JP2003241432A - 画像記録用着色組成物および画像記録剤 - Google Patents

画像記録用着色組成物および画像記録剤

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JP2003241432A JP2002038674A JP2002038674A JP2003241432A JP 2003241432 A JP2003241432 A JP 2003241432A JP 2002038674 A JP2002038674 A JP 2002038674A JP 2002038674 A JP2002038674 A JP 2002038674A JP 2003241432 A JP2003241432 A JP 2003241432A
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勝己 小楠
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和孝 青木
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尚徳 高見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混練等における熱履歴によって色相の鮮明
性、冴え、透明性等が変化しない耐熱堅牢性を含めた諸
性能に優れた画像記録用着色組成物を提供すること。 【解決手段】 顔料および樹脂を含む画像記録用着色組
成物において、該顔料として、p−トルイジン−m−ス
ルホン酸のジアゾニウム塩とβ−オキシナフトエ酸とを
カップリングし、カップリング後、またはカップリング
と同時にカルシウムにてレーキ化してC.I.ピグメン
トレッド57:1を合成する際に、p−トルイジン−m
−スルホン酸の一部を4−アミノ−ベンズアミド等の極
性基を有するベンゼン系アミンで置換して得られるアゾ
レーキ顔料組成物を使用することを特徴とする画像記録
用着色組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、電子印
刷、静電印刷、静電記録、インクジェット記録および熱
転写記録等の画像記録における画像記録剤、あるいはそ
の製造に使用される着色組成物に関する。更に詳しく
は、本発明は、顔料および樹脂を含む画像記録の記録剤
に好適な、顔料として混合ジアゾ成分を用いて得られる
高い透明性、鮮明性を有するC. I. ピグメントレッド
57:1を含む顔料組成物を用いる画像記録用着色組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルカラーまたはモノカラーの電
子写真、電子印刷、静電印刷、静電記録、インクジェッ
ト記録および熱転写記録等の画像記録に用いられるマゼ
ンタ色記録剤においては、赤色顔料として赤色の油溶性
染料、分散性染料、チオインジゴ系顔料、溶性アゾレー
キ系顔料、不溶性アゾ系顔料、ジメチルキナクリドン顔
料等が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したマゼンタ色記
録剤に使用される赤色顔料の中では、溶性アゾレーキ系
顔料のC. I. ピグメントレッド57:1が標準的なマ
ゼンタの色相に近い。しかし、電子写真乾式現像剤等の
製造に当たっては、凡そ100〜150℃位の温度で加
熱混練することが多く、その様な加熱条件でこの顔料
は、粒子が成長したり、結晶が変化したりすることで色
調が変わったり、色がくすんだり、色濃度が低下した
り、色が不透明になったりすることが多い。
【0004】従来、アゾ顔料を塗料、プラスチック、合
成繊維の着色等に使用する場合には、色の隠蔽性や呈色
性等を重視するため、アゾ顔料の平均粒子径を大きく調
整して粒子径の変化率を小さくすることで耐熱性を上げ
ている。しかし、それでは画像記録剤用の着色剤として
は色相の鮮明性、冴え、透明性が欠けてしまう。画像記
録剤は、フルカラーで使用されたり、オーバーヘッドプ
ロジェクター用の透明PETフィルムに複写されて使用
されるので、色相の鮮明性、冴え、透明性を有している
ことが重要である。
【0005】上記欠点を改良するために、例えば、特定
のアスペクト比、比表面積および平均粒度を有するアゾ
顔料組成物の使用が提案されているが(特開平10−7
3963号公報)、この顔料組成物の使用により一応の
効果は認められるものの、実用的には未だ不十分であ
る。従って、本発明の目的は、混練等における熱履歴に
よって色相の鮮明性、冴え、透明性等が変化しない耐熱
堅牢性を含めた諸性能に優れた画像記録用着色組成物を
提供することである。
【0006】本発明者らは、上記の従来の記録剤の欠点
を解決し、呈色性に優れ、諸堅牢性及び経済性を満足さ
せ得る画像記録剤を開発すべくC. I. ピグメントレッ
ド57:1について種々研究した結果、そのジアゾ成分
であるp−トルイジン−m−スルホン酸の一部を極性基
を有するベンゼン系アミンで置換した混合ジアゾ成分を
使用することにより、得られる顔料組成物は従来のC.
I. ピグメントレッド57:1より耐熱性が向上し、色
相の鮮明性、冴え、透明性に優れた性質を発揮し、これ
を画像記録剤の着色剤として使用することにより優れた
画像記録が可能となることを見出し本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、顔料および樹脂
を含む画像記録用着色組成物において、顔料として、p
−トルイジン−m−スルホン酸のジアゾニウム塩とβ−
オキシナフトエ酸とをカップリングし、カップリング
後、またはカップリングと同時にカルシウムにてレーキ
化してC. I. ピグメントレッド57:1を合成する際
に、p−トルイジン−m−スルホン酸の一部を下記の一
般式(1)で表される極性基を有するベンゼン系アミン
で置換して得られるアゾレーキ顔料組成物を使用するこ
とを特徴とする画像記録用着色組成物である。
【0008】 (但し、式中の、Aはベンゼン環、Xは−CONHR基
(Rは水素、アルキル基、またはアリール基を表し、ア
リール基はハロゲン、ニトロ基およびアルキル基から選
ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていても良
い。)、Yは水素、またはハロゲン、アルキル基、アル
コキシ基、およびニトロ基から選ばれる少なくとも1種
の置換基である。)
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の顔料および樹脂とからなる画像記録用着色
組成物は、顔料として、p−トルイジン−m−スルホン
酸のジアゾニウム塩とβ−オキシナフトエ酸とをカップ
リングし、カップリング後、またはカップリングと同時
にカルシウムにてレーキ化してC. I. ピグメントレッ
ド57:1を合成する際に、p−トルイジン−m−スル
ホン酸の一部を前記の一般式(1)で表される極性基を
有するベンゼン系アミンで置換して得られるアゾレーキ
顔料組成物を使用することを特徴としている。
【0010】本発明で使用されるアゾレーキ顔料組成物
は、C. I. ピグメントレッド57:1を合成するに当
たり、それと色や物性は類似しているが、構造の異なる
アゾ顔料化合物を同時に合成することにより、生成した
複数種の顔料粒子が混晶ないしは微結晶混合物あるいは
局部的な無定形物の混在といった様な状態となって結晶
の成長を抑制する効果をもたらし、その結果、上記で述
べた様な加熱条件下での耐熱性が向上し、このアゾ顔料
組成物を用いた画像記録剤により、色相の鮮明な、冴
え、透明性を有する優れた画像が得られるものと考えら
れる。
【0011】C. I. ピグメントレッド57:1および
その製造方法自体は周知であり、本発明では、p−トル
イジン−m−スルホン酸の好ましくは0.1〜30モル
%を前記の一般式(1)で表される極性基を有するベン
ゼン系アミンにより置換して混合ジアゾ成分とし、これ
を常法によりジアゾ化し、得られるジアゾ化物とβ−オ
キシナフトエ酸とをカップリングして染料を合成し、該
染料をカルシウムでレーキ化するか、またはジアゾ化液
に予めカルシウムを添加してカップリングと同時にレー
キ化して得られるアゾレーキ顔料組成物を使用すること
を特徴としている。上記の極性基を有するベンゼン系ア
ミンの使用量が0.1モル%未満である場合には、本発
明の目的とする効果が十分でなく、一方、30モル%を
越える使用量になると、アゾレーキ顔料の本来の優れた
性質が低下するので好ましくない。特に効果的な該ベン
ゼン系アミンの使用量は、全ジアゾ成分中で0.1〜1
0モル%を占める量である。
【0012】本発明で使用されるアゾレーキ顔料組成物
は、その製造時におけるジアゾ液、下漬液、染料あるい
は顔料スラリーの適当な段階で、各種の脂肪族アミン、
水溶性樹脂、界面活性剤、その他の添加剤を本発明の目
的を妨げない程度の量で加えて顔料組成物の更なる処理
を行うこともできる。
【0013】本発明で使用される下記の一般式(1)で
表される極性基を有するベンゼン系アミン(以下では極
性ベンゼン系アミンと称することがある。)において、
Aはベンゼン環、Xは−CONHR基(Rは水素、メチ
ル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基またはアリ
ール基を表し、アリール基は塩素、臭素、沃素等のハロ
ゲン、ニトロ基およびメチル基、エチル基、プロピル基
等のアルキル基から選ばれる少なくとも1種の置換基で
置換されていても良い。)、Yは、水素、塩素、臭素、
沃素等のハロゲン、メチル基、エチル基、プロピル基等
のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等
のアルコキシ基およびニトロ基から選択される少なくと
も1種の置換基である。
【0014】極性ベンゼン系アミンとしては、例えば、
4−アミノ−ベンズアミド、3−アミノ−4−クロロ−
ベンズアミド、3−アミノ−4−メチル−ベンズアミ
ド、3−アミノ−4−メトキシ−ベンズアミド、4−ア
ミノ−ベンズアニリド、3−アミノ−4−メトキシ−ベ
ンズアニリド、3−アミノ−2′−クロロ−4−メトキ
シ−ベンズアニリド、3−アミノ−3′−クロロ−4−
メトキシ−2′−メチル−ベンズアニリド等が挙げられ
る。これらはいずれも工業的に入手しやすく且つ効果的
なものである。勿論、これらの極性基を有するベンゼン
系アミンは一種を用いても、併用しても良い。
【0015】本発明の画像記録用着色組成物において使
用される樹脂は、固体状態の該着色組成物にあっては、
顔料の分散媒体であり、液体の状態の該着色組成物にあ
っては顔料の分散助剤として機能するものであり、ま
た、実際に記録剤として使用されたときは被記録媒体へ
の顔料の固着剤として作用するものである。この様な目
的で使用される樹脂としては、電子写真、電子印刷、静
電印刷、静電記録等の乾式現像剤及び湿式現像剤、熱転
写インクリボンおよびフィルム、油性および水性インク
ジェットインク等の画像記録剤に従来から使用されてい
る樹脂がいずれも使用でき、特に制限されない。また、
必要に応じ、画像記録用着色組成物の用途に合わせて、
各用途で従来から用いられている種々の添加剤、例え
ば、帯電制御剤、流動化剤等、あるいは媒体として溶
剤、水系媒体等が使用される。また、本発明の画像記録
用着色組成物には前記のアゾレーキ顔料組成物を高濃度
で含む高濃度着色組成物も含まれる。その目的は、顔料
を高濃度に含み、予め充分に練肉して分散させたり、調
色を行なっておくことにより、後の工程を容易にするた
めのものであり、粗粒、粗粉、微粉、シート状、小塊状
等の固体状、あるいはペースト状または液状のいずれの
形状にても使用される。
【0016】本発明の画像記録用着色組成物中における
C. I. ピグメントレッド57:1を含む前記のアゾレ
ーキ顔料組成物の含有量は、その使用する目的によって
異なり、特に限定されない。前記のアゾレーキ顔料組成
物を高濃度に含有する固体状、ペースト状あるいは液状
の画像記録用着色組成物では、その含有量はおよそ15
〜60重量%、好ましくは20〜50重量%程度であ
り、電子写真現像剤等の着色剤として使用される場合に
は、1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%程度であ
り、熱転写インクリボンやフィルムの着色剤として使用
される場合には、2〜20重量%、好ましくは4〜15
重量%程度であり、使用する目的に応じて最も好ましい
含有量で使用される。
【0017】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。尚、文中、部または%とあるのは
特に断りの無い限り重量基準である。
【0018】実施例1 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸1
7.8部と水酸化ナトリウム3.8部とを水360部に
加え、常温で撹拌溶解する。この溶液に35%塩酸25
部を加えて溶液を酸性とした後、次いで、4−アミノ−
ベンズアミド0.68部(全ジアゾ成分の5モル%)を
加えて溶解し、氷を投入して5℃とする。次に、上記の
溶液に、亜硝酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶液を
一気に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌して
ジアゾ液とする。一方、水800部にβ−オキシナフト
エ酸18.8部と水酸化ナトリウム10.0部とを加え
て撹拌溶解し、水量を1000部に、温度を10℃に調
整して下漬液とする。
【0019】上記ジアゾ液を、この下漬液に20分間で
滴下してカップリング反応させて染料を合成した後、1
時間撹拌する。次いで、反応液のpHを10〜11に調
整し、ロジンソープ(ガムロジン3.2部(顔料に対し
7%)と水酸化ナトリウム0.4部とを水60部に溶解
した溶液)を添加した後、塩化カルシウム(2水塩)1
9部(染料1モルに対し1.3モルの割合)を加えてレ
ーキ化する。1時間撹拌した後、80℃に昇温し、濾過
および水洗してプレスケーキとし、また、その一部を乾
燥および粉砕して粉末とし、本発明の赤色アゾレーキ顔
料組成物(乾燥収量45.6部)を得た。
【0020】上記で得たアゾレーキ顔料組成物30部
を、スチレン−メタクリレート系共重合樹脂(軟化点約
110℃、ガラス転移点約56℃、GPCで測定した重
量平均分子量(標準ポリスチレン換算の)約9万)70
部と三本ロールにて充分混練し、顔料を分散させた。冷
却後粗砕して、赤色顔料を30%の濃度で含有する高濃
度着色組成物の粗粉を得た。
【0021】次に、この様にして得た赤色顔料を含む高
濃度着色組成物14.7部およびクロム錯塩系負帯電制
御剤3部を上記で使用したスチレン−メタクリレート系
共重合樹脂82.3部と常法に従って混練し、冷却後粗
砕した後、ジェットミルで微粉砕し、更に分級して5〜
30μmの赤色樹脂組成物の微粉末を得た。この微粉末
に、常法に従い流動化剤としてコロイダルシリカを添加
し、充分混合し、赤色(マゼンタ色)電子写真乾式現像
剤とした。これをキャリアの磁性鉄粉と混合し、負電荷
フルカラー現像用電子写真複写機にて複写用紙に単色の
複写をした結果、鮮明な赤色画像が得られた。画像は鮮
明で冴えた赤色を呈し、耐光性等の諸物性に優れた堅牢
性を示した。また、同様にしてオーバーヘッドプロジェ
クター用のポリエステルシートに複写すると透明な画像
を呈し、オーバーヘッドプロジェクタースクリーンに鮮
明な赤色の映像を示した。
【0022】また、シアン顔料として銅フタロシアニン
ブルー顔料、イエロー顔料としてモノアゾイエロー顔
料、ブラック顔料としてカーボンブラック顔料を用いて
上記と同様にして各々シアン色現像剤、イエロー色現像
剤、ブラック色現像剤を調製し、上記で得たマゼンタ色
と共に四色フルカラー複写を行い、鮮明なフルカラー画
像を得た。同様にしてオーバーヘッドプロジェクターシ
ートに複写した結果、スクリーンに鮮明なフルカラー映
像を映すフルカラー画像を得た。
【0023】実施例2 4−アミノ−ベンズアミドの代わりに3−アミノ−4−
クロロ−ベンズアミド0.85部(全ジアゾ成分の5モ
ル%)を使用した他は実施例1と同様にしてアゾレーキ
顔料組成物を得た。得られたアゾレーキ顔料組成物を、
実施例1で述べた方法に従って高濃度着色組成物を作
り、更にそれを使用して電子写真用乾式現像剤を作成し
た。これをキャリアと混合し、フルカラー電子写真複写
機にて単色及びフルカラーの複写をした結果、鮮明な画
像が得られた。画像は鮮明で冴えた赤色及び四色フルカ
ラー画像を示し、諸物性に優れた堅牢性を示した。
【0024】実施例3 4−アミノ−ベンズアミドの代わりに3−アミノ−4−
メチル−ベンズアミド0.37部(全ジアゾ成分の2.
5モル%)と3−アミノ−4−メトキシ−ベンズアミド
0.41部(全ジアゾ成分の2.5モル%)を使用した
他は実施例1と同様にしてアゾレーキ顔料組成物を得
た。得られたアゾレーキ顔料組成物を実施例1で述べた
方法に従って使用して高濃度着色組成物を作り、更にそ
れを使用して電子写真用乾式現像剤を作成した。これを
キャリアと混合し、フルカラー電子写真複写機にて単色
及びフルカラーの複写をした結果、鮮明な画像が得られ
た。画像は鮮明で冴えた赤色及び四色フルカラー画像を
示し、諸物性に優れた堅牢性を示した。
【0025】実施例4 4−アミノ−ベンズアミドの代わりに3−アミノ−4−
メトキシ−ベンズアミド0.83部(全ジアゾ成分の5
モル%)を使用した他は実施例1と同様にしてアゾレー
キ顔料組成物を得た。得られたアゾレーキ顔料組成物1
0部をエステルワックス41部、パラフィン系ワックス
41部、スチレン−メタクリレート系共重合樹脂5部お
よびシリカ3部をバインダーとして含む着色組成物を作
製し、常法に従てポリエチレンフィルムに塗布し、赤色
(マゼンタ色)熱転写記録用インクフィルムとした。こ
れを用いてフルカラー熱転写複写機にて紙に複写し、鮮
明な赤色複写画像を得た。この画像は、耐光性等の諸物
性に優れた堅牢性を示した。また、オーバーヘッドプロ
ジェクター用のポリエステルシートに複写すると、透明
な画像が得られ、スクリーンに鮮明な画像を示した。
【0026】さらに、銅フタロシアニンブルー顔料、モ
ノアゾイエロー顔料、カーボンブラック顔料を用いて上
記と同様にして、それぞれシアン色、イエロー色および
ブラック色の熱転写インクフィルムを作製し、上記で得
たマゼンタ色熱転写インクフィルムと共に、四色フルカ
ラー複写を行い、鮮明なフルカラー複写画像を得た。同
様にしてオーバーヘッドプロジェクター用のポリエステ
ルシートに複写した結果、スクリーンに透明なフルカラ
ー映像を映すフルカラー画像を得た。
【0027】実施例5 実施例4で得たアゾレーキ顔料組成物5部、水溶性スチ
レン−アクリレート−メタクリル酸ジエタノールアミン
塩共重合体3部、エチレングリコール22部、グリセリ
ン8部及び水62部の水性顔料分散液を常法に従って作
り、超遠心分離機で分散し得なかった顔料粗粒子を除去
し、インクジェット用水性赤色インキを得た。この赤色
インキを用いてピエゾ振動子を有するオンデマンド型の
インクジェットプリンターで画像情報をプリントし、鮮
明な赤色画像を得た。また、銅フタロシアニンブルー顔
料、モノアゾイエロー顔料、カーボンブラック顔料を用
いて、上記と同様にして調製したシアン色、イエロー色
およびブラック色のインクジェットインキと共に、四色
フルカラープリントを行い、鮮明なフルカラー画像を得
た。
【0028】比較例1 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸1
8.7部と水酸化ナトリウム4.0部とを水360部に
加え、常温で撹拌溶解する。この溶液に35%塩酸25
部を加え、氷を投入して5℃とする。次に、上記の溶液
に、亜硝酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶液を一気
に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌してジア
ゾ液とする。一方、水800部にβ−オキシナフトエ酸
18.8部と水酸化ナトリウム10.0部とを加えて撹
拌溶解し、水量を1000部に、温度を10℃に調整し
て下漬液とする。
【0029】上記ジアゾ液を、この下漬液に20分間で
滴下してカップリング反応させて染料を作製した後、1
時間撹拌する。次いで反応液のpHを10〜11に調整
し、ロジンソープ(ガムロジン3.2部(顔料に対し7
%)と水酸化ナトリウム0.4部とを水60部に溶解し
た溶液)を添加後、塩化カルシウム(2水塩)19部
(染料1モルに対し1.3モル)を加えてレーキ化す
る。1時間後、80℃に昇温し、濾過および水洗してプ
レスケーキとし、その一部を乾燥及び粉砕して粉末と
し、アゾレーキ顔料組成物を得た。得られたアゾレーキ
顔料組成物を用いて実施例1で述べた方法に従って高濃
度着色組成物を作り、更にそれを使用して電子写真用乾
式現像剤を作製した。これをキャリアと混合し、フルカ
ラー電子写真複写機にて単色の複写をした結果、鮮明度
の劣る不透明な赤色画像しか得られなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明の画像記録用着色組成物は、その
顔料成分として混合アゾ成分を用いて合成した特定の
C. I. ピグメントレッド57:1を使用するが、それ
によって従来のC.I.ピグメントレッド57:1の使
用では得られない、高い着色力、鮮明性、冴え、透明性
が得られ、更に、耐熱性等の諸堅牢性に優れていること
から、画像記録用着色組成物の製造工程における熱履歴
に対しても安定であり、この画像記録用着色組成物を画
像記録剤として使用した場合には鮮明で冴えた、透明感
の高い画像を安定して記録することができる。また、液
体記録剤として使用する際にも、長期間安定に記録する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09B 63/00 B41J 3/04 101Y (72)発明者 青木 和孝 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 高見 尚徳 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FC02 2H005 AA06 AA21 AB02 CA22 2H086 BA55 2H111 AA26 BA38 4J039 BC05 BC33 BC39 BC47 BE01 BE02 CA10 EA15 EA29 EA33 EA37 EA46 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料および樹脂を含む画像記録用着色組
    成物において、顔料として、p−トルイジン−m−スル
    ホン酸のジアゾニウム塩とβ−オキシナフトエ酸とをカ
    ップリングし、カップリング後、またはカップリングと
    同時にカルシウムにてレーキ化してC. I. ピグメント
    レッド57:1を合成する際に、p−トルイジン−m−
    スルホン酸の一部を下記の一般式(1)で表される極性
    基を有するベンゼン系アミンで置換して得られるアゾレ
    ーキ顔料組成物を使用することを特徴とする画像記録用
    着色組成物。 (但し、式中の、Aはベンゼン環、Xは−CONHR基
    (Rは水素、アルキル基、またはアリール基を表し、ア
    リール基はハロゲン、ニトロ基およびアルキル基から選
    ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていても良
    い。)、Yは水素、またはハロゲン、アルキル基、アル
    コキシ基、およびニトロ基から選ばれる少なくとも1種
    の置換基である。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表される極性基を有する
    ベンゼン系アミンが全ジアゾ成分の0.1〜30モル%
    を占める請求項1に記載の画像記録用着色組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の画像記録用着色組成物
    を使用してなる画像記録剤。
  4. 【請求項4】 さらにマゼンタ色を示す顔料及び染料の
    少なくとも1種を含む請求項3に記載の画像記録剤。
  5. 【請求項5】 電子写真用トナーである請求項3または
    4に記載の画像記録剤。
JP2002038674A 2002-02-15 2002-02-15 画像記録用着色組成物および画像記録剤 Expired - Lifetime JP3788940B2 (ja)

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