JP2000199826A - 光導波路素子 - Google Patents

光導波路素子

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JP2000199826A
JP2000199826A JP62199A JP62199A JP2000199826A JP 2000199826 A JP2000199826 A JP 2000199826A JP 62199 A JP62199 A JP 62199A JP 62199 A JP62199 A JP 62199A JP 2000199826 A JP2000199826 A JP 2000199826A
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filter
interference filter
optical waveguide
waveguide
groove
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JP62199A
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Shinichi Ito
眞一 伊東
Hiromi Takahashi
博実 高橋
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 干渉フィルタ素子を位置ずれがなく、垂直に
挿入し、反射光の損失及び特性のばらつきを小さくする
ことができ、溝幅加工精度とフィルタの厚さ精度を緩く
した光導波路素子を提供する。 【解決手段】 光導波路素子は、光導波路基板10上に
アンダークラッド層13、コア層14、クラッド層15
の順に積層されて形成された光導波路12と、導波路用
マスクパターンによりコア層14に形成された導波路コ
アパターンと、光導波路12のクラッド層15からアン
ダークラッド層13にかけて形成され、光導波路12に
交差して設けられたフィルタ用の溝18と、導波路用コ
アパターンと同時に作製されたフィルタ位置決めポイン
ト5,6と、干渉フィルタ20の一部が突出するよう
に、干渉フィルタ20を固定する干渉フィルタブロック
30とを備え、位置合わせ突き当て面31を、フィルタ
位置決めポイント5,6に突き当てて位置決めし、フィ
ルタ用の溝18に干渉フィルタ20が挿入されるよう
に、干渉フィルタブロック30を平面基板上に固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光波送受信モジュ
ール等に用いる光導波路素子に関し、詳細には、平面基
板上の光導波路に交差する溝に干渉フィルタを挿入した
光導波路素子に関する。
【0002】
【従来の技術】WDM(波長合分波回路)機能を有する
光波送受信モジュールとして、例えば、導波路内に干渉
フィルタとして誘電体多層膜フィルタを挿入した反射型
WDMがある。
【0003】平面導波路内に形成された溝の中に、誘電
体多層膜フィルタを挿入した光導波路素子に関しては、
フィルタの厚みに対し、溝の幅をできるだけ近づけれ
ば、フィルタ挿入固定位置が安定し、かつ溝内部での倒
れ角を防止でき、挿入損失を小さく抑えることができ
る。しかし、微小なフィルタを溝の中に挿入することは
非常に難しく、時間がかかりコスト上昇の原因となって
いた。一方、溝の幅を大きくすると、フィルタを挿入す
るのは容易になるが、溝の幅が広がることにより、フィ
ルタの固定位置がばらつくこと、かつ溝の中でのフィル
タ倒れ角が大きくなって、挿入損失が大きくなったり、
特性ばらつきが大きくなるという問題があった。
【0004】これらの問題を改善するため、平面導波路
内に形成された溝の中に、誘電体多層膜フィルタを挿入
した光導波路素子が、特開平8−271742号及び特
開平9−21912号各公報に開示されている。公報記
載の素子は、溝へフィルタを垂直に、反りなく挿入する
ことを目的としており、フィルタをあらかじめブロック
に固定して、フィルタの反りの改善、導波路との垂直
性、良好なハンドリングを得ようとする。また、特開平
9−211243号公報に記載の素子は、光導波路と同
時に形成したマーカを認識して、溝加工及び溝への干渉
フィルタの挿入の際、溝の位置精度を向上させようとす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、導波
路に対する干渉フィルタの設定位置は、フィルタ溝の加
工位置精度と、フィルタの厚さと溝幅の精度で決定して
いた。加工精度はマーカ等を見ることによりかなり精度
良く加工できるが、フィルタの個々の厚さに対して溝幅
の加工を制御することは困難で、これに伴うフィルタの
設定位置のずれに伴う損失、そのばらつきが発生してい
た。
【0006】干渉フィルタの厚さは±5μmほどのばら
つきを有し、ばらつき精度を高くすると、歩留まりが悪
くコスト上昇の原因にもなっていた。このフィルタの厚
さに合せて、溝幅を制御して加工することは非常に難し
い。そのため、溝幅とフィルタの厚さばらつきに起因す
る、溝内におけるフィルタの位置ずれと倒れ角により、
損失の増大とばらつきの原因にもなっていた。
【0007】本発明は、光導波路に対し、干渉フィルタ
素子を位置ずれがなく、垂直に挿入し、反射光の損失が
小さく、特性のばらつきを小さくした光導波路素子を提
供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、溝幅加工精度とフィルタ
の厚さ精度を緩くした光導波路素子を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光導波路素
子は、平面基板と、平面基板上にアンダークラッド層、
コア層、クラッド層の順に積層されて形成された光導波
路と、導波路用マスクパターンによりコア層に形成され
た導波路コアパターンと、光導波路の表面クラッド層か
らアンダークラッド層にかけて形成され、光導波路に交
差して設けられたフィルタ用の溝と、導波路用コアパタ
ーンと同時に作製されたフィルタ位置決めガイドと、波
長分波機能を有する干渉フィルタと、干渉フィルタの一
部が突出するように、該干渉フィルタを固定する干渉フ
ィルタブロックとを備え、干渉フィルタブロックの位置
合わせ突き当て面を、フィルタ位置決めガイドに突き当
てて位置決めし、フィルタ用の溝に干渉フィルタが挿入
されるように、干渉フィルタブロックが平面基板上に固
定されたことを特徴とする。
【0010】上記干渉フィルタは、薄膜基板と、該薄膜
基板上に形成された誘電体多層膜からなる薄膜フィルタ
とを有し、干渉フィルタが、干渉フィルタブロックと張
合わせる面は、薄膜フィルタ面側であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0012】図1は本発明の実施形態に係る光導波路素
子の構造を示す平面図であり、図2はその断面図であ
る。本実施形態に係る光導波路素子は、光合分波に用い
られるフィルタ型合分波光導波路素子に適用した例であ
る。
【0013】図1及び図2において、10は光導波路素
子の光導波路基板であり、光導波路基板10は、後述の
光導波路と交差して誘電体多層膜フィルタ(干渉フィル
タ)20が挿入される。
【0014】干渉フィルタ20は、ポリイミド薄膜基板
21上にTiO2とSiO2を多層に蒸着して形成された
薄膜フィルタ部22から構成される。
【0015】干渉フィルタ20は、干渉フィルタブロッ
ク30に垂直に、かつ干渉フィルタブロック30の下側
表面から所定の飛び出し量だけ突出するようにして固定
されている。干渉フィルタ20は、干渉フィルタブロッ
ク30に接着剤で固定されている。
【0016】干渉フィルタ20を固定した干渉フィルタ
ブロック30は、光導波路基板10上において、干渉フ
ィルタ用の溝18に干渉フィルタ20を案内するように
位置合わせされて接着材で固定されている。この状態で
干渉フィルタ20の突出部20aが溝18内に突出して
いる。
【0017】図1及び図2は光導波路基板10に干渉フ
ィルタブロック30を載せた組立て後の構造を示してい
る。
【0018】図3は上記光導波路基板10の構造を示す
平面図、図4はその断面図であり、図5は図3のA−A
矢視断面図である。
【0019】これらの図において、光導波路基板10
は、シリコンの基板11の上に石英系のガラスを堆積し
て光導波路12が形成されている。この光導波路12は
アンダークラッド層13、コア層14、クラッド層15
の順に積層されて構成されている。コア層14はクラッ
ド層15よりも高屈折率となっており、その比屈折率差
は0.2〜0.8%程度となっている。ここでは、アン
ダークラッド層13を25μm、上クラッド層15を2
0μmとし、コアパターンの断面寸法、幅及び厚さは5
〜10μmが好ましく、ここでは8μmに設定した。
【0020】上記積層構造を有する光導波路基板10
は、平行な一対の端面16,17と、この端面16,1
7に対し直交する平行な一対の端面から形成された四辺
形形状である。
【0021】光導波路基板10の導波路となるコア層1
4には、所望の光導波路コアパターンとして、光導波路
基板10の一方の端面16に臨み干渉フィルタ20に入
射する光を導く入力導波路1と、干渉フィルタ20を透
過して出力される光を導く出力導波路2と、干渉フィル
タ20により反射されて出力される光を導く出力導波路
3とが形成されている。
【0022】また、上記各導波路1,2,3が交差する
箇所には、フィルタ用の溝18が形成されている。この
フィルタ用の溝18は導波路端面16,17と平行の位
置関係にある。このフィルタ用の溝18の断面は干渉フ
ィルタ20の幅よりもやや広く加工して、一例として1
6μm幅の厚さのフィルタが挿入できるように、20〜
30μmの幅の幅で加工精度を緩くして加工されてい
る。深さは、100μmほどにダイシング装置を用いて
加工されている。
【0023】出力導波路16は、フィルタ用の溝18を
挟んで入力導波路15の延長上にあり、Y型の分岐回路
により二方向に分岐され、端面16と反対側の端面17
に臨んでいる。
【0024】出力導波路3と入力導波路1とは、フィル
タ用の溝面の法線を中心線として反対側にかつ法線に対
して等しい角度θをなす位置関係にあり、出力導波路3
と入力導波路1との交差角は2θである。
【0025】ここで示した角度θは、フィルタの性能の
点から6度から12度、好ましくは8度に設定するのが
よい。
【0026】また、5,6は干渉フィルタ20の位置決
め用ポイントである。
【0027】この光導波路12の製造は、シリコン基板
母材(ウエハ)10上にCVD法によりアンダークラッ
ド層13とコア層14を形成し、反応性イオンエッチン
グにより光導波路コアパターンと位置決め用ポイント
5,6(フィルタ位置決めガイド)を形成し、そのコア
パターン上に再度CVDにより上クラッド15を載せて
製作した。光導波路パターン(光導波路12)と位置決
め用ポイント5,6は、同一のフォトマスクを使用して
作成するため、その位置精度は極めて良い。
【0028】図5は、図3のA−A矢視断面を示した図
である。この図に示すように、上クラッド層15は、光
導波路パターン1,3、そして位置決めポイント5,6
の部分で盛り上がっており、その他のコア層が削除され
ている面はフラットな面に形成されている。この盛り上
がりとフラットな面との段差はおよそコア層の高さに相
当する。
【0029】図1に戻って、入力導波路1には図示しな
い光ファイバから波長多重化された1.3μmと1.5
5μmの光が入射され、そのうち1.55μmの光は干
渉フィルタ20で反射されて、一方の出力導波路3へ導
かれる。1.3μmの光は干渉フィルタ20を透過し、
他方の出力導波路2へ出力される。
【0030】以下、上述のように構成された光導波路素
子の製造方法を説明する。
【0031】まず、光導波路基板10の製造方法を説明
する。
【0032】シリコン基板母材(ウエハ)10上にCV
D法によりアンダークラッド層13とコア層14を形成
を形成する。例えば、アンダークラッド層を25μm、
上クラッド層を20μmとし、コアパターンの断面寸
法、幅及び厚さは5から10μmが好ましく、ここでは
8μmに設定した。
【0033】アンダークラッド層13とコア層14が形
成された後、光導波路コアパターン及び位置決めポイン
トパターンが描かれたフォトマスクパターンを用いてマ
スク材をパターン化するフォトリソグラフィ工程により
マスク材を作製する。
【0034】次に、このマスク材を用いて反応性イオン
エッチング(RIE)により石英系コア層14の不要部
分を除去し、光導波路コアパターン及び位置決めポイン
トパターンを形成する。
【0035】次に、その光導波路コアパターン上に再度
CVDにより上クラッド層15を形成し、光導波路コア
部を埋め込む。
【0036】この製造方法によると、一枚のフォトマス
クパターンを用いて導波路コアパターン及び位置決めポ
イントパターンが形成されるため、その相対位置精度は
非常に高い。
【0037】ここまでの工程により、導波路基板上に図
3に示す光導波路コアパターンが形成される。
【0038】導波路基板母材に同一回路パターンの光導
波路基板を多数隣接して形成した後、所定の位置にフィ
ルタ用の溝18を通すための溝切り加工を行う。この溝
切り加工には、例えばダイシング装置を用いる。このフ
ィルタ用の溝18の断面は、干渉フィルタ20の幅より
もやや広く加工して、一例として16μm幅の厚さのフ
ィルタが挿入できるように、20〜30μmの幅で加工
精度を緩くし、深さは100μmほどにダイシングす
る。
【0039】また、本実施形態では、ダイシングにより
溝を形成しているが、溝の深さを小さくすることができ
るので、ダイシングのような機械加工でなく、フィルタ
溝パターンが描かれたフォトマスクパターンを用いてフ
ォトリソグラフィ、エッチングでも溝形成は可能であ
る。
【0040】次に、上記母材を所定の分割枠に沿って切
断し、多数の四辺形の光導波路基板を形成する。
【0041】以上の工程により、図3に示す光導波路コ
アパターン及びフィルタ用の溝18が形成された導波路
基板10が得られる。
【0042】次に、干渉フィルタブロック30の製作方
法について説明する。
【0043】図6及び図7は、干渉フィルタブロック3
0の構成を示す図であり、図6は干渉フィルタ20を干
渉フィルタブロック30に取り付けた断面図、図7はそ
の干渉フィルタ20側から見た正面図である。
【0044】干渉フィルタ20は、ポリイミド薄膜基板
21上にTiO2とSiO2を多層に蒸着して形成された
薄膜フィルタ部22から構成される。
【0045】干渉フィルタ20の厚さのばらつき原因
は、ポリイミド薄膜基板21側にある。すなわち、多層
膜フィルタ部22は、厳密に厚さを制御して蒸着される
ので厚さのばらつきほとんどないのに比較して、ポリイ
ミド薄膜基板21は原材料をスピンコート法などにより
作成するため、厚さのばらつきが発生する。そこで、干
渉フィルタブロック30の一方の面上に干渉フィルタ2
0の多層膜フィルタ部32側を重ねて接着固定した。こ
の方法により、接着部からのフィルタの位置精度、ある
いは干渉フィルタブロック30の位置合せ面31からの
位置精度が極めて良いものが得られる。
【0046】干渉フィルタ20は、干渉フィルタブロッ
ク30の下部から50〜100μm突出するように、図
示しない固定治具を用いて固定する。これを突き出し部
32と呼ぶ。干渉フィルタブロック30は光導波路と同
じ材質が好ましく、ここではガラス板を用いた。
【0047】干渉フィルタブロック30と干渉フィルタ
20は接着剤を用いて固定する。接着剤の塗布方法は、
固定する前に、干渉フィルタブロック30の干渉フィル
タ20と対向する面に塗布した。接着剤は紫外線硬化型
のものを使用した。この他に、位置合わせ後、干渉フィ
ルタ20と干渉フィルタブロック30との間に接着剤を
流してもよい。
【0048】次に、紫外線光源を上部、下部紫外線が透
過する干渉フィルタブロック30側から照射して硬化固
定させる。この固定中、干渉フィルタ20は図示しない
固定治具により両側から適度な圧力を受けて、接着剤の
厚さが均等かつ、適正な厚さになるようにする。この圧
力により、干渉フィルタ20にあった反り、曲がりなど
が矯正され、フラットな面にすることができる。このと
きの余分な接着剤は干渉フィルタブロック30の角に形
成したテーパ34に逃げるようにする。
【0049】一例として、干渉フィルタブロック30に
は、パイレックスガラスを使用し、その厚さは1.5m
m、干渉フィルタ20の厚さは16μm、突き出し量3
2を80μmに設定する。この突き出し量32は0.0
5〜0.1mmの範囲を目標にする。
【0050】また、干渉フィルタブロック30の厚さ3
3は、非常に精度良いものが望まれるので、パイレック
スガラスをダイシングソーを用いて1μm以下の厚さ精
度で加工する。
【0051】次に、上述のようにして製作された光導波
路基板10及び干渉フィルタブロック30の組立てにつ
いて説明する。
【0052】図1は光導波路基板10に干渉フィルタブ
ロック30を載せた組立て後の様子を示している。
【0053】まず、干渉フィルタブロック30の搭載前
に導波路基板10のフィルタ用の溝18の内部と導波路
基板10の上面に接着剤を適量塗布する。接着剤には、
紫外線硬化型のものを使用する。
【0054】次に、導波路基板10のフィルタ用の溝1
8に、干渉フィルタブロック30のフィルタ突出部20
aを挿入するように載せる。すなわち、図3に示す干渉
フィルタブロック30を、飛び出し量21で示されるフ
ィルタ突出部20aが下になるようにひっくり返し、フ
ィルタ用の溝18にフィルタ突出部20aを挿入するよ
うに合わせ、その後干渉フィルタブロック30の位置合
せ面31が、導波路基板10上の位置合わせポイント
5,6に突き当たるように載せる。
【0055】フィルタ用の溝18に干渉フィルタブロッ
ク30のフィルタ突出部20aを挿入するように載せる
ことが干渉フィルタ20の装着作業となるが、この作業
は、干渉フィルタ20と一体化された干渉フィルタブロ
ック30を担持して行うものであるため、フィルタ単体
を溝に挿入する従来のフィルタ挿入する場合に比べ、作
業が極めて容易となる。
【0056】次に、紫外線光源を干渉フィルタブロック
30の上方から照射して接着剤を硬化させ、光導波路と
干渉フィルタブロック30を固定して組み立てを完了す
る。本実施形態では、干渉フィルタ20は干渉フィルタ
ブロック30の下部から80μmほど突き出しており、
光導波路上面から20〜30μmほどに位置するコア部
に対応した位置まで延びている。
【0057】なお、接着方法は搭載前に導波路基板30
の溝37中と上部に接着剤41を予め適量塗布して固定
しても良い。
【0058】また、フィルタ用の溝18の深さは、フィ
ルタ突出部20aの挿入深さより大きければよく、一致
する必要はない。干渉フィルタ20の保持は干渉フィル
タブロック30で行うからである。
【0059】以下、上述のように構成された光導波路素
子の動作を説明する。
【0060】入力導波路1には図示しない光ファイバか
ら波長多重化された1.3μmと1.55μm光が入射
され、干渉フィルタ20には入射角θで入射される。
【0061】そのうち、1.3μmの光は干渉フィルタ
20を透過し、出力導波路2へ出力される。1.55μ
mの光は干渉フィルタ20で反射されて、出力導波路3
へ導かれる。出力導波路2,3から導波路端面16,1
7へ出射される光は、それぞれ図示しない光ファイバへ
と出射される。
【0062】入力導波路1と出力導波路3に対し、設定
した位置に干渉フィルタ20の多層膜フィルタ22が配
置され、しかも光導波路面に垂直に、反りなく固定され
ているので、1.55μm波長の反射損失は非常に小さ
く、ばらつきが小さい性能が得られる。
【0063】以上説明したように、実施形態に係る光導
波路素子は、光導波路基板10上にアンダークラッド層
13、コア層14、クラッド層15の順に積層されて形
成された光導波路12と、導波路用マスクパターンによ
りコア層14に形成された導波路コアパターンと、光導
波路12のクラッド層15からアンダークラッド層13
にかけて形成され、光導波路12に交差して設けられた
フィルタ用の溝18と、導波路用コアパターンと同時に
作製されたフィルタ位置決めポイント5,6と、波長分
波機能を有する干渉フィルタ20と、干渉フィルタ20
の一部が突出するように、干渉フィルタ20を固定する
干渉フィルタブロック30とを備え、その製造方法は、
干渉フィルタブロック30の位置合わせ突き当て面31
を、フィルタ位置決めポイント5,6に突き当てて位置
決めし、フィルタ用の溝18に干渉フィルタ20が挿入
されるように、干渉フィルタブロック30を平面基板上
に固定するようにしているので、光導波路12に対する
干渉フィルタ20の位置合わせは、光導波路12と同一
のフォトマスクを用いて、ホトリソ、エッチング工程で
コア層に形成した位置決めポイント5,6に干渉フィル
タ20を固定した干渉フィルタブロック30を突き当て
ることにより行うことになるため、フィルタ用の溝18
はフィルタの位置決め、及び垂直性をねらいとしていな
いため、従来より、溝幅の加工コントロールを厳しくし
なくてよい。そのため、溝加工工程の歩留まりが向上す
る利点がある。
【0064】また、干渉フィルタブロック30と干渉フ
ィルタ20を接着固定する干渉フィルタ面はフィルタ多
層膜部22側に設定したため、干渉フィルタ20の厚さ
精度の要求を小さくできる。そのため、干渉フィルタ2
0の歩留まり向上、低コスト化が期待でき、光導波路1
2に対する位置精度が極めて優れる。
【0065】さらに、干渉フィルタ20は干渉フィルタ
ブロック30面に固定されているため、光導波路12に
対する垂直性が良い。したがって、反射光の損失が非常
に少なくなる。
【0066】また、干渉フィルタ20の装着作業は、一
体化された干渉フィルタブロック30を担持して作業す
ることになりその作業性が極めて良好となる。その結
果、フィルタ用の溝18への挿入に要する時間が大幅に
短縮することができ、また、ハンドリング中にフィルタ
が破損するような事故を少なくすることができる。
【0067】また、干渉フィルタ20の保持は干渉フィ
ルタブロック30が行うため、光導波路素子の溝への干
渉フィルタ20の挿入深さは小さくてよい。この場合、
干渉フィルタ20の溝への突き出し量は、光導波路のコ
ア部に対応する位置に延在すればよく、溝の深さをより
浅く抑えた方が、溝の幅のばらつきが小さくでき、損失
変動を少なくできる。溝の深さが従来より浅くてよいの
で、ダイシングブレードの切断時の振れなどにより発生
する溝幅ばらつきを抑えることができる。その結果、挿
入損失を小さく、ばらつきも抑えることができる。
【0068】さらに、溝の深さを小さくすることができ
ることから、溝はシリコン基板まで入り込む必要はな
く、石英部だけでも十分であり、ダイシング加工のよう
な機械加工でなく、導波路パターンを形成したフォトリ
ソグラフィ、及びエッチングも可能である。このような
フォトリソ、エッチングで製作すると、溝の加工精度を
大幅に高めることができる。
【0069】したがって、本実施形態では、フィルタの
挿入に要する時間が短縮され、低コストで、歩留まりが
高い、誘電体多層膜フィルタを用いた波長合分波光導波
路が実現できる。
【0070】このような優れた特長を有する光導波路素
子を、反射型WDM光導波路素子に適用すれば、導波路
全体の損失を少なくすることができ、製造工程の効率化
及びコスト低減を図ることができる。
【0071】なお、上記実施形態では、石英系導波路を
用いた場合について説明したが、これに限定されず、石
英系導波路以外の拡散ガラス導波路、有機ポリマ系導波
路等どのような埋込み型導波路に対しても適用可能であ
る。
【0072】また、光ファイバから波長多重化された
1.3μmと1.55μmの光を入射し、1.3μmの
光を透過し、1.55μmの光を反射する波長合分波器
に適用して説明したが、それ以外の波長領域の波長合分
波器としても使用できる。
【0073】また、上記光導波路素子を構成する基板、
コア層、クラッド層、光導波路コアパターン、干渉フィ
ルタ、補強用ブロック等の種類などは上述した実施形態
に限られない。
【0074】
【発明の効果】本発明に係る光導波路及びその製造方法
では、平面基板上にアンダークラッド層、コア層、クラ
ッド層の順に積層されて形成された光導波路と、導波路
用マスクパターンによりコア層に形成された導波路コア
パターンと、光導波路の表面クラッド層からアンダーク
ラッド層にかけて形成され、光導波路に交差して設けら
れたフィルタ用の溝と、導波路用コアパターンと同時に
作製されたフィルタ位置決めガイドと、波長分波機能を
有する干渉フィルタと、干渉フィルタの一部が突出する
ように、該干渉フィルタを固定する干渉フィルタブロッ
クとを備え、干渉フィルタブロックの位置合わせ突き当
て面を、フィルタ位置決めガイドに突き当てて位置決め
し、フィルタ用の溝に干渉フィルタが挿入されるよう
に、干渉フィルタブロックを平面基板上に固定するよう
にしたので、反射光の損失及び、特性のばらつきを小さ
くすることができ、溝幅加工精度とフィルタの厚さ精度
を緩くした光導波路素子が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施形態に係る光導波路素子
の構造を示す平面図である。
【図2】上記光導波路素子の構造を示す断面図である。
【図3】上記光導波路素子の光導波路基板の構造を示す
平面図である。
【図4】上記光導波路素子の光導波路基板の構造を示す
断面図である。
【図5】図3のA−A矢視断面図である。
【図6】上記光導波路素子の干渉フィルタを干渉フィル
タブロックに取り付けた断面図正面図である。
【図7】上記光導波路素子の干渉フィルタを干渉フィル
タブロックに取り付けて干渉フィルタ側から見た正面図
である。
【符号の説明】
1 入力導波路、2,3 出力導波路、5,6 フィル
タ位置決めポイント(フィルタ位置決めガイド)、10
光導波路基板、12 光導波路、13 アンダークラ
ッド層、14 コア層、15 クラッド層、16,17
端面、18フィルタ用の溝、20 干渉フィルタ、2
0a フィルタ突出部、21 ポリイミド薄膜基板、2
2 多層膜フィルタ部、30 干渉フィルタブロック、
31位置合わせ突き当て面、32 突き出し量

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面基板と、 前記平面基板上にアンダークラッド層、コア層、クラッ
    ド層の順に積層されて形成された光導波路と、 導波路用マスクパターンによりコア層に形成された導波
    路コアパターンと、 光導波路の表面クラッド層からアンダークラッド層にか
    けて形成され、光導波路に交差して設けられたフィルタ
    用の溝と、 前記導波路用コアパターンと同時に作製されたフィルタ
    位置決めガイドと、 波長分波機能を有する干渉フィルタと、 前記干渉フィルタの一部が突出するように、該干渉フィ
    ルタを固定する干渉フィルタブロックとを備え、 前記干渉フィルタブロックの位置合わせ突き当て面を、
    前記フィルタ位置決めガイドに突き当てて位置決めし、 前記フィルタ用の溝に前記干渉フィルタが挿入されるよ
    うに、前記干渉フィルタブロックが前記平面基板上に固
    定されたことを特徴とする光導波路。
  2. 【請求項2】 前記干渉フィルタは、薄膜基板と、該薄
    膜基板上に形成された誘電体多層膜からなる薄膜フィル
    タとを有し、 前記干渉フィルタが、前記干渉フィルタブロックと張合
    わせる面は、前記薄膜フィルタ面側であることを特徴と
    する請求項1記載の光導波路素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100441242B1 (ko) * 2002-10-22 2004-07-21 이형종 다중박막필터 증착형 평판 광도파로를 이용한 광대역파장분할다중화기 제조방법

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