JP2003228010A - 光スイッチおよびその製造方法 - Google Patents

光スイッチおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光スイッチの光導波路と光ファイバとの接続
を、正確にかつ簡単な操作で行なうことのできるように
する。 【解決手段】 光スイッチ101は、複数の交差点で交
差するように線状に延びる複数の光導波路11aを内部
に含んだ板状の主部材1と、光ファイバ3とを備え、主
部材1と光ファイバ3とは、接続用部材2を介在して互
いに接続されている。主部材1は、光導波路11aを横
断するように設けられた切れ目13を有する。接続用部
材2は、光導波路11aと光ファイバ3との間の光信号
の受渡しを行なうために線状に延びる複数の光導波路1
1bを内部に含む。主部材1と接続用部材2とは、同一
基板上において連続した部材から分割されたものであ
り、光導波路11aと光導波路11bとは、同一基板上
において連続した光導波路を分割したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信設備におい
て光路の切替に用いられる光スイッチおよびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光スイッチとして、特願2000
−371351に記載されたものがある。図17を参照
して、この光スイッチ100について説明する。光スイ
ッチ100は、ポリマーシート201を押え板231,
232で挟みこんだ構造をしている。ポリマーシート2
01の内部にはポリマーシートの他の部分より屈折率の
高い材質で形成された光導波路211が格子状に配置さ
れている。光導波路211同士の交差点を横断するよう
にポリマーシート201の表面に切れ目213が設けら
れている。これらの切れ目213を露出させるように押
え板231,232にそれぞれ開口部が設けられてい
る。これらの開口部が光路の切り替えを行なうためのポ
ート228a,228b,228c,228dを構成す
る。
【0003】光信号は、図17に矢印で示すように図中
左下からポリマーシート201の光導波路211に入射
する。各ポート近傍の断面図を図18、図19に示す。
各ポートでは、駆動手段としてのロッド220によって
ポリマーシート201が下から押し上げるか否かによっ
て、光路の選択を行なうことができる。図18に示すよ
うに、ポリマーシート201を押し上げない状態では、
ポリマーシート201の切れ目213は密着しているた
め、光導波路211は連続しており、光信号はそのまま
通過する。しかし、図19に示すようにロッド220で
ポリマーシート201を押し上げた場合、切れ目213
が開き、光導波路211は分断され、光信号は光導波路
211と空気との境界面で反射する。この切れ目213
は、光導波路211同士の交差点にあるので、この場
合、光信号は、反射によって進路を変える。
【0004】図17の例では、ポート228a,228
cにおいてのみ押し上げられ、切れ目213が開いてい
る。したがって、ポート228a,228cでは反射が
起こり、ポート228b,228dでは反射せずそのま
ま直進している。このようにして、複数の入口のいずれ
かから入射した光信号を光スイッチの複数ある出口のう
ちのどこから出射させるかを、その都度駆動手段の操作
により選択することができる。
【0005】なお、図17では4つのポート228a,
228b,228c,228dのみが表示されている
が、図17は、光スイッチ100の一部分を取出して拡
大した図であり、実際にはより多くのポートが配置さ
れ、より多くの光導波路211が配置されている。
【0006】このような光スイッチ100では簡単な操
作で光信号の行き先を選択でき、しかも、コンパクトな
構造とすることができる。しかし、光スイッチ100で
あっても実際に使用するためには、光導波路211が端
面に露出する箇所に、光信号の入出力のために光導波手
段として光ファイバなどを接続する必要がある。
【0007】光ファイバを接続するにあたっては、光ス
イッチ100の表面に切れ目213を形成した後に光フ
ァイバを接続する場合と、光スイッチ100の表面に切
れ目213を形成する前に光ファイバを接続する場合と
の2通りが考えられる。後者の場合は、切れ目213を
形成するための作業時に光ファイバがじゃまになり、取
扱いが困難となる。一方、前者の場合、以下のような接
続方法が考えられる。
【0008】まず考えられるのは、光ファイバの各々に
ついてそれぞれ光軸調整を行なって接続していく方法で
ある。すなわち、図20に示すように光スイッチ100
の入射側の端面に光ファイバ3を近づけ、出射側の端面
に出射光検出用の他の光ファイバを近づけ、実際に光フ
ァイバ3から光を入射させ、光ファイバ3の位置を微調
整し、検出される出射光が最大となる位置を見出して、
光ファイバ3と光スイッチ100との接着を行なうもの
である。
【0009】この方法においては、光スイッチ100を
光導波路211に沿って直進して通過する光は、いくつ
もの交差点を通過して出射することとなる。そのため、
交差点を通過するごとに若干の屈折、反射、散乱を生
じ、ポリマーシート201内の光導波路211以外の部
分に光が漏れ出ることとなる。出射側端面から見ると、
ビームが広がって検出されてしまい、光ファイバ3の正
確な位置合わせが困難となる。しかも、光ファイバ3の
位置合わせは1本ずつ行なわねばならず、工程が煩雑で
ある。
【0010】そこで、この問題を解決するために、特開
2000−162469では、光導波路のピッチに対応
したピッチで複数の光ファイバを予め保持した光ファイ
バアレイを用意し、光ファイバアレイの位置を微調整す
ることで光導波路に対する位置合わせを行なう方法が提
案されている。しかし、この方法を採用したとしても、
光導波路の含まれる光スイッチと光ファイバアレイとは
別部品であるため、光導波路のピッチと光ファイバアレ
イ内の光ファイバのピッチとの関係を厳密に管理する必
要がある。また、光ファイバアレイ内の光ファイバの保
持される高さも厳密に管理する必要がある。この方法で
は、光スイッチの面に平行な方向の位置合わせには有利
かもしれないが、光スイッチ内における光導波路の高さ
の認識が困難であるため、厚み方向の位置合わせは、困
難であった。
【0011】さらに、米国特許5,784,509にお
いては、基板上に光導波路を配置し、同一基板上に光フ
ァイバ搭載用のV溝を形成し、V溝に光ファイバを嵌め
込むことによって位置合わせする方法も提案されてい
る。しかし、この方法では、ポリマーシートを形成する
のに用いた基板がそのまま押え板を兼ねることとなり、
上述のようなポートを形成するためにはポリマーシート
下の基板に穴をあける必要が生じる。しかし、光導波路
の交差点の位置に合わせて精度良く基板に穴をあけ、か
つ、ポリマーシートは傷つけないという加工を行なうの
は困難である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、光スイ
ッチ内の光導波路と光ファイバとの正確な接続を簡単に
行なうための適当な方法が存在しなかった。
【0013】そこで、本発明では、光導波路と光ファイ
バとの接続を、正確にかつ簡単な操作で行なうことので
きる光スイッチおよびその製造方法を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に基づく光スイッチは、複数の交差点で交差
するように線状に延びる複数の第1光導波路を内部に含
んだ板状の主部材と、光導波手段とを備え、上記主部材
と上記光導波手段とは、接続用部材を介在して互いに接
続されており、上記主部材は、上記第1光導波路を横断
するように設けられた切れ目を有し、上記接続用部材
は、上記第1光導波路と上記光導波手段との間の光信号
の受渡しを行なうために線状に延びる複数の第2光導波
路を内部に含み、上記主部材と上記接続用部材とは、同
一基板上において連続して形成された部材から分割され
たものであり、上記第1光導波路と上記第2光導波路と
は、同一基板上において連続して形成された光導波路を
分割したものである。この構成を採用することにより、
元は連続した部材から分割した部材を再びつないだ構造
となるため、光導波路の厚み方向の位置合わせを簡単な
方法で正確にできる光スイッチとなる。
【0015】上記発明において好ましくは、上記主部材
と上記接続用部材との接続部分に、上記主部材と上記接
続用部材との相対的位置合わせのためのマークが配置さ
れている。この構成を採用することにより、主部材と接
続用部材とを接続する際にマークを視覚的に認識して位
置合わせすることができるので、光導波路同士の水平方
向の位置合わせが容易な光スイッチとなる。
【0016】上記発明において好ましくは、複数の上記
光導波路の少なくとも一部は、等ピッチで平行に複数本
配置された光導波路列をなしており、上記マークは、上
記光導波路列の幅方向にみた最も端にある上記光導波路
から上記光導波路列内の上記光導波路間のピッチの1/
2以上離れた位置に配置されている。この構成を採用す
ることにより、マークを金属成膜などによって形成する
場合に、成膜に伴う応力による光導波路の光学的特性へ
の影響を小さくすることができる。
【0017】上記発明において好ましくは、上記主部材
と上記接続用部材とが、紫外線硬化樹脂によって接着さ
れている。この構成を採用することにより、位置合わせ
をしてから紫外線を照射して硬化させることが可能とな
るので容易に正確に接着することができる。
【0018】上記発明において好ましくは、上記紫外線
硬化樹脂は、上記第2光導波路の屈折率と、上記光導波
手段の光が通る部分の屈折率との間の屈折率を有する。
この構成を採用することにより、光ファイバのコアとU
V硬化樹脂との間や、光導波路とUV硬化樹脂との間に
おける反射戻り光による損失を低減することができる。
【0019】上記発明において好ましくは、上記主部材
と上記接続用部材との接続部分に接着剤が上塗りされて
いる。この構成を採用することにより、接続部分の強度
を高めた光スイッチとすることができる。
【0020】上記目的を達成するため、本発明に基づく
光スイッチの製造方法は、基板の表面上に、光導波路を
内部に含むポリマー層を形成する光導波路形成工程と、
上記ポリマー層を主部材と接続用部材とに分割するポリ
マー層分割工程と、上記主部材と上記接続用部材とを接
続する部材接続工程とを含む。この方法を採用すること
により、同一のポリマー層を分割して主部材と接続用部
材とに分けたのちに再び接続することとなっているの
で、簡単な操作で光導波路同士の位置合わせをすること
ができる。
【0021】上記発明において好ましくは、上記ポリマ
ー層分割工程より後で上記部材接続工程より前に、上記
接続用部材と上記光導波手段とを接続してサブアセンブ
リを得るサブアセンブリ組立工程と、上記主部材の内部
の上記光導波路を横断するように切れ目を形成する切れ
目形成工程とを含み、上記部材接続工程は、上記サブア
センブリと上記主部材とを接続することによって上記主
部材と上記接続用部材とを接続する。この方法を採用す
ることにより、この方法を採用することにより、元は連
続した部材から分割した部材を再び接続することとなる
ため、光導波路の厚み方向の位置合わせを簡単な方法で
正確にできる。
【0022】上記発明において好ましくは、上記サブア
センブリ組立工程は、上記接続用部材および上記光導波
手段のいずれか一方から光を入射して光軸を調整するこ
とで位置合わせを行ない接続する。この方法を採用する
ことにより、実際に光を入射して光軸調整を行なうの
で、確実な位置合わせをすることができる。
【0023】上記発明において好ましくは、上記光導波
路形成工程より後で上記ポリマー層分割工程より前に、
上記ポリマー層の上面に上記部材接続工程において位置
合わせとするためのマークを形成するマーク形成工程を
含み、上記サブアセンブリ組立工程は、上記マークを基
準として位置合わせを行ない接続する。この方法を採用
することにより、光を入射する必要もなく、簡単に正確
な位置合わせを行なうことができる。
【0024】上記発明において好ましくは、上記サブア
センブリ組立工程は、上記接続用部材と上記光導波手段
との接続すべき面に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、
互いに接触させ加圧し合った状態で一方から光を入射
し、出射する光量が最大となるように位置合わせを行な
う工程と、紫外線を照射して上記紫外線硬化樹脂を硬化
させる工程とを含む。この方法を採用することにより、
所望の位置で樹脂を硬化させて固定することができるの
で、正確な位置で接続を行なうことができる。
【0025】上記発明において好ましくは、上記サブア
センブリ組立工程は、上記接続用部材と上記光導波手段
とを接続した後に接続部分に樹脂を上塗りして硬化させ
る工程を含む。この方法を採用することにより、接続部
分の強度を高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) (製造方法)図1〜図9を参照して、本発明に基づく実
施の形態1における光スイッチの製造方法について説明
する。まず、シリコンウエハなどの基板9の表面上にポ
リマー樹脂を塗布し、ポリマー層を形成する。さらに屈
折率の異なるポリマー層を積層し、格子状に残るように
パターニングし、再び元の屈折率のポリマー層で覆う。
こうして図1に示すように、基板9上には、内部に光導
波路を含むポリマーシートが形成される。このポリマー
シートの部分を剥離して、図2に示すように各単位片1
0ごとに切り出す。単位片10への切り出しは、基板9
からの剥離よりも前に基板ごと切断することによって行
なってもよい。基板9からの剥離はこの後の工程の適当
な時点で行なうこととしてもよい。単位片10の内部で
は、図2に示すように、複数本の光導波路11同士が交
差する形となっている。なお、図1〜図3では、光導波
路はポリマーシートの内部に隠れているため、本来破線
で表示すべきであるが、説明の便宜上、実線で表示して
いる。
【0027】さらに、単位片10に対して、図2の2点
鎖線に沿って切断を行なうことによって、図3に示すよ
うにポリマーシートを主部材1と接続用部材2とに分割
する。ただし、この切断よりも前に、図2に示すよう
に、切断予定線をまたぐように金属パターンなどによっ
てマーク12を形成しておくことが好ましい。こうする
ことにより、図3に示すように、分割後の主部材1と接
続用部材2とにはそれぞれマーク12が残ることとな
る。マーク12は、後に主部材1と接続用部材2とを接
続する際に位置合わせの目印として用いるためのもので
ある。以下、元の光導波路11を分割した結果、主部材
1にあるものを光導波路11a、接続用部材2にあるも
のを光導波路11bと呼ぶものとする。
【0028】なお、マーク12を形成する位置は、光導
波路が等ピッチで平行に複数本配置された集合体(以
下、「光導波路列」という。)に対して、光導波路列の
幅方向にみた最も端にある光導波路から光導波路列内の
光導波路間ピッチの1/2以上離れた位置とすることが
好ましい。なぜなら、マーク12を金属成膜などによっ
て形成する場合に、成膜に伴う応力による光導波路の光
学的特性への影響を小さくすることができるからであ
る。
【0029】図4に示すように、主部材1の表面に切れ
目13を形成する加工を行なう。切れ目13は、光導波
路11aの各交差点に対応する位置に各交差点を横切る
ように形成される。図5に示すように、接続用部材2の
光導波路11bにそれぞれ光ファイバ3を接続し、サブ
アセンブリ15を得る。光ファイバ3は、光スイッチに
光信号を入出力するための光ファイバである。
【0030】この光導波路11bと光ファイバ3との接
続方法については、図6、図7を参照して説明する。図
6に示すように、光ファイバ3と接続用部材2とをわず
かに間隙がある状態にして接近させ、その間隙に紫外線
硬化樹脂(以下、「UV硬化樹脂」という。)5を浸透
させる。このUV硬化樹脂としては、光導波路11bの
屈折率と、光ファイバ3のコア3cの屈折率との間の屈
折率を有するものを用いることが好ましい。このような
屈折率のものを用いることにより、コア3cとUV硬化
樹脂5との間や、光導波路11bとUV硬化樹脂5との
間における反射戻り光を低減することができる。この状
態で、図6に示すように、接続用部材2の光ファイバ3
と反対側の端に光軸調整用光ファイバ4を設置する。光
ファイバ3から光信号を入射させ、反対側から出射する
光を光軸調整用光ファイバ4で検出しながら、光ファイ
バ3の接続用部材2に対する相対的位置の微調整を行な
う。出射光の光量が最大となるような位置で、図7に示
すように接続用部材2と光ファイバ3とを、互いにわず
かに力を及ぼし合うように押しつけ合う。この状態で、
紫外線(UV光)を照射し、UV硬化樹脂5を硬化させ
る。一般に、UV硬化樹脂は硬化時に収縮するが、接続
用部材2と光ファイバ3とは、お互いに押しつけ合う状
態になっており、接触面に平行な方向には摩擦力が働く
ので、硬化時の収縮によるずれは起こりにくい。このよ
うな手順で、必要な本数だけ光ファイバ3を接続する。
こうして、サブアセンブリ15を得ることができる。
【0031】なお、図8に示すように、接続用部材2に
対して、1本1本の光ファイバ3を接続するごとに、ま
たは、すべての光ファイバ3を接続した後に、さらに、
熱硬化型樹脂などの接着剤6を上塗りして硬化させ、強
度の補強を行なうことが好ましい。
【0032】次に、図9に示すように、主部材1とサブ
アセンブリ15とを接続する。この接続によって、光導
波路11aと光導波路11bとはそれぞれ接続される。
この接続作業において、光導波路11aと光導波路11
bとが正しく接続されるようにするには、位置合わせが
必要となるが、主部材1にもサブアセンブリ15の接続
用部材2にもそれぞれマーク12が残っているため、マ
ーク12の位置を認識して合わせることによって容易に
位置合わせをすることができる。
【0033】もっとも、マーク12を設けなかった場合
においても、光導波路11a,11bの位置を何らかの
方法で認識して位置合わせすることができるならば、マ
ーク12を用いなくとも位置合わせは可能である。
【0034】図9に示すように、組み立てたことによっ
て、入出力用の光ファイバが既に接続された光スイッチ
101を得ることができる。
【0035】(作用・効果)主部材1と接続用部材2と
は、元々同一基板9上で形成された連続した部材である
単位片10から分割されたものであって、光導波路11
aと光導波路11bとも、元々同一基板9上で形成され
た連続した部材の内部に連続した状態で形成された光導
波路11(図2参照)から分割されたものであるので、
主部材1と接続用部材2とを接続する際には、光導波路
のピッチの誤差などを考慮する必要はなく、各光導波路
の平面方向の位置を容易に一斉に一致させることができ
る。
【0036】また、接続用部材2と光ファイバ3とを予
めサブアセンブリ15として組み立てておいてこれを主
部材1に接続することとしているので、光ファイバ3の
コア3cと、主部材1の光導波路11aとの位置合わせ
を考慮する必要はない。接続用部材2と光ファイバ3と
の接続では、従来技術(図20参照)において光スイッ
チ100と光ファイバ3との間で行なっていた光軸調整
と似た光軸調整作業を行なっているが、光軸調整時に光
信号が通過する部分は、光路上に交差点を複数有する主
部材1ではなく、交差点の全くない接続用部材2(図6
参照)であるので、従来の光スイッチ100に対する光
軸調整で問題となっていたような、光導波路以外の部分
への光の漏洩の問題は解消される。
【0037】さらに、主部材1と接続用部材2とは、元
々同一基板9上で形成された連続した部材である単位片
10から分割されたものであって、光導波路11aと光
導波路11bとも、元々同一基板9上で形成された連続
した部材の内部に連続した状態で形成された光導波路1
1(図2参照)から分割されたものであるので、部材の
両表面を一致させることによって、光導波路11aと光
導波路11bとの配置されている厚み方向の位置も容易
に一致させることができる。したがって、光導波路11
aと光導波路11bとの位置合わせは、平面方向のみな
らず、厚み方向に関しても容易に行なうことができる。
【0038】(構成)図9に示すような光スイッチの構
成とすることによって、上述の製造方法によって製造す
ることができるので、光導波路と光ファイバとの接続
を、正確にかつ簡単な操作で行なうことのできる光スイ
ッチを実現することができる。
【0039】(実施の形態2) (製造方法)本発明に基づく実施の形態2における光ス
イッチの製造方法について説明する。図1〜図8に示す
各工程については、実施の形態1で説明したものと同じ
である。実施の形態2では、図4に示す主部材1と図5
に示すサブアセンブリ15との接続にあたって適用可能
な他の方法について説明する。
【0040】図10に示すように、サブアセンブリ15
を透明なブロック21,22で挟み込む。図10におけ
るXI−XI線に関する矢視断面図を図11に示す。図
11に示すようにブロック21,22は、サブアセンブ
リ15のうち接続用部材2の部分を、直接接触する形で
挟み込んでいる。ただし、ブロック21は接続用部材2
の先端より突出しており、ブロック22は、接続用部材
2の先端より後退した位置で接続用部材2に接してい
る。すなわち、図11においては、図中右側における位
置関係がこれに相当する。
【0041】図10に示すようにブロック21,22
は、接着剤25で仮止めされる。接着剤25は、ブロッ
ク21,22間を接着するものであって、少なくともブ
ロック21と接続用部材2との接する面(図11参照)
には接着剤25が入らないように留意する。また、図1
1に示すように、ブロック21,22は、互いに組み合
わさることによって、サブアセンブリ15のうち接続用
部材2と光ファイバ3との接続部分を内部に収容するよ
うな凹部24を構成する。この凹部24に接着剤26を
充填し、硬化させることによって、図12に示すよう
に、接続用部材2と光ファイバ3との接続部分がさらに
補強された構造を得ることができる。この全体を接続用
導波路ユニット16と呼ぶものとする。
【0042】一方、図13に示すように、主部材1は、
上下両面から押さえ板31,32で挟み込まれた形で、
透明なブロック23の受容部38に嵌めこまれる。ただ
し、押さえ板31,32は、主部材1表面の切れ目13
(図4参照)に対応する位置に開口部37を有する。受
容部38は、ブロック23の上面に設けられた凹みであ
り、押さえ板32の形状に対応した形状となっている。
ブロック23は、少なくともサブアセンブリ15と接続
される側において主部材1よりも突出している。すなわ
ち、図14においては、図中左側において、ブロック2
3が主部材1よりも突出している。こうして、図14に
示すようにブロック23によって主部材1および押さえ
板31,32が保持された構造体である光路切替ユニッ
ト17が得られる。
【0043】図15、図16に示すように、接続用導波
路ユニット16と光路切替ユニット17とを接合する。
図15に示すように光路切替ユニット17のうち光導波
路11aが露出する端面にはUV硬化型または熱硬化型
の接着剤27を塗布し、図16に示すように接続用導波
路ユニット16に対して組合せる。上述のマーク12
(図9参照)を利用するなどして水平方向の位置合わせ
を行なってから、上下から加圧して密着し、接着剤27
を硬化させる。こうして、光スイッチ102が得られ
る。
【0044】なお、ここで接着剤27を塗布するのは、
光路切替ユニット17側ではなく接続用導波路ユニット
16側としてもよい。あるいは、両方に塗布してもよ
い。
【0045】(作用・効果)図16に示すように上下か
らブロック21,23によって挟まれて加圧されること
によって、ブロック21の面21fと、ブロック23の
面23fとが上下から主部材1および接続用部材2を挟
んで当接する。主部材1と接続用部材2とは元々、同一
基板上において形成された連続した部材であったので、
面21f,23fに挟まれて加圧されることによって、
主部材1と接続用部材2との厚み方向の位置は自ずと一
致する。その結果、光導波路11aと光導波路11bと
の間での位置合わせも自ずと完了する。
【0046】また、本実施の形態では、ブロック21,
23のような部材を予め主部材1と接続用部材2とのそ
れぞれに組合せてから用いることとしているので、主部
材1および接続用部材2は補強されるとともに取扱いが
容易になり、位置合わせの作業も簡単な手順で正確に行
なえるようになる。
【0047】なお、今回開示した上記実施の形態はすべ
ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の
範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって
示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での
すべての変更を含むものである。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、主部材と接続用部材と
は、元は連続した部材から分割した部材であって、これ
らが再び接続された構造となるため、光導波路の厚み方
向の位置合わせを簡単な方法で正確にできることとな
り、製造が容易な光スイッチとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法で用いるウエハの平面図である。
【図2】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法の途中工程で切り出した単位片の平面図
である。
【図3】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法の途中工程で単位片を分割した状態の説
明図である。
【図4】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法の途中工程で得られる主部材の平面図で
ある。
【図5】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法の途中工程で得られるサブアセンブリの
平面図である。
【図6】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法の途中工程での接続用部材と光ファイバ
との接続方法の第1の説明図である。
【図7】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法の途中工程での接続用部材と光ファイバ
との接続方法の第2の説明図である。
【図8】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法の中で行なう接続の好ましい例を示す説
明図である。
【図9】 本発明に基づく実施の形態1における光スイ
ッチの製造方法で組み立てた光スイッチの例を示す平面
図である。
【図10】 本発明に基づく実施の形態2における光ス
イッチの製造方法の途中工程でサブアセンブリをブロッ
クで挟み込んだ例を示す。
【図11】 図10におけるXI−XI線に関する矢視
断面図である。
【図12】 本発明に基づく実施の形態2における光ス
イッチの製造方法の途中工程で得られる接続用導波路ユ
ニットの断面図である。
【図13】 本発明に基づく実施の形態2における光ス
イッチの製造方法の途中工程で行なわれる光路切替ユニ
ットの組立作業の第1の説明図である。
【図14】 本発明に基づく実施の形態2における光ス
イッチの製造方法の途中工程で行なわれる光路切替ユニ
ットの組立作業の第2の説明図である。
【図15】 本発明に基づく実施の形態2における光ス
イッチの製造方法で行なわれる光路切替ユニットと接続
用導波路ユニットとの接続工程の第1の説明図である。
【図16】 本発明に基づく実施の形態2における光ス
イッチの製造方法で行なわれる光路切替ユニットと接続
用導波路ユニットとの接続工程の第2の説明図である。
【図17】 従来技術に基づく光スイッチの説明図であ
る。
【図18】 従来技術に基づく光スイッチの各ポート近
傍の第1の断面図である。
【図19】 従来技術に基づく光スイッチの各ポート近
傍の第2の断面図である。
【図20】 従来技術に基づく光スイッチを製造するた
めに光軸調整を行なう様子の説明図である。
【符号の説明】
1 主部材、2 接続用部材、3 (入出力用)光ファ
イバ、3c コア、4光軸調整用光ファイバ、5 UV
硬化樹脂、6 (追加硬化用)接着剤、9基板、10
単位片、11,11a,11b,211 光導波路、1
2 マーク、13,213 切れ目、15 サブアセン
ブリ、16 接続用導波路ユニット、17 光路切替ユ
ニット、21,22,23 ブロック、21f,23f
面、24 凹部、25,26,27 接着剤、31,
32,231,232 押さえ板、37 開口部、38
受容部、100,101,102 光スイッチ、20
1 ポリマーシート、220 ロッド、228a,22
8b,228c,228d ポート。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の交差点で交差するように線状に延
    びる複数の第1光導波路を内部に含んだ板状の主部材
    と、 光導波手段とを備え、 前記主部材と前記光導波手段とは、接続用部材を介在し
    て互いに接続されており、 前記主部材は、前記第1光導波路を横断するように設け
    られた切れ目を有し、 前記接続用部材は、前記第1光導波路と前記光導波手段
    との間の光信号の受渡しを行なうために線状に延びる複
    数の第2光導波路を内部に含み、 前記主部材と前記接続用部材とは、同一基板上において
    連続して形成された部材から分割されたものであり、 前記第1光導波路と前記第2光導波路とは、同一基板上
    において連続して形成された光導波路を分割したもので
    ある、光スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記主部材と前記接続用部材との接続部
    分に、前記主部材と前記接続用部材との相対的位置合わ
    せのためのマークが配置されている、請求項1に記載の
    光スイッチ。
  3. 【請求項3】 複数の前記光導波路の少なくとも一部
    は、等ピッチで平行に複数本配置された光導波路列をな
    しており、前記マークは、前記光導波路列の幅方向にみ
    た最も端にある前記光導波路から前記光導波路列内の前
    記光導波路間のピッチの1/2以上離れた位置に配置さ
    れている、請求項2に記載の光スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記主部材と前記接続用部材とが、紫外
    線硬化樹脂によって接着されている、請求項1から3の
    いずれかに記載の光スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記紫外線硬化樹脂は、前記第2光導波
    路の屈折率と、前記光導波手段の光が通る部分の屈折率
    との間の屈折率を有する、請求項4に記載の光スイッ
    チ。
  6. 【請求項6】 前記主部材と前記接続用部材との接続部
    分に接着剤が上塗りされている、請求項4または5に記
    載の光スイッチ。
  7. 【請求項7】 基板の表面上に、光導波路を内部に含む
    ポリマー層を形成する光導波路形成工程と、 前記ポリマー層を主部材と接続用部材とに分割するポリ
    マー層分割工程と、 前記主部材と前記接続用部材とを接続する部材接続工程
    とを含む、光スイッチの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ポリマー層分割工程より後で前記部
    材接続工程より前に、前記接続用部材と前記光導波手段
    とを接続してサブアセンブリを得るサブアセ ンブリ組立工程と、前記主部材の内部の前記光導波路を
    横断するように切れ目を形成する切れ目形成工程とを含
    み、 前記部材接続工程は、前記サブアセンブリと前記主部材
    とを接続することによって前記主部材と前記接続用部材
    とを接続する、請求項7に記載の光スイッチの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記サブアセンブリ組立工程は、前記接
    続用部材および前記光導波手段のいずれか一方から光を
    入射して光軸を調整することで位置合わせを行ない接続
    する、請求項8に記載の光スイッチの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記光導波路形成工程より後で前記ポ
    リマー層分割工程より前に、前記ポリマー層の上面に前
    記部材接続工程において位置合わせとするためのマーク
    を形成するマーク形成工程を含み、前記サブアセンブリ
    組立工程は、前記マークを基準として位置合わせを行な
    い接続する、請求項8に記載の光スイッチの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記サブアセンブリ組立工程は、前記
    接続用部材と前記光導波手段との接続すべき面に紫外線
    硬化樹脂を塗布する工程と、互いに接触させ加圧し合っ
    た状態で一方から光を入射し、出射する光量が最大とな
    るように位置合わせを行なう工程と、紫外線を照射して
    前記紫外線硬化樹脂を硬化させる工程とを含む、請求項
    8から10のいずれかに記載の光スイッチの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記サブアセンブリ組立工程は、前記
    接続用部材と前記光導波手段とを接続した後に接続部分
    に樹脂を上塗りして硬化させる工程を含む、請求項8か
    ら11のいずれかに記載の光スイッチの製造方法。
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