JP2003229543A - 磁気記憶装置 - Google Patents
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Abstract
両立できる磁気記憶装置を提供する。 【解決手段】 本発明の磁気記憶装置は、トンネル磁気
抵抗効果によりデータを記憶するものであって、作動検
出可能なように積層された少なくとも2つのトンネル磁
気抵抗効果素子1a、1bを備えている。この2つのト
ンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの各々は、たとえば
ワード線3を挟んで積層されている。
Description
し、具体的には、トンネル磁気抵抗効果によりデータを
記憶する磁気記憶装置に関するものである。
果は、磁性体に磁界を加えることにより電気抵抗が変化
する現象であり、磁界センサや磁気ヘッドなどに利用さ
れている。近年、非常に大きな磁気抵抗効果を示す巨大
磁気抵抗(GMR:giant magnetoresistance)効果材
料として、Fe/Cr、Co/Cuなどの人工格子膜な
どがたとえば以下の文献1および文献2で見出されてい
る。
y interlayer coupling and giantmagnetoresistance i
n Co/Cu multilayers”, Journal of Magnetism and Ma
gnetic Materials 94 (1991) pp.L1-L5 文献2:S.S.P.Parkin et al.,“Oscillatory Magnetic
Exchange Coupling through Thin Copper Layers”, P
hysical Review Letters, vol.66, No.16, 22April 199
1, pp.2152-2155 また、強磁性層間の交換結合作用がなくなる程度に厚い
非磁性金属層を持つ強磁性層/非磁性層/強磁性層/反
強磁性層からなる構造により、強磁性層/反強磁性層を
交換結合させて、その強磁性層の磁気モーメントを固定
し、他方の強磁性層のスピンのみを外部磁場で容易に反
転できるようにした、いわゆるスピンバルブ膜が知られ
ている。反強磁性体としては、FeMn、IrMn、P
tMnなどが用いられている。この場合、2つの強磁性
層間の交換結合が弱く小さな磁場でスピンが反転できる
ので、上記交換結合膜に比べて高感度の磁気抵抗素子を
提供できることから、高密度磁気記録用再生ヘッドとし
て用いられている。上記のスピンバルブ膜は、膜面内方
向に電流を流すことで用いられる。
垂直磁気抵抗効果を利用すると、さらに大きな磁気抵抗
効果が得られることが、たとえば以下の文献3から知ら
れている。
ar Giant Magnetoresistances of Ag/Co Multilayer
s”, Physical Review Letters, vol.66, No.23, 10 Ju
ne 1991, pp.3060-3063 さらには、強磁性層/絶縁層/強磁性層からなる3層膜
において、外部磁場によって2つの強磁性層のスピンを
互いに平行あるいは反平行にすることにより、膜面垂直
方向のトンネル電流の大きさが異なることを利用した、
強磁性トンネル接合によるトンネル磁気抵抗効果(TM
R:tunneling magneto-resistive)も、たとえば以下
の文献4から知られている。
netic tunneling effect in Fe/Al2O3/Fe junction”,
Journal of Magnetism and Magnetic Materials 139 (1
995), pp.L231-L241 近年、GMRおよびTMR素子を、不揮発性磁気記憶半
導体装置(MRAM:magnetic random access memor
y)に利用することが、たとえば以下の文献5および文
献6にて研究されている。
y submicron magnetoresistive random access memory
(invited)”, Journal of Applied Physics, vol.85, N
o.8,15 April 1999, pp.5822-5827 文献6:S.S.P.Parkin et al.,“Exchange-biased magn
etic tunnel junctions and application to nonvolati
le magnetic random access memory (invited)”, Jour
nal of Applied Physics, vol.85, No.8, 15 April 199
9, pp.5828-5833 この場合、保磁力の異なる2つの強磁性層で非磁性金属
層を挟んだ擬スピンバルブ素子や強磁性トンネル効果素
子が検討されている。MRAMへ利用する場合にはこれ
らの素子をマトリックス状に配置し、別に設けた配線に
電流を流して磁界を印加し、各素子を構成する2つの磁
性層を互いに平行、反平行に制御することにより、
“1”、“0”が記録される。読出しはGMRやTMR
効果を利用して行なわれる。
MR効果を利用した方が低消費電力であるから、主とし
てTMR素子を用いることが検討されている。TMR素
子を利用したMRAMは、室温でMR変化率が20%以
上と大きく、かつトンネル接合における抵抗が大きいの
で、より大きな出力電圧が得られること、また読出し時
にスピン反転をする必要がなく、それだけ小さい電流で
読出しが可能であることなどの特徴があり、高速書込み
・読出し可能な低消費電力型の不揮発メモリとして期待
されている。
もにMR変化率が大きく低下し、通常300〜400m
V程度のバイアス電圧が印加されるとTMR効果は半減
する。MRAMは電流駆動型であるので、一定の読出し
電流を流して信号電圧を得る方式がとられる。このた
め、高速読出しのためにはセンス電流を少なくとも10
μA程度にする必要があると予想される。またトンネル
磁気抵抗効果素子の接合抵抗の大きさから300〜40
0mV程度のバイアスが印加されるのは避けられず、バ
イアス電圧によるTMR効果の低下は大きな問題であっ
た。
強磁性層/絶縁層/強磁性層の構成からなる強磁性2重
トンネル接合素子を用いることが、たとえば以下の文献
7にて提案されている。
etween Barrier Width, Barrier Height, and DC Bias
Voltage Dependences on the Magnetoresistance Ratio
inIr-Mn Exchange Biased Single and Double Tunnel
Junctions”, Jpn. J. Appl. Phys. Vol.39 (2000) pp.
L1035-L1038
ネル接合を用いても、従来のMRAMアーキテクチャで
は出力電圧はまだ十分ではない。以下、そのことを説明
する。
8に示すように素子選択用トランジスタ106と強磁性
トンネル接合素子101とからなるメモリセルが、複数
のビット線102と複数のワード線103との各交差部
近傍に位置することによりマトリックス状に配置されて
いる。
ドレインの一方はビット線102に、他方は強磁性トン
ネル接合素子101にそれぞれ電気的に接続されてい
る。また素子選択用トランジスタ106のゲートはワー
ド線103に電気的に接続されている。この強磁性トン
ネル接合素子101の近傍に延在するように、データ書
換用のディジット線109が配置されている。
電流が流されることにより磁界が発生され、その磁界に
より強磁性トンネル接合素子101を構成する2つの磁
性層が互いに平行、反平行となるように磁化されて、
“0”、“1”が記録される。
を選択することによりそのワード線103に接続された
素子選択用トランジスタ106がオン状態とされる。さ
らに、所定のビット線102に電流を流すことによって
オン状態の素子選択用トランジスタ106に接続された
強磁性トンネル接合素子101にトンネル電流が流され
る。このときの強磁性トンネル接合素子101の抵抗に
基づいて記憶状態が判定される。つまり、強磁性トンネ
ル接合素子101は磁化方向が平行では抵抗が小さく、
反平行では抵抗が大きいという性質を有するため、この
性質を利用して選択メモリセルの出力信号が参照セルの
出力信号より小さいか大きいかで、選択メモリセルの記
憶状態“0”、“1”が判定される。
に参照セルの出力信号を基準として、その出力信号より
も選択メモリセルの出力信号が小さいか大きいかによっ
て記憶状態が判定される。つまり、強磁性トンネル接合
素子101において磁化方向が平行のときの抵抗をRp
とし、反平行のときの抵抗をRapとすると、選択メモ
リセルと参照セルとの抵抗値の差は|Rap−Rp|/
2程度であるため、TMR効果に伴う抵抗変化|Rap
−Rp|の半分を用いて記憶状態の判定がなされている
ことになる。
には選択メモリセルの素子選択用トランジスタ106に
も電流を流す必要があり、素子選択用トランジスタ10
6の特性が一定でない場合、それに起因したノイズが出
力電圧に与えられることになる。このため、上記のアー
キテクチャでは、信号対雑音比(S/N比)は30dB
程度と小さいものであった。
以下の文献8により提案されている。
Read and Write Non-Volatile Memory Array Using a
Magnetic Tunnel Junction and FET Switch in each Ce
ll”, 2000 IEEE International Solid-State Circuits
Conference 上記文献8で提案されたアーキテクチャは、図29に示
す構成を有している。図29を参照して、このアーキテ
クチャでは、2つの素子選択用トランジスタ206a、
206bと2つの強磁性トンネル接合素子201a、2
01bとが1ビットとされる。そして、常に2つの強磁
性トンネル接合素子201a、201bの一方は平行
に、他方は反平行になるように書込みが行なわれ、その
記憶状態が作動検出法で読出される。つまり2つの強磁
性トンネル接合素子201a、201bの一方の出力信
号に対する他方の出力信号の差により記憶状態が判定さ
れる。
いるため、TMR効果に伴う抵抗変化|Rap−Rp|
の全体を用いて記憶状態の判定がなされていることにな
る。よって、出力信号の大きさを図28に示すアーキテ
クチャの場合の2倍以上と大きくでき、S/N比を改善
することが可能となる。しかし、2素子で1ビットを構
成するため、1ビット当りのセルサイズが大きくなり、
大容量のMRAMを実現するにあたって問題となる。
アーキテクチャにおいては、上述のように十分に高いS
/N比と微細なセル面積とを両立することはできなかっ
た。
/N比と、微細なセル面積とを両立できる磁気記憶装置
を実現することである。
は、トンネル磁気抵抗効果によりデータを記憶する磁気
記憶装置であって、作動検出可能なように積層された少
なくとも2つのトンネル磁気抵抗効果素子を備えてい
る。
た2つのトンネル磁気抵抗効果素子だけで作動検出可能
であるため、メモリセルにトランジスタは不要となり、
微細なセル面積を実現することができる。また作動検出
により記憶データを読出すことができるため、十分なS
/N比を得ることができる。よって、十分なS/N比と
微細なセル面積との双方を満たす磁気記憶装置を実現す
ることができる。
積層された2つトンネル磁気抵抗効果素子の間に延び、
かつ2つのトンネル磁気抵抗効果素子の双方に電気的に
接続された第1配線がさらに備えられている。
トンネル磁気抵抗効果素子の間に延びるように配置され
ているため、第1配線に電流を流すことにより生ずる磁
界で、2つのトンネル磁気抵抗効果素子の各磁性層を互
いに逆向きに磁化することができる。これにより、2つ
のトンネル磁気抵抗効果素子の一方は平行に、他方は反
平行に磁化して書込みを行なうことができる。よって、
2つのトンネル磁気抵抗効果素子を用いて作動検出法に
よるデータの読出を行なうことが可能となる。
積層された2つのトンネル磁気抵抗効果素子の近傍で第
1配線に交差する方向に延びる第2配線がさらに備えら
れている。
界と、上記の第1配線で生ずる磁界との合成磁界によ
り、容易にトンネル磁気抵抗効果素子を磁化させること
ができる。
第1配線の一方側に配置されたトンネル磁気抵抗効果素
子に電気的に接続された第1ビット配線と、第1配線の
他方側に配置されたトンネル磁気抵抗効果素子に電気的
に接続され、かつ第1ビット配線に交差する方向に延び
る第2ビット配線とがさらに備えられている。
に交差する方向に延ばすことにより、第1ビット線で生
ずる磁界と第2ビット線で生ずる磁界との合成磁界によ
り、容易にトンネル磁気抵抗効果素子を磁化させること
ができる。また、各トンネル磁気抵抗効果素子にビット
線を接続することで、書込み時にメモリセルを選択する
ことが可能となり、かつ読出し時にビット線を介してデ
ータを読出すことができる。
積層された2つのトンネル磁気抵抗効果素子の各々は、
磁化方向が固定された固着層と、外部磁場によって磁化
方向が変化する記録層と、固着層と記録層との間に配置
されたトンネル絶縁層とを有する。
層の磁化方向を変化させて、互いの磁化方向を平行・反
平行にすることにより、トンネル磁気抵抗効果素子の抵
抗値が変動するため、この抵抗値の変化に基づいて記憶
の書込み・読出しを行なうことができる。
第1配線を挟んで一方側に配置されたトンネル磁気抵抗
効果素子の記録層と他方側に配置されたトンネル磁気抵
抗効果素子の記録層とが反強磁性結合する程度の厚みで
第1配線は構成されている。
磁化すれば、他方の記録層も反強磁性結合により一方の
記録層の磁化方向と逆向きに磁化される。
第1配線を挟んで一方側に配置されたトンネル磁気抵抗
効果素子の記録層と他方側に配置されたトンネル磁気抵
抗効果素子の記録層とは互いに逆向きに磁化されてい
る。
磁化すれば、他方の記録層も反強磁性結合により一方の
記録層の磁化方向と逆向きに磁化される。
固着層が、強磁性層と反強磁性層との積層構造を有す
る。
とができる。上記の磁気記憶装置においては好ましく
は、非磁性層を挟んで互いに反強磁性結合した第1強磁
性層と第2強磁性層とを有する。
とができる。上記の磁気記憶装置において好ましくは、
第1強磁性層と第2強磁性層とは互いに逆向きに磁化さ
れている。
とができる。上記の磁気記憶装置において好ましくは、
第1配線の一方側に配置されたトンネル磁気抵抗効果素
子と第1ビット配線との間に配置された第1ダイオード
と、第1配線の他方側に配置されたトンネル磁気抵抗効
果素子と第2ビット配線との間に配置された第2ダイオ
ードとがさらに備えられている。
ることにより、このトンネル磁気抵抗効果素子に接続さ
れたダイオードの導通・非導通を制御することができる
ため、これに基づいてデータの書込・読出を行なうこと
ができる。
データの書込の際に第1および第2のビット配線の各々
に電流が流れないよう制御可能なように、第1および第
2のビット配線の各々に電気的に接続されたトランジス
タがさらに備えられている。
に電流が流れるのをトランジスタで防止することができ
る。
て図に基づいて説明する。
形態1における磁気記憶装置の回路図である。図1を参
照して、本実施の形態では、MRAMのメモリセルMC
は、互いに直列に接続された2つのトンネル磁気抵抗効
果素子1aと1bとを有している。この2つのトンネル
磁気抵抗効果素子1aと1bとの間にはワード線3が電
気的に接続されている。また、直列に接続された2つの
トンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの各端部にはそれ
ぞれビット線2a、2bが電気的に接続されている。こ
のようなメモリセルMCが、複数のワード線3と複数の
ビット線2aとの各交差部付近に位置することでマトリ
ックス状に配置されている。
レインのいずれか一方に電気的に接続されている。ビッ
ト線2aはトランジスタ8aを介してアンプ4に電気的
に接続されており、ビット線2bはトランジスタ8bを
介してアンプ4に電気的に接続されている。
概略的に示す斜視図である。図2を参照して、ビット線
2a、2bは互いに直交する方向に延びており、ワード
線3はビット線2aと2bとの間でビット線2bと同じ
方向に延びている。メモリセルMCを構成する2つのト
ンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの各々は、互いに積
層されており、トンネル磁気抵抗効果素子1aはビット
線2aとワード線3との間に配置されており、トンネル
磁気抵抗効果素子1bはワード線3とビット線2bとの
間に配置されている。
つのメモリセルの構成を示す概略断面図である。図3を
参照して、トンネル磁気抵抗効果素子1aは、磁化方向
が固定された固着層11aと、トンネル絶縁層12a
と、外部磁場によって磁化方向が変化する記録層13a
とが下から順に積層された構成を有している。
場によって磁化方向が変化する記録層13bと、トンネ
ル絶縁層12bと、磁化方向が固定された固着層11b
とが下から順に積層された構成を有している。
反強磁性層と強磁性層との積層構造とすることにより磁
化方向を固定されている。つまり、反強磁性層が強磁性
層のスピンの向きを固定することで、強磁性層の磁化方
向が一定に保たれている。この反強磁性層が強磁性層と
ビット線2aまたは2bとの間に形成されている。この
強磁性層はたとえばCoFe層よりなっており、反強磁
性層はたとえばIrMn層よりなっている。
りなっており、たとえばCoFe層とNiFe層との積
層構造よりなっている。トンネル絶縁層12a、12b
の各々はたとえばAlOx層よりなっている。
れており、かつ2つの強磁性層(記録層)13aと13
bとを互いに反強磁性的に結合しない程度に厚く形成さ
れている。またビット線2a、2bの各々は、たとえば
Cu層よりなっている。
み動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態
1における磁気記憶装置の1つのメモリセルのデータの
書込み動作を説明するための概略斜視図である。図4を
参照して、データの書込み時に、ワード線3にたとえば
矢印52で示す方向に電流が流される。これにより、右
ネジの法則にしたがって、ワード線3を取巻く矢印B1
方向に磁界が生じる。この磁界により、ワード線3の下
に位置する記録層13aは矢印53aで示す方向に磁化
し、ワード線3の上に位置する記録層13bは矢印53
bで示す方向に磁化する。
予め矢印57a方向、矢印57b方向に磁化されてい
る。このため、トンネル磁気抵抗効果素子1aにおいて
は固着層11aと記録層13aとの各磁化方向は平行と
なるのに対し、トンネル磁気抵抗効果素子1bにおいて
は固着層11bと記録層13bとの各磁化方向は反平行
となる。この状態が図3で示すようにたとえば“0”の
記憶状態とされる。
流を流した場合には、ワード線3を取巻くように発生す
る磁界の向きは矢印B1とは逆回転方向となる。よって
この場合には記録層13aは矢印53Aとは逆方向に磁
化し、記録層13bも矢印53bとは逆方向に磁化す
る。この場合には、トンネル磁気抵抗効果素子1aの固
着層11aと記録層13aとの磁化方向は互いに反平行
となり、トンネル磁気抵抗効果素子1bの固着層11b
と記録層13bとの磁化方向は互いに平行となる。この
状態が図3で示すようにたとえば“1”の記憶状態とさ
れる。
録層と固着層との各磁化方向が平行の場合には抵抗値が
小さくなり、かつ固着層と記録層との各磁化方向が反平
行の場合には抵抗値が大きくなるという特性を有してい
る。よって、“0”の記憶状態ではトンネル磁気抵抗効
果素子1bの抵抗値はトンネル磁気抵抗効果素子1aの
抵抗値よりも大きくなり、“1”の記憶状態ではトンネ
ル磁気抵抗効果素子1bの抵抗値はトンネル磁気抵抗効
果素子1aの抵抗値よりも小さくなる。
し動作について説明する。図3を参照して、読出し時に
は、所定のトランジスタ5がオンされて、そのオン状態
のトランジスタ5に接続されたワード線3が選択され
る。これにより、選択されたワード線3に接続されたト
ンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの各々にワード線3
からトンネル電流が流される。その際の各トンネル電流
あるいは各負荷電圧がビット線2a、2bとトランジス
タ8a、8bとを経由してアンプ4に入力される。そし
て、2つのトンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの一方
のトンネル電流あるいは負荷電圧に対して他方のトンネ
ル電流あるいは負荷電圧が高いか、低いかにより作動方
式で記憶状態が判定される。
する場合には、トンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの
うち磁化方向が平行となっている側の抵抗をRpとし、
反平行となっている側の抵抗をRapとし、トンネル電
流をIdとすると、記憶状態の“1”、“0”に対応し
て信号電圧はΔV(=(Rap−Rp)Id)、−ΔV
となる。
読出しているため、TMR効果に伴う抵抗変化|Rap
−Rp|の全体を用いて記憶状態の判定がなされること
になる。よって、図28に示すアーキテクチャの場合と
比較して信号電圧は2倍以上大きくなる。さらに、メモ
リセルMCには素子選択用トランジスタは含まれていな
いため、そのトランジスタによるノイズの影響を受けな
い。このため、図28に示すアーキテクチャの場合と比
較して、S/N比は10倍以上大きくなる。
図29に示すアーキテクチャのような素子選択用トラン
ジスタは不要であり、また図28に示すアーキテクチャ
のような参照セルも不要であり、さらに2つのトンネル
磁気抵抗効果素子1a、1bを積層して形成することが
できるため、図28、29に示すアーキテクチャよりも
セル面積を微細化することができる。
S/N比と微細なセル面積との双方を両立することがで
きる。
ずる磁場のみで記録層を磁化する方式について説明した
が、ワード線3で生ずる磁場とビット線2aで生ずる磁
場との合成磁場によって記録層13a、13bが磁化さ
れてもよい。以下、その方式について説明する。
とビット線とを用いてデータを書込む様子を説明するた
めの概略斜視図である。図5を参照して、まず、互いに
直交する方向に延びるワード線3とビット線2aとに電
流が流される。ワード線3には、たとえば矢印52方向
に電流が流され、それによりワード線3を取巻く矢印B
1方向に磁場が生じる。この磁場により、ワード線3の
下にある記録層13aには矢印53a方向の磁界が印加
され、ワード線3の上にある記録層13bには矢印53
b方向の磁界が印加される。一方、ビット線2aには、
たとえば矢印51方向に電流が流され、それによりビッ
ト線2aを取巻く矢印B2方向に磁場が生じる。この磁
場により、ビット線2a上の記録層13a、13bの各
々には、矢印54a、54bの各々で示す同方向の磁界
が印加される。
ような強磁性層には、結晶構造や形状などにより磁化し
やすい方向(エネルギが低い状態)がある。この方向は
磁化容易軸(easy axis)と呼ばれる。記憶が保持され
ている状態では、強磁性層はこの方向に磁化される。こ
れに対し、磁化しにくい方向は、磁化困難軸(hard axi
s)と呼ばれる。
の大きさは、曲線56aで示されるアストロイド曲線と
なる。ここで、記録層13aには矢印53aで示す向き
と大きさの磁場と矢印54aで示す向きと大きさの磁場
との合成磁場が矢印55aで示す向きと大きさで印加さ
れることになる。この合成磁場の大きさは曲線56aで
表わされるしきい値を超えているために、記録層13a
は磁化容易軸方向の図中+Hで示す方向に磁化すること
になる。
矢印53bで示す向きと大きさの磁場と矢印54bで示
す向きと大きさの磁場との合成磁場が矢印55bで示す
向きと大きさで印加されることになる。この合成磁場の
大きさも曲線56bで表わされるしきい値を超えている
ため、記録層13bは磁化容易軸方向の図中−Hで示す
方向に磁化することになる。
より書込む方式においても、ワード線3単独で書込む方
式と同様、ワード線3の下にある記録層13aと上にあ
る記録層13bとを互いに逆向きに磁化することができ
るため、同様に作動検出を行なうことができる。
書込む方式では、ワード線3単独で書込む方式よりも小
さな電流値で記録層13a、13bの各々を磁化でき、
かつワード線3とビット線2aとの通電により所定のア
ドレスにあるメモリセルMCを選択して記憶させること
が可能となる。
形態2における磁気記憶装置の1つのメモリセルMCの
構成を概略的に示す断面図である。図8を参照して、本
実施の形態の構成は、図3に示す実施の形態1の構成と
比較して、固着層11aが強磁性層11cと非磁性層1
1dと強磁性層11eとの多層構造より構成されている
点と、記録層13aと13bとが同じ方向に磁化してい
る点とにおいて異なる。
層11dと強磁性層11eとが下から順に積層された積
層構造を有している。これらの強磁性層11cと11e
とは、互いに反強磁性的に結合することにより、互いに
逆向きに磁化された状態で固定されている。
実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一の部材
については同一の符号を付し、その説明を省略する。
に接続されたトランジスタ5をオフ状態にしておき、互
いに直交する2本のビット線2a、2bの各々に電流が
流される。これにより、ビット線2aで生じた磁場とビ
ット線2bで生じた磁場との合成磁場により図6および
図7で説明した原理と同様の原理に基づき、記録層13
a、13bの各々は互いに同じ方向に磁化される。この
磁化により、トンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの一
方の固着層と記録層との磁化方向は互いに平行となり、
他方の固着層と記録層との磁化方向は互いに反平行とな
る。したがって、実施の形態1と同様、作動方式の読出
しが可能となる。
形態3における磁気記憶装置の1つのメモリセルの構成
を概略的に示す断面図である。図9を参照して、本実施
の形態の構成は、図8に示す実施の形態2の構成と比較
して、記録層13a、13bの間に延びる配線層22を
ワード線3とは別の層で構成し、この配線層22とワー
ド線3とを導電層21で電気的に接続した点において異
なる。
実施の形態2の構成とほぼ同じであるため、同一の部材
については同一の符号を付し、その説明を省略する。
3とは別の層で構成しているため、記録層13a、13
bの間に延びる配線層22の膜厚を薄くすることができ
る。
に接続されたトランジスタ5をオフ状態にしておき、互
いに直交する2本のビット線2a、2bの各々に電流が
流される。これにより、ビット線2aで生じた磁場とビ
ット線2bで生じた磁場との合成磁場により図6および
図7で説明した原理と同様の原理に基づき、記録層13
a、13bの各々は互いに同じ方向に磁化される。この
磁化により、トンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの一
方の固着層と記録層との磁化方向は互いに平行となり、
他方の固着層と記録層との磁化方向は互いに反平行とな
る。したがって、実施の形態1と同様、作動方式の読出
しが可能となる。
の形態4における磁気記憶装置の1つのメモリセルの構
成を概略的に示す断面図である。図10を参照して、本
実施の形態の構成は、図9に示す実施の形態3の構成と
比較して、記録層13a、13bが互いに反強磁性的に
結合している点と、記録層13aと13bとのいずれか
一方が他方よりも磁化しやすい構成を有している点と、
固着層11aが反強磁性層と強磁性層との積層構造によ
り磁化方向が固定されている点とにおいて異なる。
た実施の形態3の構成とほぼ同じであるため、同一の部
材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
を互いに反強磁性的に結合できる程度に配線層22の膜
厚が薄く設定されている。これにより、配線層22の配
線抵抗が高くなるおそれがあるため、それを防止すべく
配線層22とワード線3とを別の層で設け、ワード線3
の膜厚を厚くすることにより配線抵抗の低減が図られて
いる。
方が、他方よりも磁化しやすい構成(たとえば膜厚が異
なる、または材質が異なる)とされている。これによ
り、書込み時においてビット線2a、2bに通電した場
合に、記録層13a、13bのうち磁化しやすい一方が
先に所定方向に磁化し、磁化しにくい他方が一方とは逆
側に磁化することになる。
接続されたトランジスタ5をオフ状態にしておき、互い
に直交する2本のビット線2a、2bの各々に電流が流
される。これにより、ビット線2aで生じた磁場とビッ
ト線2bで生じた磁場との合成磁場により図6および図
7で説明した原理と同様の原理に基づき、記録層13
a、13bのうち磁化しやすい一方が先に所定方向に磁
化し、磁化しにくい他方が一方とは逆側に磁化すること
になる。この磁化により、トンネル磁気抵抗効果素子1
a、1bの一方の固着層と記録層との磁化方向は互いに
平行となり、他方の固着層と記録層との磁化方向は互い
に反平行となる。したがって、実施の形態1と同様、作
動方式の読出しが可能となる。
の形態5における磁気記憶装置の回路図である。図11
を参照して、本実施の形態の構成は、図1に示す実施の
形態1の構成と比較して、メモリセルMCを構成する2
つのトンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの近傍に延在
するデータ書込用配線となるディジット線9と、そのデ
ィジット線9に電気的に接続されたトランジスタ10と
をさらに備えた点において異なる。
成を概略的に示す斜視図であり、図13は図12に示す
磁気記憶装置の1つのメモリセルの構成を概略的に示す
断面図である。図12および図13を参照して、上述の
ディジット線9は、たとえば積層された2つのトンネル
磁気抵抗効果素子1a、1bの上層に絶縁層を挟んでビ
ット線2aと同じ方向に延在している。
た実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一の部
材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
磁気記憶装置の1つのメモリセルのデータの書込み動作
を説明するための概略斜視図である。図14を参照し
て、互いに直交する方向に延びるワード線3とディジッ
ト線9とに電流が流される。ワード線3には、たとえば
矢印52方向に電流が流され、それによりワード線3を
取巻く矢印B1方向に磁場が生じる。この磁場により、
ワード線3の下にある記録層13aには矢印53a方向
の磁界が印加され、ワード線3の上にある記録層13b
には矢印53b方向の磁界が印加される。一方、ディジ
ット線9には、たとえば矢印55方向に電流が流され、
それによりディジット線9を取巻く矢印B3方向に磁場
が生じる。この磁場により、ディジット線9下の記録層
13a、13bの各々には、矢印58a、58bの各々
で示す同方向の磁界が印加される。
す向きの磁場と矢印58aで示す向きの磁場との合成磁
場が印加されることになる。また、記録層13bには矢
印53bで示す向きの磁場と矢印54bで示す向きの磁
場との合成磁場が印加されることになる。これらの合成
磁場により図6および図7で説明した原理と同様の原理
に基づき、トンネル磁気抵抗効果素子1a、1bの一方
の固着層と記録層との磁化方向は互いに平行となり、他
方の固着層と記録層との磁化方向は互いに反平行とな
る。したがって、実施の形態1と同様、作動方式の読出
しが可能となる。
ジット線9およびそれに接続されたトランジスタ10を
追加して図15〜図17に示す構成とされてもよい。図
15〜図17に示す各構成では、書込み時にビット線2
aとディジット線9とに電流が流されて、記録層が所定
方向に磁化される。これ以外の書込み、読出し動作につ
いては図8〜図10の動作とほぼ同じであるため、その
説明を省略する。
の形態6における磁気記憶装置の回路図である。図18
を参照して、本実施の形態の構成は、図1に示す実施の
形態1の構成と比較して、トンネル磁気抵抗効果素子1
aとビット線2aとの間およびトンネル磁気抵抗効果素
子1bとビット線2bとの間に各々、ダイオード31
a、31bの各々が設けられた点において異なる。
のメモリセルの構成を概略的に示す断面図である。図1
9を参照して、ダイオード31aは、ビット線2a上に
形成されたn型領域32aと、そのn型領域32aとp
n接合をなすp型領域33aとを有している。またダイ
オード31bは、固着層11b上に形成されたp型領域
33bと、そのp型領域33bとpn接合をなすn型領
域32bとを有している。
実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一の部材
については同一の符号を付し、その説明を省略する。
作において実施の形態1と異なる。図18を参照して、
読出し時には選択されたワード線3に読出し電流を流す
ことにより、そのワード線3に接続された2つのトンネ
ル磁気抵抗効果素子1a、1bにトンネル電流が流され
る。ここで、2つのトンネル磁気抵抗効果素子1a、1
bは一方が平行に、他方が反平行に磁化されているた
め、一方と他方との抵抗が異なる。このため、抵抗の低
い側のトンネル磁気抵抗効果素子に接続されたダイオー
ドは順方向電圧(順バイアス)以上の電圧が印加される
ため導通状態となる。しかし、抵抗の高い側のトンネル
磁気抵抗効果素子に接続されたダイオードは順方向電圧
よりも小さい電圧しか印加されないため非導通状態とな
る。この導通・非導通の状態を読取ることにより差動方
式でその記憶状態が判定される。
イオード31a、31bが追加されて図20〜図22に
示す構成とされてもよい。この場合も上記と同様にし
て、導通・非導通の状態を読取ることにより差動方式で
その記憶状態が判定される。
形態7における磁気記憶装置を示す回路図であり、図2
4は図23に示す磁気記憶装置の1つのメモリセルの構
成を概略的に示す断面図である。図23および図24を
参照して、本実施の形態の構成は、図18および図19
に示す実施の形態6の構成と比較して、メモリセルMC
を構成する2つのトンネル磁気抵抗効果素子1a、1b
の近傍に延在するディジット線9とそのディジット線9
に電気的に接続されたトランジスタ10とを追加した点
において異なる。このディジット線9とトランジスタ1
0との構成は、実施の形態5で説明した構成とほぼ同じ
である。
施の形態6の構成とほぼ同じであるため、同一の部材に
ついては同一の符号を付し、その説明を省略する。
ト線9およびトランジスタ10を追加することにより、
図25〜図27に示す構成とされてもよい。
ても、実施の形態6と同様、読出し時に導通・非導通の
状態を読取ることにより差動方式でその記憶状態が判定
される。
出し感度を大きくするためにトンネル磁気抵抗効果の大
きい材料を用いることが望ましく、したがって各磁性膜
はCo、Fe、Co−Fe合金、Co−Ni合金、Co
−Fe−Ni合金、Fe−Ni合金などの磁性体、およ
びNiMnSb、Co2MnGeなどのハーフメタルな
どを用いることができる。ハーフメタルは一方のスピン
バンドにエネルギギャップが存在するので、これを用い
るとより大きな磁気抵抗効果を得ることができ、結果と
して大きな信号出力が得られる。
PtMnなど、通常のスピンバルブGMRで得られてい
るものを使用することができる。絶縁膜としては、Al
2O3、Ta2O5、SiO2、MgOなどを用いることが
できる。これらの膜厚の好ましい範囲は0.5〜3nm
である。
キシ(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、各種スパ
ッタ法、化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Depos
ition)法、蒸着法など通常の薄膜形成装置を用いて作
製することができる。
については説明したが、本発明は半導体装置に限定され
るものではなく、広く磁気記憶装置に適用することが可
能である。
トンネル磁気抵抗効果素子1a、1bからなるメモリセ
ルMCについて説明したが、メモリセルMCには2つ以
上のトンネル磁気抵抗効果素子が含まれていてもよく、
それらのメモリセルMCは互いに積層されていてもよ
い。
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
置によれば、積層された2つのトンネル磁気抵抗効果素
子だけで作動検出可能であるため、メモリセルにトラン
ジスタは不要となり、微細なセル面積を実現することが
できる。また作動検出により記憶データを読出すことが
できるため、十分なS/N比を得ることができる。よっ
て、十分なS/N比と微細なセル面積との双方を満たす
磁気記憶装置を実現することができる。
積層された2つトンネル磁気抵抗効果素子の間に延び、
かつ2つのトンネル磁気抵抗効果素子の双方に電気的に
接続された第1配線がさらに備えられている。このよう
に第1配線が、積層された2つのトンネル磁気抵抗効果
素子の間に延びるように配置されているため、第1配線
に電流を流すことにより生ずる磁界で、2つのトンネル
磁気抵抗効果素子の各磁性層を互いに逆向きに磁化する
ことができる。これにより、2つのトンネル磁気抵抗効
果素子の一方は平行に、他方は反平行に磁化して書込み
を行なうことができる。よって、2つのトンネル磁気抵
抗効果素子を用いて作動検出法によるデータの読出を行
なうことが可能となる。
積層された2つのトンネル磁気抵抗効果素子の近傍で第
1配線に交差する方向に延びる第2配線がさらに備えら
れている。この第2配線に電流を流すことで生ずる磁界
と、上記の第1配線で生ずる磁界との合成磁界により、
容易にトンネル磁気抵抗効果素子を磁化させることがで
きる。
第1配線の一方側に配置されたトンネル磁気抵抗効果素
子に電気的に接続された第1ビット配線と、第1配線の
他方側に配置されたトンネル磁気抵抗効果素子に電気的
に接続され、かつ第1ビット配線に交差する方向に延び
る第2ビット配線とがさらに備えられている。このよう
に第1および第2ビット線を互いに交差する方向に延ば
すことにより、第1ビット線で生ずる磁界と第2ビット
線で生ずる磁界との合成磁界により、容易にトンネル磁
気抵抗効果素子を磁化させることができる。また、各ト
ンネル磁気抵抗効果素子にビット線を接続することで、
書込み時にメモリセルを選択することが可能となり、か
つ読出し時にビット線を介してデータを読出すことがで
きる。
積層された2つのトンネル磁気抵抗効果素子の各々は、
磁化方向が固定された固着層と、外部磁場によって磁化
方向が変化する記録層と、固着層と記録層との間に配置
されたトンネル絶縁層とを有する。このように固着層の
磁化方向に対する記録層の磁化方向を変化させて、互い
の磁化方向を平行・反平行にすることにより、トンネル
磁気抵抗効果素子の抵抗値が変動するため、この抵抗値
の変化に基づいて記憶の書込み・読出しを行なうことが
できる。
第1配線を挟んで一方側に配置されたトンネル磁気抵抗
効果素子の記録層と他方側に配置されたトンネル磁気抵
抗効果素子の記録層とが反強磁性結合する程度の厚みで
第1配線は構成されている。これにより、いずれか一方
の記録層のみを磁化すれば、他方の記録層も反強磁性結
合により一方の記録層の磁化方向と逆向きに磁化され
る。
第1配線を挟んで一方側に配置されたトンネル磁気抵抗
効果素子の記録層と他方側に配置されたトンネル磁気抵
抗効果素子の記録層とは互いに逆向きに磁化されてい
る。これにより、いずれか一方の記録層のみを磁化すれ
ば、他方の記録層も反強磁性結合により一方の記録層の
磁化方向と逆向きに磁化される。
固着層が、強磁性層と反強磁性層との積層構造を有す
る。これにより固着層の磁化方向を固定することができ
る。
は、非磁性層を挟んで互いに反強磁性結合した第1強磁
性層と第2強磁性層とを有する。これにより固着層の磁
気方向を固定することができる。
第1強磁性層と第2強磁性層とは互いに逆向きに磁化さ
れている。これにより固着層の磁化方向を固定すること
ができる。
第1配線の一方側に配置されたトンネル磁気抵抗効果素
子と第1ビット配線との間に配置された第1ダイオード
と、第1配線の他方側に配置されたトンネル磁気抵抗効
果素子と第2ビット配線との間に配置された第2ダイオ
ードとがさらに備えられている。トンネル磁気抵抗効果
素子の抵抗値を変えることにより、このトンネル磁気抵
抗効果素子に接続されたダイオードの導通・非導通を制
御することができるため、これに基づいてデータの書込
・読出を行なうことができる。
データの書込の際に第1および第2のビット配線の各々
に電流が流れないよう制御可能なように、第1および第
2のビット配線の各々に電気的に接続されたトランジス
タがさらに備えられている。これにより、データの書込
時に各ビット線に電流が流れるのをトランジスタで防止
することができる。
の回路図である。
視図である。
の構成を概略的に示す断面図である。
明するための概略斜視図である。
用いてデータを書込む様子を説明するための概略斜視図
である。
図である。
図である。
の1つのメモリセルの構成を概略的に示す断面図であ
る。
の1つのメモリセルの構成を概略的に示す断面図であ
る。
置の1つのメモリセルの構成を概略的に示す断面図であ
る。
置の回路図である。
に示す斜視図である。
セルの構成を概略的に示す断面図である。
線とを用いてデータを書込む様子を説明するための概略
斜視図である。
を追加した構成を示す概略断面図である。
を追加した構成を示す概略断面図である。
タを追加した構成を示す概略断面図である。
置の回路図である。
セルの構成を概略的に示す断面図である。
概略的に示す断面図である。
概略的に示す断面図である。
を概略的に示す断面図である。
置の回路図である。
セルの構成を概略的に示す断面図である。
タを追加した構成を概略的に示す断面図である。
タを追加した構成を概略的に示す断面図である。
タを追加した構成を示す概略断面図である。
路図である。
ビット線、3 ワード線、4 アンプ、5,8a,8
b,10 トランジスタ、9 ディジット線、11a,
11b 固着層、11c,11e 強磁性層、11d
非磁性層、12a,12b トンネル絶縁層、13a,
13b 記録層、21 導電層、22 配線層、31
a,31b,31a ダイオード、32a n型領域、
32b p型領域。
Claims (12)
- 【請求項1】 トンネル磁気抵抗効果によりデータを記
憶する磁気記憶装置であって、 作動検出可能なように積層された少なくとも2つのトン
ネル磁気抵抗効果素子を備えた、磁気記憶装置。 - 【請求項2】 積層された2つの前記トンネル磁気抵抗
効果素子の間に延び、かつ2つの前記トンネル磁気抵抗
効果素子の双方に電気的に接続された第1配線をさらに
備えたことを特徴とする、請求項1に記載の磁気記憶装
置。 - 【請求項3】 積層された2つの前記トンネル磁気抵抗
効果素子の近傍で前記第1配線に交差する方向に延びる
第2配線をさらに備えたことを特徴とする、請求項2に
記載の磁気記憶装置。 - 【請求項4】 前記第1配線の一方側に配置された前記
トンネル磁気抵抗効果素子に電気的に接続された第1ビ
ット配線と、 前記第1配線の他方側に配置された前記トンネル磁気抵
抗効果素子に電気的に接続され、かつ前記第1ビット配
線に交差する方向に延びる第2ビット配線とをさらに備
えたことを特徴とする、請求項2または3に記載の磁気
記憶装置。 - 【請求項5】 積層された2つの前記トンネル磁気抵抗
効果素子の各々は、磁化方向が固定された固着層と、外
部磁場によって磁化方向が変化する記録層と、前記固着
層と前記記録層との間に配置されたトンネル絶縁層とを
有することを特徴とする、請求項3に記載の磁気記憶装
置。 - 【請求項6】 前記第1配線を挟んで一方側に配置され
た前記トンネル磁気抵抗効果素子の前記記録層と他方側
に配置された前記トンネル磁気抵抗効果素子の前記記録
層とが反強磁性結合する程度の厚みで前記第1配線は構
成されていることを特徴とする、請求項5に記載の磁気
記憶装置。 - 【請求項7】 前記第1配線を挟んで一方側に配置され
た前記トンネル磁気抵抗効果素子の前記記録層と他方側
に配置された前記トンネル磁気抵抗効果素子の前記記録
層とは互いに逆向きに磁化されていることを特徴とす
る、請求項6に記載の磁気記憶装置。 - 【請求項8】 前記固着層が、強磁性層と反強磁性層と
の積層構造を有することを特徴とする、請求項5に記載
の磁気記憶装置。 - 【請求項9】 前記固着層が、非磁性層を挟んで互いに
反強磁性結合した第1強磁性層と第2強磁性層とを有す
ることを特徴とする、請求項5に記載の磁気記憶装置。 - 【請求項10】 前記第1強磁性層と前記第2強磁性層
とは互いに逆向きに磁化されていることを特徴とする、
請求項9に記載の磁気記憶装置。 - 【請求項11】 前記第1配線の一方側に配置された前
記トンネル磁気抵抗効果素子と前記第1ビット配線との
間に配置された第1ダイオードと、 前記第1配線の他方側に配置された前記トンネル磁気抵
抗効果素子と前記第2ビット配線との間に配置された第
2ダイオードとをさらに備えたことを特徴とする、請求
項4に記載の磁気記憶装置。 - 【請求項12】 データの書込の際に前記第1および第
2のビット配線の各々に電流が流れないよう制御可能な
ように、前記第1および第2のビット配線の各々に電気
的に接続されたトランジスタをさらに備えたことを特徴
とする、請求項4に記載の磁気記憶装置。
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