JP2003250210A - ハーネス用プロテクタ及びその取り付け構造 - Google Patents
ハーネス用プロテクタ及びその取り付け構造Info
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Abstract
あっても、被取り付け部への取り付け作業がスムースに
行えるハーネス用プロテクタ及びその取り付け構造を提
供する。 【解決手段】ハーネスを挿通させる閉断面形状部を備え
ると共に、被取り付け部側への取り付け部となる第1取
り付け部14及び第2取り付け部16を備え、この第1
取り付け部14と第2取り付け部16との間における閉
断面形状部において、第1取り付け部14と第2取り付
け部16の互いの相対位置を調整可能とするように、可
撓部からなる位置調整手段18を設ける構成とした。
Description
クタに関するものである。
インパネという)の裏側等において配線されるハーネス
には、保護の観点からプロテクタが装着されることが多
い。ハーネスをある取り付け面に沿って配線する場合に
は、例えば、断面が略コの字型を呈したプロテクタにて
ハーネスを掩蔽する。つまりこの場合、ハーネスはコの
字型を呈したプロテクタの3面と取り付け面とによって
掩蔽される態様となる。
面に沿ってではなく、その開放された空間中にハーネス
を張り巡らす場合が多く、この場合には一般的に、ハー
ネスをその周囲360度にわたって掩蔽するように構成
された閉断面形状を呈するプロテクタが用いられる。こ
の種のプロテクタは通常、少なくとも2つの取り付け部
が形成されており、所定の被取り付け部にこの取り付け
部を取り付けることでプロテクタが固定される構造とな
っている。
や製造誤差等に起因して、一対の被取り付け部同士の相
対位置は必ずしも正確な位置に配設されない場合が多
く、この場合、プロテクタの一方の取り付け部を被取り
付け部に取り付けた際、他方の取り付け部と残りの被取
り付け部との位置がずれてしまい、スムースな取り付け
ができないという問題がある。プロテクタは通常、樹脂
材等、ある程度可撓性を有する材質から成形されている
ものの、無理に撓ませて取り付けた場合には取り付け部
位に大きな負荷がかかるおそれがある。特に、閉断面形
状のプロテクタは剛性が大きいことから撓みの許容範囲
が小さく、作業者にとって取り付け作業が困難となる。
に創作されたものであり、被取り付け部の位置が互いに
ずれている場合であっても、被取り付け部への取り付け
作業がスムースに行えるハーネス用プロテクタ及びその
取り付け構造を提供することを目的としている。
するため、ハーネスを挿通させる閉断面形状部を備える
と共に、被取り付け部側への取り付け部を少なくとも2
つ以上備え、2つの取り付け部の間における閉断面形状
部において、当該2つの取り付け部の互いの相対位置を
調整可能とするように、可撓部からなる位置調整手段を
設ける構成とした。
置を調整できるため、被取り付け部の位置がずれている
場合であっても容易にハーネス用プロテクタを取り付け
ることが可能となる。また、取り付け部位に大きな負荷
がかからなくなる。
条以上のスリットから構成すれば、簡易な構造となるた
め、経済的なハーネス用プロテクタとなる。
付け方向が互いに直交するように形成すれば、例えば、
先ず一方の取り付け部を被取り付け部に取り付け、この
一方の取り付け部を中心に回動させながら他方の取り付
け部をその回動途上において残りの被取り付け部に容易
に取り付けることが可能となり、簡易な取り付け作業性
が実現される。
いに別体に設け、当該2つの被取り付け部に、前記した
ハーネス用プロテクタを取り付ける構造とすれば、例え
ばインパネの内部など狭隘な空間での被取り付け部に関
するレイアウト設計の自由度が広がり、たとえこれら被
取り付け部の互いの位置がずれてレイアウトされた場合
であっても、可撓部からなる位置調整手段によりハーネ
ス用プロテクタを容易に取り付けることができる。した
がって、被取り付け部に関するレイアウト設計の自由度
及びハーネス用プロテクタの取り付け作業性の両立が可
能となる。
参照しながら説明する。図1及び図2はハーネス用プロ
テクタの外観斜視図であり、図1は第1蓋部及び第2蓋
部を開けた状態、図2は閉じた状態を示す。図3は、ハ
ーネス用プロテクタの側面作用説明図、図4は図2にお
けるA−A断面図である。
降、単にプロテクタという)1は、主に、開放された空
間部に配線されるハーネスH(図3,図4参照)を保護
するためのプロテクタであり、そのためハーネスHの周
囲360度にわたって掩蔽するべく、後記するように閉
断面形状部を備えた構成からなる。
材、例えばポリプロピレン等で成形された筐体部材であ
り、基体部2と、第1蓋体3及び第2蓋体4とを備えた
構成からなる。基体部2は、ハーネスH(図3)の挿通
方向に沿って延在する底板部5と、この底板部5の両縁
から鉛直状に、底板部5の延在方向に沿って立ち上がり
形成される一対の側壁部6,7とを備える。本実施形態
においては、底板部5は、図3からも判るように底板部
5と直交する方向から見て略S字状に湾曲した形状とな
っており、図1から判るように、前記側壁部6,7はこ
の湾曲した底板部5の縁部から立ち上がり形成されてい
る。
一端側及び他端側においてハーネスHを挿通させるため
の挿通口8a,8bを形成し、また、延在方向と直交す
る断面形状が図4に示すように、上部が開口した略コの
字状を呈する構成となる。なお、本実施形態では図1等
から判るように、側壁部7の高さ寸法が挿通口8a側と
挿通口8b側とで異なっていたり、側壁部7の一部にお
いて切欠き部9(例えばプロテクタ1の内部で分岐させ
たハーネスの一部を通すために形成される)が形成され
ているが、これらの構成の有無は適宜に選択され得る。
部6の上縁において、薄肉状に形成されたヒンジ部10
を介して基体部2と一体に構成されている。また、第2
蓋部4も、挿通口8b側における側壁部6の上縁におい
て、薄肉状に形成されたヒンジ部11を介して基体部2
と一体に構成されている。
数の爪部12が突設され、一方、基体部2の側壁部6,
7には前記爪部12に対応した位置に係合孔部13が形
成されており、第1蓋部3及び第2蓋部4を、図2に示
すように基体部2の上方開口部を閉塞するように閉じた
際には、各爪部12が各対応した係合孔部13に係止嵌
合される構成となっている。この図2に示す状態から判
るように、第1蓋部3と第2蓋部4が閉じた状態におけ
る両部位の間の隙間寸法は極く僅かである。以上によ
り、プロテクタ1は、第1蓋部3及び第2蓋部4が閉じ
た状態において図4から判るようにハーネスHを挿通さ
せる略矩形状の閉断面形状を呈することとなる。
ける側壁部7の外面側には、被取り付け部側への第1取
り付け部14が形成されている。本実施形態において、
第1取り付け部14は側壁部7に対して垂直に突設され
たクリップ15から構成される。クリップ15として
は、例えば弾性変形が可能な係止部15aを有する公知
構造のクリップが適用される。
面側には、被取り付け部側への第2取り付け部16が形
成されている。この第2取り付け部16も、例えば底板
部5に対して垂直に突設されたクリップ17から構成さ
れる。クリップ17も例えば前記クリップ15と同様の
構造であり、弾性変形が可能な係止部17aを有する構
造である。以上から判るように、クリップ15とクリッ
プ17とは、その突設方向、つまり各被取り付け部側へ
の取り付け方向が互いに直交した構成となっている。
であるクリップ15と第2取り付け部16であるクリッ
プ17との間における閉断面形状部において、クリップ
15とクリップ17との互いの相対位置を調整可能とす
るように、可撓部からなる位置調整手段18が設けられ
ている。本実施形態では、位置調整手段18として、少
なくとも1条以上のスリット19から構成している。図
1では4条のスリット19を形成した場合を示してい
る。
と交差角度を有する方向に沿って切欠き形成されること
が好ましく、プロテクタ1の長手方向と略直交した方向
に沿って切欠き形成すれば、撓み性が増すのでさらに好
ましい。本実施形態では、特に図4から判るように、左
右の側壁部6,7にかかるようにして底板部5にスリッ
ト19を形成してある。
ネ内において互いに別体的な部材として設けられたブラ
ケットを示し、プロテクタ1が取り付けられる被取り付
け部を構成する。ブラケット20,21にはそれぞれ取
り付け孔20a,21aが、その孔方向が互いに直交す
るように形成されている。プロテクタ1をこれらのブラ
ケット20,21に取り付ける手順の一例としては、先
ず、クリップ17をブラケット20に形成された取り付
け孔20aに係止させる。図3(a)はクリップ17が
取り付け孔20aに係止され、紙面手前側に突出した状
態を示している。この図3(a)の状態では、プロテク
タ1がクリップ17を中心に回動可能な状態にある。
てクリップ15をブラケット21に形成された取り付け
孔21aに係止させる際、たとえ取り付け孔21aの位
置とクリップ15の位置がずれている場合であっても、
スリット19の介在により、クリップ15側の部位を容
易に撓ませることが可能となり、クリップ15の位置調
整が容易に行えることとなる。したがって、作業者はプ
ロテクタ1のクリップ15側の部位を小さな力で容易に
屈曲させることができ、クリップ15をスムースに取り
付け孔21aに係止させることができる(図3(b)の
状態)。そして、この図3(b)の状態において、スリ
ット19の介在により各クリップ15,17の部位に大
きな負荷がかからなくなる。
ば、プロテクタ1の取り付け作業性が向上することとな
り、さらに、クリップ15,17に関し、その取り付け
方向が互いに直交するように形成すれば、前記したよう
に、例えば一方のクリップ17を中心に回動させながら
他方のクリップ15をその回動途上において容易に取り
付けることが可能となり、取り付け作業性がより向上す
ることとなる。
として設けることで、例えばインパネの裏側などの狭隘
な空間でのレイアウト設計の自由度が広がり、たとえブ
ラケット20,21の互いの位置が所定位置よりずれて
レイアウトされた場合であっても、前記したように、ス
リット19などからなる位置調整手段18を備えたプロ
テクタ1を用いれば容易な取り付け構造が実現されるも
のである。
た。位置調整手段18としては、スリット19の他、例
えば蛇腹形状部から構成することも可能であるが、スリ
ット19から構成することにより簡易な構造が実現さ
れ、経済的なプロテクタ1となる。また、スリット19
の条数やピッチ、形状等は図面に記載されたものに限ら
れず、プロテクタ1の形状に合わせて適宜に選択され得
る。その他、各構成要素のレイアウト、形状、個数等
は、図面に記載したものに限定されず、本発明はその趣
旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
ネス用プロテクタの取り付け作業性が向上し、また、2
つの被取り付け部の位置が互いにずれている場合であっ
ても、このずれを容易に吸収でき、スムースにハーネス
用プロテクタを取り付けることができる。
1蓋部及び第2蓋部を開けた状態を示す。
1蓋部及び第2蓋部を閉じた状態を示す。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 ハーネスを挿通させる閉断面形状部を備
えると共に、被取り付け部側への取り付け部を少なくと
も2つ以上備え、 2つの取り付け部の間における閉断面形状部において、
当該2つの取り付け部の互いの相対位置を調整可能とす
るように、可撓部からなる位置調整手段を設けたことを
特徴とするハーネス用プロテクタ。 - 【請求項2】 前記位置調整手段を、少なくとも1条以
上のスリットから構成したことを特徴とする請求項1に
記載のハーネス用プロテクタ。 - 【請求項3】 前記2つの取り付け部を、その取り付け
方向が互いに直交するように形成したことを特徴とする
請求項1又は請求項2に記載のハーネス用プロテクタ。 - 【請求項4】 少なくとも2つの被取り付け部を互いに
別体に設け、当該2つの被取り付け部に、請求項1から
請求項3のいずれか1項に記載のハーネス用プロテクタ
を取り付ける構造を特徴とするハーネス用プロテクタの
取り付け構造。
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