JP2003237138A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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JP2003237138A
JP2003237138A JP2002035731A JP2002035731A JP2003237138A JP 2003237138 A JP2003237138 A JP 2003237138A JP 2002035731 A JP2002035731 A JP 2002035731A JP 2002035731 A JP2002035731 A JP 2002035731A JP 2003237138 A JP2003237138 A JP 2003237138A
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JP
Japan
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moving
image
head
exposure
motor
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002035731A
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English (en)
Inventor
Soichiro Kimura
壮一郎 木村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純な構成で安定的な画像形成するために露
光ヘッドと感光材料との相対的に移動することができる
プリンタ装置を得る。 【解決手段】 記録ヘッドのリードシャフト支持部とリ
ードシャフトとの嵌合関係すなわち間隙がヘッド移動モ
ータの速度変動の周期の1/2に調整される、所謂バッ
クラッシを有し、記録ヘッドが正方向の移動である往路
の処理時に、ヘッド移動モータの速度変動は速度特性M
TF(実線)になりモータ速度は矢印MTf方向に推移
する。一方、記録ヘッドが逆方向の移動である復路の処
理時に、ヘッド移動モータの速度変動は速度特性MTF
から1/2だけ位相ズレが生じる速度特性MTB(点
線)になり、モータ速度は矢印MTb方向に推移する。
速度特性MTFの変動が解消される特性として速度特性
MTBが設定されているので、往路と復路で速度変動が
打ち消しあう関係になり色ずれが均一化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ装置にか
かり、特に、インスタントカメラなどに適用可能であ
り、複数色の光を照射することにより感光材料に多色画
像を形成するプリンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、被写体を撮影するカメラ装置は、
技術発展に伴って、ネガフィルムなどの写真フィルムを
必要としない電子的なカメラ装置(以下、デジタルカメ
ラ装置という)が数多く市販されている。
【0003】ところで、ユーザは、デジタルカメラ装置
により撮影した画像を、プリントとして早期に取得する
ことを要望する場合がある。このため、プリンタ装置を
用いてデジタル画像データから画像を生成してプリント
したり、このようなプリンタ装置をデジタルカメラ装置
に内蔵しデジタル画像データから画像を生成してプリン
トしたりして、プリントを得ることが可能に成ってきて
いる。
【0004】このようなプリンタ装置は、構成の簡略化
や低コスト化を図るため、ライン状に光を照射する露光
ヘッドを、モータの回転を往復方向すなわち1次元方向
に変換して該ラインと交差する方向に移動させて2次元
画像を露光するものがある。ところが、モータの回転を
往復方向に変換する場合には、光ヘッドと感光材料との
相対関係が安定的でない場合があり、画像の露光ムラが
生じる場合があった。
【0005】この問題を解消するために、画像を形成す
るための走査領域を安定的に露光するプリンタ装置が提
案されている(国際公開WO98/35834号公報参
照)。この技術では、感光材料を露光するための光ヘッ
ドと感光材料とを、感光材料の走査領域に対してモータ
の駆動により相対移動させて画像を形成するプリンタ装
置において、光ヘッドの露光タイミングを相対移動量に
同期させている。これによって、感光材料を露光するた
めの光ヘッドと感光材料との相対速度を走査領域に対し
て安定させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
光ヘッドの露光タイミングを相対移動量に同期させるプ
リンタ装置では、相対移動量を検出する検出器をさらに
備えて逐次検出し光照射を制御しなければならず、構成
が複雑になる。また、プリンタ装置に用いるモ−タは、
1回転中の単位回転の間で速度変動する場合がある。こ
の場合には、周期的に画像のムラが生じるので、相対移
動量の検出を微細にしなければならない。
【0007】本発明は、上記事実を考慮して、単純な構
成で安定的な画像形成するために露光ヘッドと感光材料
との相対的に移動することができるプリンタ装置を得る
ことが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のプリンタ装置は、感光材料に多色画像を形成
するために複数色の光を照射する露光ヘッドと、前記露
光ヘッドと前記感光材料とを正方向及び逆方向の各方向
に対応して相対的に移動させるための駆動力を供給する
ために回転駆動する駆動手段と、前記駆動手段に連結さ
れると共に前記露光ヘッド及び前記感光材料の少なくと
も一方に連結され、前記駆動手段の駆動力を前記相対的
に移動させるための移動方向の移動力に変換して前記露
光ヘッドと前記感光材料とを相対的に移動させる移動機
構と、前記移動機構により正方向に相対移動するとき照
射位置の色と、逆方向に相対移動するとき照射位置の色
とが異なる色により照射されるように、前記露光ヘッド
を制御する制御手段と、を備えている。
【0009】本発明のプリンタ装置は、露光ヘッドを備
えており、感光材料に多色画像を形成するために複数色
の光を照射する。モータなどの駆動手段の駆動力により
移動される移動機構によって、露光ヘッドと感光材料と
が正方向及び逆方向の各方向に対応して相対的に移動さ
れる。駆動手段は、回転駆動により駆動力が供給され
る。この駆動手段には、移動機構が連結され、また、移
動機構には露光ヘッド及び感光材料の少なくとも一方が
連結される。この移動機構は、駆動手段の駆動力を相対
的に移動させるための移動方向の移動力に変換して露光
ヘッドと感光材料とを相対的に移動させるものである。
従って、駆動手段の回転駆動によって、露光ヘッド及び
感光材料が正方向または逆方向に相対的に移動され、こ
の移動と共に光を照射することにより、画像が形成され
る。制御手段は、移動機構により正方向に相対移動する
とき照射位置の色と、逆方向に相対移動するとき照射位
置の色とが異なる色により照射されるように、露光ヘッ
ドを制御する。
【0010】これにより、正方向に相対移動例えば往路
を移動するとき照射位置の色と、逆方向に相対移動例え
ば復路を移動するとき照射位置の色とが異なる色とな
る。このため、駆動手段の回転駆動による相対移動のム
ラによる照射ムラが生じた場合であっても、同一色につ
いては、異なる部位が照射されるので、任意の色に対し
て生じる照射ムラに起因する例えば濃度ムラや色ムラな
どの画像形成の不具合を解消することができる。
【0011】前記駆動手段は、単位回転によって前記多
色画像を構成する単位画素に対応する移動量を移動させ
るための駆動力を供給することを特徴とする。
【0012】駆動手段による回転駆動は、単位回転(例
えばモータ1回転やギヤードモータの出力の1回転)の
連続である。この単位回転による移動量に単位画素を対
応させることで、単位回転毎に画像を構成する画素の光
を照射すれば、駆動手段の単位回転毎に同期した画像を
形成できる。ところで、駆動手段の単位回転内では回転
速度が変動する場合があり、この場合に単位回転内で異
なる色の光を順次照射して多色画像のための照射を行う
と、色毎に異なる速度で照射されることになる。そこ
で、前記プリンタ装置の駆動手段を、単位回転によって
前記多色画像を構成する単位画素に対応する移動量を移
動させるための駆動力を供給するように構成する。この
ようにすれば、駆動手段の単位回転内で速度変動が生じ
た場合であっても、同一色については、異なる部位に照
射されるので、任意の色に対して生じる照射ムラに起因
する例えば濃度ムラや色ムラなどの画像形成の不具合を
解消することができる。
【0013】前記制御手段は、前記正方向に相対移動す
るときと、逆方向に相対移動するときとの各々について
前記多色画像を形成するための同一の画像データを用い
ることを特徴とする。
【0014】多色画像を形成するための画像データを、
前記正方向の相対移動と、逆方向の相対移動との各々で
異なる画像データを用いると、複数の異なる画像が重複
することとなり、好ましくない。そこで、前記制御手段
は、前記正方向に相対移動するときと、逆方向に相対移
動するときとの各々について前記多色画像を形成するた
めの同一の画像データを用いる。これにより、得られる
画像は、ムラが解消された1画像となる。
【0015】この場合、正方向の相対移動で用いる画像
データの順序に対して、逆方向の相対移動で用いる画像
データの順序を反転させることで、正方向の相対移動の
初期位置に復帰することをすることなく、正方向の相対
移動の直後に逆方向の相対移動へ移行することができ
る。また、相対移動の速度を、正方向または逆方向の相
対移動のみで照射して画像形成する場合の速度の所定倍
数に設定すれば、同一時間で照射が可能となる。この所
定倍数は、1画像を形成するとみに実行する正方向また
は逆方向の相対移動の回数である。例えば、正方向また
は逆方向の相対移動で画像形成する場合には、相対移動
速度を2倍に設定する。
【0016】前記移動機構は、前記駆動手段の駆動軸に
連結され、前記駆動手段の正回転及び逆回転の各回転方
向に対応する伝達部位を有しかつ該伝達部位に前記駆動
手段の回転駆動力を伝達すると共に前記駆動手段の回転
駆動力を前記相対的に移動させるための移動方向の移動
力に変換する変換手段と、前記相対的な正方向及び逆方
向の各方向に対応する当接部位を有しかつ、前記駆動手
段の回転時に、前記変換手段の何れか一方の伝達部位に
前記当接部位の少なくとも一方が当接されて前記移動力
が伝達される移動手段と、から構成されることを特徴と
する。
【0017】移動機構は、駆動手段の駆動力を相対的に
移動させるための移動方向の移動力に変換して露光ヘッ
ドと感光材料とを相対的に移動させる。この変換のため
に、移動機構を変換手段と、移動手段とから構成するこ
とができる。変換手段は、駆動手段の駆動軸に連結さ
れ、駆動手段の正回転及び逆回転の各回転方向に対応す
る伝達部位を有しかつ該伝達部位に駆動手段の回転駆動
力を伝達すると共に駆動手段の回転駆動力を前記相対的
に移動させるための移動方向の移動力に変換する。移動
手段は、相対的な正方向及び逆方向の各方向に対応する
当接部位を有しかつ、駆動手段の回転時に、変換手段の
何れか一方の伝達部位に当接部位の少なくとも一方が当
接されて移動力が伝達される。この移動機構の一例に
は、ウォームギヤとウォームホイールからなるギヤセッ
ト、ラックギヤとピニオンギヤからなるギヤセット、複
数のギヤの組み合わせからなるギヤセットがある。
【0018】前記移動機構を変換手段と移動手段とから
構成する場合、変換手段の伝達部位と移動手段の当接部
位との間隙(所謂バックラッシ)を設ける。間隙を設け
ることで、前記正方向の相対移動と、逆方向の相対移動
との切り替わりのときに、正方向の相対移動または逆方
向の相対移動に対応する駆動手段の回転駆動に位相ズレ
が生じる。このため、正方向に相対移動するときと、逆
方向に相対移動するときとの各々で同一の画像データを
用いても、同一色については、異なる部位が照射される
ので、照射ムラ(例えば濃度ムラや色ムラなど)を解消
することができる。
【0019】前記移動機構は、前記変換手段の伝達部位
と前記移動手段の当接部位との間隙を、前記駆動手段の
単位回転による前記相対的な移動量未満の所定移動量
(1/2)に対応する距離を隔てて構成することを特徴
とする。
【0020】変換手段の伝達部位と移動手段の当接部位
との間隙(所謂バックラッシ)を設ける場合、その間隙
量によって前記正方向の相対移動と、逆方向の相対移動
との切り替わりのときに生じる、正方向の相対移動また
は逆方向の相対移動に対応する駆動手段の回転駆動の位
相ズレが異なる。この位相ズレの量によって、正方向の
相対移動と逆方向の相対移動との各々の移動時の照射位
置ズレが異なる。そこで、移動機構を、変換手段の伝達
部位と移動手段の当接部位との間隙を、駆動手段の単位
回転による前記相対的な移動量未満の所定移動量に対応
する距離を隔てて構成する。この所定移動量は、駆動手
段の回転駆動の位相ズレを解消するように、駆動手段に
よるほぼ1/2回転に対応する間隙が好ましい。これ
は、駆動手段の1回転などの単位回転により生じる位相
ズレが単位回転毎に周期的に現れるためである。このよ
うに、1/2回転の位相ズレを、正方向の相対移動と逆
方向の相対移動のときに付加することで、単位回転毎に
現れる周期的な振動(回転速度のばらつき)をうち消す
ことが可能となる。
【0021】前記露光ヘッドは、ライン状に光を照射す
る照射部位を備え、前記移動機構は、前記露光ヘッドの
照射部位のライン方向と交差する方向に前記露光ヘッド
及び前記感光材料を相対的に移動させることを特徴とす
る。
【0022】画素の照射は、2次元に行うが、主走査方
向とこの主走査方向と交差する副走査方向のそれぞれに
移動機構を備えると構成が複雑になる。そこで、前記露
光ヘッドは、主走査方向の照射として、ライン状に光を
照射する照射部位を備え、移動機構は、副走査方向の照
射として用い、露光ヘッドの照射部位のライン方向と交
差する方向に露光ヘッド及び感光材料を相対的に移動さ
せることが好ましい。このように、構成することで、装
置構成が簡略化される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。なお、本実施の形態
はカメラに内蔵されたプリンタ装置に本発明を適用した
ものである。
【0024】まず、本発明の第1実施の形態を説明す
る。本実施の形態は、モータの回転駆動による、記録ヘ
ッドとフィルムシートとの相対移動をするときに、途中
のギヤの噛み合いの間隙(所謂バックラッシ)をほぼ零
またはモータの1回転の周期の整数倍に対応する相対移
動量に設定した場合、に本発明を適用したものである。
【0025】本実施の形態に係わるカメラは、固体撮像
素子を備え、この固体撮像素子上に被写体からの光を結
像させた画像の画像データを得る電子撮像部や、電子撮
像部において得られた画像データに基づく露光光を、フ
ィルムシートの露光面に照射する露光部とで構成されて
いる。
【0026】図1に示すように、本発明の実施の形態に
係わるカメラ10は、本体カバー14と、その本体カバ
ー14と共にカメラの外観をなす前カバー16とを有す
る。このカメラ10の全面中央部には、レンズ鏡胴18
が備えられており、レンズ鏡胴18の先端には、レンズ
バリア18aも備えられている。また、このカメラ10
の全面右側(図1上では左側)には、レリーズスイッチ
12が配置されている。このレリーズスイッチ12の左
斜め上側には、全面にプロテクタ22が配置されたフラ
ッシュ装置20が備えられている。
【0027】フラッシュ装置20の左側には、フラッシ
ュ発光時に被写体で反射して戻ってきたフラッシュ光の
光量を検出するフラッシュ受光センサにフラッシュ光を
導くためのフラッシュ受光窓24、及び内蔵されたAE
センサに光を導くためのAE受光窓26が備えられてい
る。
【0028】また、カメラ10の上部には、現像済みの
フィルムシートをカメラ10の外部に排出するための排
出口28が設けられている。さらに、カメラ10の上部
には、図1の左側から順に、未露光フィルムシート残数
等を表示するための表示部30、電源スイッチ32、遠
近撮影切換スイッチ34、及び明るさ補正用スイッチ3
6が備えられている。
【0029】また、カメラ10の下部には、このカメラ
10の、後述するRAMに記録された画像データを外部
に送出するためのUSB(Universal Serial Bus)ケー
ブルが接続されるUSB端子38、及びRAMに記録さ
れた画像データを、携帯電話を使用して外部に送信にお
いて、携帯電話との接続時に使用される携帯電話用端子
40が備えられている。
【0030】図2に示すように、カメラ10の後面、す
なわち、カメラ10の本体カバー14の後面には、軸4
2によって回動自在に、本体カバー14に軸支された裏
蓋44が備えられている。図2では、裏蓋44が本体カ
バー14との係止機構により閉じられた状態を示してい
る。
【0031】裏蓋44の近傍(図2の右側)の本体カバ
ー14には、図示しない係止機構との係止を解除するた
めの解除ボタン46が設けられている。この裏蓋44と
係止機構との係止の解除は、解除ボタン46を下方に押
し下げることで行われる。なお、本体内部には、インス
タント写真用のフィルムシートが積層されたフィルムパ
ックが装填される装填室(図示省略)が備えられてお
り、該フィルムパックの出し入れは、図2に示す裏蓋4
4を開けて行われる。
【0032】また、裏蓋44には、画像表示装置48が
備えられており、該画像表示装置48は、電子ビューフ
ァインダとして利用される。また、画像表示装置48の
下方には、撮影直後にプリントするかプリントスイッチ
54の操作によってプリントを行うかを選択するプリン
トモード選択スイッチ50、撮影を行う撮影モードや記
憶済みの画像を表示する再生モード等のモードを選択す
るためのモード選択スイッチ52、再生モードにおいて
選択した画像をプリントアウトするためのプリントスイ
ッチ54、画像表示装置48の表示の切り替えや再生画
像の選択のための画像切替・再生画像選択スイッチ5
6、画像切替・再生画像選択スイッチ56において選択
された再生画像に日付やメッセージ等を付加する際に操
作されるデータ付加スイッチ58が備えられている。
【0033】図3及び図4には、カメラ10の内部に設
けられた本発明の実施の形態に係わるプリンタ装置60
の概略が示されている。
【0034】プリンタ装置60は、記録ヘッド70を備
えている。記録ヘッド70は、図3に示すように、リー
ドシャフト72及びガイドシャフト74に案内され、正
方向(図3矢印A方向)及び逆方向(図3矢印A方向と
反対方向)に移動可能に構成されている。すなわち、記
録ヘッド70は、リードシャフト72を支持するための
リードシャフト支持部70a、70b、及びガイドシャ
フト74を支持するためのガイドシャフト支持部70c
を備えている。詳細は後述するが、リードシャフト72
は、ネジ加工が施され、当該ネジの溝に記録ヘッド70
のリードシャフト支持部70a、70bが嵌合されてい
る。また、ガイドシャフト74には、ガイドシャフト支
持部70cが摺動可能に嵌合されている。
【0035】リードシャフト72の一端部には、ギア7
2aが設けられ、ヘッド移動モータ76の回転軸に設け
られたギア76aと噛み合うように構成されている。す
なわち、ヘッド移動モータ76の回転に連動してリード
シャフト72が回転され、リードシャフト72のネジ加
工によって記録ヘッド70が正方向(図A矢印方向)及
び逆方向(図3矢印A方向と反対方向)に移動される。
【0036】図7には、記録ヘッド70のリードシャフ
ト支持部70a(70b)とリードシャフト72との嵌
合関係を示した。リードシャフト72は、ネジ加工が施
されており、リードシャフト72のネジ溝73にはリー
ドシャフト支持部70aの突起部71が挿入される。こ
の場合、リードシャフト支持部70aとリードシャフト
72との嵌め合いは、間隙なく調整される。すなわち、
所謂バックラッシをほぼ零になるように嵌め合わされ
る。具体的には、リードシャフト72のネジ溝73を構
成する第1面73aとリードシャフト支持部70aの突
起部71を構成する第1面71aが接触されると共に、
ネジ溝73を構成する第2面73bとリードシャフト支
持部70aの突起部71を構成する第2面71bが接触
されている。これによって、リードシャフト72の正回
転及び逆回転に切り替わるときに、リードシャフト72
の回転駆動力が伝達されない空白の状態がなく、即時に
正回転と逆回転との間で切り替わる。
【0037】なお、本実施の形態では、記録ヘッド70
のリードシャフト支持部70a(70b)とリードシャ
フト72との嵌合関係を間隙なく調整した所謂バックラ
ッシなしの状態の場合を説明したが、本発明は間隙なく
調整する場合に限定されるものではない。例えば、リー
ドシャフト支持部70aとリードシャフト72との嵌め
合い時の間隙を、ヘッド移動モータ76の1回転を1周
期とするものとして、その1周期の整数倍に対応するリ
ードシャフト支持部70aの移動量に設定すればよい。
【0038】また、本実施の形態では、ギア72aにウ
ォームホイールを用い、ギア76aにウォームを用いて
いる。このギア72a及びギア76aからなるギヤセッ
トは、ウォームギヤに限定されるものではなく、ヘッド
移動モータ76の回転を1軸方向の移動に変換できる機
構であればよい。例えば、ラック・ピニオン型のギヤセ
ットでもよい。また、ヘッド移動モータ76としては、
ステッピングモータを用いている。ステッピングモータ
としては、例えば、1、2相励磁のステッピングモータ
を用いることが可能である。
【0039】なお、本実施の形態のヘッド移動モータ7
6は本発明の駆動手段に相当し、記録ヘッド70は本発
明の露光ヘッドに相当し、フィルムシートFは本発明の
感光材料に相当し、システムコントローラ100は本発
明の制御手段に相当する。また、記録ヘッド70を移動
するためのリードシャフト72、ガイドシャフト74、
リードシャフト支持部70a、70b、ギア72a、7
6aは本発明の移動機構に相当する。
【0040】本発明の移動機構の構成として、リードシ
ャフト72及びリードシャフト支持部70a、70b
は、変換手段及び移動手段と考えることもできる。リー
ドシャフト72は変換手段に相当し、ヘッド移動モータ
76の正回転及び逆回転の各回転方向に対応する伝達部
位(第1面73a、第2面73b)を有する。また、リ
ードシャフト支持部70a、70bは、移動手段に相当
し、相対的な正方向及び逆方向の各方向に対応する当接
部位(第1面71a、第2面71b)を有しかつ、ヘッ
ド移動モータ76の回転時に、上記伝達部位に当接部位
の少なくとも一方が当接されてヘッド移動モータ76の
駆動力が伝達される。
【0041】図5に示すように、記録ヘッド70は、光
源としてのLED80、導光部材82、液晶シャッタ8
4、及びレンズアレイ86によって構成されている。L
ED80は、導光部材82の少なくとも一方側(記録ヘ
ッド70の移動方向と直交する方向の記録ヘッド70の
端部の少なくとも一方)に設けられており、R(赤)、
G(緑)、B(青)各色に発光するLEDをそれぞれ備
え、導光部材82に向かって光を照射する。なお、LE
D80を、導光部材82の一方側にのみ設ける場合、反
対側に、反射部材を設けても良い。導光部材82の露光
面と反対側には、遮光部材82aが設けられており、L
ED80より照射された光が露光面側にのみ射出される
ようになっている。また、導光部材82の露光面側に
は、液晶シャッタ84、レンズアレイ86が順に設けら
れており、導光部材82より射出される光が液晶シャッ
タ84及びレンズアレイ86を介してフィルムシートF
に照射されるようになっている。
【0042】また、図4に示すように、記録ヘッド70
の露光面側には、フィルムシートFが積層されたフィル
ムパック88が収納されるようになっている。フィルム
パック88は、図4に示すように、湾曲してフィルムシ
ートFが収納されており、記録ヘッド70による露光が
終了すると、図示しないクローク爪によって1枚ずつ図
4矢印B方向に排出され、一対のローラ90、92の回
転によってカメラ本体より排出されるようになってい
る。なお、フィルムシートFは、カメラ10からの排出
の途中で現像液が展開されて現像された写真が現れるタ
イプの写真フィルムである。
【0043】また、記録ヘッド70には、図3に示すよ
うに、カメラ本体との電気的配線のためのFPC(フレ
キシブルプリント基板)94が設けられており、当該F
PC94によってカメラ本体と電気的接続がなされる。
【0044】図6には、本実施の形態のカメラ10の概
略構成をブロック図として示した。カメラ10にはカメ
ラ10全体を制御するシステムコントローラ100が設
けられており、システムコントローラ100には、CC
Dドライバ106に接続されている。CCDドライバ1
06は、システムコントローラ100の指示により、撮
像レンズ102を通して被写体を結像するCCD(Char
ge Coupled Device)撮像素子104を駆動させること
で、CCD撮像素子104から被写体画像を表す画像信
号を出力させるものである。CCD撮像素子104は、
この出力された画像信号を増幅する増幅器108を介し
て、増幅器108で増幅された画像信号を画像データに
変換するA/D変換回路110に接続されている。
【0045】A/D変換回路110は、画像データ処理
回路112に接続されている。画像データ処理回路11
2は、システムコントローラ100の指示により、A/
D変換回路110から送られた画像データを処理する処
理回路である。この画像データ処理回路112は、画像
データ処理回路112で処理された画像データをアナロ
グ信号に変換するD/A変換回路114、及びD/A変
換回路114で変換されたアナログ信号を増幅する増幅
器116を介して、アナログ信号を基に画像表示装置4
8に画像を表示させるための表示信号を出力するLCD
ドライバ118に接続されている。
【0046】システムコントローラ100には、カメラ
10を起動させたときに参照する各種データを記憶した
ROM120、レリーズスイッチ12の押下に伴う記録
指示などにより(画像データ処理回路112から)得ら
れた画像データを記憶するRAM122、及びI/Oポ
ートコントローラ124が接続されている。また、RA
M122には、データ付加スイッチ58への操作により
設定され、I/Oポートコントローラ124を通じて送
られてきた、日付やメッセージ等を表すデータも、その
データ付加スイッチ58への操作が行われている際に選
択されている所定の画像データと関連付けられて記憶す
ることができる。なお、I/Oポートコントローラ12
4では、他のスイッチ操作による入力を監視することが
できる。
【0047】また、システムコントローラ100には、
不揮発性メモリとしてのEEPROM96が接続されて
いる。EEPROM96は、電源遮断時も記憶内容が保
持されるメモリであり、電源遮断による消失を阻止する
各種データが記憶される。
【0048】さらに、システムコントローラ100に
は、R、G、B各色のLED80を発光させるLED駆
動回路126、及びラインメモリ128が接続されてい
る。ラインメモリ128は、RAM122に記憶されて
いるデータをR、G、B各色毎に記憶するためのもので
あり、そのデータに基いてフィルムシートFに実際に露
光光を照射する液晶シャッタ84をコントロールするL
CDドライバ130に接続されている。すなわち、記録
ヘッド70は、R、G、G各色のLED80を発光さ
せ、ラインメモリ128から送られるデータに基づいて
液晶シャッタ84をコントロールすることによって、露
光/非露光部分を制御して画像に応じた光をフィルムシ
ートFに照射する。
【0049】記録ヘッド70は、モータドライバ132
のコントロールによりヘッド移動モータ76が駆動され
て正方向または逆方向(図3矢印A方向及び逆方向)に
移動されることにより露光面への走査露光がなされる。
このため、システムコントローラ100にはモータドラ
イバ132を介してヘッド移動モータ76に接続されて
いる。
【0050】また、走査露光後に、フィルムシートFを
排出するために、システムコントローラ100は、モー
タドライバ134を介してフィルムシート展開モータ1
36に接続されている。フィルムシート展開モータ13
6の駆動により、図示しないクローク爪を作動させると
共に一対のローラ90、92を駆動させて、露光された
フィルムシートFをフィルムパック88より排出すると
共に、一対のローラ90、92の回転によりカメラ10
の外部に排出する。
【0051】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0052】カメラ10は、電源スイッチ32をオンし
たときに電源オン処理が実行され、オートフォーカス機
能、自動露出機能等の撮影時の各種処理が実行された後
に撮影処理が実行され、CCD撮像素子104から出力
される画像データが表す画像が画像表示装置48へ表示
されると共に、レリーズスイッチ12が押圧されると、
CCD撮像素子104による撮像画像を表す画像データ
がRAM122に記憶され、プリントモード選択スイッ
チ50の操作による撮影直後にプリントすることが予め
設定されている場合に、プリント処理が行われる。
【0053】プリント処理は、後述する露光処理と展開
処理とを含んでいる。露光処理は、フィルムシートFへ
撮像画像に基づく光を露光する処理であり、展開処理は
露光後のフィルムシートFをカメラ10の外部へ排出す
る処理である。排出されたフィルムシートFには撮像画
像が形成されていることになる。
【0054】図8には、カメラ10の動作のうち、撮像
した画像をプリント処理するときの露光処理の流れをフ
ローチャートとして示し、図9には、回転速度変動を有
するヘッド移動モータ76の回転駆動による記録ヘッド
70の記録状態を示した。
【0055】露光処理が開始されると、まず、ステップ
200において、記録ヘッド70の移動速度を設定す
る。本実施の形態では、フィルムシートFに画像を形成
するために、1画像の照射は、記録ヘッド70の副走査
である往路と復路で2回の光の露光によりなる。このた
め、従来の往路または復路の1回の副走査による1画像
の照射のときの記録ヘッド70の移動速度をvとする
と、このステップ200では、移動速度を2vに設定す
る。これによって、2回の光の露光による1画像の照射
であっても、従来とほぼ一致する走査時間内に露光を終
了することが可能となる。
【0056】次のステップ202では、記録ヘッド70
の移動が開始される。すなわち、システムコントローラ
100が制御信号を出力することでモータドライバ13
2によってヘッド移動モータ76の駆動が制御されて、
ヘッド移動モータ76が正方向に回転駆動される。これ
によって、記録ヘッド70が正方向(図3矢印A方向)
に移動されることで、往路の処理が開始される。
【0057】図9に示すように、本実施の形態では、ヘ
ッド移動モータ76の回転速度が速度特性MTを有する
場合を想定する。ヘッド移動モータ76の単位回転であ
る1回転では各種構造的な許容を考えると、周期的に速
度変動を有すると考えることが妥当である。そこで、本
実施の形態では、ヘッド移動モータ76の回転速度が一
定ではなく速度変動を有し、ほぼsin波形の速度特性
MTを有する場合を想定する。記録ヘッド70が正方向
(図3矢印A方向)の移動である往路の処理に対応する
ヘッド移動モータ76が正方向に回転駆動時のモータ速
度は、矢印MTf方向に推移する。
【0058】図8のステップ204では、露光のための
記録ヘッド70で露光する1ラインの画像データを読み
取って、次のステップ206において露光する。画像デ
ータの読み取りは、1画像を構成する主走査方向で1ラ
インに相当する画素群の画像データを読み取るものであ
り、副走査方向に順次読み取る。この副走査は、モータ
の回転により記録ヘッド70が1ラインと交差する方向
に移動されることで達成される。
【0059】露光では、読み取った1ラインの画像デー
タを一度または順次露光するようにLED80による露
光光の照射が行われる。なお、LED80はLEDドラ
イバ126によってR、G、B各色共に所定光量となる
ように発光制御される。また、露光は、システムコント
ローラ100が露光信号を出力することでLCDドライ
バ130によって画像を表す画像データに応じて液晶シ
ャッタ84が制御されてフィルムシートFに画像露光が
行われる。
【0060】図9に示すように、往路の露光処理では、
1画素に相当する期間内にR、G、B各色共に所定光量
となるように順次発光制御される(図9の実線の囲い文
字R,G,Bで示す)。従って、R、G、B各色につい
て速度変動が影響した露光となる。
【0061】図8のステップ208では、1画像の全て
について露光が終了したか否かを判断し、否定の場合に
はステップ204へ戻り、肯定の場合にはステップ21
0へ進む。
【0062】ステップ210では、画像データを設定す
る。すなわち、本実施の形態では、1画像を往路と復路
とで露光する。このため、往路と同様の画像データ読み
出しを行う場合には、記録ヘッド70を往路の初期位置
まで復帰しなければならない。そこで、本実施の形態で
は読み出す画像データの序列を、反転する。すなわち、
往路で読み取った画像データの順序を逆から読み出す。
【0063】また、本実施の形態では、ヘッド移動モー
タ76の回転速度変動に起因する画像ムラを解消した画
像を得るため、1画素を構成するR、G、B各色につい
ての露光順序は往路の順序を維持する。これによって、
往路のときの露光色は復路のときに、異なる色で露光さ
れる部位を含むこととなる(詳細は後述)。
【0064】図8のステップ212では、復路の記録ヘ
ッド70による移動が開始される。すなわち、システム
コントローラ100はヘッド移動モータ76の回転を反
転する制御信号を出力することでモータドライバ132
によってヘッド移動モータ76の駆動が制御されて、ヘ
ッド移動モータ76が逆方向に回転駆動される。これに
よって、記録ヘッド70が逆方向(図3矢印A方向と反
対方向)に移動されることで、復路の処理が開始され
る。
【0065】この場合、リードシャフト支持部70aと
リードシャフト72にバックラッシなく構成された移動
機構(または整数倍いn相当するバックラッシ)のた
め、反転されたヘッド移動モータ76の速度特性MT
は、位相ズレを生じることなく、往路と復路とで同一と
なる。すなわち、記録ヘッド70が逆方向(図3矢印A
方向と反対方向)の移動である復路の処理に対応するヘ
ッド移動モータ76が逆方向に回転駆動時のモータ速度
は、矢印MTb方向に推移する(図9参照)。
【0066】次のステップ214乃至218では、上記
ステップ204乃至208と同様に、1ラインの画像デ
ータを読み取って、1画像の全てについて露光が終了す
るまで、露光する。
【0067】図9に示すように、復路の露光処理でも、
1画素に相当する期間内にR、G、B各色共に所定光量
となるように順次発光制御される(図9の点線の囲い文
字R,G,Bで示す)。従って、R、G、B各色につい
て速度変動が影響した露光となる。ところが、図から理
解されるように、G色はほぼ均等な速度変動であるの
で、往路と復路とで同一の露光序列でも許容されるが、
R、B各色について往路の速度変動は復路の速度変動で
解消されるすなわち打ち消しあう関係にある。すなわ
ち、同一の速度変動の部位では異なる色で露光される。
これによって、1画素内の色ずれ(分布)が均一化さ
れ、良質の画像を得ることができる。
【0068】なお、G色について速度変動がほぼ均等な
速度変動にならず、往路と復路とで同一の露光序列で許
容されないとき、R、G、B各色について往路と復路と
で均一化できるまたは最も均一化に近い序列を設定すれ
ばよい。
【0069】このように、本実施の形態では、リードシ
ャフト支持部70aとリードシャフト72との嵌め合い
は、間隙なく調整された所謂バックラッシをほぼ零にな
るように嵌め合わされ、または嵌め合い時の間隙をヘッ
ド移動モータ76の1回転を1周期とするものとしてそ
の1周期の整数倍に対応するリードシャフト支持部70
aの移動量に設定した場合、同一の速度変動の部位では
異なる色で露光されるので、1画素内の色ずれ(分布)
が均一化され、良質の画像を得ることができる。
【0070】次に、本発明の第2実施の形態を説明す
る。本実施の形態は、記録ヘッドとフィルムシートとの
相対移動をするときに、途中のギヤの噛み合いの間隙
(所謂バックラッシ)を調整した場合、に本発明を適用
したものである。なお、本実施の形態は、上記実施の形
態とほぼ同様の構成のため、同一部分には同一符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0071】図10には、本実施の形態にかかる、記録
ヘッド70のリードシャフト支持部70a(70b)と
リードシャフト72との嵌合関係を示した。リードシャ
フト72のネジ溝73にはリードシャフト支持部70a
の突起部71が挿入される。この場合、リードシャフト
支持部70aとリードシャフト72との嵌め合いは、そ
の間隙が速度特性MTの1周期の1/2に調整される。
すなわち、所謂バックラッシをヘッド移動モータ76の
速度変動の周期の1/2になるように嵌め合わされる。
【0072】従って、記録ヘッド70が正方向(図3矢
印A方向)の移動である往路の処理に対応するヘッド移
動モータ76が正方向に回転駆動時には、リードシャフ
ト72の第1面73aがリードシャフト支持部70aを
構成する突起部71の第1面71aに当接されて移動さ
れる(図10の右側の図)。一方、記録ヘッド70が逆
方向(図3矢印A方向と反対方向)の移動である復路の
処理に対応するヘッド移動モータ76が逆方向に回転駆
動時には、リードシャフト72の第2面73bがリード
シャフト支持部70aを構成する突起部71の第2面7
1bに当接されて移動される(図10の左側の図)。リ
ードシャフト72と、リードシャフト支持部70aとの
関係は、正回転と逆回転との切り替わるときに、リード
シャフト72の回転駆動力が伝達されない空白の状態が
生じる、位相ズレを有することとなる。
【0073】なお、本実施の形態では、記録ヘッド70
のリードシャフト支持部70a(70b)とリードシャ
フト72との嵌合関係をその間隙がヘッド移動モータ7
6の速度変動の周期の1/2に調整した場合を説明した
が、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、
ヘッド移動モータ76の1回転を1周期とするものとし
て、その1周期の整数倍に対応するリードシャフト支持
部70aの移動量をさらに加えた間隙に設定することも
できる。
【0074】次に、本実施の形態の作用を説明する。な
お、本実施の形態の露光処理の流れは、図8に示すフロ
ーチャートと同様のため、図示を省略し、内容的に異な
る部分を詳細に説明する。また、図11には、本実施の
形態にかかる、回転速度変動を有するヘッド移動モータ
76の回転駆動による記録ヘッド70の記録状態を示し
た。
【0075】露光処理が開始されると、記録ヘッド70
の移動速度が設定され(ステップ200)、ヘッド移動
モータ76の正方向の回転駆動による記録ヘッド70の
移動が開始されて記録ヘッド70が正方向(図3矢印A
方向)の移動による往路の処理が開始される(ステップ
202)。
【0076】図11に示すように、本実施の形態では、
図9の速度特性MTを有するヘッド移動モータ76を想
定する。本実施の形態では、記録ヘッド70のリードシ
ャフト支持部70a(70b)とリードシャフト72と
の嵌合関係すなわち間隙がヘッド移動モータ76の速度
変動の周期の1/2に調整される、所謂バックラッシを
有している。
【0077】このため、記録ヘッド70が正方向(図3
矢印A方向)の移動である往路の処理時には、ヘッド移
動モータ76の速度変動は図9の速度特性MTと同一位
相の速度特性MTF(図11には実線で示した)にな
る。そして、往路の処理に対応するヘッド移動モータ7
6が正方向に回転駆動時のモータ速度は、矢印MTf方
向に推移する。一方、記録ヘッド70が逆方向(図3矢
印A方向の反対方向)の移動である復路の処理時には、
ヘッド移動モータ76の速度変動は図9の速度特性MT
から1/2だけ位相ズレが生じる速度特性MTB(図1
1には点線で示した)になる。そして、復路の処理に対
応するヘッド移動モータ76が逆方向に回転駆動時のモ
ータ速度は、矢印MTb方向に推移する。
【0078】次に、露光のための記録ヘッド70で露光
する1ラインの画像データを読み取り(ステップ20
4)、1画像の全てについて露光が終了するまで露光す
る(ステップ206、208)。
【0079】この往路の露光処理では、図9と同様に、
1画素に相当する期間内にR、G、B各色共に所定光量
となるように順次発光制御される(図11の実線の囲い
文字R,G,Bで示す)。従って、R、G、B各色につ
いて速度変動が影響した露光となる(図11)。
【0080】次に、復路の画像データの読み取り順序を
設定して(ステップ210)、復路の記録ヘッド70に
よる移動が開始される(ステップ212)。本実施の形
態でも、ヘッド移動モータ76の回転速度変動に起因す
る画像ムラを解消した画像を得るため、1画素を構成す
るR、G、B各色についての露光順序は往路の順序を維
持する。これによって、往路のときの露光色は復路のと
きに、異なる色で露光される部位を含むこととなる。
【0081】この場合、リードシャフト支持部70aと
リードシャフト72にバックラッシが1/2位相に調整
された移動機構(または整数倍に相当するバックラッシ
がさらに追加された移動機構)のため、反転されたヘッ
ド移動モータ76の速度特性は、速度特性MTFから速
度特性MTBへ変化する。すなわち、速度特性MTFの
最大速度の位置が最小速度の位置に移行する速度特性M
TFが反転した速度特性MTBになる。従って、記録ヘ
ッド70が逆方向(図3矢印A方向と反対方向)の移動
である復路の処理に対応するヘッド移動モータ76が逆
方向に回転駆動時のモータ速度は、矢印MTb方向に推
移する(図11の点線参照)。
【0082】そして、1ラインの画像データを読み取っ
て、1画像の全てについて露光が終了するまで、露光す
る(ステップ214乃至218)。
【0083】図11に示すように、復路の露光処理で
も、1画素に相当する期間内にR、G、B各色共に所定
光量となるように順次発光制御される(図11の点線の
囲い文字R,G,Bで示す)。従って、R、G、B各色
について速度変動が影響した露光となる。ところが、図
から理解されるように、速度特性MTFの変動が解消さ
れる特性として速度特性MTBが設定されているので、
R、B各色について往路の速度変動は復路の速度変動で
解消されるすなわち打ち消しあう関係にある。すなわ
ち、同一の速度変動の部位では異なる色で露光される部
位を有することとなる。これによって、1画素内の色ず
れ(分布)が均一化され、良質の画像を得ることができ
る。
【0084】なお、上記では、R,G,Bの順序で露光
した場合を説明したが、往路と復路との色の露光序列
は、R、G、B各色について往路と復路とで均一化でき
るまたは最も均一化に近い序列を設定することができ
る。
【0085】このように、本実施の形態では、リードシ
ャフト支持部70aとリードシャフト72との嵌め合い
は、間隙なく調整された所謂バックラッシをモータの1
回転の速度ムラを1周期としてその1/2周期だけずれ
た位相となるようにバックラッシを付加しているので、
同一の速度変動の部位では異なる色で露光され、1画素
内の色ずれ(分布)が均一化され、良質の画像を得るこ
とができる。
【0086】なお、上記では、モータの回転速度の変動
を周期的に扱った場合を説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、最終的に記録ヘッド70及びフ
ィルムシートFの間で相対移動するときの移動速度の変
動周期を用いることができる。例えば、リードシャフト
72が回転されるまでのギヤセットの速度変動周期を採
用することができる。
【0087】また、上記の実施の形態では、ヘッド移動
モータ76として、ステッピングモータを用いたが、こ
れに限るものではなく、例えば、DCモータを用いるこ
とも可能である。DCモータを用いる場合には、例えば
DCモータにパルス電流を印加して、パルス電流による
パルス数を画素に対応させればよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動する移動手段の移
動位置を不揮発性メモリに記憶することによって、電源
投入時に、電源遮断前の移動手段の移動位置から、画像
記録動作を再開させることができるので、画像記録動作
中に電源が遮断されても正常に復帰できると共に、画像
記録動作を正常に終了させることができる、という効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わるカメラの外観を
示す斜視図である。
【図2】 カメラの後面の外観を示す斜視図である。
【図3】 カメラに内蔵されたプリンタ装置を示す斜視
図である。
【図4】 カメラに内蔵されたプリンタ装置を示す断面
斜視図である。
【図5】 記録ヘッドの構成を示す模式図である。
【図6】 カメラ内部の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図7】 第1実施の形態の記録ヘッドのリードシャフ
ト支持部とリードシャフトとの嵌合関係を示す概念図で
ある。
【図8】 露光処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図9】 第1実施の形態の回転速度変動を有するヘッ
ド移動モータの回転駆動による記録ヘッドの記録状態を
示したイメージ図である。
【図10】 第2実施の形態の記録ヘッドのリードシャ
フト支持部とリードシャフトとの嵌合関係を示す概念図
である。
【図11】 第2実施の形態の回転速度変動を有するヘ
ッド移動モータの回転駆動による記録ヘッドの記録状態
を示したイメージ図である。
【符号の説明】 10 カメラ 70 記録ヘッド 70a リードシャフト支持部 72 リードシャフト 74 ガイドシャフト 72a ギア 76 ヘッド移動モータ 76a ギア 80 LED 100 システムコントローラ 132 モータドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 101:00 B41J 3/21 V Fターム(参考) 2C162 AE04 AE12 AE23 AE28 AE48 AE77 AF13 AF62 FA05 5C022 AA13 AB15 AC61 AC78 5C051 AA02 CA11 DB29 DE09 EA01 5C052 AA17 DD04 FE08 GA02 GA05 GB01 GB10 5C074 AA10 BB05 BB06 CC04 CC26 FF06 FF15 HH06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料に多色画像を形成するために複
    数色の光を照射する露光ヘッドと、 前記露光ヘッドと前記感光材料とを正方向及び逆方向の
    各方向に対応して相対的に移動させるための駆動力を供
    給するために回転駆動する駆動手段と、 前記駆動手段に連結されると共に前記露光ヘッド及び前
    記感光材料の少なくとも一方に連結され、前記駆動手段
    の駆動力を前記相対的に移動させるための移動方向の移
    動力に変換して前記露光ヘッドと前記感光材料とを相対
    的に移動させる移動機構と、 前記移動機構により正方向に相対移動するとき照射位置
    の色と、逆方向に相対移動するとき照射位置の色とが異
    なる色により照射されるように、前記露光ヘッドを制御
    する制御手段と、 を備えたプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は、単位回転によって前記
    多色画像を構成する単位画素に対応する移動量を移動さ
    せるための駆動力を供給することを特徴とする請求項1
    に記載のプリンタ装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記正方向に相対移動
    するときと、逆方向に相対移動するときとの各々につい
    て前記多色画像を形成するための同一の画像データを用
    いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    プリンタ装置。
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