JP2003239324A - 旋回作業機 - Google Patents

旋回作業機

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JP2003239324A
JP2003239324A JP2002038556A JP2002038556A JP2003239324A JP 2003239324 A JP2003239324 A JP 2003239324A JP 2002038556 A JP2002038556 A JP 2002038556A JP 2002038556 A JP2002038556 A JP 2002038556A JP 2003239324 A JP2003239324 A JP 2003239324A
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box
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昌彦 小林
Takafumi Wada
隆文 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作手段の前部及びコントロールバルブの背
部を大きく開放して、メンテナンスの必要な部分をより
大きく開放してメンテナンス容易にする。 【解決手段】 運転席5の前方の旋回台2前部に配置し
た操縦ボックス6は、前後に分離可能なボックスカバー
7内の上部に操作手段8を配置し、この操作手段8の下
方にコントロールバルブ9を配置し、前記ボックスカバ
ー7の前後割面Pを中途部が上部よりも前側に位置する
形状に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックホー等の旋
回作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、バックホーにおいては、旋回台
の前部に掘削装置を装備した標準機及び後方小旋回機、
旋回台の中央部に掘削装置を装備した超小旋回機等が有
り、各機種には用途に応じて操縦装置の操縦ボックスを
旋回台上の運転席の前方に配置したものがある。この種
の従来技術として、特開平8−134948号公報に開
示されたバックホーがあり、バックホーの操縦装置は通
常、左右走行モータ、走行変速、旋回モータ、ドーザシ
リンダ、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシ
リンダ、スイングシリンダ等のアクチュエータへの圧油
を制御する多数のコントロールバルブと、各コントロー
ルバルブを操作する操作手段とを有し、操作手段は操縦
ボックスに配置されるのに対して、コントロールバルブ
は操縦ボックスから離れた旋回台内部に配置されてい
る。
【0003】操作手段からコントロールバルブまでの操
作力の伝達は、左右走行用、ドーザ用、スイング用等の
コントロールバルブのように、メカ式コントロールバル
ブを使用して、リンク及びロッドを介して操作レバーと
連動連結するものと、旋回用、ブーム用、アーム用等の
ように、油圧式コントロールバルブを使用して、操作レ
バーでパイロットバルブを操作することにより、パイロ
ット圧で油圧式コントロールバルブを制御するものとが
ある。このパイロット圧でコントロールバルブを制御す
るものは、頻繁かつ繊細な操作を必要とするものであ
り、前記操縦ボックス内に配置した多数のバルブを左右
一対の操作レバーで操作するようになっている。
【0004】前記操縦ボックスには操作手段だけが配置
されていて、コントロールバルブは操縦ボックスから離
れて旋回台内に配置されており、よって、操縦ボックス
自体は前後幅がそれほど大きくしなくてもよく、操縦ボ
ックス背面と運転席との間の距離を大きくとって、足下
空間を確保している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、コ
ントロールバルブが操縦ボックスから離れて旋回台内に
配置されているため、それらの配置がまとまらなく、し
かも配管スペースも必要とし、簡略化し難いものとなっ
ている。しかも、コントロールバルブを旋回台内に配置
すると、旋回台内部にコントロールバルブ配置空間を形
成するために、同様に旋回台内部に配置されるオイルタ
ンク、燃料タンク等の容積が圧迫されてしまう。
【0006】そこで、コントロールバルブを操縦ボック
ス内に配置することが考えられているが、コントロール
バルブを操縦ボックス内に配置して、操作手段及びコン
トロールバルブを前後のボックスカバーで覆った場合、
前カバー又は後カバーを開放しても、コントロールバル
ブの上部や操作手段の下部等の特に大きく開放すること
が要求される部分の開放が十分できなく、メンテナンス
がやり難いことがある。本発明は、このような種々の問
題点を解決できるようにした旋回作業機を提供すること
を目的とする。
【0007】本発明は、操作手段の前部及びコントロー
ルバルブの背部を大きく開放して、メンテナンスの必要
な部分をより大きく開放してメンテナンス容易できるよ
うにした旋回作業機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
のための第1の具体的手段は、運転席5の前方の旋回台
2前部に配置した操縦ボックス6は、前後に分離可能な
ボックスカバー7内の上部に操作手段8を配置し、この
操作手段8の下方にコントロールバルブ9を配置し、前
記ボックスカバー7の前後割面Pを中途部が上部よりも
前側に位置する形状に形成していることである。これに
よって、ボックスカバー7の前側を開放すると、操作手
段8の前面及びコントロールバルブ9の上部が大きく開
放でき、ボックスカバー7の後側を開放すると、操作手
段8の下部及びコントロールバルブ9の背面が大きく開
放でき、前後面をそれぞれ上下均一開放するのではなく
重点開放でき、メンテナンスの必要な部分をよりメンテ
ナンス容易になるように開放できる。
【0009】本発明における課題解決のための第2の具
体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記コントロ
ールバルブ9の前後方向中心9Sを操作手段8の中心8
Sよりも前側へずらしていることである。これによっ
て、コントロールバルブ9の上部の配管を操作手段8に
妨害されることなくすることが可能になり、また、コン
トロールバルブ9の背面に配管してもウオークスルーを
良好に維持できる。本発明における課題解決のための第
3の具体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、
前記ボックスカバー7の前カバー7Fと後カバー7Rと
を、旋回台2に対して個別に着脱自在に装着しているこ
とである。
【0010】これによって、ボックスカバー7内のメン
テナンス必要箇所のみ開放できる。本発明における課題
解決のための第4の具体的手段は、第1〜3いずれかの
具体的手段に加えて、前記ボックスカバー7の前後割面
Pの側面形状を略S字状に形成していることである。こ
れによって、ボックスカバー7の前後割面Pを中途部が
上部よりも前側に位置する形状に形成していても、前カ
バー7F及び後カバー7Rの割面形成縁部の強度低下を
抑えることができる。
【0011】本発明における課題解決のための第5の具
体的手段は、第1〜4のいずれかの具体的手段に加え
て、前記ボックスカバー7の後カバー7Rの背面中途部
を背面上部より内方へ凹ませていることである。これに
よって、運転席5と操縦ボックス6との間の居住空間と
して最も要求される部分を拡大することができ、ウオー
クスルーも良好になる。本発明における課題解決のため
の第6の具体的手段は、第1〜5のいずれかの具体的手
段に加えて、前記操縦ボックス6の前面を旋回台2前端
より前方へ張り出していることである。
【0012】これによって、操縦ボックス6を旋回台2
前端より前方へ張り出した分だけ、運転席5と操縦ボッ
クス6との間の居住空間を拡大することができ、ウオー
クスルーも良好になる。本発明における課題解決のため
の第7の具体的手段は、第1〜6のいずれかの具体的手
段に加えて、前記操縦ボックス6の前面を凸状に形成
し、背面を凹状に形成していることである。これによっ
て、運転席5と操縦ボックス6との間の居住空間を無理
なく拡大することができ、ウオークスルーも良好にな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図3、4において、1は旋回作業
機として例示する後方小旋回型のバックホーであり、こ
のバックホー1はクローラ走行装置4と、旋回台2を有
する上部体30と、旋回台2に装着した掘削装置3とか
ら主構成されている。クローラ走行装置4は、トラック
フレームの左右サイドフレーム31の前後部に駆動輪、
従動輪及びその中間の複数個の転輪を回転自在に支持
し、これらにゴム製又は鉄製のクローラ32を巻き付
け、前記駆動輪を油圧の左右走行モータ33等の走行駆
動源で駆動するように構成されている。
【0014】トラックフレームは左右サイドフレーム3
1を左右方向移動自在に支持し、油圧シリンダで移動す
るようにしており、左右クローラ走行装置4は可変脚と
なっている。クローラ走行装置4を最広脚にしたとき、
旋回軸心Xから左右クローラ走行装置4の外側端までの
距離は、旋回台2の最大半径と略同じか又は若干長くな
っており、10%程度長く設定していてもよい。クロー
ラ走行装置4を最狭脚にしたとき、旋回軸心Xから左右
クローラ走行装置4の外側端までの距離は、旋回軸心X
から旋回台2の左右各側面までの距離と略同じ又は若干
長くなっており、10%程度長く設定していてもよい。
【0015】前記トラックフレームはその上部に旋回ベ
アリング34を介して旋回台2を搭載しており、旋回台
2は旋回モータによって旋回軸心Xを中心に左右方向旋
回自在になっている。トラックフレームの前部にはドー
ザ35をドーザシリンダ36を介して昇降自在に装着し
ている。旋回台2は、基本となるベースプレート2A上
にフレーム、縦壁、支持台等を溶着して形成されてお
り、その後端に旋回台2の最後端を形成するバランスウ
エイト37が設けられている。
【0016】旋回台2上には、エンジン38、燃料タン
ク39、オイルタンク40、エンジン38によって駆動
される油圧ポンプ41、ラジエータ42、オイルタンク
40上に配置されたバッテリ43、それらを覆うボンネ
ット44、このボンネット44上に取り付けられた運転
席5、この運転席5の前方に配置された操縦ボックス6
等が搭載され、これらによって前記上部体30が形成さ
れている。前記オイルタンク40はバランスウエイト3
7内又は前側に設けられており、油圧ポンプ41は、各
種アクチュエータへ作動油を供給するメインポンプの他
に、操作手段へパイロット油を供給するパイロット圧用
油圧ポンプも有する。
【0017】旋回台2の運転席5の前側はステップ45
となっており、ベースプレート2Aの前部には、受けブ
ラケット17を介して掘削装置3が縦軸19回り揺動自
在に装着されている。図1〜6において、操縦ボックス
6は、運転席5の前方でかつ旋回台2前部に配置されて
おり、その内部に操縦に必要な略総てのものを収納して
いる。12は正面視門形の枠フレームであり、この枠フ
レーム12の上部に操作手段としてのパイロットバルブ
8及び油路マニホールド10を取り付け、油路マニホー
ルド10の下方の中途部に多数のコントロールバルブ9
を配置し、下部でペダル関係を支持し、ボックスカバー
7でそれら全体を覆っている。
【0018】ボックスカバー7内のパイロットバルブ
8、コントロールバルブ9は前後方向位置が同一ではな
く、コントロールバルブ9の前後方向中心9Sがパイロ
ットバルブ8の中心8Sよりも前側へずらされている。
コントロールバルブ9のスプール9aはバルブ本体の前
後方向略中途部に位置し、その上下端部にパイロット油
作動用の油圧配管又はリンク等が連結されるが、コント
ロールバルブ9がパイロットバルブ8及びマニホールド
10の直下に位置すると、それらが障害になって、油圧
配管又はリンク等の連結作業が困難になる。
【0019】前述のように、コントロールバルブ9をパ
イロットバルブ8から前側へ若干ずらすだけで、コント
ロールバルブ9の上部の配管作業が容易になり、また、
コントロールバルブ9を前方へずらした分だけ、運転席
5からコントロールバルブ9までの距離が長くなり、コ
ントロールバルブ9の背面に配管11Cを接続しても、
居住空間として最も要求される部分を拡大することがで
き、ウオークスルーも良好になる。即ち、コントロール
バルブ9を前側へ偏位させることによって、操縦ボック
ス6の背面(後カバー7Rの背面)を凹状に形成し、操
縦ボックス6の前後寸法が従来と同じでも、上下中途部
を前側へ偏位させて、後側に懐を作り、運転席5からの
距離を大きくして、運転席5と操縦ボックス6との間の
居住空間を拡大しウオークスルーを良好にしている。
【0020】また、前記コントロールバルブ9とマニホ
ールド10とを接続する配管11は、コントロールバル
ブ9の下側と接続される配管11Aがコントロールバル
ブ9の前面に沿わせ配置され、コントロールバルブ9の
上側と接続される配管11Bはコントロールバルブ9か
ら略真上に延びている。コントロールバルブ9と油圧ポ
ンプ41及びオイルタンク40と接続する配管11C
は、コントロールバルブ9の背面から下方へ延設されて
いる。そして、これらの配管11はボックスカバー7を
取り外すことによって配管作業・メンテナンスが可能に
なっている。
【0021】コントロールバルブ9を前側へ偏位させた
ことに伴って、前記枠フレーム12の左右フレーム側板
13は下部に対して上部を後方側に中途部を前方側にそ
れぞれ偏位させており、パイロットバルブ8の前側の左
右方向側方及びコントロールバルブ9の後側の左右方向
側方を、枠フレーム12によって妨害されることなく開
放でき、パイロットバルブ8の前側及びコントロールバ
ルブ9の上側並びにパイロットバルブ8の下側及びコン
トロールバルブ9の後側等のメンテナンスが容易になる
形状になっている。
【0022】ボックスカバー7は前カバー7Fと後カバ
ー7Rとを有し、前後に分離可能になっており、旋回台
2に対して個別に着脱自在に装着している。この前後カ
バー7F、7Rの前後割面Pは中途部が上部よりも前側
に位置する形状となっている。即ち、側面形状を略S字
状(右側面S字形状、左側面逆S字形状)に形成されて
いて、前カバー7F及び後カバー7Rの割面形成縁部は
波形状で角ばってはいない。前記ボックスカバー7の前
後割面Pを略S字状に形成することにより、前後割面P
はパイロットバルブ8及びコントロールバルブ9のそれ
ぞれの前後中央位置に略沿わせることができるようにな
る。これによって、前カバー7Fを開放したときに、後
カバー7Rによって妨害されることなく、また、後カバ
ー7Rを開放したときに前カバー7Fによって妨害され
ることなく、パイロットバルブ8及びコントロールバル
ブ9の前側又は後側のメンテナンスができる。
【0023】また、前後割面Pを略S字状に形成するこ
とにより、前カバー7Fを開放すると、パイロットバル
ブ8の前面及びコントロールバルブ9の上部側方を大き
く開放でき、後カバー7Rを開放すると、パイロットバ
ルブ8の下部及びコントロールバルブ9の背面側方を大
きく開放でき、前後面をそれぞれ上下均一開放するので
はなく重点開放でき、メンテナンスの必要な部分をより
メンテナンス容易になるように開放できる。前記コント
ロールバルブ9を前側へ偏位させた上で、操縦ボックス
6の前面を旋回台2前端より前方へ張り出して、操縦ボ
ックス6の前面(前カバー7Fの前面)を凸状に形成し
ており、操縦ボックス6全体として従来より前側へ偏位
させ、運転席5及びボンネット44の前端から操縦ボッ
クス6背面までの距離をより大きくし、居住空間を拡大
するようにしている。
【0024】操縦ボックス6は正面視において、上部が
幅広に、中途部から下部にかけて幅狭に形成され、下部
に配置される左右のペダル59、60、61等の左右間
隔が余り広くならないようにしている。前記パイロット
バルブ8は左右一対あって、フレーム上板14に取り付
けてアッセンブリとして構成してあり、このフレーム上
板14の両端を左右フレーム側板13に固定している。
また、左右フレーム側板13の上部にはマニホールド1
0が連結され、中途部にはコントロールバルブ9が連結
されているので、枠フレーム12は門型形状と言うだけ
でなく、その中途2カ所でも左右フレーム側板13がコ
ントロールバルブ9及びマニホールド10によって連結
されているので、それらが相互に補強し合って堅牢な取
り付け、堅牢な枠フレーム構造体を構成できる。
【0025】コントロールバルブ9は、油圧式とメカ式
(リンク等を介して操作力が伝達される機械式)の両式
のものが使用されており、全コントロールバルブ9は多
数のバルブ体を運転席5から見て左右方向に複数重合し
た状態で配置され、各バルブ体のスプール9aは縦方向
に配置され、スプール9aが互いに平行となっている。
このコントロールバルブ9は、例えば、旋回モータ用の
旋回バルブ9A、アームシリンダ49用のアームバルブ
9B、ブームシリンダ21用のブームバルブ(昇降バル
ブ)9C、バケットシリンダ51用のバケットバルブ
(掬い・ダンプバルブ)9D、左右走行モータ33用の
走行左バルブ9E及び走行右バルブ9F、ドーザシリン
ダ36用のドーザバルブ9G、サービスポート用の切換
バルブ9H、左右走行モータ33用の変速バルブ9J、
スイングブラケット18を揺動するスイングシリンダ5
2用のスイングバルブ9K等からなり、バックホー1に
装備されている各種アクチュエータを制御するコントロ
ールバルブの総てが、隣接して設けられている。これら
コントロールバルブ9の配置順序は、必要に応じて適宜
設定される。
【0026】前記走行左バルブ9E、走行右バルブ9
F、ドーザバルブ9G、変速バルブ9J及び切換バルブ
H等は、メカ式コントロールバルブであって、リンク、
アーム及び操作レバー又は操作ペダル等を介してそれぞ
れ人力で操作される。それに対して、旋回バルブ9A、
アームバルブ9B、ブームバルブ9C、バケットバルブ
9D及びスイングバルブ9K等は、頻繁かつ繊細な操作
を必要とするため、パイロット油圧式コントロールバル
ブが使用されていて、エンジン38によって駆動される
油圧ポンプ41からのパイロット圧油で油圧操作可能に
なっている。
【0027】前記全コントロールバルブ9A〜2Kを挟
むように、それらの両端にブロック53A、53Bが接
続されており、両ブロック53A、53Bにはメイン回
路のポンプポートPとタンクポートTとが形成され、そ
れぞれメイン配管とドレン配管(図1に示す配管11
C)とが接続されている。また、全コントロールバルブ
9A〜2K及び左右ブロック53A、53Bは、左右一
対のフレーム側板13に挟まれた状態で取り付けられて
おり、左右フレーム側板13の上下中途部を連結する役
目もしている。
【0028】前記油路マニホールド9は上面に左右一対
のパイロットバルブ8を固定しており、下面にはパイロ
ットバルブ8とコントロールバルブ9A〜2Kとの油路
接続パターンを切り換える油路切換ユニット15を取り
付けて構成されている。油路マニホールド9は1枚の中
間プレートを挟んで2枚のブロックを対向配置したもの
であり、パイロットバルブ8と油路切換ユニット15と
の間にそれらを接続する多数の油路を形成している。前
記左右パイロットバルブ8はそれぞれ1本の操作レバー
55を有する。左操作レバー55は旋回・アーム用であ
り、右操作レバー55はブーム・バケット用であり、各
操作レバー55は左右及び前後に揺動可能であり、それ
ぞれ1方向の往復揺動で各パイロットバルブ8の2つの
バルブ体を択一的に又は同時に操作可能になっている。
【0029】前記フレーム上板14は両端が左右フレー
ム側板13の上部に固定されており、このフレーム上板
14はパイロットバルブ8の支持だけでなく、左右走行
操作レバー56も支持している。左右走行操作レバー5
6は操作手段の一部を構成しており、リンク・アーム等
を介して左右の走行バルブ9E、9Fのスプールに接続
されている。前記油路切換ユニット15はパイロットバ
ルブ8とコントロールバルブ9との間の油路を切り換え
て組み合わせを変更するものであり、扁平なユニット本
体内に1本のスプールが保持され、ユニット本体の外面
に配置した切換レバーによって軸方向に摺動可能になっ
ている。
【0030】前記油路マニホールド10の下面にはアン
ロードバルブ57が設けられていて、油圧ポンプ41か
らパイロットバルブ8へ至るパイロット油路と並列的に
接続されている。57Aはアンロードバルブ57の操作
レバーであり、回動することにより、パイロット圧油を
排油してパイロットバルブ8を操作不能にし、操作レバ
ー55が不本意に揺動されても掘削装置3が作動しない
ようにしている。前記枠フレーム12の左右フレーム側
板13は左右下部に旋回台2に取り付けるための台板1
2Aを有し、左側の台板12Aの近傍に筒体58A、5
8Bが設けられ、筒体58Aに切換バルブ9Hと連動連
結されるベダル回動軸を枢支し、このベダル回動軸にサ
ービスペダル59が装着され、筒体58Bに変速バルブ
9Jと連動連結されるベダル回動軸を枢支し、このベダ
ル回動軸に走行1・2速を切り換える変速ベダル60を
装着している。
【0031】また、右側の台板12Aの近傍に筒体58
Cが設けられ、この筒体58Cにスイングバルブ9Kと
連動連結されるベダル回動軸を枢支し、このベダル回動
軸にスイングペダル24Cを装着している。右フレーム
側板13の中途部及びマニホールド10にステーを介し
てレバー軸62が枢支され、このレバー軸62の外端に
ドーザレバー63が設けられていて、ドーザバルブ9G
を操作可能になっている。掘削装置3は、前記受けブラ
ケット17に縦軸19を介して支持されたスイングブラ
ケット18にブーム20とブームシリンダ21の各基端
部を横軸22、23を介して昇降自在に枢支し、ブーム
20の先端にアーム48を枢支してアームシリンダ49
で上下揺動可能にし、アーム48の先端にバケット(作
業具)50を枢支してバケットシリンダ51で掬い(掻
き)及びダンプ動作可能にしている。
【0032】前記受けブラケット17は、操縦ボックス
6の前側で旋回台2の前面(最前端)から前方突出して
おり、操縦ボックス6が左右方向略中央に位置している
のに対して、受けブラケット17は左右一側(右側)に
ずれて配置されている。旋回台2の旋回軸心Xからこの
受けブラケット17の先端又は縦軸19までの距離L1
は、旋回軸心Xから旋回台2の後端までの距離L2と略
等しく又は短く設定されており、前記距離L1、L2
は、クローラ走行装置4を広幅脚にしたときに、旋回軸
心Xからクローラ32の外側端までの距離と略同一か又
は小さいことが好ましい。
【0033】旋回作業機1は小型であるので、旋回台2
は極めて小さく、旋回台2の幅は標準的な大きさの運転
席5の幅の約2倍以下であり、運転席5の前部は旋回軸
心Xに近接しており、ボンネット44の前部は旋回軸心
Xとオーバラップする位置になるほど、エンジン38も
旋回軸心X近くに配置されている。前記受けブラケット
17の旋回台2前面から前方突出量は、旋回台2の前後
バランスを良好にするためには可及的に小さい方が好ま
しく、そのために、距離L1を距離L2以下に設定する
ことが要求される。
【0034】ブーム20はくの字状に折曲されていて、
その折曲部の外面に取り付け板20Aが固着され、この
取り付け板20Aにブームシリンダ21のチューブの基
部が枢支されており、このブームシリンダ21はブーム
20の背面外側に配置されている。ブーム20は背面が
ブームシリンダ21と略平行になる図3の状態が、ブー
ム20を上昇させて最も折り畳んだ状態であり、この状
態で操縦ボックス6がブームシリンダ21と接触しない
ように、操縦ボックス6が旋回台2に対して可及的に前
方に配置され、旋回台2からの受けブラケット17の突
出量を少なくし、操縦ボックス6の前面をスイングブラ
ケット18の縦軸軸受部18Aと前後方向に近接させて
いる。
【0035】ブーム20は図6に示すように、断面形状
で縦横比を略1対1に設定している。ブームシリンダ2
1のチューブ基部をブーム20内に突入させて枢支する
場合は、ブーム20の背面に孔を形成するので、幅を広
くして強度を確保する必要があるが、ブームシリンダ2
1をブーム20の背面外方に配置する場合は、ブーム幅
が狭くとも十分な強度を確保することができる。図6に
おいては、1点鎖線、2点鎖線でブーム20を左右に6
0度前後の角度にスイングさせた状態を示しており、ブ
ームシリンダ21はブーム20よりも左右方向の寸法が
小さく、ブーム20は前述したごとく幅狭に形成してい
るので、従って、スイングさせたときにブームセンター
Yからの後方側に延びる距離が短くなる。
【0036】即ち、ブームシリンダ21をブーム20の
後方側に配置しかつブーム20を幅狭に形成することに
より、ブーム20のスイング角度をより大きくできる、
旋回台2の先端から縦軸19までの距離を短くできる、
旋回台2の先端から操縦ボックス6の突出量を大きくで
きる、及び/又は、旋回台2及び操縦ボックス6の先端
を旋回軸心Xからより遠くにできる、ことになり、旋回
台2の前後重量バランスを良好に維持しながら、運転席
5と操縦ボックス6との間の居住空間(特に足下空間)
を無理なく拡大することができ、ウオークスルーを良好
にすることが可能になる。
【0037】前述したバックホー1は、必要最小限の居
住空間等を確保しながら小型化するために種々の構成を
採用している。即ち、運転席5を運転に必要な大きさと
し、運転席5から操作レバー55及び走行操作レバー5
6までの距離を適正距離とし、必要馬力のエンジン3
8、適正容量の燃料タンク39、オイルタンク40及び
油圧ポンプ41、ラジエータ42並びにバッテリ43等
を旋回台2に搭載し、これらを可及的小さなボンネット
44で覆い、このボンネット44上に運転席5を載置し
ている。
【0038】そして、前後方向において、運転席5の後
端を旋回台2の最後端を形成するボンネット44、バラ
ンスウエイト37の後端と略一致させ、運転席5の前端
をボンネット44の前端より後側とし、ボンネット44
の前部を旋回軸心Xと略オーバラップさせ、運転席5の
前端を旋回軸心Xに近接している。また、左右方向にお
いて、ボンネット44及び旋回台2の左右幅を運転席5
の左右幅より僅かに広幅とし、旋回台2を略前方後円形
状に形成し、操縦ボックス6を旋回台2の前端の左右略
中央に配置し、受けブラケット17を旋回台2の前端面
の中央から右に設けている。
【0039】バックホー1を必要機能を備えた上で可及
的に小さくするために、前記のように構成した上で次の
ような構成をとっている。ブームシリンダ21をブーム
20の背面外側に配置して、操縦ボックス6に近い側を
ブーム20より幅狭のブームシリンダ21とし、ブーム
20の幅を狭くできるようにブームシリンダ21をブー
ム20の背面に挿入しない外側配置としており、特に、
ブーム20の断面形状を縦横比を略1対1に設定して幅
を従来技術よりも十分狭くしており、ブーム20及びブ
ームシリンダ21を可及的に操縦ボックス6の前面に近
づけられる、ブーム20のスイング角度を十分な大きさ
に設定できる、又は操縦ボックス6をより前側に配置す
る等を可能にしている。
【0040】また、旋回台2の旋回軸心Xから縦軸19
までの距離L1を旋回軸心Xから旋回台2の後端までの
距離L2と略等しく設定し、運転席5から旋回台2の後
端までの距離L2、運転席5及びボンネット44と旋回
軸心Xとの位置関係を可及的に短くした上で、縦軸19
までの距離L1を短くすることにより、旋回台2の前後
バランスを良好に維持し、超小旋回機としての最大旋回
半径を小さくしている。さらに、操縦ボックス6の前面
とスイングブラケット18の縦軸軸受部18Aとを前後
方向に近接させており、運転席5に対して特定された操
縦ボックス6に対して、スイングブラケット18の縦軸
軸受部18Aを近接させることにより、旋回台2の前後
バランスを良好に維持し、超小旋回機としての最大旋回
半径を小さくし、逆に操縦ボックス6をより前側に配置
して、運転席5の前側の居住空間、ウオークスルー空間
等をより広くすることを可能にしている。
【0041】さらにまた、操縦ボックス6の前面を旋回
台2前端より前方へ張り出しており、その前方へ張り出
した分だけ、運転席5と操縦ボックス6との間の居住空
間を拡大することができ、ウオークスルーも良好にな
り、操縦ボックス6が前方へ張り出した分だけ旋回台2
を小さくしたとすると、旋回台2の小型化が可能にな
る。また、コントロールバルブ9の前後方向中心9Sを
パイロットバルブ8の中心8Sより前側に偏位させるこ
と等で操縦ボックス6の前面を凸状に形成すると、操縦
ボックス6の背面を凹状に形成することが可能になり、
運転席5と操縦ボックス6との間の居住空間を拡大する
ことができ、ウオークスルーも良好になり、逆にその分
だけ操縦ボックス6が後方へずらしたり、旋回台2を小
さくしたりすることが可能になる。
【0042】これらの各構成は総てを組み合わせなくと
も、1つ又は複数でのそれぞれの機能を発揮でき、複数
の機能を有する場合は一方を押さえて他方を際だたせた
り、両方を少しずつ作用させたりすることができる。な
お、本発明は前記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形することができる。例えば、バックホー1
は、旋回台2から操縦ボックス6を取り外し、旋回台2
及びクローラ走行装置4等をそのまま使用して、メカ式
操縦ボックスを取り付けることができる。
【0043】その場合、メカ式操縦ボックスは、旋回バ
ルブ2A、アームバルブ2B、ブームバルブ2C及びバ
ケットバルブ2Dがその他のコントロールバルブと同様
にメカ式が使用され、パイロットバルブ8、油路切換ユ
ニット、油圧マニホールド9等を持たない枠フレーム1
2に2本の操作レバー(操作手段)を支持し、その2本
の操作レバーでメカ式の旋回バルブ2A、アームバルブ
2B、ブームバルブ2C及びバケットバルブ2Dを操作
するように連動連結する。バックホー1は、旋回台2を
共通にして、操縦ボックス6を油圧式とメカ式とを選択
でき、クローラ走行装置4を広狭変更する可変脚と脚幅
一定のものとを選択でき、また、旋回台2もコントロー
ルバルブ9の配置空間を設けることを考慮しなくてよい
ので、旋回軸心Xから前側の寸法、後側の寸法を適宜設
定することが可能になっている。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、ボックス
カバー7の前後割面Pの前側を開放すると、操作手段8
の前部及びコントロールバルブ9の上部を大きく開放で
き、ボックスカバー7の前後割面Pの後側を開放する
と、操作手段8の下部及びコントロールバルブ9の背部
を大きく開放しでき、メンテナンスの必要な部分をより
大きく開放してメンテナンスを容易にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】旋回作業機の操縦ボックスを示す側面図であ
る。
【図2】旋回作業機の前部を示す側面図である。
【図3】旋回作業機の全体を示す側面図である。
【図4】旋回作業機の平面図である。
【図5】操縦ボックスの背面図である。
【図6】操縦ボックスとブームの関係を示す平面説明図
である。
【符号の説明】
1 旋回作業機(バックホー) 2 旋回台 3 掘削装置 4 クローラ走行装置 5 運転席 6 操縦ボックス 7 ボックスカバー 8 パイロットバルブ(操作手段) 8S パイロットバルブの前後方向中心 9 コントロールバルブ 9S コントロールバルブの前後方向中心 10 マニホールド 11 配管 12 枠フレーム 13 フレーム側板 14 フレーム上板 17 受けブラケット 18 スイングブラケット 19 縦軸 20 ブーム 21 ブームシリンダ 22 横軸 23 横軸 L 距離 P 割面 X 旋回軸心

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転席の前方の旋回台前部に配置した操
    縦ボックスは、前後に分離可能なボックスカバー内の上
    部に操作手段を配置し、この操作手段の下方にコントロ
    ールバルブを配置し、前記ボックスカバーの前後割面を
    中途部が上部よりも前側に位置する形状に形成している
    ことを特徴とする旋回作業機。
  2. 【請求項2】 前記コントロールバルブの前後方向中心
    を操作手段の中心よりも前側へずらしていることを特徴
    とする請求項1に記載の旋回作業機。
  3. 【請求項3】 前記ボックスカバーの前カバーと後カバ
    ーとを、旋回台に対して個別に着脱自在に装着している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機。
  4. 【請求項4】 前記ボックスカバーの前後割面の側面形
    状を略S字状に形成していることを特徴とする請求項1
    〜3いずれかに記載の旋回作業機。
  5. 【請求項5】 前記ボックスカバーの後カバーの背面中
    途部を背面上部より内方へ凹ませていることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の旋回作業機。
  6. 【請求項6】 前記操縦ボックスの前面を旋回台前端よ
    り前方へ張り出していることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の旋回作業機。
  7. 【請求項7】 前記操縦ボックスの前面を凸状に形成
    し、背面を凹状に形成していることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載の旋回作業機。
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