JP3045898B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JP3045898B2
JP3045898B2 JP5165530A JP16553093A JP3045898B2 JP 3045898 B2 JP3045898 B2 JP 3045898B2 JP 5165530 A JP5165530 A JP 5165530A JP 16553093 A JP16553093 A JP 16553093A JP 3045898 B2 JP3045898 B2 JP 3045898B2
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valve
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昌晃 須川
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/28Safety arrangements; Monitoring
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2270/00Control; Monitoring or safety arrangements
    • F04C2270/70Safety, emergency conditions or requirements
    • F04C2270/72Safety, emergency conditions or requirements preventing reverse rotation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空調機、冷凍機等に
使用されるスクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は特開平3−237286号公報に
示された従来のスクロール圧縮機を示す断面図である。
図において、1は渦巻体部分を有する固定スクロール、
2は固定スクロール1のほぼ中心に形成された吐出ポー
、3は渦巻体部分を有する揺動スクロール、4は揺動
スクロール3の自転を防止し揺動運動を与えるオルダム
リング、5は揺動スクロール3のスラスト荷重をうける
スラストベアリング、6は電動機の駆動力を伝達するク
ランク軸、7はクランク軸6に偏心して形成された遠心
ポンプ穴、8はオルダムリング4及びスラストベアリン
グ5を支持する主フレーム、9は副フレーム、10はバ
ランスウェイトをそれぞれ示している。前述の符号1〜
10で示される構成部分はスクロール圧縮機の圧縮要素
である。11はステータ、12はローターをそれぞれ示
し、これらの構成部分は電動機要素である。圧縮要素に
おける固定スクロール1、主フレーム8及び副フレーム
9は焼嵌め等により密閉容器13の内壁に気密に接合さ
れ、吐出マフラー14と吸入圧力室即ち吸入圧力雰囲気
部15を上下方向で分割している。さらに、16は吐出
ガス排出のための吐出管、17は吸入ガス導入のための
吸入管、18は圧縮機軸受等摺動部潤滑のための潤滑油
をそれぞれ示している。また21は固定スクロール1に
取り付けられた吐出弁、22は弁押えである。
【0003】次に、前述したスクロール圧縮機の動作に
ついて説明する。電動機要素により生じた動力はクラン
ク軸6により揺動スクロール3に伝達され、オルダムリ
ング4により揺動運転を行うことにより、揺動スクロー
ル3、固定スクロール1の互いに組み合わされた一対の
渦巻体が形成する圧縮体19の容積を変化させて、渦巻
体の外周部より内周に向かって吸入管17より吸入され
た冷媒ガスを吸入通路20を通して吸入、圧縮して、高
温高圧の吐出ガスとして吐出孔2より吐出マフラー14
中へ排出し、次いで吐出管16より圧縮機外へと排出す
る。その際、密閉容器13底部の潤滑油18はクランク
軸6の偏心穴7により遠心力による給油ヘッドを与えら
れて偏心穴7内を上昇し軸受け部等の摺動部分を潤滑し
た後、吸入圧力雰囲気部15内へ排出されて密閉容器底
部へ戻る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール圧縮
機は、以上のように構成されているので、空調機や冷凍
機設置時、配線接続間違い等が発生した場合、スクロー
ル圧縮機が逆転し圧縮されないという現象が発生する。
この場合、吐出弁21が取り付けられている等の点で、
圧縮要素の中央部(正転時吐出圧力近傍に相当する圧縮
室)が負圧になるので揺動スクロール2は、固定スクロ
ール側に押し付けられ、ラップ先端が接触し、ラップ先
端の異常摩耗や異常音の発生、ひいては渦巻体の焼きつ
きや破損が発生する場合があった。
【0005】また、圧縮機の停止時、特に圧縮機が長時
間停止状態にあり、圧縮機の温度が低い状態では冷凍又
は空調装置内の冷媒が液化して圧縮機内部に多量に流入
し、圧縮機内部の潤滑油を溶解した飽和溶液で多量に滞
留した状態(寝込状態)となる場合がある。このような
状態で圧縮機を起動すると、飽和液の滞留した空間は吸
入圧力空間となっているため、起動時の圧力のバランス
状態から急激に減圧されて飽和液の冷媒が急激に気化す
ることにより発泡状態となり、この冷媒と潤滑油で形成
された泡が吸入通路20を通して圧縮室内に吸入され
る。この時液状態の冷媒も圧縮室内へ吸入されるので、
圧縮室内で液圧縮され、過大な圧力値が発生し、圧縮機
がストールして停止したり(起動不良)、時には液圧縮
による過大圧力により、渦巻体が破損することがあっ
た。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので空調ユニット、冷凍ユニット等の
据え付け工事時、配線の接続間違いにより圧縮機が逆転
しても両渦巻体ラップの歯先接触による渦巻体破損を防
止するとともに、寝込起動時等、液圧縮により圧縮室内
で過大な圧力発生しても、その過大圧力をリリーフする
ことで圧縮機の起動不良、ひいては渦巻体破損を防止で
きる信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
わるスクロール圧縮機は、吸入圧力雰囲気部と吐出ポー
トとを連通する連通手段と、この連通手段内に配設され
て通常運転時には前記連通手段を閉じ、かつ逆転運転時
には前記連通手段を開口する弁機構と、圧縮室と前記連
通手段を連通する圧力導入孔と、起動時に前記圧縮室で
発生する過大な流体圧を前記圧力導入孔及び前記連通手
段を通って前記吐出ポートに逃がすための第2の弁機構
とを設けたものである。
【0008】また、本発明の第2の発明に係わるスクロ
ール圧縮機は、第1の発明において、連通手段は、吸入
圧力雰囲気部に連通する凹部と、一端を前記凹部に開口
し、他端を吐出ポートに開口する第1の流通路とを備
え、また、弁機構は、前記凹部内を摺動し、一端を前記
凹部に開口し、他端をその摺動部に開口する第2の流通
路を有するフロート弁を備え、前記フロート弁が、前記
凹部内を摺動することにより、前記第2の流通路の他端
の開口部を前記凹部壁面でふさぎ、前記連通手段を閉
じ、また、前記第2の流通路の他端の開口部を前記第1
の流通路の開口部と連通させ、前記連通手段を開口する
ものである。
【0009】また、本発明の第3の発明に係わるスクロ
ール圧縮機は、第1の発明において、弁機構の弁を
性体によって支えられた球体弁であって、吐出ポート部
内圧力によりストッパーに設けたポートに対して当接
し、流通を遮断することが可能な球形フロート弁にて構
成したものである。
【0010】
【作用】本発明の第1の発明に係るスクロール圧縮機
、スクロール圧縮機が逆転運転されて吐出ポート部が
負圧になった場合には、圧力差による弁機構の弁の移動
によって連通手段を開口し、吸入圧力雰囲気部と吐出ポ
ート部が連通するために圧縮機内部でショートサイクル
にて運転されるので吐出ポート部が負圧にならずよって
揺動スクロールが固定スクロールに押し付れられず、歯
接触しない。また、正転時の流体圧縮時等に圧縮室内
の圧力が過大に昇圧した場合には、過大昇圧した圧力に
よって第2の弁機構の弁が移動して過大な流体圧を圧力
導入孔及び連通手段を通って吐出ポートに逃がすこがで
きる。
【0011】また、本発明の第2の発明に係わるスクロ
ール圧縮機は、逆転運転時揺動スクロールが固定スクロ
ールに押し付けられることによる歯先接触、さらには歯
先接触による渦巻体損傷、破損を防止できるとともに、
連通手段の開閉に凹部内でのフロート弁の摺動距離が短
縮でき、また、フロート弁の外周面をシール面とするこ
とでシール面積を広くすることができ連通手段の開閉が
安定する
【0012】また、本発明の第3の発明に係わるスクロ
ール圧縮機は、球体弁にて連通手段を閉じた場合のシ
ル性がよくなり、片当たりが無くなるので作動性がより
確実なものとなる。
【0013】
【実施例】実施例1. 実施例1を図1、図2により説明する。図1は本発明に
係わるスクロール圧縮機要部の縦断面図、図2は動作を
示す弁部の縦断面図である。図において、図6と同一符
号は同一、又は相当部分を示す。図1において1は固定
スクロール、2は吐出ポート、14は吐出圧力雰囲気
部、15は吸入圧力雰囲気部、16は吐出管、19は固
定スクロール1のラップ1a、台板1b、及び揺動スク
ロール3のラップ3a、台板(図示せず)により形成さ
れる圧縮室、21は吸入ポート2と吐出圧力雰囲気部1
4を介する吐出弁である。23は固定スクロール台板1
bに設けた凹部、24は凹部23と吐出ポート2を連通
する第1の圧力導入孔であり、凹部23と第1の圧力導
入孔24とで連通手段を構成している。25は所定距離
移動可能なように凹部23に挿入されたフロート弁、2
6はフロート弁25に設けられた第2の圧力導入孔、2
7はフロート弁の移動量を規制するストッパーであり、
凹部23と吸入圧力雰囲気部15と連通している。28
は圧縮機停止時フロート弁25をストッパー27に接触
する程度の微小な荷重でフロート弁を支える弾性体であ
る。そして、フロート弁25と第2の圧力導入孔26と
弾性体28とで弁機構を構成している。
【0014】次に動作について説明する。図2(a)に
示すように固定スクロール1に設けた凹部23に弾性体
28を介し、フロート弁25を挿入し、ストッパー27
によりフロート弁25の移動量を規制する。通常運転
(正転)時は、圧縮室19で圧縮された冷媒ガスは、圧
縮室の最内室19aで吐出圧力P1となり吐出ポート2
を経て吐出弁21を押し上げ、吐出圧力雰囲気部14へ
吐出される。この場合、固定スクロール1に設けた凹部
23の圧力P0は第1の圧力導入孔24を介し吐出ポー
ト2と連通しているのでP0≒P1になる。通常運転
時、吸入圧力が雰囲気部15の圧力Psと吐出ポート部
圧力P0の関係はPs≪P0であるから圧力差によりフ
ロート弁25は吸入圧力雰囲気部側へ押し付けられる。
この時フロート弁25に設けた第2の圧力導入孔26
は、ストッパー27壁面、及び凹部23壁面によりふさ
ぐ構造にすることで、圧力差によりシールされ、凹部2
3と吸入圧力雰囲気部15は遮断される。したがって通
常運転時は、フロート弁25とストッパー27により、
凹部23の吐出圧力部と吸入圧力雰囲気部15が遮断さ
れ、従来どおりの運転が可能になる。
【0015】また、ユニットの据付時の配線接続間違い
等によりスクロール圧縮機が逆転運転された場合の動作
について図2(b)より説明する。逆転した場合、吐出
ポート2部の圧力P1は吐出弁21が弁閉状態になるた
め、吐出ポート2が閉空間になるので負圧になる。この
場合、吐出ポート2と第1の圧力導入孔24を介して連
通している凹部23も負圧になる。したがって吸入圧力
雰囲気部15の圧力Psと凹部内圧力P0の関係はP
s》POとなるので圧力差により、フロート弁25は凹
部23底部方向の任意の位置まで移動する。この時、フ
ロート弁25に設けた第2の圧力導入孔26と第1の圧
力導入孔24が連通するように構成することにより、吸
入圧力雰囲気部15と吐出ポート部2が連通する。よっ
て吐出ポート2→圧縮室19→吸入圧力雰囲気部15→
第2の圧力導入孔26→第1の圧力導入孔24でショー
トサイクルが形成されるので圧縮室最内室19aが負圧
にならない。そのため揺動スクロールが固定スクロール
側に押し付けられないので歯先接触しない。つまり渦巻
体損傷、破損が防止できる。
【0016】実施例2. 実施例2を図3を用いて説明する。図3は本発明に係わ
るスクロール圧縮機要部、及び動作を示す縦断面図であ
る。図において、図1、図2と同一符号は同一又は相当
部分を示す。図3において29は凹部23に挿入され、
かつ移動時弾性体28と干渉しないよう軸方向に移動可
能なリリーフ弁(第2の弁機構)、30は、液圧縮時過
大な圧力が発生する圧縮室19bと凹部23をリリーフ
弁29を介して連通させる第3の圧力導入孔である。
【0017】次に動作について図3を用いて説明する。
図3(a)に示すようにリリーフ弁29を弾性体28と
干渉しないよう凹部底部に第3の圧力導入孔30を覆う
ように挿入する。通常運転時、スクロール圧縮機構成
上、圧縮室内圧力は、最内部に向かうにつれて高くなる
ので、最内室圧力P1と中間室19b圧力P2との関係
は、P1》P2である。また、固定スクロール1に設け
た凹部23内の圧力P0は第1の圧力導入孔24を介し
吐出ポート2と連通しているのでP0≒P1になる。し
たがって通常運転時はP1》P2であるのでリリーフ弁
29は圧力差により凹部23底部で第3の圧力導入孔3
0をふさぐように密着し、シールされる。かつ通常運転
時、吸入圧力雰囲気部15の圧力Psと吐出ポート部圧
力P0の関係はPs≪POであるから、圧力差によりフ
ロート弁25は吸入圧力雰囲気部へ押し付けられる。こ
の時、フロート弁25に設けた第2の圧力導入孔26
は、ストッパー27壁面及び凹部23壁面によりふさぐ
構造にすることで、圧力差によりシールされ、凹部23
と吸入圧力雰囲気部15は遮断される。したがって通常
運転時はフロート弁25とストッパー27により凹部2
3の吐出圧力部と吸入圧力雰囲気部15が遮断され、従
来どおりの運転が可能になる。
【0018】寝込起動時、圧縮室19内で過大な圧力が
発生した場合の動作を図3(b)を用いて説明する。液
圧縮が発生した場合、その過大な圧力は最内室19aよ
り中間室19bで発生することが試験的に確認されてい
る。中間室で過大な圧力が発生した場合、その圧力P2
と凹部23内圧力P0の関係は当然P2》P0になるの
でリリーフ弁29はその圧力差により弁開状態になる。
そのため中間室19a、凹部23、吐出ポート部2が第
1の圧力導入孔24、第3の圧力導入孔を介して連通す
る。したがって中間室19bで発生した過大な圧力は、
第3の圧力導入孔30、凹部23、第1の圧力導入孔2
4、吐出ポート部2を経て、更には吐出弁21を経て吐
出空間14へリリーフされる。よって圧縮室内で発生し
た過大な圧力を高圧空間へ逃がすことができるので、最
大圧力低減し、起動不良しいては渦巻体破損を防ぐこと
ができる。この時、フロート弁25は凹部内圧力P0と
吸入圧力雰囲気圧力Psの関係P0》Psより、ストッ
パー27側に押し付けられ、凹部23と吸入圧力雰囲気
部は遮断されている。
【0019】また、ユニット据付け時の配線接続間違い
等により、スクロール圧縮機が逆転運転された場合の動
作について図3(c)より説明する。逆転した場合、吐
出ポート2部の圧力P1は、吐出弁21が弁閉状態にな
るため、吐出ポート2が閉空間になるので負圧になる。
この場合、吐出ポート2と第1の圧力導入孔24を介し
て連通している凹部23も負圧になる。したがって吸入
圧力雰囲気部15の圧力Psと凹部内圧力P0の関係は
Ps》P0となるので圧力差により、フロート弁25は
凹部23底部方向の任意の位置まで移動する。この時、
フロート弁25に設けた第2の圧力導入孔26と第1の
圧力導入孔24が連通するよう構成することにより、吸
入圧力雰囲気部15と吐出ポート部2が連通する。よっ
て吐出ポート2→圧縮室19→吸入圧力雰囲気15→第
2の圧力導入孔26→第1の圧力導入孔24でショート
サイクルが形成されるので圧縮室最内室19aが負圧に
ならない。そのため揺動スクロールが固定スクロール側
に押し付けられないので、歯先接触しない。つまり渦巻
体損傷、破損が防止できる。
【0020】実施例3. 実施例3を図4を用いて説明する。図4は本発明に係わ
るスクロール圧縮機要部での動作を示す縦断面図であ
る。図において図1、図2と同一符号は同一、又は相当
部分を示す。図4において31は図1、図2におけるフ
ロート弁25の代りに凹部23に挿入され、圧縮機停止
時ストッパー27に接触する程度の荷重で弾性体28に
より支えられ、かつ、軸方向に所定の移動量になるよう
規制された球形フロート弁である。32は第1の圧力導
入孔24の凹部23開口部に設けた圧力逃しである。
【0021】次に動作について説明する。図4(a)に
示すように固定スクロール1に設けた凹部23に弾性体
28を介し、球形フロート弁31を挿入し、ストッパー
27により球形フロート弁31の移動量を規制する。通
常運転(正転)時は、圧縮室19で圧縮された冷媒ガス
は、圧縮室の最内室19aで吐出圧力P1となり吐出ポ
ート2を経て吐出弁21を押し上げ、吐出圧力雰囲気部
14へ吐出される。この場合固定スクロール1に設けた
凹部23の圧力P0は第1の圧力導入孔24を介し吐出
ポート2と連通しているのでP0≒P1になる。通常運
転時、吸入圧力雰囲気部15の圧力Psと吐出ポート部
圧力P0の関係はPs≪P0であるから圧力差により球
形フロート弁31は吸入圧力雰囲気部側へ押し付けられ
る。この時球形フロート弁31はストッパー27に設け
たポートに押し付けられ、この部分で吸入圧力雰囲気部
15と凹部23内がシール、遮断され通常運転可能にな
る。
【0022】また、ユニット据付時の配線接続間違い等
により、スクロール圧縮機が逆転運転された場合の動作
について図4(b)より説明する。逆転した場合、吐出
ポート2部の圧力P1は吐出弁21が弁閉状態になるた
め、吐出ポート2が閉空間になるので負圧になる。この
場合、吐出ポート2と第1のの圧力導入孔24を介して
連通している凹部23も負圧になる。したがって、吸入
圧力雰囲気部15の圧力Psと凹部内圧力P0の関係は
Ps》P0となるので圧力差により、フロート弁31は
凹部23底部方向の任意の位置まで移動する。この時、
圧力差により、球形フロート弁31は第1の圧力導入孔
側へ押し付けられ静止する。この状態で第1の圧力導入
孔24の凹部23開口部に設けた圧力逃がし32を介し
て凹部23と第1の圧力導入孔24が連通する。したが
って吸入圧力雰囲気部15と吐出ポート部2が連通す
る。よって吐出ポート2→圧縮室19→吸入圧力雰囲気
部15→凹部23→第1の圧力導入孔24でショートサ
イクルが形成されるので圧縮室最内室19aが負圧にな
らない。そのため揺動スクロールが固定スクロール側に
押し付けられないので、歯先接触しない、つまり渦巻体
損傷、破損が防止できる。
【0023】フロート弁を球形にすることにより、スト
ッパー27に押し付けられた時のシール性が良くなり、
また片当たりやこじれが無くなるので作動性が良くな
る。したがって、正転時は弁が確実に作動し、かつシー
ル性が良いので本機構を設けても性能がダウンしない圧
縮機が得られるとともに逆転時確実に歯先接触が防止さ
れ、渦巻体損傷破損を防止でき、信頼性の高い圧縮機が
得られる。
【0024】本実施例では、実施例2のような液圧縮時
のリリーフ機構を示していないが、リリーフ弁29、第
3の圧力導入孔30を加えても実施例2同様液圧縮時は
確実にリリーフし、かつ正転時は通常運転可能、逆転時
は吸入圧力雰囲気部15と吐出ポート部2が連通し圧縮
機内でショートサイクルにて運転されるので揺動スクロ
ールが固定スクロールに押しつけられることに歯先接触
が発生せず、渦巻体損傷、破損しない信頼性の高い圧縮
機が得られるということは言うまでもない。
【0025】実施例4. 実施例4について図5を用いて説明する。図5は本発明
に係わるスクロール圧縮機要部の縦断面図である。図5
において、図1、図2と同一符号は、同一または相当部
分を示す。図5において33は第2の圧力導入孔26を
もつフロート弁25、弾性体28、第1の圧力導入孔2
4に開口するポートを有して一体形成され、固定スクロ
ール1に設けられた凹部23に挿入された一体弁機構で
あり、フランジ部33aと筒部33bで構成されてい
る。34は、一体機構内に形成された空間部、35は一
体弁機構33のフランジ部33aと筒部33bを共締め
し、Oリング等のシール機構を介して固定スクロール1
に固定するボルトである。
【0026】このような構造にすることにより、弁機構
は別に一体として形成組立できるので、圧縮機組立時、
作業性が良くなり、組立時間の短縮ができる。さらに、
構造においても、実施例1、2、3では固定スクロール
に設ける凹部径とフロート弁25の寸法精度が必要にな
るが、本実施例では弁部品を別部品にすることにより、
一体弁機構33に設けた空間部34の寸法精度を良くす
れば良く、固定スクロール凹部23の精度はラフでよ
い。つまり、形状の複雑な固定スクロールに中心から偏
心した位置に精度良い凹部を設けるには、高性能の加工
機械が必要になるが、一体弁機構では単純な形状の中央
部に加工できるので旋盤等簡単な加工機械でも加工でき
る。したがって、加工時間の短縮、加工コストの低減、
ひいては加工設備の簡素化が可能になる。
【0027】
【発明の効果】本発明の第1の発明に係わるスクロール
圧縮機は、吸入圧力雰囲気部と吐出ポートとを連通する
連通手段と、この連通手段内に配設されて通常運転時に
は前記連通手段を閉じ、かつ逆転運転時には前記連通手
段を開口する弁機構と、圧縮室と前記連通手段を連通す
る圧力導入孔と、起動時に前記圧縮室で発生する過大な
流体圧を前記圧力導入孔及び前記連通手段を通って前記
吐出ポートに逃がすための第2の弁機構とを設けたの
で、スクロール圧縮機が逆転運転された場合には、圧力
差による弁機構の弁の移動によって連通手段を開口し、
吸入圧力雰囲気部と吐出ポート部が連通するために圧縮
機内部でショートサイクルにて運転されるので、吐出ポ
ート部が負圧にならず、よって揺動スクロールが固定ス
クロールに押し付けられず、歯先接触による渦巻体損
傷、破損が防止できる。また、正転時の流体圧縮時等に
圧縮室内の圧力が過大に昇圧した場合には、過大昇圧し
た圧力によって第2の弁機構の弁が移動して過大な流体
圧を圧力導入孔及び連通手段を通って吐出ポートに逃が
すことができ、最大圧力を低減させることができ、起動
不良や、しいては渦巻体損傷を防止できる。
【0028】また、本発明の第2の発明に係わるスクロ
ール圧縮機は、第1の発明において、連通手段は、吸入
圧力雰囲気部に連通する凹部と、一端を前記凹部に開口
し、他端を吐出ポートに開口する第1の流通路とを備
え、また、弁機構は、前記凹部内を摺動し、一端を前記
凹部に開口し、他端をその摺動部に開口する第2の流通
路を有するフロート弁を備え、前記フロート弁が、前記
凹部内を摺動することにより、前記第2の流通路の他端
の開口部を前記凹部壁面でふさぎ、前記連通手段を閉
じ、また、前記第2の流通路の他端の開口部を前記第1
の流通路の開口部と連通させ、前記連通手段を開口する
ので、第1の発明の効果に加えて、逆転運転時揺動スク
ロールが固定スクロールに押し付けられることによる歯
先接触、更には歯先接触による渦巻体損傷、破損を防止
できるとともに、連通手段の開閉に凹部内でのフロート
弁の摺動距離が短縮でき、フロート弁が摺動する凹部を
小型化でき、また、フロート弁の外周面をシール面とす
ることでシール面積を広くすることができ連通手段の開
閉が安定した弁機構が得られる。
【0029】また、本発明の第3の発明に係わるスクロ
ール圧縮機は、第1の発明において、弁機構の弁を
性体によって支えられた球体弁であって、吐出ポート部
内圧力によりストッパーに設けたポートに対して当接
し、流通を遮断することが可能な球形フロート弁にて構
成したので、第1の発明の効果に加えて、前記球体弁
トッパーに押し付けられたときのシール性が良くな
り、片当たりやこじれが無くなるので作動性がより確実
なものとなり、信頼性の高い圧縮機が得られる
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すスクロール圧縮機
要部の縦断面図である。
【図2】aはこの発明の第1実施例を示すスクロール圧
縮機要部の通常運転時の動作を示す縦断面図、bはこの
発明の第1実施例を示すスクロール圧縮機要部の逆転運
転時の動作を示す縦断面図である。
【図3】aはこの発明の第2実施例を示すスクロール圧
縮機要部の通常運転時の動作を示す縦断面図、bはこの
発明の第2実施例を示すスクロール圧縮機要部の液圧縮
時の動作を示す縦断面図、cはこの発明の第2実施例を
示すスクロール圧縮機要部の通常運転時の動作を示す縦
断面図である。
【図4】aはこの発明の第3実施例を示すスクロール圧
縮機要部の通常運転時の動作を示す縦断面図、bはこの
発明の第3実施例を示すスクロール圧縮機要部の逆転運
転時の動作を示す縦断面図である。
【図5】この発明の第4実施例を示すスクロール圧縮機
要部の縦断面図である。
【図6】従来のスクロール圧縮機を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール 2 吐出ポート 3 揺動スクロール 14 吐出圧力雰囲気部 15 吸入圧力雰囲気部 23 凹部 24 第1の圧力導入孔 25 フロート弁26 第2の圧力導入孔 27 ストッパー 28 弾性体 29 リリーフ弁 30 第3の圧力導入孔 31 球形フロート弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インボリュート等の渦巻体を端板面から
    突出させた固定スクロール及び揺動スクロールを互いに
    組み合わせ、前記揺動スクロールを旋回させて、上記両
    スクロールの渦巻体と端板とで形成される圧縮室を随時
    端板外周から内周へ縮小することにより流体を圧縮する
    圧縮部と、この圧縮部を駆動するモータ部と、前記圧縮
    部で圧縮された流体を吐出圧力雰囲気部に吐出するため
    の吐出ポートと、前記吐出ポートに配設されて前記圧縮
    室内への流体の逆流を防止する吐出弁と、前記吐出圧力
    雰囲気部と区画された吸入圧力雰囲気部とを有するスク
    ロール圧縮機において、前記吸入圧力雰囲気部と前記吐
    出ポートとを連通する連通手段と、この連通手段内に配
    設されて通常運転時には前記連通手段を閉じ、かつ逆転
    運転時には前記連通手段を開口する弁機構と、前記圧縮
    室と前記連通手段を連通する圧力導入孔と、起動時に前
    記圧縮室で発生する過大な流体圧を前記圧力導入孔及び
    前記連通手段を通って前記吐出ポートに逃がすための第
    2の弁機構とを設けたことを特徴とするスクロール圧縮
    機。
  2. 【請求項2】 連通手段は、吸入圧力雰囲気部に連通す
    る凹部と、一端を前記凹部に開口し、他端を吐出ポート
    に開口する第1の流通路とを備え、また、弁機構は、前
    記凹部内を摺動し、一端を前記凹部に開口し、他端をそ
    の摺動部に開口する第2の流通路を有するフロート弁を
    備え、前記フロート弁が、前記凹部内を摺動することに
    より、前記第2の流通路の他端の開口部を前記凹部壁面
    でふさぎ、前記連通手段を閉じ、また、前記第2の流通
    路の他端の開口部を前記第1の流通路の開口部と連通さ
    せ、前記連通手段を開口することを特徴とする請求項1
    記載のスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 機構の弁を弾性体によって支えられ
    た球体弁であって、吐出ポート部内圧力によりストッパ
    ーに設けたポートに対して当接し、流通を遮断すること
    が可能な球形フロート弁にて構成したことを特徴とする
    請求項1記載のスクロール圧縮機。
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