JP2003238695A - 着色顔料マスターバッチ及びその製造方法 - Google Patents

着色顔料マスターバッチ及びその製造方法

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JP2003238695A JP2002038241A JP2002038241A JP2003238695A JP 2003238695 A JP2003238695 A JP 2003238695A JP 2002038241 A JP2002038241 A JP 2002038241A JP 2002038241 A JP2002038241 A JP 2002038241A JP 2003238695 A JP2003238695 A JP 2003238695A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来以上に着色ロスが少なく、バラツキの少
ない模様外観が得られ、着色性を阻害するフィラーを含
む成形材料に対しても、少量添加で、明瞭な模様着色の
成形品を得ることができる着色顔料マスターバッチ及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 着色顔料を含む樹脂組成物(A)を種材
とし、種材よりも低い温度で溶融し流動する樹脂(B)
を鞘材として、鞘材中に種材が包み込まれてなる着色顔
料マスターバッチ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木目模様等の着色
模様を持つ着色顔料マスターバッチにおいて、着色ロス
が少なく、着色性を阻害するフィラーを含む成形材料に
対しても、少量添加で良好な模様発現性を出す着色顔料
マスターバッチ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木目模様の模様外観を有する成形品の製
造方法は、模様用の着色顔料マスターバッチと、模様の
下地用の着色顔料マスターバッチをドライブレンドし
て、射出、押出、ブロー等の成形を行う原着成形が行わ
れるようになってきた。しかし、原着成形では良好な木
目模様が発現し難く、部分着色による模様着色部と成形
体との界面強度の低下で成形体の強度が低下する等の問
題があり、実用上満足できるレベルの着色模様成形品が
得られ難くいことから、適用用途も制限されるものであ
った。一方、木目模様や大理石模様を印刷したフィルム
を成形品に貼り付けたり、そのようなフィルムを金型内
に取り付けた後、基材樹脂を射出する一体成形品も出回
っている。これらの方法は、木目模様が自由に選択出来
ることから、高品質の外観成形品を作るには適している
が、印刷フィルムを別工程で接着する手間が必要になっ
たり、基材樹脂を射出充填する時に、印刷フィルムが破
損、溶融することも多いため、歩留まりが悪かったり
で、コスト高になる。本発明者らは、前述のような問題
を解決するために、原着による木目模様着色成形体の外
観向上を図るべく検討を重ねた結果、着色顔料マスター
バッチをドライブレンドした成形材料を押出した時の木
目模様の着色原理に着目、ドライブレンドでも良好な木
目模様を着色する着色顔料マスターバッチ、特にブロー
成形適性の高い着色顔料マスターバッチを発明し、特開
2001-294671として出願済みである。これに示される着
色顔料マスターバッチを用いることで、従来の着色顔料
マスターバッチを使った木目模様の成形体に比べて、少
量の添加でも木目感が高く、強度低下も抑えた成形体が
得られるようになった。しかし、発明の着色顔料マスタ
ーバッチを使用した場合、着色性が良好である反面、マ
スターバッチのペレットサイズが成形材料ペレットと同
等程度のサイズであるために、木目筋が太すぎたり、着
色模様が込み入り過ぎたりする傾向にあった。これを抑
えるため添加量を減らすと、成形品毎で木目着色度が変
化する押出し斑が起き易くなる。このように、発明の着
色顔料マスターバッチでも、着色度の調整が難しく、特
に柾目筋の少ない穏やかな木目模様等には不適当なこと
が多かった。一方、前記したように着色性が良好な発明
の着色顔料マスターバッチを使用した場合でも、木粉や
無機フィラーを多く含有する成形材料を成形すると、木
粉や無機フィラーが障害となって、成形押出し中のマス
ターバッチが表面に出難くなって、表面着色性を低下さ
せてしまう。これを改善するには、着色顔料マスターバ
ッチの添加量を多くする必要があり、着色コストが高く
なる上、着色模様の木目感も低いものしか得られなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、木目
模様等の着色模様を持つ着色顔料マスターバッチにおい
て、従来以上に着色ロスが少なく、木目模様の密度や着
色度も調整し易く、着色性を阻害するフィラーを含む成
形材料に対しても、少量添加で、明瞭で模様ムラの少な
い成形品を得ることができる着色顔料マスターバッチ及
びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記したような課題を解
消し、幅広い用途に対応出来る木目模様の着色顔料マス
ターバッチにすべく鋭意検討した結果、前記課題が、木
目模様を着色する顔料マスターバッチ自体が大き過ぎる
ことに起因することを発見、本発明を行うに至った。以
下その解決手段を説明する。特開2001-294671で示され
る発明の木目模様を着色する顔料マスターバッチは、
0.1〜5.0%添加されることが示されているが、着
色性能が高いことから0.3%以下の添加でも充分な木
目模様の着色が行える。しかし、0.3%以下の様に添
加量が少なすぎると、着色顔料マスターバッチの押出し
にバラツキが出てしまい、木目が認識されないような着
色不足な成形品が出てしまう。これを防止するには、着
色不足が発生しない程度に着色マスターバッチを添加し
なければならないが、逆に着色過多の製品が出て、成形
品全体を平均して見ても、木目に相応しい柾目の模様に
比べて、模様が込み入り過ぎる傾向になってしまう。こ
れを解消するには、押出し斑による着色のバラツキが起
きない添加量でも着色過多が起きないように、着色顔料
マスターバッチの1ペレット当りの着色度を調整する必
要がある。しかし、着色顔料マスターバッチに含まれる
顔料成分を減らしても、模様の色の濃さは下げられて
も、模様の疎密を下げることは出来ず、これを達成する
には、着色顔料マスターバッチ1ペレット当りの着色す
る筋数や太さを変えないと模様具合は調整出来ないこと
になる。この1ペレット当りの筋数や太さを変える方法
として、マスターバッチのサイズを変えてやることが有
効であることが判った。即ち、押出し斑が起きないよう
な着色顔料マスターバッチの添加個数は、ペレットサイ
ズに関係なく同等であると考えて良いことから、ペレッ
トサイズの小さい着色顔料マスターバッチを作り、これ
を従来型のマスターバッチの添加重量に合わせるのでは
なく、押出し斑が起きない従来型のマスターバッチの添
加個数と同等数量を添加すれば、押出し斑も起きず、バ
ラツキのない適性な模様密度を持った外観成形品が得ら
れることになる。又、着色顔料マスターバッチを小さく
すると、従来型の着色顔料マスターバッチでは模様着色
し難かったフィラーを含む材料では、成形中の溶融材料
内にあるマスターバッチが、溶融材料内のフィラー間を
通過し易くなり、マスターバッチが押出し材の表面に出
易くなって、逆に表面着色し易くなる。このように、着
色顔料マスターバッチのペレットを小さくしていくこと
で、着色模様具合の調整が出来、着色効率も高くなって
はくるが、連続生産を行うと、出来た成形品の木目模様
に偏りが出たり、外観具合が製品間で異なったものにな
ったりしてくることも判った。このような着色状況にな
るのは、着色顔料マスターバッチのペレットサイズが、
成形材料ペレットの径に比べて1/2以下のサイズに下
げた頃からで、大きさが小さくなればなるほど激しくな
った。ブロー成形でリターン材を含む様な成形材料では
特に顕著となった。この原因を追求した結果、着色顔料
マスターバッチのペレットが小さくなり過ぎて、成形材
料ペレットとの重量差が大きくなる上に、ペレット間の
摩擦具合が変化して、ドライブレンド材料を輸送した
り、ホッパー内で落下している最中に、着色顔料マスタ
ーバッチのペレットと成形材料ペレットが分級してしま
うのが原因と判った。この分級が起き易いペレットを使
って、長時間連続成形すると、最終的には押出しムラと
なったり、偏った着色になったりする。このような問題
を解消すべく更に鋭意検討した結果、本発明を完成し
た。即ち、本発明は、下記の発明[1]〜[10]であ
る。 [1] 着色顔料を含む樹脂組成物(A)を種材とし、
種材よりも低い温度で溶融し流動する樹脂(B)を鞘材
として、鞘材中に種材が包み込まれてなる着色顔料マス
ターバッチ。 [2] 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物(A)
が、成形ベース樹脂に対して下記特性(a)を有する熱
可塑性エラストマーを30%〜70%含有する、請求項
1に記載の着色顔料マスターバッチ。 (a)成形ベース樹脂が結晶性樹脂である場合は、その
融解温度を基準とし、成形ベース樹脂が非晶性樹脂であ
る場合は流動開始温度を基準として、この基準よりも高
いビカット軟化点と、この基準よりも20℃以上高い融
点を有する結晶性の熱可塑性エラストマーであって、成
形ベース樹脂と同条件で測定した時のMFR(メルトフ
ローレート)が、成形ベース樹脂より高い。 [3] 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物(A)
が、成形ベース樹脂に対して下記特性(b)を有する熱
可塑性エラストマーを30%〜70%含有する、請求項
1に記載の着色顔料マスターバッチ。 (b)成形ベース樹脂が結晶性樹脂である場合は、その
融解温度を基準として、成形ベース樹脂が非晶性樹脂で
ある場合は流動開始を基準として、この基準よりも高い
ビカット軟化点と、この基準よりも20℃以上高い流動
開始温度を有する非晶性の熱可塑性エラストマーであっ
て、成形ベース樹脂と同条件で測定した時のMFR(メ
ルトフローレート)が、成形ベース樹脂より高い。 [4] 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物(A)
が、その成分に、結晶性ポリエステルと非晶性ポリエス
テルとの共重合体又は結晶性ポリエステルと非晶性ポリ
エーテルとの共重合体であって、ビカット軟化点が14
0℃以上、かつ融点が160℃以上であるポリエステル
エラストマーを、30%〜70%含有する、[1]に記
載の着色顔料マスターバッチ組成物。 [5] 鞘材を成す樹脂(B)の樹脂成分が、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−αオ
レフィン共重合体、スチレン−エチレン−αオレフィン
共重合体の何れかである[1]〜[4]のいずれかに記
載の着色顔料マスターバッチ。 [6] 鞘材を成す樹脂(B)が、フィラーを含有す
る、[1]〜[5]のいずれかに記載の着色顔料マスタ
ーバッチ。 [7] 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物(A)と
それよりも低い温度で溶融し流動する樹脂(B)を、樹
脂(B)が鞘材になるように、共押出ししてペレット化
する、[1]〜[6]のいずれかに記載の着色顔料マス
ターバッチの製造方法。 [8] 種材となる着色顔料を含む樹脂組成物(A)
を、目的とする着色顔料マスターバッチペレットの長径
の1/2以下の長径を有する様にペレット化し、鞘材と
なる樹脂(B)100重量部に対し1〜50重量部ブレ
ンドした後、樹脂組成物(A)のペレットが溶融しない
温度で押出して鞘材中に種材が包み込まれたペレットと
する、[1]〜[6]のいずれかに記載の着色顔料マス
ターバッチの製造方法。 [9] 種材となる着色顔料を含む樹脂組成物(A)を
ペレット化した後、粉砕して目的とする着色顔料マスタ
ーバッチペレットの長径の1/2以下の平均粒径にした
粉砕材を、鞘材となる樹脂(B)100重量部に対し1
〜50重量部ブレンドした後、樹脂組成物(A)の粉砕
材が溶融しない温度で押出して鞘材中に種材が包み込ま
れたペレットとする、[1]〜[6]のいずれかに記載
の着色顔料マスターバッチの製造方法。 [10] 目的とする着色顔料マスターバッチの1/2
以下の粒径になるように、ペレット化又は粉砕した種材
となる着色顔料を含む樹脂組成物(A)を、樹脂組成物
(A)が溶融しない温度で鞘材となる樹脂(B)を押出
している押出し機の途中より、樹脂(B)の押出量10
0重量部に対し1〜50重量部の押出量になる様に加え
て更に押出して、鞘材中に種材が包み込まれたペレット
とする、[1]〜[6]のいずれかに記載の着色顔料マ
スターバッチの製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の着色顔料マスターバッチ
は、着色顔料を含む樹脂組成物(A)を種材に、それよ
りも低い温度で溶融し流動する樹脂(B)を鞘材に持つ
ことが必須である。種材の形状は、鞘材に被覆されてお
れば特に制限はなく、鞘材の中に、2個以上の種材があ
る場合も含まれる。着色顔料マスターバッチとして仕上
がった大きさは、成形材料と同等程度以上の大きさのペ
レットサイズで、種材は、着色顔料マスターバッチとし
て仕上がったペレットサイズの1/2以下の径である。
種材がこれよりも大きいと、着色度が従来のマスターバ
ッチと余り変わらなくなってしまう。成形材料に、下地
色の着色顔料マスターバッチに、発明の着色顔料マスタ
ーバッチをドライブレンドして成形されることは従来の
成形法と変わりがなく、着色は種材を形成する樹脂組成
物(A)によって行われる。即ち、鞘材は、成形過程
で、種材が溶融する以前に溶融して、成形材料内に溶解
してしまって種材から離れてしまうように組み合わせら
れている。このため、鞘材は、成形材料の溶融温度程度
では溶融する材料が択ばれている。
【0006】着色は、着色顔料を含む種材が溶融を始め
ることで行われ、その溶融開始ポイントは、可塑押出し
機を出た以降である。この種材を形成する樹脂組成物
(A)には着色顔料を含む他に、鞘材である樹脂(B)
が溶融する温度よりも高い温度で溶融し流動する樹脂組
成物であれば良いが、好ましくは、下記に示す熱可塑性
エラストマーを、30%〜70%含んでいることが好ま
しい。 (a)成形ベース樹脂が結晶性樹脂である場合は、その
融解温度を基準として、成形材料が非晶性樹脂である場
合は流動開始温度を基準として、これよりも高いビカッ
ト軟化点と、20℃以上高い融点を有する結晶性の熱可
塑性エラストマーであって、成形ベース樹脂と同条件で
測定した時のMFR(メルトフローレート)が、成形ベ
ース樹脂より高い、又は、 (b)成形ベース樹脂が結晶性樹脂である場合は、その
融解温度を基準として、成形材料が非晶性樹脂である場
合は流動開始を基準として、これよりも高いビカット軟
化点と、20℃以上高い流動開始温度を有する非晶性の
熱可塑性エラストマーであって、成形ベース樹脂と同条
件で測定した時のMFR(メルトフローレート)が、成
形ベース樹脂より高い。更に具体的に種材を形成する樹
脂組成物(A)を示すと、その成分に、結晶性ポリエス
テルと非晶性ポリエステル又はポリエーテルとの共重合
体であって、そのビカット軟化点が140℃以上、かつ
その融点が160℃以上であるポリエステルエラストマ
ーを、30%〜70%含有するものが好ましい。ここ
で、融点はDSC(JIS K 7121)で測定した値
である。流動開始温度とは、高化式フローテスターで測
定した温度である。ビカット軟化点は、ASTM D
1525に準拠して測定された値である。MFRはAS
T D 1238に準拠して測定した値である。
【0007】成形ベース樹脂としては、特に限定される
ものではない。例えばポリオレフィン,ポリスチレン、
ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエステル,ポ
リアミド等が挙げられる。成形材料が、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン等では、鞘材を成す樹
脂(B)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、エチレン−αオレフィン共重合体、スチレン−エ
チレン−αオレフィン共重合体等が好ましい。ナイロン
やポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート等でもこの様な鞘材で構わないが、成形材料に溶
け込みする様に調整した材料を鞘材に用いる。前記した
特性の着色顔料を含む樹脂組成物(A)に含まれる熱可
塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーのビカット軟化点
が、成形ベース樹脂の融点又は流動開始温度(2つ合せ
て基準温度と呼ぶ場合もある)より低い場合は、明瞭な
木目模様や縞模様が得られ難い着色顔料となる。又、基
準温度より20℃以上高くない場合も、同様に明瞭な木
目模様や縞模様が得られ難い着色顔料となる。樹脂組成
物(A)に含まれる熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラスト
マーのMFRが、成形ベース樹脂のMFRより小さい場
合は(測定条件は成形ベース樹脂と同じ)、木目模様等
の着色模様が発現し難くなる。好ましくは、樹脂組成物
(A)に含まれる熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマ
ーのビカット軟化点は、基準温度より20℃以上高く、
融点は、基準温度より30℃以上高い温度である。MF
Rについては、(熱可塑性エラストマーのMFR/成形
ベース樹脂のMFR)が5以上であることが好ましく、
より好ましくは10以上、特に好ましくは20以上であ
る。このMFR比が5未満であると、顔料が表に出難か
ったり、伸び難くなることで、木目模様が発現し難くな
る恐れがある。
【0008】前記した熱可塑性エラストマーの例として
は、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラス
トマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン
系エラストマー等から選択されるが、特にポリエステル
系エラストマーが好ましい。ポリエステル系エラストマ
ーとして具体的には、ペルプレンP(東洋紡績社製,脂
肪族ポリエーテルを使用したポリエステル・ポリエーテ
ルタイプ)、ペルプレンS(東洋紡績社製,脂肪族ポリ
エステルを使用したポリエステル・ポリエステルタイ
プ)、ハイトレル(デュポン社製,芳香族ポリエステル
(PBT主体)をハードセグメント、脂肪族ポリエーテ
ル(PTMG又はPPG)をソフトセグメントとするポ
リエーテルエステル系のマルチブロックコポリマー)、
ローモッド(GE社製,ハードセグメントに高融点の結
晶性ポリエステルを使用し、ソフトセグメントに変性ポ
リエーテルを使用したもの)などが挙げられる。本発明
の着色顔料含有樹脂組成物(A)の構成は、上記特性を
有する熱可塑性エラストマーを30〜70重量%、オレ
フィン系樹脂及び/又は他の熱可塑性エラストマー0〜
70重量%、顔料1〜70重量%、その他の添加剤0〜
20重量%とすることが好ましい。その他の添加剤とし
ては、滑剤,変性された熱可塑性樹脂等が挙げられる。
該樹脂組成物(A)中における、上記気特性を持つ熱可
塑性エラストマーの含有量は40〜60重量%が特に好
ましい。顔料成分は、3〜30重量%が好ましく、5〜
20重量%が特に好ましい。オレフィン系樹脂及び/又
は他の熱可塑性エラストマーは、必須となるものではな
いが、成形材料との界面親和性を向上させるのに寄与す
る。樹脂組成物(A)を混練するに際しては、酸、ヒド
ロキシ基、オキシド基、マレイン酸、カルボン酸、メタ
クリル酸、アクリル酸、ヒドロキシ基、オキシド基、無
水マレイン酸、エポキシ基等の官能基を付与した変性樹
脂を加えることで混練性が向上する。
【0009】木粉等のフィラーを含有する材料で、木目
も模様を持つような成形体を作るのに本発明の着色顔料
マスターバッチを用いる場合は、フィードゾーンなど成
形材料が溶融する以前に、マスターバッチが成形材料の
剛性に負けて砕けて分散したりしないように、前記樹脂
(B)にフィラーを含ませて保護することが好ましい。
フィラーは、有機フィラー、無機フィラーの何れでも良
く、目的に応じ適用できるが、成形体重量を100重量
%として、フィラー含量が10%以上、好ましくは20
%以上ある場合が、本発明の着色顔料マスターバッチと
従来のマスターバッチとの性能差が顕著になる。なお、
木目模様を持つ成形体に入れるフィラーは、該成形体の
触感、木目に対し感じる人の感覚等を考慮すると、木
粉、竹粉、シルク等の有機フィラーが、触感等の点から
好ましい。
【0010】本発明の着色顔料マスターバッチを製造す
る方法は特に制限はないが、例えば下記方法が挙げられ
る。 着色顔料を含む樹脂組成物(A)を種材に、それより
も低い温度で溶融し流動する樹脂(B)を鞘材に成る様
に共押出する着色顔料マスターバッチの製造方法。より
具体的には、種材の樹脂組成物(A)用の混練押出機
と、鞘材の樹脂(B)用の押出機を別々に設け、それぞ
れの押出機出口を、ストランドダイ(公知の芯鞘型ダイ
等)で繋ぎ、樹脂組成物(A)を樹脂(B)で被覆しな
がら、ストランドを押出しする共押出する方法である。
この方法は、均一(金太郎飴の様な)な芯鞘構造を持つ
着色顔料マスターバッチが得られるメリットがある。
【0011】着色顔料を含む樹脂組成物(A)を、目
標とする着色顔料マスターバッチの1/2以下の径にな
る様にペレット化し、そのペレットを、樹脂(B)10
0重量部に対し1〜50重量部ドライブレンドした後、
樹脂組成物(A)が溶融しない温度条件で押出して製造
する着色顔料マスターバッチの製造方法。樹脂組成物
(A)をペレット化する際に、目標とする着色顔料マス
ターバッチの1/2以上の径でペレット化すると、樹脂
(B)といっしょに押出ししても、樹脂(B)で被覆出
来ない上に、ストランドを引くことも難しくなる。ペレ
ット径が小さい分には、複数の種材を含む着色顔料マス
ターバッチになるだけで特に問題はないが、小さ過ぎる
と筋が極端に細く、短い着色しか出来ないマスターバッ
チになる。樹脂組成物(A)ペレットの配合量が1重量
部未満の場合は、樹脂組成物(A)ペレットが大きいと
マスターバッチに種材が含まれないマスターバッチが多
くなり、50重量部以上では、種材が多すぎて、ストラ
ンドが引けなくなり、マスターバッチ化したペレットが
崩壊し易くなる。溶融していない樹脂組成物(A)の小
ペレットと、溶融状態の樹脂(B)を同時に押出してス
トランドを引くような製造法では、ストランドがネッキ
ングして上手く引けないことが多い。そのような場合
は、ストランドダイの出口にホットカット機を付ける
と、ストランドを引くこと無くペレット化出来る。
【0012】着色顔料を含む樹脂組成物(A)を混練
してペレット化した後、粉砕して目標とする着色顔料マ
スターバッチの1/2以下の粒径した物を、樹脂(B)
100重量部に対し1〜50重量部ドライブレンドした
後、樹脂組成物(A)が溶融しない温度条件で押出して
製造する着色顔料マスターバッチの製造方法。前記の
方法と基本的には変わらないが、樹脂組成物(A)を混
練して小さいペレット径と長さにカッティングし難い場
合には有効である。
【0013】目標とする着色顔料マスターバッチの1
/2以下の粒径又は径を持つ着色顔料を含む樹脂組成物
(A)を、前記樹脂組成物(A)が溶融しない温度で樹
脂(B)を押出している途中より、樹脂(B)の押出量
100重量部に対し、1〜50重量部の押出量になる様
に加えて更に押出する着色顔料マスターバッチの製造方
法。前記の方法と基本的には変わらないが、樹脂
(B)が充分に可塑化された段階で、樹脂組成物(A)
を押出機にかけることで、確実に樹脂(B)を樹脂組成
物(A)に被覆させることができる。
【0014】木粉等のフィラーを含む、木目調等の着色
模様付き成形体の成形に用いる着色顔料マスターバッチ
を製造する場合は、前記〜の製造方法における樹脂
(B)に、予めフィラーを任意の量含ませておけば良
い。
【0015】この様に製造された着色顔料マスターバッ
チは、従来の原着で行われる成形方法と同様に成形され
る。即ち、成形材料に、成形体全体を均一に着色する下
地色の着色顔料マスターバッチを、1〜10%、好まし
くは2〜4%、発明の着色顔料マスターバッチを、0.
1〜5%、好ましくは、0.3%〜1%を加えてドライ
ブレンドした成形材料を用いて、射出、押出し、ブロー
成形などを行う。着色される外観模様は、発明の着色顔
料マスターバッチ内に含まれる着色顔料を含む樹脂組成
物(A)からなる種材の大きさと数、及び添加量で変化
する。着色筋を太くするには種材が大きいものを、着色
筋を細くしたい場合は種材が小さいものを選択して添加
する。押出し斑が起きない量以上に添加さえすれば、着
色度の少ない外観から徐々に強い状態まで、好みに合わ
せて調整可能となる。
【0016】樹脂組成物(A)に含まれる着色顔料の種
類を変えたものを複数用意し、前記製造法の何れかを用
いれば、種材を複数持つような着色顔料マスターバッチ
の製造も可能となる。このような着色顔料マスターバッ
チは、1ペレットで複数色の着色が行え、従来の着色法
で得られる着色外観とは全く異なった着色も可能とな
る。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 1.種材となる樹脂組成物(A)ペレットの製造方法 (1)下記〜成分をドライブレンドして、二軸混練
機(東芝機械(株)社製TEM35B)にかけて、1.
5mm径のストランドダイを通して押出しし、ストラン
ドに出来る限りテンションを掛けるように水冷しながら
ストランドを引いて高速でカッティングして、ペレット
径が0.5〜0.7mm、長さが1〜1.5mmの小型
の着色顔料含有樹脂組成物(A)ペレットを得た。(以
下、ペレットAと略する) ペルプレンP150B 45重量%(東洋紡績社製,
ポリエステル系熱可塑性エラストマー,融点212℃,ビ
カット軟化点190℃,MFR 20g/10分) タフテックH1062 10重量%(旭化成工業
(株)製SEBS) エンゲージ8100 15重量%(デュポン・ダウ製
エチレン−オクテン共重合 体) タフテックM1911 5重量%(旭化成工業(株)
製無水マレイン酸変性SEBS) 種顔料 25重量%(色剤を60%含むベージュ系顔
料)
【0018】2.種材となる樹脂組成物(A')ペレッ
トの製造方法 (1)樹脂組成物(A)の成分を、下記成分に置き換
えた以外は同じ樹脂組成物を、ペレットAと同じ条件で
ペレット化した小型の着色顔料含有樹脂組成物(A')
ペレットを得た。(以下、ペレットBと略する) ・ペルプレンP90B(東洋紡績社製,ポリエステル系
熱可塑性エラストマー,融点203℃,ビカット軟化点180
℃,MFR 20g/10分)
【0019】3.実施例1の着色顔料マスターバッチ
(MB1)の製造方法 (1)190℃−2.16kg荷重でのMIが0.5g
/10分の低密度ポリエチレン(三菱樹脂(株)製,F
Z038)100重量部と、ペレットA 15重量部を
ドライブレンドした材料を、下記条件で単軸押出しして
ストランドを引いて、ペレット直径が3mm、長さ4m
mのペレットを製造した。得られた着色顔料マスターバ
ッチ(以下、MB1と略する)を見ると、ペレットAが
1〜2個入った、低密度ポリエチレンで被覆された芯鞘
構造であった。 (2)押出条件 押出機:田辺プラスチック(株)社製VS40−28 スクリュー回転数 35rpm 押出温度 C1,C2=140℃,C3=145℃,
C4=150℃,ダイス150℃ C1→C4になるにつれ、ダイスに近くなる。C1はホ
ッパー下
【0020】4.実施例2の着色顔料マスターバッチ
(MB2)の製造方法 (1)190℃−2.16kg荷重でのMIが0.34
g/10分の高密度ポリエチレン(出光石油化学(株)
製,548B)を溶融混練している押出機の3/4位置
に設けられたベント口から、ペレットAを前記の高密度
ポリエチレンの吐出量100重量部に対し15重量部に
なるように滴下フィードして更に押出し、ストランドを
引いて、ペレット直径が3mm、長さ4mmのペレット
を製造した(以下、MB2と略する)。得られたペレッ
トを見ると、ペレットAが1〜2個入った、高密度ポリ
エチレンで被覆された芯鞘構造であった。 (2)押出条件 押出機:田辺プラスチック(株)社製VS40−28 スクリュー回転数 100rpm スクリューは、ベン
ト口位置で中絞りがある一条溝スクリュー 押出温度 C1〜ダイス=170℃
【0021】5.実施例3の着色顔料マスターバッチ
(MB3)の製造方法 (1)木粉53重量%入りPP(カルプ工業(株)製
E6561)50重量部と230℃−2.16kg荷重
でのMIが3.5g/10分のPP(出光石油化学
(株)製,J452HP)50重量部をドライブレンド
して、ホットカット装置を設けた単軸押出機にかけて溶
融混練し、該押出機の3/4位置に設けられたベント口
から、ペレットBを前記2種のPPの吐出量100重量
部に対し15重量部になるように滴下フィードして押出
し、ダイスから出たストランドを、ダイス出口でホット
カットしながら、ペレット直径が3mm、長さ4mmの
ペレットを製造した(以下、MB3と略する)。得られ
たペレットを見ると、ペレットAが1〜2個入った、木
粉入りポリプロピレンで被覆された芯鞘構造であった。 (2)押出条件 押出機:中谷機械(株)社製50mm単軸押出機 スクリュー回転数 50rpm スクリューは、ベント
口位置で中絞りがある一条溝スクリュー 押出温度 C1=160℃、C2=170℃、C3〜
ダイス=175℃
【0022】6.比較例1の着色顔料マスターバッチ
(MB4)の製造方法 得られるペレットの直径が3mm、長さ4mmになる様
に、ストランドダイを変えた以外は、ペレットAと同様
にして製造した(以下、MB4と略する)。
【0023】7.比較例3の着色顔料マスターバッチ
(MB5)の製造方法 得られるペレットの直径が3mm、長さ4mmになる様
に、ストランドダイを変えた以外は、ペレットBと同様
にして製造した(以下、MB5と略する)。
【0024】8.実施例1 (1)ブロックポリプロピレン(E-150GK,出光石油化
学(株)製,MFR=0.5g/10分)100重量部に対し、L
D製下地顔料マスターバッチ2重量部、MB1を0.2
重量部配合したもの(以下ナチュラル成形材と呼ぶ)を
用意した後、日本製鋼社製のV8型ブロー成形機(アキ
ュムレータ型)を用いて、パリソン押出し温度223℃
(ダイス温度215℃設定)で、容量1リットルの偏平
の角型ボトル金型を、50個を成形した。ボトル1個分
のパリソン重量は220g、ブローアップ比は2〜3倍
とした。成形したボトルを粉砕機に掛けて粉砕し、出来
た粉砕材にMB1を0.2重量部配合し、更にこれと同
等重量のナチュラル成形材をブレンドして新たに成形材
を作り、前記成形条件と同じ条件で50個の成形を行っ
た。一連の成形では、押出し機の材料供給ホッパーへの
成形材の投入は、バキューム吸引による空送ラインを使
って行った。以上から得られた成形品の外観、及びボト
ル毎に着色模様のバラツキを評価した。外観(木目感)
については、筋状の木目(柾目)が適度に現出している
ものを○、木目筋が少なすぎる(模様密度が疎)のもの
を△、木目筋が多すぎる(模様密度が密)ものを▽で示
した。更には、木目と認識出来ないものは×とした。ボ
トル毎の着色模様のバラツキは、全て同様な着色模様で
あった場合を○、一部に着色模様が付いていない部分が
あるボトルや、柾目筋が濃すぎるものが一個以上ある場
合を△とし、全ボトルの1/5程度に前記不良現象が認
められる場合を×とした。 (2) (1)のボトル成形が終了した後、前記ブロッ
クポリプロピレンでパージした後、下地用MBを2重量
部、MB1を0.4重量部になるよう配合した以外は、
(1)と同様に成形、評価した。以下、MB1の配合量
を0.6、0.8、1重量部と変える毎に充分にパージ
して、成形、評価した。 (3)評価結果を第1表に示す。
【0025】
【表1】
【0026】9.実施例2 (1) MB1をMB2に変えた以外は、実施例1と同
様に成形、評価した。 (2)評価結果を第2表に示す。
【0027】
【表2】
【0028】10.実施例3 (1)木粉を53重量%含むポリプロピレン(E-65
61,カルプ工業(株)製)100重量部に対し、LD
製下地顔料マスターバッチ2重量部、MB3を0.5重
量部配合し、50mm押出成形機(コスモテック社製)
を用いて樹脂温度215℃(ダイス)で30mm幅×2
mm厚みのシートを、1時間連続押出成形した。この成
形における材料供給は、ブレンド材を人手でホッパーへ
の直接投入する方法で行った。得られたシートを50c
m長さ毎に切断し、各シートの外観、及びシート毎の着
色模様のバラツキを評価した。外観(木目感)について
は、筋状の木目(柾目)がシート全体に現出しているも
のを○、筋感が低かったり明瞭性が低いものを△、木目
と認識されなかったり、木目筋が出ていないものを×で
示した。 (2)(1)のシート成形が終了した後、通常のポリプ
ロピレンでパージした後、前記木粉含有ポリプロピレン
100重量部、下地用MBを2重量部、MB3を1重量
部になるよう配合した以外は、(1)と同様に成形、評
価した。以下、MB3配合量を2、3、4重量部と振っ
て成形、評価した。 (3)評価結果を第3表に示す。
【0029】
【表3】
【0030】11.比較例1 (1)MB1をMB4に代えた以外は、実施例1と同様
に成形、評価した。 (2)評価結果を第4表に示す。
【0031】
【表4】
【0032】12.比較例2 (1)MB1を、MB1を作る前の小型の着色顔料含有
樹脂組成物(A)ペレットAに代えた以外は、実施例1
と同様に成形、評価した。 (2)評価結果を第5表に示す。
【0033】
【表5】
【0034】13.比較例3 (1)MB3をMB5に代えた以外は、実施例3と同様
に成形、評価した。 (2)評価結果を第6表に示す。
【0035】
【表6】
【0036】14.比較例4 (1)MB3を、MB3を作る前の小型の着色顔料含有
樹脂組成物(A')ペレットBに代えた以外は、実施例
3と同様に成形、評価した。 (2)評価結果を第7表に示す。
【0037】
【表7】
【0038】
【発明の効果】本発明の着色顔料マスターバッチを用い
ると、模様着色に偏りがなく、連続生産時の外観バラツ
キの少ない木目のような模様外観を持った成形品が、ド
ライブレンドによる原着成形の様な簡便な方法で得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA12 AA18 AA47 AB11 AB16 AC75 AC76 AC96 DB03 DC02 DC11 4J002 AA001 BB001 CF001 CF091 CK021 CL001 FD096

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色顔料を含む樹脂組成物(A)を種材
    とし、種材よりも低い温度で溶融し流動する樹脂(B)
    を鞘材として、鞘材中に種材が包み込まれてなる着色顔
    料マスターバッチ。
  2. 【請求項2】 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物
    (A)が、成形ベース樹脂に対して下記特性(a)を有
    する熱可塑性エラストマーを30%〜70%含有する、
    請求項1に記載の着色顔料マスターバッチ。 (a)成形ベース樹脂が結晶性樹脂である場合は、その
    融解温度を基準とし、成形ベース樹脂が非晶性樹脂であ
    る場合は流動開始温度を基準として、この基準よりも高
    いビカット軟化点と、この基準よりも20℃以上高い融
    点を有する結晶性の熱可塑性エラストマーであって、成
    形ベース樹脂と同条件で測定した時のMFR(メルトフ
    ローレート)が、成形ベース樹脂より高い。
  3. 【請求項3】 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物
    (A)が、成形ベース樹脂に対して下記特性(b)を有
    する熱可塑性エラストマーを30%〜70%含有する、
    請求項1に記載の着色顔料マスターバッチ。 (b)成形ベース樹脂が結晶性樹脂である場合は、その
    融解温度を基準として、成形ベース樹脂が非晶性樹脂で
    ある場合は流動開始を基準として、この基準よりも高い
    ビカット軟化点と、この基準よりも20℃以上高い流動
    開始温度を有する非晶性の熱可塑性エラストマーであっ
    て、成形ベース樹脂と同条件で測定した時のMFR(メ
    ルトフローレート)が、成形ベース樹脂より高い。
  4. 【請求項4】 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物
    (A)が、その成分に、結晶性ポリエステルと非晶性ポ
    リエステルとの共重合体又は結晶性ポリエステルと非晶
    性ポリエーテルとの共重合体であって、ビカット軟化点
    が140℃以上、かつ融点が160℃以上であるポリエ
    ステルエラストマーを、30%〜70%含有する、請求
    項1に記載の着色顔料マスターバッチ組成物。
  5. 【請求項5】 鞘材を成す樹脂(B)の樹脂成分が、ポ
    リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン
    −αオレフィン共重合体、スチレン−エチレン−αオレ
    フィン共重合体の何れかである請求項1〜4のいずれか
    に記載の着色顔料マスターバッチ。
  6. 【請求項6】 鞘材を成す樹脂(B)が、フィラーを含
    有する、請求項1〜5のいずれかに記載の着色顔料マス
    ターバッチ。
  7. 【請求項7】 種材を成す着色顔料を含む樹脂組成物
    (A)とそれよりも低い温度で溶融し流動する樹脂
    (B)を、樹脂(B)が鞘材になるように、共押出しし
    てペレット化する、請求項1〜6のいずれかに記載の着
    色顔料マスターバッチの製造方法。
  8. 【請求項8】 種材となる着色顔料を含む樹脂組成物
    (A)を、目的とする着色顔料マスターバッチペレット
    の長径の1/2以下の長径を有する様にペレット化し、
    鞘材となる樹脂(B)100重量部に対し1〜50重量
    部ブレンドした後、樹脂組成物(A)のペレットが溶融
    しない温度で押出して鞘材中に種材が包み込まれたペレ
    ットとする、請求項1〜6のいずれかに記載の着色顔料
    マスターバッチの製造方法。
  9. 【請求項9】 種材となる着色顔料を含む樹脂組成物
    (A)をペレット化した後、粉砕して目的とする着色顔
    料マスターバッチペレットの長径の1/2以下の平均粒
    径にした粉砕材を、鞘材となる樹脂(B)100重量部
    に対し1〜50重量部ブレンドした後、樹脂組成物
    (A)の粉砕材が溶融しない温度で押出して鞘材中に種
    材が包み込まれたペレットとする、請求項1〜6のいず
    れかに記載の着色顔料マスターバッチの製造方法。
  10. 【請求項10】目的とする着色顔料マスターバッチの1
    /2以下の粒径になるように、ペレット化又は粉砕した
    種材となる着色顔料を含む樹脂組成物(A)を、樹脂組
    成物(A)が溶融しない温度で鞘材となる樹脂(B)を
    押出している押出し機の途中より、樹脂(B)の押出量
    100重量部に対し1〜50重量部の押出量になる様に
    加えて更に押出して、鞘材中に種材が包み込まれたペレ
    ットとする、請求項1〜6のいずれかに記載の着色顔料
    マスターバッチの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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