JP2003253429A - 加熱用容器 - Google Patents

加熱用容器

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JP2003253429A
JP2003253429A JP2002054770A JP2002054770A JP2003253429A JP 2003253429 A JP2003253429 A JP 2003253429A JP 2002054770 A JP2002054770 A JP 2002054770A JP 2002054770 A JP2002054770 A JP 2002054770A JP 2003253429 A JP2003253429 A JP 2003253429A
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JP
Japan
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heating
container
graphite sheet
heating container
crucible
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JP2002054770A
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English (en)
Inventor
Akira Taomoto
昭 田尾本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融原料3bを加熱用容器内に浸透させるこ
となく加熱し、溶融原料3bと加熱用容器とが密着する
のを防いで、繰り返して使用することができる加熱用容
器を提供する。 【解決手段】 容器本体4と、この容器本体4の少なく
とも一部を覆うグラファイトシート1とからなる加熱用
容器10を提供する。これにより、溶融原料3bを容器
本体4内に浸透させることなく加熱でき、また、溶融原
料3bと容器本体4との密着を防いで、加熱用容器10
を繰り返して使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸着用るつぼまた
は加熱用皿などの高温で使用する加熱用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】加熱用容器としては、カーボン、黒鉛、
ガラス、石英、セラミック、白金、タングステン等の高
融点金属等のるつぼや皿があり、高融点、耐食性、安定
性の観点から見て非常に有効であり、広く使用されてい
る。
【0003】真空蒸着や電子ビーム蒸着で蒸着物質の加
熱に使用される容器として、タングステン等の高融点金
属製のボートやバスケット、これらにアルミナコーティ
ングをしたもの、さらには等方性黒鉛製のるつぼが使用
されている。このうち黒鉛るつぼは、冷間静水圧プレス
(CIP:Cold Isostatic Pres
s)で生成された等方性黒鉛材を切削・研削加工するこ
とによって製造されている。黒鉛るつぼは熱衝撃に強
く、溶融金属と反応しにくい特長をもっており、熱伝導
性が大きく、加工性に優れ、高純度化できることなどの
利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、黒鉛製
のるつぼや皿は、高温まで安定で融解原料と反応しない
という優れた特長をもっているが、等方性黒鉛製のるつ
ぼや皿は表面が多孔質であるため、原料を加熱して溶融
させたときに、原料の種類によってはるつぼや皿の表面
から内部に原料が浸透し、るつぼや皿の加熱・冷却によ
って膨張・収縮することにより、黒鉛と原料との熱膨張
率の差により、黒鉛るつぼや皿にクラック(ひび割れ)
が生じることがある。これを防ぐためには、黒鉛るつぼ
や皿の表面にPBN(Pyrolytic Boron
Nitride)等でコーティングして、原料がるつ
ぼや皿内部に浸透することを防ぐ方法があるが、原料を
残したまま蒸着を終了して、るつぼや皿を冷却すると、
原料が冷えて収縮する際に、原料とコーティング材料と
の密着性が、黒鉛るつぼや皿とコーティング材料との密
着性より強い場合に、コーティング材料が黒鉛るつぼや
皿から剥れてしまい、繰り返し使用できないという問題
がある。
【0005】本発明は、上記課題に鑑み、溶融原料を加
熱用容器内に浸透させることなく加熱でき、また、溶融
原料と加熱用容器とが密着するのを防いで、繰り返して
使用することができる加熱用容器を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の加熱用容器は、容器本体の少なくとも一部を
グラファイトシートで覆ったことを特徴とするものであ
る。
【0007】本発明の加熱用容器によれば、グラファイ
トシートで容器の少なくとも一部、例えば、内側を覆う
ので、高温で使用する溶融原料を、蒸着用るつぼまたは
加熱用皿などの加熱用容器内に浸透させることなく蒸着
または加熱でき、また、溶融原料と加熱用容器との密着
を防いで、容器を繰り返して使用することができる。
【0008】本発明の加熱用容器は、容器本体の内側の
みをグラファイトシートで覆ったことを特徴とするもの
である。これにより、溶融原料を加熱用容器内に浸透さ
せることなく加熱でき、また、溶融原料と加熱用容器と
の密着を防いで、容器を繰り返して使用することができ
る。
【0009】本発明の加熱用容器は、容器本体がるつ
ぼ、または皿であることを特徴とするものである。
【0010】本発明の加熱用容器は、容器本体がカーボ
ン、または黒鉛からなることを特徴とするものである。
容器の材質をカーボン、または黒鉛とすることにより、
高温まで安定に加熱でき、加熱または蒸着用材料と反応
しない加熱用容器を実現できる。
【0011】本発明の加熱用容器は、容器本体がガラ
ス、または石英からなることを特徴とするものである。
容器の材質をガラス、または石英とすることにより、不
純物の混入が少なく、加熱または蒸着用材料と反応しな
い加熱用容器を実現できる。
【0012】本発明の加熱用容器は、容器本体がセラミ
ックからなることを特徴とするものである。容器の材質
をセラミックとすることにより、高温まで安定に加熱で
き、加熱または蒸着用材料と反応しない加熱用容器を実
現できる。
【0013】本発明の加熱用容器は、容器本体が白金ま
たは高融点金属からなることを特徴とするものである。
容器の材質を白金または高融点金属とすることにより、
高温まで安定に加熱でき、加熱または蒸着用材料と反応
しない加熱用容器を実現できる。
【0014】本発明の加熱用容器は、グラファイトシー
トがポリイミドフィルムを原料として不活性ガス中で2
500℃以上の温度まで焼成する高温熱処理工程を経て
作られることを特徴とするものである。これにより、任
意に形状を変更できるので、任意の形状の加熱用容器に
適応することができる。
【0015】本発明の加熱用容器は、グラファイトシー
トがポリイミドフィルムを原料として不活性ガス中で室
温から昇温して、1000℃から1600℃の温度範囲
までで焼成する予備熱処理工程と、室温から昇温して2
500℃以上の温度まで焼成する高温熱処理工程とを経
て作られることを特徴とするものである。これにより、
可撓性及び柔軟性に優れ、且つ熱伝導性も高いグラファ
イトシートを作成でき、このグラファイトシートによ
り、任意の形状の加熱用容器に適応することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は、本実施の形態で用いる加熱用
容器を示す概略斜視図であり、(a)は皿にグラファイ
トシートを載せる前の状態を示す図であり、(b)は皿
にグラファイトシートを載せて加熱用容器とした状態を
示す図である。
【0017】図1において、10は加熱用容器、1はグ
ラファイトシート、2は皿、3aは加熱用原料である。
グラファイトシート1は、加熱用原料3aが浸透せず、
熱伝導性に優れたシートである。皿2は、加熱用容器1
0の容器本体として用いられるものであり、カーボン、
黒鉛、ガラス、石英、セラミック等でできた皿を用い
る。また、皿2は、白金、タングステン等の高融点金属
から製作されてもよい。加熱用原料3aは、皿2に載せ
て加熱される物質である。そして、以上のように構成さ
れた本実施の形態で特徴的な事項は、コーティング材の
機能を有するグラファイトシート1で皿上面を覆ったこ
とにあり、この状態で加熱を行うと、加熱用原料3aを
加熱用容器10の皿2表面に浸透させることなく加熱で
き、また、加熱用原料3aと皿2との密着を防ぐことが
できる。
【0018】(実施の形態2)図2は、本実施の形態で
用いる加熱用容器を示す概略構成図であり、(a)はる
つぼ内側をグラファイトシートで覆う前の状態を示す図
であり、(b)はるつぼ内側をグラファイトシートで覆
い加熱用容器とした状態を示す図である。
【0019】図2において、10は加熱用容器、1はグ
ラファイトシート、3bは蒸着用原料、4はるつぼであ
り、グラファイトシート1は、図1に付した番号と同じ
構成なので、重複した説明は避ける。蒸着用原料3b
は、加熱用容器10内で加熱溶融される物質である。る
つぼ4は、加熱用容器10の容器本体として用いられる
ものであり、カーボン、黒鉛、ガラス、石英、セラミッ
ク等でできたるつぼを用いる。また、るつぼ4は、白
金、タングステン等の高融点金属から製作されてもよ
い。以上のように構成された本実施の形態で特徴的な事
項は、コーティング材の機能を有するグラファイトシー
トでるつぼ内側を覆ったことにある。
【0020】以下、本実施の形態の加熱用容器を検証す
るために行った実験とその結果について述べる。グラフ
ァイトシート1は、以下の工程により作製した。出発原
料は、厚さ75μmの東レ・デュポン社製ポリイミドフ
ィルム(商品名:カプトン)を用いた。予備熱処理工程
として、窒素雰囲気中で最高処理温度を1200℃まで
上げた後、室温まで温度を下げて取り出し、次に高温熱
処理工程として、Arガス雰囲気下で最高処理温度27
00℃まで上昇させた後、室温まで温度を下げて焼成を
行った。この後に圧延を行い作成したグラファイトシー
トは、厚さが100μmとなり、可撓性及び柔軟性を有
し、繰り返し折り曲げを可能にするシートになった。そ
して、このグラファイトシート1を用いて、直径5c
m、深さ3cmの等方性カーボン製るつぼ4の内側を覆
うことにより、加熱用容器10を形成した。
【0021】このるつぼ4の中に蒸着用原料としてAl
1gを入れて真空蒸着装置の中にセットし、10-6To
rrの真空中でるつぼを抵抗加熱し、蒸着を行った。蒸
着後の加熱用容器10には、Alを蒸着した成型体の他
に、溶融したAlが残ったが、Alがグラファイトシー
ト1に浸透することはなく、るつぼ4にAlが付着する
ことはなかった。
【0022】以上、本実施の形態では、るつぼ内側をグ
ラファイトシートで覆ったことにより、溶融原料をるつ
ぼに浸透させることなく蒸着でき、また、溶融原料とる
つぼとの密着を防ぐことができるので、加熱用容器とし
てのるつぼを繰り返して使用することができる。なお、
本実施の形態では、るつぼの内側をグラファイトシート
で覆ったが、本発明は、これに限定されるものではな
く、浸透を防ぐ必要がある箇所をグラファイトシートで
覆えば、同様の効果が得られる。また、グラファイトシ
ートは、必ずしも容器に密着しなくても良い。さらに、
グラファイトシートを作成する工程は、本発明を限定す
るものではなく、可撓性及び柔軟性を有し、繰り返し折
り曲げを可能にしたグラファイトシートを作成できれば
どのような工程を行っても良いものとする。また、本実
施の形態では、蒸着用原料として用いたAlは、本発明
を限定するものではなく、他の原料を使用することも可
能であり、例えば、CuやAuを蒸着用原料として用い
ても同様の効果が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上、本発明の加熱用容器によれば、グ
ラファイトシートで容器を覆うので、高温で使用する溶
融原料を、蒸着用るつぼまたは加熱用皿などの加熱用容
器内に浸透させることなく蒸着または加熱でき、また、
溶融原料と加熱用容器との密着を防いで、容器を繰り返
して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は皿上面をグラファイトシートで覆う
前の状態を示す図 (b)は皿上面をグラファイトシー
トで覆ったときの状態を示す図
【図2】 (a)はるつぼ内側をグラファイトシートで
覆う前の状態を示す図(b)はるつぼ内側をグラファイ
トシートで覆ったときの状態を示す図
【符号の説明】
1 グラファイトシート 2 皿(容器本体) 3a 加熱用原料 3b 蒸着用原料 4 るつぼ(容器本体) 10 加熱用容器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体と、この容器本体の少なくとも
    一部を覆うグラファイトシートとから成ることを特徴と
    する加熱用容器。
  2. 【請求項2】 前記容器本体の内側のみをグラファイト
    シートで覆ったことを特徴とする請求項1記載の加熱用
    容器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体がるつぼ、または皿である
    ことを特徴とする請求項2記載の加熱用容器。
  4. 【請求項4】 前記容器本体がカーボン、または黒鉛か
    らなることを特徴とする請求項3記載の加熱用容器。
  5. 【請求項5】 前記容器本体がガラス、または石英から
    なることを特徴とする請求項3記載の加熱用容器。
  6. 【請求項6】 前記容器本体がセラミックからなること
    を特徴とする請求項3記載の加熱用容器。
  7. 【請求項7】 前記容器本体が白金または高融点金属か
    らなることを特徴とする請求項3記載の加熱用容器。
  8. 【請求項8】 前記グラファイトシートがポリイミドフ
    ィルムを原料として不活性ガス中で2500℃以上の温
    度まで焼成する高温熱処理工程を経て作られることを特
    徴とする請求項1から7のいずれかに記載の加熱用容
    器。
  9. 【請求項9】 前記グラファイトシートがポリイミドフ
    ィルムを原料として不活性ガス中で室温から昇温して、
    1000℃から1600℃の温度範囲までで焼成する予
    備熱処理工程と、室温から昇温して2500℃以上の温
    度まで焼成する高温熱処理工程とを経て作られることを
    特徴とする請求項8に記載の加熱用容器。
JP2002054770A 2002-02-28 2002-02-28 加熱用容器 Pending JP2003253429A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140030871A (ko) * 2012-09-04 2014-03-12 삼성전기주식회사 니켈 분말 제조용 내화물 구조체 및 니켈 분말의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140030871A (ko) * 2012-09-04 2014-03-12 삼성전기주식회사 니켈 분말 제조용 내화물 구조체 및 니켈 분말의 제조방법
KR102004760B1 (ko) * 2012-09-04 2019-07-29 삼성전기주식회사 니켈 분말 제조용 내화물 구조체 및 니켈 분말의 제조방법

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