JP2003253010A - プロトン伝導性膜およびその製造方法 - Google Patents

プロトン伝導性膜およびその製造方法

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JP2003253010A
JP2003253010A JP2002052123A JP2002052123A JP2003253010A JP 2003253010 A JP2003253010 A JP 2003253010A JP 2002052123 A JP2002052123 A JP 2002052123A JP 2002052123 A JP2002052123 A JP 2002052123A JP 2003253010 A JP2003253010 A JP 2003253010A
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proton conductive
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proton
acid
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JP2002052123A
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Masanori Nakamura
雅則 中村
Nobuhiro Mori
伸浩 森
Shigeki Nomura
茂樹 野村
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性・耐薬品性が高く、高温でも安定的に
機能することができるプロトン伝導性膜およびその製造
方法の提供。 【解決手段】 金属−酸素結合を有する3次元架橋構造
体(A)およびプロトン伝導性付与剤(B)を主成分と
する組成物を、短繊維材料(C)と長繊維材料(D)で
強化してなるプロトン伝導性膜、および、金属−酸素結
合を有する3次元架橋構造体(A)を形成する液状物、
プロトン伝導性付与剤(B)および短繊維材料(C)か
らなる混合液状物を長繊維材料(D)に含浸させ、次い
で混合液状物を硬化させることを特徴とするプロトン伝
導性膜の製造方法により提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロトン(水素イ
オン)伝導性膜とその製造方法に関し、さらに詳しく
は、耐熱性や耐久性に優れ、しかも高温でも優れたプロ
トン伝導性を示し、同時に、直接メタノール、メタン、
プロパンなどの燃料を供給する直接燃料型燃料電池にも
供されるプロトン伝導性膜とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料電池は、発電効率が高くかつ
環境特性に優れているため、社会的に大きな課題となっ
ている環境問題やエネルギー問題の解決に貢献できる次
世代の発電装置として注目されている。燃料電池は、一
般に電解質の種類によりいくつかのタイプに分類される
が、この中でも固体高分子型燃料電池(以下、PEFC
と略称する場合がある)は、他のいずれのタイプに比べ
ても小型かつ高出力であり、小規模オンサイト型、移動
体(たとえば、車両のパワーソース)用、携帯用等の電
源として次世代の主力とされている。
【0003】このように、PEFCは、原理的に優れた
長所を有しており、実用化に向けた開発が盛んに行われ
ている。このPEFCでは、燃料として通常、水素を用
いる。水素は、PEFCのアノード側に設置された触媒
によりプロトン(水素イオン)と電子に分解される。こ
のうち、電子は、外部に供給され、電気として使用さ
れ、PEFCのカソード側へと循環される。一方、プロ
トンはプロトン伝導性膜(電解質膜)に供給され、プロ
トン伝導性膜を通じてカソード側へと移動する。カソー
ド側では、プロトン、循環されてきた電子、および外部
から導入される酸素が触媒により結合され、水が生じ
る。すなわち、PEFC単体で見れば、PEFCは、水
素と酸素から水を作る際に電気を取り出す非常にクリー
ンなエネルギー源である。
【0004】燃料電池に供給される水素は、何らかの方
法(たとえばメタノール改質による水素抽出)で得た水
素を使うのが通常であるが、直接、メタノールなどを燃
料電池に導入し、触媒によりメタノール(通常水を併用
する)からプロトンと電子を取り出す、直接燃料型燃料
電池も盛んに検討されつつある。
【0005】ここで、プロトン伝導性膜は、アノードで
生じたプロトンをカソード側に伝える役目を持つ。上記
の通り、このプロトンの移動は、電子の流れと協奏的に
起こるものである。すなわち、PEFCにおいて、高い
出力(すなわち高い電流密度)を得るためには、プロト
ン伝導を十分な量、高速に行う必要がある。従って、プ
ロトン伝導性膜の性能がPEFCの性能を決めてしまう
キーマテリアルといっても過言ではない。また、プロト
ン伝導性膜は、プロトンを伝導するだけではなく、アノ
ードとカソードの電気絶縁をする絶縁膜としての役割
と、アノード側に供給される燃料がカソード側に漏れな
いようにする燃料バリア膜としての役割も併せ持つ。
【0006】現在、PEFCにおいて使用されている主
なプロトン伝導性膜は、パーフルオロアルキレンを主骨
格とし、一部にパーフルオロビニルエーテル側鎖の末端
にスルホン酸基を有するフッ素樹脂系膜である。このよ
うなスルホン化フッ素樹脂系膜としては、例えば、Na
fion(登録商標)膜(Du Pont社、米国特許
第4,330,654号)、Dow(登録商標)膜(D
ow Chemical社、特開平4−366137
号)、Aciplex(登録商標)膜(旭化成工業
(株)社、特開平6−342665号)、Flemio
n(登録商標)膜(旭硝子(株)社)等が知られてい
る。
【0007】これらフッ素樹脂系膜は、燃料電池が使用
される湿潤状態下において、130℃近辺にガラス転移
温度(Tg)を有しているといわれ、この温度近辺よ
り、いわゆるクリープ現象が起こり、その結果、膜中の
プロトン伝導構造が変化し、安定的なプロトン伝導性能
が発揮できず、さらには膜が膨潤形態に変成し、ゼリー
状となって非常に破損しやすくなり、燃料電池の故障に
つながる。また高温湿潤状態では、スルホン酸基の脱離
が起こり、プロトン伝導性能が大きく低下する。以上の
ような理由により、現在使用されている安定的に長期使
用可能な最高温度は通常80℃とされている。
【0008】燃料電池は、その原理において化学反応を
用いているため、高温で作動させる方がエネルギー効率
が高くなる。すなわち、同じ出力を考えれば、高温で作
動可能な装置の方が、より小型で軽量にすることができ
る。また、高温で作動させると、その排熱をも利用する
ことができるため、いわゆるコジェネレーション(熱電
併給)が可能となり、トータルエネルギー効率は飛躍的
に向上する。従って、燃料電池の作動温度は、ある程度
高い方がよいとされ、通常、100℃以上、特に120
℃以上が好ましいとされている。
【0009】また、供給される水素が十分に精製されて
いない場合、アノード側に使用されている触媒が、燃料
の不純物(たとえば一酸化炭素)により活性を失う場合
があり(いわゆる触媒被毒)、PEFCの寿命を左右す
る大きな課題となっている。この触媒被毒に関しても、
高温で燃料電池を作動させることができれば回避できる
ことが知られており、この点からも燃料電池はより高温
で作動させることが好ましいといえる。さらに、より高
温での作動が可能となると、触媒自体も従来使用されて
いる白金などの貴金属の純品を使用する必要がなく、種
々金属の合金を使用することが可能となり、コストの
面、あるいは資源の面からも非常に有利である。
【0010】また、直接燃料型燃料電池では、現在、燃
料から直接、効率よくプロトンと電子を抽出する種々の
検討が行われているが、十分な出力を得るためには、低
温では困難であり、高温(たとえば150℃以上)では
可能性があるとされている。このように、PEFCは、
種々の面からより高温で作動させることが好ましいとさ
れているにもかかわらず、プロトン伝導性膜の耐熱性が
前述の通り80℃までであるため、作動温度も80℃ま
でに規制されているのが現状である。
【0011】また、燃料電池作動中に起こる反応は、発
熱反応であり、作動させると、PEFC内の温度は自発
的に上昇する。しかしながら、プロトン伝導性膜は、8
0℃程度までの耐熱性しか有しないため、80℃以上に
ならないようにPEFCを冷却する必要がある。冷却
は、通常水冷方式がとられ、PEFCのセパレータ部分
にこのような冷却の工夫が入れられる。このような冷却
手段をとると、PEFCが装置全体として大きく、重く
なり、PEFCの本来の特徴である小型、軽量という特
徴を十分に生かすことができない。特に、作動限界温度
が80℃とすると、冷却手段として最も簡易な水冷方式
では、効果的な冷却が困難である。もし、100℃以上
の作動が可能であると、水の蒸発熱として効果的に冷却
することができ、更に水を還流させることにより、冷却
時に用いる水の量を劇的に低減できるため、装置の小型
化、軽量化が達成できる。特に、車両のエネルギー源と
して用いる場合には、80℃で温度制御する場合と、1
00℃以上で温度制御する場合とを比較すれば、ラジエ
ータ、冷却水の容量が大きく低減できることから、10
0℃以上で作動可能なPEFC、すなわち100℃以上
の耐熱性があるプロトン伝導性膜が強く望まれている。
【0012】以上のように、発電効率、コジェネレーシ
ョン効率、コスト・資源の面、冷却効率など、種々の面
でPEFCの高温作動、すなわちプロトン伝導性膜の高
温耐熱が望まれているにもかかわらず、十分なプロトン
伝導性と耐熱性を併せ持つプロトン伝導性膜は存在して
いない。
【0013】このような背景のもと、PEFCの運転温
度を上昇させるために、これまで、種々の耐熱性のある
プロトン伝導性材料が検討され、提案されている。代表
的なものとしては、従来のフッ素系膜の代わりとなる耐
熱性の芳香族系高分子材料があり、例えば、ポリベンズ
イミダゾール(特開平9−110982号)、ポリエー
テルスルホン(特開平10−21943号、特開平10
−45913号)、ポリエーテルエーテルケトン(特開
平9−87510号)等が挙げられる。これらの芳香族
系高分子材料は、高温時における構造変化が少ないとい
う利点があるが、一方、芳香族に直接スルホン酸基、カ
ルボン酸基などを導入したものが多く、この場合には、
高温において顕著な脱スルホン、脱炭酸が起こる可能性
が高く、高温作動膜としては好ましくない。
【0014】また、これらの芳香族系高分子材料は、フ
ッ素樹脂系膜のように、イオンチャネル構造などをとら
ない場合が多く、その結果、水が存在すると膜全体が強
く膨潤する傾向があり、この乾燥状態と湿潤状態での膜
サイズの変化のため、膜−電極接合体の接合部に応力が
かかり、膜と電極の接合部がはがれたり、膜が破れたり
する可能性が高く、更に、膨潤による膜の強度低下で膜
破損が起こる可能性があるという問題がある。さらに、
芳香族系高分子材料は、乾燥状態ではいずれも極めて剛
直な高分子化合物であるため、膜−電極接合体形成の
際、破損等の可能性が高いという問題がある。
【0015】一方、プロトン伝導性材料としては、次の
ような無機材料も提案されている。例えば、南らは、加
水分解性シリル化合物中に種々の酸を添加することによ
り、プロトン伝導性の無機材料を得ている(Solid
State Ionics74(1994)、第10
5頁)。しかしながら、これらの無機材料は、高温でも
安定的にプロトン伝導性を示すが、薄膜とした場合に
は、割れやすく、取り扱いや膜−電極接合体作製が困難
であるという問題がある。
【0016】そして、こうした問題を克服するために、
例えば、プロトン伝導性の無機材料を粉砕してエラスト
マーと混合する方法(特開平8−249923号)、ス
ルホン酸基含有高分子と混合する方法(特開平10−6
9817号)等が試みられているが、これらの方法は、
いずれもバインダーの高分子物質が無機架橋体とが混合
されただけであるため、基本的な熱物性は高分子物質単
独と大きな差がなく、高温領域では高分子物質の構造変
化が起こり、安定的なプロトン伝導性を示さず、しかも
多くの場合、プロトン伝導性も高くない。
【0017】以上のように、従来の固体高分子型燃料電
池における問題点を改善するために、種々の電解質膜材
料についての研究開発が行われてきたにもかかわらず、
これまでのところ、高温(例えば100℃以上)で充分
な耐久性を有し、機械的性能等の諸物性を満足したプロ
トン伝導性膜は未だ存在しないのが現状であった。
【0018】他方、水素に代えてメタノールを燃料とし
て用いる直接メタノール型燃料電池(以下、DMCFと
略称する場合がある)では、メタノールが直接膜に接す
ることになる。現在用いられているNafion(登録
商標)膜などのスルホン化フッ素樹脂系膜では、膜とメ
タノールの親和性が高く、膜がメタノールを吸収するこ
とにより極度に膨潤、場合によっては溶解し、燃料電池
の故障の原因となる。また、メタノールは酸素極側に漏
れ出し、燃料電池の出力が大きく低下する。これは芳香
環含有の電解質膜でも共通した課題である。このよう
に、DMFCにおいても効率的かつ耐久性を有した膜が
現在のところ存在していない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした従
来の固体高分子型燃料電池における問題点に鑑み、耐熱
性や耐久性に優れ、しかも高温でも優れたプロトン伝導
性を示し、同時に、直接メタノール、メタン、プロパン
などの燃料を供給する直接燃料型燃料電池にも供される
プロトン伝導性膜とその製造方法を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、プロトン伝導性膜
の構成成分として、金属−酸素結合を有する3次元架橋
構造体と、繊維材料と、さらに好ましくはプロトン伝導
性付与剤とからなる特定の3成分を組み合わせると、耐
熱耐久性、耐熱耐湿寸法安定性、耐膨潤性等に優れたプ
ロトン伝導性膜材料が得られることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0021】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
金属−酸素結合を有する3次元架橋構造体(A)および
プロトン伝導性付与剤(B)を主成分とする組成物を、
短繊維材料(C)と長繊維材料(D)で強化してなるプ
ロトン伝導性膜が提供される。
【0022】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、前記3次元架橋構造体(A)が、ケイ
素−酸素結合を形成する熱硬化性材料から得られること
を特徴とするプロトン伝導性膜が提供される。
【0023】また、本発明の第3の発明によれば、第2
の発明において、ケイ素−酸素結合を形成する熱硬化性
材料が、アルコキシシラン類であることを特徴とするプ
ロトン伝導性膜が提供される。
【0024】また、本発明の第4の発明によれば、第3
の発明において、アルコキシシラン類が、次の化学式
(1)で表される化合物であることを特徴とするプロト
ン伝導性膜が提供される。
【0025】
【化3】
【0026】(式中、R1は炭素数4以下のアルキル基
を、R2は炭素数1以上の有機基を表し、m、nはいず
れも1〜3の整数である。ただし、m+n=4であり、
mが2または3のとき、R2は異なる有機基の混合体で
あってもよい。)
【0027】また、本発明の第5の発明によれば、第3
の発明において、アルコキシシラン類が、次の化学式
(2)で表される化合物であることを特徴とするプロト
ン伝導性膜が提供される。
【0028】
【化4】
【0029】(式中、R1、R3は同一又は異なって、炭
素数4以下のアルキル基を、R4は炭素数20以下の炭
化水素基を表し、xは1〜3の整数、yは0〜2の整数
である。ただし、x+y=3であり、yが2のとき、R
3は異なるアルキル基の組合せであってもよい。)
【0030】また、本発明の第6の発明によれば、第1
〜5のいずれかの発明において、前記伝導性付与剤
(B)が、無機酸であることを特徴とするプロトン伝導
性膜が提供される。
【0031】また、本発明の第7の発明によれば、第6
の発明において、無機酸がヘテロポリ酸であることを特
徴とするプロトン伝導性膜が提供される。
【0032】また、本発明の第8の発明によれば、第7
の発明において、ヘテロポリ酸が、リンタングステン
酸、ケイタングステン酸およびリンモリブデン酸の中か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴と
するプロトン伝導性膜が提供される。
【0033】また、本発明の第9の発明によれば、第1
〜8の発明において、前記短繊維材料(C)は、金属−
酸素結合を有する3次元架橋構造体(A)100質量部
に対して、1〜20質量部含有させることを特徴とする
プロトン伝導性膜が提供される。
【0034】また、本発明の第10の発明によれば、第
1〜9のいずれかの発明において、前記短繊維材料
(C)が、ウィスカーおよび/またはガラス短繊維であ
ることを特徴とするプロトン伝導性膜が提供される。
【0035】また、本発明の第11の発明によれば、第
10の発明において、ウィスカーが、直径0.1〜3μ
m、長さ1〜20μm、アスペクト比5〜100の範囲
のものであることを特徴とするプロトン伝導性膜が提供
される。
【0036】また、本発明の第12の発明によれば、第
10または11の発明において、ウィスカーが、炭化ホ
ウ素、炭化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素またはK2
・6TiO2からなることを特徴とするプロトン伝導性
膜が提供される。
【0037】また、本発明の第13の発明によれば、第
10の発明において、ガラス短繊維が、耐アルカリ性ガ
ラスまたは耐酸性ガラスからなることを特徴とするプロ
トン伝導性膜が提供される。
【0038】また、本発明の第14の発明によれば、第
1〜12のいずれかの発明において、前記長繊維材料
(D)が、ガラス繊維であることを特徴とするプロトン
伝導性膜が提供される。
【0039】また、本発明の第15の発明によれば、第
14の発明において、ガラス繊維が、耐アルカリ性ガラ
スまたは耐酸性ガラスからなることを特徴とするプロト
ン伝導性膜が提供される。
【0040】また、本発明の第16の発明によれば、第
14または15の発明において、ガラス繊維が、織布、
不織布または抄造法により製造されたガラス繊維紙の形
態であることを特徴とするプロトン伝導性膜が提供され
る。
【0041】また、本発明の第17の発明によれば、第
16の発明において、ガラス繊維が、目抜平織形態であ
ることを特徴とするプロトン伝導性膜が提供される。
【0042】また、本発明の第18の発明によれば、第
16または17の発明において、ガラス繊維の厚みが、
100μm以下であることを特徴とするプロトン伝導性
膜が提供される。
【0043】一方、本発明の第19の発明によれば、金
属−酸素結合を有する3次元架橋構造体(A)を形成す
る液状物、プロトン伝導性付与剤(B)および短繊維材
料(C)からなる混合液状物を長繊維材料(D)に含浸
させ、次いで混合液状物を硬化させることを特徴とする
第1〜18のいずれかの発明に記載のプロトン伝導性膜
の製造方法が提供される。
【0044】また、本発明の第20の発明によれば、第
19の発明において、前記長繊維材料(D)が、ガラス
繊維目抜平織物であることを特徴とするプロトン伝導性
膜の製造方法が提供される。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプロトン伝導性膜
およびその製造方法について、各項目毎に詳細に説明す
る。
【0046】1.金属−酸素結合を有する3次元架橋構
造体(A) 前述したように、燃料電池は、高温作動させると、エネ
ルギー効率が一層高まるので好ましい。そのため、膜と
しては作動温度(例えば100〜150℃程度)に近い
温度で変形や変質するものは好ましくない。この意味
で、本発明においては、硬化材料である金属−酸素結合
を有する3次元架橋構造体(A)が用いられる。
【0047】従来の非硬化型樹脂を用いたプロトン伝導
性膜は、熱可塑性を有するフッ素系樹脂等を用いてお
り、いずれも非架橋樹脂を用いている限り、軟化やクリ
ープ現象が生じ、高温で使用すると樹脂が変性や構造変
化を起こし、性能が低下する。
【0048】一方、本発明の金属−酸素結合を有する3
次元架橋構造体(A)を有している熱硬化材料を用いた
プロトン伝導性膜は、これらの軟化、クリープ等が起こ
らず、耐熱性が大きく向上する。また、熱硬化材料の脆
性を改良するために、柔軟成分として非硬化型樹脂を併
用するのも有効である。また、メタノールを改質せず、
そのまま燃料として用いる直接メタノール型燃料電池に
おいては、例えば最も一般的に用いられているスルホン
化フッ素系樹脂膜では、高温で作動させると、高温のメ
タノールにより、樹脂が膨潤あるいは溶解し、性能が低
下するばかりではなく、燃料電池の故障につながる。一
方、所定架橋構造体を有する本発明の伝導性膜は、膨潤
が比較的少なく溶解しないことから良好に用いることが
出来る。
【0049】金属−酸素結合を有する3次元架橋構造体
(A)は、原料の硬化性材料を硬化させることによって
得られる。
【0050】ところで、一般に、硬化性材料としては、
熱により硬化する熱硬化性材料、光により硬化する光硬
化性材料、2液を混合することにより硬化する反応硬化
性材料などが知られているが、このうち、取り扱いが容
易で、熱安定性が高いことを勘案すると、熱硬化性材料
が好ましい。ここで、熱硬化性材料とは、加熱すること
により結合を形成することが可能な官能基を1分子中に
2以上有するものである。熱硬化性材料は加熱による結
合形成でいわゆる3次元架橋構造を形成する。
【0051】このような熱硬化性材料としては、一般的
に10℃以上、300℃以下で硬化するものが好まし
く、工程簡略化のためには、50℃以上、200℃以下
で硬化するものがより好ましい。このようなものとして
は、例えばエポキシ基と、アミノ基、水酸基、カルボン
酸基などの反応によるいわゆるエポキシ樹脂;水酸基と
イソシアナート基の反応によるウレタン樹脂;水酸基
と、水酸基、アミノ基等の反応によるアルキド樹脂;ラ
ジカルで結合可能なビニル基やアクリル基などを有する
材料と、熱によりラジカルを発生するラジカル開始剤の
組み合わせによる架橋性樹脂;アルコキシシラン化合物
などの金属アルコキシドやハロゲン化金属の加水分解、
縮合反応によるsol−gel反応性材料などが挙げら
れる。
【0052】本発明における金属−酸素結合を有する3
次元架橋構造体(A)について、その原料の硬化性材料
としては、上記した熱硬化性材料のうち、金属アルコキ
シドやハロゲン化金属の加水分解、縮合反応によるso
l−gel反応性材料が酸(プロトン)に対する安定
性、耐熱性を勘案すると特に好ましく用いられる。ここ
で、金属−酸素結合を有する3次元架橋構造体(A)と
は、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム等の
金属元素と酸素とからなる金属酸化物が形成する3次元
架橋構造体を意味する。この3次元架橋構造体を形成す
るsol−gel反応とは、アルコキシ基やハロゲンを
有する金属化合物(プリカーサー)の加水分解、縮合反
応である。
【0053】ここで使用される金属化合物(プリカーサ
ー)とは、例えばテトラエトキシシラン、テトラメトキ
シシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プ
ロポキシシラン、テトラn−ブトキシシランなどのアル
コキシシラン類、テトラクロロシランなどのハロゲン化
シラン類、テトラエトキシチタン、テトラn−イソプロ
ポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン及びその重合
体などのアルコキシチタン類、アルミニウムトリエトキ
シド、アルミニウムトリn−ブトキシド、アルミニウム
トリn−プロポキシド及びその重合体などのアルコキシ
アルミニウム類、ジルコニア、あるいはアルミニウムの
錯体、及び、アルコキシ金属、ハロゲン化金属などのア
ルキル化物などであるが、これに限定されるものではな
く、金属−酸素結合を有する3次元架橋構造体(A)を
加水分解、縮合反応にて形成するものであれば特に制限
されない。
【0054】これら、金属−酸素結合を有する3次元架
橋構造体(A)の中でも、反応制御が容易で、また、安
価に大量に入手が可能な、ケイ素−酸素結合を有する3
次元架橋構造体が特に好ましい。さらに、ケイ素−酸素
結合を有する3次元架橋構造体(A)をsol−gel
反応により形成するプリカーサーとしては、特に汎用の
テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランが大量且
つ安価に入手可能であり、反応制御も容易で好ましい。
また、アルコキシシラン化合物においては、一部がアル
キル基で置換されていてもよい。具体的には、化学式
(1)で表される化合物が好ましい。
【0055】
【化5】 (式中、R1は炭素数4以下のアルキル基を、R2は炭素
数1以上の有機基を表し、m、nはいずれも1〜3の整
数である。ただし、m+n=4であり、mが2または3
のとき、R2は異なる有機基の混合体であってもよ
い。)
【0056】化学式(1)で表される化合物の具体例と
しては、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシル
トリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デ
シルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラ
ン、オクタデシルトリエトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリメチルエ
トキシシラン、及びこれらに相応するメトキシ体、プロ
ポキシ体、ブトキシ体等があげられる。また、アルキル
基の部分に、水酸基、スルホン基、リン酸基等種々の置
換基を有していてもよい。これらの材料は市販されてお
り、容易に入手可能である。
【0057】また、有機化合物中に、アルコキシシリル
基を2以上有するプリカーサーを用いると、sol−g
el反応により有機無機複合架橋が生じ、適度な可とう
性と適度なガスやイオンの透過性を有することができる
ため、好ましい。このようなアルコキシシリル基を2以
上有する有機プリカーサーとしては、化学式(2)で表
される化合物すなわちビス(アルキルアルコキシシラ
ン)ハイドロカーボンが好適に用いられる。これは、分
子内に−R4−で表される2価の炭素原子含有構造体を
有しており、これにより適度な可とう性と適度なガスや
イオンの透過性を3次元架橋構造体(A)に付与するこ
とができるので、本発明のプロトン伝導性膜の性能を更
に向上させることができる。
【0058】
【化6】 (式中、R1、R3は炭素数4以下のアルキル基を、R4
は炭素数20以下の炭化水素基を表し、xは1〜3の整
数、yは0〜2の整数である。ただし、x+y=3であ
り、yが2のとき、R3は異なるアルキル基の組合せで
あってもよい。)
【0059】化学式(2)で表される化合物の具体例と
しては、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(ト
リエトキシシリル)ブタン、ビス(トリエトキシシリ
ル)ヘキサン、ビス(トリエトキシシリル)オクタン、
ビス(トリエトキシシリル)ノナン、ビス(トリエトキ
シシリル)デカン、ビス(トリエトキシシリル)ドデカ
ン、ビス(トリエキシシリル)テトラドデカン、ビス
(トリエトキシシリル)ベンゼン、及びこれらの化合物
のエトキシ基の一部又は全部をメトキシ基、n−プロポ
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などの他のアル
コキシ基で置換した化合物が挙げられる。これらの材料
は、Gelest社等で市販されており、容易に入手で
き、また、相当する骨格を有し両末端に不飽和結合を有
する有機原料から、塩化白金酸触媒などを使用したヒド
ロシリル化反応を用いることにより、得ることが出来
る。
【0060】2.プロトン伝導性付与剤(B) 一般に、プロトン伝導性膜に用いる電解質膜物質は10
0μm程度の厚みをプロトン伝導する必要があるため、
10-3S/cm以上の高いプロトン伝導性を示すことが
好ましいとされているので、上記金属−酸素結合を有す
る3次元架橋構造体(A)に加えて、プロトン伝導性付
与剤(B)を用いることが必要である。
【0061】プロトン伝導性付与剤(B)としては、特
に高温で作動する場合には、プロトン伝導性膜から散逸
しないものが好ましい。このようなプロトン伝導性付与
剤(B)は、分子サイズが大きいか、上記金属−酸素結
合を有する3次元架橋構造体(A)と相互作用あるいは
結合するものが望ましい。上記金属−酸素結合を有する
3次元架橋構造体(A)と結合するものとしては、たと
えばリン酸、スルホン酸等を有し、且つ架橋反応基、例
えばアルコキシリル基など加水分解性シリル基等を有す
る化合物を用いることができる。
【0062】また、プロトン伝導性付与剤(B)として
は、金属−酸素結合による3次元架橋構造体(A)と相
互作用し、プロトンを放出するいわゆる酸化合物、例え
ば無機酸も用いられる。酸化合物の具体例としてリン
酸、硫酸、スルホン酸、カルボン酸、ホウ酸、ヘテロポ
リ酸、及びそれらの誘導体等が挙げられる。無機酸の中
でも特にヘテロポリ酸が、分子サイズが大きく物理的に
架橋構造内に閉じこめられ、金属−酸素結合による3次
元架橋構造体からの酸の散逸を防ぐことが出来るので好
ましい。また、金属−酸素結合による3次元架橋構造体
の組成物にシリカ微粒子やアルコキシシリル基を有する
場合には、これらとのイオン的相互作用により、更に散
逸は防止される。へテロポリ酸の例としては、ケギン構
造、ドーソン構造を有し、強い酸性を示すものならば特
に限定されないが、安定性の面などからリンタングステ
ン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸などが好
ましい。ただし、前述の化学式(I)で表される化合物
が、スルホン酸基やリン酸基を含んでいて、それ自体で
プロトン伝導性付与材料として機能しうる場合には、プ
ロトン伝導性付与剤をさらに用いなくてもよい。
【0063】さて、上記した成分すなわち金属−酸素結
合による3次元架橋構造体(A)およびプロトン伝導性
付与剤(B)の両成分を主成分とする組成物、中でもこ
れら両成分だけで構成される材料は、それだけでは、薄
膜化した場合に、強度不足になる。たとえば、燃料電池
に必要とされる差圧に耐えきれず、膜に割れを生じてし
まう。また、乾湿や温度変化による寸法差に耐えられず
割れを生じてしまう。これらを防ぐために補強材料とし
て短繊維材料(C)及び長繊維材料(D)を、内部に含
ませるなどして用いる必要がある。短繊維材料(C)は
微小領域での乾湿、温度変化などによる亀裂を防ぐこと
ができ、長繊維材料(D)は全体的な機械的強度を向上
させることができる。これら繊維材料としては、燃料電
池内部の高い温度および高い酸濃度に対する耐久性を有
する必要がある。この厳しい環境に耐えうる材料として
は、ポリテトラフルオロエチレンに代表されるフッ素樹
脂やガラスやウィスカーが好ましい。また、ガラスは前
記架橋構造体(A)との接着性に優れる点でも有利であ
る。
【0064】ガラスとしては、燃料電池内部の高い酸濃
度に耐えるために、通常のEガラスよりも高い耐久性を
もつ耐アルカリガラスおよび耐酸性ガラスが好ましい。
ガラスとは一般に、SiO2、B23、P25、Al2
3等を主成分とした無機材料で、通常、軟化温度を下げ
るためにNa2O、K2Oなどのアルカリ成分が配合され
る。耐アルカリガラスは、アルカリの移動を止めるため
に、Ca2O成分が入ることもあり、さらにはNa2O−
ZrO2(TiO2)−SiO2系に代表される化学式を
もつガラスのことを指す。この化学式中で、ZrO2
比率が多いほど耐アルカリ性が高まるといわれている。
一方、耐酸性ガラスとしては、上記したNa2O、K2
などのアルカリ成分の比率が小さいものが好ましい。た
とえば主に、SiO2で構成される石英ガラスや、Si
2、B23等を主成分とするホウ珪酸ガラスが好適に
使用される。
【0065】3.短繊維材料(C) 短繊維材料(C)は、長さが1〜1000μm、中でも
5〜100μmの範囲にあるものが好ましい。短繊維材
料(C)としては、ガラス短繊維やウィスカーが好まし
い。ガラス短繊維は、ガラス繊維を粉砕するなどして得
られる。ウィスカーは、結晶構造をもつ微細な繊維であ
って、クラック防止などのため補強のために用いられ
る。ウィスカーの寸法にについては、直径0.1〜3μ
m、長さ1〜20μm、アスペクト比5〜100、特に
10〜50の範囲で選ぶのが好ましい。ウィスカーが微
細すぎると凝集が激しく、取扱い性に劣るし、また粗大
すぎても補強効果が劣る。ウィスカーの材質としては、
炭化ホウ素、炭化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素、K2
O・6TiO2、などが挙げられる。また、ケイ素酸素
結合を形成する硬化性材料との接着性を向上させるに
は、表面にOH基等のシランカップリング反応が可能な
官能基が存在するのが好ましいが、ウィスカーについて
も表面を酸化処理することで表面を活性化することがで
きる。ウィスカーの配合量は多すぎると分散不良となり
気体透過の原因となるし、また少なすぎても添加効果が
十分には得られないので、金属−酸素結合を有する3次
元架橋構造体100質量部に対して1〜20質量部の範
囲で選ぶのが好ましい。
【0066】4.長繊維材料(D) また、長繊維材料(D)は、長さが10mm以上、好ま
しくは連続繊維であるものが強化効率の点から好まし
い。また、長繊維材料としては、ポリテトラフルオロエ
チレンに代表されるフッ素樹脂やガラス繊維、中でもガ
ラス繊維が前記架橋構造体(A)との接着性に優れるの
で好ましい。ガラス繊維は、特に長さが10mm以上、
好ましくは連続繊維であるものが強化効率の点から好ま
しい。ガラス繊維径は、5〜20μm、より好ましく
は、9〜13μmの範囲で選ぶのが好ましい。この径が
5μm未満のものは、製造中に空気中に舞い上がること
が多く、且つ、一般に人間の血管中に容易に入りこみ、
健康を害する可能性が高いと言われているし、また、2
0μmを超えるものは皮膚への刺激が極端に大きいこと
のほかに、後述する抄造工程でうまく分散ができず不均
一な分布をつくりやすい。
【0067】ガラス繊維は、短繊維ならば一般に上記し
た金属−酸素結合による3次元架橋構造体の原材料や伝
導性付与剤とともに配合して攪拌することで、均一に分
散できるが、長繊維としては、あらかじめ薄膜状に分散
した形態にしておかなければ、本発明のプロトン伝導性
膜のなかに均一に配置することはできない。以下、ガラ
ス繊維の形態を説明する。
【0068】本発明のプロトン伝導性膜の厚みは、通常
10〜200μm、好ましくは30〜100μmであ
る。この厚みが10μm未満では耐久性が低下し、ピン
ホール等の欠陥が生じやすいし、また、200μmを超
えても膜の伝導抵抗が大きくなり燃料電池電解質膜とし
て不適である。
【0069】上記したプロトン伝導性膜の厚みの制約を
考慮した上で、ガラス繊維の供給形態を選定すると、織
布状形態、不織布状形態、そして抄造によるガラス繊維
紙としての形態の3種類が挙げられる。この中で、ガラ
ス繊維を連続繊維として用いる場合には、織布状形態、
不織布状形態の2種類が可能であるが、薄膜の状態で十
分な強度を発現するためには連続繊維を用いることがで
きる織布形態が好ましい。織布としては、平織物、あや
織物、トルコ朱子織物、模写織物、からみ織物等の織り
方があるが、本発明では特に伸びの防止のために平織を
選定した。また、平織物についてプロトン伝導性膜の伝
導性の阻害が少なくなるためには、過度に密な織物を使
用することはできない。これは、密な織り方をすると伝
導するスペースがなくなるからである。そこで、一本お
きに糸を抜いたようなかなり粗な織り方が好ましい。本
発明では、このような織り方を目抜平織と称する。上記
平織物の構造を規定するために単糸の番手、織密度(ピ
ッチ)等があるが、検討の結果、以下の範囲が好適であ
ることが分った。単糸とは、ガラス繊維を50〜100
0本程度集束して撚りをかけたものであり、単糸の番手
をTexという。Texの単位はg/1000mであ
り、1000m当りの質量である。好適な番手は3〜5
0Texである。細いほど好ましいが、細すぎると工程
上で切れやすくなるし、また、50Texを超えてもプ
ロトン伝導性膜に適した薄膜上の基材を作成しにくくな
る。織密度は打ち込み密度またはピッチともいわれる
が、25mm幅当りの単糸の数のことをいう。織密度が
粗いと補強効果が失われ、逆に密なものを作製するのは
上記した単糸の細さにより限界がある。好適な織密度は
40〜200本/25mm幅の範囲で選ばれる。平織物
の厚みは上記した仕様によってほぼ決定され、上記仕様
での厚みは20〜100μmとなる。目付量(m2あた
りの質量)は、上記厚みに関係するが、通常10〜50
g/m2、好ましくは15〜25g/m2の範囲で選ばれ
る。理由は上記と同一である。
【0070】5.プロトン伝導性膜及びその製造方法 本発明のプロトン伝導性膜は、アノードで生じたプロト
ンをカソード側に伝える役目を担い、高い出力(すなわ
ち高い電流密度)を得るために、プロトン伝導を十分な
量、高速に行うことができ、また、プロトンを伝導する
だけではなく、アノードとカソードの電気絶縁をする絶
縁膜としての役割と、アノード側に供給される燃料がカ
ソード側に漏れないようにする燃料バリア膜としての役
割も併せ持ち、耐熱性・耐薬品性が高く、高温でも安定
的に機能することができ、本発明のプロトン伝導性膜を
用いて高温動作に対応した燃料電池、及び直接メタノー
ル型燃料電池を提供することができる。本発明のプロト
ン伝導性膜は、金属−酸素結合を有する3次元架橋構造
体(A)を形成する原料液状物、プロトン伝導性付与剤
(B)および前記短繊維材料(C)からなる混合液状物
を前記長繊維材料(D)に含浸し、次いで混合液状物を
硬化させることにより製造することができる。上記の混
合液状物には、必要に応じて有機溶剤を用いることによ
って、系の粘度を調整し、前記長繊維材料(D)に含浸
し易くすることができる。
【0071】かかる有機溶剤としては、プロピルエーテ
ル、n−ブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフ
ラン、エチレングリコールジエチルエーテルのようなエ
ーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルの
ようなエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノンなどのケ
トン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキ
シエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリ
コール、プロピレングリコールのようなアルコール系溶
剤、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジフェニ
ルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメ
チルテトラシロキサンなどの鎖状シロキサン系溶剤、ヘ
キサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロ
テトラシロキサン、ヘプタメチルビニルシクロテトラシ
ロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどの環
状シクロシロキサン系溶剤等が例示される。
【0072】また、上記液状物を加水分解し、3次元架
橋構造体(A)を得るために、必要に応じて、触媒を用
いてもよい。かかる触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、
リン酸のような無機酸、無水酢酸、氷酢酸、プロピオン
酸、クエン酸、安息香酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、p−
トルエンスルホン酸のような有機酸、メチルトリクロロ
シラン、ジメチルジクロロシランのようなクロロシラ
ン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、ヘキシ
ルアミン、リン酸ドデシルアミン、ジメチルヒドロキシ
アミン、ジメチルヒドロキシアミン、ジエチルヒドロキ
シアミンのような有機塩類、オクタン酸鉄、ナフテン酸
鉄、オクタン酸コバルト、オクタン酸マンガン、ナフテ
ン酸スズ、オクタン酸鉛のような有機酸金属塩、ジブチ
ルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジ
ブチルスズジラウレート、ジメチルスズモノオレエー
ト、ジブチルスズジメトキシド、酸化ジブチルスズのよ
うな有機スズ化合物、ベンジルトリエチルアンモニウム
アセテートなどのような第4級アンモニウム塩等が例示
される。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明は、これにより何ら限定されるものではない。な
お、実施例や比較例で使用する化合物、溶媒等は、全て
市販品をそのまま用いた。また、作製されたプロトン伝
導性膜の物性評価は、それぞれ以下にまとめた評価法に
よるものである。
【0074】評価法 (1)耐差圧評価 プロトン伝導性膜を、2本の内径30mmの端面がなめ
らかな円筒間に挟み、両円筒の気圧差をコンプレッサー
を用いて0.5気圧として、そのまま10分間放置す
る。その後、膜の状態を顕微鏡で観察し、以下の評価基
準で判定した。 ○ … 膜に亀裂やピンホールが認められない。 × … 膜に亀裂やピンホールが認められる。
【0075】(2)低温プロトン伝導性評価 本発明のプロトン伝導性膜の両面にカーボンペースト
(ConductingGraphite Pain
t:LADO RESEARCH INDUSTRIE
S,INC.)を塗り、白金板と密着させた。この白金
板に、電気化学インピーダンス測定装置(ソラトロン社
製、1260型)を用いて周波数0.1Hz〜100k
Hzの領域でインピーダンス測定し、イオン伝導性膜の
プロトン伝導度を評価した。なお、上記測定では、サン
プルは、電気的に絶縁された密閉容器中に支持され、水
蒸気雰囲気(95〜100%RH)で、温度コントロー
ラーによりセル温度を室温から160℃まで変化させ、
それぞれの温度でプロトン伝導度の測定を行った。代表
値として、60℃の測定値を示した。
【0076】(3)耐熱性評価 プロトン伝導性膜を、飽和水蒸気下、140℃オートク
レーブ中にて5時間加熱した後、目視、及び、曲げ可能
試験を行い、以下の評価基準で判定した。 ○ … 亀裂やひび等の破損を生じることなく曲げ可能
である。 × … 曲げ不可能で容易に破損するかあるいは膜の分
解・融解が起こる。
【0077】実施例1 1,8−ビス(トリエトキシシリル)オクタン(アズマ
ックス社製)8gとティスモN(商品名、大塚化学社
製、ウィスカー)1gとをイソプロピルアルコール15
gに溶解、分散した。これとは別に、タングストリン酸
・n水和物(和光純薬社製)7gをイソプロピルアルコ
ール15gに溶解した。この両者を併せ、数分間撹拌し
た後、WEA03C(商品名、日東紡績社製、ガラス繊
維目抜平織)に、50g/m2の量にてロール含浸を2
回繰り返し行った。その後、室温(20℃)にて15時
間、60℃飽和水蒸気下にて10時間加熱し、膜の硬化
を行った。このようにして、半透明で、表面の平滑なプ
ロトン伝導性膜が調製された。この膜を60℃流水にて
2時間洗浄したものについて評価した。その結果を表1
に示す。
【0078】実施例2 実施例1において、タングストリン酸・n水和物の代わ
りにプロトン伝導性付与剤として酸基を含有したシラン
化合物であるトリヒドロキシシリルプロパンスルホン酸
(アズマックス社製)4gを用いた以外は、実施例1と
同様にしてプロトン伝導性膜を得た。この膜を60℃流
水にて2時間洗浄したものについて評価した。その結果
を表1に示す。
【0079】実施例3 実施例1において、WEA03Cの代わりにWEA05
E(商品名、日東紡績社製、高織密度ガラス繊維平織)
を用いた以外は、実施例1と同様にしてプロトン伝導性
膜を得た。この膜を60℃流水にて2時間洗浄したもの
について評価した。その結果を表1に示す。
【0080】比較例1 1,8−ビス(トリエトキシシリル)オクタン(アズマ
ックス社製)8gをイソプロピルアルコール15gに溶
解した。これとは別に、タングストリン酸・n水和物
(和光純薬社製)7gをイソプロピルアルコール15g
に溶解した。この両者を併せ、数分間撹拌した後、シャ
ーレにキャストした。その後、室温(20℃)にて15
時間、60℃飽和水蒸気下にて10時間加熱し、膜の硬
化を行った。このようにして、半透明で、表面の平滑な
プロトン伝導性膜が調製された。この膜を60℃流水に
て2時間洗浄したものについて評価した。その結果を表
1に示す。
【0081】比較例2 実施例1において、ティスモN(商品名、大塚化学社
製、ウィスカー)を用いなかった以外は、実施例1と同
様にしてプロトン伝導性膜を得た。この膜を60℃流水
にて2時間洗浄したものについて評価した。その結果を
表1に示す。
【0082】比較例3 実施例1において、1,8−ビス(トリエトキシシリ
ル)オクタンテトラエトキシシランの代わりに1,4−
ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン(アズマッ
クス社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてプロ
トン伝導性膜を得た。このケイ素化合物は、単官能性材
料であるので、反応させても3次元架橋構造をとること
はない。この膜を60℃流水にて2時間洗浄したものに
ついて評価した。その結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】この表より、各比較例ではいずれも膜強度
が低く、また比較例3では単官能性材料を用いているの
で伝導性が極端に低いのに対し、各実施例ではいずれも
膜強度が高く、また伝導性にも優れていることが分る。
【0085】
【発明の効果】本発明のプロトン伝導性膜によれば、1
00℃以上の高温でも安定的に発電機能を発現すること
ができ、これを用いて高温動作に対応した燃料電池、及
び直接メタノール型燃料電池を実現することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/06 H01B 1/06 A 13/00 13/00 Z // H01M 8/02 H01M 8/02 P 8/10 8/10 Fターム(参考) 4F072 AA05 AA06 AB08 AB09 AB14 AB15 AB28 AB29 AB30 AB34 AD47 AE08 AF05 AF06 AH03 AH26 AH31 AK05 AK14 AL11 4J002 CP031 DE137 DE147 DE176 DF017 DG046 DH026 DJ007 DK006 DK007 DL007 DL008 EF006 EV236 FA048 FD018 FD117 GQ02 5G301 CA30 CD01 CE01 5H026 AA06 AA08 BB00 CX02 CX03 CX05 EE13 EE18 HH03 HH05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属−酸素結合を有する3次元架橋構造
    体(A)およびプロトン伝導性付与剤(B)を主成分と
    する組成物を、短繊維材料(C)と長繊維材料(D)で
    強化してなるプロトン伝導性膜。
  2. 【請求項2】 前記3次元架橋構造体(A)が、ケイ素
    −酸素結合を形成する熱硬化性材料から得られることを
    特徴とする請求項1記載のプロトン伝導性膜。
  3. 【請求項3】 ケイ素−酸素結合を形成する熱硬化性材
    料が、アルコキシシラン類であることを特徴とする請求
    項2に記載のプロトン伝導性膜。
  4. 【請求項4】 アルコキシシラン類が、次の化学式
    (1)で表される化合物であることを特徴とする請求項
    3に記載のプロトン伝導性膜。 【化1】 (式中、R1は炭素数4以下のアルキル基を、R2は炭素
    数1以上の有機基を表し、m、nはいずれも1〜3の整
    数である。ただし、m+n=4であり、mが2または3
    のとき、R2は異なる有機基の混合体であってもよい)
  5. 【請求項5】 アルコキシシラン類が、次の化学式
    (2)で表される化合物であることを特徴とする請求項
    3に記載のプロトン伝導性膜。 【化2】 (式中、R1、R3は同一又は異なって、炭素数4以下の
    アルキル基を、R4は炭素数20以下の炭化水素基を表
    し、xは1〜3の整数、yは0〜2の整数である。ただ
    し、x+y=3であり、yが2のとき、R3は異なるア
    ルキル基の組合せであってもよい。)
  6. 【請求項6】 前記伝導性付与剤(B)が、無機酸であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプ
    ロトン伝導性膜。
  7. 【請求項7】 無機酸が、ヘテロポリ酸であることを特
    徴とする請求項6に記載のプロトン伝導性膜。
  8. 【請求項8】 ヘテロポリ酸が、リンタングステン酸、
    ケイタングステン酸およびリンモリブデン酸の中から選
    ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする
    請求項7に記載のプロトン伝導性膜。
  9. 【請求項9】 前記短繊維材料(C)は、金属−酸素結
    合を有する3次元架橋構造体(A)100質量部に対し
    て、1〜20質量部含有させることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれかに記載のプロトン伝導性膜。
  10. 【請求項10】 前記短繊維材料(C)が、ウィスカー
    および/またはガラス短繊維であることを特徴とする請
    求項1〜9のいずれかに記載のプロトン伝導性膜。
  11. 【請求項11】 ウィスカーが、直径0.1〜3μm、
    長さ1〜20μm、アスペクト比5〜100の範囲のも
    のであることを特徴とする請求10記載のプロトン伝導
    性膜。
  12. 【請求項12】 ウィスカーが、炭化ホウ素、炭化ケイ
    素、アルミナ、窒化ケイ素またはK2O・6TiO2から
    なることを特徴とする請求項10または11記載のプロ
    トン伝導性膜。
  13. 【請求項13】 ガラス短繊維が、耐アルカリ性ガラス
    または耐酸性ガラスからなることを特徴とする請求項1
    0に記載のプロトン伝導性膜。
  14. 【請求項14】 前記長繊維材料(D)が、ガラス繊維
    であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記
    載のプロトン伝導性膜。
  15. 【請求項15】 ガラス繊維が、耐アルカリ性ガラスま
    たは耐酸性ガラスからなることを特徴とする請求項14
    に記載のプロトン伝導性膜。
  16. 【請求項16】 ガラス繊維が、織布、不織布または抄
    造法により製造されたガラス繊維紙の形態であることを
    特徴とする請求項14または15記載のプロトン伝導性
    膜。
  17. 【請求項17】 ガラス繊維が、目抜平織形態であるこ
    とを特徴とする請求項16記載のプロトン伝導性膜。
  18. 【請求項18】 ガラス繊維の厚みが、100μm以下
    であることを特徴とする請求項16または17記載のプ
    ロトン伝導性膜。
  19. 【請求項19】 金属−酸素結合を有する3次元架橋構
    造体(A)を形成する液状物、プロトン伝導性付与剤
    (B)および短繊維材料(C)からなる混合液状物を長
    繊維材料(D)に含浸させ、次いで混合液状物を硬化さ
    せることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載
    のプロトン伝導性膜の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記長繊維材料(D)が、ガラス繊維
    目抜平織物であることを特徴とする請求項19記載のプ
    ロトン伝導性膜の製造方法。
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