JP6296276B2 - 放射性廃棄物の埋設処分施設 - Google Patents
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Description
図1は、この発明の実施の形態1である放射性廃棄物の埋設処分施設の概要構成を示す断面図である。また、図2は、図1に示した格納躯体の構成を示す水平断面図である。さらに、図3は、図1に示した格納躯体の構成を示す鉛直断面図である。図1に示すように、埋設処分施設は、埋設空間101を形成する岩盤などの下部地盤100上に、複数の格納躯体1が定置される。格納躯体1は、図2及び図3に示すように、内部に、複数の廃棄体3を格納する廃棄物格納空間2を形成し、複数の廃棄体が多段積みされている。廃棄体3は、放射性廃棄物がドラム缶などに詰められたものである。格納躯体1は、吊り上げまたは積載台車によって定置位置から移動可能である。また、格納躯体1は、例えば、コンクリートで形成され、その外縁部には、廃棄物格納空間2を包み込むように、モルタルなどの低拡散性材1aが配置される。なお、格納躯体1そのものに低拡散性を期待できる場合、外縁部に低拡散性材1aを配置しなくてもよい。非特許文献1に記載されたように、第1段階では、格納躯体1の排水や監視が行われ、その後、格納躯体1が定置された状態でベントナイトを混合したベントナイト混合土102によって覆土される。
実施の形態2では、図6に示すように、廃棄物格納空間2内であって、廃棄物格納空間2に格納された廃棄体3の間隙領域に収着性材4を充填している。収着性材4は、例えばセメント系材料である。
この実施の形態3では、図8及び図9に示すように、格納躯体1の外周をさらに金属板1bで覆うとともに、上部に吊り具1cを設けている。この金属板1b及び吊り具1cは、例えば、鉄やステンレスなどである。
この実施の形態4では、図12に示すように、複数の格納躯体1を内部に定置して保護する埋設処分施設である埋設処分施設躯体6が配置され、この埋設処分施設躯体6の外周面あるいは内周面に沿って埋設処分施設躯体6内部を囲むように覆う排水材7が配置される。図12では、埋設処分施設躯体6の外周面に排水材7が設けられ、図13では、埋設処分施設躯体6の内周面に排水材7が設けられている。この排水材7は、水を通しやすい材質であり、例えば、多孔質のコンクリート(ポーラスコンクリート)層で形成される。なお、埋設処分施設躯体6の底部は、下部地盤100上に形成された床板10を有する。また、埋設処分施設躯体6内部には、その底部であって、排水材7が形成する排水路が接続される監視坑8を有する。
この実施の形態5では、図16に示すように、複数の格納躯体1が上部に定置され、内部に水の集水機構及び排水機構を有した床板構造体20が設けられる。床板構造体20は、内部に監視坑21が設けられ、この監視坑21内に集水機構及び排水機構が配置される。集水機構及び排水機構の設置スペースを十分に確保するため、監視坑21の底面積は、広い方が好ましい。このため、監視坑21の床面積は床板構造体20の床面積の1/2以上となるようにしている。また、床板構造体20を、底板、側壁、天板による箱型躯体としている。
この実施の形態6では、図19に示すように、埋設処分施設躯体6内の格納躯体1間の隙間を、ベントナイトなどの吸水膨張性粘土を主成分とする充填材9で充填している。充填材9は、ベントナイト、ベントナイトと砂礫土砂等との混合材、ベントナイト原鉱を破砕した材料(特許文献1,2参照)、またはベントナイトを高密度の球状体に作成したペレット(特許文献3,4参照)である。これらの充填材9は、自然落下によって狭い隙間に充填することができる。また、図20に示すように、掘削した領域を埋める材料として、ベントナイトなどの吸水膨張性粘土を含む難透水性材料である充填材9を埋め戻し材料として使用し、この材料を格納躯体1間の隙間が充填されていてもよい。図20では、充填材9の上部がさらに土砂などの覆土材103によって覆土されている。
1a 低拡散性材
1b 金属板
1c 吊り具
2 廃棄物格納空間
3 廃棄体
4 収着性材
5 クレーン
6 埋設処分施設躯体
7 排水材
8,21 監視坑
9 充填材
10 床板
13 廃棄物
20 床板構造体
32 変質劣化帯
41a 水和反応領域
43 地下水
100 下部地盤
101 埋設空間
102 ベントナイト混合土
103 覆土材
Claims (7)
- 放射性廃棄物を地中に埋設処分する放射性廃棄物の埋設処分施設において、
前記放射性廃棄物を格納する格納躯体が複数個、定置され、
前記格納躯体は、吊り上げまたは積載台車によって前記定置位置から移動可能であり、
前記格納躯体の外縁部には、前記格納躯体内の廃棄物格納空間を包み込むように低拡散性材が配置され、
前記格納躯体の外縁部に配置される低拡散性材は、セメントと粉末状の酸化珪素及び/または珪砂を主成分とするモルタル材であり、かつ、混錬する水が水和反応に必要な量よりも少ないことを特徴とする放射性廃棄物の埋設処分施設。 - 前記複数個の格納躯体を定置して格納躯体を保護する埋設処分施設躯体の外周面あるいは内周面に沿って埋設処分施設躯体内部を囲むように覆う排水材が配置されたことを特徴とする請求項1に記載の放射性廃棄物の埋設処分施設。
- 前記複数個の格納躯体が上部に定置され、内部に水の集水機構及び排水機構を有した床板構造体が設けられることを特徴とする請求項1に記載の放射性廃棄物の埋設処分施設。
- 前記廃棄物格納空間内であって、前記廃棄物格納空間に格納された放射性廃棄物あるいは放射性廃棄物を収納した廃棄体の間隙領域に収着性材を充填したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の放射性廃棄物の埋設処分施設。
- 前記収着性材は、破砕された材料または粒状体材料であることを特徴とする請求項4に記載の放射性廃棄物の埋設処分施設。
- 前記格納躯体は、その外周がさらに金属板で覆われていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の放射性廃棄物の埋設処分施設。
- 前記埋設処分施設躯体内の前記格納躯体間の隙間を吸水膨張性粘土を主成分とする材料で充填することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の放射性廃棄物の埋設処分施設。
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