JP2003247995A - 生体関連物質マイクロアレイの製造方法 - Google Patents

生体関連物質マイクロアレイの製造方法

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JP2003247995A JP2002050390A JP2002050390A JP2003247995A JP 2003247995 A JP2003247995 A JP 2003247995A JP 2002050390 A JP2002050390 A JP 2002050390A JP 2002050390 A JP2002050390 A JP 2002050390A JP 2003247995 A JP2003247995 A JP 2003247995A
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Atsushi Takahashi
厚 高橋
Chiho Ito
千穂 伊藤
Takashi Akita
隆 秋田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維配列体を固定する際に生じる、繊維間に
存在する泡を、配列を乱さないように除去することによ
って、安定的に生産できるマイクロアレイの製造方法を
提供する。 【解決手段】 繊維配列体を固定する前に樹脂を減圧脱
泡し、減圧脱泡した樹脂を充填した後、さらに減圧する
工程を用いることによって、繊維間に混入した細かな泡
を、配列を乱さずに取り除くことができ、且つ空洞のな
いマイクロアレイが製造できる。すなわち、本発明は、
以下の工程を含む生体関連物質マイクロアレイの製造方
法、である。 (1) 生体関連物質が固定された複数の繊維を集束し
繊維配列体を形成する工程。 (2) 繊維配列体の繊維間に減圧脱泡した液状樹脂を
流し込み、さらに液状樹脂が流動性を有している間に繊
維配列体を減圧下にさらし、液状樹脂を硬化する工程。 (3) 固定された繊維配列体を繊維の長手方向と交叉
する方向で切断する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高度に配列化され
た繊維集束物の薄片に関する。該薄片は、臨床検査、食
品検査等の分野などに利用できる生体関連物質がキャプ
チャープローブとして固定化されたマイクロアレイとし
て使用される。
【0002】
【従来の技術】近年、多数遺伝子の一括発現解析を可能
とするDNAマイクロアレイ法(DNAチップ法)と呼
ばれる新しい分析法が開発され注目を集めている。この
方法は、いずれも核酸−核酸間ハイブリダイゼーション
反応に基づく核酸の検出法である点で、従来のノーザン
ブロット法、サザンブロット法等と同じ原理である。し
かし、マイクロアレイ又はチップと呼ばれる平面基盤片
上に、多数のDNA断片が高密度に整列固定化されたも
のが用いられている点に大きな特徴がある。
【0003】マイクロアレイ法の具体的使用法として
は、例えば、研究対象細胞の発現遺伝子等を蛍光色素等
で標識したサンプルを平面基盤片上でハイブリダイゼー
ションさせ、互いに相補的な核酸(DNA又はRNA)
同士を結合させ、その箇所を蛍光色素等でラベル後、高
解像度解析装置で高速に読みとる方法が挙げられる。こ
うして、サンプル中のそれぞれの遺伝子量を迅速に推定
できる。この新しい方法の導入により、反応検体の微量
化と、その反応検体を再現性よく多量・迅速・系統的に
分析、定量することが可能となってきた。
【0004】マイクロアレイの代表的な例としては、D
NAをガラス基板上に区分けして固定化したもの〔Scie
nce 270., 467-470(1995)〕、半導体チップの製造に用
いられるホトリゾグフィー技術を用いて、核酸を1個づ
つシリコン基板上の区分けした領域に合成したもの(US
P 5,445,934号)等が挙げられる。また、本発明者らの
一部も核酸を固定化した繊維を規則的に配列させ固定し
た後、スライスすることによって得られるマイクロアレ
イを開示している(WO 00/53736号)。
【0005】上記繊維を利用したマイクロアレイは、例
えば、(1) 生体関連物質を繊維に固定し、それらの中空
繊維を複数本、平行に集束し繊維配列体を形成する工
程、(2) 繊維配列体を、樹脂等を使用し固定する工程、
(3) 固定した配列体を繊維の長軸と交叉する方向で切断
を繰り返し、薄片を得る工程、によって作成される。し
かし、上記(2)の工程において、樹脂等で固定する際、
繊維間に気泡が混入する問題があった。繊維間に気泡が
混入すると、(1)の工程で集束した繊維配列に乱れが生
じる。また、(3)の工程で得られた薄片中に気泡が原因
による空洞を生じる。
【0006】繊維間の気泡を除去する方法としては、中
空糸膜モジュールの製造方法において、装置に振動を与
え脱泡方法が記載されている(特開平3-114515号公報参
照)。上記の中空糸膜モジュールは、中空繊維は集束さ
れているものの、その配列は、規則的ではなく、また脱
泡操作中に配列がみだれても問題とはならない。しか
し、本発明の繊維配列体は、所定の間隔をもって高密度
に配列されていることが特徴であり、配列後の操作で配
列に乱れが生じることは、非常に好ましくない。よっ
て、上記の振動を与えて脱泡する方法は、採用できる技
術ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維配列体
を固定する際に生じる、繊維間に存在する泡を、配列を
乱さないように除去することによって、安定的に生産で
きるマイクロアレイの製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために、鋭意検討した結果、繊維配列体
を固定する前に樹脂を減圧脱泡し、減圧脱泡した樹脂を
充填した後、さらに減圧する工程を用いることによっ
て、繊維間に混入した細かな泡を、配列を乱さずに取り
除くことができ、且つ空洞のないマイクロアレイが製造
できることを見いだし、本発明に至った。
【0009】すなわち、本発明は、以下の工程を含む生
体関連物質マイクロアレイの製造方法、である。 (1) 生体関連物質が固定された複数の繊維を集束し
繊維配列体を形成する工程。 (2) 繊維配列体の繊維間に減圧脱泡した液状樹脂を
流し込み、さらに液状樹脂が流動性を有している間に繊
維配列体を減圧下にさらし、液状樹脂を硬化する工程。 (3) 固定された繊維配列体を繊維の長手方向と交叉
する方向で切断する工程。 生体関連物質は、上記(2)の工程で繊維配列体を樹脂
で固定した後に各繊維に固定しても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で製造されるマイクロアレイは、生体関連物質が
保持された複数の繊維が集束され、該集束物を繊維の長
手方向に交叉する方向で切断を繰り返すことにより得る
ことができる。
【0011】本発明において、生体関連物質とは、以下
の(1)〜(3)の物質からなる群から選択されるいずれかの
ものが挙げられるが、核酸が好ましい。 (1) 核酸、アミノ酸、糖又は脂質 (2) 上記(1)の物質のうち少なくとも1種類の成分から
なる重合物 (3) 上記(1)又は(2)の物質と相互作用を有する物質 例えば、生体関連物質として核酸を用いる場合には、生
細胞からのDNA又はRNAの調製は、公知の方法、例
えばDNAの抽出については、Blinらの方法(Nucle
ic Acids Res.3.2303(1976))等により、また、RNAの
抽出については、Favaloroらの方法(Methods.E
nzymol.65.718(1980))等により行うことができる。更に
は、鎖状若しくは環状のプラスミドDNA又は染色体D
NAが用いられる。これらのDNAは、制限酵素若しく
は化学的に切断したDNA断片、試験管内で酵素等によ
り合成されたDNA又は化学合成したオリゴヌクレオチ
ド等を用いることもできる。
【0012】本発明に用いられる繊維としては、合成繊
維、半合成繊維、再生繊維、無機繊維等が挙げられる。
【0013】合成繊維の例としては、ナイロン6、ナイ
ロン66、芳香族ポリアミド等のポリアミド系の各種繊
維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等のポリエステ
ル系の各種繊維、ポリアクリロニトリル等のアクリル系
の各種繊維、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオ
レフィン系の各種繊維、ポリビニルアルコール系の各種
繊維繊維、ポリ塩化ビニリデン系の各種繊維、ポリ塩化
ビニル系繊維、ポリウレタン系の各種繊維、フェノール
系繊維、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエ
チレン等からなるフッ素系繊維、ポリアルキレンパラオ
キシベンゾエート系の各種繊維などが挙げられる。ま
た、衣料用以外の、例えば、ポリカーボネート、ポリメ
チルメタクリレートやポリスチレンなどの透明非晶質高
分子を主材料とした光学繊維なども用いることができ
る。
【0014】半合成繊維の例としては、セルロースジア
セテート、セルローストリアセテート、キチン、キトサ
ン等を原料としたセルロース系誘導体各種繊維、プロミ
ックスと呼称される蛋白質系の各種繊維などが挙げられ
る。
【0015】再生繊維の例としては、ビスコース法や銅
−アンモニア法、或いは有機溶剤法によるセルロース系
の各種再生繊維(レーヨン、キュプラ、ポリノジック
等)などが挙げられる。
【0016】無機繊維の例としては、ガラス繊維、炭素
繊維などが挙げられる。
【0017】また、本発明に用いることができる上記繊
維についてカーボンブラックなどを添加することによ
り、繊維材料自体がもつ自己蛍光を抑制することもでき
る。
【0018】繊維の形状としては、中実繊維、中空繊
維、多孔質繊維、非多孔質繊維のいずれも使用すること
ができる。
【0019】上記の繊維は、所定の間隔をもって互いに
平行に配置することにより、繊維配列体を得ることがで
きる。配置の方法は、例えば粘着シート等のシート状物
に複数の繊維を平行に配置して固定した後、このシート
を螺旋状に巻き取る方法、複数の穴の開いた多孔板2枚
を重ね、それらの多孔板に存在する各穴に、各繊維を通
過させ、2枚の多孔板の間隔を開くことにより2枚の多
孔板の間で集束させる方法等がある。
【0020】上記の方法等で集束された繊維配列体は、
その配列性を保つために硬化性樹脂等で包埋される。包
埋材としては、ポリウレタン、エポキシ、シリコン樹脂
等からなる包埋材が好ましい。蛍光強度を抑制する観点
から、包埋材にはカーボンブラックなどを分散させるこ
とが好ましい。
【0021】繊維配列体を固定する際は、例えば容器内
に配置された繊維配列体に上記包埋材を流し込むことに
より実施される。この際、樹脂内に含まれる気泡を除去
するために脱泡操作を行う。本発明の脱泡操作とは、
(a) 予め包埋材を減圧処理し、包埋材内部に含まれる
気泡を除去する工程、(b) 上記包埋材を流し込んだ繊維
配列体を減圧下にさらす工程を含むものである。
【0022】上記(a)の工程は、好ましくは1Pa以下
の減圧度で実施する。この工程で十分に脱泡操作を行わ
なければ、次の工程(b)で脱泡の対象となる泡が増加
し、繊維配列体の配列を乱す。
【0023】上記(b)の工程は、包埋材が流動性を有す
る間に実施する。「流動性を有している間」とは、包埋
材が繊維配列体における隣り合う繊維間になめらかに充
填される程度の粘度を有する間という意味である。具体
的には、初期粘度は1000〜2500センチポイズ、
ポットライフ(50000センチポイズになるまでの時
間)は20〜1時間程度である。例えば、繊維配列体の
作成時に上記の2枚の多孔板を使用した場合、初期粘度
が低すぎると繊維が貫通している多孔板から樹脂が漏れ
出すことが多く、また粘度が高すぎると、樹脂内に気泡
が取り残されることが多い。本工程において、減圧度を
小さくすることは好ましくない。また急激に減圧するの
ではなく、徐々に減圧することが好ましい。減圧度を高
くし、また急激に行うことにより、繊維配列体中に残っ
ている気泡が急激に大きくなることがある。また繊維や
治具に存在する傷などから気泡が発生してしまう。この
ような気泡の発生を抑えるためには、繊維配列体に包埋
樹脂を充填した後の減圧度は0.1〜20hPa程度が
好ましい。
【0024】上記の2工程の使用に適した包埋剤として
は、ポリウレタン樹脂が好ましい。
【0025】包埋材で配列体を固定する際、繊維配列体
の配置方法は、繊維の長軸が地表面に対して垂直に配列
するように配置する縦型ポッティングと、繊維の長軸が
平行に配列するように配置する横型ポッティングがあ
る。繊維間に気泡が存在する場合、その気泡は比重差に
より上方に移動する。これらの移動の妨げにならないよ
うに脱泡するためには縦型ポッティングにより繊維配列
体を固定することが好ましい。
【0026】また、本発明において、繊維配列体の構成
部材として、多孔質からなる中空繊維を使用した場合、
気泡を脱泡する際、減圧によって中空繊維内に存在する
空気が多孔部分を通じて樹脂側に出てきてしまう恐れが
ある。よって、中空繊維は非多孔質であることが好まし
い。本発明でいう非多孔質とは、特に限定はされない
が、空孔率10%以下、更に好ましくは3%以下であ
る。
【0027】なお、各繊維に生体関連物質を固定する工
程は、繊維に種類により選択される。例えば、中実繊維
を使用する場合は配列体を形成する前に各繊維に生体関
連物質を固定することが好ましい。また、中空繊維を使
用する場合は、配列体を形成した後に、各繊維に生体関
連物質を固定しても良い。
【0028】固定方法としては、繊維に生体関連物質を
含む試料を注入した後、繊維と生体関連物質との間の各
種化学的又は物理的な相互作用、すなわち、繊維に存在
する官能基と核酸のヌクレオチド、ヌクレオシドを構成
する成分との間の化学的又は物理的な相互作用を利用す
ることができる。例えば、無修飾の生体関連物質を繊維
に固定化する場合には、生体関連物質と繊維とを作用さ
せた後、ベーキングや紫外線照射により固定できる。ま
た、アミノ基で修飾された生体関連物質を繊維に固定化
する場合には、グルタルアルデヒドや1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)
等の架橋剤を用いて繊維の官能基と結合させることがで
きる。
【0029】また、生体関連物質を繊維に間接的に結合
しても良い。例えば、ゲルを介して、生体関連物質を繊
維に固定化してもよい。例えば、繊維として中空繊維を
使用する場合、中空繊維の中空部に生体関連物質を固定
化したゲルを充填して用いることにより生体関連物質を
固定化することもできる。ゲルを使用して生体関連物質
を固定化する場合、使用できるゲルの種類は、特に限定
されないが、例えば、アクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、
N−アクリロイルアミノエトキシエタノール、N−アク
リロイルアミノプロパノ−ル、N−メチロールアクリル
アミド、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、(メタ)アクリル酸、アリルデキストリン
等の単量体の1種類または2種類以上と、メチレンビス
(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート等との多官能性単量体を共重合し
たゲルが挙げられる
【0030】上記のごとく作成された繊維配列体は、繊
維の長手方向と交叉する方向でスライスすることによっ
て生体関連物質が固定されたマイクロアレイを作成する
ことができる。
【0031】
【実施例】本発明を以下の実施例により詳細に説明す
る。
【0032】<実施例1>直径0.32mmの孔が0.42ピッチ
で縦横各7列に合計49個配列された、厚さ0.1mmの多孔
板2枚を用い、その多孔板の全ての孔に、ポリカーボネ
ート製中空繊維(外径0.3mm)49本を通過させ、2枚の繊
維ガイド板の間隔を50mmとし治具に固定した後、糸を張
った状態で両端を固定し、地表面と平行に配列した横型
中空繊維配列体を得た。ポリウレタン樹脂接着剤(日本
ポリウレタン工業(株)ニッポラン4276、コロネート44
03)を適正配合比で配合し、10分間攪拌しながら減圧
脱泡を行った。脱泡後、調整した包埋材を静かに繊維配
列体に充填した。充填後、繊維間に気泡が発生してい
た。さらに真空乾燥機にて少しずつ減圧し13hPaに
て5分間減圧した後、ゆっくりとリークした。その結
果、繊維間に存在していた気泡はなくなった。作成した
繊維配列体の樹脂接着剤が硬化した後、中空繊維内に参
考例に記した組成の重合液を充填し、重合を行い、繊維
軸方向と垂直の方向でミクロトームを用い500μmに
切断することにより、マイクロアレイを得た。このマイ
クロアレイを観察したところ、配列に乱れのないマイク
ロアレイが作成できた。
【0033】<実施例2>実施例1と同様の方法にて作
成した中空繊維配列体に、ポリウレタン樹脂接着剤(日
本ポリウレタン工業(株)ニッポラン4276、コロネート
4403)を適正配合比で配合し、さらにカーボンブラック
を2wt%添加した状態で10分間攪拌しながら減圧脱
泡を行い、脱泡後静かに繊維配列体に充填した。樹脂自
体が黒いため、目視では繊維間に存在する気泡は確認で
きなかった。更に実施例2と同様にして減圧し、繊維配
列体の樹脂接着剤が硬化した後、中空繊維内に参考例に
記した組成の重合液を充填・重合を行った。繊維軸方向
と垂直の方向でミクロトームを用い500μmに切断す
ることにより、マイクロアレイを得た。その結果、配列
に乱れのないマイクロアレイを作成できた。
【0034】<比較例1>実施例1と同様にして繊維配
列体を作成した後、同じポリウレタン樹脂接着剤を用
い、攪拌した後減圧脱泡を行わずに静かに繊維配列体に
充填した。その後、実施例2と同様の方法にて繊維配列
体を減圧したところ、大量の泡が発生し、脱泡は出来た
ものの、繊維配列体の配列が乱れていることが確認でき
た。この繊維配列体を同様の方法で重合を行い、繊維軸
方向と垂直の方向でミクロトームを用い500μmに切
断することにより、マイクロアレイを得た。このマイク
ロアレイを、光学顕微鏡を用いて観察したところ、一部
の繊維配列が乱れたマイクロアレイとなっていた。また
一部気泡によると思われる穴があいている部分が確認さ
れた。
【0035】<比較例2>実施例2と同じポリウレタン
にカーボンブラックを添加したポリウレタン樹脂接着剤
を用い、比較例1と同じ手法でマイクロアレイを調整し
た。このマイクロアレイを、光学顕微鏡を用いて観察し
たところ、一部の繊維配列が乱れたマイクロアレイであ
ることが分かった。
【0036】
【発明の効果】本発明において、繊維配列体に、減圧脱
泡した包埋材を含浸させた後、包埋材が流動性を有して
いる間に、再度繊維配列体を減圧下にさらすことによ
り、繊維間に残存する微細な気泡をも、配列制度を乱す
ことなく効率的に取り除くことが可能となり、配列密度
が正確なマイクロアレイを安定的に生産できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を含む生体関連物質マイクロ
    アレイの製造方法。 (1) 生体関連物質が固定された複数の繊維を集束し
    繊維配列体を形成する工程。 (2) 繊維配列体の繊維間に減圧脱泡した液状樹脂を
    流し込み、さらに液状樹脂が流動性を有している間に繊
    維配列体を減圧下にさらし、液状樹脂を硬化する工程。 (3) 固定された繊維配列体を繊維の長手方向と交叉
    する方向で切断する工程。
  2. 【請求項2】 以下の工程を含む生体関連物質マイクロ
    アレイの製造方法。 (1) 複数の繊維を集束し繊維配列体を形成する工
    程。 (2) 繊維配列体の繊維間に減圧脱泡した液状樹脂を
    流し込み、さらに液状樹脂が流動性を有している間に繊
    維配列体を減圧下にさらし、液状樹脂を硬化する工程。 (3) 繊維配列体の各繊維に生体関連物質を固定する
    工程。 (4) 繊維配列体を繊維の長手方向と交叉する方向で
    切断する工程。
  3. 【請求項3】 繊維が中空繊維である請求項1又は2記
    載の生体関連物質マイクロアレイの製造方法。
  4. 【請求項4】 中空繊維が非多孔質であることを特徴と
    する請求項3記載の生体関連物質マイクロアレイの製造
    方法。
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