JP2003228876A - 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置の製造方法 - Google Patents
光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置の製造方法Info
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Abstract
も基準波長からのずれによる球面収差を抑制する。 【解決手段】 波長450nm以下のレーザ光線を射出
する半導体レーザ11と、基準波長からのずれによる球
面収差を補正するように、前記レーザ光線の波長に応じ
て光軸方向の厚さが設定され、前記半導体レーザから射
出されたレーザ光線を集光して光ディスクの信号記録面
に照射する、開口数(NA)0.7以上の単玉の対物レ
ンズとを有する。
Description
ザ光線を照射して信号の記録又は再生を行う光ピックア
ップ装置及び光ピックアップ装置の製造方法に関する。
量の情報信号を記録する光学記録媒体として、光ディス
クが提供されている。普及している光ディスクの規格に
は、波長780nm程度、開口数(numerical apertur
e;NA)0.45〜0.5を用い、記憶容量650M
Bを有するCD(compact disc)がある。また、波長6
50nm程度、NA0.60程度を用い、記憶容量4.
7GB(片面)を有するDVD(digital versatile di
sc / digital video disc)がある。短波長化と高NA
化により、DVDの記憶容量はCDの約7倍に増加して
いる。
られている。これは、高密度化により大容量化された光
ディスクとともに、大容量化された光ディスクに対応す
る、短波長の光源と高NA化の対物レンズを有する光ピ
ックアップ装置によって実現される。
光ピックアップ装置として、例えば、波長400nm程
度の青色レーザの光源、NA0.85の対物レンズを有
するものが想定されている。同時に、光ディスクは、高
NA化による余裕の低下に対処するため、CDの1.2
mm、DVDの0.6mmと比較すると薄い、0.1m
mの再生透過層を有するものが想定されている。
ザダイオードを用いた光ディスク記録」、イチムラ他、
日本応用物理学学会誌39巻937〜942頁2000
年(I. Ichimura et al., “Optical Disk Recording U
sing GaN Blue-Violet LaserDiode”, Jpn. J. Appl. P
hys. Vol. 39 (2000) pp.937-942)には、2群2枚のレ
ンズで構成したNA0.85の対物レンズが記載されて
いる。
採用すると、光ピックアップ装置の製造の際、対物レン
ズ組立の工程を要するとともに、レンズが2枚必要なこ
とから、量産性に劣り、コスト的にも不利になる。この
ため、次世代の光ピックアップ装置には、単玉の対物レ
ンズを用いることが望まれる。
アップ装置で想定されるNA0.85の単玉対物レンズ
は、例えばDVDに対応する対物レンズと比較して大き
な色収差を発生する。すなわち、光源の半導体レーザが
射出するレーザ光線の波長は個体ごとに異なり、この波
長は一定のばらつきで分布している。このため、基準波
長に適合するように設計した対物レンズと半導体レーザ
の波長は一般に整合しないため、前記単玉レンズにおい
ては半導体レーザの波長の基準波長からのずれに由来す
る大きな色収差が発生する。
面の移動による軸上色収差と、この軸上色収差に付随し
て発生する球面収差との2種類に大別される。このう
ち、軸上色収差は焦点面を移動することで補正できる
が、球面収差は補正することができない。このような基
準波長からの波長のずれによる球面収差により、対物レ
ンズの集光性能が低下する問題がある。
な高密度光ディスク」、ケー・イワタ他、日本応用物理
学会誌40巻1637頁2001年(K. Iwata et al,
“High-density rewritable optical disk using groov
e recording”, Jpn, J. Appl. Phys. Vol. 40, 1637,
(2001) )には、前述の色収差を補正する色補正素子の
報告がある。
おける高周波重畳によるマルチモード化によるスペクト
ルの広がり又は記録動作による発振中心波長の移動に対
処することを主要な目的とし、主として軸上色収差の補
正を行う。なお、マルチモード化によるスペクトルの広
がりや記録動作による発振中心波長の移動は1nm以下
であり、大きな値とはいわなくてよいため、前記色補正
素子による球面収差の補正が不十分であっても影響は少
なく、実用上の問題はない。
合、光源の波長が設計の基準波長と異なると、色補正素
子がない場合と比べて、球面収差が大きくなるという問
題がある。
の光源とNA0.6程度の対物レンズを用い、次世代の
光アップ装置と比較すると低波長で低NAである。この
波長では、屈折率の波長依存性は比較的小さい。軸上色
収差による波面収差の発生はNAの比の2乗で大きくな
り、基準波長からの波長のずれによる球面収差も少なく
ともNA比の4乗で大きくなる。したがって、基準波長
と異なる波長の光源を用いても球面収差の発生は少な
い。また、色補正素子を備える場合も、大きな球面収差
が発生することはない。
れによる球面収差の他に、対物レンズの製造誤差等で生
じるコマ収差、非点収差、その他の高次収差等がある。
これら他の収差を考慮すると、本発明の収差を抑制する
目標値として、少なくとも0.02λ以下、望ましく
は、0.015λ以下が望まれる。前記目標値に前記他
の収差を加えると、0.02λから0.04λに入る程
度の収差になる。ただし、実際の光ピックアップ装置に
おいては、対物レンズ以外の素子による収差もあるた
め、さらに悪い値となる。
ものであって、短波長の光源と高NAの単玉対物レンズ
を用いる光ピックアップ装置であって、基準波長と異な
る波長を有する光源を用いても波長のずれによる球面収
差を抑制するような光ピックアップ装置及びこのような
光ピックアップ装置の製造方法を提供することを目的と
する。
めに、本発明に係る光ピックアップ装置は、光ディスク
にレーザ光線を照射して情報信号の記録又は再生を行う
ものであって、レーザ光線を射出するレーザ光源と、前
記レーザ光源の波長のずれによる球面収差を補正するよ
うに、前記レーザ光線の波長に応じて設定された、前記
レーザ光源から射出されたレーザ光線を集光して光ディ
スクの信号記録面に照射する単玉の対物レンズと、を有
する。好ましくは、前記対物レンズの色収差を補正する
色補正素子をさらに有する。
ザ光線の波長に応じた光軸方向の厚さが設定されてい
る。好ましくは、前記光軸方向の厚さは、前記対物レン
ズの球面収差に対応するものである。好ましくは、前記
対物レンズは、面形状が同じである。
ザ光線の波長に応じて形状又は残留球面収差が設定され
ている。
記レーザ光線の波長に応じて、面形状を維持したまま光
軸方向の厚さが設定される。好ましくは、前記対物レン
ズの残留球面収差は、前記レーザ光線の基準波長におけ
る球面収差である。好ましくは、前記対物レンズの形状
又は残留球面収差は、前記球面収差に対応するものであ
る。
留収差は、前記レーザ光源の波長と、この波長に応じて
波長のずれによる球面収差を補正するような対物レンズ
の形状又は残留球面収差との対応関係を記載したテーブ
ルを参照して設定する。
0nm以下の半導体レーザであり、前記対物レンズは、
NA0.7以上である。
のような構成を有するので、前記レーザ光源が短波長
で、前記対物レンズが高NAの単玉レンズであっても、
前記レーザ光源の基準波長からの波長のずれによる球面
収差は抑制される。
る光ピックアップ装置の製造方法は、光ディスクにレー
ザ光線を照射して情報信号の記録又は再生を行うもので
あって、複数の単玉の対物レンズを測定するステップ
と、前記複数の対物レンズを前記測定に応じて分類する
ステップと、レーザ光線を射出するレーザ光源の波長を
測定するステップと、前記測定した波長に対して、波長
のずれによる球面収差を補正する対物レンズを求めるス
テップと、前記求めた対物レンズを、前記分類した複数
の対物レンズから選択するステップと、前記レーザ光源
及び前記選択した対物レンズを組み合わせるステップ
と、を有する。
収差にばらつきがあり、前記複数の対物レンズを形状又
は残留球面収差に応じて分類し、波長のずれによる球面
収差を補正する対物レンズの形状又は残留球面収差を求
める。
状として面形状を維持したまま光軸方向の厚さにばらつ
きがあるか、又は残留球面収差にばらつきがある。好ま
しくは、前記対物レンズの残留球面収差は、前記レーザ
光線の基準波長における球面収差である。好ましくは、
前記対物レンズの形状又は残留球面収差は、前記球面収
差に対応するものである。
補正する光軸方向の厚さ又は残留球面収差を有する対物
レンズを求める。好ましくは、前記レーザ光源の波長
と、この波長に応じて波長のずれによる球面収差を補正
するような対物レンズの形状又は残留球面収差との対応
関係を記載したテーブルを参照し、波長を測定したレー
ザ光源に応じて対物レンズの形状又は残留球面収差を求
める。
0nm以下の半導体レーザであり、前記対物レンズは、
NA0.7以上である。
法は、前述のような構成を有するので、前記レーザ光源
が短波長で、前記対物レンズが高NAの単玉レンズであ
っても、前記レーザ光源の基準波長からの波長のずれに
よる球面収差は抑制される。
プ装置及び光ピックアップ装置の製造方法の実施の形態
について、図面を参照して詳細に説明する。
装置の概略的な構成を示すブロック図である。この光ピ
ックアップ装置10は、光ディスク100にレーザ光線
を照射して情報信号の記録又は再生を行う。
m以下の一定波長のレーザ光線を射出するレーザ光源と
なる半導体レーザ11と、レーザ11の波長の基準波長
からのずれによる球面収差を補正するように、半導体レ
ーザ11が射出するレーザ光線の波長に応じて設定さ
れ、半導体レーザ11から射出されたレーザ光線を集光
して光ディスク100の信号記録面に照射する、NA
0.7以上の単玉の対物レンズ15とを有する。本実施
の形態では、基準波長は405nmとする。
線は、ビームスプリッタ12で反射されてほぼ90°方
向を転じられ、コリメータレンズ13で収束され、立ち
上げミラー14によってほぼ90°角度を転じられた
後、対物レンズ15によって光ディスク100の信号記
録面に集光して照射される。
ンズ15によって集光され、立ち上げミラー14によっ
て略90°方向を転じられ、コリメータレンズ13を通
った後、ビームスプリッタ12を透過し、シリンドリカ
ルレンズ16を通って光検出器17に達して検出され
る。
ンズ15による色収差を補正する色補正素子を備えるこ
ともある。色補正素子は、例えば、立ち上げミラー14
と対物レンズ15間又はコリメータレンズ13と立ち上
げミラー14間の光路に設けられる。
は、半導体レーザ11、対物レンズ15及び色補正素子
(以下、これらを要部と称する。)に特徴を有する。し
たがって、以下では、これら要部に着目して説明し、他
の部分の説明は省略する。
プ装置の要部を示す図である。図中には、光ピックアッ
プ装置10の要部となる対物レンズ21が示されてい
る。この対物レンズ21は、光ピックアップ装置10の
対物レンズ15に相当するものである。この第1の実施
の形態の光ピックアップ装置10は、色補正素子を有し
ない。
2面2を有し、半導体レーザ11から入射される光線L
を集光し、光ディスク100の第3面3を介して像面と
なる信号記録面4に照射する。対物レンズ21を規定す
るデータを以下に示す。
面係数を示す。
面係数を示す。
率を示す。
とレンズ厚に対する依存性を示す。
図3に、非点収差図を図4に示す。対物レンズ21は、
基準波長の405nmに対して、波面収差が0.006
λ(λは半導体レーザ11の波長)と非常に低く、ほぼ
無収差といえる良好な特性を有する。
示す図である。図中の符号△は本実施の場合における波
長と波面収差の関係を示すものである。図中の符号□は
後述する。図に示すように、対物レンズ21の波面収差
は、基準波長と異なる波長を適用すると増加する。これ
は、基準波長からの波長のずれにより球面収差が増加す
るためである。波長400nmでの最良面像での縦収差
図を図6に示す。このときの波面収差は0.022λで
ある。なお、波面収差は、大半が3次の球面収差であ
る。
おいては、基準波長に対して波面収差を最小にするよう
に、基準波長に対応して設計された対物レンズ21の光
軸方向の厚さ(軸上厚さ。以下、単に厚さと称する。)
を変化させ、基準波長と異なる波長を有する半導体レー
ザに対しても波面収差を最小にする。基準波長と異なる
波長に対応する対物レンズ21は、基準波長に対応する
対物レンズ21と異なる厚さを有するので、基準波長に
おいて波面収差(残留収差)を有する。
ズ21の厚さは、例えば波長とレンズ厚さの対応関係を
記載した後述するようなテーブルを参照することによっ
て求める。所望の厚さを有する対物レンズ21は、基準
波長に対応する対物レンズ21と同一の面形状を有し、
所定範囲に厚さがばらついて分布する複数のレンズから
選択する。
さを変化させ、波面収差が最小となる厚さを示したもの
である。図中の符号◆で示すように、波長395nm、
400nm、405nm、410nm、415nmに対
応する対物レンズ21の厚さをそれぞれ示している。た
だし、図中では、対物レンズ21は、基準波長405n
mに対応する3.104nmを基準とした変化量で示さ
れている。
は、例えば実験やシミュレーションによって求め、テー
ブルとして作成しておくことができる。このテーブルを
参照することにより、特定の波長に対して球面収差を最
小にするような対物レンズ21の厚さを求めることがで
きる。
体レーザ11を用いるので、対物レンズ21の厚さの変
化は2μmとなり、厚さ3.106mmの対物レンズ2
1を採用している。
1と、基準厚さに対応する対物レンズ21と面形状が同
じで厚さ3.106mmを有する対物レンズ21を用い
た本実施の形態の光ピックアップ装置10による縦収差
図を示す。本実施の形態の光ピックアップ装置10は、
波面収差が0.007λと小さく、ほぼ無収差と見なせ
る良好な特性を有する。
プ装置の要部を示す図である。図中には、光ピックアッ
プ装置10の要部となる対物レンズ22と色補正素子2
3が示されている。この対物レンズ22は、光ピックア
ップ装置10の対物レンズ15に相当するものであり、
第1の実施の形態の対物レンズ21と同一である。ま
た、貼り合わせ型の色補正素子23は、対物レンズ22
による色収差を補正するものである。
び第3面を有し、対物レンズ22は第4面4と第5面5
を有する。色補正素子23は、半導体レーザ11から射
出された光線Lに対して所定の色補正を施し、対物レン
ズ22は、色補正素子23を透過した光線Lを集光し、
光ディスク100の第6面を介して像面となる信号記録
面7に照射する。対物レンズ22及び色補正素子23を
規定するデータを以下に示す。
3の仕様を示す。
3の設計値を示す。
面係数を示す。
球面係数を示す。
23の各光学材料の屈折率を示す。
図10に、非点収差図を図11に示す。色補正素子23
は、基準波長において僅かにレンズパワーを有するた
め、これらの収差図は、第1の実施の形態の縦収差図
(図3)及び非点収差図(図4)から僅かに変化してい
る。
波長と波面収差との関係を示している。第1の実施の形
態の符号△に比較すると、色補正素子23を有する本実
施の形態では、波面収差は基準波長近くで低下するが、
これ以外では増加している。
々の波長における最良な像面で収差を計算したため多少
大きな値になっているが、像面を特定の波長の最良像面
に固定して他の波長の収差を計算した場合は、色補正素
子23を有する本実施の形態の方が第1の実施の形態よ
り優れた結果になることはいうまでもない。
において、僅かに球面収差を有し、波面収差0.017
λとなる。色補正素子23に用いた2種類のガラスは、
402.7nmで屈折率が等しくなる。この波長では、
色補正素子23はレンズパワーがなくなり、何ら光学的
作用を有しないので、対物レンズ22の特性は色補正素
子23が存在しない場合と同一になる。
長とレンズ厚に対する依存性を示す。
波長402.7nmでは、波面収差は0.009λであ
り、ほぼ無収差とみなせる。また、これ以外の波長で
は、色補正素子23はレンズパワーを持つので、波面収
差には、対物レンズ22だけでなく色補正素子23を考
慮する必要がある。
05nmを有する場合を想定する。この場合、第1の実
施の形態のように、対物レンズ22の面形状を維持した
まま厚さを変化させることで、基準波長においても波面
収差を最小にすることができる。例えば前述のようなテ
ーブルを参照し、対物レンズ22の厚さを元の3.10
4mmから3.102mmに薄くする。このときの縦収
差図を図13に示す。波面収差は、0.008λと小さ
くなり、ほぼ無収差と見なすことができる。なお、この
ように厚さを変化させた対物レンズ22は、波長40
2.7nmにおいて残留収差を有するようになる。
mを有する場合を想定する。表13は、対物レンズの波
面収差の波長とレンズ厚に対する依存性を示す。
05nmにおける0.008λから波面収差が増加す
る。波長400nmにおける最良像面での縦収差図を図
13に示す。この時の波面収差は0.035λとかなり
大きな値になる。
様に、対物レンズ22の面形状を維持したまま厚さを変
化させることで、波長400nmにおける波面収差を最
小にする。例えば前述のようなテーブルを参照し、対物
レンズ22の厚さを、基準波長に対応する3.102m
mより厚い3.107mmに設定する。
収差は、0.005λと小さくなり、ほぼ無収差と見な
せる。なお、この400nmに対応する対物レンズ22
は、基準波長の405nmにおいて残留収差を有する。
施の形態について説明する。
スク100にレーザ光線を照射して情報信号の記録又は
再生を行う光ピックアップ装置10を製造する一連のス
テップから構成される。
は、複数の単玉の対物レンズを測定するステップと、前
記複数の対物レンズを測定に応じて分類するステップ
と、レーザ光線を射出する半導体レーザの波長を測定す
るステップと、前記測定した波長に対して、基準波長か
らのずれによる球面収差を補正する対物レンズを求める
ステップと、前記求めた対物レンズを、前記分類した複
数の対物レンズから選択するステップと、前記半導体レ
ーザ及び前記選択した対物レンズを組み合わせるステッ
プとを有する。
の厚さ(軸上厚さ)が球面収差に寄与をなすことに着目
する。本実施の形態では、測定した半導体レーザの波長
に応じて、基準波長からの波長のずれによる球面波長を
補正するような対物レンズの軸上厚さを求めることで、
前記波長のずれによる球面収差を補正するような球面収
差を有する対物レンズを求める。このような半導体レー
ザと対物レンズを組み合わせることにより、前記波長の
ずれによる球面収差と軸上厚さによる球面収差は相殺す
る。
プ装置の製造方法の一連のステップを示すフローチャー
トである。
アップ装置10の製造に用いる半導体レーザ11の波長
を測定する。半導体レーザ11の射出するレーザ光線
は、個別の半導体レーザ11ごとに異なるので、それぞ
れの半導体レーザ11の波長を個体ごとに測定する。
1において測定した半導体レーザ11の波長に対応する
対物レンズ15の厚さを求める。すなわち、当該波長に
対して波面収差が最小となるような対物レンズ15の軸
上厚さを、前述した図7に示したようなテーブルを参照
して求める。このテーブルは、波長とこの波長に対応す
る対物レンズ15の厚さの対応関係を記載する。対応関
係は、例えば実験やシミュレーションによって求める。
2で求めた軸上厚さを有する対物レンズ15を選択す
る。この対物レンズ15は、予め軸上厚さが測定され、
軸上厚さに基づいて分類されている複数の対物レンズの
中から選択する。
よって分類する一連のステップを示すフローチャートで
ある。
対物レンズの軸上厚さを個別の対物レンズごとに測定す
る。
るので軸上厚さにばらつきを有する。複数の対物レンズ
の軸上厚さのばらつきは、対物レンズの製造誤差におい
て支配的な厚み誤差によるものである。
形状又はガラスの屈折率の製造誤差も考えられるが、こ
れらは次のような理由によって影響が少ない。すなわ
ち、面形状の誤差は、球面収差以外の収差を発生するた
め、本実施の形態では、面形状は非常に高精度に形成す
るものとする。また、本実施の形態のような高NAの対
物レンズの材料には光学ガラスを用いるが、光学ガラス
の屈折率のばらつきは小さい。
造時に抑制することが難しい。対物レンズの厚さは、光
軸に対して回転対称形であるから、球面収差以外の不要
な収差の発生はない。なお、軸上厚さにばらつきを有す
る対物レンズを意図的に製造することもできる。
1で測定した軸上厚さに基づいて対物レンズを分類す
る。例えば、対物レンズを1μmを単位で分類する。
ップS11で波長を測定した半導体レーザ11とステッ
プS13で選択した前記波長に対応する対物レンズ15
を組み合わせる。
プログラムに基づいて制御された製造ラインにおいて自
動的に実行することができる。また、この一連のステッ
プは、プログラムとして記録媒体に記録して配布するこ
とができる。
実施の形態では、対物レンズ15の面形状を維持したま
ま軸上厚さを変化させて形状を設定した。これに対し、
本変形例では、対物レンズ15の面形状を変化させるこ
とで形状を設定する。具体的には、対物レンズ15の面
形状を規定する非球面パラメータが異なる複数の対物レ
ンズの内から半導体レーザ11に対して最小の波面収差
を与える対物レンズ15を選択する。半導体レーザ11
に対応する非球面パラメータは、例えば前述のようなテ
ーブルを参照して求める。なお、この変形例では、対物
レンズ15の軸上厚さを一定に維持するか、又は同時に
変化させる。
ックアップ装置の製造方法の実施の形態においては、軸
上厚さ又は面形状という対物レンズの形状が球面収差に
寄与をなすことに着目したが、対物レンズの残留球面収
差も球面収差に寄与をなす。
プ装置は、半導体レーザと、この半導体レーザの基準波
長からの波長のずれによる球面収差を補正するように、
前記レーザ光線に応じて残留球面収差が設定された対物
レンズを含むものとすることができる。
は、対物レンズを基準波長における球面収差(残留収
差)によって分類するステップと、半導体レーザの基準
波長からのずれによる球面収差を補正する対物レンズの
残留球面収差を求めるステップを含むものとすることが
できる。
例を述べたものであり、本発明はこれに限定されない。
例えば、光ピックアップ装置10の対物レンズ15及び
色補正素子は、前述の第1及び第2の実施の形態で示し
たものに限られず、他の設計によっても実現することが
できる。また、基準波長は405nmに限らず、他の波
長に設定することもできる。
の光源と高NAの単玉対物レンズを用いる光ピックアッ
プ装置において、基準波長と異なる波長を有する光源を
用いても、当該波長に応じて対物レンズの形状を設定す
ることにより、基準波長からのずれによる球面収差を抑
制した光ピックアップ装置を提供することができる。
NAの単玉対物レンズを用いる光ピックアップ装置にお
いて、基準波長と異なる波長を有する光源を用いても、
当該波長に対応する形状の対物レンズを選択することに
より基準波長からのずれによる球面収差を抑制した光ピ
ックアップ装置を製造することができる。
な構成を示すブロック図である。
を示す断面図である。
差図である。
収差図である。
400nmの光源を適用した場合の縦収差図である。
との対応関係を示す図である。
レンズの厚さを厚くして波長400nmの半導体レーザ
を用いた場合の縦収差図である。
を示す断面図である。
差図である。
点収差図である。
合における波面収差の波長依存性を比較して示す図であ
る。
物レンズの厚さを薄くした場合の縦収差図である。
00nmの波長を適用した場合の縦収差図である。
して波長400nmの半導体レーザを用いた場合の縦収
差図である。
プを示すフローチャートである。
ーチャートである。
Claims (5)
- 【請求項1】 光ディスクにレーザ光線を照射して情報
信号の記録又は再生を行う光ピックアップ装置におい
て、 レーザ光線を射出するレーザ光源と、 前記レーザ光源の波長のずれによる球面収差を補正する
ように、前記レーザ光線の波長に応じて設定された、前
記レーザ光源から射出されたレーザ光線を集光して光デ
ィスクの信号記録面に照射する単玉の対物レンズと、 を有することを特徴とする光ピックアップ装置。 - 【請求項2】 前記対物レンズの色収差を補正する色補
正素子をさらに有することを特徴とする請求項1記載の
光ピックアップ装置。 - 【請求項3】 前記対物レンズは、前記レーザ光線の波
長に応じて形状又は残留球面収差が設定されていること
を特徴とする請求項1又は2のいずれか一つに記載の光
ピックアップ装置。 - 【請求項4】 光ディスクにレーザ光線を照射して情報
信号の記録又は再生を行う光ピックアップ装置の製造方
法において、 複数の単玉の対物レンズを測定するステップと、 前記複数の対物レンズを前記測定に応じて分類するステ
ップと、 レーザ光線を射出するレーザ光源の波長を測定するステ
ップと、 前記測定した波長に対して、波長のずれによる球面収差
を補正する対物レンズを求めるステップと、 前記求めた対物レンズを、前記分類した複数の対物レン
ズから選択するステップと、 前記レーザ光源及び前記選択した対物レンズを組み合わ
せるステップと、 を有することを特徴とする光ピックアップ装置の製造方
法。 - 【請求項5】 前記複数の対物レンズは球面収差にばら
つきがあり、前記複数の対物レンズを形状又は残留球面
収差に応じて分類し、波長のずれによる球面収差を補正
する対物レンズの形状又は残留球面収差を求めることを
特徴とする請求項4記載の光ピックアップ装置の製造方
法。
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---|---|---|---|
JP2002099293A JP2003228876A (ja) | 2001-11-28 | 2002-04-01 | 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
JP2001362091 | 2001-11-28 | ||
JP2001-362091 | 2001-11-28 | ||
JP2002099293A JP2003228876A (ja) | 2001-11-28 | 2002-04-01 | 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置の製造方法 |
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---|---|
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JP (1) | JP2003228876A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007105591A1 (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-20 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光ピックアップ装置の製造方法及び光ピックアップ装置 |
-
2002
- 2002-04-01 JP JP2002099293A patent/JP2003228876A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007105591A1 (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-20 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光ピックアップ装置の製造方法及び光ピックアップ装置 |
WO2007105592A1 (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-20 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置 |
CN101401158B (zh) * | 2006-03-15 | 2011-03-30 | 柯尼卡美能达精密光学株式会社 | 光拾取装置用的物镜及光拾取装置 |
CN101395664B (zh) * | 2006-03-15 | 2012-10-31 | 柯尼卡美能达精密光学株式会社 | 光拾取装置的制造方法及光拾取装置 |
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