JP2003235822A - 心電情報報知システム - Google Patents

心電情報報知システム

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JP2003235822A JP2002036607A JP2002036607A JP2003235822A JP 2003235822 A JP2003235822 A JP 2003235822A JP 2002036607 A JP2002036607 A JP 2002036607A JP 2002036607 A JP2002036607 A JP 2002036607A JP 2003235822 A JP2003235822 A JP 2003235822A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】心電信号として誤検出されたノイズ等に基づい
て作製された不適正な心電情報の報知を防止することが
できる心電情報報知システムを提供する。 【解決手段】浴槽B内に設置された心拍検出電極31、
32、33によって検出された、浴槽Bに浸かっている
入浴者の心電信号に基づいて、心電信号処理装置40が
入浴者の心電情報を作成し、風呂給湯器10の浴室用操
作リモコン20a及び台所用操作リモコン20bの表示
部22a、22bに表示するようになっている。心電信
号処理装置40は、マイクロコンピュータが擬似ノイズ
信号を第1フィルタ回路の入力側に強制的に出力し、マ
イクロコンピュータが、閾値を上回る信号レベルの擬似
ノイズ信号を検出することができた場合は、浴室用操作
リモコン20a等による心電情報の報知を強制的に停止
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、浴槽に浸かって
いる入浴者の心電情報を入浴者等に報知するための心電
情報報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平5−95921号公報に
開示されているように、浴槽に浸かっている入浴者の心
拍数等の心電情報を入浴者等に報知する心電情報報知シ
ステムが従来から提案されている。
【0003】この心電情報報知システムは、図4に示す
ように、浴槽Bに浸かっている入浴者の心電信号を検知
するために浴槽B内に設置される電極51と、この電極
51によって検出された入浴者の心電信号に基づいて、
心拍数等の心電情報を作成するCPU等からなる心電情
報作成部やこの心電情報作成部によって作成された心電
情報を表示する表示部等を備えた、浴室内に設置される
本体部52とから構成されており、心拍数等の入浴者自
身の心電情報が本体部52の表示部に連続的に表示され
るようになっている。従って、入浴者は、本体部52に
表示される心電情報に基づいて、自己の心臓の状態変化
を把握することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな心電情報報知システム50では、浴槽Bに湯水が貯
留されていない場合や、浴槽Bに湯水が貯留されていて
も、電極51が湯水に水没していないような場合は、電
極51間のインピーダンスが無限大になるので、電磁波
等の電気的ノイズが電極51や電極51に接続されてい
る信号線に重畳され易くなる。従って、上述したような
場合は、入浴者が浴槽Bに浸かっていないにも拘わら
ず、心電信号として誤検出されたノイズに基づいて心拍
数が演算され、表示部に不適正な心拍数等の心電情報が
表示されることになるので、使用者に不信感を与えると
いった問題がある。
【0005】そこで、この発明の課題は、心電信号とし
て誤検出されたノイズ等に基づいて作製された不適正な
心電情報の報知を防止することができる心電情報報知シ
ステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、請求項1にかかる発明は、浴槽に浸か
っている入浴者の心電信号を検出する、浴槽内に設置さ
れた電極と、この電極によって検出された心電信号を差
動増幅する差動増幅手段及び前記差動増幅手段によって
差動増幅された心電信号に基づいて所定の心電情報を作
成する心電情報作成機能を有する制御手段を備えた心電
信号処理装置と、この心電信号処理装置によって作成さ
れた入浴者の前記心電情報を報知する報知装置とを備え
た心電情報報知システムにおいて、所定の周波数の擬似
ノイズ信号を、前記差動増幅手段の入力ラインに強制的
に出力し、前記制御手段が、所定の信号レベルを上回る
前記擬似ノイズ信号を検出することができた場合は、前
記報知装置による心電情報の報知を強制的に停止するよ
うにしたのである。
【0007】以上のように構成された心電情報報知シス
テムでは、差動増幅手段の入力ラインに強制的に出力さ
れた所定の周波数の擬似ノイズ信号が、電極間の電位差
として検出され、制御手段に入力されることになるが、
浴槽に湯水が貯留されていない状態や浴槽に湯水が貯留
されていても、電極が湯水に水没していない状態では、
電極間のインピーダンスが無限大になるので、擬似ノイ
ズ信号によって生じる電極間の電位差が極端に大きくな
って、信号レベルの高い擬似ノイズ信号が制御手段に入
力されることになる。逆に、電極が湯水に水没した状態
では、電極間のインピーダンスが小さくなるので、擬似
ノイズ信号によって生じる電極間の電位差が極端に小さ
くなって、信号レベルの小さな擬似ノイズ信号として制
御手段に入力されることになる。
【0008】従って、この心電情報報知システムのよう
に、制御手段が、所定の信号レベルを上回る擬似ノイズ
信号を検出することができた場合は、電極が浴槽内の湯
水に水没していない状態であると判断することができる
ので、このような場合は、報知装置による心電情報の報
知を強制的に停止することによって、電極が浴槽内の湯
水に水没していないために、ノイズ等の影響を受け、心
電信号として誤検出されたノイズ等に基づいて作製され
た不適正な心電情報が報知されることを確実に防止する
ことができる。なお、心電信号処理装置が、特定の周波
数のノイズ等を除去するノイズ除去フィルタを備えてい
る場合、差動増幅手段の入力ラインに出力される擬似ノ
イズ信号は、そういったノイズ除去フィルタによって除
去されないような周波数に設定しておく必要があること
はいうまでもない。
【0009】また、この心電情報報知システムでは、上
述したように、制御手段に入力される擬似ノイズ信号の
信号レベルに基づいて、電極が浴槽内の湯水に水没して
いるか否かを判断するようにしているので、浴槽に別途
設けたレベルセンサ等によって浴槽内の湯水の水位を検
出することで、電極が浴槽内の湯水に水没しているか否
かを判断する場合に比べて、部品点数が少なくなり、同
等の機能を低コストで実現することができる。
【0010】また、電極と心電信号処理装置とを接続す
る信号線に結線不良や断線等がある場合は、心電信号の
検出回路のインピーダンスが大きくなるので、制御手段
に入力される擬似ノイズ信号の信号レベルが大きくな
り、浴槽内の湯水に電極が水没していない場合と同様
に、心電情報の報知が強制的に停止されることになる。
従って、システムの設置後に行われる試運転時に結線不
良や断線等がある場合や経年使用に伴って、結線部に接
触不良が発生したり、信号線に断線等が発生した場合に
ついても、そういった不具合を直ちに発見することがで
きるという効果もある。
【0011】また、請求項2にかかる発明の心電情報報
知システムのように、前記制御手段が前記擬似ノイズ信
号を生成して、前記差動増幅手段の入力ラインに強制的
に出力するようにしておくと、擬似ノイズ信号を生成し
て出力するためのノイズ信号出力手段を別途設ける必要
がないので、さらに、コストの削減を図ることができ
る。
【0012】また、請求項3にかかる発明の心電情報報
知システムのように、前記擬似ノイズ信号が、絶縁フィ
ルタを介して前記差動増幅手段の入力ラインに出力され
るようになっているものにあっては、電極によって検出
された心電信号が減衰することなく、確実に制御手段に
入力されるので、差動増幅手段の入力ラインに擬似ノイ
ズ信号を出力しない場合と同様の信頼性を確保すること
ができる。
【0013】また、請求項4にかかる発明の心電情報報
知システムのように、前記心電信号処理装置は、前記差
動増幅手段と前記制御手段との間に、前記差動増幅手段
によって差動増幅された心電信号に対して所定の周波数
帯のノイズを除去するノイズ除去手段を備えており、前
記差動増幅手段からの出力信号を、前記ノイズ除去手段
を介して前記制御手段に出力するメインラインと、前記
制御手段に直接出力するバイパスラインとを備えている
ものにあっては、メインラインを介して制御手段に入力
される、ノイズが除去された心電信号に基づいて心電情
報を作成し、バイパスラインを介して制御手段に入力さ
れる擬似ノイズ信号に基づいて電極が浴槽内の湯水に水
没しているか否かを判断するといった具合に、制御手段
が行う処理に応じて最適な信号を使い分けることができ
る。
【0014】特に、バイパスラインを介して入力される
擬似ノイズ信号に基づいて、電極が浴槽内の湯水に水没
しているか否かを判断すると、例えば、擬似ノイズ信号
の周波数が、ノイズ除去手段によって除去される所定の
周波数帯に設定されていても、擬似ノイズ信号が除去さ
れずに、制御手段に確実に入力されるので、擬似ノイズ
信号が周波数の制限を受けにくく、擬似ノイズ信号に対
する周波数選択の自由度が広がるという効果が得られ
る。
【0015】また、請求項5にかかる発明の心電情報報
知システムのように、前記制御手段が、所定の信号レベ
ルを上回る前記擬似ノイズ信号を検出することができな
かった場合は、前記差動増幅手段の入力ラインへの前記
擬似ノイズ信号の出力を一旦停止し、その後は、定期的
に前記擬似ノイズ信号を前記差動増幅手段の入力ライン
に出力しながら、前記制御手段が前記擬似ノイズ信号を
監視するようにしておくと、所定の信号レベルを上回る
擬似ノイズ信号を制御手段が検出することができない状
態、即ち、電極が浴槽内の湯水に水没している状態で
は、電極によって検出された心電信号に擬似ノイズ信号
が定期的に重畳されるだけであるので、擬似ノイズ信号
を常時出力する場合に比べて、心電情報を精度良く作成
することができ、しかも、浴槽内の湯水が排水され、電
極が浴槽内の湯水に水没しなくなると、擬似ノイズ信号
の出力時間間隔に相当する時間が経過するまでの間に、
その状態が検出され、心電情報の報知を確実に停止する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1に示すように、この心電情報報
知システム1は、浴室R内に設置された浴槽Bに対する
自動注湯機能や追焚機能の他、シャワーやカラン等への
給湯機能を備えた風呂追焚機能付給湯器(以下、風呂給
湯器という)10と、この風呂給湯器10を操作するた
めの操作手段として、浴室R及び台所に設置される浴室
用操作リモコン20a及び台所用操作リモコン20b
と、浴槽Bに浸かっている入浴者の心電信号を検出する
ために浴槽B内に設置される心拍検出電極31、32、
33と、これらの心拍検出電極31、32、33がそれ
ぞれ接続され、心拍検出電極31、32、33によって
検出された心電信号に基づいて、入浴者の心電情報を作
成する心電信号処理装置40とを備えており、浴室用操
作リモコン20a及び台所用操作リモコン20bが、心
電情報を報知するための報知装置として機能するように
なっている。なお、心電信号処理装置40と浴室用操作
リモコン20a及び台所用操作リモコン20bとが、風
呂給湯器10の端子台を介して、直流電圧に信号を重畳
して伝送する2芯線によって接続されている。
【0017】前記風呂給湯器10、前記浴室用操作リモ
コン20a及び台所用操作リモコン20bには、通信手
段であるシリアルインターフェースを介して相互に通信
可能なコントローラ11、21a、21bがそれぞれ搭
載されており、これらのコントローラ11、21a、2
1bが相互に連携をとりながら、風呂給湯器10の運転
動作を統括的に制御している。
【0018】また、浴室用操作リモコン20a及び台所
用操作リモコン20bは、風呂設定温度、給湯設定温度
等の風呂給湯器関連情報の他、入浴者の心拍数等の心電
情報を表示する表示部22a、22bをそれぞれ備えて
おり、浴室用操作リモコン20aまたは台所用操作リモ
コン20bのいずれか一方の運転スイッチをONする
と、これらの表示部22a、22bには、基本的に風呂
給湯器関連情報が表示されるが、心拍検出電極31、3
2、33によって入浴者の心電信号が検出されると、心
電情報の表示を自動的に開始し、入浴者の心電信号が検
出できなくなると、心電情報の表示を自動的に停止して
風呂給湯器関連情報の表示に切り替わるようになってい
る。なお、こういった表示動作が行われるのは、自動表
示モードに設定されている場合であって、入浴者の操作
によって心電信号の表示を開始または停止させる手動表
示モードに設定することも可能である。
【0019】一対の心拍検出電極31、32は、浴槽B
に浸かった入浴者の心臓を挟むように、浴槽Bにおける
一端側の左右両側壁に、残りの心拍検出電極(中性点)
33は、浴槽Bに浸かった入浴者の足元側(他端側)に
おける浴槽Bの側壁にそれぞれ設置されており、各心拍
検出電極31、32、33は、浴槽Bに貯留された湯水
を介して入浴者の心電信号が検出されるように、所定の
高さ位置に設置されている。
【0020】前記心電信号処理装置40は、通信手段で
あるシリアルインターフェースを介して、浴室用操作リ
モコン20aや台所用操作リモコン20bに通信可能に
接続されており、この心電信号処理装置40によって算
出された、1分間当りの心拍数が、所定の時間間隔(例
えば、2秒間隔)で浴室用操作リモコン20aや台所用
操作リモコン20bのコントローラ21a、21bに送
信されるようになっている。
【0021】この心電信号処理装置40は、図2に示す
ように、心拍検出電極31、32、33がそれぞれ接続
され、心拍検出電極31、32、33によって検出され
た心電信号から周波数の高いインパルスノイズを除去す
る第1フィルタ回路41と、この第1フィルタ回路41
によってノイズが除去された心電信号を増幅する差動増
幅回路42と、この差動増幅回路42によって増幅され
た心電信号から電源周波数以上のノイズを除去する第2
フィルタ回路43と、この第2フィルタ回路43によっ
てノイズが除去された心電信号を再度増幅する増幅回路
44と、この増幅回路44によって増幅された心電信号
に基づいて1分間当りの心拍数を算出するマイクロコン
ピュータ45とを備えており、このマイクロコンピュー
タ45が、入力された心電信号に基づいて1分間当りの
心拍数を算出し、この心拍数をシリアルインターフェー
ス(I/F)46を介して浴室用操作リモコン20aや
台所用操作リモコン20bのコントローラ21a、21
bに送信するようになっている。
【0022】前記マイクロコンピュータ45は、上述し
たように、心拍検出電極31、32、33によって検出
された心電信号に基づいて1分間当りの心拍数を算出す
るだけではなく、浴槽Bに設置された心拍検出電極3
1、32、33が浴槽B内に貯留されている湯水に水没
しているか否かを自動的に検出し、心拍検出電極31、
32、33が湯水に水没していない場合は、心電情報の
報知を強制的に停止するようになっている。
【0023】前記マイクロコンピュータ45は、信号レ
ベルが心電信号の1/10以下で、心電信号に類似する
周波数の擬似ノイズ信号を作成し、この擬似ノイズ信号
を、絶縁フィルタ47を介して、第1フィルタ回路41
の入力側、即ち、心拍検出電極32と第1フィルタ回路
41との接続ラインに強制的に出力するようになってお
り、絶縁フィルタ47の存在によって、心拍検出電極3
1、32、33によって検出された心電信号が減衰しな
いようになっている。
【0024】第1フィルタ回路41の入力側に出力され
た擬似ノイズ信号は、上述したように、心電信号に類似
する周波数を有しているので、心電信号と同様に、第1
フィルタ回路41、差動増幅回路42、第2フィルタ回
路43、増幅回路44を介してマイクロコンピュータ4
5に入力されるが、浴槽Bに貯留された湯水に心拍検出
電極31、32、33が水没しているときと、浴槽Bに
湯水が貯留されていないか、または、浴槽Bに湯水が貯
留されていても、湯水に心拍検出電極31、32、33
が水没していないときとでは、マイクロコンピュータ4
5に入力される擬似ノイズ信号の信号レベルが大きく異
なっている。
【0025】即ち、浴槽Bに貯留された湯水に心拍検出
電極31、32、33が水没しているときは、導電性に
優れた湯水を介して心拍検出電極31、32同士が接続
されているので、心拍検出電極31、32間のインピー
ダンスが小さくなり、擬似ノイズ信号によって生じる心
拍検出電極31、32間の電位差も小さく、心電信号の
1/10程度の信号レベルの低い擬似ノイズ信号がマイ
クロコンピュータ45に入力されることになるが、心拍
検出電極31、32、33が湯水に水没していないとき
は、心拍検出電極31、32間のインピーダンスが無限
大になり、擬似ノイズ信号によって生じる心拍検出電極
31、32間の電位差が極端に大きくなって、信号レベ
ルが極端に高い擬似ノイズ信号がマイクロコンピュータ
45に入力されることになる。
【0026】従って、この心電信号処理装置40では、
心拍検出電極31、32、33が湯水に水没している状
態でマイクロコンピュータ45に入力される擬似ノイズ
信号の信号レベルと、心拍検出電極31、32、33が
湯水に水没していない状態でマイクロコンピュータ45
に入力される擬似ノイズ信号の信号レベルとの中間値を
閾値に設定し、この閾値を上回る信号レベルの擬似ノイ
ズ信号がマイクロコンピュータ45に入力されるとき
は、心拍検出電極31、32、33が湯水に水没してい
ない状態であると判断し、この閾値を下回る信号レベル
の擬似ノイズ信号がマイクロコンピュータ45に入力さ
れるときは、心拍検出電極31、32、33が湯水に水
没している状態であると判断するようになっている。
【0027】そして、心拍検出電極31、32、33が
湯水に水没していない状態であるとマイクロコンピュー
タ45が判断した場合は、心拍検出電極31、32、3
3によって心電信号が検出されると、この心電信号に基
づいて心拍数を算出した後、浴室用操作リモコン20a
や台所用操作リモコン20bのコントローラ21a、2
1bに送信し、それぞれの表示部22a、22bに心拍
数を自動表示させるようになっている。なお、この状態
で検出された心電信号には、擬似ノイズ信号が重畳され
ているが、上述したように、その信号レベルが心電信号
の信号レベルの1/10程度であるので、擬似ノイズ信
号が算出された心拍数に影響を及ぼすことはない。
【0028】一方、心拍検出電極31、32、33が湯
水に水没していない状態であるとマイクロコンピュータ
45が判断した場合は、入浴者が浴槽Bに浸かっていな
いと想定され、しかも、この状態では適正な心電信号を
検出することができないので、擬似ノイズ信号に基づい
て意味のない心拍数が算出されたとしても、その不適正
な心拍数を、浴室用操作リモコン20aや台所用操作リ
モコン20bのコントローラ21a、21bに送信しな
いようになっており、心拍検出電極31、32、33が
湯水に水没していない状態では、浴室用操作リモコン2
0aや台所用操作リモコン20bの表示部22a、22
bに心電情報(心拍数)が表示されないようになってい
る。
【0029】以上のように、この心電情報報知システム
1では、心電信号処理装置40を構成しているマイクロ
コンピュータ45が第1フィルタ回路41の入力側に擬
似ノイズ信号を強制的に出力し、予め定められた閾値を
上回る信号レベルの擬似ノイズ信号をマイクロコンピュ
ータ45が検出することができた場合は、心拍検出電極
31、32、33が浴槽B内の湯水に水没していない状
態であると判断し、心電情報の報知を強制的に停止する
ようにしたので、心拍検出電極31、32、33が浴槽
B内の湯水に水没していないために、心拍検出電極3
1、32、33や心拍検出電極31、32、33に接続
される信号線等に電磁波等のノイズが重畳し、心電信号
として誤検出されたノイズ等に基づいて作製された不適
正な心電情報が報知されることを確実に防止することが
できる。
【0030】また、この心電情報報知システム1では、
上述したように、マイクロコンピュータ45に入力され
る擬似ノイズ信号の信号レベルに基づいて、心拍検出電
極31、32、33が浴槽B内の湯水に水没しているか
否かを判断するようにしているので、浴槽に別途設けた
レベルセンサ等によって浴槽内の湯水の水位を検出する
ことで、電極が浴槽内の湯水に水没しているか否かを判
断する場合に比べて、部品点数が少なくなり、同等の機
能を低コストで実現することが可能となる。
【0031】また、心拍検出電極31、32、33と心
電信号処理装置40とを接続する信号線に結線不良や断
線等がある場合は、心拍検出電極31、32、33が浴
槽B内の湯水に水没していない場合と同様に、心電信号
の検出回路のインピーダンスが大きくなるので、マイク
ロコンピュータ45に入力される擬似ノイズ信号の信号
レベルが大きくなり、心電情報の報知が強制的に停止さ
れることになる。従って、システムの試運転を行う際に
結線不良や断線等がある場合や経年使用に伴って、結線
部に接触不良が発生したり、信号線に断線等が発生した
場合についても、そういった不具合を直ちに発見するこ
とができるという効果もある。
【0032】また、この心電情報報知システム1では、
心電信号処理装置40を構成しているマイクロコンピュ
ータ45が擬似ノイズ信号を生成して、第1フィルタ回
路41の入力側に強制的に出力するようになっているの
で、擬似ノイズ信号を生成して出力するためのノイズ信
号出力手段を別途設ける必要がなく、さらに、システム
全体のコストの削減を図ることができる。
【0033】なお、上述した実施形態では、第1フィル
タ回路41の入力側に出力された擬似ノイズ信号は、心
電信号と同様に、第1フィルタ回路41、差動増幅回路
42、第2フィルタ回路43及び増幅回路44を介して
マイクロコンピュータ45に入力されるようになってい
るが、これに限定されるものではなく、例えば、図3に
示す心電信号処理装置40aのように、差動増幅回路4
2からの出力信号を、第2フィルタ回路43及び増幅回
路44を介してマイクロコンピュータ45に出力するメ
インラインと、マイクロコンピュータ45に直接出力す
るバイパスラインとを備えた構成を採用すると、メイン
ラインを介してマイクロコンピュータ45に入力され
る、電源周波数以上のノイズが除去された心電信号に基
づいて心電情報を作成し、バイパスラインを介してマイ
クロコンピュータ45に入力される擬似ノイズ信号に基
づいて、心拍検出電極31、32、33が浴槽B内の湯
水に水没しているか否かを判断するといった具合に、マ
イクロコンピュータ45が行う処理に応じて最適な信号
を使い分けることができる。
【0034】特に、バイパスラインを介して入力される
擬似ノイズ信号に基づいて、心拍検出電極31、32、
33が浴槽B内の湯水に水没しているか否かを判断する
と、例えば、擬似ノイズ信号の周波数が、第2フィルタ
回路43によって除去される電源周波数以上に設定され
ていても、擬似ノイズ信号がマイクロコンピュータ45
に確実に入力されるので、上述した実施形態のように、
擬似ノイズ信号の周波数を心電信号に類似した周波数に
設定する必要がなくなり、擬似ノイズ信号に対する周波
数選択の自由度が広がるという効果が得られる。
【0035】また、上述した実施形態では、第1フィル
タ回路41の入力側に、擬似ノイズ信号を常時出力する
ようにしているが、これに限定されるものではなく、例
えば、マイクロコンピュータ45が、閾値を上回る信号
レベルの擬似ノイズ信号を検出することができなかった
場合は、擬似ノイズ信号の出力を一旦停止し、その後
は、定期的に擬似ノイズ信号を出力しながら、マイクロ
コンピュータ45が擬似ノイズ信号を監視するようにし
ておくと、心拍検出電極31、32、33が浴槽B内の
湯水に水没している状態では、心拍検出電極31、3
2、33によって検出された心電信号に擬似ノイズ信号
が定期的に重畳されるだけであるので、擬似ノイズ信号
を常時出力するようにしている心電情報報知システム1
に比べて、心電情報を精度良く作成することができ、し
かも、浴槽B内の湯水が排水され、心拍検出電極31、
32、33が浴槽B内の湯水に水没しなくなると、擬似
ノイズ信号の出力時間間隔に相当する時間が経過するま
での間に、その状態が検出され、心電情報の報知を確実
に停止することができる。
【0036】また、上述した実施形態では、擬似ノイズ
信号を第1フィルタ回路41の入力側に出力するように
しているが、これに限定されるものではなく、差動増幅
回路42の入力側に出力することも可能である。
【0037】また、上述した実施形態では、心拍数等の
心電情報を、浴室用操作リモコン20a及び台所用操作
リモコン20bの表示部22a、22bに表示するよう
にしているが、これに限定されるものではなく、音声等
を用いて入浴者等に報知することも可能である。
【0038】また、上述した実施形態では、風呂給湯器
関連情報と心電情報を、風呂給湯器10の操作手段であ
る浴室用操作リモコン20a及び台所用操作リモコン2
0bの表示部22a、22bに表示させるようになって
いるが、これに限定されるものではなく、専用の表示装
置等の報知装置を設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる心電情報報知システムの一実
施形態を示す概略構成図である。
【図2】同上の心電情報報知システムにおける心電信号
処理装置を示すブロック図である。
【図3】他の実施形態である心電情報報知システムにお
ける心電信号処理装置を示すブロック図である。
【図4】従来の心電情報報知システムを示す概略構成図
である。
【符号の説明】
1 心電情報報知システム 10 風呂追焚機能付給湯器 11 コントローラ 20a 浴室用操作リモコン(報知装置) 20b 台所用操作リモコン(報知装置) 21a、21b コントローラ 22a、22b 表示部 31、32、33 心拍検出電極(電極) 40、40a 心電信号処理装置 42 差動増幅回路(差動増幅手段) 43 第2フィルタ回路(ノイズ除去手段) 45 マイクロコンピュータ(制御手段) 47 絶縁フィルタ B 浴槽 R 浴室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D005 FA00 2D032 AA00 4C027 AA02 BB00 CC01 FF02 GG16 GG18 KK03 4C094 AA01 DD14 EE20 FF18 GG12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を
    検出する、浴槽内に設置された電極と、 この電極によって検出された心電信号を差動増幅する差
    動増幅手段及び前記差動増幅手段によって差動増幅され
    た心電信号に基づいて所定の心電情報を作成する心電情
    報作成機能を有する制御手段を備えた心電信号処理装置
    と、 この心電信号処理装置によって作成された入浴者の前記
    心電情報を報知する報知装置とを備えた心電情報報知シ
    ステムにおいて、 所定の周波数の擬似ノイズ信号を、前記差動増幅手段の
    入力ラインに強制的に出力し、 前記制御手段が、所定の信号レベルを上回る前記擬似ノ
    イズ信号を検出することができた場合は、前記報知装置
    による心電情報の報知を強制的に停止するようにしたこ
    とを特徴とする心電情報報知システム。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が前記擬似ノイズ信号を生
    成して、前記差動増幅手段の入力ラインに強制的に出力
    するようになっている請求項1に記載の心電情報報知シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記擬似ノイズ信号が、絶縁フィルタを
    介して前記差動増幅手段の入力ラインに出力されるよう
    になっている請求項1または2に記載の心電情報報知シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記心電信号処理装置は、前記差動増幅
    手段と前記制御手段との間に、前記差動増幅手段によっ
    て差動増幅された心電信号に対して所定の周波数帯のノ
    イズを除去するノイズ除去手段を備えており、 前記差動増幅手段からの出力信号を、前記ノイズ除去手
    段を介して前記制御手段に出力するメインラインと、前
    記制御手段に直接出力するバイパスラインとを備えてい
    る請求項1、2または3に記載の心電情報報知システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、所定の信号レベルを上
    回る前記擬似ノイズ信号を検出することができなかった
    場合は、前記差動増幅手段の入力ラインへの前記擬似ノ
    イズ信号の出力を一旦停止し、その後は、定期的に前記
    擬似ノイズ信号を前記差動増幅手段の入力ラインに出力
    しながら、前記制御手段が前記擬似ノイズ信号を監視す
    るようにした請求項1、2、3または4に記載の心電情
    報報知システム。
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