JP2003255134A - 偏光発光性プラスチックフィルム及びその製造方法 - Google Patents

偏光発光性プラスチックフィルム及びその製造方法

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JP2003255134A JP2002059991A JP2002059991A JP2003255134A JP 2003255134 A JP2003255134 A JP 2003255134A JP 2002059991 A JP2002059991 A JP 2002059991A JP 2002059991 A JP2002059991 A JP 2002059991A JP 2003255134 A JP2003255134 A JP 2003255134A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムの任意の部位に、優れた偏光発光性
を発揮させるための二色性色素再配列部が容易に形成さ
れた偏光発光性プラスチックフィルムを得る。 【解決手段】 偏光発光性プラスチックフィルムは、二
色性色素を含有し且つ一軸方向の応力が賦加されている
プラスチックフィルムに、パルス幅が10-12秒以下の
レーザーの照射により、二色性色素が再配列した二色性
色素再配列部を形成して作製されたことを特徴とする。
前記一軸方向の応力は、二色性色素を含有するプラスチ
ックフィルムの平面内に一軸方向に賦加された応力であ
ってもよい。パルス幅が10-12秒以下のレーザーが、
プラスチックフィルムに賦加されている応力と同一の一
軸方向に、その焦点を移動させながら照射されることが
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルムの高機能化・高性能化のためのレーザー加工に関す
る技術分野および光学機能材料に関する技術分野に属し
ており、さらには二色性色素を含有するプラスチックフ
ィルムをレーザー加工することにより得られる偏光発光
性プラスチックフィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチック構造体(部品)の表
面や内部を高機能化する要求が高まってきている。この
ような高機能化の要求に対して、プラスチック構造体自
身をポリマーアロイ化又は複合化する材料面での技術対
応と、要求に合わせて機能部位を組み込んだり、構造の
制御を行ったりする加工面での技術対応との2つの面で
の取り組みが行われている。例えば、プラスチック構造
体の内部(バルク)の高機能化・高性能化では、電気や
光の伝導性、光の透過性又は遮断性、水分やガスの透過
性又は遮断性、熱・光・応力等の外部刺激に対する応答
性又は記憶性などの様々な特性の要求に対応して、材料
・加工面の両面から種々の技術的な取り組みがなされて
いる。具体的には、プラスチック構造体の内部に、元の
プラスチック内部の構造と異なった構造部位を形成する
方法(技術)として、熱を加えることにより相分離(組
成変化)、再結晶化(密度や結晶化度の変化)や熱反応
を生じさせる方法、圧力や応力を加えることにより分子
配向(配向度、光学的・機械的異方性)を促進したり電
気的・光学的変化を促進したりする方法、光を照射する
ことにより光反応(電気的化学結合反応)・光架橋(架
橋や硬化)・光分解(結合の開裂)などを生じさせる方
法が検討されてきている。このような方法(技術)の中
で、熱や圧力などは、プラスチック構造体全体に作用さ
せる場合が多く、プラスチック構造体内部における任意
の場所(部位)に限定して作用させ、元のプラスチック
構造体内部と異なる構造を形成するのは不向きである。
一方、光は、本質的に、プラスチック構造体内部の任意
の場所への作用させることに適した手段であり、より微
細な構造制御による高機能化・高性能化の技術のトレン
ドに貢献できる可能性がある。
【0003】一方、レーザー光源に対する技術進歩は著
しく、特に、パルスレーザーでは、ナノ秒(10-9秒)
のオーダーのパルス幅から、ピコ秒(10-12秒)のオ
ーダーのパルス幅へと超短パルス化が進んでおり、更に
最近では、チタン・サファイア結晶などをレーザー媒質
とするフェムト秒(10-15秒)のオーダーのパルス幅
を有するパルスレーザーなども開発されてきている。パ
ルス幅が10-12秒以下である(例えば、パルス幅がフ
ェムト秒のオーダーである)超短パルスレーザー又はそ
のシステムは、通常のレーザーが持つ、指向性、空間的
・時間的なコヒーレントなどの特徴を有するとともに、
パルス幅が極めて狭いことから、同じ平均出力であって
も、単位時間・単位空間当たりの電場強度が極めて高い
という特徴を有している。そのため、この高い電場強度
を利用して、超短パルスレーザーを物質中に照射して新
たな構造(誘起構造)を形成させる試みが、無機ガラス
材料を主な対象物として行われてきている。
【0004】また、高分子材料であるアモルファス・プ
ラスチック等は、無機ガラス材料と比較して、ガラス転
移温度が低い。これは、無機ガラス材料が共有結合で三
次元的に結合してアモルファス構造が形成されているの
に対して、高分子材料は、一次元的に共有結合で繋がっ
た高分子鎖が三次元的に絡み合ってアモルファス構造が
形成されていることを反映した結果である。従って、無
機ガラス材料に対しては、大きな照射エネルギーで照射
しないと、誘起構造が形成されないが、高分子材料で
は、高いエネルギーの照射は材料の劣化を引き起こす虞
があるので、高いエネルギーの照射は回避する必要があ
る。
【0005】一方で、高分子材料は、熱伝導性が低いと
いう特徴を有しているので、蓄熱し易い傾向がある。す
なわち、高分子材料は熱運動が無機ガラス材料に比べて
容易に起こり、運動や反応に必要な熱量が少なくて済む
ので、無機ガラス材料に比べて、比較的低い照射エネル
ギーでも誘起構造が形成される可能性がある。しかしな
がら、高分子材料であるプラスチック構造体に関して、
パルス幅が10-12秒以下である(例えば、パルス幅が
フェムト秒のオーダーである)超短パルスレーザーの照
射による誘起構造形成の検討は、現在まで、無機ガラス
材料ほどには行われていなかった。
【0006】一方、自然光や楕円偏光から直線偏光を選
択するための偏光(ポラライザー)フィルムとしては、
ポリビニルアルコールやポリエチレンテレフタレートな
どのプラスチック材料に、沃素や二色性色素などの偏光
機能を発現する材料を含有させて延伸させることにより
得られる偏光機能を有する偏光フィルムが液晶ディスプ
レーの表示用として広く使用されている。また、直線偏
光と円偏光の変換を行うための位相差フィルム(1/4
λ板)や、直線偏光の方位角の変換を行うための位相差
フィルム(1/2λ板)としては、ポリカーボネートな
どのプラスチック材料の厚み方向に応力を賦加すること
により残留歪みを与えて、屈折率異方性(複屈折性)を
発生させたものや、屈折率異方性を有する液晶性材料を
多層化したものが、液晶ディスプレーの視野角拡大用と
して広く用いられている。これらの偏光フィルム並びに
位相差フィルムは、入射する光の特性を所望する特性に
変更する受動的な光学機能材料であり、プラスチック材
料の特徴である軽量・柔軟性・加工性・低コスト性を活
用して、広く使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、偏光発光特性に優れているとともに、容易に製造す
ることができる偏光発光性プラスチックフィルム及びそ
の製造方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、プラスチックフィルムにおける任意の部位に、偏光
発光性を発揮させるための二色性色素再配列部が形成さ
れた偏光発光性プラスチックフィルム及びその製造方法
を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、パ
ルス幅が10-12秒以下である超短パルスレーザーの照
射により、優れた偏光発光特性を有し、表示用や光学機
能部材用として実用性が優れている偏光発光性プラスチ
ックフィルム及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、二色性色素を含有
し且つ一軸方向の応力が賦加されているプラスチックフ
ィルムに、特定のパルス幅のレーザーを照射すると、二
色性色素が再配列した二色性色素再配列部を形成して、
優れた偏光発光特性を有する偏光発光性プラスチックフ
ィルムを容易に作製することができることを見出し、本
発明を完成させた。
【0009】すなわち本発明は、二色性色素を含有し且
つ一軸方向の応力が賦加されているプラスチックフィル
ムに、パルス幅が10-12秒以下のレーザーの照射によ
り、二色性色素が再配列した二色性色素再配列部を形成
して作製されたことを特徴とする偏光発光性プラスチッ
クフィルムである。
【0010】前記一軸方向の応力は、二色性色素を含有
するプラスチックフィルムの平面内に一軸方向に賦加さ
れた応力であってもよい。また、パルス幅が10-12
以下のレーザーは、プラスチックフィルムに賦加されて
いる応力と同一の一軸方向に、その焦点を移動させなが
ら照射されてもよい。
【0011】また、前記二色性色素を含有するプラスチ
ックフィルムとしては、パルス幅が10-12秒以下のレ
ーザーの発振波長および400〜800nmの可視光波
長領域において95%以上の光透過率を有していること
が好ましく、さらにプラスチックフィルムを構成する高
分子材料の重量平均分子量が、該高分子材料の臨界絡み
合い分子量の5倍以上であることが好ましい。前記二色
性色素の発光波長は、400〜800nmの可視光波長
領域にあってもよい。
【0012】本発明には、二色性色素を含有し且つ一軸
方向の応力が賦加されているプラスチックフィルムに、
パルス幅が10-12秒以下のレーザーを照射することに
より、二色性色素が再配列した二色性色素再配列部を形
成して、前記偏光発光性プラスチックフィルムを作製す
ることを特徴とする偏光発光性プラスチックフィルムの
製造方法も含まれる。
【0013】
【発明の実施の態様】以下に、本発明を必要に応じて図
面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の部材につ
いては、同一の符号を付している場合がある。 (二色性色素再配列部の形成方法)本発明では、二色性
色素を含有し且つ一軸方向の応力が賦加されているプラ
スチックフィルムに、パルス幅が10-12秒以下のレー
ザー(「超短パルスレーザー」と称する場合がある)を
外部から照射して、プラスチックフィルムに(例えば、
プラスチックフィルムの表面又は内部に)二色性色素が
再配列した二色性色素再配列部を形成している。図1は
二色性色素を含有し且つ一軸方向の応力が賦加されてい
るプラスチックフィルムに二色性色素再配列部を形成す
る方法の一例を示す概略鳥瞰図である。図1において、
1は偏光発光性プラスチックフィルム(レーザー加工後
のプラスチックフィルム)、11は二色性色素を含有し
且つ一軸方向の応力が賦加されているプラスチックフィ
ルム(「レーザー加工前のプラスチックフィルム」と称
する場合がある)、2は二色性色素再配列部(単に「色
素再配列部」と称する場合がある)、3は二色性色素未
再配列部(単に「色素未再配列部」と称する場合があ
る)、4はレーザー加工前のプラスチックフィルム11
に一軸方向に賦加されている応力、5はレンズ、6は超
短パルスレーザー(単に「レーザー」と称する場合があ
る)、Lはレーザー6の照射方向である。図1では、レ
ーザー加工前のプラスチックフィルム11は二色性色素
を含有しており、さらに一軸方向の応力4が賦加されて
いる。このレーザー加工前のプラスチックフィルム11
に、レーザー6を照射することにより、該レーザー6の
照射による影響を受けて、二色性色素が再配列した色素
再配列部2が形成されている。なお、色素未再配列部3
は、レーザー6の照射による影響を受けておらず、二色
性色素再配列部が形成されていない部位であり、元の状
態又は形態を保持している。
【0014】レーザー6は、レーザー加工前のプラスチ
ックフィルム11に向けて、照射方向Lの向きで、すな
わちZ軸と平行な方向で、照射している。なお、レーザ
ー6はレンズ5を用いることにより焦点を絞って合わせ
ることができる。従って、レーザーの焦点を絞って合わ
せる必要が無い場合等では、レンズを用いる必要はな
い。
【0015】また、レーザー加工前のプラスチックフィ
ルム11はフィルム状の形態を有しており、その上面は
X−Y平面に対して平行(Z軸に対して垂直)となって
いる。さらにまた、該レーザー加工前のプラスチックフ
ィルム11はY軸方向に応力4が賦加されている。すな
わち、レーザー加工前のプラスチックフィルム11は一
軸方向(図1ではY軸方向)に延伸された状態である。
なお、レーザー加工前のプラスチックフィルム11とし
ては、上面が略長方形のものを用いているが、如何なる
形状のものであってもよく、またその大きさや厚みなど
も特に制限されない。
【0016】7aはレーザー6の照射をし始めたときの
焦点を合わせた最初の位置又はその中心位置(「照射開
始位置」と称する場合がある)、7bはレーザー6の照
射を終えたときの焦点を合わせた最終の位置又はその中
心位置(「照射終了位置」と称する場合がある)であ
り、7cはレーザー6の照射の焦点又はその中心位置
(単に「焦点位置」と称する場合がある)が照射開始位
置7aから照射終了位置7bに移動する移動方向であ
る。7はレーザー6の照射の焦点位置又は焦点の中心位
置が移動した軌跡(「焦点位置軌跡」と称する場合があ
る)である。すなわち、図1では、レーザー6の焦点位
置を、照射開始位置7aから照射終了位置7bにかけ
て、焦点位置の移動方向7cの方向で、連続的に直線的
に移動させており、該移動した焦点位置の軌跡が焦点位
置軌跡7である。該焦点位置軌跡7において、焦点位置
が移動した方向7cは、レーザー6の照射方向Lと垂直
な方向(図1では、Y軸と平行な方向)となっている。
【0017】具体的には、レーザー加工前のプラスチッ
クフィルム11にレーザー6が照射方向Lの方向で照射
されて、前記レーザー6の焦点位置軌跡7上の各焦点位
置及びその周辺部(近辺部)において、一軸方向の応力
が賦加されているプラスチックフィルム11が局部的に
加熱されて高温状態(特に、ガラス転移温度以上の高温
状態)となって溶融され、該プラスチックフィルム11
中の高分子鎖の運動性が高められ、その結果、プラスチ
ックフィルム11中の高分子鎖が、応力が賦加されてい
る一軸方向(一方向)に配向(再配向)する。このと
き、前記高分子鎖の分子量が、その高分子材料の臨界絡
み合い分子量(Mc)よりも充分に大きければ、より容
易に再配向が生じる。また、二色性色素は、分子構造的
に方向性を有しているので(すなわち異方性を有してい
るので)、高分子鎖の再配向過程に対応して、ランダム
な方向にあった状態から高分子鎖の再配向の方向に沿っ
て配列するようになる。すなわち、超短パルスレーザー
の照射により、高分子鎖が一方向に配向されると、該高
分子鎖中に含まれている二色性色素も前記一方向に配向
している高分子鎖に沿って再配列される。そして、レー
ザー6の照射が終了されると、前記高温となった焦点位
置及びその周辺部は冷却されて、溶融しているプラスチ
ックフィルム11が固化して、一方向に配向された高分
子鎖とともに、二色性色素の一方向に再配列されている
状態が固定される。これにより、一方向に再配列されて
いる色素再配列部2と、いずれの方向にも配列されずラ
ンダムな状態にある色素未再配列部3とが形成されてい
る。
【0018】また、レーザー6の照射に際して、その焦
点の位置を連続的に移動させているので、レーザー加工
前のプラスチックフィルム11の二色性色素が再配列さ
れる部位も焦点位置の移動に応じて連続的に移動して、
図1や2で示されるように、移動方向に延びて二色性色
素が再配列された部位からなる色素再配列部2が形成さ
れている。図2は、図1の二色性色素再配列部及びその
近辺について示す概略図である。図2において、8aは
高分子鎖、8bは二色性色素を示している。このよう
に、二色性色素再配列部2の内部では高分子鎖8aの再
配向の方向に沿って、二色性色素8bが配列し、二色性
色素未再配列部3では、二色性色素8bは配列しておら
ず、ランダムな状態である。
【0019】例えば、図1に示すように、レーザー6の
焦点位置を、移動方向7cの方向に、照射開始位置7a
から照射終了位置7bに移動させた場合、移動方向7c
の方向に沿って形成された色素再配列部2を形成するこ
とができる。従って、色素再配列部2の長手方向は、移
動方向7cの方向である。なお、図1では、移動方向7
cと、応力が賦加されている一軸方向とが同一の方向で
あるので、応力が賦加されている一軸方向に沿って配向
された高分子鎖に沿って、二色性色素が再配列された色
素再配列部2が形成されている。
【0020】このように、本発明では、レーザー6をレ
ーザー加工前のプラスチックフィルム11の表面又は内
部における任意の部位に焦点を合わせ、必要に応じて、
図1で示されるようにその焦点を移動させて照射するこ
とにより、色素再配列部2を形成することができる。レ
ーザー6の焦点位置の移動方向は、特に制限されず、如
何なる方向であってもよい。例えば、レーザー6の照射
方向Lに対して、垂直な方向、平行な方向(レーザー6
の照射方向と同一の方向又は反対の方向)、斜めの方向
などが挙げられる。レーザー6の焦点位置は、何れかの
方向のみに直線的に移動させることもでき、種々の方向
に曲線的に移動させることもできる。また、レーザー6
の焦点位置は、連続的又は間欠的に移動させることもで
きる。
【0021】レーザー6の焦点位置を移動させる速度
(移動速度)は、特に制限されず、レーザー加工前のプ
ラスチックフィルムの材質やレーザー6の照射エネルギ
ーの大きさ等に応じて適宜選択することができる。な
お、前記移動速度をコントロールすることにより、色素
再配列部の大きさ等をコントロールすることも可能であ
る。
【0022】また、超短パルスレーザーは、単数で用い
てもよく、複数で用いてもよい。すなわち、超短パルス
レーザーを照射する際には、1光束で照射する方法や、
多光束干渉で照射する方法を採用することができる。な
お、多光束干渉で照射する方法とは、複数のレーザーを
多方向から照射して、その交点又はその近傍に二色性色
素再配列部を形成するような光の干渉を利用して照射す
る方法を意味しており、一光束で照射する方法とは、前
記のような光の干渉を利用せずに、単一のレーザー(単
光源)で照射する方法を意味している。例えば、2光束
干渉でレーザーを照射する方法としては、2台のレーザ
ーを用いて照射する方法や、ビームスプリッター(例え
ば、ハーフミラー、プリズム、グレーティングなど)を
用いて1台のレーザーによる光を分光して照射する方法
などを採用することができる。
【0023】本発明において、二色性色素再配列部の形
状としては、特に制限されず、例えば、円柱状、楕円柱
状、棚状、球状、直方体状、立方体状などの形状を含む
種々の形状が挙げられる。なお、二色性色素再配列部の
形状が、球状、直方体状や立方体状の場合は、通常、超
短パルスレーザーの照射点に直接的に各二色性色素再配
列部が独立して形成された形態となっており、一方、円
柱状、楕円柱状や棚状の場合は、通常、超短パルスレー
ザーの照射点が移動した方向に二色性色素が再配列され
た部位が連続的に形成されている形態となっている。
【0024】本発明では、例えば、図1で示されるよう
に、二色性色素再配列部は、超短パルスレーザーの焦点
位置又は照射位置を起点にし、照射方向側に、高分子鎖
の応力が賦加されている一軸方向への配向に伴って二色
性色素が再配列されて形成された二色性色素再配列部位
が、焦点位置の移動方向(長手方向)に向かって連続し
て形成されているような状態又は形態として作製するこ
とができる。具体的には、焦点位置を照射方向に垂直な
方向に直線的に移動させた場合、長手方向に対する垂直
断面形状が、焦点位置を起点として(すなわち、上端と
して)、照射方向に延びた又は拡がるような略楕円形状
又は略長方形状となり、該長手方向に対する垂直断面形
状が焦点の移動方向(長手方向)に連続して形成された
ような二色性色素再配列部を形成することができる。
【0025】なお、高分子鎖が配向している方向は、応
力が賦加されている一軸方向であり、超短パルスレーザ
ーの焦点の移動方向又は二色性色素再配列部の長手方向
の方向でなくてもよい。本発明では、高分子鎖の配向方
向は、超短パルスレーザーの焦点の移動方向(又は二色
性色素再配列部の長手方向)と同一の方向又は直角の方
向であることが好ましい。また、二色性色素は、高分子
鎖の配向方向に沿って再配列されているので、二色性色
素の配列方向は、高分子鎖の配向方向となっている。
【0026】また、二色性色素が再配列されている程度
は、均一であってもよく、不均一であってもよい。従っ
て、二色性色素再配列部は、再配列された程度が均一的
であるように二色性色素が再配列されて形成されている
ような構成であってもよく、また、二色性色素未再配列
部側の端部から内部又は焦点位置若しくはその中心に向
かって、再配列された程度が徐々に連続的に増加するよ
うに、二色性色素が再配列されて形成されているような
構成であってもよい。従って、二色性色素再配列部と、
二色性色素未再配列部との界面(又は境界)は、明瞭又
は不明瞭となっていてもよい。
【0027】本発明では、1つの偏光発光性プラスチッ
クフィルムにおいて、二色性色素再配列部の数は、特に
制限されず、単数であってもよく、複数であってもよ
い。内部に複数の二色性色素再配列部が形成されている
偏光発光性プラスチックフィルムでは、適度な間隔を隔
てて二色性色素再配列部を積層したような積層構造とす
ることも可能である。1つの偏光発光性プラスチックフ
ィルムの内部に複数の二色性色素再配列部が設けられて
いる場合、二色性色素再配列部間の間隔は、任意に選択
することができる。前記二色性色素再配列部間の間隔
は、5μm以上であることが好ましい。偏光発光性プラ
スチックフィルムの内部に設けられた二色性色素再配列
部間の間隔が5μm未満であると、二色性色素再配列部
の作製時に二色性色素再配列部同士が融合して、独立し
た複数の二色性色素再配列部とすることができない場合
がある。
【0028】本発明では、二色性色素再配列部の大き
さ、形状、再配列の程度などは、レーザーの照射時間、
レーザーの焦点位置の移動方向やその速度、レーザー加
工前のプラスチックフィルムの材質の種類、レーザーの
パルス幅の大きさや照射エネルギーの大きさ、レーザー
の焦点を調整するためのレンズの開口数や倍率などによ
り適宜調整することができる。
【0029】このように、超短パルスレーザーを、その
焦点をレンズを利用して絞って合わせて、レーザー加工
前のプラスチックフィルムの任意の部位(又は箇所)に
照射し、必要に応じて前記レーザーの焦点位置(又は照
射位置)を移動させることにより、二色性色素再配列部
を任意の部位(特に内部の部位)に設けることができ
る。前記レーザーの焦点位置の移動は、レーザー及びレ
ンズと、プラスチック材料との相対位置を動かせること
により、例えば、レーザー及びレンズ、及び/又はプラ
スチック材料を移動させることにより、行うことができ
る。具体的には、例えば、2次元又は3次元の方向に精
密に動かすことができるステージ上にレーザー加工前の
プラスチックフィルム(照射サンプル)を設置し、超短
パルスレーザー発生装置及びレンズを前記レーザー加工
前のプラスチックフィルムに対して焦点が合うよう(任
意の部位でよい)に固定し、前記ステージを動かせて焦
点位置を移動させることにより、レーザー加工前のプラ
スチックフィルムの任意の部位に、目的とする形状の二
色性色素再配列部を作製して、偏光発光性プラスチック
フィルムを製造することができる。なお、前記ステージ
の移動速度、移動方向や移動時間などをコントロールす
ることにより、レーザーの照射を2又は3次元的な連続
性を持って任意に行うことができる。
【0030】このように、本発明では、超短パルスレー
ザーをその焦点を絞って照射して、必要に応じて前記焦
点位置を移動させるという簡単な操作により、二色性色
素を含有し且つ一軸方向の応力が賦加されているプラス
チックフィルムにおける任意の部位(内部など)に円滑
に二色性色素再配列部を形成できる。しかも、レーザー
の照射部(焦点位置)及びその近傍における局部的な加
熱・延伸による高分子鎖の配向に伴って二色性色素が再
配列されて二色性色素再配列部が形成されているので、
本発明の偏光発光性プラスチックフィルムは、プラスチ
ックフィルム全体を加熱・延伸させる従来の方法により
作製されたものよりも、優れた偏光発光特性を有してい
る。なお、プラスチックフィルム全体を加熱・延伸させ
る従来の方法では、プラスチックフィルム中の応力分担
能力の不均一性を反映して、高分子鎖の配向と二色性色
素の再配列とが不均一に起こる場合がある。
【0031】本発明では、二色性色素再配列部の大きさ
としては、例えば、直径又は1辺の長さが1mm以下
(好ましくは500μm以下)であってもよい。このよ
うに、二色性色素再配列部の大きさが極めて小さくて
も、レーザーとして超短パルスレーザーを用いることに
より、精密に二色性色素再配列部を制御して作製するこ
とができる。
【0032】[プラスチックフィルム]レーザー加工前
のプラスチックフィルムは、ポリマー成分により構成さ
れ、二色性色素を含有している。また、超短パルスレー
ザーを照射して二色性色素再配列部の形成時には、一軸
方向の応力が賦加されている。レーザー加工前のプラス
チックフィルムに対して超短パルスレーザーの照射を有
効に行うためには、レーザー加工前のプラスチックフィ
ルムは超短パルスレーザーの発振波長に対して十分な光
透過性を有していることが重要である。そのため、超短
パルスレーザーの発振波長の領域に、著しい光の吸収や
散乱を起こす着色したプラスチックフィルムや、散乱粒
子を多量に含有しているプラスチックフィルムは望まし
くない。具体的には、レーザー加工前のプラスチックフ
ィルムは、超短パルスレーザーの発振波長領域におい
て、95%以上の光透過率を有していることが好まし
い。
【0033】また、偏光発光性プラスチックフィルムと
して実用的に機能させるためには、400〜800nm
の可視光波長領域において発光した光が十分に透過する
光透過率を有していることが重要である。そのため、レ
ーザー加工前のプラスチックフィルムは、400〜80
0nmの可視光波長領域において、95%以上の光透過
率を有していることが好ましい。
【0034】さらにまた、偏光発光性プラスチックフィ
ルムとして実用的に機能させるためには、二色性色素
は、発光する光の波長(発光波長)が400〜800n
mの可視光波長領域にあることが重要である。
【0035】プラスチックフィルムは、常温で自立性を
有するプラスチックフィルムが好ましい。プラスチック
フィルムの厚みは、特に制限されないが、例えば、10
00μm以下(例えば、10〜1000μm)、好まし
くは30〜500μm程度である。また、プラスチック
フィルムの熱的な性質としては、アモルファス・プラス
チックの場合、ガラス転移温度が常温(20〜25℃)
以上であることが重要であり、特に、70℃以上のガラ
ス転移温度を示すポリマー成分を少なくとも1成分含有
していることが好ましい。ガラス転移温度が低いと、超
短パルスレーザーの照射により形成された高分子鎖の配
向及び二色性色素の再配列の緩和が起こり易く、形成さ
れた二色性色素再配列部の構造の安定性が低下する。
【0036】(ポリマー成分)レーザー加工前のプラス
チックフィルムを構成するポリマー成分は、ホモポリマ
ーであってもよく、またコポリマーであってもよく、さ
らにまた各種のポリマーのブレンドであってもよい。従
って、1つのガラス転移温度(ガラス転移点)を有する
ポリマー材料から構成されていてもよく、2つ以上のガ
ラス転移温度を有するポリマー材料から構成されていて
もよい。プラスチックフィルムを構成するポリマー成分
としては、有機系高分子(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、紫外線硬化性樹脂など)や無機系高分子などの各種
ポリマー成分を用いることができる。
【0037】1つのガラス転移温度(ガラス転移点)を
有するポリマー材料としては、通常、光学用フィルムと
して使用されているプラスチックフィルムを構成するポ
リマー材料の中から、目的とする機能などに応じて適宜
選択することができる。具体的には、1つのガラス転移
温度(ガラス転移点)を有するポリマー材料としては、
例えば、ポリカーボネート(PC);ポリメチルメタク
リレート(PMMA)などのメタクリレート系樹脂;ポ
リノルボルネン;熱可塑性エポキシ樹脂;ポリアリー
ル;ポリビニルアルコール(PVA);ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)などのポリエステル系樹脂;ポリエーテルス
ルホン(PES);ポリトリアセチルセルロース(TA
C);ポリスチレン(PSt);ポリアクリロニトリル
(PAN)などが挙げられる。
【0038】また、2つ以上のガラス転移温度を有する
ポリマー材料には、熱的な運動性が異なったお互いに相
溶性のない2つ以上の成分を含んで構成された材料系が
含まれる。このような材料系としては、2つ以上の異種
材料のブレンド物(例えば、2種以上のホモポリマー及
び/又はランダム共重合体のブレンド物、2種以上のブ
ロック共重合体のブレンド物など)、2つ以上の異種成
分から構成されたブロック共重合体などが挙げられる。
プラスチックフィルムが2つ以上のガラス転移温度を有
するポリマー材料から構成されている場合、低温側のガ
ラス転移温度が常温以下であることが好ましい。
【0039】具体的には、2つ以上のガラス転移温度を
有するポリマー材料の組み合わせの中で、例えば、低温
側のガラス転移温度が常温(例えば、20〜25℃、特
に23℃)以下で光学的に透明性を有するアモルファス
な成分としては、例えば、ポリイソプレンやポリブタジ
エンなどのポリジエン類;ポリイソブチレンなどのポリ
アルケン類;ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸エ
チルなどのポリアクリル酸エステル類;ポリブトオキシ
メチレンなどのポリビニルエステル類;ポリウレタン
類;ポリシロキサン類;ポリサルファイド類;ポリフォ
スファゼン類;ポリトリアジン類;ポリカーボラン類な
どが挙げられる。
【0040】また、高温側にガラス転移温度を有し光学
的に透明性の高い材料としては、ポリカーボネート(P
C);ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのメ
タクリレート系樹脂;ポリノルボルネン;熱可塑性エポ
キシ系樹脂;ポリアリール;ポリビニルアルコール(P
VA);ポリスチレン(PSt)、アクリロニトリル−
スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、スチレン
−メチルメタクリレート共重合体(St/MMA樹脂)
などのスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)など
のポリエステル系樹脂;ポリアクリロニトリル(PA
N);ポリエーテルスルホン(PES)(ポリエーテル
サルホン);ポリイミド;ポリエーテルイミド(PE
I);ポリアミドイミド;ポリエステルイミド;ポリア
ミド;ポリフェニレンエーテルなどのポリアリーレンエ
ーテル;ポリアリレート;ポリアセタール;ポリフェニ
レンスルフィド;ポリスルホン(ポリサルホン);ポリ
エーテルエーテルケトンやポリエーテルケトンケトンな
どのポリエーテルケトン類などが挙げられる。
【0041】なお、本発明では、ポリマー材料として
は、フッ化ビニリデン系樹脂、ヘキサフルオロプロピレ
ン系樹脂、ヘキサフルオロアセトン系樹脂等のフッ素系
樹脂や、ポリシラン等のポリシラン系ポリマーなどが配
合されていても良い。
【0042】ポリマー材料の分子量(重量平均分子量な
ど)は特に制限されないが、高分子鎖を有する高分子材
料の臨界絡み合い分子量(Mc)の5倍以上であること
が望ましい。具体的には、例えば、ポリマー材料の分子
量(重量平均分子量など)は、高分子材料の臨界絡み合
い分子量(Mc)や、目的とする偏光発光性プラスチッ
クフィルムなどに応じて、例えば、1,000以上(好
ましくは10,000〜500,000程度)の範囲か
ら選択することができる。
【0043】(二色性色素)レーザー加工前のプラスチ
ックフィルムに含有されている二色性色素としては、光
の吸収・発光特性に異方性を有している色素(染料、顔
料など)を用いることができ、具体的には、分子内の光
エネルギーの吸収による励起状態への遷移(吸収過程)
と、励起状態からの(吸収波長よりも長波長における)
発光を伴った基底状態への遷移(発光過程)とにおい
て、遷移モーメントに異方性を有している色素が含まれ
る。このような二色性色素としては、分子の長軸方向に
遷移モーメントを有する平行二色性と、逆の方向(長軸
方向と直角方向;短軸方向)に遷移モーメントを有する
垂直二色性色素などが挙げられ、さらに、1つの分子中
に平行二色性と垂直二色性との両方の特性を有する色素
(例えば、ナフトキノン系色素など)などが挙げられ
る。このような二色性色素として、代表的なものとして
は、例えば、ナフタレン、アントラセン、ペリノンなど
の芳香族多員環を有する化合物、チアゾール環やベンゾ
チアゾール環、クマリン環などのヘテロ芳香族環を有す
る化合物の他、これらの芳香族系多員環やヘテロ芳香族
環を分子内に複数含んでいる棒状化合物などが挙げられ
る。具体的には、二色性色素としては、例えば、アゾ系
色素(例えば、ジスアゾ系直接染料、トリスアゾ系直接
染料など)、アントラキノン系色素(例えば、β−置換
アントラキノン系分散染料など)、ベンジジン系色素
(例えば、C.I.Direct Red 28、C.
I.Direct Blue 90など)、スチルベン
系色素(例えば、C.I.Direct Yellow
12など)、ジナフチルアミン系色素(例えば、C.
I.Direct Red 31など)、ジフェニル尿
素系色素(例えば、C.I.Direct Yello
w 44など)などが挙げられる。二色性色素は単独で
又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0044】本発明では、二色性色素は、ポリマー成分
中に分散している状態で含まれていてもよく、ポリマー
成分の高分子鎖の末端や側鎖として結合している状態で
含まれていてもよい。
【0045】レーザー加工前のプラスチックフィルムに
おいて、二色性色素の含有割合は、ポリマー成分全量に
対して0.01〜10重量%(好ましくは0.1〜5重
量%、さらに好ましくは0.5〜2重量%)程度の範囲
から選択することができる。二色性色素の含有割合が
0.01重量%未満であると偏光発光特性が低下し、一
方、10重量%を超えると濃度消光により偏光発光特性
が低下する。
【0046】なお、本発明では、プラスチックフィルム
は、無機化合物や金属化合物などの他の材料を分散状態
で含んだ複合体や他の材料を層状の状態で含んだ積層体
であってもよい。また、必要に応じて架橋剤、滑剤、静
電防止剤、可塑剤、分散剤、安定剤、界面活性剤、無機
あるいは有機の充填剤などを含有していてもよい。
【0047】なお、プラスチックフィルムとしては、超
短パルスレーザーの照射により、照射の焦点スポットで
二光子などの多光子の作用が起こり、超短パルスレーザ
ーの発振波長(例えば、800nm)に吸収を有してお
らず、二光子(例えば、400nm)や三光子(例え
ば、267nm)に吸収を有しているポリマー材料から
構成されていると、プラスチックフィルム中の超短パル
スレーザーの光路において超短パルスレーザーの照射エ
ネルギーの吸収がなく、照射スポット近傍のみで照射の
作用が与えられる。そのため、プラスチックフィルムと
しては、二光子(例えば、400nm)や三光子(例え
ば、267nm)に吸収を有しているポリマー材料によ
り構成されていることが好ましい。
【0048】(応力の賦加)レーザー加工前のプラスチ
ックフィルムには、一軸方向の応力が賦加されている。
すなわち、レーザー加工前のプラスチックフィルムは、
一軸方向の応力が賦加された状態で、レーザー照射によ
る加工が行われている。レーザー加工前のプラスチック
フィルムに、一軸方向の応力を賦加した状態にする方法
としては、予めプラスチックフィルムを該プラスチック
フィルムのガラス転移温度(Tg)以上の温度に昇温
し、一軸方向の応力をかけた後、温度を下げて残留応力
を有する状態として、レーザー加工前のプラスチックフ
ィルムに一軸方向の応力を賦加させる方法や、このよう
な前処理を行うことなく、超短パルスレーザーの照射時
にその場で一軸方向の応力をかけることにより、レーザ
ー加工前のプラスチックフィルムに一軸方向の応力を賦
加させる方法などが挙げられる。
【0049】なお、予めプラスチックフィルムを該プラ
スチックフィルムのTg以上の温度に昇温して一軸方向
の応力をかけた後に温度を下げて残留応力を有する状態
として、レーザー加工前のプラスチックフィルムに応力
を賦加しておく前処理を行う方法では、この前処理過程
で高分子鎖の配向と二色性色素の配列とが部分的に起こ
っているので、超短パルスレーザーの照射による高分子
鎖の配向と二色性色素の配列とをより完全にすることが
できる。
【0050】レーザー加工前のプラスチックフィルムに
賦加する応力の大きさとしては、特に制限されないが、
例えば、照射雰囲気温度におけるプラスチックフィルム
の降伏応力の1%〜30%程度であることが望ましい。
【0051】なお、応力の賦加に際しては、例えば、プ
ラスチックフィルムに対して一軸方向の応力を賦加する
ことが可能な装置を利用することができ、このような装
置としては、例えば、延伸装置や荷重賦加装置などが挙
げられる。
【0052】(レーザー)プラスチックフィルムを加工
する際に使用する超短パルスレーザーとしては、パルス
幅が10-12秒以下であれば特に制限されず、パルス幅
が10-15秒のオーダーのパルスレーザーを好適に用い
ることができる。パルス幅が10-15秒のオーダーであ
るパルスレーザーには、パルス幅が1×10-15秒〜1
×10-12秒であるパルスレーザーが含まれる。より具
体的には、超短パルスレーザーとしては、パルス幅が1
0×10-15秒〜500×10-15秒(好ましくは50×
10-15秒〜300×10-15秒)程度であるパルスレー
ザーが好適である。
【0053】パルス幅が10-12秒以下である超短パル
スレーザーは、例えば、チタン・サファイア結晶を媒質
とするレーザーや色素レーザーを再生・増幅して得るこ
とができる。
【0054】超短パルスレーザーの波長(発振波長)と
しては、例えば、可視光の波長領域(例えば、400〜
800nm)であることが好ましい。また、超短パルス
レーザーの繰り返しとしては、例えば、1Hz〜80M
Hzの範囲から選択することができ、通常、10Hz〜
500kHz程度である。
【0055】なお、超短パルスレーザーの平均出力又は
照射エネルギーとしては、特に制限されず、目的とする
二色性色素再配列部の大きさや、高分子鎖の配向や二色
性色素の再配列の程度等に応じて適宜選択することがで
き、例えば、500mW以下(例えば、1〜500m
W)、好ましくは5〜300mW、さらに好ましくは1
0〜100mW程度の範囲から選択することができる。
このように、超短パルスレーザーの照射エネルギーは低
くてもよい。そのため、ポリマー材料への超短パルスレ
ーザーの照射による熱的な影響などを抑制又は防止し
て、二色性色素再配列部を形成することができる。
【0056】また、超短パルスレーザーの照射スポット
径としては、特に制限されず、目的とする二色性色素再
配列部の大きさや、高分子鎖の配向や二色性色素の再配
列の程度、レンズの大きさや開口数又は倍率などに応じ
て適宜選択することができ、例えば、0.1〜10μm
程度の範囲から選択することができる。
【0057】本発明では、レーザーの光線の焦点を絞っ
て合わせるためにレンズ(対物レンズ)を用いることが
できる。該レンズの開口数(NA)は、特に制限され
ず、対物レンズの倍率に応じて変更することができ、通
常は、倍率としては10〜50倍、開口数としては0.
3〜0.8程度の範囲から選択される。
【0058】[偏光発光性プラスチックフィルム]偏光
発光性プラスチックフィルムは、二色性色素が、高分子
鎖の配向方向に沿って一軸方向に再配列した二色性色素
再配列部を有しており、該二色性色素再配列部は、二色
性色素を含有し且つ一軸方向の応力が賦加されているプ
ラスチックフィルムに、パルス幅が10-12秒以下のレ
ーザーが照射されることにより形成されている。そのた
め、偏光発光性プラスチックフィルムに、二色性色素の
吸収波長成分を含む光が入射されると、偏光された発光
を生じる。従って、例えば、表示などの用途において、
光の三原色のRGBの偏光発光が必要であるならば、そ
れぞれ、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の発光波
長を有する複数種の二色性色素を、光吸収や発光特性に
応じた量で含有しているプラスチックフィルムを用いる
ことにより、光の三原色のRGBの偏光発光を発光する
ことが可能な偏光発光性プラスチックフィルムが得られ
る。このように、本発明では、目的とする色の偏光され
た発光が可能であり、しかも優れた偏光発光特性を有す
る偏光発光性プラスチックフィルムが、容易に得られ
る。また、得られた偏光発光性プラスチックフィルム
は、プラスチックの軽量性、柔軟性、強靱性を有してお
り、表示用途や光学機能部材用途などで広く使用するこ
とができる。
【0059】本発明では、偏光発光性プラスチックフィ
ルムは、そのまま用いてもよく、他の部材と組み合わせ
て用いてもよい。また、偏光発光性プラスチックフィル
ムには、偏光発光特性に悪影響を与えない範囲で任意の
加工や処理を施すこともできる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、偏光発光性プラスチッ
クフィルムは、偏光発光特性に優れているとともに、容
易に製造することができる。特に、プラスチックフィル
ムにおける任意の部位に、偏光発光性を発揮させるため
の二色性色素再配列部を形成することができる。さらに
また、表示用や光学機能部材用として実用性が優れてい
る。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0062】(実施例1)重量平均分子量(Mw)が3
00,000のポリメチルメタクリレート(PMMA)
100重量部に対して、二色性色素としてジフェニルア
ントラセンを1重量部添加した酢酸エチル20%溶液を
用いて、厚みが約350μmのキャストフィルムを作製
した。この得られたフィルムに、図1で示されるよう
に、一軸方向の約0.5kgf/mm2(4.9×106
Pa)の応力(引張応力)を、延伸機を用いて賦加し、
該一軸方向の応力を賦加した状態のフィルム(「照射サ
ンプルA」と称する場合がある)を、下記のチタン・サ
ファイア・フェムト秒パルスレーザー装置のサンプル台
に設置した。
【0063】なお、前記PMMAの臨界絡み合い分子量
(Mc)は約180,000である。また、ジフェニル
アントラセンは、後述する照射に用いた超短パルスレー
ザーの発振波長(照射波長)800nmの二光子吸収波
長である400nmに吸収性を有している二色性色素で
ある。
【0064】照射サンプルAの上面から深さが約30μ
mである内部の位置を焦点にして、チタン・サファイア
・フェムト秒パルスレーザー装置及び対物レンズ(倍
率:10倍)を使用して、超短パルスレーザー(照射波
長:800nm、パルス幅:150×10-15秒、繰り
返し:200kHz)を、照射エネルギー(平均出
力):30mW、照射スポット径:約4μmの条件で、
レーザーの照射方向(図1のZ軸方向)に垂直な方向
(図1のY軸方向;延伸方向と同一の方向である)に照
射サンプルAを移動速度:約500μm/秒で移動させ
ながら、焦点を合わせ始めた位置からの距離15mmの
長さでライン照射した。照射終了位置に到達すると、レ
ーザーのシャッターを閉じて、焦点を合わせ始めた当初
の位置(Y=0の位置)に照射サンプルAを戻し、1本
目の照射ラインに対してX軸方向に20μm離れた位置
を2本目のライン照射の焦点を合わせ始める位置とし
て、前記1本目のライン照射と同様の照射条件で、2本
目のライン照射を行った。このようにして、照射ライン
のピッチ間隔が20μmの計40本のライン照射を行っ
た。
【0065】(実施例2)重量平均分子量(Mw)が約
100,000の熱可塑性エポキシ樹脂100重量部に
対して、二色性色素としてニトロ基含有アゾベンゼン系
色素である「Disperse Red 1;DR1」
を1重量部添加したテトラヒドロフラン(THF)20
%溶液を用いて、厚みが約380μmのキャストフィル
ムを作製し、このフィルムを用いたこと以外は、実施例
1と同様にして、一軸方向の応力を賦加した状態のフィ
ルム(「照射サンプルB」と称する場合がある)をチタ
ン・サファイア・フェムト秒パルスレーザー装置のサン
プル台に設置して、超短パルスレーザーを、照射ライン
のピッチ間隔が20μmの計40本のライン照射により
照射した。
【0066】(偏光発光性の評価)実施例1及び2によ
り得られた超短パルスレーザーをライン照射したサンプ
ル(照射サンプルA、照射サンプルB)に、蛍光分光計
を用いて、365nmの紫外線光を照射し、サンプルの
フィルム中の二色性色素を励起し、出てくる発光を観察
したところ、実施例1及び2により得られたサンプル
(照射サンプルA、照射サンプルB)ともに、ライン照
射した部位では、照射していない部位に比べて大きな偏
光を有する発光が観察された。
【0067】従って、実施例1および実施例2では、二
色性色素を配列していないランダムな状態で含んでいる
プラスチックフィルムに、一軸方向の応力を賦加した状
態にしながら、外部より、超短パルスレーザーを照射す
ることにより、偏光発光性プラスチックフィルムが得ら
れることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】二色性色素を含有し且つ一軸方向の応力が賦加
されているプラスチックフィルムに二色性色素再配列部
を形成する方法の一例を示す概略鳥瞰図である。
【図2】図1の二色性色素再配列部及びその近辺につい
て示す概略図である。
【符号の説明】
1 偏光発光性プラスチックフィルム 11 二色性色素を含有し且つ一軸方向の応力が賦加さ
れているプラスチックフィルム 2 二色性色素再配列部 3 二色性色素未再配列部 4 レーザー加工前のプラスチックフィルム11に一
軸方向に賦加されている応力 5 レンズ 6 超短パルスレーザー L レーザー6の照射方向 7a レーザー6の照射をし始めたときの焦点を合わせ
た最初の位置又はその中心位置 7b レーザー6の照射を終えたときの焦点を合わせた
最終の位置又はその中心位置 7c レーザー6の照射の焦点又はその中心位置 7 レーザー6の照射の焦点位置又は焦点の中心位置
が移動した軌跡 8a 高分子鎖 8b 二色性色素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 (72)発明者 堀池 美華 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 平尾 一之 京都府京都市左京区田中下柳町8−94 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA25 BA26 BB43 BB44 BB45 BB46 BB47 BB49 BC03 BC05 4F073 AA14 AA32 BA03 BA06 BA17 BA18 BA19 BA22 BA23 BA24 BA26 BA32 BA46 BA52 BB01 CA53 4J002 AB021 BC031 BE021 BG061 BG101 BK001 CD001 CE001 CF061 CF081 CG001 CN031 EA066 EE056 EL006 EN056 EQ016 ET016 EV326 FD096 GP00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二色性色素を含有し且つ一軸方向の応力
    が賦加されているプラスチックフィルムに、パルス幅が
    10-12秒以下のレーザーの照射により、二色性色素が
    再配列した二色性色素再配列部を形成して作製されたこ
    とを特徴とする偏光発光性プラスチックフィルム。
  2. 【請求項2】 一軸方向の応力が、二色性色素を含有す
    るプラスチックフィルムの平面内に一軸方向に賦加され
    た応力である請求項1記載の偏光発光性プラスチックフ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 パルス幅が10-12秒以下のレーザー
    が、プラスチックフィルムに賦加されている応力と同一
    の一軸方向に、その焦点を移動させながら照射される請
    求項1又は2記載の偏光発光性プラスチックフィルム。
  4. 【請求項4】 二色性色素を含有するプラスチックフィ
    ルムが、パルス幅が10-12秒以下のレーザーの発振波
    長および400〜800nmの可視光波長領域において
    95%以上の光透過率を有している請求項1〜3の何れ
    かの項に記載の偏光発光性プラスチックフィルム。
  5. 【請求項5】 プラスチックフィルムを構成する高分子
    材料の重量平均分子量が、該高分子材料の臨界絡み合い
    分子量の5倍以上である請求項1〜4の何れかの項に記
    載の偏光発光性プラスチックフィルム。
  6. 【請求項6】 二色性色素の発光波長が、400〜80
    0nmの可視光波長領域にある請求項1〜5の何れかの
    項に記載の偏光発光性プラスチックフィルム。
  7. 【請求項7】 二色性色素を含有し且つ一軸方向の応力
    が賦加されているプラスチックフィルムに、パルス幅が
    10-12秒以下のレーザーを照射することにより、二色
    性色素が再配列した二色性色素再配列部を形成して、前
    記請求項1〜6の何れかの項に記載の偏光発光性プラス
    チックフィルムを作製することを特徴とする偏光発光性
    プラスチックフィルムの製造方法。
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