JP2003244503A

JP2003244503A - カメラ

Info

Publication number: JP2003244503A
Application number: JP2002036885A
Authority: JP
Inventors: Tsuneo Takeuchi; 常雄竹内; Kazuo Maeyama; 和夫前山
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 2002-02-14
Filing date: 2002-02-14
Publication date: 2003-08-29

Abstract

(57)【要約】【課題】カメラ本体に着脱自在で、カメラ本体から独
立した状態で利用可能なカード型表示素子を備えるカメ
ラを提供する。【解決手段】カメラは、撮像光学系２２と、撮像光学
系から得られた光学情報に基づいて画像情報を生成する
画像情報形成回路２４と、画像情報形成回路で生成され
た画像情報に基づいて表示信号を生成し出力する第１信
号伝送回路２１と、第１システム制御回路２９と、これ
らを保持する筐体と、筐体に着脱可能に装着されるカー
ド型表示素子１０とを備える。カード型表示素子は、表
示部１２と、第１信号伝送回路２１に対して信号を送信
または第１信号伝送回路２１から信号を受信する第２信
号伝送回路１１と、表示信号に基づいて表示部を駆動す
る駆動回路１３と、第２信号伝送回路１１および駆動回
路１３を制御する第２システム制御回路１９とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カメラに関し、特
に、デジタルスチルカメラおよびビデオカメラに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、液晶表示素子などの薄型表示素子
を備えたデジタルスチルカメラおよびビデオカメラ（以
下、単に「カメラ」と称する。）が広く利用されつつあ
る。図９Ｂを参照しながら、このような表示素子を有す
る従来のカメラ９０の構成を説明する。

【０００３】従来のカメラ９０は、撮像光学系９２と、
撮像光学系９２を制御する撮像光学系制御回路９３と、
撮像光学系９２から得られた光学情報に基づいて画像情
報を生成する画像情報形成回路９４と、画像情報形成回
路９４で生成された画像情報に基づいて表示信号を生成
するとともに、表示部９７を駆動する信号を生成する駆
動回路９６と、これらを制御するシステム制御回路９９
と、ユーザの処理命令を入力するための入力部９８とを
有している。カメラ９０は、さらに、画像情報形成回路
９４で生成された画像情報を記憶するための記憶回路９
５を有する。記憶回路９５の一部または全部として、例
えば、メディアカード（メモリカード、メモリスティッ
ク、スマートメディア（登録商標）、マルチメディアカ
ードおよびコンパクトフラッシュ（登録商標）など）が
利用されている。

【０００４】従来のカメラ９０では、撮像光学系９２に
含まれるビューファインダを見ながら、あるいは表示部
９７に表示された画像を見ながら、撮影条件（被写体の
選択、アングル、拡大倍率の調整など）を設定し、撮影
を行なう。得られた画像情報は、記憶回路９５に記憶さ
れ、例えば、接続ケーブルで接続されたＰＣに転送され
る。あるいは、記憶回路９５がメディアカードである場
合には、記録回路９５自身をＰＣのスロットに挿入した
状態で、画像情報がＰＣに転送される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述のような従来のカ
メラ９０で記録回路９５に記憶された画像をその場で見
るためには、カメラ９０の表示部９７に表示させる必要
があり、その場合には当然撮影はできなかった。また、
多数のメディアカードを使用すると、その記憶内容を確
認するために、カメラ本体に装着するか、あるいは、ユ
ーザがインデックス等を作成し管理しておく必要があっ
たり、管理に手間が掛かるという問題があった。

【０００６】本発明は、上記諸点に鑑みなされたもので
あって、その主な目的は、カメラ本体に着脱自在で、カ
メラ本体から独立した状態で利用可能なカード型表示素
子を備えるカメラを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によるカメラは、
撮像光学系と、前記撮像光学系から得られた光学情報に
基づいて画像情報を生成する画像情報形成回路と、前記
画像情報形成回路で生成された前記画像情報に基づいて
表示信号を生成し出力する第１信号伝送回路と、前記撮
像光学系、前記画像情報形成回路および前記第１信号伝
送回路を制御する第１システム制御回路と、前記撮像光
学系、前記画像情報形成回路、前記第１信号伝送回路、
および第１システム制御回路を保持する筐体と、前記筐
体に着脱可能に装着されるカード型表示素子とを備え、
前記カード型表示素子は、表示部と、前記第１信号伝送
回路に対して信号を送信または前記第１信号伝送回路か
ら信号を受信する第２信号伝送回路と、前記表示信号に
基づいて前記表示部を駆動する駆動回路と、前記第２信
号伝送回路および前記駆動回路を制御する第２システム
制御回路とを有し、そのことによって上記目的が達成さ
れる。

【０００８】前記第２信号伝送回路および前記第２シス
テム制御回路の少なくとも一部は、前記表示部および前
記駆動回路と同一の基板に一体に形成されていることが
好ましい。

【０００９】前記カード型表示素子は前記筐体の幅内に
収まるように、前記筐体に装着されることが好ましい。

【００１０】前記カード型表示素子は、電源をさらに有
し、前記筐体に装着されていない状態でも、表示動作を
行なうことができることが好ましい。

【００１１】前記電源が着脱可能としてもよい。

【００１２】前記電源は太陽電池を含む構成としてもよ
い。

【００１３】前記筐体に装着された状態で、前記カード
型表示素子の前記電源に電磁誘導によって電力が供給さ
れる構成としてもよい。

【００１４】前記カード型表示素子は、記憶回路をさら
に有することが好ましい。

【００１５】前記記憶回路が前記カード型表示素子から
着脱可能としてもよい。

【００１６】前記カード型表示素子は撮像回路をさらに
有してもよい。

【００１７】前記カード型表示素子は、操作者の動作に
呼応して命令信号を生成する入力回路をさらに有しても
よい。

【００１８】前記カード型表示素子は、操作者の機械的
な操作によって処理命令が入力される入力部をさらに有
してもよい。

【００１９】前記入力部は、前記表示部の表示面と対向
する面または交差する側面に設けられていることが好ま
しい。

【００２０】前記記憶回路および／または前記入力回路
が前記基板に一体に形成されていることが好ましい。

【００２１】前記２信号伝送回路および前記第２システ
ム制御回路の少なくとも一部は、前記表示部および前記
駆動回路を構成する回路要素と同一の膜から形成された
回路要素を有していることが好ましい。

【００２２】好ましい実施形態において、前記同一の膜
は、連続粒界シリコン膜である。

【００２３】前記カード型表示素子が前記筐体に装着さ
れた状態で、前記第１信号伝送回路に対する信号の送信
または前記第１信号伝送回路からの信号の受信が非接触
で行なわれることが好ましい。

【００２４】前記カード型表示素子は、前記第１信号伝
送回路に対する信号の送信または前記第１信号伝送回路
からの信号の受信を無線通信によって行なう構成とする
ことができる。

【００２５】前記カード型表示素子は、前記第１信号伝
送回路に対する信号の送信または前記第１信号伝送回路
からの信号の受信を光通信によって行なう構成とするこ
とができる。もちろん、無線通信と光通信を併用しても
良い。

【００２６】前記光通信のための素子が前記基板上に設
けられており、前記光通信は、前記基板に垂直な方向に
伝播する光信号によって行なわれる構成とすることがで
きる。

【００２７】前記カード型表示素子は、前記第１システ
ム制御回路の一部の機能を制御するための信号を送信す
ることができる構成としてもよい。

【００２８】

【発明の実施の形態】本発明による実施形態の着脱可能
なカード型表示素子を備えるカメラを図面を参照しなが
ら説明する。以下ではデジタルスチルカメラを例示する
が、本発明は以下の実施形態に限定されるものではな
い。

【００２９】本発明による実施形態のカメラは、カメラ
本体と、カメラ本体に着脱可能なカード型表示素子とを
有する。

【００３０】まず、図１（ａ）および（ｂ）を参照しな
がら、本発明による実施形態のカメラに好適に用いられ
るカード型表示素子１０の構成と動作を説明する。図１
（ａ）はカード型表示素子１０がカメラ本体２０に装着
された状態を模式的に示す図であり、（ｂ）はカード型
表示素子１０の構成を模式的に示す図である。図１
（ａ）中の矢印は信号の主な経路を示している。

【００３１】カード型表示素子１０は、表示部１２と、
表示部１２を駆動する駆動回路１３と、カメラ本体２０
に対して信号を送信またはカメラ本体２０から信号を受
信する信号伝送回路１１と、駆動回路１３および信号伝
送回路１１を制御するシステム制御回路１９とを有して
いる。また、小型・軽量・低消費電力化のためには、信
号伝送回路１１およびシステム制御回路１９の少なくと
も一部が、表示部１２および駆動回路１３と同一の基板
１に一体に形成されていることが好ましい。なお、図１
（ｂ）では、信号伝送回路１１およびシステム制御回路
１９が基板１上に一体に形成されている例を示している
が、本発明はこれに限られず、これらの回路を構成する
一部の素子は、ＣＯＧ等の方法で実装されてもよい。カ
ード型表示素子１０は、典型的には、基板１および／ま
たは他の部品を保護・保持するための筐体（不図示）を
さらに有する。

【００３２】カメラ本体２０は、カード型表示素子１０
が装着される筐体（不図示）と、カード型表示素子１０
の信号伝送回路１１へ信号を送信、または信号伝送回路
から信号を受信するための信号伝送回路２１とを有して
いる。もちろん、カメラ本体２０は、その他、そのカメ
ラ本体２０の本来の機能を発揮するための回路などの構
成要素を有している。

【００３３】カード型表示素子１０は、典型的には、図
１（ｂ）に示したような略矩形の外形を有し、その大き
さは、例えば８５．６ｍｍ×５４．０ｍｍであり、厚さ
は約３ｍｍ〜約１０ｍｍである。

【００３４】表示部１２および表示部１２を駆動する駆
動回路１３は、例えば、公知のアクティブマトリクス型
液晶表示装置を構成する。本実施形態では表示部１２と
して液晶表示素子を採用する。このような表示部１２
は、例えば、図２に模式的に示すように、基板１の主面
上に形成された、複数の走査線１２ａおよび複数の信号
線１２ｂと、それぞれが走査線１２ａによってＯＮ／Ｏ
ＦＦ制御される複数のＴＦＴと、それぞれがＴＦＴを介
して信号線１２ｂに接続された複数の画素電極（ＴＦＴ
と画素電極とをまとめて、表示画素１２ｃと表記する）
と、複数の画素電極に対向するように配置された対向電
極（不図示）を有する対向基板（不図示）と、これらの
間に設けられた液晶層（不図示）とを有している。駆動
回路１３は、走査線駆動回路および信号線駆動回路を含
む。対向基板は必要に応じてカラーフィルタ層を有し、
表示部１２はカラー表示を行うことができる。消費電力
の観点からは、反射型液晶表示部または反射透過両用型
の液晶表示部を用いることが好ましい。

【００３５】表示部１２は、上記の例に限られず、有機
ＥＬ表示部や、電気泳動型表示部を用いることができ
る。また、スイッチング素子（アクティブ素子）として
は、ＴＦＴに限られない。駆動回路１３は表示部１２の
構成に応じて、公知の技術を用いて適宜作製される。以
下では、スイッチング素子としてＴＦＴを用いた表示部
１２を有する構成について説明する。

【００３６】基板１は、例えばガラス基板であり、公知
の方法で、表示部１２を構成するＴＦＴや各種電極およ
び配線が形成されている。ここで、ＴＦＴを構成する半
導体膜にポリシリコンのように移動度の高い半導体膜を
用いると、駆動回路１３だけでなく、信号伝送回路１１
およびシステム制御回路１９の一部の回路を同一の半導
体膜を用いて形成することができる。このように、信号
伝送回路１１およびシステム制御回路１９の一部の回路
を基板１上に一体化することによって、カード型表示装
置１０を小型化・薄型化が可能になる。また、さらに高
い移動度を有する半導体膜として、例えば特開２００１
−９４１０９号公報に記載されている連続粒界シリコン
膜が好適に用いられ、一層の小型化・薄型化および低消
費電力化が可能となるとともに、製造プロセスの簡略化
によって低コスト化することができる。

【００３７】なお、半導体膜の性能やコストの観点か
ら、信号伝送回路１１およびシステム制御回路１９の一
部を予め作製された素子を用いて構成してもよい。これ
らの素子は、例えば、ＣＯＧなどの公知の方法を用い
て、基板１上に実装される。また、基板１上には、後述
するように、これらの回路のほかに、電源回路や記憶回
路や撮像回路などをさらに一体に形成または実装され得
る。

【００３８】現在市販されている表示装置では、表示部
１２の占める面積は装置の外形サイズの６０％程度であ
り、表示部１２周辺の額縁サイズ幅は２．５〜３．０ｍ
ｍ程度であるが、信号伝送回路１１およびシステム制御
回路１９の少なくとも一部を基板１上に一体化すること
によって、表示部面積を７０％以上、額縁幅を２ｍｍ以
下とすることができる。

【００３９】上記の構成を有するカード型表示素子１０
は、小型薄型低消費電力という特徴を有するとともに、
ユーザの必要に応じてカメラ本体２０に装着される。カ
ード型表示素子１０で表示する情報は、例えば、信号伝
送回路１１を介して、カメラ本体２０の信号伝送回路２
１から供給され得る。

【００４０】なお、カード型表示素子１０は、単一のカ
メラ本体２０に装着されるだけでなく、共通のＩ／Ｏイ
ンターフェースを備える異なるタイプの電子機器（例え
ば、テレビ、あるいはＰＣ、ＰＤＡや携帯電話）に装着
され、当該電子機器に表示機能を付与したり、補助的な
表示機能を付与することができる。

【００４１】カメラ本体２０は、例えば、図１（ｂ）に
模式的に示したような略矩形の外形を有するカード型表
示素子１０の矩形の一辺（例えば短辺）を含む部分が装
着される部材（不図示）を有する。この部材にカード型
表示素子１０を装着することによって、カード型表示素
子１０の信号伝送回路１１とカメラ本体２０の信号伝送
回路２１との間で、信号の送受信が行なわれる。もちろ
ん、利用形態によっては、双方向に信号をやりとりする
必要はない。例えば、カード型表示素子１０がスロット
内に装着された状態をカメラ本体２０が認識した後に、
カメラ本体２０から表示のための信号や、必要な電力な
どをカード型表示素子１０に供給するように構成するこ
とができる。

【００４２】このように、カメラ本体２０にカード型表
示素子１０を受容する部材を設け、カード型表示素子１
０の一部分をこの部材に装着する構造を採用すると、特
別なコネクタを必要としないので、利用者による取り扱
いが容易となる。

【００４３】本発明による他の実施形態のカード型表示
素子１０Ａは、図３（ａ）および（ｂ）に模式的に示す
ように、さらに電源回路１４を有している点で、図１に
示したカード型表示素子１０と異なる。

【００４４】電源回路１４は、それ自身が電源として機
能するものであってもよいし、別途設けられた電源から
の電圧を所定の電圧に変換および／または制御する回路
であってもよい。電源回路１４の一部または全部を基板
１に一体に形成することができる。例えば、太陽電池を
電源として用いると、特開昭６１−１６３３７１号公
報、特開昭６３−７９１５９号公報または特開平８−３
０４７５９号公報に開示されている構成を採用すること
によって、基板１と一体化することができる。太陽電池
を用いると、カード型表示素子１０Ａを小型軽量薄型に
できる利点が得られる。

【００４５】もちろん、太陽電池に限られず、他の１次
電池や２次電池を用いても良いし、さらに、カメラ本体
２０にカード型表示素子１０Ａが装着された状態で、カ
ード型表示素子１０Ａの電源に電磁誘導によって電力が
供給される構成を採用することができる。また、着脱可
能な電池ユニットを用いるなどして、電源を着脱可能と
することもできる。

【００４６】上述のように、カード型表示素子１０Ａが
電源回路１４を有すると、カメラ本体２０に装着されて
いない状態においても、表示動作を行なうことができる
ので、カード型表示素子１０Ａの利用形態が広がり、利
便性が向上する。なお、カード型表示装置が電源を有し
ない場合であっても、メモリ性を有する表示部を用いる
ことによって、電子機器に装着された状態で表示した最
後の画像を、電子機器から取り外された後にも表示する
ことができる。

【００４７】本発明による他の実施形態のカード型表示
素子１０Ｂは、図４（ａ）および（ｂ）に模式的に示す
ように、記憶回路１５を有している点で、図１に示した
カード型表示素子１０と異なる。

【００４８】カード型表示素子１０Ｂに記憶回路１５を
設けることによって、カード型表示素子を例えばメモリ
カードのように利用することができ、カメラ本体２０に
メモリ機能を付与あるいは記憶容量を増大することがで
きる。記憶回路１５は、その一部または全部が基板１上
に形成されてもよいし、別途設けられても良い。

【００４９】さらに、図５（ａ）および（ｂ）に模式的
に示すカード型表示素子１０Ｃのように、電源回路１４
および記憶回路１５を備える構成を採用すると、カメラ
本体２０に装着されていない状態で、記憶回路１５に記
憶された内容を表示することができる。従来のＰＣカー
ド型記憶装置やメディアカードは、その記憶内容を確認
するために、カメラ本体２０に装着するか、あるいは、
ユーザがインデックス等を作成し管理しておく必要があ
ったのに対し、カード型表示素子１０Ｃを用いると、カ
メラ本体２０に装着することなくその場で記憶内容を表
示させることによって確認することができる。メディア
カード等の容量の増加や汎用性の増大に伴い、メディア
カード等の管理はユーザにとって負担となりつつあるな
か、カード型表示素子１０Ｃは、表示機能付きカード型
記憶装置とでもいうべき装置としても利用できる。

【００５０】さらに、記憶回路１５は、カード型表示素
子１０Ｃから着脱可能としてもよいし、別途、着脱可能
な記録回路（不図示）をさらに設けてもよい。例えば、
現在利用が進んでいるメディアカードなどのカード型記
憶媒体を着脱可能とすることによって、必要に応じて、
カード型表示素子１０Ｃにメモリ機能を付加あるいは記
憶容量を増大することができる。さらには、メディアカ
ードに記憶された情報を表示させることによって、ユー
ザがメディアカードの管理等を容易に且つ確実にできる
ようにすることができる。カード型表示素子１０Ｃは例
えばＰＣカードと同等のサイズであるので携帯性に優
れ、メディアカードとともに携帯し、その内容をその場
で確認することができる。

【００５１】記憶回路１５に記憶させる情報は、カード
型表示素子１０Ｃで表示させるための情報に限られず、
カメラ本体２０（複数のカメラ本体であってもよい）で
利用される情報であっても良い。

【００５２】本発明による更に他の実施形態のカード型
表示素子１０Ｄは、図６（ａ）、（ｂ）および（ｃ）を
参照しながら説明するように、撮像回路１７を有する。

【００５３】撮像回路１７は、例えば、複数の走査線１
２ｄおよび複数の信号線１２ｅと、それぞれが走査線１
２ｄによってＯＮ／ＯＦＦ制御される複数のＣＭＯＳト
ランジスタと、それぞれがＣＭＯＳトランジスタを介し
て信号線１２ｅに接続された複数の受光素子（受光素子
とＣＭＯＳトランジスタとをまとめて、受光画素１２ｆ
と表記する）と、受光画素１２ｆを駆動する受光画素駆
動回路１６とを有する。受光画素１２ｆは表示画素１２
ｃと同様にマトリクス状に配置されており、表示部１２
Ａに入射する光を受光し、撮像することができる。撮像
回路１７はこの構成に限られない。また、特開平８−１
０２９２４号公報に開示されているような構成を用いる
ことによっても、撮像回路を基板１に一体化することが
できる。

【００５４】この撮像回路１７は、カード型表示素子１
０Ｄの表示部１２Ａを利用した撮像だけでなく、例え
ば、カード型表示素子１０Ｄ間のデータの授受にも利用
することができる。撮像回路１７は、上述したカード型
表示素子１０、１０Ａ、１０Ｂおよび１０Ｃのいずれに
設けてもよい。

【００５５】本発明による他の実施形態のカード型表示
素子１０Ｅは、図７に示すように、操作者の動作に呼応
して命令信号を生成する入力回路１８をさらに有する点
で、上述のカード型表示素子と異なる。

【００５６】入力回路１８を備えることによって、例え
ば表示すべき情報の選択や、表示モードの切替えが可能
になり、多様な情報の表示に利用できる。特に、カード
型表示装１０Ｅのように電源回路１４を備える場合、カ
メラ本体２０に装着されていない状態で種々の情報を表
示できるので、特に利便性が高い。入力回路１８の全部
または一部が基板１に一体に形成されても良いし、別途
設けられても良い。

【００５７】入力回路１８は、例えば、タッチパネル方
式を採用すると、表示部１２と一体に入力回路１８を形
成することができるので、表示部１２の面積を大きくす
ることができる。

【００５８】もちろん、タッチパネル方式に限られず、
操作者の機械的な操作によって処理命令が入力される入
力部を設けても良い。この場合も、表示部１２の面積を
大きくするために、入力部（不図示）は、表示部１２の
表示面と対向する面（裏面）または交差する側面に設け
ることが好ましい。入力部は、機械的なスイッチやダイ
ヤルなどを利用することができる。もちろん、タッチパ
ネル方式と併用しても良い。さらに、表示部１２の表示
面と同じ側に設けても良い。

【００５９】次に、カード型表示素子１０とカメラ本体
２０との間の信号の授受を行なうための好ましい形態を
図８を参照しながら説明する。以下の説明は、上述した
全てのカード型表示素子に共通に適用できる。

【００６０】カード型表示素子１０Ｆが有する信号伝送
回路１１は、送受信制御回路１１ａおよび無線式（ワイ
ヤレス）送受信素子１１ｂを有しており、カード型表示
素子１０Ｆが装着されるカメラ本体２０は送受信制御回
路２１ａおよび無線式送受信素子２１ｂを有している。
無線式送受信素子１１ｂと無線式送受信素子２１ｂとの
間で信号をやりとりすることによって、カメラ本体２０
に対する信号の送信またはカメラ本体２０からの信号の
受信が非接触で行なわれる。カード型表示素子１０Ｆが
電源を有しない場合、信号の授受は、カメラ本体２０に
装着した状態で実行されるが、カード型表示素子１０Ｆ
が電源を有する場合は、カメラ本体２０に装着されてい
る必要は無い。

【００６１】このように、非接触で信号の授受が行なわ
れる構成を採用すると、基板１として例えばガラス基板
を用いたとき、基板１に機械的な力が作用しない状態で
信号の送受信が可能であり、カード型表示素子１０Ｆの
破損などを抑制防止することができる。

【００６２】無線式送受信素子１１ｂおよび２１ｂとし
ては、例えば、ＩｒＤＡ（１．１ＭＩＲ対応ＩＲ通信用
デバイス（受光発光素子一体型）を利用し、光通信を利
用することができる。あるいは、無線式送受信素子１１
ｂおよび２１ｂとしてｂｌｕｅｔｏｏｔｈモジュールを
用いて、短距離無線通信を利用することができる。ま
た、光通信を利用する場合、光通信用素子を基板１（例
えばガラス基板）の主面上に設けて、基板１に垂直な方
向に伝播する光信号を用いることができる。

【００６３】カード型表示素子１０Ｆが電源を有する場
合、光通信または無線通信を用いて、カメラ本体２０と
情報の授受を行なうことができるので、例えば、カメラ
本体２０の一部の機能を制御するための信号をカード型
表示素子１０Ｆから送信する構成とすることができる。
すなわち、カード型表示素子１０Ｆにカメラ本体２０の
リモコン機能を付与することができる。例えば、カメラ
本体２０がカメラやテレビの場合、カード型表示素子１
０Ｆに表示された画像を見ながらカメラ本体２０を操作
できると、ユーザの利便性が向上する。このような操作
としては、例えば、カメラの場合のシャッター操作やテ
レビのチャンネル切替え操作を挙げることができる。

【００６４】次に、さらに、本発明の実施形態のカメラ
を更に具体的に説明する。

【００６５】図９Ａに示したカメラは、カメラ本体２０
Ａと、図７に示したカード型表示素子１０Ｅとを有する
例であるが、一部の機能が付加または削除されるだけで
あり、上述の他のカード型表示素子を用いることもでき
ることは言うまでもない。

【００６６】本発明の実施形態によるカメラを用いる
と、記録された画像をカード型表示素子１０に表示しな
がらカメラ本体２０Ａによる撮影が可能になるととも
に、記録された画像情報の管理を容易に且つ確実に実行
できる。

【００６７】図９Ａに示した実施形態のカメラ本体２０
Ａは、撮像光学系２２と、撮像光学系２２を制御する撮
像光学系制御回路２３と、撮像光学系２２から得られた
光学情報に基づいて画像情報を生成する画像情報形成回
路２４と、画像情報形成回路２４で生成された画像情報
に基づいて表示信号を生成し出力する信号伝送回路２１
と、撮像光学系２２、撮像光学系制御回路２３、画像情
報形成回路２４および信号伝送回路を制御するシステム
制御回路２９と、これらを保持する筐体（不図示）とを
有する。なお、撮像光学系制御回路２３は、システム制
御回路２９に含めることができる。

【００６８】カメラ本体２０Ａの筐体にはカード型表示
素子１０が着脱可能に装着される。カード型表示素子１
０は、表示部１２と、信号伝送回路２１に対して信号を
送信または信号伝送回路２１から信号を受信する信号伝
送回路１１と、上記表示信号に基づいて表示部１２を駆
動する駆動回路１３と、信号伝送回路１１および駆動回
路１３を制御するシステム制御回路１９とを有してい
る。

【００６９】カメラ本体２０Ａは、画像情報を記憶する
ための記憶回路２５を有しているが、これを省略するこ
ともできるし、記憶回路２５をカード型表示素子１０に
設けることもできる。

【００７０】カード型表示素子１０は、図７を参照しな
がら説明したような機能を有しているので、カメラ本体
２０Ａと信号を送受信することによって、多様な利用形
態をユーザに提供することができる。

【００７１】図１０を参照しながら、カメラ本体２０Ａ
およびカード型表示素子１０を有するカメラの使用方法
の例を説明する。

【００７２】カメラ本体２０Ａによって取得した画像情
報は、例えば、記憶回路１５に記憶させた後、カメラ本
体２０Ａに装着していない状態で、カード型表示素子１
０に表示することができる。従って、撮像光学系２２に
含まれるビューファインダを用いる必要があるものの、
カメラ本体２０Ａを用いた撮影と既に取得した画像情報
の内容の確認とを独立に実行することができる。

【００７３】また、図１０に示したように、カード型表
示素子１０を他のカメラ本体（例えばＰＣ）２０’のス
ロット４２に装着することによって、カード型表示素子
１０の記憶回路２５に記憶された画像情報をカメラ本体
２０’に転送することができる。もちろん、逆に、電子
装置２０’で加工あるいは編集された画像データをカー
ド型表示素子１０の記憶回路１５に記憶させ、表示させ
ることもできる。

【００７４】さらに、カード型表示素子１０が入力回路
（例えばタッチパネル方式の入力回路）を有している場
合、カメラ本体２０ＡやＰＣ２０’に装着していない状
態で、表示する画像情報の選択や、表示モードの切替
え、拡大倍率の変更、サムネイル表示などを行なうこと
ができる。

【００７５】更に、例えばシステム制御回路２９に画像
処理素子を設けることによって、カード型表示素子１０
に表示すべき画像情報が選択された際に、表示する画像
中に予め登録された特徴部の有無を判断し、特徴部が有
る場合には特徴部分を抽出するとともに、その特徴部分
に応じた表示条件を自動設定するようにできる。例えば
記念写真やポートレートを表示させる場合には、人の顔
の部分を特徴部として抽出し、顔の色合いが所望の色範
囲で表示されるように、色合いおよび／または輝度の設
定値を求め、この設定値に基づいて表示画像全体の色補
正および／または輝度補正を行なう。このような画像処
理は、公知の回路で実行することができる。

【００７６】さらに、カード型表示素子１０が、図６に
示したカード型表示素子１０Ｄのように撮像回路を有し
ている場合には、図１１に示すように利用することがで
きる。すなわち、２枚のカード型表示素子１０および１
０’を用意し、一方のカード型表示素子１０に記憶され
た画像を表示させた状態で、他方のカード型表示素子１
０’の表示面と重ね合わせて、他方のカード型表示素子
１０’の撮像回路を利用して、画像を取り込む（転送）
することができる。このような画像情報の転送方式は、
複数のカード型表示素子１０の間だけでなく、電子装置
とカード型表示素子１０との間でも利用することができ
る。

【００７７】なお、上述の実施形態においては、主に画
像情報を表示する例を説明したが、カード型表示素子１
０に表示する情報は、画像情報に限られず、文字情報等
であってもよいし、カード型表示素子１０が装着される
カメラ本体２０を制御するためのデータや命令情報など
であってもよい。

【００７８】

【発明の効果】本発明によると、カメラ本体に着脱自在
で、カメラ本体から独立した状態で利用可能なカード型
表示素子を備えるカメラが提供される。特に、カード型
表示素子に電源および記憶回路を設けることによって、
カード型表示素子は、カメラ本体から独立した表示装置
として利用されるとともに、表示機能付きメディアカー
ドとしても利用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による実施形態のカメラに好適に用いら
れるカード型表示素子１０の構成と動作を説明するため
の図であり、（ａ）はカード型表示素子１０がカメラ本
体２０に装着された状態を模式的に示す図であり、
（ｂ）はカード型表示素子１０の構成を模式的に示す図
である。

【図２】本発明による実施形態に好適に用いられるカー
ド型表示素子１０の表示部１２の構造を説明するための
模式図である。

【図３】（ａ）は本発明による他の実施形態のカメラに
好適に用いられるカード型表示素子１０Ａがカメラ本体
２０に装着された状態を模式的に示す図であり、（ｂ）
はカード型表示素子１０Ａの構成を模式的に示す図であ
る。

【図４】（ａ）は本発明による実施形態のカメラに好適
に用いられる他のカード型表示素子１０Ｂがカメラ本体
２０に装着された状態を模式的に示す図であり、（ｂ）
はカード型表示素子１０Ｂの構成を模式的に示す図であ
る。

【図５】（ａ）は本発明による実施形態のカメラに好適
に用いられる他のカード型表示素子１０Ｃがカメラ本体
２０に装着された状態を模式的に示す図であり、（ｂ）
はカード型表示素子１０Ｃの構成を模式的に示す図であ
る。

【図６】（ａ）は本発明による実施形態のカメラに好適
に用いられる他のカード型表示素子１０Ｄがカメラ本体
２０に装着された状態を模式的に示す図であり、（ｂ）
はカード型表示素子１０Ｄの構成を模式的に示す図であ
り、（ｃ）は撮像回路１７の構成を模式的に示す図であ
る。

【図７】（ａ）は本発明による実施形態のカメラに好適
に用いられる他のカード型表示素子１０Ｅがカメラ本体
２０に装着された状態を模式的に示す図であり、（ｂ）
はカード型表示素子１０Ｅの構成を模式的に示す図であ
る。

【図８】本発明の実施形態のカメラに好適に用いられる
カード型表示素子１０とカメラ本体２０との間の信号の
授受を行なうための好ましい構成を説明するための模式
図である。

【図９Ａ】本発明による実施形態のカメラの具体的な構
成を模式的に示す図である。

【図９Ｂ】従来のカメラ９０の構成を模式的に示す図で
ある。

【図１０】図９Ａに示したカメラの使用方法を説明する
ための模式図である。

【図１１】（ａ）および（ｂ）は、図９Ａに示したカメ
ラの更に他の使用方法を説明するための模式図である。

【符号の説明】

１基板１０カード型表示素子１１信号伝送回路１２表示部１２ａ、１２ｄ走査線１２ｂ、１２ｅ信号線１２ｃ表示画素１２ｆ受光画素１３駆動回路１４電源回路１５記憶回路１６受光画素駆動回路１９システム制御回路２０カメラ本体２１信号伝送回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 5C022 AA13 AB40 AB68 AC02 AC03 AC78 5C080 AA06 AA10 AA13 BB05 DD21 GG07 GG12 JJ01 JJ02 JJ06 KK43

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】撮像光学系と、前記撮像光学系から得られた光学情報に基づいて画像情
報を生成する画像情報形成回路と、前記画像情報形成回路で生成された前記画像情報に基づ
いて表示信号を生成し出力する第１信号伝送回路と、前記撮像光学系、前記画像情報形成回路および前記第１
信号伝送回路を制御する第１システム制御回路と、前記撮像光学系、前記画像情報形成回路、前記第１信号
伝送回路、および第１システム制御回路を保持する筐体
と、前記筐体に着脱可能に装着されるカード型表示素子と、
を備え、前記カード型表示素子は、表示部と、前記第１信号伝送
回路に対して信号を送信または前記第１信号伝送回路か
ら信号を受信する第２信号伝送回路と、前記表示信号に
基づいて前記表示部を駆動する駆動回路と、前記第２信
号伝送回路および前記駆動回路を制御する第２システム
制御回路とを有する、カメラ。
【請求項２】前記第２信号伝送回路および前記第２シ
ステム制御回路の少なくとも一部は、前記表示部および
前記駆動回路と同一の基板に一体に形成されている、カ
メラ。
【請求項３】前記カード型表示素子は前記筐体の幅内
に収まるように、前記筐体に装着される、請求項１また
は２に記載のカメラ。
【請求項４】前記カード型表示素子は、電源をさらに
有し、前記筐体に装着されていない状態でも、表示動作
を行なうことができる、請求項１から３のいずれかに記
載のカメラ。
【請求項５】前記電源が着脱可能である、請求項４に
記載のカメラ。
【請求項６】前記電源は太陽電池を含む、請求項４ま
たは５に記載のカメラ。
【請求項７】前記筐体に装着された状態で、前記カー
ド型表示素子の前記電源に電磁誘導によって電力が供給
される、請求項４に記載のカメラ。
【請求項８】前記カード型表示素子は、記憶回路をさ
らに有する請求項１から７のいずれかに記載のカメラ。
【請求項９】前記記憶回路が前記カード型表示素子か
ら着脱可能である、請求項８に記載のカメラ。
【請求項１０】前記カード型表示素子は撮像回路をさ
らに有する請求項１から９のいずれかに記載のカメラ。
【請求項１１】前記カード型表示素子は、操作者の動
作に呼応して命令信号を生成する入力回路をさらに有す
る請求項１から１０のいずれかに記載のカメラ。
【請求項１２】前記カード型表示素子は、操作者の機
械的な操作によって処理命令が入力される入力部をさら
に有する、請求項１１に記載のカメラ。
【請求項１３】前記入力部は、前記表示部の表示面と
対向する面または交差する側面に設けられている、請求
項１２に記載のカメラ。
【請求項１４】前記記憶回路および／または前記入力
回路が前記基板に一体に形成されている請求項９から１
３のいずれかに記載のカメラ。
【請求項１５】前記２信号伝送回路および前記第２シ
ステム制御回路の少なくとも一部は、前記表示部および
前記駆動回路を構成する回路要素と同一の膜から形成さ
れた回路要素を有している、請求項１から１４のいずれ
かに記載のカメラ。
【請求項１６】前記同一の膜は、連続粒界シリコン膜
である、請求項１５に記載のカメラ。
【請求項１７】前記カード型表示素子が前記筐体に装
着された状態で、前記第１信号伝送回路に対する信号の
送信または前記第１信号伝送回路からの信号の受信が非
接触で行なわれる、請求項１から１６のいずれかに記載
のカメラ。
【請求項１８】前記カード型表示素子は、前記第１信
号伝送回路に対する信号の送信または前記第１信号伝送
回路からの信号の受信を無線通信によって行なう、請求
項１から１７のいずれかに記載のカメラ。
【請求項１９】前記カード型表示素子は、前記第１信
号伝送回路に対する信号の送信または前記第１信号伝送
回路からの信号の受信を光通信によって行なう、請求項
１から１８のいずれかに記載のカメラ。
【請求項２０】前記光通信のための素子が前記基板上
に設けられており、前記光通信は、前記基板に垂直な方
向に伝播する光信号によって行なわれる、請求項１９に
記載のカメラ。
【請求項２１】前記カード型表示素子は、前記第１シ
ステム制御回路の一部の機能を制御するための信号を送
信することができる、請求項１から２０のいずれかに記
載のカメラ。