JP2003249448A - 半導体装置の製造方法、半導体装置の製造装置、半導体膜の製造装置、および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、半導体装置の製造装置、半導体膜の製造装置、および半導体装置

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JP2003249448A
JP2003249448A JP2002048558A JP2002048558A JP2003249448A JP 2003249448 A JP2003249448 A JP 2003249448A JP 2002048558 A JP2002048558 A JP 2002048558A JP 2002048558 A JP2002048558 A JP 2002048558A JP 2003249448 A JP2003249448 A JP 2003249448A
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irradiation
region
semiconductor device
manufacturing
laser
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JP2002048558A
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English (en)
Inventor
Kazuo Nakagawa
和男 中川
Masayuki Nakao
政之 中尾
Yotaro Hatamura
洋太郎 畑村
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性ばらつきが少ない半導体素子を実現し、
集積度の高い高性能半導体装置を、効率よく簡便で高歩
留まりな製造方法により得る。 【解決手段】 絶縁表面を有する基板1上に形成された
非晶質ケイ素膜に対して、パルスレーザ光を照射して溶
融させ、結晶化させる。この際、パルス照射中には、ポ
リゴンミラー45により、溶融した非晶質ケイ素膜の横
方向の結晶化速度よりも大きい速度で照射領域を移動さ
せる。また、パルス照射停止ごとに、基板1を載置した
ステージ47をピッチ移動させて、さらに照射領域を移
動させる。そして、パルス照射を繰り返すことによっ
て、結晶化した領域を増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、さらに詳しく言えば、半導体膜を溶融さ
せ、その後の固化によって生じる結晶領域を含む半導体
膜を有する、半導体装置の製造方法、半導体装置の製造
装置、半導体膜の製造装置、および半導体装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、より大型で高解像度の液晶表示装
置、より高速で高解像度のイメージセンサ、及び、より
高性能の3次元ICなどの装置を実現するため、ガラス
などの絶縁性基板上やその他の絶縁膜上に、高性能な半
導体装置、半導体素子を形成する試みがなされている。
これら半導体素子には、薄膜状のケイ素半導体を用いる
のが一般的である。薄膜状のケイ素半導体素子は、非晶
質ケイ素半導体(a−Si)からなるものと、結晶性領
域を含んでいるケイ素半導体からなるものとの2つに大
別される。
【0003】薄膜状の非晶質ケイ素半導体は、作製する
ために必要な温度が低く、気相法で比較的容易に作製す
ることができる。したがって、量産性に富むため、最も
一般的に用いられている。しかしながら、非晶質ケイ素
半導体は、結晶性領域を含んでいるケイ素半導体と比べ
て、導電性などの物性が劣るという問題があった。
【0004】上記の問題に対して、より高性能、より高
速の特性を有する半導体素子を得るために、結晶性領域
を含んでいるケイ素半導体からなる半導体素子の作製方
法が必要とされていた。
【0005】そこで、従来より、結晶性領域を含んでい
る薄膜状のケイ素半導体素子が、例えば次のような方法
によって作製されていた。まず、非晶質ケイ素半導体か
らなる薄膜にレーザ光を照射して溶融させる。そしてそ
の溶融部分を固化(結晶化)させる。この方法によっ
て、結晶性領域を含んでいる薄膜状のケイ素半導体素子
を作製できる。この方法では、溶融した後の固化過程、
すなわち結晶化現象を利用している。このため、この方
法によれば、小粒径の結晶粒を有する多結晶領域が形成
され、非晶質ケイ素半導体膜よりは高品質な結晶性ケイ
素半導体膜を得ることができる。
【0006】しかしながら、上記の方法においては、単
にレーザ光を非晶質ケイ素半導体膜に照射したとして
も、レーザ光の出力が十分でないため、または出力が十
分には安定していないために、非晶質ケイ素半導体膜が
十分に溶融されない虞れがあった。このため、上記の方
法によって得られた結晶性ケイ素膜は十分な品質でない
場合があった。
【0007】また、上記の方法においては、結晶の成長
を制御しないため、得られた結晶性領域において結晶粒
の大きさや形状にばらつきが生じるという問題があっ
た。このため、上記の方法によって作製される結晶性ケ
イ素半導体膜を用いた半導体装置も、性能が十分でな
く、安定した特性が得られないという問題があった。こ
の場合には、単に上記のレーザ光の照射パワーを上げて
作製したとしても、全体として結晶性領域は増加する
が、結晶粒の大きさや形状のばらつきがさらに大きくな
る。
【0008】上記の問題に対して、特表2000−50
5241号公報には、以下のように結晶の成長方向を制
御し、それに伴い、結晶粒の大きさや形状のばらつきを
抑制する方法が開示されている。
【0009】薄膜状のケイ素半導体においては、レーザ
光の照射によって一部の領域(照射領域)が溶融する
と、周りの非照射領域(非溶融領域)から溶融した領域
に向かって順次方向性をもって固化、結晶化が進行す
る。したがって、この方向性をもった結晶化の現象を利
用することによって、結晶の成長方向を制御できる(S
LS(Sequential Lateral Solidification )法)。
【0010】上記SLS法の具体的な手順は以下のよう
なものである。まずパルスレーザを非晶質ケイ素膜に照
射して、ある領域(第1の領域)を溶解、固化させる。
そして、その後照射する位置を小さなピッチで移動させ
て、前回とは異なる領域(第2の領域)を溶解、固化さ
せる。ここで、ピッチ移動は、第1の領域と第2の領域
とが重なりをもつ範囲で行う。すなわち、ピッチ移動
は、照射する領域の範囲よりも小さい距離で行う。する
と、第2の領域が固化する際には、第1の領域において
固化して成長した結晶領域(多結晶の結晶粒界構造)を
引き継いで結晶化することになる。すなわち、ピッチ移
動させる方向にほぼ平行な結晶粒界をもつように、結晶
を成長させることができる。また、この方法によれば、
ほぼ形状のそろった結晶粒界が形成される。
【0011】さらには、上記方法によれば、マスクの形
状の工夫や、ケイ素膜をアイランド化しレーザ照射する
際のアイランド形状の工夫などを行うことにより、比較
的小面積ではあるが結晶粒界のない単結晶に近い領域を
作ることもできる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の方法
(SLS法)は、パルスレーザを照射して半導体膜の一
部の領域を溶融し、固化させた後で、照射する位置を移
動させ、再び照射する構成である。このため、一度に溶
融し、固化させる領域は、照射する位置を固定した一度
のレーザ光の照射によって照射される領域に限られる。
【0013】また、上記SLS法を用いる構成において
は、一般に、上記の照射領域は細条状の領域とされる。
そして、照射位置の移動はその長辺と垂直方向に行われ
る。このため、走査ピッチは非常に小さくなる。したが
って、このレーザ光を照射して固化させるという工程に
おいて、非常に処理効率が低いという問題がある。
【0014】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、レーザ光照射で溶融させて、
その後の結晶化で生じた結晶性領域を含む半導体膜を有
する半導体装置の製造方法において、製造効率を向上さ
せた半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0015】また、本発明は、上記目的に加えて、上述
の製造方法を実現するための半導体膜の製造装置、半導
体装置の製造装置、およびそれによって製造される半導
体装置を提供することも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体装置
の製造方法は、上記課題を解決するために、レーザ照射
により照射領域が溶融され、その後の固化によって生じ
る結晶領域を含んでいる半導体膜を有する、半導体装置
の製造方法において、上記レーザ照射中に、上記照射領
域を移動させることを特徴としている。
【0017】ここで、上記の照射領域とは、半導体膜へ
のレーザ光の照射により溶融される半導体膜の領域を意
味する。
【0018】上記構成において、本発明に係る半導体装
置の製造方法は、半導体膜へのレーザ光の照射中に、上
記照射領域を移動させる。したがって、上記構成によれ
ば、例えば半導体膜へのレーザ光の照射中に照射領域を
移動させない構成と比べて、半導体膜における照射領
域、すなわち照射により溶融される領域を増加できる。
これにより、半導体膜が溶融する領域を増加でき、した
がってその後固化(結晶化)によって生じる結晶領域を
増加できる。よって、効率よく半導体膜を結晶化でき
る。
【0019】また、上記構成によれば、上記レーザ光の
照射中に照射領域を移動させるので、照射され移動した
後の領域において固化が開始される。したがって、レー
ザ光の照射中においても、結晶領域を形成できる。した
がって、結晶領域を形成するための時間を短縮できる。
よって、結晶領域を形成するための効率を向上できる。
【0020】また、上記構成によれば、上記レーザ光の
照射中に照射領域を移動させるので、溶融した領域中に
おいては、照射中の移動方向と平行な温度勾配(温度場
のグラジェント)が生じる。
【0021】これにより、溶融した領域中における各結
晶粒は、照射中の移動方向と平行方向に、より早い速度
で成長することになる。このため、結晶化が進行するに
従い、結晶粒の境界である結晶粒界は、主として照射中
の移動方向と平行な成分をもつように形成される。
【0022】したがって、上記構成によれば、照射中の
移動方向と平行な結晶粒界を形成できる。よって、形成
される結晶粒界構造を制御することができる。また、例
えば、後述するピッチ移動の方向などとさらに組み合わ
せることによって、より確実に、形成される結晶粒界構
造を制御することができる。
【0023】また、このように所望の方向と平行に結晶
粒界が形成された半導体膜は、その所望の方向と平行な
方向においてトラップ準位を持たない半導体膜である。
したがって、この半導体膜を、その所望の方向と平行方
向にキャリア伝導がなされるようにして、特性ばらつき
の少ない半導体素子を得ることもできる。
【0024】なお、上記構成において、例えばレーザ光
の照射を半導体膜に対して90度未満の入射角で行なう
構成も好ましい。この構成によれば、さらに照射領域を
増加できる。よって、さらに効率よく半導体膜を結晶化
できる。
【0025】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、溶融した
上記半導体膜の横方向の結晶化速度よりも大きい速度
で、上記照射領域を移動させることを特徴としている。
【0026】ここで、上述の溶融した上記半導体膜の横
方向の結晶化とは、膜の厚み方向とは垂直な、面方向に
おける結晶化を意味する。
【0027】また、上記横方向の結晶化は、面方向の結
晶化のうち、主として、上記レーザ照射中に上記照射領
域を移動させる方向に平行な方向に固化が進行する結晶
化に相当する。
【0028】上記構成において、本発明に係る半導体装
置の製造方法は、照射領域を上記の横方向の結晶化速度
(固化の進行速度)よりも大きい速度で移動させる。し
たがって、半導体膜が溶融される領域を、上記の横方向
の結晶化速度よりも大きい速度で増加できる。
【0029】また、上記の構成によれば、既に溶融され
て結晶化しようとする半導体膜へ、余分に熱を加える必
要がなくなり、より効率的に半導体膜を溶融し、結晶化
できる。
【0030】例えば横方向の結晶化速度が10m/sec
程度である場合には、これよりも大きい速度で照射領域
を移動させれば、結晶化しようとする半導体膜へ余分に
熱を加える必要がなくなり、より効率的に半導体膜を溶
融し、結晶化できる。なお、横方向の結晶化速度は、例
えば半導体の膜厚、半導体の層構造、および照射するレ
ーザの出力によって異なるものであり、上記の値に限る
ものではない。
【0031】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記レー
ザ照射中に上記照射領域を移動させる方向は、上記照射
領域の長辺に対して垂直な方向であることを特徴として
いる。
【0032】ここで、上記照射領域の長辺とは、例えば
照射領域が長方形である場合には長方形の長辺に相当す
る。また、照射領域が厳密には長方形でなくても、ほぼ
長方形状である場合には、そのほぼ長方形の長辺に相当
する。また、照射領域が長方形状でない場合には、照射
領域中の2点間の距離が最も大きくなるような2点間を
結ぶ直線を長辺とする。例えば照射領域が楕円である場
合には、長辺は長径に相当する。
【0033】上記構成によれば、例えば照射領域が長方
形である場合に、照射領域を短辺方向に垂直に移動させ
る構成と比べて、一度のレーザ照射によってより広範囲
を溶融させることができる。
【0034】よって、より広範囲を溶融させ、さらに効
率よく結晶性領域を形成することができる。
【0035】また、上記構成において、さらに以下のよ
うに照射領域を変形する構成も好ましい。すなわち、レ
ーザの発振パワーが一定という条件では、照射領域の形
状を、照射中に移動させる方向に渡っては短く、上記移
動させる方向と垂直方向に渡ってはできる限り長くする
ような長尺矩形状とすることも望ましい。そうすれば、
より広範囲の面積を処理できるようになるため、処理時
間を大きく短縮することができる。
【0036】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記レー
ザは、パルスレーザであり、上記照射領域を、さらにパ
ルス照射停止ごとに所定のピッチでピッチ移動させるこ
とを特徴としている。
【0037】上記構成において、本発明に係る半導体装
置の製造方法は、一度のパルス照射中に照射領域を移動
させ、さらに、パルス照射が停止すると、次のパルス照
射までに照射領域を所定のピッチでピッチ移動させるよ
うになっている。
【0038】したがって、レーザがパルスレーザである
場合であっても、パルスを複数回照射するという一連の
動作によって、効率的に半導体膜を溶融させ、その後結
晶化できる。
【0039】ここで、例えば、単に照射中に一方向に移
動させるのみでピッチ移動させない場合には、連続した
広い領域が溶融される。このため、形成される結晶粒界
構造を適切な形状に制御できないおそれがある。言い換
えると、結晶粒界構造を所望の一方向に平行な形状に形
成できないおそれがある。
【0040】これは以下の理由による。
【0041】溶融後の固化は、溶融された領域の周辺部
から内部に向かって進行する。したがって、溶融された
領域が、例えば温度場の熱伝導係数に関連する拡散長と
比較して非常に大きい場合には、溶融された領域の中心
付近においては、固化は中心に向かう全ての方向に進行
する。
【0042】そして、固化が進行するに従い、結晶粒の
境界である結晶粒界の方向は、固化の進行方向と平行方
向な成分を持たないようになる。このため、上述のよう
に連続的に広い領域が溶融された場合には、溶融された
領域の中心付近においては、結晶粒界は、溶融された領
域の中心に向かう方向に平行に形成され、所望の一方向
に平行な形状とはならない場合がある。すなわち、結晶
粒界構造を好ましい形状に形成できない恐れがある。
【0043】一方、例えば、単にピッチ移動させるのみ
の場合においては、照射中に溶融できる領域が限られる
ため、処理の効率が低いという問題がある。
【0044】そこで、上記構成のように、照射中の移動
とピッチ移動とを組み合わせれば、結晶粒界構造を適切
に制御するとともに、処理の効率を高めることができ
る。
【0045】なお、上記構成において、所定のピッチと
は一定のピッチである必要はなく、例えば、前もって定
めたピッチであるか、または、前もって定めた手順によ
って決定されるピッチであればよい。
【0046】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記ピッ
チは、一度のパルスレーザ照射中に溶融される領域の上
記ピッチ移動の方向にわたる幅よりも、小さいことを特
徴としている。
【0047】上記構成によれば、例えばあるパルス照射
によって溶融された領域(第1の領域)と、次のパルス
照射によって溶融された領域(第2の領域)とは、重な
りをもつことになる。したがって、上記構成によれば、
第1の領域と第2の領域とを連続して結晶化できる。
【0048】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記レー
ザ照射中に上記照射領域を移動させる方向と、上記ピッ
チ移動させる方向とは、互いに平行であることを特徴と
している。
【0049】ここで、上記レーザ照射中に上記照射領域
を移動させる方向と上記ピッチ移動させる方向とは平行
であるとは、厳密に平行である構成に限るものではな
い。厳密には平行でなくても、以下の効果を奏するもの
であれば、上記構成に含まれる。
【0050】上記構成によれば、照射中に照射領域を移
動させる方向と上記ピッチ移動させる方向とは平行なの
で、一度のパルス照射中に所望の方向(照射中の移動方
向)と平行に形成した結晶粒界構造を、次のパルス照射
において、そのまま引き継いで、照射中の移動方向と平
行な結晶粒界構造をさらに形成できる。
【0051】これにより、所望の距離にわたって、主と
して所望の方向と平行に結晶粒界構造が形成された半導
体膜を得ることができる。
【0052】上記構造を用いて、例えばピッチ移動の方
向にキャリア伝導がなされるように半導体素子を形成す
れば、トラップ準位となる結晶粒界を介さずにキャリア
を伝導させることができる。このため、得られる半導体
素子は、非常に特性ばらつきの少ない半導体素子とな
る。
【0053】また、上記構成において、例えば照射領域
が長方形状である場合に、照射領域をその長辺に垂直方
向へレーザ照射中に移動させると、一度のパルス照射に
よって溶融され、結晶化する領域も、長方形状となる。
【0054】上記構成において、照射領域の長辺と、溶
融された領域の長辺とは、互いに平行である構成も好ま
しい。
【0055】上記構成によれば、より確実に、結晶粒界
構造を制御して、溶融された領域の長辺と垂直になるよ
うに形成できる。
【0056】これは以下の理由による。
【0057】すなわち、上述のように、溶融後の固化
は、溶融された領域の周辺部から内部へ向かって進行す
る。このため、溶融された領域が長方形状である場合に
は、結晶成長は短辺と平行な方向に早く成長する。した
がって、結晶粒界は、主として短辺と平行となるように
形成されやすい。
【0058】また、上述のように、溶融後の(再)結晶
化は、照射中の移動方向と平行方向には早く進行する。
このため、結晶粒界の方向は、照射中の移動方向と平行
になるように形成されやすい。
【0059】したがって、上記構成のように、照射中の
移動方向と、溶融された領域の短辺とが平行となるよう
にすれば、より確実に、結晶粒界構造を所望の方向と平
行に形成できる。
【0060】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記ピッ
チは、一度のパルスレーザ照射中に溶融される領域のう
ち、上記レーザ照射中に上記照射領域を移動させる方向
に固化が進行した領域の、上記ピッチ移動の方向にわた
る幅よりも、小さいことを特徴としている。
【0061】上記構成は、上述した構成において、上記
のピッチの大きさをさらに制限し、ピッチ移動後に照射
する領域と前回のピッチ移動までに結晶粒界構造を引き
継いで結晶化した領域とが確実に重なりをもつ範囲に、
ピッチの大きさを設定した構成に相当する。
【0062】ここで、上記レーザ照射中に上記照射領域
を移動させる方向に固化が進行した領域とは、前回のピ
ッチ移動までに結晶粒界構造を引き継いで固化(結晶
化)した領域に相当する。
【0063】このため、上記構成のようにピッチの大き
さを設定すれば、次回のパルス照射によって、前回まで
に形成された結晶粒界構造を確実に引き継いで、新たな
結晶粒界構造を形成できる。
【0064】また、照射中の移動方向およびピッチ移動
させる方向と垂直な結晶粒界を、確実になくすことがで
きる。
【0065】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記パル
スレーザ光のビーム強度プロファイルは、上記ピッチ移
動させる方向に対して後ろ側において、ほぼ不連続的に
0まで低下するようになっていることを特徴としてい
る。
【0066】ここで、上記構成において、強度プロファ
イルがほぼ不連続的に0まで低下するとは、次の状態を
意味する。すなわち、上記強度プロファイルをもつビー
ム照射によって、半導体膜の溶融領域と非溶融領域とが
連続的につながるのではなく、実質的に不連続といえる
ような狭い幅の移行領域を介してつながっている状態と
なるような、強度プロファイルを意味する。
【0067】また、上記構成において、強度が0とは、
厳密に0であることを意味するのではなく、要するに0
に近く、半導体膜が溶融しない程度の強度を意味する。
【0068】上記構成において、本発明に係る半導体装
置の製造方法は、パルスレーザ光の照射中に照射領域を
移動させ、パルスレーザ光の照射を停止するごとに、さ
らに照射領域をピッチ移動させる。
【0069】上記構成によれば、照射するレーザ光は、
ピッチ移動方向に対して後ろ側において、強度がほぼ不
連続的に0まで低下するようになっているので、ピッチ
移動の度に、すでに結晶化させた領域を無駄に溶融させ
ることがない。
【0070】上記構成において、例えばレーザ光を長方
形状の穴の開いた板を介して照射するように、レーザ光
を機械的にマスクすることによって、上記構成を実現す
ることも望ましい。そうすれば、レーザ照射装置の光学
系を大幅に変更することなく、また難しい調整も不要な
ままで、簡便に前記のビーム強度プロファイルを実現で
きる。
【0071】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記パル
スレーザ光の強度は、膜が厚み方向にわたって完全に溶
融する強度以上であることを特徴としている。
【0072】上記構成によれば、照射によって半導体膜
全体を溶融できるので、パルスごとのピッチ移動によっ
て、隣接領域の結晶性を十分に引き継いで結晶化でき
る。
【0073】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記半導
体膜は、ケイ素よりなることを特徴としている。
【0074】上記の構成によれば、例えば、非晶質のケ
イ素膜から、結晶性のケイ素膜を作製することができ
る。
【0075】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記パル
スレーザの発振源として、波長400nm以下のレーザ
光を発振するエキシマレーザを用いることを特徴として
いる。
【0076】上記構成のように、波長400nm以下の
エキシマレーザ光であれば、ケイ素膜に対する吸収係数
が極めて高く、ガラス基板に熱的ダメージを与えること
なく、ケイ素膜のみを瞬時に加熱することができる。し
たがって、効率的に半導体膜を溶融し、結晶化できる。
また、エキシマレーザ光は発振出力が大きいので、大面
積基板であっても効率的に処理できる。
【0077】上記構成において、特に波長308nmの
XeC・エキシマレーザ光を用いることも望ましい。上
記のレーザは、出力が大きいため、基板照射時のビーム
サイズを大きくでき、大面積基板に対応しやすい。また
出力も比較的安定しており、量産装置に適用する上で最
も望ましい。
【0078】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記エキ
シマレーザ光は、上記半導体膜表面において、エネルギ
ー密度が200mJ/cm2 以上600mJ/cm2
下であることを特徴としている。
【0079】上記構成のエネルギー密度範囲によれば、
非晶質ケイ素膜を全体にわたって確実に溶融できる。ま
た、照射した領域の周辺における結晶性領域の結晶粒界
構造を十分に引き継いで結晶化できる。
【0080】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記レー
ザ照射において、レーザ光を複数に分配し、複数の上記
照射領域を照射することを特徴としている。
【0081】上記構成によれば、複数の領域を溶融させ
て、より効率よく結晶化できる。
【0082】本発明に係る半導体装置の製造方法は、上
記課題を解決するために、上記構成において、上記複数
の上記照射領域に対して、領域ごとに独立に照射領域の
移動方向を制御することを特徴としている。
【0083】上記構成において、本発明に係る半導体装
置の製造方法は、複数の照射領域ごとにそれぞれ独立し
て任意に照射領域を移動させる。
【0084】上記構成によれば、例えば、複数の領域ご
とに、それぞれ走査方向とピッチ移動方向を設定し、こ
れにより結晶の成長方向を制御して好ましい結晶粒界構
造を設計することにより、領域ごとにキャリア伝導方向
が異なる構成が望まれる場合であっても、適切な結晶粒
界構造を形成できる。
【0085】上記の方法は、例えばポリゴンミラーを用
いて走査領域、走査方向を制御し、照射し分けることに
よって実現できる。
【0086】本発明に係る半導体装置の製造装置は、上
記課題を解決するために、上記構成の半導体装置の製造
方法を行うことを特徴とする。
【0087】上記構成によれば、本発明に係る半導体装
置の製造装置は、上述の半導体装置の製造方法を行う。
したがって、上述のように効率よく半導体膜を結晶化で
きる。
【0088】本発明に係る半導体膜の製造装置は、上記
課題を解決するために、レーザ照射により照射領域を溶
融し、その後の固化によって生じる結晶領域を含む半導
体膜を製造する、半導体膜の製造装置において、上記レ
ーザ照射中に上記照射領域を移動させる、照射領域移動
手段を備えていることを特徴としている。
【0089】上記構成によれば、レーザ光の照射中に、
上記照射領域移動手段が照射領域を移動させるようにな
っている。したがって、上述した半導体装置の製造方法
と同様に、半導体膜を効率よく結晶化させることができ
る。
【0090】本発明に係る半導体膜の製造装置は、上記
課題を解決するために、上記構成において、上記レーザ
光を複数に分配し、複数の上記照射領域を照射する、光
分配手段を備えていることを特徴としている。
【0091】上記構成によれば、光分配手段は、レーザ
光の照射中にレーザ光を分配し、半導体膜上の複数の領
域を照射する。したがって、例えば光分配手段がレーザ
光を分配しない場合と比べて、より多くの領域を照射す
ることができ、よってさらに効率よく半導体膜を結晶化
させることができる。
【0092】本発明に係る半導体装置は、上記課題を解
決するために、上述した半導体装置の製造方法によって
製造されることを特徴としている。
【0093】上記構成によれば、本発明に係る半導体装
置は、効率よい製造方法によって製造された半導体装置
となる。
【0094】また、キャリア伝導方向を適切に設定すれ
ば、特性ばらつきの少ない半導体装置を得ることができ
る。
【0095】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について説明す
る。以下では、まず実施の形態1として、本発明に係る
半導体膜の製造装置の一実施形態について説明し、それ
とともに、その製造装置によって製造される半導体膜に
ついても説明する。その後に、実施の形態2として、そ
の半導体膜を有する、本発明に係る半導体装置について
説明するとともに、本発明に係る半導体装置の製造方法
についても説明する。
【0096】〔実施の形態1〕本実施形態の半導体膜の
製造装置は、半導体膜、特に非結晶領域を有する半導体
膜にレーザ光を照射して溶融させ、その後固化させるこ
とによって、結晶領域を有する半導体膜を製造するもの
である。ここで、例えば図3(a)の説明図は、本実施
形態の半導体膜の製造装置によって製造される半導体膜
を示すものである。図3(a)は、基板1上に、下地膜
2が形成され、さらにその上に真性(I型)の非晶質ケ
イ素(a−Si)膜23が形成されている様子を示す。
そして、後述するように、レーザ光20の照射によっ
て、非晶質ケイ素膜23は溶融され、結晶領域をもつよ
うにされる。
【0097】図4の説明図を用いて、本実施形態の半導
体膜の製造装置であるレーザ照射装置40の構成を説明
する。レーザ照射装置40は、基板1上の非晶質ケイ素
膜(半導体膜)23(図3参照)を照射するようになっ
ている。
【0098】図4に示すように、レーザ照射装置40
は、レーザ発振器41、ミラー42…、ホモジナイザー
43、遮蔽板44、ポリゴンミラー45(照射領域移動
手段)、ミラー(光分配手段)46、ステージ47(照
射領域移動手段)、およびミラー間部材48を備えてい
る。
【0099】本実施形態のレーザ発振器41は、波長が
400nm以下である、波長308nmのXeClエキ
シマレーザ光をパルス照射するものである。このレーザ
光は、非晶質ケイ素膜23における吸収係数がきわめて
高いレーザ光である。したがって、基板1上の非晶質ケ
イ素膜23にエキシマレーザ光を照射すれば、基板1に
熱的ダメージを与えることなく非晶質ケイ素膜23のみ
を瞬時に加熱することができる。
【0100】また、上記のXeClエキシマレーザ光
は、特に発振出力が大きく、このため、大面積基板の処
理を行うのに適している。したがって、基板1照射時の
ビームサイズを大きくすることができる。さらに、上記
のXeClエキシマレーザ光は、出力が比較的安定して
おり、このため、例えば半導体装置の大量生産に用いる
こともできる。
【0101】さらに、本実施形態のレーザ発振器41
は、非晶質ケイ素膜23表面に照射するレーザ光のエネ
ルギー密度が200mJ/cm2 以上600mJ/cm
2 以下の範囲に設定されている。この範囲であれば、レ
ーザ光が照射された非晶質ケイ素膜23は照射領域で厚
み方向全体が溶融される。
【0102】ミラー42は、レーザ光を反射させるため
に用いる。ミラー42を配置することによって、狭い空
間に光路を折り畳み、コンパクトに収めることができ
る。
【0103】ホモジナイザー43は、光進行方向に垂直
な平面でのレーザ光の断面形状を変換するものであり、
例えば正方形の形状を長方形に変換する。本実施形態の
ホモジナイザー43は、基板1上の非晶質ケイ素膜23
表面に照射されるレーザ光の照射領域の形状が、略30
0mm×0. 2mmの長尺形状となるように成型されて
いる。
【0104】遮蔽板44も、レーザ光の断面形状を変更
するためのものである。本実施形態の遮蔽板44におい
ては、上記の長尺形状の短辺における強度を遮蔽してカ
ットするようになっている。このため、基板1上の非晶
質ケイ素膜23表面におけるレーザ光の形状は、300
mm×0. 05mm(50μm)の略長方形状となる。
【0105】この遮蔽板44によるレーザ光の強度プロ
ファイルの変化を図5(a)(b)のグラフに示す。図
5(a)(b)において、縦軸はレーザ光の強度を表
し、横軸は光進行方向に垂直な断面における位置を表
す。
【0106】図5(a)に示す強度プロファイルは、ホ
モジナイザー43によって長尺形状とされ、遮蔽板44
を通過する前のものであり、ガウシアン形状となってい
る。すなわち、強度プロファイルは、連続的に0に低下
している。図5(b)に示す強度プロファイルは、遮蔽
板44を通過した後のものである。図5(b)に示すよ
うに、レーザ光は、遮蔽板44を通過すると、裾部分の
領域、すなわちエネルギーの低い領域がカットされたト
ップハット形状 (長方形、矩形波形状)のプロファイル
とされる。つまり、レーザ光の強度プロファイルは、レ
ーザ光のピッチ移動の方向に対して後ろ側の強度は、実
質的に不連続といえるような狭い幅の移行領域を介して
0に低下する矩形波形状となっている。よって、遮蔽板
44を用いれば、トップ付近のエネルギーの高い領域の
みを選択することができる。
【0107】遮蔽板44によって、レーザ光のプロファ
イルが上記のように変形されるため、ピッチ移動におい
て既に結晶化された領域が無駄に溶融されることがな
い。また、無駄に溶融させた場合には、その領域がさら
に結晶化される場合に粒界構造が変形され、結晶性が悪
くなるが、本実施形態の構成によれば、そのようなこと
を防げる。
【0108】図4にもどると、ポリゴンミラー45は、
パルス照射するレーザ光を、パルス照射中に走査し、非
晶質ケイ素膜23上の照射領域を移動させるものであ
る。
【0109】本実施形態のポリゴンミラー45は、図示
するような正8角形の断面をもつ、8角柱状のミラーで
ある。そして、上記断面と垂直な方向を回転軸の方向と
して、一定の角速度で回転するようになっている。この
構成によって、後述するミラー46を介して、非晶質ケ
イ素膜23上の照射領域をパルス照射中に移動させるよ
うになっている。
【0110】また、上記の角速度は、非晶質ケイ素膜2
3上の照射領域の移動速度が、非晶質ケイ素膜23の横
方向(膜の厚みと垂直方向)の結晶化速度よりも大きく
なるように設定されている。
【0111】ミラー46は、ポリゴンミラー45より入
射されるレーザ光を分配して、非晶質ケイ素膜23上の
複数の領域を照射するためのものである。また、ミラー
46は、上記のポリゴンミラー45より入射される光を
反射して、非晶質ケイ素膜23上の照射領域を移動させ
るようにもなっている。
【0112】したがって、ミラー46は、ポリゴンミラ
ー45と協同して、非晶質ケイ素膜23上の複数の領域
を、領域ごとに独立な走査方向で照射することもでき
る。
【0113】本実施形態においては、ミラー46は、レ
ーザ光を分配せず、非晶質ケイ素膜23上の一つの領域
のみを照射するようになっている。そのため、図4にお
いては、ミラー46の一部のみを示している。また、本
実施形態においては、上述のようにパルスレーザ光の照
射中にポリゴンミラー45が回転すると、ミラー46が
レーザ光を反射することによって、レーザ光は、図4に
示す矢印B方向と平行な方向に走査されるようになって
いる。
【0114】ステージ47は、基板1をのせるための台
である。本実施形態のステージ47は、パルスレーザ光
の照射の停止ごとに、図4に示す矢印B方向に、一定の
ピッチで移動するようになっている。
【0115】ミラー間部材48は、レーザ光を集光する
ためのレンズ群である。ミラー間部材48の構成は、レ
ーザ光を集光することができるものであればよい。
【0116】上記の構成において、レーザ発振器41よ
り発振されたパルスレーザ光は、以下のようにして、基
板1上の非晶質ケイ素膜23を照射する。すなわち、ま
ず、レーザ発振器41から出射されたレーザ光はミラー
間部材48を介してミラー42…で反射されて、ホモジ
ナイザー43へと導かれる。このホモジナイザー43に
おいて、レーザ光は、その断面形状が長方形とされる。
その後そのレーザ光は、ミラー間部材48を介して遮蔽
板44において形状が変形された後、ポリゴンミラー4
5、ミラー46に反射され、基板1上の非晶質ケイ素膜
23を斜め方向から照射する(図1(a)参照)。
【0117】まず、パルス照射中には、ポリゴンミラー
45により、非晶質ケイ素膜23上の照射領域が移動さ
れる。この移動は、図4に示す矢印Bの方向と逆方向に
行われる。パルス照射が停止すると、ステージ47は矢
印B方向に移動する。そして、パルス照射を繰り返すこ
とによって、非晶質ケイ素膜23に、所望する結晶領域
を形成するようになっている。
【0118】以下、上述した手順によって、非晶質ケイ
素膜23がどのように溶融し、また結晶化するかについ
て、図1(a)(b)、および図2(b)の説明図を参
照して説明する。
【0119】図1(a)の説明図に示すように、非晶質
ケイ素膜23は、基板1上の下地膜2の上に形成されて
いる。そして、図1(a)に示すように、レーザ光20
は基板1上の非晶質ケイ素膜23を斜め方向から照射す
る。図示するように、レーザ光20によって照射される
非晶質ケイ素膜23の照射領域は幅Pとなっている。
【0120】図1(a)において、パルスレーザである
レーザ光20の照射中の走査方向は、矢印A方向となっ
ている。すなわち、本実施形態においては、図4に示す
ポリゴンミラー45などによって、レーザ光20はパル
ス照射中にも走査され、照射領域は矢印A方向に移動さ
れ、図示するレーザ光20aの状態となる。
【0121】このとき、今回のパルス照射までのレーザ
照射で、非晶質ケイ素膜23において、レーザ光20が
照射された領域を23a、レーザ光20が照射されてい
ない領域を23bとする。照射された領域23aは、レ
ーザ光20の照射によって溶融し、結晶化して、結晶性
ケイ素膜となる。
【0122】そして、パルスレーザが停止する度に、ス
テージ47は基板1とともに矢印B方向に一定のピッチ
で移動する。これによっても、照射領域が矢印A方向に
移動される。このパルス停止ごとにおける基板1の移動
距離が走査ピッチとなる。
【0123】そして、パルス照射の度に、レーザ光20
が照射された領域23aが拡大し、未照射の領域23b
が縮小するようになっている。すなわち、非晶質ケイ素
膜23の結晶化の進行方向は矢印A方向である。
【0124】次に、図1(b)の説明図を参照して、非
晶質ケイ素膜23を膜上面から見た場合の、溶融および
結晶化について説明する。
【0125】図1(b)に示す矢印C,Dは、一度のパ
ルス照射によって溶融された領域において、結晶化が進
行する方向を示している。また、照射領域の幅を幅Pで
示している。
【0126】本実施形態においては、レーザ光20は図
1(a)に示すように角度θで傾いて入射されるため、
矢印C,Dの大きさは、Cの方が大きくなっている。
【0127】また、パルス照射中の照射領域は、矢印C
方向に移動される。これによって、パルスレーザ光の照
射中においても、矢印C方向に固化が進行するので、レ
ーザ光20を傾けて入射させるのみの場合と比較して、
さらに矢印Cの方が矢印Dよりも大きくなっている。ま
た、照射領域の形状は、長方形状であって、長辺が矢印
C,D方向と垂直となっている。
【0128】そして、パルス照射が停止する度に、上述
のように一定のピッチでステージ47(図4参照)が移
動され、それに伴い照射領域も移動される。ここではピ
ッチはWとなっている。
【0129】そして次のパルス照射が行われ、溶融され
た領域が結晶化する(図1(b)参照)。このとき、矢
印C方向では、前回のパルス照射のレーザ光20によっ
て溶融され、結晶化された領域の結晶性を反映して、領
域が結晶化される。以上の動作を繰り返すことによっ
て、非晶質ケイ素膜23を溶融させ、結晶性領域を形成
できる。
【0130】したがって、ピッチWは、矢印Cおよび矢
印Dで示す、一度のパルス照射によって生じた結晶領域
よりも幅が小さくなっている。よって、ピッチ移動ごと
に生じる結晶領域を連続させることができる。
【0131】また、ピッチWは、照射領域を移動させる
方向に固化が進行した領域である矢印Cで示す領域の幅
よりも小さくなっている。したがって、後述するよう
に、ピッチ移動前までに粒界構造を引き継いで結晶化さ
れた領域をさらに引き継いで結晶化できる。
【0132】次に、上述の溶融され、結晶化された領域
の結晶粒界構造を、図2(b)の説明図を参照して説明
する。図2(b)は、図1(b)に示す非晶質ケイ素膜
23について、その結晶粒界構造を示す説明図である。
【0133】図2(b)に示すように、レーザ光が照射
された領域23aは、結晶粒界35cで分離される多結
晶構造となっている。このような結晶粒界35cは、そ
のままでは目視して観察することはできないが、セコエ
ッチングを行うことで顕在化できる。このうち、パルス
レーザ光が最後に照射した領域が照射領域30である。
また、パルス照射ごとに、以前のパルス照射によって形
成された結晶粒界35cの構造を引き継いで結晶成長し
た領域が、領域35aである。
【0134】そして、本実施形態においては、次回のパ
ルス照射は、照射領域が、領域35bだけでなく領域3
5aとも重なるように行われる。したがって、例えば図
1(b)において示したピッチWは、このような重なり
が生じるように設定されている。このようにすれば、領
域35aをさらに拡大し、結晶粒界35cの構造を引き
継いだ領域をさらに増加できる。
【0135】以上のように、本実施の形態に係るレーザ
照射装置40は、ポリゴンミラー45が、レーザ光の照
射領域をレーザ光の照射中に移動させる構成である。
【0136】したがって、例えば照射領域を移動させな
い従来の方法と比べて、より効率的に非晶質ケイ素膜2
3を溶融させ、結晶化させることができる。
【0137】なお、上述の実施形態においては、ミラー
46がレーザ光を分配せず、非晶質ケイ素膜23上の一
つの領域のみを照射する構成について説明したが、本発
明はこれに限るものではない。例えば、ミラー46がレ
ーザ光を分配して、図6に示すような複数の領域を、そ
れぞれ独立の走査方向で照射する構成であってもよい。
【0138】ここで、図6は、非晶質ケイ素膜23を膜
上面から見た説明図である。領域102〜106は、ミ
ラー46によって分配されたレーザ光がそれぞれ照射す
る、異なる領域を示すものである。また、図示されてい
る領域ごとの異なる線は、領域ごとに異なる走査方向を
示すものである。このように非晶質ケイ素膜23を溶融
させ、結晶化させて結晶粒界の構造を形成すれば、例え
ば異なる領域において異なるキャリア伝導方向をもつよ
うに設計する半導体装置において上記膜を用いて、キャ
リア伝導特性がよく、特性ばらつきの少ない半導体装置
を得ることができる。
【0139】なお、各領域102〜106は、領域10
2、領域103、および領域105のように連続してい
る領域の構成であってもよい。また、この連続している
領域と、領域104と領域106とによる連続している
領域との関係のように、連続しない構成であってもよ
い。
【0140】また、上記構成の代わりに、例えば図4に
おいて、遮蔽板44を介してミラー42によって反射さ
れたレーザ光を、上記のミラー46が複数に分配し、そ
してその後に複数のポリゴンミラー45を用いて、非晶
質ケイ素膜23上の複数の異なる領域を照射する構成で
あってもよい。
【0141】また、上述した実施形態においては、パル
スレーザ光の照射領域を移動させる手段として、ポリゴ
ンミラー45およびステージ47について説明したが、
本発明はこれに限るものではない。他の手段を用いて、
パルス照射中の移動またはパルス停止ごとの移動を行う
こともできる。
【0142】また、上述のように、本実施形態において
は、ホモジナイザー43および遮蔽板44を用いて、照
射領域の形状を構成したが、本発明はこれに限るもので
はない。ただし、本実施形態のように遮蔽板44など光
をマスクするものを用いて照射領域の形状を構成すれ
ば、レーザ照射装置の光学系を大幅に変更することな
く、また、難しい調整も不要なまま簡便に実現すること
ができる。このとき、強度が連続的に0まで低下する範
囲をマスクし、実質的にその範囲の強度を0とすること
で、上記の強度プロファイルを簡便に得ることができ
る。
【0143】〔実施の形態2〕以下、実施の形態2の説
明においては、実施の形態1で説明した部材と同じ構成
および機能をもつ部材については、同じ符号で参照す
る。また、図面についても同じものを用いる。
【0144】本実施形態においては、上述の実施の形態
1で説明したレーザ照射装置40によって作製される結
晶化領域を含む半導体膜を有する半導体装置およびその
製造方法について説明する。
【0145】本実施形態の半導体装置は、上述の半導体
膜の結晶化領域を、半導体装置の活性領域として用いる
ようになっている。
【0146】本実施の形態に係る半導体装置は、図3
(e)の断面図に示す薄膜トランジスタ(TFT:Thin
Film Transistor、以下TFTと称する)10を含むも
のである。TFT10は、スイッチング素子としての薄
膜トランジスタである。TFT10は、N型TFTを用
いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置などに用い
られる。また、上記TFT10は、その他に、液晶表示
装置のドライバ回路や画素部分、薄膜集積回路を構成す
る素子としても利用することができる。
【0147】図3(e)は、TFT10の要部の構成を
示す断面図である。図3(e)に示すように、TFT1
0は、基板1上に、下地膜2、活性領域部3、ゲート絶
縁膜4、層間絶縁膜5、ソース・ドレイン電極配線6お
よびゲート電極7を備えている。
【0148】TFT10は、上記構成のうち、活性領域
部3、ゲート絶縁膜4、層間絶縁膜5、ソース・ドレイ
ン電極配線6およびゲート電極7などによって、スイッ
チング素子としての機能を果たす。また、上記構成にお
いて、ソース・ドレイン電極配線6は、コンタクトホー
ル9を介して活性領域部3と接続されている。
【0149】基板1は、絶縁性を有する支持基板であ
り、ガラスなどからなる。基板1上には下地膜2が配さ
れている。下地膜2は、基板1からの不純物の拡散を防
ぐためのものであり、酸化ケイ素からなる。
【0150】活性領域部3は結晶性ケイ素からなり、ソ
ース・ドレイン領域3aとチャネル領域3bとを含んで
いる。この活性領域部3が、実施の形態1において説明
したレーザ照射装置40によって作製される、半導体膜
の結晶化領域に対応する。
【0151】ゲート絶縁膜4は酸化ケイ素からなる。層
間絶縁膜5は、酸化ケイ素あるいは窒化ケイ素などから
なる。層間絶縁膜5が酸化ケイ素からなる場合には、層
間絶縁膜5は段差被覆性に優れたものとなる。また、層
間絶縁膜5が窒化ケイ素からなる場合には、活性領域部
3/ゲート絶縁膜4の界面へ水素原子を供給し、TFT
特性を劣化させる不対結合手を低減することができる。
【0152】ソース・ドレイン電極配線6は、金属材
料、例えば窒化チタンとアルミニウムとの二層膜からな
る。窒化チタン膜は、その上に形成されているアルミニ
ウムが活性領域部3に拡散することを防止することがで
きる。ゲート電極7はアルミニウムからなる。
【0153】以上の構成をもつTFT10は、上述した
レーザ照射装置40を用いる工程を含む、以下のような
手順によって作製される。このTFT10の製造工程の
一例を、図3(a)〜(e)の断面工程図を用いて順に
説明する。なお、本発明に係る半導体装置の製造方法
は、上述したレーザ照射装置40を用いる工程に主とし
て特徴があるため、フローチャートを用いた説明などは
特に行わない。また、この製造工程を行う製造装置につ
いても、特に図示はしない。
【0154】まず、図3(a)に示すように、基板1上
に、例えばスパッタリング法を用いて、厚さ300〜5
00nm程度の下地膜2を形成する。そして、プラズマ
CVD(Chemical Vapor Deposition )法により、下地
膜2上に、厚さ20〜60nmの真性(I型)の非晶質
ケイ素(a−Si)膜23を形成する。非晶質ケイ素膜
23の厚みは例えば40nmであればよい。
【0155】次に、図3(b)に示すように、非晶質ケ
イ素膜23に、レーザ照射装置40を用いて、パルスレ
ーザであるレーザ光20を斜め方向から照射する。本実
施形態においては、レーザ光20は、XeClエキシマ
レーザ(波長308nm、パルス幅40nsec)であ
る。
【0156】本実施形態のTFT10の作製において
は、レーザ光20の照射条件として、照射時における基
板1の温度を200〜450℃に加熱、例えば400℃
に加熱し、エネルギー密度を200〜450mJ/cm
2 、例えば350mJ/cm2とする条件で照射を行っ
た。レーザ光20を照射することで非晶質ケイ素膜23
を溶融し、その後結晶化させ、上述したように、レーザ
光20が照射された領域23aを得る。
【0157】ここで、レーザ光の走査方向とパルス照射
停止ごとのピッチ移動方向とは、実施の形態1において
説明したように、平行となるように設定されている。ま
た、後に作製する半導体素子のチャンネルのキャリア伝
導方向と平行になるように、ピッチ移動方向を設定す
る。そして、上述したように、パルス照射を複数回行う
ことによって、結晶領域を形成することができる。この
工程の詳細については、実施の形態1で説明した半導体
膜(非晶質ケイ素膜23)の結晶化と同じであるので省
略する。
【0158】次いで、図3(c)に示すように、上記レ
ーザ光20が照射された非晶質ケイ素膜23のうち、不
要な部分を除去して素子間分離をし、結晶性ケイ素膜1
3とする。
【0159】そして、図3(d)に示すように、結晶性
ケイ素膜13を覆うように、厚さ20〜150nmのゲ
ート絶縁膜4を形成する。ゲート絶縁膜4の厚さは、例
えば100nmであればよい。
【0160】ゲート絶縁膜4は、TEOS(Tetra Etho
xy Ortho Silicate )を、酸素と共に基板温度150〜
600℃、好ましくは300〜450℃で、RFプラズ
マCVD法により分解・堆積することにより形成する。
あるいは、TEOSをオゾンガスと共に減圧CVD法も
しくは常圧CVD法により、基板温度350〜600
℃、好ましくは400〜550℃で形成してもよい。
【0161】その後、ゲート絶縁膜4自身のバルク特
性、および活性領域部3とゲート絶縁膜4との界面特性
を向上するために、不活性ガス下で、400〜600℃
の温度で、1〜4時間のアニールを行う。
【0162】続いて、スパッタリング法により、アルミ
ニウム膜を厚さ400〜800nm、例えば600nm
に形成する。そして、図3(d)に示すように、このア
ルミニウム膜をパターニングしてゲート電極7を形成す
る。
【0163】次に、イオンドーピング法により、ゲート
電極7をマスクとして、活性領域部3に不純物(リン)
を注入する。ドーピングガスとしては、フォスフィン
(PH 3 )を用いる。注入の条件としては、加速電圧を
60〜90kV、例えば80kVとし、ドーズ量を1×
1015〜8×1015cm-2、例えば2×1015cm-2
する。
【0164】上記工程によって不純物が注入された領域
は、N型の領域となり、後にTFT10のソース・ドレ
イン領域3aとなる。ゲート電極7にマスクされ、不純
物が注入されない領域は後にTFT10のチャネル領域
3bとなる。この状態を、図2(a)の説明図に示す。
図2(a)は、上記のゲート電極7、およびソース・ド
レイン領域3aとチャネル領域3bとからなる活性領域
部3を、基板1上方から見た場合の説明図である。上記
のように、TFTの配置として、結晶粒界と、キャリア
の伝導方向とが互いに平行になるようにソース、ゲー
ト、ドレインが形成されるので、より高い移動度を有
し、より特性ばらつきの少ないTFTを得ることができ
る。
【0165】図3(d)に戻ると、その後、レーザ光の
照射によってアニールを行い、イオン注入をした不純物
の活性化を行う。これにより、上記不純物導入工程で結
晶性が劣化した部分の結晶性が改善される。
【0166】上記照射に用いるレーザ光は、上述と同様
に、XeClエキシマレーザ(波長308nm、パルス
幅40nsec)である。また、照射の条件としては、
エネルギー密度150〜400mJ/cm2 、好ましく
は、200〜250mJ/cm2 で照射する。こうして
形成されたN型不純物(リン)領域のシート抵抗は、2
00〜800Ω/□であった。
【0167】続いて、図3(e)に示すように、酸化ケ
イ素からなる厚さ600nm程度の層間絶縁膜5を形成
する。層間絶縁膜5は、TEOSを酸素と共にRFプラ
ズマCVD法を用いて分解・堆積させて形成する。ある
いは、TEOSをオゾンガスと共に減圧CVD法もしく
は常圧CVD法を用いて形成することもできる。なお、
窒化ケイ素からなる層間絶縁膜5を形成するには、Si
4 とNH3 とを原料ガスとし、窒化ケイ素をプラズマ
CVD法を用いて形成するとよい。
【0168】次いで、図3(e)に示すように、ゲート
絶縁膜4および層間絶縁膜5にコンタクトホール9とな
る開口部を形成する。そして、その開口部に、例えば窒
化チタンとアルミニウムとの二層膜によって、ソース・
ドレイン電極配線6を形成する。このうち窒化チタン膜
は、アルミニウムが半導体層に拡散するのを防止する目
的のバリア膜として設けられる。
【0169】そして、本実施形態のように、TFT10
を液晶表示装置などの画素スイッチング用のTFTとし
て用いる場合には、一方のドレイン電極にはITOなど
透明導電膜からなる画素電極を設ける。なお、TFT1
0を薄膜集積回路などに用いる場合には、ゲート電極7
上にもコンタクトホールを形成し、さらにその他に必要
となる配線を施せばよい。
【0170】最後に、図3(e)の構成において、1気
圧の水素雰囲気で350℃、1時間のアニールを行う。
また、さらに必要に応じてTFT10上に窒化ケイ素膜
からなる保護膜を設けてもかまわない。
【0171】以上のように、本実施形態に係る半導体装
置の製造方法は、レーザ照射装置40がレーザ光の照射
中に非晶質ケイ素膜23上の照射領域を移動させる構成
である。
【0172】したがって、非晶質ケイ素膜23を効率的
に溶融させ、結晶化させることができる。
【0173】本発明に係る半導体装置の製造装置は、以
上のように、上記構成の半導体装置の製造方法を行う構
成であるので、上述のように効率よく半導体膜を結晶化
できる。
【0174】本発明に係る半導体装置は、以上のよう
に、上述した半導体装置の製造方法によって製造される
TFTを含んでいる構成である。
【0175】上記構成によれば、本発明に係る半導体装
置は、効率よい製造方法によって製造された半導体装置
となる。
【0176】なお、本発明において使用するレーザ光
は、上述した実施形態のような図3(b)に示すレーザ
光20に限定されるものではない。例えば波長248n
mのKrFエキシマレーザや、波長198nmのArF
エキシマレーザを用いてもかまわない。また、波長は可
視領域となるが、YAGレーザを用いてもかまわない。
【0177】なお、半導体膜に形成された結晶性領域で
ある上記活性領域部3(結晶性ケイ素膜13)は、上述
の実施形態のようなTFTのみに用いられるものではな
い。本発明に係る半導体膜を有する半導体装置は、液晶
表示装置に用いられるのみでなく、例えば、密着型イメ
ージセンサ、ドライバ内蔵型のサーマルヘッド、有機系
ELなどを発光素子としたドライバ内蔵型の光書き込み
素子や表示素子、3次元ICなどであってもよい。これ
により、これらの素子の高速・高解像度化などの高性能
化を図ることができる。さらに、上述のようなMOS型
トランジスタに限定される訳ではない。例えば、結晶性
半導体を素子材としたバイポーラトランジスタや静電誘
導トランジスタをはじめとして、多くの半導体プロセス
全般に適用することができる。
【0178】本発明を用いることにより、非常に高性能
で、ばらつきの少ない安定した特性の半導体素子が実現
でき、さらに、集積度の高い高性能半導体装置が、簡便
な製造プロセスにて得られる。また、その製造工程にお
いて良品率を大きく向上でき、商品の低コスト化を図れ
る。特に液品表示装置においては、アクティブマトリク
ス基板に要求される画素スイッチングTFTのスイッチ
ング特性の向上、周辺駆動回路部を構成するTFTに要
求される高性能化・高集積化を同時に満足し、同一基板
上にアクティブマトリクス部と周辺駆動回路部を構成す
るドライバモノリシック型アクティブマトリクス基板を
実現でき、モジュールのコンパクト化、高性能化、低コ
スト化を図れる。
【0179】以上、本発明に基づく実施形態につき具体
的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定される
ものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。
【0180】また、本発明は上述した具体例に限定され
るものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可
能であり、異なる構成の具体例としてそれぞれ開示され
た技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態につ
いても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0181】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置の製造方法は、
以上のように、上記レーザ照射中に、上記照射領域を移
動させる構成である。
【0182】したがって、上記構成によれば、例えば半
導体膜へのレーザ光の照射中に照射領域を移動させない
構成と比べて、半導体膜における照射領域、すなわち照
射により溶融される領域を増加できる。よって、効率よ
く半導体膜を結晶化できる。
【0183】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、溶融した上記半導体膜
の横方向の結晶化速度よりも大きい速度で、上記照射領
域を移動させる構成である。
【0184】したがって、半導体膜が溶融される領域
を、上記の横方向の結晶化速度よりも大きい速度で増加
できる。また、既に溶融し、結晶化しようとする半導体
膜へ余分に熱を加える必要がなくなり、より効率的に半
導体膜を溶融し、結晶化できる。
【0185】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記レーザ照射中に上
記照射領域を移動させる方向は、上記照射領域の長辺に
対して垂直な方向である構成である。
【0186】したがって、一度のパルス照射によって、
より広範囲を溶融させることができる。
【0187】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記レーザは、パルス
レーザであり、上記照射領域を、さらにパルス照射停止
ごとに所定のピッチでピッチ移動させる構成である。
【0188】したがって、レーザがパルスレーザである
場合であっても、パルスを複数回照射するという一連の
動作によって、効率的に半導体膜を溶融させ、その後結
晶化できる。
【0189】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記ピッチは、一度の
パルスレーザ照射中に溶融される領域の上記ピッチ移動
の方向にわたる幅よりも、小さい構成である。
【0190】したがって、前回のパルス照射で形成され
た結晶領域と連続して、次のパルス照射で溶融させた領
域を結晶化できる。
【0191】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記レーザ照射中に上
記照射領域を移動させる方向と、上記ピッチ移動させる
方向とは、互いに平行である構成である。
【0192】したがって、所望の距離にわたって、主と
して所望の方向と平行に結晶粒界構造が形成された半導
体膜を得ることができる。
【0193】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記ピッチは、一度の
パルスレーザ照射中に溶融される領域のうち、上記レー
ザ照射中に上記照射領域を移動させる方向に固化が進行
した領域の、上記ピッチ移動の方向にわたる幅よりも、
小さい構成である。
【0194】したがって、ピッチ移動前までに粒界構造
を引き継いで結晶化された領域を確実に引き継いで結晶
化できる。
【0195】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記パルスレーザ光の
ビーム強度プロファイルは、上記ピッチ移動させる方向
に対して後ろ側において、ほぼ不連続的に0まで低下す
るようになっている構成である。
【0196】上記構成によれば、照射するレーザ光は、
ピッチ移動方向に対して後ろ側において、強度がほぼ不
連続的に0まで低下するようになっているので、ピッチ
移動の度に、すでに結晶化させた領域を無駄に溶融させ
ることがない。
【0197】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記パルスレーザ光の
強度は、膜が厚み方向にわたって完全に溶融する強度以
上である構成である。
【0198】上記構成によれば、照射によって膜全体を
溶融できるので、パルスごとのピッチ移動によって、隣
接領域の結晶性を十分に引き継いで結晶化できる。
【0199】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記半導体膜は、ケイ
素よりなる構成である。
【0200】上記の構成によれば、非晶質のケイ素膜か
ら、結晶性のケイ素膜を作製することができる。
【0201】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記パルスレーザの発
振源として、波長400nm以下のレーザ光を発振する
エキシマレーザを用いる構成である。
【0202】上記構成のように、波長400nm以下の
エキシマレーザ光であれば、ケイ素膜に対する吸収係数
が極めて高く、ガラス基板に熱的ダメージを与えること
なく、ケイ素膜のみを瞬時に加熱することができる。し
たがって、効率的に半導体膜を溶融し、結晶化できる。
【0203】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記エキシマレーザ光
は、上記半導体膜表面において、エネルギー密度が20
0mJ/cm2 以上600mJ/cm2 以下である構成
である。
【0204】上記構成のエネルギー密度範囲によれば、
非晶質ケイ素膜を全体にわたって確実に溶融できる。
【0205】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記レーザ照射におい
て、レーザ光を複数に分配し、複数の上記照射領域を照
射する構成である。
【0206】上記構成によれば、複数の領域を溶融させ
て、より効率よく結晶化できる。
【0207】本発明に係る半導体装置の製造方法は、以
上のように、上記構成において、上記複数の上記照射領
域に対して、領域ごとに独立に照射領域の移動方向を制
御する構成である。
【0208】上記構成によれば、例えば、複数の領域ご
とに、それぞれ走査方向とピッチ移動方向を制御し、さ
らに結晶の成長方向を制御して好ましい結晶粒界構造を
設計することにより、領域ごとにキャリア伝導方向が異
なる場合であっても、適切な結晶粒界構造を形成でき
る。
【0209】本発明に係る半導体装置の製造装置は、以
上のように、上記構成の半導体装置の製造方法を行う構
成である。
【0210】上記構成によれば、本発明に係る半導体装
置の製造装置は、上述の半導体装置の製造方法を行う。
したがって、上述のように効率よく半導体膜を結晶化で
きる。
【0211】本発明に係る半導体膜の製造装置は、以上
のように、上記レーザ照射中に上記照射領域を移動させ
る、照射領域移動手段を備えている構成である。
【0212】上記構成によれば、レーザ光の照射中に、
上記照射領域移動手段が照射領域を移動させるようにな
っている。したがって、上述した半導体装置の製造方法
と同様に、半導体膜を効率よく結晶化できる。
【0213】本発明に係る半導体膜の製造装置は、以上
のように、上記構成において、上記レーザ光を複数に分
配し、複数の上記照射領域を照射する、光分配手段を備
えている構成である。
【0214】上記構成によれば、光分配手段は、レーザ
光の照射中にレーザ光を分配し、半導体膜上の複数の領
域を照射する。したがって、例えば光分配手段がレーザ
光を分配しない場合と比べて、より多くの領域を照射す
ることができ、よってさらに効率よく半導体膜を結晶化
することができる。
【0215】本発明に係る半導体装置は、以上のよう
に、上述した半導体装置の製造方法によって製造される
構成である。
【0216】上記構成によれば、本発明に係る半導体装
置は、効率よい製造方法によって製造された半導体装置
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施の一形態に係る半導体
装置に用いられる結晶性ケイ素膜の製造工程の一部を示
す説明図である。(b)は、(a)に示す工程における
ケイ素膜の結晶化を示す説明図である。
【図2】(a)は、活性領域部の構成を示す説明図であ
る。(b)は、結晶性ケイ素膜における結晶粒界を示す
説明図である。
【図3】(a)〜(e)は、上記半導体装置の一例を示
す断面工程図である。
【図4】レーザ照射装置の概略の構成を示す説明図であ
る。
【図5】(a)は、遮蔽板を用いない場合のレーザ光の
強度プロファイルを示す説明図である。(b)は、遮蔽
板を用いた場合のレーザ光の強度プロファイルを示す説
明図である。
【図6】本発明の別の実施形態における、非晶質ケイ素
膜上の照射領域を示す説明図である。
【符号の説明】
10 TFT(半導体装置) 13 結晶性ケイ素膜(半導体膜) 20 レーザ光 (レーザ) 23 非晶質ケイ素膜(半導体膜) 30 照射領域 40 レーザ照射装置(半導体膜の製造装置) 45 ポリゴンミラー(照射領域移動手段) 46 ミラー(光分配手段) 47 ステージ(照射領域移動手段) W ピッチ
フロントページの続き (72)発明者 中川 和男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中尾 政之 千葉県松戸市新松戸4−272−D805 (72)発明者 畑村 洋太郎 東京都文京区小日向2丁目12番11号 Fターム(参考) 5F052 AA02 BA02 BA04 BA07 BA18 BB07 DA02 DB03 FA03 JA01 5F110 AA01 BB02 BB10 BB11 CC02 DD02 DD13 EE03 EE38 EE44 FF02 FF29 FF30 FF32 FF36 GG02 GG13 GG25 GG35 GG45 HJ01 HJ04 HJ12 HJ23 HL01 HL03 HL07 HL11 HL12 NN04 NN23 NN24 NN35 PP03 PP04 PP05 PP06 PP24 PP40 QQ11 QQ23 QQ24

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ照射により照射領域が溶融され、そ
    の後の固化によって生じる結晶領域を含んでいる半導体
    膜を有する、半導体装置の製造方法において、 上記レーザ照射中に、上記照射領域を移動させることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】溶融した上記半導体膜の横方向の結晶化速
    度よりも大きい速度で、上記照射領域を移動させること
    を特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】上記レーザ照射中に上記照射領域を移動さ
    せる方向は、上記照射領域の長辺に対して垂直な方向で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】上記レーザは、パルスレーザであり、 上記照射領域を、さらにパルス照射停止ごとに所定のピ
    ッチでピッチ移動させることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】上記ピッチは、一度のパルスレーザ照射中
    に溶融される領域の上記ピッチ移動の方向にわたる幅よ
    りも、小さいことを特徴とする請求項4記載の半導体装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】上記レーザ照射中に上記照射領域を移動さ
    せる方向と、上記ピッチ移動させる方向とは、互いに平
    行であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置
    の製造方法。
  7. 【請求項7】上記ピッチは、一度のパルスレーザ照射中
    に溶融される領域のうち、上記レーザ照射中に上記照射
    領域を移動させる方向に固化が進行した領域の、上記ピ
    ッチ移動の方向にわたる幅よりも、小さいことを特徴と
    する請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】上記パルスレーザ光のビーム強度プロファ
    イルは、 上記ピッチ移動させる方向に対して後ろ側において、ほ
    ぼ不連続的に0まで低下するようになっていることを特
    徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の半導
    体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】上記パルスレーザ光の強度は、膜が厚み方
    向にわたって完全に溶融する強度以上であることを特徴
    とする請求項4ないし8のいずれか1項に記載の半導体
    装置の製造方法。
  10. 【請求項10】上記半導体膜は、ケイ素よりなることを
    特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の半
    導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】上記パルスレーザの発振源として、波長
    400nm以下のレーザ光を発振するエキシマレーザを
    用いることを特徴とする請求項4ないし10のいずれか
    1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】上記エキシマレーザ光は、上記半導体膜
    表面において、エネルギー密度が200mJ/cm2
    上600mJ/cm2 以下であることを特徴とする請求
    項11記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】上記レーザ照射において、レーザ光を複
    数に分配し、複数の上記照射領域を照射することを特徴
    とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の半導
    体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】上記複数の上記照射領域に対して、領域
    ごとに独立に照射領域の移動方向を制御することを特徴
    とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14のいずれか1項に記
    載の半導体装置の製造方法を行う半導体装置の製造装
    置。
  16. 【請求項16】レーザ照射により照射領域を溶融し、そ
    の後の固化によって生じる結晶領域を含む半導体膜を製
    造する、半導体膜の製造装置において、 上記レーザ照射中に上記照射領域を移動させる、照射領
    域移動手段を備えていることを特徴とする半導体膜の製
    造装置。
  17. 【請求項17】上記レーザ光を複数に分配し、複数の上
    記照射領域を照射する、光分配手段を備えていることを
    特徴とする請求項16に記載の半導体膜の製造装置。
  18. 【請求項18】請求項1ないし14のいずれか1項に記
    載の半導体装置の製造方法により製造される半導体装
    置。
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