JP2003249475A - 表面処理方法および表面処理装置 - Google Patents

表面処理方法および表面処理装置

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JP2003249475A
JP2003249475A JP2002047473A JP2002047473A JP2003249475A JP 2003249475 A JP2003249475 A JP 2003249475A JP 2002047473 A JP2002047473 A JP 2002047473A JP 2002047473 A JP2002047473 A JP 2002047473A JP 2003249475 A JP2003249475 A JP 2003249475A
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processing chamber
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gas
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Koichiro Saga
幸一郎 嵯峨
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿式プロセスを用いることなく、かつ低温処
理のみにより基体表面の付着物質を除去することが可能
な表面処理方法および表面処理装置を提供する。 【解決手段】 基体表面Wsの付着物質を除去するため
の表面処理方法であって、紫外線のような光照射下にお
いて基体表面Wsに洗浄用ガスGを供給した後、基体表
面Wsに超臨界物質L1からなる超臨界流体を供給して
リンス処理を行う。超臨界流体には二酸化炭素が好適に
用いられる。また、超臨界流体には、光照射により活性
化した洗浄用ガスGの成分と付着物質との化合物を溶解
する溶解助剤L2を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、液晶、磁
気デバイス、マイクロマシンなど電子部品の基板表面お
よび薄膜表面の処理方法およびこれに用いる表面処理装
置に関し、より詳しくは、シリコン等の半導体基板の上
に形成された酸化膜等の薄膜の表面に付着した鉄、ニッ
ケル、銅、ナトリウム等の金属付着物を除去する際の洗
浄に適用される表面処理方法および表面処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化および素子
構造の微細化が進展している。このような半導体装置に
おいては、信頼性の向上を図るために、半導体基板(例
えばシリコン基板)表面に吸着した重金属や軽金属等の
金属付着物を除去して電気特性を改善することが要望さ
れている。例えば、半導体装置の製造工程中に半導体基
板内部に重金属等の汚染物質が導入されると、電子また
は正孔のトラップ中心を形成したり、pn接合のリーク
の原因になったり、或いは半導体素子の電気特性を劣化
させたりするという問題を生じる。また、DRAMにお
いてシリコン基板内部にFe、Cu、Ni、Au等の重
金属が導入されると、基板表面に形成されたMOSトラ
ンジスタのライフタイムが低下し、メモリ保持時間が短
くなる。さらに、ゲート酸化膜中に前記重金属が導入さ
れると、ゲート酸化膜の絶縁耐圧やリーク電流等の電気
特性の劣化および欠陥密度の増大等を招くことが報告さ
れている。
【0003】以上の他のような不具合の発生の他にも、
半導体装置の高速化を図るためには、下地である半導体
基板の表面の汚染量を低減することにより、配線間容量
を低減し、かつ層間絶縁膜の絶縁性を高めることが必要
である。
【0004】従来、半導体装置製造における基板表面の
清浄化工程には、主に湿式洗浄方法が適用されている。
しかしながら、酸、アルカリなどの薬液や超純水等を用
いる湿式洗浄方法では、洗浄液(薬液)の純度および基
板への汚染金属の再吸着等により、現状では、表面吸着
原子を1×109原子/cm2以下にすることは困難であ
る。さらに、湿式洗浄方法では、薬液の使用量が多いた
め、環境に悪影響を及ぼす液体やその蒸気を排出してし
まう。また、基板表面に微細なパターンが形成されてい
る場合には、これらのパターン間に液体が浸入し難く十
分な洗浄を行うことが困難であると共に、液体の表面張
力によりパターンを破壊してしまう場合もある。
【0005】このため近年においては、基板の清浄化工
程に適用する洗浄法を、湿式洗浄と比較して、拡散速度
が大きく、かつ粘性が小さく表面張力のないガスを用い
る乾式洗浄法に転換することが試みられている。このよ
うな乾式洗浄方法については、特開平1−278028
号公報に開示されており、洗浄を行う半導体基板を加熱
しつつ、紫外線を照射しながらこの半導体基板の表面に
クリーニング用ガスを供給することによって行われる。
【0006】また、このような乾式洗浄法において、F
e,Ni,Cu,Na等の金属付着物の除去を目的とす
る場合、クリーニング用ガスとして、塩素、塩化水素、
フッ素、フッ化水素等のハロゲン系ドライ洗浄ガスを用
いる。そして、紫外線照射によって、ハロゲン系ドライ
洗浄ガスを活性化(励起)し、活性化された塩素(塩素
ラジカル)等のハロゲン系元素のラジカルを半導体基板
と反応させることで、半導体基板の表面を薄くエッチン
グすると同時に、金属付着物を塩素等の金属ハロゲン化
物(例えばFeCl3)とし、この金属ハロゲン化物を
揮発させて除去する。
【0007】また、特公2571304には、酸含有蒸
気を基板の近傍で活性化させ、重金属などの無機物の汚
染物質をハロゲンか物等の塩に変換し、それを純水によ
り洗い流して除去する方法も提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た乾式洗浄方法によって、金属付着物を除去するには、
次のような課題があった。すなわち、金属ハロゲン化物
の蒸気圧は、バルクの金属と比較すると大きいが、低温
加熱で揮発する程度に十分大きいわけではなく、金属元
素やハロゲン元素の種類にもよるが、金属ハロゲン化物
の蒸発温度は、常圧では500〜1000℃と高い。し
たがって、上述した乾式洗浄法を半導体基板の清浄化に
適用した場合、金属ハロゲン化物を揮発させるための高
温加熱処理において、半導体デバイスに使われる低融点
金属の膜が劣化したり、チャンバーの不純物が拡散して
しまう。
【0009】また、ハロゲン系ドライ洗浄ガスを用いた
処理の後に、純水を用いたリンスを行う方法では、湿式
処理であるリンス時の水の微細構造への浸透性が低いた
め、湿式洗浄法と同じように乾燥工程が必要となるとい
う問題がある。しかも、水の表面張力により基板表面の
微細構造が破壊されるという問題も生じる。
【0010】そこで本発明は、湿式処理を行うことな
く、かつ低温処理のみにより基体表面の付着物質を除去
することが可能で、これにより微細構造体の破壊や低融
点金属の劣化を防止した表面処理(付着物質の除去)を
行うことが可能な処理方法および表面処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明における課題の解
決は、光照射下において基体表面に洗浄用ガスを供給し
た後、基体表面に超臨界流体を供給してリンス処理を行
うことにより達成される。
【0012】すなわち、紫外線などの光照射によって活
性化された洗浄用ガス成分のラジカルが基体表面の付着
物質に作用し、ラジカルによって基体表面がエッチング
されて基体表面に対する付着物質の結合が解除されると
共に、付着物質とラジカルとの化合物が形成さる。そし
て、この化合物が超臨界流体によるリンス処理によって
基体表面から除去される。したがって、湿式処理を行う
ことなく、かつ高温処理によって化合物を気化させるこ
となく、洗浄用ガスを用いたドライ洗浄後のリンス処理
が行われる。
【0013】上記超臨界流体には二酸化炭素が好適に用
いられる。二酸化炭素からなる超臨界流体は、常温に近
い範囲で超臨界流体となるため、リンス処理も常温に近
い温度で行われることになる。
【0014】また、超臨界流体には、光照射により活性
化した洗浄用ガス成分と基体表面の付着物質との化合物
を溶解する溶解助剤を添加しても良い。例えば、洗浄用
ガスとしてハロゲン系ガスを用いた場合には、このハロ
ゲン系ガス成分のラジカルによって基体表面がエッチン
グされて基体表面に対する金属付着物の結合が解除され
ると共に、ラジカルが金属付着物と反応して金属ハロゲ
ン化物が形成されるが、この金属ハロゲン化物が超臨界
流体中の溶解助剤に溶解し、基体表面から確実に除去さ
れる。
【0015】また、本発明は以上のような表面処理方法
を行うための表面処理装置でもあり、基体を収容する密
閉自在な処理室、この処理室内に洗浄用系ガスを供給す
るためのガス供給管、処理室内に収容された基体の表面
上において洗浄用ガスに光を照射する光照射手段、さら
には処理室内に超臨界流体を供給するための流体供給
管、処理室内に供給される超臨界流体を加熱する加熱手
段、および処理室内の流体を排出する排出管を備えてい
る。
【0016】このような構成の表面処理装置であれば、
光照射手段からの光照射によって基体の表面上において
洗浄用ガスが活性化され、活性化された洗浄用ガス成分
のラジカルを基体表面に作用させた処理が行われる。ま
た、密閉自在な処理室内に供給される超臨界流体を加熱
する加熱手段を設けたことにより、処理室内が超臨界流
体雰囲気に保たれ、超臨界流体を基体表面に作用させた
処理が行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の表面処理方法およ
び表面処理装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説
明する。
【0018】図1は、本発明の表面処理装置の一例を示
す構成図である。この図に示す処理装置1は、処理対象
となる基体W(例えば半導体基板、ウエハ)を収容する
処理室11を備えている。この処理室11は、内部が密
閉自在であると共に、高圧状態、減圧状態、さらには腐
食性ガスに耐える材料で形成されている。
【0019】この処理室11内には、内部に収納された
基体Wを保持するための基体支持台12が設けられてい
る。この基体支持台12には、保持した基体Wを加熱す
るための加熱手段(図示省略)が設けられていても良
い。そして、この基体支持台12の上方には、基体支持
台12に保持された基体Wの表面(基体表面)Wsに対
して光を照射するための紫外線ランプ13のような光照
射手段が設けられている。この紫外線ランプ13は、基
体支持台12に対して平行に数本設置され、基体支持台
12に支持された基体Wの基体表面Wsに対して均一に
紫外線(光)が照射されるように構成されていることと
する。
【0020】また、この処理室11には、開閉弁14a
が設けられたガス供給管14を介して洗浄用ガスGのボ
ンベ15が接続されており、処理室11内に対して洗浄
用ガスGの供給が自在に行われる構成となっている。
【0021】さらに処理室11には、開閉弁16aが設
けられた流体供給管16を介して超臨界流体となる物質
(超臨界物質L1)のボンベ17が接続されている。こ
のボンベ17からは、超臨界物質L1が例えば気体とし
て供給される。また、流体供給管16には、ボンベ17
内の超臨界物質L1を処理室11内に所定の加圧状態に
なるまで導入可能なポンプ18、および流体供給管16
内の超臨界物質L1を加熱する加熱手段19が設けられ
ている。これにより、所定の圧力及び所定の温度に制御
された超臨界流体で処理室11内を満たすことが可能と
なっている。
【0022】さらに、流体供給管16には、例えばポン
プ18および加熱手段19よりも上流側(ボンベ17
側)に、溶解助剤タンク20が接続されている。これに
より、ボンベ17から供給される超臨界物質L1に対し
て所定の割合で溶解助剤L2を添加し、溶解助剤L2が添
加された超臨界物質L1が処理室11に供給されるよう
に構成されている。
【0023】また、処理室11には、開閉弁21aが設
けられた排出管21が接続されている。この排出管21
は、開閉弁21の下流側で第1分岐管211と第2分岐
管212とに分岐し、第1分岐管211からは気体が排
気される。また、第2分岐管212は、流体供給管16
におけるポンプ18および加熱手段19よりも上流側
(ボンベ17側)に接続されている。この第2分岐管2
12の経路には、第1分岐管211との分岐側から順
に、開閉弁212a、分離手段23が設けられている。
この分離手段23は、第2分岐管212側に排出された
超臨界流体から溶解助剤L2’を分離するものであり、
処理室11内から開閉弁212aの下流に排出された超
臨界流体が大気圧に戻ることにより、液体として分離さ
れる溶解助剤L2’が排出液として回収され、一方、気
体として排気される超臨界物質L1を排気ガスとして回
収し、溶解助剤L2’を分離した超臨界物質L1を再び気
体として流体供給管16に供給する。
【0024】また、ここでの図示は省略したが、処理室
11の側壁には、処理室11内に導入された超臨界物質
1を加熱し、且つ、処理室11内を一定の温度に保持
するための加熱手段を備えても良い。
【0025】次に、以上の処理装置1を用いる表面処理
方法を、図1および図2のフローチャートに基づいて説
明する。ここでは、微細な構造体がパターニングされて
いる基体Wの基体表面Wsにおける付着物質、特に金属
付着物を除去するための表面処理を行う方法を説明す
る。
【0026】先ず、第1ステップS1においては、基体
表面Wsを紫外線ランプ13側に向けた状態で、基体W
を処理室11の基体支持台12に保持させ、処理室11
内を密閉する。また、全ての開閉弁14a,16a,2
1a、212aは閉じた状態にしておく。
【0027】次に、第2ステップS2においては、排出
管21の開閉弁21aとガス供給管14の開閉弁14a
を開き、余分なガスを排出管21、および第1分岐管2
11から排気しながら、洗浄用ガスGを処理室11内に
供給する。そして、排気管21からの排気量と、ガス供
給管14kらの洗浄用ガスGの供給量とのバランスによ
って、処理室11内を所定の圧力に保ちつつ洗浄用ガス
Gの供給を続け、処理室11内を0.1〜10kPaの範
囲にコントロールする。
【0028】この際、洗浄用ガスGには、付着物質、お
よび基体表面Wsの材質に応じて適切なガスを選択して
用いることとする。ここでは、主に金属付着物の除去を
目的としていることから、洗浄用ガスGとしては、塩素
(Cl2)ガスのようなハロゲン系ガスを用いる。この
他にも、洗浄用ガスGとして用いるハロゲン系ガスとし
ては、例えばHCl、HBr、CCl4、C2HCl3
SiCl4、SiCl2、F2等を用いても良い。
【0029】第3ステップS3においては、処理室11
内を、洗浄用ガスGの所定圧力雰囲気に制御した状態
で、紫外線ランプ13の稼動により基体Wの基体表面W
sに紫外線を照射する。この紫外線照射により、洗浄用
ガスGを励起状態として活性化させる。この際、活性化
された洗浄用ガス成分による作用を高めるために、基体
Wを必要に応じた温度に加熱することが好ましい。しか
しながら、あまり高温に加熱処理すると、半導体デバイ
スに使われる低融点金属の膜が劣化したり、洗浄用ガス
G(ハロゲン系ガス)のラジカルによって基体表面Ws
が必要以上にエッチングされ、基体表面Wsにエッチピ
ットが多数発生したり、処理室11の内壁の不純物が基
体Wに拡散してしまう。よって、基体Wを加熱する場合
の温度範囲は、400℃以下に設定されることが好まし
い。
【0030】以上の処理により、活性化された洗浄用ガ
ス成分のラジカルが基体表面Wsに作用し、このラジカ
ルによって基体表面Wsがエッチングされ、基体表面W
sと付着物質との結合状態が解除される。またこれと共
に、付着物質とラジカルとの化合物が形成さる。例え
ば、洗浄用ガスGとしてハロゲン系ガスを用いた場合に
は、このハロゲン系ガス成分のラジカルが、基体表面W
sに付着している金属付着物と反応して金属ハロゲン化
物が形成される。
【0031】そして、基体表面Wsに対する付着物質の
結合状態が全て解除され、付着物質とラジカルとの作用
によって化合物が形成されるのに十分な時間が経過した
後、ガス供給管14の開閉弁14aおよび排出管21の
開閉弁21aを閉じる。
【0032】次の第4ステップS4においては、排出管
21の開閉弁21aを閉じた状態で、流体供給管16の
開閉弁16aを開き、ボンベ17内の超臨界物質L1
処理室11内に供給する。これにより、ボンベ17から
は、超臨界物質L1が供給されるが、この超臨界物質L1
が処理室11内において液体となることのないように、
つまり超臨界物質L1が、気体から直接超臨界流体とな
るように、処理室11に導入される超臨界物質L1の圧
力および温度を、ポンプ18および加熱手段19によっ
て調整することが重要である。これにより、基体表面W
sを気液界面に晒すことなく、処理室11内を超臨界流
体で満たす。この際、処理室11内の温度も、超臨界物
質の臨界温度以上に保っておくことが好ましい。
【0033】ここで、超臨界物質L1としては、二酸化
炭素、亜酸化窒素、アンモニア、エタン、エチレン、プ
ロパン、プロピレン、キセノンなどが用いられる。この
中でも、二酸化炭素は、その超臨界条件が温度31.1
℃以上、圧力7.38MPa以上と、常温・常圧に比較
的近く、引火性がないことから、超臨界物質L1として
最も好ましく用いられる。このため、超臨界物質L1
して二酸化炭素を用いた場合には、ボンベ17から供給
された二酸化炭素を加熱手段19で31.1℃以上に加
熱して処理室11に供給する。また、二酸化炭素は、ポ
ンプ18により処理室11内の圧力が7.38MPa以
上になるまで供給しつづける。これにより、ボンベ17
から超臨界物質L1として供給された気体状の二酸化炭
素を、供給管14内または処理室11内で超臨界流体状
とする。
【0034】そして、例えば処理室11内が超臨界流体
で満たされた状態で、次の第5ステップS5として、処
理室11に供給される超臨界物質L1に対して、溶解助
剤タンク20から溶解助剤を微量吸い上げて、これを溶
解させ、超臨界物質L1と共に処理室11内に供給す
る。この際、溶解助剤L2は、通常の液体と異なり、気
体状態または臨界状態で超臨界流体に溶解することにな
る。
【0035】ここで、溶解助剤L2には、洗浄用ガス成
分のラジカルと付着物との化合物を溶解し易く、かつ超
臨界流体(超臨界物質L1)に対してそれ自身が溶解し
易い性質が要求される。
【0036】例えば、洗浄用ガスGにハロゲン系ガスを
用いた場合には、金属ハロゲン化物を溶解し易いよう
に、比誘電率が30以上の溶媒を用いることが好まし
い。また、超臨界物質L1に二酸化炭素を用いた場合に
は、溶解助剤L2としては極性が小さいほど良く、具体
的には双極子モーメントが2.3[debye]以下の溶媒
を用いることが好ましい。これらを満たす溶媒として、
メタノール、ギ酸、各種エチレングリコール類が用いら
れる。
【0037】以上により、溶解助剤L2が添加された超
臨界物質L1が、処理室11内に供給されることにな
る。そして、このような超臨界物質L1の供給を続ける
ことにより、超臨界流体によって処理室11の内部が満
たされ、さらに処理室11の内部圧力が一定圧力以上に
なった場合に、排出管21の開閉弁21aを開き、処理
室11内を所定の圧力に維持する。そして、処理室11
内のガスを超臨界流体によって完全に置換する。
【0038】そして、処理室11内において、基体表面
Wsに超臨界流体を供給し、基体表面Wsに残留してい
る化合物(例えば金属ハロゲン化物)および洗浄用ガス
Gを、超臨界流体によるリンス処理によって基体表面W
sから除去し、処理室11の外に排出する。この際、こ
の化合物は、溶解助剤L2に溶解させて、超臨界流体と
共に排出管21から処理室11の外に排出される。
【0039】以上の処理が終了し、付着物質(およびそ
の化合物)が基体表面Wsから除去された後、図2のフ
ローチャートへの図示は省略したが、必要に応じて、溶
解助剤タンク20からの溶解助剤L2の供給を停止し、
処理室11内に超臨界物質(例えば二酸化炭素)のみを
供給する。そして、溶解助剤L2が添加された超臨界流
体を、溶解助剤L2などが添加されていない超臨界流体
で置換し、基体表面Wsのリンス処理を行うようにして
も良い。
【0040】その後、流体供給管16の開閉弁16aを
閉じ、処理室11側への超臨界物質L1の供給を停止
し、処理室11内の超臨界流体を排出管21から排出し
て処理室11内の温度および圧力を降下させ、処理室1
1内における超臨界物質L1を気体状態にする。これに
より、処理室11内を、気体の超臨界物質L1(二酸化
炭素)で満たし、内部に収納された基体Wの乾燥(すな
わち超臨界乾燥)を行う。
【0041】この超臨界乾燥では、処理室11内におい
て超臨界流体の状態にある超臨界物質L1が液体状態に
なることのないように、すなわち超臨界流体から直接気
体となるように処理室11内の温度および圧力を降下さ
せることが重要である。これにより、構造体が形成され
た基体表面Wsを気液界面に晒すことなく、処理室11
内を気体で満たすことができる。
【0042】このため、例えば、超臨界物質L1として
二酸化炭素を用いた場合には、処理室11内を31.1
℃以上、7.38MPa以上にして内部の二酸化炭素を
超臨界流体に維持した状態から、処理室11内の温度を
31.1℃以上に保持しつつ、圧力を大気圧まで減圧
し、二酸化炭素を超臨界流体から気体状態にする。その
後、処理室11内の温度を31.1℃以上から室温(例
えば、20℃)まで下げる。これによって、処理室11
内の二酸化炭素は、超臨界流体から、液体となることな
く直接気体となり、処理室11内が乾燥状態になる。
尚、超臨界流体として、二酸化炭素以外の超臨界物質を
用いる場合には、使用する物質に適した圧力、温度にて
洗浄、乾燥を行えばよい。
【0043】また、以上のようにして、洗浄、乾燥が終
了した後、処理室11内から基体Wを搬出し、1枚の基
体Wに対する表面処理工程を終了させる。
【0044】尚、以上の処理においては、排出管21か
ら排出される処理室11内の流体のうち、気体は、第1
分岐管211を経由して系外に排出される。また、超臨
界流体は、第2分岐管212を経由して分離手段23に
送られる。
【0045】この分離手段23においては、超臨界流体
が大気圧に戻ることにより、液体として分離される溶解
助剤L2’が排出液として回収される(第6ステップS
6)。この溶解助剤L2’には、例えば金属ハロゲン化
物が溶解している。一方、気体として排気される超臨界
物質(二酸化炭素)は排気ガスとして回収される。そし
て、回収された気体状の超臨界物質L1は、流体供給管
16から再び処理室11に供給される(第7ステップS
7)。
【0046】以上説明した表面処理方法では、上述した
ように、光照射下において基体表面Wsに洗浄用ガスG
を作用させるドライ洗浄プロセスの後、超臨界流体によ
るリンス処理を行うことによって、湿式処理を行うこと
なく、かつ高温処理によって化合物を気化させることな
く、つまり低温でのドライ処理のみによって基体表面W
sの付着物を除去することが可能になる。特に、超臨界
流体として二酸化炭素を用いることで、常温に近い範囲
で超臨界流体を作用させることが可能になるため、リン
ス処理も常温に近い温度で行うことが可能になる。
【0047】そして、高温処理の必要が無くなったこと
により、基体Wに低融点金属膜が形成されていた場合で
あっても、この劣化を防止した表面処理が可能になる。
【0048】さらに、高温処理の必要が無くなったこと
により、処理室11内壁の不純物が高温処理により拡散
してしまうことなく、洗浄処理を行うことが可能にな
る。そして特に、超臨界流体によるリンスにおいて、選
択された溶解助剤を超臨界流体に添加することにより、
洗浄ガス成分と付着物との化合物を超臨界流体中の溶解
助剤に溶解させることができるため、金属付着物等の無
機付着物も、確実に基体表面Wsから除去することが可
能になる。したがって、半導体装置の製造において、処
理室11内壁の不純物や金属付着物に起因する金属汚染
物質が、基体中に導入されることを防止できる。これに
より、半導体装置においては、トランジスタのライフタ
イムやメモリ保持時間の超寿命化が達成でき、また、ゲ
ート酸化膜の絶縁耐圧やリーク電流等の電気特性の向上
および欠陥密度の減少を実現できる。この結果、高歩留
まりで高信頼性のデバイスが作製できる。
【0049】また、湿式処理によらず、超臨界流体を用
いたリンス処理が行われるため、基体表面Wsに微細な
構造体が形成されていた場合であっても、液体の表面張
力によってこれを破壊することなく、工程を終了させる
ことが可能になる。このため、半導体装置製造において
は、特に配線工程における多孔質の低誘電率膜の洗浄や
トレンチ素子分離工程のエッチング後の洗浄、さらにマ
イクロマシン製造においては梁構造またはカンチレバー
の作製工程における洗浄など、高アスペクト比の構造や
中空構造の表面付着物質を良好に除去可能になる。
【0050】尚、本発明の表面処理方法は、図1を用い
て説明した構成の表面処理装置によって実施される方法
に限定されることはなく、他の構成の表面処理装置によ
る実施も可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の表面処理方
法によれば、洗浄用ガスを用いたドライ洗浄後に超臨界
流体によるリンス処理を行う構成としたことで、湿式処
理を行うことなく、かつ高温処理によって付着物を気化
させることなく基体表面上の付着物を除去することが可
能になる。この結果、液体を用いることによる微細構造
体の破壊や、高温処理による低融点金属の劣化や処理室
内壁の不純物の拡散による基体の変質を防止した表面処
理(付着物質の除去)を行うことが可能になる。また、
本発明の表面処理方法によれば、このような効果を有す
る表面処理を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理装置の一例を示す構成図であ
る。
【図2】本発明の表面処理方法の一例を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
11…処理室、14…ガス供給管、13…紫外線ランプ
(光照射手段)、16…流体供給管、19…加熱手段、
21…排出管、G…洗浄用ガス、L1…超臨界物質(超
臨界流体を構成する物質)、L2…溶解助剤、W…基
体、Ws…基体表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23F 1/00 104 C23F 1/00 104 1/12 1/12 G02F 1/13 101 G02F 1/13 101 1/1333 500 1/1333 500 Fターム(参考) 2H088 FA21 FA30 HA01 MA20 2H090 JC19 3B116 AA01 BB02 BB82 BB90 BC01 CC01 CD22 3B201 AA01 BB02 BB82 BB90 BB92 BB98 BC01 CC01 CD22 4K057 WA01 WB01 WB02 WB03 WB06 WE30 WG10 WK01 WM01 WM20 WN01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体表面の付着物質を除去するための表
    面処理方法であって、 光照射下において基体表面に洗浄用ガスを供給した後、 前記基体表面に超臨界流体を供給してリンス処理を行う
    ことを特徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表面処理方法において、 前記超臨界流体は二酸化炭素からなることを特徴とする
    表面処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の表面処理方法において、 前記超臨界流体には、光照射により活性化した前記洗浄
    用ガスの成分と前記付着物質との化合物を溶解する溶解
    助剤を添加することを特徴とする表面処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の表面処理方法において、 前記洗浄用ガスには、ハロゲン系ガスを用いることを特
    徴とする表面処理方法。
  5. 【請求項5】 基体表面の付着物質を除去するために用
    いる表面処理装置であって、 基体を収容する密閉自在な処理室、 前記処理室内に洗浄用ガスを供給するためのガス供給管
    と、 前記処理室内に収容された基体の表面上において前記洗
    浄用ガスに光を照射する光照射手段と、 前記処理室内に超臨界流体を供給するための流体供給管
    と、 前記処理室内に供給される超臨界流体を加熱する加熱手
    段と、 前記処理室内の流体を排出する排出管とを備えたことを
    特徴とする表面処理装置。
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