JP2003253642A - 水中構造体の設置方法及び水中構造体用ブロック - Google Patents

水中構造体の設置方法及び水中構造体用ブロック

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JP2003253642A
JP2003253642A JP2002264712A JP2002264712A JP2003253642A JP 2003253642 A JP2003253642 A JP 2003253642A JP 2002264712 A JP2002264712 A JP 2002264712A JP 2002264712 A JP2002264712 A JP 2002264712A JP 2003253642 A JP2003253642 A JP 2003253642A
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pores
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Misao Suzuki
操 鈴木
Tatsuto Takahashi
達人 高橋
Norio Isoo
典男 磯尾
Yukitaka Tanaka
征登 田中
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JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート製品に較べて質量や体積が十分
に小さい資材を用いて、コンクリート製品と同等若しく
はそれ以上の水中重量を有する水中構造物を設置する。 【解決手段】 少なくとも一部の固体粒子が、組成の少
なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子である
固体粒子の集合体を、前記未炭酸化Caの炭酸化反応で
生成させたCaCOをバインダーとして固結させて得
られた、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物を水中に
沈設し、この多孔質塊状物の貫通気孔内に水を充填させ
ることにより、水中に高比重の構造体を設置する。多孔
質塊状物は内部に微細な貫通気孔を有するため気中(陸
上)では質量が小さく、一方、水中に沈設した場合には
貫通気孔内に水が侵入して貫通気孔が水で充填され、多
孔質塊状物の水中質量に対して貫通気孔内に充填された
水の質量が付加されるため、水中での所要の質量を確保
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中構造体の設置方
法及びこれに用いられる水中構造体用ブロックに関する
もので、例えば、港湾や海岸線に沿った海中に傾斜堤、
消波ブロック被覆堤、混成堤マウンドなどを構築する際
に、それらの傾斜面に被覆ブロックを設置するのに好適
な水中構造体の設置方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】港湾や海岸線に沿った海中に構築される
傾斜堤、消波ブロック被覆堤、混成堤マウンドなどのよ
うな構築物(構造体)は、その傾斜面(表法面)が大き
な波力を受け、このため構築物の基礎内部の捨石を保護
するために、傾斜面にコンクリート製の被覆ブロックが
設置される。この被覆ブロックは、それ自体が波力で散
乱しないようにするため、安定な質量を有していること
が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記のような構
築物に使用されるコンクリート製の被覆ブロックは、大
きな波力が作用した際にも散乱しないような安定な質量
を確保するため、ブロックの密度、作用する波の波高、
ブロックの形状や設置部の勾配、ブロックの水に対する
比重などを考慮して所要質量が決められている。コンク
リートは比重が約2.3であり、またブロック体の製作
も比較的容易で且つ任意の大きさのブロック体が得られ
ることから、従来知られた素材のなかでは被覆ブロック
の素材として最適なものと言える。
【0004】しかしそれにも拘らず、上記のような構築
物に適用されるコンクリート製の被覆ブロックは大質量
で且つ体積も大きく、このため搬送や沈設・施工などの
点で非常に扱いにくいものであった。特に、被覆ブロッ
クの沈設・施工はクレーン船などを用いて行うが、クレ
ーンの能力の面から扱うことができる被覆ブロックの質
量等には大きな制約があり、また搬送の面でも被覆ブロ
ックの質量や体積には制約があるとともに、大質量の被
覆ブロックは搬送コストも嵩むといった難点があった。
【0005】一方、水底に設置される埋設型の導管(パ
イプライン)やトンネル用の沈埋函には浮力が作用し、
特に地盤が液状化すると浮上を起こしやすくなるため、
この浮上作用を抑えるには重し材を付設する必要があ
る。また、沈埋函の場合には、上部を被覆保護材で被覆
することが一般に行われている。また、非埋設型の導管
(パイプライン)では、浮力や潮流、敷設底面の勾配な
どにより浮揚、移動、滑動を生じるおそれがあり、これ
を防止するには移動防止材を付設する必要がある。そし
て、これらの手段に用いる人工物についても、従来では
コンクリート製のブロックを用いるのが通例であり、し
たがって、これらについても上記と同様の問題があっ
た。また、係留用アンカー、藻礁或いは漁礁用構造体、
防波用構造体などの各種水中構造体についても、コンク
リート製のブロックを用いるのが通例であり、したがっ
て、これらについても上記と同様の問題があった。
【0006】したがって本発明の目的は、このような従
来技術の課題を解決し、コンクリート製品に較べて質量
や体積が十分に小さい資材を用いて、コンクリート製品
と同等若しくはそれ以上の水中重量を有する水中構造物
を設置することができる、水中構造体の設置方法及びこ
れに用いられる水中構造体用ブロックを提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来用い
られているコンクリート製の水中構造体用ブロックに代
わる新たな水中構造体用資材を見い出すべく検討を行
い、その結果、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物を
水中構造体用資材として利用するという着想を得た。す
なわち、このような微細な貫通気孔を有する多孔質塊状
物は、内部に貫通気孔を有するため気中(陸上)では質
量が小さく、一方、水中に沈設した場合には微細な貫通
気孔内に水が侵入して貫通気孔が水で充填され、この水
は水中構造物に働く外力や慣性力に対して多孔質塊状物
と一体として挙動するため、この水の質量が多孔質塊状
物の水中での質量に付加(加重)され、水中での所望の
質量を確保することができる。そして、このような着想
に基づきさらに検討を進めた結果、(1)多孔質塊状物の
貫通気孔率や真比重を適正化することにより、多孔質塊
状物の気中での質量及び/又は体積を従来のコンクリー
ト製品に較べて大幅に小さくしても、水中ではコンクリ
ート製品と同等若しくはそれ以上の水中質量を確保で
き、安定的な水中構造物を設置できる、(2)微細な貫通
気孔を有する多孔質塊状物としては、未炭酸化Caを含
む固体粒子の集合体を貫通気孔率や真比重を考慮して炭
酸固化させて得られた塊状物が最適である、という知見
を得た。
【0008】本発明は以上のような着想並びに知見に基
づきなされたもので、以下のような特徴を有する。 [1] 少なくとも一部の固体粒子が、組成の少なくとも一
部として未炭酸化Caを含む固体粒子である固体粒子の
集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭酸化反応で生
成させたCaCOをバインダーとして固結させて得ら
れた、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物を水中に沈
設し、該多孔質塊状物の貫通気孔内に水を充填させるこ
とにより、水中に高比重の構造体を設置することを特徴
とする水中構造体の設置方法。
【0009】[2] 少なくとも一部の固体粒子が、組成の
少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子であ
る固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭
酸化反応で生成させたCaCOをバインダーとして固
結させて得られた微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物
を、少なくともその一部が没水するように水中に沈設
し、該多孔質塊状物の少なくとも一部の貫通気孔内に水
を充填させることにより、水中に高比重の構造体を設置
することを特徴とする水中構造体の設置方法。 [3] 上記[1]又は[2]の設置方法において、微細な貫通気
孔による多孔質塊状物が、貫通気孔率が10〜50体積
%、真比重(但し、貫通気孔を除く塊状物としての比
重)が2.6以上の塊状物であることを特徴とする水中
構造体の設置方法。
【0010】[4] 上記[1]〜[3]のいずれかの設置方法に
おいて、固体粒子の集合体における、組成の少なくとも
一部として未炭酸化Caを含む固体粒子の割合が40ma
ss%以上であることを特徴とする水中構造体の設置方
法。 [5] 上記[1]〜[4]のいずれかの設置方法において、組成
の少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子の
少なくとも一部が、コンクリート、モルタル、ガラス、
アルミナセメント、CaO含有耐火物、鉄鋼製造プロセ
スで発生したスラグの中から選ばれる1種以上であるこ
とを特徴とする水中構造体の設置方法。 [6] 上記[1]〜[5]のいずれかの設置方法において、組成
の少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子の
少なくとも一部が、コンクリート、モルタル、ガラス、
アルミナセメント、CaO含有耐火物、鉄鋼製造プロセ
スで発生したスラグの中から選ばれる1種以上の材料か
ら分離され、該材料よりも未炭酸化Ca含有率が高い未
炭酸化Ca含有材であることを特徴とする水中構造体の
設置方法。
【0011】[7] 上記[1]〜[6]のいずれかの設置方法に
おいて、固体粒子の集合体が、さらに添加材を含むこと
を特徴とする水中構造体の設置方法。 [8] 上記[7]の設置方法において、添加材の少なくとも
一部が、金属鉄、含金属鉄材、酸化鉄、含酸化鉄材の中
から選ばれる1種以上であることを特徴とする水中構造
体の設置方法。 [9] 上記[1]〜[8]のいずれかの設置方法において、多孔
質塊状物により設置される構造体が、水中固定構造物の
被覆材又は/及び重し材であることを特徴とする水中構
造体の設置方法。 [10] 上記[9]の設置方法において、水中固定構造物の被
覆材が傾斜面の被覆材であることを特徴とする水中構造
体の設置方法。
【0012】[11] 上記[1]〜[8]のいずれかの設置方法
において、多孔質塊状物により設置される構造体が、水
中敷設構造物の移動防止材であることを特徴とする水中
構造物の設置方法。 [12] 上記[1]〜[8]のいずれかの設置方法において、多
孔質塊状物により設置される構造体が、係留用アンカー
体、潜堤用構造体、藻礁用構造体、漁礁用構造体、築磯
用構造体、洗掘防止用構造体、水質浄化用構造体、海底
マウンド用構造体、護岸被覆用構造体、防波用構造体、
消波用構造体、防潮用構造体、岸壁用構造体、沈埋函用
構造体、根固め用構造体、海底着座式構造物用構造体、
人工島用構造体、堰用構造体、ダム用構造体、河床用構
造体、魚道用構造体の中から選ばれる1種以上であるこ
とを特徴とする水中構造体の設置方法。
【0013】[13] 少なくとも一部の固体粒子が、組成
の少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子で
ある固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの
炭酸化反応で生成させたCaCOをバインダーとして
固結させて得られた多孔質塊状物であって、微細な貫通
気孔を有し、且つ該微細な貫通気孔による貫通気孔率が
10〜50体積%、真比重(但し、貫通気孔を除く塊状
物としての比重)が2.6以上の多孔質塊状物からなる
ことを特徴とする水中構造体用ブロック。 [14] 上記[13]の水中構造体用ブロックにおいて、固体
粒子の集合体における、組成の少なくとも一部として未
炭酸化Caを含む固体粒子の割合が40mass%以上であ
ることを特徴とする水中構造体用ブロック。
【0014】[15] 上記[13]又は[14]の水中構造体用ブ
ロックにおいて、組成の少なくとも一部として未炭酸化
Caを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリー
ト、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有
耐火物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選
ばれる1種以上であることを特徴とする水中構造体用ブ
ロック。 [16] 上記[13]〜[15]のいずれかの水中構造体用ブロッ
クにおいて、組成の少なくとも一部として未炭酸化Ca
を含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリート、モ
ルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有耐火
物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選ばれ
る1種以上の材料から分離され、該材料よりも未炭酸化
Ca含有率が高い未炭酸化Ca含有材であることを特徴
とする水中構造体用ブロック。
【0015】[17] 上記[13]〜[16]のいずれかの水中構
造体用ブロックにおいて、固体粒子の集合体が、さらに
添加材を含むことを特徴とする水中構造体用ブロック。 [18] 上記[17]の水中構造体用ブロックにおいて、添加
材の少なくとも一部が、金属鉄、含金属鉄材、酸化鉄、
含酸化鉄材の中から選ばれる1種以上であることを特徴
とする水中構造体用ブロック。 [19] 少なくとも一部の固体粒子が、組成の少なくとも
一部として未炭酸化Caを含む固体粒子である固体粒子
の集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭酸化反応で
生成させたCaCOをバインダーとして固結させて得
られた、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物を水中に
沈設することにより設置された水中構造体であり、前記
貫通気孔内に水が充填されていることを特徴とする水中
構造体。
【0016】[20] 少なくとも一部の固体粒子が、組成
の少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子で
ある固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの
炭酸化反応で生成させたCaCOをバインダーとして
固結させて得られた、微細な貫通気孔を有する多孔質塊
状物を、少なくともその一部が没水するように水中に沈
設することにより設置された水中構造体であり、少なく
とも一部の貫通気孔内に水が充填されていることを特徴
とする水中構造体。 [21] 上記[19]又は[20]の水中構造体において、多孔質
塊状物が、微細な貫通気孔による貫通気孔率が10〜5
0体積%、真比重(但し、貫通気孔を除く塊状物として
の比重)が2.6以上の塊状物であることを特徴とする
水中構造体。 [22] 上記[19]〜[21]のいずれかの水中構造体におい
て、固体粒子の集合体における、組成の少なくとも一部
として未炭酸化Caを含む固体粒子の割合が40mass%
以上であることを特徴とする水中構造体。
【0017】[23] 上記[19]〜[22]のいずれかの水中構
造体において、組成の少なくとも一部として未炭酸化C
aを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリート、
モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有耐火
物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選ばれ
る1種以上であることを特徴とする水中構造体。 [24] 上記[19]〜[23]のいずれかの水中構造体におい
て、組成の少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固
体粒子の少なくとも一部が、コンクリート、モルタル、
ガラス、アルミナセメント、CaO含有耐火物、鉄鋼製
造プロセスで発生したスラグの中から選ばれる1種以上
の材料から分離され、該材料よりも未炭酸化Ca含有率
が高い未炭酸化Ca含有材であることを特徴とする水中
構造体。
【0018】[25] 上記[19]〜[24]のいずれかの水中構
造体において、固体粒子の集合体が、さらに添加材を含
むことを特徴とする水中構造体。 [26] 上記[25]の水中構造体において、添加材の少なく
とも一部が、金属鉄、含金属鉄材、酸化鉄、含酸化鉄材
の中から選ばれる1種以上であることを特徴とする水中
構造体。 [27] 上記[19]〜[26]のいずれかの水中構造体におい
て、水中固定構造物の被覆材又は/及び重し材であるこ
とを特徴とする水中構造体。
【0019】[28] 上記[27]の水中構造体において、被
覆材が傾斜面の被覆材であることを特徴とする水中構造
体。 [29] 上記[19]〜[26]のいずれかの水中構造体におい
て、水中敷設構造物の移動防止材であることを特徴とす
る水中構造体。 [30] 上記[19]〜[26]のいずれかの水中構造体におい
て、係留用アンカー体、潜堤用構造体、藻礁用構造体、
漁礁用構造体、築磯用構造体、洗掘防止用構造体、水質
浄化用構造体、海底マウンド用構造体、護岸被覆用構造
体、防波用構造体、消波用構造体、防潮用構造体、岸壁
用構造体、沈埋函用構造体、根固め用構造体、海底着座
式構造物用構造体、人工島用構造体、堰用構造体、ダム
用構造体、河床用構造体、魚道用構造体の中から選ばれ
る1種以上であることを特徴とする水中構造体。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、微細な貫通気孔を有す
る多孔質塊状物を水中に沈設し、この多孔質塊状物の前
記貫通気孔内に水を充填させることにより、水中に高比
重の構造体、より詳細には前記多孔質塊状物の水中質量
に対して前記貫通気孔内に充填された水の質量が付加さ
れた高嵩比重の構造体を設置する水中構造体の設置方法
であり、上記多孔質塊状物として、少なくとも一部の固
体粒子が、組成の少なくとも一部として未炭酸化Caを
含む固体粒子である固体粒子の集合体を、主として上記
未炭酸化Caの炭酸化反応で生成させたCaCOをバ
インダーとして固結させて得られた多孔質塊状物を用い
る。
【0021】また、多孔質塊状物の設置形態は、全体が
完全に没水する場合に限らず、例えば水際に設置される
テトラポットや護岸用被覆ブロックなどのように、部分
的又は一時的な没水状態となるような設置形態(例え
ば、一部分のみが常時没水したり、或いは潮の干満によ
り全部又は一部分が没水するような設置形態)も含ま
れ、このような設置形態の場合には、多孔質塊状物の少
なくとも一部の貫通気孔内に水が充填することになる。
【0022】ここで、本発明において水中に沈設すべき
多孔質塊状物が有する微細な貫通気孔とは、多孔質塊状
物の内部に存在する微細気孔であって、連続した気孔の
2つ以上の末端が多孔質塊状物の表面に開口している気
孔を指す。また、この微細気孔の孔径は水が侵入できる
程度の大きさを有することが必要である。したがって、
本発明が規定する多孔質塊状物の貫通気孔率とは、多孔
質塊状物の内部に存在する気孔のうち、連続した気孔の
2つ以上の末端が多孔質塊状物の表面に開口している微
細気孔であって、且つ水が侵入できる孔径を有する気孔
が、多孔質塊状物の体積(塊状物内部の全ての気孔を含
む体積)に対して占める割合を指す。
【0023】また、本発明の原理面から上記微細貫通気
孔について説明すると、本発明法により設置される水中
構造体が、多孔質塊状物の水中質量に対して貫通気孔内
に充填された水の質量が付加されることによって水中に
おける高比重(高嵩比重)を獲得できるのは、貫通気孔
内に充填した水が水中構造体に働く外力(例えば、波力
等)や慣性力に対して多孔質塊状物と一体として挙動
し、多孔質塊状物に対して動かないためである。このよ
うに貫通気孔内の水が多孔質塊状物と一体として挙動す
るのは、所定の粘性を有する水と貫通気孔内面との摩擦
抵抗(界面張力作用)によって水が貫通気孔内面に拘束
・保持されるためである。そして、このように水を拘束
・保持するためには貫通気孔は微細である必要があり、
換言すれば、貫通気孔が微細であるとは波力等の外力や
慣性力が水中構造体に働いた際に、貫通気孔内の水が多
孔質塊状物に対して移動しない(すなわち、多孔質塊状
物と一体に挙動する)程度に微細なことを意味する。こ
のような微細な貫通気孔内に充填された水は、水中に設
置された水中構造体を水中から引き揚げた際にも、多孔
質塊状物の姿勢に拘りなく貫通気孔内に表面張力作用に
よってそのまま保持され、貫通気孔から多孔質塊状物の
外部に流出することはない。なお、水和硬化体であるコ
ンクリートブロックには実質的に貫通気孔は存在しな
い。
【0024】本発明で使用する多孔質塊状物は、組成の
少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子(以
下、“未炭酸化Ca含有粒子”という)の集合体、若し
くは一部が未炭酸化Ca含有固体粒子からなる固体粒子
の集合体を、主として上記未炭酸化Caの炭酸化反応で
生成させたCaCOをバインダーとして固結させ、微
細な貫通気孔を有する多孔質塊状物としたものである。
上記未炭酸化Ca含有固体粒子としては、鉱物としての
CaO、Ca(OH)の他に、2CaO・SiO、3
CaO・SiO、ガラス等のような未炭酸化Caを組
成の一部として固体粒子中に含んだものでもよい。
【0025】未炭酸化Ca含有固体粒子の具体例として
は、鉄鋼製造プロセスで発生するスラグ、コンクリー
ト、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有
耐火物などが挙げられ、いずれも廃材として存在するも
のを利用することができる。鉄鋼製造プロセスで発生す
るスラグとしては、高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグ等
の高炉系スラグ、予備処理、転炉、鋳造等の工程で発生
する脱炭スラグ、脱燐スラグ、脱硫スラグ、脱珪スラ
グ、鋳造スラグ等の製鋼系スラグ、鉱石還元スラグ、電
気炉スラグ等を挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではなく、また、2種以上のスラグを混合して
用いることもできる。
【0026】これらのスラグのうち、代表的なスラグの
組成の一例を以下に示す。 (1) 脱炭スラグ … T.Fe:17.5%,CaO:4
6.2%、SiO:11.7%、Al:1.4
%、MgO:8.3%、MnO:6.2%、P:0.7
6%、S:0.04% (2) 脱燐スラグ … T.Fe:5.8%,CaO:5
4.9%、SiO:18.4%、Al:2.8
%、MgO:2.3%、MnO:1.9%、P:2.8
%、S:0.03%
【0027】(3) 脱硫スラグ … T.Fe:10.5
%,CaO:50.3%、SiO:10.0%、Al
:5.4%、MgO:1.1%、MnO:0.4
%、P:0.13%、S:1.8% (4) 脱珪スラグ … T.Fe:10.5%,CaO:1
3.6%、SiO:43.7%、Al:3.8
%、MgO:0.4%、MnO:15.8%、P:0.
10%、S:0.19% (5) 高炉水砕スラグ … FeO:0.3%、CaO:4
2.0%、SiO:33.8%、MnO:0.3%、
MgO:6.7%、Al:14.4%
【0028】以上のような鉄鋼製造プロセスで発生する
スラグは、程度の差はあるものの比較的多量(通常、数
mass%〜30mass%程度)の地金(粒鉄等の鉄分)を含
んでいるが、スラグを多孔質塊状物の原料として用いる
場合には、上記地金が回収除去されたスラグを用いても
よいし、また地金の一部又は全部をそのまま含んだスラ
グを用いてもよい。また、未炭酸化Ca含有固体粒子と
しては、コンクリート、モルタル、ガラス、アルミナセ
メント、CaO含有耐火物、鉄鋼製造プロセスで発生し
たスラグの中から選ばれる1種以上の材料から分離さ
れ、これら材料よりも未炭酸化Ca含有率が高い未炭酸
化Ca含有固体粒子を用いてもよい。
【0029】多孔質塊状物の構成する固体粒子(原料と
なる固体粒子)の集合体は、上記未炭酸化Ca含有固体
粒子だけで構成され或いは未炭酸化Ca含有固体粒子を
主体に構成されたものでもよいが、それ以外の固体粒子
がある程度含まれていてもよい。固体粒子の集合体は、
炭酸化反応によって固体粒子に含まれる未炭酸化Caか
らCaCOが生成し、これがバインダーとなって塊状
物として固結するものであり、したがって、バインダー
として十分な量のCaCOを生成させるだけの未炭酸
化Caが確保されるのであれば、未炭酸化Ca含有固体
粒子以外の固体粒子を含んでいても支障はない。但し、
一般的には未炭酸化Ca含有固体粒子以外の固体粒子は
全固体粒子の60mass%以下とすることが好ましい。し
たがって、種々の目的で固体粒子の集合体に未炭酸化C
a含有固体粒子以外の添加材(固体粒子)を配合するこ
ともできる。添加材としては、例えば、含鉄ダストやミ
ルスケールのような金属鉄、含金属鉄材、酸化鉄、含酸
化鉄材が挙げられるが、これに限定されるものではな
い。
【0030】以上のような固体粒子の集合体から多孔質
塊状物を得るには、例えばその固体粒子の集合体に適当
な水分を添加して原料充填層を形成し、この原料充填層
に炭酸ガス含有ガスを吹き込むことにより、未炭酸化C
aの炭酸化反応でCaCOを生成させ、このCaCO
を主たるバインダーとして固体粒子の集合体を固結さ
せ、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物を得る。な
お、未炭酸化Ca含有固体粒子としてスラグを用いる場
合、大部分のスラグにはCaOとともにある程度の量の
MgO(及びこのMgOが変化したMg(OH))が
含まれており、このMgOも上記炭酸化反応によりMg
COに変化してバインダーの一部となる。この炭酸化
処理の詳細については後に詳述する。
【0031】多孔質塊状物は微細な貫通気孔による貫通
気孔率が10〜50体積%、真比重(但し、貫通気孔を
除く塊状物としての比重)が2.6以上であることが好
ましい。貫通気孔率が10体積%未満では、先に述べた
ような貫通気孔が存在することによる本発明の特有の効
果、すなわち貫通気孔の存在により気中(陸上)での質
量を小さくし且つ水中で貫通気孔内に水を充填させるこ
とにより水中重量を確保するという効果が稀釈される。
一方、上記貫通気孔率が50体積%を超えるような多孔
質塊状物を工業的に大量生産することは難しく、また仮
に製造できたとしてもコンクリート製品並みの水中重量
を確保するには真比重がかなり高い多孔質塊状物を用い
る必要があり、実際的でない。
【0032】また、多孔質塊状物の真比重が2.6を下
回るとコンクリートを用いる場合と較べた本発明のメリ
ットが相対的に低下する。また、そのような本発明のメ
リットをさらに高めるためには、多孔質塊状物の真比重
は3.0以上であることが特に好ましい。また、多孔質
塊状物の真比重があまり大きくてもコンクリートを用い
る場合と較べた本発明のメリットは相対的に低下するた
め、多孔質塊状物の真比重の上限は8.0程度、望まし
くは4.0程度とすることが好ましい。多孔質塊状物の
貫通気孔率は、塊状物の原料となる固体粒子の粒径、粒
度分布、粒形状、原料の締め固めの度合いなどにより調
整することができる。また、多孔質塊状物の真比重は固
体粒子の種類を選択することにより調整することができ
る。
【0033】多孔質塊状物は、その内部に鉄筋等の補強
材を有するものであってもよい。なお、多孔質塊状物の
微細な貫通気孔による貫通気孔率は、例えば以下のよう
な方法により測定することができる。まず、多孔質塊状
物を水中に浸漬してその貫通気孔内に水を飽和状態まで
充填させた後、多孔質塊状物を水中から取り出してその
表面の水を払き取り、この多孔質塊状物の質量wを測
定する。次いで、多孔質塊状物を乾燥させ、貫通気孔内
の水を実質的に全て蒸発させた後の多孔質塊状物の質量
を測定する。そして、上記測定された質量の差(w
−w)が微細な貫通気孔中に充填されていた水の質
量に相当するから、この水の質量に基づき、多孔質塊状
物の内部に存在する微細な貫通気孔の体積、すなわち貫
通気孔率を求めることができる。
【0034】次に、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状
物(以下、“多孔質ブロック”という)を用いる本発明
の水中構造体の設置方法の作用効果を、コンクリートブ
ロックを用いて水中構造物を設置する場合と比較して説
明する。ここでは、多孔質ブロックとしてスラグ粒子の
集合体から製造された、真比重(但し、貫通気孔を除く
塊状物としての比重)が3.2、貫通気孔率が25%の
ものを使用する場合について説明する。
【0035】一般に、海中に構築される傾斜堤や混成堤
マウンドなどのような傾斜構造物に用いられる被覆ブロ
ックの所要質量Mは、下記の式(ハドソン式)により算
出される。 M=γ・H/[N ・{(γ/γ)−1}] ……(1) ここで、γ:被覆ブロックの単位体積質量(t/
) γ:海水の単位体積質量(=1.03t/m) H :設計波高(m) N:被覆ブロックの形状、設置部の勾配などにより決
まる定数
【0036】まず、コンクリートブロックと本発明で用
いる多孔質ブロックの所要重量Mの比を求めるとする
と、両者が相似形とした場合H/N は等しいの
で、両者のA=γ/{(γ/γ)−1}の比を
求めればよい。そこで、1m×1m×1mの大きさのコ
ンクリートブロックと多孔質ブロックについて、上記A
の値の比を求めると、以下のようになる。
【0037】コンクリートブロックは比重が2.3であ
るから、単位重量は2.3t/mである。一方、多孔
質ブロックは真比重(貫通気孔を除くブロックとしての
比重)が3.2、貫通気孔率が25%あり、水中では貫
通気孔内は水で満たされる。この多孔質ブロックは、気
中(陸上)での単位体積質量は2.4t/m(=3.
2×(1−0.25)t/m)であるが、水中での単
位体積質量は、貫通気孔内が水で満たされるため2.6
58t/m(=2.4+1.03×0.25t/
)となる。
【0038】したがって上記Aの値は、コンクリートブ
ロックと多孔質ブロックでそれぞれ以下のようになる。
なお、多孔質ブロックの場合、気中では貫通気孔内は空
であり、水中では貫通気孔内は水で満たされるため、両
者の場合でγの値が異なるが、上記Aの値は水中での
値として求めればよい。 ・コンクリートブロック 2.3/(2.3/1.03−1)=1.227 ・多孔質ブロック 2.658/(2.658/1.03−1)=0.6
73
【0039】上記Aの各値からして、水中で貫通気孔内
が水で満たされた多孔質ブロックの質量は、コンクリー
トブロックの0.548倍(=0.673/1.22
7)あればよいことになる。また、気中での比較では、
多孔質ブロックの質量はコンクリートブロックの0.4
95倍(=0.548×2.4/2.658)、同じく
多孔質ブロックの体積はコンクリートブロックの0.4
74倍(=0.495×2.3/2.4)でよいことに
なる。したがって、多孔質ブロックとコンクリートブロ
ックを相似形とすれば、本発明で使用する多孔質ブロッ
クは、重量、体積ともコンクリートブロックの半分程度
の大きさでよいことになり、水中においては安定した質
量を有する水中構造体の得ることができる一方で、従来
のコンクリート製品に較べて質量及び/又は体積を大幅
に小さくでき、搬送や沈設・施工の面でのハンドリング
性を非常に良好なものとすることができる。
【0040】次に、本発明の具体的な実施形態について
説明する。図1は混成堤マウンドの一般的な構造を示す
断面図であり、直立部(ケーソン)が設置される捨石基
礎マウンドの港外側及び港内側は傾斜面となっており、
この傾斜面に被覆材が設置される。また、同様に傾斜面
に被覆材が設置されるものとしては、傾斜堤、消波ブロ
ック被覆堤などがある。本発明による水中構造物の設置
方法は、特にこのような被覆材の設置に好適なものであ
ると言える。すなわち、本発明法により設置される被覆
材は、従来のコンクリート製品に較べて半分程度の厚さ
で同等の水中質量を確保することができる。
【0041】また、本発明による水中構造物の設置方法
は、水底に設置される埋設型の導管(パイプライン)や
トンネル用の沈埋函などのような水中構造物の浮上を防
止するための重し材の設置にも好適である。この種の沈
埋函や埋設型の導管は、施工コストの面からは海底にな
るべく浅く埋設することが好ましいが、埋設深さが浅い
とそれだけ浮力による浮上作用が大きく働く。したがっ
て、これらの水中固定構造物の上部に、本発明法によっ
て水中質量が大きい重し材を設置することにより、これ
ら水中固定構造物の浮上作用を適切に抑えることができ
る。また、沈埋函の上部を被覆保護材(場合により、重
し材を兼ねて)で被覆する場合に、本発明法によって被
覆保護材を設置すれば、従来のコンクリート製品に較べ
て半分程度の厚さで済むため、その分、沈埋函の埋設深
さを浅くすることができ、この面からも施工コストの低
減を図ることができる。
【0042】図2は本発明法により重し材が設置された
沈埋函(トンネル)の一例を示す断面図であり、海底に
浅く埋設された沈埋函の上部に、多孔質塊状物による重
し材を設置したものである。なお、本発明法により設置
される重し材は、他の種類の水中固定構造物にも適用で
きることは言うまでもない。また、本発明法により設置
される重し材は、上記沈埋函のように被覆材としての役
目も兼ねる場合がある。
【0043】さらに、本発明による水中構造物の設置方
法は、水底に設置される非埋設型の導管(パイプライ
ン)などのような水中敷設構造物の移動を防止するため
の移動防止材(固定定着手段)の設置にも好適である。
この種の水中敷設構造物は、浮力、潮流や敷設底部の勾
配などの影響によって浮揚したり移動したりするおそれ
があるため、これを拘束して移動を防止する必要があ
る。したがって、上記の要因により移動しようとする水
中敷設構造物を拘束できるように、本発明によって水中
質量が大きい移動防止材を設置することにより、その移
動を適切に防止することができる。この場合、移動防止
材自体の形態や設置方法は任意であり、要は、水中敷設
構造物の機能に支障をきたすような移動を防止できるよ
うなものであればよい。通常、水中敷設構造物が導管な
どのように比較的小断面のものである場合には、移動防
止材の形態を水中敷設構造物を跨ぐような門型のものと
し、門型の内側に水中敷設構造物を配置すればよい。こ
の場合、移動防止材は水中敷設構造物の比較的大きな移
動(動き)を阻止できるよう、水中敷設構造物を拘束で
きればよいので、移動防止材と水中敷設構造物は常態に
おいて接触していなくてもよい。また、水中敷設構造物
が比較的大断面のものであるため、移動防止材を上記の
ような門型の形態とすることが難しい場合には、例え
ば、ブロック状などの移動防止材を水中敷設構造物の周
囲に複数配置し、この移動防止材を適当な連結手段を介
して水中敷設構造物と連結するような形態としてもよ
い。
【0044】図3は、本発明法により移動防止材が設置
された非埋設型の導管(パイプライン)の一例を示すも
ので、水底に敷設された導管に対し、多孔質塊状物によ
る門型の移動防止材(サドルブロック)を導管を跨ぐよ
うにして設置したものである。このような移動防止材
は、導管の長手方向で適宜間隔を置いて設置される。な
お、本発明法により設置される移動防止材は、上述した
以外の他の種類の水中敷設構造物にも適用できることは
言うまでもない。
【0045】本発明法により設置される水中構造体とし
ては、以上述べたような被覆材、重し材、移動防止材の
他に、例えば、係留用アンカー体(例えば、浮消波堤や
浮桟橋などの浮体構造物、大型ブイ、リグなどを保留す
るためのアンカー)、潜堤用構造体、藻礁用構造体、漁
礁用構造体、築磯用構造体、洗掘防止用構造体、水質浄
化用構造体、海底マウンド用構造体、護岸被覆用構造
体、防波用構造体(例えば、テトラポットなど)、消波
用構造体、防潮用構造体(例えば、ケーソンなど)、岸
壁用構造体、沈埋函用構造体、根固め用構造体、海底着
座式構造物用構造体、人工島用構造体、堰用構造体、ダ
ム用構造体、河床用構造体、魚道用構造体などが挙げれ
るが、これらに限定されるものではない。要は、水中
(部分的に没水する場合も含む)で安定した質量を確保
する必要があるあらゆる種類の水中構造体に適用可能で
ある。また、これらのなかでも、機能上水中で安定した
質量を有することが求められる係留用アンカー体の設置
に特に好適である。
【0046】また、本発明法により設置される水中構造
体は、多孔質塊状物と他の材料とを連結又は接合したも
のであってもよく、このその他の材料としてはコンクリ
ート材、金属材など任意の材質のものを用いることがで
きる。この場合、多孔質塊状物のブロックを他の材料に
貼り付けてもよい。以上のような各水中構造体を設置す
る場合、それぞれの用途に応じた形状、大きさ、密度を
有する多孔質塊状物(通常、ブロック体)が用いられる
ことになる。
【0047】以上述べた本発明法により水中(部分的に
水中に没水する場合も含む)に設置される水中構造体
は、上述した多孔質塊状物の微細な貫通気孔内に水が充
填され、或いは少なくとも一部の微細な貫通気孔内に水
が充填されることにより、上述したように水中で安定し
た質量が確保される。また、本発明法により設置された
水中構造体は、従来のコンクリート製品の半分程度の体
積で同等の水中質量を確保することができるため、例え
ば、先に述べたサドルブロックなどの移動防止材や係留
用アンカー体などに適用した場合には、水流を受ける面
積を小さくすることができるため、水流に対する高い抵
抗性と安定性が得られるという利点もある。
【0048】また、本発明法に利用される多孔質塊状物
は、通常、それぞれの用途に応じた形状、大きさ、密度
を有するブロック体の形態で用いられる。先に述べた理
由により、この水中構造体用のブロック体は微細な貫通
気孔による貫通気孔率が10〜50体積%、真比重(但
し、貫通気孔を除くブロックとしての比重)が2.6以
上、望ましくは3.0以上であることが好ましい。この
ような水中構造体用のブロック体の素材や製造方法につ
いては先に述べたとおりである。
【0049】本発明において使用する多孔質塊状物の代
表例について、コンクリートブロックに対する海中での
所要重量比、気中での所要重量比、同じく所要体積比を
表1に示す。表1に示す多孔質塊状物は、酸化鉄含有量
が異なる種々の製鋼スラグ粒子の集合体を炭酸化処理で
固結させて得られた多孔質ブロックである。この炭酸化
処理では、製鋼スラグ粒子の集合体を型枠内に充填し、
この充填層内にCO濃度20〜30%のガスを150
L/min・tの供給量で3日間吹き込み、スラグを炭
酸固化させた。表1によれば、本発明法では水中に安定
した質量を有する水中構造体を設置することができる一
方で、水中構造体用資材(ブロック)の気中での質量及
び/又は体積を従来のコンクリート製品に較べて大幅に
小さくできることが判る。
【0050】
【表1】
【0051】次に、本発明で使用する多孔質塊状物の製
造法の具体例について説明する。多孔質塊状物を製造す
る一般的な方法としては、上述したような固体粒子の集
合体(以下、“原料”という)に水分を添加し、これを
型枠等の容器内に装入して原料充填層を形成し、この原
料充填層に炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガス(以下、単に
“炭酸ガス”という)を吹き込んで原料充填層を炭酸固
化させる。具体的には、容器に蓋(例えば、専用の蓋体
またはシート等)を装着すること等により容器内を閉鎖
空間とした状態で、容器の底部から炭酸ガスを吹き込
み、これにより原料に含まれる未炭酸化Caと炭酸ガス
を水を介して反応させ、この炭酸化反応より生成したC
aCOを主たるバインダーとして原料充填層全体を炭
酸固化させて塊状物を得る。
【0052】多孔質塊状物内での貫通気孔の形成形態
は、原料である固体粒子の粒径、粒度分布、粒形状、炭
酸化処理開始時の原料充填層の締め固めの度合いなどに
より異なり、したがってこれらを適宜調整することによ
り所望の貫通気孔率を有する多孔質塊状物を得ることが
できる。また、多孔質塊状物の真比重は、原料である固
体粒子の種類を選択することにより調整できる。例え
ば、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中でも酸化鉄
含有量の多いスラグを用いれば、真比重の大きい多孔質
塊状物を得ることができる。
【0053】型枠等の容器内の原料に炭酸ガスを供給す
るには、例えば、容器内の底部の複数箇所にガス供給管
を接続し、このガス供給管を通じて原料充填層に炭酸ガ
スを吹き込む。吹き込まれた炭酸ガスは原料充填層を通
過する過程で原料中の未炭酸化Caと反応してバインダ
ーとなるCaCOを生成させる。原料充填層を通過し
たガスは容器上部の排気管などから排出される。そし
て、炭酸化処理が終了した多孔質塊状物は容器から取り
出され、そのまま若しくは切断等の加工を経て使用され
る。
【0054】原料中に吹き込まれる炭酸ガスとしては、
例えば一貫製鉄所内で排出される石灰焼成工場排ガス
(通常、CO:25%前後)や加熱炉排ガス(通常、
CO:6.5%前後)等を用いることができるが、こ
れらに限定されるものではない。また、ガス中の炭酸ガ
ス濃度が低すぎると処理効率が低下するという問題を生
じるが、それ以外の問題は格別ない。したがって、炭酸
ガス濃度は特に限定しないが、効率的な処理を行うには
3%以上の炭酸ガス濃度を有するガスを用いるのが好ま
しい。原料を未炭酸化Caと炭酸ガスとの反応を利用し
て効率的に炭酸固化させるには水分が必要である。これ
は水にカルシウムイオンと炭酸ガスが溶解することによ
り炭酸化反応が促進されるためである。好ましい水分含
有量は、各固体粒子の表面に薄い付着水膜(表面付着
水)が形成される状態であり、この付着水膜の厚さは約
1μm以上であることが好ましい。
【0055】炭酸ガスの供給量には特別な制限はなく、
原料充填層が流動しない程度にガス吹き込みを行えばよ
いが、一般的な目安としては100〜400L/min
・t程度のガス吹き込み量が確保できればよい。但し、
原料の炭酸固化を確実に行わせるため、原料中の未炭酸
化Ca分を炭酸化できる量以上の炭酸ガスを総量として
流すことが好ましい。原料充填層を形成する容器として
は型枠(充填枠)等を用いるのが好ましいが、この容器
としては、炭酸ガスを原料充填層全体に流せるようにす
るため、底部にガス吹き込み部を有するとともに、上部
にガス排気部を有し、ガス吹き込み部から送り込まれた
ガスが、原料充填層を通過してガス排気部から排気され
る程度の気密状態が確保できる容器であることが好まし
い。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、コン
クリート製品に較べて気中での質量や体積が格段に小さ
い資材を用いて、コンクリート製品と同等若しくはそれ
以上の水中重量を有する水中構造物を設置することがで
きる。このため水中構造体用資材の材料を節減できるだ
けでなく、従来に較べて水中構造体用資材の搬送、沈設
・施工などの面でのハンドリング性が格段に向上し、し
かも資材の搬送コストも従来に較べて大幅に節約するこ
とができるなど、極めて優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】混成堤の一般的な構造を示す断面図
【図2】本発明法により重し材が設置された沈埋函の一
例を示す断面図
【図3】本発明法により移動防止材が設置された非埋設
型の導管の一例を示す説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14:34 C04B 14:30 14:30) (72)発明者 磯尾 典男 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 田中 征登 神奈川県横浜市旭区中沢3−52−16 Fターム(参考) 2D018 BA11 EA14 4G012 PA13

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部の固体粒子が、組成の少
    なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子である
    固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭酸
    化反応で生成させたCaCOをバインダーとして固結
    させて得られた、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物
    を水中に沈設し、該多孔質塊状物の貫通気孔内に水を充
    填させることにより、水中に高比重の構造体を設置する
    ことを特徴とする水中構造体の設置方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一部の固体粒子が、組成の少
    なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子である
    固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭酸
    化反応で生成させたCaCOをバインダーとして固結
    させて得られた微細な貫通気孔を有する多孔質塊状物
    を、少なくともその一部が没水するように水中に沈設
    し、該多孔質塊状物の少なくとも一部の貫通気孔内に水
    を充填させることにより、水中に高比重の構造体を設置
    することを特徴とする水中構造体の設置方法。
  3. 【請求項3】 多孔質塊状物が、微細な貫通気孔による
    貫通気孔率が10〜50体積%、真比重(但し、貫通気
    孔を除く塊状物としての比重)が2.6以上の塊状物で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中構造
    体の設置方法。
  4. 【請求項4】 固体粒子の集合体における、組成の少な
    くとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子の割合が
    40mass%以上であることを特徴とする請求項1、2又
    は3に記載の水中構造体の設置方法。
  5. 【請求項5】 組成の少なくとも一部として未炭酸化C
    aを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリート、
    モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有耐火
    物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選ばれ
    る1種以上であることを特徴とする請求項1、2、3又
    は4に記載の水中構造体の設置方法。
  6. 【請求項6】 組成の少なくとも一部として未炭酸化C
    aを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリート、
    モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有耐火
    物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選ばれ
    る1種以上の材料から分離され、該材料よりも未炭酸化
    Ca含有率が高い未炭酸化Ca含有材であることを特徴
    とする請求項1、2、3、4又は5に記載の水中構造体
    の設置方法。
  7. 【請求項7】 固体粒子の集合体が、さらに添加材を含
    むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に
    記載の水中構造体の設置方法。
  8. 【請求項8】 添加材の少なくとも一部が、金属鉄、含
    金属鉄材、酸化鉄、含酸化鉄材の中から選ばれる1種以
    上であることを特徴とする請求項7に記載の水中構造体
    の設置方法。
  9. 【請求項9】 多孔質塊状物により設置される構造体
    が、水中固定構造物の被覆材又は/及び重し材であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は
    8に記載の水中構造体の設置方法。
  10. 【請求項10】 水中固定構造物の被覆材が傾斜面の被
    覆材であることを特徴とする請求項9に記載の水中構造
    体の設置方法。
  11. 【請求項11】 多孔質塊状物により設置される構造体
    が、水中敷設構造物の移動防止材であることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6、7又は8に記載の水
    中構造物の設置方法。
  12. 【請求項12】 多孔質塊状物により設置される構造体
    が、係留用アンカー体、潜堤用構造体、藻礁用構造体、
    漁礁用構造体、築磯用構造体、洗掘防止用構造体、水質
    浄化用構造体、海底マウンド用構造体、護岸被覆用構造
    体、防波用構造体、消波用構造体、防潮用構造体、岸壁
    用構造体、沈埋函用構造体、根固め用構造体、海底着座
    式構造物用構造体、人工島用構造体、堰用構造体、ダム
    用構造体、河床用構造体、魚道用構造体の中から選ばれ
    る1種以上であることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7又は8に記載の水中構造体の設置方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも一部の固体粒子が、組成の
    少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子であ
    る固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭
    酸化反応で生成させたCaCOをバインダーとして固
    結させて得られた多孔質塊状物であって、微細な貫通気
    孔を有し、且つ該微細な貫通気孔による貫通気孔率が1
    0〜50体積%、真比重(但し、貫通気孔を除く塊状物
    としての比重)が2.6以上の多孔質塊状物からなるこ
    とを特徴とする水中構造体用ブロック。
  14. 【請求項14】 固体粒子の集合体における、組成の少
    なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子の割合
    が40mass%以上であることを特徴とする請求項13に
    記載の水中構造体用ブロック。
  15. 【請求項15】 組成の少なくとも一部として未炭酸化
    Caを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリー
    ト、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有
    耐火物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選
    ばれる1種以上であることを特徴とする請求項13又は
    14に記載の水中構造体用ブロック。
  16. 【請求項16】 組成の少なくとも一部として未炭酸化
    Caを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリー
    ト、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有
    耐火物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選
    ばれる1種以上の材料から分離され、該材料よりも未炭
    酸化Ca含有率が高い未炭酸化Ca含有材であることを
    特徴とする請求項13、14又は15に記載の水中構造
    体用ブロック。
  17. 【請求項17】 固体粒子の集合体が、さらに添加材を
    含むことを特徴とする請求項13、14、15又は16
    に記載の水中構造体用ブロック。
  18. 【請求項18】 添加材の少なくとも一部が、金属鉄、
    含金属鉄材、酸化鉄、含酸化鉄材の中から選ばれる1種
    以上であることを特徴とする請求項17に記載の水中構
    造体用ブロック。
  19. 【請求項19】 少なくとも一部の固体粒子が、組成の
    少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子であ
    る固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭
    酸化反応で生成させたCaCOをバインダーとして固
    結させて得られた、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状
    物を水中に沈設することにより設置された水中構造体で
    あり、前記貫通気孔内に水が充填されていることを特徴
    とする水中構造体。
  20. 【請求項20】 少なくとも一部の固体粒子が、組成の
    少なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子であ
    る固体粒子の集合体を、主として前記未炭酸化Caの炭
    酸化反応で生成させたCaCOをバインダーとして固
    結させて得られた、微細な貫通気孔を有する多孔質塊状
    物を、少なくともその一部が没水するように水中に沈設
    することにより設置された水中構造体であり、少なくと
    も一部の貫通気孔内に水が充填されていることを特徴と
    する水中構造体。
  21. 【請求項21】 多孔質塊状物が、微細な貫通気孔によ
    る貫通気孔率が10〜50体積%、真比重(但し、貫通
    気孔を除く塊状物としての比重)が2.6以上の塊状物
    であることを特徴とする請求項19又は20に記載の水
    中構造体。
  22. 【請求項22】 固体粒子の集合体における、組成の少
    なくとも一部として未炭酸化Caを含む固体粒子の割合
    が40mass%以上であることを特徴とする請求項19、
    20又は21に記載の水中構造体。
  23. 【請求項23】 組成の少なくとも一部として未炭酸化
    Caを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリー
    ト、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有
    耐火物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選
    ばれる1種以上であることを特徴とする請求項19、2
    0、21又は22に記載の水中構造体。
  24. 【請求項24】 組成の少なくとも一部として未炭酸化
    Caを含む固体粒子の少なくとも一部が、コンクリー
    ト、モルタル、ガラス、アルミナセメント、CaO含有
    耐火物、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグの中から選
    ばれる1種以上の材料から分離され、該材料よりも未炭
    酸化Ca含有率が高い未炭酸化Ca含有材であることを
    特徴とする請求項19、20、21、22又は23に記
    載の水中構造体。
  25. 【請求項25】 固体粒子の集合体が、さらに添加材を
    含むことを特徴とする請求項19、20、21、22、
    23又は24に記載の水中構造体。
  26. 【請求項26】 添加材の少なくとも一部が、金属鉄、
    含金属鉄材、酸化鉄、含酸化鉄材の中から選ばれる1種
    以上であることを特徴とする請求項25に記載の水中構
    造体。
  27. 【請求項27】 水中固定構造物の被覆材又は/及び重
    し材であることを特徴とする請求項19、20、21、
    22、23、24、25又は26に記載の水中構造体。
  28. 【請求項28】 被覆材が傾斜面の被覆材であることを
    特徴とする請求項27に記載の水中構造体。
  29. 【請求項29】 水中敷設構造物の移動防止材であるこ
    とを特徴とする請求項19、20、21、22、23、
    24、25又は26に記載の水中構造体。
  30. 【請求項30】 係留用アンカー体、潜堤用構造体、藻
    礁用構造体、漁礁用構造体、築磯用構造体、洗掘防止用
    構造体、水質浄化用構造体、海底マウンド用構造体、護
    岸被覆用構造体、防波用構造体、消波用構造体、防潮用
    構造体、岸壁用構造体、沈埋函用構造体、根固め用構造
    体、海底着座式構造物用構造体、人工島用構造体、堰用
    構造体、ダム用構造体、河床用構造体、魚道用構造体の
    中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項
    19、20、21、22、23、24、25又は26に
    記載の水中構造体。
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