JP2003231400A - 装飾要素、その製造方法、それを使用した物品及びキット - Google Patents

装飾要素、その製造方法、それを使用した物品及びキット

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JP2003231400A
JP2003231400A JP2002029983A JP2002029983A JP2003231400A JP 2003231400 A JP2003231400 A JP 2003231400A JP 2002029983 A JP2002029983 A JP 2002029983A JP 2002029983 A JP2002029983 A JP 2002029983A JP 2003231400 A JP2003231400 A JP 2003231400A
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decorative
pattern
adhesive
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Reina Onizuka
玲奈 鬼塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】置物等の室内装飾品、手鏡や収容ケース等の小
物、あるいは衣類等の布製品や皮革製品等の装飾用の部
品として好適で、今までにない独創的で新規の装飾要素
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】フェルト製のベースシート1表面に接着剤
7を塗り、色の異なる複数の模様片2を並べる。ベース
シート1で模様片2を丸め込むようにして棒状に丸め
る。丸めたものの胴部を長さ方向に所要間隔で紐で縛っ
て係合溝5をつくる。接着剤7がある程度乾いて適当に
硬化した時点で、紐をほどいて外し、各係合溝5の間の
適当な位置で切断して装飾要素E1をつくる。できた装
飾要素E1のそれぞれの外周部には全周にわたる係合溝
5が形成され、二面の切断面3には模様片2が規則的ま
たは不規則に位置するカラフルな渦巻き模様4が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装飾要素、その製
造方法、それを使用した物品及びキットに関するもので
ある。更に詳しくは、例えば置物等の室内装飾品、手鏡
や収容ケース等の小物、あるいは衣類等の布製品や皮革
製品等の装飾用の部品として使用される新規の装飾要
素、その製造方法、それを使用した物品及びキットに関
する。
【0002】
【従来技術】例えば、置物等の室内装飾品、手鏡や収容
ケース等の小物、あるいは衣類等の布製品や皮革製品等
には、物品本体の材料(素材)や形状を生かしつつ、物
品に個性や特徴を付与するための各種の装飾要素が多く
使用されている。上記したような物品は、同様の特徴的
な意匠を持つ装飾要素を構成部品として共通して採用す
ることによって、例えば手鏡と置物というように、異な
る形態の物品であっても、市場においては、例えばキャ
ラクター商品と同じように共通の個性を有する一連の物
品として認知される。
【0003】本発明者は、このような共通の個性を有す
る一連の物品としての小物や置物を構成する、装飾の単
位となる装飾要素をつくるために、鋭意工夫と試作を重
ね、比較的ありふれた身近な材料を使用して、今までに
ない独創的な装飾要素を開発し、本発明を完成するに至
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、例えば置物等の室内装飾品、手鏡や収容ケ
ース等の小物、あるいは衣類等の布製品や皮革製品等の
装飾用の部品として好適で、今までにない独創的で新規
の装飾要素、その製造方法、それを使用した物品及びキ
ットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、切断面を有し、切断面に模様を有する装飾
要素であって、装飾要素は、ベースシートに模様要素を
包んで棒状に形成し、その全体または一部を接着剤で固
めたものを長さ方向に所要の厚さで切断して形成され、
切断面の模様はベースシートと模様要素を含んで構成さ
れていることを特徴とする、装飾要素である。
【0006】第2の発明にあっては、外周部の周方向に
係合溝が形成されていることを特徴とする、第1の発明
に係る装飾要素である。
【0007】第3の発明にあっては、ベースシートと模
様要素がフェルトで形成されていることを特徴とする、
第1または第2の発明に係る装飾要素である。
【0008】第4の発明にあっては、所要数の第1、第
2または第3の発明に係る装飾要素を連結手段により連
結したことを特徴とする、装飾要素である。
【0009】第5の発明にあっては、所要形状の物品本
体に、所要数の第1、第2、第3または第4の発明に係
る装飾要素を装飾部品として取り付けて形成したことを
特徴とする、装飾要素を備えた物品である。
【0010】第6の発明にあっては、所要形状の物品を
つくることができるキットであって、物品本体を構成す
る物品構成部材と、所要数の第1、第2、第3または第
4の発明に係る装飾要素と、を含んで構成されており、
物品構成部材でつくられた物品本体の所要箇所に装飾要
素を取り付けて組み立てることができるようにしたこと
を特徴とする、キットである。
【0011】第7の発明にあっては、ベースシートの表
面に接着剤を塗布し、ベースシートの表面に模様要素を
配置して接着し、模様要素を包むようにしてベースシー
トを丸めて棒状にし、接着剤が適宜硬さに硬化した後、
棒状のものを長さ方向に所要の厚さで切断することを特
徴とする、装飾要素の製造方法である。
【0012】第8の発明にあっては、接着剤を浸潤させ
ることができるベースシートに接着剤を浸潤させ、ベー
スシートの表面に、接着剤を浸潤させることができる模
様要素を配置して接着し、模様要素を包むようにしてベ
ースシートを丸めて棒状にし、接着剤が適宜硬さに硬化
した後、棒状のものを長さ方向に所要の厚さで切断する
ことを特徴とする、装飾要素の製造方法である。
【0013】第9の発明にあっては、ベースシートを丸
めて棒状にした後、棒状のものの外周部に長さ方向に所
要の間隔で係合溝を形成し、係合溝の間で切断すること
を特徴とする、第7または第8の発明に係る装飾要素の
製造方法である。
【0014】ベースシートの形状は、模様要素を包んで
棒状に形成するには長方形であるのが望ましいが、棒状
に形成できれば、例えば円形、楕円形等、他の形状を採
用することもでき、特に限定はしない。また、ベースシ
ートの大きさや厚さも適宜設定されるもので、特に限定
はされない。ベースシートの材料としては、柔軟性や変
形性を有するものであれば、特に限定されるものではな
い。例えば、フェルト(ポリエステルフェルト等)の
他、天然繊維製の布や不織布、合成繊維製の布や不織布
のように接着剤が浸潤しやすいものでもよいし、皮革等
のように接着剤が浸潤しにくいものでもよい。
【0015】模様要素は、シート状でもよいし、紐状、
粒状あるいは粉状等のものを採用してもよい。模様要素
は、模様を構成(形成)するものであるため、通常は多
彩でカラフルな色のものが採用され、色の違いで模様が
形成される。しかし、模様の構成はこれに限定されるも
のではなく、材料(素材)を変えて、その質感の違いで
模様を構成することもできる。更に、色と質感の違いを
複合させて模様を構成することもできる。模様要素の材
料としては、ベースシートと同様に、フェルトの他、例
えば天然繊維製の布、不織布や糸、合成繊維製の布、不
織布や糸、皮革等を採用できるが、これらに限定される
ものではない。
【0016】接着剤は、ベースシートを丸めたりして棒
状にする作業をより丁寧に行うことができるように、硬
化が比較的遅い性質のものが好ましいが、これに限定は
されない。また、ウレタン系接着剤のように、硬化後も
ある程度の軟らかさを維持できる接着剤を採用すれば、
後の切断において作業がしやすい利点がある。
【0017】棒状のものの外周部に形成される係合溝
は、周方向に連続的に設けてもよいし、断続的に設けて
もよい。係合溝の幅や深さも適宜設定されるもので、特
に限定されるものではない。また、係合溝が設けられる
間隔も、つくられる装飾要素の厚さによって適宜設定さ
れるものであって、特に限定されるものではない。
【0018】装飾要素を連結する連結手段としては、係
合溝に嵌め込まれて外周部を縛る紐体または金属線材等
が一般的であるが、これらに限定はされない。また、紐
体や金属線材を装飾要素の外周面間等に貫通させて連結
する構造とすることもできる。更には、連結手段は変形
性を有し、複数の装飾要素を連結した形態で変形できる
のが望ましいが、実質的に変形できないものでもよく、
これらは使用形態に合わせて適宜設定される。
【0019】また、装飾要素を使用してつくられる物品
としては、上記したように置物等の各種室内装飾品、手
鏡や収容ケース等の各種小物、あるいは衣類等の布製品
や皮革製品等の他、更に衣服用ブローチ、コサージュ、
ネックレス(首飾り)、髪飾り等のアクセサリー類であ
るが、これらに限定はされない。
【0020】(作用)本発明に係る装飾要素は、ベース
シートに模様要素を包んで棒状に形成し、その全体また
は一部を接着剤で固めたものを長さ方向に所要の厚さで
切断して形成された構造によって、切断面の表面にベー
スシートと模様要素を含んで構成されている模様が表れ
る。この模様は、例えば各模様要素をベースシートの幅
と同じ長さで丸め込むようにすると、切断面の模様がほ
ぼ同様に揃った装飾要素を多数(複数)つくることがで
きる。また、切断面の模様は、例えば模様要素の材料
(素材)、形状(形態)、割合等の違いによって多種多
様の模様になる。
【0021】装飾要素は、例えばフェルト等のシートと
接着剤という身近にある材料で、しかも簡単につくるこ
とができる。また、装飾要素の形態は、二面の切断面
に、例えばカラフルな渦巻き模様等が表れており、今ま
でにない独創的な意匠を有するものである。これによ
り、例えば置物等の室内装飾品、手鏡や収容ケース等の
小物、あるいは衣類等の布製品や皮革製品等の装飾用の
部品の単位として好適である。
【0022】外周部の周方向に係合溝が形成されている
装飾要素は、係合溝が例えば紐や金属線材等で連結する
際の嵌め込み用の溝となるので、装飾要素が外れにく
く、連結作業及び取り扱いがしやすい。また、物品本体
に係合溝と係合する部分をつくれば、装飾要素の取り付
けが容易にでき、外れにくい。
【0023】また、物品本体を構成する物品構成部材
と、装飾要素を含んで構成されているキットによれば、
特に技術を持たない一般の人でも、物品構成部材でつく
られた物品本体の所要箇所に装飾要素を取り付けるだけ
で、装飾要素を取り付けた個性的な物品を簡単に組み立
てることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る装飾
要素の製造方法を示し、ベースシートに模様片を置いた
状態の斜視説明図、図2は本発明に係る装飾要素の製造
方法を示し、模様片をベースシートで包むようにして丸
めた状態の斜視説明図、図3は本発明に係る装飾要素の
製造方法を示し、丸めたものを紐で一定間隔をおいて縛
った状態の斜視説明図、図4は丸めて紐で縛ったものを
切断してつくった装飾要素の側面図である。
【0025】図5に示すように、本実施の形態に係る装
飾要素E1は、フェルト製のシートと接着剤7によっ
て、ほぼ円柱形状に形成されたものである。装飾要素E
1の内部には、色が異なる複数の種類のフェルト製の模
様片2が、同じくフェルト製のベースシート1によって
丸め込まれており、切り口である切断面3の表面にはカ
ラフルで不規則な渦巻き模様4が表れている。また、装
飾要素E1の外周部の厚み方向の中間部には、係合溝5
が全周にわたり設けられている。装飾要素E1は接着剤
7によって固まっているので強度に優れており、容易に
は変形しない構造である。
【0026】次に、装飾要素E1を製造する方法につい
て詳細に説明する。 (1)フェルト製で長方形状(200mm×200m
m)のベースシート1の一方の表面に接着剤7を塗る。
ベースシート1は、装飾要素をつくる基本となるシート
である。接着剤7は、乾くとまたは硬化すると透明にな
るものでもよいし、半透明になるものや色がつくもので
もよい。また、色をつける場合では接着剤7に顔料等の
色素を混ぜることもできる。
【0027】(2)ベースシート1の接着剤7を塗った
面に、フェルト製で細長い長方形状であり、互いに色の
異なる複数の模様片2または一部の色が同じである模様
片2を規則的または不規則に並べる。模様片2は模様要
素を構成する。各模様片2はベースシート1の全面に置
いてもよいし、丸め始め側、丸め終わり側、それらの中
間部の一部、あるいはそれらの部分に複合的に置いても
よい。模様片2は一部または全部を積層させてもよい
し、ある間隔をおいてまたは連続的に切れ目がないよう
に置くようにしてもよい。各模様片2は幅や長さが同じ
であってもよいし異なっていてもよい。また、置く方向
は互いに平行でもよいし、交差する方向に置いてもよ
い。
【0028】(3)ベースシート1で模様片2を丸め込
むようにして棒状に丸める。丸め始め側の端部は、最初
から模様片2を丸め込むようにしてもよいし、ベースシ
ート1の丸め始め側の端部に模様片2を置かない部分を
一部設けて、まず端部を模様片2の上に大きく折り曲げ
て端部から丸めるようにしてもよい。丸めた時点では、
接着剤7が未だ硬化しておらず軟らかであるので、棒状
のものも全体的に柔軟性がある。
【0029】(4)棒状に丸めたものの胴部を長さ方向
に所要間隔または所要幅の等間隔で紐6で縛り、縛った
部分に係合溝5をつくる。紐6としては、毛糸、木綿
糸、たこ糸、針金、ワイヤ、合成樹脂製のワイヤ状のも
の等があげられるが、これらに限定はされない。また、
後で図6を参照して説明するように、棒状に丸めたもの
を割り型に入れて係合溝5を設けることもできる。更
に、後で図7、図8を参照して説明するように、棒状に
丸めたものを軟らかいうちに型枠に入れて、断面三角形
状、四角形状等の各種多角形状あるいは楕円形状等に形
成することもできる。
【0030】(5)接着剤7がある程度乾いて適当に硬
化した時点で、紐6をほどいて外す。円筒状に丸めたも
のの外周部には、複数の係合溝5が形成されている。な
お、紐6をほどくのは次の切断工程の後でもよい。
【0031】(6)棒状に丸めたものを、各係合溝5の
間の適当な位置または等間隔となる位置(図3において
点線で図示)でカッターナイフ等で切断して装飾要素E
1をつくる。カッターナイフ等は、刃面にオイルを塗る
ようにすると、スムーズに、かつきれいな切断面で切断
することができる。できた装飾要素E1のそれぞれの外
周部には全周にわたる係合溝5が形成され、二箇所(二
面)の切断面3には模様片2が規則的または不規則に位
置するカラフルな渦巻き模様4が形成される。なお、図
3において両端部に位置し、一方の面が切断面でないも
のも装飾要素E1として使用することができる。
【0032】図5は装飾要素を線材でつないでいる状態
の斜視説明図である。装飾要素E1は、例えば後述する
ような様々な物品の装飾用の部品として使用されるが、
それぞれを単独で用意しておいて使用することもできる
し、いくつかをあらかじめ連結しておいて使用すること
もできる。装飾要素E1の連結構造の一例を次に説明す
る。なお、連結構造についてはこれに限定するものでは
なく、公知の各種手段が採用できる。
【0033】図に示すように、装飾要素E1の係合溝5
に嵌め入れるようにして、銅製の針金8を一重に巻き、
針金8の交差部80を複数回捻って固定する。そして、
次の装飾要素E1を同じように針金8で巻き、交差部8
0を捻って装飾要素E1を固定する。同様の方法で、必
要数の装飾要素E1を針金8を使用して連結していく。
【0034】このようにして装飾要素E1を連結してつ
くられた装飾要素Eは、針金8の変形性によって様々な
形状・形態をとることができ、物品における使用箇所の
形状に合わせて、形状を柔軟に対応させることができ
る。
【0035】図6は装飾要素の製造方法において、型を
使用して係合溝をつくる方法を示す分解斜視説明図であ
る。ここで、使用する割り型9の構造を説明する。割り
型9は、下型91と上型92からなり、それぞれ合成樹
脂で形成されている。なお、割り型9の材料としては合
成樹脂に限定されるものではなく、各種の金属や木等で
つくられたものでもよい。
【0036】下型91と上型92の中央には、長さ方向
の全長にわたり、表面が断面ほぼ半円形状の型部93、
94がそれぞれ設けられている。型部93、94の長
さ、すなわち下型91と上型92の長さは、上記した棒
状に丸めたものの長さと同じか、それより長く形成され
るが、これに限定されるものではない。そして、型部9
3、94には、長さ方向に一定の間隔で半円形状の突条
95、96が設けられている。
【0037】下型92の合わせ面97の四隅には係合孔
970が設けられており、上型92の合わせ面98の四
隅には係合孔970に差し込まれて係合する係合突起9
80が設けられている。各突条95、96は、下型91
と上型92が合わさったときに、それぞれ対応する位置
にある突条95、96と連続して円形になる。この円形
となった突条95、96が、棒状に丸めたものの外周部
に係合溝5を形成する。また、型部93、94の内径
は、棒状に丸めたものの直径に合わせて(係合溝5を確
実に形成するためには、ややきつく嵌る程度であるのが
望ましい)設定される。
【0038】この割り型9を使用して、フェルトを棒状
に丸めたものの胴部に係合溝5を形成する手順を説明す
る。 上記(1)〜(3)までの手順と同様の手順によっ
て、フェルトを棒状に丸めたものをつくる。丸めた時点
では、接着剤7が未だ硬化しておらず軟らかであるの
で、棒状に丸めたものも全体的に柔軟性がある。 棒状に丸めたものを下型91の型部93に入れ、型
部93の長さにちょうど収まるようにする。なお、端部
が多少はみ出したり短かったりしても支障はない。
【0039】 下型91の係合孔970に係合突起9
80を合わせて差し込み、下型91と上型92を合わ
せ、おもり等を使用し荷重をかけておく。 しばらく放置すると、フェルトに浸潤している接着
剤7の硬化が進み、外形部もほぼ固まる。なお、接着剤
が軟らかすぎると後の切断時に切断面がきれいになら
ず、逆に接着剤が固まりすぎると切断する時の面に粘り
が出たり硬すぎたりして切断しにくくなるので、切断ま
での時間(接着剤を固める時間)は適宜調整するように
する。
【0040】 下型91と上型92を離して、棒状に
丸めたものを型部93、94から抜き取る。その外周部
には、各突条95、96によって係合溝5が複数形成さ
れている。 後は、上記(6)と同様の手順によって装飾要素E
1をつくる。このようにして、上記紐6を巻いて係合溝
5をつくる場合と比較して効率よく係合溝5をつくるこ
とができる。
【0041】図7、図8は装飾要素の他の形態を示す平
面図である。装飾要素は、上記した割り型9の型部9
3、94の断面形状を四角形にすることにより、図7に
示すような断面形状四角形の装飾要素E2をつくること
ができる。また、割り型9の型部93、94の断面形状
を三角形にすることにより、図8に示すような断面形状
三角形の装飾要素E3をつくることができる。
【0042】(作 用)図9は装飾要素を使用した物品
の第1例である籠車の置物を示す斜視図、図10は装飾
要素を使用した物品の第2例である椅子の置物を示す斜
視図、図11は装飾要素を使用した物品の第3例である
切り株の置物を示す斜視図、図12は装飾要素を使用し
た物品の第4例である手鏡を示す斜視図、図13は図1
2に示す手鏡のI−I部端面図である。図1ないし図1
3を参照して、本実施の形態に係る装飾要素の作用及び
装飾要素を一部に使用してつくられる物品について説明
する。
【0043】図9に示す籠車の置物Aは、銅製の針金
(符号省略)を曲げて所要箇所をハンダ付けしたり、よ
り細い針金で縛ったりして接続することによって、籠1
00やハンドル101または車輪102などをつくって
いる。また、針金でつくられた部分が物品本体を構成し
ており、これについては後述する椅子の置物B、切り株
の置物Cについても同様である。籠100や車輪102
の所要箇所には、複数の装飾要素取付部104が設けら
れている。各装飾要素取付部104には、上記のように
してつくった装飾要素E1が取り付けられている。ま
た、籠車の置物Aの大きさは、本実施の形態では高さが
150mm程度であるが、この大きさに限定はされな
い。
【0044】装飾要素取付部104は、針金をループ状
にした所に係合溝5を嵌め込んで固定する構造と、更
に、より細い針金(符号省略)で縛って固定する構造が
採用されている。なお、この取付構造は、取り付けを確
実に行うことができる構造であれば、上記構造に限定す
るものではないこの籠車の置物Aは、針金で形成された
籠100や車輪102の軟らかな曲線と装飾要素E1の
組み合わせにより、今までにないカラフルで愛らしい新
規の置物となっている。
【0045】図10に示す椅子の置物Bは、銅製の針金
を曲げて所要箇所をハンダ付けしたり、より細い針金で
縛ったりして接続することによって、座部105や脚1
06または背もたれ107などをつくっている。座部1
05は、枠状の装飾要素取付部となっている。座部10
5には、図5で説明したように装飾要素E1を針金で連
結してつくられた装飾要素Eが取り付けられている。装
飾要素Eでは、9個の装飾要素E1が連結されている。
また、椅子の置物Bの大きさは、高さが150mm程度
であるが、この大きさに限定はされない。
【0046】この椅子の置物Bも、上記籠車の置物Aと
同様に、針金で形成された座部105、脚106または
背もたれ107の軟らかな曲線と装飾要素E1の組み合
わせにより、今までにないカラフルで愛らしい新規の置
物となっている。
【0047】図11に示す切り株の置物Cは、木製で切
り株を象った台座108の上面に孔109を開け、孔1
09に銅製の針金を曲げてつくった複数の茎110を差
し込んで立てている。各茎110には、ループ状に形成
された装飾要素取付部111が設けられている。各装飾
要素取付部111には、上記籠車の置物Aと同様にして
装飾要素E1が取り付けられている。切り株の置物Cの
大きさは、高さが120mm程度であるが、この大きさ
に限定はされない。
【0048】この切り株の置物Cも、木の素材を生かし
た素朴な台座108と、針金で形成された茎110の軟
らかな曲線及び装飾要素E1の組み合わせにより、上記
籠車の置物Aや椅子の置物Bと同様に、今までにないカ
ラフルで愛嬌のある新規の置物となっている。
【0049】図12に示す手鏡Dは、長方形状の基板1
12を備えている。基板112の内側には、同じく長方
形状の凹部113が形成されている。凹部113には、
板状の鏡114が嵌め込まれている。嵌め込まれた鏡1
14の表面と基板112の表面は面一になっているが、
多少の段差が設けられていてもよい。基板112と鏡1
14を組み合わせたものは、物品本体を構成している。
そして、鏡114と基板112の表面側の境界部分を覆
い隠すようにして、装飾要素E1が連続的に全周にわた
り接着されている。この手鏡Dも、鏡114の表面(鏡
面)の周囲が多数の装飾要素E1によって縁取りされて
いることによって、今までにないカラフルで愛らしい新
規の手鏡となっている。
【0050】このように、装飾要素E1(装飾要素E
2、E3も同様)は、様々な材料でつくられた物品本体
と組み合わせることによって、今までにない小物や置物
あるいは衣類等、多彩な物品または製品を提供すること
ができる。
【0051】また、上記各物品A、B、C、D等の装飾
要素E1等を使用した物品は、完成品(組立品)として
だけではなく、図示はしていないが、物品本体を構成す
る物品構成部材と、必要数の装飾要素E1等をキットに
して、購入者自身が組み立てることができるようにし
て、製品として取り扱うこともできる。
【0052】なお、本明細書で使用している用語と表現
は、あくまで説明上のものであって限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示されている実施の形態に
限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種
々の変形が可能である。
【0053】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る装飾要素は、ベースシートに模様要
素を包んで棒状に形成し、その全体または一部を接着剤
で固めたものを長さ方向に所要の厚さで切断して形成さ
れた構造によって、切断面の表面にベースシートと模様
要素を含んで構成されている模様が表れる。この模様
は、例えば各模様要素をベースシートの幅と同じ長さで
丸め込むようにすると、切断面の模様がほぼ同様に揃っ
た装飾要素を多数(複数)つくることができる。また、
切断面の模様は、例えば模様要素の材料(素材)、形状
(形態)、割合等の違いによって多種多様の模様にな
る。このように、装飾要素の形態は、切断面に、例えば
カラフルな渦巻き模様等が表れており、今までにない独
創的な意匠を有するものであって、例えば置物等の室内
装飾品、手鏡や収容ケース等の小物、あるいは衣類等の
布製品や皮革製品等の装飾用の部品の単位として好適で
ある。また、本発明に係る製造方法によれば、このよう
な装飾要素を、例えばフェルト等のシートと接着剤とい
う身近にある材料で、しかも簡単につくることができ
る。
【0054】(b)外周部の周方向に係合溝が形成され
ている装飾要素は、係合溝が例えば紐や金属線材等で連
結する際の嵌め込み用の溝となるので、装飾要素が外れ
にくく、連結作業及び取り扱いがしやすい。また、物品
本体に係合溝と係合する部分をつくれば、装飾要素の取
り付けが容易にでき、外れにくい。
【0055】(c)物品本体を構成する物品構成部材
と、装飾要素を含んで構成されているキットによれば、
特に技術を持たない一般の人でも、物品構成部材でつく
られた物品本体の所要箇所に装飾要素を取り付けるだけ
で、装飾要素を取り付けた個性的な物品を簡単に組み立
てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装飾要素の製造方法を示し、ベー
スシートに模様片を置いた状態の斜視説明図。
【図2】本発明に係る装飾要素の製造方法を示し、模様
片をベースシートで包むようにして丸めた状態の斜視説
明図。
【図3】本発明に係る装飾要素の製造方法を示し、丸め
たものを紐で一定間隔をおいて縛った状態の斜視説明
図。
【図4】丸めて紐で縛ったものを切断してつくった装飾
要素の側面図。
【図5】装飾要素を線材でつないでいる状態の斜視説明
図。
【図6】装飾要素の製造方法において、型を使用して係
合溝をつくる方法を示す分解斜視説明図。
【図7】装飾要素の他の形態を示す平面図。
【図8】装飾要素の他の形態を示す平面図。
【図9】装飾要素を使用した物品の第1例である籠車の
置物を示す斜視図。
【図10】装飾要素を使用した物品の第2例である椅子
の置物を示す斜視図。
【図11】装飾要素を使用した物品の第3例である切り
株の置物を示す斜視図。
【図12】装飾要素を使用した物品の第4例である手鏡
を示す斜視図。
【図13】図12に示す手鏡のI−I部端面図。
【符号の説明】
E1、E2、E3 装飾要素 1 ベースシート 2 模様片 3 切断面 4 渦巻き模様 5 係合溝 6 紐 7 接着剤 8 針金 80 交差部 9 割り型 91 下型 92 上型 93、94 型部 95、96 突条 97、98 合わせ面 970 係合孔 980 係合突起 A 籠車の置物 100 籠 101 ハンドル 102 車輪 104 装飾要素取付部 B 椅子の置物 105 座部 106 脚 107 背もたれ C 切り株の置物 108 台座 109 孔 110 茎 111 装飾要素取付部 D 手鏡 112 基板 113 凹部 114 鏡
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月21日(2002.10.
21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断面を有し、切断面に模様を有する装
    飾要素であって、 装飾要素は、ベースシートに模様要素を包んで棒状に形
    成し、その全体または一部を接着剤で固めたものを長さ
    方向に所要の厚さで切断して形成され、切断面の模様は
    ベースシートと模様要素を含んで構成されていることを
    特徴とする、 装飾要素。
  2. 【請求項2】 外周部の周方向に係合溝が形成されてい
    ることを特徴とする、 請求項1記載の装飾要素。
  3. 【請求項3】 ベースシートと模様要素がフェルトで形
    成されていることを特徴とする、 請求項1または2記載の装飾要素。
  4. 【請求項4】 所要数の請求項1、2または3記載の装
    飾要素を連結手段により連結したことを特徴とする、 装飾要素。
  5. 【請求項5】 所要形状の物品本体に、所要数の請求項
    1、2、3または4記載の装飾要素を装飾部品として取
    り付けて形成したことを特徴とする、 装飾要素を備えた物品。
  6. 【請求項6】 所要形状の物品をつくることができるキ
    ットであって、 物品本体を構成する物品構成部材と、 所要数の請求項1、2、3または4記載の装飾要素と、
    を含んで構成されており、 物品構成部材でつくられた物品本体の所要箇所に装飾要
    素を取り付けて組み立てることができるようにしたこと
    を特徴とする、 キット。
  7. 【請求項7】 ベースシートの表面に接着剤を塗布し、
    ベースシートの表面に模様要素を配置して接着し、模様
    要素を包むようにしてベースシートを丸めて棒状にし、
    接着剤が適宜硬さに硬化した後、棒状のものを長さ方向
    に所要の厚さで切断することを特徴とする、 装飾要素の製造方法。
  8. 【請求項8】 接着剤を浸潤させることができるベース
    シートに接着剤を浸潤させ、ベースシートの表面に、接
    着剤を浸潤させることができる模様要素を配置して接着
    し、模様要素を包むようにしてベースシートを丸めて棒
    状にし、接着剤が適宜硬さに硬化した後、棒状のものを
    長さ方向に所要の厚さで切断することを特徴とする、 装飾要素の製造方法。
  9. 【請求項9】 ベースシートを丸めて棒状にした後、棒
    状のものの外周部に長さ方向に所要の間隔で係合溝を形
    成し、係合溝の間で切断することを特徴とする、 請求項7または8記載の装飾要素の製造方法。
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