JP2003230617A - 複室容器 - Google Patents

複室容器

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JP2003230617A
JP2003230617A JP2001383628A JP2001383628A JP2003230617A JP 2003230617 A JP2003230617 A JP 2003230617A JP 2001383628 A JP2001383628 A JP 2001383628A JP 2001383628 A JP2001383628 A JP 2001383628A JP 2003230617 A JP2003230617 A JP 2003230617A
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chamber
container
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JP2001383628A
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Keinosuke Isono
啓之介 磯野
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 薬剤収容室の内部を汚すことなく製造でき、
分別廃棄もできる複室容器を提供する。 【解決手段】 吸湿性,易酸化性,加水分解性を有する
薬剤を収容した第一の収容室3と吸湿性,易酸化性,加
水分解性を有しない薬剤を収容した第二の収容室5とを
備え且つ第一の収容室3と第二の収容室5とが必要に応
じて連通することができる複室容器において、容器本体
1を折り畳み、仕切部7に相当する面と第二の収容室5
を構成する壁部の面とを含む面及び仕切部7に相当する
面と第一の収容室3を構成している壁部の面とを含む面
をガス透過性,水分透過性の低いのフィルム17、19
で被覆し、折り畳まれた容器本体1の内側スペース内
に、第一の収容室3内に収容された薬剤の吸湿,加水分
解,酸化を防止するための乾燥剤,脱酸素剤の少なくと
もいずれか一方を収容して、折り畳まれた容器本体1の
周縁部を剥離又は破断可能に接合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、液剤,粉末剤或いは固
形剤等の薬剤を収容し保存する可撓性複室容器の改良に
関するもので、詳しくは、容器内に収容した易酸化性薬
剤,吸湿性薬剤,加水分解性薬剤の酸化、加水分解或い
は吸湿を防止して安定した状態で該薬剤を保存するのに
有用な可撓性複室容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の複室容器としては、薬剤
を収容した室を水分非透過性および/またはガス非透過
性のフィルムで覆うことにより空間部を形成したものが
知られている(特開平10−236538)。この特開
平10−236538には、薬剤の酸化や吸湿を防止す
るための種々の工夫が開示されている。詳しくは、
(1)水分透過性とガス透過性を有するフィルムで構成
された小袋を薬剤が収容された室に直接或いは別部材を
介して連結し、その小袋内に薬剤の酸化や吸湿を防止す
るための乾燥剤や脱酸素剤を封入したもの、(2)小袋
を用いないで水分吸収性シートや酸素吸収性シートを薬
剤が収容された室に溶着固定したもの、(3)薬剤を収
容した室を水分非透過性および/またはガス非透過性の
フィルムで覆うことにより形成された空間部内に水分吸
収性シートや酸素吸収性シートを溶着したものが開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)の例の場合
は、容器本体とは別個に形成した、乾燥剤等を収容する
ための小袋を薬剤が収容されている室に連結するという
ものであり、部品点数が多く且つ製造に手間が掛かるた
め、製造コストが高くなるという欠点がある。また、小
袋を連結する作業中に雑菌等が室内に侵入して室内部を
汚してしまう虞れがある。更に、(2)の例の場合は、
水分吸収性シートや酸素吸収性シートを薬剤が収容され
た室に溶着固定するというものであるため、此亦製造に
手間が掛かり、製造コストが高くなるばかりでなく、水
分吸収性シートや酸素吸収性シートを溶着固定する作業
中に雑菌等が室内に侵入して室内部を汚してしまう虞れ
がある。また、水分非透過性および/またはガス非透過
性のフィルムで薬剤が収容された室を覆うことにより形
成された空間部内に水分吸収性シートや酸素吸収性シー
トを溶着した(3)の場合においても、水分吸収性シー
トや酸素吸収性シートの溶着作業に手間が掛かり、製造
コストが高くなるという欠点があるばかりでなく、雑菌
などが空間部内に侵入するという虞れがある。また、薬
剤を収容する室自体を水分非透過性および/またはガス
非透過性のフィルムにて構成した複室容器も知られてい
る(特開平10−236541)。この特開平10−2
36541にも、薬剤の酸化や吸湿を防止するために、
上記(1)及び(2)の構成を採用することが開示され
ており、この複室容器は、特開平10−236538に
開示の複室容器と同様の欠点を有している。また、上記
(1)〜(3)のいずれの場合においても、乾燥剤,水
分吸収性シート等は取り出し不能に容器内に収容されて
いるので、容器使用後に乾燥剤,水分吸収性シート等を
容器本体より取り出し、分別して廃棄することができ
ず、ゴミの分別廃棄という昨今のゴミ処理行政の要請に
応えることができない。
【0004】本発明は、上述の如き問題点を解決するべ
く完成されたものであり、極めて簡単な構成で安価に製
造することができ、しかも、薬剤収容室の内部を汚すこ
となく製造することができるばかりでなく、分別廃棄と
いうゴミ処理要請にも応えられる複室容器を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成す
る本発明は、吸湿性,易酸化性,加水分解性を有する薬
剤を収容した第一の収容室と吸湿性,易酸化性,加水分
解性を有しない薬剤を収容した第二の収容室とを備え且
つ前記第一の収容室と前記第二の収容室とが必要に応じ
て連通することができるように仕切部により仕切られて
成る可撓性容器本体を有する複室容器において、前記仕
切部を境にして前記容器本体を折り畳み、その折り畳み
により内側に位置する前記容器本体の面の内の、前記仕
切部に相当する面と前記第二の収容室を構成する壁部の
面とを含む面をガス透過性,水分透過性の低い第一のフ
ィルムで被覆すると共に、折り畳みにより外側に位置す
る前記容器本体の面の内の、少なくとも、前記仕切部に
相当する面と前記第一の収容室を構成している壁部の面
とを含む面をガス透過性,水分透過性の低い第二のフィ
ルムで被覆し、折り畳まれた前記容器本体の内側スペー
ス内に、前記第一の収容室内に収容された薬剤の吸湿,
加水分解或いは酸化を防止するための乾燥剤或いは脱酸
素剤の少なくともいずれか一方を収容して、折り畳まれ
た前記容器本体の周縁部を剥離又は破断可能に接合した
ことを特徴とする。請求項2に記載の発明は、折り畳み
により外側に位置する前記容器本体の面の全面を前記第
二のフィルムで被覆し、前記仕切部の幅を広く形成する
ことにより、前記仕切部を介しての前記第一の収容室と
前記第二の収容室間におけるガス透過量,水分透過量
が、前記容器本体を介しての外部へのガス透過量,水分
透過量よりも少なくなるようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、容器本体の折り畳みにより内
側に位置する、前記第一の収容室の壁部に前記第一の収
容室のガス透過性,水分透過性を向上させるための手段
を設けたことを特徴とする。
【0006】この発明においては、吸湿性,易酸化性,
加水分解性を有する薬剤を収容した第一の収容室と吸湿
性,易酸化性,加水分解性を有しない薬剤を収容した第
二の収容室とを備え且つ前記第一の収容室と前記第二の
収容室とが必要に応じて連通することができるように仕
切部により仕切られて成る可撓性容器本体を、その仕切
部を境にして折り畳み、その折り畳まれた前記容器本体
の内側スペース内に、薬剤の吸湿,加水分解或いは酸化
を防止するための乾燥剤或いは脱酸素剤の少なくともい
ずれか一方を収容して、折り畳まれた前記容器本体の周
縁部を剥離又は破断可能に接合するよう構成したので、
本発明によれば、簡単且つ安価に製造することの可能な
複室容器が得られるようになる。また、本発明に係る複
室容器においては、従来の複室容器の如く乾燥剤等を収
容した小袋或いは水分吸収性シート等を薬剤が収容され
た室に溶着固定するのではなく、折り畳まれた容器本体
の内側スペース内に乾燥剤等を単に収容するよう構成し
たので、本発明によれば、薬剤収容室の内部を汚すこと
なく製造することの可能な複室容器が得られるようにな
る。更に、本発明に係る複室容器においては、内側スペ
ース内に乾燥剤等を収容した容器本体の周縁部を剥離又
は破断可能に接合するよう構成したので、本発明によれ
ば、容器本体の周縁部を剥離又は破断させることにより
乾燥剤等を容器本体より取り外して、容器本体と乾燥剤
等を分別廃棄することができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係
る複室容器の容器本体を後述する如く折り畳んだ時に内
側に位置する容器本体の面の展開図、図2は容器本体を
折り畳んだ時に外側に位置する容器本体の面の展開図、
図3は展開した状態の容器本体の縦断面図である。図1
〜3において、参照符号1は二枚の可撓性樹脂フィルム
の周縁部を互いに溶着させて第一の収容室3と第二の収
容室5とを有するよう構成された複室容器本体を示す。
収容室3,5は必要に応じて連通することができるよう
剥離可能に弱シールされた仕切部7によって仕切られて
いる。収容室3内には易酸化性,吸湿性,加水分解性を
有する粉末剤(図示せず)が収容され、他方、収容室5内
には易酸化性,吸湿性,加水分解性を有しない薬液(図
示せず)が収容されている。収容室5寄りの容器本体1
の端部には栓体9で封止されたポート部11が設けられ
ていて、薬剤は仕切部7を形成する前にポート部11を
介して容器本体1内に収容される。容器本体1内に収容
された薬剤を患者に対して施薬する場合には、弱シール
された仕切部7を剥離させことにより収容室3,5を連
通させて、収容室3,5内に収容された薬剤を混合させ
た後に、ポート部11に輸液セットを接続することによ
りその輸液セットを介して患者に施薬することができ
る。尚、参照符号13は、収容室3寄りの容器本体1の
端部に形成された、容器使用時の容器吊り下げ用孔を示
す。
【0008】第一の収容室3内に収容される粉末剤とし
ては、例えば、抗生剤,抗癌剤,ステロイド剤,血栓溶
解剤或いはビタミン剤等の吸湿性,易酸化性,加水分解
性を有する物質を挙げることができる。また、第二の収
容室5内に収容される薬液としては、例えば、第一の収
容室3内に収容される薬剤の溶解液又は希釈液、例え
ば、生理食塩液,ブドウ糖液等を挙げることができる。
【0009】容器本体1は、図4に示したように仕切部
7を境にして二つに折り畳み、その折り畳まれた容器本
体1の内側スペース15内に、収容室3内に収容された
薬剤の吸湿,加水分解或いは酸化を防止するための乾燥
剤,脱酸素剤の少なくともいずれか一方を収容し且つ二
つ折りにした容器本体1の周縁部1aを剥離又は破断可
能に接合することにより、乾燥剤,脱酸素剤は容器本体
1の内側スペース15内に取り外し自在に密封される。
容器本体1の内側スペース15内に収容される乾燥剤と
しては、例えば、シリカゲル,ゼオライト,シリカゲル
成形物,脱酸素剤一体物等を挙げることができ、また、
同様に容器本体1の内側スペース15内に収容される脱
酸素剤としては、三菱瓦斯化学社製のエージレス(商品
名),アモルファス銅を用いた脱酸素剤等を挙げること
ができる。
【0010】図1及び図3に示したように、容器本体1
が二つ折りにされた時に内側に位置する容器本体1の面
の内の、仕切部7に相当する面と、易酸化性,吸湿性,
加水分解性を有しない薬剤が収容された収容室5を構成
している壁部の面とを含む面は、ガス透過性,水分透過
性の低い第一のフィルム17で被覆されている。また、
図2及び図3に示したように、容器本体1が二つ折りに
された時に外側に位置する容器本体1の面の内の、少な
くとも、仕切部7に相当する面と、易酸化性,吸湿性,
加水分解性を有する薬剤が収容された収容室3を構成し
ている壁部の面とを含む面も、ガス透過性,水分透過性
の低い第二のフィルム19で被覆されている。
【0011】上述した如く、二つ折りにされた容器本体
1の内側面の内の、仕切部7に相当する面と、易酸化
性,吸湿性,加水分解性を有しない薬剤が収容された第
二の収容室5を構成している壁部の面とを含む面を、ガ
ス透過性,水分透過性の低い第一のフィルム17で被覆
したのは、二つ折りにした容器本体1の内側スペース1
5内に収容した乾燥剤,脱酸素剤による乾燥作用,脱酸
素作用が、第二の収容室5内に収容した酸化,吸湿,加
水分解を懸念する必要のない薬剤に波及することによ
り、第一の収容室3内に収容した薬剤に対して本来波及
させなければならない乾燥作用,脱酸素作用が弱められ
るのを防止するためである。即ち、二つ折りにされた容
器本体1の内側スペース15内に乾燥剤,脱酸素剤を密
封した時に、その乾燥剤,脱酸素剤は、易酸化性,吸湿
性,加水分解性を有する薬剤が収容された第一の収容室
3を構成している壁面と、第二の収容室5を構成してい
る壁面を被覆しているガス透過性,水分透過性の低い第
一のフィルム17との間に挟まれるため、乾燥剤,脱酸
素剤による第二の収容室5内の薬剤に対する乾燥作用,
脱酸素作用がガス透過性,水分透過性の低い第一のフィ
ルム17によって遮断され、第一の収容室3内に収容し
た薬剤に対してのみ波及するようになり、乾燥剤,脱酸
素剤の乾燥作用,脱酸素作用を第一の収容室3内に収容
した薬剤に対し効率的に波及させることができるように
なる。また、二つ折りにされた容器本体1の外側面の内
の、少なくとも、仕切部7に相当する面と、易酸化性,
吸湿性,加水分解性を有する薬剤が収容された第一の収
容室3を構成している壁部の面とを含む面を、ガス透過
性,水分透過性の低い第二のフィルム19で被覆したの
は、易酸化性,吸湿性,加水分解性を有する薬剤を収容
した第一の収容室3内に外部からガス及び水分が透過す
ることを極力避けて、第一の収容室3内の薬剤を安定よ
く保管することができるようにするためである。
【0012】第一の収容室3の壁部の内の、容器本体1
を二つ折りにすることにより内側に位置する壁部に、図
5に示したように、第一の収容室3のガス透過性,水分
透過性を向上させることのできる手段21を設けるよう
構成すれば、折り畳んだ容器本体1の内側スペース15
内に収容した乾燥剤,脱酸素剤による乾燥作用,脱酸素
作用を第一の収容室3内の薬剤に対してより効果的に波
及させることができるようになる。この手段21として
は、例えば、第一の収容室3の壁部3aよりも薄肉に形
成された樹脂フィルム,ガス及び水分を物理的に通過さ
せることのできる孔を備えた疎水性マイクロポーラスメ
ンブレン等を用いることができる。第一の収容室3のガ
ス透過性,水分透過性を向上させるための手段21を設
ける場合には、第一の収容室3の壁部3aに通気孔3b
を形成し、その通気孔3bを被覆するように第一の収容
室3の壁部3aに手段21を装着する。第一の収容室3
のガス透過性,水分透過性を向上させるための手段21
として、第一の収容室3の壁部3aよりも薄肉に形成し
た樹脂フィルムを用いる場合には、その樹脂フィルムを
ガス透過性,水分透過性の高い樹脂にて構成すれば、第
一の収容室3のガス透過性,水分透過性を更に向上させ
ることができるようになる。疎水性マイクロポーラスメ
ンブレンとしては、4ふっ化エチレン(PTFE、市販
のものとしては、「テフロン(商品名)」)にて構成し
た多孔質膜,高密度ポリエチレン(市販のものとして
は、「タイベック(商品名)」)にて構成した多孔質膜
等を用いることができるが、第一の収容室3の壁部3a
に液密に装着することができ且つ撥水性の性質を持たせ
たものであれば如何なる多孔質膜をも用いることができ
る。尚、4ふっ化エチレンの多孔質膜を熱溶着により第
一の収容室3の壁部3aに装着する場合には、4ふっ化
エチレンが収容室3を構成している樹脂壁3aに熱溶着
しないので、高密度ポリエチレンのメッシュに4ふっ化
エチレンの多孔質膜を積層させて、高密度ポリエチレン
のメッシュを介して4ふっ化エチレンの多孔質膜を収容
室3の壁部3aに熱溶着させるとよい。
【0013】上述した例においては、二つ折りにした容
器本体1の外側面の内の、少なくとも、仕切部7に相当
する面と、易酸化性,吸湿性,加水分解性を有する薬剤
が収容された第一の収容室3を構成している壁部の面と
を含む面を、第二のフィルム19で被覆したが、二つ折
りにされた容器本体1の外側面全面を第二のフィルム1
9で被覆するよう構成してもよい。この場合には、図6
に示したように、仕切部7の弱シール幅W(図6におい
て、容器本体1の縦方向で測定される幅)を広く形成す
るとよい。仕切部7の弱シール幅Wを広く形成すれば、
仕切部7を介しての第二の収容室5から第一の収容室3
への水分透過量,ガス透過量を、容器本体1内から外部
へのガス透過量,水分透過量よりも少なくできるので、
第一の収容室3内に収容された易酸化性,吸湿性,加水
分解性を有する薬剤を安定よく保存することができるよ
うになる。尚、研究及び試験を重ねた結果、仕切部7の
弱シール幅Wを15mm以上とした場合に好適であるこ
とが判った。然し、収容する薬剤の易酸化性,吸湿性,
加水分解性との関係から、仕切部7の弱シール幅Wを1
5mm以下としてもよい。
【0014】図示実施形態においては、ガス透過性,水
分透過性の低い第一のフィルム17としてアルミ箔フィ
ルムを用い、ガス透過性,水分透過性の低い第二のフィ
ルム19として酸化ケイ素蒸着ポリエチレンテレフタラ
ート(市販のものとしては、「シリカペット(商品
名)」)のフィルムが用いられている。然しながら、第
一及び第二のフィルム17,19としては、ガス透過
性,水分透過性が低く容器本体1の所定面を液密に被覆
できるものであれば、如何なるフィルムを用いてもよ
い。例えば、内層をポリエチレンとポリプロピレンとの
混合樹脂にて構成し、外層をガス透過性,水分透過性の
低い樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ
エチレンナフタレート、ポリビニルアルコール、エチレ
ンビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ナ
イロン等のポリアミド、セロファン等の樹脂で構成した
多層フィルムをフィルム17,19として用いることが
できる。
【0015】尚、上述した如く、二つ折りにして内側ス
ペース15内に乾燥剤,脱酸素剤を収容した容器本体1
の周縁部1aを互いに剥離又は破断可能に接合すること
により乾燥剤,脱酸素剤を容器本体1の内側スペース1
5内に密封したが、容器本体1の周縁部1aを互いに剥
離又は破断可能に接合する方法としては、例えば、容器
本体1の周縁部1aを剥離可能に弱シールする方法,容
器本体1の周縁部1aを接着剤,両面粘着テープ等で剥
離或いは破断可能に接合する方法等を採用することがで
きる。容器本体1の周縁部1aを接合するための接着剤
としては、例えば、ホットメルト接着剤を用いることが
できる。ホットメルト接着剤としては、酢酸ビニルとエ
チレンの共重合ポリマーであるEVAエマルジョン接着
剤を用いることができ、その場合には、酢酸ビニルを5
〜60重量%の範囲としたものを用いるのが好ましい。
尚、収容室3,5のいずれか一方の外形寸法を大きめに
形成することにより接合代を設けるようにすれば、二つ
折りにした容器本体1の周縁部1aの接合作業を簡単に
行うことができるようになる。
【0016】上述した例においては、弱シールされた仕
切部7を収容室3,5間の境界区域全長に亘って形成し
たが、図7に示したように、仕切部7の略中央部分7a
を弱シールし、仕切部7の両側部7bを強シールするよ
うに構成してもよい。
【0017】特定の実施形態を用いて本発明を説明した
が、本発明は、それに限らず、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で適宜変更を加えたものをも含むことは明らかで
ある。
【0018】
【発明の効果】上述した如く、本発明においては、吸湿
性,易酸化性,加水分解性を有する薬剤を収容した第一
の収容室と吸湿性,易酸化性,加水分解性を有しない薬
剤を収容した第二の収容室とを備え且つ前記第一の収容
室と前記第二の収容室とが必要に応じて連通することが
できるように仕切部により仕切られて成る可撓性容器本
体を、その仕切部を境にして折り畳み、その折り畳まれ
た前記容器本体の内側スペース内に、第一の収容室内の
薬剤の吸湿,加水分解或いは酸化を防止するための乾燥
剤,脱酸素剤の少なくともいずれか一方を収容して、折
り畳まれた前記容器本体の周縁部を剥離又は破断可能に
接合するよう構成したので、本発明によれば、簡単且つ
安価に製造することの可能な複室容器が得られる。ま
た、本発明に係る複室容器においては、従来の複室容器
の如く乾燥剤等を収容した小袋或いは水分吸収性シート
等を薬剤が収容された室に溶着するのではなく、折り畳
まれた容器本体の内側スペース内に乾燥剤等を単に収容
するよう構成したので、本発明によれば、薬剤収容室の
内部を汚すことなく製造することの可能な複室容器が得
られる。更に、本発明に係る複室容器においては、内側
スペース内に乾燥剤等を収容した容器本体の周縁部を剥
離又は破断可能に接合するよう構成したので、本発明に
よれば、容器本体の周縁部を剥離又は破断させることに
より乾燥剤等を容器本体より取り外して、容器本体と乾
燥剤等を分別廃棄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る複室容器の容器本体を
二つ折りにした時に内側に位置する容器本体の面の展開
図である。
【図2】二つ折りにした時に外側に位置する容器本体の
面の展開図である。
【図3】展開状態の容器本体の縦断面図である。
【図4】二つ折りにした容器本体の斜視図である。
【図5】第一の収容室のガス透過性,水分透過性を向上
させるための手段を備えた容器本体の部分縦断面図であ
る。
【図6】二つ折りにした時に外側に位置する容器本体の
面の全面に第二のフィルムを密着させ且つ仕切部の弱シ
ール幅を広く形成した変形例に係る容器本体の部分展開
図である。
【図7】別の変形例に係る容器本体の部分展開図であ
る。
【符号の説明】
1 可撓性容器本体 3 薬剤の第一の収容室 5 薬剤の第二の収容室 7 剥離可能に弱シールされた仕切部 15 折り畳んだ容器本体の内側スペース 17 ガス透過性,水分透過性の低い第一のフィルム 19 ガス透過性,水分透過性の低い第二のフィルム 21 第一の収容室のガス透過性,水分透過性を向上さ
せるための手段 W 仕切部の弱シール幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 33/00 BSN B65D 81/32 D 81/32 A61J 1/00 351A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸湿性,易酸化性,加水分解性を有する
    薬剤を収容した第一の収容室と吸湿性,易酸化性,加水
    分解性を有しない薬剤を収容した第二の収容室とを備え
    且つ前記第一の収容室と前記第二の収容室とが必要に応
    じて連通することができるように仕切部により仕切られ
    て成る可撓性容器本体を有する複室容器であって、前記
    仕切部を境にして前記容器本体を折り畳み、その折り畳
    みにより内側に位置する前記容器本体の面の内の、前記
    仕切部に相当する面と前記第二の収容室を構成する壁部
    の面とを含む面をガス透過性,水分透過性の低い第一の
    フィルムで被覆すると共に、折り畳みにより外側に位置
    する前記容器本体の面の内の、少なくとも、前記仕切部
    に相当する面と前記第一の収容室を構成している壁部の
    面とを含む面をガス透過性,水分透過性の低い第二のフ
    ィルムで被覆し、折り畳まれた前記容器本体の内側スペ
    ース内に、前記第一の収容室内に収容された薬剤の吸
    湿,加水分解或いは酸化を防止するための乾燥剤或いは
    脱酸素剤の少なくともいずれか一方を収容して、折り畳
    まれた前記容器本体の周縁部を剥離又は破断可能に接合
    して成る複室容器。
  2. 【請求項2】 折り畳みにより外側に位置する前記容器
    本体の面の全面を前記第二のフィルムで被覆し、前記仕
    切部の幅を広く形成することにより、前記仕切部を介し
    ての前記第一の収容室と前記第二の収容室間におけるガ
    ス透過量,水分透過量が、前記容器本体を介しての外部
    へのガス透過量,水分透過量よりも少なくなるようにし
    た、請求項1に記載の複室容器。
  3. 【請求項3】 容器本体の折り畳みにより内側に位置す
    る、前記第一の収容室の壁部に前記第一の収容室のガス
    透過性,水分透過性を向上させるための手段を設けた、
    請求項1又は2に記載の複室容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008143403A1 (en) * 2007-04-09 2008-11-27 Jeong-Min Lee Liquid container
CN103800198A (zh) * 2014-02-24 2014-05-21 湖南科伦制药有限公司 一种粉-液双腔输液袋及其包装方法

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