JP2003243195A - 放電灯の点灯方法及びその交流バラストと交流点灯装置並びに該点灯装置を使用した光源装置 - Google Patents
放電灯の点灯方法及びその交流バラストと交流点灯装置並びに該点灯装置を使用した光源装置Info
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Abstract
フリッカを解消し、しかもプロジェクタ等の光学機器と
組み合わせた場合に、従来のパルス重畳方法のように画
面の階調が崩れないようにするためにパルスのタイミン
グを合わせなければならないというような手間もない画
期的な放電灯の点灯方法を開発する事にある。 【解決手段】 放電灯(3)の定常点灯中において、放電
灯(3)に連続的に印加される交流電流の各半サイクルの
電流値を時間と共に漸増させることを特徴とするもの
で、このようにすると、放電灯(3)の電極表面の先端部
が変形して次第に円錐形に近似した形状になる。
Description
面のちらつきの原因となるフリッカを解消することがで
き、しかも点灯中の明るさの低減度合いが小さい放電灯
の新規な点灯方法並びにその方法を実施する交流バラス
ト及び交流点灯装置と該装置とを利用した光源装置に関
するものである。
回路及びその定常点灯時の電流波形である。基本的には
図4(a)に示すようにバラスト(101),イグナイタ(102)
とで構成され、放電灯(103)を交流点灯する。定常点灯
時にあっては、バラスト(101)は、電圧検出ライン(108)
により放電灯(103)に供給されるプラス側出力ライン(L)
の印加電圧及びセンス抵抗(107)を通る点灯電流をセン
ス信号電圧として検出し、これらに基づいてパルス幅制
御をすることにより、パルス幅信号に応じてスイッチン
グ動作をするスイッチング部(104)とリアクトル(116)と
協働してスイッチングパルス電流を平滑するためのコン
デンサ部(105)により構成され、交流点灯に必要な電力
(=プラス側出力ライン(L)の印加電圧×平滑化された
直流点灯電流[後述するフルブリッジ回路(109)で交流
に変換される。])を放電灯(103)に供給する。
がバラスト(101)の出力回路に直列に接続され、放電灯
始動時にバラスト(101)の出力に重畳して高圧パルスを
放電灯(103)に供給し、放電灯(103)を始動させる。放電
灯(103)の始動後は放電灯(103)の電極間の電圧が下がる
ため、トリガ回路(113)が停止し、イグナイタ(102)はそ
の動作を停止する。それ以後、放電灯(103)には放電灯
(103)の動作により定まる交流電圧とバラストにより制
御された電流が供給され一定電力で定常点灯する。
定常点灯を継続しているが、放電灯(103)の電極(103a)
には大きい電流が継続して流れているため、初期は図5
(a)のように滑らかであった電極(103a)の表面は点灯時
間が長くなると図5(b)に示すように次第に荒れた状態
となり電極(103a)の表面に凹凸が多く発生する。そのた
め放電の起点が現在放電している凸部(P1)から他の凸部
(P2)へ移動する起点移動が発生し易くなる。起点移動が
発生すると光源の状態が変化したことになり、この放電
灯(103)を光源とする光学機器においてフリッカ(画面の
揺れや変動)が発生する。
流電流にパルス電流を重畳する方法があり、一定の効果
が認められるがプロジェクタ等の光学機器と組み合わせ
た場合にパルスの重畳タイミングを合わせることが難し
く、画面の階調が崩れる等の問題が発生する。
表面へ析出物(104)(105)が堆積する事があり、これによ
り電極間距離が当初の状態より狭くなる。この状態で放
電灯(103)の点灯を続けていると次第にランプ電圧が低
下する。ランプ電圧が低下すると定電力を保つためには
バラスト(101)からより大きい電流を供給することが必
要となり、バラスト(101)の発熱が増加する。一般には
バラスト(101)には保護回路として電流を制限する回路
が付加されているため制限電流を越えると定電力性が維
持できなくなり放電灯(103)への出力が低下し輝度(明る
さ)が低下する。
ても感度を向上させる為の改良が目覚ましく、従来では
問題とならなかった僅かなフリッカが発生しても問題と
なることが多くなっている。
いて、起点移動を防止してフリッカを解消し、しかもプ
ロジェクタ等の光学機器と組み合わせた場合に、従来の
パルス重畳方法のように画面の階調が崩れないようにす
るためにパルスのタイミングを合わせなければならない
というような困難さもない画期的な放電灯の点灯方法及
びその交流バラストと交流点灯装置並びに該点灯装置を
使用した光源装置を開発する事にある。
に係わる放電灯(3)の点灯方法は、「放電灯(3)の定常点
灯中において、放電灯(3)に連続的に印加される交流電
流の各半サイクルの電流値を時間と共に漸増させる」こ
とを特徴とするもので、このようにすると、放電灯(3)
の電極表面の先端部(3b)が変形して次第に円錐形に近似
した形状(3c)になる。
(b))で放電灯(103)を点灯した時に発生する起点移動の
原因となる放電灯(3)の電極表面の凹凸が発生せず、円
錐形に近似した形状となった電極(3a)の先端部(3c)から
恒常的に放電するため起点移動がなくなり、フリッカの
ない安定した放電を維持することができる。
ルの電流値が時間と共に漸増していくので、前述のパル
ス重畳法のようにプロジェクタ等の光学機器と組み合わ
せた場合にパルスの重畳タイミングを合わせる必要がな
く、組み合わせた光学機器との間で重畳タイミングミス
による傷害が発生することはない。
点灯した場合、図5(a)に示すように初期状態が半球状
である電極表面の先端部(103b)が、図5(c)に示すよう
に放電によって変形して次第に比較的平らな状態とな
り、且つ前述のように電極表面に析出物(104)(105)が堆
積することがあり、この場合堆積が進むにつれて電極間
距離が次第に狭くなって点灯電流が流れやすくなり、そ
して放電灯(3)に供給される電力は一定であるため、そ
の結果ランプ電圧が低下し、明るさが低下するという問
題があったが、本発明の後述する鋸状傾斜波形交流電流
を放電灯(3)に与えると放電灯電極表面の先端部(3b)が
前述のように次第に変形して円錐形に近似した形状(3c)
なるため、円錐形に近似した先端部(3c)が形成される間
は電極間距離の狭隘化により若干の電圧低下が見られる
が、円錐形に近似した先端部(3c)の形成後は先端部(3c)
が成長せず当該形状が維持され、放電灯(3)の電極間距
離がそれ以上狭くなることもなく安定した点灯電圧を維
持するようになる。
図1(b)に本発明の半サイクル毎に漸増するように傾斜
させた交流電流波形を示す。当該漸増傾斜交流電流波形
の傾斜角度(θ)については、後述する方法により、異な
る種類の放電灯(3)のそれぞれの電極構造に応じて最適
な傾斜角度(θ)を設定することができる。従って、適切
な傾斜角度(θ)を選定することにより放電灯電極(3a)の
先端部(3b)できる円錐形に近似した形状の先端部(3c)を
ほぼそのまま一定に保つようにすることが出来る。
の交流バラスト(1)で、(a)放電灯(3)への電流供給量を
制御するスイッチング部(4)、(b)放電灯(3)の点灯電流
を検出してセンス信号電圧として出力するするセンス抵
抗(7)、(c)スイッチング部(4)を制御して一定の電力が
放電灯に供給されるようにするパルス幅制御回路(8)、
(d)定常点灯時、パルス幅制御回路(8)によって供給量が
制御された直流電流を交流電流に変換するフルブリッジ
回路(20)、(e)前記直流電流を交流電流に変換させるた
めに前記フルブリッジ回路(20)を開閉制御する開閉信号
を出力するフルブリッジ制御回路(10)、(f)フルブリッ
ジ制御回路(10)からの開閉信号と同期して放電灯(3)に
供給される交流電流の各半サイクルの電流値が時間と共
に漸増するように、パルス幅制御回路(8)がスイッチン
グ部(4)を制御するようにパルス幅制御回路(8)を制御す
る傾斜波形制御回路(9)を有することを特徴とする。
装置の交流バラスト(1)を更に詳細にしたもので「請求
項2の傾斜波形制御回路(9)が、フルブリッジ制御回路
(20)からの開閉信号と同期して各半サイクル毎に漸増す
る鋸状の傾斜波形電圧(E)を出力する傾斜波形発生回路
(9a)と、センス抵抗(7)からのセンス信号電圧(S)から前
記傾斜波形電圧(E)を減算して出力[(S-E)]する演算回路
(9b)」とで構成されていることを特徴とする。
用した交流点灯装置に関し「交流バラスト(1)に接続さ
れた放電灯始動用のイグナイタ(2)とで構成された」こ
とを特徴とするものであり、「請求項5」は当該交流点
灯装置を使用した光源装置であり、「請求項4に記載の
交流点灯装置と放電灯(3)とで構成された」ことを特徴
とする。
述する。図1(a)は本実施例のフリッカを防止するため
の傾斜波形制御回路(9)を備えた交流用放電灯点灯回路
で、同図(b)は放電灯(3)に供給される点灯電流波形であ
る。バラスト(1)は交流用で、イグナイタ(2)が直列に接
続されており、イグナイタ(2)に交流用の放電灯(3)が接
続されている。
は半波整流)する整流器(17)、放電灯(3)への電流供給量
を制御するスイッチング部(4)、放電灯(3)の点灯電流を
センス信号電圧として検出するセンス抵抗(7)、センス
抵抗(7)からの信号によりスイッチング部(4)を制御して
一定の電力が放電灯(3)に供給されるようにするパルス
幅制御回路(8)、点灯始動時には開閉動作を行わず、パ
ルス幅制御回路(8)によって供給量が制御されたスイッ
チング部(4)からの直流電流をそのまま通過させ、定常
点灯時にはパルス幅制御回路(8)によって供給量が制御
されたスイッチング部(4)からの直流電流を交流電流に
変換するフルブリッジ回路(20)、前記フルブリッジ回路
(20)を開閉制御して直流電流を交流電流に変換させるフ
ルブリッジ制御回路(10)、フルブリッジ制御回路(10)か
らの開閉信号と同期して放電灯(3)に供給される交流電
流の各半サイクルの電流値が時間と共に漸増するよう
に、スイッチング部(4)が前記供給電流を制御するよう
にパルス幅制御回路(8)を制御する傾斜波形発生回路(9)
とで構成され、定常点灯時に点灯に必要な一定の電力を
放電灯(3)に供給するようになっている。
プラス側出力ライン(L)に設置され、パルス幅制御回路
(8)からのパルス幅制御信号に応じてスイッチング動作
をするスイッチング素子(4a)、スイッチング素子(4a)に
直列接続されたリアクトル(16)、プラス側出力ライン
(L)と0ボルトライン(m)との間にて前記スイッチング素
子(4a)とリアクトル(16)との間に設けられたダイオード
(14)とで構成されている。
ン(L)と0ボルトライン(m)との間に設けられ、スイッチ
ング素子(4a)によるパルス幅制御された供給電流を前記
リアクトル(16)と協働して平滑にする働きを有する。
に設けられ、ランプ電流を検出し、これをセンス信号電
圧(S)として演算回路(9b)に出力する。
T(21)(22)(23)(24)「トランジスタでも可」をブリッジ
に組んだ回路で、FET(21)(23)の接続点にプラス側出力
ライン(L)が接続され、FET(22)(24)の接続点に0ボルト
ライン(m)が接続されている。(20a)はFET(21)(22)(23)
(24)の制御部分である。また、FET(21)(24)の接続点は
イグナイタ(2)の2次昇圧トランス(6)の2次側コイルを
介して放電灯(3)の一方の電極に接続され、FET(22)(23)
の接続点は放電灯(3)の他方の電極に接続されている。
ッジ回路(20)のFET(21)(22)(23)(24)をオン・オフを制
御させる回路で、放電灯(3)の点灯始動時は、対角に配
置された一対のFET(21)(22)だけをオンにし、残る対角
の一対のFET(23)(24)をオフにし、定常点灯時には一対
のFET(21)(22)と残る対角の一対のFET(23)(24)のオン・
オフを切り替える。これにより、始動時にあっては平滑
コンデンサ(5)等にて平滑にされた直流電流の一部はイ
グナイタ(2)を作動させ放電灯(3)の始動が行われる。そ
れに続く定常点灯時は、イグナイタ(2)は不作動とな
り、後述する鋸状傾斜波形点灯が行われる。
(4a)を開閉制御して整流器によって整流された電流の供
給量をパルス幅制御するものである。パルス幅制御回路
(8)には後述する減算電圧(S-E)と電圧検出ライン(18)に
より放電灯(3)に供給される直流点灯電流のプラス側出
力ライン(L)の印加電圧(ランプ電圧)が入力しており、
前記ランプ電圧×放電灯(3)への供給電流が一定電力と
なるようにパルス幅制御を行う。その結果、放電灯(3)
への供給電流は図1(b)に示すような半サイクルが時間
と共に漸増する傾斜交流波形となる。
路(9a)と演算回路(9b)とで構成されており、前記傾斜波
形発生回路(9a)はダイオード(D1)(D2)・(D3)・(D1')(D
2')・(D3')、抵抗(R1)(R2)・(R3)・(R1')(R1')・(R3')
及びコンデンサ(C1)・(C1')とで構成されている。ダイ
オード(D1)及び(D1')のカソード側と抵抗(R1)及び(R
1')、ダイオードの(D2)及び(D2')のアノード側と抵抗(R
2)及び(R2')のそれぞれが直列接続されており、更に前
記ダイオード(D1)と抵抗(R1)の直列体とダイオード(D2)
と(R2)の直列体及びダイオード(D1')と(R1')の直列体と
ダイオード(D2')と抵抗R2')の直列体とがそれぞれ並列
接続され、ダイオード側の接続点が入力部(A)及び(B)に
それぞれ接続されている。
イオード(D3)・(D3')を介して出力部(E)に接続されてい
る。更に、別の抵抗(R3)とコンデンサ(C1)とが、及び抵
抗(R3')とコンデンサ(C1')とがそれぞれ並列接続され、
その一方の接続点が前記直列体の抵抗側接続点に接続さ
れ、他方の接続点が接地されている。これにより後述す
るような図2(b)の(E)に示すような鋸状の傾斜波形電圧
(E)が出力する。
のセンス信号電圧(S)が入力し、傾斜波形発生回路(9a)
の鋸状電圧(E)がその(-)に入力をするようになってお
り、演算処理に必要なレベルまで前記センス信号電圧
(S)と鋸状の傾斜波形電圧(E)を増幅し、センス信号電圧
(S)から鋸状の傾斜波形電圧(E)を減算した後、この増幅
されている減算電圧n(S-E)を元のレベルに戻した後、
これをパルス幅制御回路(8)に出力するようになってい
る。
その2次側コイルが接続されている2次側昇圧トランス
(6)、FET(21)(23)の接続点とFET(22)(24)の接続点間に
てそれぞれ直列接続された抵抗(19)とパルス生成用コン
デンサ(15)、前記抵抗(19)とコンデンサ(15)の接続点に
接続されたトリガ素子(13)、前記トリガ素子(13)にその
1次側コイルが接続されている1次昇圧トランス(12)、
前記1次昇圧トランス(12)の2次側コイルに接続されて
いる駆動回路(11)とで構成されている。そして、前記1
次昇圧トランス(12)の1次側コイルの他方はFET(22)(2
4)の接続点に接続されている。
る。光学機器(図示せず)のスイッチ(図示せず)をオン
にすると、光学機器が作動しランプ始動が行われる。ラ
ンプ始動時には、バラスト(1)の整流器(17)で全波整流
(勿論、半波整流でも可)され、スイッチング素子(4a)に
て後述するパルス幅制御が行われる。スイッチング素子
(4a)の出力はリアクトル(16)と平滑コンデンサ(5)との
協働によって平滑化され、フルブリッジ回路(20)に出力
され始動点灯が行われる。
T(21)(22)だけをオンにし、残る対角の一対のFET(23)(2
4)をオフにし、平滑化にされた前記直流電流の一部にて
イグナイタ(2)を作動させる。即ち、FET(21)(23)の接続
点から抵抗(19)を通じて電流がコンデンサ(15)に流れて
これを充電する。パルス生成用コンデンサ(15)が前記充
電によってトリガ素子(13)の所定のトリガ電圧(例えば
100V程度)に達した処でパルス生成用コンデンサ(1
5)に並列接続されたトリガ素子(13)が作動して1次昇圧
トランス(12)の1次側コイルにパルス電流が流れる。そ
してこの1次昇圧トランス(12)の2次側コイルに発生し
たパルス電流により、2次昇圧トランス(6)の2次側コ
イルに高圧の2次昇圧パルス電圧が発生し、これが放電
灯(3)に高電圧にて印加され始動状態となる。始動電流
はFET(21)→2次昇圧トランス(6)の2次側コイル→放電
灯(3)→FET(22)と流れる。
らアーク放電に移動して定常点灯に移ると、ランプ電圧
の低下と共にイグナイタ(2)の作動も停止する。このラ
ンプ電圧の低下はランプ電圧検出ライン(18)を介してパ
ルス幅制御回路(8)が検出し、これをフルブリッジ制御
回路(10)に出力し、始動終了と共にフルブリッジ制御回
路(10)を作動させ、フルブリッジ回路(20)のFET(21)(2
2)(23)(24)の対角の組、すなわちFET(21)(22)とFET(23)
(24)を交互に切り替え、放電灯(3)に交流電流を供給す
る。
ジ制御回路(10)の位相の180°異なる2つの矩形波出
力信号(A)(B)はフルブリッジ回路(20)の制御部分(20a)
に供給され、前述のFET(21)(22)の組とFET(23)(24)の組
のオン・オフ切り替えを行わせ、交流電流を発生させ
る。
ET(23)(24)をオフにすると、FET(21)→放電灯(3)→FET
(22)と電流が流れ、逆に、FET(21)(22)をオフに、FET(2
3)(24)をオンにすると、FET(23)→放電灯(3)→FET(24)
と電流が流れ、交流点灯となる。交流点灯の周期はフル
ブリッジ制御回路(10)の制御に従う。
ー放電を経て定常点灯のアーク放電への移行がスムーズ
に行われることになるが、前述のように定常点灯に移行
するとランプ電圧は、グロー放電時の急落後、次第に電
圧が上昇し所定の定常点灯電圧に回復し、その後、該電
圧を保つことになる。放電灯(3)を通過した点灯電流
は、フルブリッジ回路(20)のFET(22)または(24)を通っ
て0ボルトライン(m)に流れ、センス抵抗(7)にセンス信
号電圧を生成させる。このセンス信号電圧は前述のよう
に演算回路(9b)の(+)に入力する。
形発生回路(9a)にも加えられ、傾斜波形発生回路(9a)か
ら前記交流電流と同期した鋸状傾斜波形信号電圧(E)が
演算回路(9b)の(−)に出力され、前述のように減算処理
がなされる。この点を以下に詳述する。
3)、ダイオード(D1)〜(D3)及びコンデンサ(C1)は、同図
下部の抵抗(R1')〜(R3')、ダイオード(D1')〜(D3')及び
コンデンサ(C1')と全く同じ回路で、入力信号(A)(B)に
応じて位相が180度異なるだけで同じ動作をしてい
る。
生回路(9a)の入力部(A)に加えられた矩形波信号(A)がL
レベルからHレベルに変化するとその電圧はダイオード
(D1),抵抗(R1)を経てコンデンサ(C1)を充電する。次に
入力部(A)に加えられた矩形波信号がHレベルからLレ
ベルに変化すると、コンデンサ(C1)に充電されていた電
圧は抵抗(R2)、ダイオード(D2)を経て放電する。この充
放電回路においては抵抗(R1)の抵抗値が抵抗(R2)の抵抗
値より大幅に大(R1>>R2)となるように設定されて
いるため、コンデンサ(C1)の両端電圧は充電時には比較
的低速で上昇し、放電時は急速に放電する。その結果、
図2(b)の(c)に示すような半サイクルとばしで半サイク
ル毎に漸増するように傾斜した波形状の電圧を得ること
ができるようになる。
側の回路は同様の動作をし、コンデンサ(C1')の両端に
180°位相がずれ、半サイクルとばしで半サイクル毎
に漸増するように傾斜した波形状の電圧(D)を発生させ
る。
ており、図2(b)の傾斜した波形状の電圧(C)及び(D)が
合成され、結果として鋸状をし、半サイクル毎に漸増す
るような傾斜波形の出力電圧(E)を得ることが出来、こ
の傾斜波形出力電圧(E)が傾斜波形発生回路(9a)から出
力される。この出力電圧(E)は演算回路(9b)に加えら
れ、ランプ電流検出用のセンス抵抗(7)からのセンス信
号電圧(S)と演算処理される。具体的にはセンス抵抗(7)
よりの入力電圧(S)から前記傾斜波形出力電圧(E)を前述
のように減算し、これを出力する。出力された電圧波形
は逆鋸状の傾斜波形(半サイクル毎に電圧が漸減する)と
なる。
圧(E)が漸次高くなると前述のようにセンス信号電圧(S)
の減算電圧はこれに応じて演算回路(9b)の出力が漸減し
(逆鋸状傾斜波形となる)、次段のパルス幅制御回路(8)
は定電力を維持するために減った分に応じて出力電流を
増やす動作をする。その結果、フルブリッジ回路(20)か
ら出力される交流電流として、矩形電流のタイミングに
傾斜波形電流が同期して重畳した図1(b)に示す、半サ
イクルにおいて時間とともに次第に電流量が増加してい
く交流電流を得ることができる。
図1(b)に示す、半サイクルにおいて時間と共に次第に
電流量が増加していく交流電流を放電灯(3)に供給する
のであるが、前述のように、点灯初期にあっては図5
(a)に示すような半球状の電極先端部(3c)が次第に変形
して図5(d)に示すような円錐形に似た状態になり、以
後、この形状をある程度保つことになる。それ故、点灯
中の電圧降下を一定の範囲で止めることができると同時
に円錐型に似た形状の先端部(3c)の先端が安定した起点
となり、安定的にアークが生成されるようになる。その
結果、交流点灯におけるフリッカが解消されることにな
る。
の時定数である、抵抗(R1)及び(R1')またはコンデンサ
(C1)及び(C1')の値を変えることによりコンデンサ(C1)
及び(C1')の充電時間が変化するため、これにより放電
灯(3)の電極構造に最も適した交流波形の傾斜角度を得
ることができる。また、図2(a)の回路に於いて抵抗(R
3)及び(R3')は個々の電圧レベル設定用の分圧抵抗であ
る。
点灯時のフリッカを従来の点灯方法に比べて大幅に低く
することができる。またフリッカ対策としてパルスを使
用していないので組み合わせた光学機器との間でタイミ
ングによる傷害を発生することがない。更に放電灯の点
灯中の電圧低下に対しても、これを少なくすることがで
きる。
形
形
ク図
た放電灯電極形状の比較図面
Claims (5)
- 【請求項1】 放電灯の定常点灯中において、放電灯
に連続的に印加される交流電流の各半サイクルの電流値
を時間と共に漸増させることを特徴とする放電灯の点灯
方法。 - 【請求項2】(a)放電灯への電流供給量を制御するスイ
ッチング部、(b)放電灯の点灯電流を検出してセンス信
号電圧として出力するセンス抵抗、(c)スイッチング部
を制御して一定の電力が放電灯に供給されるようにする
パルス幅制御回路、(d)定常点灯時、パルス幅制御回路
によって供給量が制御された直流電流を交流電流に変換
するフルブリッジ回路、(e)前記直流電流を交流電流に
変換させるために前記フルブリッジ回路を開閉制御する
開閉信号を出力するフルブリッジ制御回路、(f)フルブ
リッジ制御回路からの開閉信号と同期して放電灯に供給
される交流電流の各半サイクルの電流値が時間と共に漸
増するように、パルス幅制御回路がスイッチング部を制
御するようにパルス幅制御回路を制御する傾斜波形制御
回路、とを有することを特徴とする放電灯の点灯装置の
交流バラスト。 - 【請求項3】 請求項2の傾斜波形制御回路が、フル
ブリッジ制御回路からの開閉信号と同期して各半サイク
ル毎に漸増する鋸状の傾斜波形電圧を出力する傾斜波形
発生回路と、センス抵抗からのセンス信号電圧から前記
傾斜波形電圧を減算して出力する演算回路とで構成され
ていることを特徴とする放電灯の点灯装置の交流バラス
ト。 - 【請求項4】 請求項2又は3の交流バラストと、交
流バラストに接続された放電灯始動用のイグナイタとで
構成されたことを特徴とする放電灯の交流点灯装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の交流点灯装置と放電
灯とで構成されたことを特徴とする光源装置。
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