JP2003232449A - 膨張式弾性シール装置および膨張式弾性シール装置を使用したプラズマディスプレイパネル製造用パネル排気ヘッド装置 - Google Patents

膨張式弾性シール装置および膨張式弾性シール装置を使用したプラズマディスプレイパネル製造用パネル排気ヘッド装置

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JP2003232449A
JP2003232449A JP2002029333A JP2002029333A JP2003232449A JP 2003232449 A JP2003232449 A JP 2003232449A JP 2002029333 A JP2002029333 A JP 2002029333A JP 2002029333 A JP2002029333 A JP 2002029333A JP 2003232449 A JP2003232449 A JP 2003232449A
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JP
Japan
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hole
elastic member
elastic seal
seal device
support member
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JP2002029333A
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English (en)
Inventor
Akira Ueda
田 彰 上
Hideki Tateiwa
岩 秀 樹 立
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Nippon Valqua Industries Ltd
Shinko Seiki Co Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Shinko Seiki Co Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラズマディスプレイパネルの量産化に寄与す
る膨張式弾性シール装置および膨張式弾性シール装置を
使用したプラズマディスプレイパネル製造用パネル排気
ヘッド装置を提供する。 【解決手段】サポート部材22内に装着される弾性体部
材21の貫通孔23は、中央領域Aから両端部に近づく
にしたがって、次第に径を大きく形成し、サポート部材
22との間に、圧力室16を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は膨張式弾性シール装
置および膨張式弾性シール装置を使用したプラズマディ
スプレイパネル製造用パネル排気ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)
を製造するには、先ず、図5に示したように、前面基板
1と後面基板2とを互いに対向配置して、これら前面基
板1と後面基板2との外周部にペースト状の封着材4を
充填し、さらに両基板1,2間をクリップなどの治具を
用いて固定することにより、封着材4に適当な押圧力を
加えるとともに、この状態から炉内において400〜5
00℃程度の高温状態を維持しながら焼成して、基板
1,2間をこの封着材4で互いに接着させてプラズマデ
ィスプレイパネル組立体3を構成している。なお、この
工程の中でチップ管と称されるガラス管5が後面基板2
の孔2aに接続される。そして、後にこのチップ管を介
して、ゲッターと称される不純ガスの吸着部材を導入し
たり、ネオンなどからなる封入ガスの封入が行われるこ
とになる。
【0003】ところで、このように封着や排気などを、
炉内で連続的に行う場合、プラズマディスプレイパネル
組立体3に、パネル排気ヘッド装置を炉内で接続しなけ
ればならない。また、高温炉内において排気ヘッド装置
のシール材を保護するためには、冷却水で水冷しなけれ
ばならない。よって、排気ヘッド部分の構造が複雑化
し、排気管への外力的影響と排気管取付部への熱的影響
が大きくなり、排気処理を効率的に行う上での歩留まり
を左右している。そのため、プラズマディスプレイパネ
ルの分野では、排気ヘッド装置の設計とチップ管の固定
構造とシール材の選択が重要な要素となっている。
【0004】図6は、このような不純ガスの排出および
封入ガスの導入などを炉内で行うために使用されている
従来のパネル排気ヘッド装置を示したものである。この
パネル排気ヘッド装置6では、有底筒状のヘッド装置本
体12の下端に排気管13が接続され、この排気管13
は、図示しない真空ポンプに接続されている。また、パ
ネル排気ヘッド装置本体12内に、上記したプラズマデ
ィスプレイパネル組立体3に一端が接続されたガラス管
5の他端部が挿入されている。そして、下方の排気管1
3から真空引きすることにより、プラズマディスプレイ
パネル組立体3の内部に残存する不純ガスなどが吸引排
気される。
【0005】このような構成からなるパネル排気ヘッド
装置6では、ヘッド装置本体12に形成された案内通路
7内にOリング8が収容され、このOリング8内に、ガ
ラス管5の他端部が挿入され、さらに蓋体9がヘッド装
置本体12の開口端にねじ結合されることにより、Oリ
ング8がパッキン押さえ11の押圧力で変形し、ガラス
管5にOリング8が強固に押しつけられるようになって
いる。なお、冷却水循環ホース14を介してウォーター
ジャケット15内に冷却水を循環供給することにより、
Oリング8等を適宜な温度に冷却している。
【0006】ところで、このような従来のパネル排気ヘ
ッド装置6では、ガラス管5をOリング8内に挿入して
ガラス管5の外周をシールする構造であるため、ガラス
管5をガラス管5より小径のOリング8内に挿入する作
業の中で、ガラス管5が割れてしまうことがままあっ
た。したがって、このような構造では、ガラス管5の挿
入あるいは締付を自動化することが困難で量産体制を遅
らせる原因になっていた。
【0007】そこで、本出願人によって、特開2001
−254836号公報に開示されているように、ガラス
管の割れを防止した膨張式弾性シール装置およびこの膨
張式弾性シール装置を使用したプラズマディスプレイパ
ネル製造用パネル排気ヘッド装置が提案されている。こ
れを図7、図8に示した。図7、図8に示したように、
先に出願された膨張式弾性シール装置30は、略筒状の
弾性体部材21と、この弾性体部材21の外周面に嵌合
された筒状のサポート部材22とからなるもので、両者
間の空気溜まり28内に空気導入孔27から圧縮空気を
導入すれば、弾性体部材21の筒状部分が径内方に膨出
するので、予め弾性体部材21の貫通孔内にガラス管5
などを挿入しておけば、この変形により、ガラス管5を
支持することが可能にされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな膨張式弾性シール装置30を使用したプラズマディ
スプレイパネル製造用排気ヘッド装置50であっても、
ガラス管5の角度のズレに対する許容範囲が充分でな
く、ガラス管5を挿入する際に、入口45から案内通路
35に向かって真っ直ぐに挿入しないと、このガラス管
5が内部の壁面に衝突してしまう虞があり、割れてしま
うことがないとはいえない。
【0009】また、排気ヘッド装置50は、プラズマデ
ィスプレイパネルに複数直立するガラス管5の個々にセ
ットされるが、個々のガラス管5の位置関係自体のバラ
ツキや、プラズマディスプレイパネルの位置決め装置の
精度の問題から生じる位置決め誤差に対応するには、ま
だ不十分であった。本発明は、上記実状に鑑み、ガラス
管の挿入時における破損を可及的に防止し、プラズマデ
ィスプレイパネルの量産化に寄与する膨張式弾性シール
装置および膨張式弾性シール装置を使用したプラズマデ
ィスプレイパネル製造用パネル排気ヘッド装置を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る膨張式弾性シール装置は、軸芯部分に貫
通孔を備え、その貫通孔の内壁の一部に被シール体を押
圧する押圧部を有する一方、胴部外周部分に環状凹部を
備えた変形自在な弾性体部材と、軸芯部分に貫通孔を備
え、その貫通孔と略直交する方向に空気導入孔を形成し
た略円筒状のサポート部材と、を備え、前記サポート部
材の内周側に前記弾性体部材が支持された状態で前記弾
性体部材の外周面と前記サポート部材の内周面との間に
圧力室が画成され、前記サポート部材の前記空気導入孔
から前記圧力室内に空気が導入されて、前記圧力室が拡
張された際に、予め前記弾性体部材の内方に挿入されて
いるガラス管等の被シール体が、前記弾性体部材の押圧
部により押圧され、移動不能に支持されるようにした膨
張式弾性シール装置において、前記弾性体部材の前記貫
通孔は、中央領域から一端開口および他端開口の両端部
に近づくにしたがって次第に径が大きく形成されている
ことを特徴としている。
【0011】このような構成による本発明によれば、ガ
ラス管をOリング内に挿入する必要がないとともに、ガ
ラス管の径よりこれを受け入れる弾性体部材の径の方が
充分に広く形成されているので、ガラス管を装着する際
に、ガラス管が傾いて挿入されたとしても、そのガラス
管の割れを防止することができる。ここで、前記弾性体
部材に形成された貫通孔は、中央領域が筒状に形成さ
れ、さらにこの筒状部から一端開口および他端開口に近
づくにしたがって、テーパ状に形成されていることが好
ましい。
【0012】このような構造であれば、ガラス管のサポ
ート部材の壁面等への衝突を可及的に少なくすることが
できる。また、前記弾性体部材は、その軸芯を中心に、
対称形に形成されていることが好ましい。このような構
成であれば、他の部材などに組み付ける際に弾性体部材
の方向性がなくなるので、使い勝手が良くなる。
【0013】また、本発明に係るプラズマディスプレイ
パネル製造用パネル排気ヘッド装置は、前面基板と後面
基板とからなるプラズマディスプレイパネル組立体の内
部空間に接続された真空排気するためのガラス管を挿入
する案内通路を有するパネル排気ヘッド装置本体と、前
記パネル排気ヘッド装置本体に結合される蓋体と、軸芯
部分に貫通孔を有する変形自在な膨張式弾性シール装置
とを備えたプラズマディスプレイパネル製造用パネル排
気ヘッド装置であって、前記膨張式弾性シール装置は、
軸芯部分に貫通孔を備え、その貫通孔の内壁の一部に被
シール体を押圧する押圧部を有する一方、胴部外周部分
に環状凹部を備えた変形自在な弾性体部材と、軸芯部分
に貫通孔を備え、その貫通孔と略直交する方向に空気導
入孔を形成した略円筒状のサポート部材と、を備え、前
記サポート部材の内周側に前記弾性体部材が支持された
状態で前記弾性体部材の外周面と前記サポート部材の内
周面との間に圧力室が画成され、前記サポート部材の前
記空気導入孔から前記圧力室内に空気が導入されて、前
記圧力室が拡張された際に、予め前記弾性体部材の内方
に挿入されているガラス管等の被シール体が、前記弾性
体部材の押圧部により押圧され、移動不能に支持され、
さらに、前記弾性体部材の前記貫通孔は、中央領域から
一端開口および他端開口の両端部に近づくにしたがって
次第に径が大きく形成されたものであり、この膨張式弾
性シール装置が、前記パネルヘッド装置本体の前記案内
通路内に装着されていることを特徴としている。
【0014】このような構成によれば、ガラス管をOリ
ング内に押し込む必要もないので、ガラス管の割れ易い
機会を少なくすることができる。また、弾性体部材とサ
ポート部材との間に予め圧力室用の空間が確保されてい
るので、仮に若干の傾きが生じたとしても、その傾き分
を圧力室の空間で吸収することができ、これによりガラ
ス管と、サポート部材との衝突を少なくすることがで
き、ガラス管の割れが防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施例につい
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施
例に係る膨張式弾性シール装置を示したものである。本
実施例の膨張式弾性シール装置20は、ゴム等からなる
弾性変形可能な弾性体部材21と、この弾性体部材21
に一体的に組み付けられるサポート部材22とを具備し
ている。
【0016】弾性体部材21は、略筒状で、軸芯部分に
貫通孔23が形成されるとともに胴部外周部分に環状凹
部24が形成され、また、両端部に円盤状のフランジ部
25,26が形成されている。このような弾性体部材2
1は、その軸芯Sを中心に対称形に形成されている。ま
た、軸芯Sと直交する方向にも対称形に形成されてい
る。
【0017】弾性体部材21の中央領域Aは、筒状に形
成され、この筒状部Aから一方のフランジ部25側およ
び他方のフランジ部26側に近づくにしたがって、貫通
孔23は拡開して形成されている。すなわち、開口端部
分B、Cは、テーパ状に形成されている。このような弾
性体部材21は、柔軟で変形自在なゴム、エラストマー
から形成されることが好ましい。
【0018】すなわち、弾性体部材21は、高温炉内で
使用されるので、耐熱性、低不純物性が要求されること
から、フッ素ゴム(FKM)や、パーフルオロエラスト
マー、シリコンゴムなどを用いることが望ましいが、特
に限定はない。ただし、使用継続により、ガラス管など
の被シール体にゴムが付着する場合があるため、弾性体
部材21の成形後にフッ素系ポリマー、シリコン系ポリ
マー等による表面処理などの非粘着性処理を施したり、
非粘着性フッ素ゴム(フッ素ゴムの配合により非粘着化
を図ったもの)により成形したものが望ましい。特に、
本発明では、ガラス管などの被シール体が弾性体部材2
1と接触しながら、所定の位置まで挿入される場合が多
いため、弾性体部材21は粘着せず、かつある程度の滑
り易さがあった方が好ましい。
【0019】一方、サポート部材22は、軸芯部分に貫
通孔10を備え、全体は略筒状に形成されている。ま
た、サポート部材22は、剛性のある金属などから形成
されている。さらに、サポート部材22には、空気を導
入するための空気導入孔27が半径方向に1ないし複数
個形成されている。このような弾性体部材21とサポー
ト部材22とは、先ず、弾性体部材21を圧縮変形させ
てサポート部材22の貫通孔10内に挿入し、弾性体部
材21のフランジ部25,26に形成された内方突起2
5a,26aを、サポート部材22の両端部に形成され
た段部22b、22cに係止させることにより、これら
が一体に組み付けられる。なお、実施例では、両者間
は、接着剤などにより接着されていないが、部分的に接
着することもできる。
【0020】このような膨張式弾性シール装置20で
は、サポート部材22の内周面22aと、弾性体部材2
1の外周面21bとは、図1に示したように常に離反し
ており、これにより、両者間に断面台形状の圧力室16
が画成されている。したがって、膨張式弾性シール装置
20では、後にサポート部材22の空気導入孔27から
圧力室16内に空気が導入されると、この台形状の空間
が膨らむようになり、特に、中央領域の筒状部Aが内方
に押圧される。これにより、その内方に収容されるガラ
ス管等の被シール部材がシールされることになる。
【0021】本実施例による膨張式弾性シール装置20
は上記のように構成されているが、このシール装置20
は、例えば、プラズマディスプレイパネル製造用パネル
排気ヘッド装置に好ましく使用される。図2はこの膨張
式弾性シール装置20が採用されたプラズマディスプレ
イパネル製造用パネル排気ヘッド装置を示したものであ
る。
【0022】プラズマディスプレイパネル製造用排気ヘ
ッド装置60は、軸芯部にガラス管40の案内通路35
が形成された有底筒状の排気ヘッド装置本体31と、こ
の排気ヘッド装置本体31の開口端にネジ結合される蓋
体32と、排気ヘッド装置本体31の底部に形成された
中央貫通孔31aに、例えば溶接で固定される接続管4
1とを有している。また、排気ヘッド装置本体31内に
は、冷却水を貯留循環するためのウォータージャケット
33が形成されるため、装置本体31は複数の分割体か
ら構成されている。このようにウォータージャケット3
3に冷却水を供給することにより、例えば、パネル内排
気時などに高温になっても、弾性体部材21を外側から
冷却することができる。また、ガラス管40が挿入され
る装置本体31の挿入側開口部には、中央部が突出した
平板形状のパッキン押さえ34が圧入され、このパッキ
ン押さえ34にもガラス管40を挿通できる孔34aが
形成されている。なお、この孔34aも外方に拡開して
テーパ状に形成され、その開口縁が蓋体32の開口32
aと連続している。
【0023】また、このパッキン押さえ34と装置本体
31との間には、Oリング36が介装され、さらに、こ
のパッキン押さえ34の内方に、本実施例の膨張式弾性
シール装置20が収容されている。なお、膨張式弾性シ
ール装置20が排気ヘッド装置本体31とパッキン押え
34との間に収容されると、弾性体部材21は両端部に
フランジ部25,26を備えた略筒状であるため、排気
ヘッド装置本体31の有底筒状の収容部内に密に嵌りこ
み、その状態で蓋体32によって固定される。したがっ
て、膨張式弾性シール装置20は、脱着も容易であり、
保守が簡便になる。
【0024】このようなパネル排気ヘッド装置60で
は、蓋体32の開口32a側からガラス管40を挿入す
る以前は、圧力室16内に未だ空気が導入されていない
ため、弾性体部材21は、中央部を中心に柔軟で変形可
能な状態にある。したがって、ガラス管40の径にバラ
ツキがあったとしても、そのガラス管40を弾性体部材
21の内方に余裕をもって収容することができる。しか
も、ガラス管40が若干傾いて挿入された場合に、ガラ
ス管40が弾性体部材21に衝突したとしても、弾性体
部材21の方が変形するので、ガラス管40をそのまま
内方にまで案内することができる。そして、ガラス管4
0が所定位置まで挿入されたら、これに続いて、空気導
入管43を介して圧力室16内に空気を導入する。する
と、弾性体部材21の中央領域A、すなわち押圧部44
が内方に膨出するので、ガラス管40の外周面をシール
することができる。
【0025】したがって、このガラス管40に予め接続
された図外のプラズマディスプレイパネル組立体内の不
純ガスを接続管41を介して矢印方向に排気することが
できる。なお、図3はガラス管40が若干傾いて挿入さ
れた場合のガラス管40の移動軌跡を示したものであ
る。本実施例によれば、同図に示したように、そのガラ
ス管40は、サポート部材22の内壁面に衝突しない
で、所定位置まで案内することができる。よって、ガラ
ス管40の損傷を防ぐことができる。
【0026】なお、表1、表2は、本実施例による膨張
式弾性シール装置20と、従来の膨張式弾性シール装置
30とのシール性を比較するための実験結果である。従
来品は図8の装置で、改良品は図2の装置で行なった。
表1は、真っ直ぐに挿入した場合のシールテスト、表2
は、傾いて挿入された場合のシールテストの結果であ
る。この実験に使用した試料では、サポート部材22の
内径Dは、12.5mmで、パッキン押さえ34の孔3
4aの内径は、10mmである。さらに、弾性体部材2
1の押圧部44の内径は、5.4mmに設定した。ま
た、従来品の弾性体部材の材料として汎用のFKMを使
用し、本実施例の改良品では、弾性体部材として非粘着
のFKMを使用した。また、サポート部材は、従来例が
SUS304であるのに対し、実施例では、アルミ合金
のA2017BE−T4を使用した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表1に示したように、本実施例によれば、
ガラス管の径がφ3.8〜φ5のいずれの太さであると
しても、ガラス管が真っ直ぐに挿入された場合は、0.
3MPa以上の供給圧力であれば、全てシール性が良好
であった。したがって、本実施例では、ガラス管の径が
異なる場合にもシール性が有効であることが確認され
た。これに対し、従来例の場合は、ガラス管の径がφ
4.5とφ5の場合は、0.3MPa以上の圧力であれ
ば、シール性が確保できるものの、φ4.1とφ3.8
の細いガラス管の場合は、0.3MPaの高い圧力が供
給されても、シール性が確保できなかった。
【0030】また、表2からわかるように、本実施例に
よれば、ガラス管40の挿入方向に対する傾きは、3°
〜10°まで傾いて挿入されたとしても、0.3MPa
以上の供給圧力があれば、シール性が確保できた。これ
に対し、従来例では、3°以上傾いて挿入されると、
0.3MPa以上の供給圧力が加えられても、シール性
が確保できなかった。
【0031】このように、本実施例では、ガラス管の径
が細くても、またガラス管が傾いて挿入されたとして
も、シール性が良好であることが確認された。以上、本
発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施
例に何ら限定されない。例えば、上記実施例では、弾性
体部材21は、その中央領域Aが筒状に形成されている
が、図4に示した弾性体部材70のように、半断面が半
球状に形成されていても良い。このような弾性体部材7
0であっても、中央領域の丸く膨出した押圧部72によ
りガラス管40を確実にシールすることができ、前記実
施例と同様の作用効果を奏することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る膨張
式弾性シール装置では、ガラス管の装着時にガラス管に
損傷を与えず、また径の異なるガラス管を有効にシール
することができるとともに、仮にガラス管が傾いて挿入
されたとしても、ガラス管の損傷を防止することができ
る。
【0033】また、本発明に係る膨張式弾性シール装置
をプラズマディスプレイパネル製造用パネル排気ヘッド
装置に適用すれば、径の異なるガラス管を良好にシール
することができ、また、ガラス管が若干傾いて装着され
たとしても、挿入時におけるガラス管の破損を防止する
ことができる。さらに、炉内で行われるプラズマディス
プレイパネル組立体の封着、ガス排気など、今まで自動
化を行う上での障害になっていた一連の作業を自動化す
ることができ、プラズマディスプレイパネルの量産化に
寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による膨張式弾性シール装置
の断面図である。
【図2】同実施例による膨張式弾性シール装置が具備さ
れたパネル排気ヘッド装置の断面図である。
【図3】同実施例の膨張式弾性シール装置においてガラ
ス管が傾いて挿入されたときの状態を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例による弾性体部材の断面図
である。
【図5】プラズマディスプレイパネル組立体の構造を示
す断面図である。
【図6】従来のパネル排気ヘッド装置の断面図である。
【図7】従来の膨張式弾性シール装置の断面図である。
【図8】さらに他の従来のパネル排気ヘッド装置の断面
図である。
【符号の説明】
1 前面基板 2 後面基板 3 プラズマディスプレイ組立体 10 貫通孔 16 圧力室 20 膨張式弾性シール装置 21b 外周面 21 弾性体部材 22 サポート部材 22a 内周面 23 貫通孔 24 環状凹部 27 空気導入孔 31 パネル排気ヘッド装置本体 32 蓋体 35 案内通路 40 ガラス管 44 押圧部 60 プラズマディスプレイパネル排気ヘッド装置 70 弾性体部材 72 押圧部 A 中央領域(筒状部) B、C 部分(テーパ部) S 軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立 岩 秀 樹 兵庫県神戸市西区高塚台3丁目1番35号 神港精機株式会社内 Fターム(参考) 3J043 AA01 BA09 CA04 CA12 CB13 DA05 DA09 5C012 AA09 PP01 5C040 HA05 MA22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸芯部分に貫通孔を備え、その貫通孔の
    内壁の一部に被シール体を押圧する押圧部を有する一
    方、胴部外周部分に環状凹部を備えた変形自在な弾性体
    部材と、 軸芯部分に貫通孔を備え、その貫通孔と略直交する方向
    に空気導入孔を形成した略円筒状のサポート部材と、を
    備え、 前記サポート部材の内周側に前記弾性体部材が支持され
    た状態で前記弾性体部材の外周面と前記サポート部材の
    内周面との間に圧力室が画成され、 前記サポート部材の前記空気導入孔から前記圧力室内に
    空気が導入されて、前記圧力室が拡張された際に、予め
    前記弾性体部材の内方に挿入されているガラス管等の被
    シール体が、前記弾性体部材の押圧部により押圧され、
    移動不能に支持されるようにした膨張式弾性シール装置
    において、 前記弾性体部材の前記貫通孔は、中央領域から一端開口
    および他端開口の両端部に近づくにしたがって次第に径
    が大きく形成されていることを特徴とする膨張式弾性シ
    ール装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性体部材に形成された貫通孔は、
    中央領域が筒状に形成され、さらにこの筒状部から一端
    開口および他端開口に近づくにしたがって、テーパ状に
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の膨張
    式弾性シール装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性体部材は、その軸芯を中心に、
    対称形に形成されていることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の膨張式弾性シール装置。
  4. 【請求項4】 前面基板と後面基板とからなるプラズマ
    ディスプレイパネル組立体の内部空間に接続された真空
    排気するためのガラス管を挿入する案内通路を有するパ
    ネル排気ヘッド装置本体と、 前記パネル排気ヘッド装置本体に結合される蓋体と、 軸芯部分に貫通孔を有する変形自在な膨張式弾性シール
    装置とを備えたプラズマディスプレイパネル製造用パネ
    ル排気ヘッド装置であって、 前記膨張式弾性シール装置は、 軸芯部分に貫通孔を備え、その貫通孔の内壁の一部に被
    シール体を押圧する押圧部を有する一方、胴部外周部分
    に環状凹部を備えた変形自在な弾性体部材と、 軸芯部分に貫通孔を備え、その貫通孔と略直交する方向
    に空気導入孔を形成した略円筒状のサポート部材と、を
    備え、 前記サポート部材の内周側に前記弾性体部材が支持され
    た状態で前記弾性体部材の外周面と前記サポート部材の
    内周面との間に圧力室が画成され、 前記サポート部材の前記空気導入孔から前記圧力室内に
    空気が導入されて、前記圧力室が拡張された際に、予め
    前記弾性体部材の内方に挿入されているガラス管等の被
    シール体が、前記弾性体部材の押圧部により押圧され、
    移動不能に支持され、さらに、 前記弾性体部材の前記貫通孔は、中央領域から一端開口
    および他端開口の両端部に近づくにしたがって次第に径
    が大きく形成されたものであり、 この膨張式弾性シール装置が、前記パネルヘッド装置本
    体の前記案内通路内に装着されていることを特徴とする
    プラズマディスプレイパネル製造用パネル排気ヘッド装
    置。
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