JP2004198653A - 平面光回路部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光導波路を有する平面光回路部品とその他の光部品の接続において、平面基板に垂直な方向の両者の光軸を簡単に一致させること。
【解決手段】シリコンの平面基板102上に形成された石英系光導波路101と第1の光部品固定溝111と第2の光部品固定溝121とによって構成され、光導波路101は、高い屈折率を有するコア103とその周りを囲むように形成された低い屈折率を有するクラッド104とから構成されている。また、第1の光部品固定溝111及び第2の光部品固定溝121は、それぞれ光軸調整溝112,122および光軸位置決め溝113,123とから構成されている。幅または深さが連続的に変化している光軸調整溝を形成した後、光軸位置決め溝を形成することによって、光軸調整溝を所望の幅または深さに調整できるため、光部品間の接続が容易かつ低損失に実現することが可能である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面光回路部品及びその製造方法に関し、より詳細には、光通信などの分野に適用される平面光回路部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平面基板上に高い屈折率を有するコアとそれを取り囲む低い屈折率を有するクラッドからなる光導波路で構成される光デバイスを実用化する場合には、信号のインターフェースとして光導波路の入出力部に光ファイバを接続することが必要である。
【0003】
従来、光導波路と光ファイバの接続方法の一つとして、平面基板上に高精度に位置決めされた溝を加工し、この溝に光ファイバを固定することによって、無調心で光ファイバと光導波路を接続する方法が開発されている。このような無調心接続法は、光導波路と光ファイバとの接続コストが低減でき、安価な平面光回路部品を実現することが可能である。
【0004】
図5は、従来の光ファイバ接続法を説明するための基本構成図である。本構成では、クラッド504とコア503とからなる光導波路501が形成されている平面基板502上に光導波路の延長線に沿ってV溝(光部品固定溝)541が形成され、同時に、このV溝541と垂直な方向に凹溝542が形成される。ここで、V溝541は、フォトリソグラフィ技術を用いて形成することによって、光導波路の延長線上に精度良く容易に実現できる。従って、V溝541に沿って光ファイバ531を挿入し、凹溝542の壁面に露出している光導波路501のコア503の端面と突き合わせることによって、光導波路501のコア503と光ファイバ531との光軸を一致させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−313756号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術では、光導波路501と光ファイバ531との平面基板に垂直な方向の光軸は、光導波路のコア503の高さとV溝541の深さを精度良く作製することによって一致させる必要があるため、光導波路およびV溝の垂直方向の作製精度が厳しいという問題点があった。一般にシングルモードの光導波路と光ファイバとの接続損失を0.1dB以下にするには、軸ずれ量を1μm以下にする必要がある。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、光導波路を有する平面光回路部品とその他の光部品(例えば、光ファイバ)の接続において、平面基板に垂直な方向の両者の光軸を簡単に一致させることが可能な平面光回路部品及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、平面基板上に形成された光導波路と、該平面基板上に形成された光部品固定溝とから構成され、前記光導波路が、高い屈折率を有するコアと、該コアを囲むように形成された低い屈折率を有するクラッドとから構成され、前記光部品固定溝が、前記光導波路から出射される光の光路に沿って配置されている平面光回路部品において、前記光部品固定溝が、前記光路に沿って幅または深さが連続的に変化している光軸調整溝と、該光軸調整溝と交差する光軸位置決め溝とから構成され、光軸調整溝の幅または深さが、前記交差部で最小となる構造を有し、前記平面基板上に少なくとも1つ以上の前記光部品固定溝を配置されていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光軸調整溝が、前記光導波路の形成時に、前記コアの両側に位置するように、該コアと同じ層に形成された位置合わせマーカに合わせてエッチングされることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記光導波路の光軸が一致する前記光軸調整溝の幅よりもわずかに大きな幅を有する溝マーカを前記コアの軸を挟んで設け、該溝マーカ間を基準としてエッチング加工することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記光軸調整溝の幅W0は、前記光導波路のコアの高さdとした時に、W0=2(r/ cosθ−d tanθ)(ただし、rは光ファイバの半径、θは光軸調整溝の頂角)の関係を有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光軸調整溝が、幅または深さが連続的に変わっている該光軸調整溝の途中または階段状に変わっている該光軸調整溝の段差部分に、該光軸調整溝と交差する区切り溝を少なくとも1つ以上有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記光軸調整溝は、前記区切り溝とステップ領域を有し、前記区切り溝が、幅の異なる前記ステップ領域の境界に形成され、隣接する前記ステップ領域の幅よりも広い溝形状をしていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記平面基板上に配置された前記光部品固定溝が、幅または深さの変化する向きが異なる複数の前記光軸調整溝を有することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記光部品固定溝を複数配置し、該光部品固定溝の各々の両側に前記光軸位置決め溝を設けるとともに、相対する前記光軸位置決め溝間に仕切部を介してフィルタ固定溝を設けたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、平面基板上に形成された光導波路部と、該平面基板上に形成された光部品固定溝とから構成され、前記光導波路部が、高い屈折率を有するコアと、該コアを囲むように形成された低い屈折率を有するクラッドとから構成され、前記光部品固定溝が、前記光導波路部から出射される光の光路に沿って配置されている平面光回路部品の製造方法において、前記光部品固定溝の製造工程が、前記光路に沿って幅または深さが連続的に変化する光軸調整溝を形成する工程と、形成した前記光軸調整溝の形状を測定する工程と、前記光軸調整溝の幅または深さが最小となる位置に該光軸調整溝と交差する光軸位置決め溝を形成する工程とから成ることを特徴とする。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記光部品固定溝の製造工程が、幅または深さが連続的に変わっている該光部品固定溝の途中または階段状に変わっている該光部品固定溝の段差部分に、該光部品固定溝と交差する区切り溝を少なくとも1つ以上形成する工程を含むことを特徴とする。
【0018】
また、請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載の発明において、前記平面基板がシリコンで、前記光軸調整溝の形成工程ではウェットエッチングを用い、前記光軸位置決め溝の形成工程では切削加工を用いることを特徴とする。
【0019】
このように本発明の構成によれば、光導波路の光路に沿って光軸調整溝の幅または深さが連続的に変化しているため、光軸調整溝と交差する光軸位置決め溝を最適な位置に形成することによって、光導波路とその他の光部品(例えば、光ファイバ)との光軸を簡単に一致させることができる。まず、光導波路のコア位置の作製誤差と所望の光部品(以下、説明を簡単にするために、光ファイバを例として説明する)を固定する光部品固定溝の幅または深さの作製精度を考慮して、光軸調整溝のいずれかの位置で光導波路と光ファイバの光軸がちょうど一致するように、光軸調整溝の幅または深さの変化量および最大値を設計する。
【0020】
次に、光軸がちょうど一致する光軸調整溝の幅または深さよりも小さい溝は、光ファイバを固定する際の邪魔になるため、光軸がちょうど一致する光軸調整溝が残るように光軸位置決め溝を形成し、不要部分を削り取る。このような構造にすることによって、光部品固定溝に挿入された光ファイバは、基板と垂直な方向に対して光導波路の光軸とちょうど一致する位置に固定されるため、光導波路および光部品固定溝の作製精度に依存することなく低損失な接続を実現することが可能となる。
【0021】
光ファイバを安定に固定するためには光軸がちょうど一致する溝幅または深さを有する構造を光部品固定溝内に縦列に2箇所以上配置することが望ましい。ただし、幅または深さが連続的に変化する光軸調整溝に光軸位置決め溝を形成する際は、加工面の荒れなどによって、光軸調整溝の幅または深さが所望の値からずれる場合がある。このような場合は、光部品固定溝を3箇所以上配置することによって加工面の荒れによる光軸調整溝の幅または深さのばらつき影響を低減することが可能である。特に、平面基板をシリコンなどの結晶基板を用い、溝または深さが連続的に変わる光軸調整溝を異方性エッチングで形成する場合は、(111)結晶面のみでなく(221)結晶面なども面も露出するため、加工面の荒れは比較的大きな物となるため、光部品固定溝を複数配置することは有効となる。
【0022】
または、光軸位置決め溝を形成する際の加工荒れによって、光軸調整溝の幅または深さが所望の値とならず、ずれることがある。そこで、幅または深さが連続的に変化する光軸調整溝の途中に、光軸調整溝と交差する区切り溝を形成し、光軸位置決め溝をこの区切り溝に沿つて形成することによって、光軸位置決め溝を形成する際の加工荒れが直接光軸調整溝の幅または深さに影響しないようにすることが可能となるため、光ファイバと光導波路の光軸がちょうど一致する所望の幅または高さを有する光部品固定溝を確実に形成することが可能である。
【0023】
以上のように、光導波路を有する平面光回路部品とその他の光部品を接続する際に、平面基板に垂直な方向の両者の光軸を簡単に一致させることが可能な平面光回路部品を提供し、低損失で安価な光デバイスを実現することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の態様について説明する。
[実施例1]
図1は、本発明に係る平面光回路部品の実施例1を説明するための概略構成図で、図中符号101は光導波路、102は平面基板、103はコア、104はクラッド、111は第1の光部品固定溝、112は第1の光軸調整溝、113は第1の光軸位置決め溝、121は第2の光部品固定溝、122は第2の光軸調整溝、123は第2の光軸位置決め溝、131は光ファイバを示している。
【0025】
本実施例に係る平面光回路部品は、シリコンの平面基板102上に形成された石英系光導波路101と第1の光部品固定溝111と第2の光部品固定溝121とによって構成されている。ここで、光導波路101は、高い屈折率を有するコア103とその周りを囲むように形成された低い屈折率を有するクラッド104とから構成されている。また、第1の光部品固定溝111及び第2の光部品固定溝121は、それぞれ光軸調整溝112,122および光軸位置決め溝113,123とから構成されている。
【0026】
図2(a)〜(g)は、本実施例の平面光回路部品の作製工程を示す図で、図中符号201は光導波路、202は平面基板、203はコア、204はクラッド、205は位置合わせマーカ、211は第1の光部品固定溝、212は第1の光軸調整溝、213は第1の光軸位置決め溝、221は第2の光部品固定溝、222は第2の光軸調整溝、223は第2の光軸位置決め溝、224は溝マーカを示している。なお、図1で示した構成要素と同一要素の参照番号は下二桁を同一の番号としてある。
【0027】
まず、図2(a)において、シリコン平面基板202上に石英系光導波路201を形成した。この際、光部品固定溝211,221を形成する際に使用する位置合わせマーカ205をコア203の両側に位置するように、コア203と同じ層に形成した。
【0028】
次に、図2(b)において、光部品固定溝211,221を形成する部分の石英系光導波路201を除去し、シリコン平面基板202の表面を露出させた。ここで、図2(e)に示すように、シリコン平面基板202から光導波路のコア203までの距離dを測定した。
【0029】
次に、図2(c)において、石英系光導波路201を形成時に作製した位置合わせマーカ205に合わせて、光軸調整溝212,222をシリコンの異方性エッチング(ウェットエッチング)を用いて作製した。ここで、幅が連続的に変化する光軸調整溝212,222を作製するには、幅が連続的に替えられているエッチング用マスクを使用することによって作製できた。また、この際、光フアイバ(図示せず)と光導波路202の光軸が一致する光軸調整溝212,222の幅W0よりも僅かに大きな幅Wを有する溝マーカ224を形成した。この溝マーカ224は、図2(f)に示すように、2本の溝から構成され、2本の溝の間を基準とすることによって、エッチングの際の加工誤差が生じても、幅Wが変化しないようにした。
【0030】
次に、光フアイバ(図示せず)と光導波路202の光軸が一致する光軸調整溝212,222の幅W0は、測定した光導波路のコア203の高さdを用いて次式で算出した。
W0=2(r/ cosθ−d tanθ) ・・・(1)
ここで、rは、光ファイバの半径、θは光軸調整溝の頂角とした。
【0031】
次に、図2(d)において、溝マーカ224を基準として光軸調整溝212,222がちょうど幅W0となる位置に、図2(g)に示すように、光軸位置決め溝213,223を機械加工で形成した。ここで、基準マーカ224は、2本の溝で構成し、その間が山として残るように形成した。このような構成にすることによって、溝形成の際の溝幅がずれたとしても溝の間の山の中心はずれないので、2本の基準マーカの間隔をこの山の中心で規定することで、精度良く位置決めすることができる。また、基準マーカ224の間隔は、W0よりも僅かに広いW0+δとすることによって、光軸位置決め溝を形成した後も基準マーカが残るため、残った光軸調整溝から基準マーカ224までの距離を測定することで、容易に光軸調整溝の幅を測定することが可能となる。すなわち、光軸調整溝の幅が狭くなっている位置から基準マーカ224までの距離がδ/2の時が設計通りの加工ができていることになる。
最後に、作製した光部品固定溝211,221に光ファイバを挿入して固定した。
以上の工程によって本実施例の平面光回路部品を作製した。
【0032】
本実施例では、当初の光軸調整溝212,222は幅の最大値(Wmax )が125μm、幅の変化量(α)が1度で、長さ(L)が600μmとなるように設計した。この値は、(100)面が露出したシリコン平面基板202の(111)結晶面に対して斜めに光軸調整溝212,222を形成するため生じる壁面の荒れ(以下の実施例においても、(111)面以外の面が露出するが、詳細は図示せず)、光軸調整溝212,222および光軸位置決め溝213,223を形成する際の作製誤差も考慮して決めた。
【0033】
本実施例では、光軸調整溝212,222の幅の変化量を1度と小さくしているため、光軸位置決め溝213,223の位置精度を緩くする効果もある。例えば、光軸位置決め溝が設計よりもΔLだけずれたとすると光軸調整溝の幅は、2ΔL tanθだけずれることになる。従って、θが小さいほど光軸位置決め溝の位置の許容量は大きくすることが可能となる。以上の結果、本実施例では、光ファイバ(図示せず)と光導波路202の光軸ズレによる損失は0.1dB以下の接続が実現された。
【0034】
なお、本実施例では、シリコン平面基板202の(100)面に光導波路201を形成した後、光軸調整溝212,222を形成したが、予め光軸調整溝を形成した後、光軸調整溝の無い部分に光導波路を形成しても同様の効果がある。更に、光軸調整溝の形成方法として、予め、シリコン平面基板の(100)面に対して僅かに傾いた平面が露出したシリコン基板を使用することによっても、容易に連続的に深さの異なる光軸調整溝を実現することが可能である。
【0035】
[実施例2]
図3(a),(b)は、本発明に係る平面光回路部品の実施例2を説明するための概略構成図で、図3(a)は光軸位置決め溝の形成前の状態を示す図で、図3(b)は光軸位置決め溝の形成後の状態を示す図である。
【0036】
図中符号301は、光導波路、302は平面基板、303はコア、304はクラッド、311は第1の光部品固定溝、312は第1の光軸調整溝、313は第1の光軸位置決め溝、321は第2の光部品固定溝、322は第2の光軸調整溝、323は第2の光軸位置決め溝、331は光ファイバ、324はステップ領域、325は区切り溝を示している。なお、図1に示した構成要素と同一要素の参照番号は下二桁を同一の番号にしてある。
【0037】
本実施例に係る平面光回路部品は、実施例1と同様の作製工程で作製した。図3(a)は光軸位置決め溝の形成前の状態を示す図で、光軸調整溝の拡大図に示すように、光軸調整溝322,311は、ステップ領域324と区切り溝325を有する。ステップ領域324は、シリコン平面基板302の(111)面が露出するように異方性エッチングを用いて形成することによって、極めて平坦性の良い面を有する。区切り溝325は、幅の異なるステップ領域324の境界に形成しており、隣接するステップ領域の幅よりも広い溝形状を有する。
【0038】
図3(b)は、光軸位置決め溝の形成後の構成図で、光軸位置決め溝313,323は、光ファイバ331と光導波路303の光軸がちょうど一致するような幅を有するステップ領域324が残り、そこよりも狭い幅のステップ領域を除去するように機械加工を用いて形成した。ここで、光軸位置決め溝313,323を区切り溝325に沿って、光軸調整溝312,322に接しないように形成することによって、極めて平坦性の良い光軸調整溝312,322の壁面を劣化させずに光軸位置決め溝313,323を形成した。この効果は、特に光軸調整溝が徐々に変化している場合には顕著である。
【0039】
なお、本実施例では、光軸調整溝の幅を光導波路301のコア303に向かって細くなるように作製したが、逆に太くなるように作製しても同様の効果がある。更に、シリコン平面基板上に複数の光導波路が配置されている場合には、光軸調整溝を含む光部品固定溝も複数個並列して配置することになるが、光軸調整溝を近接して配置した場合、隣接する光軸調整溝の幅の広い部分が干渉して、所望の光軸調整溝を形成できない。そこで、光軸調整溝の幅が変化する方向を交互に配置することによって、隣接する光軸調整溝の干渉を回避することが可能である。
【0040】
[実施例3]
図4は、本発明に係る平面光回路部品の実施例3を説明するための概略構成図で、401は光導波路、402は平面基板、403はコア、404はクラッド、411は第1の光部品固定溝、412は第1の光軸調整溝、413は第1の光軸位置決め溝、421は第2の光部品固定溝、422は第2の光軸調整溝、423は第2の光軸位置決め溝、441は第1のコリメータレンズ、442は第2のコリメータレンズ、443は誘電体多層膜フィルタ、444はフィルタ固定溝、445は仕切部を示している。なお、図1に示した構成要素と同一要素の参照番号は下二桁を同一の番号にしてある。
【0041】
本実施例に係る平面光回路部品は、波長aと波長bの光を分ける波長分波器を構成している。本実施例の平面光回路部品も実施例1と同様の作製工程で作製した。ただし、光軸位置決め溝413,423は、光部品固定溝411,421の両側に形成し、フィルタ固定溝444は、光軸位置決め溝413,423を作製する際に同時に機械加工で作製した。この際、光軸位置決め溝413,423の内、導波路側の溝幅を調整することによって、コリメータレンズ441,442との焦点を合わせた。また、コリメータレンズ441,442と多層膜フィルタ443が当たらないように光軸位置決め溝413,423とフィルタ固定溝444の間に仕切部445を形成した。
【0042】
作製した平面光回路部品は、各波長の挿入損失が1dB以下であり、本発明を用いることによって、複数のコリメータレンズ、多層膜フィルタおよび光ファイバの接続を低損失にかつ安価に実現することが可能であった。
また、本実施例は、本発明が光ファイバの固定のみでなく、各種の光部品の固定にも有効であることを示すものである。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、幅または深さが連続的に変化している光軸調整溝を形成した後、光軸位置決め溝を形成することによって、光軸調整溝を所望の幅または深さに調整できるため、光導波路または光ファイバを含めた光部品間の接続が容易かつ低損失に・安価に実現することが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平面光回路部品の実施例1を説明するための概略構成図である。
【図2】(a)〜(g)は、本実施例の平面光回路部品の作製工程を示す図である。
【図3】図3は、本発明に係る平面光回路部品の実施例2を説明するための概略構成図で、(a)は光軸位置決め溝の形成前の状態を示す図で、(b)は光軸位置決め溝の形成後の状態を示す図である。
【図4】本発明に係る平面光回路部品の実施例3を説明するための概略構成図である。
【図5】従来の光ファイバ接続法を説明するための基本構成図である。
【符号の説明】
101,201,301,401,501 光導波路
102,202,302,402,502 平面基板
103,203,303,403,503 コア
104,204,304,404,504 クラッド
111,211,311,411,511 第1の光部品固定溝
112,212,312,412,512 第1の光軸調整溝
113,213,313,413,513 第1の光軸位置決め溝
121,221,321,421,521 第2の光部品固定溝
122,222,322,422,522 第2の光軸調整溝
123,223,323,423,523 第2の光軸位置決め溝
131,331,531 光ファイバ
224 溝マーカ
324 ステップ領域
325 区切り溝
441 第1のコリメータレンズ
442 第2のコリメータレンズ
443 誘電体多層膜フィルタ
444 フィルタ固定溝
445 仕切部
541 V溝
542 凹溝

Claims (11)

  1. 平面基板上に形成された光導波路と、該平面基板上に形成された光部品固定溝とから構成され、前記光導波路が、高い屈折率を有するコアと、該コアを囲むように形成された低い屈折率を有するクラッドとから構成され、前記光部品固定溝が、前記光導波路から出射される光の光路に沿って配置されている平面光回路部品において、
    前記光部品固定溝が、前記光路に沿って幅または深さが連続的に変化している光軸調整溝と、該光軸調整溝と交差する光軸位置決め溝とから構成され、光軸調整溝の幅または深さが、前記交差部で最小となる構造を有し、前記平面基板上に少なくとも1つ以上の前記光部品固定溝を配置されていることを特徴とする平面光回路部品。
  2. 前記光軸調整溝が、前記光導波路の形成時に、前記コアの両側に位置するように、該コアと同じ層に形成された位置合わせマーカに合わせてエッチングされることを特徴とする請求項1に記載の平面光回路部品。
  3. 前記光導波路の光軸が一致する前記光軸調整溝の幅よりもわずかに大きな幅を有する溝マーカを前記コアの軸を挟んで設け、該溝マーカ間を基準としてエッチング加工することを特徴とする請求項1又は2に記載の平面光回路部品。
  4. 前記光軸調整溝の幅W0は、前記光導波路のコアの高さdとした時に、W0=2(r/ cosθ−d tanθ)(ただし、rは光ファイバの半径、θは光軸調整溝の頂角)の関係を有することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の平面光回路部品。
  5. 前記光軸調整溝が、幅または深さが連続的に変わっている該光軸調整溝の途中または階段状に変わっている該光軸調整溝の段差部分に、該光軸調整溝と交差する区切り溝を少なくとも1つ以上有することを特徴とする請求項1に記載の平面光回路部品。
  6. 前記光軸調整溝は、前記区切り溝とステップ領域を有し、前記区切り溝が、幅の異なる前記ステップ領域の境界に形成され、隣接する前記ステップ領域の幅よりも広い溝形状をしていることを特徴とする請求項5に記載の平面光回路部品。
  7. 前記平面基板上に配置された前記光部品固定溝が、幅または深さの変化する向きが異なる複数の前記光軸調整溝を有することを特徴とする請求項1に記載の平面光回路部品。
  8. 前記光部品固定溝を複数配置し、該光部品固定溝の各々の両側に前記光軸位置決め溝を設けるとともに、相対する前記光軸位置決め溝間に仕切部を介してフィルタ固定溝を設けたことを特徴とする請求項7に記載の平面光回路部品。
  9. 平面基板上に形成された光導波路部と、該平面基板上に形成された光部品固定溝とから構成され、前記光導波路部が、高い屈折率を有するコアと、該コアを囲むように形成された低い屈折率を有するクラッドとから構成され、前記光部品固定溝が、前記光導波路部から出射される光の光路に沿って配置されている平面光回路部品の製造方法において、
    前記光部品固定溝の製造工程が、前記光路に沿って幅または深さが連続的に変化する光軸調整溝を形成する工程と、形成した前記光軸調整溝の形状を測定する工程と、前記光軸調整溝の幅または深さが最小となる位置に該光軸調整溝と交差する光軸位置決め溝を形成する工程とから成ることを特徴とする平面光回路部品の製造方法。
  10. 前記光部品固定溝の製造工程が、幅または深さが連続的に変わっている該光部品固定溝の途中または階段状に変わっている該光部品固定溝の段差部分に、該光部品固定溝と交差する区切り溝を少なくとも1つ以上形成する工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の平面光回路部品の製造方法。
  11. 前記平面基板がシリコンで、前記光軸調整溝の形成工程ではウェットエッチングを用い、前記光軸位置決め溝の形成工程では切削加工を用いることを特徴とする請求項9又は10に記載の平面光回路部品の製造方法。
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