JP2719754B2 - 管内面シール治具 - Google Patents

管内面シール治具

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JP2719754B2
JP2719754B2 JP6171983A JP17198394A JP2719754B2 JP 2719754 B2 JP2719754 B2 JP 2719754B2 JP 6171983 A JP6171983 A JP 6171983A JP 17198394 A JP17198394 A JP 17198394A JP 2719754 B2 JP2719754 B2 JP 2719754B2
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年宏 玉置
明二 中原
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石油公団
財団法人金属系材料研究開発センター
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油井管等の管端部を真
空シールする際に用いられる管内面シール治具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ねじ結合によって相互に接続される油井
管では、接続部のシール性を高めるために、管端部の外
面雄ねじ部にコーティング処理が施される。このコーテ
ィング処理としはて銅めっきが一般的であるが、最近は
シール性のみならず耐食性等も確保することを目的とし
て、高合金、酸窒化物等のドライコーティングも検討さ
れている。ドライコーティングとは、CVD法、PVD
法等の湿式めっきによらないコーティング法を総称した
ものある。このドライコーティングにより、高合金はも
とより、めっきが不可能な酸窒化物等も、管端部の外面
雄ねじ部にコーティングすることができる。
【0003】油井管の外面雄ねじ部にドライコーティン
グを行う場合、その管端部を真空シールする必要があ
る。その真空シール法について従来考えられているもの
を図4(A)(B)に示す。図4(A)は、油井管1の
全体を真空チャンバ2内に収容する方法である。図4
(B)は、油井管1の端部のみを真空チャンバー2内に
挿入し、端部外面を回転シール機構4により、端部内面
を内面シール治具5によりそれぞれシールする方法であ
る。いずれの真空シール法においても、油井管1を管周
方向に回転させながら、真空下で外面雄ねじ部6にドラ
イコーティングが実施される。また、そのコーティング
膜厚を均一化するためには、油井管1を管軸方向にも運
動させるのが良いとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4(A)(B)の真
空シール法を比較した場合、図4(A)の方法は、油井
管1の内外面シールを必要としないが、その反面、真空
チャンバー2が長大となり、その設置スペースおよび設
置コストが膨大となる。また、真空排気に極めて長い時
間がかかる。そのため、現実的でない。
【0005】これに対し、図4(B)の方法は、真空チ
ャンバー2を大幅に小型化でき、現実性はこの方が格段
に高い。しかし、油井管1の内外面シールを必要とし、
その内面シールについては次のような問題がある。
【0006】油井管1の内面シールを最も簡単に行うも
のとして、ガス膨張式の内面シール治具5が考えられ
る。すなわち、ゴム袋等からなる膨張部材を管内で膨ら
ませて内面に圧着させることにより、その内面をシール
するのである。これによると、その内面シール治具5が
管内に自己保持され、油井管1の回転や軸方向移動に追
従するので、その運動が阻害されない利点もある。
【0007】しかし、油井管1の内外面は、冷間加工を
受けたものでも例えばRmax 20〜30μmと粗い。特
に、その内面は加工後に肉盛によるライニング処理を受
ける場合があり、その場合は内面粗さがRmax 200〜
300μmに達する。このような粗い内面に対しては、
ガス膨張式の内面シール治具5を適用しても、シール効
果を得ることができないのは周知の通りである。
【0008】接触面が粗い場合にガス膨張シールのシー
ル効果を確保する方法として、膨張部材の外面にグリー
ス等の液状シールを塗布する方法はある。しかし、油井
管1の回転や軸方向の移動に内面シール治具5を追従さ
せるために、内面シール治具5を管外から支持しないこ
とが前提であるので、液状シールを使用すると、真空チ
ャンバ1内の負圧により内面シール治具5が管外へ抜け
出てしまう。
【0009】従って、液状シールは使用できず、その結
果として簡単なガス膨張式の内面シール治具は使用不能
となり、ひいては油井管1の管端部の局部真空シールを
不可能にしていた。
【0010】なお、油井管1の管端部内面をシール可能
な鏡面レベルまで仕上げ加工することは考えられるが、
ドライコーティングを行う全ての油井管1に対してこの
仕上げ加工を行うことは大変であり、油井管1のコスト
をいたずらに高めることになるので、現実問題として採
用することはできない。
【0011】本発明の目的は、簡易なガス膨張式である
にもかかわらず、管内面を仕上げ加工することなく粗い
ままで確実にシールでき、更に管の運動を阻害せず、な
おかつ管端部から不用意に抜け出るおそれもない管内面
シール治具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の管内面シール治
具は、管端から管内に挿入され、中心軸に沿って通気孔
が形成されると共に、通気孔が基端部で閉止可能とされ
た支持棒と、該支持棒の外側に前記中心軸方向に並んで
2段に配設され、それぞれが支持棒を包囲し内部が前記
通気孔に連通した膨張自在な環状のチューブとを具備
し、支持棒の先端側に位置するチューブの外面には液状
シールを塗布せず、基端側に位置するチューブの外面に
は液状シールを塗布したことを特徴とする。
【0013】望ましくは、前記チューブを、中心軸方向
の両端部が内側へ折り倒され両端部間が中心軸方向に平
坦なスリーブとし、そのスリーブを、前記支持棒の外面
に形成された環状の凸部に被せ、スリーブの両端部を環
状の凸部の両端面に押し付けて固定する。
【0014】望ましくは、前記チューブを支持棒の先端
部に設ける一方、支持棒の基端部を他の部分から分離可
能とし、その基端部に、通気孔を閉止するメタルシール
式の閉止弁を設ける。
【0015】
【作用】本発明の管内面シール治具を管端から管内に挿
入し、支持軸の通気孔を通して2つのチューブに加圧ガ
スを供給することにより、2つのチューブを外側に膨張
させる。2つのチューブが十分な圧力で管内面に圧接す
ると、通気孔の基端部でこれを閉止する。これにより、
内面シール治具はガス供給系から分離可能となり、その
分離により管と共に運動可能となる。
【0016】2つのチューブのうち、支持棒の先端側に
位置するチューブは外面に液状シールが塗布されていな
いので、管内に内面シール治具を保持し、拘束用チュー
ブとして機能する。一方、支持棒の基端側に位置するチ
ューブは外面に液状シールが塗布されているので、管内
面が粗い場合もその内面を確実にシールし、シール用チ
ューブとして機能する。
【0017】基端側のチューブが管内に挿入されるとき
に、チューブ外面の液状シールが管内面に付着する場合
があるが、先端側のチューブは基端側のチューブに先行
して管内に挿入されるので、その外面に液状シールが転
着するおそれがない。先端側のチューブ外面に液状シー
ルを塗布すると、挿入時にその液状シールが管内面に付
着したときに、その液状シールが基端側のチューブの外
面に転着し、そのチューブの拘束機能が失われる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1に本発明の管内面シール治具の一例について
その概略構成を示し、図2にその詳細構成、図3にその
ヘッド部を示す。
【0019】本内面シール治具は、図1および図2に示
すように、油井管1の管端部を真空シールする際の内面
シールに使用されるものであって、その管端から管端部
内に挿入される長尺の支持棒10を具備する。支持棒1
0はステンレス鋼等の耐熱強度に優れた金属からなり、
先端のヘッド部10a、中間の連結部10bおよび基端
のバルブ部10cを軸方向にフランジ接続した3ピース
構造になっている。そして、支持棒10の中心部には、
基端から先端近傍までのほぼ全長にわたって通気孔11
が設けられている。
【0020】ヘッド部10aは、図3に示すように、軸
方向に間隔をあけて設けた環状の凸部12a,12bを
外面に有する。先端側の凸部12aは、ヘッド部10a
の芯部と一体であり、その外面は軸方向に平坦である。
凸部12aの両端面には、環状のU溝13a,13aが
設けられている。一方、基端側の凸部12bは、ヘッド
部10aに外嵌されたリングである。凸部12bの断面
形状は、凸部12aの断面形状と同一であり、13bは
U溝13aに対応するU溝である。
【0021】凸部12a,12bには環状のチューブ2
0a,20bがそれぞれ装着されている。チューブ20
a,20bは、伸縮自在な環状シートの軸方向両端部を
内側へ折り倒し、両端部間が軸方向に平坦なスリーブで
ある。その材質としては耐熱性の良好なフッ素ゴムが望
ましい。
【0022】先端側のチューブ20aは、凸部12aの
外周部に被せられ、凸部12aの先端側の端面にねじ止
めされた円板状の抑え部材14aにより、先端側の折り
倒し端部が凸部12aの先端側の端面に気密に圧接され
ている。チューブ20aの基端側の折り倒し端部は、ヘ
ッド部10aに外嵌されたリング状の押え部材14b
を、凸部12aの基端側の端面にねじ止めすることによ
り、凸部12aの基端側の端面に気密に圧接されてい
る。
【0023】これにより、チューブ20aの内側は密封
され、その内側は凸部12aに半径方向に設けた通気孔
15aを介して支持棒10の中心部の通気孔11に連通
している。チューブ20aの抜け止めのために、その両
方の折り倒し端部には、U溝12a,12aに嵌合する
環状の凸起21a,21aが設けられている。
【0024】基端側のチューブ20bは、凸部12bの
外周部に被せられ、U溝13b,13bに嵌合する環状
の突起21b,21bにより抜け止めされると共に、ヘ
ッド部10aに外嵌されたリング状の押え部材14cお
よび凸部12bを貫通してボルトを押え部材14bにね
じ込むことにより、両方の折り倒し端部が押え部材14
b,14c間に挟まれて凸部12bの両端面に気密に圧
接されている。
【0025】これにより、チューブ20bの内側は密封
され、その内側は凸部12bに半径方向に設けた通気孔
15bを介して支持棒10の中心部の通気孔11に連通
している。通気孔11,15bの接続部は一対のOリン
グ19,19によりシールされている。
【0026】そして、チューブ20bの外面にはグリー
ス等の液状シールが塗布され、先端側のチューブ20a
の外面には、この液状シールは塗布されていない。
【0027】連結部10bは、ヘッド部10aを支持棒
10の基端から遠ざけるためのものであって、軽量化お
よび強度確保のためにパイプからなる。ヘッド部10a
と連結部10b、連結部10bとバルブ部10cは、そ
れぞれフランジ接続され、各接続部は銅等のメタルシー
ル16によりシールされている。
【0028】バルブ部10cは、中心部から偏心した位
置に給気ノズル17を有する。給気ノズル17は、支持
棒10の中心部の通気孔11に連通している。バルブ部
10cの中心部には、ねじ込みタイプの閉止弁18が設
けられている。閉止弁18はメタルシール式であって、
そのねじ込みにより、先端の円錐面が同じく円錐面から
なる弁座に圧接して、給気ノズル17と通気孔11との
間を遮断し、通気孔11を基端部において閉止する。
【0029】内面シール治具の外径は、油井管1の管内
への挿入のため、最大径部でも油井管1の内径より若干
小さく、本実施例では押さえ部材14a,14b,14
cの外径が最大である。チューブ20a,20bの外径
は挿入時の保護のため、この最大外径と同じかこれより
僅かに小さく設定されている。
【0030】次に、油井管1の管端部を真空シールし、
更に、その外面雄ねじ部にドライコーティングを行う場
合について、本内面シール治具の使用法を説明する。
【0031】油井管1の管端から管端部内に内面シール
治具を、そのバルブ部10cの基端が管端にほぼ一致す
るように挿入する。
【0032】基端側のチューブ20bの外面には、グリ
ース等の液状シールが塗布されているので、チューブ2
0bが変形している場合等には、その外面が管端部内面
に接触し、その内面に液状シールが付着することがあ
る。しかし、液状シールが塗布されない先端側のチュー
ブ20aは、基端側のチューブ20bより先行して管端
部内に挿入されるので、その外面に液状シールが誤って
付着するおそれがない。
【0033】内面シール治具の挿入が終わると、図示さ
れない給気系を給気ノズル17に接続し、閉止弁18を
開いた状態で給気ノズル17から通気孔11に加圧空気
を供給する。これにより、チューブ20a,20bの内
側に加圧空気が注入され、チューブ20a,20bが外
側に膨張して、それぞれの外面が管端部内面に圧接す
る。
【0034】加圧空気の注入が終わると、閉止弁18を
閉じた後に、給気系を給気ノズル17から外す。これに
より、内面シール治具は管外設備から切り離され、管端
部内に単体で自己保持される。
【0035】油井管1の管端部内に内面シール治具が装
着されると、その管端部を真空チャンバー内に挿入し、
図示されない外面シール機構により、管端部外面を回転
シールする。外面シール機構としては、外面粗さを考慮
してその外面を固定シールにより確実にシールし、その
固定シール手段の外面を更に回転シールするという2段
式のものを用いる。また、油井管1の軸方向運動を吸収
するために、その外面シール機構を伸縮スリーブを介し
て真空チャンバーに取り付ける。
【0036】管端部の内外面シールが終わると、真空チ
ャンバー内を真空排気する。このとき、管端部内面には
チューブ20a,20bが圧接しており、先端側のチュ
ーブ20aの外面には液状シールが塗布されていない。
そのため、真空チャンバー内が高真空に排気されても、
内面シール治具が管端部から抜け出るおそれはない。従
って、内面シール治具が管端部内に確実に保持され続け
る。一方、基端側のチューブ20bは、その外面に液状
シールが塗布されているので、管端部内面が圧延のまま
の状態の場合は勿論のこと、その内面に肉盛によるライ
ニング処理を施した場合にも、それらの内面を確実にシ
ールすることができる。
【0037】すなわち、軸方向に配設されたチューブ2
0a,20bは先端側のものが拘束用として機能し、基
端側のものがシール用として機能する。拘束用チューブ
のみでは、管端部内面が粗い場合はシール不能であり、
シール用チューブのみでは、外部からの支持がないと真
空シールでは内面シール治具が管端部から抜け出してし
まい、内面シール治具を外部から支持した場合は、その
内面シール治具が油井管1の回転等に追従できなくな
る。また、先端側にシール用チューブを配し、基端側に
拘束用チューブを配した場合は、シール用チューブの外
面に塗布した液状シールが治具挿入時に管端部内面に付
着し、その後に続けて挿入される拘束用チューブの外面
に付着するので、そのチューブが拘束機能を発揮できな
くなる。
【0038】また、本実施例では、チューブ20a,2
0bが軸方向に平坦なスリーブからなるので、それぞれ
が管端部内面に面接触し、拘束機能およびシール機能が
特に優れる。また、このスリーブ状のチューブ20a,
20bは、内面シール治具の挿入時に引っ掛かりがな
く、その挿入を容易にすると共に、損傷の危険が少な
い。仮に損傷等が生じ、交換の必要性が生じても、チュ
ーブ20a,20bがボルトと押え部材14a,14
b,14cとによる押圧により固定されているので、そ
の取り外しおよび装着が容易である。
【0039】真空チャンバー内の真空排気が終わると、
チャンバー内に雰囲気ガスを導入し、チャンバー内を所
定の真空度にする。そして、油井管1を周方向に回転さ
せながら軸方向に往復移動させ、この状態で油井管1の
端面近傍に形成された外面雄ねじ部にドライコーティン
グを行う。
【0040】ドライコーティングでは、油井管1の端面
近傍が数100℃に加熱される。その熱が支持棒10を
介してチューブ20a,20bに伝わるが、本実施例で
は支持棒10を長くし(例えば1m程度)、その先端部
にチューブ20a,20bを取り付けたので、チューブ
20a,20bの熱損傷が防止される。一方、支持棒1
0の基端部は数100℃に加熱されるが、基端部に設け
た閉止弁18はメタルシール式としているので、繰り返
し使用が可能である。ただし、メタルシールと言えど
も、使用を繰り返すうちにはシール面が変形し、シール
不良が生じる。その場合は、支持棒10の基端部に一体
的に設けられた弁座も交換が必要なため、支持棒10の
取り替えが必要になるが、支持棒10の基端部をバルブ
部10cとして他の部分から分離可能としているので、
メタルシールの取り替えに要する費用を最小限に抑える
ことができる。
【0041】外径が88.9mm、内径が78.3mmの冷
間加工管、熱間加工管およびその熱間加工管の内面に肉
盛溶接によるライニング処理を施したものの3種類につ
いて、各管端部を上記した方法により真空シールした。
【0042】管内面の粗さは、冷間加工管でRa3.8μ
m,Rmax 25.5μm、熱間加工管でRa6.5μm,R
max 36.5μm、そのライニング管ではRa49μm,
Rmax 240μmであった。
【0043】使用した内面シール治具の長さは、全長1
440mm、ヘッド部長265mm、連結部長790m
m、バルブ部長385mmとした。また、チューブの外
径は装着状態で73.5mm、厚みは平坦部で3mm、軸
方向長さは80mmとした。チューブ材質は硬度70°
のフッ素ゴムとした。液状シールはシリコングリースを
用いた。チューブを膨張させるための加圧エアとしては
約6kg/cm2 の工場内の汎用低圧エアを用いた。
【0044】真空チャンバー内を1×10-6Torrに真空
排気した後、N2 ガスを供給して5×10-4Torrに保持
し、更に管端近傍を450℃に加熱して、リークディテ
クターによりリークの有無を調査した。真空状態を1時
間続けた後もリーク量は1×10-7mbar・l/s 以下であ
り、内面シール治具が十分なシール性を有することを確
認できた。
【0045】なお、上記実施例は油井管を対象としたも
のであるが、それ以外の管の内面シールに本発明を適用
できることは言うまでもない。また、内面シールの目的
もドライコーティングに限るものではなく、電子ビーム
溶接やレーザー溶接等であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の管内面シ
ール治具は、ガス膨張式であるので、管内に自己保持さ
れ、構成が簡素であると共に、管の運動を阻害しない。
ガス膨張式であるにもかかわらず、支持棒の外側に2段
に膨張式のチューブを配設し、先端側のチューブを拘束
用チューブ、基端側のチューブをシール用チューブとし
て、機能分離を図ったので、管内面が粗い場合もその内
面を確実にシールでき、且つ、管内から不用意に抜け出
すおそれがない。
【0047】従って、工業生産ラインで製造された管の
端部を表面仕上げせず製造されたままの状態で、小さい
真空チャンバーを用いて経済的に真空シールすることが
可能となり、その結果、これまでは設備的、加工コスト
の点から不可能とされていた油井管の外面雄ねじ部への
ドライコーティングが可能になるなど、その工業的効果
は甚大である。
【0048】チューブを、中心軸方向の両端部が内側へ
折り倒され両端部間が中心軸方向に平坦なスリーブと
し、そのスリーブを、支持棒の外面に形成された環状の
凸部に被せ、スリーブの両端部を環状の凸部の両端面に
押し付けて固定した場合は、チューブの拘束機能および
シール機能が優れると共に、内面シール治具の挿入が容
易となり、更に、チューブ交換も容易となる。
【0049】チューブを支持棒の先端部に設ける一方、
支持棒の基端部を他の部分から分離可能とし、その基端
部にメタルシール式の閉止弁を設けた場合は、チューブ
および閉止弁の耐熱性が優れ、閉止弁が熱損傷した場合
もその交換に要するコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内面シール治具の1例について、その
概略構成を示す側面図である。
【図2】図1の内面シール治具の詳細構成を示す断面図
である。
【図3】ヘッド部を拡大して示す断面図である。
【図4】管端部の真空シール法を示す模式図である。
【符号の説明】
10 支持棒 10a ヘッド部 10b 連結部 10c バルブ部 11 通気孔 12a,12b 凸部 17 給気ノズル 18 閉止弁 20a,20b チューブ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管端から管内に挿入され、中心軸に沿っ
    て通気孔が形成されると共に、通気孔が基端部で閉止可
    能とされた支持棒と、該支持棒の外側に前記中心軸方向
    に並んで2段に配設され、それぞれが支持棒を包囲し内
    部が前記通気孔に連通した膨張自在な環状のチューブと
    を具備し、支持棒の先端側に位置するチューブの外面に
    は液状シールを塗布せず、基端側に位置するチューブの
    外面には液状シールを塗布したことを特徴とする管内面
    シール治具。
  2. 【請求項2】 前記チューブを、中心軸方向の両端部が
    内側へ折り倒され両端部間が中心軸方向に平坦なスリー
    ブとし、そのスリーブを、前記支持棒の外面に形成され
    た環状の凸部に被せ、スリーブの両端部を環状の凸部の
    両端面に押し付けて固定したことを特徴とする請求項1
    に記載の管内面シール治具。
  3. 【請求項3】 前記チューブを支持棒の先端部に設ける
    一方、支持棒の基端部を他の部分から分離可能とし、そ
    の基端部に、通気孔を閉止するメタルシール式の閉止弁
    を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の管
    内面シール治具。
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JPH0814392A (ja) 1996-01-16

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