JP2003243172A - 有機elディスプレイおよび製造方法、並びにそれに用いる色変換部転写体 - Google Patents

有機elディスプレイおよび製造方法、並びにそれに用いる色変換部転写体

Info

Publication number
JP2003243172A
JP2003243172A JP2002043488A JP2002043488A JP2003243172A JP 2003243172 A JP2003243172 A JP 2003243172A JP 2002043488 A JP2002043488 A JP 2002043488A JP 2002043488 A JP2002043488 A JP 2002043488A JP 2003243172 A JP2003243172 A JP 2003243172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
color conversion
organic
laminated
black matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002043488A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Asano
雅朗 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2002043488A priority Critical patent/JP2003243172A/ja
Publication of JP2003243172A publication Critical patent/JP2003243172A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機ELディスプレイにおける、色変換部お
よび発光部を隔てるオーバーコート層の平滑性の不足お
よび、それに基づく有機EL素子層の形成の困難性を解
消し、透明電極層の断線を防止することを課題とする。 【解決手段】 金属板等の鏡面板22を使用し、この上
に、オーバーコート層8、ブラックマトリックス5、C
CM層7、および補正用カラーフィルター層6等を形成
した色変換部転写体21を用い、透明基材上に転写する
方法を採ることにより、転写後のオーバーコート層8の
表面の平滑性を高くすることができ、課題を解決するこ
とができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良された有機エ
レクトロルミネッセント(EL)ディスプレイに関する
ものであり、さらに、転写法を利用した製造方法、およ
び転写法に用いる転写体を含むものである。
【0002】
【従来の技術】有機エレクトロルミネッセント(有機E
L)素子を用いた有機ELカラー画像表示装置(以降、
「有機ELディスプレイ」と言う。)には、(1)三原
色の各々の色に発光する有機EL素子を配列した有機E
Lディスプレイ、および(2)白色に発光する有機EL
素子と、配列された三原色のカラーフィルターを組み合
わせた有機ELディスプレイ以外に、(3)有機EL素
子としては青色発光のもののみを使用し、青→緑、およ
び青→赤に、それぞれカラー変換する蛍光体からなるカ
ラー変換物質(CCM;Color Changing
Media)層を組み合わせたCCM方式の有機EL
ディスプレイがある。
【0003】CCM方式の有機ELディスプレイは、有
機EL素子としては、青色に発光するもののみを使用す
るので、(1)の有機ELディスプレイにおけるよう
に、各色の有機EL素子の特性を揃える必要が無く、ま
た、(2)の有機ELディスプレイにおけるように、三
原色のカラーフィルターで色分解する際の白色光の利用
率が低い欠点が解消され、CCMの変換効率を高めるこ
とにより、ディスプレイの輝度を向上させることが可能
で注目されている。
【0004】図1は、CCM方式の有機ELディスプレ
イの構造例を示す断面図である。有機ELディスプレイ
1は、透明基材2の上面側に、色変換部3および発光部
4が順に積層されたものである。なお、以降も含め、有
機ELディスプレイ1については観察面側を下面とし、
背面側を上面とする。
【0005】色変換部3は、透明基材2側から、開孔部
を有する格子状等のブラックマトリックス5、ブラック
マトリックス5の開孔部の各々に対応する補正用カラー
フィルター層6およびCCM層(もしくは色変換蛍光体
層)7が順に積層され、CCM層7上、並びに、補正用
カラーフィルター層6およびCCM層7がない部分の上
を一様に覆う、オーバーコート層8が積層された積層構
造からなる。CCM層7は、ブラックマトリックス5の
開孔部毎に、異なる色変換を受け持ち、図中、「R」を
付した部分では、青→赤のカラー変換を、「G」を付し
た部分では、青→緑のカラー変換を、それぞれ受け持
つ。「B」を付した部分では、カラー変換の必要がない
ので、何もなくてもよいが、通常は、透明層からなるダ
ミー層が設けられている。補正用カラーフィルター層6
の各部分も、上層の対応するカラー変換層の各部分と同
じ「R」、「G」、および「B」を付してあるように、
各部分において、それぞれ赤色光、緑色光、および青色
光の色補正を受け持つ。
【0006】発光部4は、この例では、オーバーコート
層8上の透明電極層9、透明電極層9上にあって下層の
ブラックマトリックス5に対応する絶縁層10、透明電
極層9上にあって下層の補正用カラーフィルター層6お
よびCCM層7に対応して透明電極層9側から積層され
た、有機EL素子層11および背面電極層12の両層、
並びに、絶縁層10上に積層された隔壁13等からな
る。
【0007】CCM方式の有機ELディスプレイの、透
明電極層9と背面電極層12との間に電圧をかけると、
その間の有機EL素子層11が青色光を発光する。青色
光はCCM層7の「R」の文字が付された部分では、青
色光が赤色光に変換され、また、「G」の文字が付され
た部分では、青色光が緑色光に変換され、「B」の文字
が付された部分では、青色光がそのまま透過する。CC
M層7を出た各色の光は、下層の補正用カラーフィルタ
ー層6を透過し、最終的には、ブラックマトリックス5
の各開孔部より、下方に向かって、色補正された赤色
光、緑色光、および青色光が発光する。従って、有機E
L素子層11の、各画素を構成すべき赤色、緑色、およ
び青色の各部分を、映像信号に応じた強度で発光させる
ことにより、カラー映像を得ることができる。
【0008】このようなCCM方式の有機ELディスプ
レイは、透明基材2上に、適宜な形成方式により各層を
順次形成することにより製造することができる。一例と
して、色変換部3においては、ブラックマトリックス5
は薄膜のフォトエッチング法によって、補正用カラーフ
ィルター層6は着色した感光性樹脂組成物を用いた露光
・現像によって、CCM層7はカラー変換物資を含有す
るインキ組成物を用いた印刷法によって、および、オー
バーコート層8は樹脂塗料を用いたコーティング法によ
り形成することができる。
【0009】また、発光部4においては、一例として、
透明電極層9および絶縁層10は薄膜のフォトエッチン
グ法によって、隔壁13は感光性樹脂組成物を用いた露
光・現像によって、並びに、有機EL素子層11および
背面電極層12は隔壁をマスクとする蒸着等の薄膜形成
法によって形成される。なお、蒸着法等の気相法による
ときは、隔壁13の頂部にも、有機EL素子層11およ
び背面電極層12が同時に形成されるが(図3参
照。)、これら、隔壁13の頂部にある両層は不要であ
るので、除去してあってもよい。
【0010】ところで、有機EL素子層11の形成の際
には、下層の高度な平滑性が要求され、透明電極層、ひ
いてはその下層にあるオーバーコート層8にも高度な平
滑性が要求される。また、透明電極層9の断線を防止す
る意味でも、透明電極層9の下層のオーバーコート層8
にも同様な平滑性が要求される。例えば、この平滑性の
レベルとしては、平均粗さ(Ra)が数nm以下である
と言われる。
【0011】しかし、オーバーコート層8の下層は、ブ
ラックマトリックス5の開孔部に、補正用カラーフィル
ター層6およびCCM層7が積層されたものであるか
ら、もともと一様な層を重ねて積層したものではない上
に、CCM層7中の各部分に含まれる、青→緑、および
青→赤にカラー変換する蛍光体どうしの変換効率が異な
るために、CCM層7の各部分の厚みを変える場合もあ
り、凹凸を有したものとなりやすい。また、オーバーコ
ート層8をコーティング法により形成する際には、乾燥
の際の樹脂塗料の対流やレベリング剤の作用により、表
面に微細な凹凸が生じることもある。従って、実際のオ
ーバーコート層8の上面はミクロ的に見れば、平坦では
ない。
【0012】図2は、オーバーコート層8まで形成した
際に、下層の凹凸に起因して、表面(図では上面)が不
均一である状態を示す断面図である。この図では、CC
M層7の各部分のうち、「R」の部分よりも「G」の部
分の方が厚く、「B」の部分については、厚い方の
「G」の部分の厚みと等しくした場合を例示しており、
上層のオーバーコート層8は、層の厚みとしては、下層
の不連続部を除けば、ほぼ一定な厚みを有したものであ
りながら、下層のCCM層7の上面の凹凸および、CC
M層7の各部分の間のブラックマトリックス5のみの部
分の存在等により、CCM層7の「R」の部分の上、お
よび「G」の部分〜「B」の間の部分に相対的な凹部が
生じ、また、「G」および「B」の部分に相対的な凸部
が、それぞれ生じる。
【0013】このような色変換部の凹凸に起因する課題
は、例えば、特開平10−241860号公報において
も既に認識されており、同公報には、課題の改善の目的
で、透明性基板上に複数の遮光層、および一以上の蛍光
体層を含む複数の異なる色変換層とが互いに繰返し平面
的に分離配置された色変換部材の表面の凹凸を2.0μ
m以下とすること、および、そのために研摩を施すこと
が解決手段として記載されている。しかし、凹凸の値で
ある2.0μmの数値は、有機EL素子層の厚みの数値
とくらべて、未だ大きすぎ、本発明においては、格段に
小さい数nmの凹凸を克服することを課題としているの
で、課題どうしは全くかけ離れたものである。また、研
摩による平滑化は、作業の時間が長くかかり、研摩剤の
飛散、研摩剤の残留の問題があり、また、研摩の際に使
用した水等の液体の残留物を洗浄、乾燥等により除去す
る手間も要する。
【0014】また、透明基材2上に、ブラックマトリッ
クス5、補正用カラーフィルター層6、およびCCM層
7を形成した後に、オーバーコート層8を形成する場
合、CCM層7の耐熱性もしくは耐紫外線性が十分でな
いため、オーバーコート層8を完全に硬化させることが
難しいが、オーバーコート層8の硬化が不完全である
と、有機EL素子層4を形成する際に、オーバーコート
層8から発生したガスが有機EL素子層4にダメージを
与える。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、CCM層7上に、オーバーコート層を介して、発
光部の透明電極層、もしくは有機EL素子層等が積層し
た構造の有機ELディスプレイを製造する際に生じる、
上記のようなオーバーコート層の平滑性を好ましくはナ
ノメーターオーダーのレベルに引き上げ、従来の有機E
L素子層の形成の困難性を解消すると共に、形成される
透明電極層の断線を防止することを課題とする、従来に
ない優れた平滑性を持つオーバーコート層を伴なった有
機ELディスプレイを提供することを課題とするもので
ある。
【0016】
【課題を解決する手段】発明者の検討によれば、鏡面状
態とした金属板等の極めて平滑性の高い板状の仮基材を
使用し、この上に、オーバーコート層8、ブラックマト
リックス5、CCM層7、および補正用カラーフィルタ
ー層6等を形成した後、透明基材上に、転写する方法を
採ることにより、研摩工程を要することなく、従来のも
のと同じ積層順の製品が得られ、オーバーコート層8の
表面の平滑性が極めて優れた色変換部を有する有機EL
ディスプレイを得ることができた。また、この転写する
方法を採ることにより、上記の仮基材上にオーバーコー
ト層8を形成する際には、CCM層7を伴なわないた
め、オーバーコート層8を完全硬化させることが可能に
なり、このため、有機EL素子層にダメージを与えるガ
スの発生を防止することができた。
【0017】第1の発明は、透明基材上に、開孔部を有
するブラックマトリックス、前記ブラックマトリックス
の開孔部に対応して積層された色変換蛍光体層、前記色
変換蛍光体層上および前記ブラックマトリックス上を覆
って積層されたオーバーコート層とからなる色変換部
と、前記前記オーバーコート層上に、前記オーバーコー
ト層側より、透明電極層、有機EL素子層、および背面
電極層が積層された発光部が積層されており、前記オー
バーコート層の前記発光部側の表面が、平均粗さ(R
a)で3nm〜30nmであることを特徴とする有機E
Lディスプレイに関するものである。第2の発明は、第
1の発明において、前記色変換蛍光体層が、前記ブラッ
クマトリックスの開孔部に対応して積層された補正用カ
ラーフィルター層を介して積層されていることを特徴と
する有機ELディスプレイに関するものである。第3の
発明は、第1または第2の発明において、前記透明基材
が透明板状基材であることを特徴とする有機ELディス
プレイに関するものである。第4の発明は、第1または
第2の発明において、前記透明基材がフレキシブルな透
明フィルム状基材であることを特徴とする有機ELディ
スプレイに関するものである。第5の発明は、表面が鏡
面である鏡面板の前記鏡面側に、前記鏡面とは剥離可能
なオーバーコート層が積層され、前記オーバーコート層
上には、色変換蛍光体層および開孔部を有するブラック
マトリックスを、前記色変換蛍光体層を前記ブラックマ
トリックスの開孔部に対応させて積層して色変換部を形
成して色変換部転写体を得た後、前記色変換部転写体を
透明基材上に、前記色変換蛍光体層側が透明基材上を向
くよう重ねて前記色変換部の転写を行なって、前記鏡面
板を除去した後、転写された前記色変換部上の前記オー
バーコート層上に、前記オーバーコート層側より、透明
電極層、有機EL素子層、および背面電極層を順次積層
することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法
に関するものである。第6の発明は、第5の発明におい
て、前記色変換部転写体として、前記色変換蛍光体層が
前記オーバーコート層上に、前記ブラックマトリックス
に対応して積層された補正用カラーフィルター層を介し
て積層されているものを使用することを特徴とする有機
ELディスプレイの製造方法に関するものである。第7
の発明は、表面が鏡面である鏡面板の前記鏡面側に、前
記鏡面とは剥離可能なオーバーコート層が積層され、前
記オーバーコート層上には、色変換蛍光体層および開孔
部を有するブラックマトリックスが、前記色変換蛍光体
層が前記ブラックマトリックスの開孔部に対応して積層
されて色変換部が構成されていることを特徴とする色変
換部転写体に関するものである。第8の発明は、第7の
発明において、前記色変換蛍光体層が、前記ブラックマ
トリックスの開孔部に対応して積層された補正用カラー
フィルター層を介して積層されていることを特徴とする
色変換部転写体に関するものである。第9の発明は、第
7または第8の発明において、前記鏡面板が、研摩され
た金属板であることを特徴とする色変換部転写体に関す
るものである。第10の発明は、第7〜第9いずれかの
発明において、前記鏡面板が、さらに剥離用メッキ層を
施されたものであることを特徴とする色変換部転写体に
関するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の有機ELディスプレイの
構造は、オーバーコート層8の上面の平滑さの規定を除
けば、断面構造的に見る限り、図1もしくは図3を引用
して説明したものと同様である。以降に各部分について
説明する。
【0019】透明基材2は、有機ELディスプレイ1の
観察側にあり、有機ディスプレイ1全体を支える支持体
である。必要に応じて、さらに、観察側には、擦傷防止
のためのハードコート層、帯電防止層、汚染防止層、反
射防止層、防眩層等が直接積層されるか、もしくは透明
フィルム上に積層されて適用されていてもよく、あるい
は、タッチパネルのような機能が付加されていてもよ
い。
【0020】透明基材2は、大別すると、ガラスや石英
ガラス等の無機質の板状透明基材、もしくはアクリル樹
脂等の有機質の(=合成樹脂製の)板状透明基材、また
は、合成樹脂製の透明フィルム状基材である。厚みのご
く薄いガラスも透明フィルム状基材として利用すること
ができる。透明基材2としては、色変換部3や発光部4
を形成する側の表面の平滑性が高い、平均粗さ(Ra)
が、0.5nm〜3.0nm(5μm□領域)であるも
のを用いることが好ましい。
【0021】透明基材2を構成する合成樹脂としては、
ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエー
テルスルホン樹脂、メタクリル酸メチル樹脂等のアクリ
ル樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等のセルロース樹
脂、エポキシ樹脂、または環状オレフィン樹脂もしくは
環状オレフィン共重合樹脂等を挙げることができる。
【0022】ブラックマトリックス5は、各画素毎に発
光する区域を区画すると共に、発光する区域どうしの境
界における外光の反射を防止し、映像のコントラストを
高めるためのもので、通常、黒色の細線で構成された、
縦横の格子状等、もしくは一方向のみの格子状等のパタ
ーン状に形成されたものであり、有機ELディスプレイ
の発光は、このブラックマトリックス5の開孔部を経由
し、観察側に到達するものであって、以降の各層の形成
は、このブラックマトリックス5を基準に行なわれる。
なお、ブラックマトリックス5がなくても、有機ELデ
ィスプレイ1としての働きはなし得るが、上記のような
観点で、ブラックマトリックス5を設けることが多い。
【0023】ブラックマトリックス5を形成するには、
まず、透明基材2を十分に洗浄したのち、クロム等の金
属を使用して、蒸着、イオンプレーティング、もしくは
スパッタリング等の各種の方法で金属薄膜を形成する。
この場合、十分に遮光し得る光学濃度、耐洗浄性および
加工特性等を考慮すると、クロムによる金属薄膜が最も
好ましい。形成された金属薄膜からブラックマトリック
ス5を形成するためには、通常のフォトリソグラフィー
法等を利用することができ、例えば、形成された金属薄
膜の表面にフォトレジストを塗布し、パターンマスクで
被覆して露光、現像、エッチング、および洗浄等の各工
程を経て、ブラックマトリックス5を形成することがで
きる。また、ブラックマトリックス5は、無電界メッキ
法、もしくは黒色のインキ組成物を用いた印刷法等を利
用しても形成することができる。ブラックマトリックス
5の厚みは、薄膜で形成する場合には、0.2μm〜
0.4μm程度であり、印刷法によるときは0.5μm
〜2μm程度である。
【0024】補正用カラーフィルター層6は、ブラック
マトリックス5の開孔部に対応して設けられるもので、
各画素に対応して、赤色光用「R」、緑色光用「G」、
および青色光用「B」の三種類が規則的に配列したもの
である。図1もしくは図3では明らかではないが、補正
用カラーフィルター層6の各色の部分は、ブラックマト
リックス5の開孔部毎に設けたものであってもよいが、
便宜的には、図1もしくは図3における手前側から奥側
の方向に帯状に設けたものであってよい。CCM方式の
有機ELディスプレイにおいては、有機EL素子層から
発した青色光が、CCM層により変換されて、赤色光、
緑色光、および青色光の三原色の各光が生じるので、一
応のカラー映像の再現は可能になるが、これらの光をさ
らに補正して、所定の帯域内の光を取り出し、ディスプ
レイの演色性を高める意味で、補正用カラーフィルター
層6を設けることが好ましい。
【0025】補正用カラーフィルター層6の形成は、所
定の色に着色した感光性樹脂組成物を一様に塗布し、乾
燥させた後、所定のパターン露光を行ない、その後、現
像するプロセスを、各色毎に繰返すことによって、行な
うことができる。あるいは、所定の色に着色したインキ
組成物を形成して用い、各色毎に印刷することによって
行なってもよい。補正用カラーフィルタ層6の厚みは、
1μm〜2μm程度である。
【0026】CCM層7は、ブラックマトリックス5の
開孔部、および補正用カラーフィルター層6に対応して
設けられるもので、やはり、各画素毎に、赤色光用
「R」、緑色光用「G」、および青色光用「B」の三種
類が規則的に配列したものであるが、このうち、青色光
用「B」については、有機EL素子層11が、もともと
青色光を発光するので、原則的には色変換を行なう必要
がない。従って、何も設けなくてもよいが、何もないと
凹部となるので、実際には、無色透明で、赤色光用
「R」、緑色光用「G」と同厚みのパターン(ダミーパ
ターン)を形成しておくとよい。また、CCM層7の各
部分は、補正用カラーフィルター層6の各色の部分と同
様、ブラックマトリックス5の開孔部のみに設けたもの
であってもよいが、図1もしくは図3における手前側か
ら奥側の方向に帯状に設けたものであっても、ブラック
マトリックス5の開孔部に対応してものとすることがで
きる。
【0027】CCM層7の赤色光用「R」、および緑色
光用「G」は、青色を赤色に変換する赤色変換蛍光体
層、および青色を緑色に変換する緑色変換蛍光体層であ
って、それぞれの色変換を行なう赤色変換蛍光色素もし
くは緑色変換蛍光色素を樹脂中に溶解もしくは分散した
組成物で構成される。赤色変換蛍光色素としては、4−
ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルア
ミノスチリル)−4H−ピラン等のシアニン系色素、1
−エチル-2-[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−
1,3−ブタジエニル]−ピリジウム−パークロレート
等のピリジン系色素、ローダミンB、もしくはローダミ
ン6G等のローダミン系色素、またはオキサジン系色素
等を例示することができる。
【0028】緑色変換蛍光色素としては、2,3,5,
6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチ
ルキノリジノ(9,9a,1−gh)クマリン、3−
(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマ
リン、もしくは3−(2’−ベンズイミダゾリル)−7
−N,N−ジエチルアミノクマリン等のクマリン色素、
ベーシックイエロー51等のクマリン色素系染料、また
は、ソルベントイエロー11、もしくはソルベントイエ
ロー116等のナフタルイミド系色素等を例示すること
ができる。
【0029】赤色変換蛍光色素、緑色変換蛍光色素とし
ては、さらに、直接染料、酸性染料、塩基性染料、もし
くは分散染料等の各種染料のうちからも蛍光性のあるも
のを選択して使用することができ、赤色変換蛍光色素お
よび緑色変換蛍光色素としては、一種、もしくは二種以
上を併用することができる。
【0030】赤色変換蛍光色素、もしくは緑色変換蛍光
色素を溶解、もしくは分散させる樹脂としては、ポリメ
チルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビ
ニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹
脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、マレイン酸樹脂、もしくはポリアミド樹脂等の透明
樹脂を例示することができる。または、樹脂としては、
アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル
系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電
離放射線硬化性樹脂(実際には、電子線硬化性樹脂もし
くは紫外線硬化性樹脂であって、後者であることが多
い。)を使用することもできる。
【0031】CCM層7の形成は、上記の赤色変換蛍光
色素、もしくは緑色変換蛍光色素と樹脂とを、必要に応
じ、溶剤、希釈剤、もしくはモノマー等、さらには、適
宜な添加剤と共に混合して、赤色光用「R」、緑色光用
「G」の各区域を形成するための感光性樹脂組成物とし
た後、これらの感光性樹脂組成物を一様に塗布し、乾燥
させた後、所定のパターン露光を行ない、その後、現像
するプロセスを、各色毎に繰返すことによって行なうこ
とができる。あるいは、所定の色に着色したインキ組成
物を形成して用い、各色毎に印刷することにより行なっ
てもよい。CCM層7のうち、青色光用「B」の区域の
形成は、上記の感光性樹脂組成物もしくはインキ組成物
から赤色変換蛍光色素、もしくは緑色変換蛍光色素を除
いた組成のものを用い、その他は、赤色光用「R」、緑
色光用「G」の各区域を形成するのと同様な手法により
行なうことができる。CCM層7における樹脂と、赤色
変換蛍光色素、もしくは緑色変換蛍光色素の割合は、例
えば、樹脂/蛍光色素=100/0.5〜100/5
(質量基準)程度である。また、CCM層7の厚みは5
μm〜20μm程度であることが好ましい。
【0032】オーバーコート層8は、その上の各層が積
層される対象であると共に、有機EL素子層11を、下
層の各層、特に有機EL素子層の寿命に悪影響を及ぼし
やすいCCM層7から遮断する役割を有する。
【0033】オーバーコート層8は透明樹脂で構成さ
れ、具体的な樹脂としては、CCM層7を構成する樹脂
として前記したものと同様な樹脂を使用し、必要に応
じ、溶剤、希釈剤、もしくはモノマー等、さらには、適
宜な添加剤と共に混合して、感光性樹脂組成物とした
後、この感光性樹脂組成物を、一様に塗布し、乾燥させ
た後、電離放射線を照射して硬化させることによるか、
または、電離放射線硬化性ではない通常の塗料組成物と
した後、適宜なコーティング手段により塗布を行なった
後、乾燥させることによって形成することができる。オ
ーバーコート層8の厚みとしては、下層の凹凸状態にも
よるが1μm〜5μmであることが好ましい。本発明の
有機ELディスプレイ1においては、オーバーコート層
8の表面(図中の上面)の平滑性が非常に高いことがポ
イントである。このオーバーコート層8の上面は、平均
粗さ(Ra)が30nm以下であることが好ましく、下
限は0であることが好ましいが、製造法上の制約から、
実際上、3nm以上であることがより好ましい。
【0034】オーバーコート層8上には、透明電極層8
との間に、透明バリア層が積層されていてもよい。透明
バリア層は、無機酸化物の薄膜からなることが好まし
く、上層に設ける有機EL層への下方からの空気、特
に、水蒸気が透過するのを遮断することができる。オー
バーコート層8が転写により形成されるときは、オーバ
ーコート層8を他の層にさきがけて仮基材上に形成する
ので、層の形成条件に制約が無く、十分なガスバリア性
を有するものとすることができる。従って、透明バリア
層を省くことも可能であるが、ガスバリア性をより高く
する目的では、透明バリア層を積層した方がよい。
【0035】上記の無機酸化物としては、酸化ケイ素、
酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化イットリウム、酸
化ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カ
ルシウム、酸化ホウ素、酸化ストロンチウム、酸化バリ
ウム、酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化ナトリウム、酸
化リチウム、もしくは酸化カリウム等を例示することが
でき、一種もしくは二種以上を用いることができるが、
中でも、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、もしくは酸化
チタンを使用することが好ましい。透明バリア層の厚み
としては、0.03μm〜3μm程度である。
【0036】透明電極層9は、背面電極層9との間には
さんだ有機EL素子層11に電圧をかけ、所定の位置で
発光を起こさせるためのものである。図1もしくは図3
は、有機ELディスプレイの断面図であるため、透明電
極層9の平面形状が表れていないが、実際には、ブラッ
クマトリックスの開孔部の幅に相当する幅の帯状の形状
を有する各電極が図の左右方向に配置され、図の手前か
ら奥に向かう方向に、間隔をあけて配列しており、その
配列のピッチはブラックマトリックス5の開孔部の配列
ピッチと同じであり、ブラックマトリックス5の開孔部
上には、必ず、透明電極層9が位置している。
【0037】透明電極層9は、透明性および導電性を有
する金属酸化物の薄膜で構成されるのが普通である。具
体的には、金属酸化物として、酸化インジウム錫(IT
O)、酸化インジウム、酸化亜鉛、もしくは酸化第2錫
を例示することができ、層のシート抵抗が数百Ω/cm
以下であることが好ましく、厚みとしては、10nm〜
500nm程度であることが好ましい。透明電極層9
は、上記のような金属酸化物の一様な薄膜を形成後に、
フォトエッチングにより不要部を除去することにより形
成することが好ましい。
【0038】透明電極層9上には、下層のブラックマト
リックス5に対応して、絶縁層10が設けられている。
絶縁層10は、ブラックマトリックス5と同様、一方向
のみの格子状のパターン状に形成されたものであっても
よいが、縦横の格子状に形成されたものであることが好
ましい。
【0039】絶縁層10は、例えば、既に説明したオー
バーコート層8と同様な素材で構成することができる。
絶縁層10をパターン状に形成するには、フォトリソグ
ラフィー、もしくは印刷法等による。
【0040】絶縁層上には、隔壁13が設けられてい
る。この隔壁13は、透明電極層9上ひ有機EL素子層
11および背面電極層12を蒸着法等の気相法で形成す
る際のマスクの役割を果たすものである。隔壁13は、
図の手前から奥に向かう方向に平行に設けられたもの
で、感光性樹脂のパターン露光および現像によって設け
ることができる。図1もしくは図3において、隔壁13
は下すぼまりの逆台形状の断面を有しているが、このよ
うに、隔壁を下すぼまり、もしくは上すぼまりの形状と
するには、所定の厚みに設けたポジ型もしくはネガ型の
感光性樹脂層を露光方向を変えて多重露光する、パター
ンをずらして異なる方向から多重露光する等により、実
現することができる。図1もしくは図3に示すように、
隔壁13が下すぼまりの場合には、法線方向からの蒸着
の際に、隔壁13が下層から立ち上がる、立ち上がり部
分の周辺への薄膜の付着を避けることができる。
【0041】透明電極層9上には、絶縁層10上を除
き、有機EL素子層11および背面電極層12が設けら
れている。このうち、有機EL素子層11は、この有機
ELディスプレイ1においては青色発光の有機EL素子
層であり、代表的には、(1)発光層単独からなるも
の、(2)発光層の透明電極層側に正孔注入層を設けた
もの、(3)発光層の背面電極層側に電子注入層を設け
たもの、(4)発光層の透明電極層側に正孔注入層を設
け、背面電極層側に電子注入層を設けたもの等の種々の
構造のものがあり得るが、青色発光が得られる限り、こ
れら以外の構造のものであってもよい。
【0042】青色発光の有機EL素子層11は、いずれ
の構造を有するものであるにせよ、(a)注入機能、
(b)輸送機能、および(c)発光機能の各機能を併せ
持つものである。(a)の注入機能は、電界を印加した
際に、陽極または正孔注入層より正孔を注入することが
でき、陰極または電子注入層より電子を注入することが
出来る機能であり、(b)の輸送機能は、注入した電荷
(電子および正孔)を電界の力で異動させる機能であ
り、(c)の発光機能は、電子と正孔の再結合の場を提
供し、これを発光につなげる機能である。
【0043】青色発光する発光層を構成する発光材料と
しては、青色から青緑色の発光を得ることが可能なもの
として、特開平8−279394号公報に例示されてい
る、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベン
ゾオキサゾール系等の蛍光増白剤、特開昭63−295
695号公報に開示されている金属キレート化オキシノ
イド化合物、欧州特許第0319881号明細書や欧州
特許第0373582号明細書に開示されたスチリルベ
ンゼン系化合物、特開平2−252793号公報に開示
されているジスチリルピラジン誘導体、もしくは欧州特
許第0388768号明細書や特開平3−231970
号公報に開示された芳香族ジメチリディン系化合等物を
例示することができる。
【0044】具体的には、ベンゾチアゾール系として
は、2−2’−(p−フェニレンジビニレン)−ビスベ
ンゾチアゾール等、ベンゾイミダゾール系としては、2
−[2−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]
ビニル]ベンゾイミダゾール、もしくは2−[2−(4
−カルボキシフェニル)ビニル]ベンゾイミダゾール
等、ベンゾオキサゾール系としては、2,5−ビス
(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリ
ル)−1,3,4−チアジアゾール、4,4’−ビス
(5,7−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)ス
チルベン、もしくは2−[2−(4−クロロフェニル)
ビニル]ナフト[1,2−d]オキサゾール等を例示す
ることができる。
【0045】金属キレート化オキシノイド化合物として
は、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ビス
(8−キノリノール)マグネシウム、ビス(ベンゾ
[f]−8−キノリノール)亜鉛等の8−ヒドロキシキ
ノリン系金属錯体、もしくはジリチウムエピントリジオ
ン等、スチリルベンゼン系化合物としては、1,4−ビ
ス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(3
−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチ
ルスチリル)ベンゼン、ジスチリルベンゼン、1,4−
ビス(2−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス
(3−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(2−
メチルスチリル)−2−メチルベンゼン、もしくは1,
4−ビス(2−メチルスチリル)−2−エチルベンゼン
等を例示することができる。
【0046】ジスチリルピラジン誘導体としては、2,
5−ビス(4−メチルスチリル)ピラジン、2,5−ビ
ス(4−エチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス[2
−(1−ナフチル))ビニル]ピラジン、2,5−ビス
(4−メトキシスチリル)ピラジン、2,5−ビス[2
−(4−ビフェニル)ビニル]ピラジン、もしくは2,
5−ビス[2−(1−ピレニル)ビニル]ピラジン等、
並びに、芳香族ジメチリディン系化合物としては、1,
4−フェニレンジメチリディン、4,4−フェニレンジ
メチリディン、2,5−キシレンジメチリディン、2,
6−ナフチレンジメチリディン、1,4−ビフェニレン
ジメチリディン、1,4−p−テレフェニレンジメチリ
ディン、9,10−アントラセンジイルジルメチリディ
ン、4,4’−ビス(2,2−ジ−t−ブチルフェニル
ビニル)ビフェニル、4,4’−ビス(2,2−ジフェ
ニルビニル)ビフェニル等、もしくはそれらの誘導体を
例示することができる。
【0047】青色発光する発光層を構成する発光材料と
しては、特開平5−258862号公報等に記載されて
いる一般式(Rs−Q)2−AL−O−Lであらわされ
る化合物を例示することができる(一般式中、Lはベン
ゼン環を含む炭素原子6〜24個の炭化水素であり、O
−Lはフェニラート配位子であり、Qは置換8−キノリ
ノラート配位子であり、Rsはアルミニウム原子に置換
8−キノリノラート配位子が2個以上結合するのを立体
的に妨害するように選ばれた8−キノリノラート環置換
基を表す。)。具体的には、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラート)(パラ−フェニルフェノラート)アルミ
ニウム(III)、もしくはビス(2−メチル−8−キ
ノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム(I
II)等を例示することができる。
【0048】以上に例示したような材料からなり、青色
発光する発光層の厚みとしては、特に制限はないが、例
えば、5nm〜5μm程度とすることができる。
【0049】正孔注入層を構成する材料としては、従来
より非伝導材料の正孔注入材料として使用されているも
のや、有機EL素子の正孔注入層に使用されている公知
の物の中から任意に選択して使用することができ、正孔
の注入、もしくは電子の障壁性のいずれかを有するもの
であって、有機物、もしくは無機物のいずれであっても
よい。
【0050】具体的に正孔注入層を構成する材料として
は、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イ
ミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラ
ゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン
誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘
導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導
体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベ
ン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系、アニリン系
共重合体、もしくはチオフェンオリゴマー等の導電性高
分子オリゴマー等を例示することができる。さらに正孔
注入層の材料としては、ポリフィリン化合物、芳香族第
三級アミン化合物、もしくはスチリルアミン化合物等を
例示することができる。
【0051】具体的には、ポルフィリン化合物として
は、ポルフィン、1,10,15,20−テトラフェニ
ル−21H,23H−ポルフィン銅(II)、アルミニ
ウムフタロシアニンクロリド、もしくは銅オクタメチル
フタロシアニン等、芳香族第三級アミン化合物として
は、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−
ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−
ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニ
ル]−4,4’−ジアミン、4−(ジ−p−トリルアミ
ノ)−4’−[4(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]
スチルベン、3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニル
アミノスチルベンゼン、4,4’−ビス[N−(1−ナ
フチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル、もしくは
4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)
−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン等、を例示
することができる。
【0052】以上に例示したような材料からなる正孔注
入層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5n
m〜5μm程度とすることができる。
【0053】電子注入層を構成する材料としては、ニト
ロ置換フルオレン誘導体、アントラキノジメタン誘導
体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘
導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸
無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導
体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オ
キサジアゾール誘導体、もしくはオキサジアゾール誘導
体のオキサジアゾール環の酸素原子をイオウ原子に置換
したチアゾール誘導体、電子吸引基として知られている
キノキサリン環を有したキノキサリン誘導体、トリス
(8−キノリノール)アルミニウム等の8−キノリノー
ル誘導体の金属錯体、フタロシアニン、金属フタロシア
ニン、もしくはジスチリルピラジン誘導体等を例示する
ことができる。
【0054】以上に例示したような材料からなる電子注
入層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5n
m〜5μm程度とすることができる。
【0055】背面電極層12は、有機EL素子層11を
発光させるための一方の電極をなすものである。背面電
極層12は、仕事関数が4eV以下程度と小さい金属、
合金、もしくはそれらの混合物から構成される。具体的
には、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネ
シウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシ
ウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、
マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化
アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、もしく
はリチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等を例示
することができる。これらのうちでも、電子注入性およ
び電極としての酸化等に対する耐久性を考慮すると、電
子注入型金属と、これより仕事関数の値が大きく安定な
金属である第二金属との混合物が好ましく、例えば、マ
グネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混
合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム
/酸化アルミニウム(Al23)混合物、もしくはリチ
ウム/アルミニウム混合物を用いることがより好まし
い。
【0056】このような背面電極層12は、シート抵抗
が数百Ω/cm以下であることが好ましく、厚みとして
は、10nm〜1μm程度が好ましく、より好ましく
は、50〜200nm程度である。
【0057】本発明の有機ELディスプレイ1は、オー
バーコート層8の上面の平滑性が非常に高いことをポイ
ントとするものであるが、図1もしくは図3に示したよ
うな断面構造のものを下側から順に積層して製造しよう
とする限り、オーバーコート層8を設ける対象となる面
に存在する凹凸、オーバーコート層8を通常のコーティ
ング法により形成する際に生じる塗膜の凹凸の問題があ
り、用いる塗料組成物の改良等により、多少の改善を行
なえても、根本的には、オーバーコート層8の上面の平
滑性を格段に向上させることは難しい。
【0058】オーバーコート層8をコーティング法によ
り形成する際には、塗膜の被塗布対象物とは反対側の面
(塗膜の表面と称する。)が空気中に露出していて、何
ら規制を受けないため、このような問題が生じるのであ
るが、この面を被覆して規制することにより、上記のよ
うな問題が解消し得る。例えば、塗膜の表面を平滑面を
有するフィルムで被覆したまま硬化させ、硬化後、フィ
ルムを剥離する方法を採れば、フィルムの平滑面の形状
が転写して、硬化した塗膜の表面が得られるが、この方
法では、溶剤等の大気中への飛散が不可能なので、用い
る塗料組成物は、無溶剤型の電離放射線硬化性のものが
好ましい。この場合、電離放射線の照射は下層のCCM
層7内の発光材料を劣化させないよう、過度にならない
ことが必要である。
【0059】本発明においては、オーバーコート層8
を、平滑面を有する仮基材上に形成した転写体を作成し
て、オーバーコート層8を転写することにより、結果的
にオーバーコート層8の上面の平滑性を向上させるもの
であり、そのための転写体としては、オーバーコート層
8のみを転写するオーバーコート層転写体であってもよ
いが、好ましくは、オーバーコート層8、CCM層7、
およびブラックマトリックス5の各層を転写層とする
か、もしくは、オーバーコート層8、CCM層7、補正
用カラーフィルター層6、およびブラックマトリックス
5の各層を転写層とする色変換部転写体であることがよ
り好ましい。
【0060】図4は、本発明の色変換部転写体の断面図
である。図4(a)に示すように色変換部転写体21
は、上面が鏡面である鏡面板22上の全面にオーバーコ
ート層8が積層されており、オーバーコート層8上に
は、開孔部を有するブラックマトリックス5とCCM層
7が積層されており、CCM層7は、ブラックマトリッ
クス5の開孔部に対応して積層されたものであり、ま
た、補正用カラーフィルター層6がやはりブラックマト
リックス5の開孔部に対応して、言い換えれば、CCM
層7と同調して積層された積層構造を有するものであ
る。
【0061】色変換部転写体は、図4(b)に示すよう
に、図4(a)を引用して説明した上記の積層構造か
ら、補正用カラーフィルター層6を除いた積層構造の色
変換部転写体21’であってもよい。既に説明した、補
正用カラーフィルター層6を伴なわない有機ELディス
プレイを製造する際に用いるのに適している。
【0062】また、ブラックマトリックス5を伴なわな
い有機ELディスプレイ1を製造する場合の色変換部転
写体は、上記の二例の色変換部転写体から、ブラックマ
トリックス5を除いた積層構造のものであってもよい。
【0063】オーバーコート層8のみを転写する場合も
含め、色変換部転写体21(21’にも共通であり、煩
雑さを避けるため、色変換部転写体21および21’を
まとめて色変換部転写体21と呼ぶ。)の基材として
は、基本的にはオーバーコート層8を設ける側が平面性
の優れたものであることが好ましく、いわゆる鏡面板が
適している。このような鏡面板は、例えば、ガラス板や
石英板、金属板、プラスチック板であり、それらを製造
する際の型面の平滑性が転移したものであるが、一旦、
得られた板を無電界研摩等の研摩、コーティング、もし
くは金属をメッキする等により、さらに平滑性を高めた
ものであってもよい。例えば、ガラス板上にチタン、ク
ロム、ニッケル、タングステン、もしくはタンタル等の
金属薄膜をスパッタリング等により形成したもの、ステ
ンレス鋼板、インバー合金(Ni/Fe=36/64)
等を使用することができる。鏡面板としては、工業的な
観点、即ち、取扱い時の機械的強度や耐熱性、メッキの
容易さ、および価格を考慮すると、金属板を用いること
が好ましい。また、ステンレス鋼板もしくはそれにメッ
キを施したものを用いると、防錆性が優れている点で好
ましい。
【0064】鏡面板22が金属板やガラス板である場
合、もしくは、表面が金属メッキされたものである場合
には、オーバーコート層8との剥離性を改善する意味
で、鏡面板との間の剥離性を有する剥離用メッキ層を形
成してもよい。このような剥離用メッキ層を構成する金
属としては、ニッケル、銅、クロム、亜鉛、スズ、もし
くは鉄、またはこれらの金属の合金等を例示することが
できる。なお、インバー合金にニッケルメッキを施す
と、剥離しにくいが、インバー合金に予め不動態化処理
しておけば剥離が可能になる。
【0065】上記の鏡面板の表面(剥離用メッキ層が施
されているときは、剥離用メッキ層の表面である。)の
平滑性としては、平均粗さ(Ra)が3nm〜30nm
程度であることが好ましい。所望の平均粗さを得にくい
場合には、剥離用メッキ層の表面を研摩して、剥離用メ
ッキ層の表面の平均粗さ(Ra)を3nm〜30nm程
度とすることが好ましい。
【0066】上記のような鏡面板、もしくはメッキを施
された鏡面板に、オーバーコート層8を、塗料組成物の
コーティング等により形成する。形成の手法は、コーテ
ィング以外の手法であっても、塗膜の形成が可能である
限り、いかなる方法によってもよい。なお、オーバーコ
ート層8の積層に先立って、透明バリア層を積層しても
よい。透明バリア層を積層した後、合成樹脂のオーバー
コート層8を形成すると、透明バリア層が生成する際の
微小な構造の欠陥に基づく、水蒸気透過性の低下を回復
させることができるので、この点においても、色変換部
転写体は利点を有している。オーバーコート層8を設け
た上に透明バリア層を積層しても、同様な効果を得るこ
とは難しいからである。色変換部転写体を作成する際、
オーバーコート層の下層には、最大限でも、透明基材と
透明バリア層があるのみであるので、オーバーコート層
8の固化のための電離放射線の照射や加熱の際に、従来
のように下層のCCM層7が存在することによる制約が
なく、揮発成分のごく少ない、十分に固化(もしくは硬
化)したオーバーコート層8を形成できる利点がある。
【0067】オーバーコート層8を積層した後、CCM
層7、補正用カラーフィルター層6、およびブラックマ
トリックス5等を積層して、色変換部転写体とする。C
CM層7および補正用カラーフィルター層6を積層する
順序は、この記載順である。ブラックマトリックス5の
積層は、CCM層7および補正用カラーフィルター層6
の積層の前、後、もしくは両層を設ける間のいずれのタ
イミングで行なってもよい。
【0068】なお、色変換部転写体21のブラックマト
リックス5がオーバーコート層8に接して積層されてい
ると、転写により得られる有機ELディスプレイ1にお
いて、ブラックマトリックス5と透明基材2との間に僅
かなギャップが生じる。このギャップを解消したいとき
は、図4(a)のもので言えば補正用カラーフィルター
層6上、図4(b)のもので言えばCCM層7上に、一
旦、平坦化のための透明な層を形成し、その上にブラッ
クマトリックス5を積層してもよい。
【0069】色変換部転写体21を用いて転写を行なう
には、色変換部転写体21を、色変換部転写体21の鏡
面板22とは反対側が透明基材2側を向くようにして、
透明基材2上に重ね、好ましくは、間に透明接着層を介
して、両者を圧着もしくは加熱および圧着する。色変換
部転写体21が有する転写可能な層の内容によって、予
め、透明基材2上に、オーバーコート層8以外の各層を
設けておく場合もあり得る。圧着もしくは加熱および圧
着するには、ロールプレスもしくは平板プレスを用いる
とよい。転写前の状態では、透明接着層は、色変換部転
写体21側、もしくは透明基材2側、またはそれらの両
方に適用することができる。
【0070】上記の透明接着層は、少なくとも有機EL
素子層の発光が透過する部分では、透明な(可視光80
%以上)材料で構成されることが好ましい。具体的に
は、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマ
ーの反応性ビニル基を有する光硬化および熱硬化型接着
剤、2−シアノアクリル酸エステルなどの湿気硬化型の
接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系などの
熱および化学硬化型(二液混合)を挙げることができ
る。このほか、従来の酢酸ビニル、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポ
リビニルブチラール等)、ポリビニルアルキルエーテ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メ
チル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エ
ポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ー、エチレン−アクリル酸エチルコポリマー等、また
は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂等を挙げることができる。
【0071】接着剤の粘度としては低粘度(約100c
p以下)のものが貼り合わせ時に気泡がかみこまず、均
一に貼り合わせが可能であるが、場合によっては補正用
カラーフィルタ層6、CCM層7を溶解侵食するので、
補正用カラーフィルタ層6上に保護層を積層する必要が
あり得る。高粘度(約100cp以上)の接着剤は、補
正用カラーフィルタ層6を溶解侵食しにくく、保護層の
積層が不要の場合があるが、逆に貼り合わせ時に気泡が
かみこまれ、均一な貼り合わせが難しくなる。従って、
接着剤の性質によって、保護層の要不要を選択すればよ
い。
【0072】接着剤は、補正用カラーフィルタ層6、C
CM層7(必要に応じて、ブラックマトリックス5、保
護層を含む)を形成した透明基材2上にスピンコート、
ロールコート、キャスト法等の方法で製膜し、発光部4
の透明電極層9を形成した、又は透明電極層9を形成す
る予定のガラス板、または酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ム、酸化チタンからなる群から選ばれる一種以上の化合
物を、透明な絶縁性のガラス板の上面または下面の少な
くとも一方に製膜したものを、それぞれの接着剤の処方
に従って、光(紫外線、可視光)、熱(150℃程度ま
で)、化学混合等にて接着させる。
【0073】接着剤層の厚さは、0.1μmから200
μm程度が好ましく、補正用カラーフィルタ層6、CC
M層7と透明基材2のギャップによる有機EL素子の発
光漏れを限りなく低減する(視野角の向上)ため、なる
べく膜厚を小さくすることが好ましい。しかしながら、
膜厚を小さくし過ぎると、補正用カラーフィルタ層6、
CCM層7間の凹凸により、均一な貼り合わせが難しい
場合がある。
【0074】圧着後、必要により、接着剤の硬化のため
の加熱等を行ない、接着力を向上させた後、鏡面板とオ
ーバーコート層8の間、剥離用メッキ層を伴なうとき
は、剥離用メッキ層とオーバーコート層8との間を剥離
する。剥離用メッキ層を伴なうときは、転写後の最表面
に剥離用メッキ層が存在するので、エッチングにより除
去する。これらの工程を経ることにより、透明基材2上
に色変換部3が積層される。なお、転写後の鏡面板は、
洗浄や研摩を行なった後、再び、元の状態に戻して、再
度、色変換部転写体とすることができ、従って、繰返
し、半永久的な使用が可能である。
【0075】透明基材2上に色変換部3が積層された
後、透明電極層9、有機EL素子層11、および背面電
極層12を順次積層して、有機ELディスプレイ1を得
る。必要に応じ、透明電極層上には、ブラックマトリッ
クス5に対応させて、絶縁層10、絶縁層10上に隔壁
13を積層させ、隔壁13をマスクとして利用し、有機
EL素子層11、および背面電極層12を設けるとよ
い。
【0076】色変換部転写体を用いる上記の製造方法に
よると、転写されたオーバーコート層8の上面は、鏡面
板もしくは剥離用メッキ層が施された鏡面板の表面の平
滑性が転移しているので、極めて表面の平滑性が優れた
ものとすることができ、その表面の平均粗さ(Ra)
が、透明電極層9および有機EL素子層11の厚みに比
して十分に小さいため、各層が平坦で、均一な厚みを有
し、クラック等の欠点が生じにくい利点が生じる。
【0077】
【実施例】(実施例)基板として、表面を不動態化処理
した厚み1mm、不動態化処理面のRaが5nmのイン
バー合金を用い、不動態化処理面にニッケルメッキを施
した後、メッキ面に酸化ケイ素(SiO2)を基板温度
160℃に加熱し、10-6torrの真空度にてスパッ
タリングして、膜厚0.5μmの透光性媒体層を形成し
た。続いて、透光性媒体層上に、アクリレート系光硬化
型樹脂(JSR(株)製、商品名;「JNPC06」、
固形物38重量%)をスピンコートし、温度80℃、時
間10分の条件で加熱乾燥した。この状態で高圧水銀灯
を光源とするコンタクト式露光機に装着し、露光量が6
00mJ/cm2となる様に紫外線(波長365nm)
を照射し、さらに温度160℃、時間30分の条件で熱
硬化させて、オーバーコート層を得た。
【0078】オーバーコート層上に、金属クロムを15
00Åの膜厚でスパッタ法にて成膜した。更に、この上
にレジスト(シップレー社製、商品名;「AZ1350
SF」)を6000Åの膜厚で塗布し、温度;90℃の
ホットプレ−ト上で5分間加熱し、所定のパタ−ンを介
して、水銀ランプで露光した。次いで専用現像液で現像
し、ブラックマトリックス形成用のレジストパターンを
形成し、この基板を1%硫酸セリウムアンモニウム水溶
液中に浸漬して余分な部位にあるクロムをエッチング
し、レジストを剥離して、クロムによるブラックマトリ
ックスを形成した。
【0079】オーバーコート層およびブラックマトリッ
クスの形成された基板を、スクリーン印刷機にセット
し、ストライプ状のパターンが得られる版を用いて、バ
インダー樹脂としてのポリ塩化ビニル樹脂(平均分子量
2万)を、溶剤としてのシクロヘキサノン中に溶解した
インキ(粘度8000cps)をブラックマトリックス
の間隙に印刷し、80℃でベークして、ダミーパターン
を得た。ダミーパターンの膜厚は15μm前後であっ
た。次に、版をダミーパターンのストライプ配列に対し
て垂直方向へ平行移動して、クマリン6と、バインダー
樹脂としてのポリ塩化ビニル樹脂(平均分子量2万)と
を、クマリン6の配合量をポリ塩化ビニル樹脂1kgに
対し0.03molとなるようにして、溶剤としてのシ
クロヘキサノン中に溶解したインキ(粘度8000cp
s)をブラックマトリックスの別の間隙に印刷し、80
℃でベークして、蛍光体層Aのパターンを得た。蛍光体
層Aの膜厚は15μm前後であった。次に、版を蛍光体
層Aのパターンのストライプ配列に対してさらに垂直方
向へ平行移動して、クマリン6と、4%(対ベンゾグア
ナミン樹脂、質量基準。以降も特に断らない限り、配合
比、部数、および%の表示は質量基準である。)のロー
ダミン6Gおよび4%(対ベンゾグアナミン樹脂)のロ
ーダミンBをベンゾグアナミン樹脂中に練り込んだ蛍光
顔料と、バインダー樹脂としてのポリ塩化ビニル樹脂
(平均分子量2万)とを、クマリン6の配合量を、ロー
ダミン6GおよびローダミンBをベンゾグアナミン樹脂
中に練り込んだ蛍光顔料とポリ塩化ビニル樹脂との合計
量1kgに対し0.03mol、蛍光顔料の配合量を3
0%、並びにポリ塩化ビニル樹脂の配合量を70%とな
るようにして、これらを溶剤としてのシクロヘキサノン
に溶解したインキ(粘度8000cps)をブラックマ
トリックスのパターンのさらに別の間隙に印刷し、80
℃でベークして、蛍光体層Bのパターンを得た。蛍光体
層Bの膜厚は20μm前後であった。
【0080】べンジルメタクリレ−ト・メタクリル酸共
重合物と4−(p−N.N−〔ジエトキシカルポニルメ
チル〕)−2.6−ジ(トリクロロメチ)−S−トリア
ジンを主体とする感光性樹脂に、以下の顔料を分散させ
て、補正用カラーフィルター層形成用の着色感光性樹脂
を調製した。 (感光性樹脂) ・べンジルメタクリレ−ト・メタクリル酸共重合物 30部 (77/23モル比) ・ペンタエリスリト−ルテトラアクリレ−ト 7.7部 ・4−(p−N.N−ジ〔エトキシカルポニルメチル〕)−2.6−ジ(ト リクロロメチル)−S−トリアジン 0.3部 ・ハイドロキノンモノメチルエ−テル 0.01部 ・エチルセルソルブアセテ−ト 62部
【0081】上記の感光性樹脂13重量部に、赤の顔料
C.I.ピグメントレッドI77とC.I.ピグメント
イエロー83( 顔料正味質量比100:20)7部、エ
チルセロソルブアセテ−ト80部にて混合して、赤色の
着色感光性樹脂を作成した。次に上記の感光性樹脂13
部に、緑の顔料C.I.ピグメントグリ−ン36とC.
I.ピグメントイエロ−83の混合物(100:10)
7部、エチルセロソルブアセテート80重量部にて混合
して、緑色の着色感光性樹脂を作成した。更に上記の感
光性樹脂13部に、青の顔料C.I.ピグメントブルー
15:3とC.I.ピグメントバイオレット23の混合
物(100:5)7部、エチルセロソルブアセテート8
0部にて混合して、青色の着色感光性樹脂を作成した。
【0082】オーバーコート層、ブラックマトリック
ス、および蛍光体層の形成された基板上に、上記により
調製した組成からなる顔料を分散した赤色の着色感光性
樹脂をスピンナ−で2.0μmの膜厚になるように塗布
し、70℃、5分間の条件でプリベ−クを行った。その
後、2KW超高圧水銀灯を備えたプロキシミティ露光機
により、第1色目の着色画素のパターンを有するフォト
マスクを介し赤色の着色感光性樹脂に対して露光量10
mJ/cm2の露光を行った。尚、プロキシミティギャ
ップ量は100μmに設定した。その後、常温の0.5
%炭酸アンモニウム水溶液を用いて45秒間のスプレー
現像を行った後、180℃5分間の条件でポストペーク
を行い、第1色目の着色画素(赤)を形成した。この操
作を同様に上記で調製した緑色の着色感光性樹脂、青色
の着色感光性樹脂を用いて、第2色目、第3色目の着色
画素を形成して、補正用カラーフィルター層を形成し、
以上の各層を備えた色変換部転写体を得た。なお、蛍光
体層の蛍光体層B(赤色変換用)、蛍光体層A(緑色変
換用)、およびダミーパターンの各々の上に、補正用カ
ラーフィルター層の第1色目の着色画素(赤)、第2色
目の着色画素(緑)、および第3色目の着色画素(青)
の各々が対応して積層するようにした。
【0083】被転写体として、透明ガラス板(厚さ=
1.1mm、米国・コーニング社製)を準備し、この透
明ガラス板上に、アクリル樹脂系の透明接着剤をスピン
ナー(3000rpm、30秒間)により塗布して、厚
みが2μmの透明接着剤層を形成した上に、上記により
得られた色変換部転写体を、補正用カラーフィルター層
側が透明接着剤層と接するようにして重ねて圧着して接
着させた。その後、色変換部転写体のインバー基板とニ
ッケルメッキ層との間で剥離し、剥離後、塩化第二鉄水
溶液を用いたウェットエッチングにより、ニッケルメッ
キ層を剥離し、透明ガラス板上にブラックマトリックス
と、ブラックマトリックスの開孔部に透明ガラス板側か
ら補正用カラーフィルター層およびCCM層が積層し、
さらにそれら全体の上にオーバーコート層および透光性
媒体層が順に積層した中間体を得た。
【0084】上記の中間体の透光性媒体層上に、ITO
をスパッタ法で85nmの厚さに成膜し、フォトリソグ
ラフィー法により、透明電極層(ホール注入電極)を形
成した後、オーバーコート層を形成したのと同じ材料を
用い、ただし、全面露光に代えて、パターン露光および
現像を行なうことにより、ブラックマトリックスと同形
状で、その遮光部がブラックマトリックスの遮光部上に
位置する絶縁層を形成させ、さらに、感光性樹脂を用い
て、図3に示すような断面が逆台形状で高さが5μmの
隔壁を形成した。
【0085】次いで、成膜室に移動させ、真空蒸着装置
の基板ホルダーに固定して、槽内を1×10-4Pa以下
まで減圧した。そして、4,4’,4”−トリス(−N
−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリ
フェニルアミンを蒸着速度0.2nm/secで40n
mの厚さに蒸着し、ホール注入層とした。これら有機層
の全体の厚みは130nmであった。次に、減圧状態を
保ったまま、N,N’−ジフェニル−N,N’−m−ト
リル−4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニルを蒸
着速度0.2nm/secで35nmの厚さに蒸着し、
ホール輸送層とした。さらに減圧状態を保ったまま、ト
リス(8−キノリノラト)アルミニウムを蒸着速度0.
2nm/secで50nmの厚さに蒸着して、電子注入
輸送・発光層とした。
【0086】次に、Li2Oをターゲットとして、DC
スパッタ法により、背面電極層(電子注入電極)を成膜
速度10nm/minで、150nmの厚さに成膜し
た。次に、Alターゲットを用いたDCスパッタ法によ
り、スパッタ圧力0.3PaにてAl配線電極を200
nmの厚さに成膜し、有機ELディスプレイとした。
【0087】得られた有機ELディスプレイの透明電極
層と背面電極層との間に、8.5Vの直流電圧を10m
A/cm2の一定電流密度で印可して連続駆動させるこ
とにより、透明電極層と背面電極層とが交差する所望の
部位の青色有機EL素子層を発光させた。そして、CC
M層で色変換、あるいは、そのまま透過し、補正用カラ
ーフィルター層で色補正された後、透明基材の反対面側
の観察側で観測される各色の発光について、ダークエリ
アによる不良発生率を測定した結果、0.5%であり、
高品質の三原色画像表示が可能なものであった。
【0088】(比較例)色変換部転写体を用いず、基板
上に各層を順次積層して、従って、透明接着剤層を伴な
わない点を除くと、上記の実施例で得られたものと同様
の積層構造を有する有機ELディスプレイを得た。な
お、オーバーコート層を積層した段階でのオーバーコー
ト層の表面の平均粗さ(Ra)は50nmであり、多く
の突起を有するものであった。得られた有機ELディス
プレイを実施例におけるのと同様な方法で連続駆動さ
せ、ダークエリアによる不良発生率を測定した結果、1
0%と高いものであり、良好な三原色画像表示は不可能
であった。
【0089】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、有機ELディ
スプレイの色変換部と発光部とを隔てるオーバーコート
層の表面の平均粗さを規定したので、色変換蛍光体層の
厚みムラや透明電極層の断線等の欠陥がご少ない有機E
Lディスプレイを提供することができる。請求項2の発
明によれば、請求項1の発明の効果に加え、補正用カラ
ーフィルター層を備えた有機ELディスプレイを提供す
ることができる。請求項3の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2の発明の効果に加え、透明基材が板状の有
機ELディスプレイを提供することができる。請求項4
の発明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果
に加え、透明基材が透明フィルム状の有機ELディスプ
レイを提供することができる。請求項5の発明によれ
ば、鏡面板上にオーバーコート層およびそのほかの層を
積層して得た色変換部転写体を用いて透明基材上に転写
するために、オーバーコート層の表面の平滑性を向上さ
せ、色変換蛍光体層の厚みムラや透明電極層の断線等の
欠陥がご少ない製品を製造し得る有機ELディスプレイ
の製造方法を提供することができる。請求項6の発明に
よれば、請求項5の発明の効果に加え、色変換部転写体
として補正用カラーフィルター層を加えたものを用いた
ので、色補正が可能な製品を製造し得る有機ELディス
プレイの製造方法を提供することができる。請求項7の
発明によれば、鏡面板上にオーバーコート層およびその
ほかの層を備えた積層構造としたので、有機ELディス
プレイを製造する際に、色変換部上に表面の平滑性の優
れたオーバーコート層を形成可能な色変換部転写体を提
供することができる。請求項8の発明によれば、請求項
7の発明の効果に加え、補正用カラーフィルター層を備
えた積層構造としたので、色補正可能な色変換部を形成
可能な色変換部転写体を提供することができる。請求項
9の発明によれば、請求項7または請求項8の発明の効
果に加え、取り扱いやすい上に、鏡面板の再使用が可能
な色変換部転写体を提供することができる。請求項10
の発明によれば、請求項7〜請求項9いずれかの発明の
効果に加え、鏡面板上に剥離用メッキ層を施した構造と
したので、転写の際の剥離が確実に行なえる色変換部転
写体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CCM方式の有機ELディスプレイを示す断面
図である。
【図2】オーバーコート層の表面状態を示す断面図であ
る。
【図3】CCM方式の有機ELディスプレイの別の態様
を示す断面図である。
【図4】色変換部転写体を示す断面図である。
【符号の説明】
1 有機ELディスプレイ 2 透明基材 3 発光部 4 色変換部 5 ブラックマトリックス 6 補正用カラーフィルター層 7 CCM層 8 オーバーコート層 9 透明電極層 11 有機EL素子層 12 背面電極層 13 隔壁 21 色変換部転写体 22 鏡面板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材上に、開孔部を有するブラック
    マトリックス、前記ブラックマトリックスの開孔部に対
    応して積層された色変換蛍光体層、前記色変換蛍光体層
    上および前記ブラックマトリックス上を覆って積層され
    たオーバーコート層とからなる色変換部と、前記前記オ
    ーバーコート層上に、前記オーバーコート層側より、透
    明電極層、有機EL素子層、および背面電極層が積層さ
    れた発光部が積層されており、前記オーバーコート層の
    前記発光部側の表面が、平均粗さ(Ra)で3nm〜3
    0nmであることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  2. 【請求項2】 前記色変換蛍光体層が、前記ブラックマ
    トリックスの開孔部に対応して積層された補正用カラー
    フィルター層を介して積層されていることを特徴とする
    請求項1記載の有機ELディスプレイ。
  3. 【請求項3】 前記透明基材が透明板状基材であること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の有機ELデ
    ィスプレイ。
  4. 【請求項4】 前記透明基材がフレキシブルな透明フィ
    ルム状基材であることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の有機ELディスプレイ。
  5. 【請求項5】 表面が鏡面である鏡面板の前記鏡面側
    に、前記鏡面とは剥離可能なオーバーコート層が積層さ
    れ、前記オーバーコート層上には、色変換蛍光体層およ
    び開孔部を有するブラックマトリックスを、前記色変換
    蛍光体層を前記ブラックマトリックスの開孔部に対応さ
    せて積層して色変換部を形成して色変換部転写体を得た
    後、前記色変換部転写体を透明基材上に、前記色変換蛍
    光体層側が透明基材上を向くよう重ねて前記色変換部の
    転写を行なって、前記鏡面板を除去した後、転写された
    前記色変換部上の前記オーバーコート層上に、前記オー
    バーコート層側より、透明電極層、有機EL素子層、お
    よび背面電極層を順次積層することを特徴とする有機E
    Lディスプレイの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記色変換部転写体として、前記色変換
    蛍光体層が前記オーバーコート層上に、前記ブラックマ
    トリックスに対応して積層された補正用カラーフィルタ
    ー層を介して積層されているものを使用することを特徴
    とする請求項5記載の有機ELディスプレイの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 表面が鏡面である鏡面板の前記鏡面側
    に、前記鏡面とは剥離可能なオーバーコート層が積層さ
    れ、前記オーバーコート層上には、色変換蛍光体層およ
    び開孔部を有するブラックマトリックスが、前記色変換
    蛍光体層が前記ブラックマトリックスの開孔部に対応し
    て積層されて色変換部が構成されていることを特徴とす
    る色変換部転写体。
  8. 【請求項8】 前記色変換蛍光体層が、前記ブラックマ
    トリックスの開孔部に対応して積層された補正用カラー
    フィルター層を介して積層されていることを特徴とする
    請求項7記載の色変換部転写体。
  9. 【請求項9】 前記鏡面板が、研摩された金属板である
    ことを特徴とする請求項7または請求項8記載の色変換
    部転写体。
  10. 【請求項10】 前記鏡面板が、さらに剥離用メッキ層
    を施されたものであることを特徴とする請求項7〜請求
    項9いずれか記載の色変換部転写体。
JP2002043488A 2002-02-20 2002-02-20 有機elディスプレイおよび製造方法、並びにそれに用いる色変換部転写体 Withdrawn JP2003243172A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002043488A JP2003243172A (ja) 2002-02-20 2002-02-20 有機elディスプレイおよび製造方法、並びにそれに用いる色変換部転写体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002043488A JP2003243172A (ja) 2002-02-20 2002-02-20 有機elディスプレイおよび製造方法、並びにそれに用いる色変換部転写体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003243172A true JP2003243172A (ja) 2003-08-29

Family

ID=27783265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002043488A Withdrawn JP2003243172A (ja) 2002-02-20 2002-02-20 有機elディスプレイおよび製造方法、並びにそれに用いる色変換部転写体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003243172A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005301020A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Kyodo Printing Co Ltd 表示装置用素子基板及びその製造方法
US6967435B2 (en) * 2001-12-29 2005-11-22 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Active matrix organic electroluminescent display and fabricating method thereof
JP2006317762A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Kyodo Printing Co Ltd 表示装置用素子基板及びその製造方法
KR100834341B1 (ko) * 2001-12-29 2008-06-02 엘지디스플레이 주식회사 능동행렬 유기전기발광소자
JP2009076475A (ja) * 2003-09-22 2009-04-09 Samsung Mobile Display Co Ltd カラー調節層を有するフールカラー有機電界発光素子の製造方法
US20110155296A1 (en) * 2007-09-19 2011-06-30 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. Color conversion filter and manufacturing method of the organic el display

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6967435B2 (en) * 2001-12-29 2005-11-22 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Active matrix organic electroluminescent display and fabricating method thereof
KR100834342B1 (ko) * 2001-12-29 2008-06-02 엘지디스플레이 주식회사 능동행렬 유기전기발광소자 및 그의 제조 방법
KR100834341B1 (ko) * 2001-12-29 2008-06-02 엘지디스플레이 주식회사 능동행렬 유기전기발광소자
JP2009076475A (ja) * 2003-09-22 2009-04-09 Samsung Mobile Display Co Ltd カラー調節層を有するフールカラー有機電界発光素子の製造方法
JP2005301020A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Kyodo Printing Co Ltd 表示装置用素子基板及びその製造方法
JP4606767B2 (ja) * 2004-04-14 2011-01-05 共同印刷株式会社 表示装置用素子基板の製造方法
JP2006317762A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Kyodo Printing Co Ltd 表示装置用素子基板及びその製造方法
US20110155296A1 (en) * 2007-09-19 2011-06-30 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. Color conversion filter and manufacturing method of the organic el display
US8304265B2 (en) * 2007-09-19 2012-11-06 Sharp Kabushiki Kaisha Color conversion filter and manufacturing method of the organic EL display
US8446091B2 (en) 2007-09-19 2013-05-21 Sharp Kabushiki Kaisha Color conversion filter and manufacturing method of the organic EL display

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4357854B2 (ja) 光学フィルターおよびこれを用いた有機elディスプレイ
US7986087B2 (en) Color conversion media and EL-display using the same
JP6019992B2 (ja) カラーフィルタ形成基板および表示装置
JP5034220B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用カラーフィルタ基板
JP4844145B2 (ja) 有機elディスプレイ
JP2003229271A (ja) 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置およびその製造方法
TWI395507B (zh) 有機電致發光元件用彩色濾光片基板及使用其之有機電致發光顯示裝置
JP4139151B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置
JP2004220907A (ja) 有機elディスプレイおよびディスプレイ用透明電極基板
JP2005050552A (ja) 有機el表示装置
JP2003249366A (ja) 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置およびその製造方法
JP2003243172A (ja) 有機elディスプレイおよび製造方法、並びにそれに用いる色変換部転写体
JP2004265752A (ja) 色変換フィルターの製造方法
JP4699249B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用カラーフィルタ基板
JP2005050597A (ja) 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置
JP2004152749A (ja) 色変換部材およびそれを用いたelディスプレイ
JP4549664B2 (ja) カラーフィルター基板の製造方法およびディスプレイの製造方法
JP6331681B2 (ja) 光散乱層用樹脂組成物、光散乱層、および有機エレクトロルミネッセンス装置
JP2006261094A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用カラーフィルタ基板
JP4802536B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置
JP2005038682A (ja) 色変換フィルター
JP2003229270A (ja) 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置
JP2003257658A (ja) 色変換基材および有機elディスプレイ
JP2007273327A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP4788174B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセント用基板および有機エレクトロルミネッセント画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510