JP2003250404A - ワンウエイ減速機 - Google Patents

ワンウエイ減速機

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JP2003250404A
JP2003250404A JP2002060048A JP2002060048A JP2003250404A JP 2003250404 A JP2003250404 A JP 2003250404A JP 2002060048 A JP2002060048 A JP 2002060048A JP 2002060048 A JP2002060048 A JP 2002060048A JP 2003250404 A JP2003250404 A JP 2003250404A
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output shaft
way
groove
speed reducer
shaft gear
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JP2002060048A
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Takashi Masuda
隆 増田
Mutsuhiro Takamura
睦浩 高村
Morio Nomura
盛雄 野村
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワンウエイピンが圧縮状態から解放状態にな
る時にワンウエイプレートの勾配部から底部に落ち込む
衝撃でカチャカチャと音鳴りがする。 【解決手段】 ドーナツ状に形成された出力軸ギヤ20
の内周部の円周方向に、断面形状が台形状でかつ台形状
の平行の辺の長い辺と短い辺とが円周方向に設けられた
溝部20bを、一方向に複数個配設され、内周部に僅か
な隙間を有し配設された出力軸21を、出力軸ギヤ20
の回転により上記出力軸ギヤの溝部に挿入された伝達部
材22が出力軸21を押圧し駆動力を伝達するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、釣り糸巻上げ機
などに用いられるワンウエイ減速機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】説明の都合上、釣り糸巻上げ機用のワン
ウエイ減速機を例にとって説明する。図8は従来のワン
ウエイ減速機の断面図である。図において、1は電動機
2から駆動力が伝達される電動機軸で、ブラケット3の
ハウジング部に嵌合されたベアリング4により回転自在
に支持されている。5は平歯車で電動機軸1の軸端部の
歯部1aに螺合している。6は平歯車5に結合されたピ
ニオンギヤである。7はギヤ側ブラケットで、ボルトな
どによりブラケット3に取付けられブラケット3の出力
側開口部を閉塞している。8はギヤ側ブラケット7のハ
ウジング部に嵌合されたベアリングで、出力軸9を回転
自在に支持し出力軸9の軸端部はギヤ側ブラケット7の
端部より外部に突出している。図8〜図10において、
10はワンウエイプレートで、このワンウエイプレート
10の平面部の円周上位置にワンウエイ溝10cが設け
られている。11はワンウエイプレート10のボス部1
0gに嵌合された出力軸ギヤで、ワンウエイプレート1
0のワンウエイ溝10cと対向する位置に穴部11aが
設けられている。11bはピニオンギヤ6と螺合する歯
部である。12は円柱状のワンウエイピンで、上記ワン
ウエイプレート10のワンウエイ溝10c、出力軸ギヤ
11の穴部11aに跨って挿入されている。13は出力
軸ギヤ11の穴部11aに挿入されワンウエイピン12
を押圧する円錐ばねである。14はキーで出力軸ギヤ1
1の回転力をワンウエイピン12を介してワンウエイプ
レート10より出力軸9に伝達する。15は出力軸9に
固定されワンウエイトプレート10の軸方向への移動を
抑制する止め輪である。上記ワンウエイプレート10、
出力軸ギヤ11、ワンウエイピン12、円錐ばね13に
よりワンウエイ機構16(図10)を構成している。
【0003】次にワンウエイ機構16について、図9、
図10を参照し説明する。図9はワンウエイプレートの
詳細図で、図において、10は円板状に形成されたワン
ウエイプレートで、軸心部には出力軸9に挿入し嵌合す
るための貫通穴10aが設けられている。さらにこの貫
通穴10aにはキー溝10bが設けられている。10c
はワンウエイプレート10の円周上に配設されたワンウ
エイ溝で、円周上等間隔に複数個設けられている。この
ワンウエイ溝10cはワンウエイプレート10の平面部
よりx寸法の深さに底部10dが設けられ、この底部1
0dは平坦部となっている。さらにこの底部10dから
寸法μの長さの勾配部10eが設けられている。10f
は壁である。このように形成されたワンウエイ溝10c
は、ワンウエイプレート10の円周上に等間隔に複数
個、底部10dと勾配部10eの構成が同方向となるよ
う配設されている。また、ワンウエイ溝10cには潤滑
用のグリースが充填されている。
【0004】次にワンウエイ機構16の動作について図
8〜図11を参照し説明する。図8において、電動機軸
1が出力軸端からみて時計方向に回転すると、電動機軸
1の軸端部の歯部1aに螺合している平歯車5が反時計
方向に回転しこの平歯車5に結合しているピニオンギヤ
6も反時計方向に回転する。するとピニオンギヤ6の歯
部と螺合している出力軸ギヤ11が時計方向に回転す
る。出力軸ギヤ11の穴部11a内には、図10に示す
ように円錐ばね13によりワンウエイピン12がワンウ
エイトプレート10側に押圧されており、出力軸ギヤ1
1が時計方向に回転することにより、ワンウエイピン1
2はワンウエイトプレート10に設けたワンウエイ溝1
0cの壁部10fに押し当てられて電動機2の回転トル
クがワンウエイトプレート10に全て伝達され、このワ
ンウエイトプレート10も時計方向へ回転する。このワ
ンウエイトプレート10はキー14を介し出力軸9に連
結されているため、出力軸9も時計方向へ回転すること
により負荷(釣り糸巻上げ機のおもり)に対し巻上げ力
を伝達する。
【0005】また、電動機軸1が出力軸端からみて反時
計方向に回転すると、電動機軸1の軸端部の歯部1aに
螺合している平歯車5が時計方向に回転しこの平歯車5
に結合しているピニオンギヤ6も時計方向に回転する。
するとピニオンギヤ6の歯部と螺合している出力軸ギヤ
11が反時計方向に回転する。出力軸ギヤ11が反時計
方向に回転し、ワンウエイピン12は円錐ばね13によ
り押圧されワンウエイ溝10cの勾配部10eに押圧さ
れる。この円錐ばね13の押圧力により押し当てられた
状態で巻き下げによる負荷(釣り糸巻上げ機のおもり)
荷重と相乗し、ワンウエイトプレート10は連れ回り状
態で反時計方向に回転するため、出力軸9も反時計方向
へ回転することにより負荷に対し巻下げ力を伝達する。
出力軸9が反時計方向へ回転し続けて、負荷(釣り糸巻
上げ機のおもり)が地上(海底)に到達し負荷(釣り糸
巻上げ機のおもり)荷重が無くなった時、円錐ばね13
の押圧力で連れ回りできなくなりワンウエイピン12が
ワンウエイ溝10cの勾配部10eを滑るように底部1
0dに滑り落ちる。電動機軸1が回転している間はこの
現象、即ちワンウエイを繰り返す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のワンウエイ減速
機は以上のように構成されているので、ワンウエイ機構
16が動作しているときワンウエイピン12はワンウエ
イプレート10の平面部より底部10dまでx寸法を移
動しそれに伴い円錐ばね13もx量、圧縮を繰り返すた
め圧縮応力により、円錐ばね13が折損することと、ワ
ンウエイピン12が圧縮状態(図11)から解放状態
(図10)になる時にワンウエイプレート10の勾配部
10eから底部10dに落ち込む衝撃でカチャカチャと
音鳴りするという問題点があった。また、ワンウエイプ
レート10のワンウエイ溝10cおよび出力軸ギヤ11
の穴部11aに潤滑油用のグリースが充填されている
が、ワンウエイピン12の動きにより特にワンウエイ溝
10cからグリースがかき出され潤滑性能が低下するな
どの問題点もあった。
【0007】さらにまた、釣り糸巻上げ機用のワンウエ
イ減速機においては、ワンウエイプレート10にはμの
長さの勾配部10eが必要であるため、図10で示す釣
り糸巻上げ動作(時計方向回転)のしゃくり上げ時、し
ゃくり上げた直後に回転力を一瞬止めると負荷側の慣性
によりワンウエイプレート10が時計方向に回転しよう
とするため、ワンウエイピン12が僅かに勾配面10e
に乗り上げてしまうとともに、次のしゃくり上げ動作の
回転力が加わりワンウエイピン12がワンウエイプレー
ト10の壁部10fまで戻る僅かな距離で釣り糸に引張
り力が働かず一瞬糸が弛むことになる。その僅かな緩み
により釣り糸に引っ掛かっていた収穫物(獲物)が外れ
てしまうといった問題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、圧縮ばねの折れを防ぎ、ワンウ
エイ動作時の騒音を抑えると共に、しゃくり上げ時の釣
り糸の弛みを防止することを可能としたワンウエイ減速
機を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るワンウエ
イ減速機は、ドーナツ状に形成され、このドーナツ状の
内周部の円周方向に、断面形状が台形状でかつ台形状の
平行の辺の長い辺と短い辺とが円周方向に設けられた溝
部を、一方向に複数個配設された出力軸ギヤと、上記出
力軸ギヤの内周部に僅かな隙間を有して配設された出力
軸と、上記出力軸ギヤの溝部に挿入される伝達部材とを
備え、上記出力軸ギヤが回転し伝達部材が出力軸ギヤの
溝部の短い辺側に移動し上記出力軸の外形部を押圧し出
力軸に回転力を伝達するようにしたものである。
【0010】また、上記伝達部材を上記溝部の短い辺側
の方向に押圧する押圧部材を、上記溝部の長い辺側に配
設したものである。
【0011】また、少なくとも溝部内に潤滑部材を封入
したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1に係るワンウエイ減速機を示す断面図、図
2はこの発明の実施の形態1に係るワンウエイ減速機の
出力軸ギヤの要部詳細図、図3はこの発明の実施の形態
1に係るワンウエイ減速機の出力軸ギヤと出力軸との組
合せ部分図である。図において、符号1〜8は従来例の
図8で示したものと同一であるので説明は省略する。2
0はドーナツ状に形成された出力軸ギヤで、外周部には
歯部20aが設けられピニオンギヤ6と螺合している。
21は出力軸ギヤ20の内周部に僅かな隙間を有してに
配設された出力軸A、22は伝達部材としてのローラー
ピンで、出力軸ギヤ20の溝部20b(図2)内に配設
されている。23は摺動プレートでローラーピン22の
脱出を防止している。24は摺動プレート23を保持す
る止め輪で出力軸A21に固定されている。さらに溝部
20b内にはローラーピン22潤滑用のグリースが充填
されている。
【0013】次に出力軸ギヤの詳細について図2により
説明する。ドーナツ状に形成された出力軸ギヤ20は、
内周部の円周方向に複数個、等間隔に溝部20bが設け
られている。図2中、矢印A方向は噛み込み方向、矢印
B方向は開放方向を示している。図において、Oは出力
軸ギヤ20の中心点、Raは出力軸ギヤ20の中心点O
からローラーピン22の軌跡までの距離、Rdは出力軸
ギヤ20の内周部の半径、Oaは出力軸ギヤ20の中心
点OからY軸方向に伸びる垂線とローラーピン22の軌
跡との交点を中心点として半径Raの円弧と、上記出力
軸ギヤ20の中心点Oとローラーピン22の軌跡との交
点を結ぶ直線に対し噛み込み角度α°との交点、Reは
交点Oaを中心点として溝部20b内におけるローラー
ピン22の軌跡である。β°はローラーピン22が出力
軸A21に押圧しない範囲(開放範囲)を示す角度、δ
°は噛み込み作用の範囲を示す角度である。さらに溝部
20bの噛み込む方向側には出力軸ギヤ20の内周部の
半径Rdより外径方向に隙間hが形成されている。Rb
はローラーピン22の直径の寸法、Rcはローラーピン
22の半径の寸法である。溝部20bは、出力軸ギヤ2
0の内周部に噛み込む方向側と開放方向側とが同一方向
に配置されている。なお、上記実施例では溝部20bを
略小判形状の長溝の場合について説明したが、略小判形
状の長溝に限定するものではなく、長溝は断面形状が台
形状で台形の平行な長い辺と短い辺とが出力軸ギヤ20
の内周部の円周方向に設けた形状の長溝であってもよく
要は噛み込みと開放が可能な長溝であれば良い。
【0014】次に動作について説明する。図1におい
て、電動機軸1が出力軸端からみて時計方向に回転する
と、電動機軸1の軸端部の歯部1aに螺合している平歯
車5が反時計方向に回転し、この平歯車5に結合してい
るピニオンギヤ6も反時計方向に回転する。するとピニ
オンギヤ6の歯部と螺合している出力軸ギヤ20が時計
方向に回転する。出力軸ギヤ20が時計方向に回転する
と、図4に示すようにローラーピン22は出力軸ギヤ2
0の溝部20bの狭間部20cに食い込み拘束されロー
ラーピン22で出力軸A21を押圧することにより、出
力軸ギヤ20から出力軸21Aへ時計方向への回転トル
クが伝達され出力軸B9も時計方向に回転し巻上げ力を
発生する。
【0015】また図1において、電動機軸1が出力軸端
からみて反時計方向に回転すると、電動機軸1の軸端部
の歯部1aに螺合している平歯車5が時計方向に回転
し、この平歯車5に結合しているピニオンギヤ6も時計
方向に回転する。するとピニオンギヤ6の歯部と螺合し
ている出力軸ギヤ20が反時計方向に回転する。出力軸
ギヤ20が反時計方向に回転すると、図5に示すように
ローラーピン22は出力軸ギヤ20の溝部20bの広間
部20dに移動することにより、ローラーピン22と出
力軸A21との間には隙間が生じローラーピン22で出
力軸A21を押圧することが解かれ、出力軸ギヤ20か
ら出力軸A21および出力軸B9への回転トルクは伝達
されなくなる。なお、ローラーピン22から出力軸A2
1および出力軸B9への回転トルクの強弱を可変するに
は、溝部20bの溝数を多くすれば強くなり溝数を減ら
せば弱くなる。また、上記実施例では溝部20bの形状
を略小判形状の長溝としたので出力軸ギヤ20の溝部2
0bの配置スペースを有効に利用できる。
【0016】釣り糸巻上げ機用のワンウエイ減速機で
は、ワンウエイプレートを廃止しピン式をローラー方式
にしたことにより、ワンウエイピンの無駄な移動、遊び
が無くなるため、釣り糸巻上げ動作(時計方向回転)の
しゃくり上げた直後に回転力を一瞬止めた時、負荷側の
慣性により出力軸A21が時計方向回転し出力軸A21
と出力軸ギヤ20の係合が一瞬解けても、次のしゃくり
上げ動作の回転力が加わると瞬時にローラーピン22が
溝部20bの狭間部20cへ食い込むため、絶えず釣り
糸には引張り力が働き糸が弛むことがないので一度引っ
掛かった収穫物(獲物)が外れてしまうことが解消され
る。
【0017】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形態
2に係るワンウエイ減速機の出力軸ギヤの要部詳細図
で、図2で示した出力軸ギヤ20の溝部20b内に板ば
ねを配設したものである。図において、25は押圧部材
としての板ばねでローラーピン22に与圧を与える目的
で溝部20bの噛み込み方向側に配設されている。次に
板ばね25について図7により説明する。図7はこの発
明の実施の形態2に係るワンウエイ減速機の板ばね25
の詳細図で、図において25aは板ばねの底部、25b
は板ばねの底部25aに固定された断面略U字状のばね
部である。板ばねの底部25aは、溝部20bの広間部
20dに挿入配置されるため溝部20bの溝壁部の円弧
Rcに馴染むように円弧状に成形されている。ばね部2
5bはばね圧を有するため断面略U字状に形成されてい
る。なお、板ばねの底部25aの溝部側に接着剤、ねじ
などで板ばね25を固定すれば溝部20b内で板ばね2
5が移動することが防止できる。
【0018】次に動作について説明する。図1におい
て、電動機軸1が出力軸端からみて時計方向に回転する
と、電動機軸1の軸端部の歯部1aに螺合している平歯
車5が反時計方向に回転し、この平歯車5に結合してい
るピニオンギヤ6も反時計方向に回転する。するとピニ
オンギヤ6の歯部と螺合している出力軸ギヤ20が時計
方向に回転する。出力軸ギヤ20が時計方向に回転する
と、実施例1と同様、図4に示すようにローラーピン2
2は出力軸ギヤ20の溝部20bの狭間部20cに食い
込み拘束されローラーピン22で出力軸A21を押圧す
ることにより、出力軸ギヤ20から出力軸A21へ時計
方向への回転トルクが伝達され出力軸B9も時計方向に
回転し巻上げ力を発生する。
【0019】また図1において、電動機軸1が出力軸端
からみて反時計方向に回転すると、電動機軸1の軸端部
の歯部1aに螺合している平歯車5が時計方向に回転
し、この平歯車5に結合しているピニオンギヤ6も時計
方向に回転する。するとピニオンギヤ6の歯部と螺合し
ている出力軸ギヤ20が反時計方向に回転する。出力軸
ギヤ20が反時計方向に回転すると、ローラーピン22
は出力軸ギヤ20の溝部20bの広間部20dに移動す
る力が働くが、図6に示すように溝部20bの広間部2
0dに挿入配置された板ばね25の圧縮力によりローラ
ーピン22が狭間部20cへ押し戻される力が働き、出
力軸21に僅かな負荷荷重(例えば釣り糸のおもり)が
あると出力軸21が反時計方向へ回転する力とが相乗
し、出力軸ギヤ20と出力軸A21、出力軸B9との僅
かな係合力を保ちながら出力軸B9へ回転トルクは伝達
されなくなる。
【0020】上述のようにワンウエイ機構を構成したこ
とにより、出力軸A21への回転トルクが開放された状
態においても、ローラーピン22は出力軸A21の外周
を回動するだけで反復運動が無いため、板ばね25には
過大な繰り返し応力は発生せず、板ばね25の折損事故
を防止することができる。また従来装置のようにワンウ
エイピンがワンウエイプレートの勾配部から底部に落ち
込む所謂ワンウエイピンの前後反復動作がないのでカチ
ャカチャ音が発生することもない。
【0021】釣り糸巻上げ機用のワンウエイ減速機で
は、ローラーピン12がワンウエイウレート10の勾配
部10eから底部10dに落ち込むことがなくロ−ラー
ピン22が転動するのみであるので、板ばね25により
ローラーピン22に適度な与圧を与えるので、出力軸A
21、出力軸B9に僅かな連れ回りトルクを伝達し円滑
な釣り糸巻き下げ動作を行うことができる。なお、上記
実施例では釣り糸巻上げ機用のワンウエイ減速機を例に
とって説明したが、釣り糸巻上げ機用のワンウエイ減速
機に限定されるものではなくフイットネス巻取り機用の
ワンウエイ減速機、製紙用のワンウエイ減速機などに用
いた場合でも同様の効果を奏する。
【0022】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成し
たので、以下に示すような効果を奏する。
【0023】この発明のワンウエイ減速機は、ドーナツ
状に形成され、このドーナツ状の内周部の円周方向に、
断面形状が台形状でかつ台形状の平行の辺の長い辺と短
い辺とが円周方向に設けられた溝部を、一方向に複数個
配設された出力軸ギヤと、上記出力軸ギヤの内周部に僅
かな隙間を有して配設された出力軸と、上記出力軸ギヤ
の溝部に挿入される伝達部材とを備え、上記出力軸ギヤ
が回転し伝達部材が出力軸ギヤの溝部の短い辺側に移動
し上記出力軸の外形部を押圧し出力軸に回転力を伝達す
るようにしたので、従来装置のようにワンウエイピンが
ワンウエイプレートの勾配部から底部に落ち込む所謂ワ
ンウエイピンの前後反復動作がないのでカチャカチャ音
等、雑音の発生のないワンウエイ減速機を得ることがで
きる。また、釣り糸巻上げ機用のワンウエイ減速機にお
いては、釣り糸巻上げ動作(時計方向回転)のしゃくり
上げた直後に回転力を一瞬止めた時、負荷側の慣性によ
り出力軸が時計方向回転し出力軸と出力軸ギヤの係合が
一瞬解けても、次のしゃくり上げ動作の回転力が加わる
と瞬時にローラーピンが食い込むため、絶えず釣り糸に
は引張り力が働き糸が弛むことがないので、一度引っ掛
かった収穫物(獲物)が外れてしまうことが解消され
る。
【0024】また、上記伝達部材を上記溝部の短い辺側
の方向に押圧する押圧部材を、上記溝部の長い辺側に配
設したので、伝達部材の移動方向に直接押圧することが
できるので圧縮応力が大きくとれ押圧部材による与圧に
応じた連れ回りトルクを伝達することができるので円滑
な運転が可能となり信頼性に優れたワンウエイ減速機を
得ることができる。
【0025】また、少なくとも溝部内に潤滑部材を封入
してもワンウエイピンの前後反復動作がないのでグリー
スがかき出されることはなく、したがって潤滑性能に優
れたワンウエイ減速機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るワンウエイ減
速機の断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係るワンウエイ減
速機の出力軸ギヤの要部詳細図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係るワンウエイ減
速機の出力軸ギヤと出力軸との組合せ部分図で、(a)
は断面図(b)は側面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係るワンウエイ減
速機の噛み込み状態の説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係るワンウエイ減
速機の開放状態の説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係るワンウエイ減
速機の出力軸ギヤの要部詳細図である。
【図7】 この発明の実施の形態2に係るワンウエイ減
速機の板ばねを示し(a)は平面図、(b)は正面図、
(c)は側面図である。
【図8】 従来のワンウエイ減速機の断面図である。
【図9】 従来のワンウエイ減速機のワンウエイプレー
トを示し、(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は
部分断面図である。
【図10】 従来のワンウエイ減速機の時計方向回転時
の出力軸ギヤと出力軸との組合せ部分図である。
【図11】 従来のワンウエイ減速機の反時計方向回転
時の出力軸ギヤと出力軸との組合せ部分図である。
【符号の説明】
20 出力軸ギヤ、 20a 歯部、 20b 溝部、
20c 狭間部、20d 広間部、 21 出力軸A、
22 ローラーピン、 23 摺動プレート、 25
板ばね。
フロントページの続き (72)発明者 野村 盛雄 愛知県知立市八橋町山田谷八丁目64番地 株式会社高村鉄工所内 Fターム(参考) 2B108 BE04 EC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドーナツ状に形成され、このドーナツ状
    の内周部の円周方向に、断面形状が台形状でかつ台形状
    の平行の辺の長い辺と短い辺とが円周方向に設けられた
    溝部を、一方向に複数個配設された出力軸ギヤと、上記
    出力軸ギヤの内周部に僅かな隙間を有して配設された出
    力軸と、上記出力軸ギヤの溝部に挿入される伝達部材と
    を備え、上記出力軸ギヤが回転し伝達部材が出力軸ギヤ
    の溝部の短い辺側に移動し上記出力軸の外形部を押圧し
    出力軸に回転力を伝達することを特徴とするワンウエイ
    減速機。
  2. 【請求項2】 上記伝達部材を上記溝部の短い辺側の方
    向に押圧する押圧部材を、上記溝部の長い辺側に配設し
    たことを特徴とする請求項1に記載のワンウエイ減速
    機。
  3. 【請求項3】 少なくとも溝部内に潤滑部材を封入した
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに
    記載のワンウエイ減速機。
JP2002060048A 2002-03-06 2002-03-06 ワンウエイ減速機 Pending JP2003250404A (ja)

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