなり、また転写性低下がおきやすい
等の問題点があった。
【0009】また、乳化重合の乳化剤としては、従来、
アルキル硫酸塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキル硫
酸塩エチレンオキサイド付加物等が一般的に用いられて
いるが、トナーとしての性能、特に高温高湿条件下での
転写性、定着ローラへの巻き付き等の問題点があり、そ
れらへの対応が要望されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
高湿条件下においても、転写性が高く、且つ、定着ロー
ラへの巻き付きが少ない静電荷像現像用トナー、静電荷
像現像用トナーの製造方法及び画像形成方法を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成1〜5により達成された。
【0012】1.水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子と
を融着させる工程を経て製造された静電荷像現像用トナ
ーにおいて、前記一般式(1)と、前記一般式(2)ま
たは(3)で表される界面活性剤を合計で1ppm〜1
000ppm含むことを特徴とする静電荷像現像用トナ
ー。
【0013】2.トナー中の前記一般式(1)と、前記
一般式(2)または(3)で表される界面活性剤の合計
量において、前記一般式(1)で表される界面活性剤の
割合が10質量%〜80質量%であることを特徴とする
前記1に記載の静電荷像現像用トナー。
【0014】3.前記1または2に記載の静電荷像現像
用トナーを製造するに当たり、重合性単量体を水系媒体
中で重合して樹脂を製造するという工程を有することを
特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
【0015】4.前記1または2に記載の静電荷像現像
用トナーを製造するに当たり、トナー粒子が、樹脂粒子
を水系媒体中で凝集、融着させる工程を経て製造される
ことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
【0016】5.静電荷像担持体上に静電荷像を形成す
る工程、静電荷像現像用トナーを含む現像剤で該静電荷
像を現像してトナー画像を形成する工程、及び該トナー
画像を転写体上に転写する工程を含む画像形成方法にお
いて、該静電荷像現像用トナーとして前記1または2に
記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする
画像形成方法。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
等は、上記記載の問題点を種々検討した結果、請求項1
に記載のように、水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子と
を融着させる工程を経て製造された静電荷像現像用トナ
ーにおいて、該樹脂粒子が、前記一般式(1)と、前記
一般式(2)または(3)で表される界面活性剤とを併
用し、且つ、合計で1ppm〜1000ppm含むよう
に調整することにより、高温高湿条件下においても、転
写性が高く、且つ、定着ローラへの巻き付きが少ない静
電荷像現像用トナーが得られることを見出した。このよ
うな効果は、前記一般式(1)、(2)及び(3)で表
される界面活性剤を単独で含有する場合には、得られな
いものであり、併用において、予想外の効果が得られた
ものと考えている。
【0018】《一般式(1)、(2)、(3)で表され
る界面活性剤》本発明の静電荷像現像用トナーに係る、
前記一般式(1)、(2)、(3)で各々表される界面
活性剤について説明する。
【0019】前記一般式(1)、(2)、(3)で各々
表される界面活性剤は、本発明の静電荷像現像用トナー
に係る樹脂粒子の分散液の調製、前記樹脂粒子と着色剤
粒子とを融着させる工程持用いられ、最終的にトナー形
成した後もトナー中に存在することが特徴である。
【0020】前記一般式(1)、一般式(2)、一般式
(3)で表される界面活性剤について説明する。
【0021】一般式(1)、(2)、(3)において、
1、R3、R4は、各々炭素数6〜22の脂肪族炭化水
素基またはアリールアルキル基を表すが、好ましくは炭
素数8〜20の脂肪族炭化水素基またはアリールアルキ
ル基であり、さらに好ましくは炭素数9〜16の脂肪族
炭化水素基またはアリールアルキル基である。
【0022】R1、R3、R4で、各々表される炭素数6
〜22の脂肪族炭化水素基としては、例えば、例えば、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−
テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシ
ル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−
ドコサデシル基等のアルキル基、デセニル基、ドデセニ
ル基、トリデセニル基、ペンタデセニル基、5−(3−
ペンテニル)−3,6,8−デカトリエン−1−イニル
基、6−(1,3−ペンタジエニル)−2,4,7−ド
コデカトリエン−9−イニル基、6−(1−ペンテン−
3−イニル)−2,4,7,9−ウンデカテトラエニル
基等の不飽和脂肪族炭化水素基(アルケニル基、アルカ
ジエニル基、アルカトリエニル基およびアルカポリエニ
ル基);オクチルシクロヘキシル基、ノニルシクロヘキ
シル基などの環状脂肪族炭素基等が挙げられる。これら
脂肪族炭素基は、直鎖状でも分岐状でもよい。
【0023】R1、R3、R4で、各々表されるアリール
アルキル基としては、ベンジル基、ジフェニルメチル
基、シンナミル基、スチリル基、トリチル基、フェネチ
ル基等が挙げられる。
【0024】一般式(1)において、R2は炭素数2〜
6のアルキレン基を表すが、好ましくは炭素数2〜3の
アルキレン基である。
【0025】R2で表される炭素数2〜6のアルキレン
基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチ
レン基、プロピレン基、エチルエチレン基等が挙げられ
る。
【0026】一般式(1)において、nは1〜11の数
を表すが、好ましくは2〜10の数であり、更に好まし
くは2〜5の数であり、特に好ましくは2〜3の数であ
る。
【0027】一般式(1)、(2)、(3)において、
1、M2、M3で各々表される1価の金属元素としては
ナトリウム、カリウム、リチウムが挙げられる。中で
も、ナトリウムが好ましく用いられる。
【0028】以下に、一般式(1)、(2)または
(3)で表される界面活性剤の具体例を示すが本発明は
これらに限定されない。
【0029】 化合物1:C1021O(CH2CH2O)2SO3Na 化合物2:C1225O(CH2CH2O)3SO3Na 化合物3:C1837O(CH2CH2O)2SO3Na 化合物4:C1225OSO3Na 化合物5:C1225−(C64)p−SO3Na(pは
パラ置換を示す) 本発明においては、トナーの帯電保持機能を良好な状態
に保ち、高温高質下でのカブリ発生を抑え、転写性向上
の観点から、また、低温低湿下での帯電量上昇を抑え、
現像量を安定化させるという観点から、上記記載の一般
式(1)、(2)で表される界面活性剤の本発明の静電
荷像現像用トナー中の含有量としては、1〜1000p
pmが好ましく、更に好ましくは5〜500ppmであ
り、特に好ましくは7〜100ppmである。
【0030】本発明の静電荷像現像用トナー中におけ
る、前記一般式(1)で表される化合物の含有量を上記
記載の含有量に調製する為の手段としては、(a)ラテ
ックスの調製、着色剤の分散時の使用量、(b)着色粒
子の作製時の洗浄条件の調製、(c)着色粒子作製後、
トナーの作製または現像剤作製後に後添加する等の中か
ら、適切なものを選択することにより、調整可能であ
る。
【0031】トナーに界面活性剤を上記記載の範囲の量
を含有させることで、本発明の静電荷像現像用トナーの
帯電性は環境の影響に左右されず、常に均一、且つ、安
定に付与、維持することが出来る。
【0032】本発明の静電荷像現像用トナー中の上記に
記載の一般式(1)、(2)、(3)で表される界面活
性剤の含有量の測定方法は以下の通りである。
【0033】トナー1gを50mlのクロロホルムに溶
解させ、100mlのイオン交換水でクロロホルム層よ
り界面活性剤を抽出、このクロロホルム層を100ml
のイオン交換水でもう一度抽出、計200mlの抽出液
(水層)を500mlまで希釈、この希釈液を試験液と
してJIS 33636項に規定の方法に従いメチレン
ブルーで呈色させ、吸光度を測定し、別途作成した検量
線より、トナー中の含有量を測定した。
【0034】また、一般式(1)、(2)または(3)
で表される界面活性剤の構造は、上記の抽出物を1H−
NMRを用いて分析し、構造決定した。
【0035】本発明においては、水系媒体中で調製した
樹脂粒子の分散液から、樹脂粒子を塩析、凝集、融着す
る工程において、金属塩が凝集剤として好ましく用いら
れるが、更に好ましくは2価または3価の金属塩を凝集
剤として用いることである。その理由は、1価の金属塩
より2価、3価の金属塩のほうが臨界凝集濃度(凝析値
あるいは凝析点)が小さいからである。
【0036】本発明に係る、凝集剤または凝集停止剤と
して用いられる金属塩について説明する。
【0037】金属塩としては、1価の金属、例えばナト
リウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、2
価の金属、例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカ
リ土類金属の塩、マンガン、銅等の2価の金属塩、鉄、
アルミニウム等の3価の金属塩等が挙げられる。これら
金属塩の具体例を以下に示す。
【0038】1価の金属の金属塩の具体例としては、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム等が挙げら
れる。2価の金属の金属塩としては、塩化マグネシウ
ム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化亜鉛、硫酸
銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等が挙げられる。
3価の金属塩としては、塩化アルミニウム、塩化鉄等が
挙げられる。これらは目的に応じて適宜選択される。
【0039】上記の臨界凝集濃度とは、水性分散液中の
分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加し、
凝集が起こる点の濃度を示している。この臨界凝集濃度
は、ラテックス自身及び分散剤により大きく変化する。
例えば、岡村誠三他著、高分子化学17,601(19
60)等に記述されており、これらの記載に従えばその
値を知ることが出来る。
【0040】また、別の方法として、目的とする粒子分
散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ
電位を測定し、ζ電位が変化し出す点の塩濃度を臨界凝
集濃度とすることも可能である。
【0041】本発明に係る上記記載の金属塩を用いて臨
界凝集濃度以上の濃度になるように重合体微粒子分散液
を処理する。この時、当然の事ながら、金属塩を直接加
えるか、水溶液として加えるかは、その目的に応じて任
意に選択される。水溶液として加える場合には、重合体
粒子分散液の容量と金属塩水溶液の総容量に対し、添加
した金属塩が重合体粒子の臨界凝集濃度以上になる必要
がある。
【0042】凝集剤として用いられる金属塩の濃度は、
臨界凝集濃度以上であれば良いが、好ましくは臨界凝集
濃度の1.2倍以上、更に好ましくは1.5倍以上添加
される。
【0043】尚、複合樹脂粒子(粒子が多層構成になっ
ていたり、粒子中に添加剤等のような他の構成成分が含
まれる場合を複合樹脂粒子と呼ぶ)や着色剤粒子が分散
している分散液中に凝集剤を添加する際の当該分散液の
温度は、複合樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)以下で
あることが好ましく、具体的には5〜55℃の範囲であ
ることが好ましく、更に好ましくは10℃〜45℃とさ
れる。
【0044】凝集剤を添加するときの分散液の温度が、
複合樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)以上となる場合
には、粒径の制御を行うことが困難となり巨大粒子が生
成されやすい。
【0045】この塩析、凝集、融着する工程において
は、複合樹脂粒子と着色剤粒子とが分散されてなる分散
液の温度が、当該複合樹脂粒子のガラス転移温度(T
g)以下のときに、当該分散液を攪拌しながら凝集剤を
添加し、その後速やかに当該分散液の加熱を開始して、
複合樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)以上の温度とす
ることが好ましい。
【0046】また、本発明においては樹脂粒子と着色剤
を水系媒体中において塩析、凝集、融着させて着色粒子
(本発明では、トナー粒子と呼ぶ)を得た後、前記トナ
ー粒子を水系媒体から分離するときに、水系媒体中に存
在している界面活性剤のクラフト点以上の温度で行うこ
とが好ましく、更に好ましくは、クラフト点〜(クラフ
ト点+20℃)の温度範囲で行うことである。
【0047】上記のクラフト点とは、界面活性剤を含有
した水溶液が白濁化しはじめる温度であり、クラフト点
の測定は下記のように行われる。
【0048】《クラフト点の測定》塩析、凝集、融着す
る工程で用いる水系媒体すなわち界面活性剤溶液に、実
際に使用する量の凝集剤を加えた溶液を調製し、この溶
液を1℃で5日間貯蔵した。次いで、この溶液を攪拌し
ながら透明になるまで徐々に加熱した。溶液が透明にな
った温度をクラフト点として定義する。
【0049】トナー粒子への過剰帯電を抑え、均一な帯
電性を付与するという観点から、特に環境に対して帯電
性を安定化し、維持する為に、本発明の静電荷像現像用
トナーは、上記に記載の金属元素(形態として、金属、
金属イオン等が挙げられる)をトナー中に250〜20
000ppm含有することが好ましく、更に好ましくは
800〜5000ppmである。
【0050】また、本発明においては、凝集剤に用いる
2価(3価)の金属元素と後述する凝集停止剤として加
える1価の金属元素の合計値が350〜35000pp
mであることが好ましい。
【0051】トナー中の金属イオン残存量の測定は、蛍
光X線分析装置「システム3270型」〔理学電気工業
(株)製〕を用いて、凝集剤として用いられる金属塩の
金属種(例えば、塩化カルシウムに由来するカルシウム
等)から発する蛍光X線強度を測定することによって求
めることができる。具体的な測定法としては、凝集剤金
属塩の含有割合が既知のトナーを複数用意し、各トナー
5gをペレット化し、凝集剤金属塩の含有割合(質量p
pm)と、当該金属塩の金属種からの蛍光X線強度(ピ
ーク強度)との関係(検量線)を測定する。次いで、凝
集剤金属塩の含有割合を測定すべきトナー(試料)を同
様にペレット化し、凝集剤金属塩の金属種からの蛍光X
線強度を測定し、含有割合すなわち「トナー中の金属イ
オン残存量」を求めることが出来る。
【0052】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法
について説明する。本発明のトナーは、着色剤の不存在
下において複合樹脂粒子を形成し、当該複合樹脂粒子の
分散液に着色剤粒子の分散液を加え、当該複合樹脂粒子
と着色剤粒子とを塩析、凝集、融着させることにより調
製されるものである。
【0053】このように、複合樹脂粒子の調製を着色剤
の存在しない系で行うことにより、複合樹脂粒子を得る
ための重合反応が阻害されることない。このため、本発
明のトナーによれば、優れた耐オフセット性が損なわれ
ることはなく、トナーの蓄積による定着装置の汚染や画
像汚れを発生させることはない。
【0054】また、複合樹脂粒子を得るための重合反応
が確実に行われる結果、得られるトナー粒子中に単量体
やオリゴマーが残留するようなことはなく、当該トナー
を使用する画像形成方法の熱定着工程において、異臭を
発生させることはない。
【0055】さらに、得られるトナー粒子の表面特性は
均質であり、帯電量分布もシャープとなるため、鮮鋭性
に優れた画像を長期にわたり形成することができる。
【0056】本発明のトナーを構成する「複合樹脂粒
子」とは、樹脂からなる核粒子の表面を覆うように、当
該核粒子を形成する樹脂とは分子量および/または組成
の異なる樹脂からなる1または2以上の被覆層が形成さ
れている多層構造の樹脂粒子をいうものとする。
【0057】また、複合樹脂粒子の「中心部(核)」と
は、複合樹脂粒子を構成する「核粒子」をいう。
【0058】また、複合樹脂粒子の「外層(殻)」と
は、複合樹脂粒子を構成する「1または2以上の被覆
層」のうち最外層をいう。
【0059】また、複合樹脂粒子の「中間層」とは、中
心部(核)と外層(殻)の間に形成される被覆層をいう
ものとする。
【0060】複合樹脂粒子の分子量分布は単分散ではな
く、また、複合樹脂粒子は、通常、その中心部(核)か
ら外層(殻)にかけて分子量勾配を有している。
【0061】本発明において、複合樹脂粒子を得るため
に「多段重合法」を用いることが、分子量分布制御の観
点から、すなわち定着強度、耐オフセット性を確保する
観点から好ましい。本発明において、複合樹脂粒子を得
るための「多段重合法」とは、単量体(n)を重合処理
(第n段)して得られた樹脂粒子(n)の存在下に、単
量体(n+1)を重合処理(第n+1段)して、当該樹
脂粒子(n)の表面に、単量体(n+1)の重合体(樹
脂粒子(n)の構成樹脂とは分散および/または組成の
異なる樹脂)からなる被覆層(n+1)を形成する方法
を示す。
【0062】ここに、樹脂粒子(n)が核粒子である場
合(n=1)には、「二段重合法」となり、樹脂粒子
(n)が複合樹脂粒子である場合(n≧2)には、三段
以上の多段重合法となる。
【0063】多段重合法によって得られる複合樹脂粒子
中には、組成および/または分子量が異なる複数の樹脂
が存在することになる。従って、当該複合樹脂粒子と着
色剤粒子とを塩析、凝集、融着させることにより得られ
るトナーは、トナー粒子間において、組成・分子量・表
面特性のバラツキがきわめて小さい。
【0064】このようなトナー粒子間における組成・分
子量・表面特性が均質であるトナーによれば、接触加熱
方式による定着工程を含む画像形成方法において、画像
支持体に対する良好な接着性(高い定着強度)を維持し
ながら、耐オフセット性および巻き付き防止特性の向上
を図ることができ、適度の光沢を有する画像を得ること
ができる。
【0065】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法
の一例を具体的に示すと、(1)離型剤及び/又は結晶
性ポリエステルが、最外層以外の領域(中心部または中
間層)に含有されるように調製された複合樹脂粒子を得
るための多段重合工程(I)、(2)複合樹脂粒子と着
色剤粒子とを塩析、凝集、融着させてトナー粒子を得る
塩析、凝集、融着する工程(II)、(3)トナー粒子の
分散系からトナー粒子を濾別し、トナー粒子から界面活
性剤などを除去する濾過、洗浄工程、(4)洗浄処理さ
れたトナー粒子を乾燥する乾燥工程、(5)乾燥処理さ
れたトナー粒子に外添剤を添加する工程から構成され
る。
【0066】以下、各工程について説明する。 《多段重合工程(I)》多段重合工程(I)は、樹脂粒
子(n)の表面に、単量体(n+1)の重合体からなる
被覆層(n+1)を形成する多段重合法により、複合樹
脂粒子を製造する工程である。ここで、製造の安定性、
および得られるトナーの破砕強度の観点から三段重合以
上の多段重合法を採用することが好ましい。
【0067】以下に、多段重合法の代表例である二段重
合法および三段重合法について説明する。
【0068】《二段重合法の説明》二段重合法は、離型
剤を含有する高分子量樹脂から形成される中心部(核)
と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構
成される複合樹脂粒子を製造する方法である。すなわ
ち、二段重合法で得られる複合樹脂粒子は核と一層の被
覆層から構成される。
【0069】この方法を具体的に説明すると、先ず、離
型剤を単量体(H)に溶解させて得られた単量体溶液を
水系媒体(界面活性剤の水溶液)中に油滴分散させた
後、この系を重合処理(第1段重合)することにより、
離型剤を含有する高分子量の樹脂粒子(H)の分散液を
調製する。
【0070】次いで、この樹脂粒子(H)の分散液に、
重合開始剤と、低分子量樹脂を得るための単量体(L)
とを添加し、当該樹脂粒子(H)の存在下に単量体
(L)を重合処理(第二段重合)することにより、当該
樹脂粒子(H)の表面に、低分子量の樹脂(単量体
(L)の重合体)からなる被覆層(L)を形成する。
【0071】《三段重合法の説明》三段重合法は、高分
子量樹脂から形成される中心部(核)と、離型剤を含有
する中間層と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)
とにより構成される複合樹脂粒子を製造する方法であ
る。すなわち、三段重合法で得られる複合樹脂粒子は核
と2層の被覆層から構成される。
【0072】この方法を具体的に説明すると、先ず、常
法に従った重合処理(第1段重合)により得られた樹脂
粒子(H)の分散液を、水系媒体(界面活性剤の水溶
液)に添加するとともに、当該水系媒体中に、離型剤を
単量体(M)に溶解させてなる単量体溶液を油滴分散さ
せた後、この系を重合処理(第二段重合)することによ
り、当該樹脂粒子(H)(核粒子)の表面に、離型剤を
含有する樹脂(単量体(M)の重合体)からなる被覆層
(M)(中間層)を形成してなる複合樹脂粒子〔高分子
量樹脂(H)−中間分子量樹脂(M)〕の分散液を調製
する。
【0073】次いで、得られた複合樹脂粒子の分散液
に、重合開始剤と、低分子量樹脂を得るための単量体
(L)とを添加し、当該複合樹脂粒子の存在下に単量体
(L)を重合処理(第三段重合)することにより、当該
複合樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(単量体(L)
の重合体)からなる被覆層(L)を形成する。
【0074】この三段重合法において、樹脂粒子(H)
の表面に被覆層(M)を形成する際に、当該樹脂粒子
(H)の分散液を水系媒体(界面活性剤の水溶液)に添
加するとともに、当該水系媒体中に、離型剤を単量体
(M)に溶解させてなる単量体溶液を油滴分散させた
後、この系を重合処理(第二段重合)する方法を採用す
ることにより、離型剤を微細かつ均一に分散させること
ができる。
【0075】尚、樹脂粒子(H)の分散液の添加処理お
よび、単量体溶液の油滴分散処理については、下記に記
載のように何れを先行して実施してもよいし、同時に行
ってもよい。
【0076】(a)複合樹脂粒子を構成する中間層を形
成する際に、複合樹脂粒子の中心部(核)となる樹脂粒
子を界面活性剤の水溶液中に添加した後、当該水溶液中
に、離型剤/結晶性ポリエステルを含有する単量体組成
物を分散させ、この系を重合処理する態様、(b)複合
樹脂粒子を構成する中間層を形成する際に、離型剤/結
晶性ポリエステルを含有する単量体組成物を界面活性剤
の水溶液中に分散させた後、当該水溶液中に、複合樹脂
粒子の中心部(核)となる樹脂粒子を添加し、この系を
重合処理する態様、(c)複合樹脂粒子を構成する中間
層を形成する際に、複合樹脂粒子の中心部(核)となる
樹脂粒子を界面活性剤の水溶液中に添加すると同時に、
当該水溶液中に、離型剤/結晶性ポリエステルを含有す
る単量体組成物を分散させ、この系を重合処理する態様
が含まれる。
【0077】離型剤を含有する樹脂粒子(核粒子)また
は被覆層(中間層)を形成する方法としては、離型剤を
単量体に溶解させ、得られる単量体溶液を水系媒体中に
油滴分散させ、この系を重合処理することにより、ラテ
ックス粒子として得る方法を採用することができる。
【0078】ここで、「水系媒体」とは、水50〜10
0質量%と、水溶性の有機溶媒0〜50質量%とからな
る媒体をいう。水溶性の有機溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセ
トン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランを例示
することができ、得られる樹脂を溶解しないアルコール
系有機溶媒が好ましい。
【0079】離型剤を含有する樹脂粒子または被覆層を
形成するために好適な重合法としては、臨界ミセル濃度
以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、
離型剤を単量体に溶解してなる単量体溶液を、機械的エ
ネルギーを利用して油滴分散させて分散液を調製し、得
られた分散液に水溶性重合開始剤を添加して、油滴内で
ラジカル重合させる方法(以下、「ミニエマルジョン
法」という)を挙げることができる。なお、水溶性重合
開始剤を添加することに代えて、または、当該水溶性重
合開始剤を添加するとともに、油溶性の重合開始剤を前
記単量体溶液中に添加してもよい。
【0080】機械的に油滴を形成するミニエマルジョン
法によれば、通常の乳化重合法とは異なり、油相に溶解
させた離型剤が脱離することがなく、形成される樹脂粒
子または被覆層内に十分な量の離型剤を導入することが
できる。
【0081】ここに、機械的エネルギーによる油滴分散
を行うための分散機としては、特に限定されるものでは
なく、高速回転するローターを備えた攪拌装置「クレア
ミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック
(株)製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マ
ントンゴーリンおよび圧力式ホモジナイザーなどを挙げ
ることができる。また、分散粒子径としては、10〜1
000nmとされ、好ましくは50〜1000nm、更
に好ましくは30〜300nmとされる。
【0082】尚、離型剤を含有する樹脂粒子または被覆
層を形成するための重合法として、乳化重合法、懸濁重
合法、シード重合法などの公知の方法を採用することも
できる。また、これらの重合法は、複合樹脂粒子を構成
する樹脂粒子(核粒子)または被覆層であって、離型剤
及び結晶性ポリエステルを含有しないものを得るために
も採用することができる。
【0083】この重合工程(I)で得られる複合樹脂粒
子の粒子径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−80
0」(大塚電子社製)を用いて測定される重量平均粒径
で10〜1000nmの範囲にあることが好ましい。
【0084】また、複合樹脂粒子のガラス転移温度(T
g)は48〜74℃の範囲にあることが好ましく、更に
好ましくは52〜64℃である。複合樹脂粒子の軟化点
は95〜140℃の範囲にあることが好ましい。
【0085】《塩析、凝集、融着する工程(II)》この
塩析、凝集、融着する工程(II)は、多段重合工程
(I)によって得られた複合樹脂粒子と、着色剤粒子と
を塩析、凝集、融着させる(塩析と融着とを同時に起こ
させる)ことによって、不定形(非球形)のトナー粒子
を得る工程である。
【0086】この塩析、凝集、融着する工程(II)にお
いては、複合樹脂粒子および着色剤粒子とともに、荷電
制御剤などの内添剤粒子(数平均一次粒子径が10〜1
000nm程度の微粒子)を塩析、凝集、融着させても
よい。
【0087】着色剤粒子は、表面改質されていてもよ
い。ここに、表面改質剤としては、従来公知のものを使
用することができる。
【0088】着色剤粒子は、水性媒体中に分散された状
態で塩析、凝集、融着処理に供される。着色剤粒子が分
散される水性媒体は、臨界ミセル濃度(CMC)以上の
濃度で界面活性剤が溶解されている水溶液を挙げること
ができる。
【0089】ここに界面活性剤としては、多段重合工程
(I)で使用した界面活性剤と同一のものを使用するこ
とができる。
【0090】着色剤粒子の分散処理に使用する分散機は
特に限定されないが、好ましくは、高速回転するロータ
ーを備えた攪拌装置「クレアミックス(CLEARMI
X)」(エム・テクニック(株)製)、超音波分散機、
機械的ホモジナイザー、マントンゴーリン、圧力式ホモ
ジナイザー等の加圧分散機、ゲッツマンミル、ダイヤモ
ンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。
【0091】複合樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析、凝
集、融着させるためには、複合樹脂粒子および着色剤粒
子が分散している分散液中に、臨界凝集濃度以上の凝集
剤を添加するとともに、この分散液を、複合樹脂粒子の
ガラス転移温度(Tg)以上に加熱することが好まし
い。
【0092】更に好ましくは、凝集剤により複合樹脂粒
子が所望の粒径に達した段階で凝集停止剤が用いられ
る。その凝集停止剤としては、1価の金属塩、中でも塩
化ナトリウムが好ましく用いられる。
【0093】塩析、凝集、融着させるために好適な温度
範囲としては、(Tg+10)〜(Tg+50℃)とさ
れ、特に好ましくは(Tg+15)〜(Tg+40℃)
とされる。また、融着を効果的に行なわせるために、水
に無限溶解する有機溶媒を添加してもよい。
【0094】ここに、塩析、凝集、融着の際に使用する
「凝集剤」としては、前述のようなアルカリ金属塩およ
びアルカリ土類金属塩を挙げることができる。
【0095】本発明に係る塩析、凝集について説明す
る。本発明において、「塩析、凝集、融着」するとは、
塩析(粒子の凝集)と融着(粒子間の界面消失)とが同
時に起こること、または、塩析と融着とを同時に起こさ
せる行為をいう。
【0096】塩析と融着とを同時に行わせるためには、
複合樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)
以上の温度条件下において粒子(複合樹脂粒子、着色剤
粒子)を凝集させることが好ましい。
【0097】本発明の静電荷像現像用トナーは、着色剤
の不存在下において複合樹脂粒子を形成し、当該複合樹
脂粒子の分散液に着色剤粒子の分散液を加え、当該複合
樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析、凝集、融着させること
により調製されることが好ましい。
【0098】このように、複合樹脂粒子の調製を着色剤
の存在しない系で行うことにより、複合樹脂粒子を得る
ための重合反応が阻害されることない。このため、本発
明のトナーによれば、優れた耐オフセット性が損なわれ
ることはなく、トナーの蓄積による定着装置の汚染や画
像汚れを発生させることはない。
【0099】また、複合樹脂粒子を得るための重合反応
が確実に行われる結果、得られるトナー粒子中に単量体
やオリゴマーが残留するようなことはなく、当該トナー
を使用する画像形成方法の熱定着工程において、異臭を
発生させることはない。
【0100】さらに、得られるトナー粒子の表面特性は
均質であり、帯電量分布もシャープとなるため、鮮鋭性
に優れた画像を長期にわたり形成することができる。こ
のようなトナー粒子間における組成・分子量・表面特性
が均質であるトナーによれば、接触加熱方式による定着
工程を含む画像形成方法において、画像支持体に対する
良好な接着性(高い定着強度)を維持しながら、耐オフ
セット性および巻き付き防止特性の向上を図ることがで
き、適度の光沢を有する画像を得ることができる。
【0101】本発明のトナーに用いられる離型剤につい
て説明する。本発明の静電荷像現像用トナーを構成する
離型剤の含有割合としては、通常1〜30質量%とさ
れ、好ましくは2〜20質量%、更に好ましくは3〜1
5質量%とされる。
【0102】離型剤は低分子量ポリプロピレン(数平均
分子量=1500〜9000)や低分子量ポリエチレン
等を添加してもよく、好ましい離型剤は下記一般式で表
されるエステル系化合物が好ましい。
【0103】一般式 R1−(OCO−R2n 式中、nは1〜4の整数を表し、好ましくは2〜4、更
に好ましくは3〜4であり、特に好ましくは4である。
【0104】R1、R2は置換基を有しても良い炭化水素
基を示す。 R1:炭素数=1〜40、好ましくは1〜20、更に好
ましくは2〜5 R2:炭素数=1〜40、好ましくは16〜30、更に
好ましくは18〜26 以下に、上記一般式で表されるエステル化合物の具体例
を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0105】
【化1】
【0106】
【化2】
【0107】上記記載の離型剤、一般式で表される定着
改良剤の添加量としては、静電荷像現像用トナー全体に
1質量%〜30質量%、好ましくは2質量%〜20質量
%、さらに好ましくは3質量%〜15質量%である。
【0108】本発明の静電荷像現像用トナーを構成する
樹脂成分の好ましい分子量、分子量範囲、ピーク分子量
等について説明する。
【0109】本発明のトナーは、ピークまたはショルダ
ーが100,000〜1,000,000、および1,
000〜50,000に存在することが好ましく、さら
にピークまたはショルダーが100,000〜1,00
0,000と、25,000〜150,000と、1,
000〜50,000の範囲に存在することがさらに好
ましい。
【0110】トナーの樹脂の分子量は、100,000
〜1,000,000の領域にピークもしくは肩(ショ
ルダー)を有する高分子量成分と、1,000〜50,
000未満の領域にピークもしくは肩(ショルダー)を
有する低分子量成分の両成分を少なくとも含有する樹脂
が好ましい。さらに好ましくは、ピーク分子量で15,
000〜100,000の部分にピークまたは肩を有す
る中間分子量体の樹脂を使用することである。
【0111】上記の分子量の測定は、THF(テトラヒ
ドロフラン)をカラム溶媒として用いるGPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー)を用いて分子量測
定を行う。
【0112】具体的には、測定試料を1mgに対してT
HFを1ml加え、室温下にてマグネチックスターラー
を用いて撹拌を行い、充分に溶解させる。ついで、ポア
サイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルター
で処理した後に、GPCへ注入する。GPCの測定条件
は、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1m
lの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100
μl注入して測定する。カラムとしては、市販のポリス
チレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ま
しい。例えば、昭和電工社製のShodex GPC
KF−801、802、803、804、805、80
6、807の組合せや、東ソー社製のTSKgelG1
000H、G2000H、G3000H、G4000
H、G5000H、G6000H、G7000H、TS
K guard columnの組合せなどをあげるこ
とができる。
【0113】検出器としては、屈折率検出器(IR検出
器)、あるいはUV検出器が好ましく用いられる。試料
の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散の
ポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて
算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点
程度用いることが好ましい。
【0114】本発明の静電荷像現像用トナーの製造に係
る、濾過・洗浄工程について説明する。
【0115】この濾過・洗浄工程では、上記の工程で得
られたトナー粒子の分散系からトナー粒子を濾別する濾
過処理と、濾別されたトナー粒子(ケーキ状の集合物)
から界面活性剤や凝集剤などの付着物を除去する洗浄処
理とが施される。
【0116】ここに、濾過処理方法としては、遠心分離
法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルター
プレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるもの
ではない。
【0117】《乾燥工程》この工程は、洗浄処理された
トナー粒子を乾燥処理する工程である。
【0118】この工程で使用される乾燥機としては、ス
プレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを
挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流
動層乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などを使用す
ることが好ましい。
【0119】乾燥処理されたトナー粒子の水分は、5質
量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量
%以下とされる。
【0120】尚、乾燥処理されたトナー粒子同士が、弱
い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解
砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジ
ェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フー
ドプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することが
できる。
【0121】本発明に係る重合性単量体について説明す
る。 (1)疎水性単量体 単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定
されるものではなく従来公知の単量体を用いることがで
きる。また、要求される特性を満たすように、1種また
は2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0122】具体的には、モノビニル芳香族系単量体、
(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル
系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系
単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン
系単量体等を用いることができる。
【0123】ビニル芳香族系単量体としては、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単
量体およびその誘導体が挙げられる。
【0124】アクリル系単量体としては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ア
ミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチル等が挙げられる。
【0125】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られる。
【0126】ビニルエーテル系単量体としては、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
【0127】モノオレフィン系単量体としては、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0128】ジオレフィン系単量体としては、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0129】(2)架橋性単量体 樹脂粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加し
ても良い。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレング
リコールメタクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するもの
が挙げられる。
【0130】(3)酸性極性基を有する単量体 酸性極性基を有する単量体としては、(a)カルボキシ
ル基(−COOH)を有するα,β−エチレン性不飽和
化合物及び(b)スルホン基(−SO3H)を有する
α,β−エチレン性不飽和化合物を挙げることができ
る。
【0131】(a)の−COO基を有するα,β−エチ
レン性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタア
クリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ
皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノ
オクチルエステル、およびこれらのNa、Zn等の金属
塩類等を挙げることができる。
【0132】(b)スルホ基(−SO3H基)を有する
α,β−エチレン性不飽和化合物の例としてはスルホン
化スチレン、そのNa塩、アリルスルホコハク酸、アリ
ルスルホコハク酸オクチル、そのNa塩等を挙げること
ができる。
【0133】本発明に係る重合性単量体の重合に用いら
れる開始剤(重合開始剤ともいう)について説明する。
【0134】本発明に用いられる重合開始剤は水溶性で
あれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸塩(過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物
(4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、
過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオキサ
イド化合物等が挙げられる。
【0135】更に上記重合開始剤は、必要に応じて還元
剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が可能であ
る。レドックス系開始剤を用いる事で、重合活性が上昇
し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待で
きる。
【0136】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが、例え
ば50℃から80℃の範囲が用いられる。又、常温開始
の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビ
ン酸等)の組み合わせを用いる事で室温またはそれに近
い温度で重合する事も可能である。
【0137】本発明に用いられる連鎖移動剤について説
明する。本発明においては、重合性単量体が重合して生
成する樹脂粒子の分子量を調整することを目的として、
従来公知の一般的に用いられる連鎖移動剤を用いること
が可能である。
【0138】連鎖移動剤としては、特に限定されない
が、特に、メルカプト基を有する化合物は分子量分布が
シャープであるトナーが得られ、保存性、定着強度、耐
オフセット性に優れるために好ましく用いられる。例え
ば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t
ert−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基を有す
る化合物が用いられる。
【0139】また、好ましいものとしては、例えば、チ
オグリコール酸エチル、チオグリコール酸プロピル、チ
オグリコール酸ブチル、チオグリコール酸t−ブチル、
チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール
酸オクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリコール
酸ドデシル、エチレングリコールのチオグリコール酸エ
ステル、ネオペンチルグリコールのチオグリコール酸エ
ステル、ペンタエリスリトールのチオグリコール酸エス
テル等を挙げることが出来る。
【0140】中でも、トナー加熱定着時の臭気を抑制す
る観点から、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン
酸エステルが好ましく用いられる。
【0141】本発明に係る着色剤について説明する。本
発明の静電荷像現像用トナーに係る着色剤は、トナーの
帯電の均一性向上の観点から、トナー製造時、上記記載
の複合樹脂粒子の塩析、凝集、融着時に樹脂粒子と共に
塩析、凝集、融着され、トナー粒子中に含有されること
が好ましい。
【0142】本発明のトナーを構成する着色剤(複合樹
脂粒子との塩析、凝集、融着に供される着色剤粒子)と
しては、各種の無機顔料、有機顔料、染料を挙げること
ができる。無機顔料としては、従来公知のものを用いる
ことができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0143】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0144】これらの無機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは
3〜15質量%が選択される。
【0145】磁性トナーとして使用する際には、前述の
マグネタイトを添加することができる。この場合には所
定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜1
20質量%添加することが好ましい。
【0146】有機顔料及び染料としても従来公知のもの
を用いることができる。具体的な有機顔料及び染料を以
下に例示する。
【0147】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッ
ド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメン
トレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピ
グメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、
C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメン
トレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、
C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げら
れる。
【0148】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.
ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロ
ー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.
I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイ
エロー156等が挙げられる。
【0149】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0150】また、染料としてはC.I.ソルベントレ
ッド1、同49、同52、同58、同63、同111、
同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、
同77、同79、同81、同82、同93、同98、同
103、同104、同112、同162、C.I.ソル
ベントブルー25、同36、同60、同70、同93、
同95等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用い
る事ができる。
【0151】これらの有機顔料及び染料は所望に応じて
単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔
料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好
ましくは3〜15質量%が選択される。
【0152】本発明の静電荷像現像用トナーを構成する
着色剤(着色剤粒子)は、表面改質されていてもよい。
ここに、表面改質剤としては、従来公知のものを使用す
ることができ、具体的にはシランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を好
ましく用いることができる。
【0153】シランカップリング剤としては、メチルト
リメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチ
ルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシ
ラン等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン
等のシロキサン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ
る。
【0154】チタンカップリング剤としては、例えば、
味の素社製の「プレンアクト」と称する商品名で市販さ
れているTTS、9S、38S、41B、46B、5
5、138S、238S等、日本曹達社製の市販品A−
1、B−1、TOT、TST、TAA、TAT、TL
A、TOG、TBSTA、A−10、TBT、B−2、
B−4、B−7、B−10、TBSTA−400、TT
S、TOA−30、TSDMA、TTAB、TTOP等
が挙げられる。
【0155】アルミニウムカップリング剤としては、例
えば、味の素社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げ
られる。
【0156】これらの表面改質剤の添加量は、着色剤に
対して0.01〜20質量%であることが好ましく、更
に好ましくは0.1〜5質量%とされる。
【0157】着色剤粒子の表面改質法としては、着色剤
粒子の分散液中に表面改質剤を添加し、この系を加熱し
て反応させる方法を挙げることができる。
【0158】表面改質された着色剤粒子は、濾過により
採取され、同一の溶媒による洗浄処理と濾過処理が繰り
返された後、乾燥処理される。
【0159】本発明のトナーを構成するトナー粒子に
は、荷電制御剤など、離型剤以外の内添剤が含有されて
いてもよい。
【0160】トナー粒子中に含有される荷電制御剤とし
ては、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸
の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム
塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩またはそ
の金属錯体等が挙げられる。
【0161】本発明のトナーに用いられる外添剤につい
て説明する。外添剤として使用できる無機微粒子として
は、従来公知のものを挙げることができる。具体的に
は、シリカ微粒子、チタン微粒子、アルミナ微粒子等を
好ましく用いることができる。これら無機微粒子は疎水
性であることが好ましい。
【0162】シリカ微粒子の具体例としては、日本アエ
ロジル(株)製の市販品R−805、R−976、R−
974、R−972、R−812、R−809、ヘキス
ト(株)製のHVK−2150、H−200、キャボッ
ト(株)製の市販品TS−720、TS−530、TS
−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
【0163】チタン微粒子の具体例としては、例えば、
日本アエロジル(株)製の市販品T−805、T−60
4、テイカ(株)製の市販品MT−100S、MT−1
00B、MT−500BS、MT−600、MT−60
0SS、JA−1、富士チタン(株)製の市販品TA−
300SI、TA−500、TAF−130、TAF−
510、TAF−510T、出光興産(株)製の市販品
IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙
げられる。
【0164】アルミナ微粒子の具体例としては、例え
ば、日本アエロジル(株)製の市販品RFY−C、C−
604、石原産業(株)製の市販品TTO−55等が挙
げられる。
【0165】外添剤として使用できる有機微粒子として
は、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形
の微粒子を挙げることができる。かかる有機微粒子の構
成材料としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレ
ート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などの
を挙げることができる。
【0166】外添剤として使用できる滑剤としては、高
級脂肪酸の金属塩を挙げることができる。かかる高級脂
肪酸の金属塩の具体例としては、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸アルミニウム、ステアリン酸銅、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリ
ン酸金属塩;オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オ
レイン酸鉄、オレイン酸銅、オレイン酸マグネシウム等
のオレイン酸金属塩;パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸
銅、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸カルシウ
ム等のパルミチン酸金属塩;リノール酸亜鉛、リノール
酸カルシウム等のリノール酸金属塩;リシノール酸亜
鉛、リシノール酸カルシウムなどのリシノール酸金属塩
等が挙げられる。
【0167】外添剤の添加量としては、トナーに対して
0.1〜5質量%程度であることが好ましい。
【0168】外添剤の添加工程に着いて説明する。この
工程は、乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する
工程である。
【0169】外添剤を添加するために使用される装置と
しては、タービュラーミキサー、ヘンシエルミキサー、
ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合
装置を挙げることができる。
【0170】本発明の静電荷像現像用トナーの粒径につ
いて説明する。本発明のトナーの粒径は、個数平均粒径
で3〜10μmであることが好ましく、更に好ましくは
3〜8μmとされる。この粒径は、後に詳述するトナー
の製造方法において、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加
量、融着時間、重合体の組成によって制御することがで
きる。
【0171】個数平均粒径が3〜10μmであることに
より、定着工程において、飛翔して加熱部材に付着しオ
フセットを発生させる付着力の大きいトナー微粒子が少
なくなり、また、転写効率が高くなってハーフトーンの
画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
【0172】トナーの個数平均粒径は、コールターカウ
ンターTA−II、コールターマルチサイザー、SLAD
1100(島津製作所社製レーザー回折式粒径測定装
置)等を用いて測定することができる。
【0173】本発明においては、コールターマルチサイ
ザーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日
科機製)、パーソナルコンピューターを接続して使用し
た。前記コールターマルチサイザーにおけるアパーチャ
ーとしては100μmのものを用いて、2μm以上(例
えば2〜40μm)のトナーの体積分布を測定して粒度
分布および平均粒径を算出した。
【0174】本発明のトナー粒子の形状係数について説
明する。本発明のトナーの形状係数は、下記式により示
されるものであり、トナー粒子の丸さの度合いを示す。
【0175】 形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積 ここに、最大径とは、トナー粒子の平面上への投影像を
2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大
となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒
子の平面上への投影像の面積をいう。
【0176】本発明では、この形状係数は、走査型電子
顕微鏡により2000倍にトナー粒子を拡大した写真を
撮影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING
IMAGE ANALYZER」(日本電子社製)を
使用して写真画像の解析を行うことにより測定した。こ
の際、100個のトナー粒子を使用して本発明の形状係
数を上記算出式にて測定したものである。
【0177】前記構成の(1)および(9)において
は、この形状係数が1.0〜1.6の範囲にあるトナー
粒子が65個数%以上とすることが好ましく、より好ま
しくは、70個数%以上である。さらに好ましくは、こ
の形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が
65個数%以上とすることであり、より好ましくは、7
0個数%以上である。
【0178】この形状係数が1.0〜1.6の範囲にあ
るトナー粒子が65個数%以上であることにより、現像
剤搬送部材などでの摩擦帯電性がより均一となり、過度
に帯電したトナーの蓄積が無く、現像剤搬送部材表面よ
りトナーがより交換しやすくなるために、現像ゴースト
等の問題も発生しにくくなる。さらに、トナー粒子が破
砕しにくくなって帯電付与部材の汚染が減少し、トナー
の帯電性が安定する。
【0179】また、前記構成の(16)においては、こ
の形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が
65個数%以上とすることが必要であり、好ましくは、
70個数%以上である。
【0180】この形状係数を制御する方法は特に限定さ
れるものではない。例えばトナー粒子を熱気流中に噴霧
する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力に
よる機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、ある
いはトナーを溶解しない溶媒中に添加し旋回流を付与す
る方法等により、形状係数を1.0〜1.6、または
1.2〜1.6にしたトナーを調製し、これを通常のト
ナー中へ本発明の範囲内になるように添加して調整する
方法がある。また、いわゆる重合法トナーを調整する段
階で全体の形状を制御し、形状係数を1.0〜1.6、
または1.2〜1.6に調整したトナーを同様に通常の
トナーへ添加して調整する方法がある。
【0181】本発明のトナーとしては、トナー粒子の粒
径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にと
り、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数
基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級
に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻
階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対
度数(m2)との和(M)が70%以上であるトナーで
あることが好ましい。
【0182】相対度数(m1)と相対度数(m2)との
和(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の
粒度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成
工程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制す
ることができる。
【0183】本発明において、前記の個数基準の粒度分
布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々の
トナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜
0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:
0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜
1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:
1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜
2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基
準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグ
ラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザ
ーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユ
ニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュー
タにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成された
ものである。
【0184】《測定条件》 (1)アパーチャー:100μm (2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−1
1(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕
50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加え
て攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。こ
の系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより
調製する。
【0185】本発明に係る『角のないトナー粒子』につ
いて図1を用いて説明する。本発明に係るトナーにおい
ては、トナーを構成するトナー粒子中、角がないトナー
粒子の割合は50個数%以上であることが好ましく、更
に好ましくは、70個数%以上である。
【0186】角がないトナー粒子の割合が50個数%以
上であることにより、転写されたトナー層(粉体層)の
空隙が減少して定着性が向上し、オフセットが発生しに
くくなる。また、摩耗、破断しやすいトナー粒子および
電荷の集中する部分を有するトナー粒子が減少すること
となり、帯電量分布がシャープとなって、帯電性も安定
し、良好な画質を長期にわたって形成できる。
【0187】ここに、「角がないトナー粒子」とは、電
荷の集中するような突部またはストレスにより摩耗しや
すいような突部を実質的に有しないトナー粒子を言い、
具体的には以下のトナー粒子を角がないトナー粒子とい
う。すなわち、図1(a)に示すように、トナー粒子T
の長径をLとするときに、半径(L/10)の円Cで、
トナー粒子Tの周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側
をころがした場合に、当該円CがトナーTの外側に実質
的にはみださない場合を「角がないトナー粒子」とい
う。「実質的にはみ出さない場合」とは、はみ出す円が
存在する突起が1箇所以下である場合をいう。また、
「トナー粒子の長径」とは、当該トナー粒子の平面上へ
の投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の
間隔が最大となる粒子の幅をいう。なお、図1(b)お
よび(c)は、それぞれ角のあるトナー粒子の投影像を
示している。
【0188】角がないトナー粒子の割合の測定は次のよ
うにして行った。先ず、走査型電子顕微鏡によりトナー
粒子を拡大した写真を撮影し、さらに拡大して15,0
00倍の写真像を得る。次いでこの写真像について前記
の角の有無を測定する。この測定を100個のトナー粒
子について行った。
【0189】角がないトナーを得る方法は特に限定され
るものではない。例えば、形状係数を制御する方法とし
て前述したように、トナー粒子を熱気流中に噴霧する方
法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機
械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはト
ナーを溶解しない溶媒中に添加し、旋回流を付与するこ
とによって得ることができる。
【0190】又、融着によって得られたトナーの形状と
しては、下記式で示されるような円形度が0.930〜
0.980、好ましくは0.940〜0.975である
ものが好ましく用いられる。
【0191】円形度=(円相当径から求めた円周囲長)
/(粒子投影像の周囲長) 又、形状係数の分布がシャープであることが好ましく、
円形度の標準偏差は0.10以下がよく、下記式で算出
されるCV値は15〜25の範囲であることが好まし
い。
【0192】CV値={(円形度の標準偏差)/(平均
円形度)}×100 この平均円形度を0.930〜0.980とすること
で、トナーが有する形状をある程度不定形化することが
でき、熱の伝達を効率化することができ、定着性をより
向上することができる。すなわち、平均円形度を0.9
80以下とすることで定着性を向上することができる。
また、0.930以上の平均円形度とすることで、粒子
の不定形度合いを抑制し、長期に亘る使用時のストレス
による粒子の破砕性を抑制することができる。
【0193】本発明に用いられる現像剤について説明す
る。本発明のトナーは、一成分現像剤でも二成分現像剤
として用いてもよい。
【0194】一成分現像剤として用いる場合は、非磁性
一成分現像剤、あるいはトナー中に0.1〜0.5μm
程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたもの
があげられ、いずれも使用することができる。
【0195】また、キャリアと混合して二成分現像剤と
して用いることができる。この場合は、キャリアの磁性
粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、
それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の
従来から公知の材料を用いることが出来る。特にフェラ
イト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒
径としては15〜100μm、より好ましくは25〜8
0μmのものがよい。
【0196】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0197】キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被
覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散さ
せたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティ
ング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例え
ば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或い
はフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂
分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限
定されず公知のものを使用することができ、例えば、ス
チレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系
樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0198】本発明の画像形成方法について説明する。
本発明のトナーは、トナー像が形成された画像形成支持
体を、定着装置を構成する加熱ローラーと加圧ローラー
との間に通過させて定着する工程を含む画像形成方法
(本発明の画像形成方法)に好適に使用される。
【0199】図2は、本発明の画像形成方法において使
用する定着装置の一例を示す断面図であり、図2に示す
定着装置は、加熱ローラー10と、これに当接する加圧
ローラー20とを備えている。なお、図2において、T
は転写紙(画像形成支持体)上に形成されたトナー像で
ある。
【0200】加熱ローラー10は、フッ素樹脂または弾
性体からなる被覆層12が芯金11の表面に形成されて
なり、線状ヒーターよりなる加熱部材13を内包してい
る。
【0201】芯金11は、金属から構成され、その内径
は10〜70mmとされる。芯金11を構成する金属と
しては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アル
ミニウム、銅等の金属あるいはこれらの合金を挙げるこ
とができる。
【0202】芯金11の肉厚は0.1〜15mmとさ
れ、省エネルギーの要請(薄肉化)と、強度(構成材料
に依存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、
0.57mmの鉄よりなる芯金と同等の強度を、アルミ
ニウムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を
0.8mmとする必要がある。
【0203】被覆層12を構成するフッ素樹脂として
は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)およびP
FA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体)などを例示することができ
る。
【0204】フッ素樹脂からなる被覆層12の厚みは1
0〜500μmとされ、好ましくは20〜400μmと
される。
【0205】フッ素樹脂からなる被覆層12の厚みが1
0μm未満であると、被覆層としての機能を十分に発揮
することができず、定着装置としての耐久性を確保する
ことができない。一方、500μmを超える被覆層の表
面には紙粉によるキズがつきやすく、当該キズ部にトナ
ーなどが付着し、これに起因する画像汚れを発生する問
題がある。
【0206】また、被覆層12を構成する弾性体として
は、LTV、RTV、HTVなどの耐熱性の良好なシリ
コーンゴムおよびシリコーンスポンジゴムなどを用いる
ことが好ましい。
【0207】被覆層12を構成する弾性体のアスカーC
硬度は、80°未満とされ、好ましくは60°未満とさ
れる。
【0208】また、弾性体からなる被覆層12の厚みは
0.1〜30mmとされ、好ましくは0.1〜20mm
とされる。
【0209】被覆層12を構成する弾性体のアスカーC
硬度が80°を超える場合、および当該被覆層12の厚
みが0.1mm未満である場合には、定着のニップを大
きくすることができず、ソフト定着の効果(例えば、平
滑化された界面のトナー層による色再現性の向上効果)
を発揮することができない。
【0210】加熱部材13としては、ハロゲンヒーター
を好適に使用することができる。加圧ローラー20は、
弾性体からなる被覆層22が芯金21の表面に形成され
てなる。被覆層22を構成する弾性体としては特に限定
されるものではなく、ウレタンゴム、シリコーンゴムな
どの各種軟質ゴムおよびスポンジゴムを挙げることがで
き、被覆層12を構成するものとして例示したシリコー
ンゴムおよびシリコーンスポンジゴムを用いることが好
ましい。
【0211】被覆層22を構成する弾性体のアスカーC
硬度は、80°未満とされ、好ましくは70°未満、更
に好ましくは60°未満とされる。
【0212】また、被覆層22の厚みは0.1〜30m
mとされ、好ましくは0.1〜20mmとされる。
【0213】被覆層22を構成する弾性体のアスカーC
硬度が80°を超える場合、および被覆層22の厚みが
0.1mm未満である場合には、定着のニップを大きく
することができず、ソフト定着の効果を発揮することが
できない。
【0214】芯金21を構成する材料としては特に限定
されるものではないが、アルミニウム、鉄、銅などの金
属またはそれらの合金を挙げることができる。
【0215】加熱ローラー10と加圧ローラー20との
当接荷重(総荷重)としては、通常40〜350Nとさ
れ、好ましくは50〜300N、さらに好ましくは50
〜250Nとされる。この当接荷重は、加熱ローラー1
0の強度(芯金11の肉厚)を考慮して規定され、例え
ば0.3mmの鉄よりなる芯金を有する加熱ローラーに
あっては、250N以下とすることが好ましい。
【0216】また、耐オフセット性および定着性の観点
から、ニップ幅としては4〜10mmであることが好ま
しく、当該ニップの面圧は0.6×105Pa〜1.5
×105Paであることが好ましい。
【0217】図2に示した定着装置による定着条件の一
例を示せば、定着温度(加熱ローラー10の表面温度)
が150〜210℃とされ、定着線速が80〜640m
m/secとされる。
【0218】本発明において使用する定着装置には、必
要に応じてクリーニング機構を付与してもよい。この場
合には、シリコーンオイルを定着部の上ローラー(加熱
ローラー)に供給する方式として、シリコーンオイルを
含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等で供給し、クリ
ーニングする方法が使用できる。
【0219】シリコーンオイルとしては耐熱性の高いも
のが使用され、ポリジメチルシリコーン、ポリフェニル
メチルシリコーン、ポリジフェニルシリコーン等が使用
される。粘度の低いものは使用時に流出量が大きくなる
ことから、20℃における粘度が1〜100Pa・sの
ものが好適に使用される。
【0220】但し、本発明による効果は、シリコーンオ
イルを供給しない、または、シリコーンオイルの供給量
がきわめて低い定着装置により、画像を形成する工程を
含む場合に特に顕著に発揮される。従って、シリコーン
オイルを供給する場合であっても、その供給量は2mg
/A4以下とすることが好ましい。
【0221】シリコーンオイルの供給量を2mg/A4
以下とすることにより、定着後の転写紙(画像支持体)
に対するシリコーンオイルの付着量が少なくなり、転写
紙へ付着したシリコーンオイルによるボールペン等の油
性ペンの記入しずらさがなく、加筆性が損なわれること
はない。
【0222】また、シリコーンオイルの変質による耐オ
フセット性の経時的な低下、シリコーンオイルによる光
学系や帯電極の汚染などの問題を回避することができ
る。
【0223】ここに、シリコーンオイルの供給量は、所
定温度に加熱した定着装置(ローラー間)に転写紙(A
4サイズの白紙)を連続して100枚通過させ、通紙前
後における定着装置の質量変化(Δw)を測定して算出
される(Δw/100)。
【0224】
【実施例】以下、実施例にて本発明を詳細に説明するが
本発明はこれらに限定されない。
【0225】下記のようにして、ラテックス1HML、
ラテックス2L(シェリング用)、着色剤分散液を調製
し、それらを用いて着色粒子1を作製した。
【0226】《ラテックスの調製》 (ラテックス1HMLの調製) (1)ラテックス(1H)の調製(第一段重合:核粒子
の調製) 攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り
付けた5000mlのセパラブルフラスコに、一般式
(1)の化合物1を1.0g、一般式(2)の化合物4
を4.0gをイオン交換水3000gに溶解させた界面
活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230r
pmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温さ
せた。
【0227】この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫
酸カリウム:KPS)10gをイオン交換水400gに
溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした
後、スチレン560g、n−ブチルアクリレート200
g、メタクリル酸40gからなる単量体混合液を1時間
かけて滴下し、この系を75℃にて2時間にわたり加
熱、攪拌することにより重合(第一段重合)を行い、ラ
テックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の分散液)を
調製した。これを「ラテックス(1H)」とする。
【0228】(2)ラテックス(1HM)の調製(第二
段重合:中間層の形成) 攪拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン9
5g、n−ブチルアクリレート36g、メタクリル酸9
g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステ
ル0.59gからなる単量体混合液に、結晶性物質とし
て、上記式(19)で表される化合物(以下、「例示化
合物(19)」という。)77gを添加し、90℃に加
温し溶解させて単量体溶液を調製した。
【0229】一方、一般式(1)の化合物1を0.2
g、一般式(2)の化合物4を0.8gをイオン交換水
1560mlに溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加
熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である前
記ラテックス(1H)を固形分換算で28g添加した
後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス
(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)
により、前記例示化合物(19)の単量体溶液を8時間
混合分散させ、分散粒子径(284nm)を有する乳化
粒子(油滴)を含む分散液(乳化液)を調製した。
【0230】次いで、この分散液(乳化液)に、重合開
始剤(KPS)5gをイオン交換水200mlに溶解さ
せた開始剤溶液とを添加し、この系を98℃にて12時
間にわたり加熱攪拌することにより重合(第二段重合)
を行い、ラテックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の
表面が中間分子量樹脂により被覆された構造の複合樹脂
粒子の分散液)を得た。これを「ラテックス(1H
M)」とする。
【0231】前記ラテックス(1HM)を乾燥し、走査
型電子顕微鏡で観察したところ、ラテックスに取り囲ま
れなかった例示化合物(19)を主成分とする粒子(4
00〜1000nm)が観察された。
【0232】(3)ラテックス1HMLの調製(第三段
重合:外層の形成) 上記の様にして得られたラテックス(1HM)に、重合
開始剤(KPS)6.8gをイオン交換水265mlに
溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下
に、スチレン249g、n−ブチルアクリレート88.
2g、メタクリル酸24.3g、n−オクチル−3−メ
ルカプトプロピオン酸エステル7.45gからなる単量
体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間
にわたり加熱攪拌することにより重合(第三段重合)を
行った後、28℃まで冷却しラテックス(高分子量樹脂
からなる中心部と、中間分子量樹脂からなる中間層と、
低分子量樹脂からなる外層とを有し、前記中間層に例示
化合物(19)が含有されている複合樹脂粒子の分散
液)を得た。このラテックスを「ラテックス1HML」
とする。
【0233】このラテックス1HMLを構成する複合樹
脂粒子は、138,000、80,000および13,
000にピーク分子量を有するものであり、また、この
複合樹脂粒子の重量平均粒径は122nmであった。
【0234】(ラテックス2Lの調製:シェリング剤
用)攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を
取り付けた5000mlのセパラブルフラスコに、一般
式(1)の化合物1を1.0g、一般式(2)の化合物
4を4.0gをイオン交換水3000gに溶解させた界
面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230
rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温
させた。
【0235】この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫
酸カリウム:KPS)10gをイオン交換水400gに
溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした
後、スチレン560g、n−ブチルアクリレート200
g、メタクリル酸40g、n−オクチル−3−メルカプ
トプロピオン酸エステル25gからなる単量体混合液を
1時間かけて滴下し、この系を75℃にて2時間にわた
り加熱、攪拌することにより重合を行った。これを「ラ
テックス2L」とする。
【0236】《着色剤の分散》一般式(1)の化合物1
を12g、一般式(2)の化合物4を48gをイオン交
換水1600mlに攪拌溶解した。この溶液を攪拌しな
がら、カーボンブラック(リーガル330R:キャボッ
ト社製)420.0gを徐々に添加し、次いで、攪拌装
置「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)を
用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液
(以下、「着色剤分散液1」という。)を調製した。こ
の着色剤分散液1における着色剤粒子の粒子径を、電気
泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)
を用いて測定したところ、110nmであった。
【0237】《着色粒子1の作製》 (ラテックス1HMLの複合樹脂粒子と着色剤粒子の凝
集、融着、会合)ラテックス1HML420.7g(固
形分換算)と、イオン交換水900gと「着色剤分散液
1」200gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装
置、攪拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)
に入れ攪拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、
この溶液に5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH
を8〜11.0に調整した。
【0238】次いで、塩化マグネシウム・6水和物1
2.1gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液
を、攪拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分
間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて
90℃まで昇温した。その状態で、「コールターカウン
ターTA−II」にて会合粒子の粒径を測定し、個数平均
粒径が4〜7μmになった時点で、塩化ナトリウム4
0.2gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液
を添加して粒子成長を停止させ、さらに、熟成処理とし
て液温度98℃にて6時間にわたり加熱攪拌することに
より融着を継続させた。
【0239】(シェリング操作)上記記載の、凝集、融
着、会合処理後、更に、ラテックス2L(樹脂粒子の分
散液)96gを添加し、3時間にわたり加熱攪拌を継続
し、ラテックス(1HML)の凝集粒子表面にラテック
ス2Lを融着させた。ここで、塩化ナトリウム40.2
gを加え、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、塩酸を
添加してpHを2.0に調整し、攪拌を停止した。生成
した塩析、凝集、融着粒子を濾過し、着色粒子の固形分
量の120倍量にあたる45℃イオン交換水を用いて洗
浄し、その後、40℃の温風で乾燥することにより、着
色粒子1を得た。
【0240】《着色粒子2の作製》着色粒子1の作製に
おいて、下記のような化合物使用量の変更を行った以外
は同様にして着色粒子2を作製した。
【0241】 調製ステップ 一般式(1) 一般式(2) ラテックス(1H) 化合物2:1.5g 化合物4:3.5g ラテックス(1HM) 化合物2:0.3g 化合物4:0.7g ラテックス2L 化合物2:1.5g 化合物4:3.5g 着色剤分散液1 化合物2:18g 化合物4:42g 《着色粒子3の作製》着色粒子1の作製において、下記
のような化合物使用量の変更を行った以外は同様にして
着色粒子3を作製した。
【0242】 調製ステップ 一般式(1) 一般式(3) ラテックス(1H) 化合物3:0.75g 化合物5:4.25g ラテックス(1HM) 化合物3:0.15g 化合物5:0.85g ラテックス2L 化合物3:0.75g 化合物5:4.25g 着色剤分散液1 化合物3:9g 化合物5:51g 《着色粒子4の作製》着色粒子1の作製において、下記
のような化合物使用量の変更を行った以外は同様にして
着色粒子4を作製した。
【0243】 調製ステップ 一般式(1) 一般式(2) ラテックス(1H) 化合物1:0.45g 化合物4:4.55g ラテックス(1HM) 化合物1:0.09g 化合物4:0.91g ラテックス2L 化合物1:0.45g 化合物4:4.55g 着色剤分散液1 化合物1:5.4g 化合物4:54.6g 《着色粒子5の作製》着色粒子1の作製において、下記
のような化合物使用量の変更を行った以外は同様にして
着色粒子5を作製した。
【0244】 調製ステップ 一般式(1) 一般式(2) ラテックス(1H) 化合物1:4.1g 化合物4:0.9g ラテックス(1HM) 化合物1:0.82g 化合物4:0.18g ラテックス2L 化合物1:4.1g 化合物4:0.9g 着色剤分散液1 化合物1:49.2g 化合物4:10.8g 《着色粒子6の作製》:比較 着色粒子1の作製において、洗浄度合いを変更(着色粒
子の固形分量の30倍量にあたる45℃イオン交換水を
用いて洗浄)した以外は同様にして、比較用の着色粒子
6を作製した。
【0245】《着色粒子7の作製》:比較 着色粒子1の作製において、下記のような化合物使用量
の変更を行った以外は同様にして比較用の着色粒子7を
作製した。
【0246】 調製ステップ 一般式(1) ラテックス(1H) 化合物1:5g ラテックス(1HM) 化合物1:1g ラテックス2L 化合物1:5g 着色剤分散液1 化合物1:60g 《着色粒子8の作製》着色粒子1の作製において、下記
のような化合物使用量の変更を行った以外は同様にして
着色粒子8を作製した。
【0247】 調製ステップ 一般式(2) ラテックス(1H) 化合物4:5g ラテックス(1HM) 化合物4:1g ラテックス2L 化合物4:5g 着色剤分散液1 化合物4:60g 《着色粒子9の作製》:比較 着色粒子1の作製において、下記のような化合物使用量
の変更を行った以外は同様にして比較用の着色粒子9を
作製した。
【0248】 調製ステップ 一般式(3) ラテックス(1H) 化合物5:5g ラテックス(1HM) 化合物5:1g ラテックス2L 化合物5:5g 着色剤分散液1 化合物5:60g 《トナーの調製》上記で作製した着色粒子1〜5、比較
の着色粒子6〜9にそれぞれ疎水性シリカ(数平均一次
粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎
水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化
度=63)添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して
トナーを得た。これらをトナー1〜5、比較トナー1〜
4とする。尚、形状及び粒径等の物性に関しては着色粒
子及びトナーのいずれも差異は無いことを確認した。
【0249】以下、表1にトナー中の界面活性剤量及び
得られたトナーの物性値をしめす。
【0250】
【表1】
【0251】《現像剤の調製》上記トナー1〜5、比較
トナー1〜4に対してシリコーン樹脂を被覆した体積平
均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー
濃度が6%の現像剤を調製した。これらを、現像剤1〜
5、比較の現像剤1〜4を各々作製した。
【0252】得られた現像剤の各々について下記のよう
に特性評価を行った。 《転写率評価》市販のデジタル複写機コニカSitio
s7075(コニカ株式会社製)を評価機として使用
し、高温高湿環境(33℃、50%RH)にて連続印字
を行い、感光体上に60mg/cm2の画像を形成し、
転写剤である紙に転写された単位面積あたりの付着量を
測定した。転写率が80%以上であれば、画像濃度の均
一性が良好である。
【0253】《定着巻き付き》市販のデジタル複写機コ
ニカSitios7075(コニカ株式会社製)の定着
装置を改造し、下記評価条件にて定着巻き付き評価を行
った。
【0254】熱ローラ定着方式を採用して、上記の如く
得られた現像剤を以下の条件のもと、耐巻き付き性の評
価を行った。評価は、コピー用紙の先端部に5mmの余
白を設けて30mm幅のベタ黒画像を形成した未定着画
像を、定着ローラ(上ローラ)の表面温度を140℃〜
180℃まで10℃刻みで可変させた状態で定着させ、
定着巻き付きの発生を目視で確認し、下記のようにラン
ク評価した。
【0255】 圧力 170N/ニップ面積 ニップ幅 5.0mm 印字の線速 80mm/sec ○:巻き付き発生なし ×:巻き付き発生あり 得られた結果を表2に示す。
【0256】
【表2】
【0257】表2から、比較に比べて、本発明の試料
は、良好な転写率を示し、且つ、定着温度の変化があっ
ても定着巻き付きがないことが明らかである。
【0258】
【発明の効果】本発明により、高温高湿条件下において
も、転写性が高く、且つ、定着ローラへの巻き付きが少
ない静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製
造方法及び画像形成方法を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、角のないトナー粒子の投影像を示す
説明図であり、(b)および(c)は、それぞれ角のあ
るトナー粒子の投影像を示す説明図である。
【図2】本発明において使用する定着装置の一例を示す
断面図を表す。
【符号の説明】
8 記録材 10 加熱ローラ 11 芯金 12 被覆層 13 加熱部材 20 加圧ロール 21 芯金 22 被覆層 T 記録材上に形成されたトナー像
フロントページの続き (72)発明者 大村 健 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AB02 AB03 CA23 EA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子とを
    融着させる工程を経て製造された静電荷像現像用トナー
    において、 下記一般式(1)と、下記一般式(2)または(3)で
    表される界面活性剤を合計で1ppm〜1000ppm
    含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。 一般式(1) R1O(R2O)nSO31 一般式(2) R3OSO32 一般式(3) R4−(C64)α−SO33 〔式中、R1、R3、R4は、各々炭素数6〜22を有す
    る脂肪族炭化水素基または、アリールアルキル基を表
    し、−(C64)α−は、置換基を有してもよいフェニ
    レン基を表し、αは、オルトフェニレン基(o)、メタ
    フェニレン基(m)またはパラフェニレン基(p)を表
    す。nは1〜11の数を表す。M1、M2、M 3は各々、
    1価の金属元素またはアンモニウムイオンを表す。〕
  2. 【請求項2】 トナー中の前記一般式(1)と、前記一
    般式(2)または(3)で表される界面活性剤の合計量
    において、前記一般式(1)で表される界面活性剤の割
    合が10質量%〜80質量%であることを特徴とする請
    求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の静電荷像現像
    用トナーを製造するに当たり、重合性単量体を水系媒体
    中で重合して樹脂を製造するという工程を有することを
    特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の静電荷像現像
    用トナーを製造するに当たり、トナー粒子が、樹脂粒子
    を水系媒体中で凝集、融着させる工程を経て製造される
    ことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 静電荷像担持体上に静電荷像を形成する
    工程、静電荷像現像用トナーを含む現像剤で該静電荷像
    を現像してトナー画像を形成する工程、及び該トナー画
    像を転写体上に転写する工程を含む画像形成方法におい
    て、該静電荷像現像用トナーとして請求項1または2に
    記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする
    画像形成方法。
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