JP2003237306A - アクスルハウジング構造 - Google Patents

アクスルハウジング構造

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JP2003237306A
JP2003237306A JP2002044992A JP2002044992A JP2003237306A JP 2003237306 A JP2003237306 A JP 2003237306A JP 2002044992 A JP2002044992 A JP 2002044992A JP 2002044992 A JP2002044992 A JP 2002044992A JP 2003237306 A JP2003237306 A JP 2003237306A
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axle housing
welded
axle
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housing structure
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JP2002044992A
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Yoshinobu Maeda
芳伸 前田
Kenichiro Hatono
謙一郎 鳩野
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクスルハウジング本体と各種ブラケットと
の溶接部に発生する応力が集中する部位を縮小して、溶
接部における疲労強度を確保すると共に、製造コストを
抑えるアクスルハウジング構造を提供する。 【解決手段】 アクスルハウジング構造1のアクスルハ
ウジング本体2は、上下に分割されたアクスルアッパ部
2aとアクスルロア部2bとを溶接して構成される。こ
のアクスルハウジング本体2の外周面に、外方に突出す
る台座部2c、2d、2eを設けて、前記台座部の座面
2c’、2d’、2e’に各種ブラケット4、8、6を
溶着したので、このアクスルハウジング構造1に負荷が
入力されると、台座部の立ち上がり部に応力集中が発生
して、台座部の座面と各種ブラケットとの溶接部におけ
る応力集中の発生部位を縮小でき、溶接部の疲労強度を
確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のアクスルハ
ウジング構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両のアクスルハウジング構造を
図10〜図12に基いて説明する。図10に示すよう
に、車両のアクスルハウジング構造51は、図示しない
車軸を収容するアクスルハウジング本体52と、アクス
ルハウジング本体52に溶接される各種ブラケットと、
アクスルハウジング本体52の中央部で後方側に配設さ
れるギヤハウジングカバー53とで概略構成されてい
る。まず、アクスルハウジング本体52は、板金製で上
下割に形成されたアクスルアッパ部52aとアクスルロ
ア部52bとを組み合わせるように溶接部55で溶接し
略円筒形状に形成している。
【0003】また、アクスルハウジング本体52のアク
スルアッパ部52aの外周面には、車両幅方向の左右一
対に略コ字状のアッパロッドブラケット4が開放側を前
方に指向して溶接され、さらに、この左右一対に配設さ
れたアッパロッドブラケット4のそれぞれ外方に、略円
錐台形状のコイルスプリングシート5がそれぞれ溶接さ
れている。また、アクスルロア部52bの外周面には、
車両幅方向の左右一対に略コ字状のショックアブソーバ
ブラケット10がロアロッドブラケットと共に開放側を
後方に指向して溶接されている。さらに、アクスルハウ
ジング本体52のほぼ左方端には、略コ字状のラテラル
ロッドブラケット6が開放側を車両中央部に指向して補
強部材と共に溶接されている。
【0004】次に、ラテラルロッドブラケット6のアク
スルハウジング本体52への溶着状態を図11に基いて
詳細に説明する。まず、アクスルハウジング本体52の
アクスルアッパ部52aとアクスルロア部52bとの溶
接部55を跨ぐように、板状の補強板56が溶接部59
で溶接されている。さらに、略コ字状で形成された補強
部材58、57が開放側を突き合わせるように溶接され
ると共に、補強部材57は補強板56に、補強部材58
はアクスルハウジング本体52のアクスルアッパ部52
aとアクスルロア部52bとの溶接部55を跨ぐよう
に、それぞれ溶接部60、61で溶接されている。そし
て、これら各補強部材58、57の上方にラテラルロッ
ドブラケット6が、開放側を車両中央部に指向するよう
に載置され溶接されている。上述した各溶接部の溶接方
法は、溶接部59が重ね隅肉溶接であり、その他の溶接
部は隅肉溶接で溶接されている。
【0005】また、図10及び図12に示すように、ア
クスルハウジング本体52の中央部には、図示しない減
速歯車機構を収容するため前後方向に貫通して開口部5
2cを有しており、後方側の開口部52cを閉塞するよ
うに、開口部52cの周端部の上面52dにギヤハウジ
ングカバー53の取付フランジ部53aを載置して溶接
部62で溶接している。また、前方側の開口部52cに
は、減速歯車機構を支持する図示しないキャリアが固着
されている。
【0006】実開昭56−98064号公報には、バン
ジョー型のリヤアクスルハウジング本体と、該本体に他
の部材を取り付けるブラケットとを一体に鋳造により形
成したバンジョー型リヤアクスルハウジングが開示され
ている。また、実用新案登録第2543666号公報に
は、アクスルハウジング本体とチューブエンドと接合し
てなるアクスルハウジングにおいて、チューブエンド及
びアクスルハウジング本体それぞれの溶接側端部の端面
をテーパ状に形成して、チューブエンドの溶接側端部の
肉厚をアクスルハウジング本体の溶接側端部の肉厚より
厚くすることにより嵌合突起を設け、この嵌合突起は、
アクスルハウジング本体の溶接側端部の内周面に重な
り、チューブエンドの溶接側端部の端面の立上げ部はア
クスルハウジング本体の溶接側端部の端面の立上げ部か
ら所定の距離離れて配置されたアクスルハウジングが開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のアクスルハウジ
ングは、サスペンションからのあらゆる方向の負荷(複
合負荷)を同時に受け、その上、両輪からの負荷も同時
に受けるため、非常に厳しい環境下にあり、疲労に対す
る強度確保が必要となる。また、アクスルハウジング
は、車両幅方向でアクスルハウジングの中央部に近づく
につれて、曲げモーメントが大きくなるために中央部の
強度が確保できず、上述したように、アクスルハウジン
グ本体を上下に縦分割して溶着して、曲げモーメントの
大きい中央部の疲労強度を確保している。
【0008】しかし、アクスルハウジング本体で比較的
端部側に位置する各種ブラケットや、比較的小物が固定
されるブラケットの溶接部における疲労強度の確保につ
いては改善されていない。この各種ブラケットがアクス
ルハウジング本体に溶接されている部位は、形状が変化
することにより、形状が変化する基部に応力集中が発生
して、その基部が疲労強度の低い溶接部に相当するため
に、この溶接部が、他の部位より著しく疲労強度が低下
する状況にある。そのため、この溶接部の強度を確保す
るため、溶接部の近傍の部位の断面形状を変更したり、
板厚を厚くするなどの対策が行われているが、この溶接
部以外の部位においては、強度上過剰品質となり、重量
アップ、コストアップ及び溶接条件の困難等の問題が生
じていた。
【0009】さらに、ラテラルロッドブラケットは、溶
接部の疲労強度を確保するために、複数の補強部材を介
してアクスルハウジング本体に溶着されているが、図1
1に示すように補強板56とアクスルハウジング本体5
2との溶接部59が、曲げモーメントの大きい車両中央
部に近づいているために、溶接部59における疲労強度
が確保できない。また、補強板56と補強部材57との
溶接部60が、形状変化の基部に相当するために応力集
中が発生し、疲労強度が著しく低下する部位となってい
る。
【0010】さらにまた、アクスルハウジング本体の中
央部には、減速歯車機構が収容される開口部の後方側を
閉塞するようにギヤハウジングカバー部が溶接されてい
る。そして、減速歯車機構を収容しているために、ギヤ
ハウジングカバーはアクスルハウジング本体から後方側
に大きく突出して配設されており、ギヤハウジングカバ
ーとアクスルハウジング本体との溶接部が形状変化の基
部に相当し応力集中が発生して、疲労強度が低下する部
位となっている。特に、アクスルハウジング本体とギヤ
ハウジングカバーの溶接部の左右側(図10に示すBの
範囲)は、他の溶接部よりも著しく疲労強度が低下して
いる。
【0011】また、実開昭56−98064号公報のバ
ンジョー型リヤアクスルハウジングは、バンジョー型リ
ヤアクスルハウジング本体と該本体に他の部材を取り付
けるブラケットとを一体に鋳造で形成されているが、こ
の鋳造品は、ブラケット等の複雑な形状を形成する鋳型
を製造する必要があり、一般的な機械加工や溶接により
形成した製品よりも高価になると共に、2次加工も必要
になる場合があり、トータルコストが増加する虞があ
る。さらに、実用新案登録第2543666号公報のア
クスルハウジングは、アクスルハウジングの溶接側端部
とチューブエンドの溶接側端部との溶接において、アク
スルハウジング本体の端部の内周面に、チューブエンド
に形成された嵌合突起の外周面を当接する必要があり、
はめあいの製造精度が必要となり、製造費用が増大する
虞がある。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、アクスルハウジング本体と各種ブラケットとの
溶接部に発生する応力が集中する部位を縮小して、溶接
部における疲労強度を確保すると共に、製造コストを抑
えるアクスルハウジング構造を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、請求項1に記載した発明は、
板金製で上下に分割して形成した上側部材と下側部材と
を組み合わせるように溶接したアクスルハウジング本体
に各種ブラケットを溶着したアクスルハウジング構造に
おいて、前記アクスルハウジング本体の外周面に、外方
に突出する台座部を設け、該台座部に前記各種ブラケッ
トを溶着することを特徴とする。このように構成するこ
とにより、アクスルハウジング本体と各種ブラケットと
の溶接部に発生していた応力集中を、アクスルハウジン
グ本体の外周面に形成した台座部の立ち上がり部に発生
させて、台座部と各種ブラケットとの溶接部における応
力集中の発生部位を縮小したので、アクスルハウジング
本体と各種ブラケットとの溶接部の疲労強度を確保する
ことができる。
【0014】請求項2に記載した発明は、板金製で上下
に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせ
るように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケ
ットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記
アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の
周端を、凹形状にして取付座面を形成し、該取付座面に
ハウジングカバーを載置した状態で、前記ハウジングカ
バーの上面と前記取付部周縁の上面とが連続して略面一
になるように設定したことを特徴とする。このように構
成することにより、アクスルハウジング本体とハウジン
グカバーとの溶接部には、急激な形状変化がないため
に、形状変化による応力集中の発生部位を縮小すること
ができ、アクスルハウジング本体とハウジングカバーと
の溶接部における疲労強度を確保することができる。
【0015】請求項3に記載した発明は、板金製で上下
に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせ
るように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケ
ットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記
アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の
内周端部に座面板を取付けて、凹形状の取付座面を形成
し、該取付座面にハウジングカバーを載置した状態で、
前記ハウジングカバーの上面と前記取付部周縁の上面と
が連続して略面一になるように設定したことを特徴とす
る。このように構成することにより、アクスルハウジン
グ本体とハウジングカバーとの溶接部は、突き当て溶接
となり、重ね隅肉溶接とは異なり母材の強度を十分に生
かすことができる。また、この溶接部には、急激な形状
変化がないために、形状変化による応力集中の発生部位
が縮小すると共に、この座面板が溶接部の補強材として
の機能を持ち、高い疲労強度を確保することができる。
また、溶接方法をCO2溶接などのように、盛り上がる
方法ではなく、レーザ溶接やプラズマ溶接等のように母
材を溶融させて盛り上がらない方法を採用すれば、さら
に、形状変化を抑えられ、応力集中の発生部位を縮小す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
アクスルハウジング構造を図1〜図9に基いて詳細に説
明する。まず、本発明の第1の実施の形態に係るアクス
ルハウジング構造を図1〜図3に基いて詳細に説明す
る。なお、本発明の実施の形態の説明において従来例と
同一部材及び相当する部品は、同一の符号を使用して説
明する。図1に示すように、本実施の形態に係るアクス
ルハウジング構造1は、図示しない車軸を収容するアク
スルハウジング本体2と、このアクスルハウジング本体
2に溶接される各種ブラケットと、アクスルハウジング
本体2の中央部で後方側に配設されるギヤハウジングカ
バー(ハウジングカバー)3とで概略構成されている。
【0017】アクスルハウジング本体2は、板金製で上
下に分割されるアクスルアッパ部2aとアクスルロア部
2bとで形成しており、このアクスルアッパ部2aとア
クスルロア部2bとを組み合わせて溶接部20で溶接し
て略円筒形状に形成されている。また、アクスルロア部
2bのほぼ両端部の外周面に、略コ字状で形成したショ
ックアブソーバブラケット10を、開放側を後方に指向
してロアロッドブラケットと共に溶接している。さら
に、このアクスルハウジング本体2の両端には、左右そ
れぞれにアクスルチューブ14を溶接している。
【0018】また、アクスルアッパ部2aの左右の外周
面に、平面視で略矩形状で、上方に突出した台座部2c
を形成している。そして、このアクスルアッパ部2aの
左右の台座部2cの座面2c’にアッパロッドブラケッ
ト4を、コ字状の開放側を前方に指向するようにして、
溶接部21で溶接している。このアッパロッドブラケッ
ト4は、略コ字状に形成され、左右一対の側板4aには
図示しないロッドを取付ける貫通孔4bをそれぞれ形成
している。さらに、略円錐台形状のコイルスプリングシ
ート5は、アッパロッドブラケット4の左右外方の台座
部2cの座面2c’に溶接部22で溶接されている。
【0019】図1及び図2に示すように、アクスルハウ
ジング本体2のほぼ左後方側端部の外周面に、アクスル
アッパ部2aとアクスルロア部2bとの溶接部20に跨
るようにして後方に突出した台座部2eを形成してい
る。そして、このアクスルハウジング本体2の台座部2
eの座面2e’に、ラテラルロッドブラケット6と補強
部材7とを、ラテラルロッドブラケット6のコ字状の開
放側を車両中央側に指向して、貫通孔6bが前後方向に
指向するように溶接している。図2に示すように、この
ラテラルロッドブラケット6は、略コ字状に形成して、
左右一対の側板6aには、図示しないラテラルロッドを
支持する貫通孔6bをそれぞれ形成している。また、補
強部材7は一端部7aを略コ字状に形成して、この補強
部材7の一端部7aをラテラルロッドブラケット6の底
板6cに溶接している。
【0020】図1及び図3に示すように、アクスルハウ
ジング本体2の中央部近傍の右方側で、アクスルアッパ
部2aの外周面に、平面視で略矩形状で、上方に突出し
た台座部2dを形成して、この台座部2dの座面2d’
に、クランプ部を有するブレーキホースブラケット8を
溶接部23で溶接している。
【0021】なお、アクスルハウジング本体2に形成し
た台座部2c、2d、2eの形状は、外部のあらゆる方
向からアクスルハウジング本体2に入力される負荷に対
して、台座部2c、2d、2eの座面2c’、2d’、
2e’と各種ブラケット4、6、8との溶接部に応力集
中が発生しないように、最適な疲労強度を確保できるよ
うな形状に形成している。
【0022】次に、本発明の第2の実施の形態に係るア
クスルハウジング構造を図4及び図5に基いて詳細に説
明する。なお、本発明の第2の実施の形態の説明におい
て、従来例及び第1の実施の形態と同一部材及び相当す
る部品は同一の符号を使用して、その説明を適宜省略し
て説明する。図4及び図5に示すように、本実施の形態
に係るアクスルハウジング構造は、アクスルハウジング
本体2のほぼ中央部に、図示しない減速歯車機構を収容
するように車両前後方向に略円形状で貫通した開口部2
fを形成して、この開口部2fに、開口部2fの周端を
凹形状にして取付座面2gを形成して、この取付座面2
gに、端部に取付フランジ部3aを有した略椀状のギヤ
ハウジングカバー3の取付フランジ3aを載置して、開
口部2fの周縁の上面2hと取付フランジ3aの上面3
bとが略面一となるように溶接部11で溶接している。
【0023】ここで、図8及び図9は、アクスルハウジ
ング本体2(52)とギヤハウジングカバー3(53)
との溶接部11(62)の近傍の部位(図1に示すA部
及び図10に示すB部)のコンピュータ支援による強度
計算の結果を示す応力分布図であり、図8は、図1に示
す本発明の実施の形態に係るアクスルハウジング構造1
のA部の応力分布図であり、図9は、図10に示す従来
のアクスルハウジング構造51のB部の応力分布図であ
る。図8及び図9に示すように、アクスルハウジング構
造1(51)のそれぞれに、同一条件の負荷を入力する
と、ギヤハウジングカバー3(53)の端部に応力(応
力レベルはA1部>A2部>A3部>A4部>A5部の
順である)が発生する。応力発生部位及び応力レベルに
ついてそれぞれを比較すると、最も小さい応力レベルを
示すA5部の範囲は、双方で大きな変化は見られない
が、最も大きい応力レベルを示すA1部(斜線部)すな
わち応力が集中する部位は、従来のアクスルハウジング
構造51に比べて、本発明の実施の形態に係るアクスル
ハウジング構造1の方がかなり小さい範囲に縮小してお
り、周辺部位に応力を拡散していることがわかる。この
ように、本発明の第2の実施の形態におけるアクスルハ
ウジング本体2とギヤハウジングカバー3との溶着方法
によれば、応力集中が発生する部位が縮小して、疲労強
度を確保することができる。
【0024】さらに、本発明の第3の実施の形態に係る
アクスルハウジング構造を図6及び図7に基いて詳細に
説明する。なお、本発明の第3の実施の形態の説明にお
いて、従来例、第1及び第2の実施の形態と同一部材及
び相当する部品は同一の符号を使用して、その説明を適
宜省略して説明する。図6及び図7に示すように、本実
施の形態に係るアクスルハウジング構造は、アクスルハ
ウジング本体2の後方側の開口部2fの周端部の裏側
に、略円環形状の板状の座面板12を配設して、*印で
示す位置でスポット溶接で溶着して、取付座面12aを
形成している。そして、この取付座面12aにギヤハウ
ジングカバー3の取付フランジ3aを載置すると共に、
取付フランジ3aの外周端面と開口部2fの内周端面と
を突き合わせて、開口部2fの周縁の上面2hと取付フ
ランジ3aの上面3bとが略面一になるように溶接部1
3で溶接している。この実施の形態に係るアクスルハウ
ジング構造でも、応力集中が発生する部位が縮小して疲
労強度を確保することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た発明によれば、アクスルハウジング本体の外周面の外
方に突出した台座部を形成して、台座部に各種ブラケッ
トを溶着したので、アクスルハウジング本体と各種ブラ
ケットとが溶接される溶接部に発生していた応力集中
を、アクスルハウジング本体の外周面に形成した台座部
の立ち上がり部に発生させて、台座部と各種ブラケット
との溶接部における応力集中の発生部位を縮小したの
で、アクスルハウジング本体と各種ブラケットとの溶接
部の疲労強度を確保することができる。
【0026】請求項2に記載した発明によれば、アクス
ルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の周端を
凹状にして形成した取付座面に、ハウジングカバーを載
置した状態で、アクスルハウジング本体の取付部周縁の
上面とハウジングカバーの上面とが略面一になるように
溶着したので、アクスルハウジング本体とハウジングカ
バーとの溶接部には、急激な形状変化がないために、形
状の変化による応力集中の発生部位を縮小することがで
き、アクスルハウジング本体とハウジングカバーとの溶
接部における疲労強度を確保することができる。
【0027】請求項3に記載した発明によれば、アクス
ルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の内周端
部に座面板を取付けて凹形状の取付座面を形成し、この
取付座面にハウジングカバーを載置した状態で、アクス
ルハウジング本体の取付部周縁の上面とハウジングカバ
ーの上面とが略面一になるように溶着したので、アクス
ルハウジング本体とハウジングカバーとの溶接部は、突
き当て溶接となり、重ね隅肉溶接とは異なり母材の強度
を十分に生かすことができる。また、この溶接部には、
急激な形状変化がないために、形状変化による応力集中
の発生部位が縮小すると共に、この座面板が溶接部の補
強材としての機能を持ち、高い疲労強度を確保すること
ができる。また、溶接方法をCO2溶接などのように、
盛り上がる溶接方法ではなく、レーザ溶接やプラズマ溶
接等のように母材を溶融させて盛り上がらない方法を採
用すれば、さらに、形状変化が抑えられ、応力集中の発
生部位を縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るアクスルハ
ウジング構造の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態に係るアク
スルハウジング構造の構成品であるアクスルハウジング
本体とラテラルロッドブラケット及び補強部材との溶着
を分解して示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態に係るアク
スルハウジング構造の構成品であるアクスルハウジング
本体とブレーキホースブラケットとの溶着状態を示す斜
視図である。
【図4】図4は、本発明の第2の実施の形態に係るアク
スルハウジング構造の構成品であるアクスルハウジング
本体にギヤハウジングカバーを溶着した平面図である。
【図5】図5は、図4のC−C線に沿う断面図である。
【図6】図6は、本発明の第3の実施の形態に係るアク
スルハウジング構造の構成品であるアクスルハウジング
本体にギヤハウジングカバーを溶着した平面図である。
【図7】図7は、図6のD−D線に沿う断面図である。
【図8】図8は、図1のA部の応力分布図である。
【図9】図9は、図10のB部の応力分布図である。
【図10】図10は、従来のアクスルハウジング構造の
斜視図である。
【図11】図11は、従来のアクスルハウジング構造の
構成品であるアクスルハウジング本体とラテラルロッド
ブラケットとの溶着状態を示す斜視図である。
【図12】図12は、図10のE−E線に沿う断面図で
ある。
【符号の説明】
1 アクスルハウジング構造 2 アクスルハウジング本体 2c、2d、2e 台座部 3 ギヤハウジングカバー(ハウジ
ングカバー) 4 アッパロッドブラケット 6 ラテラルロッドブラケット 8 ブレーキホースブラケット 2g、12a 取付座面 12 座面板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板金製で上下に分割して形成した上側部材
    と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハ
    ウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウ
    ジング構造において、 前記アクスルハウジング本体の外周面に、外方に突出す
    る台座部を設け、該台座部に前記各種ブラケットを溶着
    することを特徴とするアクスルハウジング構造。
  2. 【請求項2】板金製で上下に分割して形成した上側部材
    と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハ
    ウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウ
    ジング構造において、 前記アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付
    部の周端を、凹形状にして取付座面を形成し、該取付座
    面にハウジングカバーを載置した状態で、前記ハウジン
    グカバーの上面と前記取付部周縁の上面とが連続して略
    面一になるように設定したことを特徴とするアクスルハ
    ウジング構造。
  3. 【請求項3】板金製で上下に分割して形成した上側部材
    と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハ
    ウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウ
    ジング構造において、 前記アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付
    部の内周端部に座面板を取付けて、凹形状の取付座面を
    形成し、該取付座面にハウジングカバーを載置した状態
    で、前記ハウジングカバーの上面と前記取付部周縁の上
    面とが連続して略面一になるように設定したことを特徴
    とするアクスルハウジング構造。
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