JP2003255116A - 光学素子 - Google Patents

光学素子

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JP2003255116A
JP2003255116A JP2002060823A JP2002060823A JP2003255116A JP 2003255116 A JP2003255116 A JP 2003255116A JP 2002060823 A JP2002060823 A JP 2002060823A JP 2002060823 A JP2002060823 A JP 2002060823A JP 2003255116 A JP2003255116 A JP 2003255116A
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optical element
photonic crystal
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Tatsuhiro Nakazawa
達洋 中澤
Shigeo Kikko
重雄 橘高
Kazuaki Oya
和晃 大家
Keiji Tsunetomo
啓司 常友
Masatoshi Nara
正俊 奈良
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y20/00Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/10Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type
    • G02B6/12Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type of the integrated circuit kind
    • G02B6/122Basic optical elements, e.g. light-guiding paths
    • G02B6/1225Basic optical elements, e.g. light-guiding paths comprising photonic band-gap structures or photonic lattices

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次元フォトニック結晶を分光素子として応
用する場合、内部で分散した光束を外部に取り出して利
用するためには、光出射面を適当な角度に加工してプリ
ズム形状とする必要がある。しかし、プリズム形状を得
るための出射面の斜め加工には、フォトニック結晶が十
分な厚さもつ必要があり、また高度な加工技術が必要で
あった。 【解決手段】 本発明の光学素子は、互いに直交する2
つの方向に周期的繰り返し構造を有する、薄膜状の2次
元フォトニック結晶を用いる。上記の周期を有する2方
向をY軸およびZ軸方向とすると、Z軸方向に垂直で、
Y軸方向に平行なフォトニック結晶構造体の互いに対向
する2つの表面を、それぞれ光入射面および光出射面と
し、光入射面へ入射する光線の進行方向をYZ平面に平
行で、かつZ軸方向に対して一定の傾斜角をもつように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長の異なる光を
分離する分光光学素子に関するもので、とくに2次元ま
たは3次元周期構造を用いたこれらの光学素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットの急速な普及によ
り、光ファイバー通信網の容量の増大が強く求められて
おり、その手段として波長多重(WDM)光通信の開発
が急速に進められている。WDM光通信においては、わ
ずかな波長差の光が個別の情報を伝達することから、波
長選択性の良い光分波器、フィルタ、アイソレータとい
った光学機能素子が必要である。上記機能素子において
は、量産性、小型化、集積化、安定性などが強く求めら
れていることは言うまでもない。
【0003】波長多重光通信のように人為的に複数の波
長が多重化された光信号を分波・検出する目的や、分光
測定のように被測定光のスペクトル解析等の目的に光分
波器(または分光器)が用いられる。この光分波器に
は、プリズム、波長フィルタ、回折格子等の分光素子が
必要とされる。とくに回折格子は代表的な分光素子であ
り、石英やシリコン基板などの表面に周期的な微細凹凸
構造を形成したものが用いられている。その周期的凹凸
構造によって発生する回折光が互いに干渉し、ある特定
波長の光が特定の方向に出射される。この特性が分波素
子として利用されている。
【0004】回折格子を用いた分光光学系の一例を図2
3に示す。光ファイバ21から出射した波長多重化され
た光線30はコリメータレンズ22で平行光31となり
回折格子23に入射される。この光は回折格子23で分
波され、波長ごとに異なった出射角をもって出射され
る。この出射光32は再びコリメータレンズ22を通過
し、受光面24上に集光スポット群40を形成する。こ
の各集光スポットの位置に受光手段としてフォトダイオ
ードなどの光検出器、あるいは光ファイバの端面を設置
すれば、所定の波長毎に分離した信号出力を得ることが
できる。また、回折格子に入射する光が連続スペクトル
をもっていれば、受光面に設置する受光手段の間隔に応
じてスペクトルの離散化した出力が得られる。
【0005】反射回折格子の場合、回折格子の回折次数
をm、格子定数をd、使用波長をλとし、回折格子を形
成した面の法線と入射光線(光ファイバの光軸5)のな
す角をθi、出射光線のなす角をθoとすると、式(1)
が成り立つ。 sinθi+sinθo=mλ/d (1) θiを一定とし、波長がΔλだけ変化すると、回折格子
から距離Lだけ離れた受光面上に到達する光線の位置の
変化Δxは、 Δx=(Lm/(d・cosθo))・Δλ (2) で与えられる。したがって波長間隔に応じて上式から計
算される位置間隔で受光手段を受光面上に配列しておけ
ば、各波長ごとに分離した信号が得られる。
【0006】しかしながら、回折格子からの出射角の波
長依存性は小さい。例えば、光通信で用いられる波長
1.55μm帯で波長間隔0.8nm(周波数間隔10
0GHzに相当)の光を分波する場合を考える。回折次
数m=25次とし、入射角θi=71.5°、出射角θo
=38.5°とすると、式(1)より回折格子の格子定
数dは24.7μmとなる。この系で上記波長間隔0.
8nmに対して得られる出射角の変化は約0.06°に
過ぎず、50μm間隔で配列した受光素子でこれを分離
して受光するためには式(2)よりL=48mmの距離
が必要となる。
【0007】すなわち、受光面上の光スポットの位置変
化Δxは受光手段が一定の大きさをもつため、通常数1
0μm以上とする必要がある。回折格子の定数である
m、dは大きくは変えられないため、小さい波長変化Δ
λに対して必要なΔxを得るためには距離Lを大きくす
る必要があり、回折格子を使用した光分波器の性能を向
上させるためには装置を大型化せざるを得ないという問
題点があった。
【0008】回折格子よりも波長分散の大きい素子とし
て、2次元もしくは3次元のフォトニック結晶が提案さ
れている。2次元のフォトニック結晶に入射した光線
は、後述するように特異なフォトニックバンド構造によ
って進行方向が決定し、図24(a)に示すようにわず
かな波長差であっても非常に大きな角度分散を起こすこ
とができる(いわゆるスーパープリズム効果)。スーパ
ープリズム効果に関しては、Physical Review B、58
巻、16号、p.R10096、1998年などの文献に報告がなされ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した2次元フォト
ニック結晶10の場合、内部で大きく分散した光束を外
部に取り出して利用するためには、図24(a)に示す
ように光出射面12を適当な角度に加工してプリズム形
状とする必要があるとされている。従来のプリズム同様
に屈折現象を利用して、分散光の方向を変えて取り出す
手段をとる限り、図24(b)に示すように光入射面1
5と光出射面13が平行であると、出射面で角度分散の
効果は打ち消されてしまうからである。
【0010】しかし、プリズム形状を得るための出射面
の斜め加工には、フォトニック結晶が十分な厚さもつ必
要がある。また高度な加工技術が必要であるため生産性
の面からも不利であった。さらにプリズム形状の光学素
子においては、光束の直径をある程度大きくする必要が
あり、これに対応した大きさの素子が必要となる。とこ
ろが、大きい2次元フォトニック結晶(たとえば1辺の
長さが1mm以上)は、現状では製作が非常に困難であ
るばかりでなく、内部での吸収や散乱を考慮すると実用
的なものではない。また、光束を細くするとフォトニッ
ク結晶の必要なサイズは小さくなるものの、回折による
光束の広がりが発生するので波長分解能が低下してしま
うという問題点がある。
【0011】本発明の目的は、このような問題点を解決
し、光入射面と出射面が平行な薄膜状の2次元フォトニ
ック結晶を用いて、大きな波長分散特性を有する分光素
子を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の光学素子は、互いに直交する2つの方向に
周期的繰り返し構造を有する、薄膜状の2次元フォトニ
ック結晶を用いる。ここで3次元直交座標系を定義し、
上記の周期を有する2方向をY軸およびZ軸方向とし残
りの方向をX軸方向とする。
【0013】本発明の光学素子はこのような2次元フォ
トニック結晶構造体により構成され、Z軸方向に垂直
で、Y軸方向に平行なフォトニック結晶構造体の互いに
対向する2つの表面を、それぞれ光入射面および光出射
面とし、光入射面へ入射する光線の進行方向が、Y軸と
Z軸を含むYZ平面に平行で、かつZ軸方向に対して一
定の傾斜角をもつ。
【0014】この2次元フォトニック結晶構造体には、
入射光の方向と振動数に対応したフォトニックバンドに
属する波数ベクトルが存在し、その波数ベクトルのうち
少なくとも1つが、光入射面の法線と30°以下の角度
をなすことが望ましい。さらにそのフォトニックバンド
が最低次のものではないことを要し、1つだけ存在する
ことが望ましい。
【0015】なお、上記入射光の傾斜角は40°以上7
0°以下であることが望ましい。また、Z軸方向におけ
る繰り返し構造の周期a2と入射光の真空中における波
長λ 0との比a2/λ0が、0.3以上1.5以下の範囲
にあることが望ましい。
【0016】さらに2次元フォトニック結晶構造体を構
成する複数の物質間において、入射光波長λ0における
最大屈折率と最小屈折率の比率が、1.2以上5.0以
下であることが望ましい。またこの2次元フォトニック
結晶構造体の周期構造部分を構成する複数の物質のうち
1種類が、空気もしくは真空であることが好ましい。
【0017】また、2次元フォトニック結晶構造体のZ
軸方向の周期数が3周期以上20周期以下であることが
望ましい。
【0018】本発明の2次元フォトニック結晶は平行平
面基板の表面に周期的多層膜層を形成し、その多層膜層
に一定の幅と間隔を有する平行溝を形成する。
【0019】上記多層構造体によって構成される光学素
子と、この多層構造体の周期構造部分の端面に複数波長
の混合した光束を入射させる手段と、多層構造体の光出
射面から波長ごとに異なる角度で出射される光線を検知
する手段とを有することにより分光装置が形成できる。
【0020】
【発明の実施の形態】発明者らは前述のような問題点を
改善し、フォトニック結晶の特異な光伝搬特性を活かし
た光学素子を開発すべく研究を進めた結果、本発明に至
った。本発明では、入射面と出射面が平行な2次元フォ
トニック結晶を用いるので斜め加工が不要である。ま
た、薄膜状のフォトニック結晶を用いるので大面積のも
のを容易に製作することができ、直径の大きい光束にも
対応できる。また、フォトニック結晶内部の吸収や散乱
も小さく抑えることができる。
【0021】本発明では入射端面に垂直ではないある角
度をもって光を入射させ、かつフォトニック結晶内での
伝播にかかわるバンドの特性を選ぶことによって、一般
的な回折格子と比較して約2倍の波長分散を得る。すな
わち、より単純な平行平面構造のフォトニック結晶から
高分散光の取り出しを可能とした。
【0022】図24(b)に示した従来技術との相違点
は、フォトニック結晶内において大きな波長分散を示す
伝搬光を直接取り出す、いわゆる屈折現象を用いるので
はなく、高次のバンド光による特異な電場分布に起因す
る回折現象を利用することにある。以下具体的に本発明
の構成を説明する。
【0023】本発明における光学素子100の構造の概
略を図1に示す。この光学素子100は透明基板50上
に形成された2次元フォトニック結晶構造体10からな
る。この2次元フォトニック結晶部分の周期構造を図2
に示す。この2次元フォトニック結晶10は、X軸、Y
軸、Z軸からなる直交座標系において、Y、Z方向に周
期構造を持ち、X方向には周期構造を持たない。YZ平
面における周期構造の繰り返し最小単位である単位格子
は図示されるように4つの領域A、B、C、Dに分けら
れる。
【0024】このような2次元フォトニック結晶につい
て各部の屈折率や周期について以下のように定義する。 n1:領域Aにおける屈折率 n2:領域Bにおける屈折率 n3:領域Cにおける屈折率 n4:領域Dにおける屈折率 ay:Y軸方向における単位格子周期 az:Z軸方向における単位格子周期 ty:領域CおよびAの周期ayにおける比(0<ty
1) tz:領域CおよびDの周期azにおける比(0<tz
1)
【0025】このような多層構造体に対するフォトニッ
クバンド図を、フォトニック結晶の理論による計算から
求めることができる。計算の方法は、"Photonic Crysta
ls",Princeton University Press (1995) あるいは、Ph
ysical Review B 44巻、16号、p.8565、1991年、などに
詳しい。
【0026】図2に示す2次元フォトニック結晶のバン
ド図の範囲は、Y軸方向、Z軸方向にはそれぞれの周期
により限定されるが、X軸方向(周期構造のない方向)
には無限に広がっている。図3は、 n1=1.44 n2=2.18 n3=1.00 n4=1.00 ay=1.00 az=0.67 ty=0.5 tz=0.5とした場合について、平面波法によるバン
ド計算の結果を、YZ平面における第 1ブリルアンゾーンの範囲において下から2番目のバン
ドまでを等高線として表示したものである。
【0027】ただしこれはTE偏光(電場の向きがX軸
方向)について計算したもので、TM偏光(磁場の向き
がX軸方向)ではバンドの様子は変化する。なお、図3
の各曲線に対して示した数字は、 規格化周波数 ωa/2πc である。ここで、ωは入射する光の角振動数、aはY方
向の構造周期、cは真空中での光速である。規格化周波
数は、真空中の入射光波長λ0を用いて、a/λ0とも表
わすことができるので、以下ではa/λ0と記述する。
ブリルアンゾーン内での位置はフォトニック結晶内での
波数ベクトルを、曲線は入射光の波長λ0(真空中)に
対応するバンドをそれぞれ意味する。
【0028】このバンド図から、フォトニック結晶へ入
射した光線がフォトニック結晶内で進む方向を判断する
ことができる。例えば図4のように作図することで光の
伝搬を容易に理解することができる。同図は光を空気中
よりある角度をもってフォトニック結晶内に入射させた
時の伝搬の様子を示すものである。以下詳細を説明す
る。
【0029】真空中の波長λ0をもった光束をフォトニ
ック結晶内に入射させた場合を考える。入射光束の入射
側の媒質の屈折率をn、フォトニック結晶への入射角度
をαとする。このとき逆格子空間における光束の波数ベ
クトルkは図に示したように半径Rの円で表され、 |k|=2πn/λ0 である。一方フォトニック結晶のY方向(基板面に平行
な方向)の周期をayとすると、光束に対応するのはay
/λ0である。図4の補助線とバンド曲線の交点におい
て、曲線の法線方向に光(エネルギー)が伝播すること
を表している。
【0030】このことから入射光の波長を変化させたと
き、結晶内ではバンド構造に従って伝播方向が変化する
ことがわかる。2次元フォトニック結晶のバンド図は図
3に示すように特異な形状なので、入射面と出射面の傾
きを適当に選ぶことによって、高分散特性をもつ分光素
子としての応用が可能である。
【0031】しかし、本発明においては、図1に示すよ
うに出射端面13と入射端面15をともにZ軸に垂直な
平行平面とし、入射光35の方向をYZ平面に平行で、
かつ入射端面の法線に対して傾斜させて入射させる。
【0032】まずα=52°、ay/λ0=0.6のTE
偏光を入射した場合を考える。ここでは、単純化のため
に2次元フォトニック結晶の入射側と出射側はともに屈
折率1の均質媒体とする。図2に示すバンド図の縦軸は
Y軸、横軸はZ軸に対応している。両軸とも周期構造を
有することからともに境界線を有し、それぞれ±π/a
y、±π/azである。
【0033】図2のバンド図に図4と同様な作図を施す
と、規格化周波数ay/λ0は0.6であるため、フォト
ニック結晶内では図5に示すように第2バンドによる伝
搬光のみ存在することがわかる。図5にはエネルギー伝
搬方向を示す波数ベクトルを示した。斜め入射した光は
作図から、フォトニック結晶中では右上の向きに伝搬す
ることがわかる。
【0034】ここで、図5と同じ構成のフォトニック結
晶および入射光で光の伝搬の様子を有限要素法を用いて
計算した結果を図6に示す。図6より出射面からは角度
θ1=−52°の光(以下、第1出射光と呼ぶ)と角度
θ2=60°の光(以下、第2出射光と呼ぶ)が出てい
ることがわかる。第1出射光の向きは、入射光と同一で
ある。図6の結果はフォトニック結晶内での特異な伝搬
と出射面での回折現象により理解することができる。
【0035】図7(a)は、均質物質に平面波が入射す
る場合の波面を、電場の山と谷で模式的に表わしたもの
である。光束の方向は変わっても平面波であることには
変わりがない。ところが、フォトニック結晶内の伝播で
は、電場の節が周期的に現われて、節の両側では位相が
半波長ずれた状態となる(図7(b))。Y軸方向にお
ける節と節の間隔は、ayであること多いが、その他の
値をとることもある(ここではayであるとする)。こ
のような伝播光を、以下では「回折的伝播光」と呼ぶ。
【0036】回折的伝播光は、周期的な位相ズレがある
ので、出射面では周期2ayの回折格子の±1次回折光
に相当する平面波となって出射される。これが、前述の
「第1出射光」と「第2出射光」に相当する。回折的伝
播光では節によって区切られる各領域の強度が等しく、
位相ズレが正確に半波長なので、0次光に相当する出射
光はほとんど発生しないという特性がある。
【0037】入射光が2種類の波長(λ1、λ2)を含む
場合、第1出射光の向きは入射光に等しいので波長分散
は生じないが、第2出射光は波長分散が生じるので、分
光に役立てることができる。
【0038】ここで、いわゆる古典的な回折格子に対す
る優位性を示すため、周期Lの回折格子による、フォト
ニック結晶と同様な回折作用を示したのが図8である。
回折格子についての計算は式(1)同様に以下の式を用
いた。 nd・sinθd(m) − n0・sinθ0 = mλ/L (3)
【0039】ここで n0 : 入射側媒体屈折率 θ0: 入射角度 nd: 出射側媒体屈折率 θd(m) : m次光の出射角度 m : 回折次数(=0、±1、±2、±3、・・・) λ : 波長 L : 格子周期(=2ay) である。
【0040】±1次について式(3)を書き直すと、そ
れぞれ式(4)、(5)のように表される。 nd・sinθd(+1) − n0・sinθ0 =λ/L (+1次光) ・・・(4) nd・sinθd(-1) − n0・sinθ0 = −λ/L (−1次光) ・・・(5) ここで異なる2つの波長をλA、λB、その時の+1次光
の出射角度をそれぞれθdA(+1)、θdB(+1)とする。
【0041】式(4)より、次式(6)、(7)が成り
立つ。 nd・sinθdA(+1)−n0・sinθdA(0)=λA/L (6) nd・sinθdB(+1)−n0・sinθdB(0)=λB/L (7) 0次光の出射角度θdA(0)、θdB(0)は等しいため、+1
次光の角度差は次式(8)により表される。 sinθdA(+1)−sinθdB(+1)=1/nd・((λA−λB)/L) ・・・(8)
【0042】一方、2次元フォトニック結晶においてλ
が変化した場合、λA、λBにおいて式(4)を適用する
と次式(9)、(10)が導出される。図9に概略を示
した。 nd・sinθdA(+1)−n0・sinθdA(-1)=2λA/L (9) nd・sinθdB(+1)−n0・sinθdB(-1)=2λB/L (10) ただしここでは−1次光は第1出射光を表し、+1次光
は第2出射光を表す。
【0043】第1出射光の出射角度は一定であるため、
θdA(-1)=θdB(-1)とすることができる。従って第2出
射光の角度差は式(11)により表される。 sinθdA(+1)−sinθdB(+1)=2/nd・((λA−λB)/L) ・・・(11) 式(8)、(11)より2次元フォトニック結晶は回折
格子の概略2倍の波長分散を示すことがわかる。
【0044】以上説明したように、本発明では単純な薄
膜形状でフォトニック結晶に起因する高波長分散光をと
りだすことができる。このようにすると、出射面の斜め
加工を省略することができ、単に光を斜めから入射させ
るという簡単な手段により大きい波長分散を達成するこ
とができる。
【0045】従来の回折格子との大きな違いは回折現象
がフォトニック結晶のバンド構造に依存することであ
る。本発明者のシミュレーションによると、分光素子と
しての良好な特性を発揮するためには、フォトニック結
晶の構造と入射光の波長、角度が以下の条件を満たすこ
とが望ましい。
【0046】(1)入射光に対応するフォトニックバン
ドが、第1ブリルアンゾーン内に存在する。 数式としては、 R・sinα=(2π/λ0)・nA・sinα < π
/ay より、 ((nA・sinα)/2)・(ay/λ0)<1 (12) となる(図10参照)。ここでnAは入射側の屈折率で
ある。入射光に対応するフォトニックバンドが第1ブリ
ルアンゾーンの範囲外になると、表面反射が大きくな
り、入射光の利用効率が大幅に低下する。
【0047】(2)入射角度αは40°以上70°以下
とする。 αが40°未満では波長分散を示さない第1出射光の強
度が上昇してしまい望ましくない。また70°を越える
と入射面での反射が大きくなり、フォトニック結晶内に
入射する光が減少するので望ましくない。
【0048】(3)入射光に対応するフォトニックバン
ドは、最低次のものではない。 最低次のフォトニックバンドによる伝播は均質物質中の
伝播に近く、回折光が発生し易い「節のある伝播」は発
生しないためである。
【0049】(4)入射光に対応するフォトニックバン
ドの法線とZ軸のなす角度|β|が30°以下である。 フォトニックバンドの法線は、伝播光のエネルギーの進
行方向を示す。この角度が大きくなると、伝播光が弱
く、反射光が強くなる傾向がある(図11参照)。入射
光に対応するフォトニックバンドが複数ある場合は、最
低次ではない1個のバンドが上記条件を満たしていれば
良い。
【0050】(5)入射光に対応するフォトニックバン
ドが、第1ブリルアンゾーンのZ軸からある程度離れて
いること(図12参照)。 垂直入射(γ=0°)の場合は、Y軸方向の1周期(a
y)の範囲内に伝播光の節が2個発生するため、図12
における0次回折光が発生し易い。入射光に対応するフ
ォトニックバンドがZ軸に近いと、同様な伝播が起こっ
てしまう。
【0051】 なお、図3または図4から、周期構造部分の平均屈折率
Mが、a/λ0≦0.5/nM の範囲では第1バンドしか存在しないことがわかる。そ
こで、第2以上のバンドを利用するためには、多層構造
の周期aは使用波長λ0に対して λ0/2nM≦a の関係を満たす必要がある。周期aが上記条件の範囲よ
りも小さくなると、第1バンド光しか伝播しないので、
多層構造体の特性は平均屈折率を有する均質媒体に近い
ものとなってしまう。またa/λ0が大き過ぎると高次
のバンド光が複雑に関与してくるため望ましくない。具
体的には 0.3<a/λ0<1.5 の範囲であることが望ましい。
【0052】以下に上記の望ましい条件を満たす条件で
2次元フォトニック結晶構造体を作製し、その分光特性
を評価した結果を示す。またその結果とシミュレーショ
ン結果を対比する。
【0053】[実施例]本発明の光学素子における各定
数を図13に示す。2次元フォトニック結晶に関する
1、n2、n3、n4、ay、az、ty、tz(ayを長さ
の基準とする)、厚みTのほかに、周囲の条件として入
射側媒質52の屈折率nA、出射側媒質54の屈折率nB
があり、入射光の条件として入射波長λ0と偏光状態、
及び入射角αがある。2次元フォトニック結晶に関する
定数を表1に示す値に設定した試料を作製した。
【0054】具体的には石英ガラス基板上にそれぞれの
膜厚310nmで5周期積層させた二酸化珪素(屈折率
1=1.46)/酸化チタン(屈折率n2=2.18)
交互多層膜をスパッタ法により形成した。この多層膜構
造を2次元フォトニック結晶とするため、反応性イオン
エッチングにより一定幅をもつ溝を多層膜の膜面に垂直
に一定周期1300nmとなるように加工した。作製し
た2次元フォトニック結晶の断面写真を図14に示す。
【0055】
【表1】
【0056】図15には測定装置の概略を示した。入射
光は波長可変の半導体レーザ光源80からλ0=151
0〜1590nm(λ0=1.161ay〜1.223a
yに相当)の波長範囲のTE偏光(電場の向きがX軸方
向)を光ファイバ82により供給した。この光を光学系
84によりビーム径を約1mmの平行光36とし、多層
膜11表面側からα=45°で入射させた(nA=1.
0)。出射光38は石英ガラス基板側から取り出し(n
B=1.46)、出射光θdをCCD赤外カメラ88で観
察、測定した。
【0057】その結果、第1および第2出射光を確認す
ることができた。さらに後者のみ波長分散性を示した。
図16は基板内においての波長分散の結果を示したもの
である。縦軸は基板内分散角を表し、横軸は規格化周波
数を表す。図よりわかるように規格化周波数の減少(波
長の増加)にともない分散角が増加しているのがわか
る。このとき分散は波長変化1%あたり約0.5°であ
った。さらに前記式(8)、(11)より算出した計算
値を併せて示した。実験より求まった波長分散は式(1
1)で表される計算値と良く一致し、式(8)で表され
る従来の回折格子の2倍となった。
【0058】つぎに実施例に示した構造においてシミュ
レーションとの比較検討を行った。シミュレーションは
有限要素法により行った。使用したソフトウェアは
(株)日本総合研究所製のJMAGである。
【0059】各定数は実施例と等しく設定した。また入
射波長はλ0=1.161ayおよび1.223ayの2
点で計算した。図17に有限要素法による光の伝播の様
子を示した。図より第1、第2出射光が伝播することを確
認できる。第1出射光は角度一定であり、波長分散性を
示さない。一方、第2出射光の伝播角度θdは表2に示す
分散を示す。
【0060】
【表2】
【0061】これはほぼ実験値と一致する結果である。
また0次光は非常に弱いが、これは実験で確認できなか
ったことに対応する。
【0062】つぎに2次元フォトニック結晶に斜め入射
した光束の伝播を、実施例とは異なる条件で有限要素法
によりシミュレーションした結果を示す。(計算例1)
2次元フォトニック結晶の構造および入射光の条件を表
3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】まず平面波展開法によるバンド図(第2バ
ンド)を図18に示す。併せて伝播方向も図示した。本
条件における伝播領域は前記、回折光を得るための諸条
件に当てはまる。有限要素法の結果として、電場の強度
分布を図19に示す。2次元フォトニック結晶内では、
電場の大きさに節のある「市松模様」状のパターンとな
り、高次のフォトニックバンドに対応した伝播光である
ことがわかる。
【0065】図19の第1出射光と第2出射光の角度を
見ると、第1出射光の角度(θrと表す)は波長によら
ずαに対応した位置で固定されている。それに対して、
第2出射光のZ軸からの角度(θdと表す)は波長によ
って変化する。シミュレーションで得られた角度θ
dを、式(9)と比較したのが図20であり、両者の傾
向は良く一致している。したがって、第2出射光の波長
分散は回折格子の約2倍となる。また0次光に対応する
光は非常に弱く、図19より回折格子の効率(入射光強
度との比率)は概略50%程度であると判断できる。
【0066】(計算例2)同様に表4に示す定数で計算
を行った。
【0067】
【表4】
【0068】図21に伝播の様子を表すバンド図を示し
た。この条件ではブリルアンゾーンのZ軸近傍に入射光
に対応するバンドがあることがわかる。つまり前記の好
ましい条件に反する。図22にシミュレーションによる
伝播の様子を示した。非常に強度の強い0次光が出射さ
れていることがわかる。
【0069】本発明における2次元フォトニック結晶の
材料は、図2に示すような4種類(あるいはそれ以下)
の物質による構成に限定されない。周期性が確保されて
いれば物質は5種類以上であってもよい。
【0070】本発明に用いるフォトニック結晶の材料物
質としては、使用波長域における透明性が確保できるも
のであれば特に限定はないが、一般的に多層膜の材料と
して用いられ、上記実施例の二酸化珪素、酸化チタンの
ほか、耐久性や製膜コストの点で優れたシリコン、酸化
タンタル、酸化ニオブ、フッ化マグネシウムなどが適す
る材料である。
【0071】ただし、材料間の屈折率差が小さいと変調
作用が弱くなり、期待される作用が発揮されないことも
あるので、屈折率比として1.2以上確保することが望
ましい。屈折率比は大きいことが望ましいが、実際に使
用できる材料で5を越えることは難しい。材料を適切に
選定すれば、本発明の作用は通常使用される200nm
〜20μm程度の波長範囲で発揮される。
【0072】基板の材質は、使用波長域で透明であれば
特に限定はなく、石英ガラスのほか、ソーダライムガラ
ス、光学ガラス、シリカ、シリコン、あるいはガリウム
砒素などの化合物半導体などが適する材料である。温度
特性などの限定が小さければ、プラスチック材料でも良
い。基板を用いず、2次元フォトニック結晶部分だけか
ら構成される、いわゆるエアーブリッジ構造としてもよ
い。
【0073】基板上への多層膜の形成はスパッタ法に限
られず、真空蒸着、イオンアシスト蒸着、CVD法な
ど、膜の材料に適した方法を選択することができる。
【0074】加工した溝部分には空気または真空以外の
媒体を充填してもよい。充填する物質としては、有機樹
脂、ゾル状態のガラス、溶融状態の半導体材料などを用
いることができる。ゾル状態のガラスはゲル化した後に
加熱して透明なガラスとすることができる。
【0075】Z軸方向の厚さは、薄いほど製作が簡単に
なり、伝播光の吸収や散乱が減るので望ましいが、Z軸
方向の周期数が極端に少ないとフォトニック結晶として
の作用が起こらなくなってしまう。したがってZ軸方向
の周期数は3周期以上20周期以下とすることが望まし
い。
【0076】
【発明の効果】本発明の光学素子は、薄膜2次元フォト
ニック結晶を用い、結晶に斜め加工を施す必要がない。
その特定の端面から光を斜めに入射することにより、高
い分散性能を利用した光学素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学素子の構造を示す模式図であ
る。
【図2】 本発明の2次元フォトニック結晶構造体を示
す模式図である。
【図3】 2次元フォトニック結晶構造体のフォトニッ
クバンドの計算結果の一例を示す図である。
【図4】 2次元フォトニック結晶構造体中における光
の伝播を示す図である。
【図5】 2次元フォトニック結晶構造体に斜め入射し
た光の伝播を示す図である。
【図6】 本発明の2次元フォトニック結晶構造体中の
光の伝播についての計算結果の一例を示す図である。
【図7】 均質物質(a)及び本発明の2次元フォトニ
ック結晶構造体(b)における光の伝播を表す模式図で
ある。
【図8】 回折格子における光の伝播を表わす図であ
る。
【図9】 本発明の2次元フォトニック結晶構造体にお
ける光の伝播を表す図である
【図10】 入射光の条件を示した図である。
【図11】 入射光の条件を示した図である。
【図12】 入射光の条件を示した図である。
【図13】 光学素子の各定数を示す図である。
【図14】 実験例における試料断面形状を示す図であ
る。
【図15】 実験例における分光特性評価装置を示す図
である。
【図16】 実験例における波長分散を示す図である。
【図17】 実施例の構造における光の伝播の計算結果
を示す図である。
【図18】 計算例1におけるバンド図である。
【図19】 計算例1における光の伝播を示す図であ
る。
【図20】 計算例1におけるシミュレーション結果と
回折方程式との比較を示す図である。
【図21】 計算例2におけるバンド図である。
【図22】 計算例2における光の伝播を示す図であ
る。
【図23】 従来の分光素子の概念図である。
【図24】 斜め加工を施した場合(a)と施さない場
合(b)の2次元フォトニック結晶による分波の模式図
である。
【符号の説明】
10 2次元フォトニック結晶構造体 12、13 光出射面 14,15 光入射面 35 入射光 38 出射光 50 基板 52 入射側媒質 54 出射側媒質 100 光学素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大家 和晃 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 常友 啓司 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 奈良 正俊 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA02 LA18 PA05 PA24 QA04 TA11 2H049 AA31 AA37 AA44 AA45 AA50 AA58 AA59 AA62

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに直交するY軸方向およびZ軸方向に
    周期的繰り返し構造を有する2次元フォトニック結晶構
    造体により構成される光学素子において、前記Z軸方向
    に垂直で、Y軸方向に平行な、前記フォトニック結晶構
    造体の互いに対向する2つの表面を、それぞれ光入射面
    および光出射面とし、前記光入射面へ入射する光線の進
    行方向が、前記Y軸とZ軸を含む平面に平行で、かつZ
    軸方向に対して一定の傾斜角を有していることを特徴と
    する光学素子。
  2. 【請求項2】前記2次元フォトニック結晶構造体におい
    て、入射光の方向と振動数に対応したフォトニックバン
    ドに属する波数ベクトルが存在し、該波数ベクトルのう
    ち少なくとも1つが、光入射面の法線と30°以下の角
    度をなすことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 【請求項3】前記フォトニックバンドが最低次のもので
    はないことを特徴とする請求項2に記載の光学素子。
  4. 【請求項4】前記フォトニックバンドが1つだけ存在す
    ることを特徴とする請求項3に記載の光学素子。
  5. 【請求項5】前記傾斜角が40°以上70°以下である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光
    学素子。
  6. 【請求項6】前記Z軸方向における繰り返し構造の周期
    2と入射光の真空中における波長λ0との比a2/λ
    0が、0.3以上1.5以下の範囲にあることを特徴と
    する請求項1から5のいずれかに記載の光学素子。
  7. 【請求項7】前記2次元フォトニック結晶構造体を構成
    する複数の物質間において、入射光波長λ0における最
    大屈折率と最小屈折率の比率が、1.2以上5.0以下
    であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  8. 【請求項8】前記2次元フォトニック結晶構造体の周期
    構造部分を構成する複数の物質のうち1種類が、空気も
    しくは真空であることを特徴とする請求項1に記載の光
    学素子。
  9. 【請求項9】前記2次元フォトニック結晶構造体のZ軸
    方向の周期数が3周期以上20周期以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の光学素子。
  10. 【請求項10】平行平面基板の表面に周期的多層膜層を
    形成し、その多層膜層に一定の幅と間隔を有する平行溝
    を形成することを特徴とする請求項1から9のいずれか
    に記載の光学素子。
  11. 【請求項11】請求項1に記載の多層構造体によって構
    成される光学素子と、該多層構造体の周期構造部分の端
    面に複数波長の混合した光束を入射させる手段と、前記
    多層構造体の光出射面から波長ごとに異なる角度で出射
    される光線を検知する手段とを有することを特徴とする
    分光装置。
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