JP2003245820A - 溶接裏当て用鋼板の製造装置 - Google Patents
溶接裏当て用鋼板の製造装置Info
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Abstract
ことのできる溶接裏当て用鋼板の製造装置を提供する。 【解決手段】 基台100上に取り付けられた溶接裏当
て用鋼板の製造装置は、帯鋸刃202を備えた上部可動
部200、その移動のための第1移動手段、被加工物で
ある複数枚の鋼板をクランプした状態で、帯鋸刃の走行
方向と直角な方向に移動可能な第2移動手段を具備する
クランパー、鋼板の下に置かれ、上部可動部の加工スト
ロークの終了時において、帯鋸刃と鋼板の底面とが平行
になるようにする斜面版108、帯鋸刃による加工深さ
を制御するため、該上部可動部の加工ストローク長を調
節する第3移動手段を具備するストッパー、上部可動部
が加工ストロークを終了したことを検知する検知手段、
前記検知手段からの信号による移動手段を制御する制御
手段、以上の構成により、鋼板の端部の切断後、所定の
溝群を形成することを特徴とする。
Description
材の溶接の際に用いられる溶接裏当て用鋼板の製造装置
に関し、更に詳細には、上記溶接母材の突き合わせ溶接
のための、真直な状態で提供され溶接母材の内寸に合わ
せて曲げて用いられる溶接裏当て用鋼板の製造装置に関
するものである。
角コラムは、梁との接合方法として図4に示されるよう
な角コラム2を鋼板(ダイヤフラムと呼ばれる)に溶接
接合し、そのダイヤフラム鋼板3に梁4を溶接接合す
る、いわゆる通しダイヤフラム接合形式と呼ばれる方法
が多用される。この接合形式を採用する場合、柱である
角コラムとダイヤフラム鋼板の溶接は図5に溶接部の断
面を示すように一般に突き合わせ溶接が用いられ、溶接
に際して裏当て金1が用いられる。角コラムの4つの角
部はある曲率をもった断面形状をなしており、このため
裏当て金もその曲率に沿った形状のものが用いられる。
は、良好な溶接をするためにできるだけ密着させる必要
がある。冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアルで、上
記隙間は1.5mm以下と規定されており、上記の隙間
がこの値を超えると、溶接の際に溶接欠陥が生ずる恐れ
がある。角コラムの角部の曲率の大きさは角コラムの板
厚によって異なることや、4つの角部で製造上のバラツ
キがあり、さらに、角コラムの製造メーカーによって角
部曲率の狙い値が異なること等のため、鉄骨の加工業者
は購入した角コラムの現物に合わせて裏当て金を製作す
るのが普通である。しかしながら、裏当て金は、プレス
機で一律に作製されているため、角コラムの角部内面曲
率のバラツキ等に対応できず、しかも作製された裏当て
金は常温での修正は不可能であるので、現場で種々の対
策を講じなければならず、角コラムを用いた鉄骨構造物
の製作品質および経済性を損なう大きな問題となってい
る。
方法についていくつかの提案がなされている。たとえば
特開平4−284997号公報においては裏当て金とす
べき長尺のスリット板をコラム内周長さに合わせた円筒
状の巻物に成型して切断し、これをコラム内の取り付け
位置に持ち込み、コラムを転回しながらコラム内壁に端
から順次ローラ等で押しつけてスポット溶接で固定して
いく方法が示されている。しかしながら、この方法はコ
ラムの移送スキッドや転回装置など大がかりな設備が必
要となり、適用できる場合が限られ現場作業には適さな
い。
に適用できる方法として実開昭63−157497号に
示されるような裏当て金とすべき平鋼に切り欠き溝をあ
らかじめ設けておき、使用するときに角コラムの内壁に
合わせて曲げるようにするものがある。
あらかじめ溝を設けておく方法においては、角コラムの
それぞれのコーナー部に対応する位置に一定の幅を有す
る角形の溝を4個ずつ設けたものが示されている。しか
しながら、その実施例に示された裏当て金にあっては、
溝を設けてあった部分の背面に凹みが生じ折れ線的な曲
がりとなり、これらにより角コラムの内壁との間に隙間
を生じ溶接不良すなわちルート部の欠陥となる。この実
開昭63−157497号には裏当て金の溝は形状、寸
法、深さ、ピッチ数を適宜変化させると記載されている
ものの、具体的な場合に応じてどのような考え方でどの
ようにしたら良いのかといったことは一切示されていな
い。
5679号においては、角コラムの内面側の曲率のバラ
ツキがある場合でも、溶接上全く問題のない程度まで隙
間を極力小さく抑えることができ、かつ加工しやすい裏
当て金用の鋼板が提案され、かつ実際に使用されてい
る。
の溶接裏当て用鋼板は、角コラムの突き合わせ溶接のた
めの真直な状態で提供され角コラムの内寸に合わせて曲
げて用いる裏当て用鋼板において、角コラムそれぞれの
角部内側の曲面部に当てるべき部分に一群の数が8個以
上10個以下のV溝の群を設け、前記V溝の深さは前記
裏当て用鋼板の板厚から1.7ないし4mm引いた値と
し、V溝の角度は一群のV溝の数をnとしたとき90/
n度以上110/n度以下であることを特徴とする。上
記特開平8−155679号で提案された角コラムの溶
接裏当て用鋼板は、上記の構成の通りであるが、上記の
V溝を加工するには、例えば特開平8−318420号
公報等に記載された先の尖った切削用刃物を用いて行わ
なければならないこと等から、市場に出されている実際
の裏当て用鋼板の溝形成部における残存板厚は、3.5
mmになっている。
板厚が3.5mmとなっているので、簡単なものでよい
が治具なしでは曲げることができないという問題があ
る。また、溝の加工に切削用刃物を用いなければならな
いため、製作に時間がかかることや、刃物の破損等から
相対的に製作コストが高くなってしまうという問題もあ
る。裏当て用鋼板を治具なしで曲げることができるよう
にするには、上記の残存板厚を薄くすればよいが、この
ような加工を行うには上記の刃物の破損等の危険性が更
に増すとともに、溶接の際に抜けが生じ、ロボット溶接
の場合には、作業が停止してしまい、設定のし直し等を
行わなければならず、作業効率が極端に落ちてしまうと
いう新たな問題が発生してしまう。
もに、上記残存板厚や溝ピッチを適切に設定することに
より、作業者が治具を用いずに曲げることができ、かつ
ロボット溶接を行ったとき抜けが起こらないように構成
した角コラムの溶接裏当て用鋼板を、特願2001−3
51258号で提案した。
1−351258号で提案したような溶接裏当て用鋼板
を効率よく製造することのできる溶接裏当て用鋼板の製
造装置を提供することを目的とするものである。
記(1)〜(10)の構成のいずれかにより解決され
る。 (1) 鋼管である溶接母材の湾曲部の内曲面部に当て
るべき部分に、一群の溝が並列に配置されて形成され、
真直な状態で提供され溶接母材の内寸に合わせて曲げて
用いられる溶接裏当て用鋼板の製造装置であって、基
台、この基台上に待機位置と作業位置との間で回動軸の
周りで回動可能に取り付けられ、帯鋸刃を備えた上部可
動部、この上部可動部の前記待機位置と作業位置との間
での移動、および該上部可動部のこの作業位置での加工
ストロークを実施させるための第1移動手段、前記基台
上に配置され、被加工物である複数枚の鋼板をクランプ
した状態で、帯鋸刃の走行方向と直角な方向に移動可能
なクランパー、前記上部可動部の加工ストロークの終了
時において、帯鋸刃と前記複数枚の鋼板の底面とが平行
になるようにするための平行化手段、前記クランパーを
帯鋸刃の走行方向と直角な方向に移動させるための第2
移動手段、不作動位置と作動位置との間で移動でき、作
動位置にあるとき、前記上部可動部の帯鋸刃による加工
深さを制御するため、該上部可動部の前記加工ストロー
ク長を調節するストッパー、このストッパーを前記不作
動位置と作動位置との間で移動する第3移動手段、前記
上部可動部が加工ストロークを終了したことを検知する
検知手段、および前記検知手段および入力手段からのデ
ータまたは信号に基づき、前記第1、第2および第3移
動手段の作動を制御するための制御手段を備え、以上の
構成により、クランパーによりクランプされた複数枚の
鋼板の端部を切断し、ついでクランパーを所定長移動さ
せることにより鋼板を所定長移動させるとともに、スト
ッパーを作動位置に移動させて、入力手段により入力さ
れた溝の深さ、ピッチおよび本数で前記溝群を形成する
ことを特徴とする溶接裏当て用鋼板の製造装置。 (2) 前記平行化手段が、前記クランパーに備えら
れ、前記複数枚の鋼板の下に置かれた斜面板である上記
(1)の溶接裏当て用鋼板の製造装置。 (3) 配置位置が変位された回動軸を用いることによ
り達成された平行化手段を用いた上記(1)の溶接裏当
て用鋼板の製造装置。 (4) 形成した溝数を計数するためのカウンターを備
えた上記(1)〜(3)のいずれかの溶接裏当て用鋼板
の製造装置。 (5) 前記ストッパーがメカストッパーである上記
(1)〜(4)のいずれかの溶接裏当て用鋼板の製造装
置。 (6) 前記溶接母材が、円形鋼管、楕円形鋼管または
角形鋼管等の多角形鋼管である上記(1)〜(5)のい
ずれかの溶接裏当て用鋼板の製造装置。 (7) 前記溶接裏当て用鋼板は、溶接母材の各湾曲部
の内曲面部に当てるべき部分に、一群の溝が並列に配置
されて形成されており、前記溝の形状は、その深さにお
ける50%以上の部分の両側面が平行な形状であり、そ
の溝位置における残存板厚が1.5〜2.5mmであ
り、一群の溝の数が4以上であり、各溝の幅が4mm以
下で、かつ溝のピッチが2.55mm以上であり、作業
者が治具を用いずに曲げることができ、かつロボット溶
接を行ったとき抜けが起こらないように構成されている
上記(1)〜(6)のいずれかの溶接裏当て用鋼板の製
造方法。 (8) 前記溶接母材が角形鋼管であり、前記溶接裏当
て用鋼板の一群の溝における溝数が12以下である上記
(7)の溶接裏当て用鋼板の製造装置。 (9) 前記溝の数が、曲げたときの外周長と内周長の
差を、溝の幅で除した値である上記(7)または(8)
の溶接裏当て用鋼板の製造装置。 (10) 前記溝の数が、曲げたときの外周長と内周長
の差を、溝の幅で除した値に1〜4を加えた値である上
記(7)または(8)の溶接裏当て用鋼板の製造装置。
発明の実施の態様による溶接裏当て用鋼板の製造装置に
ついて説明する。本発明の装置によって製造される溶接
裏当て用鋼板は、円形鋼管、楕円形鋼管または角形鋼管
等の多角形鋼管等のいずれの溶接母材用のものであって
よい。なお、本実施の形態においては、溶接母材を角コ
ラムすなわち角形鋼管として説明する。まず、製造装置
の説明にあたって、本製造装置によって製造される角コ
ラムについて説明する。図1は、本製造装置によって製
造される角コラムの溶接裏当て用鋼板を示す斜視図、図
2は、図1の裏当て用鋼板の正面図、および図3は、図
1の裏当て用鋼板を角コラムの角部に沿って曲げた状態
で表した正面図である。
すようにその曲げるべき部分にそれぞれ複数の一群の溝
10を設けたものである。このとき図6(a)に示す裏
当て用鋼板のそれぞれの溝の群の中央部間の距離mと図
6(b)に示す角コラム2の隣り合う角部内面の曲面部
の中央部間距離とをほぼ一致させることが好ましい。図
示した例では、2箇所に溝の群があるが、4箇所に溝を
設けたものを使用して角コラム内周全部を1本の裏当て
金で溶接を行うこともできる。
うに両側面が互いに平行な角形の溝であることが特に好
ましい。これにより、溝を鋸刃で加工することができる
ようになり、従来実施されていたものより大幅に加工コ
ストを下げることができる。各溝10の幅は、4mm以
下、好ましくは2mm以下、特に少なくとも溝の下半分
(溝の入り口から遠い方の)の最大幅が1.75mm以
下であることが好ましい。この幅は、上記した溶接の抜
けを考えると、狭ければ狭いほど望ましいが、狭くなる
と後に説明する理由により、溝の個数が多くなり加工に
時間とコストがかかるようになるので、また現在の所の
鋸刃の関係から下限は0.9mm程度である。
上、好ましくは12個以下、特に8〜10個とする。す
なわち裏当て用鋼板を曲げたときに角コラム内側の曲面
部に当たるべき部分の長さの範囲において4個以上10
個以下の溝を設けることが好ましい。また、各群におい
て溝を等間隔に配置する場合には、ピッチは2.55m
m以上とすることが好ましい。このピッチが上記の値未
満であると、溝形成部における鉄残存量が足りなくな
り、溶接の際に上記の抜けが生じやすくなる。なお、こ
の上限は、ピッチが大きくなりすぎると、裏当て用鋼板
の曲げた部分が実質的に円弧状にならず、多角形となっ
てしまい、この多角形の辺とコラムの円弧との間隙が大
きくなってしまうので、この間隙が0.4mm以下とな
るような、ピッチとすることが望ましい。
当て用鋼板を角コラムの角部に沿って曲げたときに、溝
の両側壁同士が互いに干渉し合わないようにすることが
好ましい(接触する程度であるならよい)。これを考え
ると、裏当て用鋼板における外周円の半径をr(m
m)、裏当て用鋼板の厚さをt(mm)、溝の数をn、
そして溝の幅をw(mm)とすると、次の式を満足する
ことが好ましい。n×w=2πr/4(角部における外
周長)−2π(r−t)/4(内周長)例えば、rを2
3mm、tを9mmとすると、外周長は36.11m
m、内周長は21.98mmとなるので、n×wの値
は、14.13となる。ここで、wの値を1.75mm
とすると、nは8.0個となる。なお、小数点1の位が
1以上である場合には、繰り上げた値による個数とする
ことが望ましい。
に対処するため、すなわち調節代として1個ないし4個
の溝を追加してもよい。本考案による裏当て用鋼板は容
易に曲げることができるので、曲げた後に角コラムの角
部に合わせたとき、合わない場合には、少し曲げ戻して
再度曲げ直すことが可能であるので、この調節代が特に
有用である。また溝形成部における残存板厚は、1.5
〜2.5mm、好ましくは、1.7〜2.3mmとす
る。これらの条件は理論的考案と実験による検証によっ
て定めたものである。
の形態による溶接裏当て用鋼板の製造装置の一例につい
て説明する。なお、本装置の基本的構造は、一般的な一
軸型帯鋸盤のそれであるので、以下の説明においては、
特に必要な場合を除き一般的な構造と同一の部分の詳細
な説明は省略する。図7は、本溶接裏当て用鋼板の製造
装置を後方(被加工物である鋼板Wの供給側)から見た
図である。この図において、符号100は装置の基台、
および符号200は上部可動部をそれぞれ示す。上部可
動部200は、図7において左部において、回動軸AX
(説明図である図8に示した)によって、待機位置(図
8に符号200W示した位置)と作業位置(図8に符号
200Aで示した。加工ストロークも含む。)の間で回
動可能に基台100に支持されている。上記上部可動部
200には、回転走行する帯鋸刃202が設けられてい
る。すなわち、帯鋸刃202は、上部可動部200が作
業位置にあるとき、図7および図8に表れた部分におい
て右から左に走行し、被加工物である鋼板Wに溝加工す
るものである。
部200の帯鋸刃202の下方には、被加工物である鋼
板Wを複数枚クランプした状態で、上記帯鋸刃202の
走行方向と直角な方向、すなわち図7及び図8において
奥行き・手前方向に、図9において左右方向に移動可能
なクランパー102が設けられている。このクランパー
102は、前横バイス104aおよび前上バイス104
bを備えた前バイス104、および後横バイス106a
および後上バイス106bを備え、図9において左右方
向に移動し、被加工物である複数の鋼板Wを上記前バイ
ス104方向に搬送する送りバイスとしても作用する後
バイス106を備えている。なお、上記クランパー10
2においては、実際のクランプを行う場合には、複数の
鋼板Wがブリッジ上になってしまうのを防止するため、
上バイスによるクランプを先に行うべきである。図9に
おいて、符号Rは被加工物である鋼板Wの搬送を助ける
ためのローラーを示す。
ークの終了時において、帯鋸刃202と上記複数枚の鋼
板Wの底面とが平行になるようにするための平行化手段
を備えている。この平行化手段の一例としては、上記ク
ランパー102に備えられ、上記複数枚の鋼板Wの下に
置かれた斜面板108が挙げられる。本例で用いている
ような一軸型帯鋸盤は、本来被加工物の切断のためのも
のであり、本発明のように溝を形成するために用いられ
る例は過去無かったが、本発明において溝の加工に用い
るために、上記斜面板108を開発した。この斜面板1
08の作用により、均一な深さの溝の加工が可能とな
る。この斜面板108の傾斜角度は、帯鋸盤の大きさ等
によって変更されるが、通常、1〜5°程度、特に2〜
3°程度である。なお、上記2つの上バイス104b、
106bは、この斜面板108による傾斜に対応するた
め、ある程度の角度で回動可能に設置したり、当初から
押圧面に傾斜を設けたりしていることが望ましい。上記
平行化手段の他の例としては、上記上部可動部200を
上記基台100に回転可能に取り付けるための回動軸A
X(図8参照)を通常の一軸型帯鋸盤の配置位置より変
位させたものを挙げることができる。この変位は、通
常、上方への変位である。
上部可動部200の加工ストローク終了時において、こ
れを停止させるためのストッパー120が設けられてい
る。このストッパー120は、赤外線を用いた光学的な
機構のもの等も用いることができるが、作動の確実性か
ら以下に説明するような機械的(メカ)ストッパーであ
ることが好ましい。このストッパー120は、上部可動
部200側に固定された当接部材122と、基台100
側に設けられ、上部可動部200の加工ストローク終了
時において、上記当接部122が当接することによっ
て、上部可動部200のそれ以上の移動を規制(停止)
するためのストッパー部材124を備えている。このス
トッパー部材124は、第3ピストン−シリンダ装置で
あるストッパー部材作動装置(第3移動手段)126に
より、上記当接部材122の当接を許す作動位置と、上
記当接部材122が当接しない不作動位置との間で移動
可能となっている。ストッパー部材124がこの不作動
位置にあるとき、上記上部可動部200の回動を停止す
ることなく、回動させ、本帯鋸盤の本来の切断作業を行
わさせる。
00の加工ストロークのエンドを検知するためのリミッ
ター128、およびストロ−クの回数をカウントするた
めのカウンター129が設けられている。上記基台10
0と上部可動部200との間には、該上部可動部200
を待機位置と作業位置との間での移動、および加工スト
ロークを実施させるための第1移動手段である第1ピス
トン・シリンダー装置110が設けられている。また、
基台100には、クランパー102(この例において
は、後バイス106)を帯鋸刃202の走行方向と直角
な方向すなわち図9において左右方向に移動させるため
の第2移動手段である第2ピストン・シリンダー装置1
12(図10参照)が設けられている。さらにまた、基
台100上には、前横バイス104a、前上バイス10
4b、後横バイス106aおよび後上バイス106bを
開閉作動させるためのピストン・シリンダー装置114
a、114b、116aおよび116bが設けられてい
る(114bおよび116bについては、図10のみに
示した)。
御装置130,132,134,136,138,14
0および142にそれぞれ連結され、これらの流体制御
装置は制御回路CUに接続されて、その作動が制御さ
れ、その結果、ピストン・シリンダー装置をして、対応
する部位・部材等の移動等を制御するようになってい
る。上記制御回路CUには、裏当て用鋼板に形成される
溝の諸条件に関するデータ(最初の溝の端部からの距
離、各群を構成する溝の数、各群における各溝のピッ
チ、群と群との距離等)を入力するためのキーボード等
である入力手段IBが接続されている。なお、溝の幅は
使用する帯鋸刃により、溝の深さは上記ストッパー12
0の作用により決定されるが、これらの値を入力するよ
うにしてもよい。制御回路CUにはまた、上記リミッタ
ー128およびカウンター129が接続されており、制
御回路(シーケンサー)CUは、上記入力手段IBから
入力されたデータ、ならびに上記リミッター128およ
びカウンター129からの信号に基づいて被加工物であ
る鋼板Wに所定の溝加工を行う。
造方法について説明する。なお、以下の説明において
は、図1に示した溶接裏当て用鋼板(溝数9)を製造す
るものとして、制御回路CUを中心として説明する。 (1)まず、入力手段により溝の諸条件に関する上記デ
ータを入力するとともに、溝の深さに応じてストッパー
部材124の高さを調節して(この調節は斜面板108
の厚み等も考慮して行う)設定し、かつ溝の幅に応じて
帯鋸刃を選択する。なお、この初期状態においては、ス
トッパー部材124は不作動位置に配置しておく。 (2)次に、複数の鋼板Wを所定位置まで送り込み、次
いで、流体制御装置138および142をしてピストン
・シリンダー装置114bおよび116bを作動させる
ことにより、前上バイス104bおよび後上バイス10
6bを作動させ、上記鋼板Wの上下方向のクランプを先
ず行う。この後、流体制御装置136および140をし
てピストン・シリンダー装置114aおよび116aを
作動させることにより、前横バイス104aおよび後横
バイス106aを作動させ、上記鋼板Wの左右方向のク
ランプを行う。 (3)この後、流体制御装置130をしてピストン・シ
リンダー装置110を作動させ、上部可動部200を待
機位置から作業位置へ下方に回動移動させるとともに、
加工ストロークを行わさせる。このとき、ストッパー部
材124が上記したように不作動位置に配置されている
ので、上部可動部200の加工ストロークが制限されな
いので、鋼板Wの端部は切断される。これにより、鋼板
Wの端部(一端の)揃えが行われる。 (4)この後、流体制御装置138,136をして、ピ
ストン・シリンダー装置114b、114aを作動させ
て、前上バイス104bおよび前横バイス104aを開
く。 (5)この状態で、流体制御装置132をしてピストン
・シリンダー装置112を作動させ、後バイス106を
前方に、鋼板Wの端部から最初の溝の形成位置までの間
隔、移動させる。これによって、鋼板Wの最初の所定距
離の搬送が行われる。 (6)この移動の後、流体制御装置138および136
をして再びピストン・シリンダー装置114bおよび1
14aを作動させることにより、前上バイス104bお
よび前横バイス104aを閉動作させる。 (7)この間、若しくはその前後に、流体制御装置13
4をしてピストン・シリンダー装置126を作動させ、
ストッパー部材124をその作動位置に移動させる。 (8)上記前上バイス104bおよび前横バイス104
aの閉動作完了後、再び流体制御装置130をしてピス
トン・シリンダー装置110を作動させ、上部可動部2
00を待機位置から作業位置へ下方に回動移動させると
ともに、加工ストロークを行わさせる。このとき、今度
は、上記ストッパー部材124が上記したように作動位
置に配置されているので、上部可動部200の加工スト
ロークが制限されるので、鋼板Wには、所定深さの第1
の溝が形成される。 (9)この時、リミッター128は上部可動部200の
加工ストロークの完了を検知し、その加工ストローク完
了信号を制御回路CUに送信する。これと同時に、カウ
ンター129は溝一つの加工が完了したことをカウント
し、そのカウント信号を制御回路CUに送信する。 (10)上記加工ストローク完了信号を受けると、流体
制御装置130をしてピストン・シリンダー装置110
を上記とは逆側に作動して、上部可動部200を上方に
移動させるとともに、上記と同様にして、前上バイス1
04bおよび前横バイス104aを開き、次いで流体制
御装置132をしてピストン・シリンダー装置112を
作動させて、後バイス106ひいては鋼板Wを溝のピッ
チ分だけ搬送する。 (11)この搬送の後、前バイス104は再び閉じら
れ、この状態で、ピストン・シリンダー装置110が作
動されて、第2の溝加工が行われる。 (12)以下、上記(9)〜(11)を繰り返して、第
1の溝群の加工を完了させる。 (13)このように上記第1の溝群の最後の溝の加工が
完了すると、カウンター129が最後の溝加工をカウン
トし、そのカウント信号を制御回路CUに送信すると、
制御回路CUは、第1の溝群の加工が完了したことを認
識し、次のすなわち第2の溝群の溝の加工工程に移る。
この第2の溝群の溝の加工工程においては、先ず、後バ
イス106を閉じたままで、前バイス104を開き、流
体制御装置132をしてピストン・シリンダー装置11
2を作動させ、2つの溝群間の間隔に相当する距離の鋼
板Wの搬送を行う。 (14)この搬送の後、上記(8)〜(12)を繰り返
して、第2の溝群の加工を完了させる。 (15)このように上記第2の溝群の最後の溝の加工が
完了すると、カウンター129が最後の溝加工をカウン
トし、そのカウント信号を制御回路CUに送信すると、
制御回路CUは、第2の溝群の加工が完了したことを認
識し、最後の鋼板Wの多端部の切断行程に移る。この鋼
板Wの多端部の切断工程においては、先ず、後バイス1
06を閉じたままで、前バイス104を開き、流体制御
装置132をしてピストン・シリンダー装置112を作
動させ、第2の溝群の最後の溝と上記他端との間の間隔
に相当する距離の鋼板Wの搬送を行う。 (16)この搬送の間、あるいは後に(場合によっては
前でもよい)、流体制御装置134をしてピストン・シ
リンダー装置126によりストッパー部材124を不作
動位置に引き込ませておく。 (17)この状態で、流体制御装置130をしてピスト
ン・シリンダー装置110を作動させ、上部可動部20
0を待機位置から作業位置へ下方に回動移動させるとと
もに、加工ストロークを行わさせると、ストッパー部材
124が上記したように不作動位置に配置されているの
で、上部可動部200の加工ストロークが制限されない
ので、鋼板Wの端部は切断される。これにより、鋼板W
の他端部の端部揃えが行われる。
了する。なお、上記一端の切断から他端の切断にいたる
までの、一つの加工が終了した後の上記上部可動部20
0の上方への退避は、作業の効率性を鑑み、上記待機位
置よりも下方の位置であってもよい。以上の本発明によ
る溶接裏当て用鋼板の製造装置によれば、効率よく安価
に溶接裏当て用鋼板を製造することができる。
斜視図である。
沿って曲げた状態で表した正面図である。
図である。
(a)は裏当て用鋼板を、(b)は角コラムをそれぞれ
示す。
製造装置を後方(被加工物の供給側)から見た図であ
る。
可動部を省略して示した平面図である。
おける制御系を示すブロック図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 鋼管である溶接母材の湾曲部の内曲面部
に当てるべき部分に、一群の溝が並列に配置されて形成
され、真直な状態で提供され溶接母材の内寸に合わせて
曲げて用いられる溶接裏当て用鋼板の製造装置であっ
て、 基台、 この基台上に待機位置と作業位置との間で回動軸の周り
で回動可能に取り付けられ、帯鋸刃を備えた上部可動
部、 この上部可動部の前記待機位置と作業位置との間での移
動、および該上部可動部のこの作業位置での加工ストロ
ークを実施させるための第1移動手段、 前記基台上に配置され、被加工物である複数枚の鋼板を
クランプした状態で、帯鋸刃の走行方向と直角な方向に
移動可能なクランパー、 前記上部可動部の加工ストロークの終了時において、帯
鋸刃と前記複数枚の鋼板の底面とが平行になるようにす
るための平行化手段、 前記クランパーを帯鋸刃の走行方向と直角な方向に移動
させるための第2移動手段、 不作動位置と作動位置との間で移動でき、作動位置にあ
るとき、前記上部可動部の帯鋸刃による加工深さを制御
するため、該上部可動部の前記加工ストローク長を調節
するストッパー、 このストッパーを前記不作動位置と作動位置との間で移
動する第3移動手段、 前記上部可動部が加工ストロークを終了したことを検知
する検知手段、および前記検知手段および入力手段から
のデータまたは信号に基づき、前記第1、第2および第
3移動手段の作動を制御するための制御手段を備え、 以上の構成により、クランパーによりクランプされた複
数枚の鋼板の端部を切断し、ついでクランパーを所定長
移動させることにより鋼板を所定長移動させるととも
に、ストッパーを作動位置に移動させて、入力手段によ
り入力された溝の深さ、ピッチおよび本数で前記溝群を
形成することを特徴とする溶接裏当て用鋼板の製造装
置。 - 【請求項2】 前記平行化手段が、前記クランパーに備
えられ、前記複数枚の鋼板の下に置かれた斜面板である
請求項1の溶接裏当て用鋼板の製造装置。 - 【請求項3】 配置位置が変位された回動軸を用いるこ
とにより達成された平行化手段を用いた請求項1の溶接
裏当て用鋼板の製造装置。 - 【請求項4】 形成した溝数を計数するためのカウンタ
ーを備えた請求項1〜3のいずれかの溶接裏当て用鋼板
の製造装置。 - 【請求項5】 前記ストッパーがメカストッパーである
請求項1〜4のいずれかの溶接裏当て用鋼板の製造装
置。 - 【請求項6】 前記溶接母材が、円形鋼管、楕円形鋼管
または角形鋼管等の多角形鋼管である請求項1〜5のい
ずれかの溶接裏当て用鋼板の製造装置。 - 【請求項7】 前記溶接裏当て用鋼板は、溶接母材の各
湾曲部の内曲面部に当てるべき部分に、一群の溝が並列
に配置されて形成されており、前記溝の形状は、その深
さにおける50%以上の部分の両側面が平行な形状であ
り、その溝位置における残存板厚が1.5〜2.5mm
であり、一群の溝の数が4以上であり、各溝の幅が4m
m以下で、かつ溝のピッチが2.55mm以上であり、
作業者が治具を用いずに曲げることができ、かつロボッ
ト溶接を行ったとき抜けが起こらないように構成されて
いる請求項1〜6のいずれかの溶接裏当て用鋼板の製造
方法。 - 【請求項8】 前記溶接母材が角形鋼管であり、前記溶
接裏当て用鋼板の一群の溝における溝数が12以下であ
る請求項7の溶接裏当て用鋼板の製造装置。 - 【請求項9】 前記溝の数が、曲げたときの外周長と内
周長の差を、溝の幅で除した値である請求項7または8
の溶接裏当て用鋼板の製造装置。 - 【請求項10】 前記溝の数が、曲げたときの外周長と
内周長の差を、溝の幅で除した値に1〜4を加えた値で
ある請求項7または8の溶接裏当て用鋼板の製造装置。
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JP2002045537A JP4074764B2 (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | 溶接裏当て用鋼板の製造装置 |
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