JP2003243336A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents

半導体基板の製造方法

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JP2003243336A
JP2003243336A JP2003057586A JP2003057586A JP2003243336A JP 2003243336 A JP2003243336 A JP 2003243336A JP 2003057586 A JP2003057586 A JP 2003057586A JP 2003057586 A JP2003057586 A JP 2003057586A JP 2003243336 A JP2003243336 A JP 2003243336A
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semiconductor device
resin layer
semiconductor
sealing resin
substrate
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Norio Fukazawa
則雄 深澤
Hirohisa Matsuki
浩久 松木
Kenichi Nagae
健一 永重
Yuzo Hamanaka
雄三 濱中
Munetomo Morioka
宗知 森岡
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は半導体基板の製造方法に関し、製造効
率及び信頼性の向上を図ることを課題とする。 【解決手段】基材より半導体基板51を切り出す切り出
し工程と、切り出された半導体基板51の一の面51a
に第1の基準面34を有した基準面出し用樹脂31を配
設する樹脂形成工程と、この基準面34を基準として半
導体基板51の他面に整面処理を行うことにより第2の
基準面33Aを形成する第1の整面工程と、この第1の
整面工程で形成された第2の基準面33Aを基準とし
て、基準面出し用樹脂31を除去すると共に前記一の面
51aに整面処理を行う第2の整面工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の製造
方法に関する。 【0002】近年、電子機器及び装置の小型化の要求に
伴い、半導体装置の小型化、高密度化が図られている。
このため、半導体装置の形状を半導体素子(チップ)に
極力近づけることにより小型化を図った、いわゆるチッ
プサイズパッケージ構造の半導体装置が用いられてい
る。 【0003】こうした中で、真のチップサイズであるパ
ッケージを成し得るため、また生産効率の向上のため、
複数の半導体素子が形成された基板を一括してパッケー
ジングし、その後、切断分離して個々の小型半導体装置
を得る、いわゆるウェーハーレベルパッケージングが提
案されている。 【0004】 【従来の技術】図40は、従来のウェーハーレベルパッ
ケージングによって得られた半導体装置の一例を示して
いる。同図に示す半導体装置10Aは、大略すると半導
体素子1A(半導体チップ)、封止樹脂層2,及び多数
の突起電極3(バンプ)等とにより構成されている。 【0005】この半導体装置10Aは、複数の半導体素
子1Aが形成された基板の状態で突起電極3の形成面に
封止樹脂層2が形成され、その後突起電極3の一部を露
出させた上で個々の半導体素子に分離することにより製
造される。上記構成とされた半導体装置10Aは、その
外形が半導体素子1Aと略等しくなるため、小型化を図
ることができる。 【0006】また、図41は、従来のウェーハーレベル
パッケージングによって得られた半導体装置10Aを搭
載する搬送トレイ5の一例を示している。この搬送トレ
イ5は、半導体装置10Aを内部に装着するトレイ本体
6と、トレイ本体6の上部開口部を塞ぐキャップ7とに
より構成されている。また、トレイ本体6の下部には鍔
部8が形成されており、装着された状態で装置本体10
Aの封止樹脂層2はこの鍔部8に載置される。また、鍔
部の中央には開口部が形成されており、突起電極3はこ
の開口部から外部に対し露出した構成となっている。 【0007】また、図42は、従来のチップサイズパッ
ケージ化された半導体装置10Bを示している。同図に
示す半導体装置10Bは、大略すると半導体素子1A
(半導体チップ),インターポーザーを構成するバンプ
4及び回路基板9,及び半導体素子1Aと回路基板9と
間に介装されたアンダーフィル樹脂11,及び回路基板
9の下面に配設された多数の突起電極3(バンプ)等に
より構成されている。この構成の半導体装置10Bは、
BGA(Ball Grid Array) といわれる構造であり、小型
化が図れると共に、外部接続端子となる突起電極3の高
密度化を図ることができる。 【0008】また、図43は、薄型化を図った従来の半
導体装置の一例を示している。この半導体装置10C
は、図42に示した半導体装置10Bと略同一の構成と
されているが、半導体素子1Bの背面(図における上
面)を研削処理することにより薄型化を図っている。 【0009】また、図44は、従来の半導体素子が形成
される半導体基板の製造方法の一例を示している。半導
体素子を形成する前の基板作製に於いては、近年では半
導体素子を高集積させるために基板を大きくする方法が
提案されている。この基板の作製は通常、基板素材より
所定の厚さでワイヤーソーにより切り出され、両面を整
面している。 【0010】図44(A)は、ワイヤーソーにより切り
出された直後の基板12Aを示している。この切り出さ
れた基板12Aの表面及び背面は粗い面となっているた
め、その両面に整面処理が実施される。先ず、図44
(B)に示すように、基板12Aの一方の面(図では、
表面)に仮想基準13を設定する。そして、図44
(C)に示されるように、この仮想基準13に基づき基
板12Aの背面を整面処理し、図44(C)に示す基板
12Bを形成する。続いて、整面処理された基板12B
の背面を仮想基準として表面側を整面処理し、これによ
り、図44(D)に示す両面共に整面処理された基板1
2を製造していた。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】前記したように、図4
0に示した半導体装置10Aは、小型化を図ることがで
きるため高密度実装を行うことが可能となる。 【0012】しかるに、半導体装置10Aは、半導体素
子1Aの突起電極3が形成された面に、半導体素子1A
とは特性の異なる封止樹脂層2が形成された構成とされ
ている。即ち、半導体素子1Aと封止樹脂層2との境界
部は、複合構成となっておる。また、封止樹脂層2を含
めた半導体素子1Aの形状は略矩形状であり、よって各
コーナー部は角張った構成とされている。 【0013】従って、半導体装置10Aを製造するた
め、基板に対し切断処理を行うと、基板切断により発生
する衝撃及び応力は、主として半導体素子1Aと封止樹
脂層2との境界部に集中して印加されてしまうという問
題点があった。この場合、半導体素子1Aと封止樹脂層
2との境界部で剥離が生じたり、また半導体素子1A或
いは封止樹脂層2にクラックが発生するおそれがある。 【0014】また、上記の剥離やクラックが発生しなく
ても、切断後の半導体装置は半導体素子1Aと封止樹脂
層2との境界部で壊れやすく、半導体装置の耐使用環
境、ハンドリングなど取り扱いが困難であるという問題
点もある。 【0015】また、図41に示した搬送トレイ5では、
単に鍔部8に半導体装置10Aを載置することにより保
持する構成であったため、トレイ本体6内において半導
体装置10Aにいわゆる遊びが発生し、確実な保持を行
うことができないという問題点があった。 【0016】特に、半導体装置10Aの信頼性試験で
は、搬送トレイ5に搭載された状態で行うものがあり、
近年のように多ピン化された半導体装置10Aでは、搬
送トレイ5への搭載位置不良により良好な試験が行えな
くなるおそれがある。また、トレイ本体6内において半
導体装置10Aが移動(遊ぶ)ことにより、突起電極3
が鍔部8と衝突し、突起電極3の保護を確実に行えない
という問題点もある。 【0017】また、図43に示したように、半導体装置
10Cの薄型化を図った場合、半導体素子1Bは背面研
削により薄くなり、非常に壊れやすくなる。よって、近
年求められている半導体素子1Bの高集積化を図ると、
基板はいっそう大型化し壊れやすくなり、結果的に基板
製造効率の低下及び取り扱いの困難化を招くという問題
点があった。 【0018】更に、図44に示した整面処理方法では、
基板の面積が大きいと基板両面にワイヤーソーの切削跡
がうねりとなって残存し、このうねり面を仮想基準13
として研削を行うため、整面された面にうねり影響が出
てしまう。このため、従来の整面処理方法では、精度の
高い整面を得ることができないという問題点がある。 【0019】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、製造効率及び信頼性の向上を図りうる半導体基板
の製造方法を提供することを目的とする。 【0020】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明では、基材より半導体基板を切り出す切り出
し工程と、切り出された前記半導体基板の一の面に第1
の基準面を有した基準面出し用樹脂を配設する樹脂形成
工程と、前記基準面を基準として、前記半導体基板の他
面に整面処理を行うことにより、第2の基準面を形成す
る第1の整面工程と、前記第1の整面工程で形成された
第2の基準面を基準として、前記基準面出し用樹脂を除
去すると共に前記一の面に整面処理を行う第2の整面工
程とを具備することを特徴とするものである。 【0021】上記発明によれば、樹脂形成工程において
半導体基板の一の面に形成される基準面出し用樹脂の第
1の基準面を基準とし、切り出された半導体基板の他面
を第1の整面工程において整面処理することにより、こ
の他面は高い平面度を有した面となる。 【0022】また、第2の整面工程では、第1の整面工
程で形成された平面度の高い他面を第2の基準面として
半導体基板の一の面に整面処理を行うため、この一の面
も高い平面度を有した面となる。よって、両面共に高精
度を有した半導体基板を容易かつ生産性良く製造するこ
とが可能となる。 【0023】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。 【0024】図1は、本発明の第1実施例である半導体
装置20Aを示している。図1(A)は半導体装置20
Aの側面図であり、図2(B)は半導体装置20Aの平
面図である。この半導体装置20Aは、大略すると半導
体素子21,突起電極23(バンプ),及び封止樹脂層
22等よりなる極めて簡単な構成とされている。 【0025】半導体素子21(半導体チップ)は、その
実装側面に電子回路(図示せず)が形成されると共に多
数の突起電極23が配設されている。突起電極23は、
例えば半田ボールを転写法を用いて配設された構成とさ
れており、外部接続端子として機能するものである。本
実施例では、突起電極23は半導体素子21に形成され
ている電極パッド(図示せず)に直接配設された構成と
されている。 【0026】また、封止樹脂層22(梨地で示す)は、
例えばポリイミド,エポキシ(PPS,PEK,PE
S,及び耐熱性液晶樹脂等の熱可塑性樹脂)等よりな
り、半導体素子21の突起電極形成側の面全体にわたり
形成されている。従って、半導体素子21に配設されて
いる突起電極23は、この封止樹脂層22により封止さ
れた状態となるが、突起電極23の少なくとも先端部は
封止樹脂層22から露出するよう構成されている。 【0027】また、半導体装置20Aの突起電極23が
形成された突起電極形成側の面の外周部分に注目する
と、この外周部分における封止樹脂層22及び半導体素
子21には、面取り部24Aが形成されている。本実施
例では、この面取り部24Aは、封止樹脂層22と半導
体素子21とを跨がるように連続的に形成されており、
かつ平面状の面取り部構造とされている。 【0028】上記構成とされた半導体装置20Aは、そ
の全体的な大きさが略半導体素子21の大きさと等し
い、いわゆるチップサイズパッケージ構造となる。従っ
て、半導体装置20Aは、近年特に要求されている小型
化のニーズに十分対応することができる。 【0029】また、上記のように半導体装置20Aは、
半導体素子21上に封止樹脂層22が形成された構成と
されており、かつこの封止樹脂層22は突起電極23の
少なくとも一部を封止した構造とされている。このた
め、封止樹脂層22によりデリケートな突起電極23は
保持されることとなり、よってこの封止樹脂層22は、
従来から用いられているアンダーフィル樹脂と同様な機
構を奏することとなる。これにより、半導体装置20A
を実装基板に実装した際、突起電極23と実装基板との
接合部位はアンダーフィル樹脂として機能する封止樹脂
層22に保持されるため、この接合部位に破損が発生す
ることを防止することができる。 【0030】一方、本実施例に係る半導体装置20A
は、前記したように外周部分における封止樹脂層22及
び半導体素子21に面取り部24Aが形成されている。
この面取り部24Aを形成することにより、半導体素子
21と封止樹脂層22との境界部における複合構成に対
し、その外周の全体にわたり衝撃及び応力の集中を回避
することが可能となる。よって、使用環境(例えば、高
温環境,低温環境等)に拘わらず高い信頼性を維持でき
ると共に、搬送時に実施されるハンドリングにおいては
ハンドラーの把持による破損防止を図ることができ、ハ
ンドリング時における取り扱いを容易化することができ
る。 【0031】尚、本実施例では封止樹脂層22と半導体
素子21とを跨がるよう面取り部24Aを形成した例を
示しているが、封止樹脂層22にのみ面取り部24Aを
形成することも可能である。 【0032】また、面取り部の表面構造も、本実施例で
適用した平面構造の面取り部24Aに限定されるもので
はなく、曲面を有した構造としても、また複数の面を組
み合わせた構成としてもよい。即ち、本明細書で述べる
面取り部は、半導体装置の上記外周部分において、衝撃
及び応力の集中を回避しうる構造の全てを含むものとす
る。 【0033】続いて、本発明の第2実施例である半導体
装置について説明する。 【0034】図2は、第2実施例に係る半導体装置20
Bを示している。図2(A)は半導体装置20Bの側面
図であり、また図2(B)は半導体装置20Bの平面図
である。尚、図2において、図1を用いて説明した第1
実施例に係る半導体装置20Aの構成と対応する構成に
ついては、同一符号を付してその説明を省略する。ま
た、以下説明する各実施例の説明においても同様とす
る。 【0035】本実施例に係る半導体装置20Bは、封止
樹脂層22の外周部分に段付き部25Aを形成したこと
を特徴とするものである。本実施例では、段付き部25
Aは封止樹脂層22の外周部に一段の段差を有するよう
形成されているが、複数段設けることも可能である。ま
た、段付き部25Aは、必ずしも矩形状の段差に限定さ
れるものではなく、曲線を含めた段差形状としてもよ
い。 【0036】本実施例のように、封止樹脂層22の外周
部分に段付き部25Aを形成することによっても、半導
体素子21と封止樹脂層22との境界部における複合構
成に対し、その外周の全体にわたり衝撃及び応力の集中
を回避することが可能となり、使用環境に拘わらず高い
信頼性を維持できると共に、搬送時におけるハンドリン
グ等の取り扱いを容易化することができる。 【0037】続いて、本発明の第3実施例である半導体
装置について説明する。 【0038】図3は、第3実施例に係る半導体装置20
Cを示している。図3(A)は半導体装置20Cの側面
図であり、また図3(B)は半導体装置20Cの平面図
である。 【0039】本実施例に係る半導体装置20Cは、その
外周四隅位置における封止樹脂層22及び半導体素子2
1に面取り部24Bを形成したことを特徴とするもので
ある。よって、図3(B)に示されるように、面取り部
24Bは、半導体装置20Cの外周に4箇所形成された
構成とされている。本実施例に係る面取り部24Bは、
封止樹脂層22と半導体素子21とを跨がるように連続
的に形成されている。このように、半導体装置20Cの
外周四隅位置における封止樹脂層22及び半導体素子2
1に面取り部24Bを形成したことにより、半導体素子
21と封止樹脂層22との境界部における複合構成に対
し、特に衝撃及び応力の集中に弱い外周四隅位置で衝撃
及び応力の集中を回避することが可能となり、使用環境
に拘わらず高い信頼性を維持できると共に、搬送時にお
けるハンドリング等の取り扱いを容易化することができ
る。 【0040】尚、本実施例では封止樹脂層22と半導体
素子21とを跨がるよう面取り部24Bを形成した例を
示しているが、封止樹脂層22にのみ面取り部24Bを
形成することも可能である。 【0041】続いて、本発明の第4実施例である半導体
装置について説明する。 【0042】図4は、第4実施例に係る半導体装置20
Dを示している。図4(A)は半導体装置20Dの側面
図であり、また図4(B)は半導体装置20Dの平面図
である。 【0043】本実施例に係る半導体装置20Cは、その
外周四隅位置における封止樹脂層22に段付き部25B
を形成したことを特徴とするものである。よって、図4
(B)に示されるように、段付き部25Bは、半導体装
置20Dの外周に4箇所形成された構成とされている。 【0044】本実施例のように、半導体装置20Dの外
周四隅位置における封止樹脂層22に段付き部25Bを
形成したことにより、半導体素子21と封止樹脂層22
との境界部における複合構成に対し、特に衝撃及び応力
の集中に弱い外周四隅位置で衝撃及び応力の集中を回避
することが可能となり、使用環境に拘わらず高い信頼性
を維持できると共に、搬送時におけるハンドリング等の
取り扱いを容易化することができる。 【0045】尚、本実施例では、段付き部25Bは封止
樹脂層22の外周部に一段の段差を有するよう形成され
ているが、複数段設けることも可能である。また、段付
き部25Bは、必ずしも矩形状の段差に限定されるもの
ではなく、曲線を含めた段差形状としてもよい。 【0046】続いて、本発明の第1及び第2実施例であ
る半導体装置の製造方法について説明する。図5は第1
実施例に係る製造方法を説明するための図であり、図6
は第2実施例に係る製造方法を説明するための図であ
る。この第1及び第2実施例に係る製造方法は、図1を
用いて説明した第1実施例に係る半導体装置20Aを製
造するための方法である。 【0047】尚、本実施例で説明する半導体装置の製造
方法は、基板51を分離して個々の半導体素子21に分
離する分離工程に特徴を有するものであり、この分離工
程が実施される前に行われる処理(突起電極23が配設
された複数の半導体素子21が形成された基板を封止樹
脂層22により封止し、続いて突起電極23の一部を封
止樹脂層22から露出させる処理)は、従来方法(例え
ば、本出願人により出願された特願平9−10683号
に開示した方法)と同一である。このため、以下の説明
では、分離工程についてのみ説明するものとする。ま
た、以下説明する半導体装置の各製造方法においても同
様とする。 【0048】先ず、図5を用いて、本発明の第1実施例
である半導体装置20Aの製造方法について説明する。 【0049】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、図5(A)に示すように、先ず角度θを有した角
度付き刃26を用い、図5(B),(C)に示すよう
に、封止樹脂層22及び基板51の一部を切削して面取
り部用溝56を形成する(溝形成工程)。この時形成さ
れる面取り部用溝56は、角度付き刃26により形成さ
れるため、両側部に面取り部24Aが形成された構造と
なっている。尚、この時の基板51の切削深さをZ1と
する。 【0050】上記の溝形成工程が終了後すると、続いて
図5(D)に示すように、面取り部用溝の溝幅(図中、
矢印Wで示す)より幅狭な寸法(図中、矢印Z2で示
す)を有すると共に角度を有していない角度なし刃27
Aを用い、図5(E)に示されるように面取り部用溝5
6の中央位置を切削する(切削工程)。 【0051】この際、溝形成工程において、面取り部用
溝56の形成位置には封止樹脂層22が存在しない構成
となっている。よって、角度なし刃27Aによる切削
は、基板51のみを切削する処理となる。これにより、
切削工程において封止樹脂層22と基板51を同時に切
削する必要がなくなり、切削処理を容易に行うことがで
きる。 【0052】切削工程が終了することにより、図5
(F)に示されるように、基板51は完全切削され、基
板51は個々の半導体素子21に分離される。以上の処
理を実施することにより、面取り部24Aを有した半導
体装置20Aが形成される。 【0053】続いて、図6を用いて、本発明の第2実施
例である半導体装置20Aの製造方法について説明す
る。 【0054】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、図6(A)に示すように、角度を有していない角
度なし刃27A(刃幅を図中矢印Z2で示す)を用い
て、基板51の所定切断位置を封止樹脂層22と共に切
削し、図6(B),(C)に示すように、封止樹脂層2
2を含め基板51を完全切断して個々の半導体素子に分
離する(切削工程)。 【0055】この切削工程が終了すると、図6(D),
(E)に示すように、角度を有した角度付き刃26を角
度なし刃27Aにより切削された切断部50に挿入し、
各半導体素子21の切り込み量がZ3となるよう切削処
理を行う。この際、角度付き刃26の刃幅Z5は、角度
なし刃27Aの刃幅Z2より大きいため、角度付き刃2
6は封止樹脂層22及び半導体素子21の外周部分に面
取り部24Aを形成する(面取り部形成工程)。以上の
処理を実施することにより、図6(F)に示されるよう
に、面取り部24Aを有した半導体装置20Aが形成さ
れる。 【0056】上記した第1及び第2実施例に係る半導体
装置20Aの製造方法によれば、角度を有した角度付き
刃26と角度を有しない角度なし刃27Aを選択的に用
い、角度付き刃26で面取り部24Aを形成すると共に
角度なし刃27Aで基板51を完全切断することによ
り、封止樹脂層22及び半導体素子21の外周部分に面
取り部24Aを有する半導体装置20Aを容易かつ確実
に製造することができる。 【0057】特に、図6に示した第2実施例の順序で各
刃26,27Aを使用することにより、磨耗し易い角度
付きの刃26の先端における摩耗を低減でき、よって刃
先の角度変化を防止でき、角度付きの刃26の寿命を延
ばすことが可能となる。 【0058】続いて、図7を用いて本発明の第3実施例
である半導体装置の製造方法について説明する。本実施
例は、図3を用いて説明した第3実施例に係る半導体装
置20Cの製造方法である。 【0059】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、先ず角度を有した角度付き刃(図示せず)を用い
て基板51の所定切削位置(図中、符号52X,52Y
で示す)が直交する切削交点部28及びその近傍部分に
おける封止樹脂層22及び基板51の一部を切削し、同
図に拡大して示すような十字状の四隅面取り部用溝29
を形成する(溝形成工程)。 【0060】続いて、溝形成工程で形成された四隅面取
り部用溝29の溝幅より幅狭な寸法を有する角度なし刃
(図示せず)を用い、この四隅面取り部用溝28の形成
位置を含め所定切削位置52X,52Yを切削すること
により、基板51を完全切断し個々の半導体素子21に
分離する(切削工程)。以上の処理を行うことにより、
外周四隅位置に面取り部24Bが形成された半導体装置
20Cが製造される。上記のように本実施例に係る製造
方法では、角度付き刃を用いて基板51上に十字状の四
隅面取り部用溝29を形成し、その後に四隅面取り部用
溝29の溝幅より幅狭な寸法を有する角度なし刃を用い
て所定切削位置52X,52Yで基板51を完全切断し
て半導体装置20Cを製造する構成としたことにより、
半導体装置20Cの構造上、温度変化等により発生する
応力集中やハンドリングによる破壊による一番弱いとさ
れる外周四隅位置に、衝撃及び応力の集中を回避しうる
面取り部24Bを容易かつ確実に形成することができ
る。 【0061】また、角度付き刃により形成される四隅面
取り部用溝29は、半導体装置20Cの四隅部分にあた
る切削交点部28のみに所定の深さで形成されるため、
磨耗し易い角度付き刃の寿命を延ばすことが可能とな
り、また切削量が少ないため処理時間を短縮させること
が可能となる。 【0062】更に、角度なし刃により行われる基板51
の切断処理は、基板51上に残存した封止樹脂層22が
少ない状態或いは全く存在しない状態で実施されるた
め、困難であった封止樹脂層22と半導体素子21との
境界部の切断を容易にすることが可能となり、分離工程
において半導体素子21及び封止樹脂22にダメージが
生じることを防止することができる。 【0063】続いて、図8及び図9を用いて本発明の第
4実施例である半導体装置の製造方法について説明す
る。本実施例も、図3を用いて説明した第3実施例に係
る半導体装置20Cの製造方法である。 【0064】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、先ず角度なし刃(図示せず)を用いて基板51の
所定切削位置52X,52Yを封止樹脂層22と共に切
削し、基板51を完全切断して個々の半導体素子21に
分離する処理を行う(切削工程)。 【0065】続いて、この切削工程が終了した後、角度
付き刃(図示せず)を所定切削位置52X,52Yが直
交する切削交点部28に挿入し、分離された封止樹脂層
22及び半導体素子21を切削して切削交点部28及び
その近傍部分に面取り部24Bを形成する(面取り部形
成工程)。 【0066】上記した本実施例に係る製造方法において
も、半導体装置20Cの外周四隅位置に、衝撃及び応力
の集中を回避しうる面取り部を容易かつ確実に形成する
ことができる。また、面取り部を形成するために角度付
き刃が半導体素子21及び封止樹脂層22を切削する切
削量は少ないため、磨耗し易い角度付き刃の寿命を延ば
すことが可能となり、また切削量が少ないため処理時間
を短縮させることが可能となる。 【0067】また、本実施例では、先ず角度なし刃を用
いて切削し、続いて角度有り刃を用いて切削処理を行う
ことにより、角度有り刃を用いる際には既に角度なし刃
により切削交点部28は切削された状態(直線状の切削
状態)であるため、磨耗し易い角度付きの刃の先端及び
磨耗による刃の角度変化の寿命をさらに延ばすことが可
能となる。 【0068】ところで、半導体装置20A〜20Cの外
周部分及び外周四隅位置に面取り部24A,25Aを形
成するには、下式を満足させる必要がある。尚、下式で
は、角度付き刃26の刃先角度をθ,基板51の切込み
量をZ1,角度なし刃27Aの刃幅をZ5としている
(図5参照)。 【0069】 Z5<2( Z1×tan(θ/2)) ……(1) 上記の(1)式より、例えば円形の刃を有する角度付き
刃26(ダイシングソー等)で切断処理を行った場合、
切込み量Z1は、角度付き刃26の外形変化により把握
できる為、封止樹脂層22と基板51(半導体素子2
1)の面取り部24Aの形状を所定形状に維持させる為
には、角度付き刃26の外形変化に応じて切込み量をZ
1を増加させて行けば良い。 【0070】続いて、図10を用いて本発明の第5実施
例である半導体装置の製造方法について説明する。本実
施例は、図2を用いて説明した第2実施例に係る半導体
装置20Bの製造方法である。 【0071】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、角度を有していない第1及び第2の角度なし刃2
7B,27Aを用いる。第1の角度なし刃27Bの刃幅
Z4は、第2の角度なし刃27Aの刃幅Z2に対して幅
広となるよう設定されている(Z4>Z2)。尚、以下
の説明では、第1の角度なし刃27Bを幅広角度なし刃
27Bといい、第2の角度なし刃27Aを単に角度なし
刃27Aというものとする。 【0072】本実施例では、図10(A),(B)に示
すように、先ず幅広角度なし刃27Bを用いて基板51
を切削し、図10(C)に示されるように封止樹脂層2
2に段付き部用溝53を形成する(溝形成工程)。 【0073】そして、この溝形成工程が終了した後、前
記した幅広角度なし刃27Bの幅Z4(これは、段付き
部用溝53の溝幅と等価)より幅狭な寸法Z2を有した
角度なし刃27Aを用い、図10(D),(E)に示さ
れるように、段付き部用溝53の形成位置を切削する
(切削工程)。これにより、図10(F)に示されるよ
うに、基板51は完全切削されて個々の半導体素子51
が形成され、段付き部25Aを有した半導体装置10B
が製造される。 【0074】本実施例の製造方法によれば、角度なし刃
27Aと幅広角度なし刃27Bとを選択的に用い、幅広
角度なし刃27Bで段付き部25A(段付き部用溝5
3)を形成すると共に、幅狭な角度なし刃27Aで基板
51を完全切断することにより、封止樹脂層22の外周
部分に段付き部25Aを有する半導体装置20Bを容易
かつ確実に製造することができる。 【0075】尚、本実施例に係る製造方法では、角度な
し刃27Aは封止樹脂層22が残存する基板51を切削
することとなる。しかるに、溝形成工程において実施さ
れる幅広角度なし刃27Bによる封止樹脂22の切削処
理により、封止樹脂層22は薄くなっている。よって、
角度なし刃27Aによる切削処理時において、封止樹脂
層22が切削処理に与える影響は少なく、よって容易か
つ確実に分離処理を行うことができる。 【0076】続いて、図11を用いて本発明の第6実施
例である半導体装置の製造方法について説明する。本実
施例は、図4を用いて説明した第4実施例に係る半導体
装置20Dの製造方法である。 【0077】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、先ず角度を有していない第1の角度なし刃(図示
せず)を用い、基板51の切削位置52X,52Yが直
交する切削交点部28及びその近傍部分における封止樹
脂層22を切削し、十字状の四隅段付き用溝30を形成
する(溝形成工程)。 【0078】そして、この溝形成工程が終了した後、四
隅段付き部用溝30の溝幅より幅狭な寸法を有する第2
の角度なし刃(図示せず)を用い、この四隅段付き部用
溝30の形成位置を含め切削位置52X,52Yを切削
する(切削工程)。これにより基板51を完全切断して
個々の半導体素子21に分離し、これにより外周四隅位
置に段付き部25Bを有する半導体装置20Dが製造さ
れる。 【0079】本実施例に係る製造方法では、第1の角度
なし刃を用いて基板51の切削交点部28及びその近傍
の封止樹脂層22を切削し十字状の四隅段付き用溝30
を形成した後、第2の角度なし刃を用いて基板51を完
全切断し個々の半導体素子21に分離するため、温度変
化等により発生する応力集中やハンドリング等において
破壊し易いとされる封止樹脂層22の外周四隅部分に、
衝撃及び応力の集中を回避しうる段付き部25Bを容易
かつ確実に形成することができる。 【0080】また、第1の角度なし刃は、封止樹脂層2
2の切削交点部28及びその近傍のみに溝入れ加工を行
うものであり、かつその溝入れ深さは封止樹脂層22の
厚さよりも小さいため、第1の角度なし刃の寿命を延ば
すことが可能となり、合わせて処理時間の短縮を図るこ
とができる。 【0081】図12(A)は、図1に示した第1実施例
に係る半導体装置20Aの変形例を示している。同図に
示される半導体装置20Eは、半導体素子21の背面
側、即ち突起電極23が形成される面と反対側の面に切
削加工を行うことにより、半導体素子21を薄型化し
(以下、この半導体素子21を薄型半導体素子21Aと
いう)、半導体装置20Eの低背化を図ったものであ
る。以下、この半導体装置20Eの製造方法について説
明する。 【0082】半導体装置20Eを製造するには、図12
(B)に示されるように、突起電極23及び封止樹脂層
22が形成された基板51を用意する。続いて、図12
(C)に示されるように、基板51の突起電極23が敬
せされた面側と反対側の面(背面)に切削処理を行い、
基板51を薄型化する(背面切削工程)。 【0083】続いて、図12(D)に破線で示す切断位
置において薄型化された基板51を切断し(分離工
程)、薄型半導体素子21Aを有した半導体装置20E
を製造する。尚、図12及び上記の説明では、面取り部
24Aを形成する方法については省略したが、前記した
と同様の方法により形成される。 【0084】上記した製造方法によれば、分離工程を実
施する前に基板51の背面を全面的に切削する背面切削
工程を実施することにより、製造される半導体装置20
Eの薄型化を図ることができる。また、分離工程の前に
基板51の背面を切削しているので、封止樹脂層22が
基板保護の役割を果たす。このため、基板51の取り扱
いが容易となり、近年求められている半導体素子21A
を高集積化した大型基板または半導体装置20Eの極薄
型化に有効となる。 【0085】また、図13は、高品質で生産効率の良い
基板51の製造方法を説明するための図である。この製
造方法は、半導体素子21を形成する前の基板51の作
製において使用するものである。 【0086】図13(A)は、基板素材より所定の厚さ
でワイヤーソーにより切り出された状態の基板51を示
している。同図に示されるように、この状態の基板51
の上面51a及び背面51bは切削後が存在し凹凸が発
生した状態となっている。 【0087】この基板51には、先ずその一方の面(本
実施例では、上面51a)に、図13(B)に示される
ように、基準面出し用樹脂31が形成される。この基準
面出し用樹脂31の上面は平坦面とすることが可能であ
り、この上面を基準面34として用いることができる。 【0088】続いて、図13(C)に示されるように、
基準面34を基準として背面51bに切削処理を行うこ
とにより、背面51bの整面処理を行う。この整面処理
により形成された切削面33Aは、基準面34が平坦面
であるため、平坦な面に仕上げることができる。よっ
て、この整面処理された切削面33Aを基準面として用
いることが可能となる。 【0089】よって、切削面33Aを基準面として基準
面出し用樹脂31の除去処理及び上面51aの整面処理
を行い、これにより、図13(D)に示されるように、
上面33B及び下面33Aが共に高い平面度を有した高
品質で生産効率の良い基板51が形成される。 【0090】続いて、本発明の第1乃至第4実施例であ
る搬送トレイについて説明する。 【0091】図14乃至図17は、第1乃至第4実施例
である搬送トレイ35A〜35Dを示している。各図に
示す搬送トレイ35A〜35Dは、前記した半導体装置
20A〜20Dが装着され、これを搬送したり試験した
りするために用いられるものである。以下、各実施例に
ついて説明する。 【0092】尚、図14乃至図17において、(A)は
搬送トレイ35A〜35Dを分解した状態を示してお
り、(B)は半導体装置の装着状態を示しており、
(C)は後述するトレイ本体36A〜36Dを平面視し
た状態を示している。 【0093】図14は、第1実施例に係る搬送トレイ3
5Aを示している。この搬送トレイ35Aは、前記した
第1実施例に係る半導体装置20Aに対応した構成とさ
れている。 【0094】この搬送トレイ35Aは、トレイ本体36
Aとキャップ27Aとにより構成されている。本実施例
に係る搬送トレイ35Aでは、トレイ本体36Aの内側
部に、装着される半導体装置20Aに形成された面取り
部24Aと対応した形状のトレイ側面取り部38Aを形
成したことを特徴としている。 【0095】また、図15は第2実施例に係る搬送トレ
イ35Bを示している。この搬送トレイ35Bは、前記
した第2実施例に係る半導体装置20Bに対応した構成
とされている。 【0096】この搬送トレイ35Bは、トレイ本体36
Bの内側部に、半導体装置20Bに形成された段付き部
25Aと対応した形状のトレイ側段付き部40Aを形成
したことを特徴としている。 【0097】また、図16は第3実施例に係る搬送トレ
イ35Cを示している。この搬送トレイ35Cは、前記
した第3実施例に係る半導体装置20Cに対応した構成
とされている。 【0098】この搬送トレイ35Cは、トレイ本体36
Cの内側四隅部に、半導体装置20Cの外周四隅位置に
形成された面取り部24Bと対応した形状のトレイ側段
付き部38Bを形成したことを特徴としている。 【0099】更に、図17は第4実施例に係る搬送トレ
イ35Dを示している。この搬送トレイ35Dは、前記
した第4実施例に係る半導体装置20Dに対応した構成
とされている。 【0100】この搬送トレイ35Dは、トレイ本体36
Dの内側四隅部に、半導体装置20Dの外周四隅位置に
形成された段付き部25Bと対応した形状のトレイ側段
付き部40Bを形成したことを特徴としている。 【0101】上記した各実施例に係る搬送トレイ35A
〜35Dによれば、半導体装置20A〜20Dに形成さ
れた面取り部24A,24B及び段付き部25A,25
Bを利用し、搬送トレイ35A〜35Dのトレイ本体3
6A〜36Dにこれと対応したトレイ側面取り部38
A,38B及びトレイ側段付き部40A,40Bを形成
した。これにより、トレイ本体36A〜36Dに対し半
導体装置20A〜20Dの安定した搭載位置決めが可能
となり、搬送トレイ35A〜35D内で半導体装置20
A〜20Dが遊んでしまうことを防止することができ
る。また半導体装置20A〜20Dの水平方向の動きが
抑えられるため、突起電極23が搬送トレイ35A〜3
5Dと接触することを回避することができる。 【0102】また、特に第1及び第3実施例に係る搬送
トレイ35A,35Cでは、傾斜面とされたトレイ側面
取り部38A,38Bにて半導体装置20A,20Cを
保持する構成とされているため、他実施例の構成とこと
なり、トレイ側段付き部40A,40Bと半導体装置2
0B,20Dとのオバーハング量を考慮する必要はな
く、簡単かつ確実に半導体装置20A,20Cの保持を
行うことができる。 【0103】続いて、本発明の第6及び第7実施例であ
る半導体装置について説明する。 【0104】図18は第6実施例に係る半導体装置20
Fであり、前記した第1実施例に係る半導体装置20A
において、その背面(突起電極23の形成面と反対側の
面)に背面側樹脂層41を形成したことを特徴とするも
のである。 【0105】また、図19は第7実施例に係る半導体装
置20Gであり、前記した第2実施例に係る半導体装置
20Aにおいて、その背面に背面側樹脂層41を形成し
たことを特徴とするものである。 【0106】この背面側樹脂層41の材質は、封止樹脂
層22の材質と等しいものが選定されており、具体的に
はポリイミド,エポキシ(PPS,PEK,PES,及
び耐熱性液晶樹脂等の熱可塑性樹脂)等を用いることが
できる。また、この背面側樹脂層41は、例えば圧縮成
形法を用い半導体素子21の背面全面に形成されてい
る。 【0107】このように、半導体素子21の背面にこれ
を覆う背面側樹脂層41を形成したことにより、半導体
素子21の保護をより確実に行うことができ、かつ分離
時において半導体素子21の背面外周部分に破損(欠け
等)が発生することを防止することができる。 【0108】続いて、本発明の第8及び第9実施例であ
る半導体装置について説明する。 【0109】図20は、第8実施例である半導体装置2
0Hを示している。本実施例に係る半導体装置20H
は、前記した第6実施例に係る半導体装置20Fと類似
した構成とされているが、背面側樹脂層41及び半導体
素子21の外周部分に、背面側面取り部42を形成した
ことを特徴とするものである。 【0110】本実施例では、背面側面取り部42を背面
側樹脂層41と半導体素子21との間を跨がるように形
成しているが、背面側樹脂層41のみに形成することも
可能である。また、背面側面取り部42は、必ずしも背
面の外周全体に形成する必要はなく、外周四隅位置に形
成する構成としてもよい。更に、本実施例では、背面側
面取り部42を平面構造としているが、曲面等を有した
構成としてもよい。 【0111】図21は、第9実施例である半導体装置2
0Iを示している。本実施例に係る半導体装置20I
は、前記した第7実施例に係る半導体装置20Gと類似
した構成とされているが、背面側樹脂層41の外周部分
に背面側段付き部43を形成したことを特徴とするもの
である。 【0112】本実施例では、背面側段付き部43を背面
外周全体に形成しているが、背面側面段付き43は必ず
しも背面の外周全体に形成する必要はなく、外周四隅位
置に形成する構成としてもよい。また、本実施例では、
背面側面段付き43を矩形状とした構造としているが、
曲面を有した構造としてもよく、また複数の段部を形成
した構成としてもよい。 【0113】上記した第8及び第9実施例に係る半導体
装置20H,20Gによれば、半導体素子21の背面に
形成された背面側樹脂層41,半導体素子21の外周部
分または外周四隅位置に背面側面取り部42或いは背面
側段付き部43を形成したことにより、半導体素子21
と背面側樹脂層41との境界部における複合構成に対
し、衝撃及び応力の集中を回避することが可能となり、
使用環境に拘わらず高い信頼性を維持できると共に、搬
送時におけるハンドリング等の取り扱いを容易化するこ
とができる。 【0114】続いて、本発明の第10及び第11実施例
である半導体装置について説明する。 【0115】図22は、第10実施例である半導体装置
20Jを示している。本実施例に係る半導体装置20J
は、前記した第1実施例に係る半導体装置20Aと類似
した構成とされているが、図22(C)に示されるよう
に、半導体素子21の背面外周部分に、背面側面取り部
42を形成したことを特徴とするものである。 【0116】図23は、第11実施例である半導体装置
20Kを示している。本実施例に係る半導体装置20K
は、前記した第2実施例に係る半導体装置20Bと類似
した構成とされているが、背面側樹脂層41の外周部分
に背面側段付き部42を形成したことを特徴とするもの
である。 【0117】上記した各実施例では、背面側面取り部4
2を半導体素子21の背面外周部分の全体にわたり形成
しているが、必ずしも背面の外周全体に形成する必要は
なく、外周四隅位置に形成する構成としてもよい。更
に、上記した各実施例では、背面側面取り部42を平面
構造としているが、曲面等を有した構成としてもよい。
上記した各実施例に係る半導体装置20J,20Kによ
れば、半導体素子21の背面外周部分または外周四隅位
置に背面側面取り部42を形成したことにより、角を有
した形状では壊れやすい半導体素子21の外周位置及び
外周四隅位置に背面面取り部42が形成されるため、こ
の位置における破損防止を図ることができる。 【0118】尚、上記した第17乃至第11実施例に係
る半導体装置20H〜20Kにおいて、背面側面取り部
42及び背面側段付き部43の形成方法は、先に図5乃
至図11を用いて説明した第1乃至第6実施例に係る製
造方法を用いて形成することができる。 【0119】次に、本発明の第12乃至第16実施例で
ある半導体装置について説明する。図24は、第12実
施例に係る半導体装置20Lを示している。本実施例に
係る半導体装置20Lは、図40を用いて説明した従来
技術に係る半導体装置10Aと類似した構成とされてい
る。しかるに、本実施例に係る半導体装置20Lは、半
導体素子21の外周四隅角部に角面取り部44を形成し
たことを特徴とするものである。この角面取り部44
は、半導体素子22の突起電極形成側の面に対し直交す
る方向(即ち、図における上下方向)に延在するよう構
成されている。図25は、第13実施例に係る半導体装
置20Mを示している。本実施例に係る半導体装置20
Mは、前記した第1実施例に係る半導体装置20A(図
1参照)と類似した構成とされているが、半導体素子2
1の外周四隅角部に、突起電極形成側の面に対し直交す
る方向に延在する角面取り部44を形成した構成とされ
ている。 【0120】図26は、第14実施例に係る半導体装置
20Nを示している。本実施例に係る半導体装置20N
は、前記した第2実施例に係る半導体装置20B(図2
参照)と類似した構成とされているが、半導体素子21
の外周四隅角部に、突起電極形成側の面に対し直交する
方向に延在する角面取り部44を形成した構成とされて
いる。 【0121】図27(A)は、第15実施例に係る半導
体装置20Pを示している。本実施例に係る半導体装置
20Pは、前記した第8実施例に係る半導体装置20H
(図20参照)と類似した構成とされているが、半導体
素子21の外周四隅角部に、突起電極形成側の面に対し
直交する方向に延在する角面取り部44を形成した構成
とされている。 【0122】図27(B)は、第16実施例に係る半導
体装置20Qを示している。本実施例に係る半導体装置
20Qは、前記した第10実施例に係る半導体装置20
J(図22参照)と類似した構成とされているが、半導
体素子21の外周四隅角部に、突起電極形成側の面に対
し直交する方向に延在する角面取り部44を形成した構
成とされている。 【0123】図28は、第17実施例に係る半導体装置
20Rを示している。本実施例に係る半導体装置20R
は、前記した第9実施例に係る半導体装置20I(図2
1参照)と類似した構成とされているが、半導体素子2
1の外周四隅角部に、突起電極形成側の面に対し直交す
る方向に延在する角面取り部44を形成した構成とされ
ている。 【0124】図29は、第18実施例に係る半導体装置
20Sを示している。本実施例に係る半導体装置20S
は、前記した第11実施例に係る半導体装置20K(図
23参照9と類似した構成とされているが、半導体素子
21の外周四隅角部に、突起電極形成側の面に対し直交
する方向に延在する角面取り部44を形成した構成とさ
れている。 【0125】上記した第12乃至第16実施例に係る半
導体装置20L〜20Sによれば、封止樹脂層22,背
面側樹脂層41,及び半導体素子21の外周四隅角部
に、半導体素子21の突起電極形成面に対し直交する方
向に延在する角面取り部44が形成されているため、角
を有した形状では壊れやすい外周四隅角部の破損防止を
図ることができる。また、角面取り部44を面取り部2
4A,24B、段付き部25A,25B、背面側面取り
部42、及び背面側段付き部43と組み合わせて設ける
ことにより、半導体装置半導体装置20M〜20Sの信
頼性を更に向上させることができる。 【0126】尚、上記した第12乃至第16実施例で
は、角面取り部44を平面構造した例を示したが、角面
取り部44は必ずしも平面構造する必要はなく、例えば
曲面を有した構造としたり、また段付き構造とすること
も可能である。 【0127】続いて、本発明の第9実施例である半導体
装置の製造方法について説明する。本実施例に係る製造
方法は、先に図24乃至図29を用いて説明した第12
乃至第16実施例に係る半導体装置20L〜20Sに設
けられた角面取り部44を形成する方法に特徴を有す
る。以下、図30乃至図33を用いて、分離工程におい
て半導体素子22等の外周四隅角部に角面取り部44を
形成する方法について説明する。 【0128】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、図30に示すように、先ず予め突起電極23及び
封止樹脂層22が形成された基板51をセットフイルム
45(固定部材)に貼着して固定する(基板固定工
程)。 【0129】続いて、セットフイルム45に固定された
基板51を個々の半導体素子21に対応した形状に分離
する切削処理が実施される。図31示すように、基板5
1は図中矢印X方向に延在する切断線46Xと、矢印Y
方向に延在する切断線46Yに沿って切断される。 【0130】この切削処理では、先ず基板51を切断線
46Xに沿って複数回平行に切削処理を行う(第1の切
削工程)。この第1の切削工程では、セットフイルム4
5を残し封止樹脂層22を含め基板51のみを切削す
る。よって、第1の切削工程が終了した状態では、基板
51はセットフイルム45に貼着され、切削処理開始前
の状態を維持している。 【0131】上記の第1の切削工程が終了すると、続い
て基板51を切断線46Xに直交する切断線46Yに沿
って複数回平行に切削処理を行う(第2の切削工程)。
この第2の切削工程では、基板51,封止樹脂22と共
に、セットフイルム45も合わせ切削し切断する。 【0132】これにより、図32に示される短冊形状と
された短冊状基板47が形成される。この短冊状基板4
7は、複数個(図32では5個)の半導体素子22が貼
着された状態となっており、また個々の半導体素子21
の側面(ずにおける左右側面)は、外部に露出した状態
となっている。 【0133】上記のように短冊状基板47が形成される
と、続いて図33に示される角面取り部形成工程が短冊
状基板47に対し実施される。この角面取り部形成工程
では、先ず図33(A)に示されるように、角度を有し
た角度付き刃26を、前記した第1の切削工程で切削さ
れた切削位置の側面(第2の切削工程で切断された側
面)と対向するよう位置決めする。 【0134】続いて、この角度付き刃26を用い、図3
3(B)に示されるように、前記の第1の切削工程で切
削された切削位置の側面から封止樹脂層22及び基板2
1を切削する。これにより、図33(C)に示されるよ
うに、半導体素子22及び封止樹脂層22の外周四隅角
部に角面取り部44が形成された半導体装置が製造され
る。この後、セットフイルム45を除去することによ
り、個々の半導体装置に分離される。 【0135】上記した製造方法を用いて角面取り部44
を形成することにより、耐使用環境の応力集中やハンド
リング等により破損が発生し易いとされる外周四隅角部
に、衝撃及び応力の集中を回避しうる角面取り部44を
容易かつ確実に形成することができる。また、角度付き
刃26は、第1の切削工程で切削された切削位置近傍の
みに溝入れ加工を行うため、その溝入れ深さは浅い。こ
のため、角度付き刃26の寿命を延ばすことが可能とな
り、合わせて処理時間の短縮を図ることができる。 【0136】続いて、本発明の第19実施例である半導
体装置について説明する。 【0137】図34は、第19実施例である半導体装置
20Tを示している。本実施例に係る半導体装置20T
は、半導体素子21の封止樹脂層22が形成される上面
外周部分に素子側面取り部48が形成された構成とされ
ている。また、封止樹脂層22は、この素子側面取り部
48を含めて半導体素子21の突起電極形成側の面を覆
うよう形成されている。 【0138】本実施例に係る半導体装置20Tは、上記
のように半導体素子21に素子側面取り部48を形成
し、封止樹脂層22がこの素子側面取り部48を含めて
半導体素子21上に形成される構成としたため、樹脂封
止層22と半導体素子21との密着面積を増大させるこ
とができる。このため、樹脂封止層22と半導体素子2
1との接合力は増大し、樹脂封止層22が半導体素子2
1から剥離することを防止でき、半導体装置20Tの信
頼性を向上させることができる。 【0139】図35は、本発明の第10実施例である半
導体装置の製造方法を示している。同図に示される製造
方法は、図34に示した第19実施例に係る半導体装置
20Tの製造方法である。 【0140】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、先ず図35(A)〜(C)に示されるように、角
度を有した角度付き刃26を用いて基板51の上面を切
削して素子側面取り部用溝49を形成する(溝形成工
程)。続いて、この素子側面取り部用溝49が形成され
た基板51の上面に、素子側面取り部用溝49を含め封
止樹脂層22を形成する(樹脂層形成工程)。これによ
り、図35(D)に示されるように、素子側面取り部用
溝49の内部にも封止樹脂層22が充填された構成とな
る。 【0141】この樹脂層形成工程が終了すると、図35
(E),(F)に示されるように、素子側面取り部用溝
49より幅狭な寸法を有する角度なし刃27Aを用い
て、素子側面取り部用溝49の略中央位置において封止
樹脂層22及び基板51を切削する。これにより、封止
樹脂層22及び基板51は完全に切断され、図35
(G)に示されるように、素子側面取り部48に封止樹
脂層22が充填された構成の半導体装置20Tが製造さ
れる。 【0142】上記した製造方法によれば、樹脂層形成工
程を実施する前に素子側面取り部用溝49が形成される
ため、素子側面取り部48に封止樹脂層22が形成され
た半導体装置を容易に形成することができる。また、角
度付き刃26により素子側面取り部用溝49を形成する
際、その溝入れ深さは浅いため、角度付き刃26の寿命
を延ばすことが可能となり、合わせて処理時間の短縮を
図ることができる。 【0143】続いて、本発明の第20実施例である半導
体装置について説明する。 【0144】図36は、第20実施例である半導体装置
20Uを示している。本実施例に係る半導体装置20U
は、図34を用いて説明した第19実施例である半導体
装置20Tに対し、半導体素子21の背面外周部分に素
子側背面面取り部54を形成すると共に、この背面に素
子側背面面取り部54を含め背面側樹脂層41を形成し
たことを特徴とするものである。 【0145】本実施例の構成により半導体装置20Uに
よれば、第19実施例である半導体装置20Tで実現で
きる作用効果に加え、背面側樹脂層41と半導体素子2
1との密着面積を増大することができるため、背面側樹
脂層41が半導体素子21から剥離することを防止で
き、半導体装置20Uの信頼性を更に向上させることが
できる。 【0146】図37は、本発明の第11実施例である半
導体装置の製造方法を示している。同図に示される製造
方法は、図36に示した第20実施例に係る半導体装置
20Uの製造方法である。 【0147】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、先ず図37(A),(B)に示されるように、角
度を有した角度付き刃26を用いて基板51の上面を切
削して素子側面取り部用溝49を形成する。続いて、角
度付き刃26を用いて基板51の背面を切削して素子側
面取り部用溝49を形成する(溝形成工程)。よって、
この溝形成工程を実施することにより、図37(C)に
示されるように、基板51には対向する一対の素子側面
取り部用溝49が形成された状態となる。 【0148】続いて、この一対の素子側面取り部用溝4
9が形成された基板51の上面及び背面に、素子側面取
り部用溝49を含め封止樹脂層22及び背面側樹脂層4
1を形成する(樹脂層形成工程)。これにより、図37
(D)に示されるように、各素子側面取り部用溝49の
内部にも封止樹脂層22及び背面側樹脂層41が充填さ
れた構成となる。 【0149】この樹脂層形成工程が終了すると、図37
(E),(F)に示されるように、各素子側面取り部用
溝49より幅狭な寸法を有する角度なし刃27Aを用い
て、各素子側面取り部用溝49の略中央位置において封
止樹脂層22及び基板51を切削する。これにより、封
止樹脂層22,背面側樹脂層41及び基板51は完全に
切断され、図37(G)に示されるように、上面側の素
子側面取り部48に封止樹脂層22が、また背面側面取
り部54に背面側樹脂層41が充填された構成の半導体
装置20Uが製造される。 【0150】上記した製造方法によっても、図35を用
いて説明した第10実施例に係る製造方法と同様に、素
子側面取り部48,背面側面取り部54に封止樹脂層2
2,背面側樹脂層41が形成された半導体装置を容易に
形成することができる。また、角度付き刃26により素
子側面取り部用溝49を形成する際、その溝入れ深さは
浅いため、角度付き刃26の寿命を延ばすことが可能と
なり、合わせて処理時間の短縮を図ることができる。 【0151】尚、上記した第19及び第20実施例に係
る半導体装置20T,20Uでは、素子側面取り部48
及び素子側背面面取り部54を平面構造とした例を示し
たが、素子側面取り部48及び素子側背面面取り部54
は必ずしも平面構造とする必要はなく、例えば曲面を有
した構造としたり、また段付き構造とすることも可能で
ある。即ち、封止樹脂層22及び背面側樹脂層41に対
し、アンカー効果を持たせ得る形状であれば、他の構造
とすることも可能である。 【0152】続いて、本発明の第21実施例である半導
体装置について説明する。 【0153】図38は、第21実施例である半導体装置
20Vを示している。本実施例に係る半導体装置20V
は、その突起電極形成側の面の外周部分に、封止樹脂層
22から半導体素子21に到る面取り部24Aを形成す
ると共に、封止樹脂層22に突起電極形成側の面に対し
直角方向(図中、上下方向)に延在するストレート部5
5を形成したことを特徴とするものである。 【0154】このように、封止樹脂層22に上記構成と
されたストレート部55を形成することにより、搬送時
に実施されるハンドリング時におけるハンドラーの装着
を容易かつ確実に行うことができ、ハンドリング時の取
り扱いを容易化することができる。 【0155】尚、本実施例では封止樹脂層22から半導
体素子21に到る面取り部24Aが形成されているた
め、封止樹脂層22と半導体素子21との境界部におけ
る複合構成に対し、その外周の全体にわたり衝撃及び応
力の集中を回避することが可能となり、使用環境に拘わ
らず高い信頼性を維持できる。また、本実施例では面取
り部24Aが封止樹脂層22と半導体素子21とを跨ぐ
ように形成された構成とされているが、封止樹脂層22
にのみ形成する構成としてもよい。 【0156】図39は、本発明の第12実施例である半
導体装置の製造方法を示している。同図に示される製造
方法は、図38に示した第21実施例に係る半導体装置
20Vの製造方法である。 【0157】本実施例に係る製造方法における分離工程
では、図39(A),(B)に示すように、先ず先端部
に角度を有すると共に側部に側面垂立部57を有した角
度付き刃26を用いて、面取り部用溝56を形成する
(溝形成工程)。 【0158】この際、角度付き刃26の側面垂立部57
が封止樹脂層22に到るまで基板51を切削する。これ
により、面取り部用溝56の両側部分には、ストレート
分55が形成される。 【0159】上記の溝形成工程が終了すると、続いて上
記した(1)式の条件を満たす面取り部用溝56の溝幅
より幅狭な寸法を有した角度なし刃27Aを用いて、図
39(C)に示すように、面取り部用溝56の略中央位
置で基板51を切削する。これにより、図39に示され
るように、封止樹脂分22にストレート部55を有した
半導体装置20Vが製造される。 【0160】上記した製造方法によれば、溝形成工程に
おいて、角度付き刃26の側面垂立部57が封止樹脂層
22に到るまで基板51を切削し、封止樹脂層22から
基板51に到る面取り部用溝56を形成することによ
り、樹脂封止層22の厚さが大となった場合でも、角度
付き刃26の寿命延長確保、及び切削時間の短縮を図る
ことができる。 【0161】以下、この理由について説明する。いま、
側面垂立部57を有していない(即ち、切削部位が全て
角度を有している構成)の角度付き刃(以下、これを全
体角度付き刃という)を想定し、この全体角度付き刃を
用いて厚い封止樹脂層22が形成された半導体素子21
に対し面取り部用溝56を形成しようとした場合を想定
する。 【0162】この場合では、全体角度付き刃の先端が基
板に到るまでに封止樹脂層22に大きな切削処理が必要
となり、必然的に全体角度付き刃として刃幅寸法の大き
なものが必要となる。ところが、このように刃幅が厚い
全体角度付き刃の加工は難しく、刃幅の薄いものと比較
すると、・コストが高くなる、・刃が特殊加工となり半
導体装置の製造安定性に欠ける等の問題点が生じる。 【0163】一方、面取り部24Aに応力集中の回避等
の機能を実現させるためには、必ずしも面取り部24A
はその全体にわたり傾斜を有する完全な面取り構造とす
る必要はなく、封止樹脂層22と半導体素子21との境
界部分近傍のみ完全な面取り構造とすれば足る。そこ
で、本発明では、上記のように角度付き刃26に側面垂
立部57を設け、この側面垂立部57が封止樹脂層22
を切削する構成とした。この構成では、封止樹脂層22
と半導体素子21との境界部分近傍では面取り部24A
が形成されるため、封止樹脂層22と半導体素子21と
の境界部分の強度向上を図ることができる。また、角度
付き刃26の刃幅を厚くする必要がなくなるため、角度
付き刃26のコスト低減を図ることができる。 【0164】また、角度付き刃26の製造に際し、特殊
加工が不要となるため、半導体装置20Vの製造安定性
を向上させることができ、更に切削エネルギーの低下が
図れるため、切削力の低減及び切削速度の向上を図るこ
とができる。 【発明の効果】上述の如く本発明によれば、両面共に高
精度を有した半導体基板を容易かつ生産性良く製造する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例である半導体装置を説明す
るための図である。 【図2】本発明の第2実施例である半導体装置を説明す
るための図である。 【図3】本発明の第3実施例である半導体装置を説明す
るための図である。 【図4】本発明の第4実施例である半導体装置を説明す
るための図である。 【図5】本発明の第1実施例である半導体装置の製造方
法を説明するための図である。 【図6】本発明の第2実施例である半導体装置の製造方
法を説明するための図である。 【図7】本発明の第3実施例である半導体装置の製造方
法を説明するための図である。 【図8】本発明の第4実施例である半導体装置の製造方
法を説明するための図である(その1)。 【図9】本発明の第4実施例である半導体装置の製造方
法を説明するための図である(その2)。 【図10】本発明の第5実施例である半導体装置の製造
方法を説明するための図である。 【図11】本発明の第6実施例である半導体装置の製造
方法を説明するための図である。 【図12】本発明の第5実施例である半導体装置及び本
発明の第7実施例である半導体装置の製造方法を説明す
るための図である。 【図13】本発明の第8実施例である半導体装置の製造
方法を説明するための図である。 【図14】本発明の第1実施例である搬送トレイを説明
するための図である。 【図15】本発明の第2実施例である搬送トレイを説明
するための図である。 【図16】本発明の第3実施例である搬送トレイを説明
するための図である。 【図17】本発明の第4実施例である搬送トレイを説明
するための図である。 【図18】本発明の第6実施例である半導体装置を説明
するための図である。 【図19】本発明の第7実施例である半導体装置を説明
するための図である。 【図20】本発明の第8実施例である半導体装置を説明
するための図である。 【図21】本発明の第9実施例である半導体装置を説明
するための図である。 【図22】本発明の第10実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図23】本発明の第11実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図24】本発明の第12実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図25】本発明の第13実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図26】本発明の第14実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図27】本発明の第15実施例及び第16実施例であ
る半導体装置を説明するための図である。 【図28】本発明の第17実施例及び第18実施例であ
る半導体装置を説明するための図である。 【図29】本発明の第19実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図30】本発明の第9実施例である半導体装置の製造
方法を説明するための図である(その1)。 【図31】本発明の第9実施例である半導体装置の製造
方法を説明するための図である(その2)。 【図32】本発明の第9実施例である半導体装置の製造
方法を説明するための図である(その3)。 【図33】本発明の第9実施例である半導体装置の製造
方法を説明するための図である(その4)。 【図34】本発明の第20実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図35】本発明の第10実施例である半導体装置の製
造方法を説明するための図である。 【図36】本発明の第21実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図37】本発明の第11実施例である半導体装置の製
造方法を説明するための図である。 【図38】本発明の第22実施例である半導体装置を説
明するための図である。 【図39】本発明の第12実施例である半導体装置の製
造方法を説明するための図である。 【図40】従来の半導体装置の一例を示す図である(そ
の1)。 【図41】従来の半導体装置を搭載する搬送トレイの一
例を示す図である。 【図42】従来の半導体装置の一例を示す図である(そ
の2)。 【図43】従来の半導体装置の一例を示す図である(そ
の3)。 【図44】従来の半導体装置の製造方法の一例を説明す
るための図である。 【符号の説明】 20A〜20V 半導体装置 21 半導体素子 21A 薄型半導体素子 22 封止樹脂層 23 突起電極 24A,24B 面取り部 25A,25B 段付き部 26 角度付き刃 27A 角度なし刃 27B 幅広角度なし刃 28 切削交点 29 四隅面取り部用溝 30 四隅段取り用溝 31 基準面出し用樹脂 32 薄型基板 33A,33B 切削面 34 基準面 35A〜35D 搬送トレイ 36A〜36D トレイ本体 37A〜37D キャップ 38A,38B トレイ側面取り部 40A,40B トレイ側段付き部 41 背面側樹脂層 42 背面側面取り部 43 背面側段付き部 44 角面取り部 45 セットフイルム 47 短冊状基板 48 素子側面取り部 49 素子側面取り部用溝 50 切削部 51 基板 53 段付き部用溝 54 素子側背面面取り部 55 ストレート部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永重 健一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 濱中 雄三 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 森岡 宗知 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材より半導体基板を切り出す切り出し
    工程と、 切り出された前記半導体基板の一の面に第1の基準面を
    有した基準面出し用樹脂を配設する樹脂形成工程と、 前記基準面を基準として、前記半導体基板の他面に整面
    処理を行うことにより、第2の基準面を形成する第1の
    整面工程と、 前記第1の整面工程で形成された第2の基準面を基準と
    して、前記基準面出し用樹脂を除去すると共に前記一の
    面に整面処理を行う第2の整面工程とを具備することを
    特徴とする半導体基板の製造方法。
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