JP2003254265A - スクロール型圧縮機及びその制御方法 - Google Patents

スクロール型圧縮機及びその制御方法

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JP2003254265A
JP2003254265A JP2002052027A JP2002052027A JP2003254265A JP 2003254265 A JP2003254265 A JP 2003254265A JP 2002052027 A JP2002052027 A JP 2002052027A JP 2002052027 A JP2002052027 A JP 2002052027A JP 2003254265 A JP2003254265 A JP 2003254265A
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scroll
flow path
scroll compressor
flow passage
pipe
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Application number
JP2002052027A
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English (en)
Inventor
Hisayuki Kimata
央幸 木全
Yoshiaki Miyamoto
善彰 宮本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量制御型のスクロール型圧縮機において、
スクロール型圧縮機構から低圧室へのバイパス流れを効
率よく行わせ、容量制御を確実に行うことができるスク
ロール型圧縮機と、その制御方法の提供を課題とする。 【解決手段】 容量制御部が、リード弁201aと容量
制御室201bとを備え、さらに、高圧室HP内の流体
圧を、ハウジング101の外部に導出してから各容量制
御室201bに導く第1配管202と、各容量制御室2
01b内の流体圧を、ハウジング101の外部に導出し
てから低圧室LPに導く第2配管203と、ハウジング
101の外部に配置され、これら第1配管202及び第
2配管203のいずれか一方を閉じるとともに、他方を
開く電磁弁202a,203aとを備えている構成を採
用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機等に適
用されるスクロール型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】スクロール型圧縮機は、空気調和機や冷
凍機等において、冷媒の圧縮機として広く用いられてい
る。この種の従来のスクロール型圧縮機の一例を、図3
に示す。このスクロール型圧縮機は、フロントハウジン
グ1及びリアハウジング2で構成されたハウジング3
と、該ハウジング3内の密閉空間に収容され、冷媒等の
圧縮流体を圧縮するスクロール圧縮機構4と、該スクロ
ール型圧縮機構4に駆動力を伝達する駆動力伝達機構5
と、スクロール圧縮機構4等に潤滑油を供給する潤滑油
供給ポンプ8とを備えて概略構成されている。
【0003】スクロール型圧縮機構4は、固定スクロー
ル部材6、旋回スクロール部材7、旋回スクロール部材
7の公転旋回運動を許容するがその自転を阻止するオル
ダムリンク等から構成されている。固定スクロール部材
6は、固定端板6aとその内面に立設された渦巻状壁体
6bとを備え、固定端板6aの中央付近には、吐出ポー
ト6a1が形成されている。この吐出ポート6a1は、
吐出弁6a2により開閉される。
【0004】旋回スクロール部材7は、旋回端板7aと
その内面に立設された渦巻状壁体7bとを備えている。
旋回端板7aの外面に立設されたボス7a1内には、偏
心ブッシュ7a2が旋回軸受7a3を介して回転自在に
嵌合され、この偏心ブッシュ7a2に穿設された穴に、
回転軸9の端部から突出した偏心ピン9aが嵌合されて
いる。そして、固定スクロール部材6と旋回スクロール
部材7とを相互に所定距離だけ偏心させ、かつ180度
だけ角度をずらして噛み合わせることにより、複数の圧
縮室Cが形成されるようになっている。
【0005】駆動力伝達機構5は、前記回転軸9と、図
示されないエンジンによりベルト駆動され、その回転駆
動力を回転軸9に伝達する電磁クラッチ10とを備えて
構成されている。ハウジング3内の底部には、油溜まり
11が設けられており、この油溜まり11内に、前記ス
クロール型圧縮機構4や各軸受などの各摺動部分を潤滑
した後の潤滑油が、一時的に貯留されるようになってい
る。なお、同図における符号Lは、潤滑油の液面を示し
ている。そして、この油溜まり11と前記潤滑油供給ポ
ンプ8との間には、油溜まり11内の潤滑油を潤滑油供
給ポンプ8に向かって流す潤滑油供給路12が形成され
ている。
【0006】以上説明の構成を有するスクロール型圧縮
機によれば、電磁クラッチ10からの動力が回転軸9に
伝達されると、この回転軸9、偏心ピン9a、偏心ブッ
シュ7a2、旋回軸受7a3、ボス7a1等からなる公
転旋回機構を介して、旋回スクロール部材7が、自転を
阻止されながら公転旋回運動する。このため、冷媒ガス
は、フロントハウジング1の上部に形成された吸入ポー
ト1aからフロントハウジング1内に一旦入り、ガス通
路(図示せず)を通って前記スクロール型圧縮機構4の
圧縮室C内に供給される。
【0007】そして、スクロール型圧縮機構4内に取り
込まれた冷媒ガスは、旋回スクロール部材7の公転旋回
運動により、各圧縮室Cの容積が減少するに伴って圧縮
されながら中央部に至り、固定スクロール部材6の吐出
ポート6a1より吐出弁6a2を押し開いて吐出キャビ
ティ2aに入り、この吐出キャビティ2aに連通するよ
うにリアハウジング2に形成された吐出ポート2bを経
て、外部に吐出される。
【0008】このようなスクロール型圧縮機に対し、運
転範囲の拡大を目的として容量制御機構を備えたものが
開発されている。この容量制御型のスクロール型圧縮機
は、前記固定端板6aに貫通孔を例えば2箇所穿設する
とともに、これら貫通孔のそれぞれに連通するピストン
を例えば2台設置し、必要に応じて、スクロール型圧縮
機構4で圧縮途中の流体を前記各貫通孔から抜き出すこ
とで、吐出ポート6a1からの吐出量制御を行うもので
ある。抜き出された流体は、ハウジング3内の低圧室
(スクロール型圧縮機構4の吸入口に連通している)に
戻され、再び、スクロール型圧縮機構4に供給される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記説明の
従来の容量制御型のスクロール型圧縮機は、以下に説明
する問題を有していた。すなわち、容量制御の機能をな
す前記各ピストンや、これらピストンから導出された圧
縮途中の流体を前記低圧室に戻す配管などの各要素を、
狭いハウジング3の内部に収めている関係上、容量制御
時に低圧室に圧を逃がすための流路が複雑かつ狭くなり
がちであるため、この流路における圧力損失が生じやす
く、場合によっては、効率よく圧を低圧室に逃がすのが
難しいという問題である。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、容量制御型のスクロール型圧縮機において、ス
クロール型圧縮機構から低圧室へのバイパス流れを効率
よく行わせ、容量制御を確実に行うことができるスクロ
ール型圧縮機と、その制御方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。すなわち、 請求
項1に記載のスクロール型圧縮機は、低圧室から取り込
んだ流体を圧縮して吐出ポートより高圧室に吐出するス
クロール型圧縮機構と、該スクロール型圧縮機構で圧縮
されながら前記吐出ポートに向かう途中の前記流体を該
スクロール型圧縮機構外に取り出すことで容量制御を可
能とする容量制御部と、これらスクロール型圧縮機構及
び容量制御部を収容するハウジングとを備え、前記スク
ロール型圧縮機構が、固定端板の一側面に立設された渦
巻状壁体を有し、定位置に固定された固定スクロール部
材と、旋回端板の一側面に立設された他の渦巻状壁体を
有し、前記各渦巻状壁どうしをかみ合わせて自転を阻止
されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロール
部材とを備えている スクロール型圧縮機において、前
記容量制御部が、前記固定端板に穿設されたバイパスポ
ートを塞ぐリード弁と、該リード弁を収容し、内圧を受
けた場合に該リード弁を閉じさせる容量制御室とを備
え、前記高圧室内の流体圧を、前記ハウジングの外部に
導出してから前記容量制御室に導く第1流路と、前記容
量制御室内の流体圧を、前記ハウジングの外部に導出し
てから前記低圧室に導く第2流路と、前記ハウジングの
外部に配置され、これら第1流路及び第2流路のいずれ
か一方を閉じるとともに、他方を開く流路切替手段とを
備えていることを特徴とする。
【0012】上記請求項1に記載のスクロール型圧縮機
によれば、容量制御のための第2流路及び切替手段を、
ハウジング内スペースの制限を受けない、ハウジング外
部に配置する構造であるため、圧力損失を極力低減でき
る流路構成を、比較的自由に構成することができるよう
になる。
【0013】請求項2に記載のスクロール型圧縮機は、
請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、前記流
路切替手段が、前記第1流路側に設けられた第1弁体
と、前記第2流路側に設けられた第2弁体と、これら第
1弁体または第2弁体のいずれか一方を閉じ、他方を開
く弁体切替制御部とを備えていることを特徴とする。
【0014】上記請求項2に記載のスクロール型圧縮機
によれば、容量制御室から低圧室へのバイパス流れを、
確実に、効率よく行わせることができる。
【0015】請求項3に記載のスクロール型圧縮機は、
請求項1または請求項2に記載のスクロール型圧縮機に
おいて、前記第2流路が、前記第1流路よりも大きい流
路断面積を有していることを特徴とする。
【0016】上記請求項3に記載のスクロール型圧縮機
によれば、第2流路内を流れる流体の圧力損失をより低
くすることができるようになる。
【0017】請求項4に記載のスクロール型圧縮機の制
御方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のス
クロール型圧縮機を制御する方法であって、前記スクロ
ール型圧縮機構の吐出圧が所定圧を超えた場合に、前記
流路切替手段により、前記第1流路を閉じるとともに、
前記第2流路を開くことを特徴とする。
【0018】上記請求項4に記載のスクロール型圧縮機
の制御方法によれば、液圧縮等の異常高圧が生じた場合
でも、第2流路を介して圧を適切に逃がすことができる
ので、過大な圧力が内部に生じるのを防ぐことができ
る。
【0019】請求項5に記載のスクロール型圧縮機の制
御方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のス
クロール型圧縮機を制御する方法であって、起動開始か
ら所定時間の間、前記流路切替手段により、前記第1流
路を閉じるとともに、前記第2流路を開くことを特徴と
する。
【0020】上記請求項5に記載のスクロール型圧縮機
の制御方法によれば、液圧縮等の異常高圧が生じた場合
でも、第2流路を介して圧を適切に逃がすことができる
ので、過大な圧力が内部に生じるのを防ぐことができ
る。
【0021】請求項6に記載のスクロール型圧縮機は、
低圧室から取り込んだ流体を圧縮して吐出ポートより高
圧室に吐出するスクロール型圧縮機構と、該スクロール
型圧縮機構で圧縮されながら前記吐出ポートに向かう途
中の前記流体を該スクロール型圧縮機構外に取り出すこ
とで容量制御を可能とする容量制御部と、これらスクロ
ール型圧縮機構及び容量制御部を収容するハウジングと
を備え、前記スクロール型圧縮機構が、固定端板の一側
面に立設された渦巻状壁体を有し、定位置に固定された
固定スクロール部材と、旋回端板の一側面に立設された
他の渦巻状壁体を有し、前記各渦巻状壁どうしをかみ合
わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持され
た旋回スクロール部材とを備えている スクロール型圧
縮機において、前記容量制御部が、前記固定端板に穿設
されたバイパスポートを塞ぐリード弁と、該リード弁を
収容し、内圧を受けた場合に該リード弁を閉じさせる容
量制御室とを備え、前記高圧室内の流体圧を、前記ハウ
ジングの外部に導出する導出管と、該導出管及び前記容
量制御室間を接続する第3流路と、前記導出管及び前記
低圧室間を接続する第4流路と、これら導出管及び第3
流路及び第4流路間を接続するように前記ハウジングの
外部に配置され、前記導出管及び前記第3流路間を連通
させるか、または、前記第3流路及び第4流路間を連通
させるかのいずれか一方に流路が切り替え可能な三方弁
とを備えていることを特徴とする。
【0022】上記請求項6に記載のスクロール型圧縮機
によれば、容量制御のための第3流路及び第4流路及び
三方弁を、ハウジング内スペースの制限を受けない、ハ
ウジング外部に配置する構造であるため、圧力損失を極
力低減できる流路構成を、比較的自由に構成することが
できるようになる。
【0023】請求項7に記載のスクロール型圧縮機は、
請求項6に記載のスクロール型圧縮機において、前記第
4流路が、前記第3流路よりも大きい流路断面積を有し
ていることを特徴とする。
【0024】上記請求項7に記載のスクロール型圧縮機
によれば、第4流路内を流れる流体の圧力損失をより低
くすることができるようになる。
【0025】請求項8に記載のスクロール型圧縮機の制
御方法は、請求項6または請求項7に記載のスクロール
型圧縮機を制御する方法であって、前記スクロール型圧
縮機構の吐出圧が所定圧を超えた場合に、前記三方弁に
より、前記導出管及び前記第3流路間を閉じるととも
に、前記第3流路及び前記第4流路間を開くことを特徴
とする。
【0026】上記請求項8に記載のスクロール型圧縮機
の制御方法によれば、液圧縮等の異常高圧が生じた場合
でも、第3流路及び第4流路を介して圧を適切に逃がす
ことができるので、過大な圧力が内部に生じるのを防ぐ
ことができる。
【0027】請求項9に記載のスクロール型圧縮機の制
御方法は、請求項6または請求項7に記載のスクロール
型圧縮機を制御する方法であって、起動開始から所定時
間の間、前記三方弁により、前記導出管及び前記第3流
路間を閉じるとともに、前記第3流路及び前記第4流路
間を開くことを特徴とする。
【0028】上記請求項9に記載のスクロール型圧縮機
の制御方法によれば、液圧縮等の異常高圧が生じた場合
でも、第3流路及び第4流路を介して圧を適切に逃がす
ことができるので、過大な圧力が内部に生じるのを防ぐ
ことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明のスクロール型圧縮機及び
その制御方法の各実施形態について、図面を参照しなが
ら以下に説明するが、本発明がこれらに限定解釈される
ものでないことは勿論である。まず、図1を参照しなが
ら、本発明の第1実施形態の説明を行う。なお、図1
は、本実施形態のスクロール型圧縮機を示す図であっ
て、その回転軸の軸線を含む断面で見た場合の断面図で
ある。
【0030】図1に示すように、本実施形態のスクロー
ル型圧縮機は、内部に密閉空間mを有するハウジング1
01と、該ハウジング101内に配置され、密閉空間m
内に取り込まれた冷媒等の圧縮流体(流体)を圧縮する
スクロール型圧縮機構102と、該スクロール型圧縮機
構102を駆動する回転軸103と、該回転軸103の
駆動により密閉空間m内に潤滑油を供給する潤滑油供給
ポンプ104と、密閉空間m内の潤滑油を、密閉空間m
外に取り出して貯留する潤滑油貯留タンク105と、該
潤滑油貯留タンク105内の潤滑油を潤滑油供給ポンプ
104に戻す潤滑油戻り配管106とを備えて構成され
ている。以下、各要素の詳細について説明する。
【0031】ハウジング101は、フロントハウジング
107と、リアハウジング108とを備えてなり、これ
らを組み合わせてから複数本のボルト109で結合する
ことにより、内部に密閉空間mを形成している。なお、
符号110は、これらフロントハウジング107及びリ
アハウジング108間の接合部分をシールして前記密閉
空間mの密閉状態を保つOリングである。
【0032】フロントハウジング107の上部には、冷
媒等の圧縮流体を吸入する吸入ポート107aが、密閉
空間mに連通するように形成されている。そして、この
フロントハウジング107の内部空間が、前記スクロー
ル型圧縮機構102の吸入口に連通する低圧室LPとな
っている。リアハウジング108の側部には、スクロー
ル型圧縮機構102で圧縮された後の圧縮流体を吐出す
る外部吐出ポート108aが形成されている。また、リ
アハウジング108の下部空間(すなわち、密閉空間m
の下部)は、スクロール型圧縮機構102や各軸受など
の各摺動部分を潤滑した後の潤滑油を集める集油部10
8bとなっている。そして、このリアハウジング108
内の、吐出ポート111a1及び外部吐出ポート108
a間に、これらに連通するように形成された空間が、高
圧室HPとなっている。
【0033】スクロール型圧縮機構102は、固定スク
ロール部材111、旋回スクロール部材112、旋回ス
クロール部材112の公転旋回運動を許容するがその自
転を阻止するオルダムリンク等から構成されている。固
定スクロール部材111は、固定端板111aとその内
面に立設された渦巻状壁体111bとを備え、固定端板
111aの中央付近には、吐出ポート111a1が形成
されている。この吐出ポート111a1は、吐出弁11
1a2により開閉される。
【0034】旋回スクロール部材112は、旋回端板1
12aとその内面に立設された渦巻状壁体112bとを
備えている。旋回端板112aの外面に立設されたボス
112a1内には、偏心ブッシュ103xが、図示され
ない旋回軸受を介して回転自在に嵌合され、この偏心ブ
ッシュ103xに穿設された穴に、回転軸103の端部
から突出した偏心ピン103aが嵌合されている。そし
て、固定スクロール部材111と旋回スクロール部材1
12とを相互に所定距離だけ偏心させ、かつ180度だ
け角度をずらして噛み合わせることにより、複数の圧縮
室Cが形成されるようになっている。
【0035】回転軸103は、エンジンや電動モータな
どの図示されない駆動機構により、その軸線回りに回転
するロータシャフトであり、その先端には、偏心した軸
線を有する前記偏心ピン103aが突出形成されてい
る。そして、この回転軸103は、フロントハウジング
107側に設けられた第1軸受113と、リアハウジン
グ108及びフロントハウジング107間に固定され、
旋回スクロール部材112のスラスト力を受ける第2軸
受114とにより、その軸線回りに回転可能に支持され
ている。また、回転軸103の内部には、前記潤滑油供
給ポンプ104からの潤滑油を、前記ボス112a1内
や、前記スクロール型圧縮機構102などの潤滑を要す
る各摺動部分に向かって供給する潤滑油供給路103y
が、その軸線と同軸に形成されている。
【0036】潤滑油貯留タンク105は、二点差線に示
す集油管115を介して、前記集油部108bに対して
配管接続されている。このとき、潤滑油貯留タンク10
5は、前記集油部108bよりも下方位置に配置される
ようになっている。したがって、密閉空間m内の潤滑油
は、その自重によって落下するため、自然と集油部10
8bに一旦集められ、直ちに、集油管115を通って潤
滑油貯留タンク105内に集油される。したがって、密
閉空間m内に留まっている時間を最小限に抑えることが
できるようになっている。また、潤滑油貯留タンク10
5の下部と、前記潤滑油供給ポンプ104との間は、前
記潤滑油戻り配管106で配管接続されている。なお、
以上説明の構成は、後述の第2実施形態と共通である。
【0037】そして、本実施形態のスクロール型圧縮機
は、スクロール型圧縮機構102で圧縮されながら吐出
ポート111a1に向かう途中の流体を、該スクロール
型圧縮機構102外に取り出すことで容量制御を可能と
する容量制御部201と、高圧室HP内の流体圧を、ハ
ウジング101の外部に導出してから後述の容量制御室
201bに導く第1配管202(第1流路)と、容量制
御室201b内の流体圧を、ハウジング101の外部に
導出してから低圧室LPに導くバイパス流路をなす第2
配管203(第2流路)と、ハウジング101の外部に
配置され、これら第1配管202及び第2配管203の
いずれか一方を閉じるとともに、他方を開く流路切替手
段(後述の電磁弁202a,203a)とを備えた点
が、特に特徴的となっている。
【0038】前記容量制御部201は、前記固定端板1
11aに穿設された複数のバイパスポート201cと、
これらバイパスポート201cを塞ぐリード弁201a
と、該リード弁201aを収容し、内圧を受けた場合に
該リード弁201aを閉じさせる容量制御室201bと
を備えて構成されている。この容量制御部201は、固
定端板111aに対して、その中心軸線を中心に、例え
ば1対(2個。図1では、そのうちの一方のみを図示し
ている。)が互いに180°間隔をおいて配置されてい
る。そして、これら容量制御部201は、ハウジング1
01のリアハウジング108内に収容されている。
【0039】各容量制御室201bは、固定端板111
aの外面(前記高圧室HPに対向する側の面)と、該外
面に対して固定された容量制御室形成部材201Aに形
成されている一対の凹部との間に形成された空間であ
り、前記各バイパスポート201cに連通している。さ
らに、これら容量制御室201bは、容量制御室形成部
材201A内に形成された環状空間201dを介して、
互いに連通状態につながっている。したがって、環状空
間201d内に流体圧が供給された場合には、その流体
圧が、両方の容量制御室201bに均等に加わるように
なっている。なお、容量制御室形成部材201Aの中心
部分には、吐出ポート111a1から吐出された圧縮ガ
スを、前記高圧室HPに導く貫通孔201A1が形成さ
れている。ただし、この貫通孔201A1内の流体圧
は、直接、環状空間201dに漏れることのないように
なっている。
【0040】前記第1配管202は、高圧室HPと、環
状空間201dとの間を接続する配管であり、その配管
途中に、前記流路切替手段の一部をなす電磁弁202a
(第1弁体)が接続されている。この第1配管202に
より、電磁弁202aを開いた場合には、高圧室HP内
の圧縮ガスの高圧が、環状空間201d内に加わるよう
になっている。前記第2配管203(太線)は、環状空
間201dと、低圧室LPとの間を接続する配管であ
り、その配管途中に、前記流路切替手段の一部をなす電
磁弁203a(第2弁体)が接続されている。この第2
配管203により、電磁弁203aを開いた場合には、
環状空間201dと低圧室LPとが連通するようになっ
ている。なお、この第2配管203は、前記第1配管2
02よりも大きい流路断面積を有している。
【0041】前記流路切替手段は、第1配管202側に
設けられた電磁弁202aと、第2配管203側に設け
られた電磁弁203aと、これら電磁弁202aまたは
電磁弁203aのいずれか一方を閉じ、他方を開く弁体
切替制御部(図示せず)とを備えて構成されている。
【0042】前記弁体切替制御部は、容量制御を行わな
いフルロード運転モードと、容量制御を行う容量制御運
転モードとのどちらかが選択された場合に、これに応じ
て、電磁弁202a,203aを開閉させる制御装置で
ある。さらに、この弁体切替制御部は、運転モード切替
の他に、起動時の液圧縮に伴うハウジング内異常高圧発
生を回避する機能も有している。すなわち、起動開始か
ら所定時間の間だけ、第1配管202を閉じるとともに
第2配管203を開くことで、圧力を一時的に低圧室L
P側に逃がすことが可能となっている。
【0043】以上説明の構成を有する本実施形態のスク
ロール型圧縮機によれば、スクロール型圧縮機構102
が、低圧室LPから取り込んだ流体を圧縮した後、吐出
ポート111a1より高圧室HPに吐出する。すなわ
ち、前記駆動機構で回転軸103を回転駆動させると、
旋回スクロール部材112が、固定スクロール部材11
1に対して公転旋回運動する。すると、各圧縮室Cは、
旋回スクロール部材112の公転旋回運動に伴って外周
端側から中心部側に向けて移動する。このようにして容
積を漸次減少させながら高圧化していく圧縮ガスは、最
終的には固定端板111aの中心部に設置されている吐
出ポート111a1から吐出されていく。
【0044】一方、潤滑油貯留タンク105内の潤滑油
は、潤滑油供給ポンプ104の吸引力によって潤滑油戻
り配管106を介して吸い上げられ、各摺動部分へと強
制的に供給されていく。そして、各摺動部を潤滑した後
の潤滑油は、その自重によって集油部108bに集めら
れ、直ちに、密閉空間m内から潤滑油貯留タンク105
内へと導出されていく。
【0045】上記通常運転時の運転モードとしては、容
量制御を行わないフルロード運転モードと、容量制御を
行う容量制御運転モードとの2つの運転モードがある。
以下、それぞれの運転モード毎に説明する。
【0046】まず、フルロード運転モードについて説明
する。前記弁体切替制御部は、第1電磁弁202aを開
くとともに電磁弁203aを閉じる。これにより、高圧
室HP内の流体圧が、第1配管202及び環状空間20
1dを介して各容量制御室201b内に加えられる。す
ると、この流体圧が各リード弁201aを固定端板11
1aに対して押し付けるので、各バイパスポート201
cが閉じられ、各圧縮室C内の圧縮ガスが、途中でバイ
パスすることなく、吐出ポート111a1に至るまで圧
縮されることになる。したがって、高圧室HPには、高
圧の圧縮ガスが供給されるようになる。
【0047】次に、容量制御運転モードについて説明す
る。前記切替制御部は、第1電磁弁202aを閉じると
ともに電磁弁203aを開く。これにより、各圧縮室C
内の圧縮ガスの圧が、各リード弁201aの付勢力を超
えた場合に、この圧縮ガスの一部が、各リード弁201
aを開いて各容量制御室201b内に流れ出る。そし
て、各容量制御室201b内に流れ込んだ圧縮ガスは、
環状空間201d及び第2配管203を通って、低圧室
LP内に戻される(この時、圧縮ガスは、比較的大きい
管径を有する第2配管203を通るため、スムーズに低
圧室LPに向かうようになっている。)。したがって、
高圧室HPには、バイパス流れによって流量が減った
分、少ない流量の圧縮ガスが供給されるようになる。
【0048】なお、前述のように、この容量制御運転モ
ードに相当する動作は、スクロール型圧縮機の運転起動
時にも行われる。これにより、液圧縮等の異常高圧が生
じた場合でも、第2配管203を介して圧を適切に逃が
すことができるので、過大な圧力が内部に生じるのを防
ぐことができるものとなっている。
【0049】以上説明の本実施形態のスクロール型圧縮
機は、その容量制御部201が、リード弁201aと容
量制御室201bとバイパスポート201cとを備え、
さらに、高圧室HP内の流体圧を、ハウジング101の
外部に導出してから各容量制御室201bに導く第1配
管202と、各容量制御室201b内の流体圧を、ハウ
ジング101の外部に導出してから低圧室LPに導く第
2配管203と、ハウジング101の外部に配置され、
これら第1配管202及び第2配管203のいずれか一
方を閉じるとともに、他方を開く前記流路切替手段とを
備えている構成を採用した。この構成によれば、容量制
御のための第2配管203及び前記流路切替手段を、ハ
ウジング101内スペースの制限を受けない、ハウジン
グ101外部に配置したことから、従来のような狭くて
複雑な流路を通さずに済むようになる。これにより、各
容量制御室201bから低圧室LPへのバイパス流れを
効率よく行わせることができ、容量制御を確実に行うこ
とが可能となる。
【0050】また、本実施形態のスクロール型圧縮機
は、第2配管203が、第1配管202よりも大きい流
路断面積を有する構成を採用した。この構成によれば、
第2配管203の圧力損失をより低くすることができる
ので、各容量制御室201bから低圧室LPへのバイパ
ス流れを、さらに効率よく行わせることが可能となる。
【0051】また、本実施形態のスクロール型圧縮機の
制御方法は、起動開始から所定時間の間、第1配管20
2を閉じて第2配管203を開く方法を採用した。この
方法によれば、液圧縮等の異常高圧が生じた場合でも、
第2配管203を介して圧を適切に逃がすことができる
ので、過大な圧力によりスクロール型圧縮機が損傷する
のを防止することが可能となる。
【0052】続いて、本発明の第2実施形態の説明を、
図2を参照しながら以下に行う。なお、図2は、本実施
形態のスクロール型圧縮機を示す図であって、中心軸線
を含む断面で見た場合の断面図である。本実施形態は、
上記第1実施形態の変形例に相当するので、上記第1実
施形態との相違点を中心に説明し、その他については、
上記第1実施形態と同様であるとして、同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0053】本実施形態のスクロール型圧縮機は、前記
容量制御部201と、高圧室HP内の流体圧を、ハウジ
ング101の外部に導出する導出管301と、該導出管
301及び各容量制御室201b間を、環状空間201
dを介して接続する第1配管302(第3流路)と、導
出管301及び低圧室LP間を接続するバイパス流路を
なす第2配管303(第4流路)と、これら導出管30
1及び第1配管302及び第3配管303間を接続する
ようにハウジング101の外部に配置された三方弁30
9と、該三方弁309を操作する三方弁制御部(図示せ
ず)とを備えた点が、特に特徴的となっている。
【0054】前記導出管301は、高圧室HP及び三方
弁309間を接続する配管であり、ハウジング101の
外部に設けられている。前記第1配管302は、三方弁
309と、環状空間201dとの間を接続する配管であ
り、ハウジング101の外部に設けられている。そし
て、三方弁309の操作により、導出管301及び第1
配管302間を開通させた場合には、高圧室HP内の圧
縮ガスの高圧が、環状空間201d内に加わるようにな
っている。
【0055】前記第2配管303(太線)は、三方弁3
09と、低圧室LPとの間を接続する配管であり、ハウ
ジング101の外部に設けられている。そして、三方弁
309の操作により、第1配管302及び第2配管30
3間を開通させた場合には、環状空間201dと低圧室
LPとが連通するようになっている。なお、この第2配
管303は、第1配管302よりも大きい流路断面積を
有している。
【0056】前記三方弁切替制御部は、導出管301及
び第1配管302間を連通させるか、または、第1配管
302及び第2配管303間を連通させるかのいずれか
一方に、三方弁309の流路を切り替える役目をなすも
のである。
【0057】そして、この三方弁切替制御部は、容量制
御を行わないフルロード運転モードと、容量制御を行う
容量制御運転モードとのどちらかが選択された場合に、
これに応じて、三方弁309の流路を切り替えるように
なっている。さらに、この三方弁切替制御部は、運転モ
ード切替の他に、起動時の液圧縮に伴うハウジング10
1内の異常高圧発生を回避する機能も有している。すな
わち、起動開始から所定時間の間だけ、第1配管302
及び第2配管303間を開くことで、圧力を一時的に低
圧室LP側に逃がすことが可能となっている。
【0058】以上説明の構成を有する本実施形態のスク
ロール型圧縮機によれば、スクロール型圧縮機構102
が、低圧室LPから取り込んだ流体を圧縮した後、吐出
ポート111a1より高圧室HPに吐出する。上記通常
運転時の運転モードとしては、容量制御を行わないフル
ロード運転モードと、容量制御を行う容量制御運転モー
ドとの2つの運転モードがある。以下、それぞれの運転
モード毎に説明する。
【0059】まず、フルロード運転モードについて説明
する。前記三方弁切替制御部は、導出管301及び第1
配管302間を開通状態にすると同時に、これら導出管
301及び第1配管302と第2配管303との間を閉
じる。これにより、高圧室HP内の流体圧が、導出管3
01及び第1配管302及び環状空間201dを介して
各容量制御室201b内に加えられる。すると、この流
体圧が各リード弁201aを固定端板111aに対して
押し付けるので、各バイパスポート201cが閉じら
れ、各圧縮室C内の圧縮ガスが、途中でバイパスするこ
となく、吐出ポート111a1に至るまで圧縮されるこ
とになる。したがって、高圧室HPには、高圧の圧縮ガ
スが供給されるようになる。
【0060】次に、容量制御運転モードについて説明す
る。前記三方弁切替制御部は、第1配管302及び第2
配管303間を連通状態にすると同時に、これら第1配
管302及び第2配管303と導出管301との間を閉
じる。これにより、各圧縮室C内の圧縮ガスの圧が、各
リード弁201aの付勢力を超えた場合に、この圧縮ガ
スの一部が、各リード弁201aを開いて各容量制御室
201b内に流れ出る。そして、各容量制御室201b
内に流れ込んだ圧縮ガスは、環状空間201d及び第1
配管302を通ってから、続いて三方弁309、そして
第2配管303を経て、低圧室LP内に戻される(この
時、圧縮ガスは、比較的大きい管径を有する第2配管3
03を通るため、スムーズに低圧室LPに向かうように
なっている。)。したがって、高圧室HPには、バイパ
ス流れによって流量が減った分、少ない流量の圧縮ガス
が供給されるようになる。
【0061】なお、前述のように、この容量制御運転モ
ードに相当する動作は、スクロール型圧縮機の運転起動
時にも行われる。これにより、液圧縮等の異常高圧が生
じた場合でも、第1配管302及び第2配管303を介
して圧を適切に逃がすことができるので、過大な圧力が
内部に生じるのを防ぐことができるものとなっている。
【0062】以上説明の本実施形態のスクロール型圧縮
機においても、上記第1実施形態と同様に、各容量制御
室201bから低圧室LPへのバイパス流れを、確実
に、効率よく行わせることが可能となる。
【0063】なお、上記第1実施形態及び第2実施形態
では、起動時における液冷媒圧縮等の異常高圧発生を防
ぐ手段として、起動後の一定時間、各容量制御室201
bから低圧室LPへのバイパス流れを形成するものとし
たが、このような時間制御に限らず、スクロール型圧縮
機の吐出圧が所定圧を超えた場合に、異常高圧が発生し
たと判断して、バイパス流れを形成するものとしても良
い。また、本発明のスクロール型圧縮機は、定置用(半
密閉型、開放型)に限らず、車輌用にも適用可能であ
る。
【0064】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載のスクロール型
圧縮機は、その容量制御部が、リード弁と容量制御室と
を備え、さらに、高圧室内の流体圧を、ハウジングの外
部に導出してから容量制御室に導く第1流路と、容量制
御室内の流体圧を、ハウジングの外部に導出してから低
圧室に導く第2流路と、ハウジングの外部に配置され、
これら第1流路及び第2流路のいずれか一方を閉じると
ともに、他方を開く流路切替手段とを備えている構成を
採用した。この構成によれば、容量制御のための第2流
路及び切替手段を、ハウジング内スペースの制限を受け
ない、ハウジング外部に配置したことから、従来のよう
な狭くて複雑な流路を通さずに済むようになる。これに
より、容量制御室から低圧室へのバイパス流れを効率よ
く行わせることができ、容量制御を確実に行うことが可
能となる。
【0065】また、請求項2に記載のスクロール型圧縮
機は、請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、
前記流路切替手段が、第1流路側に設けられた第1弁体
と、第2流路側に設けられた第2弁体と、これらのいず
れか一方を閉じ、他方を開く弁体切替制御部とを備えて
いる構成を採用した。この構成によれば、容量制御室か
ら低圧室へのバイパス流れを、確実に、効率よく行わせ
ることが可能となる。
【0066】また、請求項3に記載のスクロール型圧縮
機は、請求項1または請求項2に記載のスクロール型圧
縮機において、前記第2流路が、前記第1流路よりも大
きい流路断面積を有する構成を採用した。この構成によ
れば、第2流路の圧力損失をより低くすることができる
ので、容量制御室から低圧室へのバイパス流れを、さら
に効率よく行わせることが可能となる。
【0067】また、請求項4に記載のスクロール型圧縮
機の制御方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記
載のスクロール型圧縮機を制御する方法であって、スク
ロール型圧縮機構の吐出圧が所定圧を超えた場合に、第
1流路を閉じて第2流路を開く方法を採用した。この方
法によれば、液圧縮等の異常高圧が生じた場合でも、第
2流路を介して圧を適切に逃がすことができるので、過
大な圧力によりスクロール型圧縮機が損傷するのを防止
することが可能となる。
【0068】また、請求項5に記載のスクロール型圧縮
機の制御方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記
載のスクロール型圧縮機を制御する方法であって、起動
開始から所定時間の間、第1流路を閉じて第2流路を開
く方法を採用した。この方法によれば、液圧縮等の異常
高圧が生じた場合でも、第2流路を介して圧を適切に逃
がすことができるので、過大な圧力によりスクロール型
圧縮機が損傷するのを防止することが可能となる。
【0069】また、請求項6に記載のスクロール型圧縮
機は、その容量制御部が、リード弁と容量制御室とを備
え、さらに、高圧室内の流体圧を、ハウジングの外部に
導出する導出管と、該導出管及び容量制御室間を接続す
る第3流路と、導出管及び低圧室間を接続する第4流路
と、導出管及び第3流路間を連通させるか、または、第
3流路及び第4流路間を連通させるかのいずれか一方に
流路が切り替え可能な三方弁とを備えている構成を採用
した。この構成によれば、容量制御のための第3流路及
び第4流路及び三方弁を、ハウジング内スペースの制限
を受けない、ハウジング外部に配置したことから、従来
のような狭くて複雑な流路を通さずに済むようになる。
これにより、容量制御室から低圧室へのバイパス流れを
効率よく行わせることができ、容量制御を確実に行うこ
とが可能となる。
【0070】また、請求項7に記載のスクロール型圧縮
機は、請求項6に記載のスクロール型圧縮機において、
第4流路が、第3流路よりも大きい流路断面積を有する
構成を採用した。この構成によれば、第4流路及び導出
管の圧力損失をより低くすることができるので、容量制
御室から低圧室へのバイパス流れを、さらに効率よく行
わせることが可能となる。
【0071】また、請求項8に記載のスクロール型圧縮
機の制御方法は、請求項6または請求項7に記載のスク
ロール型圧縮機を制御する方法であって、スクロール型
圧縮機構の吐出圧が所定圧を超えた場合に、導出管及び
第3流路間を閉じて、第3流路及び第4流路間を開く方
法を採用した。この方法によれば、液圧縮等の異常高圧
が生じた場合でも、第3流路及び第4流路を介して圧を
適切に逃がすことができるので、過大な圧力によりスク
ロール型圧縮機が損傷するのを防止することが可能とな
る。
【0072】また、請求項9に記載のスクロール型圧縮
機の制御方法は、請求項6または請求項7に記載のスク
ロール型圧縮機を制御する方法であって、起動開始から
所定時間の間、導出管及び第3流路間を閉じ、第3流路
及び第4流路間を開く方法を採用した。この方法によれ
ば、液圧縮等の異常高圧が生じた場合でも、第3流路及
び第4流路を介して圧を適切に逃がすことができるの
で、過大な圧力によりスクロール型圧縮機が損傷するの
を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスクロール型圧縮機の第1実施形態
を示す図であって、中心軸線を含む断面で見た場合の断
面図である。
【図2】 本発明のスクロール型圧縮機の第2実施形態
を示す図であって、中心軸線を含む断面で見た場合の断
面図である。
【図3】 従来のスクロール型圧縮機の一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
101・・・ハウジング 102・・・スクロール型圧縮機構 111・・・固定スクロール部材 111a・・・固定端板 111a1・・・吐出ポート 111b,112b・・・渦巻状壁体 112・・・旋回スクロール部材 112a・・・旋回端板 201a・・・リード弁(容量制御部) 201b・・・容量制御室(容量制御部) 201c・・・ バイパスポート 202・・・第1配管(第1流路) 202a・・・電磁弁(第1弁体、流路切替手段) 203・・・第2配管(第2流路) 203a・・・電磁弁(第2弁体、流路切替手段) 301・・・導出管 302・・・第1配管(第3流路) 303・・・第2配管(第4流路) 309・・・三方弁 HP・・・高圧室 LP・・・低圧室

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低圧室から取り込んだ流体を圧縮して吐
    出ポートより高圧室に吐出するスクロール型圧縮機構
    と、該スクロール型圧縮機構で圧縮されながら前記吐出
    ポートに向かう途中の前記流体を該スクロール型圧縮機
    構外に取り出すことで容量制御を可能とする容量制御部
    と、これらスクロール型圧縮機構及び容量制御部を収容
    するハウジングとを備え、 前記スクロール型圧縮機構が、固定端板の一側面に立設
    された渦巻状壁体を有し、定位置に固定された固定スク
    ロール部材と、旋回端板の一側面に立設された他の渦巻
    状壁体を有し、前記各渦巻状壁どうしをかみ合わせて自
    転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回ス
    クロール部材とを備えている スクロール型圧縮機にお
    いて、 前記容量制御部は、前記固定端板に穿設されたバイパス
    ポートを塞ぐリード弁と、該リード弁を収容し、内圧を
    受けた場合に該リード弁を閉じさせる容量制御室とを備
    え、 前記高圧室内の流体圧を、前記ハウジングの外部に導出
    してから前記容量制御室に導く第1流路と、前記容量制
    御室内の流体圧を、前記ハウジングの外部に導出してか
    ら前記低圧室に導く第2流路と、前記ハウジングの外部
    に配置され、これら第1流路及び第2流路のいずれか一
    方を閉じるとともに、他方を開く流路切替手段とを備え
    ていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスクロール型圧縮機に
    おいて、 前記流路切替手段は、前記第1流路側に設けられた第1
    弁体と、前記第2流路側に設けられた第2弁体と、これ
    ら第1弁体または第2弁体のいずれか一方を閉じ、他方
    を開く弁体切替制御部とを備えていることを特徴とする
    スクロール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のスクロ
    ール型圧縮機において、 前記第2流路は、前記第1流路よりも大きい流路断面積
    を有していることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のスクロール型圧縮機を制御する方法であって、 前記スクロール型圧縮機構の吐出圧が所定圧を超えた場
    合に、前記流路切替手段により、前記第1流路を閉じる
    とともに、前記第2流路を開くことを特徴とするスクロ
    ール型圧縮機の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のスクロール型圧縮機を制御する方法であって、 起動開始から所定時間の間、前記流路切替手段により、
    前記第1流路を閉じるとともに、前記第2流路を開くこ
    とを特徴とするスクロール型圧縮機の制御方法。
  6. 【請求項6】 低圧室から取り込んだ流体を圧縮して吐
    出ポートより高圧室に吐出するスクロール型圧縮機構
    と、該スクロール型圧縮機構で圧縮されながら前記吐出
    ポートに向かう途中の前記流体を該スクロール型圧縮機
    構外に取り出すことで容量制御を可能とする容量制御部
    と、これらスクロール型圧縮機構及び容量制御部を収容
    するハウジングとを備え、 前記スクロール型圧縮機構が、固定端板の一側面に立設
    された渦巻状壁体を有し、定位置に固定された固定スク
    ロール部材と、旋回端板の一側面に立設された他の渦巻
    状壁体を有し、前記各渦巻状壁どうしをかみ合わせて自
    転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回ス
    クロール部材とを備えている スクロール型圧縮機にお
    いて、 前記容量制御部は、前記固定端板に穿設されたバイパス
    ポートを塞ぐリード弁と、該リード弁を収容し、内圧を
    受けた場合に該リード弁を閉じさせる容量制御室とを備
    え、 前記高圧室内の流体圧を、前記ハウジングの外部に導出
    する導出管と、該導出管及び前記容量制御室間を接続す
    る第3流路と、前記導出管及び前記低圧室間を接続する
    第4流路と、これら導出管及び第3流路及び第4流路間
    を接続するように前記ハウジングの外部に配置され、前
    記導出管及び前記第3流路間を連通させるか、または、
    前記第3流路及び第4流路間を連通させるかのいずれか
    一方に流路が切り替え可能な三方弁とを備えていること
    を特徴とするスクロール型圧縮機。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のスクロール型圧縮機に
    おいて、 前記第4流路は、前記第3流路よりも大きい流路断面積
    を有していることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7に記載のスクロ
    ール型圧縮機を制御する方法であって、 前記スクロール型圧縮機構の吐出圧が所定圧を超えた場
    合に、前記三方弁により、前記導出管及び前記第3流路
    間を閉じるとともに、前記第3流路及び前記第4流路間
    を開くことを特徴とするスクロール型圧縮機の制御方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項6または請求項7に記載のスクロ
    ール型圧縮機を制御する方法であって、 起動開始から所定時間の間、前記三方弁により、前記導
    出管及び前記第3流路間を閉じるとともに、前記第3流
    路及び前記第4流路間を開くことを特徴とするスクロー
    ル型圧縮機の制御方法。
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