JP2003241335A - 熱現像写真感光材料 - Google Patents

熱現像写真感光材料

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JP2003241335A
JP2003241335A JP2002038179A JP2002038179A JP2003241335A JP 2003241335 A JP2003241335 A JP 2003241335A JP 2002038179 A JP2002038179 A JP 2002038179A JP 2002038179 A JP2002038179 A JP 2002038179A JP 2003241335 A JP2003241335 A JP 2003241335A
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Kenji Goto
賢治 後藤
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Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送不良を改善し、湿度耐性の向上した熱現
像写真感光材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に有機銀粒子、ハロゲン化銀粒
子、硬調化剤及び還元剤を含有する感光性層と非感光性
層を有する熱現像写真感光材料において、該非感光性層
及び該感光性層の少なくともいずれかに導電性高分子化
合物を含有することを特徴とする熱現像写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像写真感光材
料に関し、更に詳しくはプロッター内での搬送不良が改
善された熱現像写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感光性層を有し、画像露光す
ることで画像形成を行う感光材料は、数多く知られてい
る。それらの中でも、環境保全や画像形成手段が簡易化
できるシステムとして、熱現像により画像を形成する技
術が挙げられる。
【0003】近年写真製版分野において環境保全、省ス
ペースの観点から処理廃液の減量が強く望まれている。
そこで、レーザー・スキャナーまたはレーザー・イメー
ジセッターにより効率的に露光させることができ、高解
像度及び鮮鋭さを有する鮮明な黒色画像を形成すること
ができる、写真製版用途の熱現像写真感光材料に関する
技術が必要とされている。これら熱現像写真感光材料で
は、溶液系処理化学薬品の使用をなくし、より簡単で環
境を損なわない熱現像処理システムを顧客に対して供給
することができる。
【0004】熱現像により画像を形成する方法は、例え
ば米国特許第3,152,904号、同3,457,0
75号、及びD.モーガン(Morgan)とB.シェ
リー(Shely)による「熱によって処理される銀シ
ステム(ThermallyProcessed Si
lver Systems)A」(イメージング・プロ
セッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging
Processesand Materials)Ne
blette 第8版、スタージ(Sturge)、
V.ウォールワーズ(Walworth)、A.シェッ
プ(Shepp)編集、第2頁、1969年)に記載さ
れている。
【0005】このような感光材料は、還元可能な非感光
性の銀源(例えば、有機銀塩)、触媒活性量の光触媒
(例えば、ハロゲン化銀)、及び銀の還元剤を通常有機
バインダーマトリックス中に分散した状態で含有してい
る。感光材料は常温で安定であるが、露光後高温(例え
ば、80℃以上)に加熱した場合に、還元可能な銀源
(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反
応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は、露光で
発生した潜像の触媒作用によって促進される。露光領域
中の還元可能な銀塩の反応によって生成した銀は黒色画
像を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形
成がなされる。
【0006】一方、近年急激に進歩している半導体レー
ザーの技術は、医療用画像出力装置の小型化を可能とし
てきた。当然、半導体レーザーを光源として利用できる
赤外線性光熱ハロゲン化銀写真材料の技術も開発され、
分光増感技術については、特公平3−10391号、特
公平6−52387号、特開平5−341432号、特
開平6−194781号、特開平6−301141号等
に開示されており、更にハレーション防止技術について
は、特開平7−13295号、米国特許第5,380,
635号に開示されている。赤外線露光を前提とした感
光材料では、増感色素、ハレーション防止染料の可視吸
収を大幅に少なくすることができ、実質的に色のない感
光材料を容易に作ることができる。
【0007】これら感光材料は、印刷工程の中では中間
材料として用いられ、刷版を作製するためのマスクとし
て使用されている。近年、印刷工程全般においてデジタ
ル化、作業の自動化が浸透してきており、刷版作製工程
では製版機の導入により、PS版への露光及び現像が自
動化されている。
【0008】熱現像写真感光材料において冬場の低温低
湿期に帯電することによりプロッター内に貼りつき、搬
送不良が多発する。今までは帯電防止層の導入や界面活
性剤の技術があったが、不十分であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、搬送
不良を改善し、湿度耐性の向上した熱現像写真感光材料
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0011】1.支持体上に有機銀粒子、ハロゲン化銀
粒子、硬調化剤及び還元剤を含有する感光性層と非感光
性層を有する熱現像写真感光材料において、該非感光性
層及び該感光性層の少なくともいずれかに導電性高分子
化合物を含有することを特徴とする熱現像写真感光材
料。
【0012】2.導電性高分子化合物がポリアニリン誘
導体であることを特徴とする前記1に記載の熱現像写真
感光材料。
【0013】3.非感光性層及び感光性層の少なくとも
いずれかにTiO2を含有することを特徴とする前記1
又は2に記載の熱現像写真感光材料。
【0014】本発明を更に詳しく説明する。本発明の熱
現像写真感光材料は支持体上に感光性層、非感光性層を
積層して得られ、感光性層には有機銀塩、ハロゲン化銀
粒子、硬調化剤、還元剤等が含有され、又感光性層には
必要により硬調化剤が含有されてもよい。そして、本発
明の熱現像写真感光材料は、非感光性層及び感光性層の
少なくともいずれかに導電性高分子化合物を含有する。
【0015】〈導電性高分子化合物〉本発明で用いるこ
との出来る導電性高分子化合物の具体例を以下に示すが
本発明はこれらに限定されない。
【0016】
【化1】
【0017】本発明の導電性高分子化合物の使用量は、
1×10-5〜1.0モル/m2、特に1×10-4〜1×
10-2モル/m2である。
【0018】〈有機銀塩〉本発明の熱現像写真感光材料
の感光性層に含有される有機銀塩は還元可能な銀源であ
り、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及びヘテロ
有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは5〜
25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒素複素
環カルボン酸が好ましい。配位子が、4.0〜10.0
の銀イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の
銀塩錯体も有用である。好適な銀塩の例は、Resea
rch Disclosure(以下RD)第1702
9及び29963に記載されており、次のものがある:
有機酸の塩(例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、
ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、アラキジン
酸等の塩);銀のカルボキシアルキルチオ尿素塩(例え
ば、1−(3−カルボキシプロピル)チオ尿素、1−
(3−カルボキシプロピル)−3,3−ジメチルチオ尿
素等);アルデヒドとヒドロキシ置換芳香族カルボン酸
とのポリマー反応生成物の銀錯体(例えば、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドのような
アルデヒド類とサリチル酸、ベンジル酸3,5−ジヒド
ロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル酸のようなヒ
ドロキシ置換酸類);チオン類の銀塩又は錯体(例え
ば、3−(2−カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメ
チル−4−チアゾリン−2−チオン及び3−カルボキシ
メチル−4−メチル−4−チアゾリン−2−チオン);
イミダゾール、ピラゾール、ウラゾール、1,2,4−
チアゾール及び1H−テトラゾール、3−アミノ−5−
ベンジルチオ−1,2,4−トリアゾール及びベンゾト
リアゾールから選択される窒素酸と銀との錯体又は塩;
サッカリン、5−クロロサリチルアルドキシム等の銀
塩;メルカプチド類の銀塩等が挙げられる。好ましい銀
源はベヘン酸銀、アラキジン酸銀又はステアリン酸銀で
ある。
【0019】有機銀塩は、水溶性銀化合物と銀と錯形成
する化合物を混合することにより得られるが、正混合
法、逆混合法、同時混合法、特開平9−127643号
公報に記載されている様なコントロールドダブルジェッ
ト法等が好ましく用いられる。例えば、有機酸にアルカ
リ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
など)を加えて有機酸アルカリ金属塩ソープ(例えば、
ベヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウムなど)を
作製した後に、コントロールドダブルジェットにより、
前記ソープと硝酸銀などを添加して有機銀塩の結晶を作
製する。その際にハロゲン化銀粒子を混在させてもよ
い。
【0020】〈ハロゲン化銀粒子〉本発明の熱現像写真
感光材料の感光性層に含有されるハロゲン化銀粒子は光
センサーとして機能するものである。本発明において
は、画像形成後の白濁を低く抑えるため、及び良好な画
質を得るために平均粒子サイズが小さい方が好ましく、
平均粒子サイズが好ましくは0.03μm以下、より好
ましくは0.01〜0.03μmの範囲である。尚、本
発明の熱現像写真感光材料のハロゲン化銀粒子は前記有
機銀塩調製時に同時に作製されるか、又は前記有機銀塩
調製時に該ハロゲン化銀粒子を混在させて調製すること
により、有機銀塩に融着した状態でハロゲン化銀粒子を
形成させて微小粒子のいわゆるin situ銀とする
のが好ましい。尚、上記ハロゲン化銀粒子の平均粒子径
の測定方法は、電子顕微鏡により50000倍で撮影
し、それぞれのハロゲン化銀粒子の長辺と短辺を実測
し、100個の粒子を測定し、平均したものを平均粒径
とする。
【0021】ここで、上記粒子サイズとは、ハロゲン化
銀粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場
合には、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常
晶でない場合、例えば、球状、棒状、或いは平板状の粒
子の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考
えたときの直径をいう。又ハロゲン化銀粒子は単分散で
あることが好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で
求められる単分散度が40%以下をいう。更に好ましく
は30%以下であり、特に好ましくは0.1〜20%と
なる粒子である。
【0022】単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の
平均値)×100 本発明において、ハロゲン化銀粒子は平均粒径0.01
〜0.03μmで、かつ単分散粒子であることがより好
ましく、この範囲にすることで画像の粒状性も向上す
る。
【0023】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラ
ー指数〔100〕面の比率は、増感色素の吸着における
〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用した
T.Tani;J.Imaging Sci.,29,
165(1985)により求めることができる。
【0024】又もう一つの好ましいハロゲン化銀粒子の
形状は、平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、投
影面積の平方根を粒径rμmとして、垂直方向の厚みを
hμmとした場合のアスペクト比=r/hが3以上のも
のをいう。その中でも好ましくは、アスペクト比が3以
上、50以下である。又粒径は0.03μm以下である
ことが好ましく、更に0.01〜0.03μmが好まし
い。これらの製法は米国特許第5,264,337号、
同5,314,798号、同5,320,958号等の
各明細書に記載されており、容易に目的の平板状粒子を
得ることができる。本発明においてこれらの平板状粒子
を用いた場合、更に画像の鮮鋭性も向上する。
【0025】ハロゲン化銀粒子の組成としては特に制限
はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭
化銀、沃化銀の何れであってもよい。本発明に用いられ
る写真乳剤は、P.Glafkides著Chimie
et PhysiquePhotographiqu
e(Paul Montel社刊、1967年)、G.
F.Duffin著 Photographic Em
ulsion Chemistry(The Foca
l Press刊、1966年)、V.L.Zelik
man et al著Making and Coat
ing Photographic Emulsion
(The Focal Press刊、1964年)等
に記載された方法を用いて調製することができる。
【0026】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子に
は、照度不軌改良や改良調整のために、元素周期律表の
6族から10族に属する金属のイオン又は錯体イオンを
含有することが好ましい。上記の金属としては、W、F
e、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、O
s、Ir、Pt、Auが好ましい。
【0027】ハロゲン化銀粒子は、ヌードル法、フロキ
ュレーション法等、当業界で知られている方法の水洗に
より脱塩することができるが、本発明においては脱塩し
てもしなくてもよい。
【0028】本発明におけるハロゲン化銀粒子は、化学
増感されていることが好ましい。好ましい化学増感法と
しては、当業界でよく知られているように硫黄増感法、
セレン増感法、テルル増感法、金化合物や白金、パラジ
ウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増感法
を用いることができる。
【0029】本発明においては熱現像写真感光材料の失
透を防ぐためには、ハロゲン化銀粒子及び有機銀塩の総
量は、銀量に換算して1m2当たり0.3〜2.2gで
あり、0.5〜1.5gがより好ましい。この範囲にす
ることで硬調な画像が得られる。又銀総量に対するハロ
ゲン化銀の量は、質量比で50%以下、好ましくは25
%以下、更に好ましくは0.1〜15%の間である。
【0030】本発明におけるハロゲン化銀粒子は350
〜450μmに光の極大吸収を有し、特に増感色素を有
してなくてもよいが、必要に応じて含有させてもよい。
【0031】〈還元剤〉本発明の熱現像写真感光材料の
感光性層又は保護層に含有される好適な還元剤の例は、
米国特許第3,770,448号、同第3,773,5
12号、同第3,593,863号等の各明細書及びR
D第17029号及び同29963に記載されており、
次のものが挙げられる。
【0032】アミノヒドロキシシクロアルケノン化合物
(例えば、2−ヒドロキシ−3−ピペリジノ−2−シク
ロヘキセノン);還元剤の前駆体としてアミノレダクト
ン類(reductones)エステル(例えば、ピペ
リジノヘキソースレダクトンモノアセテート);N−ヒ
ドロキシ尿素誘導体(例えば、N−p−メチルフェニル
−N−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又はケトンのヒド
ラゾン類(例えば、アントラセンアルデヒドフェニルヒ
ドラゾン);ホスファーアミドフェノール類;ホスファ
ーアミドアニリン類;ポリヒドロキシベンゼン類(例え
ば、ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキノン、イソプ
ロピルヒドロキノン及び(2,5−ジヒドロキシ−フェ
ニル)メチルスルホン);スルフヒドロキサム酸類(例
えば、ベンゼンスルフヒドロキサム酸);スルホンアミ
ドアニリン類(例えば、4−(N−メタンスルホンアミ
ド)アニリン);2−テトラゾリルチオヒドロキノン類
(例えば、2−メチル−5−(1−フェニル−5−テト
ラゾリルチオ)ヒドロキノン);テトラヒドロキノキサ
リン類(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノキ
サリン);アミドオキシム類;アジン類;脂肪族カルボ
ン酸アリールヒドラザイド類とアスコルビン酸の組み合
わせ;ポリヒドロキシベンゼンとヒドロキシルアミンの
組み合わせ;レダクトン及び/又はヒドラジン;ヒドロ
キサン酸類;アジン類とスルホンアミドフェノール類の
組み合わせ;α−シアノフェニル酢酸誘導体;ビス−β
−ナフトールと1,3−ジヒドロキシベンゼン誘導体の
組み合わせ;5−ピラゾロン類;スルホンアミドフェノ
ール還元剤;2−フェニルインダン−1,3−ジオン
等;クロマン;1,4−ジヒドロピリジン類(例えば、
2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−1,
4−ジヒドロピリジン);ビスフェノール類(例えば、
ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフ
ェニル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−m−トリ)メ
シトール(mesitol)、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、4,4−エチ
リデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチルフェノー
ル))、紫外線感応性アスコルビン酸誘導体;ヒンダー
ドフェノール類;3−ピラゾリドン類。中でも特に好ま
しい還元剤は、ヒンダードフェノール類である。ヒンダ
ードフェノール類としては、下記一般式(A)で表され
る化合物が挙げられる。
【0033】
【化2】
【0034】式中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜
10のアルキル基(例えば、−C49、2,4,4−ト
リメチルペンチル)を表し、R′及びR″は炭素原子数
1〜5のアルキル基(例えば、メチル、エチル、t−ブ
チル)を表す。
【0035】一般式(A)で表される化合物の具体例を
以下に示す。ただし、本発明は、以下の化合物に限定さ
れるものではない。
【0036】
【化3】
【0037】
【化4】
【0038】前記一般式(A)で表される化合物を始め
とする還元剤の使用量は、好ましくは銀1モル当り1×
10-2〜10モル、特に1×10-2〜1.5モルであ
る。
【0039】〈硬調化剤〉本発明の熱現像写真感光材料
の感光性層には硬調化剤を用いてもよく、硬調化剤とし
てのヒドラジン化合物としては、RD第23515(1
983年11月号、P.346)及びそこに引用された
文献の他、米国特許第4,080,207号、同第4,
269,929号、同第4,276,364号、同第
4,278,748号、同第4,385,108号、同
第4,459,347号、同第4,478,928号、
同第4,560,638号、同第4,686,167
号、同第4,912,016号、同第4,988,60
4号、同第4,994,365号、同第5,041,3
55号、同第5,104,769号、英国特許第2,0
11,391B号、欧州特許第217,310号、同第
301,799号、同第356,898号、特開昭60
−179734号、同61−170733号、同61−
270744号、同62−178246号、同62−2
70948号、同63−29751号、同63−325
38号、同63−104047号、同63−12183
8号、同63−129337号、同63−223744
号、同63−234244号、同63−234245
号、同63−234246号、同63−294552
号、同63−306438号、同64−10233号、
特開平1−90439号、同1−100530号、同1
−105941号、同1−105943号、同1−27
6128号、同1−280747号、同1−28354
8号、同1−283549号、同1−285940号、
同2−2541号、同2−77057号、同2−139
538号、同2−196234号、同2−196235
号、同2−198440号、同2−198441号、同
2−198442号、同2−220042号、同2−2
21953号、同2−221954号、同2−2853
42号、同2−285343号、同2−289843
号、同2−302750号、同2−304550号、同
3−37642号、同3−54549号、同3−125
134号、同3−184039号、同3−240036
号、同3−240037号、同3−259240号、同
3−280038号、同3−282536号、同4−5
1143号、同4−56842号、同4−84134
号、同2−230233号、同4−96053号、同4
−216544号、同5−45761号、同5−457
62号、同5−45763号、同5−45764号、同
5−45765号、同6−289524号、同9−16
0164号等の各公報に記載されたものを挙げることが
できる。
【0040】この他にも、特公平6−77138号公報
に記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同公
報3頁、4頁に記載された化合物、特公平6−9308
2号公報に記載された一般式(1)で表される化合物で
具体的には同公報8頁〜18頁に記載の1〜38の化合
物、特開平6−23049号公報に記載の一般式
(4)、(5)及び(6)で表される化合物で、具体的
には同公報25頁、26頁に記載の化合物4−1〜4−
10、28頁〜36頁に記載の化合物5−1〜5−4
2、及び39頁、40頁に記載の化合物6−1〜6−
7、特開平6−289520号公報に記載の一般式
(1)及び(2)で表される化合物で、具体的には同公
報5頁から7頁に記載の化合物1−1)〜1−17)及
び2−1)、特開平6−313936号公報に記載の
(化2)及び(化3)で表される化合物で具体的には同
公報6頁から19頁に記載の化合物、特開平6−313
951号公報に記載の(化1)で表される化合物で、具
体的には同公報3頁から5頁に記載された化合物、特開
平7−5610号公報に記載の一般式(I)で表される
化合物で、具体的には同公報の5頁から10頁に記載の
化合物I−1〜I−38、特開平7−77783号公報
に記載の一般式(II)で表される化合物で、具体的には
同公報10頁〜27頁に記載の化合物II−1〜II−10
2、特開平7−104426号公報に記載の一般式
(H)及び一般式(Ha)で表される化合物で、具体的
には同公報8頁〜15頁に記載の化合物H−1〜H−4
4に記載されたもの等を用いることができる。
【0041】本発明において特に好ましいヒドラジン化
合物は下記一般式〔H〕で示されるものである。
【0042】
【化5】
【0043】式中、A0はそれぞれ置換基を有してもよ
い脂肪族基、芳香族基、複素環基又は−G0−D0基を、
0はブロッキング基を表し、A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で他方はアシル基、スルホニル
基又はオキザリル基を表す。ここで、G0は−CO−
基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG11
−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)(G1
1)−基を表し、G1は単なる結合手、−O−基、−S−
基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族基、芳香族
基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に複数のD1
が存在する場合、それらは同じであっても異なってもよ
い。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、
アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基を表す。
【0044】一般式〔H〕において、A0で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであり、特に
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好
ましく、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、オ
クチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基が挙げられ、
これらは更に適当な置換基(例えばアリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スルファモ
イル基、アシルアミノ基、ウレイド基等)で置換されて
いてもよい。
【0045】一般式〔H〕において、A0で表される芳
香族基は、単環又は縮合環のアリール基が好ましく、例
えばベンゼン環又はナフタレン環が挙げられ、A0で表
される複素環基としては、単環又は縮合環で窒素、硫
黄、酸素原子から選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子
を含む複素環が好ましく、例えばピロリジン環、イミダ
ゾール環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピリ
ジン環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、ベ
ンゾチアゾール環、チオフェン環、フラン環が挙げら
れ、A0で表される−G0−D0基において、G0は−CO
−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。G1は単なる結合手、−O−
基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族
基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に
複数のD1が存在する場合、それらは同じであっても異
なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、
複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ましい
0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基等が挙げられる。A0の芳香族基、複素環基及び
−G0−D0基は置換基を有していてもよい。A0として
特に好ましいものはアリール基及び−G0−D0基であ
る。
【0046】又、一般式〔H〕において、A0は耐拡散
基又はハロゲン化銀吸着基を少なくとも一つ含むことが
好ましい。耐拡散基としてはカプラー等の不動性写真用
添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バラスト
基としては写真的に不活性であるアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、アルキルフェノキシ基等が挙げられ、置換基
部分の炭素数の合計は8以上であることが好ましい。
【0047】一般式〔H〕において、ハロゲン化銀吸着
促進基としてはチオ尿素、チオウレタン基、メルカプト
基、チオエーテル基、チオン基、複素環基、チオアミド
複素環基、メルカプト複素環基、或いは特開昭64−9
0439号公報に記載の吸着基等が挙げられる。
【0048】一般式〔H〕において、B0はブロッキン
グ基を表し、好ましくは−G0−D0基であり、G0は−
CO−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。好ましいG0としては−CO−
基、−COCO−基が挙げられ、G1は単なる結合手、
−O−基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1
脂肪族基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分
子内に複数のD1が存在する場合、それらは同じであっ
ても異なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香
族基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ま
しいD0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アミノ基等が挙げられる。A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で他方はアシル基(アセチル
基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基等)、スル
ホニル基(メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基
等)、又はオキザリル基(エトキザリル基等)を表す。
【0049】上記一般式〔H〕の具体的化合物としては
下記のものを挙げることができる。
【0050】
【化6】
【0051】
【化7】
【0052】更に本発明に用いられるその他の硬調化剤
としては特開平11−316437号公報の33頁から
53頁に記載の化合物であり、更に好ましくは特開20
00−298327号公報に記載の下記一般式(C
1)、一般式(C2)のビニール系化合物が好ましく用
いられる。
【0053】
【化8】
【0054】一般式(C1)において、R11、R12及び
13は、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、Z
は電子吸引基又はシリル基を表し、R11とZ、R12とR
13、及びR13とZとはそれぞれ互いに結合して環状構造
を形成してもよい。又、一般式(C2)において、R14
は置換基を表す。
【0055】上記一般式(C1)、一般式(C2)の具
体的化合物としては、下記化合物がある。
【0056】
【化9】
【0057】
【化10】
【0058】
【化11】
【0059】
【化12】
【0060】前記のように、本発明では感光性層と保護
層との間に設けられた中間層に硬調化剤の少なくとも1
種を含有させることを特徴としており、必要により該硬
調化剤を感光性層にも含有させることができる。本発明
の熱現像写真感光材料に含有される硬調化剤の量は銀1
モルに対して0.1〜0.001モルが好ましく、0.
05〜0.005モルがより好ましい。尚、中間層に含
有される硬調化剤の量は0.005モル以上が好まし
い。〈バインダー〉本発明の熱現像写真感光材料の感光
性層、非感光性層に用いられるバインダーは親水性バイ
ンダー(水に溶解するバインダー若しくはラテックス
類)又は疎水性バインダー(有機溶剤に溶解するバイン
ダー)の何れでもよいが、各層のバインダーが互いに同
一の溶剤系に溶解するバインダーであるのが好ましく、
例えば感光性層、中間層、保護層の各層のバインダーが
何れも有機溶剤系バインダーであるか、又は親水性バイ
ンダーであるのが好ましい。
【0061】各層に用いられるバインダーは透明又は半
透明で、一般に無色であり、天然ポリマーや合成モノポ
リマー及びコポリマー、その他フィルムを形成する媒体
となるものが用いられる。上記バインダーの具体例とし
ては、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニル
アルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイ
ン、デンプン等の水溶性バインダー、セルロースアセテ
ート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニル
ピロリドン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタ
クリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル
酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ
(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−
ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、
ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラー
ル))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フ
ェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキ
シド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセ
テート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)等の
疎水性バインダー、好ましくはポリビニルブチラール、
セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレー
ト、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル
酸、ポリウレタン等の疎水性バインダー、特にはポリビ
ニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースア
セテートブチレート、ポリエステル等の疎水性バインダ
ー、及びそれらのバインダー樹脂のモノマーを乳化重合
法又は懸濁重合法等により水中で重合して得られるラテ
ックス等が挙げられる。
【0062】疎水性バインダーを溶解するための主溶媒
としては、例えばアルコール類(メタノール、エタノー
ル、プロパノール)、ケトン類(アセトン、メチルエチ
ルケトン)ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、メチルセルソルブ等が好ましく用いられる。
【0063】〈酸化チタン〉本発明に用いる酸化チタン
として、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン
等何れも使用することができる。これらの酸化チタンは
平均粒径0.1〜10μmの微粒子で非感光性層及び/
又は感光性層に1×10-5〜1×10-1mol/m2
加するが、1×10-4〜1×10-2mol/m2がより
好ましい。
【0064】〈熱現像写真感光材料のその他の構成〉感
光性層に通過する光の量又は波長分布を制御するため
に、感光性層と同じ側にフィルター染料層、又は反対側
にアンチハレーション染料層、いわゆるバッキング層等
の補助層を形成しても良いし、感光性層に染料又は顔料
を含ませても良い。これらの補助層にはバインダーやマ
ット剤の他に、ポリシロキサン化合物、ワックス、流動
パラフィンのような滑り剤を含有しても良い。
【0065】又、本発明の熱現像写真感光材料には、塗
布助剤として各種の界面活性剤が用いられ、中でもフッ
素系界面活性剤が、帯電特性を改良したり、斑点状の塗
布故障を防ぐために好ましく用いられる。
【0066】本発明の熱現像写真感光材料の感光性層は
複数層にしても良く、又階調の調節のため、感光性層の
構成として高感度層/低感度層、又は低感度層/高感度
層にしても良い。
【0067】又、本発明に用いられる好適な色調剤の例
は、RD第17029号に開示されている。
【0068】本発明の熱現像写真感光材料にはカブリ防
止剤が用いられてもよく、これらの添加剤は感光性層、
中間層、保護層又はその他の形成層の何れに添加しても
よい。
【0069】本発明の熱現像写真感光材料には例えば、
界面活性剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、被覆助剤
等を用いても良い。これらの添加剤及び上述したその他
の添加剤はRD第17029号(1978年6月p.9
〜15)に記載されている化合物を好ましく用いること
ができる。
【0070】〈支持体〉本発明で用いられる支持体は、
現像処理後に所定の光学濃度を得るため及び現像処理後
の画像の変形を防ぐために、プラスチックフィルム(例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、ナイロン、セルローストリアセテー
ト、ポリエチレンナフタレート)であることが好まし
い。
【0071】その中でも好ましい支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレート及びシンジオタクチック構造を
有するスチレン系重合体を含むプラスチックの支持体が
挙げられる。支持体の厚みとしては50〜300μm程
度、好ましくは70〜180μmである。
【0072】又熱処理したプラスチック支持体を用いる
こともできる。採用するプラスチックとしては、前記の
プラスチックが挙げられる。支持体の熱処理とはこれら
の支持体を製膜後、ハロゲン化銀感光性層、非感光性
層、又はその他の形成層が塗布されるまでの間に、支持
体のガラス転移点より30℃以上高い温度で、好ましく
は35℃以上高い温度で、更に好ましくは40℃以上高
い温度で加熱することがよい。但し、支持体の融点を超
えた温度に加熱することは支持体の強度の均一性を損
い、好ましくない。
【0073】本発明においては帯電性を改良するために
金属酸化物又は導電性ポリマーなどの導電性化合物を構
成層中に含ませることができる。これらはいずれの層に
含有させてもよいが、好ましくは下引層、バッキング
層、銀感光性層と下引の間の層などである。
【0074】〈感光性層、非感光性層の塗布方法〉塗布
方式としては、リバースロール、グラビアロール、エア
ドクターコータ、ブレードコータ、エアナイフコータ、
スクイズコータ、含浸コータ、ワイヤーバーコータ、ト
ランスファロールコータ、キスコータ、キャストコータ
或いはスプレーコータ、エクストルージョンコータがあ
るが、エクストルージョン方式のエクストルージョンコ
ータによりウェット−オン−ウェット方式の重層塗布を
行うのがより好ましい。
【0075】尚、ウェット−オン−ウェット方式におけ
る重層塗布においては、下側の層が湿潤状態になったま
まで上側の層を塗布するので、上下層間の接着性が向上
するとともに、塗布を一度で終了させるので塗布面に傷
が入り難く、平滑性が良いため現像むらが出にくく、更
に歩留まりを向上させることができる。
【0076】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るがこれにより本発明が限定されるものではない。
【0077】実施例1 〈下引済みPET支持体1の作製〉2軸延伸熱固定済み
の厚さ125μmのPETフィルムの両面に下記の条件
でプラズマ処理1を施し、次いで一方の面に前記下引塗
布液a−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設して
から乾燥させて下引層A−1とし、又反対側の面に下記
帯電防止加工した下引塗布液b−1を乾燥膜厚0.8μ
mになるように塗設してから乾燥させて導電層としての
下引層B−1とした。次いで、それぞれの下引き層表面
に下記の条件でプラズマ処理2を施した。
【0078】《プラズマ処理条件》バッチ式の大気圧プ
ラズマ処理装置(イーシー化学(株)製、AP−I−H
−340)を用いて、高周波出力が4.5kW、周波数
が5kHz、処理時間が5秒及びガス条件としてアルゴ
ン、窒素及び水素の体積比をそれぞれ90%、5%及び
5%で、プラズマ処理1及びプラズマ処理2を行った。
【0079】 〈下引塗布液a−1〉 ブチルアクリレート(30質量%) t−ブチルアクリレート(20質量%) スチレン(25質量%) 2−ヒドロキシエチルアクリレート(25質量%) の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μm) 0.05g コロイダルシリカ(平均粒径90μm) 0.1g 水で1リットルに仕上げる 〈下引塗布液b−1〉 酸化錫(インジウムを0.1%ドープした平均粒径36nm) 0.26g/m2になる量 ブチルアクリレート(30質量%) スチレン(20質量%) グリシジルアクリレート(40質量%) の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1リットルに仕上げる 〈支持体の熱処理〉得られた下引済み支持体の下引乾燥
工程にて、支持体を140℃で加熱し、その後徐々に冷
却した。その際に1×105Paの張力で搬送した。
【0080】〈バック層面側の塗布〉以下の組成のバッ
ク層塗布液1とバック保護層塗布液1を、それぞれ塗布
前に絶対濾過精度20μmのフィルターを用いて濾過し
た後、押し出しコーターで前記作製した支持体の帯電防
止加工した下引層B−1面上に、合計ウェット膜厚が3
0μmになるよう、毎分120mの速度で同時重層塗布
し、60℃で4分間乾燥を行った。
【0081】 〈バック層塗布液1〉 メチルエチルケトン 16.4g/m2 ポリエステル樹脂(Bostic社、Vitel PE2200B) 106mg/m2 赤外染料−A 17mg/m2 安定化剤B−1(住友化学社スミライザーBPA) 20mg/m2 安定化剤B−2(吉富製薬トミソーブ77) 20mg/m2 セルロースアセテートプロピレート(Eastman Chemical社 CAP504−0.2) 1.0g/m2 セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社 C AB381−20) 1.0g/m2
【0082】
【化13】
【0083】 〈バック保護層塗布液1〉 メチルエチルケトン 22g/m2 ポリエステル樹脂(Bostic社、Vitel PE2200B) 106mg/m2 帯電防止剤;(CH33SiO−〔(CH32SiO〕2O−〔CH3SiO{ CH2CH2CH2O(CH2CH2O)10(CH2CH2CH2O)15CH3}〕3O− Si(CH33 22mg/m2 フッ素系界面活性剤F−1:C817SO3Li 10mg/m2 セルロースアセテートプロピレート(Eastman Chemical社 CAP504−0.2) 1.0g/m2 セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社 C AB381−20) 1.0g/m2 マット剤(富士デビソン社サイロイド74;平均粒径7μmのシリカ) 5mg/m2 (ハロゲン化銀粒子の調製)純水900ml中にゼラチ
ン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度3
5℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む
水溶液370mlと(96/4)のモル比の臭化カリウ
ムと沃化カリウムと(NH42RhCl5(H2O)を5
×10-6モル/リットルを含む水溶液をpAg7.7に
保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間
かけて添加した。その後4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデン0.3gを添加し
NaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.06
μm、投影直径面積の変動係数8%、{100}面比率
86%の立方体沃臭化銀からなるハロゲン化銀粒子を得
た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱
塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加え、pH
5.9、pAg7.5に調整した。
【0084】(有機脂肪酸銀乳剤の調製)水300ml
中にベヘン酸10.6gを入れ90℃に加熱溶解し、十
分攪拌した状態で1M/Lの水酸化ナトリウム31.1
mlを添加し、そのままの状態で1時間放置した。その
後30℃に冷却し、1M/Lのリン酸7.0mlを添加
して十分攪拌した状態でN−ブロモこはく酸イミド0.
01gを添加した。その後、あらかじめ調製したハロゲ
ン化銀粒子をベヘン酸に対して銀量として10モル%と
なるように40℃に加温した状態で攪拌しながら添加し
た。さらに1M/L硝酸銀水溶液25mlを2分間かけ
て連続添加し、そのまま攪拌した状態で1時間放置し
た。
【0085】この乳剤に酢酸エチルに溶解したポリビニ
ルブチラールを添加して十分攪拌した後に静置し、ベヘ
ン酸銀粒子とハロゲン化銀粒子を含有する酢酸エチル相
と水相に分離した。水相を除去した後、遠心分離にてベ
ヘン酸銀粒子とハロゲン化銀粒子を採取した。その後東
ソー(株)社製合成ゼオライトA−3(球状)20gと
イソプロピルアルコール22mlを添加し1時間放置し
た後濾過した。更にポリビニルブチラール3.4gとイ
ソプロピルアルコール23mlを添加し35℃にて高速
で十分攪拌して分散し有機脂肪酸銀乳剤の調製を終了し
た。
【0086】 (感光層組成) 有機脂肪酸銀乳剤 1.4g(銀で)/m2 ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド 1.5×10-4mol/m2 臭化カルシウム 1.8×10-4mol/m2 2−(4−クロロベンゾイル)安息香酸 1.5×10-3mol/m2 赤外増感色素1 4.2×10-6mol/m2 2−メルカプトベンズイミダゾール 3.2×10-3mol/m2 2−トリブロモメチルスルホニルキノリン 6.0×10-4mol/m2 4−メチルフタル酸 1.6×10-3mol/m2 テトラクロロフタル酸 7.9×10-4mol/m2 1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5− トリメチルヘキサン 4.8×10-3mol/m2 硬調化剤(C−65) 0.5×10-3mol/m2 導電性高分子化合物 表1に示す 溶媒には、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール
を適宜用いた。
【0087】
【化14】
【0088】(表面保護層組成)表面保護層塗布液を下
記のように調製した。
【0089】 セルロースアセテートブチレート 4g/m2 フタラジン 3.2×10-3mol/m2 マット剤(粒径2μm) 50mg/m2 導電性高分子化合物 表1に示す 溶媒には、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール
を適宜用いた。
【0090】以上のようにして、表1に示す試料No.
1〜10を作製し、以下の評価を行い結果を表1に示
す。
【0091】搬送性の評価 5℃、10%RHの環境室下で搬送性のテストを行っ
た。100枚搬送し搬送不良が発生した回数をカウント
した。搬送不良が10枚以下であれば実用上問題ないレ
ベルである。
【0092】湿度耐性の評価 試料を3分し、23℃、48%RHで保存した試料を比
較として、23℃、20%RH2時間調湿と23℃、8
0%RH2時間調湿の試料を作製し相対感度を求めた。
【0093】
【表1】
【0094】表1から、本発明の導電性高分子化合物を
感光層及び/又は表面保護層に含む試料はいずれも搬送
性及び湿度耐性に優れていることが判る。
【0095】実施例2 表2に示すように導電性高分子化合物とTiO2を感光
層及び/又は表面保護層に添加した以外は実施例1と同
様に試料No.21〜30を作製し、実施例1と同様な
評価を行ない結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】表2から、本発明の導電性高分子化合物と
TiO2の併用により、更に搬送性及び湿度耐性に優れ
ていることが判る。
【0098】
【発明の効果】本発明により、搬送不良を改善し、湿度
耐性の向上した熱現像写真感光材料を提供することがで
きた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に有機銀粒子、ハロゲン化銀粒
    子、硬調化剤及び還元剤を含有する感光性層と非感光性
    層を有する熱現像写真感光材料において、該非感光性層
    及び該感光性層の少なくともいずれかに導電性高分子化
    合物を含有することを特徴とする熱現像写真感光材料。
  2. 【請求項2】 導電性高分子化合物がポリアニリン誘導
    体であることを特徴とする請求項1に記載の熱現像写真
    感光材料。
  3. 【請求項3】 非感光性層及び感光性層の少なくともい
    ずれかにTiO2を含有することを特徴とする請求項1
    又は2に記載の熱現像写真感光材料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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