JP2003248086A - 埋設廃棄物の貯蔵方法 - Google Patents
埋設廃棄物の貯蔵方法Info
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Abstract
下水の侵入を遅らせると共に廃棄物中の有害物質や放射
性核種が浸入してきた地下水中に溶出することを防止し
て、バリア機能を当初から確立すると共に、長期に亘っ
て維持できる埋設廃棄物の貯蔵方法を提供する。 【解決手段】 本発明による埋設廃棄物の貯蔵方法は、
複数の埋設廃棄物2を所定個数に纏めてモノリス6を形
成するものであり、モノリス6は、設置した型枠1の内
部に放射性廃棄物2を浮上状態に吊り下げ、次いで型枠
内にコンクリート7を充填して、所定の養生後に型枠を
脱型することを特徴とすることで放射性廃棄物2を封入
するモノリス6から打ち継ぎ部を排除している。
Description
を纏めてモノリス化すると共に、埋設廃棄物を封入する
モノリスを打ち継ぎなく形成することで地下水の浸入を
防止する埋設廃棄物の貯蔵方法に関する。
業廃棄物や一般廃棄物を埋設するための処分施設、さら
には、原子力発電における高、低レベル放射性廃棄物を
埋設するための処分施設に関する廃棄措置を社会生活に
障害を与えることなく如何に処理するかが近年における
最大のテーマとなっている。
に関しては、これらが人間の生活環境に影響を与えない
ように埋設する必要から、図4に示すように、放射性廃
棄物を収納するためのRC外周壁24が構成されてい
る。しかして、RC外周壁24の内部に隔壁25によっ
て区切られながらRC躯体19が設置されており、RC
躯体19の内部には、放射性廃棄物2を個別に積層させ
て貯蔵することによって多数の放射性廃棄物2を地下に
埋設する施設が計画されている。
2を収納するRC躯体19の内部に地下水を浸入させな
いように、地下水が浸入し難いベントナイト等の粘土系
充填材をRC躯体19の外周に設置することが考えられ
ている。
9の内部に浸入するのを大きく遅らせるためと、放射性
廃棄物2の中に存在する有害物質や放射性核種が浸入し
てきた地下水中に溶出して施設外に漏出するのを防止す
るために、図示のようにRC躯体19の外周において、
十分な厚さで取り囲む粘土系充填材16、17及び上部
にも粘土系充填材20として設置されている。
性廃棄物2は、その空隙部分にモルタルもしくはコンク
リート等のセメント系充填材21を充填することで安定
的に貯蔵されているが、最終的には、埋め戻し材22に
よって閉鎖されている。
ト系充填材21は、モルタルもしくはコンクリート等か
ら構成されていることから、本質的には微細な亀裂を有
していると共に、放射性廃棄物2を貯蔵している長期間
においては経年的に多くの亀裂が発生することになり、
遮水効果を期待できない。
ント系充填材に発生する亀裂等による遮水性能の低下を
改善することが嘱望されていた。
に鑑みて、その改善を図るために提案するものであり、
複数の埋設廃棄物を所定個数に纏めてモノリス化すると
共に、封入するモノリスを形成するに際して、モノリス
の底部と上部との間に打ち継ぎ部が形成されるのを回避
すると同時に、小型のモノリスを構築することによっ
て、セメント系材料が本質的に排除することのできない
亀裂等を発生し難くして遮水性の向上を図るものであ
る。
よって埋設廃棄物への地下水の接触を大きく遅らせると
共に、廃棄物の中に存在する有害物質や放射性核種が浸
入してきた地下水中に溶出して施設外に漏出するのを防
止するすることによって、遮水性能や放射性核種遅延性
能等のバリア機能を当初から確立しながら、長期に亘っ
てこのバリア機能を維持できる処分施設を提供してい
る。
ある埋設廃棄物の貯蔵方法は、地下に形成したRC外周
壁に複数の埋設廃棄物を配置してRC外周壁と埋設廃棄
物間を粘土系充填材で充填する埋設廃棄物の貯蔵方法で
あって、複数の埋設廃棄物を所定個数に纏めたモノリス
を形成し、地下に形成した粘土系充填材で充填するRC
外周壁にこのモノリスを積層させることを特徴としてお
り、モノリスにおいて埋設廃棄物への地下水の浸入を大
きく遅らせると共に、廃棄物中の有害物質や放射性核種
が浸入してきた地下水中に溶出することを防止して、遮
水性能や放射性核種遅延性能等のバリア機能を当初から
確立すると共に、長期に亘ってこのバリア機能を維持さ
せている。
貯蔵方法は、請求項1に記載の埋設廃棄物の貯蔵方法に
おいて、モノリスを、設置した型枠の内部に埋設廃棄物
を浮上状態で吊り下げ、しかる後に型枠内にコンクリー
トを充填して所定の養生後に脱型することで形成するこ
とを特徴としており、上記機能に加えて、モノリスの底
部と上部との間に打ち継ぎ部を無くしてモノリスにおけ
る遮水性の向上を図っている。
法は、複数の埋設廃棄物を所定個数に纏めたモノリス
を、設置した型枠の内部に埋設廃棄物を浮上状態で吊り
下げ、しかる後に型枠内にコンクリートを充填して所定
の養生後に脱型することで形成しており、しかる後に、
作成したモノリスを地中埋設施設に搬入して粘土系充填
材で充填するRC外周壁に積層することで埋設し、これ
に埋め戻しを行うことによって廃棄物処理の完全を期し
ている。
廃棄物を打ち継ぎの無いモノリスに封入して、粘土系充
填材を充填しているRC外周壁にモノリスを積層するこ
とでセメント系充填材に発生する亀裂等による遮水性能
の低下を補完して、遮水性能や放射性核種遅延性能等の
バリア機能に優れた地中埋設施設を構築している。以下
に、本発明による埋設廃棄物の貯蔵方法に関する実施の
形態を図面に基づいて詳細に説明する。
法に従って、埋設廃棄物を打ち継ぎの無いモノリスに封
入する各工程を示している。
棄物を型枠の内部に浮上状態で吊り下げる工程であり、
図において1は型枠、2はモノリスに封入される放射性
廃棄物であって、型枠1の内部にロッド等の吊下げ治具
3によって浮き上がらせた状態で配置されている。
ンクリート4の上に所定の形態で設定されており、その
上端面5は開放されている。放射性廃棄物2は、吊下げ
治具3によって吊り下げられながら型枠1の内部に搬入
されており、封入されたモノリスの中央部分に位置する
高さに停止されている。
成するコンクリートを充填する工程を示している。
放射性廃棄物2を吊下げ治具3によって浮上位置に吊り
下げられたままの状態で、型枠1の上端面5からそ内部
に打設されるものであり、放射性廃棄物2の左右上下に
配置されるコンクリートの厚さが均一になるように施工
されている。
リートの内部に配置してモノリスを構成する工程を示し
ている。
は、打ち継ぎのない状態で構成され、蒸気養生されるこ
とによってモノリスの品質を安定された状態に形成され
ている。
埋設して永久処分する廃棄物処分施設への収納について
説明する。
施設の概要を示しており、図3は、同廃棄物処分施設に
モノリスを搬入して設置する経過を示している。
うに、地上10から所定の深さに掘削された位置に敷設
された地中連続壁11の内面に空間8を確保するため
に、築造されている底版12と側壁13及び側壁13の
上に打設されるRC屋根14から構成されている。RC
屋根14の内面にはクレーン15が設置されていて、モ
ノリスの搬入時に稼働するように構成されている。
の内側にベントナイト等の粘土系充填材16、17を配
置する状態を示している。ブロック状に形成された側部
粘土系充填材16と底部粘土系充填材17は、底版12
と側壁13の内側に敷設されることで、廃棄物処分施設
9の内部には、ベントナイト等の粘土系充填材16、1
7から構成される難透水バリアが構築されている。
7には、これを構成しているベントナイトブロックに極
端な集中荷重が働かないように、さらに厚さ1mのRC
床版18を配置している。
分施設内の埋め戻し状態であり、図3(b)は、廃棄物
処分施設を最終的に埋設する状態を示している。
クレーン15を活用して順次に搬入されるものであり、
所定形態に積層されながら配置されている。さらに、配
置されたモノリス6と底版12、側壁13との間には、
予め充填されているベントナイト等の側部粘土系充填材
16と底部粘土系充填材17と共に、各モノリス6の空
隙を埋めるためにモルタルもしくはコンクリート等のセ
メント系充填材21を充填している。
材16と同等の粘土系充填材を敷設しており、結果的に
モノリス6の全域は、粘土系充填材及びモルタルもしく
はコンクリート等で封鎖されることによって、遮水性能
や放射性核種遅延性能等のバリア機能を当初から確立し
ている。
(a)に示すように埋め戻し材22によって掘削面まで
埋め戻されているが、最終的には、図3(b)のように
クレーン15やRC屋根等を撤去して、廃棄物処分施設
9における内部埋め戻し材22と同様の材質から成る地
中埋め戻し材23によって低レベルの放射性廃棄物2を
処理している。
貯蔵方法は、上記実施の形態で説明したように、複数の
埋設廃棄物を所定個数に纏めてモノリス化すると共に、
埋設廃棄物を打ち継ぎの無いモノリスに封入することに
よって遮水性能や放射性核種遅延性能等のバリア機能に
優れた状態を長期に亘って維持することを可能にしてい
る。
に説明してきたが、本発明による埋設廃棄物のモノリス
化方法は、上記実施の形態に何ら限定されるものでな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、出願時に
おいて既に公知のものを適用することによる種々の変更
が可能であることは当然のことである。
は、地下に形成したRC外周壁に複数の埋設廃棄物を配
置してRC外周壁と埋設廃棄物間を粘土系充填材で充填
する埋設廃棄物の貯蔵方法において、複数の埋設廃棄物
を所定個数に纏めたモノリスを形成し、地下に形成した
粘土系充填材で充填するRC外周壁にこのモノリスを積
層させることを特徴としているので、モノリスにおいて
埋設廃棄物への地下水の浸入を大きく遅らせると共に、
廃棄物中の有害物質や放射性核種が浸入してきた地下水
中に溶出することを防止して、遮水性能や放射性核種遅
延性能等のバリア機能を当初から確立すると共に、長期
に亘ってこのバリア機能を維持できる効果を奏してい
る。
・請求項1に記載の埋設廃棄物の貯蔵方法において、モ
ノリスを、設置した型枠の内部に埋設廃棄物を浮上状態
で吊り下げ、しかる後に型枠内にコンクリートを充填し
て所定の養生後に脱型することで形成することを特徴と
しているので、上記効果に加えて、モノリスの底部と上
部との間に打ち継ぎ部を無くしてモノリスにおける遮水
性の向上を図ることができる効果を奏している。
ノリス化の実施形態図
設の概要図
土間コンクリート、 5 上端面、 6 モノリス、
7 コンクリート、 8 空隙、 9 廃棄物処分施
設、 10 地上、11 地中連続壁、 12 底版、
13 側壁、 14 RC屋根、15 クレーン、
16 側部粘土系充填材、 17 底部粘土系充填材、
18 RC床版、 19 RC躯体、 20 上部粘土
系充填材、21 セメント系充填材、 22 内部埋め
戻し材、23 地中埋め戻し材、 24 RC外周壁、
25 隔壁、
Claims (2)
- 【請求項1】 地下に形成したRC外周壁に複数の埋設
廃棄物を配置してRC外周壁と埋設廃棄物間を粘土系充
填材で充填する埋設廃棄物の貯蔵方法であって、複数の
埋設廃棄物を所定個数に纏めたモノリスを形成し、地下
に形成した粘土系充填材で充填するRC外周壁に該モノ
リスを積層させることを特徴とする埋設廃棄物の貯蔵方
法。 - 【請求項2】 モノリスが、設置した型枠の内部に埋設
廃棄物を浮上状態で吊り下げ、しかる後に該型枠内にコ
ンクリートを充填して所定の養生後に脱型することで形
成されることを特徴とする請求項1に記載の埋設廃棄物
の貯蔵方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002048073A JP2003248086A (ja) | 2002-02-25 | 2002-02-25 | 埋設廃棄物の貯蔵方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002048073A JP2003248086A (ja) | 2002-02-25 | 2002-02-25 | 埋設廃棄物の貯蔵方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003248086A true JP2003248086A (ja) | 2003-09-05 |
Family
ID=28660966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002048073A Pending JP2003248086A (ja) | 2002-02-25 | 2002-02-25 | 埋設廃棄物の貯蔵方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003248086A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013113667A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Michiko Yamato | 放射性物質で汚染された土壌、汚泥又は焼却灰の処分方法 |
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CN104060632A (zh) * | 2014-06-13 | 2014-09-24 | 长江勘测规划设计研究有限责任公司 | 地下核电站放射性废水地下迁移防护系统 |
JP2015034799A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 清水建設株式会社 | 放射性廃棄物の埋設処分施設 |
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-
2002
- 2002-02-25 JP JP2002048073A patent/JP2003248086A/ja active Pending
Cited By (8)
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